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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】観察光学系および光学機器
(51)【国際特許分類】
   G02B 25/00 20060101AFI20240129BHJP
   G02B 17/08 20060101ALI20240129BHJP
   G02B 27/02 20060101ALI20240129BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20240129BHJP
【FI】
G02B25/00
G02B17/08
G02B27/02 Z
G02B13/18
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019207585
(22)【出願日】2019-11-18
(65)【公開番号】P2021081530
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-11-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【弁理士】
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】田代 欣久
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-511814(JP,A)
【文献】特開2002-107655(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108957732(CN,A)
【文献】特開平08-122642(JP,A)
【文献】特表2019-525246(JP,A)
【文献】特開2019-053152(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
G02B 27/00 - 30/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
瞳面から表示面に表示された原画の光学像を観察可能とする観察光学系であって、
瞳面側から前記表示面側に順に配置された、
第1の半透過面および第2の半透過面を有する第1のレンズ群と、
少なくとも1枚の正レンズを有する第2のレンズ群とを有し、
前記第2のレンズ群を前記表示面に対して固定して前記第1のレンズ群を光軸方向に移動させることにより視度調節が可能に構成されており、
前記観察光学系のうち最も表示面側のレンズ面から前記表示面までの距離をskdとし、前記観察光学系の全系の焦点距離をfとし、前記観察光学系の視度が0Dのときの前記第1のレンズ群と前記第2のレンズ群との光軸上の間隔をDFRとし、前記第1のレンズ群の焦点距離をfFとするとき、
0.01≦skd/f≦0.23
0.08≦DFR/fF≦0.50
なる条件を満足することを特徴とする観察光学系。
【請求項2】
記第2の半透過面の曲率半径をRHM2とするとき、
-0.08≦skd/RHM2<0.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の観察光学系。
【請求項3】
前記光学系の全長をOALとするとき、
5.0≦OAL/skd≦20.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の観察光学系。
【請求項4】
前記第1のレンズ群および前記第2のレンズ群のうち前記原画からの光が通過する領域の最大径をそれぞれ、DFおよびDRとするとき、
1.0≦DF/DR≦2.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の観察光学系。
【請求項5】
記第2のレンズ群の焦点距離をfRとするとき、
0.1≦fF/fR≦2.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の観察光学系。
【請求項6】
前記第2の半透過面の曲率半径をRHM2とするとき、
-1.0≦f/RHM2<0.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の観察光学系。
【請求項7】
.8≦fF/f≦2.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の観察光学系。
【請求項8】
前記第2のレンズ群の焦点距離をfRとするとき、
0.5≦fR/f≦10.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の観察光学系。
【請求項9】
前記第1の半透過面は平面であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の観察光学系。
【請求項10】
前記瞳面と前記第1のレンズ群との間に、前記第1のレンズ群が移動する際に固定のレンズ群を有することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の観察光学系。
【請求項11】
請求項1から1のいずれか一項に記載の観察光学系を有することを特徴する光学機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原画の光学像の観察を可能とする観察光学系に関し、ヘッドウントディスプレイ(HMD)や電子ビューファインダ(EVF)等に好適な観察光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような観察光学系には、近視や遠視の観察者に視度を合わせるために視度調節機能が設けられる。また、観察光学系を搭載する光学機器の小型化のためには、観察光学系の小型化が必要である。特許文献1には、2つの半透過面を用いた観察光学系が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3441188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に視度調節についての説明は無いが、観察光学系全体を移動させることで視度調節が可能である。しかしながら、観察光学系全体を移動させると像面湾曲(観察虚像面の湾曲)が発生し、その補正が困難である。
【0005】
本発明は、2つの半透過面を用い、小型化でありながらも視度調節に際して像面湾曲が生じにくい観察光学系を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面としての観察光学系は、瞳面から表示面に表示された原画の光学像を観察可能とする。該観察光学系は、瞳面側から表示面側に順に配置された、第1の半透過面および第2の半透過面を有する第1のレンズ群と、少なくとも1枚の正レンズを有する第2のレンズ群とを有する。第2のレンズ群を表示面に対して固定して第1のレンズ群を光軸方向に移動させることにより視度調節が可能に構成されており、観察光学系のうち最も表示面側のレンズ面から表示面までの距離をskdとし、観察光学系の全系の焦点距離をfとし、観察光学系の視度が0Dのときの第1のレンズ群と第2のレンズ群との光軸上の間隔をDFRとし、第1のレンズ群の焦点距離をfFとするとき、
0.01≦skd/f≦0.23
0.08≦DFR/fF≦0.50
なる条件を満足することを特徴とする。なお、この観察光学系を有する光学機器も、本発明の他の一側面を構成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、2つの半透過面を用い、視度調節に際して像面湾曲が生じにくい小型化の観察光学系を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1の観察光学系の断面図。
図2】実施例1の観察光学系の縦収差図(瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度0D)。
図3】実施例1の観察光学系の縦収差図(瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度-4D)。
図4】実施例2の観察光学系の断面図。
図5】実施例2の観察光学系の縦収差図(瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度0D)。
図6】実施例2の観察光学系の縦収差図(瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度-4D)。
図7】実施例3の観察光学系の断面図。
図8】実施例3の観察光学系の縦収差図(瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度0D)。
図9】実施例3の観察光学系の縦収差図(瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度-4D)。
図10】実施例4の観察光学系の断面図。
図11】実施例4の観察光学系の縦収差図(瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度0D)。
図12】実施例4の観察光学系の縦収差図(瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度-4D)。
図13】偏光を利用したの観察光学系を説明する図。
図14】実施例5の光学機器を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1図4図7および図10は、本発明の実施例1~4の観察光学系の断面図である。
【0010】
図1図4図7および図10に示すように、各実施例の観察光学系は、その射出瞳が位置する瞳面SPから原画が表示される表示面IDの光学像を観察可能とする。原画は、液晶表示素子や有機EL素子等の画像表示素子(光変調素子)に表示される画像である。
【0011】
各実施例の観察光学系は、瞳面側から表示面側に順に配置された、第1の半透過面HM1とおよび第2の半透過面HM2を有する第1のレンズ群(以下、視度調節レンズ群という)LFと、少なくとも1枚の正レンズを有する第2のレンズ群(以下、後続レンズ群LR)とを有する。瞳面SPに配置された眼を配置した観察者は、観察光学系により拡大された原画の光学像(虚像)を観察することができる。瞳面SPには、光量絞りが配置されてもよい。
【0012】
さらに各実施例の観察光学系は、後続レンズ群LRを表示面IDに対して固定して(不動として)視度調節レンズ群LRを光軸方向に移動させることにより視度調節が可能に構成されている。
【0013】
各実施例の観察光学系において、光軸上におけるアイポイントとしての瞳面SPと最も瞳面側のレンズ面との間の間隔をアイレリーフという。収差の評価において、表示面側に発光点を設けて瞳面SPに到達した光線の収差と、瞳面側に発光点を設けて表示面IDに到達した光線の収差は一対一で対応する。このため各実施例では、表示面IDに到達した光線の収差を評価する。図2図3図5図6図8図9図11および図12は、実施例1から4の観察光学系において観察者(人間)の瞳径をΦ3.5mmとし、アイレイーフを18mmとしたときの縦収差図を示している。
【0014】
各実施例の観察光学系は、表示面IDからの光が第1の半透過面HM1と第2の半透過面HM2の間を往復して瞳面SPに向かうトリプルパス構成を採ることで、観察光学系の全長を短縮している。第1の半透過面HM1と第2の半透過面HM2は、トリプルパス構成によってそれらの間隔の変化に対する収差敏感度が高いため、視度調節レンズ群LF内に設けている。
【0015】
また、後続レンズ群LRは、少なくとも1枚の正レンズを有することで、観察光学系全系の屈折力の一部を分担している。
【0016】
さらに視度調時に後続レンズ群LRを表示面IDに対して固定しつつ、視度調節レンズ群LFを光軸方向に移動させる構成を採ることで、視度調節時における観察画像の周辺部の像面湾曲の変動(視度ずれ)を良好に補正する。
【0017】
表示面IDの近傍に塵埃が付着した場合に、観察者の眼の焦点調節機能によって該塵埃が明瞭に観察される可能性がある。観察光学系の全体を光軸方向に移動させて視度調節を行う場合において上記のように塵埃が観察されることを避けるためには、観察光学系における最も表示面側のレンズ面から表示面IDまでの距離であるバックフォーカスを長く確保する必要がある。しかし、各実施例のように視度調節時に表示面IDに対して固定の後続レンズ群LRを設けることで、表示面IDの近傍の空間を後続レンズ群LRを利用して密閉構造とすることができる。これにより、表示面IDの近傍への塵埃の付着を避けることが可能となり、この結果、観察光学系のバックフォーカスを短縮することができ、観察光学系の光軸方向での厚みをさらに薄くすることができる。
【0018】
各実施例の観察光学系は、以上の基本的な構成により、小型化と広視野角化を両立でき、視度調節時における像面湾曲の発生を抑えた高い光学性能を有する。
【0019】
各実施例の観察光学系は、以下の式(1)~(9)に示す条件のうち少なくとも1つを満足することが望ましい。式(1)~(9)において、前述したように観察光学系(後続レンズ群LR)における最も表示面側のレンズ面から表示面IDまでの距離としてのバックフォーカスをskdとする。このときの観察光学系の視度は0D(ディオプタ)であり、最も表示面側のレンズ面から表示面IDとの間にガラスブロックが配置されている場合はその空気換算長をバックフォーカスskdに含める。第2の半透過面HM2の曲率半径をRHM2とする。観察光学系の全長をOALとする。全長OALは、観察光学系の視度が0Dであるときの瞳面SPを除く観察光学系の最も瞳面側の第1面の光軸上での面頂点から表示面IDまでの距離である。最も表示面側のレンズ面から表示面IDとの間にガラスブロックが配置されている場合はd線に対するガラスブロックの空気換算長を全長OALに含める。
【0020】
また、視度調節レンズ群LFの最大有効径をDFとし、後続レンズ群LRの最大有効径をDRとする。視度調節レンズ群LFと後続レンズ群LRの最大有効径は、それらのレンズ群のうち表示面IDからの光が通過する領域の最大径である。さらに視度調節レンズ群LFの焦点距離をfFとし、後続レンズ群LRの焦点距離をfRとし、観察光学系の全系の焦点距離をfとする。また、視度0D(基準状態)における視度調節レンズ群LFと後続レンズ群LRとの光軸上での間隔をDFRとする。
【0021】
-0.08≦skd/RHM2<0.0 (1)
5.0≦OAL/skd≦20.0 (2)
1.0≦DF/DR≦2.0 (3)
0.1≦fF/fR≦2.0 (4)
-1.0≦f/RHM2<0.0 (5)
0.01≦skd/f≦0.30 (6)
0.8≦fF/f≦2.0 (7)
0.5≦fR/f≦10.0 (8)
0.05≦DFR/fF≦0.50 (9)
式(1)の条件は、観察光学系のバックフォーカスと第2の半透過面HM2の曲率半径との比に関する条件である。skd/RHM2が式(1)の条件を満足することで、広い視野角と高い光学性能を有しつつ観察光学系の厚みを薄くすることができる。skd/RHM2が式(1)の下限を下回ると、第2の半透過面RHM2の曲率半径がバックフォーカスに比べて小さくなりすぎる。この結果、第2の半透過面RHM2の正のパワーの反射面としての作用が強まりすぎ、該反射面で発生するペッツバール項の補正が困難となる。また、バックフォーカスが大きくなりすぎると、観察光学系の全長が増加する。一方、skd/RHM2が式(1)の上限を上回ると、第2の半透過面RHM2の反射面としての作用は平面鏡または凸面鏡と同等となり、該反射面で正のパワーを分担できなくなる。この結果、広い視野角を確保するため観察光学系の全系の屈折力を大きくしようとすると、像面湾曲の補正が困難となるため、好ましくない。
【0022】
式(2)の条件は、観察光学系の全長とバックフォーカスとの比に関する条件である。OAL/skdが式(2)の条件を満足することで、観察光学系の全系の小型化と適切なバックフォーカスの確保とを両立させることができる。OAL/skdが式(2)の下限を下回ると、バックフォーカスが全長に占める比率が大きくなりすぎる。この結果、観察光学系の全系の焦点距離が大きく(屈折力が小さく)なり、観察光学系の虚像倍率が低下して広視野角化が困難となる。一方、OAL/skdが式(2)の上限を上回ると、バックフォーカスが全長に占める比率が小さくなりすぎる。この結果、原画を表示する画像表示素子の表示面を保護するガラスプレート等のガラスブロックを配置する間隔を確保することで全長が増加する。
【0023】
式(3)の条件は、視度調節レンズ群LFと後続レンズ群LRの最大有効径の比に関する条件である。DF/DRが式(3)の条件を満足することで、広視野角かつ長いアイレリーフを確保しつつ、小型の画像表示素子に対応可能な観察光学系を実現できる。DF/DRが式(3)の下限を下回ると、視度調節レンズ群LFのレンズ外径が後続レンズ群LRのレンズ外径に対して小さくなりすぎる。この結果、所望の視野角を確保するためのアイレリーフが短くなりすぎたり、大型の画像表示素子にしか対応できなくなって観察光学系が大型化したりする。一方、DF/DRが式(3)の上限を上回ると、視度調節レンズ群LFのレンズ外径が後続レンズ群LRのレンズ外径に対して大きくなりすぎて、視度調節時に移動する視度調節レンズ群LFが大径化してこれを駆動する機構も大型化するため、好ましくない。
【0024】
式(4)の条件は、視度調節レンズ群LFの焦点距離と後続レンズ群LRの焦点距離との比に関する条件である。fF/fRが式(4)の条件を満足することで、視度調節時においても高い光学性能を実現することができる。fF/fRが式(4)の下限を下回ると、視度調節レンズ群LFの焦点距離が後続レンズ群LRの焦点距離に比べて小さくなりすぎる。この結果、視度調節レンズ群LFの屈折力が強くなりすぎ、観察光学系の全体を移動させて視度調節を行う場合の課題である像面湾曲の変動の補正が困難となる。一方、fF/fRが式(4)の上限を上回るとと、視度調節レンズ群LFの焦点距離が後続レンズ群LRの焦点距離に比べて大きくなりすぎ、視度調節時におけるレンズ群LFの移動量が増加して観察光学系が大型化するため、好ましくない。
【0025】
式(5)の条件は、第2の半透過面HM2の曲率半径と観察光学系の全系の焦点距離との比に関する条件である。f/RHM2が式(5)の条件を満足することで、第2の半透過面RHM2の曲率を緩めて高い光学性能を実現しつつ観察光学系の厚みを薄くすることができる。f/RHM2が式(5)の下限を下回ると、第2の半透過面RHM2の曲率半径が小さくなりすぎる。この結果、反射面としての第2の半透過面RHM2で発生するペッツバール項の補正が困難となるとともに、観察光学系の厚みが増加するため、好ましくない。一方、f/RHM2が式(5)の上限を上回ると、第2の半透過面RHM2の反射面としての作用は平面鏡または凸面鏡と同等となり、反射面で正のパワーを分担できず、広い視野角を確保することが困難となるため、好ましくない。
【0026】
式(6)の条件は、観察光学系のバックフォーカスと全系の焦点距離との比に関する条件である。skd/f が式(6)の条件を満足することで、観察光学系の厚みを薄くすることができる。skd/f が式(6)の下限を下回ると、全系の焦点距離に比べてバックフォーカスが小さくなりすぎる。この結果、観察光学系の広視野角化が困難となったり、上述したガラスブロックの配置が困難になったりする。一方、skd/f が式(6)の上限を上回ると、全系の焦点距離に比べてバックフォーカスが大きくなりすぎ、観察光学系の全長が増加するため、好ましくない。
【0027】
式(7)の条件は、視度調節レンズ群LFの焦点距離と観察光学系の全系の焦点距離との比に関する条件である。fF/fが式(7)の条件を満足することで、視度調節レンズ群LFの視度調節の敏感度を適切にすることができる。fF/fが式(7)の下限を下回ると、全系の焦点距離に比べて視度調節レンズ群LFの焦点距離が小さくなりすぎる。この結果、視度調節レンズ群LFのパワーが強くなりすぎ、視度調節時における収差変動の補正が困難となる。一方、fF/fが式(7)の上限を上回ると、全系の焦点距離に比べて視度調節レンズ群LFの焦点距離が大きくなりすぎ、視度調節の敏感度が低下して視度調節レンズ群LFの移動量が増加し、観察光学系が大型化するため、好ましくない。
【0028】
式(8)の条件は、後続レンズ群LRの焦点距離と観察光学系の全系の焦点距離との比に関する条件である。fR/fが式(8)の条件を満足することで、視度調節時における収差補正を視度調節レンズ群LFに適切に分担させることができる。fR/fが式(8)の下限を下回ると、全系の焦点距離に比べて後続レンズ群LRの焦点距離が小さくなりすぎる。この結果、後続レンズ群LRのパワーが強くなりすぎる、観察光学系の基準状態(視度0D)での像面湾曲の補正が困難となる。一方、fR/fが式(8)の上限を上回ると、全系の焦点距離に比べて後続レンズ群LRの焦点距離が大きくなりすぎ、収差補正への寄与が低下することで視度調節時における像面湾曲の変動の補正が困難となるため、好ましくない。
【0029】
式(9)の条件は、視度調節レンズ群LFにおける最も表示面側のレンズ面の面頂点と後続レンズ群LRにおける最も瞳面側のレンズ面の面頂点との光軸上での間隔と、視度調節レンズ群LFの焦点距離との比に関する条件である。DFR/fFが式(9)の条件を満足することで、視度調節時において視度調節レンズ群LFの移動するスペースを確保している。DFR/fFが式(9)の下限を下回ると、視度調節レンズ群LFと後続レンズ群LRの光軸上での間隔が小さくなりすぎる。この結果、マイナス側に視度調節をする際に視度調節レンズ群LFと後続レンズ群LRとが干渉する。一方、DFR/fFが式(9)の上限を上回ると、視度調節レンズ群LFと後続レンズ群LRの光軸上での間隔が大きくなりすぎ、観察光学系の全長が増加するため、好ましくない。
【0030】
実施例1~3では、式(1)から(9)の数値範囲を以下の範囲とするとより好ましい。ただし、式(4a)は実施例1~3のみ満足すればよい。
【0031】
-0.06≦skd/RHM2≦-0.01 (1a)
7.5≦OAL/skd≦18.0 (2a)
1.05≦DF/DR≦1.75 (3a)
0.15≦fF/fR≦1.50 (4a)
-0.70≦f/RHM2≦-0.15 (5a)
0.03≦skd/f≦0.23 (6a)
0.9≦fF/f≦1.7 (7a)
0.65≦fR/f≦7.0 (8a)
0.08≦DFR/fF≦0.40 (9a)
また式(1a)から(9a)の数値範囲を以下の範囲とするとさらに好ましい。ただし、式(4b)と式(7)は実施例1~3のみ満足すればよい。
【0032】
-0.05≦skd/RHM2≦-0.02 (1b)
9.0≦OAL/skd≦15.0 (2b)
1.1≦DF/DR≦1.5 (3b)
0.2≦fF/fR≦1.0 (4b)
-0.4≦f/RHM2≦-0.31 (5b)
0.06≦skd/f≦0.13 (6b)
1.0≦fF/f≦1.2 (7b)
0.8≦fR/f≦4.0 (8b)
0.1≦DFR/fF≦0.3 (9b)
各実施例の観察光学系では、第1の半透過面HM1を平面としている。また好ましくは第1の半透過面HM1として、偏光選択性半透過反射素子を用いることが望ましい。偏光選択性半透過反射素子としては、例えば、旭化成株式会社製「WGF」がある。このようなフイルム状の偏光素子は曲面への適用も可能であるが、平面として配置することで、フイルム湾曲時の応力による軸方位のずれや面形状の変化、外観不良等のデメリットを低減することができる。
【0033】
また実施例4の観察光学系のように、瞳面SPと視度調節レンズ群LFとの間に視度調節時に表示面IDに対して固定のレンズ群L1を配置してもよい。このようなレンズ群L1を配置することで、可動の視度調節レンズ群LFを瞳面側から直接手等で触れることがなくなるため、外乱に対してより堅牢な観察光学系とすることができる。
【0034】
実施例1~4の観察光学系は、以下のような構成を採ることで、光量低下を抑制しつつ半透過面で1度も反射することなく透過する光路からのゴースト光(不要光の漏れ)を低減することができる。図13は、偏光を利用した観察光学系の構成を示している。図13において、第1の半透過面HM1は、瞳面側から表示面側に順に配置された偏光選択性半透過反射素子Aと第1の1/4波長板Bとを有する。また第2の半透過面HM2は、ハーフミラーCにより構成されている。第2の半透過面HM2と表示面IDとの間には、第2の1/4波長板Dと偏光板Eとが配置されている。図中の直線矢印、円矢印および丸の中に点を有する記号は、それらが付された位置を進む光の偏光方向を示している。
【0035】
偏光選択性半透過反射素子Aは、偏光板Eを通過したときと同じ偏光方向を有する直線偏光を反射し、これに直交する偏光方向を有する直線偏光を透過するように構成された素子であり、例えばワイヤーグリッド偏光子である。ワイヤーグリッド偏光子のワイヤーグリッド形成面が半透過面として機能する。また、第1の1/4波長板Bと第2の1/4波長板Dは、それぞれの遅相軸が互いに90°傾いた状態で配置され、かつ偏光板Eの偏光透過軸に対して第1の1/4波長板Bの遅相軸が45°傾いた状態で配置されている。ハーフミラーCは、例えば誘電体多層膜や金属蒸着により形成されており、半透過面として機能する。
【0036】
このように構成にされた観察光学系では、表示面IDから出射した光は、偏光板Eで直線偏光に変換され、第2の1/4波長板Dによって円偏光に変換されてハーフミラーCに入射する。ハーフミラーCに入射した光の一部は反射されて逆回りの円偏光となり、第2の1/4波長板Dに戻る。第2の1/4波長板Dに戻った逆回りの円偏光は、第2の1/4波長板Dによって最初に偏光板Eを通過したときの偏光方向に対して直交する偏光方向を有する直線偏光に変換されて偏光板Eに戻り、該偏光板Eで吸収される。
【0037】
一方、ハーフミラーCに入射した光のうち残りはこれを透過して第1の1/4波長板Bによって偏光板Eを通過したときと同じ偏光方向の直線偏光に変換されて偏光選択性半透過反射素子Aに入射する。この直線偏光は、偏光選択性半透過反射素子Aの偏光選択性により反射される。偏光選択性半透過反射素子Aで反射された光は、第1の1/4波長板Bによって最初に第2の1/4波長板Dによって円偏光に変換されたときとは逆回りの円偏光に変換されてハーフミラーCに入射し、ここで反射される。
【0038】
ハーフミラーCで反射された光は、反射前の光と逆回りの円偏光となって第1の1/4波長板Bに入射し、最初に偏光板Eを通過したときの偏光方向に対して直交する偏光方向を有する直線偏光に変換されて偏光選択性半透過反射素子Aに入射する。この直線偏光は、偏光選択性半透過反射素子Aをその偏光選択性により透過して瞳面SPに導かれる。
【0039】
このように、第2の半透過面HM2を透過して第1の半透過面面HM1で反射し、第2の半透過面HM2で反射して第1の半透過面HM1を透過した光のみが瞳面SPに導かれる。
【実施例1】
【0040】
図1に示す実施例1の観察光学系は、瞳面(SP)側から表示面(ID)側に順に配置された、第1の半透過面HM1および第2の半透過面HM2を有する視度調節レンズ群LFと、1枚の正レンズからなる後続レンズ群LRとにより構成されている。視度調節時には、後続レンズ群LRを表示面IDに対して固定して視度調節レンズ群LFを光軸方向に移動させる。より具体的には、視度調節レンズ群LFは、瞳面側から順に配置された、第1の半透過面HM1を有する平凸レンズと、第2の半透過面HM2を有する両凹形状の非球面レンズとにより構成されている。後続レンズ群LRは、1枚の平凸レンズにより構成されている。
【0041】
本実施例の具体的な数値例を数値例1として表1に示す。また図2は数値例1の観察光学系の瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度0Dでの縦収差図を示し、図3は数値例1の瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度-4Dでの縦収差図を示す。
【実施例2】
【0042】
図4に示す実施例2の観察光学系の基本構成は実施例1と同じである。ただし、視度調節レンズ群LFが瞳面側から順に配置された、第1の半透過面HM1を有する平凸レンズと第2の半透過面HM2を有する平凹レンズとの接合レンズにより構成されている。第2の半透過面HM2を接合レンズの接合面に配置して空気との接触面を無くすることで、半透過幕金属膜における酸化等に対する耐環境性を向上することができる。また、後続レンズ群LRは、1枚の両凸レンズにより構成されている。
【0043】
本実施例の具体的な数値例を数値例2として表2に示す。また図5は数値例2の観察光学系の瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度0Dでの縦収差図を示し、図6は数値例2の瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度-4Dでの縦収差図を示す。
【実施例3】
【0044】
図7に示す実施例3の観察光学系の基本構成は実施例1と同じである。ただし、実施例1に比べて画像表示素子のサイズを大型化することでより広視野角化するとともに、各レンズの形状が実施例1と異なる。
【0045】
本実施例の具体的な数値例を数値例3として表3に示す。また図8は数値例3の観察光学系の瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度0Dでの縦収差図を示し、図9は数値例3の瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度-4Dでの縦収差図を示す。
【実施例4】
【0046】
図10に示す実施例4の観察光学系の基本構成は実施例1と同じである。ただし、実施例1に比べて画像表示素子のサイズを小型化するとともに、前述したように瞳面SPと視度調節レンズ群LFとの間に視度調節時に表示面IDに対して固定のレンズ群L1を設け、さらに各レンズの形状が実施例1と異なる。
【0047】
レンズ群L1は、瞳面側に凸のメニスカス形状の1枚の正の非球面レンズにより構成されている。また視度調節レンズ群LFは、瞳面側から順に配置された、第1の半透過面HM1を有する平行平板と、第2の半透過面HM2を有して表示面ID側に凸のメニスカス形状の負レンズとにより構成されている。
【0048】
後続レンズ群LRは、瞳面側から順に配置された、両凸形状の非球面レンズと、平凸レンズとにより構成されている。
【0049】
本実施例の具体的な数値例を数値例4として表4に示す。また図11は数値例4の観察光学系の瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度0Dでの縦収差図を示し、図12は数値例4の瞳径Φ3.5mm、アイレリーフ18mm、視度-4Dでの縦収差図を示す。
【0050】
上記各実施例の観察光学系は、小型化と広視野角化が両立され、視度調節時にも高い光学性能を有する。
【0051】
なお、観察光学系で発生する歪曲収差や倍率色収差を、画像表示素子に表示する原画を補正することで電子的に補正することも可能である。
【0052】
以下に数値例1~4の諸数値を示す。各数値例の面データにおいて、面番号iは瞳面側から数えたときのi番目の面を示す。rはi番目の面の曲率半径(mm)、dはi番目と(i+1)番目の面間のレンズ厚または空気間隔(mm)、ndはi番目の光学部材の材料のd線における屈折率である。νdはi番目の光学部材の材料のd線を基準としたアッベ数である。アッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd、NF、NCとするとき、νd=(Nd-1)/(NF-NC)で表される。有効径は、各面において原画からの光が通過する領域の最大径を示す。
【0053】
面番号に付された「*」は、その面が非球面形状を有する面であることを意味する。非球面形状は、光軸からの高さhの位置での光軸方向の変位を面頂点を基準にしてxとし、Rを近軸曲率半径、kを円錐定数、A4,A6,A8およびA10を非球面係数とするとき、以下の式で表される。
【0054】
x=(h2/R)/[1+{1-(1+k)(h/R)21/2
+A4・h4+A6・h6+A8・h8+A10・h10
各非球面係数における「e±XXX」は「×10±XXX」を意味する。
【0055】
また、各種データには、焦点距離(mm)、Fナンバー、半画角(°)、像高(mm)、観察光学系の全長OAL(mm)およびバックフォーカスskd(mm)等を示す。レンズ群データおよび単レンズデータにおいて、Gはガラスブロックを示す。
【0056】
さらに数値例1~4における式(1)~(9)の値を表5にまとめて示す。
(表1)
数値例1
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1(SP) ∞ (可変) 3.50
2 ∞ 3.87 1.48749 70.2 25.50
3 -42.003 0.80 25.50
4* -40.519 -0.80 反射面 25.50
5 -42.003 -3.87 1.48749 70.2 25.50
6 ∞ 3.87 反射面 25.50
7 -42.003 0.80 25.50
8* -40.519 2.10 1.63550 23.9 25.50
9* 223.601 (可変) 21.00
10 ∞ 3.38 1.69680 55.5 19.00
11 -26.816 0.56 19.00
12 ∞ 0.80 1.51633 64.1 25.00
13 ∞ 0.30 25.00
ID ∞

非球面データ
第4面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.02196e-006 A 6= 3.03993e-008 A 8=-1.05562e-010 A10= 5.55446e-013

第8面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.02196e-006 A 6= 3.03993e-008 A 8=-1.05562e-010 A10= 5.55446e-013

第9面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.85813e-005 A 6= 2.95674e-008 A 8= 5.59443e-010 A10=-5.30609e-014

各種データ
焦点距離 13.99
Fナンバー 4.00
半画角 24.41
像高 6.35
OAL 14.45
skd(in air) 1.38

0.0D -4.0D
d 1 18.00 18.87
d 9 2.63 1.76

入射瞳位置 0.00
射出瞳位置 17.59
前側主点位置 25.31
後側主点位置 -13.69

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
SP 1 ∞ 0.00 0.00 -0.00
LF 2 14.51 6.78 2.55 -8.45
LR 10 38.48 3.38 1.99 0.00
G 12 ∞ 0.80 0.26 -0.26

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 86.16
2 8 -53.81
3 10 38.48
G 12 0.00

(表2)
数値例2
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1(SP) ∞ (可変) 3.50
2 ∞ 3.63 1.48749 70.2 26.00
3 -40.438 -3.63 反射面 26.00
4 ∞ 3.63 反射面 26.00
5 -40.438 1.86 1.87070 40.7 26.00
6 ∞ (可変) 26.00
7 27.178 3.87 1.69680 55.5 18.00
8 -78.998 0.55 18.00
9 ∞ 0.80 1.51633 64.1 25.00
10 ∞ 0.30 25.00
ID ∞

各種データ
焦点距離 13.26
Fナンバー 3.79
半画角 25.60
像高 6.35
OAL 15.46
skd(in air) 1.38

0.0D -4.0D
d 1 18.00 18.90
d 6 4.44 3.54

入射瞳位置 0.00
射出瞳位置 15.44
前側主点位置 24.86
後側主点位置 -12.96

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
SP 1 ∞ 0.00 0.00 -0.00
LF 2 14.82 5.49 1.75 -6.31
LR 7 29.46 3.87 0.59 -1.72
G 9 ∞ 0.80 0.26 -0.26

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 82.95
2 5 -46.44
3 7 29.46
G 9 0.00

(表3)
数値例3
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1(SP) ∞ (可変) 4.99
2 ∞ 5.23 1.48749 70.2 31.50
3 -47.003 0.83 31.50
4* -45.303 -0.83 反射面 32.00
5 -47.003 -5.23 1.48749 70.2 31.50
6 ∞ 5.23 反射面 31.50
7 -47.003 0.83 31.50
8* -45.303 1.73 1.63550 23.9 32.00
9* 287.628 (可変) 27.00
10 ∞ 5.03 1.59522 67.7 25.50
11 -33.994 0.22 25.50
12 ∞ 0.80 1.51633 64.1 30.00
13 ∞ 0.10 30.00
ID ∞

非球面データ
第4面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.46248e-007 A 6= 1.38723e-008 A 8=-4.08353e-011 A10= 1.26569e-013

第8面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.46248e-007 A 6= 1.38723e-008 A 8=-4.08353e-011 A10= 1.26569e-013

第9面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.20201e-005 A 6= 1.27623e-007 A 8=-4.33897e-010 A10= 7.63002e-013

各種データ
焦点距離 15.86
Fナンバー 4.53
半画角 29.27
像高 8.89
OAL 46.05
skd(in air) 0.85

0.0D -4.0D
d 1 18.00 19.06
d 9 1.99 0.93

入射瞳位置 0.00
射出瞳位置 25.91
前側主点位置 25.60
後側主点位置 -15.76

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
SP 1 ∞ 0.00 0.00 -0.00
LF 2 16.10 7.79 3.37 -10.10
LR 10 57.11 5.03 3.15 0.00
G 12 ∞ 0.80 0.26 -0.26

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 96.42
2 8 -61.46
3 10 57.11
G 12 0.00

(表4)
数値例4
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1(SP) ∞ 18.00 3.50
2 43.600 1.38 1.53110 55.9 18.00
3* 122.693 (可変) 18.00
4 ∞ 1.00 1.51633 64.1 19.00
5 ∞ 2.43 19.00
6 -38.943 -2.43 反射面 19.50
7 ∞ -1.00 1.51633 64.1 19.00
8 ∞ 1.00 反射面 19.00
9 ∞ 2.43 19.00
10 -38.943 0.80 2.00272 19.3 19.50
11 -70.526 (可変) 17.60
12* 20.881 3.00 1.54390 56.0 16.50
13* -18.670 0.50 16.50
14 ∞ 3.32 1.48749 70.2 15.50
15 -15.787 0.80 15.00
16 ∞ 0.60 1.51633 64.1 20.00
17 ∞ 0.30 20.00
ID ∞

非球面データ
第3面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.14652e-007 A 6=-2.01734e-008 A 8= 2.91421e-010

第12面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.55694e-004 A 6=-1.25143e-006

第13面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.49295e-004 A 6=-1.35522e-006 A 8= 6.11466e-009 A10=-3.33498e-011

各種データ
焦点距離 13.78
Fナンバー 3.94
半画角 19.95
像高 5.00
OAL 18.80
skd(in air) 1.50

0.0D -4.0D
d 3 1.24 2.96
d11 3.43 1.71

入射瞳位置 0.00
射出瞳位置 8.62
前側主点位置 36.60
後側主点位置 -13.48

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
SP 1 ∞ 0.00 0.00 -0.00
L1 2 126.58 1.38 -0.49 -1.39
LF 4 23.10 4.23 1.60 -7.65
LR 12 12.74 6.82 2.50 -2.51
G 16 ∞ 0.60 0.20 -0.20

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 126.58
2 4 0.00
3 10 -87.84
4 12 18.62
5 14 32.39
G 16 0.00
【0057】
【表5】
【実施例5】
【0058】
図14は、本発明の実施例5としての光学機器を示しており、各実施例の接眼光学系を備えた撮像装置100の概略図である。図14において、撮影レンズ(撮像光学系)101により形成された被写体像は、光電変換素子である撮像素子102により電気信号に変換される。撮像素子102としては、CCDセンサやCMOSセンサなどが用いられる。
【0059】
撮像素子102からの出力が画像処理回路103において処理されることにより、画像データが形成される。この画像データは、半導体メモリ、磁気テープ、光ディスクなどの記録媒体104に記録される。また、画像処理回路103にて形成された画像データは、電子ビューファインダ(EVF)105に表示される。電子ビューファインダ105は、表示素子(液晶表示素子や有機EL素子等)1051および各実施例の接眼光学系1052を備えている。ユーザ106は、電子ビューファインダを観察しながら撮像を行うことが可能である。
【0060】
各実施例の接眼光学系は、デジタルカメラやビデオカメラなどの種々の撮像装置に適用可能である。
【0061】
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0062】
LF 視度調節レンズ群
LR 後続レンズ群
HM1 第1の半透過面
HM2 第2の半透過面
SP 瞳面
ID 表示面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14