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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/00 20100101AFI20240129BHJP
   H01L 33/60 20100101ALI20240129BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240129BHJP
【FI】
H01L33/00 K
H01L33/60
F21S2/00 219
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020074220
(22)【出願日】2020-04-17
(65)【公開番号】P2021174781
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2023-04-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000131430
【氏名又は名称】シチズン電子株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100160716
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 力
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 勝司
(72)【発明者】
【氏名】程原 旭彦
【審査官】八木 智規
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-50106(JP,A)
【文献】特表2006-525666(JP,A)
【文献】特表2008-521190(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/195252(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00
H01L 33/48 -33/64
F21V 1/00 -15/04
F21K 9/00 - 9/90
F21S 2/00 -45/70
G03B 21/00 -21/10
G03B 21/12 -21/13
G03B 21/134-21/30
G03B 33/00 -33/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に配置された複数の発光部と、
円形状の第1開口部、前記第1開口部よりも径が大きい円形状の第2開口部、及び前記第1開口部の外縁から前記第2開口部の外縁に向けて延伸する反射面をそれぞれが有する複数のリフレクタと、
前記複数の発光部のそれぞれを挟むように配置された複数の検査用端子対と、を有し、
前記複数のリフレクタのそれぞれは、前記第1開口部が前記複数の発光部の何れか1つに対向し、且つ、前記第2開口部側から平面視したときに前記第1開口部が対向する発光部を挟む検査用端子対の全体が前記第1開口部の外側且つ前記第2開口部の内側に位置するように配置される、ことを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記一対の検査用端子の間の距離は、前記第1開口部の径よりも長く、且つ、前記第2開口部の径よりも短い、請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記複数の発光部は、第1発光部、第2発光部、第3発光部及び第4発光部を含み、
前記第1発光部は、前記基板の第1の角の近傍に配置され、
前記第2発光部は、前記第1の角から延伸する第1の辺の他方の角である第2の角の近傍に配置され、
前記第3発光部は、前記第1の角から前記第1の辺に直交する方向に延伸する第2の辺の他方の角である第3の角の近傍に配置され、
前記第4発光部は、前記第3の角から前記第1の辺に平行する方向に延伸する第3の辺の他方の角である第4の角の近傍に配置される、請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記基板は、矩形の平面形状を有し、
前記一対の検査用端子の配列方向が前記基板の辺の延伸方向に対して傾斜するように配置される、請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記基板は、正方形状の平面形状を有し、
前記基板の辺の延伸方向と前記配列方向との間の角度は、45度である、請求項4に記載の発光装置。
【請求項6】
前記一対の検査用端子の少なくとも一方は、第1発光部、第2発光部、第3発光部及び第4発光部の間を接続する配線パターン上に配置される、請求項5に記載の発光装置。
【請求項7】
前記第1発光部と前記第1の角との間に前記第1発光部を挟む一対の検査用端子の一方の検査用端子が配置され、
前記第4発光部と前記第4の角との間に前記第4発光部を挟む一対の検査用端子の一方の検査用端子が配置され、
前記第2発光部と前記第2の角との間、及び前記第3発光部と前記第3の角の間とに一対の第1貫通孔対が形成される、請求項6に記載の発光装置。
【請求項8】
前記基板は、前記第1発光部と前記第2発光部とを接続する第1配線パターン、前記第2発光部と前記第3発光部とを接続する第2配線パターン及び前記第3発光部と前記第4発光部とを接続する第3配線パターンが配置され、
前記第1配線パターンと前記第2配線パターンとの間、及び前記第2配線パターンと前記第3配線パターンとの間に一対の第2貫通孔が形成される、請求項7に記載の発光装置。
【請求項9】
前記一対の第2貫通孔対は、前記一対の第2貫通孔対の配列方向が前記第1の角と前記第4の角とを結ぶ対角線の延伸方向と一致しないように形成される、請求項8に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
共通基板上に形成された複数の発光部のそれぞれ対応する複数組の検査用端子を共通基板上に設けることで、各発光部を個別に点灯させて、各発光部の発光動作を確認する技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数の発光部のそれぞれに対応して、複数のレンズのうちその発光部に対応するレンズの主面の径内である基板上の位置に、複数の発光部で共通の間隔を空けて形成された複数組の検査用端子を配置した発光装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-50106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1には、レンズを搭載する発光装置におけるレンズと検査用端子との配置関係は開示されるが、リフレクタを搭載する発光装置におけるリフレクタと検査用端子との配置関係は記載されていない。
【0006】
本発明は、検査用端子が配置される基板にリフレクタを搭載するときに、発光効率の低下を抑制するように、リフレクタ及び検査用端子を配置する発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る発光装置は、基板と、基板に配置された複数の発光部と、円形状の第1開口部、第1開口部よりも径が大きい円形状の第2開口部、及び第1開口部の外縁から第2開口部の外縁に向けて延伸する反射面をそれぞれが有する複数のリフレクタと、複数の発光部のそれぞれを挟むように配置された複数の検査用端子対とを有し、複数のリフレクタのそれぞれは、第1開口部が複数の発光部の何れか1つに対向し、且つ、第2開口部側から平面視したときに第1開口部が対向する発光部を挟む検査用端子対の全体が第1開口部の外側且つ第2開口部の内側に位置するように配置される。
【0008】
さらに、本発明に係る発光装置では、一対の検査用端子の間の距離は、第1開口部の径よりも長く、且つ、第2開口部の径よりも短いことが好ましい。
【0009】
さらに、本発明に係る発光装置では、複数の発光部は、第1発光部、第2発光部、第3発光部及び第4発光部を含み、第1発光部は、基板の第1の角の近傍に配置され、第2発光部は、第1の角から延伸する第1の辺の他方の角である第2の角の近傍に配置され、第3発光部は、第1の角から第1の辺に直交する方向に延伸する第2の辺の他方の角である第3の角の近傍に配置され、第4発光部は、第3の角から第1の辺に平行する方向に延伸する第3の辺の他方の角である第4の角の近傍に配置されることが好ましい。
【0010】
さらに、本発明に係る発光装置では、基板は、矩形の平面形状を有し、一対の検査用端子の配列方向が基板の辺の延伸方向に対して傾斜するように配置されることが好ましい。
【0011】
さらに、本発明に係る発光装置では、基板は、正方形状の平面形状を有し、基板の辺の延伸方向と配列方向との間の角度は、45度であることが好ましい。
【0012】
さらに、本発明に係る発光装置では、一対の検査用端子の少なくとも一方は、第1発光部、第2発光部、第3発光部及び第4発光部の間を接続する配線パターン上に配置されることが好ましい。
【0013】
さらに、本発明に係る発光装置では、第1発光部と第1の角との間に第1発光部を挟む一対の検査用端子の一方の検査用端子が配置され、第4発光部と第4の角との間に第4発光部を挟む一対の検査用端子の一方の検査用端子が配置され、第2発光部と第2の角との間、及び第3発光部と第3の角の間とに一対の第1貫通孔対が形成されることが好ましい。
【0014】
さらに、本発明に係る発光装置では、基板は、第1発光部と第2発光部とを接続する第1配線パターン、第2発光部と第3発光部とを接続する第2配線パターン及び第3発光部と第4発光部とを接続する第3配線パターンが配置され、第1配線パターンと第2配線パターンとの間、及び第2配線パターンと第3配線パターンとの間に一対の第2貫通孔が形成されることが好ましい。
【0015】
さらに、本発明に係る発光装置では、一対の第2貫通孔対は、一対の第2貫通孔対の配列方向が第1の角と第4の角とを結ぶ対角線の延伸方向と一致しないように形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る発光装置は、検査用端子が配置される基板にリフレクタを搭載するときに、発光効率の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】(a)は実施形態に係る発光装置の平面図であり、(b)は(a)に示す発光装置の正面図であり、(c)は(a)に示すA-A線に沿う断面図である。
図2図1(a)に示す基板の平面図である。
図3図1(a)に示す基板のより詳細な平面図である。
図4】(a)は図1(a)に示すリフレクタの斜視図であり、(b)は図1(a)に示すリフレクタの平面図である。
図5】(a)は図1(a)に示す第1発光部を含む部分平面拡大図であり、(b)は(a)のB-B線に沿う断面図であり、(c)は図5(a)のC-C線に沿う断面図である。
図6図1(a)に示す発光装置の回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明に係る発光装置について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態には限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0019】
(実施形態に係る発光装置の構成および機能)
図1(a)は実施形態に係る発光装置の平面図であり、図1(b)は図1(a)に示す発光装置の正面図であり、図1(c)は図1(a)に示すA-A線に沿う断面図である。
【0020】
発光装置1は、基板2と、複数のリフレクタ3を有する光学部材4と、ヒートシンク材5とを有する。基板2には、光を出射する円形状の平面形状を有する第1発光部11~第4発光部14が配置される。第1発光部11~第4発光部14から出射された光は、対応して配置されるリフレクタ3の第1開口部61に入射し、反射面63に反射しながら第2開口部62から出射する。第2開口部62側から平面視したときの第1開口部61の外側且つ第2開口部62の内側、すなわち反射面63の下側には、銀等の反射率が低い導体で形成される発光検査用の第1検査用端子対15~第4検査用端子対18が配置される。
【0021】
発光装置1は、反射率が低い導体で形成される第1検査用端子対15~第4検査用端子対18を反射面63の下側に配置することで、第1検査用端子対15~第4検査用端子対18に光が入射することを防止し、光発光効率の低下を抑制することができる。
【0022】
図2は、基板2の平面図である。
【0023】
第1検査用端子対15は第1検査用アノード21と第1検査用カソード22とを含み、第2検査用端子対16は第2検査用アノード23と第2検査用カソード24とを含む。第3検査用端子対17は第3検査用アノード25と第3検査用カソード26とを含み、第4検査用端子対18は第4検査用アノード27と第4検査用カソード28とを含む。
【0024】
第1検査用アノード21~第4検査用カソード28のそれぞれは、銀等の反射率が低い導体で形成された配線パターンである。第1検査用アノード21及び第1検査用カソード22は、第1発光部11の発光の検査に使用される。第2検査用アノード23及び第2検査用カソード24は、第2発光部12の発光の検査に使用される。第3検査用アノード25及び第3検査用カソード26は、第3発光部13の発光の検査に使用される。第4検査用アノード27及び第4検査用カソード28は、第4発光部14の発光の検査に使用される。第1検査用端子対15~第4検査用端子対18のそれぞれに含まれる検査用アノードと検査用カソードとの間の間隔は、同一である。
【0025】
また、基板2は、第1の角31と、第2の角32と、第3の角33と、第4の角34と、第1の辺35と、第2の辺36と、第3の辺37と、第4の辺38とを有する。基板2は、矩形の平面形状を有する。より具体的には、基板2は、第1の辺35、第2の辺36、第3の辺37及び第4の辺38の長さが等しく、且つ、第1の角31、第2の角32、第3の角33及び第4の角34が丸みを有する正方形状の平面形状を有する。
【0026】
第1検査用端子対15の一方の検査用端子である第1検査用アノード21は、第1発光部11と第1の角31の間に配置される。第1検査用端子対15の他方の検査用端子である第1検査用カソード22は、第1検査用アノード21と共に第1発光部11を挟むように配置される。第1検査用端子対15に含まれる第1検査用アノード21及び第1検査用カソード22の配列方向は、第1の角31と第4の角34とを結ぶ対角線の延伸方向と一致し、第1の辺35~第4の辺38の延伸方向と45度の角度を成す。
【0027】
第2検査用端子対16に含まれる第2検査用アノード23及び第2検査用カソード24は、第2発光部12を挟むように配置される。第2検査用アノード23及び第2検査用カソード24の配列方向は、第1検査用アノード21及び第1検査用カソード22の配列方向と同様に、第1の辺35~第4の辺38の延伸方向と45度の角度を成す。
【0028】
第3検査用端子対17に含まれる第3検査用アノード25及び第3検査用カソード26は、第3発光部13を挟むように配置される。第3検査用アノード25及び第3検査用カソード26の配列方向は、第1検査用アノード21及び第1検査用カソード22の配列方向と同様に、第1の辺35~第4の辺38の延伸方向と45度の角度を成す。
【0029】
第4検査用端子対18の一方の検査用端子である第4検査用アノード27は、第4発光部14と第4の角34の間に配置される。第4検査用端子対18の他方の検査用端子である第4検査用カソード28は、第4検査用アノード27と共に第4発光部14を挟むように配置される。第4検査用端子対18の他方の検査用端子である第4検査用カソード28の配列方向は、第1検査用アノード21及び第1検査用カソード22の配列方向と同様に、第1の辺35~第4の辺38の延伸方向と45度の角度を成す。
【0030】
図3は、基板2のより詳細な平面図である。
【0031】
基板2には、第1配線パターン41と、第2配線パターン42と、第3配線パターン43と、第4配線パターン44と、第5配線パターン45と、第6配線パターン46と、第7配線パターン47とが更に配置される。第1配線パターン41は第1発光部11と第2発光部12とを接続し、第2配線パターン42は第2発光部12と第3発光部13とを接続し、第3配線パターン43は第3発光部13と第4発光部14とを接続する。第1配線パターン41は、第1検査用カソード22及び第2検査用アノード23が配置される。第2配線パターン42は、第2検査用カソード24及び第3検査用アノード25が配置される。第3配線パターン43は、第3検査用カソード26及び第4検査用アノード27が配置される。
【0032】
第4配線パターン44は、第1発光部11と第1の角31の間に配置され、第1検査用アノード21が配置される。第5配線パターン45は、第1発光部11から第2発光部12の方向に延伸し、基板2の裏面に貫通する貫通孔に配置される第1ビア導体48を介して基板2の裏面に配置される不図示のアノード電極に接続される。第6配線パターン46は、第4発光部14と第4の角34の間に配置され、第4検査用カソード28が配置される。第7配線パターン47は、第4発光部14から第3発光部13の方向に延伸し、基板2の裏面に貫通する貫通孔に配置される第2ビア導体49を介して基板2の裏面に配置される不図示のアノード電極に接続される。
【0033】
基板2は、第1貫通孔51と、第2貫通孔52と、第3貫通孔53と、第4貫通孔54とが形成される。第1貫通孔51は第2発光部12と第2の角32の間に形成され、第2貫通孔52は第3発光部13と第3の角33の間に形成される。第1貫通孔51及び第2貫通孔52は、第1検査用アノード21及び第4検査用カソード28が配置されない第2の角32及び第3の角33に形成される第1貫通孔対である。また、第3貫通孔53及び第4貫通孔54は、配列方向が第1の角31と第4の角34とを結ぶ対角線の延伸方向と一致しないように形成される第2貫通孔対である。
【0034】
光学部材4は、4つのリフレクタ3と、4つのリフレクタ3の上部に連結され且つ正方形状の平面形状を有する基部6と、基部6の辺の中央に位置し且つ上部が基部6に接続され、下部がヒートシンク材5に接合された4つの支持部7とを有する。4つの支持部7のそれぞれの下部は、一例ではネジである締結部材9によってヒートシンク材5に螺合される。また、光学部材4は、4つのリフレクタ3の間である基部6の中央部に開口部8が形成される。
【0035】
図4(a)はリフレクタ3の斜視図であり、図4(b)はリフレクタ3の平面図である。
【0036】
リフレクタ3は、第1開口部61と、第2開口部62と、反射面63とを有する。第1開口部61は、径がD1の円形の形状を有し、第1発光部11~第4発光部14のそれぞれに対向するように配置される。第1開口部61の径D1は、第1発光部11~第4発光部14のそれぞれの径にほぼ等しい。第2開口部62は、径がD2の円形状の形状を有し、第1開口部61に対向するように配置される。第2開口部62の径D2は、第1開口部61の径D1よりも大きい。反射面63は、アルミニウム等の光を反射する反射された面であり、第1開口部61の外縁から第2開口部62の外縁に向けて延伸する。
【0037】
図5(a)は第1発光部11を含む部分平面拡大図であり、図5(b)は図5(a)のB-B線に沿う断面図であり、図5(c)は図5(a)のC-C線に沿う断面図である。
【0038】
第1発光部11は、発光素子70と、ダム材71と、封止材72とを有する。発光素子70は、青色LED(Light Emitting Diode)ダイであり、アルミニウム等の高導電性材料により形成される実装基板75に実装される。発光素子70は、第1発光部11に16個配置される。第1発光部11は、ボンディングワイヤによって接続される。第1発光部11は、直列接続された4個の発光素子70により形成された4列の発光素子列が並列接続される。
【0039】
ダム材71は、例えば酸化チタンを含有するシリコーン樹脂で形成される白色樹脂であり、回路基板76の上に配置される。ダム材71は、封止材72を収容すると共に、発光素子70から出射された光を反射する。ダム材71の内壁は、第1発光部11の外縁を形成する。
【0040】
封止材72は、例えばシリコーン樹脂で形成される透明樹脂であり、発光素子70及び発光素子70を接続するボンディングワイヤを封止する。封止材72は、例えばYAG(Yttrium Aluminum Garnet)等の発光素子70から出射される青色光を吸収して黄色光を出射する黄色蛍光体73を含有する。
【0041】
第1検査用アノード21と第1検査用カソード22との間の距離は、第1開口部61の径よりも長く、且つ、第2開口部62の径よりも短い。また、第1発光部11と第1検査用アノード21との間の距離は、第1発光部11と第1検査用カソード22との間の距離と同一である。第2検査用端子対16~第4検査用端子対18のそれぞれに含まれる検査用アノードと検査用カソードとの間の距離は、第1検査用アノード21と第1検査用カソード22との間の距離と同様に、第1開口部61の径よりも長く且つ第2開口部62の径よりも短い。
【0042】
図5(a)において破線で示されるリフレクタ3は、第1開口部61が第1発光部11に対向するように配置される。リフレクタ3は、第2開口部62側から平面視したときに、第1発光部11を挟む第1検査用アノード21及び第1検査用カソード22の全体が第1開口部61の外側且つ第2開口部62の内側に位置するように配置される。
【0043】
図6は、発光装置1の回路ブロック図である。
【0044】
第1発光部11、第2発光部12、第3発光部13及び第4発光部14は、アノード電極81とカソード電極82との間に直列接続される。第1発光部11は、アノード電極81側に第1検査用アノード21が接続され、カソード電極82側に第1検査用カソード22が接続される。第2発光部12は、アノード電極81側に第2検査用アノード23が接続され、カソード電極82側に第2検査用カソード24が接続される。第3発光部13は、アノード電極81側に第3検査用アノード25が接続され、カソード電極82側に第3検査用カソード26が接続される。第4発光部14は、アノード電極81側に第4検査用アノード27が接続され、カソード電極82側に第4検査用カソード28が接続される。
【0045】
(実施形態に係る発光装置の作用効果)
発光装置1は、反射率が低い導体で形成される第1検査用端子対15~第4検査用端子対18を第2開口部62の内側に配置するので、第1検査用端子対15~第4検査用端子対18に光が入射することを防止し、光発光効率の低下を抑制することができる。
【0046】
また、発光装置1では、第1検査用端子対15~第4検査用端子対18の間の距離が第1開口部61の径よりも長く且つ第2開口部62の径よりも短いので、第1検査用端子対15~第4検査用端子対18を第2開口部62の内側に配置することができる。
【0047】
また、発光装置1では、第1検査用端子対15~第4検査用端子対18の配列方向を基板2の辺の延伸方向から傾斜して配置するので、基板2の辺の延伸方向と平行に配列するときよりも、第1発光部11~第4発光部14と基板2の辺との間の距離を短くできる。発光装置1では、第1発光部11~第4発光部14と基板2の辺との間の距離が短くなるので、基板2の大きさを小さくして製造コストを抑制することができる。
【0048】
また、発光装置1では、第1発光部11~第4発光部14を基板2の第1の角31~第4の角34のそれぞれの近傍に配置するので、基板2の面積に応じた面積を有する均一な光を出射することができる。
【0049】
また、発光装置1では、基板2が正方形状の平面形状を有し、第1検査用端子対15~第4検査用端子対18の配列方向と基板2の辺の延伸方向との間の角度が45度であるので、第1発光部11~第4発光部14と基板2の辺との間の距離を最小化できる。発光装置1では、第1発光部11~第4発光部14と基板2の辺との間の距離を最小化できるので、基板2の大きさを最小化することができる。
【0050】
また、発光装置1では、第1検査用端子対15~第4検査用端子対18に含まれる検査用アノード及び検査用カソードは、同一方向且つ同一間隔で配列されるので、同一の測定治具を移動することにより検査を順次実行することができる。
【0051】
また、発光装置1では、第1検査用端子対15~第4検査用端子対18の少なくとも一方が第1発光部11~第4発光部14の間を接続する配線パターン上に配置されるので、検査用端子対を配線パターンに配置しない場合よりも配線設計を容易にできる。
【0052】
また、発光装置1では、第1貫通孔51及び第2貫通孔52が検査用端子が配置されない角に形成されるので、基板2の検査用端子が配置されない領域を有効に使用することができる。
【0053】
また、発光装置1では、第1配線パターン41と第2配線パターンとの間に第3貫通孔53が形成され、第2配線パターンと前記第3配線パターンとの間に第4貫通孔54が形成されるので、発光部及び配線パターンが配置されない領域を有効に使用できる。
【0054】
また、発光装置1では、第3貫通孔53及び第4貫通孔54の配列方向が第1の角31と第4の角34とを結ぶ対角線の延伸方向と一致しないように形成されるので、第3貫通孔53及び第4貫通孔54を発光装置1の方向を視認するときの標識として使用できる。
【0055】
(実施形態に係る発光装置の変形例)
発光装置1は、第1発光部11~第4発光部14の4つの発光部を有するが、実施形態に係る発光装置は、複数の発光部を有していればよい。また、発光装置1では、第1発光部11~第4発光部14は、同時に発光するが、実施形態に係る発光装置では、複数の発光部は、別個に発光可能であってもよい。また、発光装置1では、第1発光部11~第4発光部14は、直列接続されるが、実施形態に係る発光装置では、複数の発光部は、並列接続されてもよい。
【0056】
また、発光装置1では、基板2は、正方形状の平面形状を有するが、実施形態に係る発光装置では、長方形状の平面形状であってもよく、円形又は多角形状の平面形状を有してもよい。また、発光装置1では、第1発光部11~第4発光部14は、角の近傍に配置されるが、実施形態に係る発光装置では、複数の発光部は、基板の中央部等の角の近傍以外の領域に配置されてもよい。
【0057】
また、発光装置1では、第1検査用端子対15~第4検査用端子対18は、第1の辺35~第4の辺38の延伸方向と45度の角度を成すように配列されるが、基板の平面形状が長方形状であるとき、検査用端子対は基板の対角線に平行に配列されてもよい。また、実施形態に係る発光装置では、検査用端子対は基板の辺に対して傾斜して配列されてもよく、検査用端子対は基板の一対の辺に対して平行に配列されてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 発光装置
2 基板
3 リフレクタ
11~14 発光部
15~18 検査用端子対
61 第1開口部
62 第2開口部
63 反射面
図1
図2
図3
図4
図5
図6