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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-29
(45)【発行日】2024-02-06
(54)【発明の名称】足場ハンマー
(51)【国際特許分類】
   B25D 1/00 20060101AFI20240130BHJP
   E04G 7/32 20060101ALN20240130BHJP
【FI】
B25D1/00
E04G7/32 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020040128
(22)【出願日】2020-03-09
(65)【公開番号】P2020151844
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-11-07
(31)【優先権主張番号】P 2019046714
(32)【優先日】2019-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】503200361
【氏名又は名称】株式会社イチネンアクセス
(73)【特許権者】
【識別番号】517096084
【氏名又は名称】薪螢企業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002044
【氏名又は名称】弁理士法人ブライタス
(72)【発明者】
【氏名】長船 勝己
【審査官】須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-170572(JP,A)
【文献】登録実用新案第3209893(JP,U)
【文献】実公昭18-007935(JP,Y1)
【文献】登録実用新案第3177882(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25D1/00-17/32
E04G1/00-7/34
E04G27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柄の先端部に頭部が設けられ、前記頭部に設けられた引っ掛け部を作業者が装着する吊り下げ部に引っ掛けることで、前記吊り下げ部に吊り下げることができる足場ハンマーであって、
前記引っ掛け部は、
前記柄の延伸方向において前記頭部の前記柄と反対側の位置に、前記頭部の殴打面に直交する第1方向に沿って設けられ、前記柄の延伸方向に沿って前記頭部から突出して、前記頭部の周方向に貫通する開口を前記頭部とともに形成し、前記延伸方向から視て、前記第1方向および前記延伸方向に直交する第2方向における前記頭部の中心よりも外側に設置されている、
足場ハンマー。
【請求項2】
前記頭部における、前記引っ掛け部が設けられた側に形成された切欠き部、をさらに備え、
前記切欠き部は、前記延伸方向において前記開口と重なる位置から、前記第2方向に沿って前記外側へ延びて形成され、前記頭部の側面まで達している、
請求項1に記載の足場ハンマー。
【請求項3】
前記頭部は、前記柄が連結された第1面と、前記延伸方向における前記第1面の反対側の第2面とを有し、
前記開口は、前記第2方向に貫通し、
前記引っ掛け部は、前記第2面から突出し、前記第2方向における前記第2面の中心よりも、前記第2面と前記第2方向に隣接する第3面側に設置されている、
請求項2に記載の足場ハンマー。
【請求項4】
前記頭部は、前記第1方向に延びる直方体形状であり、
前記切欠き部は、前記第2面と前記第3面との角部に形成されている、
請求項3に記載の足場ハンマー。
【請求項5】
前記引っ掛け部が前記延伸方向に沿って前記柄側へ移動することを防止する移動防止部、
をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれかに記載の足場ハンマー。
【請求項6】
前記引っ掛け部は、U字型に曲げた金属棒であって、
前記頭部は、前記延伸方向に沿って設けられた2つの貫通孔を有し、
前記2つの貫通孔それぞれは、前記金属棒の両端部それぞれが挿入自在であり、
前記引っ掛け部は、前記延伸方向において前記柄と反対側から前記貫通孔へ前記両端部を挿入して、前記頭部に設けられ、
前記移動防止部は、
前記延伸方向において前記開口側に突出する前記金属棒の一部を潰して形成された、前記貫通孔の入口周囲に当接する突出部である、
請求項5に記載の足場ハンマー。
【請求項7】
前記金属棒の前記両端部は、前記頭部よりも前記柄側へ突出し、
前記引っ掛け部は、
前記両端部にナットが締結され、前記突出部と前記ナットとで、前記頭部を挟み込んで固定されている、
請求項6に記載の足場ハンマー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮設足場用の足場材を連結する連結部材を殴打する足場ハンマーに関する。
【0002】
建築現場などでは、支柱の間に架け渡した横架材に足場板を載せることで、仮設足場が構築される。この仮設足場を構築する際、作業者は、支柱および横架材などの各足場材を連結する連結部材を、専用のハンマーによって殴打して、各足場材を互いに強固に固定する。作業者は、このハンマーを腰ベルトに取り付けられたホルダに保持して持ち歩き、作業時にホルダからハンマーを取り出す。仮設足場の構築は高所での作業となることもあるため、ホルダからハンマーが抜け落ちて落下しないようにすることが要求される。
【0003】
特許文献1には、腰ベルトに付けたカラビナに着脱できるハンマーが記載されている。特許文献1に記載のハンマーは、その頭部上面に、U字状の係合金具を設けて、係合金具と頭部との間に中空部を形成している。その中空部にカラビナを通すことで、ハンマーがカラビナから落下しないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-170572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のハンマーは、カラビナの開閉部を押して開け、その状態で、中空部にカラビナを通している。この場合において、ハンマーの頭部がカラビナと干渉し、作業者は、ハンマーの中空部にカラビナをスムーズに通せないことがある。不安定な場所での作業を行う場合、ハンマーをカラビナに装着するのに手間取ると、安全性の低下が懸念される。
【0006】
以下に、特許文献1に記載の従来のハンマーではカラビナへの装着に手間取り、安全性が低下するおそれがあることを説明する。
【0007】
図10は、従来のハンマー51をカラビナ201に装着する際の遷移図である。ハンマー51は、後に詳述する足場ハンマー1(図1等参照)と略同じ構成であって、柄52の先端部に頭部53が設けられている。頭部53には、係合金具54が設けられている。係合金具54は、頭部53との間に中空部54Aを形成し、頭部53の幅方向(後述の第2方向)における中心に設置されている。
【0008】
カラビナ201は、鉤形状のフック201Aと開閉ゲート201Bとから構成される。開閉ゲート201Bは、フック201Aの開放された一部を閉止するよう設けられている。開閉ゲート201Bは、外側から内側へ外力が加えられると、内側へ回動してフック201Aの一部を開放し、外力がなくなると元の位置に戻り、フック201Aの開放された一部を閉止する。
【0009】
カラビナ201へハンマー51を装着する際、係合金具54で開閉ゲート201Bを押す(図10(A))。このとき、柄52の延伸方向が鉛直方向に対して傾斜させないと、頭部53とカラビナ201とが干渉してしまう。係合金具54で開閉ゲート201Bを押すと、開閉ゲート201Bは内側へ回動し、フック201Aの一部が開放される。その解放部分から係合金具54をフック201Aの内側へ移動させる(図10(B))。これにより、フック201Aが係合金具54の中空部54Aに挿入されるようになる。このとき、ハンマー51を、水平方向近くまで傾斜させないと、フック201Aの一部が、頭部53と干渉してしまう。
【0010】
係合金具54をフック201Aの内部に挿入して、ハンマー51をフック201Aに沿って下方に移動させると、係合金具54は、フック201Aで支持された状態となる。これにより、ハンマー51はカラビナ201に吊り下げられる(図10(C))。
【0011】
このように、従来のハンマー51の場合、カラビナ201と干渉しないようにカラビナ201へ装着しようとすると、ハンマー51を水平方向近くまで傾斜させる必要がある。この場合、不安定な場所で作業する作業者にとっては、ハンマー51のカラビナ201への装着に手間取る場合があり、安全性が低下するおそれがある。
【0012】
そこで、本発明は、作業者が装着する吊り下げ部に引っ掛け易い足場ハンマーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するためなされた本発明は、柄の先端部に頭部が設けられ、前記頭部に設けられた引っ掛け部を作業者が装着する吊り下げ部に引っ掛けることで、前記吊り下げ部に吊り下げることができる足場ハンマーであって、前記引っ掛け部は、前記柄の延伸方向において前記頭部の前記柄と反対側の位置に、前記頭部の殴打面に直交する第1方向に沿って設けられ、前記柄の延伸方向に沿って前記頭部から突出して、前記頭部の周方向に貫通する開口を前記頭部とともに形成し、前記延伸方向から視て、前記第1方向および前記延伸方向に直交する第2方向における前記頭部の中心よりも外側に設置されている。
【発明の効果】
【0014】
この構成によれば、吊り下げ部に引っ掛ける引っ掛け部を、中心より外側にずらして頭部に設けることで、吊り下げ部に引っ掛ける際に、吊り下げ部と頭部との干渉を避けることができる。その結果、足場ハンマーの吊り下げ部への装着をスムーズに行うことができ、装着時の安全性の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、実施形態の足場ハンマーの斜視図である。
図2図2は、足場ハンマーの側面図である。
図3図3は、足場ハンマーの正面図である。
図4図4は、足場ハンマーの平面図である。
図5図5は、不使用時に足場ハンマーを吊り下げ部に吊り下げた状態を示す図である。
図6図6は、引っ掛け部の位置を説明するための図である。
図7図7は、吊り下げ部に足場ハンマーを装着する際の遷移図である。
図8図8は、別形状の引っ掛け部を備える足場ハンマーを示す図である。
図9図9は、移動防止部を備えた足場ハンマーを示す図である。
図10図10は、従来の足場ハンマーを吊り下げ部に装着する際の遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本実施形態の足場ハンマー1の斜視図である。図2は、足場ハンマー1の側面図である。図3は、足場ハンマー1の正面図である。図4は、足場ハンマー1の平面図である。図5は、不使用時に足場ハンマー1を吊り下げ部101に吊り下げた状態を示す図である。吊り下げ部101は、図10で説明したカラビナ201と同じ構成であり、例えば、作業者100が装着する腰バンドに固定される。
【0017】
足場ハンマー1は、柄2と、頭部3と、引っ掛け部4とを備えている。
【0018】
柄2は、作業者100が把持するための、一方向に細長い金属製部材である。以下では、柄2が延びる方向を延伸方向と言う。柄2の一端部には、グリップ21が設けられている。グリップ21は、例えば合成ゴムからなり、足場ハンマー1による殴打時に柄2で生じる振動を吸収する。
【0019】
頭部3は柄2の先端部に設けられている。柄2と頭部3とは、溶接により連結されてもよいし、ナットなどによるねじ止めにより連結されてもよい。頭部3は、一方向に延伸した直方体形状であって、各角部が面取りされている。以下では、頭部3が延伸する方向を、第1方向と言う。この第1方向に直交する頭部3の面は、各足場材を連結する連結部材を殴打するための殴打面34および殴打面35である。頭部3の周方向であって、第1方向および延伸方向に直交する方向を、第2方向と言う。
【0020】
頭部3は、第1方向と延伸方向とが直交する状態で、柄2の先端部に設けられている。以下では、柄2が連結している側の頭部3の面を、第1面31と言う。この第1面31と反対側の面を、第2面32と言う。さらに、第2方向に第1面31および第2面32と隣接する面を、第3面33と言う。なお、直方体形状には、各面が平面状である形状に限らず、例えば、第1面31および第2面32の第1方向における中央部が外側に湾曲した形状も含む。
【0021】
引っ掛け部4は、延伸方向に沿って頭部3の第2面32から突出した状態で、第1方向に沿って頭部3に設けられている。詳しくは、引っ掛け部4は、金属棒(棒状の金属製部材)がU字型に折り曲げられてなる。頭部3には、第2面32から第1面31へ延伸方向に沿って貫通する貫通孔3Aおよび貫通孔3Bが形成されている。貫通孔3A、3Bは、第1方向に並んでいる。引っ掛け部4は、その先端部が第2面32側から貫通孔3A、3Bへ挿入されている。引っ掛け部4の先端部(U字型の金属製部材の両端部)は第1面31から突出し、その突出部分には、ねじ溝が形成されている。引っ掛け部4の先端部にはナット36、37が締結されている。これにより、引っ掛け部4は頭部3に固定されている。
【0022】
上記のように頭部3に固定された引っ掛け部4は、第2方向に貫通する開口4Aを、頭部3の第2面32とともに形成している。作業者100は、この開口4Aに自身が装着する吊り下げ部101を通すことで、図5に示すように、足場ハンマー1を吊り下げ部101に吊り下げできるようになっている。
【0023】
また、引っ掛け部4は、延伸方向から視たときに、第2方向における頭部3の中心よりも外側に設置されている。図6は、引っ掛け部4の位置を説明するための図である。図6では、第1方向および延伸方向それぞれから視た頭部3および引っ掛け部4を示す。図6の一点鎖線は、第2方向における頭部3の中心線である。図6に示すように、引っ掛け部4は、この中心線より第3面33側に近い位置に設置されている。
【0024】
頭部3の第2面32と、第3面33との角部には、切欠き部5が形成されている。切欠き部5は、延伸方向において開口4Aと重なる位置から、第2方向に沿って外側へ延びて形成され、頭部3の側面である第3面33まで達している。切欠き部5は、図3に示すように、第1方向における中央部が湾曲した形状である。後述するが、切欠き部5は、吊り下げ部101への装着時に、吊り下げ部101と頭部3との干渉が抑制できる程度の大きさ、形状であればよい。例えば、第1方向から視た切欠き部5の断面形状は、L字型であってもよいし、R形状であってもよい。
【0025】
上記のように構成された足場ハンマー1は、図10で説明した従来のハンマーを吊り下げ部101へ装着する場合と比べて、吊り下げ部101への装着が容易となる。以下、本実施形態の足場ハンマー1の吊り下げ部101への装着方法を説明する。
【0026】
図7は、吊り下げ部101に足場ハンマー1を装着する際の遷移図である。図7では、足場ハンマー1を断面で表す。
【0027】
吊り下げ部101へ足場ハンマー1を装着する際、足場ハンマー1の第3面33を、吊り下げ部101側にして装着する。このとき、足場ハンマー1の延伸方向を、鉛直方向に対して殆ど傾斜させない状態で、引っ掛け部4で開閉ゲート101Bを押す(図7(A))。引っ掛け部4が第2面32における第3面33側に寄せて設けられ、また、第2面32および第3面33に切欠き部5が設けられているため、足場ハンマー1を、鉛直方向に対して大きく傾斜させなくても、頭部3と、吊り下げ部101との干渉が抑制できる。
【0028】
引っ掛け部4で開閉ゲート101Bを押すと、開閉ゲート101Bは内側へ回動し、フック101Aの一部が開放される。その解放部分から引っ掛け部4をフック101Aの内側へ移動させる(図7(B))。これにより、フック101Aが引っ掛け部4の開口4Aに挿入されるようになる。このとき、図7(B)に示すように、フック101Aの一部は、頭部3に設けられた切欠き部5に入り込む。このため、フック101Aの一部と、頭部3との干渉が抑制できる。
【0029】
引っ掛け部4をフック101Aの内部に挿入して、足場ハンマー1をフック101Aに沿って下方に移動させると、引っ掛け部4は、フック101Aで支持された状態となる。これにより、足場ハンマー1は吊り下げ部101に吊り下げられる(図7(C))。
【0030】
このように、本実施形態の足場ハンマー1は、鉛直方向に対して大きく傾斜させなくても、吊り下げ部101と頭部3との干渉が抑制されるため、スムーズに吊り下げ部101へ装着することができる。これにより、不安定な場所で作業する場合であっても、足場ハンマー1の吊り下げ部101への装着に手間取って安全性が低下するおそれを抑制できる。
【0031】
なお、引っ掛け部4の形状は、上述の実施形態に限定されない。図8は、別形状の引っ掛け部4を備える足場ハンマー1を示す図である。この例の引っ掛け部4は、棒状の金属製部材を、一部が開放された矩形状に折れ曲げられてなる。また、引っ掛け部4と頭部3とは、溶接部6により固定される。さらに、切欠き部5は、第1方向における中央部が角型に窪んだ形状である。
【0032】
また、足場ハンマー1は、実施形態で説明した構成と、図8で説明した構成とを適宜組み合わせてもよい。吊り下げ部101は、図10で説明したカラビナ201と同じ構成でなくてもよい。例えば、吊り下げ部101は、開閉ゲート101Bを有さず、フック101Aのみを有する構成であってもよい。さらに、足場ハンマー1の頭部3は円柱形状であってもよいし、多角柱形状であってもよい。頭部3が多角柱形状である場合、第2面32に隣合う面に切欠き部が設けられてもよいし、第2面32に隣合う面と、さらに隣り合う面とに切欠き部が設けられてもよい。切欠き部の大きさは適宜変更可能である。
【0033】
さらに、足場ハンマー1は、引っ掛け部4が、頭部3側へ移動して、開口4Aの大きさが小さくならないように、移動防止部を備えていてもよい。図9は、移動防止部41を備えた足場ハンマーを示す図である。図9では、頭部3は断面で示す。
【0034】
移動防止部41は、延伸方向において開口4A側に突出する金属製部材である引っ掛け部4の一部が、扁平状に潰されて、第1方向に突出した突出部である。移動防止部41は、貫通孔3A、3Bよりも、径方向外側まで突出している。このため、引っ掛け部4の先端を、延伸方向において、柄2と反対側から貫通孔3A、3Bへ挿入する際、移動防止部41が貫通孔3A、3Bの入口周囲で引っ掛かる。また、上記のように、引っ掛け部4の先端には、ナット36、37が締結されている。その結果、引っ掛け部4は、移動防止部41と、ナット36、37とで頭部3を挟み込んだ状態で、固定される。
【0035】
このように、引っ掛け部4は、移動防止部41によって柄2側へ移動することが防止されるため、開口4Aが小さくなり、足場ハンマー1を吊り下げ部101に吊り下げる際に、手間取ることを回避できる。また、引っ掛け部4を頭部3へ固定する際に、移動防止部41により、頭部3に対する引っ掛け部4の位置合わせを容易にできるため、製造時の手間が煩雑となることを防止できる。さらに、移動防止部41とナット36、37とで頭部3を挟み込むことで、引っ掛け部4が延伸方向にぐらつくことを防止できる。
【0036】
なお、図9では、移動防止部41は、開口4A側に突出するよう形成されているが、例えば、第2方向(図4参照)に突出していてもよい。また、移動防止部41は、引っ掛け部4の一部を潰して形成しているが、引っ掛け部4とは別部品、例えば、ナットで実現してもよいし、図8の溶接部6で実現してもよい。
【0037】
また、足場ハンマー1は、頭部3とは反対側の柄2の先端部に、ナットを締結するレンチが装着された構成であってもよい。
【符号の説明】
【0038】
1 足場ハンマー
2 柄
3 頭部
4 引っ掛け部
4A 開口
5 切欠き部
31 第1面
32 第2面
33 第3面
34、35 殴打面
36、37 ナット
41 移動防止部
101 吊り下げ部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10