(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-29
(45)【発行日】2024-02-06
(54)【発明の名称】少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G06F 16/28 20190101AFI20240130BHJP
G06F 16/248 20190101ALI20240130BHJP
【FI】
G06F16/28
G06F16/248
(21)【出願番号】P 2022575284
(86)(22)【出願日】2021-05-25
(86)【国際出願番号】 JP2021019694
(87)【国際公開番号】W WO2021256184
(87)【国際公開日】2021-12-23
【審査請求日】2022-12-06
(31)【優先権主張番号】10202005811P
(32)【優先日】2020-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】チャム プジャント クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】オング フイ ラム
(72)【発明者】
【氏名】山崎 智史
(72)【発明者】
【氏名】チョン アデリーン
【審査官】早川 学
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-506204(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0242689(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0149376(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0032535(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0323232(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置が、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示する方法であって、前記方法は、
前記ターゲット対象
に近接して出現する複数の対象を含むネットワークグラフから、前記ターゲット対象を選択する入力を受信し、
閾値に基づいて、前記少なくとも1人の潜在的対象を識別し、前記閾値は、前記ターゲット対象からの関連性の最小レベルを示しており、
前記少なくとも1人の潜在的対象、前記ターゲット対象、及び前記少なくとも1人の潜在的対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジを表示し、前記エッジは、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象との間の関係のレベルを示し、
前記少なくとも1人の潜在的対象、前記ターゲット対象、及び前記少なくとも1人の潜在的対象間のエッジを表示することは、
前記少なくとも1人の潜在的対象の数を、別のターゲット対象の潜在的対象の数と比較することと、
前記少なくとも1人の潜在的対象の数が前記別のターゲット対象の潜在的対象の数よりも多い場合、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象を強調表示することと、を含む
方法。
【請求項2】
前記少なくとも1人の潜在的対象、前記ターゲット対象、及び前記少なくとも1人の潜在的対象のそれぞれの間のエッジを表示するステップは、
前記少なくとも1人の潜在的対象とは異なる態様で前記ターゲット対象を表示することを含み、前記異なる態様は、異なる色、異なるサイズ、及び異なる形状の少なくとも1つである
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記閾値を満たさない他の対象を決定することをさらに含む
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記他の対象を縮小されたノードサイズで表示し、前記他の対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジを、前記少なくとも1人の潜在的対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジよりも薄暗い態様で表示することをさらに含む
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワークグラフから前記他の対象を削除することをさらに含む
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記閾値は、前記少なくとも1人の潜在的対象の出現が前記ターゲット対象と重なる期間を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記閾値は、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象との間の分離のレベルをさらに含む
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記閾値を受信することをさらに含む
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示する装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備え、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
前記ターゲット対象
に近接して出現する複数の対象を含むネットワークグラフから、前記ターゲット対象を選択する入力を受信し、
閾値に基づいて、前記少なくとも1人の潜在的対象を識別し、前記閾値は、前記ターゲット対象からの関連性の最小レベルを示しており、
前記少なくとも1人の潜在的対象、前記ターゲット対象、及び前記少なくとも1人の潜在的対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジを表示し、前記エッジは、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象との間の関係のレベルを示す、ことを少なくとも実行させるように構成さ
れ、
前記少なくとも1人の潜在的対象、前記ターゲット対象、及び前記少なくとも1人の潜在的対象間のエッジを表示することは、
前記少なくとも1人の潜在的対象の数を、別のターゲット対象の潜在的対象の数と比較することと、
前記少なくとも1人の潜在的対象の数が前記別のターゲット対象の潜在的対象の数よりも多い場合、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象を強調表示することと、を含む
装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1人の潜在的対象及びターゲット対象を適応的に表示する方法及び装置に関するが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0002】
ビデオ分析システムは、ここ数年で大きく進歩した。情報の自動生成(顔抽出、マッチング、トラッキングなど)の必要性は、公共部門やセキュリティ部門で一般的であるだけでなく、観光及びホスピタリティ、小売、健康などの他の部門でも重要な入力となっている。
【0003】
他の多くのネットワークグラフ視覚化ツールの中でも、vis.js、plotly、tableau network graphなどのすぐに使えるネットワークグラフ視覚化ツールを使用して、共出現(co-appearance)の小さなネットワークをプロットするのは非常に簡単である。膨大な量の入力映像により、数百人以上の潜在的な関係者を発掘する巨大な共出現ネットワークが期待できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ネットワークの複雑さが増すにつれて、入力者やターゲット対象(target subject)との関連性が高い特定の潜在的な関係者を明らかにすることは困難になる。干し草の山から針を探すようなものである。
【0005】
COVID-19のようなパンデミックでは、感染者の数は、毎日指数関数的に増加する可能性がある。ある対象(subject)から別の対象に病気を広める可能性のある人の大規模なネットワークを生成することは可能である。この病気の感染経路を検出するためにデータを手作業で調べることは困難であり(一見無関係に見える2人の対象が感染している)、また、感染した対象と接触した人のうち、その対象から感染するリスクが最も高い人を明らかにすることは困難である。
【0006】
ここでは、上記の問題の1つ又は複数に対処する、少なくとも1人の潜在的対象(potential subject)とターゲット対象とを適応的に表示するための装置及び方法の実施形態を開示する。
【0007】
さらに、他の望ましい特徴及び特性は、添付の図面及び本開示の背景と関連して、以下の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様によれば、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示する方法が提供され、前記方法は、前記ターゲット対象として近接して出現する複数の対象を含むネットワークグラフから、前記ターゲット対象を選択する入力を受信し、閾値に基づいて、前記少なくとも1人の潜在的対象を識別し、前記閾値は、前記ターゲット対象からの関連性の最小レベルを示しており、前記少なくとも1人の潜在的対象、前記ターゲット対象、及び前記少なくとも1人の潜在的対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジを表示し、前記エッジは、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象との間の関係のレベルを示す。
【0009】
第2の態様によれば、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示する装置が提供され、前記装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備え、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記ターゲット対象として近接して出現する複数の対象を含むネットワークグラフから、前記ターゲット対象を選択する入力を受信し、閾値に基づいて、前記少なくとも1人の潜在的対象を識別し、前記閾値は、前記ターゲット対象からの関連性の最小レベルを示しており、前記少なくとも1人の潜在的対象、前記ターゲット対象、及び前記少なくとも1人の潜在的対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジを表示し、前記エッジは、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象との間の関係のレベルを示す、ことを少なくとも実行させるように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付の図は、参照番号が個別の視点全体で同一又は機能的に類似した要素を指し、以下の詳細な説明と共に明細書に組み込まれ、明細書の一部を形成し、様々な実施形態を説明し、本実施形態に従った様々な原理と利点を非限定的な例のみによって説明するのに役立つ。
【0011】
本発明の実施形態は、以下の書面による説明から、例示のみによって、また図面と併せて、よりよく理解され、当業者にとって容易に明らかになるであろう。
【0012】
【
図1】
図1は、本開示の態様による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するシステムを示す図である。
【0013】
【
図2】
図2は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するための図である。
【0014】
【
図3】
図3は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するグラフィック表現を示す図である。
【0015】
【
図4】
図4は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するグラフィック表現を示す図である。
【0016】
【
図5】
図5は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するグラフィック表現を示す図である。
【0017】
【
図6】
図6は、本開示の一実施形態による、ターゲット対象と少なくとも1人の潜在的対象を含む共出現ネットワークグラフを構築するためのフローチャートを示す図である。
【0018】
【
図7】
図7は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するフローチャートを示す図である。
【0019】
【
図8】
図8は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するためのグラフィック表現を示す図である。
【0020】
【
図9】
図9は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するグラフィック表現を示す図である。
【0021】
【
図10】
図10は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するフローチャートを示す図である。
【0022】
【
図11】
図11は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するためのグラフィック表現を示す図である。
【0023】
【
図12】
図12は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するグラフィック表現を示す図である。
【0024】
【
図13】
図13は、先の図の方法を実行するために使用できる例示的なコンピュータデバイスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(用語の説明)
対象-対象は、人、患者、及びユーザを含む、任意の適切なタイプのエンティティであり得る。
【0026】
ここでは、ターゲット対象という用語は、関心のある人、ユーザ、又は患者を識別するために使用される。ターゲット対象は、ユーザ入力によって選択されたものである場合と、ウイルスのキャリアであると特定されたものである場合とがある。
【0027】
ここでいう潜在的対象とは、対象に関連する人物(例えばパートナーや伴侶)、又はターゲット対象と接触している人物に関するものとして使用される。例えば、パンデミック発生の文脈では、潜在的対象は、ウイルスに感染する、又は潜在的対象から他の人にウイルスを拡散させる危険性がある人である。
【0028】
接触追跡サーバ(contact tracing server)に登録されているユーザは、登録ユーザと呼ばれる。接触追跡サーバに登録されていないユーザは、非登録ユーザと呼ばれる。ユーザはネットワークグラフ上の任意の対象のグラフィック表現を得ることができる。
【0029】
接触追跡サーバ-接触追跡サーバは、入力を受信し、データを処理し、グラフィカルな表現を客観的に提供するためのソフトウェアアプリケーションプログラムをホストするサーバである。接触追跡サーバは、他のサーバ(例えば、遠隔支援サーバ)と通信して要求を管理する。接触追跡サーバは、遠隔支援サーバと通信して、潜在的対象とターゲット対象とのグラフィック表現を表示する。接触追跡サーバは、データを管理し、グラフィカルな表現を提供するために、様々な異なるプロトコルと手順を用いることができる。
【0030】
接触追跡サーバは通常、要求を処理し、データを管理し、状況に役立つグラフィック表現を表示するために動作するエンティティ(例えば、会社や組織)であり得るプロバイダによって管理される。サーバには、グラフィカルな表現要求を処理し、状況に応じてカスタマイズ可能なサービスを提供するために使用される1つ以上のコンピュータデバイスを含めることができる。
【0031】
接触追跡アカウント(contact tracing account)-接触追跡アカウントは、接触追跡サーバに登録されているユーザのアカウントである。特定の状況では、遠隔支援サーバを使用するために接触追跡アカウントは必要ではない。接触追跡アカウントには、ユーザの詳細(例えば、氏名、住所、車両など)が含まれている。
【0032】
接触追跡サーバは、交換されるデータと共に、ユーザの接触追跡アカウントと、ユーザと他の外部サーバ間のやりとりとを管理する。
【0033】
(詳細な説明)
同じ参照番号で示されるステップ及び/又は特徴が、添付図面のいずれか1つ以上で参照されている場合、これらのステップ及び/又は特徴は、この説明の目的上、反対の意図が出現しない限り、同じ機能又は操作を有する。
【0034】
なお、「背景技術」の項に記載されている議論及び先行技術の構成に関する上記の議論は、それらの使用を通じて公知となるデバイスの議論に関連することに留意されたい。このことは、そのようなデバイスが何らかの形で当該技術分野における一般的な一般知識の一部を形成していることを、本発明者又は特許出願人が表明したものと解釈すべきではない。
【0035】
システム100
【0036】
図1は、対象のフレイルスコア(frailty score)を客観的に判定するシステム100のブロック図である。
【0037】
システム100は、要求者デバイス102、接触追跡サーバ108、遠隔支援サーバ140、遠隔支援ホスト150A~150N、センサ142A~142Nで構成される。
【0038】
要求者デバイス102は、それぞれ接続116及び121を介して、接触追跡サーバ108及び/又は遠隔支援サーバ140と通信している。接続116と121は、無線(例えば、NFC通信やBluetoothなどを介して)であってもよいし、ネットワーク経由(例えば、インターネット)であってもよい。接続116と121は、ネットワークの接続であってもよい(例えば、インターネット)。
【0039】
接触追跡サーバ108はさらに、接続120を介して遠隔支援サーバ140と通信している。接続120はネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、インターネットなど)を介していてもよい。一つの構成では、接触追跡サーバ108と遠隔支援サーバ140とが組み合わされ、接続120は相互接続されたバスであってもよい。
【0040】
遠隔支援サーバ140は、それぞれの接続122A~122Nを介して遠隔支援ホスト150A~150Nと通信している。接続122A~122Nはネットワーク(例えば、インターネット)であってもよい。
【0041】
遠隔支援ホスト150A~150Nはサーバである。ここでは、ホストという用語は、遠隔支援ホスト150A~150Nと遠隔支援サーバ140とを区別するために使用される。ここでは、遠隔支援ホスト150A~150Nを遠隔支援ホスト150と総称し、1つの遠隔支援ホスト(remote assistance host)150は複数の遠隔支援ホスト(remote assistance hosts)150のうちの1つを指す。複数の遠隔支援ホスト150は、遠隔支援サーバ140と組み合わされてもよい。
【0042】
例えば、1つの遠隔支援ホスト150は病院によって管理されているものであり、遠隔支援サーバ140は、緊急通報を管理し、どの遠隔支援ホスト150がデータを転送したり、画像入力のようなデータを取得したりするかを決定する中央サーバである。
【0043】
センサ142A~142Nは、それぞれの接続144A~144N又は146A~146Nを介して、遠隔支援サーバ140又は接触追跡サーバ108に接続される。ここでは、センサ142A~142Nを総称してセンサ142と呼ぶ。ここでは、接続144A~144Nをまとめて複数の接続(connections)144と総称し、1つの接続(connection)144は複数の接続144のうちの1つを指す。同様に、ここでは接続146A~146Nをまとめて複数の接続146と総称し、1つの接続146は複数の接続146のうちの1つを指す。複数の接続144と146は、無線(例えば、NFC通信やBluetoothなどを介して)であってもよいし、ネットワーク(例えば、インターネット)上であってもよい。センサ142は、画像撮影デバイス、ビデオ撮影デバイス、及びモーションセンサのうちの1つであってよく、そのタイプに応じて、少なくとも1つの接触追跡サーバ108に入力を送信するように構成されてもよい。
【0044】
例示的な実施形態では、デバイス102及び142並びにサーバ108、140、及び150のそれぞれは、接続されている他のデバイス102及び142、及び/又はサーバ108、140及び150との通信を可能にするインタフェースを提供する。このような通信はアプリケーションプログラミングインタフェース(「API」)によって容易に行うことができる。このようなAPIは、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)、ウェブベースのインタフェース、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)及び/又はインタフェース要素に対応するリモートプロシージャコール(RPC)のセットなどのプログラムインタフェース、インタフェース要素が通信プロトコルのメッセージに対応するメッセージングインタフェース、及び/又はそれらの適切な組み合わせを含み得るユーザインタフェースの一部であり得る。
【0045】
ここでの「サーバ」という用語の使用は、特定の機能を実行するために一緒に動作する単一のコンピュータデバイス又は相互接続された複数のコンピュータデバイスを意味し得る。すなわち、サーバは、単一のハードウェアユニットに含まれてもよいし、複数又は多数の異なるハードウェアユニット間に分散されてもよい。
【0046】
遠隔支援サーバ140
【0047】
遠隔支援サーバ140は、エンティティ(例えば、サービスの会社、組織、又はモデレータ)に関連付けられている。一つの構成では、遠隔支援サーバ140は、サーバ108を運用するエンティティによって所有され及び操作される。このような構成では、遠隔支援サーバ140は、サーバ108の一部(例えば、コンピュータプログラムモジュール、コンピュータデバイスなど)として実装されてもよい。
【0048】
遠隔支援サーバ140はまた、ユーザの登録を管理するように構成されてもよい。登録されたユーザは、ユーザの詳細を含む接触追跡アカウント(上記の説明を参照)を有する。登録のステップをオンボーディング(on-boarding)と呼ぶ。ユーザは、要求者デバイス102のいずれかを使用して、遠隔支援サーバ140へのオンボーディングを行うことができる。
【0049】
遠隔支援サーバ140の機能にアクセスするために、遠隔支援サーバ140に接触追跡アカウントを持つ必要はない。しかしながら、登録したユーザが使用可能な機能もある。例えば、他の管轄区域のターゲット対象や潜在的対象をグラフィカルに表示することが可能であってもよい。これらの追加機能については後述する。
【0050】
ユーザのオンボーディング処理は、ユーザが要求者デバイス102のうちの1つを介して行う。一つの構成では、ユーザはセンサ142にアプリ(遠隔支援サーバ140と対話するためのAPIを含む)をダウンロードする。別の構成では、ユーザは要求者デバイス102上のWebサイト(遠隔支援サーバ140と対話するためのAPIを含む)にアクセスする。
【0051】
登録の詳細は、例えば、ユーザの名前、ユーザの住所、緊急連絡先などの重要な情報や、遠隔支援アカウントの更新を許可されたセンサ142などを含む。
【0052】
一度登録すると、ユーザは全ての詳細を格納する接触追跡アカウントを持つことができる。
【0053】
要求者デバイス102
【0054】
要求者デバイス102は、要求者デバイス102で開始される接触追跡要求の当事者である対象(又は要求者)に関連付けられている。要求者は、ネットワークグラフのグラフィカルな表現を得るために必要なデータを取得することを支援する関係者であってもよい。要求者デバイス102は、デスクトップコンピュータ、対話型音声応答(IVR)システム、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタントコンピュータ(PDA)、モバイルコンピュータ、タブレットコンピュータなどのコンピュータデバイスであってもよい。
【0055】
一例の構成では、要求者デバイス102は、時計又は同様のウェアラブルに搭載されたコンピュータデバイスであり、無線通信インタフェースが装備されている。
【0056】
接触追跡サーバ108
【0057】
接触追跡サーバ108は、用語の説明の項で前述したとおりである。
【0058】
接触追跡サーバ108は、ネットワークグラフを客観的に管理するプロセスを処理し、潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するように構成されている。
【0059】
遠隔支援ホスト150
【0060】
遠隔支援ホスト150は、ウイルスの危険があると思われる対象に関する情報のヘルスケア情報を管理(manage-例えば、確立(establish)、管理(administer))するエンティティ(例えば、会社や組織)に関連付けられたサーバである。
【0061】
一つの構成では、エンティティは病院である。したがって、各エンティティは遠隔支援ホスト150を操作して、そのエンティティによるリソースの管理を行う。一つの構成では、遠隔支援ホスト150は、対象がウイルスのキャリアである可能性が高いというアラート信号を受信する。その後、遠隔支援ホスト150は、アラート信号に含まれる場所情報によって識別される場所にリソースを送信するように手配してもよい。例えば、ホストは、処理のために関連するビデオ又は画像の入力を取得するように構成されているものであってもよい。
【0062】
一つの構成では、フレイルスコアは、ユーザに関連付けられている接触追跡アカウント上で自動的に更新され得る。このような情報は、法執行機関にとって有益である。関心のある人物の間のつながりの可能性を調査するためにカメラ映像に目を通す時間を短縮することができる。
【0063】
この情報はパンデミックにおいて特に有用であるので、建物管理者及び保健部門は、より効率的かつ効果的に接触追跡を行うことができるようになる。共出現のネットワークは、期間と距離の分析器(analyzer)を組み合わせて、病気が人から人へどのように広がっていくかを特定するのに役立つ。
【0064】
従来、接触追跡は非常に多くの労力が必要とされていた。何時間にもわたって撮影されたビデオや画像の分析を任されている多くの職員は、疲労やミスを起こしやすい可能性がある。これは、病気の症状を持つ潜在的な人物を誤って検出することにつながる。
【0065】
センサ142
【0066】
センサ142は、要求者デバイス102に関連付けられているユーザに関連付けられている。センサがどのように利用され得るかの詳細は、以下に提供される。
【0067】
図2は、本開示の実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するための
図200を示す。
【0068】
202において、複数の画像が様々なデバイス(例えば
図1に示す142)にアップロードされ得る。204では、202でアップロードされた1つ又は複数の画像が、懸念される対象(又はターゲット対象)として選択され得る。206において、ターゲット対象に関連する潜在的対象(又は「潜在的なターゲット」)を識別(又は発見)するために、1つ又は複数のステップが実行される。208において、潜在的対象のそれぞれとターゲット対象との関係を識別するために、1つ又は複数のステップが実行される。詳細については、次の図を参照されたい。ステップ210において、共出現シーンが調査されてもよい。
【0069】
図3は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するグラフィック表現を示す。
【0070】
各ノード302、304及び308は、対象を表している。線又はリンクである各エッジ306は、隣接する2つのノードを接続するものである、隣接する2つのノード間の関係を表している。この関係は、206において識別されたものであってもよい。
【0071】
図4は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するグラフィック表現を示す。ターゲット対象402(「S1」として示される)は、潜在的対象404(「A0」として示される)とは(大きさや色において)著しく異なって描画される。
【0072】
この差別化により、ユーザは要求者デバイス102のディスプレイ上でターゲット対象を容易に見つけることができる。
【0073】
図5は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するグラフィック表現を示す。
【0074】
2つのノード502と504の間のエッジは、これらの2つのノード間の関係を表している。一例では、共出現強度(又は2人の対象が同じ場所に一緒に出現する頻度)は、エッジの太さで表される。エッジが細いほど、共出現強度は弱くなる。エッジが太いほど、共出現強度は強くなる。
【0075】
図5では、エッジL1,0はL4,0よりも太い。これは、対象502と504(又はS1とA0)は、対象506と504(又はS4とA0)よりも一緒に出現することが多いことを意味する。すなわち、対象502と504(S1とA0)は、対象506と504(S4とA0)よりも強い共出現強度(関係性)を持つ。
【0076】
図6は、本開示の一実施形態による、ターゲット対象と少なくとも1人の潜在的対象を含む共出現ネットワークグラフを構築するためのフローチャートを示す。
【0077】
ステップ602において、ターゲット対象の各投稿画像から顔の特徴が抽出される。顔の特徴は、顔画像の目、鼻、耳、及び口を含むが、これらに限定されない。
【0078】
604において、ステップ602で得られた抽出された顔の特徴のそれぞれは、次に、データベースに格納されている特徴のそれぞれに対して照合される。
【0079】
606では、ステップ603で行われた比較に対応して、次に、ターゲット対象と同じ時間と場所に出現する対象又は関係者に関連する画像が検索される。
【0080】
ステップ610では、それぞれの潜在的対象とターゲット対象とが同じ場所に出現した回数に基づいて、それぞれの潜在的対象とターゲット対象との共出現強度が算出される。
【0081】
ステップ608では、ターゲット対象と潜在的対象とを結ぶエッジと共に、ターゲット対象と潜在的対象とがそれぞれ表示される。これはネットワークグラフとして構築することもできる。
【0082】
図7は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するフローチャート700を示す。
【0083】
ステップ702において、ターゲット対象が選択される。これは、
図4又は
図5に示すような対象ノードを選択することによって行われてもよい。
【0084】
ステップ704において、この方法は、選択されたノードの横にノードがあるか否かを判定するために進む。これらのノードは、隣接ノードとも呼ばれる。
【0085】
ステップ706において、方法はさらに隣接ノードがあるか否かを判定するために進む。noと判定された場合、方法はステップ708に進む。yesと判定された場合、方法はステップ714に進む。
【0086】
ステップ708において、方法はステップ702で選択されたノードからの距離が閾値内であるか否かを判定するために進む。noと判定された場合、方法はステップ710に進む。yesと判定された場合、方法はステップ712に進む。
【0087】
ステップ710において、選択したノード及び接続エッジは、グループ又は非アクティブグループ#2に追加される。ステップ712において、選択したノード及び接続エッジは、グループ又はアクティブグループ#1に追加される。これらのステップは、リストの最後に到達するまで続行される。
【0088】
ステップ714において、グループ#1及び#2がプロットされる。グループ#1は、ノード及びエッジが強調表示(highlighted)されたものである。グループ#2は、ノードのサイズが縮小され、2つのノードを接続するエッジが薄暗く表示(dimmed)されたものである。詳細は以下を参照されたい。
【0089】
図8は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するためのグラフィック表現を示す。802は、ターゲット対象と潜在的対象とが、対応するエッジと共にどのように表示されるかを示している。これは、上記で説明した方法で実現されてもよい。
【0090】
804は、エッジの数が1以下に設定されている場合に、ターゲット対象とその潜在的対象が、対応するエッジと共にどのように表示されるかを示している。この例では、S4がターゲット対象として選択されている。また、A8、A10、A11、A14は、ターゲット対象S4に近接して出現する潜在的対象として識別される。ターゲット対象S4と潜在的対象A14との間のリンクは、同じ場所に、より長い時間出現する可能性が高いため、より太くなっている。あるいは、ターゲット対象S4と潜在的対象A14が1つ以上の場所で一緒に出現することを表してもよい。
【0091】
806は、エッジの数が2以下に設定されている場合に、ターゲット対象とその潜在的対象が、対応するエッジと共にどのように表示されるかを示している。A8、A10、A11、A14は、ターゲット対象S4に近接して出現する潜在的対象として識別される。これらの潜在的対象は、ターゲット対象に直接的にリンクしているか、又は1以下のエッジを有している。すなわち、A8、A10、A11、A14はグループ1として識別される。この例では、S3やS1のように、S4から1以上エッジが離れている他のターゲットもグループ1に入れられる。
【0092】
図9は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するグラフィック表現を示す。902は、ターゲット対象とその潜在的対象が、対応するエッジと共にどのように表示されるかを示している。これは、上記の方法で実現されてもよい。
【0093】
904は、閾値が1以下に設定されている場合に、ターゲット対象とその潜在的対象が、対応するエッジと共にどのように表示されるかを示している。
【0094】
この例では、S4がターゲット対象として選択されている。A8、A10、A11、A14は、ターゲット対象S4に近接して出現する潜在的対象として識別され、それぞれ5、2、2、3の共出現強度を有している。S1及びS3は、それぞれA10及びA8と直接的にリンクしている。S1、S3とA10、A8との共出現強度は5と1である。この例の閾値は、共出現強度の逆数に依存する。
【0095】
この例において、閾値を決定する式は次の通りである。
【数1】
【0096】
ここで、n=次の接続エッジである。
【0097】
S1の値は、S1とA10との間の共出現強度の逆数(1/5である)と、A10とS4の共出現強度の逆数(1/2である)の合計である。合計は0.7であり、1.0より小さい。したがって、904において、S1は、関連する潜在的対象の一つとしてグループ1に含まれている。
【0098】
図10は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するグラフィック表現を示す。
【0099】
ステップ1002において、2つのノードが、入力又はターゲット対象として選択される。すなわち、3つ以上のノードをターゲット対象又は関心のある対象として選択することができる。次に、方法1000は、ステップ1004に進む。
【0100】
ステップ1004において、第1の入力に接続されているノードが反復処理される。次に、方法1000はステップ1006に進む。
【0101】
ステップ1006において、リストの末尾であるか否かが判定される。リストの末尾であると判定された場合、方法1000はステップ1018に進む。リストの末尾でないと判定された場合、方法1000はステップ1008に進む。
【0102】
ステップ1008において、隣接ノードが第2の入力であるか否かが判定される。隣接ノードが第2のノードであると判定された場合、方法1000はステップ1012に進む。そうでないと判定された場合、方法1000はステップ1010に進む。
【0103】
ステップ1010において、方法はステップ1014に進む前に、現在のノードの接続されたノードを反復処理するように進む。ステップ1014において、方法はさらに隣接するものがあるか否かを判定する。そうであると判定された場合、方法はステップ1006に進む。そうでないと判定された場合、方法はステップ1016に進み、ノード及び接続エッジが非アクティブグループ(又はグループ2)に追加される。
【0104】
ステップ1012において、方法は、ノード及び接続エッジがアクティブグループ(又はグループ1)に追加されるステップ1016に進む。
【0105】
ステップ1018において、グループ1及び2がプロットされる。グループ1では、ターゲット対象と少なくとも1人の潜在的対象を表すノードが強調表示される。同様に、ターゲット対象と少なくとも1人の潜在的対象を結ぶエッジが強調表示される。グループ2の場合、ターゲット対象と少なくとも1人の潜在的対象を表すノードのサイズが縮小され、薄暗く表示される。同様に、ターゲット対象と少なくとも1人の潜在的対象を結ぶエッジは、薄暗く表示される。または、少なくとも1人の潜在的対象を表す対応するノードが削除されてもよい。
【0106】
図11は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するためのグラフィック表現を示す。
【0107】
1102は、手法に従って2つの対象が選択された場合(例えば、S4及びA8)に、ターゲット対象とその潜在的対象が、対応するエッジと共にどのように表示されるかを示している。
【0108】
1104は、一実施形態により2人のターゲット対象が選択された場合(例えば、S4及びA8)に、ターゲット対象とその潜在的対象が、対応するエッジと共にどのように表示されるかを示す。2人のターゲット対象に関連する可能性のある潜在的対象と、それらに対応するエッジが強調表示される。有利には、この例では、「S4」から「A8」までの共出現接続サブネットワークを識別する。また、「S4」から「A8」(グループ1)までのパス(例えば、ノード及びエッジ)を、より大きなノードで、より明るい色で、又はその他の視覚効果で強調表示する。さらに、この例では、他の外れ値サブネットワーク(又はグループ2)のフォーカスを、半透明効果又は可視性を低下させる同等の視覚効果を用いて、薄暗くする(dim)か、又は小さくする(turn down)。
【0109】
図12は、本開示の一実施形態による、少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示するグラフィック表現を示す。この例では、基準ベースの強調表示を使用して閾値を設定することができる。1202において、基準が上位5つのリンクに設定されている場合、ターゲット対象の図と上位5つの共出現リンクとを表示する。また、基準が最も接続の多い対象を強調表示するように設定されている場合、1204に示すように、S4と、S4にリンクしている潜在的対象が強調表示される。
【0110】
この例は、示されるような一般的な基準に基づいて、効果的に検索を絞り込むように設計されている。これらのショートカットを使用すると、1回のクリックで、より強い関連性を持ち、最も接続されたターゲット対象に焦点を当てることができる。基準の例としては、トップ5のリンク、トップ10のリンク、及び最も接続されている人物が挙げられる。
【0111】
図13は、以下互換的にコンピュータシステム1200と呼ばれる例示的なコンピュータデバイス1300を示しており、ここでは、1つ以上のそのようなコンピュータデバイス1300は、上記に示される方法を実行するために使用され得る。例示的なコンピュータデバイス1300は、
図1に示されるシステム100を実装するために使用され得る。コンピュータデバイス1300の以下の説明は、例としてのみ提供されており、限定することを意図していない。
【0112】
図13に示すように、例示的なコンピュータデバイス1300は、ソフトウェアルーチンを実行するためのプロセッサ1307を含む。明確化のために単一のプロセッサが示されているが、コンピュータデバイス1300はマルチプロセッサシステムを含むこともできる。プロセッサ1307は、コンピュータデバイス1300の他のコンポーネントと通信するために通信インフラ1306に接続される。通信インフラ1306は、例えば、通信バス、クロスバー、又はネットワークを含んでもよい。
【0113】
コンピュータデバイス1300は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などのメインメモリ1308と、セカンダリメモリ1310とをさらに含む。セカンダリメモリ1310は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、又はハイブリッドドライブであり得るストレージドライブ1312、及び/又は磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、ソリッドステートストレージドライブ(USBフラッシュドライブ、フラッシュメモリデバイス、ソリッドステートドライブ、又はメモリカードなど)などを含み得るリムーバブルストレージドライブ1317を含んでもよい。リムーバブルストレージドライブ1317は、周知の方法でリムーバブルストレージメディア1377から読み出し、及び/又はリムーバブルストレージメディア1377に書き込む。リムーバブルストレージメディア1377は、磁気テープ、光ディスク、不揮発性メモリ記憶媒体などを含むことができ、リムーバブルストレージドライブ1317によって読み取られ、書き込まれる。関連する技術の当業者によって理解されるように、リムーバブルストレージメディア1377は、コンピュータで実行可能なプログラムコード命令、及び/又はデータを格納したコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0114】
別の実装では、セカンダリメモリ1310は、コンピュータプログラム又は他の命令をコンピュータデバイス1300にロードされることを可能にするための他の同様の手段を追加的または代替的に含むことができる。そのような手段は、例えば、リムーバブルストレージユニット1322とインタフェース1350とを含むことができる。リムーバブルストレージユニット1322及びインタフェース1350の例としては、プログラムカートリッジ及びカートリッジインタフェース(ビデオゲームコンソールデバイスに見られるようなもの)、リムーバブルメモリチップ(例えば、EPROMまたはPROMなど)及び関連するソケット、リムーバブルソリッドステートストレージドライブ(USBフラッシュドライブ、フラッシュメモリデバイス、ソリッドステートドライブ、又はメモリカードなど)、及びソフトウェア及びデータをリムーバブルストレージユニット1322からコンピュータシステム1300に転送することが可能な他のリムーバブルストレージユニット1322及びインタフェース1350が挙げられる。
【0115】
コンピュータデバイス1300は、少なくとも1つの通信インタフェース1327を含む。通信インタフェース1327は、通信経路1327を介してコンピュータデバイス1300と外部デバイスとの間でソフトウェア及びデータを転送することを可能にする。本発明の様々な実施形態において、通信インタフェース1327は、コンピュータデバイス1300と、公共データ又はプライベートデータ通信ネットワークのようなデータ通信ネットワークとの間でデータを転送することを可能にする。通信インタフェース1327は、そのようなコンピュータデバイス1300が相互接続されたコンピュータネットワークの一部を形成する異なるコンピュータデバイス600との間でデータを交換するために使用することができる。通信インタフェース1327の例としては、モデム、ネットワークインタフェース(イーサネットカードなど)、通信ポート(シリアル、パラレル、プリンタ、GPIB、IEEE1394、RJ45、USBなど)、関連する回路を有するアンテナなどが挙げられる。通信インタフェース1327は有線であってもよいし、無線であってもよい。通信インタフェース1327を介して転送されるソフトウェア及びデータは、通信インタフェース1327で受信可能な電子的、電磁的、光学的、又はその他の信号であり得る信号の形式である。これらの信号は、通信経路1327を介して通信インタフェースに提供される。
【0116】
図13に示すように、コンピュータデバイス1300は、関連するディスプレイ1350に画像をレンダリングする動作を実行するディスプレイインタフェース1302と、関連するスピーカ1357を介してオーディオコンテンツを再生する動作を実行するオーディオインタフェース1352とをさらに含む。
【0117】
ここで使用される「コンピュータプログラム製品」という用語は、部分的に、リムーバブルストレージメディア1377、リムーバブルストレージユニット1322、ストレージドライブ1312に取り付けられたハードディスク、又は通信経路1327(無線リンク又はケーブル)を介して通信インタフェース1327にソフトウェアを運ぶ搬送波を指す場合がある。コンピュータ可読記憶媒体とは、記録された命令及び/又はデータを実行及び/又は処理のためにコンピュータデバイス1300に提供する、非一時的、不揮発性の有形記憶媒体を示す。このような記憶媒体の例としては、磁気テープ、CD-ROM、DVD、Blu-ray(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ、ROM又は集積回路、ソリッドステートストレージドライブ(USBフラッシュドライブ、フラッシュメモリデバイス、ソリッドステートドライブ、又はメモリカードなど)、ハイブリッドドライブ、光磁気ディスク、又はPCMCIAカードなどのコンピュータで読み取り可能なカードなどが挙げられ、これらのデバイスがコンピュータデバイス1300の内部にあるか又は外部にあるかは問わない。コンピュータデバイス1300へのソフトウェア、アプリケーションプログラム、命令及び/又はデータの提供にも関与し得る一時的又は無形のコンピュータ可読伝送媒体の例としては、無線又は赤外線伝送チャネルのほか、別のコンピュータ又はネットワークデバイスへのネットワーク接続、電子メールの伝送及びウェブサイトなどに記録された情報を含むインターネット又はイントラネットが挙げられる。
【0118】
コンピュータプログラム(コンピュータプログラムコードとも呼ばれる)は、メインメモリ1308及び/又はセカンダリメモリ1310に格納される。コンピュータプログラムは、通信インタフェース1327を介して受信されてもよい。このようなコンピュータプログラムは、実行された場合、コンピュータデバイス1300が、本明細書で議論された実施形態の1つ以上の特徴を実行することを可能にする。様々な実施形態において、コンピュータプログラムは、実行された場合、プロセッサ1307が上記の実施形態の特徴を実行することを可能にする。したがって、このようなコンピュータプログラムはコンピュータシステム1300のコントローラを示す。
【0119】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品に格納され、リムーバブルストレージドライブ1317、ストレージドライブ1312、又はインタフェース1350を用いてコンピュータデバイス1300にロードされてもよい。コンピュータプログラム製品は、非一時的なコンピュータ可読媒体であってもよい。あるいは、コンピュータプログラム製品は、通信経路1327を介してコンピュータシステム1300にダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、プロセッサ1307によって実行された場合、コンピュータデバイス1300に上述したような方法を実行するために必要な動作を実行させる。
【0120】
図13の実施形態は、システム100の動作及び構造を説明するための単なる例として提示されたものであることを理解されたい。したがって、いくつかの実施形態では、コンピュータデバイス1300の1つ又は複数の特徴が省略され得る。また、いくつかの実施形態では、コンピュータデバイス1300の1つ又は複数の特徴が一緒に組み合わされてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、コンピュータデバイス1300の1つ又は複数の特徴は、1つ又は複数の構成部品に分割されてもよい。
【0121】
広く説明されている本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に示されているように、本発明に多数のバリエーション及び/又は修正を加えることができることは、当業者には理解されるであろう。したがって、本実施形態は、全ての点で例示的であり、制限的ではないとみなされるべきである。
【0122】
なお、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示する方法であって、前記方法は、
前記ターゲット対象として近接して出現する複数の対象を含むネットワークグラフから、前記ターゲット対象を選択する入力を受信し、
閾値に基づいて、前記少なくとも1人の潜在的対象を識別し、前記閾値は、前記ターゲット対象からの関連性の最小レベルを示しており、
前記少なくとも1人の潜在的対象、前記ターゲット対象、及び前記少なくとも1人の潜在的対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジを表示し、前記エッジは、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象との間の関係のレベルを示す
方法。
(付記2)
前記少なくとも1人の潜在的対象、前記ターゲット対象、及び前記少なくとも1人の潜在的対象のそれぞれの間のエッジを表示するステップは、
前記少なくとも1人の潜在的対象とは異なる態様で前記ターゲット対象を表示することを含み、前記異なる態様は、異なる色、異なるサイズ、及び異なる形状の少なくとも1つである
付記1に記載の方法。
(付記3)
前記閾値を満たさない他の対象を決定することをさらに含む
付記1に記載の方法。
(付記4)
前記他の対象を縮小されたノードサイズで表示し、前記他の対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジを、前記少なくとも1人の潜在的対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジよりも薄暗い態様で表示することをさらに含む
付記3に記載の方法。
(付記5)
前記ネットワークグラフから前記他の対象を削除することをさらに含む
付記3に記載の方法。
(付記6)
前記閾値は、前記少なくとも1人の潜在的対象の出現が前記ターゲット対象と重なる(overlap)期間を含む
付記1に記載の方法。
(付記7)
前記閾値は、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象との間の分離のレベルをさらに含む
付記6に記載の方法。
(付記8)
前記少なくとも1人の潜在的対象、前記ターゲット対象、及び前記少なくとも1人の潜在的対象間のエッジを表示するステップは、
前記少なくとも1人の潜在的対象の数を、別のターゲット対象の潜在的対象の数と比較することと、
前記少なくとも1人の潜在的対象の数が前記別のターゲット対象の潜在的対象の数よりも多い場合、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象を強調表示することと、を含む
付記1に記載の方法。
(付記9)
前記閾値を受信することをさらに含む
付記1に記載の方法。
(付記10)
入力から前記複数の対象を検出することと、
前記複数の対象間の共出現関係に基づいて前記ネットワークグラフを決定することと、をさらに含む
付記1に記載の方法。
(付記11)
少なくとも1人の潜在的対象とターゲット対象とを適応的に表示する装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備え、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
前記ターゲット対象として近接して出現する複数の対象を含むネットワークグラフから、前記ターゲット対象を選択する入力を受信し、
閾値に基づいて、前記少なくとも1人の潜在的対象を識別し、前記閾値は、前記ターゲット対象からの関連性の最小レベルを示しており、
前記少なくとも1人の潜在的対象、前記ターゲット対象、及び前記少なくとも1人の潜在的対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジを表示し、前記エッジは、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象との間の関係のレベルを示す、ことを少なくとも実行させるように構成されている
装置。
(付記12)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
前記少なくとも1人の潜在的対象とは異なる態様で前記ターゲット対象を表示することを少なくとも実行させるように構成されており、前記異なる態様は、異なる色、異なるサイズ、及び異なる形状の少なくとも1つである
付記11に記載の装置。
(付記13)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
前記閾値を満たさない他の対象を決定することを少なくとも実行させるように構成されている
付記11に記載の装置。
(付記14)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
前記他の対象を縮小されたノードサイズで表示し、前記他の対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジを、前記少なくとも1人の潜在的対象のそれぞれと前記ターゲット対象との間のエッジよりも薄暗い態様で表示することを少なくとも実行させるように構成されている
付記13に記載の装置。
(付記15)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
前記ネットワークグラフから前記他の対象を削除することを少なくとも実行させるように構成されている
付記13に記載の装置。
(付記16)
前記閾値は、前記少なくとも1人の潜在的対象の出現が前記ターゲット対象と重なる期間を含む
付記11に記載の装置。
(付記17)
前記閾値は、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象との間の分離のレベルをさらに含む
付記16に記載の装置。
(付記18)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
前記少なくとも1人の潜在的対象の数を、別のターゲット対象の潜在的対象の数と比較することと、
前記少なくとも1人の潜在的対象の数が前記別のターゲット対象の潜在的対象の数よりも多い場合、前記少なくとも1人の潜在的対象と前記ターゲット対象を強調表示することを少なくとも実行させるように構成されている
付記11に記載の装置。
(付記19)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
前記閾値を受信することを少なくとも実行させるように構成されている
付記11に記載の装置。
(付記20)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
入力から前記複数の対象を検出することと、
前記複数の対象間の共出現関係に基づいて前記ネットワークグラフを決定することと、を少なくとも実行させるように構成されている
付記11に記載の装置。
【0123】
本出願は、2020年6月18日に出願されたシンガポール特許出願NO.10202005811Pに基づいており、優先権の利益を主張しており、その開示は、参照によりその全体が本出願に組み込まれる。
【符号の説明】
【0124】
100 システム
102 要求者デバイス
108 接触追跡サーバ
116 接続
120 接続
121 接続
122A~122N 接続
140 遠隔支援サーバ
142A~142N センサ
144A~144N 接続
146A~146N 接続
150A~150N 遠隔支援ホスト