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  • 特許-紫外線抑制コンタクトレンズパッケージ 図1
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  • 特許-紫外線抑制コンタクトレンズパッケージ 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】紫外線抑制コンタクトレンズパッケージ
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/38 20060101AFI20240129BHJP
【FI】
B65D85/38 200
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021533579
(86)(22)【出願日】2019-12-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 IB2019060672
(87)【国際公開番号】W WO2020121223
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】16/219,145
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 Centurion Parkway, Jacksonville, FL 32256, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ホ・トイ
(72)【発明者】
【氏名】グリシェンコ・オレグ
【審査官】家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-545000(JP,A)
【文献】米国特許第06066374(US,A)
【文献】特開2010-248438(JP,A)
【文献】特表2015-502891(JP,A)
【文献】特開2008-174306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズ用のパッケージであって、
カバーを備えるボウルであって、前記カバーと前記ボウルとの間で溶液中にコンタクトレンズが収容される、ボウル、を含み、
前記パッケージの前記ボウルは、紫外線及び高エネルギー可視波長を遮断する能力を有する配合物から構成されており、前記ボウルは、250nm以上450n未満の波長で20%未満の透過率を有し450nm~500nmの範囲内の波長で透過率が80%を超え、前記ボウルは、紫外線遮断剤としてフェノール,2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルを含む、コンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項2】
ボウルは、ポリプロピレンと、前記ポリプロピレンとブレンドされた染料と、を更に含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項3】
前記紫外線遮断剤は、前記ポリプロピレンとブレンドされている、請求項2に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項4】
前記ボウルは、内部にブレンドされた核剤を更に含む、請求項3に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項5】
前記染料は、1,4-シクロヘキサンジメタノール、2-(3-ヒドロキシプロピル)-6-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-1Hベンズ[デ]イソキノリン-1,3-(2H)-ジオン及び1,3-ペンタンジアミン,2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルエステルとの1,4-シクロヘキサンジカルボン酸のポリマーである、請求項2、3、又は4に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項6】
前記ボウルは、480nm超の光波長で光透過率が80%を超える、請求項1に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項7】
前記コンタクトレンズを更に含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項8】
前記核剤は、N-[3,5-ビス-(2,2-ジメチル-プロピオニルアミノ)-フェニル]-2,2-ジメチル-プロピオンアミドである、請求項4に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項9】
前記核剤は、1-[8-プロピル-2,6-ビス(4-プロピルフェニル)-4,4a,8,8a-テトラヒドロ-[1,3]ジオキシノ[5,4-d][1,3]ジオキシン-4-イル]エタン-1,2-ジオールである、請求項4に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項10】
前記核剤は、ナトリウムビス(2,2-メチレン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフェート)である、請求項4に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項11】
コンタクトレンズ用のパッケージであって、前記パッケージは、
封止用の蓋を備えるボウルであって、前記蓋と前記ボウルとの間で溶液中にコンタクトレンズが保持される、ボウル、を含み、前記ボウルは、
ポリプロピレンと、1,4-シクロヘキサンジメタノール、2-(3-ヒドロキシプロピル)-6-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-1Hベンズ[デ]イソキノリン-1,3-(2H)-ジオン及び1,3-ペンタンジアミン,2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルエステルとの1,4-シクロヘキサンジカルボン酸のポリマーと、フェノール,2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルと、N-[3,5-ビス-(2,2-ジメチル-プロピオニルアミノ)-フェニル]-2,2-ジメチル-プロピオンアミドと、を含む、コンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項12】
前記コンタクトレンズを更に含む、請求項11に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
【請求項13】
前記ボウルは、480nm超の光波長で80%以上の透過率を有する、請求項11に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、消費者によって使用されるコンタクトレンズのパッケージに関する。より具体的には、本パッケージは、パッケージへの紫外光の取り込み、及び光への曝露に起因する材料の疲労を抑制するのに役立つ。この属性は、レンズから溶出する薬物を含有するコンタクトレンズを包装するのに有用となろう。レンズへの紫外線の曝露は、ユーザに対する危険性としてではなく、その固有の治癒効果に関して、薬物の有効性を損ない得ることが認識されている。
【図面の簡単な説明】
【0002】
図1】コンタクトレンズが内部に配置されているコンタクトレンズパッケージの下面図である。本パッケージは、本明細書に包含される本発明の説明に従って作製される。
図2】封止蓋に取り付けられていないか、あるいはその中にコンタクトレンズが配置されていない、本発明の未充填のレンズパッケージの平面図である。
図3】透明な薬物不活性内側層(溶液中に収容されたコンタクトレンズと接触するように配置される)と、ボウルの外側表面上の光保護層とを含む、代替的な実施形態の二重材料ブリスターの下面斜視図である。
図4図3のパッケージの代替的な実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0003】
感光性コンタクトレンズの保管、取り扱い、及び最終使用点への配布の間に、レンズを放射線(すなわち、紫外線)への曝露から保護するための光管理用樹脂配合物が開発されてきた。この樹脂から製作されたパッケージは、200nm~470nmの範囲の波長を有する天然及び人工の光からの保護をもたらすはずである。この波長範囲において、樹脂は、高エネルギー線量の紫外線からの効果的な保護を提供する。
【0004】
この材料の固有の特質は、規定された波長領域において光を選択的に遮断すること又は透過させることである。それにより、200nm~470nmの領域内の光が効果的に遮断され、500nmを超える波長の高レベルの光遷移が可能となる。両方の属性がパッケージ内に存在することが重要であるが、それは、このことによってレンズ内に収容された薬物の劣化が防止されると共に、自動視覚機構又は裸眼のいずれかによってレンズを見ることが引き続き可能となるからである。500nm超を見ることができる場合、レンズは品質管理のために検査され得るだけでなく、最終的には、眼上に配置するためにユーザによって取り出され得る。光学的透明性と組み合わされたこの選択的光透過性は、選択された範囲の紫外光からの保護スクリーニングを提供する一方で、同時に、単色の赤色光を使用して、パッケージ自体を通してレンズを自動で検査するための光起電セル及びカメラの使用を可能にする。
【0005】
光管理樹脂配合物は、パッケージへのポリプロピレン系の使用、及び紫外線(UV)遮断材/反射器、核剤/透明剤、及び着色染料を含む添加剤の使用によって達成された。
【0006】
配合作業は、ホモポリマーのポリプロピレンをUVブロッキング添加剤とブレンドして開始された。いくつかの添加剤が評価され、広範囲のUVフェノール遮断剤/反射剤:フェノール,2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルが選択された。この添加剤は、ポリプロピレンを通じた移動速度が低いという更なる利点を有する。したがって、ポリプロピレンから浸出し、それによって、コンタクトレンズが内部に配置されている(レンズを湿潤させながら、レンズ内の薬物を維持するために)パッケージ内に位置する、パッケージ溶液中の薬物と干渉するか、あるいは、その一方で、パッケージ溶液から抽出される可能性は低くなる。
【0007】
適切な遮断のために、選定されたフェノール性UV遮断剤の濃度は、約0.25重量%でなければならないと判定された。当然ながら、遮断剤によっては他の濃度も考えられる。この濃度では、UV遮断剤は、約200nm~約350nmの範囲の放射波長を効果的に遮断した。しかしながら、この遮断剤/反射剤をポリプロピレン単独で使用すると、結果として得られるプラスチックを濁らせることになる。これにより、パッケージは、ブリスター透過写真を用いて品質管理することが困難となる。また、高エネルギー可視放射(約350nm~約450nmの範囲の波長)は、依然として一次パッケージを透過し、封止された製品に影響をもたらす。
【0008】
2つの前述のパラメータは、2つの別個の化学的アプローチを用いて対処された。第1に、霞みを低減するために、また単色の写真に対してブリスターを透明にするために、透明剤/核剤を添加した。第2に、黄色/橙色の着色染料を添加した。これらの着色染料は、約350nm~約450nmの領域からの波長にある可視光を遮断した。
【0009】
2つの異なる染料が配合物に利用された。1つの配合物は、DayGlo Corporation(Cleveland,OH)製の着色染料GC17 cas#519050-54-5を含有するものであった。配合物に用いられた第2の染料は、Milliken Co.(Spartanburg,SC)により供給された独自の着色剤、ClearTint 7364を含有するものであった。当然ながら、他の染料も、所定の波長にある光を遮断するように機能し得ることが想定される。
【0010】
いずれの樹脂配合物(すなわち、DayGlo染料又はMilliken染料を用いたもの)も、見た目が黄色でかつ透明であり、上記の低い染料浸出率を有するだけでなく、薬物抽出の可能性も低いポリプロピレン樹脂をもたらした。このようにして作製されたパッケージボウルはまた、パッケージ内部に封止されたコンタクトレンズ製品に対して適切な保護を提供した。
【0011】
図1及び図2に見られるように、ボウル20とカバー30とを収容するパッケージ10が含まれている。ボウルは、本発明の説明に従って配合される。パッケージ10は、ポリマーから作製されたカバー30と、カバー30に接着されたアルミニウム箔フィルムとを有する。ボウル20は、その中に着座したコンタクトレンズ40を有する。レンズ40は、保管用に、また保管中にレンズ40を湿潤状態に維持するために溶液中に配置される。溶液は、一般的に生理食塩水であるが、本発明の場合には、薬物も包含する。
【0012】
コンタクトレンズと共に使用するための治療目的に有用な薬物の1つは、薬物ケトチフェンである。この溶液は、治療的に有用な速度で薬物がコンタクトレンズに溶出するようなモル濃度をなすことが意図される。
【0013】
図1のボウル20と共に使用される本発明の光管理樹脂は、以下を伴う従来の方法を用いて配合されたものであり、それらは、すなわち、
a)安定剤、酸受容体及び溶融安定剤を有する99%のポリプロピレンホモポリマーcas# 9003-07-0からなるポリプロピレン系樹脂
b)少なくとも1つの紫外線吸収剤/反射剤フェノール,2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチル、cas#3896-11-5
c)Milliken ClearTint 7364又はDayGlo cas#519050-54-5から選択される少なくとも1つの着色染料、並びに
d)少なくとも1つの核剤/透明剤、である。
【0014】
配合された樹脂は、以下の指定範囲内の以下の特性及び試験値を有するものであり、それらは、すなわち、
・メルトフローレート範囲-ASTM試験D 1238に従って、20~40g/10分
・密度-0.90g/cm3 ASTM D 1505
・融解温度範囲-120℃~165℃ ASTM D 3418
・たわみ温度@66psi-105℃~120℃ ASTM D 648
注:ASTM試験D 1238、D 1505、D 3418、D 648は、米国材料試験協会(American Society for Testing and Materials(ASTM))によって定義される標準試験である。
【0015】
添加剤の濃度は、コンタクトレンズ30を保護するポリプロピレンパッケージボウル20の厚さに対して最適化される。ボウルの厚さは、約0.5nm~1.0mmの範囲にあった。
【0016】
本発明の特に好ましい実施形態は、以下の重量濃度でボウル20の構成成分を含有する。
a)ベースポリプロピレン樹脂:≧99% CAS 9003-07-0
b)紫外線吸収剤/反射剤:<0.3%フェノール,2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチル、CAS 3896-11-5
c)着色染料:<0.3% 1,4-シクロヘキサンジメタノール、2-(3-ヒドロキシプロピル)-6-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-1Hベンズ[デ]イソキノリン-1,3-(2H)-ジオン及び1,3-ペンタンジアミン,2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルエステルとの1,4-シクロヘキサンジカルボン酸のポリマー、CAS 519050-54-5
d)核剤/透明剤:0.01~0.3%の以下の核形成剤又は透明剤:
ソルビトール系清澄剤、例えば、
3,4メチルベンジレンソルビトール(CAS 135861-56-2);
1-[8-プロピル-2,6-ビス(4-プロピルフェニル)-4,4a,8,8aテトラヒドロ-[1,3]ジオキシノ[5,4-d][1,3]ジオキシン-4-イル]エタン-1,2-ジオール(CAS 882073-43-0);
N-[3,5-ビス-(2,2-ジメチル-プロピオニルアミノ)-フェニル]-2,2-ジメチル-プロピオンアミド、CAS 745070-61-5;
シス1,2-シクロヘキサンジカルボン酸カルシウム(CAS 491589-22-1);
ナトリウムビス(2,2-メチレン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフェート)(CAS 85209-91-2:及び
アルミニウムヒドロキシビス[2,2’-メチレン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフェート](CAS 151841-65-5)
【0017】
別の実施形態では、成分(c)、色染料、CAS 519050-54-5は、濃度<10%で使用される別の染料、Milliken ClearTint 7364 yellow MBで成功裏に置換された。
【0018】
上記樹脂配合物は、表1及び2に示す透過特性を生じた。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
この透過特性の特徴及び本質的な態様は、約450nm~500nmの領域の範囲内の透過率曲線において、80%の光透過率を超えるレベルまで、ほぼ垂直に上昇することである。これが意味することは、光は、約450nm未満、又は最大でも470nm以下の波長ではパッケージを透過せず、次いで約450nm超で光が完全に可視であることが理想的であるということである。反対に、より低い波長では、表2のグラフの「左尾部」に見られるように、少なくとも200nm以上の波長の光は遮断される。
【0022】
また、本発明のパッケージは、図3及び図4に見られるような代替的な構成で作製され得ることも認識される。同じ効果を達成する二部品パッケージが確認される。パッケージ100の内部又はレンズ接触面200は、ポリプロピレンなどの透明なポリマーから形成される。(当然のことながら、同様にUV光を遮断するように構成される限り、COP及びCOCポリマーなどの代替材料が使用されてもよい。)この構成は、遮光表面とレンズとの間に接触がないように作製される。その後、ボウル300は、UV光を依然として適切に遮断するように、フレームの外側の点に配置される。
【0023】
ボウル300及びレンズ接触フレーム200は、それらが通常の取り扱いによって分離しないことを確実にするために、互いに締り嵌め又は超音波溶接される(あるいはその両方が施される)。
【0024】
あるいは、図4に見られるように、更に別の変更が行われてもよい。このパッケージでは、遮光ボウル400とコンタクトレンズとの間の接触に関する懸念はない。次いで、フレーム500はボウル400の外側に配置され得る。図4のように、透明フレーム500が見られる。しかしながら、ボウルを内側に配置することによって、このタイプのフレーム500は色を変化させることができる。例えば、「通常の」コンタクトレンズは、透明なフレーム500を有するパッケージ内に配置されてもよいが、トーリックレンズは青色のパッケージに入れて、また老眼用レンズは緑色のパッケージに入れて使用されてもよい。
【0025】
2つのパッケージの比較により、本発明の有効性が証明される。対照として、光感応性レンズを収容する透明なブリスタ(表2のような)を有するパッケージを日光の元に置いた。これらのパッケージ内のレンズは、直ちにパッケージ内で暗色化した。対照的に、表1のような黄色のブリスターを有するパッケージは、日光に1時間にわたって曝露された場合であっても、感光性レンズが暗色化することを防止した。
【0026】
美容レンズなどについても同様の調整がなされ得る。そのような実施形態では、パッケージボウルと取り付けフランジは、異なって対処される。ボウルは、無菌性及び貯蔵寿命のために必要な任意の材料で作製されるのに対し、フランジは識別ツールとして処理され、ブランド/製品認識又は偽造防止のニーズに対処するようにカスタマイズされる。例えば、フランジを形成するために染料に使用される色は、内側に収容されるレンズに対する補色として構成されてもよい。そのような構成は、ユーザの知覚される虹彩色を生成する「美容」タイプのレンズに有用であり、これは、この製品が標的とするより若い人口層に有用である。異なる色のパッケージを使用する全ての製品を有することも潜在的には可能である。あるいは、適正な装置では、1つの製品の同じカートン内にランダムに着色されたパッケージを有し得る。スパークル、真珠光沢、マーブリング、又はスワールなどを同様に含む、色相環内の任意の色フランジが可能である。
【0027】
前述の発明は、全ての適切な等価物を考慮して、添付の特許請求の範囲と併せて理解されるべきである。
【0028】
〔実施の態様〕
(1) コンタクトレンズ用のパッケージであって、前記パッケージは、紫外線及び高エネルギー可視波長を遮断する能力を有し、前記パッケージは、250nm~475nmの波長で20%未満の透過率、480nm超の光波長で10%以上の透過率を有する、コンタクトレンズ用のパッケージ。
(2) コンタクトレンズ用のパッケージであって、前記パッケージは、ポリプロピレンと、前記ポリプロピレンとブレンドされた染料と、で構成されている、コンタクトレンズ用のパッケージ。
(3) コンタクトレンズ用のパッケージであって、前記パッケージは、ポリプロピレンと、混合物と、で構成され、前記混合物は、染料と、前記ポリプロピレンとブレンドされた紫外線遮断剤と、のものである、コンタクトレンズ用のパッケージ。
(4) 内部にブレンドされた核剤を更に含む、実施態様3に記載のコンタクトレンズ用のパッケージ。
(5) 前記染料は、1,4-シクロヘキサンジメタノール、2-(3-ヒドロキシプロピル)-6-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-1Hベンズ[デ]イソキノリン-1,3-(2H)-ジオン及び1,3-ペンタンジアミン,2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルエステルとの1,4-シクロヘキサンジカルボン酸のポリマーである、実施態様2、3、又は4に記載のパッケージ。
【0029】
(6) 前記染料は、Milliken ClearTint 7364 yellow MBである、実施態様2、3、又は4に記載のパッケージ。
(7) 前記紫外線遮断剤は、フェノール,2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルである、実施態様3に記載のパッケージ。
(8) 前記核剤は、N-[3,5-ビス-(2,2-ジメチル-プロピオニルアミノ)-フェニル]-2,2-ジメチル-プロピオンアミドである、実施態様4に記載のパッケージ。
(9) 前記核剤は、1-[8-プロピル-2,6-ビス(4-プロピルフェニル)-4,4a,8,8a-テトラヒドロ-[1,3]ジオキシノ[5,4-d][1,3]ジオキシン-4-イル]エタン-1,2-ジオールである、実施態様4に記載のパッケージ。
(10) 前記核剤は、ナトリウムビス(2,2-メチレン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフェート)である、実施態様4に記載のパッケージ。
【0030】
(11) コンタクトレンズ用のパッケージであって、前記パッケージは、ポリプロピレンと、1,4-シクロヘキサンジメタノール、2-(3-ヒドロキシプロピル)-6-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-1Hベンズ[デ]イソキノリン-1,3-(2H)-ジオン及び1,3-ペンタンジアミン,2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルエステルとの1,4-シクロヘキサンジカルボン酸のポリマーと、フェノール,2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルと、N-[3,5-ビス-(2,2-ジメチル-プロピオニルアミノ)-フェニル]-2,2-ジメチル-プロピオンアミドと、を含む、コンタクトレンズ用のパッケージ。
(12) コンタクトレンズ用のパッケージであって、前記パッケージは、ポリプロピレンと、Milliken ClearTint 7364 yellow MBと、フェノール,2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルと、N-[3,5-ビス-(2,2-ジメチル-プロピオニルアミノ)-フェニル]-2,2-ジメチル-プロピオンアミドと、を含む、コンタクトレンズ用のパッケージ。
図1
図2
図3
図4