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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-29
(45)【発行日】2024-02-06
(54)【発明の名称】エアロゾル発生物品
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/20 20200101AFI20240130BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20240130BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20240130BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20240130BHJP
【FI】
A24F40/20
A24F40/465
A24F40/40
A24F40/46
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022118524
(22)【出願日】2022-07-26
(65)【公開番号】P2023021010
(43)【公開日】2023-02-09
【審査請求日】2022-07-26
(31)【優先権主張番号】202110857429.2
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】何 丹充
(72)【発明者】
【氏名】文 治華
(72)【発明者】
【氏名】沈 丕発
(72)【発明者】
【氏名】▲しん▼ 鳳雷
(72)【発明者】
【氏名】譚 華
【審査官】高橋 武大
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/044181(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第112135533(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107373761(CN,A)
【文献】特表2021-513339(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生基質と、
捲り上げられて設けられるとともに、前記エアロゾル発生基質を収容するための収容空間を画定する発熱層と、を含み、
前記発熱層は、対向する第1端と第2端を有し、前記第1端と前記第2端とが間隔を空けて設けら
前記エアロゾル発生基質は集合して柱状体となり、前記発熱層は前記エアロゾル発生基質の側面を取り囲んで中空管状体を構成し、かつ前記中空管状体の側壁に切り欠きが設けられ、これにより、前記発熱層の横断面が非閉合の形状になり、且つ前記発熱層は非閉合回路になる、ことを特徴とするエアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記発熱層は、磁界において渦電流を発生させて発熱し、前記エアロゾル発生基質を加熱して、エアロゾルを発生させる、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記発熱層のうち、前記エアロゾル発生基質に接触する面は前記収容空間の内壁面であり、前記エアロゾル発生基質に接触していない面は前記収容空間の外壁面であり、前記発熱層の第1端及び第2端の両方は、前記収容空間の内壁面及び外壁面と間隔を空けて設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記エアロゾル発生基質の横断面の形状は円形であり、前記エアロゾル発生基質の直径は3.0mm~20mmである、ことを特徴とする請求項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記切り欠きは、前記中空管状体の軸方向において前記中空管状体の一端から他端まで延在している、ことを特徴とする請求項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記中空管状体の対向する両端は共に開放端である、ことを特徴とする請求項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記発熱層はその一辺を中心として折り曲げられて設けられて、中空柱状体となり、前記中空柱状体の対向する両端は共に開放端である、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記発熱層は矩形である、ことを特徴とする請求項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
前記発熱層はアルミ箔又は銅箔であり、前記発熱層の厚さは0.05mm~0.3mmである、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧化装置の技術分野に関し、特にエアロゾル発生物品に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市販の加熱非燃焼製品は、発熱体が加熱非燃焼製品とは別のものであり、使用者は使用する際に発熱体を加熱非燃焼製品の内部に挿入したり加熱非燃焼製品の外部に被覆したりし、発熱体を加熱非燃焼製品と直接接触させ、発熱体へエネルギーを印加して発熱させることで、加熱非燃焼製品をベークし、エアロゾルを発生させて使用者に供する。加熱非燃焼製品と発熱体とが直接接触し、かつ発熱体が繰り返し使用されなければならないため、使用中に加熱非燃焼製品による汚れが発熱体に蓄積して付着していき、それをクリーニングすることが困難であり、また、加熱非燃焼製品による汚れが繰り返して加熱されると、焦げ臭や異臭などが生じて、喫煙味の一貫性が損なわれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が主に解決しようとする技術的課題は、発熱体が繰り返し加熱されるときに粘着した汚れが喫煙味に悪影響を与えるという従来技術の問題を解決するエアロゾル発生物品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の技術的課題を解決するために、本発明で使用される1つの技術案としては、エアロゾル発生基質と、折り曲げられて設けられるとともに、エアロゾル発生基質を収容する収容空間を画定する発熱層とを含み、発熱層は、対向する第1端と第2端を有し、第1端と第2端とが間隔を空けて設けられるエアロゾル発生物品を提供する。
【0005】
ここで、発熱層は、磁界において渦電流を発生させて発熱し、エアロゾル発生基質を加熱して、エアロゾルを発生させる。
【0006】
ここで、発熱層のうち、エアロゾル発生基質に接触する面は収容空間の内壁面であり、エアロゾル発生基質に接触していない面は収容空間の外壁面であり、発熱層の第1端及び第2端の両方は、収容空間の内壁面及び外壁面と間隔を空けて設けられる。
【0007】
ここで、エアロゾル発生基質は集合して柱状体となり、発熱層はエアロゾル発生基質の側面を取り囲んで中空管状体を構成し、かつ中空管状体の側壁に切り欠きが設けられ、これにより、発熱層の横断面が非閉合の形状になる。
【0008】
ここで、エアロゾル発生基質の横断面の形状は円形であり、エアロゾル発生基質の直径は3.0mm~20mmである。
【0009】
ここで、切り欠きは、中空管状体の軸方向において中空管状体の一端から他端まで延在している。
【0010】
ここで、中空管状体の対向する両端は共に開放端である。
【0011】
ここで、エアロゾル発生基質は集合して柱状体となり、発熱層の一辺はエアロゾル発生基質の側面に位置し、発熱層が折り曲げられて設けられ、発熱層の別の辺はエアロゾル発生基質の内部に位置する。
【0012】
ここで、発熱層はその一辺を中心として折り曲げられて設けられて、中空柱状体となり、中空柱状体の対向する両端は共に開放端である。
【0013】
ここで、発熱層は矩形である。
【0014】
ここで、発熱層はアルミ箔又は銅箔であり、発熱層の厚さは0.05mm~0.3mmである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。従来技術とは異なり、該エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基質と、折り曲げられて設けられるとともに、エアロゾル発生基質を収容するための収容空間を画定する発熱層とを含み、発熱層は対向する第1端と第2端を有し、第1端と第2端とが間隔を空けて設けられる。本願では、発熱層により形成された収容空間はエアロゾル発生基質を収容するものであり、発熱層の第1端と第2端が間隔を空けて設けられることによって、発熱層は非閉回路となり、エアロゾル発生物品が使用されるときに、発熱層は発熱してエアロゾル発生基質を加熱し、これによって、発熱層が繰り返して使用されることで加熱して焦げ臭や異臭を生じさせることを回避し、エアロゾルの喫煙味を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本願の実施例における技術案をより明瞭に説明するために、以下、実施例の説明に使用される図面を簡単に説明するが、明らかに、以下の説明における図面は、本願の幾つかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な努力を必要とせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本願に係るエアロゾル発生装置の一実施形態の構成模式図の一例である。
図2】本願の第1実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例である。
図3】本願の第2実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例である。
図4】本願の第3実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例である。
図5】本願の第4実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例である。
図6】本願の第5実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例である。
図7】本願の第5実施例に係るエアロゾル発生物品の別の構成模式図の一例である。
図8】本願の第6実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例である。
図9】本願の第6実施例に係るエアロゾル発生物品の別の構成模式図の一例である。
図10】本願に係る霧化本体の一実施形態の構成模式図の一例である。
図11】本願に係る霧化本体の一実施形態における取付台の構成模式図の一例である。
図12】本願に係る霧化本体の一実施形態における取付台の別の構成模式図の一例である。
図13】本願の第1実施例に係る霧化本体の部分断面模式図の一例である。
図14a】本願の第1実施例に係る霧化本体の発熱素子の一実施形態の断面模式図の一例である。
図14b】本願の第1実施例に係る霧化本体の発熱素子の別の実施形態の断面模式図の一例である。
図15】本願の第1実施例に係る霧化本体の発熱素子の立体構成模式図の一例である。
図16】本願の第1実施例に係る霧化本体の発熱素子の発熱配線層の構成模式図の一例である。
図17】本願に係るエアロゾル発生物品の一実施形態の加熱時間と温度との関係の模式図の一例である。
図18】本願の第2実施例に係る霧化本体の部分構成模式図の一例である。
図19】本願の第2実施例に係る霧化本体の部分断面模式図の一例である。
図20】本願に係るエアロゾル発生方法の一実施形態におけるフローを示す図の一例である。
図21】本願に係るガス連通ユニットの一実施形態の構成模式図の一例である。
図22】本願に係るガス連通ユニットの一実施形態の断面模式図の一例である。
図23】本願に係るガス連通ユニットの一実施形態におけるトップカバーの断面模式図の一例である。
図24】本願に係るガス連通ユニットの一実施形態におけるボトムカバーの断面模式図の一例である。
図25】本願に係るエアロゾル発生装置の一実施形態の部分断面模式図の一例である。
図26】本願に係るガス連通ユニットの一実施形態においてガスが流れる方向の模式図の一例である。
図27】本願に係るエアロゾル発生装置の別の実施形態の構成模式図の一例である。
図28】本願に係るエアロゾル発生装置の更に別の実施形態の構成模式図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面及び実施例を参照しながら本願を詳しく説明する。特に、以下の実施例は本願を説明するが、本願の範囲を限定するものではない。同様に、以下の実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではなく、当業者が創造的な努力を必要とせずに得る他の全ての実施例は、本願の特許範囲に属する。
【0018】
本願における用語「第1」、「第2」、「第3」は、説明にのみ使用され、相対重要性を指示又は示唆する、又は係る技術的な特徴の数を暗黙的に指示するものとして理解すべきではない。よって、「第1」、「第2」、「第3」によって特徴が限定される場合、当該特徴を少なくとも1つ明示的かつ暗黙的に含むことができる。本願の説明において、「複数」は、別に明確な限定がない限り、少なくとも2つ、例えば2つ、3つなどを意味する。本願の実施例における全ての方向指示語(例えば上、下、左、右、前、後など)は特定の姿勢(図面を参照)での各部材同士の相対位置関係、動きの状況などを示すものに過ぎず、この特定の姿勢が変わると、この方向指示語も変わる。本願の実施例における用語「含む」や「有する」及びこれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図している。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、記載されているステップ又はユニットに限定されるものではなく、必要に応じて記載されていないステップ又はユニット、又はこれらのプロセス、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又は構成要素を含んでもよい。
【0019】
本明細書に記載の「実施例」は、実施例を参照して説明される特定の特徴、構造又は特性が本願の少なくとも1つの実施例に含まれ得ることを意味する。明細書のさまざまなところに記載のこの句は、全て同一の実施例を指すわけではなく、また、他の実施例と個別又は代替の実施例でもない。当業者が明確かつ暗黙的に理解できるように、本明細書に記載の実施例は他の実施例と組み合わせられてもよい。
【0020】
図1に示すように、図1は、本願に係るエアロゾル発生装置の一実施形態の構成模式図の一例である。
【0021】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品1と、ガス連通ユニット2と、霧化本体3とを含む。霧化本体3は、霧化本体3のガス連通ユニット2に近い端部に設けられる発熱素子31を含み、エアロゾル発生物品1は、霧化本体3のガス連通ユニット2に近い一端に設けられる。すなわち、エアロゾル発生物品1は、ガス連通ユニット2と霧化本体3との間に設けられ、かつエアロゾル発生物品1は、発熱素子31に接触する。ガス連通ユニット2と霧化本体3とを接続して固定することにより、エアロゾル発生物品1に対する固定を実現する。
【0022】
具体的には、ガス連通ユニット2と霧化本体3とは、磁気吸引方式により固定して接続されてもよい。すなわち、ガス連通ユニット2及び霧化本体3のそれぞれに磁気吸引部材が設けられることにより、磁気吸引による接続が実現されるか、ガス連通ユニット2及び霧化本体3のうちの一方に磁石が設けられ、他方に金属部材が対応して設けられることにより、磁気吸引による接続が実現される。ガス連通ユニット2と霧化本体3は、バックル方式により固定して接続されてもよい。すなわち、ガス連通ユニット2には凸起が設けられ、霧化本体3には係合溝が対応して設けられることにより、バックル接続が実現され、又は、霧化本体3には凸起が設けられ、ガス連通ユニット2には係合溝が対応して設けられることにより、バックル接続が実現される。ガス連通ユニット2と霧化本体3との接続方式は、必要に応じて設計され、本願は、それを限定しない。
【0023】
図2に示すように、図2は、本願の第1実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例である。
【0024】
エアロゾル発生物品1は、エアロゾル発生基質11とパッケージ層12を含み、パッケージ層12は、エアロゾル発生基質11の少なくとも一部を覆って、エアロゾル発生基質11と発熱素子31とを隔離させる。エアロゾル発生物品1は、交換可能なものであり、使い捨て用品とすることができる。パッケージ層12のエアロゾル発生基質11を覆う面積は、具体的な実施に応じて選択でき、パッケージ層12がエアロゾル発生基質11と発熱素子31とを隔離できれば良い。つまり、パッケージ層12のエアロゾル発生基質11を覆う面積により、エアロゾル発生基質11と発熱素子31とが直接的に接触できないようにすればよい。
【0025】
発熱素子31は、パッケージ層12を加熱するものであり、パッケージ層12は、エアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11に熱を伝達してエアロゾルを発生させ、すなわち、エアロゾル発生物品1は抵抗式加熱を採用している。又は、発熱素子31は、電磁部材、例えば、ソレノイドであり、パッケージ層12は、電磁部材の磁界において渦電流を発生させて発熱し、エアロゾル発生基質11を加熱してエアロゾルを発生させ、すなわち、エアロゾル発生物品1は電磁式加熱を採用している。エアロゾル発生物品1が電磁式加熱を採用している場合、パッケージ層12は発熱層であり、発熱層は、発熱素子31(電磁部材)の磁界において渦電流を発生させて自己発熱し、エアロゾル発生基質11を加熱してエアロゾルを発生する。
【0026】
エアロゾル発生物品1が抵抗式加熱を採用している場合、パッケージ層12は、均一に熱を伝導するという特性があり、ガラス、セラミックス、金属などで製造されてもよく、要件を満たせばよく、すなわち、パッケージ層12は金属層、セラミックス層、ガラス層であってもよい。なお、パッケージ層12に備える、均一に熱を伝導するという特性により、エアロゾル発生基質11は均一に加熱され、エアロゾル品質の一貫性、すなわち喫煙味の一貫性の向上に有利である。エアロゾル発生物品1が電磁式加熱を採用している場合、パッケージ層12は磁界で発熱する金属、例えばアルミ箔で製造されてもよい。
【0027】
エアロゾル発生物品1はエアロゾル発生基質11とパッケージ層12を含み、かつパッケージ層12はエアロゾル発生基質11の少なくとも一部を覆うように構成されることによって、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11と発熱素子31とを隔離させ、発熱素子31とエアロゾル発生基質11が直接接触することが回避され、発熱素子31がエアロゾル発生基質11を加熱してエアロゾルを発生するときにエアロゾル残留物が発熱素子31に粘着することが回避され、発熱素子31に粘着されたエアロゾル残留物が除去されにくいという問題が回避され、発熱素子31が繰り返し使用されてもエアロゾルの喫煙味を損なうことはなく、使用者の使い心地が向上する。また、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11の少なくとも一部を覆うことによって、エアロゾル発生基質11が使用し切れると、パッケージ層12とエアロゾル発生基質11を一体として捨てて、新しいエアロゾル発生物品1を交換することができ、このように、エアロゾル発生基質11の交換の利便性や衛生性がより向上する。
【0028】
具体的に実施する際には、エアロゾル発生基質11は粉体、糸状体、塊状体としてもよい。エアロゾル発生基質11として粉体又は糸状体が使用される場合、粉体又は糸状体が所定の形状にするのが困難であることから、金型の使用が必要とされ、所定の形状のエアロゾル発生物品1は、パッケージ層12を模具にセットして、エアロゾル発生基質11を詰めることによって得られ、エアロゾル発生基質11として塊状体が使用される場合、エアロゾル発生基質11をパッケージ層12と組み立ててエアロゾル発生物品1を製造するのがより簡便であり、さらに、必要に応じて、エアロゾル発生基質11は柱状体、層状体や他の形状に設計されてもよく、これにより、所望のエアロゾル発生物品1の形状が得られる。以下の説明において、エアロゾル発生基質11について塊状体のものを説明する。
【0029】
なお、エアロゾル発生基質11を覆うパッケージ層12の少なくとも一部はエアロゾル発生基質11と発熱素子31とを隔離させるものであり、加熱効率を高く確保するために、この部分のパッケージ層12はエアロゾル発生基質11に密着して設けられる。
【0030】
エアロゾル発生物品1の第1実施例では、エアロゾル発生基質11は集合して柱状体になり、パッケージ層12は中空柱状とされ、かつエアロゾル発生基質11の側面を覆っている。例えば、パッケージ層12はシート状であってもよく、巻回により中空柱状になり、パッケージ層12はテープ状であってもよく、巻き付けることにより中空柱状になる。本実施例におけるエアロゾル発生物品1は、抵抗式加熱、電磁式加熱を採用してもよく、必要に応じて選択してもよい。なお、本実施例におけるエアロゾル発生基質11は、側面を加熱面、底面をエアロゾル放出面とする。
【0031】
例示的には、エアロゾル発生基質11が集合してなる柱状体は円柱、三角柱、四角柱などであってもよく、パッケージ層12の構造のサイズがエアロゾル発生基質11の構造のサイズに合わせて設定され、パッケージ層12がエアロゾル発生基質11の側面を完全に覆えばよい。加熱効率を高く確保するために、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11の側面に密着して設けられる。
【0032】
エアロゾル発生物品1が電磁式加熱を採用している場合、発熱素子31は電磁部材、パッケージ層12は発熱層であり、発熱層は電磁部材の磁界において渦電流を発生させて発熱し、エアロゾル発生基質11を加熱してエアロゾルを発生する。発熱層は柱状構造として設けられ、かつ非閉回路となり、エアロゾル発生基質11は柱状構造の内部に設けられる。具体的には、発熱層は捲り上げられて、エアロゾル発生基質11を収容する収容空間を画成する。ここで、発熱層は、第1端と、第1端に対向する第2端とを有し、第1端と第2端は対向して設けられる。発熱層のうち、エアロゾル発生基質11に接触する面は収容空間の内壁面であり、エアロゾル発生基質11に接触していない面は収容空間の外壁面である。発熱層の第1端及び第2端は、いずれも収容空間の内壁面及び外壁面と間隔を空けて設けられる。
【0033】
一実施形態では、エアロゾル発生基質11は集合して柱状体になり、発熱層はエアロゾル発生基質11の側面を取り囲んで中空管状体になり、かつ、中空管状体の側壁に切り欠きが設けられ、これにより、発熱層は非閉回路となる。つまり、発熱層の第1端及び第2端は対向して設けられ、かつ互いに間隔を空けている。中空管状体の対向する両端は全て開放端であり、発熱層はエアロゾル発生基質11の側面を覆い、構造は図2に示されており、ここで、切り欠きは中空管状体の軸方向において中空管状体の一端から別の端に延在している。
【0034】
別の実施形態では、発熱層は矩形のシート状であり、その一辺を中心に捲り上げて中空柱状体になり、かつ、発熱層の対向する両側辺の間に隙間があり、これにより、発熱層は非閉回路となり、構造は図2に示されている。ただし、エアロゾル発生基質11の横断面形状は円形、三角形などであってもよく、エアロゾル発生基質11の横断面が円形である場合、エアロゾル発生基質11の直径は3.0mm~20mmである。ここで、発熱層はアルミ箔又は銅箔であり、発熱層の厚さは0.05mm~0.3mmである。
【0035】
エアロゾル発生物品1が抵抗式加熱を採用する場合、図2の構造では、パッケージ層12は閉回路であっても、非閉回路であってもよく、具体的には、必要に応じて設計されてもよい。
【0036】
図3に示すように、図3は本願の第2実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例である。
【0037】
エアロゾル発生物品1の第2実施例では、エアロゾル発生基質11は集合して柱状体になり、例示的には、エアロゾル発生基質11は円柱、三角柱、四角柱などであってもよい。エアロゾル発生基質11には挿設溝111が設けられ、パッケージ層12は挿設溝111に設けられ、かつ挿設溝111の内壁を覆い、発熱素子31はパッケージ層12によって囲まれた空洞120に挿入される。本実施例では、エアロゾル発生物品1は抵抗式加熱を採用している。なお、本実施例では、エアロゾル発生基質11の挿設溝111の内壁面は加熱面であり、エアロゾル発生基質11の外面は全体としてエアロゾル放出面として機能することができ、具体的には、必要に応じて設計されてもよい。一実施形態では、パッケージ層12は折り畳まれて多層構造にしてからエアロゾル発生基質11に挿入されてもよく、使用する際にシート状の発熱素子31がパッケージ層12の層間に挿入され、これにより、発熱素子31とエアロゾル発生基質11が接触しないようにする。
【0038】
図4に示すように、図4は本願の第3実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例である。
【0039】
エアロゾル発生物品1の第3実施例では、エアロゾル発生基質11は集合して層状体になり、パッケージ層12とエアロゾル発生基質11は積層されて一体として柱状又は略柱状、例えば春巻き状に捲り上げられ、このように、エアロゾル発生基質11の外面がパッケージ層12で覆われ、内部にもパッケージ層12が設けられ、つまり、パッケージ層12は第1端と第2端を有し、第2端は第1端を中心に捲り上げられてロール状になり、エアロゾル発生基質11はロール状のパッケージ層12の隙間に詰められる。例示的には、エアロゾル発生基質11の層状体の断面は正方形、長方形などであってもよく、エアロゾル発生基質11とパッケージ層12とを捲り上げた柱状は円柱、三角柱、四角柱などであってもよい。本実施例では、エアロゾル発生物品1は抵抗式加熱であってもよく、電磁式加熱を採用してもよく、具体的には、必要に応じて決定する。
【0040】
なお、本実施例では、エアロゾル発生基質11とパッケージ層12とを捲り上げた柱状の側面は加熱面であり、底面はエアロゾル放出面である。パッケージ層12とエアロゾル発生基質11とが同時に捲り上げられやすく、また、パッケージ層12がエアロゾル発生基質11と発熱素子31とを隔離させるために、パッケージ層12の構造のサイズが、エアロゾル発生基質11の層状体の構造のサイズに合わせて設定される。
【0041】
エアロゾル発生物品1が電磁式加熱を採用している場合、発熱素子31は電磁部材であり、パッケージ層12は発熱層であり、発熱層は電磁部材の磁界において渦電流を発生させて発熱し、エアロゾル発生基質11を加熱してエアロゾルを発生する。発熱層は柱状構造として構成され、かつ非閉回路になり、エアロゾル発生基質11は柱状構造の内部に設けられる。具体的には、エアロゾル発生基質11は集合して柱状体になり、発熱層は矩形のシート状であり、発熱層の一辺はエアロゾル発生基質11の側面に位置し、発熱層は捲り上げられ、発熱層の別の辺はエアロゾル発生基質11の内部に位置し、これにより、非閉回路(図4参照)が形成される。つまり、エアロゾル発生基質11は発熱層上に覆われ、発熱層の第2端は第1端を中心に巻設され、発熱層の第1端は曲がって、かつエアロゾル発生基質11の内部に位置し、発熱層の第2端はエアロゾル発生基質11の外側に位置する。ここで、収容空間の内壁面は発熱層の第1面127、及び発熱層のエアロゾル発生基質11内に捲り上げられた部分の第2面128であり、収容空間の外壁面は発熱層のうちエアロゾル発生基質11内に捲り上げられておらず、かつエアロゾル発生基質11に接触していない部分の第2面128であり、発熱層の第1端は収容空間の内壁面と間隔を空けて設けられ、発熱層の第2端は収容空間の外壁面と間隔を空けて設けられる。
【0042】
図5に示すように、図5は本願の第4実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例である。
【0043】
エアロゾル発生物品1の第4実施例では、エアロゾル発生基質11は集合して層状体になり、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11の外面全体を覆い、かつ、エアロゾル発生基質11の発熱素子31から離れた側のパッケージ層12には、エアロゾルを放出するための第1貫通孔121が設けられる。本実施例では、エアロゾル発生物品1は、抵抗式加熱を採用してもよいし、電磁式加熱を採用してもよく、具体的には、必要に応じて決定する。
【0044】
例示的には、エアロゾル発生基質11の層状体の断面は円形、正方形、長方形などであってもよく、具体的には、必要に応じて設定される。なお、本実施例では、パッケージ層12がエアロゾル発生基質11の外面全体を覆うので、エアロゾル発生基質11のパッケージ層12に接触する面は全て加熱面になり、第1貫通孔121が設けられたパッケージ層12に対応するエアロゾル発生基質11の面はエアロゾル放出面である。
【0045】
図6及び図7に示すように、図6は本願の第5実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例であり、図7は本願の第5実施例に係るエアロゾル発生物品の別の構成模式図の一例である。
【0046】
エアロゾル発生物品1の第5実施例では、エアロゾル発生基質11は集合して層状体になり、例示的には、エアロゾル発生基質11の層状体の断面は円形、正方形、長方形などであってもよく、具体的には、必要に応じて設定される。パッケージ層12はエアロゾル発生基質11の発熱素子31に近い側の面を覆い、エアロゾル発生基質11と発熱素子31とを隔離させる。つまり、パッケージ層12は凹部122を画定し、凹部122にはエアロゾル発生基質11が設けられている。凹部122は環状側壁と底壁とを含み、エアロゾル発生物品1が霧化本体3に係合されやすいように、環状側壁の外側には掛設タブ1221が設けられる。
【0047】
なお、本実施例では、エアロゾル発生基質11において、パッケージ層12に接触する面は加熱面であり、パッケージ層12に接する面以外、全てエアロゾル放出面であり、具体的には、必要に応じて設定される。すなわち、エアロゾル発生基質11の底面は凹部122の底壁に密着し、エアロゾル発生基質11の側面は凹部122の環状側壁に接触してもよいし、接触しなくてもよく、具体的には、必要に応じて設定される。本実施例では、エアロゾル発生物品1は抵抗式加熱を採用してもよいし、電磁式加熱を採用してもよく、具体的には、必要に応じて決定する。
【0048】
一実施形態では、図6に示すように、複数のエアロゾル発生物品1は互いに独立しており、複数のエアロゾル発生物品1のパッケージ層12は互いに独立している。具体的には、1つのパッケージ層12は1つの凹部122を画定し、複数のパッケージ層12は複数の凹部122を画定し、それぞれの凹部122にはエアロゾル発生基質11が設けられており、隣接する凹部122は間隔を空けて設けられる。エアロゾル発生物品1のエアロゾル発生装置への組み立てやすさから、エアロゾル発生物品1のパッケージ層12は、エアロゾル発生基質11の発熱素子31に近い側の面を覆うことに加え、エアロゾル発生物品1が霧化本体3に係合されやすいようにエアロゾル発生基質11の側面に対して折り曲げられて掛設タブ1221を形成し、本実施形態では、隣接する凹部122の掛設タブ1221は間隔を空けて設けられる。つまり、パッケージ層12は折り曲げられて凹部122を形成し、エアロゾル発生基質11は凹部122に設けられる。凹部122の環状側壁とエアロゾル発生基質11の側面との間隔が0.1mm~1.0mmであり、これにより、エアロゾルがよりうまく放出され、任意選択的に、凹部122の環状側壁とエアロゾル発生基質11の側面との間隔が0.2mm~0.3mmである。エアロゾル発生基質11の底面は凹部122の底壁に密着し、加熱効率を向上させる。
【0049】
別の実施形態では、複数のエアロゾル発生物品1が同時にエアロゾル発生装置に組み立てられるように、複数のエアロゾル発生物品1は一体構造として構成され、すなわち、複数のエアロゾル発生物品1のパッケージ層12は完全な層構造であり、図7に示すように、パッケージ層12によって複数のエアロゾル発生物品1が一体構造に形成される。具体的には、パッケージ層12によって画定された凹部122は複数あり、すなわち、パッケージ層12は折り曲げられて間隔を空けて設けられた複数の凹部122を形成し、複数の凹部122のいずれにも、エアロゾル発生基質11が設けられる。隣接する凹部122の環状側壁は間隔を空けて設けられ、これにより、隣接するエアロゾル発生基質11は互いに独立しており、隣接するエアロゾル発生基質11は個別に加熱され、加熱されるときに相手に影響を与えることはない。隣接する凹部122の掛設タブ1221には共通の部分がある。さらに、加熱効率を向上させるために、パッケージ層12では、隣接する凹部122の間の共通部分となる掛設タブ1221には第1遮断孔123が設けられ、このように、空気を利用して断熱が行われ、隣接する凹部122の間の熱伝導が低減し、加熱するときに隣接するエアロゾル発生基質11の互いの影響が最小化される。凹部122の環状側壁とエアロゾル発生基質11の側面との間隔が0.1mm~1.0mmであり、これにより、エアロゾルがよりうまく放出され、任意選択的に、凹部122の環状側壁とエアロゾル発生基質11の側面との間隔が0.2mm~0.3mmである。エアロゾル発生基質11の底面は凹部122の底壁に密着し、加熱効率を向上させる。
【0050】
図8及び図9に示すように、図8は本願の第6実施例に係るエアロゾル発生物品の構成模式図の一例であり、図9は本願の第6実施例に係るエアロゾル発生物品の別の構成模式図の一例である。
【0051】
エアロゾル発生物品1の第6実施例では、被覆層13をさらに含む以外、エアロゾル発生物品1の構造は第5実施例とほぼ同じである。
【0052】
エアロゾル発生物品1の第6実施例では、エアロゾル発生基質11は集合して層状体になり、例示的には、エアロゾル発生基質11の層状体の断面は円形、正方形、長方形などであってもよく、具体的には、必要に応じて設定される。パッケージ層12はエアロゾル発生基質11の発熱素子31に近い側の面を覆い、エアロゾル発生基質11と発熱素子31とを隔離させる。つまり、パッケージ層12は凹部122を画定し、凹部122にはエアロゾル発生基質11が設けられる。凹部122は環状側壁と底壁とを含み、エアロゾル発生物品1が霧化本体3に係合されやすいように、環状側壁の外側には掛設タブ1221がある。被覆層13はパッケージ層12の少なくとも一部及び凹部122の開口を覆い、エアロゾル発生基質11はパッケージ層12と被覆層13との間に位置し、被覆層13のうち凹部122の開口に対応する箇所に、エアロゾルを放出するための第2貫通孔131が設けられる。すなわち、被覆層13はパッケージ層12の表面に設けられ、かつ凹部122を覆い、被覆層13のうち凹部122に対応する箇所に第2貫通孔131が設けられる。被覆層13は、主として、エアロゾル発生基質11を凹部122に固定する役割を果たし、被覆層13は、リベット留め、包みや高温接着剤によってパッケージ層12上に固定される。被覆層13の材質は金属であり、任意選択的に、被覆層13の材質はアルミ箔である。被覆層の厚さは0.02mm~0.1mmであり、任意選択的に、被覆層の厚さは0.02mm~0.05mmである。
【0053】
なお、本実施例では、エアロゾル発生基質11において、パッケージ層12に接触する面は加熱面であり、パッケージ層12に接触する面以外、全てエアロゾル放出面であり、具体的には、必要に応じて設定される。すなわち、エアロゾル発生基質11の底面は凹部122の底壁に密着し、エアロゾル発生基質11の側面は凹部122の環状側壁に接触してもよいし、接触しなくてもよく、具体的には、必要に応じて設定される。本実施例では、エアロゾル発生物品1は抵抗式加熱を採用してもよいし、電磁式加熱を採用してもよく、具体的には、必要に応じて決定する。
【0054】
一実施形態では、図8に示すように、複数のエアロゾル発生物品1は互いに独立しており、すなわち、複数のエアロゾル発生物品1のパッケージ層12は互いに独立しており、複数のエアロゾル発生物品1の被覆層13は互いに独立しており、すなわち、1つのパッケージ層12は1つの凹部122を画定し、1つの被覆層13は1つの凹部122を覆う。具体的には、パッケージ層12の配置形態は図6に示されるエアロゾル発生物品1のパッケージ層12の配置形態と同じであり、かつ、パッケージ層12とエアロゾル発生基質11との嵌合関係は、図6に示されるエアロゾル発生物品1のパッケージ層12とエアロゾル発生基質11との嵌合関係と同じであるので、ここでは詳しく説明しない。
【0055】
別の実施形態では、複数のエアロゾル発生物品1が同時にエアロゾル発生装置に組み立てられるように、複数のエアロゾル発生物品1は一体構造として構成され、すなわち、複数のエアロゾル発生物品1のパッケージ層12は完全な層構造であり、図9に示すように、複数のエアロゾル発生物品1の被覆層13は完全な層構造であり、パッケージ層12及び被覆層13によって複数のエアロゾル発生物品1は一体構造に形成される。具体的には、パッケージ層12の配置形態は図7に示されるエアロゾル発生物品1のパッケージ層12の配置形態と同じであり、かつ、パッケージ層12とエアロゾル発生基質11との嵌合関係は図6に示されるエアロゾル発生物品1のパッケージ層12とエアロゾル発生基質11との嵌合関係と同じであるので、ここでは詳しく説明しない。図7に示されるエアロゾル発生物品1と異なり、図9に示されるエアロゾル発生物品1では、被覆層13は複数の凹部122を覆い、かつ、凹部122に対応する位置に、エアロゾルを放出するための第2貫通孔131が設けられており、第1遮断孔123に対応して第2遮断孔132が設けられ、このように、空気を利用して断熱が行われ、隣接する凹部122の間の熱伝導が低減し、加熱するときに隣接するエアロゾル発生基質11の互いの影響が最小化される。
【0056】
エアロゾル発生物品1の第1実施例、第2実施例、第3実施例、第4実施例、第5実施例、及び第6実施例では、パッケージ層12の材質は金属であり、任意選択的に、パッケージ層12の材質は銅箔又はアルミ箔である。高い加熱効率を達成させるために、パッケージ層12の厚さは0.05mm~0.3mmとし、任意選択的に、パッケージ層12の厚さは0.1mm~0.15mmである。
【0057】
エアロゾル発生物品1の第1実施例、第2実施例では、エアロゾル発生基質11の柱状体の断面において両点間の最大の間隔は0.5mm~3mmであり、これは、エアロゾル発生基質11のより効果的な加熱に有利であり、かつ、エアロゾル発生基質11の一部が長時間加熱されることを回避する。エアロゾル発生物品1の第3実施例、第4実施例、第5実施例及び第6実施例では、エアロゾル発生基質11のシート状体の厚さは0.5mm~3mmとし、厚さが薄いほど、エアロゾル発生基質11のパッケージ層12から離れた面の加熱に有利であり、エアロゾル発生基質11が加熱されて使い切れるまでの時間が短く、これにより、エアロゾル発生基質11の一部が長時間加熱されることを回避し、焦げ臭いが生じて喫煙味を損なうことを回避でき、任意選択的に、エアロゾル発生基質11の厚さは1.0mm~2.0mmである。
【0058】
エアロゾル発生物品1の第4実施例、第5実施例及び第6実施例では、エアロゾル発生基質11のシート状体の断面形状は円形であり、エアロゾル発生基質11の直径は3.0mm~20mmとし、任意選択的に、エアロゾル発生基質11の直径は8.0mm~12.0mmである。
【0059】
以下の説明において、エアロゾル発生物品1は、第6実施例の図9に示すような構造を採用している。
【0060】
図10に示すように、図10は本願に係る霧化本体の一実施形態の構成模式図の一例である。
【0061】
霧化本体3はケース30、取付台32、コントローラ33、及び電源34をさらに含む。ケース30は取付空間300を有し、取付台32は、ガス連通ユニット2と組み合わせて霧化室24(図25参照)を形成するために、取付空間300内に設けられ、かつ、ケース30の一端から露出し、取付台32には少なくとも1つの取付部320が形成されており、取付部320はエアロゾル発生物品1を取り付けるものであり、発熱素子31は取付部320に対応して設けられ、エアロゾル発生物品1を加熱することに用いられ、コントローラ33及び電源34は取付空間300内に設けられ、かつ取付台32のガス連通ユニット2から離れた側に位置し、コントローラ33は電源34を制御して発熱素子31に給電させる。なお、取付部320には、1つ又は複数のエアロゾル発生物品1が設けられてもよく、1つの取付部320に1つのエアロゾル発生物品1が設けられてもよく、すなわち、取付部320の数及び発熱素子31の数はエアロゾル発生物品1の数と同じであり、具体的には、必要に応じて設定される。以下の説明において、1つの取付部320には、1つのエアロゾル発生物品1が設けられる。
【0062】
図11及び図12に示すように、図11は本願に係る霧化本体の一実施形態における取付台の構成模式図の一例である。図12は本願に係る霧化本体の一実施形態における取付台の別の構成模式図の一例である。
【0063】
具体的な実施では、取付台32には、少なくとも1つの取付部320が形成されており、取付台32には、少なくとも1つの凹溝321が形成されてもよく、1つの凹溝321は1つの取付部320として機能し、凹溝321による内部空間はエアロゾル発生物品1の取付位置(図11参照)となり、すなわち、凹溝321は取付部320としてエアロゾル発生物品1を容置し、取付台32には、複数の凸起322が設けられてもよく、複数の凸起322によって囲まれた空間はエアロゾル発生物品1の取付位置になり、複数の凸起322によって囲まれた空間は1つの取付部320(図12参照)になる。取付部320の配置形態は必要に応じて設計されてもよく、エアロゾル発生物品1を固定できるものであればよい。
【0064】
加熱効率を向上させるために、エアロゾル発生物品1の側面と取付部320の内側面との間には、空気による断熱のために、隙間が存在し、発熱素子31は取付部320の内側面との間の少なくとも一部が間隔を空けて設けられ、これにより、発熱素子31と凹溝321の内壁面との間で空気による断熱が図られ、発熱素子31がエアロゾル発生物品1を加熱する熱は、ほとんどエアロゾル発生物品1により吸収され、極めて少ない部分が取付台32に伝導され、これにより、熱損失が減少する。
【0065】
図13に示すように、図13は本願の第1実施例に係る霧化本体の部分断面模式図の一実施形態である。
【0066】
霧化本体3の第1実施例では、取付台32には凹溝321が取付部320として形成されており、すなわち、取付部320は凹溝321として構成され、エアロゾル発生物品1及び発熱素子31は凹溝321内に設けられる。具体的には、凹溝321はエアロゾル発生物品1を容置するための収納キャビティ(図示せず)を有する。凹溝321には発熱素子31が設けられており、発熱素子31は通電の条件で熱を発生させてエアロゾル発生物品1を加熱する。具体的には、発熱素子31は通電の条件で熱を発生させて、パッケージ層12を加熱し、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11に熱を伝導してエアロゾルを発生させ、すなわち、エアロゾル発生物品1は抵抗式加熱を採用している。加熱効率を向上させるために、発熱素子31はエアロゾル発生物品1のパッケージ層12に密着して設けられる。なお、取付部320内には1つ又は複数の発熱素子31が設けられてもよく、エアロゾル発生物品1を均一に加熱できればよく、具体的には、必要に応じて決定する。以下、取付部320に1つの発熱素子31が設けられる場合について説明する。
【0067】
一実施形態では、複数のエアロゾル発生物品1が設けられ、取付台32には複数の取付部320が形成されており、各取付部320内に発熱素子31及びエアロゾル発生物品1が設けられる。すなわち、取付台32には複数の凹溝321が設けられ、1つの凹溝321は1つの取付部320として機能し、1つの凹溝321には1つのエアロゾル発生物品1が設けられ、霧化本体3は複数の発熱素子31を含み、1つの発熱素子31は1つの取付部320に対応して設けられ、すなわち、1つの凹溝321に1つの発熱素子31が設けられる。発熱素子31のピンが収納キャビティ外で電源34に電気的に接続される。発熱素子31のピンが収納キャビティを避けて電源34に接続されるか、又は発熱素子31のピンが凹溝321の底壁を貫通して電源34に接続される。
【0068】
エアロゾル発生物品1が均一に加熱されるように、エアロゾル発生物品1の発熱素子31での投影が、少なくとも発熱素子31の一部を覆い、すなわち、発熱素子31のエアロゾル発生物品1に接触する面の面積が、発熱素子31の表面積よりも大きく、これにより、発熱素子31はエアロゾル発生物品1の横断面全体を均一に加熱し、喫煙味の一貫性を保持することに有利である。
【0069】
エアロゾル発生物品1及び発熱素子31が取付台32に形成された凹溝321に設けられ、すなわち、発熱素子31によるエアロゾル発生物品1の加熱が凹溝321にて行われるため、加熱効率を向上させ、熱損失を減少させるために、取付台32は低熱伝導性の耐高温材質、例えば、セラミックス、フォームなどで製造される。本実施例では、取付台32は低熱伝導性の耐高温セラミックスで製造される。隣接する凹溝321同士の影響を避けるために、取付台32の隣接する凹溝321の間に第3遮断孔323が設けられることにより、熱損失がさらに減少する。
【0070】
加熱効率をさらに向上させるために、エアロゾル発生物品1の側面と凹溝321の側面との間には、空気による断熱のために、隙間が存在し、発熱素子31は凹溝321の内壁面との間の少なくとも一部が間隔を空けて設けられ、これにより、発熱素子31と凹溝321の内壁面との間で空気による断熱が図られ、発熱素子31がエアロゾル発生物品1を加熱する熱は、ほとんどエアロゾル発生物品1により吸収され、極めて少ない部分は取付台32に伝導され、これにより、熱損失が減少する。
【0071】
一実施形態では、発熱素子31は発熱体311と、発熱体311に固定して接続される取付タブ312とを含み、発熱体311は取付タブ312を介して凹溝321の側面に接続され、すなわち、発熱体311は取付タブ312を介して凹溝321に固定され、かつ、発熱体311は凹溝321の底面と間隔を空けて設けられ、これにより、空気による断熱が図られる。なお、取付タブ312と凹溝321の側面との接触面積が小さいほど、熱損失の減少に有利であり、取付タブ312が発熱体311を凹溝321の側面に固定できればよい。複数の凹溝321では、発熱素子31と凹溝321の固定方式が同じである。
【0072】
別の実施形態では、凹溝321の底面にボス3211が設けられ、発熱素子31はボス3211の上方に設けられ、ボス3211は発熱素子31の一部に接触し、かつ、発熱素子31は凹溝321の側面との間の少なくとも一部が間隔を空けて設けられ、これにより、空気による断熱が図られる。なお、ボス3211と発熱素子31との接触面積が小さいほど、熱損失の低減に有利であり、ボス3211が発熱素子31を凹溝321に固定できればよい。複数の凹溝321では、発熱素子31と凹溝321の固定方式が同じである。
【0073】
本実施例では、発熱素子31の位置を固定し、発熱素子31の凹溝321での揺れを回避するために、発熱素子31は、発熱体311と、発熱体311に固定して接続される取付タブ312とを含み、発熱体311は凹溝321の側面と間隔を空けて設けられ、発熱体311は取付タブ312を介して凹溝321の側面に接続され、かつ、発熱体311は凹溝321の底面と間隔を空けて設けられ、凹溝321の底面にボス3211が設けられ、発熱体311はボス3211に係合される。つまり、発熱体311は取付タブ312及びボス3211を介して凹溝321に固定される。複数の凹溝321では、発熱素子31と凹溝321の固定方式が同じである。
【0074】
発熱素子31は、3秒以内で500℃に昇温可能に設定されることによって、エアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11は速く揮発温度に達してエアロゾルを放出する。さらに、エアロゾル発生物品1のパッケージ層12の高熱伝導性能、エアロゾル発生基質11の厚さが薄い、熱伝導が速いという特徴、取付台32の低熱伝導性や耐高温性、及び取付台32と発熱素子31及びエアロゾル発生物品1との間での空気による断熱によって、全体の加熱効率が向上し、エアロゾル発生物品1中のエアロゾル発生基質11が速くエアロゾルを放出できる。
【0075】
図14a、14b及び図15に示すように、図14aは本願の第1実施例に係る霧化本体における発熱素子の一実施形態の断面模式図の一例であり、図14bは本願の第1実施例に係る霧化本体における発熱素子の別の実施形態の断面模式図の一例であり、図15は本願の第1実施例に係る霧化本体における発熱素子の立体構成模式図の一例である。
【0076】
発熱素子31は、発熱体311と取付タブ312とを含む。発熱体311は、熱伝導基層319、発熱配線層315、及び電極317を含み、すなわち、発熱素子31は、熱伝導基層319、発熱配線層315、及び電極317を含む。熱伝導基層319は、対向する第1面と第2面を含み、熱伝導基層319の第2面はエアロゾル発生物品1に接触するものであり、発熱配線層315は熱伝導基層319の第1面に設けられる。発熱配線層315が熱伝導基層319の第1面に設けられることによって、熱伝導基層319の表面全体の温度が均一になり、すなわち、熱伝導基層319の表面全体は高温領域になる。電極317は発熱配線層315の熱伝導基層319から離れた側の面に設けられ、発熱配線層315に電気的に接続される。
【0077】
発熱素子31はピン317aをさらに含み、ピン317aの一端は電極317に接続され、別の端は電源34に接続される。
【0078】
従来の発熱素子は、ほとんどエアロゾル発生基質に挿入され、ごく一部はエアロゾル発生基質外に露出する。発熱素子のエアロゾル発生基質に挿入された部分は高温領域となり、エアロゾル発生基質を加熱し、エアロゾル発生基質外に露出した部分は低温領域となり、引き出し線を組み立てるための支点の設置に有利であり、低温領域には、引き出し線が設けられる引き出し領域が設けられ、これにより、発熱素子とコントローラとの電気的接続が達成される。発熱素子には高温領域+低温領域+引き出し領域のレイアウトが取られ、低温領域が組み立てるための支点とし、温度均一性が劣り、一方、本願の発熱素子31は、表面全体が高温領域であり、温度が均一であり、電極317は高温領域に組み立てられる。
【0079】
本願では、発熱素子31の発熱体311はシート状構造である。発熱体311がシート状構造として構成されることにより、発熱素子31とエアロゾル発生物品1が大面積で接触し、エアロゾル発生物品1が均一に加熱され、喫煙味の一貫性が図られる。発熱配線層315は発熱してこの熱を熱伝導基層319に伝導し、発熱配線層315の熱利用率を向上させるために、熱伝導基層319の厚さは0.1mm~1.0mmであり、任意選択的に、熱伝導基層319の厚さは0.2mmである。熱伝導基層319の形状としては、必要に応じて円形、方形などとしてもよい。
【0080】
熱伝導基層319は熱伝導性セラミックス材料で製造されてもよい。発熱素子31は保護層316をさらに含み、保護層316は発熱配線層315の熱伝導基層319から離れた側の面に設けられる(図14a参照)。保護層316の形状は熱伝導基層319の形状に応じて設計され、保護層316の材質は発熱配線層315を保護するために高硬度や耐高温特性を有し、発熱配線層315の高温安定性を向上させる。任意選択的に、保護層316の材質はセラミックス釉薬である。
【0081】
熱伝導基層319は金属材料で製造されてもよい。発熱素子31は絶縁層314と保護層316とをさらに含み、絶縁層314は熱伝導基層319と発熱配線層315との間に設けられ、保護層316は発熱配線層315の絶縁層314から離れた側の面に設けられ、つまり、保護層316は発熱配線層315の熱伝導基層319から離れた側の面に設けられる(図14b参照)。具体的には、熱伝導基層319は高い熱伝導率の金属材質、例えば、ステンレス鋼、銅合金、アルミ合金などを用いて製造され、このような材質は強度や靭性に優れ、破断しやすく、信頼性に優れ、高速昇温の場合には熱伝導基層319の温度場の均一性が良好である。任意選択的に、熱伝導基層319の材質は430ステンレス鋼である。絶縁層314、保護層316の形状は熱伝導基層319の形状に応じて設計される。保護層316の材質は発熱配線層315を保護するために高硬度や耐高温特性を有し、発熱配線層315の高温安定性を向上させる。任意選択的に、保護層316の材質はセラミックス釉薬である。
【0082】
発熱体311がエアロゾル発生物品1に密着しているため、発熱体311の1つの面だけがエアロゾル発生物品1に接触し、すなわち、熱伝導基層319の第2面だけがエアロゾル発生物品1に接触し、このため、熱伝導基層319の第1面及び第2面の両方に絶縁層314が設けられなくてもよく、両面に保護層316を設ける必要がなく、これにより、プロセスの流れが簡素化される。
【0083】
発熱素子31とエアロゾル発生物品1との接触面積をさらに大きくするために、熱伝導基層319の第2面は円弧面構造とされ、このような場合、エアロゾル発生物品1の熱伝導基層319の第2面に接触する面は円弧面とされ、すなわち、エアロゾル発生物品1の発熱素子31に接触する面は円弧面であり、かつ、エアロゾル発生物品1の発熱素子31に接触する面の湾曲方向及び湾曲の度合いは熱伝導基層319の湾曲方向及び湾曲の度合いに合わせて設定される。
【0084】
さらに、発熱配線層315は発熱してこの熱を熱伝導基層319に伝導し、熱伝導基層319の表面全体の温度を均一にするために、熱伝導基層319の第1面も円弧面とされ、第1面の湾曲方向及び湾曲の度合いは第2面の湾曲方向及び湾曲の度合いと同じであり、すなわち、熱伝導基層319の第1面は第2面に対応する円弧面構造とされる。一実施形態では、第1面及び第2面の凸起方向は電極317から離れた方向である。別の実施形態では、第1面及び第2面の凸起方向は電極317に近づく方向である。
【0085】
なお、熱伝導基層319が金属材料で製造され、かつ熱伝導基層319の第1面及び第2面が全て円弧面構造である場合、熱伝導基層319の表面全体の温度を均一にするために、絶縁層314の断面は円弧とされ、この円弧の湾曲方向及び湾曲の度合いは熱伝導基層319の第2面の湾曲方向及び湾曲の度合いと同じである。絶縁層314は高温でも極めて優れた安定性及び絶縁性能を有する。
【0086】
取付タブ312は熱伝導基層319に設けられ、具体的には、熱伝導基層319の周縁には、複数の取付タブ312が間隔を空けて設けられ、取付タブ312は発熱素子31を固定するためのものである。取付タブ312の熱伝導基層319の側面に接触する長さとその側面の周長との比が1:12未満である。取付タブ312と熱伝導基層319との接触面積が小さいほど、発熱体311が取付タブ312を介して他の部材に伝導される熱が少なく、発熱素子31の熱損失の低減に有利であり、取付タブ312のサイズとしては、発熱体311を固定できるものに設定すればよい。
【0087】
なお、取付タブ312は熱伝導基層319の周縁から外へ延伸してなるものであってもよい。任意選択的に、取付タブ312の厚さが熱伝導基層319の厚さよりも小さく、これにより、発熱体311が取付タブ312を介して他の部材に伝導される熱が減少し、発熱素子31の熱損失の減少に有利である。発熱素子31は取付タブ312を介して凹溝321に取り付けられ、熱伝導基層319と凹溝321の側壁との間に空気隙間が形成され、このように、空気を利用して断熱が行われ、発熱素子31のエネルギー利用率が向上する。
【0088】
発熱素子31の発熱配線層315はTCR特性を有し、発熱配線層315は電極317を介してコントローラ33に電気的に接続される。発熱配線層315は3秒以内で500℃に昇温可能である。発熱配線層315は全体として高温領域であり、発熱配線層315に設けられた電極317は高温領域に組み立てられる。
【0089】
図16に示すように、図16は本願の第1実施例に係る霧化本体における発熱素子の発熱層の構成模式図の一例である。
【0090】
発熱配線層315は発熱配線であり、発熱配線が折り曲げられたパターンは第1セグメント3151、第2セグメント3152及び第3セグメント3153を含み、第1セグメント3151は熱伝導基層319の縁部に接近して設けられ、かつ対向して設けられる2つの第1切り欠き3154を有し、第2セグメント3152及び第3セグメント3153は第1セグメント3151によって囲まれた領域に設けられ、第2セグメント3152及び第3セグメント3153は全て第1セグメント3151に接続され、かつ第2セグメント3152及び第3セグメント3153によって囲まれたパターンは対称的である。具体的には、第2セグメント3152の両端はそれぞれ第1セグメント3151の1つの第1切り欠き3154の一方の両端部に接続され、第3セグメント3153の両端はそれぞれ第1セグメント3151の第1切り欠き3154の他方の両端部に接続される。電極317の数は2つであり、一方の電極317は第2セグメント3152に接続され、他方の電極317は第3セグメント3153に接続される。
【0091】
一例として、熱伝導基層319の断面は円形であり、発熱配線層の第1セグメント3151は絶縁層314の縁部に接近してリング状に設けられ、かつ対向して設けられる2つの第1切り欠き3154を有し、第2セグメント3152及び第3セグメント3153は第1セグメント3151によって囲まれたリング内に設けられ、第2セグメント3152及び第3セグメント3153はそれぞれ三角形であり、頂角に第2切り欠き3155が形成されており、第2セグメント3152及び第3セグメント3153によって囲まれた三角形は対称的であり、第2セグメント3152の第2切り欠き3155の両端部はそれぞれ第1セグメント3151の第1切り欠き3154の一方の両端部に対応して接続され、第3セグメント3153の第2切り欠き3155の両端部はそれぞれ第1セグメント3151の第1切り欠き3154の他方の両端部に対応して接続される。
【0092】
霧化本体3の第1実施例では、コントローラ33は、発熱素子31を制御して作動させ、発熱素子31に対応する取付部320内のエアロゾル発生物品1を加熱させ、具体的には、コントローラ33は複数の発熱素子31を制御して同時に作動させてもよく、複数の発熱素子31を制御して順次作動させてもよく、具体的には、必要に応じて設定される。コントローラ33が複数の発熱素子31を制御して順次作動させ、複数の取付部320内のエアロゾル発生物品1を順次加熱させる場合、コントローラ33は1つの発熱素子31を制御して1つのエアロゾル発生物品1を加熱させた後、次の発熱素子31を制御して次のエアロゾル発生物品1を加熱させる。コントローラ33は、それぞれの発熱素子31の総工作時間を第1所定時間に制御し、第1所定時間は、エアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11が使い切れるまでの時間である。
【0093】
複数のエアロゾル発生物品1の総加熱時間が従来の加熱非燃焼製品(HNB)の総加熱時間と同じであり、複数のエアロゾル発生物品1が全て加熱されると、エアロゾルの総パフ数が、従来の加熱非燃焼製品(HNB)が加熱された後のエアロゾルのパフ数と同じである。従来の加熱非燃焼製品(HNB)が複数のエアロゾル発生物品1に変更され、エアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11の厚さが0.5mm~3mmとされることによって、エアロゾル発生基質の体積が小さくなり、複数のエアロゾル発生物品1が順次加熱されることにより、エアロゾル発生基質11の一部が長期間加熱されることを回避し、焦げ臭いが生じて喫煙味を損なうことを回避でき、喫煙味の一貫性を向上させる。
【0094】
一実施例では、コントローラ33は、1つの発熱素子31の総作動時間が第1所定時間に達するに先立って、次の発熱素子31を制御して作動を開始させる。具体的には、コントローラ33は、1つの発熱素子31の総作動時間が第2所定時間に達すると、次の発熱素子31を制御して作動を開始させ、かつ第2所定時間は第1所定時間よりも短い。第2所定時間と第1所定時間との差が5秒~15秒であり、任意選択的に、第2所定時間と第1所定時間との差が10秒である。
【0095】
コントローラ33は1つの発熱素子31の総作動時間が第2所定時間に達すると、次の発熱素子31を制御して作動を開始させ、これにより、1つのエアロゾル発生物品1の加熱が終了しようとするところ、次のエアロゾル発生物品1を予め予熱することで、エアロゾルの放出量を安定したものとし、エアロゾル放出量の急減を回避し、使用者の使い心地向上に有利である。
【0096】
一実施例では、コントローラ33は、発熱素子31による加熱が中断したか否かを検出し、コントローラ33は、加熱過程に発熱素子31の中断が発生し、かつ中断が生じた発熱素子31の総作動時間が第3所定時間に達すると検出した場合、次の発熱素子31を制御して作動を開始させる。発熱素子31の作動が第1所定時間に達していないため、加熱が中断されても残熱がエアロゾル発生物品1を加熱し、少量のエアロゾル発生基質が消費され、発熱素子31の空炊きを避けるために、第3所定時間は第2所定時間よりも短く、第3所定時間と第2所定時間との差が1秒~5秒である。つまり、コントローラ33は、複数の発熱素子31を制御して作動を開始させる際に、まず、加熱過程に中断が発生した発熱素子31があるか否かを検出し、このような発熱素子31がある場合、先に、中断が生じたこの発熱素子31を制御して作動させ、すなわち、先に、使い切れないエアロゾル発生物品1を加熱し、中断が生じたこの発熱素子31の加熱総時間が第3所定時間に達すると、次の発熱素子31を制御して次のエアロゾル発生物品1を予熱させる。
【0097】
図17に示すように、図17は本願に係るエアロゾル発生物品の加熱時間と温度との関係の模式図の一例である。
【0098】
コントローラ33が一番目の発熱素子31を制御して作動を持続させる連続作動時間は第1所定時間であり、一番目の発熱素子31の第1所定時間は、第1期間、第2期間及び第3期間を含み、コントローラ33は、一番目の発熱素子31を制御して、第1期間内でエアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11を第1温度から第2温度に上昇させ、第2期間内でエアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11を第2温度から第3温度に降温させ、第3期間内でエアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11を第3温度に維持させ、第3期間が終了すると、加熱を停止させる。
【0099】
一番目の発熱素子31の第1所定時間は第4期間をさらに含み、第4期間は第1期間と第2期間との間にあり、第4期間内でエアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11を第2温度に維持する。
【0100】
第1期間は5秒~7秒、第2期間は3秒~5秒、第3期間は22秒~25秒、第4期間は3秒~4秒である。第1温度は20~30℃、第2温度は300~350℃、第3温度は220~280℃であり、任意選択的に、第1温度は25℃、第2温度は330℃、第3温度は250℃である。第3温度はエアロゾル発生基質11がエアロゾルを放出し得る温度である。
【0101】
一実施形態では、コントローラ33が、一番目の発熱素子31以外の二番目の発熱素子31、三番目の発熱素子31、四番目の発熱素子31を制御して作動を持続させる時間は第1所定時間であり、一番目の発熱素子31以外の二番目の発熱素子31、三番目の発熱素子31、四番目の発熱素子31の第1所定時間は、第5期間と、第6期間とを含み、コントローラ33は、発熱素子31を制御して、第5期間内でエアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11を第1温度から第3温度に昇温させ、第6期間内でエアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11を第3温度に維持させ、第6期間が終了すると、加熱を停止させる。第1期間は2秒~5秒、第2期間は25秒~28秒である。
【0102】
一番目の発熱素子31が一番目のエアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11を第1期間内で当該基質のエアロゾルを放出する温度(第3温度)よりも高い第2温度に加熱することにより、エアロゾル発生基質11からのエアロゾルの高速放出に有利であり、使用者がエアロゾル発生装置を吸う際に、できるだけ短い時間内でエアロゾルを吸引できるように、使用者の使い心地を向上させる。なお、1つの発熱素子31の加熱が終了しようとするところ、次の発熱素子31で次のエアロゾル発生物品1を予熱することによって、一番目の発熱素子31以外の二番目の発熱素子31、三番目の発熱素子31、四番目の発熱素子31は対応する二番目のエアロゾル発生物品1、三番目のエアロゾル発生物品1、四番目のエアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11を第2温度に昇温してから第3温度に降温する必要がなく、第3温度に直接昇温することができる。発熱素子31の加熱が終了しようとするところ、対応するエアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11の大部分が消費され、放出されるエアロゾルの濃度が低下し、放出されたエアロゾルの濃度の一貫性を維持するために、1つの発熱素子31の加熱が終了しようとするところ次の発熱素子31で次のエアロゾル発生物品1を加熱してエアロゾルを放出することにより、喫煙味の一貫性が確保される。
【0103】
なお、コントローラ33は1つの発熱素子31を制御して第2所定時間だけ作動させた後、次の発熱素子31を制御して作動を開始させ、このとき、次の発熱素子31は加熱されていないエアロゾル発生物品1に対応し、すなわち、コントローラ33は、エアロゾル発生物品1のエアロゾル発生基質11が第1所定時間だけ加熱されたと検出すると、対応する発熱素子31を制御して作動させることを停止し、これにより、発熱素子31の空炊き、電力の浪費が回避される。取付部320、発熱素子31及びエアロゾル発生物品1の数は対応しており、必要に応じて設計される。
【0104】
図18及び図19に示すように、図18は本願の第2実施例に係る霧化本体の部分構成模式図の一例であり、図19は本願の第2実施例に係る霧化本体の部分断面模式図の一例である。
【0105】
霧化本体3の第2実施例では、霧化本体3の構造は第1実施例における構造とほぼ同じであり、コントローラ33の機能及びその制御方法は同じであり、ただし、発熱素子31の構造及び発熱素子31と取付部320との位置関係が異なる。第2実施例では、霧化本体3に設けられたエアロゾル発生物品1は図5~9に示すエアロゾル発生物品1であってもよい。
【0106】
本実施例では、発熱素子31は、可変磁界を提供するための電磁部材である。具体的には、電磁部材はソレノイドを含み、パッケージ層12は発熱層であり、発熱層は電磁部材の磁界において渦電流を発生させて発熱し、エアロゾル発生基質11を加熱してエアロゾルを発生する。すなわち、ソレノイドによる可変磁界は金属発熱層を透過するときに渦電流を発生させて、金属発熱層を発熱させ、エアロゾル発生基質11を加熱する。ソレノイドはディスク状にコイリングされてディスク型構造になり、すなわち、ソレノイドの一端が固定されると、別の端はソレノイドの外側に沿って巻き付けられる。ソレノイドは凹溝321の底面に設けられ、かつ、ソレノイドの側面は凹溝321の側面と間隔を空けて設けられ、かつソレノイドはエアロゾル発生物品1と間隔を空けて設けられる。
【0107】
コントローラ33が発熱素子31を制御して作動させる形態に基づいて、エアロゾル発生方法が提供されており、図20に示すように、図20は本願に係るエアロゾル発生方法の一実施形態におけるフローを示す図の一例である。
【0108】
エアロゾル発生方法のステップは以下のとおりである。
S01:複数のエアロゾル発生物品及び複数の発熱素子を提供する。
【0109】
具体的には、エアロゾル発生物品1及び発熱素子31は対応して設けられ、すなわち、エアロゾル発生物品1の数及び発熱素子31の数は同じであり、1つの発熱素子31は1つのエアロゾル発生物品1を加熱する。
【0110】
エアロゾル発生物品1は、エアロゾル発生基質11とパッケージ層12とを含み、パッケージ層12は少なくともエアロゾル発生基質11の一部を覆い、これにより、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11と発熱素子31とを隔離させる。
【0111】
発熱素子31は抵抗線を含み、抵抗線は、パッケージ層12を加熱し、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11をベークしてエアロゾルを発生させ、すなわち、発熱素子31は、パッケージ層12を加熱し、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11をベークしてエアロゾルを発生させる。又は、発熱素子31はソレノイドを含み、ソレノイド及びパッケージ層12(パッケージ層12は発熱層である)はソレノイドの磁界の作用で発熱し、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11を加熱してエアロゾルを発生させる。発熱素子31の加熱効率を向上させるために、パッケージ層12は発熱素子31に密着して設けられる。
【0112】
S02:コントローラは複数の発熱素子を制御して順次に作動させる。
【0113】
具体的には、コントローラ33は複数の発熱素子31を制御してエアロゾル発生物品1を順次加熱させる。複数の発熱素子31は全て合計第1所定時間だけ作動し、発熱素子31が第2所定時間だけ作動したときに、コントローラ33は次の発熱素子31を制御して作動を開始させ、第2所定時間は第1所定時間よりも短い。
【0114】
本方法では、コントローラ33による発熱素子31の制御方法は、上記したコントローラ33の機能を実現し、ここでは詳しく説明しない。
【0115】
図21図25に示すように、図21は本願に係るガス連通ユニットの一実施形態の構成模式図の一例であり、図22は本願に係るガス連通ユニットの一実施形態の断面模式図の一例であり、図23は本願に係るガス連通ユニットの一実施形態におけるトップカバーの断面模式図の一例であり、図24は本願に係るガス連通ユニットにの一実施形態おけるボトムカバーの断面模式図の一例であり、図25は本願に係るエアロゾル発生装置の一実施形態の部分断面模式図の一例である。
【0116】
ガス連通ユニット2はトップカバー21とボトムカバー22とを含む。トップカバー21には、互いに連通している第1キャビティ211と第2キャビティ212が形成されており、第2キャビティ212の壁部には、使用者が吸引するための排気孔231が設けられる。ボトムカバー22は、ボトムカバー本体221と、ボトムカバー本体221に設けられる凸起222とを含み、ボトムカバー本体221は第1キャビティ211内に設けられ、凸起222は第2キャビティ212内に設けられ、凸起222には排気チャネル23が設けられる。
【0117】
ボトムカバー22は霧化本体3のエアロゾル発生物品1が設けられた一端と組み合わせて霧化室24を形成し、すなわち、ガス連通ユニット2は霧化本体3と組み合わせて霧化室24を形成し、エアロゾル発生物品1は、霧化本体3のガス連通ユニット2に近い一端に設けられ、エアロゾル発生物品1は霧化室24内に位置する。具体的には、ボトムカバー本体221は、第1面2211と、第1面2211に対向して設けられる第2面2212とを含み、凸起222は第1面2211に設けられ、第2面2212は窪み2213を有し、窪み2213は、霧化本体3のエアロゾル発生物品1が設けられた一端と組み合わせて霧化室24を形成する。
【0118】
ボトムカバー本体221と第1キャビティ211の天壁が間隔を空けて設けられ、これにより、吸気チャネル25が形成され、すなわち、ボトムカバー22とトップカバー21との間に吸気チャネル25が画定されており、かつ、吸気チャネル25は霧化室24を外部の大気と連通させ、排気チャネル23は、霧化室24を排気孔231に連通させる。トップカバー21とボトムカバー22との間に吸気チャネル25が形成されることによって、使用者が吸引するときに、外部の冷たい空気が絶えずに吸気チャネル25に流入し、霧化室24への気流の流動に伴い吸気チャネル25内の熱が放散され、トップカバー21が降温され、すなわち、吸引ノズルユニット2の外壁が降温され、しかも、降温効率が向上し、高温が使用者を焼いたりすることが回避される。
【0119】
外部のガスが吸引ノズルユニット2に入った後、トップカバー21とボトムカバー22との隙間の一端から別の端へ流れるように、吸気孔251は第1キャビティ211の側壁に設けられる。第2キャビティ212の壁部は、天壁と、環状側壁とを含み、排気孔231は第2キャビティ212の天壁に設けられる。凸起222の頂面は第2キャビティ212の天壁に当接し、第2キャビティ212の環状側壁は凸起222の側面と間隔を空けて設けられ、かつ第2キャビティ212の環状側壁と凸起222の側面との間にはブロックシート26が設けられる。ブロックシート26は凸起222と第2キャビティ212及び第1キャビティ211とが組み合わせられて形成された空洞を第1空間261と第2空間262に分け、外部ガスは吸気孔251を介して第1空間261に入り、第1空間261において凸起222の延在方向に沿って第2空間262に入る。なお、ブロックシート26は凸起222の側面に設けられてもよいし、第2キャビティ212の環状側壁に設けられてもよい。
【0120】
図25に示すように、本実施例では、ブロックシート26は凸起222の側面に設けられる。具体的には、ブロックシート26は凸起222の両側に設けられ、ボトムカバー本体221と第1キャビティ211の天壁が間隔を空けて設けられ、ブロックシート26の一端はボトムカバー本体221上まで延びており、これにより、ブロックシート26の一部は第1キャビティ211の内壁面に当接し、ブロックシート26の別の端は第2キャビティ212の天壁に近づくように延伸し、これにより、凸起222と第2キャビティ212及び第1キャビティ211とが組み合わせられて形成された空洞は第1空間261と第2空間262に分けられる。
【0121】
一実施形態では、ブロックシート26の第2キャビティ212に近い端は第2キャビティ212の天壁に当接し、かつ、ブロックシート26の第2キャビティ212に近い端には切り欠き263が設けられ、第1空間261と第2空間262とを連通させる。切り欠き263のサイズは、パフの吸引抵抗及び吸気量の要件に応じて設計される。
【0122】
別の実施形態では、ブロックシート26の第2キャビティ212に近い端は第2キャビティ212の天壁に当接し、かつ、ブロックシート26の第2キャビティ212に近い端には貫通孔が設けられ、第1空間261と第2空間262とを連通させる。貫通孔のサイズはパフの吸引抵抗及び吸気量の要件に応じて設計される。
【0123】
さらなる実施形態では、ブロックシート26の第2キャビティ212に近い端と第2キャビティ212の天壁との間に隙間が存在し、第1空間261と第2空間262とを連通させる。ブロックシート26の第2キャビティ212に近い端と第2キャビティ212の天壁との間隔(隙間)は4mm~7mmであり、隙間のサイズは、パフの吸引抵抗及び吸気量の要件に応じて設計される。
【0124】
一実施形態では、ボトムカバー22は付勢部材223をさらに含み、付勢部材223はボトムカバー本体221に設けられ、エアロゾル発生物品1を押して、エアロゾル発生物品1と霧化本体3の発熱素子31とを密着させる。ボトムカバー本体221の窪み2213の底壁には取付孔2214が設けられ、取付孔2214は付勢部材223を取り付けるものであり、すなわち、取付孔2214の構造のサイズ、配列形態は付勢部材223の構造サイズ、配列形態に合わせて設定される。
【0125】
付勢部材223のエアロゾル発生物品1に近い面にはピット2231を有し、これにより、エアロゾル発生物品1の排気孔はピット2231内に露出し、すなわち、エアロゾル発生物品1から霧化されたエアロゾルはピット2231に放出され、ピット2231の側壁には貫通孔又は切り欠きを有し、これにより、ピット2231内のエアロゾルが霧化室24に入る。
【0126】
ボトムカバー本体221には複数の付勢部材223が設けられ、1つの付勢部材223は凸起222に対応して設けられ、他の付勢部材223はボトムカバー本体221において凸起222から離れた方向に並設される。凸起222から最も遠い付勢部材223には第1連通孔2232が設けられ、吸気チャネル25と霧化室24とを連通させ、凸起222に対応して設けられた付勢部材223には第2連通孔2233が設けられ、霧化室24と排気チャネル23とを連通させる。
【0127】
なお、ボトムカバー本体221には付勢部材223が設けられ、当該付勢部材223のエアロゾル発生物品1に近い側には少なくとも1つのピット2231が設けられ、ピット2231はエアロゾル発生物品1に対応して設けられ、ピット2231の側壁には切り欠き又は貫通孔が設けられ、エアロゾル発生物品1と組み合わせて霧化室24を形成し、当該付勢部材223において凸起222に対応する箇所に第2連通孔2233が設けられ、霧化室24と排気チャネル23とを連通させ、該付勢部材223において凸起222から最も遠いエアロゾル発生物品1に対応する箇所に第1連通孔2232が設けられ、吸気チャネル25と霧化室24とを連通させる。
【0128】
図26に示すように、図26は本願に係るガス連通ユニットの一実施形態においてガスが流れる方向の模式図の一例である。
【0129】
外部の大気が吸気孔251を介してガス連通ユニットに入ってから、凸起222の延伸方向に沿って第1空間261からブロックシート26の切り欠き263を介して第2空間262に入り、次に、ボトムカバー本体221と第1キャビティ211の天壁との間の隙間に入り、さらに第1連通孔2232を介して霧化室24に入り、エアロゾルを同伴させて第2連通孔2233を介して排気チャネル23に入り、使用者により排気孔231から吸われる。
【0130】
霧化室24内のエアロゾルを十分に排出させるために、凸起222から最も遠い付勢部材223の第1連通孔2232の側壁における貫通孔又は切り欠きの配置位置は、当該付勢部材223に隣接する付勢部材223と反対するものであり、凸起222に対応して設けられた付勢部材223の第2連通孔2233の側壁における貫通孔又は切り欠きの配置位置は、当該付勢部材223に隣接する付勢部材223と反対するものである。
【0131】
なお、上記したガス連通ユニット2及び霧化本体3の構造は、本願に係るエアロゾル発生物品1の第4実施例、第5実施例、及び第6実施例の構造に適用でき、本願に係るエアロゾル発生物品1の第1実施例及び第3実施例の構造については、本願では、別の構造の霧化本体3がさらに提供されている。
【0132】
図27に示すように、図27は本願に係るエアロゾル発生装置の別の実施形態の構成模式図の一実施形態である。
【0133】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品1と、ガス連通ユニット2と、霧化本体3とを含む。このうち、霧化本体3は、ケース30と、発熱素子31と、コントローラ33と、電源34とを含む。コントローラ33及び電源34はケース30により形成された空洞に設けられ、コントローラ33は電源34を制御して発熱素子31に給電させる。ケース30の一端には取付溝35が形成され、取付溝35は発熱素子31及びエアロゾル発生物品1を容置するものである。具体的には、発熱素子31は取付溝35の側壁に設けられ、エアロゾル発生物品1は発熱素子31によって囲まれた空間に設けられる。
【0134】
ガス連通ユニット2は降温部材28とろ過部材27とを含む。降温部材28はエアロゾル発生物品1とろ過部材27との間に設けられる。降温部材28は連通孔となる管状体である。一実施例では、降温部材28の一端は取付溝35内に挿入されてエアロゾル発生物品1に接続され、別の端は取付溝35外に設けられ、ろ過部材27に接続される。エアロゾル発生物品1のパッケージ層12はエアロゾル発生基質11を加熱してエアロゾルを発生させ、エアロゾルは連通孔を介してろ過部材27に至り、エアロゾルが連通孔を通過する過程において熱損失が発生し、エアロゾルが温度を下げてから吸ろ過部材27を介して使用者の口に送られ、このように、エアロゾルの温度が高すぎて使用者を焼くことを回避する。ここで、降温部材28の材料は耐熱性の緻密な材料であり、例えば、降温部材28の材料はプラスチック又はセラミックスである。
【0135】
ろ過部材27は降温部材28の取付溝35から離れた端に取り付けられ、ろ過部材27は連通孔の取付溝35から離れた端のポートを覆い、これにより、連通孔内のエアロゾルがろ過部材27を通過して使用者の口に送られる。ろ過部材27はエアロゾルの流れともに連通孔に入ったエアロゾル発生基質11をろ過により除去する。ろ過部材27の材料は多孔質材料、例えばウィックである。
【0136】
本実施例では、霧化本体3及びガス連通ユニット2の構造は本願に係るエアロゾル発生物品1の第1実施例及び第3実施例の構造に適用でき、発熱素子31は抵抗式発熱体である。
【0137】
図28に示すように、図28は本願に係るエアロゾル発生装置の更に別の実施形態の構成模式図の一例である。
【0138】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品1と、ガス連通ユニット2と、霧化本体3とを含む。図28のエアロゾル発生装置は、図27のエアロゾル発生装置とほぼ同様な構造であり、両方の違いとしては、発熱素子31は電磁式発熱体であり、発熱素子31は螺旋コイルを含み、かつ螺旋コイル内に、エアロゾル発生物品1を容置するための取付スリーブ36が設けられる。
【0139】
具体的には、螺旋コイル及び取付スリーブ36は両方ともに取付溝35に設けられ、螺旋コイルは取付スリーブ36の外面に設けられ、取付スリーブ36によって形成された空洞はエアロゾル発生物品1を容置するものである。一実施形態では、螺旋コイルは取付溝35の側壁に嵌設され(図28参照)、別の実施形態では、螺旋コイルは取付溝35の側壁に締り嵌めするか、又はバックルなどの構造によって取付溝35に固定される。
【0140】
発熱素子31が抵抗式発熱体である場合、本願は、以下のステップを含むエアロゾル発生方法を提供している。
S11:エアロゾル発生基質とパッケージ層とを含むエアロゾル発生物品を提供する。
【0141】
具体的には、エアロゾル発生物品1は、エアロゾル発生基質11と、パッケージ層12とを含み、パッケージ層12は、少なくともエアロゾル発生基質11の一部を覆い、これにより、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11と発熱素子31とを隔離させる。
【0142】
S12:発熱素子はパッケージ層を加熱し、パッケージ層はエアロゾル発生基質をベークしてエアロゾルを発生させる。
【0143】
具体的には、発熱素子31はエアロゾル発生物品1を加熱するものである。発熱素子31は抵抗線を含み、抵抗線はパッケージ層12を加熱し、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11をベークしてエアロゾルを発生させ、すなわち、発熱素子31はパッケージ層12を加熱し、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11をベークしてエアロゾルを発生させる。発熱素子31の加熱効率を向上させるために、パッケージ層12は発熱素子31に密着して設けられる。
【0144】
上記したエアロゾル発生物品1の構造、吸引ノズルユニット2の構造、霧化本体3の構造のいずれの組み合わせも該方法を実現することができ、したがって、該方法に対応する装置の構造については、ここでは詳しく説明しない。
【0145】
発熱素子31が電磁式発熱体である場合、本願は、以下のステップを含むエアロゾル発生方法を提供している。
S31:エアロゾル発生基質とパッケージ層とを含むエアロゾル発生物品を提供する。
【0146】
具体的には、エアロゾル発生物品1は、エアロゾル発生基質11とパッケージ層12とを含み、パッケージ層12は少なくともエアロゾル発生基質11の一部を覆い、これにより、パッケージ層12はエアロゾル発生基質11と発熱素子31とを隔離させる。
【0147】
S32:電磁部材はエアロゾル発生物品に可変磁界を提供し、パッケージ層は渦電流を発生させて発熱し、エアロゾル発生基質を加熱する。
【0148】
具体的には、発熱素子31は電磁部材であり、電磁部材は、通電されると、可変磁界を生じて、この可変磁界はパッケージ層12を透過するときに渦電流を発生させてパッケージ層12を発熱させ、エアロゾル発生基質11を加熱する。
【0149】
上記したエアロゾル発生物品1の構造、吸引ノズルユニット2の構造、霧化本体3の構造のいずれの組み合わせも該方法を実現することができ、したがって、該方法に対応する装置の構造については、ここでは詳しく説明しない。
【0150】
本願に係るエアロゾル発生物品の一実施形態は、エアロゾル発生基質と、エアロゾル発生基質が設けられる凹部を構成する発熱層と、前記パッケージ層の少なくとも一部及び前記凹部の開口を覆う被覆層であって、前記エアロゾル発生基質が前記パッケージ層と前記被覆層との間に位置する被覆層と、を含み、前記被覆層において前記開口に対応する位置に貫通孔が設けられる。発熱層は磁界において渦電流を発生させて発熱し、エアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させる。本願によるエアロゾル発生物品では、磁界において渦電流を発生させて発熱し、エアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させることによって、発熱層が繰り返して使用されて加熱することで焦臭や異臭を生じさせることを回避し、エアロゾルの喫煙味を改善する。
【0151】
以上は本発明の実施形態に過ぎず、本発明の特許範囲を限定するものではなく、本発明の明細書及び図面の内容を利用して行われる等価構造又は等価の流れの変化、又は他の関連技術分野への直接又は間接的な適用は、全て本発明の特許範囲に含まれるものとする。
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