(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-29
(45)【発行日】2024-02-06
(54)【発明の名称】充電回路及び充電ケーブル
(51)【国際特許分類】
H02J 7/04 20060101AFI20240130BHJP
G06F 3/00 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
H02J7/04 A
G06F3/00 A
(21)【出願番号】P 2022581344
(86)(22)【出願日】2021-06-25
(86)【国際出願番号】 CN2021102359
(87)【国際公開番号】W WO2022001869
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2023-01-25
(31)【優先権主張番号】202010603516.0
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】郭 朋飛
【審査官】麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-520221(JP,A)
【文献】特開2014-050228(JP,A)
【文献】特開2019-164716(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/04
G06F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1インタフェース、第2インタフェース、検出制御モジュール及びスイッチモジュールを含み、前記第1インタフェースは第1信号ピンを含み、前記第2インタフェースは第2信号ピンを含み、前記検出制御モジュール、前記スイッチモジュールは順に前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間に直列接続され、前記スイッチモジュールはさらにグラウンドと、前記第1インタフェースと前記第2インタフェースとの間に接続されるバスとの間に直列接続され、
前記第1インタフェースは、
前記第1インタフェースと急速充電プロトコルに対応する充電器との差し込み接続を検出した場合、前記第1信号ピンによってハイレベル信号を出力するために用いられ、
前記検出制御モジュールは、前記ハイレベル信号を検出した場合、前記スイッチモジュールが所定の操作を実行して、前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間を導通させ及び前記グラウンドと前記バスとの間を切断するように制御するために用いられる、充電回路。
【請求項2】
前記検出制御モジュールは比較器及びインバータを含み、前記比較器の反転入力端はそれぞれ前記第1信号ピン、前記スイッチモジュールの第1端に電気的に接続され、前記比較器の出力端はそれぞれ前記インバータの入力端、前記スイッチモジュールの第2端に接続され、前記インバータの出力端は前記スイッチモジュールの第3端に接続され、前記比較器の非反転入力端は基準電圧入力端に接続され、
前記比較器の反転入力端は第1信号ピンがハイレベル信号を出力することを検出した場合、前記比較器の出力端はローレベル信号を前記インバータの入力端、スイッチモジュールの第1端、前記スイッチモジュールの第2端に出力し、
前記スイッチモジュールは、前記第1端、前記第2端に入力されたローレベル信号、前記第3端に入力されたハイレベル信号に基づいて所定の操作を実行して、前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間を導通させ及び前記グラウンドと前記バスとの間を切断するために用いられる、請求項1に記載の充電回路。
【請求項3】
前記インバータは遅延機能を備え、又は前記インバータの出力端に遅延器が接続され、前記第3端は前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間の導通を制御するために用いられる、請求項2に記載の充電回路。
【請求項4】
前記検出制御モジュールはレギュレータ及びコントローラを含み、前記レギュレータは前記バスと前記コントローラとの間に直列接続され、前記コントローラはそれぞれ前記第1信号ピン、前記スイッチモジュールの第1端、前記スイッチモジュールの第2端、前記スイッチモジュールの第3端に接続され、
前記コントローラは、第1信号ピンがハイレベル信号を出力することを検出した場合、ローレベル信号を前記スイッチモジュールの第1端、前記スイッチモジュールの第2端に出力し及びハイレベル信号を前記スイッチモジュールの第3端に出力するために用いられ、
前記スイッチモジュールは、前記第1端、前記第2端に入力されたローレベル信号、前記第3端に入力されたハイレベル信号に基づいて所定の操作を実行して、前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間を導通させ及び前記グラウンドと前記バスとの間を切断するために用いられる、請求項1に記載の充電回路。
【請求項5】
前記スイッチモジュールは第1スイッチユニット、第2スイッチユニット、第3スイッチユニット、プルダウン抵抗及びプルアップ抵抗を含み、前記プルダウン抵抗、前記第1スイッチユニットは順に前記グラウンドと前記検出制御モジュールの第1端との間に直列接続され、前記第1信号ピンは前記第1スイッチユニットと前記検出制御モジュールの第2端との間に接続され、前記第2スイッチユニットは前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間に直列接続され、前記プルアップ抵抗、前記第3スイッチユニットは順に前記バスと前記第2信号ピンとの間に直列接続される、請求項1から4のいずれか1項に記載の充電回路。
【請求項6】
前記第1スイッチユニット、第2スイッチユニット、第3スイッチユニットはいずれもPMOSトランジスタ又はPNP型トランジスタである、請求項5に記載の充電回路。
【請求項7】
前記検出制御モジュールはフォトカプラ及びインバータを含み、前記フォトカプラの正極は前記第1信号ピンに接続され、前記フォトカプラのソース電極は前記バスに接続され、前記フォトカプラのドレイン電極はそれぞれ前記インバータの入力端、前記スイッチモジュールの第1端に接続され、前記インバータの出力端は前記スイッチモジュールの第2端に接続され、
前記フォトカプラは、第1信号ピンがハイレベル信号を出力することを検出した場合に導通し、且つハイレベル信号を前記インバータの入力端、前記スイッチモジュールの第1端に出力し、
前記スイッチモジュールは、前記第1端に入力されたハイレベル信号、前記第2端に入力されたローレベル信号に基づいて所定の操作を実行して、前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間を導通させ及び前記グラウンドと前記バスとの間を切断するために用いられる、請求項1に記載の充電回路。
【請求項8】
前記フォトカプラは発光ダイオード及び前記発光ダイオードに対向して設置されるフォトトランジスタを含み、前記スイッチモジュールは第1スイッチユニット、第2スイッチユニットを含み、前記充電回路はさらに第1抵抗、第2抵抗、第3抵抗及びプルアップ抵抗を含み、前記発光ダイオード、前記第1抵抗は順に前記第1信号ピンとグラウンドとの間に直列接続され、前記第2抵抗、前記フォトトランジスタ、前記第3抵抗は順に前記バスとグラウンドとの間に直列接続され、前記インバータは前記フォトトランジスタのドレイン電極と前記第1スイッチユニットとの間に直列接続され、前記第1スイッチユニットは前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間に直列接続され、前記プルアップ抵抗、前記第2スイッチユニットは順に前記バスと前記第2信号ピンとの間に直列接続され、前記フォトトランジスタのドレイン電極はさらに前記第2スイッチユニットに接続される、請求項7に記載の充電回路。
【請求項9】
前記第1スイッチユニット、第2スイッチユニットはNMOSトランジスタ又はNPN型トランジスタである、請求項7に記載の充電回路。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の充電回路を含む充電ケーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本発明は、2020年06月29日に中国特許局に提出された、出願番号が202010603516.0、発明の名称が「充電回路及び充電ケーブル」の中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全てが引用によって本発明に組み込まれている。
【0002】
本願は、充電の分野に属し、具体的には充電回路及び充電ケーブルに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、電子機器の機能がますます強くなることに伴い、電子機器の待機時間が短くなり、ユーザが待機時間に重視していくため、急速充電プロトコルに基づく急速充電解決手段(即ち、充電電力を向上させること)は機運に乗じて生じる。
現在、電子機器の急速充電プロトコルは、通常、PD(Power Delivery)プロトコルであり、USB_IF組織によって策定された標準プロトコルであり、充電ケーブル中のCC信号線を介して通信する必要がある。そして、現在、ノートパソコン、Pad、電子機器等の様々な市販製品が徐々に該プロトコルに対応しているが、既存の充電器のインタフェースはAポートタイプであり(CC信号線を備えない)、通常の充電を実現した場合の急速充電機能に対応できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、通常の充電を実現した場合の急速充電機能に対応できないという問題を解決できる、充電回路及び充電ケーブルを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は次のように実現される。
【0006】
第1側面において、本願の実施例は、第1インタフェース、第2インタフェース、検出制御モジュール及びスイッチモジュールを含み、前記第1インタフェースは第1信号ピンを含み、前記第2インタフェースは第2信号ピンを含み、前記検出制御モジュール、前記スイッチモジュールは順に前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間に直列接続され、前記スイッチモジュールはさらにグラウンドと、前記第1インタフェースと前記第2インタフェースとの間に接続されるバスとの間に直列接続され、前記第1インタフェースは、前記第1インタフェースと急速充電プロトコルに対応する充電器との差し込み接続を検出した場合、前記第1信号ピンによってハイレベル信号を出力するために用いられ、前記検出制御モジュールは、前記ハイレベル信号を検出した場合、前記スイッチモジュールが所定の操作を実行して、前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間を導通させ及び前記グラウンドと前記バスとの間を切断するように制御するために用いられる、充電回路を提供する。
【0007】
選択的に、前記検出制御モジュールは比較器及びインバータを含み、前記比較器の反転入力端はそれぞれ前記第1信号ピン、前記スイッチモジュールの第1端に電気的に接続され、前記比較器の出力端はそれぞれ前記インバータの入力端、前記スイッチモジュールの第2端に接続され、前記インバータの出力端は前記スイッチモジュールの第3端に接続され、前記比較器の非反転入力端は基準電圧入力端に接続され、前記比較器の反転入力端は第1信号ピンがハイレベル信号を出力することを検出した場合、前記比較器の出力端はローレベル信号を前記インバータの入力端、スイッチモジュールの第1端、前記スイッチモジュールの第2端に出力し、前記スイッチモジュールは、前記第1端、前記第2端に入力されたローレベル信号、前記第3端に入力されたハイレベル信号に基づいて所定の操作を実行して、前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間を導通させ及び前記グラウンドと前記バスとの間を切断するために用いられる。
【0008】
選択的に、前記インバータは遅延機能を備え、又は前記インバータの出力端に遅延器が接続され、前記第3端は前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間の導通を制御するために用いられる。
【0009】
選択的に、前記検出制御モジュールはレギュレータ及びコントローラを含み、前記レギュレータは前記バスと前記コントローラとの間に直列接続され、前記コントローラはそれぞれ前記第1信号ピン、前記スイッチモジュールの第1端、前記スイッチモジュールの第2端、前記スイッチモジュールの第3端に接続され、前記コントローラは、第1信号ピンがハイレベル信号を出力することを検出した場合、ローレベル信号を前記スイッチモジュールの第1端、前記スイッチモジュールの第2端に出力し及びハイレベル信号を前記スイッチモジュールの第3端に出力するために用いられ、前記スイッチモジュールは、前記第1端、前記第2端に入力されたローレベル信号、前記第3端に入力されたハイレベル信号に基づいて所定の操作を実行して、前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間を導通させ及び前記グラウンドと前記バスとの間を切断するために用いられる。
【0010】
選択的に、前記スイッチモジュールは第1スイッチユニット、第2スイッチユニット、第3スイッチユニット、プルダウン抵抗及びプルアップ抵抗を含み、前記プルダウン抵抗、前記第1スイッチユニットは順に前記グラウンドと前記検出制御モジュールの第1端との間に直列接続され、前記第1信号ピンは前記第1スイッチユニットと前記検出制御モジュールの第2端との間に接続され、前記第2スイッチユニットは前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間に直列接続され、前記プルアップ抵抗、前記第3スイッチユニットは順に前記バスと前記第2信号ピンとの間に直列接続される。
【0011】
選択的に、前記第1スイッチユニット、第2スイッチユニット、第3スイッチユニットはいずれもPMOSトランジスタ又はPNP型トランジスタである。
【0012】
選択的に、前記検出制御モジュールはフォトカプラ及びインバータを含み、前記フォトカプラの正極は前記第1信号ピンに接続され、前記フォトカプラのソース電極は前記バスに接続され、前記フォトカプラのドレイン電極はそれぞれ前記インバータの入力端、前記スイッチモジュールの第1端に接続され、前記インバータの出力端は前記スイッチモジュールの第2端に接続され、前記フォトカプラは、第1信号ピンがハイレベル信号を出力することを検出した場合に導通し、且つハイレベル信号を前記インバータの入力端、前記スイッチモジュールの第1端に出力し、前記スイッチモジュールは、前記第1端に入力されたハイレベル信号、前記第2端に入力されたローレベル信号に基づいて所定の操作を実行して、前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間を導通させ及び前記グラウンドと前記バスとの間を切断するために用いられる。
【0013】
選択的に、前記フォトカプラは発光ダイオード及び前記発光ダイオードに対向して設置されるフォトトランジスタを含み、前記スイッチモジュールは第1スイッチユニット、第2スイッチユニットを含み、前記充電回路は、さらに、第1抵抗、第2抵抗、第3抵抗及びプルアップ抵抗を含み、前記発光ダイオード、前記第1抵抗は順に前記第1信号ピンとグラウンドとの間に直列接続され、前記第2抵抗、前記フォトトランジスタ、前記第3抵抗は順に前記バスとグラウンドとの間に直列接続され、前記インバータは前記フォトトランジスタのドレイン電極と前記第1スイッチユニットとの間に直列接続され、前記第1スイッチユニットは前記第1信号ピンと前記第2信号ピンとの間に直列接続され、前記プルアップ抵抗、前記第2スイッチユニットは順に前記バスと前記第2信号ピンとの間に直列接続され、前記フォトトランジスタのドレイン電極はさらに前記第2スイッチユニットに接続される。
【0014】
選択的に、前記第1スイッチユニット、第2スイッチユニットはNMOSトランジスタ又はNPN型トランジスタである。
【0015】
第2側面において、本願の実施例は、本願の実施例の第1側面に記載の充電回路を含む充電ケーブルをさらに提供する。
【発明の効果】
【0016】
本願の実施例において、該充電回路は第1インタフェース、第2インタフェース、検出制御モジュール及びスイッチモジュールを含み、第1インタフェースは、該第1インタフェースと急速充電プロトコルに対応する充電器との差し込み接続を検出した場合、第1信号ピンによってハイレベル信号を出力し、検出制御モジュールは、ハイレベル信号を検出した場合、スイッチモジュールが所定の操作を実行して、第1信号ピンと第2信号ピンとの間を導通させ及びグラウンドとバスとの間を切断するように制御し、それにより、通常の充電を行う回路を切断し、また、電子機器は第2信号ピンによって第1信号ピンに急速充電命令を送信することができ、充電器は急速充電命令に基づいて急速充電電圧を出力して電子機器を充電する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本願の一実施例で提供される充電回路の回路接続ブロック図である。
【
図2】本願の一実施例で提供される充電回路の具体的な回路図である。
【
図3】本願の一実施例で提供される充電回路の具体的な回路図である。
【
図4】本願の一実施例で提供される充電回路の具体的な回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下において、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0019】
本願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は先後順序を記述するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用される用語は、本願の実施例がここで図示又は記述される以外の順序で実施できるように、適当な場合において互いに置き換えてもよいことを理解すべきである。また、明細書および特許請求の範囲において「及び/又は」は、接続している対象のうちの少なくとも1つを示し、符号の「/」は、一般的には前後の関連対象が「又は」という関係にあることを示す。
【0020】
以下において、図面を参照しながら、本願の実施例によって提供される充電回路及び充電ケーブルを、具体的な実施例及びその応用シーンにより詳しく説明する。
【0021】
図1を参照すると、本願の実施例は、第1インタフェース101、第2インタフェース104、検出制御モジュール102及びスイッチモジュール103を含む充電回路を提供し、第1インタフェース101は第1信号ピンCC1を含み、第2インタフェース104は第2信号ピンCC2を含む。検出制御モジュール102、スイッチモジュール103は順に第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間に直列接続され、スイッチモジュール103はさらにGNDと、第1インタフェース101と第2インタフェース104との間に接続されるバスVbusとの間に直列接続される。第1インタフェース101は充電器を差し込み接続するために用いられ、第2インタフェース104は充電すべき電子機器を差し込み接続するために用いられ、電子機器は、急速充電プロトコルに対応するスマートフォン、タブレットコンピュータ等であってもよいが、それらに限定されない。初期状態で、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間が切断され、グラウンドGNDとバスVbusとの間が導通する。第1インタフェース101に急速充電プロトコルに対応しない充電器が差し込み接続され又は第2インタフェース104に急速充電プロトコルに対応しない電子機器が差し込み接続される場合、充電器はバスVbusによって電圧を出力して第2インタフェース104に接続された電子機器に対して通常の充電を行う。
【0022】
具体的には、第1インタフェース101は、第1インタフェース101と急速充電プロトコルに対応する充電器との差し込み接続を検出した場合、第1信号ピンCC1によってハイレベル信号を出力するために用いられる。
【0023】
検出制御モジュール102は、ハイレベル信号を検出した場合、スイッチモジュール103が所定の操作を実行して、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間を導通させ及びグラウンドGNDとバスVbusとの間を切断するように制御するために用いられる。
【0024】
具体的には、使用時、該充電回路は以下のいくつかのシーンに応用されて充電することができる。
【0025】
第1種では、充電器及び電子機器は両方とも急速充電プロトコルに対応する。初期状態で、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間が切断され、グラウンドGNDとバスVbusとの間が導通する。充電器を第1インタフェース101に差し込み接続した時、充電器は、急速充電プロトコルに対応するため、第1信号ピンCC1に当接することができ、且つ第1信号ピンCC1はハイレベル信号を出力し、それにより、スイッチモジュール103が所定の操作を実行して、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間を導通させ及びグラウンドGNDとバスVbusとの間を切断するように制御する。後続で、電子機器を第2インタフェース104に差し込み接続し、電子機器も急速充電プロトコルに対応するため、電子機器は第2信号ピンCC2に当接することができ、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間が導通するため、電子機器は充電器と通信し、且つ急速充電電圧で充電する。
【0026】
第2種では、充電器及び電子機器は両方とも急速充電プロトコルに対応する。まず、ケーブル又は第2インタフェースを電子機器に挿入し、バスVbusに電源が投入されていないため、電子機器を実行していない。後続で、充電器をさらに第2インタフェース104に差し込み、電子機器の応答が速い場合、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間が切断され、グラウンドGNDとバスVbusとの間が導通するため、電子機器はバスVbusから充電電圧を取得して通常の充電を行うことができる。後続で、第1信号ピンCC1はハイレベル信号を出力し、それにより、スイッチモジュール103が所定の操作を実行して、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間を導通させ及びグラウンドGNDとバスVbusとの間を切断するように制御し、電子機器を充電器と通信させ、且つ急速充電電圧で充電する。電子機器の応答が遅い場合、第1信号ピンCC1はハイレベル信号を出力し、それにより、スイッチモジュール103が所定の操作を実行して、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間を導通させ及びグラウンドGNDとバスVbusとの間を切断するように制御し、電子機器は充電器と通信し、且つ急速充電電圧で充電する。
【0027】
第3種では、充電器は急速充電プロトコルに対応せず(又は急速充電プロトコルに対応するが、第1信号ピンCC1に当接できない)、電子機器も急速充電プロトコルに対応しない。初期状態で、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間が切断され、グラウンドGNDとバスVbusとの間が導通する。充電器を挿入した時、充電器が急速充電プロトコルに対応せず、第2信号ピンCC2に当接できないため、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間は切断状態を維持し、グラウンドGNDとバスVbusとの間は導通状態を維持し、電子機器を差し込み接続した後、電子機器はバスVbusから充電電圧を取得して通常の充電を行うことができる。
【0028】
第4種では、充電器は急速充電プロトコルに対応するが、電子機器は急速充電プロトコルに対応しない。初期状態で、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間が切断され、グラウンドGNDとバスVbusとの間が導通する。充電器を挿入した時、充電器が急速充電プロトコルに対応し、第2信号ピンCC2に当接できるため、第1信号ピンCC1はハイレベル信号を出力し、それにより、スイッチモジュール103が所定の操作を実行して、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間を導通させ及びグラウンドGNDとバスVbusとの間を切断するように制御し、電子機器は、第2信号ピンCC2に当接できないため、充電器と通信できず、このため、充電器は第1信号ピンCC1、第2信号ピンCC2によって電子機器に対して通常の充電を行うことができるのみである。
【0029】
第5種では、充電器は急速充電プロトコルに対応せず、電子機器は急速充電プロトコルに対応する。初期状態で、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間が切断され、グラウンドGNDとバスVbusとの間が導通する。充電器を挿入した時、充電器は、急速充電プロトコルに対応しないため、第2信号ピンCC2に当接することができず、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間は切断状態を維持し、グラウンドGNDとバスVbusとの間は導通状態を維持し、電子機器は第2信号ピンCC2に当接できるが、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間が切断状態を維持するため、電子機器は充電器と通信できず、電子機器はバスVbusから充電電圧を取得して通常の充電を行うことができるのみである。
【0030】
以上より、該充電回路は第1インタフェース101、第2インタフェース104、検出制御モジュール102及びスイッチモジュール103を含み、第1インタフェース101は、第1インタフェース101と急速充電プロトコルに対応する充電器との差し込み接続を検出した場合、第1信号ピンCC1によってハイレベル信号を出力し、検出制御モジュール102は、ハイレベル信号を検出した場合、スイッチモジュール103が所定の操作を実行して、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間を導通させ及びグラウンドGNDとバスVbusとの間を切断するように制御し、それにより、通常の充電を行う回路を切断し、また、電子機器は第2信号ピンCC2によって第1信号ピンCC1に急速充電命令を送信することができ、充電器は急速充電命令に基づいて急速充電電圧を出力して急速充電プロトコルに対応する電子機器を充電し、よって、通常の充電に対応する場合の急速充電を実現する。
【0031】
具体的には、
図2に示すように、検出制御モジュール102の設計方法は具体的に以下の3種を含むが、それらに限定されない。
【0032】
第1種では、検出制御モジュール102は比較器U1及びインバータU2を含み、比較器U1の反転入力端はそれぞれ第1信号ピンCC1、スイッチモジュール103の第1端pin1に電気的に接続され、比較器U1の出力端はそれぞれインバータU2の入力端、スイッチモジュール103の第2端pin2に接続され、インバータU2の出力端はスイッチモジュール103の第3端pin3に接続され、比較器U1の非反転入力端は基準電圧入力端に接続される。
【0033】
比較器U1の反転入力端は第1信号ピンCC1がハイレベル信号を出力することを検出した場合、比較器U1の出力端はローレベル信号をインバータU2の入力端(インバータU2はローレベル信号をハイレベル信号に反転する)、スイッチモジュール103の第1端pin1、スイッチモジュール103の第2端pin2に出力する。
【0034】
急速充電プロトコルの仕様から分かるように、第1信号ピンCC1から出力された最低レベルが0.408vであり、比較器U1の正端基準電圧Vrefが0.35vに予め設定され、このため、反転入力端の電圧が非反転入力端の電圧より大きく、比較器U1はローレベル信号を出力する。
【0035】
スイッチモジュール103は、第1端pin1、第2端pin2に入力されたローレベル信号、第3端pin3に入力されたハイレベル信号に基づいて所定の操作を実行して、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間を導通させ及びグラウンドGNDとバスVbusとの間を切断するために用いられる。
【0036】
インバータU2は遅延機能を備え、又はインバータU2の出力端に遅延器が接続され、前記第3端pin3は前記第1信号ピンCC1と前記第2信号ピンCC2との間の導通を制御するために用いられる。このように設置すれば、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間の導通をグラウンドGNDとバスVbusとの間の切断に対して遅延させ、それにより、バスVbus電圧、急速充電電圧が同時に電子機器を充電して電子機器を損傷することを回避する。
【0037】
第2種では、
図3に示すように、検出制御モジュール102はレギュレータLDO及びコントローラRTCを含み、レギュレータLDOはバスVbusとコントローラRTCとの間に直列接続され、コントローラRTCはそれぞれ第1信号ピンCC1、スイッチモジュール103の第1端pin1、スイッチモジュール103の第2端pin2、スイッチモジュール103の第3端pin3に接続される。レギュレータLDOは第1インタフェース101から出力されたバスVbus電圧をコントローラRTCの作動電圧に変換するために用いられる。
【0038】
コントローラRTCは、第1信号ピンCC1がハイレベル信号を出力することを検出した場合、ローレベル信号をスイッチモジュール103の第1端pin1、スイッチモジュール103の第2端pin2に出力し及びハイレベル信号をスイッチモジュール103の第3端pin3に出力するために用いられる。
【0039】
スイッチモジュール103は、第1端pin1、第2端pin2に入力されたローレベル信号、第3端pin3に入力されたハイレベル信号に基づいて所定の操作を実行して、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間を導通させ及びグラウンドGNDとバスVbusとの間を切断するために用いられる。
【0040】
また、コントローラRTCは、スイッチモジュール103の第3端pin3に出力されたハイレベル信号をスイッチモジュール103の第1端pin1、スイッチモジュール103の第2端pin2に出力されたローレベル信号に対して遅延させるように制御することができる。このように設置すれば、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間の導通をグラウンドGNDとバスVbusとの間の切断に対して遅延させることができ、それにより、バスVbus電圧、急速充電電圧が同時に電子機器を充電して電子機器を損傷することを回避する。
【0041】
具体的には、以上を基に、
図2、
図3に示すように、スイッチモジュール103は第1スイッチユニットK1、第2スイッチユニットK2、第3スイッチユニットK3、プルダウン抵抗Rd及びプルアップ抵抗RPを含んでもよい。プルダウン抵抗Rd、第1スイッチユニットK1は順にグラウンドGNDと検出制御モジュール102の第1端との間に直列接続され、第1信号ピンCC1は第1スイッチユニットK1と検出制御モジュール102の第2端との間に接続され、第2スイッチユニットK2は第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間に直列接続され、プルアップ抵抗RP、第3スイッチユニットK3は順にバスVbusと第2信号ピンCC2との間に直列接続される。
【0042】
第1スイッチユニットK1は上記第1端pin1に接続され、第2スイッチユニットK2は上記第2端pin2に接続され、第3スイッチユニットK3は上記第3端pin3に接続され、第1スイッチユニットK1、第2スイッチユニットK2、第3スイッチユニットK3はハイレベル信号を受信した場合に導通し、ローレベル信号を受信した場合に切断されることが理解可能である。また、急速充電プロトコルの仕様に基づき、プルダウン抵抗Rdの抵抗値は5.1kΩであってもよいが、これに限定されず、プルアップ抵抗RPの抵抗値は56kΩであってもよいが、これに限定されない。
【0043】
選択的に、該実施例において、第1スイッチユニットK1、第2スイッチユニットK2、第3スイッチユニットK3はいずれもPMOSトランジスタ又はPNP型トランジスタであってもよく、ここでは限定されない。
【0044】
第3種では、
図4に示すように、検出制御モジュール102はフォトカプラ及びインバータU2を含み、フォトカプラの正極は第1信号ピンCC1に接続され、フォトカプラのソース電極はバスVbusに接続され、フォトカプラのドレイン電極はそれぞれインバータU2の入力端、スイッチモジュール103の第1端pin1に接続され、インバータU2の出力端はスイッチモジュール103の第2端pin2に接続される。
【0045】
フォトカプラは、第1信号ピンCC1がハイレベル信号を出力することを検出した場合に導通し、且つハイレベル信号をインバータU2の入力端、スイッチモジュール103の第1端pin1に出力する。
【0046】
スイッチモジュール103は、第1端pin1に入力されたハイレベル信号、第2端pin2に入力されたローレベル信号に基づいて所定の操作を実行して、第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間を導通させ及びグラウンドGNDとバスVbusとの間を切断するために用いられる。
【0047】
具体的には、
図4に示すように、フォトカプラは発光ダイオードD1及び発光ダイオードD1に対向して設置されたフォトトランジスタを含み、スイッチモジュール103は第1スイッチユニットK1と第2スイッチユニットK2を含み、前記充電回路はさらに第1抵抗R1、第2抵抗R2、第3抵抗R3及びプルアップ抵抗RPを含み、発光ダイオードD1、第1抵抗R1は順に第1信号ピンCC1とグラウンドGNDとの間に直列接続され、第2抵抗R2、フォトトランジスタ、第3抵抗R3は順にバスVbusとグラウンドGNDとの間に直列接続され、インバータU2はフォトトランジスタのドレイン電極と第1スイッチユニットK1との間に直列接続され、第1スイッチユニットK1は第1信号ピンCC1と第2信号ピンCC2との間に直列接続され、プルアップ抵抗RP、第2スイッチユニットK2は順にバスVbusと第2信号ピンCC2との間に直列接続され、フォトトランジスタのドレイン電極はさらに第2スイッチユニットK2に接続される。
【0048】
第1スイッチユニットK1は上記第2端pin2に接続され、第2スイッチユニットK2は上記第1端pin1に接続され、第1スイッチユニットK1、第2スイッチユニットK2はローレベル信号を受信した場合に導通し、ハイレベル信号を受信した場合に切断されることが理解可能である。
【0049】
選択的に、該実施例において、第1スイッチユニットK1、第2スイッチユニットK2はNMOSトランジスタ又はNPN型トランジスタであってもよいが、それらに限定されない。
【0050】
また、本願の実施例は、上記実施例に記載の充電回路を含む充電ケーブルをさらに提供する。
【0051】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの・・・を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。なお、指摘すべきことは、本願の実施形態における方法と装置の範囲は示され、検討された順序で機能を実行するように限定されることがなく、関わる機能に応じて基本的に同時な方式又は反対の順序で機能を実行することを含んでもよい。例えば、記述された順序と異なる順序で記述された方法を実行することができ、更に各種のステップの追加、省略又は組合せも可能である点である。なお、一部の例を参照して記述された特徴は他の例に組み合わせることができる。
【0052】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法を実行させるための複数の命令を含む。
【0053】
以上、図面を参照しながら本願の実施例を説明したが、本願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本願の示唆をもとに、当業者が本願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。