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  • 特許-サニタリ装置 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-29
(45)【発行日】2024-02-06
(54)【発明の名称】サニタリ装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20240130BHJP
   F24H 15/196 20220101ALI20240130BHJP
   G08B 21/22 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
G08B25/04 H
F24H15/196 301V
G08B21/22
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019090187
(22)【出願日】2019-05-10
(65)【公開番号】P2020187442
(43)【公開日】2020-11-19
【審査請求日】2022-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000006301
【氏名又は名称】マックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大庭 耕太郎
【審査官】綿引 隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-225358(JP,A)
【文献】特開2018-036883(JP,A)
【文献】特開2007-241446(JP,A)
【文献】特開2017-004379(JP,A)
【文献】特開2004-348387(JP,A)
【文献】特開2003-207148(JP,A)
【文献】特開2005-265366(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 15/196
G08B 13/00 - G08B 15/02
G08B 19/00 - G08B 31/00
H03J 9/00 - H03J 9/06
H04Q 9/00 - H04Q 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓が設けられる浴室と、ドアを介して前記浴室に隣接する洗面所に設置されるサニタリ装置であって、
人の有無を検知する人検知手段と、
前記人検知手段による人の検知に伴う報知の有無を選択する操作選択部を有した操作手段と、
前記操作選択部の操作に基づき、前記人検知手段による人の有無の検知を開始する制御手段と
を備え、
前記人検知手段と前記操作手段は、前記洗面所に設けられ
前記人検知手段は、音が入力される音入力部であ
サニタリ装置。
【請求項2】
外部の通信ネットワークに接続される通信手段を備えた
請求項1に記載のサニタリ装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記人検知手段により人を検知したと判断すると、前記外部の通信ネットワークに接続される外部端末装置にその旨を通知する
請求項2に記載のサニタリ装置。
【請求項4】
光と音の何れかまたは光と音の両方を前記浴室と前記洗面所の何れかまたは前記浴室と前記洗面所の両方に出力する報知手段を備え、
前記制御手段は、前記人検知手段により人を検知したと判断すると、前記報知手段に光と音のいずれかまたは光と音の両方を報知させる
請求項1~請求項3の何れか1項に記載のサニタリ装置。
【請求項5】
前記報知手段は、前記浴室と前記洗面所の何れかまたは前記浴室と前記洗面所の両方の照明であり、
前記制御手段は、前記人検知手段により人を検知したと判断すると、前記照明を点灯または点滅させる
請求項4に記載のサニタリ装置。
【請求項6】
前記報知手段は、前記浴室と前記洗面所の何れかまたは前記浴室と前記洗面所の両方に設置された音出力部であり、
前記制御手段は、前記人検知手段により人を検知したと判断すると、前記音出力部から警報音又は警告音声を出力させる
請求項4に記載のサニタリ装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記サニタリ装置に暖房運転モード、換気運転モード、乾燥運転モード、涼風運転モードのいずれかを実行させることができ、
前記報知手段は、前記いずれかの運転モードの実行であり、
前記制御手段は、前記人検知手段により人を検知したと判断すると、前記サニタリ装置に前記いずれかの運転モードを実行させる
請求項4に記載のサニタリ装置。
【請求項8】
前記浴室及び前記洗面所以外の室内外に設けられる第2の人検知手段と前記制御手段が接続され、
前記制御手段は、前記第2の人検知手段により人を検知したと判断すると、その旨を前記外部の通信ネットワークに接続される前記外部端末装置に通知する
請求項3に記載のサニタリ装置。
【請求項9】
前記浴室及び前記洗面所以外の室内外に設けられる第2の報知手段と前記制御手段が接続され、
前記制御手段は、前記人検知手段または前記第2の人検知手段により人を検知したと判断すると、前記報知手段または前記第2の報知手段にその旨を報知させる
請求項8に記載のサニタリ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室の暖房、浴室及び他室の換気等を行うサニタリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、高気密住宅の全室空気循環を行うシステムにおいて、排気側に設けられた風量検出器により、例えば浴室に設置された窓の開け閉めによる風量の急激な変動を検知可能な技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
窓の開け閉めを検知可能とすることで、例えば窓から不審者が侵入した等の異常を検知できる場合があり、全室空気循環システムに防犯機能を持たせることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-185324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、窓の開け閉めを検知できるだけでは、その開け閉めが不審者によるものなのか、居住者によるものなのか判別することができない。従って、居住者による窓の開け閉めであるにも関わらず、それを不審者の侵入と誤検知してしまうおそれがある。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、居住者が外出中であったり、就寝中であったりして居住者が窓を開けることができない場合に、不審者の侵入等の異常を確実に検知できるようにしたサニタリ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明は、窓が設けられる浴室と、ドアを介して浴室に隣接する洗面所に設置されるサニタリ装置であって、人の有無を検知する人検知手段と、人検知手段による人の検知に伴う報知の有無を選択する操作選択部を有した操作手段と、操作選択部の操作に基づき、人検知手段による人の有無の検知を開始する制御手段とを備え、人検知手段と操作手段は、洗面所に設けられ、人検知手段は、音が入力される音入力部であるサニタリ装置である。
【0008】
本発明では、居住者が在宅中等で操作選択部が操作されていない状態では、人検知手段による人の有無の検知を行わない。居住者が外出する際に操作選択部が操作されると、人検知手段による人の有無の検知が開始される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、操作選択部が操作されると、人検知手段による人の有無の検知が開始されるので、サニタリ装置を利用して確実に異常を検知し、報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】本実施の形態の浴室換気乾燥暖房機及び浴室換気乾燥暖房機を備えた住宅の一例を示す機能ブロック図である。
図1B】浴室換気乾燥暖房機を備えた浴室等のサニタリ室の一例を示す構成図である。
図2】浴室換気乾燥暖房機の操作部の一例を示す構成図である。
図3】監視モードの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明のサニタリ装置の一例である換気、乾燥、暖房等の空調機能を有する浴室空調装置としての浴室換気乾燥暖房機の実施の形態について説明する。
【0012】
<本実施の形態の浴室換気乾燥暖房機の構成例>
図1Aは、本実施の形態の浴室換気乾燥暖房機及び浴室換気乾燥暖房機を備えた住宅の一例を示す機能ブロック図、図1Bは、浴室換気乾燥暖房機を備えた浴室等のサニタリ室の一例を示す構成図、図2は、浴室換気乾燥暖房機の操作部の一例を示す構成図である。
【0013】
浴室換気乾燥暖房機1を備えた住宅200は、図1Bにも示すように、浴室201、洗面所202、トイレ203等のサニタリ室200Aを有する。また、住宅200は、玄関204、台所.寝室、居間等の居室205等を有する。サニタリ室200Aは、例えば、浴室201に窓201wが設けられる。また、洗面所202に窓202wが設けられていても良いし、トイレ203に窓203wが設けられていても良い。更に、サニタリ室200Aは、浴室201と洗面所202が隣接する構成となっているものが多く、ドア201dの開閉で洗面所202から浴室201への出入りが可能である。
【0014】
浴室換気乾燥暖房機1は、浴室201の天井や壁に設置される。また、浴室換気乾燥暖房機1は、運転モードの選択等の利用者の操作を受け、利用者の操作に基づく制御情報を出力する操作部10を備える。操作部10は操作手段の一例で、浴室換気乾燥暖房機1と独立して洗面所202に設けられ、有線または無線で浴室換気乾燥暖房機1と接続される。
【0015】
操作部10は、運転モードの選択を行う運転モードボタン11を備える。操作部10は、運転モードボタン11として、図2に示すように、暖房運転モードの実行の有無を選択する暖房運転モード選択ボタン11aと、換気運転モードの実行の有無を選択する換気運転モード選択ボタン11bと、乾燥運転モードの実行の有無を選択する乾燥運転モード選択ボタン11cと、涼風運転モードの実行の有無を選択する涼風運転モード選択ボタン11dを備える。また、操作部10は、運転モードボタン11として、24時間換気運転モードの実行の有無を選択する24時間換気運転モード選択ボタン11eと、運転を停止する停止ボタン11fと、運転を開始、停止する時間を指定するタイマー切替ボタン11gを備える。
【0016】
更に、操作部10は、浴室換気乾燥暖房機1を使用する住宅200の居住者と、外部との間で所定のコミュニケーションを図る操作を選択する操作選択部の一例であるコミュニケーションボタン12を備える。コミュニケーションボタン12は、本例では、住宅200の居住者が外出する際に操作されることで、監視モードの実行の有無が選択される。
【0017】
また、操作部10は、各運転モードボタン11で選択された運転モード、風量等を示すランプ、図示しないが、英数字等を表示する7セグメントディスプレイ、液晶、有機ELディスプレイ等で構成される表示部11hを備える。
【0018】
浴室換気乾燥暖房機1は、浴室201から空気を吸い込んで、屋外に排気する換気手段としての換気ファン13aと、浴室201から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を循環させて浴室201に吹き出す送風手段としての循環ファン13bを備える。なお、浴室201内の空気の循環と、屋外への排気を行う機能を、2つのファンで行う構成でも良く、また、1つのファンと風路を切り替えるダンパで行う構成としても良い。換気ファン13aは、図1Bに示すダクト100dで屋外と接続される。また、浴室換気乾燥暖房機1は、循環ファン13bで浴室201に吹き出される空気を加熱する加熱手段としてのヒータ13cを備える。
【0019】
浴室換気乾燥暖房機1は、浴室201の温度を検出する温度センサ14aを備える。温度センサ14aは温度検知手段の一例で、例えば、循環ファン13bの図示しない吸込口に設けられ、循環ファン13bで吸い込まれる浴室201内の空気の温度を検知する。また、浴室換気乾燥暖房機1は、浴室201の湿度を検出する湿度センサ14bを備えても良い。
【0020】
更に、浴室換気乾燥暖房機1は、洗面所202の温度を検出する温度センサ22aを備えても良い。温度センサ22aは温度検知手段の一例で、操作部10に設ける構成でも良いし、洗面所202の壁、天井等に設ける構成でも良い。なお、浴室換気乾燥暖房機1は、洗面所202の湿度を検出する湿度センサ22bを操作部10等に備えても良い。
【0021】
また、浴室換気乾燥暖房機1は、人の有無を検知する人検知センサ15aを備える。人検知センサ15aは人検知手段の一例で、人感センサ、赤外線センサ、集音マイク等で構成される。人検知センサ15aは、例えば、浴室換気乾燥暖房機1の図1Bに示すフロントパネル100fに設けられ、浴室換気乾燥暖房機1が設置された浴室201における人の有無を検知する。
【0022】
更に、浴室換気乾燥暖房機1は、洗面所202に人検知センサ15bを備えても良い。人検知センサ15bは上述した人検知手段の一例で、操作部10に設ける構成でも良いし、洗面所202の壁、天井等に設ける構成でも良く、洗面所202における人の有無を検知する。
【0023】
浴室換気乾燥暖房機1は、換気ファン13a、循環ファン13b及びヒータ13c等を制御する本体制御部16aを備える。本体制御部16aは制御手段の一例で、操作部10から入力された制御情報、温度センサ14a、湿度センサ14bから入力された浴室201の温湿度情報、温度センサ22a、湿度センサ22bから入力された洗面所202の温湿度情報、人検知センサ15a、15bから入力された人検知情報等に基づき、暖房運転モード、換気運転モード、乾燥運転モード及び涼風運転モードと、監視モードを実行する。
【0024】
浴室換気乾燥暖房機1は、操作部10に操作部制御部16bを備える。操作部制御部16bは制御手段の一例で、上述した各選択ボタンの操作等により操作部10で取得、生成した制御情報を本体制御部16aに出力する。
【0025】
浴室換気乾燥暖房機1は、インターネット等の外部の通信ネットワーク300と通信を行う通信部17を操作部10に備える。通信部17は通信手段の一例で、有線または無線で通信ネットワーク300と接続される。
【0026】
浴室換気乾燥暖房機1は、報知手段として浴室201内を照らす照明18aを備えても良い。また、浴室換気乾燥暖房機1は、報知手段としてブザー、スピーカ等、音を出力する音出力部19aを備えても良い。照明18a及び音出力部19aは、浴室換気乾燥暖房機1に備えても良いし、浴室換気乾燥暖房機1とは独立して浴室201の天井や壁に備えても良い。更に、浴室換気乾燥暖房機1は、報知手段としてブザー、スピーカ等、音を出力する音出力部19bを操作部10に備えても良い。
【0027】
また、浴室換気乾燥暖房機1は、浴室201に設けた浴室照明201aの点灯と消灯を切り替える浴室照明スイッチ21と、本体制御部16aが接続されていても良い。本体制御部16aの制御で浴室照明201aの点灯、消灯をできるようにして、浴室照明201aを報知手段として機能させても良い。通常、人により操作される浴室201の照明スイッチ201sは、洗面所202に設けられるが、浴室照明スイッチ21は、この人により操作される照明スイッチ201sによるON、OFFによらず、浴室照明201aの点灯と消灯が可能に構成される。
【0028】
更に、浴室換気乾燥暖房機1は、洗面所202に設けた洗面所照明202aの点灯と消灯を切り替える洗面所照明スイッチ22と、本体制御部16aが接続されていても良い。本体制御部16aの制御で洗面所照明202aの点灯、消灯をできるようにして、洗面所照明202aを報知手段として機能させても良い。
【0029】
また、浴室換気乾燥暖房機1は、浴室201、洗面所202等のサニタリ室200A以外の室内外に設けた照明、例えば、玄関204の外に設けた玄関外照明204aの点灯と消灯を切り替える玄関外照明スイッチ24と、本体制御部16aが接続されていても良い。本体制御部16aの制御で玄関外照明204aの点灯、消灯をできるようにして、玄関外照明204aを報知手段として機能させても良い。
【0030】
更に、浴室換気乾燥暖房機1は、住宅200で火災等が発生したことを検知して報知する報知器206と、本体制御部16aが接続されていても良い。本体制御部16aの制御で報知器206を作動できるようにして、報知器206を報知手段として機能させても良い。
【0031】
また、浴室換気乾燥暖房機1は、音が入力されるマイク等の音入力部20aを備えても良い。音入力部20aは音入力手段の一例で、例えば、浴室換気乾燥暖房機1のフロントパネルに設けられ、浴室換気乾燥暖房機1が設置された浴室201における音を集音する。なお、音入力部20aで浴室201における人検知手段を構成しても良い。
【0032】
更に、浴室換気乾燥暖房機1は、音が入力されるマイク等の音入力部20bを洗面所202に備えても良い。音入力部20bは音入力手段の一例で、操作部10に設ける構成でも良いし、洗面所202の壁、天井等に設ける構成でも良く、洗面所202における音を集音する。なお、音入力部20bで洗面所202における人検知手段を構成しても良い。
【0033】
また、浴室換気乾燥暖房機1は、浴室201、洗面所202以外のサニタリ室200Aに設けた人検知手段の一例である人検知センサ、例えば、トイレ203に設けた人検知センサ203bと、本体制御部16aが接続されていても良い。また、浴室換気乾燥暖房機1は、サニタリ室200A以外の室内外に設けた第2の人検知手段の一例である人検知センサ、例えば、玄関204に設けた人検知センサ204bと、本体制御部16aが接続されていても良い。
【0034】
更に、トイレ203に設けた図示しない換気扇を作動させるトイレ換気スイッチ203cと、本体制御部16aが接続されていても良い。
【0035】
<本実施の形態の浴室換気乾燥暖房機の動作例>
次に、浴室換気乾燥暖房機1の動作例について説明する。まず、暖房運転モード、換気運転モード、乾燥運転モード及び涼風運転モードについて説明する。
【0036】
浴室換気乾燥暖房機1の本体制御部16aは、操作部10で暖房運転モード選択ボタン11aが操作されることで暖房運転モードが選択され、操作部制御部16bから制御情報が入力されると、循環ファン13b及びヒータ13cを制御して、浴室201内に加熱された空気を吹き出す暖房運転を行う。暖房運転では、温度センサ14aで検知した浴室201内の温度に基づき、循環ファン13bの風量、ヒータ13cの出力が制御される。なお、温度センサ22aで検知した洗面所202内の温度に基づき、循環ファン13bの風量、ヒータ13cの出力が制御されても良い。
【0037】
また、本体制御部16aは、操作部10で換気運転モード選択ボタン11bが操作され、換気運転モードが選択されると、換気ファン13aを制御して、浴室201内の空気を屋外に排気する換気運転を行う。換気運転では、湿度センサ14bで検知した浴室201内の湿度に基づき、浴室201内の湿度が所定の値となるように、換気ファン13aの風量を制御しても良い。なお、湿度センサ22bで検知した洗面所202内の湿度に基づき、換気ファン13aの風量を制御しても良い。また、トイレ換気スイッチ203cでトイレ203の図示しない換気扇が作動していることを検知すると、過換気とならないように、換気ファン13aの風量を制御しても良い。なお、本体制御部16aは、操作部10で24時間換気運転モード選択ボタン11eが操作され、24時間換気運転モードが選択されると、所定の換気風量となるように換気ファン13aを制御して、浴室201内の空気を屋外に排気する換気運転を行う。
【0038】
更に、本体制御部16aは、操作部10で乾燥運転モード選択ボタン11cが操作され、乾燥運転モードが選択されると、換気ファン13a、循環ファン13b及びヒータ13cを制御して、浴室201内に加熱された空気を吹き出しながら、浴室201内の空気を屋外に排気する乾燥運転を行う。乾燥運転では、湿度センサ14bで検知した浴室201内の湿度に基づき、浴室201内の湿度が所定の値となるように、換気ファン13a、循環ファン13bの風量及びヒータ13cの出力を制御しても良い。なお、湿度センサ22bで検知した洗面所202内の湿度に基づき、換気ファン13a、循環ファン13bの風量及びヒータ13cの出力を制御しても良い。
【0039】
また、本体制御部16aは、操作部10で涼風運転モード選択ボタン11dが操作され、涼風運転モードが選択されると、循環ファン13bを制御して、浴室201内に室温に応じた空気を吹き出す涼風運転を行う。
【0040】
図3は、監視モードの一例を示すフローチャートであり、次に、監視モードについて説明する。
【0041】
浴室換気乾燥暖房機1の本体制御部16aは、図3のステップSA1で、操作部10のコミュニケーションボタン12が操作されることで本例では監視モードが選択され、操作部制御部16bから制御情報が入力されると、ステップSA2で監視モードを実行する。
【0042】
本体制御部16aは、監視モードが実行されると、ステップSA3で、浴室201内に人が居るか否かを人検知センサ15aで監視する。本体制御部16aは、浴室201内に人が居ると判断すると、ステップSA4で、所定の出力による報知を行う。
【0043】
例えば、本体制御部16aは、監視モードの実行中に人検知センサ15aで人を検知したと判断すると、通信ネットワーク300に接続されたスマートフォン等の外部端末装置301に電子メール等で通知を行う。浴室換気乾燥暖房機1は、住宅200の居住者に関係する親族、住宅200の管理者等が所有する外部端末装置301に割り当てられたメールアドレスが登録され、住宅200の居住者に関係する親族等が所有する外部端末装置301に、侵入者が居る旨の通知を電子メールで行っても良い。また、浴室換気乾燥暖房機1は、住宅200の居住者が所有する外部端末装置301に割り当てられたメールアドレスが登録され、住宅200の居住者が所有する外部端末装置301に、侵入者が居る旨の通知を電子メールで行っても良い。
【0044】
なお、操作部10のコミュニケーションボタン12が操作されると、コミュニケーションボタン12が操作されたこと、監視モードが開始されたことを外部端末装置301に通知しても良い。
【0045】
また、通常の住宅200では、浴室201と洗面所202は隣接しており、浴室201から出るためには洗面所202を通ることから、洗面所202に設けた人検知センサ15bで洗面所202に人が居るか否かを監視しても良い。本体制御部16aは、洗面所202に人が居ると判断すると、上述した所定の外部端末装置301に侵入者が居る旨の通知を電子メール等で行う。なお、浴室201、洗面所202に人が居るか否かの検知は、音入力部20a、20bで音が検知されると、人が居ると判断しても良い。
【0046】
また、本体制御部16aは、監視モードの実行中に人検知センサ15aで浴室201に人が居ることを検知したと判断すると、照明18aを点灯または点滅させることで警告を行っても良い。更に、本体制御部16aは、監視モードの実行中に人検知センサ15aで浴室201に人が居ることを検知したと判断すると、浴室照明スイッチ21で浴室照明201aを制御し、浴室照明201aを点灯または点滅させることで警告を行っても良い。
【0047】
また、本体制御部16aは、監視モードの実行中に人検知センサ15aで浴室201に人が居ることを検知したと判断すると、洗面所照明スイッチ22で洗面所照明202aを制御し、洗面所照明202aを点灯または点滅させることで警告を行っても良い。更に、本体制御部16aは、監視モードの実行中に人検知センサ15bで洗面所202に人が居ることを検知したと判断すると、洗面所照明スイッチ22で洗面所照明202aを制御し、洗面所照明202aを点灯または点滅させることで警告を行っても良い。
【0048】
また、本体制御部16aは、監視モードの実行中に人検知センサ15aで浴室201に人が居ることを検知したと判断すると、音出力部19aで警報音、警告の文言等による音声を浴室201内に出力して警告を行っても良い。更に、本体制御部16aは、監視モードの実行中に人検知センサ15aで浴室201に人が居ることを検知したと判断すると、音出力部19bで警報音、警告の文言等による音声を洗面所202内に出力して警告を行っても良い。また、本体制御部16aは、監視モードの実行中に人検知センサ15bで洗面所202に人が居ることを検知したと判断すると、音出力部19bで警報音、警告の文言等による音声を洗面所202内に出力して警告を行っても良い。また、浴室換気乾燥暖房機1で暖房運転モード、換気運転モード、乾燥運転モード、涼風運転モードの少なくとも1つを実行することで警告を行っても良い。また、浴室換気乾燥暖房機1と共にサニタリ装置の一例である洗面所202に設けた図示しない暖房機を作動させて警告を行っても良い。
【0049】
また、本体制御部16aは、監視モードの実行中に人検知センサ15aで人を検知したと判断すると、玄関外照明スイッチ24で玄関外照明204aを制御し、玄関外照明204aを点灯または点滅させることで住宅200外への報知を行っても良い。更に、本体制御部16aは、監視モードの実行中に人検知センサ15で人を検知したと判断すると、報知器206を作動させる信号を出力し、報知器206で報知を行っても良い。
【0050】
なお、本体制御部16aは、監視モードの実行中に浴室201、洗面所202以外のサニタリ室200Aであるトイレ203の人検知センサ203b、サニタリ室200A以外の玄関204の外に設けた人検知センサ204bで人を検知したと判断すると、上述した所定の出力による報知を行っても良い。また、コミュニケーションボタン12は、居住者の外出に先立って操作しても良いが、居住者の在宅時であっても、就寝時等のように浴室201や洗面所202を利用するおそれのない状況のときに操作しても良い。更に、人検知センサ15a、15bで人が居ることを検知したと判断すると、外部端末装置301に通知することに加えて、管理会社にも通知するようにしても良い。また、操作部10の表示部11hに、人が居ることを示す表示を行っても良いし、音出力部19a、19bを作動させるようにしても良い。更に、外部端末装置301からコミュニケーションボタン12を操作できるようにしても良い。
【0051】
<本実施の形態の浴室換気乾燥暖房機の効果例>
一戸建ての住宅200では、浴室201に201wが設けられる構成となっている場合があり、浴室201が侵入者の侵入経路となり得る。
【0052】
そこで、浴室換気乾燥暖房機1等に人検知センサ15aを備え、人の有無を検知できるようにすると共に、人の有無を検知することによる報知を行う監視モードを、操作部10に設けたコミュニケーションボタン12の操作で実行できるようにした。
【0053】
これにより、住宅200の居住者が外出するときに、コミュニケーションボタン12の操作で監視モードを実行し、人が居ることの検知でスマートフォン等の外部端末装置301に通知すること、光、音で報知、警告することができる。従って、浴室換気乾燥暖房機1を利用して、住宅200の居住者のみならず、住宅200の居住者と別の住宅で暮らす親族、住宅200の管理者、住宅200の周囲等に通知を行うシステムを、安価に構築することができる。
【0054】
また、サニタリ室200A以外に設けた人検知センサと浴室換気乾燥暖房機1を接続することで、浴室換気乾燥暖房機1を利用して玄関等からの侵入者を検知して、報知を行うことができる。
【符号の説明】
【0055】
1・・・浴室換気乾燥暖房機、10・・・操作部(操作手段)、11・・・運転モードボタン、12・・・コミュニケーションボタン、13a・・・換気ファン、13b・・・循環ファン、13c・・・ヒータ、14a・・・温度センサ、14b・・・湿度センサ、15a、15b・・・人検知センサ(人検知手段)、16a・・・本体制御部(制御手段)、16b・・・操作部制御部(制御手段)、17・・・通信部(通信手段)、18a・・・照明(報知手段)、19a、19b・・・音出力部(報知手段)、20a、20b・・・音入力部、21・・・浴室照明スイッチ、22・・・洗面所照明スイッチ、22a・・・温度センサ、22b・・・湿度センサ、24・・・玄関外照明スイッチ、200・・・住宅、201・・・浴室、201a・・・浴室照明(報知手段)、202・・・洗面所、202a・・・洗面所照明(報知手段)、203・・・トイレ、203b・・・人検知センサ、204・・・玄関、204a・・・玄関外照明(報知手段)、205・・・居室、206・・・報知器(報知手段)
図1A
図1B
図2
図3