(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-30
(45)【発行日】2024-02-07
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240131BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20240131BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240131BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20240131BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240131BHJP
【FI】
F21S2/00 230
F21V23/04 500
F21V23/00 140
F21V23/00 120
F21Y103:10
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2019069223
(22)【出願日】2019-03-29
【審査請求日】2021-11-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【氏名又は名称】山田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【氏名又は名称】樺澤 襄
(72)【発明者】
【氏名】小林 勝之
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-185934(JP,A)
【文献】特開2018-142473(JP,A)
【文献】特開2017-107828(JP,A)
【文献】特開2006-108043(JP,A)
【文献】特開2017-027691(JP,A)
【文献】特開2017-195066(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 23/00
F21Y 103/10
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源が並んで配置された長手状の光源モジュールと;
設置面に固定され、前記光源モジュールが取り付けられる長手状の器具本体と;
前記器具本体に配置され、前記光源に給電するドライバと;
前記ドライバを制御する制御部、および、外部装置から送信された無線信号を外部から受信する受信部を備え、
前記光源の光の出射方向から見て前記受信部の少なくとも一部を含む部分が
前記器具本体よりも側方に突出し、残りの部分が
前記器具本体の内部に位置するように前記器具本体に取り付けられる制御ユニットと;
を具備することを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記制御ユニットは、前記残りの部分に、前記器具本体に固定される被固定部を備える
ことを特徴とする請求項1記載の照明器具
。
【請求項3】
前記制御ユニットは、前記受信部の少なくとも一部を含む部分が光源の光の出射方向から見て光源バーよりも側方に突出している
ことを特徴とする請求項1
または2記載の照明器具。
【請求項4】
前記制御ユニットは、前記器具本体の長手方向の中央部に配置される
ことを特徴とする請求項1ないし
3いずれか一記載の照明器具。
【請求項5】
前記器具本体は、前記ドライバと外部電源とを接続する配線が導入される導入部を備え、
前記制御ユニットは、前記器具本体の長手方向において、前記導入部に対し前記ドライバとは反対側に配置されている
ことを特徴とする請求項1ないし
4いずれか一記載の照明器具。
【請求項6】
前記器具本体は、前記ドライバと外部電源とを接続する配線が導入される導入部を備え、
前記器具本体の長手方向に見て、前記導入部、前記ドライバ、前記制御ユニットの順に配置されている
ことを特徴とする請求項1ないし
5いずれか一記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、無線信号を外部から受信する受信部を備える照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、照明器具は、光源モジュールが取り付けられる金属製の器具シャーシの内部に、光源モジュールの電源となるドライバや光源モジュールを点灯制御する制御ユニットが配置される。このような照明器具において、例えばユーザがリモートコントローラ等の外部装置を用いて、電波や赤外線等の無線通信によって光源モジュールの点灯制御を設定する機能を備える場合がある。この場合、無線通信による信号の受信が金属製の器具シャーシにより妨げられないように、器具シャーシの一部を開口させたり、無線通信部を含む制御ユニットを器具シャーシの端部に配置したりすることが考えられる。しかしながら、前者の場合には、開口からの器具シャーシ内への虫等の侵入を防止する必要があるとともに、制御ユニットの取付位置に制約が生じる。また、後者の場合には、配線の引き回しが長くなる。さらに、受信感度を優先して器具シャーシの外部に制御ユニットを取り付けると、制御ユニットが目立ち、見栄えが低下することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、無線通信の受信感度および意匠性を両立できる照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の照明器具は、長手状の光源モジュールと、長手状の器具本体と、ドライバと、制御ユニットと、を具備する。光源モジュールは、光源が並んで配置される。器具本体は、設置面に固定され、光源モジュールが取り付けられる。ドライバは、器具本体に配置され、光源に給電する。制御ユニットは、ドライバを制御する制御部、および、外部装置から送信された無線信号を外部から受信する受信部を備える。制御ユニットは、光源の光の出射方向から見て受信部の少なくとも一部を含む部分が器具本体よりも側方に突出し、残りの部分が器具本体の内部に位置するように器具本体に取り付けられる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、無線通信の受信感度および意匠性を両立することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】(a)は第1の実施形態を示す照明器具の一部の平面図、(b)は(a)のI-I相当位置を模式的に示す断面図である。
【
図2】同上照明器具の制御ユニットを示す平面図である。
【
図5】第2の実施形態を示す照明器具の一部の平面図である。
【
図6】第3の実施形態を示す照明器具の模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、第1の実施形態を、
図1ないし
図4を参照して説明する。
【0009】
図1(a)、
図1(b)、および、
図4において、11は照明器具を示す。照明器具11は、本実施形態において、長手状のベースライトである。この照明器具11は、例えば屋内の天井面や垂直な壁面等の設置面12に取り付けられる。図示される例では、照明器具11は、例えば天井面に取り付けられた状態を示している。
【0010】
照明器具11は、長手状の器具本体(器具シャーシ)13を備えている。器具本体13は、例えばアルミニウム等の金属により一体的に形成されている。器具本体13は、直線状の長手状に形成されたベース部14を備えている。ベース部14は、器具本体13を設置面12に取り付ける部分である。ベース部14は、板状に形成されている。ベース部14は、器具本体13を設置面12に取り付けた状態で設置面12に沿って位置し、この設置面12と対向する。ベース部14には、器具本体13を設置面12に取り付けるための設置面取付部が形成されている。設置面取付部は、例えば穴部であり、設置面取付部に挿入された取付ボルト等の器具取付部材15により器具本体13が設置面12に固定される。
【0011】
ベース部14の長手方向の両端部には、端面部16がそれぞれ連なって形成されている(一方のみ図示)。端面部16は、器具本体13の端部に位置している。端面部16は、ベース部14の厚みに対し交差する方向に立ち上がっている。
【0012】
また、ベース部14の両側部には、側面部17がそれぞれ連なって形成されている。すなわち、器具本体13は、ベース部14と、一対の端面部16と、一対の側面部17と、を備える。側面部17は、器具本体13の幅を設定する。側面部17は、ベース部14の長辺に沿って形成されている。本実施形態において、側面部17は、ベース部14の長辺全体に亘り連なって形成されている。側面部17は、ベース部14の厚みに対し交差する方向に立ち上がっている。本実施形態において、側面部17は、ベース部14に対して略直交する方向に沿って立ち上がっている。すなわち、側面部17は、設置面12に対して略直交する方向に沿って位置する。また、側面部17は、端面部16と連なって、器具本体13の周囲を四角形状に囲むようになっている。つまり、ベース部14と、両側面部17と、両端面部16とにより、器具本体13の内方には収容空間18が形成される。また、両側面部17と両端面部16とにより、器具本体13にはベース部14に対して設置面12とは反対側の位置に開口部19が囲まれて形成されている。この開口部19には、光源20を備える光源モジュール21が取り付けられる。
【0013】
光源モジュール21は、本実施形態において、複数の光源20が直線状に並んで配置された、長手状の光源バーである。光源20としては、本実施形態において、固体発光素子、例えばLED等が用いられる。光源モジュール21は、光源20からの光の出射側を覆うカバー23を備えている。カバー23は、出射される光の配光を制御する任意の形状としてよいが、例えば断面が光の出射方向、つまり設置面12とは反対側に凸状となる円弧形状に湾曲して形成されている。光源モジュール21の幅は、器具本体13の幅に対して大きくても小さくてもよいが、本実施形態では器具本体13の幅と略等しく、または、器具本体13の幅よりも大きく設定されている。そして、光源モジュール21、すなわち光源20は、器具本体13に対して着脱可能であり、器具本体13に取り付けられた状態で光源モジュール21が開口部19を覆うようになっている。
【0014】
光源モジュール21、すなわち光源20は、ドライバ25からの電力により点灯する。ドライバ25は、器具本体13の内部、すなわち収容空間18に収容され、器具本体13に取り付けられる。本実施形態において、ドライバ25は、器具本体13のベース部14に形成された取付部に取り付けられる。ドライバ25は、長手状に形成されている。ドライバ25の長手寸法は、器具本体13の長手寸法よりも短い。ドライバ25は、器具本体13に取り付けられた状態で開口部19に臨み、器具本体13の長手方向に沿って配置される。ドライバ25は、その長手寸法に応じて、器具本体13の任意の位置に配置してよいが、本実施形態では、例えば器具本体13の長手方向の中央部よりも一端部側に配置されている。ドライバ25の長手方向一端部は、器具本体13の長手方向の一端部に近接して位置し、ドライバ25の長手方向の他端部は、器具本体13の長手方向の中央部側に位置している。
【0015】
また、ドライバ25は、
図3に示すように、商用電源等の外部電源27から給電され、外部電源27からの電力を変換して光源モジュール21、すなわち光源20に供給する。ドライバ25は、光源モジュール21、すなわち光源20に対し、配線28により電気的に接続される。配線28は、コネクタ等を有し、ドライバ25と光源モジュール21、すなわち光源20との接続を着脱可能となっている。また、ドライバ25は、外部電源27に対し、配線29により電気的に接続される。配線29は、
図1(b)に示す設置面12から導出されており、
図1(a)に示すように、器具本体13に形成された導入部である導入穴31から器具本体13の内部、すなわち収容空間18へと導入される。導入穴31は、ベース部14に形成されている。導入穴31は、例えば丸穴状に形成されている。導入穴31は、ドライバ25の長手方向の他端部側に配置されている。この導入穴31から収容空間18へと導入された配線29は、本実施形態において、端子台32を介してドライバ25と電気的に接続される。端子台32は、好ましくは導入穴31とドライバ25との間に位置している。端子台32は、器具本体13の内部、すなわち収容空間18に収容され、器具本体13に取り付けられる。本実施形態において、端子台32は、ベース部14に取り付けられる。端子台32は、正方形状に形成され、ドライバ25よりも長手寸法が短く設定されている。
【0016】
ドライバ25は、制御ユニット34により制御される。
図2に示すように、制御ユニット34は、ユニット本体部35がケース36に収納されて構成されている。ユニット本体部35は、基板部である。ユニット本体部35は、四角形状に形成されている。ユニット本体部35は、本実施形態において、長方形状に形成されている。ユニット本体部35は、四角形状の基板38に対し、各種部品39やコネクタ40が実装されて構成されている。各種部品39により、ユニット本体部35には、ドライバ25(
図3)を制御する制御部42、および、無線信号を外部から受信する受信部43が形成されている。制御部42は、例えばMCU等の部品39aにより構成されている。受信部43は、本実施形態において、例えば無線アンテナ等の無線信号を受信する第一信号受信部45と、例えば受光素子等の赤外線信号を受信する第二信号受信部46と、を備えている。第一信号受信部45は、例えば長手状の部品39bにより形成されている。第二信号受信部46は、例えば四角形状の部品39cにより形成されている。
【0017】
そして、制御部42と受信部43とは、ユニット本体部35において、長手方向に互いに異なる位置に配置されている。本実施形態において、制御部42は、ユニット本体部35の長手方向の中央部近傍に配置され、受信部43は、ユニット本体部35の長手方向の一端部に配置されている。また、受信部43において、第一信号受信部45と第二信号受信部46とは、ユニット本体部35の幅方向に並んで配置されている。例えば制御部42を構成する部品39aは、基板38の長手方向の中央部近傍に配置され、第一信号受信部45を構成する部品39bは、基板38の長手方向の一端部にて一側の位置に、基板38の長手方向と交差または直交する方向に沿って長手方向を有するように配置され、第二信号受信部46を構成する部品39cは、基板38の長手方向の一端部にて他側の位置に配置されている。図示される例では、ユニット本体部35を幅方向に沿って横切る二点鎖線Lを挟み、一側に制御部42が配置され、他側に受信部43が配置されている。また、コネクタ40は、本実施形態において、二点鎖線Lに対し、制御部42と同じ側に配置されている。コネクタ40は、ユニット本体部35または基板38の受信部43とは反対側の端部である他端部近傍に配置されている。また、コネクタ40は、ユニット本体部35または基板38の長手方向に対し交差または直交する方向に沿って複数の端子を有するように配置されている。さらに、コネクタ40は、ユニット本体部35または基板38において、第二信号受信部46または部品39cに対し対角の位置に配置されている。
【0018】
ケース36は、無線信号を阻害しにくい素材、例えば合成樹脂により形成されている。ケース36は、ユニット本体部35の基板38の厚み方向に薄い、薄型の形状となっている。ケース36の形状は、ユニット本体部35よりも一回り大きい、四角形状、本実施形態では長方形状に形成されている。ケース36には、受信部43の少なくとも一部を外部に露出させる開口50が一主面に形成されている。本実施形態において、開口50は、第二信号受信部46を外部に露出させるものである。開口50は、第二信号受信部46に対向する位置に形成されている。また、開口50は、ケース36の一主面から、長手方向の端面に亘り溝状に形成されている。さらに、ケース36には、コネクタ40を外部に露出させるコネクタ用開口51が一主面に形成されている。
【0019】
そして、
図1(b)に示すように、制御ユニット34は、器具本体13に対し、一部が一方の側面部17から器具本体13の外部に突出した状態で取り付けられる。制御ユニット34は、器具本体13の側面部17から受信部43の少なくとも一部、本実施形態では受信部43全体を含む部分P1が突出し、残りの部分、すなわち制御部42を含む部分P2が器具本体13の内部である収容空間18に位置するように器具本体13に取り付けられる。つまり、器具本体13の側面部17に、挿入開口部54が形成され、この挿入開口部54に対し器具本体13の内部である収容空間18から外部に向かって制御ユニット34の受信部43を含む一端部側が挿入されている。挿入開口部54は、器具本体13の側面部17に、長手方向に沿って例えばスリット状に形成されている。挿入開口部54は、制御ユニット34のケース36の外形に応じて形成されており、挿入された制御ユニット34のケース36の外形に対し、略隙間がない形状となっている。
【0020】
また、制御ユニット34のケース36には、挿入開口部54に挿入される制御ユニット34を器具本体13に対し位置決めする規制部56が形成されている。規制部56は、制御ユニット34のケース36の両側部に突設されている。また、規制部56の近傍には、規制部56との間で器具本体13の側面部17の挿入開口部54の縁部を挟持する挟持部57が形成されている。挟持部57は、規制部56に対し、制御ユニット34の長手方向の一端部側に離れて位置している。また、挟持部57は、制御ユニット34の長手方向の一端部側から規制部56に向かって徐々に側方に突出する爪状に形成されている。
【0021】
また、制御ユニット34は、ボルトおよびナット等の取付部材60,61を介して器具本体13に対し固定される。本実施形態において、制御ユニット34は、器具本体13のベース部14に固定される。すなわち、ベース部14には、取付部材60が挿通される挿通部である挿通穴63が形成されており、制御ユニット34には、挿通穴63とともに取付部材60,61により固定される被固定部64が形成されている。被固定部64は、
図1(a)に示すように、制御ユニット34において、器具本体13の収容空間18内に位置する部分に形成されている。すなわち、被固定部64は、制御ユニット34において、受信部43を含まない部分、換言すれば制御部42を含む部分P2に形成されている。本実施形態において、被固定部64は、制御ユニット34のケース36の他端部側の両側部に形成されている。被固定部64には、挿通穴63(
図1(b))と位置合わせされる穴部65が形成され、挿通穴63とともに穴部65に挿通された取付部材60が取付部材61により抜け止めされることで、制御ユニット34が器具本体13に固定されるようになっている。
【0022】
器具本体13に取り付けられた制御ユニット34は、器具本体13の長手方向に見て、導入穴31、ドライバ25、制御ユニット34の順に配置される。つまり、ドライバ25の長手方向の一端部に制御ユニット34が位置し、ドライバ25の長手方向の他端部に導入穴31、および、本実施形態では端子台32が位置する。ドライバ25を長手方向に挟み、導入穴31と制御ユニット34とが互いに反対側に配置される。また、制御ユニット34は、器具本体13の長手方向の中央部に配置されることが好ましい。そのため、ドライバ25および導入穴31は、器具本体13の長手方向の他端部側に偏って配置されることが好ましい。
【0023】
制御ユニット34は、ドライバ25に対し、コネクタ40を介して配線67により電気的に接続される。配線67は、ドライバ25から制御ユニット34へと動作電源を供給するための電源線と、制御ユニット34とドライバ25との間で通信するための信号線と、を備える。つまり、
図3に示すように、照明器具11は、回路的に、外部電源27に対し、ドライバ25が接続され、ドライバ25に対し、制御ユニット34が接続され、かつ、ドライバ25に対し、光源20が接続されて構成される。
【0024】
次に、第1の実施形態の組み立て方法について説明する。
【0025】
プレス成形等により予め成形された器具本体13のベース部14に対し、ドライバ25および端子台32等を固定するとともに、制御ユニット34の一端部側を側面部17の挿入開口部54に器具本体13の内方から挿入する。制御ユニット34は、規制部56が挿入開口部54の縁部の位置で側面部17の内側に当接することにより、挿入開口部54からの突出量が規制される。また、制御ユニット34の挿入開口部54への挿入の際、挟持部57は、挿入開口部54の縁部と接触しながら押し込まれ、器具本体13の側面部17の外側に位置した位置で規制部56との間で挿入開口部54の縁部を挟持する。この位置で、制御ユニット34は、被固定部64の穴部65が器具本体13のベース部14に形成された挿通穴63に位置合わせされるので、取付部材60をベース部14の収容空間18とは反対側から挿入穴63および被固定部64の穴部65に亘り挿通し、取付部材61を取付部材60に螺合等させて組み付けることで、制御ユニット34を器具本体13のベース部14に固定する。
【0026】
そして、器具本体13は、設置面12から導出された配線29を導入穴31に挿通させつつ、ベース部14を器具取付部材15により設置面12に対し固定するとともに、配線29を、端子台32を介してドライバ25に接続し、かつ、配線67により制御ユニット34をドライバ25と接続する。この後、別途組み立てた光源モジュール21を、器具本体13のドライバ25と配線28により接続した後、開口部19を覆って器具本体13に取り付ける。
【0027】
この状態で、制御ユニット34の器具本体13の外部に位置する部分、すなわち受信部43の少なくとも一部を含む部分P1である一端部は、光源20の光の出射方向、つまり設置面12に対向する方向から見て、少なくとも器具本体13よりも側方に突出する。本実施形態において、制御ユニット34の器具本体13の外部に位置する部分、すなわち受信部43の少なくとも一部を含む部分P1である一端部は、光源20の光の出射方向、つまり設置面12に対向する方向から見て、光源20または光源モジュール21よりも側方に突出する。
【0028】
そして、外部電源27から供給された電力は、制御ユニット34の制御部42により駆動されるドライバ25により変換されて光源モジュール21の光源20に供給され、光源20が点灯する。ユーザは、光源20のオンオフや調光の際、リモートコントローラ等の外部装置により無線信号を照明器具11に送信すると、受信部43で受信した無線信号に応じて制御部42がドライバ25の制御を変更し、光源20の点灯状態が制御される。
【0029】
以上説明した第1の実施形態によれば、制御ユニット34において、受信部43の少なくとも一部を含む部分P1のみを器具本体13の側面部17から突出させ、残りの部分P2が器具本体13の内部に位置するように器具本体13に取り付けたので、受信部43での無線通信の受信を器具本体13により妨げにくく、無線通信の受信感度を確保できるとともに、制御ユニット34が器具本体13の外部に大きく突出することがないため、例えば制御ユニット34全体を器具本体13の外部に配置したときと比較して、見栄えの低下を抑制できる。したがって、無線通信の受信感度および意匠性を両立することが可能となる。
【0030】
制御ユニット34の受信部43を含まない部分P2に形成された被固定部64によって制御ユニット34を器具本体13に固定するので、制御ユニット34の受信部43を含まない部分P2が器具本体13の外部に露出することを、確実に防止できる。
【0031】
制御ユニット34は、受信部43の少なくとも一部を含む部分P1が光源20の光の出射方向から見て器具本体13よりも側方に突出しているため、光の出射方向、つまり設置面12に対向する方向からユーザにより送信された無線信号の受信部43での受信を器具本体13が妨げにくい。
【0032】
さらに、制御ユニット34は、受信部43の少なくとも一部を含む部分P1が光源20の光の出射方向から見て光源20または光源モジュール21よりも側方に突出しているため、光の出射方向、つまり設置面12に対向する方向からユーザにより送信された無線信号の受信部43での受信を光源20または光源モジュール21によって妨げにくい。
【0033】
また、制御ユニット34が器具本体13の長手方向の中央部に配置されるため、照明器具11に向かってユーザが無線信号を送信したときに受信部43によって受信しやすくなるとともに、例えば複数の照明器具11が長手方向に並んで設置面12に配置されている場合等に、照明器具11に送信された無線信号を、その照明器具11に隣接する照明器具11の受信部43によって誤って受信しにくくなり、照明器具11同士の混信が生じにくくなって、ユーザが意図した照明器具11に精度よく無線信号を送信できるため、使い勝手が良好である。
【0034】
さらに、照明器具11は、回路的に外部電源27からドライバ25、制御ユニット34の順で接続されるので、器具本体13の長手方向に見て、外部電源27と接続される配線29を導入する導入穴31、ドライバ25、制御ユニット34の順に配置することで、配線の引き回しを短くすることができる。
【0035】
なお、第1の実施形態において、
図5に示す第2の実施形態のように、制御ユニット34が、器具本体13の長手方向において、導入穴31に対しドライバ25とは反対側に配置されていてもよい。すなわち、器具本体13の長手方向に見て、制御ユニット34、導入穴31、ドライバ25の順に配置されてもよい。この場合には、制御ユニット34をドライバ25から離れて配置スペースが比較的広い位置に配置可能となるため、制御ユニット34の配置の自由度を向上できる。なお、この場合には、制御ユニット34を器具本体13の長手方向の中央部に配置するために、好ましくはドライバ25を器具本体13の一端部寄りに配置するとよい。
【0036】
また、
図6に示す第3の実施形態のように、器具本体13は、側面部17,17が設置面12に向かい光源モジュール21または光源20から拡開されるように傾斜した、逆富士形の形状としてもよい。この場合、制御ユニット34は、少なくとも器具本体13の側面部17から受信部43の少なくとも一部を含む部分P1が突出し、残りの部分P2が内部に位置するように器具本体13に取り付けられていればよいが、好ましくは、受信部43の少なくとも一部を含む部分P1が光源20の光の出射方向から見て器具本体13よりも側方に突出し、さらに好ましくは、光源20よりも側方に突出するようにすることで、上記各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0037】
なお、上記各実施形態において、制御ユニット34の受信部43の少なくとも一部を含む部分P1は、受信部43による無線信号の受信領域を少なくとも含んでいれば、それ以外の部分は含まなくてもよい。また、この部分P1に制御部42の少なくとも一部が含まれていても構わない。
【0038】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0039】
11 照明器具
12 設置面
13 器具本体
17 側面部
20 光源
21 光源モジュール
25 ドライバ
27 外部電源
29 配線
31 導入部である導入穴
34 制御ユニット
42 制御部
43 受信部
64 被固定部