(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-30
(45)【発行日】2024-02-07
(54)【発明の名称】生のり付きカベ紙の店舗陳列方法、及びこの方法で使用する生のり付きカベ紙が収納された収納箱
(51)【国際特許分類】
B65D 85/00 20060101AFI20240131BHJP
B65H 37/06 20060101ALI20240131BHJP
【FI】
B65D85/00 D
B65H37/06
(21)【出願番号】P 2022029997
(22)【出願日】2022-02-28
【審査請求日】2022-06-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000126528
【氏名又は名称】株式会社アサヒペン
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三谷 英吾
(72)【発明者】
【氏名】澤田 耕吾
(72)【発明者】
【氏名】今堀 佐和子
【審査官】小原 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-355373(JP,A)
【文献】特開2001-114253(JP,A)
【文献】特開2006-016110(JP,A)
【文献】特開平06-144472(JP,A)
【文献】クロス職人さん必見のワザ!?,日本,2010年02月06日,2023年2月9日検索、インターネット<URL:>http://reformdaisuki.blog107.fc2.com/blog-entry-359.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/00
B65H 37/06
E04F 13/07
B44C 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生のり付きカベ紙の店舗陳列方法であって、
一方の面に生のりを塗布した長方形の生のり付きカベ紙が、生のり面を対向するように谷折り状に折り合わせ、次いで、1本以上の
長手方向と異なる方向の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返し、収納箱に収納された、当該収納箱を用いることを特徴とする、
生のり付きカベ紙の店舗陳列方法。
【請求項2】
折り畳まれた長方形の生のり付きカベ紙を、ロール状に巻き回した後に収納箱に収納する、請求項1に記載の生のり付きカベ紙の店舗陳列方法。
【請求項3】
生のり付きカベ紙の店舗陳列方法であって、
一方の面に生のりを塗布した長方形の生のり付きカベ紙が、生のり面が対向するように谷折り状に折り合わせる端部折り線と中央折り線の2本の折り線を設けるように折り合わせ、次いで、1本以上の
長手方向と異なる方向の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返し、収納箱に収納された、当該収納箱を用いることを特徴とする、
生のり付きカベ紙の店舗陳列方法。
【請求項4】
折り畳まれた長方形の生のり付きカベ紙を、ロール状に巻き回した後に収納箱に収納する、請求項3に記載の生のり付きカベ紙の店舗陳列方法。
【請求項5】
生のり付きカベ紙の店舗陳列方法であって、
一方の面に生のりを塗布した長方形の生のり付きカベ紙が、生のり面が対向するように、谷折り山折りの順に蛇腹状に折り畳み、任意の形状の大きさの生のり付きカベ紙とし、次いで、
長手方向と異なる方向の折り線により、更に折り畳み、収納箱に収納された、当該収納箱を用いることを特徴とする、
生のり付きカベ紙の店舗陳列方法。
【請求項6】
折り畳まれた長方形の生のり付きカベ紙を、ロール状に巻き回した後に収納箱に収納する、請求項5に記載の生のり付きカベ紙の店舗陳列方法。
【請求項7】
一方の面に生のりを塗布し、生のり面が対向するように谷折り状に折り合わせ、次いで、1本以上の
長手方向と異なる方向の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返した生のり付きカベ紙が収納された、収納箱。
【請求項8】
一方の面に生のりを塗布し、生のり面が対向するように谷折り状に折り合わせる端部折り線と中央折り線の2本の折り線を設けるように折り合わせ、次いで、1本以上の
長手方向と異なる方向の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返した生のり付きカベ紙が収納された、収納箱。
【請求項9】
一方の面に生のりを塗布し、生のり面が対向するように、谷折り山折りの順に蛇腹状に折り畳み、任意の形状の大きさにし、次いで、
長手方向と異なる方向の折り線により、更に折り畳まれた生のり付きカベ紙が収納された、収納箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生のり付きカベ紙の店舗陳列方法、及びこの方法で使用する生のり付きカベ紙が収納された収納箱に関わり、さらに詳しくは、長方形の生のり付きカベ紙が折り畳まれ収納された収納形態を用いる生のり付きカベ紙の店舗陳列方法及びこの生のり付きカベ紙が収納された収納形態の提供にある。
【0002】
この明細書において、収納形態とは、収納箱又は収納袋に収納されている状態をいう。
【背景技術】
【0003】
従来、DIY業界においては、生のり付きカベ紙は長尺状の紙管に巻き取るロール形状で収納箱に梱包し店舗に展示し販売していた。
この収納箱の典型的な寸法の一つは、縦横各12.5cmの底面、高さが101cmという柱状のものであり、店舗販売の際の陳列方法が限られていた。
この柱状収納箱を、客の目を引き、また客が手に取りやすいように陳列するためには、柱状に立て掛けて陳列することが常であり、そのため、縦方向に一定のスペースを要し、棚を配置する場合も一定以上の高さを有する形状しか許容されなかった。
柱状収納箱を立てて奥行方向に縦列に並べて陳列させることは、柱状収納箱の重心位置が高くバランスに欠くため、陳列のスペース及び陳列のバリエーションの制約が大きかった。
【0004】
生のり付カベ紙の典型的な寸法の一つである、カベ紙の長さが10mであるタイプは総重量が約4.7kgとなるが、柱状収納箱を立てて陳列することは、上述のとおりバランスに欠くため、柱状収納箱が手前へ倒れてくる危険性も有しており、特に子供連れの家族客への配慮も必要であった。
高さが101cmである柱状収納箱は、持ち運びに不便であり、流通過程における取り扱いや、購入者が自宅へ持ち運ぶ際等において不便が大きかった。
【0005】
生のり付きカベ紙に係る技術については、生のり付きカベ紙(P)を生のり塗布面にフィルムを貼り、紙管(T)により巻き取る技術(
図1参考)が存在するが(特許文献1)、上述の諸問題が存在していた。
生のりという性質上、腐敗が生じることを防ぐためにカベ紙や包材には防腐性を付与しており、さらにカベ紙を巻く紙管(T)にもカビ・腐敗の発生・増殖を防ぐ対応を要していた。
紙管(T)に巻いたカベ紙は、使用の際に巻きをほどいてフィルムを剥がすという手間を要していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
DIY業界においては、生のり付カベ紙に関し、店舗での陳列容積を柔軟に変更でき、かつ展示しやすい方法を見出すことが求められていた。
また、製造時及び使用時等における省力化に資する生のり付きカベ紙を提供することが求められていた。
【0008】
そのような事情に照らし、本願の発明者らは、生のり付きカベ紙を折り畳み形状とし、収納形態に収納する、紙管及びフィルムを用いない収納方式を採用することにより、従来の欠点を悉く解消した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、生のり付きカベ紙の店舗陳列方法であって、一方の面に生のりを塗布した長方形の生のり付きカベ紙が、生のり面を対向するように谷折り状に折り合わせ、次いで、1本以上の長手方向と異なる方向の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返し、収納箱に収納された、当該収納箱を用いることを特徴とする、生のり付きカベ紙の店舗陳列方法に関する。
【0010】
請求項2に係る発明は、折り畳まれた長方形の生のり付きカベ紙を、ロール状に巻き回した後に収納箱に収納する、請求項1に記載の生のり付きカベ紙の店舗陳列方法に関する。
【0011】
請求項3に係る発明は、生のり付きカベ紙の店舗陳列方法であって、一方の面に生のりを塗布した長方形の生のり付きカベ紙が、生のり面が対向するように谷折り状に折り合わせる端部折り線と中央折り線の2本の折り線を設けるように折り合わせ、次いで、1本以上の長手方向と異なる方向の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返し、収納箱に収納された、当該収納箱を用いることを特徴とする、生のり付きカベ紙の店舗陳列方法に関する。
【0012】
請求項4に係る発明は、折り畳まれた長方形の生のり付きカベ紙を、ロール状に巻き回した後に収納箱に収納する、請求項3に記載の生のり付きカベ紙の店舗陳列方法に関する。
【0013】
請求項5に係る発明は、生のり付きカベ紙の店舗陳列方法であって、一方の面に生のりを塗布した長方形の生のり付きカベ紙が、生のり面が対向するように、谷折り山折りの順に蛇腹状に折り畳み、任意の形状の大きさの生のり付きカベ紙とし、次いで、長手方向と異なる方向の折り線により、更に折り畳み、収納箱に収納された、当該収納箱を用いることを特徴とする、生のり付きカベ紙の店舗陳列方法に関する。
【0014】
請求項6に係る発明は、折り畳まれた長方形の生のり付きカベ紙を、ロール状に巻き回した後に収納箱に収納する、請求項5に記載の生のり付きカベ紙の店舗陳列方法に関する。
【0015】
請求項7に係る発明は、一方の面に生のりを塗布し、生のり面が対向するように谷折り状に折り合わせ、次いで、1本以上の長手方向と異なる方向の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返した生のり付きカベ紙が収納された、収納箱に関する。
【0016】
請求項8に係る発明は、一方の面に生のりを塗布し、生のり面が対向するように谷折り状に折り合わせる端部折り線と中央折り線の2本の折り線を設けるように折り合わせ、次いで、1本以上の長手方向と異なる方向の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返した生のり付きカベ紙が収納された、収納箱に関する。
【0017】
請求項9に係る発明は、一方の面に生のりを塗布し、生のり面が対向するように、谷折り山折りの順に蛇腹状に折り畳み、任意の形状の大きさにし、次いで、長手方向と異なる方向の折り線により、更に折り畳まれた生のり付きカベ紙が収納された、収納箱に関する。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明によれば、一方の面に生のりを塗布した長方形の生のり付きカベ紙が、生のり面を対向するように谷折り状に折り合わせ、次いで、1本以上の
長手方向と異なる方向の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返し、収納箱に収納された、当該収納箱を用いることを特徴とする、生のり付きカベ紙の店舗陳列方法を採ることにより、生のり付きカベ紙の店舗陳列時における陳列のスペース及び陳列のバリエーションの自由度を高めることができる。
例えば、従来の柱状収納箱の場合に一段の棚であるとすると、収納箱又は収納袋では二段乃至三段に分割することができ、客が手に取りやすくなり、安定性も確保できる。
この場合に、上段を生のり付きカベ紙の陳列に用い、下段を他の用途に用いる等、売り場構成の自由度が高まる(
図2参照)。
【0019】
請求項2に係る発明によれば、折り畳まれた長方形の生のり付きカベ紙を、ロール状に巻き回した後に収納箱に収納する、請求項1に記載の生のり付きカベ紙の店舗陳列方法を採ることにより、生のり付きカベ紙の店舗陳列時における陳列のスペース及び陳列のバリエーションの自由度を高めることができる。
【0020】
請求項3に係る発明によれば、一方の面に生のりを塗布した長方形の生のり付きカベ紙が、生のり面が対向するように谷折り状に折り合わせる端部折り線と中央折り線の2本の折り線を設けるように折り合わせ、次いで、1本以上の長手方向と異なる方向の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返し、収納箱に収納された、当該収納箱を用いることを特徴とする、生のり付きカベ紙の店舗陳列方法を採ることにより、購入者が当該生のり付きカベ紙を壁に貼り付ける際に、中央折り線による折り目を開いたときに床にカベ紙が接しない、またのりが床に付着しないため、貼付作業が合理化された生のり付きカベ紙が収納された収納箱の、店舗陳列時における陳列のスペース及び陳列のバリエーションの自由度を高めることができる。
【0021】
請求項4に係る発明によれば、折り畳まれた長方形の生のり付きカベ紙を、ロール状に巻き回した後に収納箱に収納する、請求項3に記載の生のり付きカベ紙の店舗陳列方法を採ることにより、生のり付きカベ紙の店舗陳列時における陳列のスペース及び陳列のバリエーションの自由度を高めることができる。
【0022】
請求項5に係る発明によれば、生のり付きカベ紙の店舗陳列方法であって、一方の面に生のりを塗布した長方形の生のり付きカベ紙が、生のり面が対向するように、谷折り山折りの順に蛇腹状に折り畳み、任意の形状の大きさの生のり付きカベ紙とし、次いで、長手方向と異なる方向の折り線により、更に折り畳み、収納箱に収納された、当該収納箱を用いることを特徴とする、生のり付きカベ紙の店舗陳列方法を採ることにより、折りの向きが一方に固定化されず、生のり付きカベ紙をバランス良く折り畳むことができる、生のり付きカベ紙が収納された収納箱の、店舗陳列時における陳列のスペース及び陳列のバリエーションの自由度を高めることができる。
【0023】
請求項6に係る発明によれば、折り畳まれた長方形の生のり付きカベ紙を、ロール状に巻き回した後に収納箱に収納する、請求項5に記載の生のり付きカベ紙の店舗陳列方法を採ることにより、生のり付きカベ紙の店舗陳列時における陳列のスペース及び陳列のバリエーションの自由度を高めることができる。
【0024】
請求項7に係る発明によれば、一方の面に生のりを塗布し、生のり面が対向するように谷折り状に折り合わせ、次いで、長手方向と異なる方向の1本以上の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返した生のり付きカベ紙が収納された、収納箱を用いることにより、生のり付きカベ紙の店舗陳列における陳列のスペース及び陳列のバリエーションの自由度を高めることができる。
当該生のり付きカベ紙が収納された収納形態を用いることにより、流通過程、購入者の携行等において、重心が安定しバランスが保たれ、生のり付きカベ紙の持ち運びが容易となる。
従来の紙管に巻かれた円柱形の生のり付きカベ紙では、従来の柱状収納箱に収納する際、側面が曲面であるがゆえ、特に収納箱の側面への近接度合が低いのに対し、収納箱では、折り畳まれた生のり付きカベ紙が面として収納箱の面に近接し、また、収納袋ではさらに、生のり付きカベ紙全体が収納袋に近接し、これら収納形態の方が、収納箱又は収納袋内に余分な空間が生じることがなく、さらに、紙管の容積分が無くなるので、収納形態のダウンサイジングを実現できる。
生のり付きカベ紙を商品として取り扱う際(流通過程・店舗陳列・購入後の携行)に、重心が安定しバランスが保たれ、生のり付きカベ紙の持ち運びが容易となる。
紙管とフィルムが不要となるため、所要材料が減り、フィルム貼付の工程が無くなり、コスト削減となる。
紙管からカビ・腐敗が発生する可能性が無くなるため、品質の安定が期待でき、品質管理の負担が軽減される。
【0025】
請求項8に係る発明によれば、一方の面に生のりを塗布し、生のり面が対向するように谷折り状に折り合わせる端部折り線と中央折り線の2本の折り線を設けるように折り合わせ、次いで、1本以上の長手方向と異なる方向の折り線によって長方形の形に順次折り畳むことを繰り返した生のり付きカベ紙が収納された、収納箱を用いることにより、購入者が当該生のり付きカベ紙を壁に貼り付ける際に、中央折り線による折り目を開いたときに床にカベ紙が接しない、またのりが床に付着しないため、貼付作業が合理化される、収納箱を提供できる。
【0026】
請求項9に係る発明によれば、一方の面に生のりを塗布し、生のり面が対向するように、谷折り山折りの順に蛇腹状に折り畳み、任意の形状の大きさにし、次いで、長手方向と異なる方向の折り線により、更に折り畳まれた生のり付きカベ紙が収納された、収納箱を用いることにより、折りの向きが一方に固定化されず、生のり付きカベ紙をバランス良く折り畳むことができる、収納箱を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】従来の紙管(T)巻き取りによる生のり付きカベ紙(P)の梱包の簡略な説明図である。
【
図2】従来の柱状収納箱(H)と本発明による収納形態のうち収納箱(B)による店舗陳列における簡略な比較図である。
【
図3】請求項1及び2に記載の生のり付きカベ紙の折り畳み等の例である。
【
図4】請求項3に記載の生のり付きカベ紙の折り畳み等の例である。
【
図5】請求項4に記載の生のり付きカベ紙の折り畳み等の例である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施するための形態について、実施例をもって説明する。本発明はこの実施形態及び実施例に限定されるものではない。
必ずしも面積が等分又は3等分となるよう折り畳む必要は無く、任意の折り畳み方法に依ることができる。
収納は、収納箱の他、収納袋に依ることができる。
【0029】
(実施例1)
機械装置により、幅97cmで十分な長さを有し、一方の面に生のりを塗布したカベ紙(P)を製造した(図示せず)。
長さを255cm毎に裁断した。
カベ紙(P)を裁断するときの便宜のため、生のり塗布面側の両端を幅50mmのテープで保護することが好ましい。このようにすることで、裁断の刃先に糊が付くことを防ぐことができる。
【0030】
図3に、長辺が255cm、短辺が97cmである、一方の面に生のりを塗布した長方形状の生のり付きカベ紙(P0)を示す。この長方形の面積をAとする。
この長方形の2つの長辺の中点を通る折り線に基づき、生のり面を対向するように谷折り状に折り合わせた。このときの生のり付きカベ紙(P1)の形状である長方形の面積はA×(1/2)となる。
次いで、同様に、2つの長辺の中点を通る折り線に基づき、谷折り状に折り合わせた。このときの生のり付きカベ紙(P2)の形状である長方形の面積はA×(1/2)×(1/2)となる。
次いで、2つの短辺の中点を通る折り線に基づき、谷折り状に折り合わせた。このときの生のり付きカベ紙(P3)の形状である長方形の面積はA×(1/2)×(1/2)×(1/2)となる。
次いで、このときの生のり付きカベ紙(P3)に対し、2つの長辺を3等分する点を設け、2つの長辺の対応する3等分する点同士を通る2本の平行な折り線に基づき、谷折り状に折り合わせた。このときの生のり付きカベ紙(P4)の形状である長方形の面積はA×(1/2)×(1/2)×(1/2)×(1/3)=A×(1/24)となる。
折り畳み後の長方形の面積が、折り畳み前の長方形の面積(A)の24分の1の大きさである、折り畳まれた生のり付きカベ紙(P4)を得た。
折り畳みは、機械による自動折り畳み、又は、治具を用いた手動折り畳み、若しくは、これらを併用することが好ましい。
【0031】
折り畳まれた生のり付きカベ紙(P4)を収納箱(B)に収納した。
【0032】
収納箱(B)を用いて、店舗の陳列場所やスペース、その他の店舗の特性に応じた店舗陳列を行った。
【0033】
上記手順において、2つの平行な折り線に拠って折り畳む際は、谷折りと山折りを混在させてもよい。
【0034】
生のり付きカベ紙(P4)を壁に貼る際には、長方形(P0)の長辺を高さ方向である縦向き、短辺を平面方向である横向きとするように貼る。
一戸建に設ける部屋の天井高は240cmが通常であるので、部屋の大きさにより、生のり付きカベ紙を必要枚数だけ横に並べて貼ることとなる。
縦方向である2つの長辺は、その横並びの貼り合わせのときの便宜のため、生のり塗布時に生のり塗布面の片側又は両側に幅50mmのテープを貼って保護しておくことが好ましい。
【0035】
(実施例2)
上述の製造・裁断・折り畳みにより得た生のり付きカベ紙(P3)を巻き回してロール状とした。
巻き回しは、機械による自動巻き回し、又は、治具を用いた手動巻き回しによることが好ましい。
【0036】
巻き回してロール状とした生のり付きカベ紙(R)を収納箱(B)に収納した。
【0037】
収納箱(B)を用いて、店舗の陳列場所やスペース、その他の店舗の特性に応じた店舗陳列を行った。
【0038】
(実施例3)
図4に、長辺が255cm、短辺が97cmである、一方の面に生のりを塗布した長方形状の生のり付きカベ紙(P0)を示す。この長方形の面積をAとする。
この長方形の2つの長辺の同じ側から15cmの位置にある2つの点を通る端部折り線(FE)と、その点からさらに127.5cmの位置にある2つの点を通る中央折り線(FC)に基づき、生のり面を対向するように谷折り状に折り合わせた。このときの生のり付きカベ紙(P1’)の形状である長方形の面積はA×(1/2)となる。
次いで、2つの長辺の中点を通る折り線に基づき、谷折り状に折り合わせた。このときの生のり付きカベ紙(P2’)の形状である長方形の面積はA×(1/2)×(1/2)となる。
次いで、このときの生のり付きカベ紙(P2’)に対し、2つの短辺を3等分する点を設け、2つの長辺の対応する3等分する点同士を通る2本の平行な折り線に基づき、谷折り状に折り合わせた。このときの生のり付きカベ紙(P3’)の形状である長方形の面積はA×(1/2)×(1/2)×(1/3)となる。
次いで、同様に、このときの生のり付きカベ紙(P3’)に対し、2つの長辺を3等分する点を設け、2つの長辺の対応する3等分する点同士を通る2本の平行な折り線に基づき、谷折り状に折り合わせた。このときの生のり付きカベ紙(P4’)の形状である長方形の面積はA×(1/2)×(1/2)×(1/3)×(1/3)=A×(1/36)となる。
このようにして、折り畳み後の長方形の面積が、折り畳み前の長方形の面積(A)の36分の1の大きさである、折り畳まれた生のり付きカベ紙(P4’)を得た。
折り畳みは、機械による自動折り畳み、又は、治具を用いた手動折り畳み、若しくは、これらを併用することが好ましい。
【0039】
折り畳まれた生のり付きカベ紙(P4’)を収納箱(B)に収納した。
【0040】
収納箱(B)を用いて、店舗の陳列場所やスペース、その他の店舗の特性に応じた店舗陳列を行った。
【0041】
上記手順において、2本の平行な折り線に拠って折り畳む際は、谷折りと山折りを混在させてもよい。
【0042】
生のり付きカベ紙(P4’)を壁に貼る際には、長方形(P0)の長辺を高さ方向である縦向き、短辺を平面方向である横向きとするように貼る。
一戸建に設ける部屋の天井高は240cmが通常であるので、部屋の大きさにより、生のり付きカベ紙を必要枚数だけ横に並べて貼ることとなる。
中央折り線(FC)による折り目を開いたときの長方形の長手方向の長さが、床から天井の高さと等しい長さとなる。
縦方向である2つの長辺は、その横並びの貼り合わせのときの便宜のため、生のり塗布時に生のり塗布面の片側又は両側に幅50mmのテープを貼って保護しておくことが好ましい。
【0043】
折り畳みは、機械による自動折り畳み、又は、治具を用いた手動折り畳み、若しくは、これらを併用することが好ましい。
【0044】
(実施例4)
上述の製造・裁断・折り畳みにより得た生のり付きカベ紙(P3’)を巻き回してロール状とした。
巻き回しは、機械による自動巻き回し、又は、治具を用いた手動巻き回しによることが好ましい。
【0045】
巻き回してロール状とした生のり付きカベ紙(R’)を収納箱(B)に収納した。
【0046】
収納箱(B)を用いて、店舗の陳列場所やスペース、その他の店舗の特性に応じた店舗陳列を行った。
【0047】
(実施例5)
図5に、長辺が255cm、短辺が97cmである、一方の面に生のりを塗布した長方形状の生のり付きカベ紙(P0)を示す。この長方形の面積をAとする。
短手方向に5つの折り線を設け、生のり面が対向するように、谷折り山折りの順に蛇腹状に5回折り畳んだ。このときの生のり付きカベ紙(P3’’)の形状である長方形の面積はA×(1/6)となる。
次いで、このときの生のり付きカベ紙(P3’’)に対し、2つの長辺を3等分する点を設け、2つの長辺の対応する3等分する点同士を通る2本の平行な折り線に基づき、谷折り状に折り合わせた。このときの生のり付きカベ紙(P4’’)の形状である長方形の面積はA×(1/6)×(1/3)=A×(1/18)となる。
このようにして、折り畳み後の長方形の面積が、折り畳み前の長方形の面積(A)の18分の1の大きさである、折り畳まれた生のり付きカベ紙(P4’’)を得た。
【0048】
折り畳まれた生のり付きカベ紙(P4’’)を収納箱(B)に収納した。
【0049】
収納箱(B)を用いて、店舗の陳列場所やスペース、その他の店舗の特性に応じた店舗陳列を行った。
【0050】
生のり付きカベ紙(P4’’)を壁に貼る際には、長方形(P0)の長辺を高さ方向である縦向き、短辺を平面方向である横向きとするように貼る。
一戸建に設ける部屋の天井高は240cmが通常であるので、部屋の大きさにより、生のり付きカベ紙を必要枚数だけ横に並べて貼ることとなる。
縦方向である2つの長辺は、その横並びの貼り合わせのときの便宜のため、生のり塗布時に生のり塗布面の片側又は両側に幅50mmのテープを貼って保護しておくことが好ましい。
【0051】
折り畳みは、機械による自動折り畳み、又は、治具を用いた手動折り畳み、若しくは、これらを併用することが好ましい。
【0052】
(実施例6)
上述の製造・裁断・折り畳みにより得た生のり付きカベ紙(P3’’)を巻き回してロール状とした。
巻き回してロール状とした生のり付きカベ紙(R’’)を収納箱(B)に収納した。
巻き回しは、機械による自動巻き回し、又は、治具を用いた手動巻き回しによることが好ましい。
【0053】
収納箱(B)を用いて、店舗の陳列場所やスペース、その他の店舗の特性に応じた店舗陳列を行った。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明の生のり付きカベ紙の店舗陳列方法、及びこの方法で使用する生のり付きカベ紙が収納された収納箱は、店舗での陳列容積を柔軟に変更でき、かつ展示しやすい方法を提供する。また、製造時、流通時及び使用時の省力化等、並びに品質維持に資する生のり付きカベ紙を提供することから、DIY業界での利用価値が高い。
【符号の説明】
【0055】
P0:生のり付きカベ紙(折り畳む前)
P4:生のり付きカベ紙(収納形態に合わせた大きさに折り畳み後)
R :巻き回してロール状とした生のり付きカベ紙
B :収納箱