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特許7427634情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0201 20230101AFI20240129BHJP
【FI】
G06Q30/0201
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021117417
(22)【出願日】2021-07-15
(65)【公開番号】P2023013328
(43)【公開日】2023-01-26
【審査請求日】2022-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 知紘
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-091376(JP,A)
【文献】特開2017-068482(JP,A)
【文献】特開2002-329055(JP,A)
【文献】特開2019-046302(JP,A)
【文献】特開2006-260420(JP,A)
【文献】特開2017-027359(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す検索情報に基づいて、前記ユーザを前記ユーザの興味関心トピックに対応するセグメントに分類する分類部と、
前記分類部によって前記ユーザが分類されたセグメントに属するセグメントユーザの人数であるセグメント規模の成長率を示すセグメント成長率が、当該セグメントとは異なる他のセグメントのセグメント成長率と比べて大きい場合当該セグメントを当該セグメントと対応する対象に関するキーワードを検索する検索頻度が第1閾値を超えうるユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントとして特定する特定部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記分類部は、
前記ユーザがアクセスしたコンテンツの履歴であるアクセス履歴を示すアクセス情報に基づいて、前記ユーザを前記ユーザの興味関心トピックに対応するセグメントに分類し、
前記特定部は、
前記分類部によって前記ユーザが分類されたセグメントに属するセグメントユーザの人数であるセグメント規模の成長率を示すセグメント成長率が、当該セグメントとは異なる他のセグメントのセグメント成長率と比べて大きい場合、当該セグメントを当該セグメントと対応する対象に関するキーワードを含むコンテンツにアクセスするアクセス頻度が第2閾値を超えうるユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントとして特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記分類部は、
前記ユーザによる購買の履歴である購買履歴を示す購買情報に基づいて、前記ユーザを前記ユーザの興味関心トピックに対応するセグメントに分類し、
前記特定部は、
前記分類部によって前記ユーザが分類されたセグメントに属するセグメントユーザの人数であるセグメント規模の成長率を示すセグメント成長率が、当該セグメントとは異なる他のセグメントのセグメント成長率と比べて大きい場合、当該セグメントを当該セグメントと対応する対象に関するキーワードを含む商品を購入する購入頻度が第3閾値を超えうるユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントとして特定する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記分類部は、
前記ユーザによる購買の履歴である購買履歴を示す購買情報に基づいて、前記ユーザを前記ユーザの興味関心トピックに対応するセグメントに分類し、
前記特定部は、
前記分類部によって前記ユーザが分類されたセグメントに属するセグメントユーザの人数であるセグメント規模の成長率を示すセグメント成長率が、当該セグメントとは異なる他のセグメントのセグメント成長率と比べて大きい場合、当該セグメントを当該セグメントと対応する対象に関するキーワードを含む商品を購入する一回当たりの購入金額の平均が第4閾値を超えうるユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントとして特定する、
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、
前記ユーザが分類されたセグメントに属するセグメントユーザの人数に対する当該セグメントに属する前記エクストリームユーザの人数の比率を示すエクストリームユーザ比率が、当該セグメントとは異なる他のセグメントのエクストリームユーザ比率よりも小さい場合、当該セグメントを前記成長セグメントとして特定する、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記セグメント成長率と前記エクストリームユーザ比率との関係性をセグメントごとに示すグラフを提供する提供部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部は、
前記セグメントを示す円の大きさが当該セグメントに属するユーザの人数であるセグメント規模を示す前記グラフを提供する、
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記分類部は、
ダイエット、思想、健康または商品に関するセグメントに前記ユーザを分類する、
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す検索情報に基づいて、前記ユーザを前記ユーザの興味関心トピックに対応するセグメントに分類する分類工程と、
前記分類工程によって前記ユーザが分類されたセグメントに属するセグメントユーザの人数であるセグメント規模の成長率を示すセグメント成長率が、当該セグメントとは異なる他のセグメントのセグメント成長率と比べて大きい場合当該セグメントを当該セグメントと対応する対象に関するキーワードを検索する検索頻度が第1閾値を超えうるユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントとして特定する特定工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
ユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す検索情報に基づいて、前記ユーザを前記ユーザの興味関心トピックに対応するセグメントに分類する分類手順と、
前記分類手順によって前記ユーザが分類されたセグメントに属するセグメントユーザの人数であるセグメント規模の成長率を示すセグメント成長率が、当該セグメントとは異なる他のセグメントのセグメント成長率と比べて大きい場合当該セグメントを当該セグメントと対応する対象に関するキーワードを検索する検索頻度が第1閾値を超えうるユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントとして特定する特定手順と、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの飛躍的な普及に伴い、例えば、インターネット上の種々の情報を用いた分析に関する技術が提供されている。例えば、ネットオークションサイトから過去のオークションに関する情報を所定の検索条件のもとで抽出し、複数の分析要素に基づき分析した結果を各種グラフ及び数表で視覚化してユーザに提供するネットオークション履歴データの視覚化プリゼンテーションシステムに関する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-138439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、有用な情報を得ることができるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、ネットオークションの履歴に関する情報を提供しているに過ぎないので、所定の事業者が提供する対象に対する潜在的なニーズに関する情報を視覚的に適切に提示できるとは言えない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、有用な情報を提供することができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、ユーザの行動履歴に関する行動情報に基づいて、前記ユーザをセグメントに分類する分類部と、前記分類部によって分類されたセグメントに関するセグメント情報に基づいて、当該セグメントと対応する対象に関する所定の行動を行う頻度が所定の閾値を超えうるユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する特定部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、有用な情報を提供することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の概要を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
図5図5は、ユーザ情報データベースの一例を示す図である。
図6図6は、履歴情報データベースの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る分類処理の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
図9図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
また、以下の実施形態における「ユーザU」とは、不特定多数のユーザの行動履歴に関する行動情報に基づく所定の分析結果を提供する情報提供サービスDS1を利用するユーザ(情報提供サービスDS1のユーザともいう)であるとともに、不特定多数のユーザでもあるユーザのことを指す。
【0011】
〔1.情報処理方法の概要〕
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。図1に示す情報処理は、情報処理システム1によって実現される。図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と情報提供装置100とを含む。端末装置10と情報提供装置100とは、それぞれネットワークN(図2参照)を介して有線又は無線で互いに通信可能に接続される。
【0012】
図1では、情報提供装置100が、ユーザの行動履歴に関する行動情報を取得する(ステップS1)。続いて、情報提供装置100は、行動情報を取得すると、取得した行動情報に基づいて、ユーザをセグメントに分類する(ステップS2)。例えば、情報提供装置100は、行動情報の一例として、ユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す検索情報に基づいて、ユーザをセグメントに分類する。図1に示す例では、情報提供装置100は、ダイエット、思想、健康または商品に関するセグメント等にユーザを分類する。
【0013】
続いて、情報提供装置100は、ユーザをセグメントに分類すると、ユーザを分類したセグメントに関するセグメント情報に基づいて、図1に示すようなグラフGH1を生成する(ステップS3)。より具体的には、情報提供装置100は、セグメントに属するユーザの人数であるセグメント規模の成長率を示すセグメント成長率(図1に示すグラフGH1の縦軸に相当)、セグメント規模に対するセグメントに属するエクストリームユーザの人数の比率を示すエクストリームユーザ比率(図1に示すグラフGH1の横軸に相当)との関係性をセグメントごとに示すグラフGH1を生成する。図1に示すグラフGH1の縦軸は、昨年のセグメント規模に対する今年のセグメント規模の成長率を示す。また、情報提供装置100は、セグメントを示す円の大きさがセグメント規模を示すグラフGH1を生成する。
【0014】
ここで、エクストリームユーザとは、自身が分類されたセグメントと対応する対象に関する所定の行動を行う頻度が所定の閾値を超えうるユーザのことを指す。例えば、エクストリームユーザとは、セグメントと対応する対象に関するキーワードを検索する検索頻度が第1閾値を超えうるユーザ、対象に関するキーワードを含むコンテンツにアクセスするアクセス頻度が第2閾値を超えうるユーザ、対象に関するキーワードを含む商品を購入する購入頻度が第3閾値を超えうるユーザ、または対象に関するキーワードを含む商品を購入する一回当たりの購入金額の平均が第4閾値を超えうるユーザである。すなわち、エクストリームユーザとは、自身が分類されたセグメントと対応する対象に対する熱心なファンであると言える。
【0015】
続いて、情報提供装置100は、グラフGH1を生成すると、エクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する(ステップS4)。例えば、図1に示すグラフGH1の縦軸は、セグメント成長率を示すので、グラフGH1の下方よりも上方に位置するセグメントほど、セグメント成長率が大きいことを意味する。例えば、グラフGH1を上下に2分割した場合、下側の領域よりも上側の領域に位置するセグメントの方が、セグメント成長率が大きいこと意味する。また、セグメント成長率が大きいことは、セグメントと対応する対象に対する興味関心を抱いているユーザの人数の増加率が大きいことを意味する。また、ユーザの人数の増加率が大きいことは、他のセグメントと比べると、エクストリームユーザの増加が予測されることを意味する。したがって、情報提供装置100は、グラフGH1のグラフの表示領域のうち、下方よりも上方に位置するセグメントほど、成長セグメントである確率が高いと推定する。例えば、情報提供装置100は、グラフGH1を上下に2分割した場合、下側の領域よりも上側の領域に位置するセグメントを成長セグメントである確率が高いと推定する。
【0016】
また、図1に示すグラフGH1の横軸は、エクストリームユーザ比率を示すので、グラフGH1の左側よりも右側に位置するセグメントほど、エクストリームユーザ比率が高いことを意味する。例えば、グラフGH1を左右に2分割した場合、左側の領域よりも右側の領域に位置するセグメントの方が、エクストリームユーザ比率が高いこと意味する。また、エクストリームユーザ比率が高いことは、セグメントと対応する対象に対する熱心なファンがすでに多く形成されており、成熟したセグメント(つまり、成長の余地が少ないセグメント)であることを意味する。したがって、情報提供装置100は、グラフGH1のグラフの表示領域のうち、右側よりも左側に位置するセグメントほど、成長セグメントである確率が高いと推定する。例えば、情報提供装置100は、グラフGH1を左右に2分割した場合、右側の領域よりも左側の領域に位置するセグメントほど、成長セグメントである確率が高いと推定する。
【0017】
上述したように、情報提供装置100は、グラフGH1を上下左右に4分割した場合、下側の領域よりも上側の領域に位置するセグメントであって、かつ、右側の領域よりも左側の領域に位置するセグメントほど、成長セグメントである確率が高いと推定する。例えば、情報提供装置100は、グラフGH1を上下左右に4分割した場合、グラフGH1の左上の領域に含まれるセグメントは、グラフGH1の右上、左下、右下の領域に含まれるセグメントと比べて成長セグメントである確率が高いと推定する。続いて、情報提供装置100は、グラフGH1を上下左右に4分割した領域のうち、その領域に含まれるセグメントが成長セグメントである確率が最も高いと推定した領域に含まれるセグメントを成長セグメントとして特定する。図1に示す例では、情報提供装置100は、グラフGH1を上下左右に4分割した場合、グラフGH1の左上の領域AR1に含まれる2つのセグメントCL11およびセグメントCL12を成長セグメントとして特定する。
【0018】
端末装置10は、情報の送信要求を情報提供装置100に対して送信する(ステップS5)。例えば、端末装置10は、情報提供サービスDS1のユーザUが分析の対象として希望するターゲットユーザの条件を指定して、ターゲットユーザに関するグラフGH1に関する情報の送信要求を送信する。
【0019】
情報提供装置100は、端末装置10から情報の送信要求を受信すると、グラフGH1に関する情報を端末装置10に提供する(ステップS6)。例えば、情報提供装置100は、成長セグメントを視覚的に把握しやすい状態で表示したグラフGH1を端末装置10に送信する。図1に示す例では、情報提供装置100は、成長セグメントとして特定したセグメントCL11およびセグメントCL12を示す円の内側を塗りつぶす色と、成長セグメントとは異なる他のセグメントを示す円の内側を塗りつぶす色とを異ならせて表示したグラフGH1を端末装置10に送信する。
【0020】
また、情報提供装置100は、グラフGH1を上下左右に4分割した場合、グラフGH1の右上の領域AR2に含まれるセグメントCL21を成熟したセグメント(以下、成熟セグメントともいう)として特定する。そして、情報提供装置100は、成熟セグメントとして特定したセグメントCL21を示す円の内側を塗りつぶす色と、成長セグメントとして特定したセグメントCL11およびセグメントCL12を示す円の内側を塗りつぶす色と、成長セグメントおよび成熟セグメントとは異なる他のセグメントを示す円の内側を塗りつぶす色とを異ならせて表示したグラフGH1を端末装置10に送信する。このように、情報提供装置100は、グラフGH1を上下左右に4分割した場合、グラフGH1の左上の領域AR1に含まれる成長セグメント、グラフGH1の右上の領域AR2に含まれる成熟セグメント、およびグラフGH1の下側の領域に含まれるその他のセグメント(図1に示す例では、セグメントCL31やセグメントCL41など)を示す円の内側を塗りつぶす色を異ならせて表示する。
【0021】
これにより、情報提供装置100は、ターゲットユーザに関する成長セグメント、成熟セグメントおよびその他のセグメントに関する情報を視覚的に把握しやすい状態で提供することができる。
【0022】
〔2.情報処理システムの構成例〕
図2は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10と情報提供装置100とを含む。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。
【0023】
また、図2に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、図2では、図示の簡略化のため、端末装置10を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
【0024】
端末装置10は、ユーザUによって使用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイス、フィーチャーフォン、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、通信機能を備えたゲーム機、カーナビゲーションシステム、スマートウォッチやヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブルデバイス(Wearable Device)、スマートグラス等である。
【0025】
また、かかる端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)等の無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報提供装置100と通信することができる。
【0026】
情報提供装置100は、例えばPCやサーバ装置、あるいはメインフレーム又はワークステーション等である。なお、情報提供装置100は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0027】
〔3.端末装置の構成例〕
次に、図3を用いて、端末装置10の構成について説明する。図3は、端末装置10の構成例を示す図である。図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、測位部14と、センサ部20と、制御部30(コントローラ)と、記憶部40とを備える。
【0028】
(通信部11)
通信部11は、ネットワークN(図2参照)と有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報提供装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)やアンテナ等によって実現される。
【0029】
(表示部12)
表示部12は、位置情報等の各種情報を表示する表示デバイスである。例えば、表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescent Display)である。また、表示部12は、タッチパネル式のディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0030】
また、表示部12は、表示制御部34の制御に従って、情報提供装置100から受信したグラフを表示する。
【0031】
(入力部13)
入力部13は、ユーザUから各種操作を受け付ける入力デバイスである。また、入力部13は、例えば、文字や数字等を入力するためのボタン等を有する。また、表示部12がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部12の一部が入力部13として機能する。なお、入力部13は、ユーザUから音声入力を受け付けるマイク等であってもよい。マイクはワイヤレスであってもよい。
【0032】
(測位部14)
測位部14は、GPS(Global Positioning System)の衛星から送出される信号(電波)を受信し、受信した信号に基づいて、自装置である端末装置10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を取得する。すなわち、測位部14は、端末装置10の位置を測位する。なお、GPSは、GNSS(Global Navigation Satellite System)の一例に過ぎない。
【0033】
また、測位部14は、GPS以外にも、種々の手法により位置を測位することができる。例えば、測位部14は、位置補正等のための補助的な測位手段として、下記のように、端末装置10の様々な通信機能を利用して位置を測位してもよい。
【0034】
(Wi-Fi測位)
例えば、測位部14は、端末装置10のWi-Fi(登録商標)通信機能や、各通信会社が備える通信網を利用して、端末装置10の位置を測位する。具体的には、測位部14は、Wi-Fi通信等を行い、付近の基地局やアクセスポイントとの距離を測位することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0035】
(ビーコン測位)
また、測位部14は、端末装置10のBluetooth(登録商標)機能を利用して位置を測位してもよい。例えば、測位部14は、Bluetooth(登録商標)機能によって接続されるビーコン(beacon)発信機と接続することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0036】
(地磁気測位)
また、測位部14は、予め測定された構造物の地磁気のパターンと、端末装置10が備える地磁気センサとに基づいて、端末装置10の位置を測位する。
【0037】
(RFID測位)
また、例えば、端末装置10が駅改札や店舗等で使用される非接触型ICカードと同等のRFID(Radio Frequency Identification)タグの機能を備えている場合、もしくはRFIDタグを読み取る機能を備えている場合、端末装置10によって決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。測位部14は、かかる情報を取得することで、端末装置10の位置を測位してもよい。また、位置は、端末装置10が備える光学式センサや、赤外線センサ等によって測位されてもよい。
【0038】
測位部14は、必要に応じて、上述した測位手段の一つ又は組合せを用いて、端末装置10の位置を測位してもよい。
【0039】
(センサ部20)
センサ部20は、端末装置10に搭載又は接続される各種のセンサを含む。なお、接続は、有線接続、無線接続を問わない。例えば、センサ類は、ウェアラブルデバイスやワイヤレスデバイス等、端末装置10以外の検知装置であってもよい。図3に示す例では、センサ部20は、加速度センサ21と、ジャイロセンサ22と、気圧センサ23と、気温センサ24と、音センサ25と、光センサ26と、磁気センサ27と、画像センサ(カメラ)28とを備える。
【0040】
なお、上記した各センサ21~28は、あくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、センサ部20は、各センサ21~28のうちの一部を備える構成であってもよいし、各センサ21~28に加えてあるいは代えて、湿度センサ等その他のセンサを備えてもよい。
【0041】
加速度センサ21は、例えば、3軸加速度センサであり、端末装置10の移動方向、速度、及び、加速度等の端末装置10の物理的な動きを検知する。ジャイロセンサ22は、端末装置10の角速度等に基づいて3軸方向の傾き等の端末装置10の物理的な動きを検知する。気圧センサ23は、例えば端末装置10の周囲の気圧を検知する。
【0042】
端末装置10は、上記した加速度センサ21やジャイロセンサ22、気圧センサ23等を備えることから、これらの各センサ21~23等を利用した歩行者自律航法(PDR:Pedestrian Dead-Reckoning)等の技術を用いて端末装置10の位置を測位することが可能になる。これにより、GPS等の測位システムでは取得することが困難な屋内での位置情報を取得することが可能になる。
【0043】
例えば、加速度センサ21を利用した歩数計により、歩数や歩くスピード、歩いた距離を算出することができる。また、ジャイロセンサ22を利用して、ユーザUの進行方向や視線の方向、体の傾きを知ることができる。また、気圧センサ23で検知した気圧から、ユーザUの端末装置10が存在する高度やフロアの階数を知ることもできる。
【0044】
気温センサ24は、例えば端末装置10の周囲の気温を検知する。音センサ25は、例えば端末装置10の周囲の音を検知する。光センサ26は、端末装置10の周囲の照度を検知する。磁気センサ27は、例えば端末装置10の周囲の地磁気を検知する。画像センサ28は、端末装置10の周囲の画像を撮像する。
【0045】
上記した気圧センサ23、気温センサ24、音センサ25、光センサ26及び画像センサ28は、それぞれ気圧、気温、音、照度を検知したり、周囲の画像を撮像したりすることで、端末装置10の周囲の環境や状況等を検知することができる。また、端末装置10の周囲の環境や状況等から、端末装置10の位置情報の精度を向上させることが可能になる。
【0046】
(制御部30)
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM、入出力ポート等を有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。また、制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路等のハードウェアで構成されてもよい。制御部30は、送信部31と、受信部32と、処理部33とを備える。
【0047】
(送信部31)
送信部31は、例えば入力部13を用いてユーザUにより入力された各種情報や、端末装置10に搭載又は接続された各センサ21~28によって検知された各種情報、測位部14によって測位された端末装置10の位置情報等を、通信部11を介して情報提供装置100へ送信することができる。
【0048】
(受信部32)
受信部32は、通信部11を介して、情報提供装置100から提供される各種情報や、情報提供装置100からの各種情報の要求を受信することができる。例えば、受信部32は、通信部11を介して、情報提供装置100からグラフに関する情報を受信する。
【0049】
(処理部33)
処理部33は、表示部12等を含め、端末装置10全体を制御する。例えば、処理部33は、送信部31によって送信される各種情報や、受信部32によって受信された情報提供装置100からの各種情報を表示部12へ出力して表示させることができる。例えば、処理部33は、受信部32によって受信されたグラフに関する情報を表示部12へ出力して表示させる。
【0050】
(記憶部40)
記憶部40は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部40には、各種プログラムや各種データ等が記憶される。
【0051】
〔4.情報提供装置の構成例〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る情報提供装置100の構成について説明する。図4は、実施形態に係る情報提供装置100の構成例を示す図である。図4に示すように、情報提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0052】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークN(図2参照)と有線又は無線で接続される。
【0053】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部120は、ユーザ情報データベース121と、履歴情報データベース122とを有する。
【0054】
(ユーザ情報データベース121)
ユーザ情報データベース121は、ユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報データベース121は、ユーザの属性等の種々の情報を記憶する。図5は、ユーザ情報データベース121の一例を示す図である。図5に示した例では、ユーザ情報データベース121は、「ユーザID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「興味・関心」といった項目を有する。
【0055】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。また、「年齢」は、ユーザIDにより識別されるユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザIDにより識別されるユーザの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザIDにより識別されるユーザの性別を示す。
【0056】
また、「自宅」は、ユーザIDにより識別されるユーザの自宅の位置情報を示す。なお、図5に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0057】
また、「勤務地」は、ユーザIDにより識別されるユーザの勤務地(学生の場合は学校)の位置情報を示す。なお、図5に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0058】
また、「興味・関心」は、ユーザIDにより識別されるユーザの興味または関心を示す。すなわち、「興味・関心」は、ユーザIDにより識別されるユーザが興味または関心の高い対象を示す。例えば、「興味・関心」は、分類部132が分類したユーザの興味関心トピックに対応するセグメントの対象を示す。なお、図5に示す例では、「興味・関心」は、各ユーザに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0059】
例えば、図5に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、「ヴィーガン・思想」に興味があることを示す。
【0060】
ここで、図5に示す例では、「U1」、「LC11」及び「LC12」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「LC11」及び「LC12」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。以下、他の情報に関する図においても、抽象的な値を図示する場合がある。
【0061】
なお、ユーザ情報データベース121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報データベース121は、ユーザの端末装置10に関する各種情報を記憶してもよい。また、ユーザ情報データベース121は、ユーザのデモグラフィック(人口統計学的属性)、サイコグラフィック(心理学的属性)、ジオグラフィック(地理学的属性)、ベヘイビオラル(行動学的属性)等の属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報データベース121は、氏名、家族構成、出身地(地元)、職業、職位、収入、資格、居住形態(戸建、マンション等)、車の有無、通学・通勤時間、通学・通勤経路、定期券区間(駅、路線等)、利用頻度の高い駅(自宅・勤務地の最寄駅以外)、習い事(場所、時間帯等)、趣味、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0062】
(履歴情報データベース122)
履歴情報データベース122は、ユーザの行動を示す履歴情報(ログデータ)に関する各種情報を記憶する。図6は、履歴情報データベース122の一例を示す図である。図6に示した例では、履歴情報データベース122は、「ユーザID」、「位置履歴」、「検索履歴」、「アクセス履歴」、「購買履歴」、「投稿履歴」といった項目を有する。
【0063】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。また、「位置履歴」は、ユーザの位置や移動の履歴である位置履歴を示す。また、「検索履歴」は、ユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す。また、「アクセス履歴」は、ユーザがアクセスしたコンテンツの履歴であるアクセス履歴を示す。また、「購買履歴」は、ユーザによる購買の履歴である購買履歴を示す。また、「投稿履歴」は、ユーザによる投稿の履歴である投稿履歴を示す。なお、「投稿履歴」は、ユーザの所有物に関する質問を含んでいてもよい。
【0064】
例えば、図6に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、「位置履歴#1」の通りに移動し、「検索履歴#1」の通りに検索し、「アクセス履歴#1」の通りにコンテンツにアクセスし、「購買履歴#1」の通りに所定の店舗等で所定の商品等を購入し、「投稿履歴#1」の通りに投稿したことを示す。
【0065】
ここで、図6に示す例では、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「アクセス履歴#1」、「購買履歴#1」及び「投稿履歴#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「アクセス履歴#1」、「購買履歴#1」及び「投稿履歴#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0066】
なお、履歴情報データベース122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、履歴情報データベース122は、ユーザの所定のサービスの利用履歴等を記憶してもよい。例えば、履歴情報データベース122は、ユーザの情報提供サービスDS1における利用履歴を記憶する。
【0067】
また、履歴情報データベース122は、ユーザの実店舗の来店履歴又は施設の訪問履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、ユーザの電子決済での決済履歴等を記憶してもよい。
【0068】
(制御部130)
図4に戻り、説明を続ける。制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、情報提供装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。図4に示す例では、制御部130は、取得部131と、分類部132と、生成部133と、特定部134と、提供部135とを有する。
【0069】
(取得部131)
取得部131は、通信部110を介して、各種サーバ等から、ユーザが検索エンジン等での検索に用いたキーワードに関する情報を取得する。
【0070】
このとき、取得部131は、通信部110を介して、端末装置10や各種サーバ等から、ユーザに関する各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザを示す情報(ユーザID等)や、ユーザの位置情報、ユーザの属性情報等を取得する。そして、取得部131は、記憶部120のユーザ情報データベース121に登録する。
【0071】
また、取得部131は、通信部110を介して、各種サーバ等から、ユーザの行動履歴を示す各種の行動情報(ログデータ)を取得する。具体的には、取得部131は、行動情報として、ユーザの位置や移動の履歴である位置履歴を示す位置情報、ユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す検索情報、ユーザがアクセスしたコンテンツの履歴であるアクセス履歴を示すアクセス情報、ユーザによる購買の履歴である購買履歴を示す購買情報、ユーザによる投稿の履歴である投稿履歴を示す投稿情報を取得する。そして、取得部131は、取得した行動情報をユーザIDと対応付けて記憶部120の履歴情報データベース122に登録する。なお、上記のユーザが検索エンジン等での検索に用いたキーワードは、各種の履歴情報に含まれるキーワード(履歴情報に登場するキーワード)であってもよい。
【0072】
(分類部132)
分類部132は、ユーザの行動履歴に関する行動情報に基づいて、ユーザをセグメントに分類する。具体的には、分類部132は、取得部131が取得した行動情報に基づいて、ユーザをセグメントに分類する。例えば、分類部132は、行動情報の一例として、ユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す検索情報に基づいて、ユーザをセグメントに分類する。
【0073】
図7は、実施形態に係る分類処理の一例を示す図である。図7では、分類部132が、ユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す検索情報に基づいて、ユーザをセグメントに分類する処理について説明する。まず、分類部132は、取得部131が取得した不特定多数のユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す検索情報を取得する。続いて、分類部132は、分析対象となるユーザ(以下、分析対象ユーザともいう)の検索情報と比較対象となるユーザ(以下、比較対象ユーザともいう)の検索情報との比較に基づいて、分析対象ユーザに特徴的な検索クエリを取得する。
【0074】
ここで、分析対象ユーザとは、情報提供サービスDS1のユーザが分析の対象として希望するターゲットユーザのことを指す。例えば、分析対象ユーザは、特定の検索クエリを検索したユーザまたは特定の商品を購入したユーザなど、特定の対象に対する所定の行動を起こしたユーザであってよい。また、比較対象ユーザとは、分析対象ユーザの比較対象となるユーザのことを指す。例えば、比較対象ユーザは、「18~34歳の独身の男性」など、特定の属性を有するユーザであってよい。
【0075】
例えば、分類部132は、検索クエリごとにリフト値を算出する。ここで、リフト値とは、分析対象ユーザによる検索率を比較対象ユーザによる検索率と比較する指標を指す。分析対象ユーザに特徴的な検索クエリほど、リフト値が大きくなる。例えば、分類部132は、比較対象ユーザの検索情報に基づいて、比較対象ユーザによるクエリAの検索率の平均を50%と算出する。また、分類部132は、分析対象ユーザの検索情報に基づいて、分析対象ユーザによるクエリAの検索率の平均を20%と算出する。この場合、分類部132は、クエリAのリフト値として、比較対象ユーザによるクエリAの検索率の平均である50%を、分析対象ユーザによるクエリAの検索率の平均である20%で除した値である「2.5」を算出する。続いて、分類部132は、分析対象ユーザに特徴的な検索クエリとして、算出したリフト値が所定の閾値(例えば、「15」など)を超える複数の検索クエリを取得する。このようにして、分類部132は、分析対象ユーザに特徴的な検索クエリを分析対象ユーザごとに取得する。
【0076】
続いて、分類部132は、分析対象ユーザに特徴的な検索クエリ(以下、特徴クエリともいう)を分析対象ユーザごとに取得すると、取得した特徴クエリを抽象的な興味関心トピックに分類する。例えば、分類部132は、取得した特徴クエリを複数(図7に示す例では、9つ)の興味関心トピックに分類する。例えば、分類部132は、検索クエリから検索クエリが分類される興味関心トピックを推定するよう学習された学習済みの機械学習モデルM1を用いて、特徴クエリが分類される興味関心トピックを推定する。例えば、分類部132は、検索クエリが入力された場合に、入力された検索クエリがダイエット、思想、健康または商品に関するトピックを含む複数の興味関心トピックそれぞれに分類される確率をそれぞれ出力するよう学習された学習済みの機械学習モデルM1を用いて、特徴クエリが分類される興味関心トピックを推定する。分類部132は、特徴クエリを機械学習モデルM1に入力する。続いて、分類部132は、機械学習モデルM1から出力された確率が所定の閾値を超える興味関心トピックに特徴クエリを分類する。図7に示す例では、分類部132は、特徴クエリのうち、クエリA、クエリB、クエリCを興味関心トピック1に分類する。また、分類部132は、特徴クエリのうち、クエリDを興味関心トピック2に分類する。また、分類部132は、特徴クエリのうち、クエリFを興味関心トピック9に分類する。
【0077】
続いて、分類部132は、分析対象ユーザを興味関心トピックが共通する集まりであるクラスター(以下、セグメントともいう)に分類する。例えば、分類部132は、興味関心トピック1~9に分類された特徴クエリの数に基づいて、分析対象ユーザが最も興味関心を有する興味関心トピックを推定する。例えば、分類部132は、分析対象ユーザであるユーザU1が検索した特徴クエリのうち、興味関心トピック1に分類された特徴クエリの数が最も多い場合、ユーザU1が最も興味関心を有する興味関心トピックを興味関心トピック1であると推定する。続いて、分類部132は、ユーザU1が最も興味関心を有する興味関心トピックを興味関心トピック1であると推定すると、ユーザU1を興味関心トピック1に分類する。このようにして、分類部132は、分析対象ユーザが最も興味関心を有する興味関心トピックを推定すると、分析対象ユーザが最も興味関心を有する興味関心トピックに分析対象ユーザを分類する。
【0078】
(生成部133)
生成部133は、分類部132によって分類されたセグメントに関するセグメント情報に基づいて、セグメントに属するユーザの人数であるセグメント規模、セグメント規模の成長率を示すセグメント成長率、およびセグメント規模に対するセグメントに属するエクストリームユーザの人数の比率を示すエクストリームユーザ比率をセグメントごとに算出する。
【0079】
例えば、生成部133は、分類部132によって分類されたセグメントに分類されたユーザの人数に基づいて、セグメントに分類されたユーザの人数をセグメント規模として算出する。また、生成部133は、セグメント成長率の一例として、昨年のセグメント規模に対する今年のセグメント規模の成長率を算出する。
【0080】
例えば、生成部133は、エクストリームユーザの一例として、セグメントに対応する対象に関するキーワードを検索する検索頻度が第1閾値を超えるユーザ、対象に関するキーワードを含むコンテンツにアクセスするアクセス頻度が第2閾値を超えるユーザ、対象に関するキーワードを含む商品を購入する購入頻度が第3閾値を超えるユーザ、または対象に関するキーワードを含む商品を購入する一回当たりの購入金額の平均が第4閾値を超えるユーザの比率をセグメントごとに算出する。
【0081】
続いて、生成部133は、セグメント成長率とエクストリームユーザ比率との関係性をセグメントごとに示すグラフを生成する。例えば、生成部133は、セグメントを示す円の大きさがセグメントに属するユーザの人数であるセグメント規模を示すグラフを生成する。
【0082】
(特定部134)
特定部134は、分類部132によって分類されたセグメントに関するセグメント情報に基づいて、セグメントと対応する対象に関する所定の行動を行う頻度が所定の閾値を超えうるユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する。具体的には、特定部134は、セグメント情報として、セグメントに属するユーザの人数であるセグメント規模の成長率を示すセグメント成長率、およびセグメント規模に対するセグメントに属するエクストリームユーザの人数の比率を示すエクストリームユーザ比率に基づいて、成長セグメントを特定する。
【0083】
例えば、特定部134は、成長セグメントとして、他のセグメントと比べてセグメント成長率が大きいセグメントを特定する。例えば、特定部134は、セグメント成長率が大きいセグメントほど、成長セグメントである確率が高いと推定する。例えば、特定部134は、生成部133が生成したグラフを上下に2分割した場合、セグメント成長率が小さい下側の領域に位置するセグメントよりも、セグメント成長率が大きい上側の領域に位置するセグメントの方が成長セグメントである確率が高いと推定する。続いて、特定部134は、成長セグメントである確率がより高いと推定したセグメントを成長セグメントとして特定する。
【0084】
また、例えば、特定部134は、成長セグメントとして、他のセグメントと比べてエクストリームユーザ比率が小さいセグメントを特定する。例えば、特定部134は、エクストリームユーザ比率が小さいセグメントほど、成長セグメントである確率が高いと推定する。例えば、特定部134は、生成部133が生成したグラフを左右に2分割した場合、エクストリームユーザ比率が大きい右側の領域に位置するセグメントよりも、エクストリームユーザ比率が小さい左側の領域に位置するセグメントの方が成長セグメントである確率が高いと推定する。続いて、特定部134は、成長セグメントである確率がより高いと推定したセグメントを成長セグメントとして特定する。
【0085】
例えば、特定部134は、成長セグメントとして、セグメント成長率が大きいセグメントであって、かつ、他のセグメントと比べてエクストリームユーザ比率が小さいセグメントを特定する。例えば、特定部134は、生成部133が生成したグラフを上下左右に4分割した場合、セグメント成長率が大きい上側の領域に位置するセグメントであって、かつ、エクストリームユーザ比率が小さい左側の領域に位置するセグメントほど、成長セグメントである確率が高いと推定する。例えば、特定部134は、生成部133が生成したグラフを上下左右に4分割した場合、生成部133が生成したグラフの左上の領域に含まれるセグメントは、生成部133が生成したグラフの右上、左下、右下の領域に含まれるセグメントと比べて成長セグメントである確率が高いと推定する。続いて、特定部134は、生成部133が生成したグラフを上下左右に4分割した領域のうち、その領域に含まれるセグメントが成長セグメントである確率が最も高いと推定した領域に含まれるセグメントを成長セグメントとして特定する。
【0086】
また、特定部134は、セグメント規模に基づいて、成長セグメントを特定してよい。例えば、特定部134は、成長セグメントとして、他のセグメントと比べてセグメント規模が小さいセグメントを特定する。例えば、特定部134は、セグメント規模が小さいセグメントほど、成長セグメントである確率が高いと推定する。続いて、特定部134は、成長セグメントである確率がより高いと推定したセグメントを成長セグメントとして特定する。また、例えば、特定部134は、セグメント規模に基づいて、成長セグメントとして特定したセグメントの優先順位を決定する。例えば、特定部134は、成長セグメントとして特定したセグメントが複数存在する場合には、セグメント規模が小さいセグメントほど成長セグメントとしての成長の余地が高いと推定する。続いて、特定部134は、成長セグメントとしての成長の余地が高いと推定した順番に、成長セグメントとして特定したセグメントの優先順位を決定する。
【0087】
また、特定部134は、エクストリームユーザの一例として、対象に関するキーワードを検索する検索頻度が第1閾値を超えうるユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する。また、例えば、特定部134は、エクストリームユーザの一例として、対象に関するキーワードを含むコンテンツにアクセスするアクセス頻度が第2閾値を超えうるユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する。また、例えば、特定部134は、エクストリームユーザの一例として、対象に関するキーワードを含む商品を購入する購入頻度が第3閾値を超えうるユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する。また、例えば、特定部134は、エクストリームユーザの一例として、対象に関するキーワードを含む商品を購入する一回当たりの購入金額の平均が第4閾値を超えうるユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する。
【0088】
(提供部135)
提供部135は、セグメント成長率とエクストリームユーザ比率との関係性をセグメントごとに示すグラフを提供する。具体的には、提供部135は、生成部133が生成したグラフをユーザの端末装置10に送信する。例えば、提供部135は、特定部134が特定した成長セグメントを視覚的に視認可能な状態で表示したグラフを端末装置10に送信する。例えば、提供部135は、特定部134が特定した成長セグメントを他のセグメントと視覚的に識別可能なように色分けして表示したグラフを端末装置10に送信する。
【0089】
また、例えば、提供部135は、成長セグメントとして特定したセグメントを示す円の近傍または円の内側に、特定部134が決定した優先順位を示す数字を付したグラフを端末装置10に送信してよい。
【0090】
〔5.処理手順〕
次に、図8を用いて実施形態に係る端末装置10及び情報提供装置100による処理手順について説明する。図8は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、端末装置10の制御部30及び情報提供装置100の制御部130によって繰り返し実行される。
【0091】
図8に示すように、情報提供装置100の取得部131は、通信部110を介して、各種サーバ等から、ユーザの行動履歴に関する行動情報を取得する(ステップS101)。例えば、取得部131は、行動情報の一例として、ユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す検索情報を取得する。
【0092】
また、情報提供装置100の分類部132は、取得部131が取得した行動情報に基づいて、ユーザをセグメントに分類する(ステップS102)。例えば、分類部132は、図7で説明したように、検索情報に基づいて、ユーザをセグメントに分類する。
【0093】
また、情報提供装置100の生成部133は、分類部132が分類したセグメントに関するセグメント情報に基づいて、セグメント成長率とエクストリームユーザ比率との関係性をセグメントごとに示すグラフを生成する(ステップS103)。例えば、生成部133は、セグメントを示す円の大きさがセグメントに属するユーザの人数であるセグメント規模を示すグラフを生成する。
【0094】
また、情報提供装置100の特定部134は、セグメントと対応する対象に関する所定の行動を行う頻度が所定の閾値を超えうるユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する(ステップS104)。例えば、特定部134は、生成部133が生成したグラフのうち、特定の領域に含まれるセグメントを成長セグメントとして特定する。
【0095】
また、情報提供装置100の提供部135は、生成部133が生成したグラフを提供する(ステップS105)。例えば、提供部135は、特定部134が特定した成長セグメントを視覚的に視認可能な状態で表示したグラフを提供する。
〔6.変形例〕
上述した端末装置10及び情報提供装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0096】
上記の実施形態において、情報提供装置100が実行している処理は、実際には、端末装置10が実行してもよい。すなわち、スタンドアロン(Standalone)で(端末装置10単体で)処理が完結してもよい。この場合、端末装置10に、上記の実施形態における情報提供装置100の機能が備わっているものとする。
【0097】
上記の実施形態では、分類部132が、行動情報の一例として、ユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す検索情報に基づいて、ユーザをセグメントに分類する場合について説明したが、行動情報は検索情報に限られない。例えば、分類部132は、行動情報として、ユーザの位置や移動の履歴である位置履歴を示す位置情報、ユーザがアクセスしたコンテンツの履歴であるアクセス履歴を示すアクセス情報、ユーザによる購買の履歴である購買履歴を示す購買情報、または、ユーザによる投稿の履歴である投稿履歴を示す投稿情報に基づいて、ユーザをセグメントに分類してよい。
【0098】
例えば、分類部132は、図7で説明した検索クエリの代わりに、各種履歴情報に含まれるキーワードに基づいて、各種履歴情報に含まれるキーワードを興味関心トピックに分類してよい。続いて、分類部132は、興味関心トピックに基づいて、ユーザをセグメントに分類してよい。例えば、分類部132は、位置情報に基づいてユーザをセグメントに分類する場合には、ユーザが位置した場所等を示す地名または店舗の名称を示すキーワードに基づいて、ユーザをセグメントに分類してよい。また、分類部132は、アクセス情報に基づいてユーザをセグメントに分類する場合には、ユーザがアクセスしたコンテンツに含まれるキーワードに基づいて、ユーザを興味関心トピックに分類してよい。また、分類部132は、購買情報に基づいてユーザをセグメントに分類する場合には、ユーザが購入した商品の名称や商品のカテゴリを示すキーワードに基づいて、ユーザを興味関心トピックに分類してよい。また、分類部132は、投稿情報に基づいてユーザをセグメントに分類する場合には、ユーザが投稿した投稿情報に含まれるキーワードに基づいて、ユーザを興味関心トピックに分類してよい。
【0099】
〔7.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報処理装置(実施形態では情報提供装置100)は、分類部132と特定部134を備える。分類部132は、ユーザの行動履歴に関する行動情報に基づいて、ユーザをセグメントに分類する。特定部134は、分類部132によって分類されたセグメントに関するセグメント情報に基づいて、セグメントと対応する対象に関する所定の行動を行う頻度が所定の閾値を超えうるユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する。
【0100】
これにより、情報処理装置は、新たな市場開発または商品開発を行いたいと考えている事業者に対して、新たなターゲットとすべき成長セグメントに関する情報を提供することができる。したがって、情報処理装置は、有用な情報を提供することができる。
【0101】
また、特定部134は、エクストリームユーザとして、対象に関するキーワードを検索する検索頻度が第1閾値を超えうるユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する。
【0102】
これにより、情報処理装置は、対象に関するキーワードを検索する検索頻度が高いユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントに関する情報を提供することができる。
【0103】
また、特定部134は、エクストリームユーザとして、対象に関するキーワードを含むコンテンツにアクセスするアクセス頻度が第2閾値を超えうるユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する。
【0104】
これにより、情報処理装置は、対象に関するキーワードを含むコンテンツにアクセスするアクセス頻度が高いユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントに関する情報を提供することができる。
【0105】
また、特定部134は、エクストリームユーザとして、対象に関するキーワードを含む商品を購入する購入頻度が第3閾値を超えうるユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する。
【0106】
これにより、情報処理装置は、対象に関するキーワードを含む商品を購入する購入頻度が高いユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントに関する情報を提供することができる。
【0107】
また、特定部134は、エクストリームユーザとして、対象に関するキーワードを含む商品を購入する一回当たりの購入金額の平均が第4閾値を超えうるユーザの増加が予測される成長セグメントを特定する。
【0108】
これにより、情報処理装置は、対象に関するキーワードを含む商品を購入する一回当たりの購入金額の平均が高いユーザであるエクストリームユーザの増加が予測される成長セグメントに関する情報を提供することができる。
【0109】
また、特定部134は、セグメント情報として、セグメントに属するユーザの人数であるセグメント規模の成長率を示すセグメント成長率、およびセグメント規模に対するセグメントに属するエクストリームユーザの人数の比率を示すエクストリームユーザ比率に基づいて、成長セグメントを特定する。例えば、特定部134は、成長セグメントとして、他のセグメントと比べてセグメント成長率が大きいセグメントを特定する。特定部134は、成長セグメントとして、他のセグメントと比べてエクストリームユーザ比率が小さいセグメントを特定する。特定部134は、成長セグメントとして、セグメント成長率が大きいセグメントであって、かつ、他のセグメントと比べてエクストリームユーザ比率が小さいセグメントを特定する。
【0110】
これにより、情報処理装置は、セグメント成長率およびエクストリームユーザ比率に基づいて、成長セグメントを適切に特定することができる。
【0111】
また、情報処理装置は、提供部135をさらに備える。提供部135は、セグメント成長率とエクストリームユーザ比率との関係性をセグメントごとに示すグラフを提供する。
【0112】
これにより、情報処理装置は、成長セグメントに関する情報を視覚的に把握しやすい状態で提供することができる。
【0113】
また、提供部135は、セグメントを示す円の大きさがセグメントに属するユーザの人数であるセグメント規模を示すグラフを提供する。
【0114】
これにより、情報処理装置は、成長セグメントに関する情報とともに、セグメント規模を視覚的に把握しやすい状態で提供することができる。
【0115】
また、分類部132は、ダイエット、思想、健康または商品に関するセグメントにユーザを分類する。
【0116】
これにより、情報処理装置は、ダイエット、思想、健康または商品に関するセグメントである成長セグメントに関する情報を提供することができる。
【0117】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10や情報提供装置100は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報提供装置100を例に挙げて説明する。図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0118】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0119】
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USBメモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0120】
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、例えば、USB等により実現される。
【0121】
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0122】
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
【0123】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
【0124】
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0125】
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0126】
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
【0127】
〔9.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0128】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0129】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0130】
例えば、上述した情報提供装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0131】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0132】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、特定部は、特定手段や特定回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0133】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 情報提供装置
121 ユーザ情報データベース
122 履歴情報データベース
131 取得部
132 分類部
133 生成部
134 特定部
135 提供部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9