(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】電力調整方法及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H04W 52/14 20090101AFI20240129BHJP
H04W 52/18 20090101ALI20240129BHJP
H04W 52/38 20090101ALI20240129BHJP
【FI】
H04W52/14
H04W52/18
H04W52/38
(21)【出願番号】P 2022550903
(86)(22)【出願日】2021-02-22
(86)【国際出願番号】 CN2021077250
(87)【国際公開番号】W WO2021169917
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-08-24
(31)【優先権主張番号】202010121402.2
(32)【優先日】2020-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】劉 輝
(72)【発明者】
【氏名】謝 寧寧
【審査官】本橋 史帆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/141791(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0219192(US,A1)
【文献】特開平06-276149(JP,A)
【文献】特表2015-521426(JP,A)
【文献】国際公開第2005/086519(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0301498(US,A1)
【文献】国際公開第2018/160130(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に応用される電力調整方法であって、
第1情報が第1所定条件を満たすか否かを検出するステップであって、前記第1情報は、アップリンクデータの第1再送率、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの第1最大伝送電力のうちの少なくとも1つを含み、前記第1最大伝送電力はネットワーク機器が前記電子機器に対して構成した、アップリンクデータを伝送するための電力限界値であるステップと、
前記第1情報が前記第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムを用いて、前記第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整するステップであって、前記目標伝送電力は前記第1最大伝送電力より大きく、且つ前記電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力以下であるステップと、を含む、電力調整方法。
【請求項2】
前記第1所定条件は、
前記第1再送率が第1所定閾値以上であることと、
第1持続時間が第1所定時間以上であり、且つ前記実伝送電力が前記電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力より小さいことであって、前記第1持続時間は前記実伝送電力が前記第1最大伝送電力に等しくなっている持続時間であることと、
前記第1最大伝送電力が前記固有最大伝送電力より小さいことと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1情報は、ダウンリンクデータの第1ビット誤り率及び前記電子機器の第1シーン情報のうちの少なくとも1つをさらに含み、
前記第1シーン情報は、前記電子機器の画面状態、前記電子機器におけるユーザ入力の検出有無、前記電子機器のネットワーク状態、及び前記電子機器の現在の応用シーンのうちの少なくとも1つを指示するためのものである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1所定条件は、
前記第1ビット誤り率が第2所定閾値以下であることと、
前記電子機器が画面非消灯状態にあることと、
前記電子機器においてユーザ入力が検出されたことと、
前記電子機器がネットワーク接続状態にあると検出されており、且つ前記ネットワーク接続状態でアップリンクデータ伝送を行う時間が第2所定時間以上であることと、
前記電子機器の現在の応用シーンが所定応用シーンであることと、のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整する前記ステップの後に、
第2情報が第2所定条件を満たすか否かを検出するステップであって、前記第2情報は、前記電子機器の送信電力、アップリンクデータの第2再送率、ダウンリンクデータの第2ビット誤り率及び第2シーン情報のうちの少なくとも1つを含み、前記第2シーン情報は
、前記電子機器の画面状態及び前記電子機器の現在存在している第1応用シーンのうちの少なくとも1つを指示するためのものであるステップと、
前記第2情報が前記第2所定条件を満たしている場合、アップリンクデータを伝送するための電力限界値を前記目標伝送電力から前記第1最大伝送電力に調整するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2所定条件は、
第2持続時間が第3所定時間以上であることであって、前記第2持続時間は前記送信電力が第3所定閾値以下となっている持続時間であることと
、
前記第2ビット誤り率が第1ビット誤り率より高く、且つ前記第2ビット誤り率と前記第1ビット誤り率との差が第5所定閾値以上であることと
、
前記電子機器が画面消灯状態にあることと、
前記第1応用シーンが前記電子機器内の所定シーン情報により指示された少なくとも1つの所定応用シーンのいずれとも異なることと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
検出モジュール及び調整モジュールを含み、
前記検出モジュールは、第1情報が第1所定条件を満たすか否かを検出するために用いられ、前記第1情報は、アップリンクデータの第1再送率、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの第1最大伝送電力のうちの少なくとも1つを含み、前記第1最大伝送電力はネットワーク機器が前記電子機器に対して構成した、アップリンクデータを伝送するための電力限界値であり、
前記調整モジュールは、前記第1情報が前記第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムを用いて、前記第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整するために用いられ、前記目標伝送電力は前記第1最大伝送電力より大きく、且つ前記電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力以下である、電子機器。
【請求項8】
前記第1所定条件は、
前記第1再送率が第1所定閾値以上であることと、
第1持続時間が第1所定時間以上であり、且つ前記実伝送電力が前記電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力より小さいことであって、前記第1持続時間は前記実伝送電力が前記第1最大伝送電力に等しくなっている持続時間であることと、
前記第1最大伝送電力が前記固有最大伝送電力より小さいことと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記第1情報は、ダウンリンクデータの第1ビット誤り率及び前記電子機器の第1シーン情報のうちの少なくとも1つをさらに含み、
前記第1シーン情報は、前記電子機器の画面状態、前記電子機器におけるユーザ入力の検出有無、前記電子機器のネットワーク状態、及び前記電子機器の現在の応用シーンのうちの少なくとも1つを指示するためのものである、請求項7又は8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記第1所定条件は、
前記第1ビット誤り率が第2所定閾値以下であることと、
前記電子機器が画面非消灯状態にあることと、
前記電子機器においてユーザ入力が検出されたことと、
前記電子機器がネットワーク接続状態にあると検出されており、且つ前記ネットワーク接続状態でアップリンクデータ伝送を行う時間が第2所定時間以上であることと、
前記電子機器の現在の応用シーンが所定応用シーンであることと、のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項9に記載の電子機器。
【請求項11】
前記検出モジュールは、前記調整モジュールが前記第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整した後、第2情報が第2所定条件を満たすか否かを検出するためにも用いられ、前記第2情報は、前記電子機器の送信電力、アップリンクデータの第2再送率、ダウンリンクデータの第2ビット誤り率及び第2シーン情報のうちの少なくとも1つを含み、前記第2シーン情報は
、前記電子機器の画面状態及び前記電子機器の現在存在している第1応用シーンのうちの少なくとも1つを指示するためのものであり、
前記調整モジュールは、前記第2情報が前記第2所定条件を満たしている場合、アップリンクデータを伝送するための電力限界値を前記目標伝送電力から前記第1最大伝送電力に調整するためにも用いられる、請求項7に記載の電子機器。
【請求項12】
前記第2所定条件は、
第2持続時間が第3所定時間以上であることであって、前記第2持続時間は前記送信電力が第3所定閾値以下となっている持続時間であることと
、
前記第2ビット誤り率が第1ビット誤り率より高く、且つ前記第2ビット誤り率と前記第1ビット誤り率との差が第5所定閾値以上であることと
、
前記電子機器が画面消灯状態にあることと、
前記第1応用シーンが前記電子機器内の所定シーン情報により指示された少なくとも1つの所定応用シーンのいずれとも異なることと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の電子機器。
【請求項13】
プロセッサ、メモリ、及び前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムは前記プロセッサにより実行されると、請求項1から6のいずれか1項に記載の電力調整方法のステップを実現する、電子機器。
【請求項14】
プロセッサにより実行されると、請求項1から6のいずれか1項に記載の電力調整方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、2020年2月26日に中国で出願した中国特許出願番号No.202010121402.2の優先権を主張し、その全ての内容が参照によって本文に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明の実施例は通信の技術分野に関し、特に電力調整方法及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
通常、ネットワーク機器は電子機器のアンテナ放射能力、ネットワークにおける各電子機器の干渉状況及び電子機器の利用シーン等に応じて、電子機器に対して最大アップリンク電力(即ち、アップリンクデータを伝送するために使用可能な最大電力)を構成することができ、それにより、電子機器は該最大アップリンク電力より小さいアップリンク電力を用いて、ネットワーク機器へアップリンクデータを伝送することができる。
【0004】
しかしながら、何らかのシーン(例えば、ゲームシーン、ビデオシーン等)において、電子機器はデータ伝送に対する需要(例えば、伝送速度に対する需要、伝送遅延に対する需要等)が高いため、電子機器が上記方法におけるアップリンク電力を用いてアップリンクデータを伝送する時、アップリンク伝送異常(例えば、大きな遅延、インターネットラグ、通話失敗等)が発生し、さらに、電子機器の伝送性能が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は電力調整方法及び電子機器を提供し、電子機器の伝送性能低下という問題を解決することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術的課題を解決するために、本発明の実施例は次の技術的解決手段を採用する。
【0007】
本発明の実施例の第1態様において、電子機器に応用される電力調整方法を提供し、該方法は、第1情報が第1所定条件を満たすか否かを検出するステップであって、第1情報は、アップリンクデータの第1再送率、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの第1最大伝送電力のうちの少なくとも1つを含み、該第1最大伝送電力はネットワーク機器が電子機器に対して構成した、アップリンクデータを伝送するための電力限界値であるステップと、第1情報が第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムを用いて、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整するステップであって、該目標伝送電力は第1最大伝送電力より大きく、且つ電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力以下であるステップと、を含む。
【0008】
本発明の実施例の第2態様において、電子機器を提供し、該電子機器は、検出モジュール及び調整モジュールを含み、そのうち、検出モジュールは、第1情報が第1所定条件を満たすか否かを検出するために用いられ、第1情報は、アップリンクデータの第1再送率、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの第1最大伝送電力のうちの少なくとも1つを含み、該第1最大伝送電力はネットワーク機器が電子機器に対して構成した、アップリンクデータを伝送するための電力限界値である。調整モジュールは、第1情報が第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムを用いて、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整するために用いられ、該目標伝送電力は第1最大伝送電力より大きく、且つ電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力以下である。
【0009】
本発明の実施例の第3態様において、プロセッサ、メモリ、及びメモリに記憶され且つプロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムを含み、該コンピュータプログラムはプロセッサにより実行されると、第1態様に記載の電力調整方法のステップを実現する電子機器を提供する。
【0010】
本発明の実施例の第4態様において、プロセッサにより実行されると、第1態様に記載の電力調整方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施例において、電子機器は、アップリンクデータの再送率、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの最大伝送電力を検出し、これらのデータが第1所定条件を満たすか否かを判定することで、これらのデータが第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムによって、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整することができる。電子機器が何らかのアプリケーションの機能を実行する時に異常が発生した場合、電子機器はアップリンクデータの再送率、アップリンクデータの実伝送電力及び/又はアップリンクデータの最大伝送電力に基づき、これらの情報が第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムによって、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整することで、調整後の伝送電力でアップリンクデータの伝送を実現することができることから、電子機器の伝送性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例で提供されるAndroidオペレーティングシステムのアーキテクチャ模式図である。
【
図2】本発明の実施例で提供される電力調整方法の模式
図1である。
【
図3】本発明の実施例で提供される電力調整方法の模式
図2である。
【
図4】本発明の実施例で提供される電子機器の構造模式図である。
【
図5】本発明の実施例で提供される電子機器のハードウェア模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下において、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本発明の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属するものである。
【0014】
本発明の実施例の明細書及び特許請求の範囲における「第1」、「第2」等の技術用語は、対象の特定の順序を記述するものではなく、異なる対象を区別するためのものである。例えば、第1所定条件及び第2所定条件等は、所定条件の特定の順序を記述するものではなく、異なる所定条件を区別するためのものである。
【0015】
本発明の実施例の説明では、特に断らない限り、「複数」の意味は2つ又は2つ以上ということである。例えば、複数の要素とは、2つの要素又は2つ以上の要素を意味する。
【0016】
本明細書における技術用語の「及び/又は」は、関連対象の関連関係を記述するためのものであり、3つの関係が存在可能であることを示し、例えば、表示パネル及び/又はバックライトは、表示パネルのみが存在すること、表示パネルとバックライトが同時に存在すること、及びバックライトのみが存在することの3つの場合を示してもよい。本明細書における符号の「/」は、関連する対象物の間の「又は」の関係を示し、例えば、入力/出力は、入力又は出力を示す。
【0017】
本発明の実施例において、「例示的」又は「例えば」等の用語は、例、例証又は説明を示すためのものである。本発明の実施例において、「例示的」又は「例えば」で述べられるあらゆる実施例又は設計方案は、他の実施例又は設計方案よりも好ましい又は優位的であると解釈されるべきではない。厳密に言えば、「例示的」又は「例えば」等の用語は具体的な形態で関連概念を示す目的で使用される。
【0018】
本発明の実施例は電力調整方法及び電子機器を提供し、電子機器が何らかのアプリケーションの機能を実行する時に異常が発生した場合、電子機器はアップリンクデータの再送率、アップリンクデータの実伝送電力及び/又はアップリンクデータの最大伝送電力に基づき、これらの情報が第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムによって、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整することで、調整後の伝送電力によってアップリンクデータの伝送を実現することができることから、電子機器の伝送性能が向上する。
【0019】
本発明の実施例で提供される電力調整方法及び電子機器は、電子機器の伝送電力の上限調整プロセスに応用することができる。
【0020】
本発明の実施例における電子機器はオペレーティングシステムを有する電子機器であってもよい。該オペレーティングシステムは、アンドロイド(Android)オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本発明の実施例では具体的に限定しない。
【0021】
以下において、Androidオペレーティングシステムを例にして、本発明の実施例で提供される電力調整方法が応用されるソフトウェア環境を説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施例で提供される可能な一Androidオペレーティングシステムのアーキテクチャ模式図である。
図1において、Androidオペレーティングシステムのアーキテクチャは4つの層を含み、それぞれアプリケーション層、アプリケーションフレームワーク層、システム実行ライブラリ層及びカーネル層(具体的に、Linuxカーネル層であってもよい)である。
【0023】
アプリケーション層は、Androidオペレーティングシステム内の各アプリケーション(システムアプリケーションと第三者アプリケーションを含む)を含む。
【0024】
アプリケーションフレームワーク層は、アプリケーションのフレームワークであり、開発者は、アプリケーションフレームワークの開発原則を遵守するうえで、アプリケーションフレームワーク層に基づいて幾つかのアプリケーションを開発することができる。
【0025】
システム実行ライブラリ層は、ライブラリ(システムライブラリとも呼ばれる)とAndroidオペレーティングシステム実行環境を含む。ライブラリは主として、Androidオペレーティングシステムに必要な各種リソースを提供するものである。Androidオペレーティングシステム実行環境は、Androidオペレーティングシステムにソフトウェア環境を提供するためのものである。
【0026】
カーネル層は、Androidオペレーティングシステムのオペレーティングシステム層であり、Androidオペレーティングシステムのソフトウェア階層の最下位層である。カーネル層は、Linuxカーネルをもとに、Androidオペレーティングシステムにコアシステムサービスとハードウェア関連のドライバプログラムを提供する。
【0027】
Androidオペレーティングシステムを例にし、本発明の実施例において、開発者は、上述した
図1に示すAndroidオペレーティングシステムのシステムアーキテクチャをもとに、本発明の実施例で提供される電力調整方法を実現するソフトウェアプログラムを開発することができ、それによって、該電力調整方法は、
図1に示すようなAndroidオペレーティングシステムのもとで実行可能となる。つまり、プロセッサ又は電子機器は、Androidオペレーティングシステムにおいて該ソフトウェアプログラムを実行することで本発明の実施例で提供される電力調整方法を実現することができる。
【0028】
本発明の実施例における電子機器は、可動型の電子機器であっても、又は非可動型の電子機器であってもよい。例示的に、可動型の電子機器は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、携帯情報端末、車載電子機器、ウェアラブル機器、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、ネットブック又はパーソナルディジタルアシスタント(personal digital assistant,PDA)等であってもよく、非可動型の電子機器は、パーソナルコンピュータ(personal computer,PC)、テレビジョン(television,TV)、現金自動預払機又はキオスク端末等であってもよく、本発明の実施例では具体的に限定しない。
【0029】
以下において、図面を参照しながら、本発明の実施例で提供される電力調整方法及び電子機器を、具体的な実施例及びその応用シーンにより詳しく説明する。
【0030】
本発明の実施例において、ユーザが電子機器のあるアプリケーション内の機能(例えば、ビデオ通話機能、ビデオ再生機能又はゲーム機能等)を使用する時、電子機器は該機能に対応する機能インタフェースを表示して、該機能インタフェースによってユーザにリアルタイムに再生されている画面を表示することができる。しかし、電子機器のデータ伝送電力に上限がある一方、何らかのアプリケーションに必要なデータ伝送電力が大きくなると、電子機器の現在のデータ伝送電力が電子機器の需要を満たさなくなることがあるため、電子機器の機能インタフェースに異常(例えば、画面ラグ、画面視認性低下、画面再生遅延等)が発生するという状況が生じる。これらの異常を回避するために、本解決手段では、電子機器が現在実行中のアプリケーションのデータ伝送状態(例えば、再送率、実伝送電力等)に基づき、電子機器のデータ伝送電力の上限を調整するか否かを決定することができる。具体的には、電子機器の伝送性能低下という問題を解決するために、電子機器は、データ伝送状態が所定の条件(再送率が高いこと、実伝送電力がデータ伝送電力の上限に近いこと)を満たしている場合、電子機器のデータ伝送電力の上限を調整することで、アップリンクデータのより大きな実伝送電力でアップリンクデータの伝送を実現することができる。
【0031】
本発明の実施例は電力調整方法を提供し、
図2は本発明の実施例で提供される電力調整方法の手順図を示し、該方法は
図1に示すようなAndroidオペレーティングシステムを有する電子機器に応用することができる。
図2に示すように、本発明の実施例で提供される電力調整方法は下記ステップ201及びステップ202を含んでもよい。
【0032】
ステップ201で、電子機器は第1情報が第1所定条件を満たすか否かを検出する。
【0033】
本発明の実施例において、上記第1情報は、アップリンクデータの第1再送率、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの第1最大伝送電力のうちの少なくとも1つを含み、該第1最大伝送電力はネットワーク機器が電子機器に対して構成した、アップリンクデータを伝送するための電力限界値である。
【0034】
本発明の実施例において、電子機器が特定のアプリケーションを実行する場合、電子機器のデータ伝送電力に上限がある一方、これらのアプリケーションに必要なデータ伝送電力が大きくなると、電子機器の機能インタフェースに異常が発生するため、電子機器は、電子機器の伝送性能低下という問題を解決するために、アップリンクデータの第1再送率、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの第1最大伝送電力を検出することで、アップリンクデータの第1再送率、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの第1最大伝送電力が第1所定条件を満たしている場合、第1最大伝送電力を調整することができる。
【0035】
選択的に、本発明の実施例において、上記アップリンクデータはビデオ通話に対応するアップリンクデータ、ビデオ再生に対応するアップリンクデータ又はゲームに対応するアップリンクデータ等であってもよく、上記第1再送率は電子機器がネットワーク機器に繰り返し送信したデータ量と全データ量との比である。
【0036】
選択的に、本発明の実施例において、電子機器はアップリンクデータの第1再送率及びアップリンクデータの実伝送電力をリアルタイムに検出してもよく、また、電子機器はローカルから、ネットワーク機器が電子機器に対して予め構成したアップリンクデータの第1最大伝送電力を取得してもよい。
【0037】
選択的に、本発明の実施例において、上記第1所定条件は、第1再送率が第1所定閾値以上であることと、第1持続時間が第1所定時間以上であり、且つ実伝送電力が電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力より小さいことであって、該第1持続時間は実伝送電力が第1最大伝送電力に等しくなっている持続時間であることと、第1最大伝送電力が固有最大伝送電力より小さいことと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0038】
選択的に、本発明の実施例において、電子機器は特定のアプリケーション内の機能インタフェースに異常が発生した場合、アップリンクデータの第1再送率を検出し、第1再送率が第1所定閾値以上であるか否かを判定し、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの第1最大伝送電力を検出し、アップリンクデータの実伝送電力が第1最大伝送電力に等しくなっている持続時間が第1所定時間以上であるか否かを判定し、及びアップリンクデータの実伝送電力が電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力より小さいか否かを判定してもよい。
【0039】
選択的に、本発明の実施例において、上記第1所定条件は電子機器において予め設定された条件であってもよく、又は、上記第1所定条件はユーザが設定アプリケーションにおいて設定した所定条件であってもよい。
【0040】
選択的に、本発明の実施例において、上記第1情報は、ダウンリンクデータの第1ビット誤り率及び電子機器の第1シーン情報のうちの少なくとも1つをさらに含んでもよく、第1シーン情報は、電子機器の画面状態、電子機器におけるユーザ入力の検出有無、電子機器のネットワーク状態、及び電子機器の現在の応用シーンのうちの少なくとも1つを指示するためのものである。
【0041】
選択的に、本発明の実施例において、上記ダウンリンクデータはネットワーク機器が電子機器に送信したデータであってもよい。
【0042】
選択的に、本発明の実施例において、上記電子機器の画面状態は画面非消灯状態又は画面消灯状態であってもよく、上記電子機器のネットワーク状態はネットワークが接続されている時にデータ伝送がある状態又はデータ伝送がない状態であってもよく、上記電子機器の現在の応用シーンはゲーム実行シーン、ビデオ通話シーン又はビデオ再生シーン等であってもよい。
【0043】
選択的に、本発明の実施例において、上記第1所定条件は、第1ビット誤り率が第2所定閾値以下であることと、電子機器が画面非消灯状態にあることと、電子機器においてユーザ入力が検出されたことと、電子機器がネットワーク接続状態にあると検出されており、且つネットワーク接続状態でアップリンクデータ伝送を行う時間が第2所定時間以上であることと、電子機器の現在の応用シーンが所定応用シーンであることと、のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0044】
選択的に、本発明の実施例において、上記電子機器が画面非消灯状態にあることは、画面ロック状態又は画面ロック解除状態としてもよく、上記電子機器の現在の応用シーンが所定応用シーンであることは、ゲーム実行シーン、ビデオ通話シーン又はビデオ再生シーン等のうちのいずれかを含んでもよい。
【0045】
選択的に、本発明の実施例において、電子機器は特定のアプリケーション内の機能インタフェースに異常が発生した場合、アップリンクデータの第1再送率を検出し、第1再送率が第1所定閾値以上であるか否かを判定し、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの第1最大伝送電力を検出し、アップリンクデータの実伝送電力が第1最大伝送電力に等しくなっている持続時間が第1所定時間以上であるか否かを判定し、アップリンクデータの実伝送電力が電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力より小さいか否かを判定し、ダウンリンクデータの第1ビット誤り率を検出し、第1ビット誤り率が第2所定閾値以下であるか否かを判定し、電子機器が画面非消灯状態にあるか否かを検出し、電子機器がユーザ入力に応答しているか否かを検出し、電子機器がネットワーク接続状態にあるか否か、且つネットワーク接続状態でアップリンクデータ伝送を行う時間が第2所定時間以上であるか否かを検出し、及び電子機器の現在の応用シーンが所定応用シーンであるか否かを検出してもよい。
【0046】
ステップ202で、第1情報が第1所定条件を満たしている場合、電子機器は所定の電力制御アルゴリズムを用いて、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整する。
【0047】
本発明の実施例において、上記目標伝送電力は第1最大伝送電力より大きく、且つ電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力以下である。
【0048】
選択的に、本発明の実施例において、上記第1情報が第1所定条件を満たしていることは、アップリンクデータの第1再送率が第1所定閾値以上であることと、アップリンクデータの実伝送電力が第1最大伝送電力に等しくなっている第1持続時間が第1所定時間以上であることと、アップリンクデータの実伝送電力が電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力より小さいことと、アップリンクデータの第1最大伝送電力が固有最大伝送電力より小さいことと、ダウンリンクデータの第1ビット誤り率が第2所定閾値以下であることと、電子機器が画面非消灯状態にあることと、電子機器がユーザ入力に応答していると検出されたことと、電子機器がネットワーク接続状態にあると検出されており、且つネットワーク接続状態でアップリンクデータ伝送を行う時間が第2所定時間以上であることと、電子機器の現在の応用シーンが所定応用シーンであることと、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0049】
第1最大伝送電力を調整する前の電子機器の実伝送電力は、第1最大伝送電力を調整した後の電子機器の実伝送電力より小さいことが理解される。
【0050】
選択的に、本発明の実施例において、上記所定の電力制御アルゴリズムは、アップリンクデータの第1再送率、アップリンクデータの実伝送電力、アップリンクデータの第1最大伝送電力、電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力及びダウンリンクデータの第1ビット誤り率によって目標伝送電力を計算して得る、予め設定された計算過程である。
【0051】
選択的に、本発明の実施例において、電子機器は所定の電力制御アルゴリズムを用いて目標伝送電力を得た後、ローカル設定パラメータ中の第1最大伝送電力の値を目標伝送電力に対応する値に調整する。
【0052】
選択的に、本発明の実施例において、第1再送率が高い(即ち、第1再送率が第1所定閾値以上である)ことは、電子機器にアプリケーションに対応する特定のアップリンクデータが数回伝送された状況が存在することを意味し、つまり、特定のアップリンクデータの伝送に数回失敗した状況が存在し、それについて、電子機器は第1最大伝送電力を調整することで、アップリンクデータを伝送する際に、より大きな実伝送電力で伝送できるようにしてもよい。
【0053】
選択的に、本発明の実施例において、実伝送電力が大きく(即ち、実伝送電力が第1最大伝送電力に等しい)、且つ実伝送が大きいという状態にある伝送時間が長い(即ち、第1持続時間が第1所定時間以上である)ことは、電子機器に現在設定されているデータ伝送電力上限(即ち第1最大伝送電力)が低くて、データ伝送の需要を満たすことができないことを意味し、それについて、電子機器は第1最大伝送電力を調整することで、アップリンクデータを伝送する際に、より大きな実伝送電力で伝送できるようにしてもよい。
【0054】
選択的に、本発明の実施例において、電子機器は、電子機器の伝送性能低下という問題を解決するために、アップリンクデータの第1再送率が第1所定閾値以上であるとき、アップリンクデータの実伝送電力が第1最大伝送電力に等しくなっている持続時間が第1所定時間以上であるとき、及びアップリンクデータの実伝送電力が電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力より小さいときにおいて、第1最大伝送電力を調整してもよく、又は、電子機器は、電子機器の伝送性能低下という問題を解決するために、アップリンクデータの第1再送率が第1所定閾値以上であるとき、アップリンクデータの実伝送電力が第1最大伝送電力に等しくなっている持続時間が第1所定時間以上であるとき、アップリンクデータの実伝送電力が電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力より小さいとき、ダウンリンクデータの第1ビット誤り率が第2所定閾値以下であるとき、電子機器が画面非消灯状態にあるとき、電子機器がユーザ入力に応答しているとき、電子機器がネットワーク接続状態にあり且つネットワーク接続状態でアップリンクデータ伝送を行う時間が第2所定時間以上であるとき、電子機器の現在の応用シーンが所定応用シーンであるときにおいて、第1最大伝送電力を調整してもよい。
【0055】
選択的に、本発明の実施例において、第1情報が第1所定条件を満たしていない場合、電子機器は第1最大伝送電力を調整してなくてもよく、つまり、引き続き第1最大伝送電力でデータ伝送を行う。
【0056】
本発明の実施例は電力調整方法を提供し、電子機器はアップリンクデータの再送率、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの最大伝送電力を検出し、これらのデータが第1所定条件を満たすか否かを判定することで、これらのデータが第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムによって、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整することができる。電子機器が何らかのアプリケーションの機能を実行する時に異常が発生した場合、電子機器はアップリンクデータの再送率、アップリンクデータの実伝送電力及び/又はアップリンクデータの最大伝送電力に基づき、これらの情報が第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムによって、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整することで、調整後の伝送電力でアップリンクデータの伝送を実現することができることから、電子機器の伝送性能が向上する。
【0057】
選択的に、本発明の実施例において、
図2のもとに、
図3に示すように、上記ステップ202の後に、本発明の実施例で提供される電力調整方法は下記ステップ301及びステップ302(又はステップ303)をさらに含む。
【0058】
ステップ301で、電子機器は第2情報が第2所定条件を満たすか否かを検出する。
【0059】
選択的に、本発明の実施例において、上記第2情報は、電子機器の送信電力、アップリンクデータの第2再送率、ダウンリンクデータの第2ビット誤り率及び第2シーン情報のうちの少なくとも1つを含み、該第2シーン情報は、アップリンク伝送異常の検出有無、電子機器の画面状態及び電子機器の現在存在している第1応用シーンのうちの少なくとも1つを指示するためのものである。
【0060】
選択的に、本発明の実施例において、電子機器は電子機器の送信電力、アップリンクデータの第2再送率及びダウンリンクデータの第2ビット誤り率をリアルタイムに検出することができ、且つ、電子機器はローカルから、電子機器のアップリンク伝送の異常有無、電子機器の画面状態及び電子機器の現在の応用シーンを取得することができる。
【0061】
選択的に、本発明の実施例において、電子機器がアップリンクデータの第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整した後、電子機器は現在の時刻のアップリンクデータの伝送情報から、電子機器の送信電力、アップリンクデータの第2再送率及びダウンリンクデータの第2ビット誤り率を検出し、電子機器の現在のアプリケーションの実行状態から、アップリンク伝送の異常有無、電子機器の画面状態及び電子機器の現在実行中のアプリケーションを検出してもよい。
【0062】
選択的に、本発明の実施例において、上記第2所定条件は、第2持続時間が第3所定時間以上であることであって、該第2持続時間は送信電力が第3所定閾値以下となっている持続時間であることと、第2再送率が第1再送率より低く、且つ第1再送率と第2再送率との差が第4所定閾値以下であることと、第2ビット誤り率が第1ビット誤り率より高く、且つ第2ビット誤り率と第1ビット誤り率との差が第5所定閾値以上であることと、アップリンク伝送異常が検出されたことと、電子機器が画面消灯状態にあることと、第1応用シーンが電子機器内の所定シーン情報により指示された少なくとも1つの所定応用シーンのいずれとも異なることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0063】
選択的に、本発明の実施例において、電子機器は、電子機器の送信電力を検出し、送信電力が第3所定閾値以下となっている持続時間が第3所定時間以上であるか否かを判定し、アップリンクデータの第2再送率を検出し、第2再送率が第1再送率より低いか否か、且つ第1再送率と第2再送率との差が第4所定閾値以下であるか否かを判定し、ダウンリンクデータの第2ビット誤り率を検出し、第2ビット誤り率が第1ビット誤り率より高いか否か、且つ第2ビット誤り率と第1ビット誤り率との差が第5所定閾値以上であるか否かを判定し、アップリンク伝送に異常が発生したか否かを検出し、電子機器が画面消灯状態にあるか否かを検出し、及び、電子機器の現在の応用シーンが所定応用シーンであるか否かを判定してもよい。
【0064】
ステップ302で、第2情報が第2所定条件を満たしている場合、電子機器はアップリンクデータを伝送するための電力限界値を目標伝送電力から第1最大伝送電力に調整する。
【0065】
選択的に、本発明の実施例において、上記第2情報が第2所定条件を満たしていることは、電子機器の送信電力が第3所定閾値以下となっている第2持続時間が第3所定時間以上であることと、アップリンクデータの第2再送率が第1再送率より低いことと、アップリンクデータの第1再送率と第2再送率との差が第4所定閾値以下であることと、ダウンリンクデータの第2ビット誤り率が第1ビット誤り率より高いことと、ダウンリンクデータの第2ビット誤り率と第1ビット誤り率との差が第5所定閾値以上であることと、電子機器のアップリンク伝送異常が検出されたことと、電子機器が画面消灯状態にあることと、電子機器の現在の応用シーンが所定応用シーンでないことと、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0066】
選択的に、本発明の実施例において、電子機器はローカル設定パラメータ中のアップリンクデータを伝送するための電力限界値を目標伝送電力に対応する値から第1最大伝送電力に対応する値に調整する。
【0067】
選択的に、本発明の実施例において、電子機器は、送信電力が第3所定閾値以下となっている持続時間が第3所定時間以上であるとき、アップリンクデータの第2再送率が第1再送率より低く、且つ第1再送率と第2再送率との差が第4所定閾値以下であるとき、ダウンリンクデータの第2ビット誤り率が第1ビット誤り率より高く、且つ第2ビット誤り率と第1ビット誤り率との差が第5所定閾値以上であるとき、アップリンク伝送に異常が発生したとき、電子機器が画面消灯状態にあるとき、電子機器の現在の応用シーンが所定応用シーンでないときにおいて、アップリンクデータを伝送するための電力限界値を目標伝送電力から第1最大伝送電力に調整してもよい。
【0068】
ステップ303で、第2情報が第2所定条件を満たしていない場合、電子機器はアップリンクデータを伝送するための電力限界値を引き続き目標伝送電力に維持する。
【0069】
第2情報が第2所定条件を満たしていない場合、電子機器はアップリンクデータを伝送するための電力限界値を目標伝送電力から第1最大伝送電力に調整しなくてもよく、それによって、電子機器は引き続き大きな伝送電力でアップリンクデータの伝送を実現できることが理解される。
【0070】
本発明の実施例において、電子機器は電子機器の送信電力、アップリンクデータの第2再送率、ダウンリンクデータの第2ビット誤り率及び第2シーン情報等を検出することで、これらのデータが第2所定条件を満たしている場合、アップリンクデータを伝送するための電力限界値を目標伝送電力から第1最大伝送電力に調整して、ネットワーク機器が電子機器に対して構成したアップリンクデータを伝送するための電力限界値の増加を解除することができることから、電子機器の動作負荷が低減され、さらに電子機器の伝送性能が向上する。
【0071】
図4は本発明の実施例に係る電子機器の可能な構造模式図を示す。
図4に示すように、電子機器70は、検出モジュール71及び調整モジュール72を含んでもよい。
【0072】
検出モジュール71は、第1情報が第1所定条件を満たすか否かを検出するために用いられ、第1情報は、アップリンクデータの第1再送率、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの第1最大伝送電力のうちの少なくとも1つを含み、該第1最大伝送電力はネットワーク機器が電子機器に対して構成した、アップリンクデータを伝送するための電力限界値である。調整モジュール72は、第1情報が第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムを用いて、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整するために用いられ、該目標伝送電力は第1最大伝送電力より大きく、且つ電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力以下である。
【0073】
可能な一実施形態において、上記第1所定条件は、第1再送率が第1所定閾値以上であることと、第1持続時間が第1所定時間以上であり、且つ実伝送電力が電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力より小さいことであって、該第1持続時間は実伝送電力が第1最大伝送電力に等しくなっている持続時間であることと、第1最大伝送電力が固有最大伝送電力より小さいことと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0074】
可能な一実施形態において、上記第1情報は、ダウンリンクデータの第1ビット誤り率及び電子機器の第1シーン情報のうちの少なくとも1つをさらに含み、第1シーン情報は、電子機器の画面状態、電子機器におけるユーザ入力の検出有無、電子機器のネットワーク状態、及び電子機器の現在の応用シーンのうちの少なくとも1つを指示するためのものである。
【0075】
可能な一実施形態において、上記第1所定条件は、第1ビット誤り率が第2所定閾値以下であることと、電子機器が画面非消灯状態にあることと、電子機器においてユーザ入力が検出されたことと、電子機器がネットワーク接続状態にあると検出されており、且つネットワーク接続状態でアップリンクデータ伝送を行う時間が第2所定時間以上であることと、電子機器の現在の応用シーンが所定応用シーンであることと、のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0076】
可能な一実施形態において、検出モジュール71は、調整モジュール72が第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整した後、第2情報が第2所定条件を満たすか否かを検出するためにも用いられ、第2情報は、電子機器の送信電力、アップリンクデータの第2再送率、ダウンリンクデータの第2ビット誤り率及び第2シーン情報のうちの少なくとも1つを含み、第2シーン情報は、アップリンク伝送異常の検出有無、電子機器の画面状態及び電子機器の現在存在している第1応用シーンのうちの少なくとも1つを指示するためのものである。調整モジュール72は、第2情報が第2所定条件を満たしている場合、アップリンクデータを伝送するための電力限界値を目標伝送電力から第1最大伝送電力に調整するためにも用いられる。
【0077】
可能な一実施形態において、上記第2所定条件は、第2持続時間が第3所定時間以上であることであって、該第2持続時間は送信電力が第3所定閾値以下となっている持続時間であることと、第2再送率が第1再送率より低く、且つ第1再送率と第2再送率との差が第4所定閾値以下であることと、第2ビット誤り率が第1ビット誤り率より高く、且つ第2ビット誤り率と第1ビット誤り率との差が第5所定閾値以上であることと、アップリンク伝送異常が検出されたことと、電子機器が画面消灯状態にあることと、第1応用シーンが電子機器内の所定シーン情報により指示された少なくとも1つの所定応用シーンのいずれとも異なることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0078】
本発明の実施例で提供される電子機器は上記方法の実施例における電子機器で実現される各プロセスを実現することができ、重複を回避するために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0079】
本発明の実施例は電子機器を提供し、電子機器が何らかのアプリケーションの機能を実行する時に異常が発生した場合、電子機器はアップリンクデータの再送率、アップリンクデータの実伝送電力及び/又はアップリンクデータの最大伝送電力に基づき、これらの情報が第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムによって、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整することで、調整後の伝送電力でアップリンクデータの伝送を実現することができることから、電子機器の伝送性能が向上する。
【0080】
図5は本発明の各実施例を実現する電子機器のハードウェア模式図である。
図5に示すように、電子機器100は、高周波ユニット101、ネットワークモジュール102、オーディオ出力ユニット103、入力ユニット104、センサ105、表示ユニット106、ユーザ入力ユニット107、インタフェースユニット108、メモリ109、プロセッサ110、及び電源111等の部材を含むが、それらに限定されない。
【0081】
説明すべきことは、当業者であれば、
図5に示す電子機器の構造は電子機器を限定するものではなく、電子機器は
図5より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよいことが理解可能である点である。本発明の実施例において、電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯情報端末、車載端末、ウェアラブル機器、及び歩数計等を含むが、それらに限定されない。
【0082】
プロセッサ110は、第1情報が第1所定条件を満たすか否かを検出し、ここで第1情報は、アップリンクデータの第1再送率、アップリンクデータの実伝送電力及びアップリンクデータの第1最大伝送電力のうちの少なくとも1つを含み、該第1最大伝送電力はネットワーク機器が電子機器に対して構成した、アップリンクデータを伝送するための電力限界値であり、そして第1情報が第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムを用いて、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整するために用いられ、該目標伝送電力は第1最大伝送電力より大きく、且つ電子機器の高周波デバイスの固有最大伝送電力以下である。
【0083】
本発明の実施例は電子機器を提供し、電子機器が何らかのアプリケーションの機能を実行する時に異常が発生した場合、電子機器はアップリンクデータの再送率、アップリンクデータの実伝送電力及び/又はアップリンクデータの最大伝送電力に基づき、これらの情報が第1所定条件を満たしている場合、所定の電力制御アルゴリズムによって、第1最大伝送電力を目標伝送電力に調整することで、調整後の伝送電力でアップリンクデータの伝送を実現することができることから、電子機器の伝送性能が向上する。
【0084】
なお、本発明の実施例において、高周波ユニット101は、情報の受送信又は通話プロセスでの信号の受送信に用いることができることを理解すべきであり、具体的には、基地局からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ110で処理し、また、アップリンクのデータを基地局に送信する。通常、高周波ユニット101は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。また、高周波ユニット101は、無線通信システムを介してネットワーク及び他の機器と通信することもできる。
【0085】
電子機器はネットワークモジュール102によって、例えば、電子メールの受送信、ウェブページの閲覧及びストリーミングメディアへのアクセスなどを助けるように、無線ブロードバンドインターネットアクセスをユーザに提供する。
【0086】
オーディオ出力ユニット103は、高周波ユニット101又はネットワークモジュール102が受信した又はメモリ109に記憶されているオーディオデータをオーディオ信号に変換して音声として出力することができる。且つ、オーディオ出力ユニット103は、電子機器100が実行する特定の機能に関するオーディオ出力(例えば、コール信号受信音、メッセージ受信音等)を提供することもできる。オーディオ出力ユニット103は、スピーカ、ブザー及び受話器等を含む。
【0087】
入力ユニット104は、オーディオ又はビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット104は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)1041、及びマイクロホン1042を含んでもよい。処理された画像フレームは、表示ユニット106に表示することができる。グラフィックスプロセッシングユニット1041で処理された画像フレームは、メモリ109(又は他の記憶媒体)に記憶するか、又は高周波ユニット101もしくはネットワークモジュール102によって送信することができる。マイクロホン1042は、音声を受信することができ、且つこのような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話通話モードで、高周波ユニット101によって移動通信基地局に送信可能なフォーマットに変換して出力することができる。
【0088】
電子機器100は光センサ、運動センサ及び他のセンサのような少なくとも1つのセンサ105をさらに含む。具体的には、光センサは、環境光の明暗に応じて表示パネル1061の輝度を調整することができる環境光センサと、電子機器100が耳元に移動された時、表示パネル1061及び/又はバックライトを消すことができる近接センサと、を含む。運動センサの1つとして、加速度センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時に、重力の大きさ及び方向を検出することができ、電子機器の姿勢(例えば、画面の横縦の切り替え、関連するゲーム、磁力計姿勢校正)の認識、振動認識関連機能(例えば、歩数計、タップ)等に用いることができる。センサ105は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサ等をさらに含んでもよく、ここでは説明を省略する。
【0089】
表示ユニット106は、ユーザが入力した情報又はユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット106は表示パネル1061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode,OLED)等の形態で表示パネル1061を構成することができる。
【0090】
ユーザ入力ユニット107は、入力される数字又は文字情報の受信、及び電子機器でのユーザ設定及び機能制御に関するキー信号入力の生成に用いることができる。具体的には、ユーザ入力ユニット107は、タッチパネル1071及び他の入力機器1072を含む。タッチパネル1071はタッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザのタッチ操作(例えば、ユーザが指、スタイラス等、あらゆる適切な物体又は付属品を使用してタッチパネル1071上又はタッチパネル1071付近で行う操作)を検出可能であり、タッチ検出装置及びタッチコントローラとの2つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方位を検出するとともに、タッチ操作による信号を検出し、タッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してプロセッサ110に送信し、そして、プロセッサ110から送信された命令を受信して実行する。また、タッチパネル1071は、抵抗式、容量式、赤外線及び表面弾性波等の様々な形態で実現することができる。タッチパネル1071に加え、ユーザ入力ユニット107は他の入力機器1072をさらに含んでもよい。具体的には、他の入力機器1072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限定されず、ここでは説明を省略する。
【0091】
さらに、タッチパネル1071は、表示パネル1061を被覆してもよく、タッチパネル1071はその上又は付近でのタッチ操作を検出すると、それをプロセッサ110に伝送してタッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ110は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル1061で対応する視覚出力を提供する。
図5において、タッチパネル1071と表示パネル1061は、2つの独立した部材として電子機器の入力と出力機能を実現するが、何らかの実施例では、電子機器の入力と出力機能を実現するように、タッチパネル1071と表示パネル1061を統合してもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0092】
インタフェースユニット108は、外部装置と電子機器100を接続するインタフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドホンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、認識モジュールを備える装置を接続するためのポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポート等を含んでもよい。インタフェースユニット108は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力等)を受信し、受信された入力を電子機器100内の1つ又は複数の部材に伝送するか、又は電子機器100と外部装置の間でデータを伝送するために用いることができる。
【0093】
メモリ109は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ109は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能なプログラム記憶領域と、携帯電話の使用に応じて作成されたデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳等)等を記憶可能なデータ記憶領域と、を主に含んでもよい。また、メモリ109は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスをさらに含んでもよい。
【0094】
プロセッサ110は、電子機器の制御センタであり、様々なインタフェース及び回線により電子機器全体の各部分を接続するものであり、メモリ109内に記憶されているソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作させ又は実行し、及びメモリ109内に記憶されているデータを呼び出すことで、電子機器の様々な機能及びデータ処理を実行し、それにより、電子機器を全体的に監視する。プロセッサ110は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよく、選択的に、プロセッサ110に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ110に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0095】
電子機器100は各部材に給電する電源111(例えば、電池)をさらに含んでもよく、選択的に、電源111は、電源管理システムによってプロセッサ110に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現することができる。
【0096】
また、電子機器100は図示されていないいくつかの機能モジュールを含み、ここでは説明を省略する。
【0097】
選択的に、本発明の実施例は、
図5に示すようなプロセッサ110、メモリ109、及びメモリ109に記憶され且つ前記プロセッサ110上で実行可能なコンピュータプログラムを含み、該コンピュータプログラムはプロセッサ110により実行されると、上記方法の実施例の各プロセスを実現する電子機器をさらに提供し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、重複を回避するために、ここでは説明を省略する。
【0098】
本発明の実施例は、プロセッサにより実行されると、上記方法の実施例の各プロセスを実現するコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、重複を回避するために、ここでは説明を省略する。前記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば読み取り専用メモリ(read-only memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等である。
【0099】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。
【0100】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本発明の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、電子機器(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0101】
以上、図面を参照しながら本発明の実施例を説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本発明の示唆をもとに、当業者が本発明の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本発明の保護範囲に属するものとする。