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特許7427741電気コンタクト要素を電気導体に締着するための接続装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】電気コンタクト要素を電気導体に締着するための接続装置
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/60 20060101AFI20240129BHJP
   H01R 4/32 20060101ALI20240129BHJP
【FI】
H01R4/60
H01R4/32
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022160675
(22)【出願日】2022-10-05
(65)【公開番号】P2023057048
(43)【公開日】2023-04-20
【審査請求日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】10 2021 126 207.0
(32)【優先日】2021-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501090342
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Germany GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】グレゴール パーニッツ
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー シュターケ
【審査官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-516340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/60
H01R 4/32
H01R 4/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央開口部(67)を有する電気コンタクト要素(9)を電気導体(11)に締着するための接続装置(1)であって、
前記接続装置(1)は、
- 拡張フェルール(3)と、
- 前記拡張フェルール(3)に挿入可能な拡張要素(5)と、
を備え、
前記拡張フェルール(3)は、前記電気コンタクト要素(9)の前記中央開口部(67)に、摺動自在に挿入可能であるように設計され、
前記拡張要素(5)が前記拡張フェルール(3)に完全に挿入されると、前記拡張フェルール(3)は拡張して、前記電気コンタクト要素(9)をクランプするように構成されており、

前記拡張フェルール(3)は、前記拡張要素(5)を受け入れるように構成されている拡張要素用レセプタクル(25)を有し、

前記拡張フェルール(3)は、2つの部品から構成され、
前記拡張フェルール(3)は、クランプ要素(87)と、前記クランプ要素(87)に配置され、かつ前記拡張要素用レセプタクル(25)を有する受入要素(89)とを含む、
接続装置(1)。
【請求項2】
前記拡張フェルール(3)と前記電気コンタクト要素(9)とを受け入れるように構成されているクランプコンタクトフェルール(7)をさらに備え、
前記拡張要素(5)が前記拡張フェルール(3)に完全に挿入されると、前記拡張フェルール(3)は、前記クランプコンタクトフェルール(7)の内壁(61)に向かって拡張する、
請求項1に記載の接続装置(1)。
【請求項3】
前記拡張要素(5)は円錐形または楔形である、
請求項1または2に記載の接続装置(1)。
【請求項4】
前記拡張フェルール(3)に接続するように構成されている接触部(65)を有する前記電気コンタクト要素(9)をさらに備え、
前記接触部(65)は、前記接続装置(1)の嵌合状態で前記拡張フェルール(3)に当接する、
請求項1に記載の接続装置(1)。
【請求項5】
前記拡張要素用レセプタクル(25)は、前記拡張要素(5)の挿入方向(31)に沿って先細になっている、
請求項1または2に記載の接続装置(1)。
【請求項6】
貫通孔(39)を有する導体レール(13)をさらに備え、
前記拡張フェルール(3)は、前記導体レール(13)に接続されて貫通孔(39)を通って突出し、前記電気コンタクト要素(9)の前記中央開口部(67)に挿入されている、
請求項1または2に記載の接続装置(1)。
【請求項7】
前記受入要素(89)は、回転を防ぐ態様で前記クランプ要素(87)に保持されている、
請求項1または2に記載の接続装置(1)。
【請求項8】
前記拡張フェルール(3)に雌ねじ(27)が設けられ、
前記拡張要素(5)に、前記雌ねじ(27)に相補的な雄ねじ(29)が設けられている、
請求項1または2に記載の接続装置(1)。
【請求項9】
前記拡張フェルール(3)に接続するように構成されている接触部(65)を有する前記電気コンタクト要素(9)をさらに備え、
前記接触部(65)は、前記接続装置(1)の嵌合状態で前記拡張フェルール(3)に当接する、
請求項2に記載の接続装置(1)。
【請求項10】
前記接触部(65)は略中空円筒形である、
請求項4または9に記載の接続装置(1)。
【請求項11】
前記拡張フェルール(3)の表面(83)、可能な場合には前記クランプコンタクトフェルール(7)の前記内壁(61)、および/または、可能な場合には少なくとも前記接触部(65)における前記電気コンタクト要素(9)の表面(75)に、少なくとも1つの摩擦構造(77)が設けられている、
請求項9に記載の接続装置(1)。
【請求項12】
前記拡張フェルール(3)、および/または、可能な場合には前記電気コンタクト要素(9)に、少なくとも1つの長手方向スロット(21、69)が設けられている、
請求項1または2に記載の接続装置(1)。
【請求項13】
中央開口部(67)を有する電気コンタクト要素(9)を電気導体(11)に締着するための接続装置(1)であって、
前記接続装置(1)は、
- 拡張フェルール(3)と、
- 前記拡張フェルール(3)に挿入可能な拡張要素(5)と、
を備え、
前記拡張フェルール(3)は、前記電気コンタクト要素(9)の前記中央開口部(67)に、摺動自在に挿入可能であるように設計され、
前記拡張要素(5)が前記拡張フェルール(3)に完全に挿入されると、前記拡張フェルール(3)は拡張して、前記電気コンタクト要素(9)をクランプするように構成されており、

前記拡張フェルール(3)と前記電気コンタクト要素(9)とを受け入れるように構成されているクランプコンタクトフェルール(7)をさらに備え、
前記拡張要素(5)が前記拡張フェルール(3)に完全に挿入されると、前記拡張フェルール(3)は、前記クランプコンタクトフェルール(7)の内壁(61)に向かって拡張し、

貫通孔(39)を有する導体レール(13)をさらに備え、
前記拡張フェルール(3)は、前記導体レール(13)に接続されて貫通孔(39)を通って突出し、前記電気コンタクト要素(9)の前記中央開口部(67)に挿入されている
続装置(1)。
【請求項14】
前記導体レール(13)の第1の面(53)から少なくとも部分的に前記貫通孔(39)に挿入される、前記クランプコンタクトフェルール(7)をさらに備え、
前記拡張フェルール(3)は、前記第1の面(53)とは反対側の前記導体レール(13)の第2の面(55)から前記貫通孔(39)を通って前記クランプコンタクトフェルール(7)内に突出する、
請求項13に記載の接続装置(1)。
【請求項15】
前記拡張フェルール(3)に、前記導体レール(13)に当接するための止め部(56)が設けられている、
請求項13または14に記載の接続装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コンタクト要素を電気導体、特に導体レールに締着し、特に電気的に接触させるための接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特定の状況において、電気コンタクト要素を電気導体、特に導体レールに締着して電気的に接触させることは、技術的に複雑である。例えば、使用可能な設置空間が限られていること、または電気コンタクト要素に対する電気導体の位置が固定仕様であることにより、電気コンタクト要素を電気導体に締着することが難しい状態になり得る。
【0003】
組み立て中に、電気コンタクト要素に対する電気導体の位置が所定の位置からずれることがあるという点で、締着はさらに複雑になり得る。したがって、位置公差を補償することができなければならない。この問題は、通常、弾性の電気導体またはコンタクト要素が少なくとも部分的に使用される接続装置によって解決される。しかしながら、このような解決策は、技術的努力を必要とするため、費用がかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、簡単な構造であり、かつ電気コンタクト要素と電気導体との間の位置公差を補償可能な、上記のタイプの接続装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、この目的は、接続装置が、中央開口部を有する電気コンタクト要素を電気導体に締着するように設計され、接続装置は、電気導体に接続可能な拡張フェルールと、拡張フェルールに挿入可能な拡張要素とを備え、拡張フェルールは、電気コンタクト要素の中央開口部に、摺動自在に、特に軸方向に摺動自在に挿入可能であるように設計され、拡張要素が拡張フェルールに完全に挿入されると、拡張フェルールは拡張して、電気コンタクト要素をクランプする、という点で実現される。
【0006】
上記の目的は、本発明による接続装置を提供することによって、簡単な方法で実現される。拡張フェルールを、電気導体、特に導体レールに接続することができる。拡張フェルールを、電気導体に導電的および/または機械的に接続することができる。拡張フェルールが、摺動自在に、特に軸方向に摺動自在にコンタクト要素に挿入されるように、電気コンタクト要素を拡張フェルールに対して配置することができる。
【0007】
この摺動配置により、電気導体と電気コンタクト要素との間の位置公差を補償することができる。電気コンタクト要素と拡張フェルールとが互いに対して所望の方法で位置決めされると、拡張要素を拡張フェルールに挿入することができる。したがって、拡張フェルールは拡張され、電気コンタクト要素に対して圧力を生じさせる。これにより、電気コンタクト要素を拡張フェルールに機械的に固定することができる。同時に、拡張フェルールと電気コンタクト要素との接触により、これら2つの部品間に導電性接続が確立される。
【0008】
さらに、各々がそれ自体有利であり、かつ所望の方法で互いに組み合わせることができる以下の実施形態によって、本発明を改良することができる。上記の実施形態およびそれに関連する利点について、以下で説明する。
【0009】
接続装置は、電気コンタクト要素を備えることができる。しかしながら、通常、接続装置と電気コンタクト要素とは、別個の部品として供給される。電気コンタクト要素は、例えば、別個に供給されるが接続装置に接続するように構成されているプラグの一部であってよい。
【0010】
拡張フェルールの拡張を容易にするために、拡張フェルールに、少なくとも1つの長手方向スロットが設けられていることが好ましい。長手方向スロットは、拡張フェルールの長手方向範囲に沿って延び、拡張フェルールの軸方向端部に向かって開くことができる。
【0011】
接続装置は、拡張フェルールと電気コンタクト要素とを受け入れるように構成されているクランプコンタクトフェルールを備え、拡張要素が拡張フェルールに完全に挿入されると、拡張フェルールは、クランプコンタクトフェルールの内壁に向かって拡張することが好ましい。クランプコンタクトフェルールは、電気導体、特に導体レールに取り付けられるように構成されていることが好ましい。拡張要素が拡張フェルールに完全に挿入されると、電気コンタクト要素を拡張フェルールとクランプコンタクトフェルールとの間でクランプすることができる。この場合、拡張フェルールは、コンタクト要素をクランプコンタクトフェルールの内壁に押し付けることができる。
【0012】
外側からアクセス可能なコンタクトレセプタクルが、電気コンタクト要素の少なくとも一部を摺動可能に受け入れるように、拡張フェルールとクランプコンタクトフェルールの内壁との間に延びることができる。
【0013】
拡張フェルールの軸方向に沿って見ると、コンタクトレセプタクルは環状断面を有することができる。これにより、外側からクランプコンタクトフェルール内へ延びる、全体として中空円筒形のコンタクトレセプタクルが得られる。
【0014】
拡張フェルールは、拡張要素を受け入れるように構成されている拡張部材レセプタクルを有することができる。拡張部材レセプタクルは、拡張要素の挿入方向に沿って先細になっていることが特に好ましい。したがって、拡張要素を挿入すると、拡張フェルールは容易に拡張することができる。
【0015】
先細の拡張部材レセプタクルの代わりに、またはそれに加えて、拡張要素は円錐形または楔形であってもよい。
【0016】
拡張フェルールは、2つの部品から構成され、クランプ要素と、クランプ要素に配置され、かつ拡張部材レセプタクルを有する受入要素とを含むことができる。これにより、部品の数は多くなるが、製造プロセスを簡略化することができる。
【0017】
特に、受入要素を、回転を防ぐ態様でクランプ要素に保持することができる。
【0018】
拡張フェルールに雌ねじが設けられ、拡張要素に相補的な雄ねじが設けられていることが特に好ましい。雌ねじの内径が拡張要素の挿入方向に沿って先細になり得ることが特に好ましい。この代わりに、拡張要素の雄ねじの外径が挿入方向と反対に大きくなっていてもよい。雌ねじが先細になり、雄ねじが広がっていてもよい。
【0019】
拡張フェルールの2部品設計において、受入要素に雌ねじが設けられていることが好ましい。
【0020】
ねじ山を含む実施形態の代わりに、拡張要素および拡張要素用レセプタクルが各々、長円形断面または別の断面を有し、拡張要素用レセプタクル内における拡張要素の回転により、拡張フェルールが拡張してもよい。
【0021】
接続装置は、拡張フェルールに接続するように構成されている接触部を有する電気コンタクト要素を備えることができ、接触部は、接続装置の嵌合状態で拡張フェルールに当接する。特に、接触部は、電気コンタクト要素の中央開口部を有することができる。
【0022】
電気コンタクト要素の接触部は、拡張フェルールを摺動可能に受け入れるように構成されていることが好ましい。特に、接触部は、可能な場合には、拡張フェルールと、クランプコンタクトフェルールの内壁との間に挿入され摺動可能に配置されるように構成されていることが好ましい。
【0023】
組立状態で、接触部を有する電気コンタクト要素は、クランプコンタクトフェルール内に突出し、拡張フェルールよって内壁に押し付けられてよい。
【0024】
接触部は、略中空円筒形に形成されることが特に好ましい。電気コンタクト要素の中央開口部は、中空円筒形に位置する。接続装置の嵌合状態で、接触部は、周方向に沿って、中空円筒形レセプタクルの半分より多くを覆うことが好ましい。これにより、接触部と接続装置の残りの部分との間に、可能な限り大きい接触領域を実現することができる。大きい接触領域は、電気コンタクト要素と接続装置の残りの部分との間における接続の機械的安定性と良好な導電性との両方を実現するために有利である。
【0025】
接続装置の部品間における機械的安定性および導電性の両方を向上させるために、拡張フェルールの外面、可能な場合にはクランプコンタクトフェルールの内壁、および/または、可能な場合には少なくとも接触部における電気コンタクト要素の表面に、少なくとも1つの摩擦構造を設けることができる。摩擦構造は、平滑な表面から外れた構造化によって得られる。特に、摩擦構造は、接触突起、リブ、点、ローレット、または粗面を有することができる。
【0026】
拡張フェルールと同様に、拡張を可能にするために、電気コンタクト要素に、少なくとも接触部において少なくとも1つの長手方向スロットを設けることができる。電気コンタクト要素の拡張が容易になるように、長手方向スロットは、電気コンタクト要素または拡張フェルールの一端部に向かって開くことができる。
【0027】
本発明による接続装置は、貫通孔が設けられた導体レールまたは別の電気導体をさらに備えることができ、拡張フェルールは、導体レールに接続されて貫通孔を通って突出し、電気コンタクト要素の中央開口部に挿入されている。
【0028】
導体レールを有する接続装置は、導体レールの第1の面から少なくとも部分的に貫通孔に挿入されるクランプコンタクトフェルールをさらに備えることができ、拡張フェルールは、第1の面とは反対側の導体レールの第2の面から貫通孔を通ってクランプコンタクトフェルール内に突出する。
【0029】
拡張フェルールの位置を導体レールに対して固定するために、導体レール、特に導体レールの第2の面に当接するための止め部を拡張フェルールに設けることができる。
【0030】
電気コンタクト要素を接続装置の残りの部分に接続するときに、最初に、電気コンタクト要素を拡張フェルールに対して力を加えずに位置決めすることができる。クランプコンタクトフェルールが接続装置の一部である場合、電気コンタクト要素を、所望の位置に到達するまで、少なくとも軸方向に沿って力を加えずに移動させることができる。その後でのみ、拡張フェルールを拡張させることによって、半径方向に作用する力を電気コンタクト要素に生じさせることができ、それにより、拡張フェルールを電気コンタクト要素にクランプする、かつ/または、電気コンタクト要素を拡張フェルールとクランプコンタクトフェルールとの間にクランプする。
【0031】
以下で、図面を参照しながら、例示的な有利な実施形態によって、本発明をより詳細に説明する。特定の適用に必要な本発明による接続装置の特性に応じて、実施形態に例示的に示す特徴の組合せを、上記の説明に従ってさらなる特徴によって補足することができる。さらに、上記の説明に従って、個々の特徴の効果が特定の適用に重要でない場合には、説明する実施形態からその特徴を省略することができる。図中、同一の参照符号は、常に、同一の機能および/または同一の構造を有する要素について使用される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明による接続装置の第1の有利な実施形態の分解図である。
図2図1の接続装置の斜視図である。
図3図1の接続装置の長手方向断面図である。
図4図1の接続装置の断面図である。
図5】本発明による接続装置の第2の有利な実施形態の分解図である。
図6図5の接続装置の長手方向断面図である。
図7図5の接続装置の断面図である。
図8】本発明による接続装置の第3の有利な実施形態の斜視図である。
図9図8の接続装置の長手方向断面図である。
図10図8の接続装置の受入要素の斜視図である。
図11図8の接続装置のクランプ要素の長手方向断面図である。
図12図8の接続装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下で、図1図4を参照しながら、本発明による接続装置1の第1の有利な実施形態について説明する。第1の実施形態の接続装置1は、拡張フェルール(expansion ferrule)3と、拡張フェルール3に挿入可能な拡張要素(expansion element)5とを備える。
【0034】
クランプコンタクトフェルール7も接続装置1の一部であることが好ましいが、必須ではない。さらに、電気コンタクト要素9および/または電気導体11も、接続装置1の一部であってよい。単に例として、図では、電気導体11は導体レール13として示されている。
【0035】
接続装置1は、電気コンタクト要素9と電気導体11とを機械的に締着するために使用され、好ましくは、電気コンタクト要素9と電気導体11との間に導電性接続を確立するためにも使用される。
【0036】
拡張フェルール3は、全体として細長い中空円筒形を有し、長手方向軸15に沿って延びる。長手方向軸15に沿って、拡張フェルール3は、導体側端部17とコンタクト側端部19とを有する。
【0037】
拡張フェルール3は、そのコンタクト端部19に、2つの長手方向スロット21を有する。2つの長手方向スロット21は、コンタクト側端部19から長手方向軸15に平行に拡張フェルール3内に延びているため、拡張フェルール3は半径方向に開き、長手方向スロット21を通ってコンタクト側端部19に向かって開いている。2つの接触圧力要素23が、2つの長手方向スロット21によって形成され、半径方向に互いに離れるように撓むことができる。
【0038】
拡張フェルールの内側に、拡張要素5を受け入れるための拡張要素用レセプタクル25がある。拡張要素用レセプタクル25において、拡張フェルール3に雌ねじ27が設けられている。これに対応して、拡張要素5に相補的な雄ねじ29が設けられている。
【0039】
拡張要素5を、挿入方向31に沿って拡張フェルール3、すなわち、その拡張要素用レセプタクル25に挿入することができる。挿入方向31は、導体側端部17からコンタクト側端部19に向かって長手方向軸15に平行に延びる。
【0040】
ねじ33として構成され得る拡張要素5が、拡張フェルール3に挿入され、2つのねじ山27、29が相互作用するように作動されると、2つの接触圧力要素23は、互いに離れるように移動することができる。言い換えると、ねじ33をねじ込むことにより、拡張フェルール3を拡張させることができる。
【0041】
拡張フェルール3の拡張を大きくするために、拡張要素用レセプタクル25は、挿入方向31に沿って先細になっていてよい。その代わりにまたはそれに加えて、拡張要素5は、少なくとも雄ねじ29の領域で、挿入方向31に対して広がっていてもよい。
【0042】
拡張フェルール3の導体側端部17に、フランジ35が設けられている。フランジ35は、電気導体11に当接して、電気導体11に対する拡張フェルール3の位置を規定する。
【0043】
加えて、拡張フェルール3に、フランジ35に隣接する領域においてローレット37を設けることができ、このローレット37を介して、拡張フェルール3をクランプコンタクトフェルール7に押し付けることができる。クランプコンタクトフェルール7への機械的な締着に加えて、ローレット37は、拡張要素5が回転するときに拡張フェルール3の回転を防ぐように機能することもできる。
【0044】
クランプコンタクトフェルール7のない代替実施形態において、ローレット37は、電気導体11の貫通孔39の内壁と相互作用することもできる。
【0045】
クランプコンタクトフェルール7は、全体として中空円筒形を有する。クランプコンタクトフェルール7は、拡張フェルール3がクランプコンタクトフェルール7に挿入されたときに、拡張フェルール3と同軸に配置されるように構成されている。
【0046】
クランプコンタクトフェルール7は、長手方向軸15に沿って互いに隣接する導体部41と接触部43とを有する。嵌合状態で、クランプコンタクトフェルール7の長手方向軸は、拡張フェルール3の長手方向軸15に対応する。
【0047】
導体部41は、電気導体11、特に導体レール13に接続するために使用される。導体部41におけるクランプコンタクトフェルール7の外径45は、導体部41を導体11の貫通孔39に挿入して、好ましくは圧入を形成することができるように寸法決めされる。
【0048】
導体部41におけるクランプコンタクトフェルール7の内径47は、拡張フェルール3をこの位置で嵌合して受け入れることができるように寸法決めされることが好ましい。特に、拡張フェルール3を導体部41に挿入して、クランプコンタクトフェルール7に圧入を形成することができる。
【0049】
拡張フェルール3にローレット37が設けられている場合、拡張フェルール3は、少なくともローレット37の領域において、クランプコンタクトフェルール7とポジティブ接続および/または摩擦接続を形成する。
【0050】
接触部43において、クランプコンタクトフェルール7は、導体部41の外径45よりも大きい外径49を有することができる。
【0051】
外径45、49の大きさが異なることにより、2つの部分41、43間に段差51を形成することができる。段差51を使用して、導体11に対するクランプコンタクトフェルール7の位置を規定することができる。言い換えると、クランプコンタクトフェルール7を、段差51または接触部43により第1の面53において導体11に当接するまで、導体11の第1の面53から貫通孔39に挿入することができる。
【0052】
したがって、拡張フェルール3を、フランジ35が導体の第2の面55に当接するまで、第1の面53とは反対側の第2の面55から貫通孔39またはクランプコンタクトフェルール7に挿入することができる。フランジ35は、拡張フェルール3の止め部56となる。
【0053】
接触部43において、クランプコンタクトフェルール7は、導体部41の内径47よりも大きい内径57を有することが好ましい。言い換えると、少なくとも拡張フェルール3がまだ拡張していない状態で、内径57は、拡張フェルール3の外径59よりも大きい。
【0054】
接触部43におけるクランプコンタクトフェルール7の内径57が拡張フェルール3の外径59よりも大きいことにより、外側からアクセス可能な電気コンタクト要素9のコンタクトレセプタクル63が、少なくとも接触部43において、拡張フェルール3とクランプコンタクトフェルール7の内壁61との間に形成される。
【0055】
コンタクトレセプタクル63は、環状断面または中空円筒形を有することが好ましい。
【0056】
拡張フェルール3は、拡張すると、内壁61に向かって広がる。言い換えると、2つの接触圧力要素23は互いに離れるように移動する。したがって、コンタクトレセプタクル63の断面は小さくなる。その結果、コンタクト要素9がコンタクトレセプタクル63に挿入された状態で、コンタクト要素9は、拡張フェルール3とクランプコンタクトフェルール7の内壁61との間にクランプされる。
【0057】
電気コンタクト要素9は接触部65を有し、この接触部65により、電気コンタクト要素9をクランプコンタクトフェルール7に、特にコンタクトレセプタクル63に挿入することができる。
【0058】
少なくとも接触部65において、コンタクト要素9は、コンタクトレセプタクル63に相補的に形成されるように、中空円筒形であることが好ましい。
【0059】
中空円筒形は、コンタクト要素9の中央開口部67を囲む。拡張フェルール3を、電気コンタクト要素9の中央開口部67に挿入することができる。原理上、クランプコンタクトフェルール7がなくてもよい。
【0060】
電気コンタクト要素9は、その接触部65でコンタクトレセプタクル63に挿入されると、半径方向に見られるように、拡張フェルール3とクランプコンタクトフェルール7の内壁61との間に配置される。
【0061】
拡張要素5が拡張フェルール3にまだ完全には挿入されていなければ、コンタクト要素9を長手方向軸15に沿って移動させることができる。拡張フェルール3が拡張するまで、コンタクト要素9はクランプされない。
【0062】
特に、クランプコンタクトフェルール7を有する実施形態において、コンタクト要素9にも長手方向スロット69が設けられているため、コンタクト要素9も、拡張フェルール3の動きに追従し、かつ内壁61に押し付けられるように、広がることができる。
【0063】
コンタクト要素9に2つの長手方向スロット69が設けられていることが特に好ましい。2つの長手方向スロット69は、中央開口部67を挟んで直径方向に対向する。
【0064】
電気コンタクト要素9は、コンタクト要素9を、例えばプラグまたは別の部品に収容する、かつ/または電気的に接触させるのに適した任意の形状を有することができるという点で、接続部71を有することができる。
【0065】
接続部71と接触部65との間に、接続部71におけるコンタクト要素9の形状が接触部65におけるコンタクト要素9の形状と合わさる移行部73があってよい。
【0066】
電気コンタクト要素9は、その接触部65において、少なくともその外面75に摩擦構造77を有する。摩擦構造77は、複数の外向きの突起79によって形成される。突起79は、拡張フェルール3が広がり、コンタクト要素9が内壁61に押し付けられたときに、クランプコンタクトフェルール7の内壁61に接触するための明確な接触点を形成することができる。
【0067】
その代わりにまたはそれに加えて、内壁61の表面81に摩擦構造77を設けてもよい。
【0068】
以下で、図5図7を参照しながら、本発明による接続装置1の第2の有利な実施形態について説明する。簡潔にするために、図1図4を参照して前述した実施形態との違いのみを説明する。
【0069】
第2の実施形態において、拡張フェルール3の外面83の少なくとも拡張可能な領域に、すなわち雌ねじ27の高さに、摩擦構造77が設けられている。
【0070】
摩擦構造77は、コンタクト側端部19から導体側端部17に向かって延びているが、長手方向スロット21の端部までは延びていない。摩擦構造77は、拡張フェルール3がコンタクト要素9に押し付けられる領域のみに必要である。
【0071】
単に例として、摩擦構造77はローレット85として示されている。ローレット85の代わりに、摩擦構造77を、第1の実施形態のコンタクト要素9のような複数の接触突起79として、または任意の他の構造で形成してもよい。
【0072】
第2の実施形態のコンタクト要素9は、摩擦構造77なしで形成される。あるいは、コンタクト要素9自体に摩擦構造77を設けてもよい。特に、コンタクト要素9の外面75に摩擦構造77を設けてもよい。別の代替形態によれば、クランプコンタクトフェルール7の内壁61の表面81に摩擦構造を設けてもよい。
【0073】
以下で、図8図12を参照しながら、本発明による接続装置1の第3の有利な実施形態について説明する。ここでも、簡潔にするために、前述した実施形態との違いのみについて説明する。
【0074】
接続装置1の第3の実施形態は、2部品拡張フェルール3を有するという点で、前述した実施形態とは異なる。前述した実施形態の拡張フェルール3と同様の方法で、拡張フェルール3を使用することができる。しかしながら、2部品であることにより、2部品拡張フェルール3の製造を簡略化することができる。
【0075】
2部品拡張フェルール3は、クランプ要素87と受入要素89とから構成される。受入要素89をクランプ要素87に受け入れることができる。受入要素89がクランプ要素87に挿入されると、2部品拡張フェルール3が組み立てられる。
【0076】
クランプ要素87は、前述した実施形態の拡張フェルール3の形状と略同一の外部形状を有する。
【0077】
クランプ要素87には雌ねじが設けられていない。代わりに、拡張要素5の雄ねじ29に相補的な設計の雌ねじ27が、受入要素89の内側に存在する。したがって、受入要素89は拡張要素用レセプタクル25を有する。
【0078】
受入要素89は、それ自体が、略中空円筒形を有するフェルール形状である。受入要素89をクランプ要素87内に受け入れることができ、クランプ要素87が有する肩部91は、クランプ要素87の周方向に沿って延びて、長手方向軸15に対する受入要素89の位置を規定する。言い換えると、肩部91は受入要素89の座部を提供する。
【0079】
拡張要素5を作動させるときに受入要素89の回転を防ぐために、受入要素89を、回転を防ぐ態様でクランプ要素87に受け入れることができる。このために、クランプ要素87は外面93に突起95を有し、この突起95を、クランプ要素87の相補形状のレセプタクル97に受け入れることができる。
【0080】
2部品拡張フェルール3の嵌合状態で、突起95は受入レセプタクル97内に半径方向に突出する。受入要素89が回転すると、受入要素97を境界付ける縁部(edge)99に突起95が当接するため、受入要素89はクランプ要素87において回転することができない。
【0081】
突起95は、単に例として、長手方向軸15に沿って延びるリブとして示されている。突起95は、クランプ要素87における受入要素89の回転を防ぐように受入レセプタクル97と相互作用するのに適した任意の他の形状を有していてもよい。
【0082】
2部品拡張フェルール3が広がることを容易にするために、受入要素89は、少なくとも部分的に円錐形であることが好ましい。
【0083】
例えば、受入要素89は、嵌合状態で肩部91に当接し得る底面(bottom side)101から、長手方向軸15に沿って底面とは反対側の上面(top side)103まで大きくなる外側断面を有してもよい。
【0084】
その代わりにまたはそれに加えて、クランプ要素87は、コンタクト側端部19から肩部91に向かって先細になる内側断面を有してもよい。拡張要素5を作動させることにより、受入要素89をクランプ要素87に引き込んで、クランプ要素87を広げる。その結果、前述した実施形態と同様に、電気コンタクト要素9は、クランプコンタクトフェルール7の内壁61に押し付けられる。
【符号の説明】
【0085】
1 接続装置
3 拡張フェルール
5 拡張要素
7 クランプコンタクトフェルール
9 電気コンタクト要素
11 電気導体
13 導体レール
15 長手方向軸
17 導体側端部
19 コンタクト側端部
21 長手方向スロット
23 接触圧力要素
25 拡張要素用レセプタクル
27 雌ねじ
29 雄ねじ
31 挿入方向
33 ねじ
35 フランジ
37 ローレット
39 貫通孔
41 導体部
43 接触部
45 導体部の外径
47 導体部の内径
49 接触部の外径
51 段差
53 第1の面
55 第2の面
56 止め部
57 接触部の内径
59 拡張フェルールの外径
61 内壁
63 コンタクトレセプタクル
65 接触部
67 中央開口部
69 長手方向スロット
71 接続部
73 移行部
75 表面
77 摩擦構造
79 突起
81 内壁の表面
83 拡張フェルールの表面
85 ローレット
87 クランプ要素
89 受入部材
91 肩部
93 外面
95 突起
97 レセプタクル
99 縁部
101 底面
103 上面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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図12