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特許7428476改善された底部ジオメトリを備えたガラス容器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-29
(45)【発行日】2024-02-06
(54)【発明の名称】改善された底部ジオメトリを備えたガラス容器
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/05 20060101AFI20240130BHJP
   B65D 23/02 20060101ALI20240130BHJP
   C03C 17/28 20060101ALI20240130BHJP
   C03C 21/00 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
A61J1/05 313
B65D23/02 A
C03C17/28 A
C03C21/00 101
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019084333
(22)【出願日】2019-04-25
(65)【公開番号】P2019198633
(43)【公開日】2019-11-21
【審査請求日】2019-04-25
【審判番号】
【審判請求日】2022-05-17
(31)【優先権主張番号】18173310.6
(32)【優先日】2018-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】323000376
【氏名又は名称】ショット ファーマ アクチェンゲゼルシャフト ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト アウフ アクチェン
【氏名又は名称原語表記】SCHOTT Pharma AG&Co.KGaA
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr.10,55122 Mainz,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ラングスドルフ
(72)【発明者】
【氏名】ペーター トーマス
(72)【発明者】
【氏名】フローリアン マウラー
(72)【発明者】
【氏名】ハンスペーター クマー
(72)【発明者】
【氏名】ファティー ムトゥル
【合議体】
【審判長】一ノ瀬 覚
【審判官】西本 浩司
【審判官】八木 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-47537(JP,A)
【文献】特開2004-10475(JP,A)
【文献】特開2010-274950(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 1/02
B65D 23/02
A61J 1/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬組成物の包装のためのガラス容器(100)であって、容器部分として、
i)第1の端部(102)と別の端部(103)とを有し、壁厚さdおよび外径dを有するガラス管(101)と、
ii)前記第1の端部(102)で前記ガラス管(101)を閉じているガラス底部(104)と、
iii)前記ガラス底部(104)の外側領域(106)から、前記ガラス管(101)の前記第1の端部(102)まで延在する湾曲ガラスヒール(105)と、
を有しているガラス容器(100)において、
前記湾曲ガラスヒール(105)は、前記湾曲ガラスヒール(105)における、外側の半径rと、内側の半径rと、ガラスの厚さdと、によって規定されており、以下の条件、すなわち、
[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>0.55mm
>1.05×d
が満たされており、
は、0.7~1.8mmの範囲にあり、
前記ガラス容器(100)は、2~150mlの範囲にある内部容積Vを有しており、
以下の条件、すなわち、
+d -r >0mm
が満たされており、
は、地面支持面に対して45°の角度の接線が、前記湾曲ガラスヒール(105)の外面に接触する第1の点と、前記接線に垂直でありかつ前記第1の点を通る直線が前記湾曲ガラスヒール(105)の内面を横切る第2の点と、の間の距離であり、
は、前記ガラス管(101)の外面の延長線を成す第1の直線と前記地面支持面との交点と、前記地面支持面に接触しかつ前記交点に最も近い前記湾曲ガラスヒール(105)の外面の点と、の間の距離であり、
前記地面支持面は、前記ガラス容器(100)が上向きに配置されている場合、前記ガラス底部(104)の外面または前記湾曲ガラスヒール(105)の外面が地面に接触する面である、
ガラス容器(100)。
【請求項2】
以下の条件、すなわち、
>0.7mm
が満たされている、
請求項1記載のガラス容器(100)。
【請求項3】
前記ガラス管(101)は、円筒状のガラス管であって、前記ガラス底部(104)は、円形のガラス底部である、
請求項1または2記載のガラス容器(100)。
【請求項4】
前記円形のガラス底部(104)は、前記円形のガラス底部(104)の中心(107)から前記円形のガラス底部(104)の前記外側領域(106)までの領域内で変化する厚さを有しており、前記円形のガラス底部(104)の最低厚さは、db,minであって、以下の条件、すなわち、
/db,min<3.0
が満たされている、
請求項3記載のガラス容器(100)。
【請求項5】
は、1.2~2.5mmの範囲にある、
請求項1から4までのいずれか1項記載のガラス容器(100)。
【請求項6】
は、0.8~2.5mmの範囲にある、
請求項1から5までのいずれか1項記載のガラス容器(100)。
【請求項7】
は、1.15~2.5mmの範囲にある、
請求項1から6までのいずれか1項記載のガラス容器(100)。
【請求項8】
は、0.8~1.2mmの範囲にある、
請求項1から7までのいずれか1項記載のガラス容器(100)。
【請求項9】
前記ガラス容器(100)は、前記ガラス管(101)の外面、内面、または外面および内面に少なくとも部分的に層を成すコーティングを有している、
請求項1から8までのいずれか1項記載のガラス容器(100)。
【請求項10】
前記ガラス容器(100)は、熱的に強化されているか、または化学的に強化されているか、または熱的かつ化学的に強化されている、
請求項1から9までのいずれか1項記載のガラス容器(100)。
【請求項11】
前記ガラス容器(100)は、内径がdである上部領域(109)と、前記ガラス管(101)の内径がdである本体領域(110)と、を有していて、d>dであり、前記ガラス容器(100)は、前記本体領域(110)を前記上部領域(109)に接続する肩部(111)を有しており、前記肩部(111)は、肩部角度αを特徴としており、αは、10~70の範囲にある、
請求項1から10までのいずれか1項記載のガラス容器(100)。
【請求項12】
は、12~25mmの範囲にある、
請求項11記載のガラス容器(100)。
【請求項13】
前記本体領域(110)全体にわたって、前記ガラス管(101)の前記壁厚さdは、前記本体領域(110)のこの壁厚さの平均値を基準として±0.2mmの範囲にある、
請求項12記載のガラス容器(100)。
【請求項14】
前記ガラスが、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラスおよび溶融シリカから成るグループから選択される1つの種類である、
請求項1から13までのいずれか1項記載のガラス容器(100)。
【請求項15】
閉鎖されたガラス容器(112)を製作する方法であって、方法ステップとして、
a)請求項1から14までのいずれか1項記載のガラス容器(100)を設けるステップと、
b)前記ガラス容器(100)の内部容積V内に医薬組成物を挿入するステップと、
c)前記ガラス容器(100)を閉鎖するステップと、
を有する方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法によって得られる閉鎖されたガラス容器(120)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス容器であって、容器部分として、
i)第1の端部と別の端部とを有し、壁厚さdおよび外径dを有するガラス管と、
ii)第1の端部でガラス管を閉じているガラス底部と、
iii)ガラス底部の外側領域から、ガラス管の第1の端部まで延在する湾曲ガラスヒールと、を有しており、
湾曲ガラスヒールは、湾曲ガラスヒールにおける、外側の半径(r)と、内側の半径(r)と、ガラスの厚さ(d)と、によって規定されており、以下の条件、すなわち、
[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>0.55mm
が満たされている、ガラス容器に関する。
【0002】
さらに本発明は、閉鎖されたガラス容器を製作するプロセス、このプロセスによって得られる閉鎖されたガラス容器、および医薬組成物の包装のためのガラス容器の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
製薬業界では、薬の一次包装のために容器が使用される。安定性、視認性、耐久性、剛性、耐湿性、キャッピングの容易さ、および経済性を保証することから、伝統的に最も使用されている素材はガラス容器である。現在市販されている医療目的のためのガラス容器は、ガラス管から形成されたガラス容器およびブロー成形されたガラス容器を含む。管を主体とするガラス容器およびブロー成形されたガラス容器のための製造法は広く知られている。管を主体とするガラス容器は、予め製作されたガラス管(母管)から、造形および分離によって形成される。典型的な製造プロセスでは、ガラス管は、回転機械のヘッド内へとロードされ、次いで主軸を中心として回転させられながら、管は火炎によって軟化点まで加熱され、所望の容器の底部を形成し造形するために熱による軟化にさらされる部分を延伸させ広げるために、主軸に沿って引っ張られる。管状のガラス容器には、標準的な形状およびサイズのバイアル、アンプル、ボトル、円筒型注射器、および注射器本体が含まれる。ブロー成形されたガラス容器は、ブロープロセスまたはプレスおよびブロープロセスにより直接、ガラス溶融物が造形されることにより形成される。ブロー成形されたガラス容器には例えば、独国特許出願公開第19622550号明細書(DE 196 22 550 A1)に記載されているように、スプレーボトルおよび注入ボトルが含まれる。しかしながらブロー成形されたガラス容器は、典型的には壁厚さにおいて多くの誤差を有していて、厚い壁厚さおよび薄い壁厚さを有する局所的な区分を含む。光の屈折のために、このような容器は通常は、充填された容器のガラス壁を通して行われる光学検査には適しておらず、これにより多くの製薬的用途のために不適当とされている。
【0004】
1つの管から作られた医薬品バイアルは通常、既存のISO規格(「ISOバイアル」)にしたがって製造されている。これらのISO規格は通常、円筒体の厚さを規定する管壁の規定の厚さに基づくものである。再造形された領域(すなわち、ガラス容器の底部を取り囲み、ガラス容器の「ヒール」を成形する湾曲領域)では、管壁の厚さとは異なる壁厚さが生じる可能性がある。ISO規格は、ガラス底部の最小厚さを特定することによって、これらの事実を考慮に入れている。DIN EN ISO規格8362-1:2016-06によるサイズ規定「2R」を有するバイアルの場合、ガラス底部の最小厚さは0.6mmである(すなわちガラス管の厚さの約60%)。実際には、ガラス底部の厚さは、ISO規格により求められる最小値と母管の壁厚さとの間の範囲内にある。底部形成のために母管から曲げられることから生じる底部の半径領域の厚さは、通常、母管の壁厚さに極めて近いものである。底面ヒールのガラス厚さおよび内側の半径のような内側のジオメトリは、通常、規定されていない。内側の半径は通常、半径領域の外側の半径と、壁厚さとによって決定され、この壁厚さ自体は、基本的に、母管の壁厚さに対応する。
【0005】
上述した医薬品ガラス容器は、実質的な軸方向荷重がバイアルに加えられる自動化されたキャッピング機に充填されるならば特に、十分高い強度を特徴としなければならない。高い軸方向荷重は、ガラスバイアルが科学実験室または医療機関において自動化されたサンプリング機内で使用される場合や、ガラスバイアルの栓をする間、輸送中、および保管中にも観察され得る。軸方向荷重に対する所定の抵抗に加えて、ガラス容器は、十分に高い破裂強度も示すのが望ましい。破裂圧試験は、例えば凍結乾燥中に容器の強度を評価して、容器の内面または外面上の最も弱い点を見付けるのに適切である。医薬製剤がガラス容器に充填された後に、凍結乾燥にさらされるならば、医薬品ガラス容器の破裂強度は重要になってくる。
【0006】
製薬業界でのガラス容器の使用は、機械的応力または圧力変化が加えられる場合、極めて低い破損の可能性しか許容しないので、医薬製剤の充填を意図したガラス容器は、したがって、十分に高い強度、特に高い軸方向荷重に対する耐性、および十分に高い破裂強度を特徴とすべきである。ISOバイアルは既に、これらの引き上げられた安定性要件に適合しているものの、ガラス容器の強度はさらに改善することができる。例えば、ガラス容器の強度を向上させるために、容器のガラス面を、例えば国際公開第1981/002572号(WO 1981/002572 A1)または欧州特許出願公開第0495936号明細書(EP 0 495 936 A1)に開示されたような化学処理によって硬化することができる。しかしながら、このような硬化プロセスは、ガラス容器の製造において付加的なプロセスステップを必要とし、化学処理の場合には、ガラス表面の改質にもつながる。したがって、化学的に強化されたガラス表面は通常、ガラス容器の新たな認可を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
概して、本発明の目的は、先行技術により生じた欠点を少なくとも部分的に解消することである。さらに本発明の目的は、特に従来技術により公知のISOバイアルと比較して、改善された破裂強度を有する医薬品包装用のガラス容器を提供することである。さらに本発明の目的は、特に従来技術により公知のISOバイアルと比較して、改善された破裂強度を有し、さらに十分高い軸方向荷重に対する抵抗も特徴とする、医薬品包装用のガラス容器を提供することである。さらに本発明の目的は、特に従来技術により公知のISOバイアルと比較して、改善された破裂強度と、好適には十分高い軸方向荷重に対する抵抗も有し、さらに、できるだけ簡単なプロセスによって、好適には予め製作されたガラス管から造形と分離とによって製作された、医薬品包装用のガラス容器を提供することである。本発明のさらなる目的は、特に従来技術により公知のISOバイアルと比較して、改善された破裂強度を有し、予め製作されたガラス管から造形と分離とによって製作された、医薬品包装用のガラス容器を製作するためのプロセスを提供することであり、この場合、ガラス表面の改質、またはガラス底部上への付加的なガラス質量体の塗布によるガラス底部の肉厚化のような付加的なプロセスステップを必要としないことである。本発明のさらなる目的は、ガラス管を主体とし、ガラス壁を通して行われる光学検査に適した医薬品包装用のガラス容器を提供することである。本発明のさらなる目的は、同じ内部容積を有する典型的なISOバイアルと比較して、重量が50%以上、好適には25%以上は増加しない、医薬品包装用のガラス容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的の少なくとも1つ、好適には2つ以上を少なくとも部分的に解決するための貢献が、独立請求項によってなされる。従属請求項は、前記目的の少なくとも1つを少なくとも部分的に解決するために貢献する好適な実施形態を提供する。
【0009】
前記目的の少なくとも1つを解決する本発明による貢献は、ガラス容器1の実施形態1によりなされ、このガラス容器は、容器部分として、
i)第1の端部と別の端部とを有し、壁厚さdおよび外径dを有するガラス管と、
ii)第1の端部でガラス管を閉じているガラス底部と、
iii)ガラス底部の外側領域から、ガラス管の第1の端部まで延在する湾曲ガラスヒールと、
を有しており、
湾曲ガラスヒールは、湾曲ガラスヒールにおける、外側の半径(r)と、内側の半径(r)と、ガラスの厚さ(d)と、によって規定されており、以下の条件、すなわち、
[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>0.55mm
好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>0.75mm、
より好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>1.00mm、
さらにより好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>1.50mm、
最も好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>2.0mm、
が満たされている。
【0010】
本発明によるガラス容器1の実施形態2では、ガラス容器1は、その実施形態1により設計されており、この場合、dは、0.5~3.0mmの範囲にあり、好適には0.7~1.8mmの範囲にあり、より好適には0.8~1.2mmの範囲にあり、さらにより好適には0.9~1.1mmの範囲にあり、最も好適には0.95~1.05mmの範囲にある。
【0011】
本発明によるガラス容器1の実施形態3では、ガラス容器1は、その実施形態1または2により設計されており、この場合、dは、1.0~5.0mmの範囲にあり、好適には1.05~3.0mmの範囲にあり、より好適には1.15~2.5mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~2.0mmの範囲にあり、最も好適には1.4~1.9mmの範囲にある。
【0012】
本発明によるガラス容器1の実施形態4では、ガラス容器1は、その実施形態1から3のいずれか1つにより設計されており、この場合、rは、0.5~4.0mmの範囲にあり、好適には1.1~3.0mmの範囲にあり、より好適には1.2~2.5mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~2.0mmの範囲にあり、最も好適には1.4~1.7mmの範囲にある。
【0013】
本発明によるガラス容器1の実施形態5では、ガラス容器1は、その実施形態1から4のいずれか1つにより設計されており、この場合、rは、0.6~4.0mmの範囲にあり、好適には0.7~3.0mmの範囲にあり、より好適には0.8~2.5mmの範囲にあり、さらにより好適には0.85~2.0mmの範囲にあり、最も好適には0.9~1.6mmの範囲にある。
【0014】
本発明によるガラス容器1の実施形態6では、ガラス容器1は、その実施形態1から5のいずれか1つにより設計されており、この場合、以下の条件、すなわち、
>0.7mm、
好適には、r>0.8mm、
より好適には、r>0.9mm、
さらにより好適には、r>1.0mm、
最も好適には、r>1.2mm、
が満たされている。
【0015】
本発明によるガラス容器1の実施形態7では、ガラス容器1は、その実施形態1から6のいずれか1つにより設計されており、この場合、dは13~65mmの範囲にあり、好適には、15~55mmの範囲にあり、より好適には15~35mmの範囲にあり、さらにより好適には15~30mmの範囲にあり、最も好適には15~20mmの範囲にある。
【0016】
本発明によるガラス容器1の実施形態8では、ガラス容器1は、その実施形態1から7のいずれか1つにより設計されており、この場合、以下の条件、すなわち、
+d-r>0mm、
好適には、r+d-r>0.1mm、
より好適には、r+d-r>0.25mm、
さらにより好適には、r+d-r>0.5mm、
最も好適には、r+d-r>0.75mm、
が満たされている。
【0017】
本発明によるガラス容器1の実施形態9では、ガラス容器1は、その実施形態1から8のいずれか1つにより設計されており、この場合、以下の条件、すなわち、
<3.0×d
好適には、r<2.0×d
より好適には、r<1.5×d
さらにより好適には、r<1.25×d
最も好適には、r<1.0×d
が満たされている。
【0018】
本発明によるガラス容器1の実施形態10では、ガラス容器1は、その実施形態1から9のいずれか1つにより設計されており、この場合、以下の条件、すなわち、
>1.05×d
好適には、d>1.15×d
より好適には、d>1.25×d
さらにより好適には、d>1.4×d
最も好適には、d>1.6×d
が満たされている。
【0019】
本発明によるガラス容器1の実施形態11では、ガラス容器1は、その実施形態1から10のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス底部の中心でガラスは厚さdcgbを有しており、以下の条件、すなわち、
-dcgb>0.5mm、
好適には、d-dcgb>1.0mm、
より好適には、d-dcgb>1.5mm、
さらにより好適には、d-dcgb>2.0mm、
最も好適には、d-dcgb>3.0mm、
が満たされている。
【0020】
本発明によるガラス容器1の実施形態12では、ガラス容器1は、その実施形態11により設計されており、この場合、dcgbは、0.6~2.5mmの範囲にあり、好適には1.0~2.0mmの範囲にあり、より好適には1.05~1.7mmの範囲にあり、さらにより好適には1.1~1.6mmの範囲にあり、最も好適には1.2~1.5mmの範囲にある。
【0021】
本発明によるガラス容器1の実施形態13では、ガラス容器1は、その実施形態1から12のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス容器1は、管状のガラス容器であって、予め製作されたガラス管から造形および分離により製作される。
【0022】
本発明によるガラス容器1の実施形態14では、ガラス容器1は、その実施形態1から13のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス容器は、熱的に強化されているか、または化学的に強化されているか、熱的かつ化学的に強化されている。
【0023】
本発明によるガラス容器1の実施形態15では、ガラス容器1は、その実施形態1から14のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス管は円筒状のガラス管であって、ガラス底部は円形のガラス底部である。
【0024】
本発明によるガラス容器1の実施形態16では、ガラス容器1は、その実施形態15により設計されており、この場合、円形のガラス底部は、円形のガラス底部の中心から円形のガラス底部の外側領域までの領域内で変化する厚さを有しており、円形のガラス底部の最低ガラス厚さはdb,minであって、以下の条件、すなわち、
/db,min<3.0、
好適には、d/db,min<2.5、
より好適には、d/db,min<2.0、
さらにより好適には、d/db,min<1.6、
最も好適には、d/db,min<1.2、
が満たされている。
【0025】
本発明によるガラス容器1の実施形態17では、ガラス容器1は、その実施形態16により設計されており、この場合、db,minは、0.6~3.0mmの範囲にあり、好適には0.8~2.5mmの範囲にあり、より好適には1.0~2.0mmの範囲にあり、さらにより好適には1.2~1.8mmの範囲にあり、最も好適には1.4~1.7mmの範囲にある。
【0026】
本発明によるガラス容器1の実施形態18では、ガラス容器1は、その実施形態15から17のいずれか1つにより設計されており、この場合、円形のガラス底部の全直径にわたるガラス容器1の内側に向いた側の円形のガラス底部の断面の輪郭は、2つ以下の変曲点によって特徴付けられる。
【0027】
本発明によるガラス容器1の実施形態19では、ガラス容器1は、その実施形態15から18のいずれか1つにより設計されており、この場合、円形の底部は、底部直径dbottomを特徴としており、この場合、
bottom=douter-2×rであって、
この場合、douterは、ガラス管の第1の端部で測定したガラス管の外径に相当し、dbottomは、10~50mmの範囲にあり、好適には12~30mmの範囲にあり、より好適には13~25mmの範囲にある。
【0028】
本発明によるガラス容器1の実施形態20では、ガラス容器1は、その実施形態1から19のいずれか1つにより設計されており、この場合、湾曲ガラスヒールの外面は、円弧lの形状を有しており、この場合、lは、2×π×r/4の長さを有する。
【0029】
本発明によるガラス容器1の実施形態21では、ガラス容器1は、その実施形態1から20のいずれか1つにより設計されており、この場合、湾曲ガラスヒールの外面は、円弧lの形状を有しており、この場合、lは、(50°/360°)×2π×r~(80°/360°)×2π×rの範囲の、好適には(60°/360°)×2π×r~(80°/360°)×2π×rの範囲の長さを有する。
【0030】
本発明によるガラス容器1の実施形態22では、ガラス容器1は、その実施形態1から21のいずれか1つにより設計されており、この場合、以下の条件、すなわち、
[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)<20mm
好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)<10mm、
より好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)<5mm、
が満たされている。
【0031】
本発明によるガラス容器1の実施形態23では、ガラス容器1は、その実施形態1から22のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス容器1は、内径がdである上部領域と、ガラス管の内径がdである本体領域とを有していて、d>dであり、ガラス容器は、本体領域を上部領域に接続する肩部を有しており、この肩部は、肩部角度αを特徴としており、αは10~70°の範囲にあり、好適には25~60°の範囲にあり、より好適には33~55°の範囲にあり、さらにより好適には37~50°の範囲にあり、最も好適には38°~45°の範囲にある。
【0032】
本発明によるガラス容器1の実施形態24では、ガラス容器1は、その実施形態23により設計されており、この場合、ガラス底部から肩部までの容器部分においてガラス容器は、ガラス底部の中心を通って垂直に延びる長手方向軸線を中心として回転対称的である。
【0033】
本発明によるガラス容器1の実施形態25では、ガラス容器1は、その実施形態23または24により設計されており、この場合、dは、5~20mmの範囲にあり、好適には7~14mmの範囲にあり、より好適には6~8mmの範囲にある。
【0034】
本発明によるガラス容器1の実施形態26では、ガラス容器1は、その実施形態23から25のいずれか1つにより設計されており、この場合、dは、10~60mmの範囲にあり、好適には12~50mmの範囲にあり、より好適には12~30mmの範囲にあり、さらにより好適には12~25mmの範囲にあり、最も好適には12~17mmの範囲にある。
【0035】
本発明によるガラス容器1の実施形態27では、ガラス容器1は、その実施形態23から26のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラスは肩部において厚さdを有しており、このdは、1.0~2.5mmの範囲にあり、好適には1.1~2.0mmの範囲にあり、より好適には1.2~1.9mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.9mmの範囲にあり、最も好適には1.4~1.8mmの範囲にある。
【0036】
本発明によるガラス容器1の実施形態28では、ガラス容器1は、その実施形態23から27のいずれか1つにより設計されており、この場合、本体領域全体にわたってガラス管の壁厚さdは、±0.2mmの範囲にあり、好適には±0.1mmの範囲にあり、より好適には±0.08mmの範囲にあり、最も好適には±0.05mmの範囲にあり、全ての場合において、本体領域におけるこの壁厚さの平均値に基づく。
【0037】
本発明によるガラス容器1の実施形態29では、ガラス容器1は、その実施形態1から28のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス容器1は、ガラスの質量mと内部容積Vとを有しており、以下の条件、すなわち、
/V 0.75<2.0、
好適には、m/V 0.75<1.75、
が満たされている。
【0038】
本発明によるガラス容器1の実施形態30では、ガラス容器1は、その実施形態1から29のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス容器1は内部容積Vを有しており、この内部容積Vは、2~150mlの範囲にあり、好適には3~100mlの範囲にあり、より好適には3~50mlの範囲にあり、さらにより好適には3~15mlの範囲にあり、最も好適には3~7mlの範囲にある。
【0039】
本発明によるガラス容器1の実施形態31では、ガラス容器1は、その実施形態1から30のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス容器1は高さhを有しており、この高さhは、15~100mmの範囲にあり、好適には20~60mmの範囲にあり、より好適には25~55mmの範囲にあり、さらにより好適には30~50mmの範囲にあり、最も好適には34~46mmの範囲にある。
【0040】
本発明によるガラス容器1の実施形態32では、ガラス容器1は、その実施形態1から31のいずれか1つにより設計されており、この場合、r(r)、d(s)、d(d)、db,min(s,min)、およびh(h)から成るグループから選択されるガラス容器1の特性のうちの少なくとも1つが、DIN EN ISO8362-1:2016-06に規定された要件内にはない(特性r、d、d、d、db,min、およびhに対応するDIN EN ISO8362-1:2016-06における表記は括弧内に示されている)。
【0041】
本発明によるガラス容器1の実施形態33では、ガラス容器1は、その実施形態1から32のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス容器1は、医療包装物または医薬包装物または医療および医薬包装物用の包装容器である。好適な医薬包装物は、医薬組成物である。好適には、ガラス容器1は、欧州薬局方2011年の第7版のセクション3.2.1による非経口薬を包装するのに適している。
【0042】
本発明によるガラス容器1の実施形態34では、ガラス容器1は、その実施形態1から33のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス容器1はバイアルである。
【0043】
本発明によるガラス容器1の実施形態35では、ガラス容器1は、その実施形態1から34のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラスが、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、および溶融シリカから成るグループから選択される1つの種類である。本発明による「ソーダ石灰ガラス」は、ISO12775(1997年10月15日 第1版)の表1によると、アルカリ性/アルカリ土類/ケイ酸塩ガラスである。
【0044】
本発明によるガラス容器1の実施形態36では、ガラス容器1は、その実施形態1から35のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス容器は、ガラス管の外面、内面、または外面および内面に少なくとも部分的に層を成すコーティングを有している。
【0045】
本発明によるガラス容器1の実施形態37では、ガラス容器1は、その実施形態36により設計されており、この場合、コーティングは、シリコーン、シラン、またはこれらの混合物を含み、この場合シリコーンまたはシランは架橋されていてよい、または架橋されていなくてよい。ガラス容器の表面を処理するために適したシランまたはシリコーンは、例えば、米国特許出願公開2011/0006028号明細書(US 2011/0006028 A1)、米国特許第4420578号明細書(US 4,420,578)、または国際公開第2014/105350号サーチレポート(WO 2014/105350 A3)に開示されている。
【0046】
本発明によるガラス容器1の実施形態38では、ガラス容器1は、その実施形態36により設計されており、この場合、コーティングは好適には、ガラス管の外面(すなわち、ガラス容器の内部容積Vに面する内面とは逆側の面)に配置されたカップリング剤層を有しており、このカップリング剤層は、カップリング剤を含み;カップリング剤層の上にはポリマ層が配置されていて、ポリマ層はポリマ化学組成物を含む。好適には、コーティングは、米国特許出願公開第2013/171456号明細書(US 2013/171456 A1)に記載されたようなコーティングである。
【0047】
本発明によるガラス容器1の実施形態39では、ガラス容器1は、その実施形態38により設計されており、この場合、コーティングはさらに、カップリング剤層とポリマ層との間に位置する界面層を有し、界面層は、カップリング剤層の1種以上の化学組成物と結合されるポリマ層の1種以上の化学組成物を有している。
【0048】
本発明によるガラス容器1の実施形態40では、ガラス容器1は、その実施形態38または39により設計されており、この場合、カップリング剤は、第1のシラン化学組成物、それらの加水分解物、またはそれらのオリゴマーのうちの少なくとも1種と、少なくとも第1のシラン化学組成物と第2のシラン化学組成物とのオリゴマー化から形成された化学組成物とを有し、この場合、第1のシラン化学組成物と第2のシラン化学組成物とは、異なる化学組成物である。
【0049】
本発明によるガラス容器1の実施形態41では、ガラス容器1は、その実施形態40により設計されており、この場合、第1のシラン化学組成物は、芳香族系シラン化学組成物である。
【0050】
本発明によるガラス容器1の実施形態42では、ガラス容器1は、その実施形態38により設計されており、この場合、カップリング剤は、芳香族部分とアミン部分とを含むシルセスキオキサン化学組成物を含む。
【0051】
本発明によるガラス容器1の実施形態43では、ガラス容器1は、その実施形態38により設計されており、この場合、カップリング剤は、第1のシラン化学組成物と第2のシラン化学組成物との混合物;少なくとも第1のシラン化学組成物と第2のシラン化学組成物とのオリゴマー化から形成された化学組成物のうちの少なくとも1種を有し、この場合、第1のシラン化学組成物と第2のシラン化学組成物とは、異なる化学組成物である。
【0052】
本発明によるガラス容器1の実施形態44では、ガラス容器1は、その実施形態43により設計されており、この場合、第1のシラン化学組成物は、芳香族系シラン化学組成物である。
【0053】
本発明によるガラス容器1の実施形態45では、ガラス容器1は、その実施形態38から44のいずれか1つにより設計されており、この場合、ポリマ化学組成物は、ポリイミド化学組成物である。
【0054】
本発明によるガラス容器1の実施形態46では、ガラス容器1は、その実施形態1から45のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス容器の内部容積Vは医薬組成物を含む。
【0055】
本発明によるガラス容器1の実施形態47では、ガラス容器1は、その実施形態1から46のいずれか1つにより設計されており、この場合、ガラス容器1は、ガラス容器1の上部に閉鎖体を、好適には蓋を有している。
【0056】
前記目的の少なくとも1つを解決する本発明による貢献は、物品を、好適にはガラス容器を、より好適には本発明によるガラス容器1を製作するプロセス1の実施形態1によりなされ、このプロセスは、プロセスステップとして、
I)第1の端部と別の端部とを有し、壁厚さdおよび外径dを有するガラス管を、機械に、好適には回転機械にロードするステップ、
II)ガラス管をその主軸を中心として回転させながら、そのガラス転移温度を超える温度まで、好適には軟化温度を超える温度まで、加熱エレメント、好適には火炎によってガラス管を加熱するステップ、
III)延伸させて、容器閉鎖体を形成するために、その主軸を中心として回転させながら、加熱されたガラス管を引っ張るステップ、
IV)加熱されたガラス管が、その主軸を中心としてなお回転している間に、好適には、ガラス転移温度を超える、好適には軟化温度を超える温度をまだ有している間に、容器閉鎖体を造形し、これにより、ガラス容器の成形のために、ガラス底部と、ガラス底部をガラス管に接続する湾曲ガラスヒールとを形成するステップ、
を有しており、
湾曲ガラスヒールは、湾曲ガラスヒールにおける、外側の半径(r)と、内側の半径(r)と、ガラスの厚さ(d)と、によって規定されており、プロセスステップIV)における造形は、
以下の条件、すなわち、
[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>0.55mm
好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>0.75mm
より好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>1.00mm、
さらにより好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>1.50mm、
最も好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)>2.0mm、
が満たされるように、rとdを調整するように、好適にはr、rおよびdを調整するように、行われる。
【0057】
ガラスの「軟化温度」とは、ガラスが(ISO7884-6:1987により規定された)107.6dPa×secの粘性を有する温度である。
【0058】
本発明によるプロセス1の実施形態2では、プロセス1は、その実施形態1により設計されており、この場合、プロセスステップIV)において、rとdの調整、好適にはr、r、およびdの調整は、回転機械の回転速度の調整により、加熱エレメントの調整により、好適には火炎の形状、ガラスが熱軟化にさらされる火炎の位置、またはこれらの手段の組み合わせの調整により、ガラスヒールの外面の所定の位置に作用する押圧型工具の使用によって、好適にはモールディングローラの使用により、またはこれら手段のうちの少なくとも2つの組み合わせにより、行われる。
【0059】
本発明によるプロセス1の実施形態3では、プロセスは、その実施形態1または2により設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、サブステップを有しており、サブステップは、
IVa)ガラス底部を、そのガラス転移温度を超える温度まで、好適には軟化温度を超える温度まで加熱し、この場合、ガラス底部の周辺区域が、ガラス底部の中央区分と比較してより広い範囲にわたって加熱されるので、湾曲ガラスヒールに接触するガラス管の領域でガラス管の壁が溶け、これにより、湾曲ガラスヒールのこの領域で溶けたガラスの質量が増大するステップと、
IVb)まだガラス転移温度を超える温度を、好適には軟化温度を超える温度を有する間に、湾曲ガラスヒールの外面を、湾曲ガラスヒールの外面に接触する押圧型によって、好適にはモールディングローラによって造形するステップと、
を含む。
【0060】
本発明によるプロセス1の実施形態4では、プロセス1は、その実施形態1から3のいずれかにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、dが、1.0~5.0mmの範囲にあり、好適には1.05~3.0mmの範囲にあり、より好適には1.15~2.5mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~2.0mmの範囲にあり、最も好適には1.4~1.9mmの範囲にあるように行われる。
【0061】
本発明によるプロセス1の実施形態5では、プロセス1は、その実施形態1から4のいずれかにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、rが、0.5~4.0mmの範囲にあり、好適には1.1~3.0mmの範囲にあり、より好適には1.2~2.5mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~2.0mmの範囲にあり、最も好適には1.4~1.7mmの範囲にあるように行われる。
【0062】
本発明によるプロセス1の実施形態6では、プロセス1は、その実施形態1から5のいずれかにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、rが、0.6~4.0mmの範囲にあり、好適には0.7~3.0mmの範囲にあり、より好適には0.8~2.5mmの範囲にあり、さらにより好適には0.85~2.0mmの範囲にあり、最も好適には0.9~1.6mmの範囲にあるように行われる。
【0063】
本発明によるプロセス1の実施形態7では、プロセス1は、その実施形態1から6のいずれかにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、以下の条件、すなわち、
>0.7mm、
好適には、r>0.8mm、
より好適には、r>0.9mm、
さらにより好適には、r>1.0mm、
最も好適には、r>1.2mm、
が満たされるように行われる。
【0064】
本発明によるプロセス1の実施形態8では、プロセス1は、その実施形態1から7のいずれかにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、以下の条件、すなわち、
+d-r>0mm、
好適には、r+d-r>0.1mm、
より好適には、r+d-r>0.25mm、
さらにより好適には、r+d-r>0.5mm、
最も好適には、r+d-r>0.75mm、
が満たされるように行われる。
【0065】
本発明によるプロセス1の実施形態9では、プロセス1は、その実施形態1から8のいずれかにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、以下の条件、すなわち、
<3.0×d
好適には、r<2.0×d
より好適には、r<1.5×d
さらにより好適には、r<1.25×d
最も好適には、r<1.0×d
が満たされるように行われる。
【0066】
本発明によるプロセス1の実施形態10では、プロセス1は、その実施形態1から9のいずれかにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、以下の条件、すなわち、
>1.05×d
好適には、d>1.15×d
より好適には、d>1.25×d
さらにより好適には、d>1.4×d
最も好適には、d>1.6×d
が満たされるように行われる。
【0067】
本発明によるプロセス1の実施形態11では、プロセス1は、その実施形態1から10のいずれかにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、以下の条件、すなわち、
-dcgb>0.5mm、
好適には、d-dcgb>1.0mm、
より好適には、d-dcgb>1.5mm、
さらにより好適には、d-dcgb>2.0mm、
最も好適には、d-dcgb>3.0mm、
が満たされるように行われる。
【0068】
本発明によるプロセス1の実施形態12では、プロセス1は、その実施形態11により設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、dcgbが、0.6~2.5mmの範囲にあり、好適には1.0~2.0mmの範囲にあり、より好適には1.05~1.7mmの範囲にあり、さらにより好適には1.1~1.6mmの範囲にあり、最も好適には1.2~1.5mmの範囲にあるように行われる。
【0069】
本発明によるプロセスステップ1の実施形態13では、プロセス1は、その実施形態1から12のいずれか1つにより設計されており、この場合、プロセスステップI)で使用されるガラス管は円筒状のガラス管であって、プロセスステップIV)で造形されるガラス底部は円形のガラス底部である。
【0070】
本発明によるプロセス1の実施形態14では、プロセス1は、その実施形態13により設計されており、この場合、プロセスステップIV)の造形は、円形のガラス底部が、円形のガラス底部の中心から円形のガラス底部の外側領域までの領域内で変化する厚さを有しており、円形のガラス底部の最低ガラス厚さはdb,minであって、以下の条件、すなわち、
/db,min<3.0
好適には、d/db,min<2.5
より好適には、d/db,min<2.0
さらにより好適には、d/db,min<1.6
最も好適には、d/db,min<1.2
が満たされるように行われる。
【0071】
本発明によるプロセス1の実施形態15では、プロセス1は、その実施形態13または14により設計されており、この場合、プロセスステップIV)の造形は、db,minが、0.6~3.0mmの範囲にあり、好適には0.8~2.5mmの範囲にあり、より好適には1.0~2.0mmの範囲にあり、さらにより好適には1.2~1.8mmの範囲にあり、最も好適には1.4~1.7mmの範囲にあるように行われる。
【0072】
本発明によるプロセス1の実施形態16では、プロセス1は、その実施形態13から15のいずれか1つにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)の造形は、円形のガラス底部の全直径にわたるガラス容器の内側に向いた側の円形のガラス底部の断面の輪郭が、2つ以下の変曲点によって特徴付けられるように行われる。
【0073】
本発明によるプロセス1の実施形態17では、プロセス1は、その実施形態13から16のいずれかにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、円形の底部が、底部直径dbottomによって特徴付けられるように行われ、この場合、
bottom=douter-2×r
であって、
この場合、douterは、ガラス管の第1の端部で測定したガラス管の外径に相当し、dbottomは、10~50mmの範囲にあり、好適には12~30mmの範囲にあり、より好適には13~25mmの範囲にある。
【0074】
本発明によるプロセス1の実施形態18では、プロセス1は、その実施形態13から17のいずれかにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、湾曲ガラスヒールの外面が円弧lの形状を有するように行われ、この場合、lは、2×π×r/4の長さを有している。
【0075】
本発明によるプロセス1の実施形態19では、プロセス1は、その実施形態13から17のいずれか1つにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)の造形は、湾曲ガラスヒールの外面が、円弧lの形状を有しており、この場合、lは、(50°/360°)×2π×r~(80°/360°)×2π×rの範囲の、好適には(60°/360°)×2π×r~(80°/360°)×2π×rの範囲の長さを有するように行われる。
【0076】
本発明によるプロセス1の実施形態20では、プロセス1は、その実施形態1から19のいずれかにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)における造形は、以下の条件、すなわち、
[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)<20mm
好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)<10mm、
より好適には、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)<5mm、
が満たされるように行われる。
【0077】
本発明によるプロセス1の実施形態21では、プロセス1は、その実施形態1から20のいずれか1つにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)で成形されたガラス容器は、医療包装物または医薬包装物または医療および医薬包装物用の包装容器である。
【0078】
本発明によるプロセス1の実施形態22では、プロセス1は、その実施形態1から21のいずれか1つにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)で成形されたガラス容器は、バイアルである。
【0079】
本発明によるプロセス1の実施形態23では、プロセス1は、その実施形態1から22のいずれか1つにより設計されており、この場合、プロセスステップI)で提供されるガラス管のガラスが、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、および溶融シリカから成るグループから選択される1つの種類である。
【0080】
本発明によるプロセス1の実施形態24では、プロセス1は、その実施形態1から23のいずれか1つにより設計されており、この場合、プロセスステップIV)で得られたガラス容器は、熱的に強化されているか、または化学的に強化されているか、または熱的かつ化学的に強化されている。熱的および化学的なガラスの強化のための方法は例えば、欧州特許出願公開第1593658号明細書(EP 1 593 658 A1)により開示されている。
【0081】
前記目的の少なくとも1つを解決する本発明による貢献は、実施形態1から24のいずれかによる本発明のプロセス1により得られたガラス容器2の実施形態1によりなされる。ガラス容器2の好適な実施形態では、ガラス容器2は、いずれかの実施形態による本発明のガラス容器1の技術的特徴をそれぞれ示す。
【0082】
前記目的の少なくとも1つを解決する本発明による貢献は、プロセス2の実施形態1によりなされ、このプロセス2はプロセスステップとして、
a)実施形態1から45のいずれかによりガラス容器1、または好適な実施形態のいずれかによるガラス容器2を提供するステップ、
b)ガラス容器の内部容積V内に医薬組成物を挿入するステップ、
c)ガラス容器を閉鎖するステップ、
を有している。
【0083】
プロセスステップc)の閉鎖するステップは、好適には、ガラス容器を閉鎖体に、好適には蓋に接触させるステップを含み、好適には、ガラス容器の開口部を閉鎖体によって覆うステップを含み、中空の本体に閉鎖体を接合するステップを含む。接合するステップは好適には、ガラス容器、好適にはガラス容器のフランジと、閉鎖体との形状接続の形成を含む。形状接続は好適には、クランプステップを介して行われる。プロセス2は、好適には医薬組成物を包装するためのプロセスである。
【0084】
前記目的の少なくとも1つを解決する本発明による貢献は、実施形態のいずれかによる本発明のプロセス2により得られる閉鎖されたガラス容器の実施形態1によりなされる。
【0085】
前記目的の少なくとも1つを解決する本発明による貢献は、プロセス3の実施形態1によりなされ、このプロセスはプロセスステップとして、
A)実施形態46によるガラス容器1または本発明によるプロセス2により得られる閉鎖されたガラス容器を提供するステップ、
B)患者に医薬組成物を投与するステップ、
を有している。
【0086】
前記目的の少なくとも1つを解決する本発明による貢献は、実施形態1から45のいずれかによるガラス容器1または実施形態のいずれかによるガラス容器2の医薬組成物の包装のための使用1の実施形態1によりなされる。包装は好適には、内部容積内に医薬組成物を挿入するステップおよびガラス容器を閉鎖するステップを含む。
【0087】
ガラス容器
本発明によるガラス容器は、当業者が本発明の文脈において適切であると考える任意のサイズまたは形状を有することができる。好適には、ガラス容器の頭部領域には、ガラス容器の内部容積内への医薬組成物の挿入を可能にする開口が設けられている。ガラス容器は、容器部分として、第1の端部と別の端部とを有するガラス管と、第1の端部でガラス管を閉じているガラス底部と、ガラス底部の外側領域から、ガラス管の第1の端部まで延在する湾曲ガラスヒールと、を有している。好適には、ガラス容器は、ワンピース設計のものであって、好適には中空円筒の形態のガラス管を提供し、ガラス容器のガラス底部と、ガラス底部をガラス管に接続する湾曲ガラスヒールとを成形し、これによりこの端部でガラス管を閉鎖することにより製作される。好適なガラス容器は、医薬品ガラス容器であって、より好適には、バイアル、アンプル、またはこれらの組み合わせから成るグループから選択された1つのものであって、バイアルが特に好適である。
【0088】
本文書における使用では、内部容積Vは、ガラス容器の内部の全容積を意味する。この容積は、ガラス容器の内部に水を縁まで満たし、この内部が縁まで収容することができる水の量の体積を測定することにより決定することができる。したがって、本明細書で使用される内部容積は、医薬品の技術分野でしばしば言及されるような公称容積ではない。このような公称容積は、例えば内部容積よりも約0.5倍小さいこともある。
【0089】
ガラス
容器のガラスは、当業者が本発明の文脈において適切であると考える任意の種類のガラスであってよく、任意の材料または複数の材料の任意の組み合わせから成っていてよい。好適には、ガラスは、医薬品の包装に適している。特に好適には、ガラスは、欧州薬局方2011年の第7版のセクション3.2.1におけるガラス種類の規定に沿ったタイプIのもの、より好適にはタイプIbのものである。上記に加えてまたは上記に対して選択的に好適には、ガラスは、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、および溶融シリカから成るグループから選択されるか、またはこれらのうちの少なくとも2種の組み合わせから成る。本明細書で使用する場合、アルミノケイ酸ガラスは、ガラスの総重量に基づいてAlの含有量が、8重量%を超える、好適には9重量%を超える、特に好適には9~20重量%の範囲にあるガラスである。好適なアルミノケイ酸ガラスは、ガラスの総重量に基づいて、8重量%未満の、好適には最大でも7重量%の、特に好適には0~7重量%の範囲のBの含有量を有している。本明細書で使用する場合、ホウケイ酸ガラスは、ガラスの総重量に基づいてBの含有量が、少なくとも1重量%の、好適には少なくとも2重量%の、より好適には少なくとも3重量%の、より好適には少なくとも4重量%の、さらにより好適には少なくとも5重量%の、特に好適には5~15重量%の範囲にあるガラスである。好適なホウケイ酸ガラスは、ガラスの総重量に基づいて、7.5重量%未満の、好適には6.5重量%未満の、特に好適には0~5.5重量%の範囲のAlの含有量を有している。別の態様では、ホウケイ酸ガラスは、ガラスの総重量に基づいて、3~7.5重量%の範囲の、好適には4~6重量%の範囲のAlの含有量を有している。
【0090】
本発明によりさらに好適なガラスは、本質的にBを含まない。ここで「本質的にBを含まない」という表現は、目的に応じてガラス組成物に添加されるBを含まないガラスを意味する。これは、Bが不純物として依然として存在してもよいが、好適には、ガラスの総重量に基づいて、好適には0.1重量%未満の、より好適には0.05重量%未満の割合で存在することを意味する。
【0091】
湾曲ガラスヒール
本発明によるガラス容器1または2の1つの主要な要素は湾曲ガラスヒールiii)であって、この湾曲ガラスヒールは、ガラス底部ii)の外側領域を、ガラス管i)の第1の端部に接続し、本発明によるプロセス1のプロセスステップIV)で容器閉鎖体を造形する際に形成される。ガラス容器の外面およびガラス容器の内面における湾曲ガラスヒールは、好適には円弧の形状に沿っていて、内側の半径rと外側の半径rとを特徴とする。湾曲ガラスヒールにおけるガラスの厚さはdである。
【0092】
医薬組成物
本発明の文脈では、当業者が適切であると考える全ての医薬組成物が考慮される。医薬組成物は、少なくとも1種の有効成分を含む組成物である。好適な有効成分はワクチンである。医薬組成物は、液体または固体またはその両方であってよく、本明細書では液体の組成物が特に好適である。好適な固体の組成物は、粉のような顆粒、多数の錠剤、または多数のカプセルである。さらに好適な医薬組成物は、非経口物質であり、すなわち経腸ではない任意の経路であってよい非経口経路を介して投与されることを意図した組成物である。非経口投与は、例えば針(通常は、皮下注射針)と注射器とを使用する注射により、または留置カテーテルの挿入により行うことができる。
【0093】
本発明によるガラス容器の第1の好適な実施形態によれば、ガラス容器は、1ml以上最大5mlまでのオーバーフロー容量を有するバイアル、好適には、DIN EN ISO 8362-1:2016-06によるサイズ規定「2R」を有するバイアルであり、この場合、さらに以下の条件i)~vi)の少なくとも1つ、好適には全てを満たすのが望ましい:
i)dが、0.5~3mmの範囲にあり、好適には1.05~2.5mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.8mmの範囲にある;
ii)rが、0.3~4mmの範囲にあり、好適には0.55~2mmの範囲にあり、さらにより好適には0.7~1.3mmの範囲にある;
iii)dが、0.4~2mmの範囲にあり、好適には0.8~1.3mmの範囲にあり、さらにより好適には0.9~1.15mmの範囲にある;
iv)dが、10~19mmの範囲にあり、好適には15~17mmの範囲にあり、さらにより好適には15.85~16.15mmの範囲にある;
v)[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.45~10mmの範囲にあり、好適には0.55~2.50mmの範囲にあり、より好適には0.9~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.7mmの範囲にある;
vi)dbottomが10~15.8mmの範囲にあり、好適には13.7~15mmの範囲にあり、さらにより好適には13.9~14.5mmの範囲にある。
【0094】
本発明によるガラス容器の第2の好適な実施形態によれば、ガラス容器は、4mlを超える最大8mlまでのオーバーフロー容量を有するバイアル、好適には、DIN EN ISO 8362-1:2016-06によるサイズ規定「4R」を有するバイアルであり、この場合、さらに以下の条件i)~vi)の少なくとも1つ、好適には全てを満たすのが望ましい:
i)dが、0.5~3mmの範囲にあり、好適には1.05~2.5mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.8mmの範囲にある;
ii)rが、0.3~4mmの範囲にあり、好適には0.55~2mmの範囲にあり、さらにより好適には0.7~1.3mmの範囲にある;
iii)dが、0.4~2mmの範囲にあり、好適には0.9~1.3mmの範囲にあり、さらにより好適には0.9~1.15mmの範囲にある;
iv)dが、10~19mmの範囲にあり、好適には15~17mmの範囲にあり、さらにより好適には15.85~16.15mmの範囲にある;
v)[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.45~10mmの範囲にあり、好適には0.55~2.50mmの範囲にあり、より好適には0.9~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.7mmの範囲にある;
vi)dbottomが10~15.8mmの範囲にあり、好適には13.7~15mmの範囲にあり、さらにより好適には13.9~14.5mmの範囲にある。
【0095】
本発明によるガラス容器の第3の好適な実施形態によれば、ガラス容器は、8mlを超える最大10.75mlまでのオーバーフロー容量を有するバイアル、好適には、DIN EN ISO 8362-1:2016-06によるサイズ規定「6R」を有するバイアルであり、この場合、さらに以下の条件i)~vi)の少なくとも1つ、好適には全てを満たすのが望ましい:
i)dが、0.5~3mmの範囲にあり、好適には1.05~2.50mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.8mmの範囲にある;
ii)rが、0.6~8mmの範囲にあり、好適には1.1~4mmの範囲にあり、さらにより好適には1.4~2.6mmの範囲にある;
iii)dが、好適には0.9~1.15mmの範囲にある;
iv)dが、19.05~23mmの範囲にあり、好適には21~22.5mmの範囲にあり、さらにより好適には21.8~22.2mmの範囲にある;
v)[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.40~10mmの範囲にあり、好適には0.55~2.50mmの範囲にあり、より好適には0.9~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.7mmの範囲にある;
vi)dbottomが13.85~23.8mmの範囲にあり、好適には21~23mmの範囲にあり、さらにより好適には21.5~22.5mmの範囲にある。
【0096】
本発明によるガラス容器の第4の好適な実施形態によれば、ガラス容器は、10.75mlを超える最大12.5mlまでのオーバーフロー容量を有するバイアル、好適には、DIN EN ISO 8362-1:2016-06によるサイズ規定「8R」を有するバイアルであり、この場合、さらに以下の条件i)~vi)の少なくとも1つ、好適には全てを満たすのが望ましい:
i)dが、好適には0.5~3mmの範囲にあり、好適には1.05~2.50mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.8mmの範囲にある;
ii)rが、0.6~8mmの範囲にあり、好適には1.1~4mmの範囲にあり、さらにより好適には1.4~2.6mmの範囲にある;
iii)dが、好適には0.9~1.15mmの範囲にある;
iv)dが、19.05~23mmの範囲にあり、好適には21~22.5mmの範囲にあり、さらにより好適には21.8~22.2mmの範囲にある;
v)[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.40~10mmの範囲にあり、好適には0.55~2.50mmの範囲にあり、より好適には0.9~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.7mmの範囲にある;
vi)dbottomが13.85~23.8mmの範囲にあり、好適には21~23mmの範囲にあり、さらにより好適には21.5~22.5mmの範囲にある。
【0097】
本発明によるガラス容器の第5の好適な実施形態によれば、ガラス容器は、12.5mlを超える最大16.25mlまでのオーバーフロー容量を有するバイアル、好適には、DIN EN ISO 8362-1:2016-06によるサイズ規定「10R」を有するバイアルであり、この場合、さらに以下の条件i)~vi)の少なくとも1つ、好適には全てを満たすのが望ましい:
i)dが、0.5~3mmの範囲にあり、好適には1.05~2.50mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.8mmの範囲にある;
ii)rが、0.6~8mmの範囲にあり、好適には1.1~4mmの範囲にあり、さらにより好適には1.4~2.6mmの範囲にある;
iii)dが、好適には0.9~1.15mmの範囲にある;
iv)dが、23.05~27mmの範囲にあり、好適には23.5~25mmの範囲にあり、さらにより好適には23.8~24.2mmの範囲にある;
v)[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.35~10mmの範囲にあり、好適には0.55~2.50mmの範囲にあり、より好適には0.9~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.7mmの範囲にある;
vi)dbottomが15.38~23.8mmの範囲にあり、好適には21~23mmの範囲にあり、さらにより好適には21.5~22.5mmの範囲にある。
【0098】
本発明によるガラス容器の第6の好適な実施形態によれば、ガラス容器は、16.25mlを超える最大22.5mlまでのオーバーフロー容量を有するバイアル、好適には、DIN EN ISO 8362-1:2016-06によるサイズ規定「15R」を有するバイアルであり、この場合、さらに以下の条件i)~vi)の少なくとも1つ、好適には全てを満たすのが望ましい:
i)dが、0.5~3mmの範囲にあり、好適には1.05~2.50mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.8mmの範囲にある;
ii)rが、0.6~8mmの範囲にあり、好適には1.1~4mmの範囲にあり、さらにより好適には1.4~2.6mmの範囲にある;
iii)dが、0.4~2mmの範囲にあり、好適には0.9~1.15mmの範囲にある;
iv)dが、23.05~27mmの範囲にあり、好適には23.5~25mmの範囲にあり、さらにより好適には23.8~24.2mmの範囲にある;
v)[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.35~10mmの範囲にあり、好適には0.55~2.50mmの範囲にあり、より好適には0.9~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.7mmの範囲にある;
vi)dbottomが15.38~23.8mmの範囲にあり、好適には21~23mmの範囲にあり、さらにより好適には21.5~22.5mmの範囲にある。
【0099】
本発明によるガラス容器の第7の好適な実施形態によれば、ガラス容器は、22.5mlを超える最大29.25mlまでのオーバーフロー容量を有するバイアル、好適には、DIN EN ISO 8362-1:2016-06によるサイズ規定「20R」を有するバイアルであり、この場合、さらに以下の条件i)~vi)の少なくとも1つ、好適には全てを満たすのが望ましい:
i)dが、0.6~3.6mmの範囲にあり、好適には1.26~3mmの範囲にあり、さらにより好適には1.56~2.16mmの範囲にある;
ii)rが、0.78~10.4mmの範囲にあり、好適には1.43~5.2mmの範囲にあり、さらにより好適には1.82~3.38mmの範囲にある;
iii)dが、0.5~2.5mmの範囲にあり、好適には0.9~1.6mmの範囲にあり、さらにより好適には1.15~1.25mmの範囲にある;
iv)dが、27.05~35mmの範囲にあり、好適には29~31mmの範囲にあり、さらにより好適には29.75~30.25mmの範囲にある;
v)[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.35~10mmの範囲にあり、好適には0.55~2.50mmの範囲にあり、より好適には0.9~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.7mmの範囲にある;
vi)dbottomが19.23~29.8mmの範囲にあり、好適には25~29mmの範囲にあり、さらにより好適には27.5~28.4mmの範囲にある。
【0100】
本発明によるガラス容器の第8の好適な実施形態によれば、ガラス容器は、29.25mlを超える最大35mlまでのオーバーフロー容量を有するバイアル、好適には、DIN EN ISO 8362-1:2016-06によるサイズ規定「25R」を有するバイアルであり、この場合、さらに以下の条件i)~vi)の少なくとも1つ、好適には全てを満たすのが望ましい:
i)dが、0.6~3.6mmの範囲にあり、好適には1.26~3mmの範囲にあり、さらにより好適には1.56~2.16mmの範囲にある;
ii)rが、0.78~10.4mmの範囲にあり、好適には1.43~5.2mmの範囲にあり、さらにより好適には1.82~3.38mmの範囲にある;
iii)dが、0.5~2.5mmの範囲にあり、好適には0.9~1.6mmの範囲にあり、さらにより好適には1.15~1.25mmの範囲にある;
iv)dが、27.05~35mmの範囲にあり、好適には29~31mmの範囲にあり、さらにより好適には29.75~30.25mmの範囲にある;
v)[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.35~10mmの範囲にあり、好適には0.55~2.50mmの範囲にあり、より好適には0.9~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.7mmの範囲にある;
vi)dbottomが19.23~29.8mmの範囲にあり、好適には25~29mmの範囲にあり、さらにより好適には27.5~28.4mmの範囲にある。
【0101】
本発明によるガラス容器の第9の好適な実施形態によれば、ガラス容器は、35mlを超える最大49.75mlまでのオーバーフロー容量を有するバイアル、好適には、DIN EN ISO 8362-1:2016-06によるサイズ規定「30R」を有するバイアルであり、この場合、さらに以下の条件i)~vi)の少なくとも1つ、好適には全てを満たすのが望ましい:
i)dが、0.6~3.6mmの範囲にあり、好適には1.26~3mmの範囲にあり、さらにより好適には1.56~2.16mmの範囲にある;
ii)rが、0.78~10.4mmの範囲にあり、好適には1.43~5.2mmの範囲にあり、さらにより好適には1.82~3.38mmの範囲にある;
iii)dが、0.5~2.5mmの範囲にあり、好適には0.9~1.6mmの範囲にあり、さらにより好適には1.15~1.25mmの範囲にある;
iv)dが、27.05~35mmの範囲にあり、好適には29~31mmの範囲にあり、さらにより好適には29.75~30.25mmの範囲にある;
v)[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.35~10mmの範囲にあり、好適には0.55~2.50mmの範囲にあり、より好適には0.9~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.7mmの範囲にある;
vi)dbottomが19.23~29.8mmの範囲にあり、好適には25~29mmの範囲にあり、さらにより好適には27.5~28.4mmの範囲にある。
【0102】
本発明によるガラス容器の第10の好適な実施形態によれば、ガラス容器は、49.75mlを超える最大92.5mlまでのオーバーフロー容量を有するバイアル、好適には、DIN EN ISO 8362-1:2016-06によるサイズ規定「50R」を有するバイアルであり、この場合、さらに以下の条件i)~vi)の少なくとも1つ、好適には全てを満たすのが望ましい:
i)dが、0.75~4.5mmの範囲にあり、好適には1.58~3.75mmの範囲にあり、さらにより好適には1.95~2.7mmの範囲にある;
ii)rが、1.5~20mmの範囲にあり、好適には2.75~10mmの範囲にあり、さらにより好適には3.5~6.5mmの範囲にある;
iii)dが、0.4~2.5mmの範囲にあり、好適には1.3~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.45~1.55mmの範囲にある;
iv)dが、35.05~43.5mmの範囲にあり、好適には39~41mmの範囲にあり、さらにより好適には39.6~40.4mmの範囲にある;
v)[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.45~10mmの範囲にあり、好適には0.55~2.50mmの範囲にあり、より好適には0.9~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.7mmの範囲にある;
vi)dbottomが24.62~39.8mmの範囲にあり、好適には35~38mmの範囲にあり、さらにより好適には36.8~37.6mmの範囲にある。
【0103】
本発明によるガラス容器の第11の好適な実施形態によれば、ガラス容器は、92.5mlを超える最大150mlまでのオーバーフロー容量を有するバイアル、好適には、DIN EN ISO 8362-1:2016-06によるサイズ規定「100R」を有するバイアルであり、この場合、さらに以下の条件i)~vi)の少なくとも1つ、好適には全てを満たすのが望ましい:
i)dが、0.85~5.1mmの範囲にあり、好適には1.79~4.25mmの範囲にあり、さらにより好適には2.21~3.06mmの範囲にある;
ii)rが、1.38~18.4mmの範囲にあり、好適には2.53~9.2mmの範囲にあり、さらにより好適には3.22~5.98mmの範囲にある;
iii)dが、0.4~2.5mmの範囲にあり、好適には1.3~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.65~1.75mmの範囲にある;
iv)dが、43.55~60mmの範囲にあり、好適には46~48mmの範囲にあり、さらにより好適には46.4~47.6mmの範囲にある;
v)[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.35~10mmの範囲にあり、好適には0.55~2.50mmの範囲にあり、より好適には0.9~1.8mmの範囲にあり、さらにより好適には1.3~1.7mmの範囲にある;
vi)dbottomが30~46.8mmの範囲にあり、好適には42~45mmの範囲にあり、さらにより好適には43.6~44.4mmの範囲にある。
【0104】
測定法
以下の測定法は、本発明の文脈で使用することができる。特に指定のない限り、測定は周囲温度23℃、周囲空気圧100kPa(0.986atm)、相対大気湿度50%で実施されなければならない。
【0105】
、r 、およびd の規定
-湾曲ガラスヒールの内側の半径r、外側の半径r、ガラスの厚さdは、輪郭投影機を使用して非破壊的形式で決定することができる。このような手法は、化学的および/または熱的に強化された、したがってガラスの亀裂や破壊なしに簡単に半分にスライスすることができないガラス容器に特に適している。r、r、およびdを非破壊的形式で測定するためには、例えばMitutoyo Deutschland GmbH社(Neuss、ドイツ)により市販されている半径テンプレートが使用される。これらのテンプレートは透明フィルムに印刷されていて、この透明フィルムは、地面支持面と、この地面支持面に対して45°の角度を成す接線とを示す線を塗布した後、Mitutoyo PJ-3000輪郭投影機のすりガラスに接着される。輪郭投影機は、10倍の倍率を有し、透過光照明で作動される。ガラスボウル内に満たされたHallbrite(R) BHB(米国シカゴのHallstar社から入手可能なブチルサリチル酸塩)内にバイアルを配置する。Hallbrite(R) BHBは、バイアルの内側の輪郭を視覚化するために使用される。輪郭投影機で検査されるガラス容器の横断面は、ガラス容器の中央に配置され、ガラス容器の長手方向軸線を有する平面に相当し、すなわち、この軸線は、底面の中心を通って垂直に延在している(図7Aおよび図7B参照)ことが保証される。
【0106】
-測定精度を向上させるために、容器の長手方向軸線に沿って平行な物理的切断面からもr、r、およびdを測定することができる(図7Aおよび図7Bに示されたように、ガラス容器の横断面が、ガラス容器の中央に配置され、ガラス容器の長手方向軸線を有する平面に相当することが再び、保証される)。破壊せずに処理するために、容器を、例えばSTRUERS GmbH社のEpoFix Resinのような、透明な2成分エポキシ樹脂、または他の適切な材料に埋め込むことができる。エポキシ樹脂の硬化後、容器軸線に沿って平行な断面の切断を、機械支持された鋸引き、研削、および研磨によって達成することができる。容器の形状的特徴が、次いで、歪みのないイメージキャプチャおよび幾何学的解析ソフトウェアツールによって決定(測定)される。
【0107】
上記2つの手法によって評価されるガラス容器の断面において、r、r、およびdは以下のように決定することができ、好適には以下のように決定される:
-dの規定のために、地面支持面(すなわち、容器が上向きに配置されている場合、容器底部の外面と接触する面)と45°の角度を画定する接線が、図8Aに示したように、湾曲ガラスヒールの外面に置かれている(破線が45°の接線を示している)。45°の接線と接触する、湾曲ガラスヒールの外面の点は、「A」として示されている(図8A参照)。次に、45°の接線に対して直角の直線が、点「A」を通される(図8Aの点線が直角の線を示している)。この直角な直線が、湾曲ガラスヒールの内面を横切る位置は「B」として示されている(図8A参照)。dは、「A」と「B」との間の距離に相当する。
【0108】
45°の接線と接触する湾曲ガラスヒールの外面の点が2つ以上ある場合(例えば、図8Bに示されたように)、点「A」は、ガラス管の外面に最も近い点に対応する。しかしながら、本発明によるガラス容器の特定の実施形態によれば、湾曲ガラスヒールは、45°の接線を湾曲ガラスヒールの外面に配置した場合に、45°の接線と接触する湾曲ガラスヒールの外面に1つだけの点があるような形を有している。
【0109】
-rの規定のために、ガラス管の外面の延長線を成す第1の直線と、地面支持面との交点が規定されている(図9Aの垂直な破線参照)。湾曲ガラスヒールが、外面の延長線を成す第1の直線を横切って横方向に延在するならば、第1の線は、地面支持面に達するまで湾曲ガラスヒールを通って延在する。この交点は、「C」として示されている。次に、地面支持面に接触し、かつ点「C」に最も近いガラス容器の外面の点が規定されている。この交点は、「D」として示されている(図9A参照)。rは、「C」と「D」との間の距離に相当する。湾曲ガラスヒールの外面に2×π×r/4の長さの円弧lを有する湾曲ガラスヒールの場合(例えば図2の湾曲ガラスヒールの形状参照)、点「C」と「D」との間の距離は、湾曲ガラスヒールの外面の形状によって規定される円の半径rに相当する。しかしながら、本発明によるガラス容器は、湾曲ガラスヒールの外面における円弧lが(90°/360°)×2π×rの長さを有するガラス容器に限定されるものではなく、この円弧lがより小さいガラス容器(例えば、図6の、ガラス底部の外側領域が何らかの形で、湾曲ガラスヒールの領域内に延在している湾曲ガラスヒールの形状参照)、または湾曲ガラスヒールの外面が円弧の形状に造形されていないガラス容器も含む。この場合、rは実際は、湾曲ガラスヒールの外側の半径には対応していないが、点「C」と点「D」との間の距離によって規定される湾曲ガラスヒールの領域におけるガラスの突出の幅に対応する。
【0110】
-rの規定のために、図9Bに示したように(点線が45°の接線を示している)地面支持面と45°の角度を画定する接線が、湾曲ガラスヒールの内面に置かれている。45°の接線と接触する、湾曲ガラスヒールの内面の点は、「E」として示されている(図9B参照)。次に、湾曲ガラスヒールの内側輪郭上に適切に配置することができる最も大きな四分円が規定されており、この四分円は、この四分円の真ん中に点「E」を有し、この四分円の両端部はガラスの質量内に延在しない。rは、最も大きな四分円の半径に相当する。
【0111】
45°の接線と接触する湾曲ガラスヒールの内面の点が2つ以上ある場合、点「E」は、点「P1」と点「P2」との間の幾何学的中心に相当し、この場合、点「P1」は、湾曲ガラスヒールの内面と接触する45°の接線上にあり、かつガラス管の最も近くに位置する点であり、点「P2」は、湾曲ガラスヒールの内面に接触する45°の接線上にあり、かつガラス底部の最も近くに位置する点である。しかしながら、本発明によるガラス容器の特定の実施形態によれば、湾曲ガラスヒールは、45°の接線を湾曲ガラスヒールの内面に配置した場合に、45°の接線と接触する湾曲ガラスヒールの内面に1つだけの点があるような形を有している。
【0112】
壁厚さd と壁厚さの許容差
壁厚さと、壁厚さの平均値からの偏差(許容差)は、各種の中空体について以下の基準に沿って決定される:
バイアルに関しては、DIN ISO 8362-1、
アンプルに関しては、DIN ISO 9187-1。
【0113】
軸方向荷重と破裂圧力
バイアルの軸方向圧縮に対する機械的抵抗は、DIN EN ISO 8113(「ガラス容器-垂直方向荷重に対する抵抗-試験方法」)による垂直方向荷重強度試験によって決定され、この場合、圧縮力は軸方向に加えられ、容器が破壊されるまで、500N/分の一定の荷重比により増加される。
【0114】
バイアルの内部圧力に対する機械的抵抗は、DIN EN ISO 7458(「ガラス容器-内部圧力抵抗-試験方法」)による破裂強度試験によって決定され、この場合、液圧がバイアルの内側から加えられ、容器が破壊されるまで、5.8bar/秒の一定の荷重比により増加される。
【0115】
例1および2
外径16mm、壁厚さd1mmを有する、ホウケイ酸ガラスから成るガラス管が、回転機械のヘッド内にロードされる。ガラス管は、その主軸を中心として回転させられながら、火炎によって軟化温度まで加熱され、加熱されたガラスは、延伸されて、容器閉鎖体を形成するために主軸に沿って引かれる。容器閉鎖体は、ガラス底部と、ガラス底部をガラス管に接続する湾曲ガラスヒールとを形成するように造形される。回転機械内で湾曲ガラスヒールの所望の形状を成形するために、ガラス容器は、図12Aおよび図12Bに示したように、ガラス底部を上に向ける上向き位置にもたらされる。第1のステップでは、ガラス底部がバーナで加熱され、ガラス底部では、その周辺区域が、中央区分と比較してより広い範囲にわたって加熱されるので、ガラス底部の周辺区域における領域(すなわち、湾曲ガラスヒールと、湾曲ガラスヒールに接触するガラス管の部分とを含む領域)が特に加熱される。その結果、ガラス底部が、これまでの円筒状のガラス管の壁内部にまで溶け込み、これによりガラスは、表面張力のもとで僅かに収縮し、底部は僅かに沈む(図12AのΔl参照)。これにより、ガラス底面の表面が均一に、底部成形を可能にするために必要な程度しか加熱されない従来技術のプロセスと比較して、底面の周辺区域(図12Aの円参照)におけるガラスの蓄積が増加する。したがって基本的に、ガラス底部の周辺区域におけるガラスの付加的な質量体は、ガラスヒールに隣接するガラス管のこれまでの円筒状の壁から生じる。
【0116】
第2のステップでは、ガラス底部は、押出型によって内側に向かって凹状に押され、これと同時に、下方からの空気流が、底部を型に向かって押すので、底部は重力下で沈まない。同時に、湾曲ガラスヒールの外側形状を予め規定する支持ローラが提供され、このローラによって、周辺区域に蓄積されたガラス質量が外側に逃げるのを阻止している。同時に、空気流と型とは、底面と周辺区域とを、これらの領域がもはや成形可能でなくなるまで急速に冷却する。
【0117】
上記のプロセスにより、そして支持ローラ形状、および特に加熱されるガラス底部の面積を変更することにより、湾曲ガラスヒールの形状に関して異なる4つのガラス容器が製作された。製造プロセスでは、(2つのバイアル管のガラス対ガラス接触の回避も含めて)ガラス表面の損傷が本質的には生じないことが保証される。さもないと、湾曲ガラスヒールの形状を改善することによる有利な効果、すなわち高い絶対的な強度レベル、が少なくとも部分的になくなってしまうからである。しかしながら、本明細書で説明した相対強度の改善は、等しい欠陥レベルが比較される限りは、欠陥を有するガラスを使用する場合にも得られるだろう。
【0118】
各ヒール形状に関して、少なくとも50のガラス容器が、回転機械内で処理された。湾曲ガラスヒールの1つの形状は、図2に示したような湾曲ガラスヒールの内側輪郭と外側輪郭とが基本的に同心配置されることを特徴とする従来技術により公知のガラス容器におけるヒールの形状に対応する(比較例)。
【0119】
【表1】
【0120】
評価
上述したガラス容器から、軸方向荷重に耐える抵抗力および破裂圧力性能が決定された。各ヒール形状に関して、少なくとも50のバイアルがテストされた。決定された圧力は、バイアルの10%が破裂する圧力に対応する。結果は表2に示されており、対応する圧力値は、比較例の参照バイアルのために決定された値に標準化されている。
【0121】
【表2】
【0122】
表2に示した結果からわかるように、[100×(d ×r)/(d×d )]+(4.4mm/d)が0.55mmを超える値に達することを保証するように湾曲ガラスヒールの形状を調整することによって、破裂圧力性能と同時に軸方向荷重に対する抵抗を大幅に向上させることができる。
【0123】
説明または特定の図で特に指定のない場合には、以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0124】
図1】本発明によるガラス容器を示す断面図であり、説明を分かり易くする目的で、ガラス容器の個々の部分(すなわち、ガラス管101、ガラス底部104、および湾曲ガラスヒール105)は互いに分離して示されている。
図2】従来技術のガラス容器の湾曲ガラスヒール105を示す断面図である。
図3図3Aは、ガラス底部104を概略的に示す図であり、図3Bは、ガラス底部104の平面図であり、図3Cは、ガラス底部104の断面図である。
図4】本発明による別のガラス容器100を示す断面図である。
図5】本発明によるガラス容器100の湾曲ガラスヒール105を拡大して示す断面図である。
図6】本発明によるガラス容器100の湾曲ガラスヒール105の別の実施形態を拡大して示す断面図である。
図7A図8A図8B図9A図9Bに示されている手法によって、r、r、およびdを決定するために使用される、平面113の位置を示す側面図である。
図7B図8A図8B図9A図9Bに示されている手法によって、r、r、およびdを決定するために使用される、平面113の位置を示す平面図である。
図8A】湾曲ガラスヒール105のdの測定を示す図である。
図8B】湾曲ガラスヒール105の外面における異なる形状を示す図である。
図9A】湾曲ガラスヒール105のrの測定を示す図である。
図9B】湾曲ガラスヒール105のrの測定を示す図である。
図10】本発明による閉じられたガラス容器121を示す図である。
図11A】ガラス容器を製作するための本発明によるプロセス1のステップI)、II)、およびIII)を示す図である。
図11B】ガラス容器を製作するための本発明によるプロセス1のステップIV)を示す図である。
図12A】本発明による湾曲ガラスヒールの所望の形状の成形におけるサブステップを示す図である。
図12B】本発明による湾曲ガラスヒールの所望の形状の成形におけるさらなるサブステップを示す図である。
図13】医薬組成物を包装するための本発明によるプロセス2のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0125】
図1は、本発明によるガラス容器100を示す断面図である。説明を分かり易くする目的で、ガラス容器の個々の部分(すなわち、ガラス管101、ガラス底部104、および湾曲ガラスヒール105)は互いに分離されている。しかしながら、本発明によるガラス容器100は、好適には以下のプロセスにより形成される。すなわちこのプロセスでは、(ガラス管101を形成する)母管が、主軸を中心として回転されながら、その軟化温度まで火炎によって加熱され、加熱されたガラスが、延伸されて容器閉鎖体を形成するためにその主軸に沿って引っ張られ、容器閉鎖体は、ガラス底部104と湾曲ガラスヒール105を形成するように成形され、これらの部分は本発明によるガラス容器100において一体的に接続されている。図1に示したように、ガラス管101は、第1の端部102と別の端部103とを特徴とする。ガラス底部104は、ガラス容器100において湾曲ガラスヒール105に接続される外側領域106を有している。ガラス底部104は中心部の厚さdcgbを特徴としており、ガラス管101は壁厚dを特徴としている。ガラス管101の外径はdである。
【0126】
図2には、湾曲ガラスヒール105の断面図が示されており、このような湾曲ヒール105の特徴を、湾曲ガラスヒール105における内側の半径rと、外側の半径rと、ガラスの厚さdとによって示している。図2に示したような従来技術の通常のガラス容器では、ガラス底部104は、上述したようなプロセスによって母管の加熱軟化領域を単に曲げることにより製作されていて、湾曲ガラスヒール105の形状を何らかの方法で成形するための特別な手段はとられておらず、内側の半径rによって規定される円と、外側の半径rによって規定される円とは、図2に示されたように互いに同心的に位置している。このような状況下では、条件r=r+dが満たされる。しかしながら、本発明によれば、図2に示した構造とは異なる湾曲ガラスヒール105が形成されるならば、軸方向荷重に対するガラス容器100の抵抗を改善することができる(例えば、図5の湾曲ガラスヒール105の構造を参照)。
【0127】
図3では、ガラス底部104が様々な視点から示されており、この場合、ガラス底部104は円形のガラス底部である。図3Aには、ガラス底部104、および本発明によるガラス容器100において湾曲ガラスヒール105に合流するガラス底部の外側領域106の概略図が示されている(湾曲ガラスヒール105はガラス管101の第1の端部102に合流する)。図3Bには、中心107を有したガラス底部104の平面図が示されている。図3Cには、円形のガラス底部104の断面図が示されている。図示したように、ガラス底部104におけるガラスの厚さは、中心107の領域から外側領域106に向かう領域で変化していてよい。図3Cに示されたガラス底部104では、ガラス底部104の中心107で厚さは最低点に達している。母管101からガラス底部104および湾曲ガラスヒール105を形成するプロセスの上述した性質の結果として、ガラス底部の外面は、平坦である必要はなく、しばしば図3Cに示したように凹面状の凹み108を有している。
【0128】
図4は、本発明による別のガラス容器100を示す断面図である。このガラス容器100は、ガラス管101の内径dを有する上部領域109と、ガラス管101の内径dおよび外径dを有する本体領域110とを有していて、この場合、d>dである。ガラス容器100はさらに、本体領域110を上部領域109に接続する肩部111を有しており、この場合、肩部111は、肩部角度αを特徴とする。この図面で示されている閉鎖されていないガラス容器100の上部には、開口112がある。底部における点線円は、本発明によるガラス容器100の湾曲ガラスヒール105を示している。点線円により覆われた区分は、図5において拡大図で示されている。ガラス容器100は、底面直径dbottomを特徴とする円形のガラス底部106を有しており、dbottom=douter-2×rである(douterは、ガラス管101の第1の端部102で測定されたガラス管101の外径に相当し、rは、図9Aに示された手法により測定された湾曲ガラスヒール105の外側の半径である)。
【0129】
図5には、本発明によるガラス容器100における湾曲ガラスヒール105の拡大図が示されていて、この場合、ガラスヒール105の内側輪郭および外側輪郭は実質的に円弧状である。見てわかるように、湾曲ガラスヒール105の構造は、図2に示した従来技術の容器における湾曲ガラスヒールの構造とは異なっている。湾曲ガラスヒール105の領域におけるガラスの厚さdは増大しており、外側の半径rは、項d /(r×d)のための所定の最小値が確実に達成されるように、減じられている。さらに、内側の半径rも増大している。
【0130】
図6には、本発明によるガラス容器100における別の湾曲ガラスヒール105の拡大図が示されていて、この場合、ガラスヒール105の内側輪郭および外側輪郭は実質的に円弧状であるが、図6の湾曲ガラスヒールは、図5に示したものとは異なり、湾曲ガラスヒールの外周面における円弧の長さが、2×π×r/4よりも小さい。この場合、rは、湾曲ガラスヒールの外側の半径には対応していないが、点「C」と点「D」との間の距離によって規定される湾曲ガラスヒールの領域におけるガラスの張り出しの幅に対応する(rの規定については、再度図9Aを参照されたい)。
【0131】
図7A図7Bには、図8A図8B図9A図9Bに示されている手法によって、r、r、およびdを決定するために使用される、ガラス容器100内の平面113の位置が、側面図および平面図で示されている。平面113は、ガラス容器の中央に配置され、ガラス容器の長手方向軸線(図7Aに破線で示されている)を有する平面に相当し、すなわち、この軸線は、底部の中心107を通って垂直に延在している。(図7B参照)。
【0132】
図8Aには、平面113における湾曲ガラスヒール105のdの規定が示されている。dの規定のために、地面支持面115と45°の角度を画定する接線116が、湾曲ガラスヒール105の外面に置かれている。45°の接線116と接触する、湾曲ガラスヒール105の外面の点は、「A」として示されている(図8Aの下方の円参照)。次に、45°の接線116に対して直角な直線117が、点「A」を通されている。この直角な直線117が、湾曲ガラスヒール105の内面を横切る位置は「B」として示されている(図8Aの上方の円参照)。dは、「A」と「B」との間の距離に相当する。
【0133】
図8Bには、45°の接線116と接触する湾曲ガラスヒール105の外面の点が2つ以上あるような形状を有する湾曲ガラスヒール105が示されている。このような場合では、点「A」は、ガラス管101の外面に最も近い点に対応する。
【0134】
図9Aには、平面113における湾曲ガラスヒール105のrの規定が示されている。rの規定のために、ガラス管101の外面の延長線を成す第1の直線118と、地面支持面115との交点が規定されている。この交点は、「C」として示されている(図9Aの左側の円参照)。次に、地面支持面115に接触し、かつ点「C」に最も近いガラス容器100の外面の点が規定されている。この交点は、「D」として示されている(図9Aの右側の円参照)。rは、「C」と「D」との間の距離に相当する。
【0135】
図9Bには、平面113における湾曲ガラスヒール105のrの規定が示されている。rの規定のために、地面支持面115と45°の角度を画定する接線119が、湾曲ガラスヒール105の内面に置かれている。45°の接線119と接触する、湾曲ガラスヒール105の内面の点は、「E」として示されている(図9Bの小さい円参照)。次に、湾曲ガラスヒール105の内側輪郭上に適切に配置することができる最も大きな四分円120が規定されており、この四分円は、この四分円の真ん中に点「E」を有し、この四分円の両端部はガラスの質量内に延在しない。rは、最も大きな四分円120の半径に相当する。
【0136】
45°の接線119と接触する湾曲ガラスヒール105の内面の点が2つ以上ある場合、点「E」は、点「P1」と点「P2」との間の幾何学的中心に相当し、この場合、点「P1」は、湾曲ガラスの内面と接触する45°の接線119上にあり、かつガラス管101の最も近くに位置する点であり、点「P2」は、湾曲ガラスヒール105の内面に接触する45°の接線119上にあり、かつガラス底部104の最も近くに位置する点である。
【0137】
図10は、本発明による閉じられたガラス容器121を示している。図4に示されたガラス容器100に加えて付加的に、閉じられたガラス容器121はさらに、開口112を閉じる閉鎖体114を有しており、この場合、閉鎖体114は好適には、ガラス容器100に好適には接合される蓋である。接合は好適には、ガラス容器100、好適にはガラス容器100のフランジと、閉鎖体114との形状接続の形成を含む。形状接続は好適には、クランプステップを介して行われる。さらに図10に示されているように、本発明によるガラス容器100は、内部容積Vと、(ガラス容器100の底面における最も低い点からガラス容器100の上面におけるガラスの最も高い点までを測定した)高さhと、ガラス管101の円筒部分の底部端部で測定した容器の外径dcとを特徴とする。したがって、外径dcは、本発明による容器の好適な実施形態におけるガラス管101の外径を表している。
【0138】
図11は、ガラス容器100を製作するための本発明によるプロセス1を示している。図11Aは、プロセスステップI)、II)、およびIII)を示しており、この場合、プロセスステップI)では、第1の端部102および別の端部103を備えたガラス管101が提供され、このガラス管は壁厚さd図11Aには図示せず)を有している。プロセスステップII)では、ガラス管が、主軸を中心として回転されながらその軟化点まで、(図11Aの左側に示されたろうそくの炎により表された)加熱エレメントによって、好適には火炎122によって、加熱される。プロセスステップIII)では、加熱されたガラス管が、図11Aの右側に示されたように、延伸のために主軸に沿って引っ張られ、これにより容器閉鎖体123が形成される。図11Bに示されたプロセスステップIV)では、容器閉鎖体123は、ガラス底部104と、ガラス底部104をガラス管101に接続する湾曲ガラスヒール105(図11Bには図示せず)とを形成するように造形される。
【0139】
図12Aは、本発明によるガラス容器100における湾曲ガラスヒール105の所望の形状の成形におけるサブステップを示している。湾曲ガラスヒール105の所望の形状を成形するために、図12Aに示されたように、回転機械の固定エレメント126に固定され、主軸を中心として継続的に回転されるガラス容器100は、ガラス底部が上方に向けられる上向きの位置にもたらされる。第1のサブステップでは、ガラス底部がバーナ122で加熱され、ガラス底部では、その周辺区域が(図11Aの上方に矢印によって示されたように)、中央区分と比較してより広い範囲にわたって加熱されるので、ガラス底部104の周辺区域における領域(すなわち、湾曲ガラスヒールと、湾曲ガラスヒール105に接触するガラス管101の部分とを含む、図12Aで円によって示された領域)が特に加熱される。その結果、ガラス底部104が、これまでの円筒状のガラス管101の壁内部にまで溶け込み、これによりガラスは、表面張力のもとで僅かに収縮し、底部は僅かに沈む(図12AのΔl参照)。これにより、ガラス底面の表面が均一に、底部成形を可能にするために必要な程度しか加熱されない従来技術のプロセスと比較して、ガラス底部104の(図12Aの円で示された)周辺区域127におけるガラスの蓄積が増加する。したがって、ガラス底部104の周辺区域127におけるガラスの付加的な質量体は、ガラスヒール105に隣接するガラス管101のこれまでの円筒状の壁から生じる。
【0140】
図12Bは、本発明によるガラス容器100における湾曲ガラスヒール105の形状の成形におけるさらなるサブステップを示している。このサブステップでは、ガラス容器100は、なお継続的に、長手方向軸線を中心として回転されていて、ガラス底部104は、押出型124によって内側に向かって凹状に押され、これと同時に、下方からの空気流が、底部104を型124に向かって押すので、底部は重力下で沈まない。同時に、湾曲ガラスヒール105の外側形状を予め規定するモールディングローラ125が提供され、このローラによって、周辺区域127に蓄積されたガラス質量が外側に逃げるのを阻止している。同時に、空気流と型124とは、底部104と周辺区域127とを、これらの領域がもはや成形可能でなくなるまで急速に冷却する。
【0141】
図13には、医薬組成物を包装するための本発明によるプロセス200のフローチャートが示されている。プロセスステップa)201では、図4に示されたガラス容器100が提供される。プロセスステップb)202では、ガラス容器100の内部容積V内に医薬組成物が充填され、プロセスステップc)203では、ガラス容器100の開口112が閉鎖され、これにより、図10の閉鎖されたガラス容器121が得られる。
【符号の説明】
【0142】
100 本発明によるガラス容器
101 ガラス管
102 ガラス管101の第1の端部
103 ガラス管101の別の端部
104 ガラス底部
105 湾曲ガラスヒール
106 ガラス底部の外側領域
107 ガラス底部の中心
108 凹面状の凹み
109 上部領域
110 本体領域
111 肩部
112 開口
113 ガラス容器100の真ん中における横断平面
114 閉鎖体
115 地面支持面
116 湾曲ガラスヒール105の外面における45°の接線
117 45°の接線116に対して直角な直線
118 ガラス管101の延長線を成す直線
119 湾曲ガラスヒール105の内面における45°の接線
120 大きい四分円
121 閉鎖されたガラス容器
122 加熱エレメント、好適には火炎
123 容器閉鎖体
124 押出型
125 モールディングローラ
126 回転機械の固定エレメント
127 ガラスが蓄積するガラス底部の周辺区域
200 医薬組成物を包装するための本発明によるプロセス
201 プロセスステップa)
202 プロセスステップb)
203 プロセスステップc)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13