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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-29
(45)【発行日】2024-02-06
(54)【発明の名称】情報処理方法および情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20230101AFI20240130BHJP
【FI】
G06Q40/02
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020041245
(22)【出願日】2020-03-10
(65)【公開番号】P2021144342
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2022-11-08
(73)【特許権者】
【識別番号】598049322
【氏名又は名称】株式会社三菱UFJ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】山中 康一
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-204326(JP,A)
【文献】特開2018-163414(JP,A)
【文献】特開2015-045953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理サーバの制御部が、
受信した情報が第1送信先から前記第1送信先とは異なる第2送信先に移管された移管履歴情報を取得し、
前記移管履歴情報及び前記第2送信先へ送信するために予め登録された登録情報に基づいて新たに受信した情報の送信先を振り分けて送信し、
前記移管履歴情報は複数であって、
前記複数の移管履歴情報の各々に対して記憶期間を設定し、
前記記憶期間に到達したときに、これまでに受信した複数の情報と前記複数の移管履歴情報の各々との一致状況を判定し、
前記複数の移管履歴情報のうち、前記受信した情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と設定された記憶期間において一致している移管履歴情報に対して、再度記憶期間を設定し、
前記複数の移管履歴情報のうち、前記受信した情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と設定された記憶期間において一致しない移管履歴情報を削除する、
情報処理方法。
【請求項2】
前記新たに受信した情報が前記移管履歴情報及び前記登録情報との間に所定の条件を満たすときに前記新たに受信した情報を前記第2送信先に送信する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記所定の条件は、前記新たに受信した情報に含まれる送信先に関連付けられた情報が前記移管履歴情報または前記登録情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と一致することである、
請求項2記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記複数の移管履歴情報のうち取得した情報に基づいてフラグ情報が追加された移管履歴情報を無効化する、
請求項に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記受信した情報は、文字情報であって、所定の位置に送信先に関連付けられた情報を含む、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記受信した情報は、SWIFT電文情報を含む、
請求項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
受信した情報が第1送信先から前記第1送信先とは異なる第2送信先に移管された移管履歴情報を取得する取得部と、
前記移管履歴情報及び前記第2送信先へ送信するために予め登録された登録情報に基づいて新たに受信した情報の送信先を振り分けて送信する送信部と、
記憶期間を設定する設定部と、
判定部と、
前記移管履歴情報を削除する削除部と、を有し、
前記移管履歴情報は複数であって、
前記設定部は、前記複数の移管履歴情報の各々に対して記憶期間を設定し、
前記判定部は、前記記憶期間に到達したときに、これまでに受信した複数の情報と前記複数の移管履歴情報の各々との一致状況を判定し、
前記設定部は、前記複数の移管履歴情報のうち、前記受信した情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と設定された記憶期間において一致している移管履歴情報に対して、再度記憶期間を設定し、
前記設定部は、前記複数の移管履歴情報のうち、前記受信した情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と設定された記憶期間において一致しない移管履歴情報を削除する、
情報処理システム。
【請求項8】
前記送信部は、前記新たに受信した情報が前記移管履歴情報及び前記登録情報との間に所定の条件を満たすときに前記新たに受信した情報を前記第2送信先に送信する、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記所定の条件は、前記新たに受信した情報に含まれる送信先に関連付けられた情報が前記移管履歴情報または前記登録された情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と一致することである、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
移管履歴情報を無効化する無効化部を有し、
前記無効化部は、前記複数の移管履歴情報のうち取得した情報に基づいてフラグ情報が追加された移管履歴情報を無効化する、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記受信した情報は、文字情報であって、所定の位置に送信先に関連付けられた情報を含む、
請求項乃至10のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記受信した情報は、SWIFT電文情報を含む、
請求項11に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理方法および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
金融取引における送金方法として、一般的に国際銀行間通信協会(SWIFT;Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)規格に基づいた電文(以下、SWIFT電文という)が用いられている。特許文献1には、SWIFT電文を用いた国際送金における送金処理方法について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-6444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
SWIFT電文を用いる際、あらかじめ入金先の銀行の情報が登録されている場合には、所定の部署へ電文が送付される。一方、登録されていない銀行名の場合、別の部署にて電文を一旦保管して振り分け処理を行った後、当該電文は所定の部署に送付される。しかしながら、一日当たりのSWIFT電文の数は膨大な量であるため、上記の振り分け処理は極めて煩雑であり、業務上の負荷が大きい。
【0005】
このような課題に鑑み、本発明の目的の一つは、情報の特定(振り分け)処理を容易にかつ安定して実行することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によれば、受信した情報が第1送信先から前記第1送信先とは異なる第2送信先に移管された移管履歴情報を取得し、前記移管履歴情報及び前記第2送信先へ送信するために予め登録された登録情報に基づいて新たに受信した情報の送信先を振り分けて送信する、情報処理方法が提供される。
【0007】
上記情報処理方法において、前記新たに受信した情報が前記移管履歴情報及び前記登録情報との間に所定の条件を満たすときに前記新たに受信した情報を前記第2送信先に送信してもよい。
【0008】
上記情報処理方法において、前記所定の条件は、前記新たに受信した情報に含まれる送信先に関連付けられた情報が前記移管履歴情報または前記登録情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と一致することであってもよい。
【0009】
上記情報処理方法において、前記移管履歴情報は複数であって、前記複数の移管履歴情報のうち一部の移管履歴情報を使用不可にしてもよい。
【0010】
上記情報処理方法において、前記複数の移管履歴情報のうち取得した情報に基づいてフラグ情報が追加された移管履歴情報を無効化してもよい。
【0011】
上記情報処理方法において、前記複数の移管履歴情報のうち前記受信した情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と設定された期間において一致しない移管履歴情報を削除してもよい。
【0012】
上記情報処理方法において、前記受信した情報は、文字情報であって、所定の位置に送信先に関連付けられた情報を含んでもよい。
【0013】
上記情報処理方法において、前記受信した情報は、SWIFT電文情報を含んでもよい。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、受信した情報が第1送信先から前記第1送信先とは異なる第2送信先に移管された移管履歴情報を取得する取得部と、前記移管履歴情報及び前記第2送信先へ送信するために予め登録された登録情報に基づいて新たに受信した情報の送信先を振り分けて送信する送信部と、を有する情報処理システムが提供される。
【0015】
上記情報処理システムにおいて、前記送信部は、前記新たに受信した情報が前記移管履歴情報及び前記登録情報との間に所定の条件を満たすときに前記新たに受信した情報を前記第2送信先に送信してもよい。
【0016】
上記情報処理システムにおいて、前記所定の条件は、前記新たに受信した情報に含まれる送信先に関連付けられた情報が前記移管履歴情報または前記登録された情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と一致することであってもよい。
【0017】
上記情報処理システムにおいて、前記移管履歴情報は複数であって、前記複数の移管履歴情報のうち一部の移管履歴情報を使用不可にしてもよい。
【0018】
上記情報処理システムにおいて、移管履歴情報を無効化する無効化部を有し、前記無効化部は、前記複数の移管履歴情報のうち取得した情報に基づいてフラグ情報が追加された移管履歴情報を無効化してもよい。
【0019】
上記情報処理システムにおいて、移管履歴情報を削除する削除部を有し、前記削除部は、前記複数の移管履歴情報のうち前記受信した情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と設定された期間において一致しない移管履歴情報を削除してもよい。
【0020】
上記情報処理システムにおいて、前記受信した情報は、文字情報であって、所定の位置に送信先に関連付けられた情報を含んでもよい。
【0021】
上記情報処理システムにおいて、前記受信した情報は、SWIFT電文情報を含んでもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一実施形態を用いることにより、情報の特定(振り分け)処理を容易にかつ安定して実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理システムにおけるハードウェアの構成を示す図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る情報処理システムの各構成要素によって構成された機能ブロック図を示す。
図3】データベースに記録された登録情報のデータ構造の一例である。
図4】データベースに記録された移管履歴情報のデータ構造の一例である。
図5】本発明の第1実施形態に係る情報処理方法のフロー図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る情報処理方法のフロー図である。
図7】SWIFT電文情報の一例である。
図8】本発明の第1実施形態に係る情報処理方法のフロー図である。
図9】データベースに記録された移管履歴情報のデータ構造の一例である。
図10】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの各構成要素によって構成された機能ブロック図である。
図11】本発明の第2実施形態に係る情報処理方法のフロー図である。
図12】データベースに記録された移管履歴情報のデータ構造の一例である。
図13】本発明の第3実施形態に係る情報処理システムの各構成要素によって構成された機能ブロック図である。
図14】本発明の第3実施形態に係る情報処理方法のフロー図である。
図15】本発明の第4実施形態に係る情報処理方法のフロー図である。
図16】本発明の第4実施形態に係る情報処理方法のフロー図である。
図17】本発明の第5実施形態に係る情報処理方法のフロー図である。
図18】本発明の第5実施形態に係る情報処理方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。図面は説明をより明確にするため、模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
【0025】
また、各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有さない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字xxxにA,Bまたは1,2などを付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。その他、本発明の属する分野における通常に知識を有する者であれば認識できるものである場合、特段の説明を行わないものとする。
【0026】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る情報処理システムおよび情報処理方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
(1-1.情報処理システムのハードウェア構成)
図1に、情報処理システム1のハードウェア構成を示す。情報処理システム1は、登録情報に加えて移管履歴情報を用いて情報の特定(振り分け)処理を容易にかつ安定して実行するものである。図1に示すように、情報処理システム1は、情報処理サーバ10、金融機関端末20、第1送金サーバ30、第2送金サーバ40、およびSWIFT/日本銀行サーバ50を含む。情報処理サーバ10は、SWIFT/日本銀行サーバ50から送信されたSWIFT電文情報に対する情報処理用のデータベースおよびアプリケーションサーバとして機能する。金融機関端末20は、情報処理サーバ10に対して、登録情報および移管履歴情報の入力、送信を行う端末である。第1送金サーバ30は、国内向けの送金処理を実行するサーバである。第2送金サーバ40は、外国向けの送金処理を実行するサーバである。なお、本実施形態では、第1送金サーバ30および第2送金サーバ40は異なるサーバとして示すが、これに限定されない。第1送金サーバ30および第2送金サーバ40の構成要素は、一つのサーバ内に分離して設けられてもよい。以下に、それぞれのハードウェアの構成について説明する。
【0028】
情報処理サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13、および表示部14を有する。
【0029】
制御部11は、コンピュータの一つであり、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはその他の演算処理回路を用いて、後述する情報処理用のソフトウェア(プログラム)に規定された命令に基づく処理を制御する。また、制御部11からの命令によって、情報処理プログラムを実行するためのユーザインターフェースが表示部14に提供されてもよい。
【0030】
記憶部12には、SSD(Solid State Drive)の半導体メモリ等のほか、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク等)、光記録媒体、光磁気記録媒体、その他記憶可能な素子が用いられる。記憶部12は、情報処理プログラムを記憶するとともに、情報処理プログラムで用いられる登録情報および移管履歴情報を記憶するデータベースとしての機能を有する。記憶部12は、適宜情報処理サーバ10と異なるサーバに設けられ、データベースとして機能してもよい。
【0031】
通信部13は、送受信機を有し、ネットワーク60を介してSWIFT/日本銀行サーバ50、金融機関端末20、第1送金サーバ30、および第2送金サーバ40とSWIFT電文情報およびその他関連する情報の通信を行う。通信部13と、SWIFT/日本銀行サーバ50、金融機関端末20、第1送金サーバ30、および第2送金サーバ40との通信には、インターネット(具体的にはSSL(Secure Sockets Layer)/TLS(Transport Layer Security)またはVPN(Virtual Private Network))が用いられる。
【0032】
金融機関端末20は、表示部21、制御部22、記憶部23、操作部24および通信部25を有する。金融機関端末20は、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップ型PC、IoT(Internet of Things)デバイス(例えば、電源機構、通信機能および情報記憶機構を備えた機器)などでもよく、ネットワークを通じて情報処理サーバ10と通信可能なものであれば適用可能である。
【0033】
表示部21は、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどの表示デバイスであって、制御部22から入力される信号により表示内容が制御される。
【0034】
制御部22は、コンピュータの一つであり、CPU、ASIC、FPGA、またはその他の演算処理回路を備える。制御部22は、表示部21および操作部24の操作に基づいてメモリなどの記憶部23に記憶されたプログラムを実行させる。また、制御部22は、情報処理サーバ10の記憶部12に記憶された情報処理プログラムに関連する処理の実行を指示する。
【0035】
操作部24は、コントローラー、ボタン、またはスイッチを含む。ユーザから操作部24を用いて上下左右への移動、押圧、または回転などの動作がなされることにより、その動作に基づく情報が制御部22に入力される。なお、タッチセンサを有する表示装置(タッチパネル)であれば、表示部21と操作部24とが、同じ場所に配置されてもよい。
【0036】
通信部25は、情報処理サーバ10、第1送金サーバ30および第2送金サーバ40と送受信する機能を有する。例えば、通信部25には、LAN送受信機(例えばWi-Fi送受信機)が用いられる。なお、送受信機は、LAN送受信機に限定されず、携帯端末用通信(例えばLTE通信)用の送受信機が設けられてもよいし、近距離無線通信用の送受信機が設けられてもよい。金融機関端末20は、ネットワーク60を介して情報処理サーバ10、第1送金サーバ30および第2送金サーバ40と接続される。
【0037】
第1送金サーバ30は、制御部31、記憶部32、通信部33、および表示部34を有する。第1送金サーバ30は、第1送信先といってもよい。
【0038】
制御部31は、コンピュータの一つであり、CPU、ASIC、FPGA、またはその他の演算処理回路を用いて国内向け送金処理プログラムで規定された命令に基づいて送金処理を制御するとともに、情報処理プログラムに関連するプログラムで規定された命令に基づいて各種処理を制御する。また、制御部31からの命令によって、上記プログラムを実行するためのユーザインターフェースが表示部34に表示されてもよい。
【0039】
記憶部32は、第1送金サーバ30における国内向け送金処理プログラムおよび情報処理プログラムに関連する情報を記憶する。
【0040】
通信部33は、送受信機を有し、ネットワーク60を介して情報処理サーバ10、金融機関端末20および第2送金サーバ40との情報通信を行う。通信部33と、情報処理サーバ10、金融機関端末20、および第2送金サーバ40との通信には、インターネット(具体的にはSSL/TLSまたはVPN)が用いられる。
【0041】
第2送金サーバ40は、制御部41、記憶部42、通信部43、および表示部44を有する。第2送金サーバ40は、第2送信先といってもよい。
【0042】
制御部41は、コンピュータの一つであり、CPU、ASIC、FPGA、またはその他の演算処理回路を用いて外国向け送金処理プログラムで規定された命令に基づいて送金処理を制御するとともに、情報処理プログラムに関連するプログラムで規定された命令に基づいて各種処理を制御する。また、制御部41からの命令によって、上記プログラムを実行するためのユーザインターフェースが表示部44に表示されてもよい。
【0043】
記憶部42は、第2送金サーバ40における外国向け送金処理プログラムおよび情報処理プログラムに関連する情報を記憶する。
【0044】
通信部43は、ネットワーク60を介して情報処理サーバ10、金融機関端末20および第1送金サーバ30との情報通信を行う。通信部43と、情報処理サーバ10、金融機関端末20、および第1送金サーバ30との通信には、インターネット(具体的にはSSL/TLSまたはVPN)が用いられる。
【0045】
SWIFT/日本銀行サーバ50は、制御部51、記憶部52、および通信部53を有する。
【0046】
制御部51は、コンピュータの一つであり、CPU、ASIC、FPGA、またはその他の演算処理回路を用いてSWIFT/日本銀行サーバ50で規定された命令に基づいたSWIFT電文情報の送信処理を制御する。
【0047】
記憶部52は、SWIFT/日本銀行サーバ50におけるSWIFT電文情報の送信処理プログラムおよびその他関連する情報を記憶する。
【0048】
通信部53は、ネットワーク60を介して情報処理サーバ10、第1送金サーバ30および第2送金サーバ40との情報通信を行う。通信部53と、情報処理サーバ10、第1送金サーバ30および第2送金サーバ40との通信には、インターネット(具体的にはSSL/TLSまたはVPN)が用いられる。
【0049】
(1-2.情報処理制御部100の構成)
図2は、情報処理システム1の各構成要素によって構成された機能ブロック図を示す。
【0050】
情報処理サーバ10は、情報処理機能を実現させるプログラム(情報処理プログラム)を制御する情報処理制御部100を有する。情報処理制御部100は、取得部110、判定部120、および送信部130を含む。
【0051】
取得部110は、登録情報および受信したSWIFT電文情報が第1送金サーバ30から第2送金サーバ40に移管された履歴情報(移管履歴情報)を取得する機能を有する。取得部110で取得した情報は記憶部12のそれぞれのデータベースに格納される。図3および図4は、記憶部12に記憶されたデータ構造の一例である。
【0052】
図3は、記憶部12のうち登録情報データベース12aに記憶された登録情報111のデータ構造の一例である。登録情報111は、金融機関端末20で入力された情報である。この例では、登録情報111として、登録番号111a、名称パターン111b、銀行コード111cおよび備考111dが含まれる。
【0053】
図4は、記憶部12のうち移管履歴情報データベース12bに記憶された移管履歴情報113のデータ構造の一例である。移管履歴情報113は、第1送金サーバ30から第2送金サーバ40に移管された履歴を有する情報である。この例では、移管履歴情報113として、移管履歴番号113a、SWIFT電文情報のうちFIELD56に対応する情報113b、SWIFT電文情報のうちFIELD57に対応する情報113c、SWIFT電文情報のうちFIELD58に対応する情報113d、移管元の情報113eおよび移管先の情報113fが含まれる。なお、本実施形態ではFIELD57に対応する情報が記載されているが、FIELD56、FIELD57、FIELD58のうちいずれかに情報が記載されていればよい。
【0054】
判定部120は、SWIFT/日本銀行サーバ50から情報処理サーバ10に送信されたSWIFT電文情報が移管履歴情報及び登録情報との間に所定の条件を満たしているかについて判定を行う機能を有する。この例では、所定の条件とは、SWIFT電文情報に含まれる送信先に関連付けられた情報が移管履歴情報に含まれる送信先に関連付けられた情報または登録情報に含まれる送信先に関連付けられた情報に一致することをいう。この例では、登録情報の備考に記載された事項、または移管履歴情報のFIELD57に対応する情報が、SWIFT電文情報のFIELD57に対応する情報と一致する場合をいう。なお、この場合の「一致」とは、部分的な一致または全部一致を含む。また、移管履歴情報およびSWIFT電文情報については、FIELD57に対応する情報に限定されず、FIELD56に対応する情報やその他の送信先に関連付けられた情報であってもよい。
【0055】
送信部130は、移管履歴情報及び登録情報に基づいて新たに受信したSWIFT電文情報の送信先を振り分けて送信する機能を有する。詳細については後述する。
【0056】
第1送金サーバ30は、記憶部32に記憶された国内向け送金処理プログラムで規定された命令に基づいて送金処理を実行するとともに情報処理プログラムに関連するプログラムで規定された命令に基づいて処理を実行する。第1送金サーバ30は、機能部として受信部310、送金処理部320、および送信部330を含む。受信部310は、情報処理サーバ10から送信されるSWIFT電文情報を受信する。送金処理部320は、SWIFT電文情報に基づき送金処理を実行する。送信部330は、送金関連情報を情報処理サーバ10または第2送金サーバ40に送信する。
【0057】
第2送金サーバ40は、記憶部42に記憶された外国向け送金処理プログラムで規定された命令に基づいて送金処理を実行するとともに情報処理プログラムに関連するプログラムで規定された命令に基づいて処理を実行する。第2送金サーバ40は、機能部として受信部410、送金処理部420、および送信部430を含む。受信部410は、情報処理サーバ10または第1送金サーバ30から送信されるSWIFT電文情報を受信する。送金処理部420は、SWIFT電文情報に基づき送金処理を実行する。送信部430は、送金関連情報を情報処理サーバ10に送信する。
【0058】
金融機関端末20は、記憶部23に記憶された情報処理制御プログラムに関連するプログラムに規定された処理を実行する。金融機関端末20は、機能部としてそれぞれ受信部210、および送信部220を有する。受信部210は、情報処理サーバ10から第1送金サーバ30に対して送信されたSWIFT電文情報に関連付けられた情報を受信する機能を有する。送信部220は、情報処理サーバ10から第1送金サーバ30に対して送信されたSWIFT電文情報を第2送金サーバ40に移管するための指示情報を送信する機能を有する。
【0059】
(1-3.情報処理方法)
次に、情報処理制御部100における情報処理プログラムによる命令に基づいた情報処理方法について説明する。図5乃至図8は、情報処理方法のフロー図である。図5に示すように、まず情報処理サーバ10の取得部110は、金融機関端末20にあらかじめ金融機関端末20のユーザによって入力および金融機関端末20から送信されたSWIFT電文情報の送信先に関する登録情報を取得する(S101)。このとき、登録情報は、図3に示すように情報処理サーバ10の記憶部12のうち登録情報データベース12aに記憶される。
【0060】
次に、情報処理サーバ10の取得部110は、第1送金サーバ30(第1送信先)から第2送金サーバ40(第2送信先)への移管履歴情報を取得する(S103)。このとき、移管履歴情報は、図4に示すように情報処理サーバ10の記憶部12のうち移管履歴情報データベース12bに記憶される。移管履歴情報の取得の詳細については後述する。
【0061】
次に、図6に示すように、SWIFT/日本銀行サーバ50は、新たなSWIFT電文情報を情報処理サーバ10に送信する(S201)。情報処理サーバ10は、新たなSWIFT電文情報を受信すると(S203)、情報処理サーバ10の判定部120は新たなSWIFT電文情報に含まれる送信先に関連付けられた情報が登録情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と一致するか否かを判定する(S205)。新たなSWIFT電文情報に含まれる送信先に関連付けられた情報が登録情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と一致する場合(S207;Yes)、送信部130は新たなSWIFT電文情報を第2送金サーバ40に送信する(S215)。
【0062】
図7(A)は、情報処理サーバ10が受信したSWIFT電文情報の一例である。図7(A)に示されたSWIFT電文情報のうちFIELD57には「ABC BANK TOKYO」が記載されている。この情報は、すでに図3に示された登録情報として記憶されている。したがって、図7(A)のSWIFT電文情報は、第2送金サーバ40に送信されることとなる。
【0063】
新たなSWIFT電文情報が登録情報と一致しない場合(S207;No)、判定部120は新たなSWIFT電文情報に含まれる送信先に関連付けられた情報が移管履歴情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と一致するか否かを判定する(S209)。新たなSWIFT電文情報に含まれる送信先に関連付けられた情報が移管履歴情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と一致する場合(S211;Yes)、送信部130は新たなSWIFT電文情報を第2送金サーバ40に送信する(S215)。
【0064】
図7(B)は、情報処理サーバ10が受信したSWIFT電文情報の一例である。図7(B)に示されたSWIFT電文情報のうちFIELD57には「ABC BANK NY OFFICE」が記載されている。この情報は、すでに図4に示された移管履歴情報として取得部110で取得され、移管履歴情報データベース12bに記憶されている。したがって、図7(B)のSWIFT電文情報は、第2送金サーバ40に送信されることとなる。
【0065】
一方、新たなSWIFT電文情報が移管履歴情報とも一致しない場合、送信部130は、新たなSWIFT電文情報を第1送金サーバ30に送信する(S213)。
【0066】
図7(C)は、情報処理サーバ10が受信したSWIFT電文情報の一例である。図7(C)に示されたSWIFT電文情報のうちFIELD57には「ABC BANK KATHMANDU OFFICE」が記載されている。この情報は、すでに図3に示された登録情報、および図4に示された移管履歴情報にも含まれていない。したがって、図7(C)のSWIFT電文情報は、第1送金サーバ30に送信されることとなる。
【0067】
ここで、第1送金サーバ30へ送信されたSWIFT電文情報が、本来であれば第2送金サーバ40に送信すべき情報であるとユーザが認識した場合、ユーザは金融機関端末20に対してSWIFT電文情報を第1送金サーバ30から第2送金サーバ40へ移管するように移管指示情報を入力する。このとき、図8に示す金融機関端末20は第1送金サーバ30に対して移管指示情報を送信する(S301)。
【0068】
次に、第1送信先である第1送金サーバ30は移管指示情報を受信すると(S303)、SWIFT電文情報を第2送信先である第2送金サーバ40に送信する(S305)。SWIFT電文情報が第1送金サーバ30から第2送金サーバ40へ送信されると、情報処理サーバ10は移管された送信履歴情報(移管履歴情報)を取得する(S307)。このとき、移管履歴情報は情報処理サーバ10に対して、第1送金サーバ30から送信されてもよいし、第2送金サーバ40から送信されてもよいし、金融機関端末20から送信されてもよい。これにより、図9に示すように移管履歴情報は順次蓄積される。したがって、図7(C)と同様のSWIFT電文情報を再度受信した場合には、第2送金サーバ40に直接送信されることとなる。
【0069】
本実施形態を用いることにより、ユーザはSWIFT情報情報の送信先に関連する情報を新たに追加登録しなくても移管履歴情報が蓄積されていく。これにより、情報の特定(振り分け)処理を容易にかつ安定して実行することができる。
【0070】
<第2実施形態>
本実施形態では、第1実施形態と異なる情報処理制御部および情報処理方法について説明する。具体的には、移管履歴情報を使用不可にするための一例として一部の移管履歴情報に対して無効化処理を行う情報処理方法について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成および方法については、適宜省略する。
【0071】
(2-1.情報処理制御部100Aの構成)
図10は、情報処理システム1Aの各構成要素によって構成された機能ブロック図を示す。図10に示すように、情報処理サーバ10Aの情報処理制御部100Aは、取得部110、判定部120、および送信部130に加えて、無効化部140を含む。
【0072】
無効化部140は、移管履歴情報を無効化する機能を有する。具体的には、無効化部140は、複数の移管履歴情報のうち入力された情報に基づいてフラグ情報が追加された移管履歴情報を無効化する。
【0073】
(2-2.情報処理制御部100Aにおける情報処理方法)
図11に、情報処理制御部100Aにおける情報処理方法を示す。図11に示すように、金融機関端末20において、ユーザから入力された入力情報に基づいて送信部220は特定の移管履歴情報に対するフラグ情報の追加指示情報を送信する(S401)。情報処理サーバ10は、フラグ情報の追加指示情報を受信すると(S403)、受信した追加指示情報にもとづいて移管履歴情報に対してフラグ情報を追加する(S405)。
【0074】
図12は、本実施形態における移管履歴情報のデータ構造である。図12に示すように、移管履歴情報DB12bに格納された移管履歴情報113Aは、移管履歴番号113a、SWIFT電文情報のうちFIELD56に対応する情報113b、SWIFT電文情報のうちFIELD57に対応する情報113c、SWIFT電文情報のうちFIELD58に対応する情報113d、移管元の情報113eおよび移管先の情報113fに加えてフラグ情報113gを含む。この例では、フラグ情報113gには、通常「0」が入力されているが、金融機関端末20からフラグ情報の追加指示情報を受信すると、複数の移管履歴情報のうち追加指示情報に基づく特定の移管履歴情報に対して「1」が追加入力される。なお、フラグ情報113gにおいて、「0」は必ずしも入力されなくてもよい。
【0075】
次に、情報処理サーバ10の無効化部140は、フラグ情報が追加された移管履歴情報に対して無効化処理を行う(S407)。このとき、新たなSWIFT電文情報に含まれる送信先に関連付けられた情報が無効化された移管履歴情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と一致しても、一致しているとは判定されない。そのため、新たなSWIFT電文情報は第2送金サーバ40ではなく第1送金サーバ30に送信される。したがって、本実施形態を用いることにより、必要に応じて送信先の変更を行うことができる。
【0076】
なお、本実施形態において、金融機関端末20が情報処理サーバ10に対してフラグ情報の追加指示信号を送信する例を示したが、これに限定されない。例えば、ユーザが金融機関端末20へ指示情報を入力することによって、移管履歴情報におけるフラグ情報が追加または変更されてもよい。
【0077】
<第3実施形態>
本実施形態では、第1実施形態と異なる情報処理制御部および情報処理方法について説明する。具体的には、移管履歴情報を使用不可にするための一例として、受信したSWIFT電文情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と移管履歴情報に含まれる送信先に関連付けられた情報とが所定の期間内において一致しない場合、削除処理を行う情報処理方法について説明する。なお、第1実施形態または第2実施形態と同様の構成および方法については、適宜省略する。
【0078】
(3-1.情報処理制御部100Bの構成)
図13は、情報処理システム1Bの各構成要素によって構成された機能ブロック図を示す。図13に示すように、情報処理サーバ10Bの情報処理制御部100Bは、取得部110、判定部120、および送信部130に加えて、設定部150および削除部160を含む。
【0079】
設定部150は、移管履歴情報の記憶期間を設定する機能を有する。削除部160は、移管履歴情報データベース12bに記憶された複数の移管履歴情報のうち受信した情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と設定された期間において一致しない移管履歴情報を削除する機能を有する。
【0080】
(3-2.情報処理制御部100Bにおける情報処理方法)
図14に、情報処理制御部100Bにおける情報処理方法を示す。図14に示すように、まず、設定部150は、移管履歴情報の記憶期間(記憶期限日)を設定する(S501)。次に判定部120は、移管履歴情報データベース12bに記憶された移管履歴情報が設定された記憶期限日に到達しているかを判定する(S503)。判定部120は、移管履歴情報DB12b内を順次スキャンする。判定部120は、設定された記憶期間に到達したと判定された移管履歴情報があるまで(S503;No)、繰り返しスキャンを続けてもよい。
【0081】
移管履歴情報が記憶期限日に到達すると(S503;Yes)、判定部120は受信したSWIFT電文情報と移管履歴情報との一致状況を判定する(S505)。このとき、設定期間内に移管履歴情報に含まれる送信先に関連付けられた情報がSWIFT電文情報に含まれる送信先に関連付けられた情報と一致している場合(S507;Yes)、当該移管履歴情報は移管履歴情報データベース12bに保持される(S509)。このとき、移管履歴情報情報に対して適宜フラグ情報が追加されてもよい。保持された移管履歴情報については、再度記憶期間(記憶期限日)の設定がなされてもよい(S501)。
【0082】
一方、設定期間内に移管履歴情報がSWIFT電文情報と一致しない場合(S507;No)、削除部160は、当該移管履歴情報を削除してもよい(S511)。
【0083】
本実施形態を用いることにより、移管履歴情報を定期的に整理することができ、記憶部12の記憶容量を制御することができる。
【0084】
なお、本実施形態では、移管履歴情報が設定期間内にSWIFT電文情報と一致しない場合に削除される例を示したが、当該移管履歴情報を削除する前に金融機関端末20に通知してもよい。通知された情報は、金融機関端末20の表示部21に表示され、ユーザから入力される情報に基づき移管履歴情報を保持するか、削除するかについて設定してもよい。
【0085】
<第4実施形態>
本実施形態では、第1~第3実施形態と異なる情報処理方法について説明する。具体的には、第1~第3実施形態ではSWIFT電文情報のように文字情報に対する情報処理方法を説明したが、本実施形態では、送信先に関連する情報が画像情報として用いられた場合の情報処理方法について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成および方法については、適宜省略する。
【0086】
図15および図16に、本実施形態における情報処理方法を示す。
【0087】
まず、図15に示すように、SWIFT/日本銀行サーバ50(情報送信サーバでもよい)は、新たな画像情報を情報処理サーバ10に送信する(S201C)。情報処理サーバ10は、新たな画像情報を受信すると(S203C)、情報処理サーバ10の判定部120は、新たな画像情報があらかじめ登録された登録情報と一致するか否かを判定する(S205C)。新たな画像情報が登録情報と一致しているか否かを判定する場合、新たな画像情報に含まれる送信先に関連付けられた情報のパターンと登録情報に含まれる送信先に関連付けられた情報として記憶されたパターンとのパターンマッチングを行ってもよい。また、パターンマッチングされた結果を用いてさらに機械学習を行ってもよい。
【0088】
新たな画像情報が登録情報と一致する場合(S207C;Yes)、送信部130は新たな画像情報を第2送金サーバ40に送信する(S215C)。一方、新たな画像情報が登録情報と一致しない場合(S207C;No)、判定部120は新たな画像情報が移管履歴情報と一致するか否かを判定する(S209C)。新たな画像情報が移管履歴情報と一致しているか否かを判定する場合においても、新たな画像情報に含まれる送信先に関連付けられた情報のパターンと移管履歴情報に含まれる送信先に関連付けられた情報として記憶されたパターンとのパターンマッチングを行ってもよい。新たな画像情報が移管履歴情報と一致する場合(S211C;Yes)、送信部130は新たな画像情報を第2送金サーバ40に送信する(S215C)。一方、新たな画像情報が移管履歴情報と一致しない場合、送信部130は、新たな画像情報を第1送金サーバ30に送信する。
【0089】
次に、図16に示すように、第1送金サーバ30へ送信された画像情報のうち、本来であれば第2送金サーバ40に送信すべき情報があった場合、金融機関端末20のユーザは金融機関端末20に対して当該画像情報を第1送金サーバ30から第2送金サーバ40へ移管するように移管指示情報を入力する。金融機関端末20は、入力された情報を元に移管指示情報を第1送金サーバ30に対して送信する(S301C)。
【0090】
次に、第1送信先である第1送金サーバ30は移管指示を受信すると(S303C)、画像情報を第2送信先である第2送金サーバに送信する(S305C)。画像情報が第1送金サーバ30から第2送金サーバ40へ送信されると、情報処理サーバ10の取得部110は移管された送信履歴情報(移管履歴情報)を取得する(S307C)。これにより、移管履歴情報は順次蓄積され、取得される。また新たな画像情報が送信されると、図15に示された処理が実行される。
【0091】
本実施形態を用いることにより、画像情報を用いた場合においても登録情報を増やすことなく、情報の特定(振り分け)処理を容易にかつ安定して実行することができる。
【0092】
<第5実施形態>
本実施形態では、第1~第3実施形態と異なる情報処理方法について説明する。具体的には、第1~第3実施形態ではSWIFT電文情報のように文字情報に対する情報処理方法を説明したが、本実施形態では、送信先に関連する情報が音声情報として用いられた場合の情報処理方法について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成および方法については、適宜省略する場合がある。
【0093】
図17および図18に、本実施形態における情報処理方法を示す。
【0094】
まず、図17に示すように、SWIFT/日本銀行サーバ50(情報送信サーバでもよい)は、新たな音声情報を情報処理サーバ10に送信する(S201D)。情報処理サーバ10は、新たな音声情報を受信すると(S203D)、情報処理サーバ10の判定部120は新たな音声情報が登録情報と一致するか否かを判定する(S205D)。新たな音声情報が登録情報と一致しているか否かを判定する場合、新たな音声情報に含まれる送信先に関連付けられた情報のパターンと登録情報に含まれる送信先に関連付けられた情報として記憶されたパターンとのパターンマッチングを行ってもよい。また、パターンマッチングされた結果を用いてさらに機械学習を行ってもよい。
【0095】
新たな音声情報が登録情報と一致する場合(S207D;Yes)、送信部130は新たな音声情報を第2送金サーバ40に送信する(S215D)。一方、新たな音声情報が登録情報と一致しない場合(S207D;No)、判定部120は新たな音声情報が移管履歴情報と一致するか否かを判定する(S209D)。新たな音声情報が移管履歴情報と一致しているか否かを判定する場合においても、新たな音声情報に含まれる送信先に関連付けられた情報のパターンと移管履歴情報に含まれる送信先に関連付けられた情報として記憶されたパターンとのパターンマッチングを行ってもよい。新たな音声情報が移管履歴情報と一致する場合(S211D;Yes)、送信部130は新たな音声情報を第2送金サーバ40に送信する(S215D)。一方、新たな音声情報が移管履歴情報と一致しない場合、送信部130は、新たな音声情報を第1送金サーバ30に送信する。
【0096】
次に、図18に示すように、第1送金サーバ30へ送信された音声情報のうち、本来であれば第2送金サーバ40に送信すべき情報があった場合、ユーザは金融機関端末20に対して音声情報を第1送金サーバ30から第2送金サーバ40へ移管するように移管指示情報を入力する。金融機関端末20は、移管指示情報を第1送金サーバ30に対して送信する(S301D)。
【0097】
次に、第1送信先である第1送金サーバ30は移管指示情報を受信すると(S303D)、音声情報を第2送金サーバ40である第2送金サーバに送信する(S305D)。音声情報が第1送金サーバ30から第2送金サーバ40へ送信されると、情報処理サーバ10は移管された履歴情報(移管履歴情報)を取得する(S307D)。これにより、移管履歴情報は順次蓄積され、取得される。また、新たな音声情報が送信されると、図17に示された処理が繰り返される。
【0098】
本実施形態を用いることにより、音声情報を用いた場合においても登録情報を増やすことなく、情報の特定(振り分け)処理を容易にかつ安定して実行することができる。
【0099】
(変形例)
なお、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例および修正例に想到し得るものであり、それら変更例および修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、処理の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0100】
1・・・情報処理システム,10・・・情報処理サーバ,11・・・制御部,12・・・記憶部,12a・・・登録情報データベース,12b・・・移管履歴情報データベース,13・・・通信部,14・・・表示部,20・・・金融機関端末,21・・・表示部,22・・・制御部,23・・・記憶部,24・・・操作部,25・・・通信部,30・・・第1送金サーバ,31・・・制御部,32・・・記憶部,33・・・通信部,34・・・表示部,40・・・第2送金サーバ,41・・・制御部,42・・・記憶部,43・・・通信部,44・・・表示部,50・・・日本銀行サーバ,51・・・制御部,52・・・記憶部,53・・・通信部,60・・・ネットワーク,100・・・情報処理制御部,111・・・登録情報,111b・・・名称パターン,111c・・・銀行コード,111d・・・備考,113・・・移管履歴情報,113b・・・情報,113c・・・情報,113d・・・情報,113e・・・情報,113f・・・情報,113g・・・フラグ情報,110・・・取得部,120・・・判定部,130・・・送信部,140・・・無効化部,150・・・設定部,160・・・削除部,170・・・無効化部,210・・・受信部,220・・・送信部,310・・・受信部,320・・・送金処理部,330・・・送信部,410・・・受信部,420・・・送金処理部,430・・・送信部
図1
図2
図3
図4
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