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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-29
(45)【発行日】2024-02-06
(54)【発明の名称】燃料タンクシステム
(51)【国際特許分類】
   F02M 25/08 20060101AFI20240130BHJP
【FI】
F02M25/08 Z
F02M25/08 E
F02M25/08 F
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021086799
(22)【出願日】2021-05-24
(65)【公開番号】P2022179958
(43)【公開日】2022-12-06
【審査請求日】2023-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金子 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】小林 奨英
【審査官】津田 真吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-291082(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0081257(US,A1)
【文献】特開平4-66764(JP,A)
【文献】特開2006-329143(JP,A)
【文献】特開2013-121811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 25/08
B60K 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料タンクシステムであって、
燃料タンクと、
前記燃料タンクの燃料蒸気を吸着するためのキャニスタと、
前記燃料タンクと前記キャニスタとを連通する蒸気通路と、
前記キャニスタと大気とを連通する大気通路と、
前記キャニスタと前記大気通路とを連通する循環通路と、
前記循環通路に配置され、前記燃料蒸気を酸化分解するための燃料蒸気処理ユニットと、
前記循環通路と前記大気通路とを非連通状態にすると共に、前記大気通路と前記大気とを連通状態にする第1状態と、前記循環通路と前記大気通路とを連通状態にすると共に、前記大気通路と前記大気とを非連通状態にする第2状態と、を切り替える切替弁と、を備える、燃料タンクシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料タンクシステムであって、
前記燃料蒸気処理ユニットは、
光触媒と、前記光触媒に光を照射する照射部と、を有する、燃料タンクシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の燃料タンクシステムであって、さらに、
前記循環通路に配置され、前記酸化分解にて生成される物質を前記循環通路から外部に出すと共に、前記酸化分解にて消費される物質を前記外部から前記循環通路に入れるためのガス置換ユニットを備える、燃料タンクシステム。
【請求項4】
請求項2または3に記載の燃料タンクシステムであって、さらに、
前記大気通路のうちで、前記循環通路と前記大気通路との接続点と前記キャニスタとの間に配置された流体を流すためのポンプを備える、燃料タンクシステム。
【請求項5】
請求項4に記載の燃料タンクシステムであって、さらに、
前記蒸気通路に配置され、前記蒸気通路を開閉する第1弁と、
前記キャニスタと内燃機関とを連通するパージ通路と、
前記パージ通路に配置され、前記パージ通路を開閉する第2弁と、
前記切替弁を前記第2状態にし、前記第1弁と前記第2弁とを閉弁状態にし、前記ポンプを作動する分解処理を実行する制御部と、を備える燃料タンクシステム。
【請求項6】
請求項5に記載の燃料タンクシステムであって、さらに、
前記燃料タンクの内圧を検出する圧力センサーを備え、
前記制御部は、
前記切替弁を前記第1状態にし、前記第1弁を開弁状態にし、前記第2弁を閉弁状態にし、前記ポンプを作動して前記燃料タンクの内圧を低下させる第1処理と、
前記切替弁を前記第2状態にし、前記第1弁を開弁状態にし、前記第2弁を閉弁状態にし、前記ポンプを停止する第2処理と、
前記圧力センサーの検出圧力を取得し、前記検出圧力の上昇率を用いて、前記燃料タンクから前記キャニスタへ至る経路における穴開きの有無を判断する第3処理と、を有する検知処理を実行する、燃料タンクシステム。
【請求項7】
請求項5または6に記載の燃料タンクシステムであって、
前記制御部は、前記分解処理において、
前記照射部に、前記光を照射させる、燃料タンクシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、燃料タンクシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料タンクを搭載している車両には、燃料蒸気の大気への排出量を低減するためにキャニスタが搭載されている。内燃機関にて燃焼が行われていない期間に発生した燃料蒸気は、キャニスタに一時的に吸着される。一時的にキャニスタに吸着した燃料蒸気は、内燃機関にて燃焼が再開された後に、吸気により脱離して、内燃機関に送られ燃焼する。
【0003】
しかし、キャニスタがアイドリングストップ機能のある車両に搭載された場合や、ハイブリッド車へ搭載された場合などには、内燃機関での燃焼の頻度が低くなり、キャニスタに吸着されている燃料蒸気が脱離する頻度は低くなる。このため、キャニスタで十分吸着しきれなかった燃料蒸気が大気へ排出されるおそれがある。そこで、特許文献1に記載の装置では、キャニスタの大気ポートに燃料蒸気を分解するための光触媒を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-291082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、大気に排出される燃料蒸気を十分に低減できないおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0007】
(1)本開示の一形態によれば、燃料タンクシステムが提供される。この燃料タンクシステムは、燃料タンクと、前記燃料タンクの燃料蒸気を吸着するためのキャニスタと、前記燃料タンクと前記キャニスタとを連通する蒸気通路と、前記キャニスタと大気とを連通する大気通路と、前記キャニスタと前記大気通路とを連通する循環通路と、前記循環通路に配置され、前記燃料蒸気を酸化分解するための燃料蒸気処理ユニットと、前記循環通路と前記大気通路とを非連通状態にすると共に、前記大気通路と前記大気とを連通状態にする第1状態と、前記循環通路と前記大気通路とを連通状態にすると共に、前記大気通路と前記大気とを非連通状態にする第2状態と、を切り替える切替弁と、を備える。この形態によれば、切替弁が第2状態に切り替えることにより、燃料蒸気処理ユニットとキャニスタとを通る閉路が形成され、閉路内の燃料蒸気が燃料蒸気処理ユニットを通過する頻度を高くすることができる。よって、酸化分解される燃料蒸気の量を増やし、閉路内の燃料蒸気の量を低減することができる。キャニスタに吸着される燃料蒸気の量は低減されるため、大気に排出される燃料蒸気の量を低減することができる。
(2)上記形態の燃料タンクシステムにおいて、前記燃料蒸気処理ユニットは、光触媒と、前記光触媒に光を照射する照射部と、を有していてもよい。この形態によれば、光触媒による燃料蒸気の酸化分解により、燃料蒸気の量を低減することができる。
(3)上記形態の燃料タンクシステムにおいて、さらに、前記循環通路に配置され、前記酸化分解にて生成される物質を前記循環通路から外部に出すと共に、前記酸化分解にて消費される物質を前記外部から前記循環通路に入れるためのガス置換ユニットを備えてもよい。この形態によれば、燃料蒸気の酸化分解において、消費される物質を循環通路に補給し、酸化反応を継続して発生させることができる。よって、燃料蒸気処理ユニットとキャニスタとを通る閉路内の燃料蒸気をさらに低減することができる。
(4)上記形態の燃料タンクシステムにおいて、さらに、前記大気通路のうちで、前記循環通路と前記大気通路との接続点と前記キャニスタとの間に配置された流体を流すためのポンプを備えてもよい。この形態によれば、ポンプを作動させることにより、燃料蒸気を含む流体を循環させることができる。これにより、循環経路内の燃料蒸気について、燃料蒸気処理ユニットを一様に通過させることができ、効率的に燃料蒸気の量を低減することができる。
(5)上記形態の燃料タンクシステムにおいて、さらに、前記蒸気通路に配置され、前記蒸気通路を開閉する第1弁と、前記キャニスタと内燃機関とを連通するパージ通路と、前記パージ通路に配置され、前記パージ通路を開閉する第2弁と、前記切替弁を前記第2状態にし、前記第1弁と前記第2弁とを閉弁状態にし、前記ポンプを作動する分解処理を実行する制御部とを備えていてもよい。この形態によれば、制御部は、キャニスタと燃料蒸気処理ユニットとを通る閉路を燃料蒸気が循環する分解処理を実行することができる。これにより、効率的にキャニスタ内の燃料蒸気の量を低減することができる。
(6)上記形態の燃料タンクシステムにおいて、さらに、前記燃料タンクの内圧を検出する圧力センサーを備え、前記制御部は、前記切替弁を前記第1状態にし、前記第1弁を開弁状態にし、前記第2弁を閉弁状態にし、前記ポンプを作動して前記燃料タンクの内圧を低下させる第1処理と、前記切替弁を前記第2状態にし、前記第1弁を開弁状態にし、前記第2弁を閉弁状態にし、前記ポンプを停止する第2処理と、前記圧力センサーの検出圧力を取得し、前記検出圧力の上昇率を用いて、前記燃料タンクから前記キャニスタへ至る経路における穴開きの有無を判断する第3処理とを有する検知処理を実行してもよい。この形態によれば、ポンプを用いて、穴開きを検知するための検知処理を実行することができる。
(7)上記形態の燃料タンクシステムにおいて、前記制御部は、前記分解処理において、前記照射部に、前記光を照射させてもよい。この形態によれば、光を照射させることにより、光触媒による燃料蒸気の酸化分解を確実に行うことができる。これにより、燃料蒸気の量を低減することができる。
なお、本開示は、種々の形態で実現することが可能であり、上記形態の他に、燃料タンクシステムの制御方法などの形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】燃料タンクシステムの概略構成図である。
図2】燃料蒸気処理ユニットの構造を示す模式図である。
図3】ガス置換ユニットの構造を示す模式図である。
図4】キーオフ後処理のフローチャートである。
図5】検知処理のフローチャートである。
図6】分解処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
A.実施形態:
A1.燃料タンクシステムの構成:
図1は、燃料タンクシステム100の概略構成図である。燃料タンクシステム100は、内燃機関210が搭載された車両に搭載されている。燃料タンクシステム100は、燃料タンク10と、給油口20と、キャニスタ30と、燃料蒸気処理ユニット40と、ガス置換ユニット50と、制御部90と、インレットパイプ70と、インレット循環通路71と、蒸気通路72と、大気通路73と、循環通路74と、パージ通路75とを有する。燃料タンク10は、燃料を貯留する。燃料タンク10には、燃料ポンプ11と圧力センサー12とが取り付けられている。燃料ポンプ11は、燃料タンク10に貯留された燃料を内燃機関210へ送出するために設けられている。圧力センサー12は、燃料タンク10の内圧を検出する。
【0010】
給油口20は、燃料タンク10に燃料を注入するために設けられている。燃料タンク10に燃料が注入される際には、開放された給油口20に給油ガンが挿入される。給油口20には、給油キャップ60が着脱可能に取り付けられる。燃料タンク10と給油口20とはインレットパイプ70により連通されている。インレットパイプ70には、燃料タンク10から給油口20へ向かう燃料の逆流を防ぐための逆止弁21が取り付けられている。インレット循環通路71は、インレットパイプ70と燃料タンク10とを連通し、燃料タンク10にて生じる燃料蒸気をインレットパイプ70に導く。具体的には、インレット循環通路71の一端は、インレットパイプ70の給油口20に近いインレット接続点P1に接続され、インレット循環通路71の他端は、燃料タンク10に接続されている。給油されている間、給油口20から燃料が流入するのに伴い、燃料タンク10では、燃料蒸気が多く発生する。ここで、インレット循環通路71が設けられていることにより、発生した燃料蒸気はインレット循環通路71を通じて給油口20付近のインレットパイプ70へ戻される。これにより、キャニスタ30へ流れる燃料蒸気の量を低減することができる。
【0011】
キャニスタ30は、燃料タンク10の燃料蒸気を吸着する。キャニスタ30は、筐体31と、第1多孔質膜32と、第2多孔質膜33と、隔壁34と、第1室35と、第2室36とを有する。第1多孔質膜32および第2多孔質膜33は、筐体31の内側に、互いに対向して設けられている。筐体31と、第1多孔質膜32と、第2多孔質膜33とにより区画された内部空間は、隔壁34により、さらに第1室35と、第2室36とに区画されている。第2室36は、第1室35よりも小さい。第1室35および第2室36には、燃料蒸気を吸着する図示しない活性炭が収納されている。
【0012】
蒸気通路72は、燃料タンク10とキャニスタ30とを連通する。蒸気通路72の一端は、第1室35と連通するようにキャニスタ30に接続されている。蒸気通路72の他端は、二又に分かれている。蒸気通路72の2つの他端の一方は、カットオフバルブ13を介して燃料タンク10に接続されている。蒸気通路72の2つの他端の他方は、満タン検知バルブ14を介して燃料タンク10に接続されている。カットオフバルブ13は、車両転倒時などに閉弁し、蒸気通路72を通じての燃料の流出を防ぐための弁である。満タン検知バルブ14は、給油時に満タンを検知するための弁である。具体的には、満タン検知バルブ14は、燃料タンク10に貯留された燃料の液面が満タンを検知するための検知位置となると閉弁する。給油において、満タン検知バルブ14が閉弁すると、燃料タンク10の内圧が上昇し、燃料がインレット循環通路71を通じて給油口20へ向かって逆流する。逆流した燃料は、給油口20に挿入された給油ガンに取り付けられたセンサーに接触し、満タンが検知される。
【0013】
蒸気通路72には、第1弁としての封鎖弁84と、正圧弁85と、負圧弁86とが、互いに並列に設けられている。具体的には、蒸気通路72は、蒸気通路72の分岐点P2で3つの通路に分岐する。そして、3つの経路は、蒸気通路72の合流点P3で1つに合流する。3つの経路の各々に、封鎖弁84と、正圧弁85と、負圧弁86とが取り付けられている。封鎖弁84は、蒸気通路72を開閉する。封鎖弁84は、内燃機関210の運転停止中に発生する燃料蒸気のキャニスタ30への流入を遮断するために取り付けられている。封鎖弁84は、電磁弁であり、制御部90による指令により、蒸気通路72を開閉する。正圧弁85および負圧弁86は、チェック弁であり、燃料タンク10の内圧が異常に高く、または低くなる異常状態を回避するために取り付けられている。正圧弁85は、燃料タンク10の内圧が、予め定められた基準高圧力以上となると開弁する。負圧弁86は、燃料タンク10の内圧が、予め定められた基準低圧力以下となると開弁する。
【0014】
キャニスタ30と大気とは、大気通路73を通じて連通している。具体的には、大気通路73の一端は、キャニスタ30の第2室36と連通するように、キャニスタ30と接続されている。大気通路73の他端は、大気と連通している。キャニスタ30と大気通路73とは、循環通路74を通じて連通している。具体的には、循環通路74の一端は、キャニスタ30の第1室35と連通するように、キャニスタ30に接続されている。循環通路74の他端は、大気通路73の途中の接続点P4において、大気通路73に接続されている。ここで、キャニスタ30と接続点P4との間の大気通路73を第1大気通路73aと称し、接続点P4と大気との間の大気通路73を第2大気通路73bと称する。接続点P4には、切替弁としての三方弁82が取り付けられている。三方弁82は、制御部90による指令により、大気通路73および循環通路74についての連通状態を、第1状態と第2状態とのいずれかに切り替える。第1状態では、循環通路74と大気通路73とは非連通状態であり、大気通路73と大気とは連通状態である。第2状態では、循環通路74と大気通路73とは連通状態であり、大気通路73と大気とは非連通状態である。具体的には、第1状態では、三方弁82は、循環通路74と大気通路73との連通を遮断し、第1大気通路73aと、第2大気通路73bとの連通を許容する。対して、第2状態では、三方弁82は、第1大気通路73aと、循環通路74との連通を許容し、第1大気通路73aと、第2大気通路73bとの連通を遮断する。
【0015】
第1大気通路73aには、双方向に流体を流すためのポンプ81が配置されている。第2大気通路73bには、エアーフィルタ77が配置されている。循環通路74には、キャニスタ30から接続点P4に向かって、燃料蒸気処理ユニット40、ガス置換ユニット50が、この順に取り付けられている。燃料蒸気処理ユニット40は、後述する光触媒44aを用いて燃料蒸気を酸化分解する。ガス置換ユニット50は、酸化分解にて生成される物質を循環通路74から外部としての大気に出すと共に、酸化分解にて消費される物質を外部としての大気から循環通路74に入れる。
【0016】
キャニスタ30と、内燃機関210とは、パージ通路75を通じて連通されている。具体的には、パージ通路75の一端は、キャニスタ30の第1室35と連通するように、キャニスタ30に接続されている。そして、パージ通路75の他端は、内燃機関210の燃焼室に通じるインテークマニホールド200に接続されている。パージ通路75には、パージ通路75を開閉する第2弁としての電磁弁83が配置されている。
【0017】
制御部90は、ECU(engine control unit)などにより実現される。制御部90は、燃料タンクシステム100の各要素、具体的には、燃料ポンプ11、燃料蒸気処理ユニット40、ポンプ81などを制御する。また、制御部90は、圧力センサー12が検出する検出圧力を受信する。
【0018】
図2は、燃料蒸気処理ユニット40の構造を示す模式図である。燃料蒸気処理ユニット40は、VOC筐体41と、VOC流入口42と、VOC流出口43と、光触媒多孔質体44と、照射部45とを有する。VOC筐体41は、中心軸CXを有する筒状であり、中心軸CX方向における両端部は閉塞されている。VOC筐体41に、VOC筐体41の径方向に延びるVOC流入口42およびVOC流出口43が設けられている。VOC流入口42およびVOC流出口43は、VOC筐体41の内部空間と連通しており、中心軸CX方向において、互いに離れて設けられている。VOC流入口42は、キャニスタ30と連通している。VOC流出口43は、ガス置換ユニット50の後述するガス置換流入口52と連通している。VOC筐体41の内部に、円板状の光触媒多孔質体44が、VOC筐体41と同軸に配置されている。光触媒多孔質体44は、円周端部がVOC筐体41の内壁と接するように設けられている。光触媒多孔質体44により、VOC筐体41の内部空間は、2つに区画されている。2つに区画された内部空間の一方は、VOC流入口42と直接連通する。2つに区画された内部空間の他方は、VOC流出口43と直接連通する。
【0019】
光触媒多孔質体44は、多孔質の触媒基材に光触媒44aが担持されて構成されている。照射部45は、光触媒多孔質体44に担持された光触媒44aに光を照射する。光触媒多孔質体44は、流体を通過させる。また、光触媒44aは、照射部45から照射される光により、光触媒反応を生じさせる。燃料蒸気に含まれる炭化水素や、一酸化炭素や、窒素酸化物などは、光触媒反応により酸化分解され、水、二酸化炭素、窒素などが生成される。光触媒44aとしては、酸化チタン、GaN-ZnO固溶体、LaMg1/3Ta2/3Nなどを用いることができる。本実施形態では、光触媒44aとして酸化チタンが用いられる。照射部45は、LED(light emitting diode)45aを有する。LED45aは、光触媒44aが高効率で吸収する波長の光を発する。上記の様に、本実施形態では、光触媒44aとして、酸化チタンが用いられているため、LED45aとして、UV-C紫外光を発するLEDが用いられている。なお、照射部45が有する発光体は、LEDに限られず、エキシマランプや、低圧紫外線ランプや、高圧紫外線ランプや、超高圧水銀ランプや、メタルハライドランプや、ナトリウムランプなどでもよい。
【0020】
図3は、ガス置換ユニット50の構造を示す模式図である。ガス置換ユニット50は、ガス置換筐体51と、ガス置換流入口52と、ガス置換流出口53と、ガス置換大気流通口54と、ゼオライト膜55とを有する。ガス置換筐体51は、内部空間を有する箱形状を有する。ゼオライト膜55は、ナノ多孔質体であり、分子量が小さい分子の通過を許容し、分子量が大きい分子の通過を妨げる。具体的には、ゼオライト膜55は、酸素、二酸化炭素、水などを通過させ、燃料蒸気の成分である例えばブタンなどの炭化水素の通過を妨げる。ゼオライト膜55は、周囲がガス置換筐体51の内壁と接するように配置されている。ゼオライト膜55により、ガス置換筐体51の内部空間は、ガス置換第1室56と、ガス置換第2室57とに区分されている。ガス置換流入口52とガス置換流出口53とは、ガス置換第1室56と連通している。ガス置換流入口52と、ガス置換流出口53とは、互いに対向して設けられている。ガス置換流入口52は、燃料蒸気処理ユニット40のVOC流出口43と連通している。ガス置換流出口53は、三方弁82を通じて大気通路73と連通している。ガス置換大気流通口54は、ガス置換第2室57と連通している。ガス置換大気流通口54は、ガス置換エアーフィルタ58を通じて大気と連通している。
【0021】
A2.燃料タンクシステムにおける燃料蒸気の流れ:
図1を用いて、燃料タンクシステム100における燃料蒸気の流れについて説明する。内燃機関210が運転停止中である場合、典型的には、車両が駐車している場合、制御部90は、電磁弁83および封鎖弁84を閉弁状態にし、三方弁82を第1状態にし、ポンプ81を停止状態にする。燃料タンク10の内圧が異常に高くない、または異常に低くない場合、すなわち、内圧が基準低圧力より高く、基準高圧力より低い場合、正圧弁85および負圧弁86はいずれも閉弁するため、燃料蒸気は、燃料タンク10内に封鎖され、燃料蒸気の大気への排出が抑制される。
【0022】
給油される場合、制御部90は、封鎖弁84を開弁する。内燃機関210が運転停止中である場合と同様に、電磁弁83は閉弁状態にされ、三方弁82は第1状態にされ、ポンプ81は停止状態にされる。封鎖弁84が開弁されることにより、給油中に発生する大量の燃料蒸気は、蒸気通路72を通じてキャニスタ30の活性炭に吸着される。これにより、給油口20からの燃料蒸気の大気へ排出を抑制することができる。吸着された燃料蒸気は、内燃機関210の運転が再開された後、典型的には、車両の走行中に、パージ動作により内燃機関210へ送出され、燃焼される。具体的には、パージ動作において、制御部90は、電磁弁83を開弁する。内燃機関210の運転における吸気工程にて、インテークマニホールド200が負圧になるのに伴い、大気通路73を通じて流入した空気は、キャニスタ30の第2室36および第1室35を通り、インテークマニホールド200へ流れ込む。空気がキャニスタ30を通過するのに伴い、キャニスタ30に吸着されていた燃料蒸気は、脱離される。脱離された燃料蒸気は、空気と共にインテークマニホールド200を通じて内燃機関210の燃料室に送り込まれ、燃焼される。なお、走行中の場合、パージ動作が行われない期間では、電磁弁83は閉弁状態にされる。また、走行中の場合、封鎖弁84は閉弁状態にされる。
【0023】
上記のように、キャニスタ30に吸着された燃料蒸気は、パージ動作により脱離される。しかし、キャニスタ30がアイドリングストップ機能のある車両に搭載された場合や、ハイブリッド車へ搭載された場合、または、キャニスタ30の容量が大きく燃料蒸気の吸着量が多い場合などには、パージ動作だけでは、燃料蒸気がキャニスタ30から十分に脱離されない場合がある。燃料蒸気がキャニスタ30から十分に脱離されないと、キャニスタ30に流入する燃料蒸気量がキャニスタ30の吸着可能な上限量を超えてしまい、燃料蒸気が大気通路73を通じて大気に排出されてしまうおそれがある。このため、キャニスタ30内の燃料蒸気の量は低減することが好ましい。そこで、本実施形態に係る燃料タンクシステム100には、燃料蒸気処理ユニット40が備えられている。燃料蒸気処理ユニット40を用いて燃料蒸気を酸化分解することにより、キャニスタ30に吸着されている燃料蒸気の量を低減することができる。これにより、大気への燃料蒸気の排出量を低減することができる。本実施形態では、車両の駐車中に行われる穴開き検知するための検知処理の後に、燃料蒸気を酸化分解するための分解処理が行われる構成を例に説明する。分解処理が行われる時期は、検知処理の後に限られず、検知処理の実行の有無に拘わらず、車両の駐車中や走行中に行われてもよい。
【0024】
A3.キーオフ後処理:
図4は、キーオフ後処理のフローチャートである。図5は、検知処理のフローチャートである。図6は、分解処理のフローチャートである。ユーザーにより、車両の始動スイッチがオフ状態にされ、車両が所謂キーオフ状態となると、穴開きを検知するための検知処理が行われる(ステップS100)。
【0025】
図5に示すように、検知処理では、まず、制御部90は、封鎖弁84を開弁する(ステップS10)。制御部90は、電磁弁83が閉弁状態であることを確認する(ステップS12)。具体的には、電磁弁83に開閉状態を問い合わせる信号を送信し、電磁弁83により送信される閉弁状態であることを示す信号を受信して、閉弁状態であることを確認する。制御部90は、三方弁82が第1状態であることを確認する(ステップS14)。具体的には、制御部90は、ステップS12と同様に、三方弁82に状態を問い合わせる信号を送信して確認する。制御部90は、ポンプ81を大気に向かって流体を流すように負圧作動させ、燃料タンク10の圧力を低下させる(ステップS16)。ステップS10,S12,S14,S16を第1処理とも呼ぶ。
【0026】
制御部90は、ポンプ81の作動を停止させる(ステップS18)。制御部90は、三方弁82を、第2状態に切り替える(ステップS20)。これにより、大気通路73と大気とは非連通状態になる。封鎖弁84は、開弁状態が維持される。電磁弁83は、閉弁状態が維持される。ステップS18,S20を第2処理とも呼ぶ。
【0027】
制御部90は、圧力センサー12の検出圧力を取得し、検出圧力の上昇率を用いて、燃料タンク10からキャニスタ30へ至る経路における穴開きの有無を判断する。具体的には、制御部90は、圧力センサー12から検出圧力を取得し、取得した検出圧力を第1検出圧力DP1として記憶する(ステップS22)。制御部90は、ステップS22の実行後、予め定められた基準時間RTが経過した後、圧力センサー12から検出圧力を取得し、取得した検出圧力を第2検出圧力DP2として記憶する(ステップS24)。制御部90は、第2検出圧力DP2から第1検出圧力DP1を減じた値の絶対値を基準時間RTで除して算出した圧力上昇率が、予め定められた基準上昇率RP以下であるか否かを判断する(ステップS26)。ステップS16において、燃料タンク10は減圧されているため、燃料タンク10からキャニスタ30へ至る経路に穴開きがある場合には、算出された圧力上昇率は、基準上昇率RPより大きくなる。制御部90は、算出した圧力上昇率が基準上昇率RP以下であると判断した場合(ステップS26:YES)、戻り値を正常判断に設定して(ステップS28)、本サブルーチンを終了する。制御部90は、算出した圧力上昇率が基準上昇率RP以下ではない、すなわち、基準上昇率RPより大きいと判断した場合(ステップS26:NO)、戻り値を異常判断に設定して(ステップS30)、本サブルーチンを終了する。また、ステップS30では、例えば車両のインストルメントパネルに、穴開きの発生を示すエラーが表示され、ユーザーへの警告が行われる。ステップS22,S24,S26を第3処理とも呼ぶ。
【0028】
図4に示すように、制御部90は、検知処理(ステップS100)の後、検知処理の戻り値、すなわち判定が、正常判定と異常判定とのいずれであるかを判断する(ステップS200)。制御部90は、異常判定であると判断した場合(ステップS200:異常判定)、燃料タンク10からキャニスタ30へ至る経路に穴開きがあるので、分解処理は実行せずに、本処理ルーチンを終了する。制御部90は、正常判定であると判断した場合(ステップS200:正常判定)、分解処理を実行する(ステップS300)。
【0029】
図6に示すように、まず、制御部90は、封鎖弁84を閉弁する(ステップS40)。制御部90は、ステップS12と同様に、電磁弁83が閉弁状態であることを確認する(ステップS42)。制御部90は、三方弁82が第2状態であることを確認する(ステップS44)。具体的には、制御部90は、ステップS14と同様に、三方弁82に状態を問い合わせる信号を送信して確認する。ここで、図1において、封鎖弁84および電磁弁83は、閉弁状態である。燃料タンク10の内圧が異常に高くない、または異常に低くない場合、すなわち、内圧が基準低圧力より高く、基準高圧力より低い場合、正圧弁85および負圧弁86は閉弁状態である。また、三方弁82により、循環通路74と第1大気通路73aとは連通状態にされ、第1大気通路73aと第2大気通路73bとは非連通状態にされている。よって、燃料タンクシステム100には、キャニスタ30と、燃料蒸気処理ユニット40と、ガス置換ユニット50と、ポンプ81とを通る閉路CPが形成される。
【0030】
制御部90は、ポンプ81をキャニスタ30に向かって流体を流すように正圧作動させる(図6、ステップS46)。これにより、燃料蒸気を含む流体は、閉路CPを循環する。制御部90は、照射部45のLED45aを点灯させる(ステップS48)。これにより、照射部45により光触媒44aに紫外光が照射され、紫外光を照射された光触媒44aによって、燃料蒸気が酸化分解される。燃料蒸気の酸化反応では、酸素が消費され、二酸化炭素と水とが生成される。循環通路74には、ガス置換ユニット50が備えられているため、消費される酸素を補給し、酸化反応を継続して発生させることができる。図3を用いて詳述すると、酸素は酸化反応により消費されるため、大気と連通するガス置換第2室57の酸素濃度に対して、循環通路74と連通するガス置換第1室56における酸素濃度が低くなる。よって、拡散により、酸素は、ゼオライト膜55を通過して、ガス置換第2室57からガス置換第1室56へ移動する。対して、二酸化炭素および水は、酸化反応により生成される。このため、ガス置換第2室57における二酸化炭素濃度に対して、ガス置換第1室56における二酸化炭素濃度が高くなる。よって、拡散により、二酸化炭素は、ゼオライト膜55を通過して、ガス置換第1室56からガス置換第2室57へ移動する。水蒸気についても同様に、ゼオライト膜55を通過して、ガス置換第1室56からガス置換第2室57へ移動する。つまり、酸化分解により消費される物質である酸素は、ガス置換第1室56を通じて循環通路74に補給される。これにより、酸化分解により消費される酸素を補給し、酸化反応を継続して発生させることができる。
【0031】
制御部90は、予め定められた分解処理の処理時間が経過したか否かを判断する(図6、ステップS50)。制御部90は、処理時間が経過したと判断した場合(ステップS50:YES)、ステップS54へ移行する。制御部90は、処理時間が未だ経過していないと判断した場合(ステップS50:NO)、車両の始動スイッチがオン状態にされたか否かを判断する(ステップS52)。制御部90は、始動スイッチがオン状態にされたと判断した場合(ステップS52:YES)、ステップS54へ移行する。制御部90は、始動スイッチがオン状態にされていないと判断した場合(ステップS52:NO)、ステップS50またはステップS52にてYESと判断するまで、予め定められた時間間隔にてステップS50またはステップS50,S52を繰り返し実行する。制御部90はLED45aを消灯する(ステップS54)。制御部90は、三方弁82を第1状態に切り替え(ステップS56)、本処理サブルーチンを終了する。制御部90は、分解処理(図4、ステップS300)の実行後、本処理ルーチンを終了する。
【0032】
以上、説明した実施形態によれば、燃料タンクシステム100は、循環通路74に燃料蒸気処理ユニット40を備え、燃料タンクシステム100の状態を第1状態と第2状態とに切り替える三方弁82を備える。第1状態では、循環通路74と大気通路73とは非連通状態にされ、大気通路73と大気とは連通状態にされる。第2状態では、循環通路74と大気通路73とは連通状態にされ、大気通路73と大気とは非連通状態にされる。これにより、三方弁82が第2状態に切り替えることにより、燃料蒸気処理ユニット40とキャニスタ30とを通る閉路CPが形成され、閉路CP内の燃料蒸気が燃料蒸気処理ユニット40を通過する頻度を高くすることができる。よって、酸化分解される燃料蒸気の量を増やし、閉路CP内の燃料蒸気の量を低減することができる。キャニスタ30に吸着される燃料蒸気の量は低減されるため、大気に排出される燃料蒸気の量を低減することができる。
【0033】
また、燃料蒸気処理ユニット40は、光触媒44aと、照射部45と、を有する。これにより、光触媒44aによる燃料蒸気の酸化分解により、燃料蒸気の量を低減することができる。
【0034】
また、燃料タンクシステム100は、循環通路74にガス置換ユニット50を備える。これにより、燃料蒸気の酸化分解において消費される物質である酸素を補給し、酸化反応を継続して発生させることができる。よって、燃料蒸気処理ユニット40とキャニスタ30とを通る閉路CP内の燃料蒸気をさらに低減することができる。大気に排出される燃料蒸気の量をさらに低減することができる。また、燃料タンクシステム100は、さらに、第1大気通路73aにポンプ81を備える。これにより、ポンプ81を作動させ、燃料蒸気を含む流体を循環させることにより、閉路CP内の燃料蒸気について、燃料蒸気処理ユニット40を一様に通過させることができ、効率的に燃料蒸気の量を低減することができる。
【0035】
また、燃料タンクシステム100は、蒸気通路72に配置された封鎖弁84と、パージ通路75に配置された電磁弁83と、制御部90とを備える。制御部90は、分解処理にて、三方弁82を第2状態にし、封鎖弁84と電磁弁83とを閉弁し、ポンプ81を作動する。これにより、制御部90は、キャニスタ30と燃料蒸気処理ユニット40とを通る閉路CPを燃料蒸気が循環する分解処理を実行することができる。これにより、効率的にキャニスタ30内の燃料蒸気の量を低減することができる。また、燃料タンクシステム100は、圧力センサー12を備える。制御部90は、検知処理において、ポンプ81を作動して燃料タンク10の内圧を低下させる第1処理と、ポンプ81を停止する第2処理と、検出圧力の上昇率を用いて、燃料タンク10からキャニスタ30へ至る経路における穴あきの有無を判断する第3処理と、を有する検知処理を実行する。これにより、ポンプ81を用いて穴開きを検知するための検知処理を実行することができる。また制御部90は、分解処理において、照射部45に光を照射させる。これにより、光触媒44aに光を照射しての燃料蒸気の酸化分解を確実に行うことができ、酸化分解を用いて、燃料蒸気の量を低減することができる。
【0036】
B.他の実施形態:
(B1)上記実施形態では、燃料タンクシステム100は、切替弁として三方弁82を備える。切替弁を、三方弁82ではなく、循環通路74と大気通路73との連通を遮断または許容する第1通路弁と、第1大気通路73aと第2大気通路73bとの連通を遮断または許容する第2通路弁とを備える構成としてもよい。
【0037】
(B2)上記実施形態では、ガス置換ユニット50は、ガス置換大気流通口54を通じて大気と連通している。そして、酸化分解にて生成される物質および酸化分解にて消費される物質は、大気と直接出し入れされる。酸化分解にて生成される物質および酸化分解にて消費される物質の出し入れは、大気と直接されるのではなく、例えば、第2大気通路73bを介して行われてもよい。
【0038】
(B3)上記実施形態では、ガス置換ユニット50は、燃料蒸気処理ユニット40と三方弁82との間に配置されている。これに対して、ガス置換ユニット50は、燃料蒸気処理ユニット40とキャニスタとの間に配置されてもよい。
【0039】
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0040】
10…燃料タンク、11…燃料ポンプ、12…圧力センサー、13…カットオフバルブ、14…満タン検知バルブ、20…給油口、21…逆止弁、30…キャニスタ、31…筐体、32…第1多孔質膜、33…第2多孔質膜、34…隔壁、35…第1室、36…第2室、40…燃料蒸気処理ユニット、41…VOC筐体、42…VOC流入口、43…VOC流出口、44…光触媒多孔質体、44a…光触媒、45…照射部、45a…LED、50…ガス置換ユニット、51…ガス置換筐体、52…ガス置換流入口、53…ガス置換流出口、54…ガス置換大気流通口、55…ゼオライト膜、56…ガス置換第1室、57…ガス置換第2室、58…ガス置換エアーフィルタ、60…給油キャップ、70…インレットパイプ、71…インレット循環通路、72…蒸気通路、73…大気通路、73a…第1大気通路、73b…第2大気通路、74…循環通路、75…パージ通路、77…エアーフィルタ、81…ポンプ、82…三方弁、83…電磁弁、84…封鎖弁、85…正圧弁、86…負圧弁、90…制御部、100…燃料タンクシステム、200…インテークマニホールド、210…内燃機関、CP…閉路、CX…中心軸、DP1…第1検出圧力、DP2…第2検出圧力、P1…インレット接続点、P2…分岐点、P3…合流点、P4…接続点、RP…基準上昇率、RT…基準時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6