(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-30
(45)【発行日】2024-02-07
(54)【発明の名称】ゲームシステム、それに用いるコンピュータプログラム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5375 20140101AFI20240131BHJP
A63F 13/44 20140101ALI20240131BHJP
A63F 13/814 20140101ALI20240131BHJP
A63F 13/428 20140101ALI20240131BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20240131BHJP
A63B 69/00 20060101ALI20240131BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/44
A63F13/814
A63F13/428
A63F13/55
A63B69/00 514
(21)【出願番号】P 2022129938
(22)【出願日】2022-08-17
(62)【分割の表示】P 2021167275の分割
【原出願日】2021-10-12
【審査請求日】2022-10-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【氏名又は名称】山本 晃司
(74)【代理人】
【識別番号】100161090
【氏名又は名称】小田原 敬一
(72)【発明者】
【氏名】田川 義浩
(72)【発明者】
【氏名】石原 誠
(72)【発明者】
【氏名】小川 洸喜
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 礼
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-217627(JP,A)
【文献】特開2004-105219(JP,A)
【文献】特開2007-229450(JP,A)
【文献】特開2009-299975(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
A63B 69/00-69/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダンスを構成する一連の動作の各動作を示す動作画像が前記一連の動作の順に提示されるゲーム画面を表示する表示装置を含む出力装置と、ユーザの動作を検出する検出装置と、に接続され、前記動作画像を通じて各動作、及び各動作の実行時期を案内するとともに、前記ユーザの動作を評価するタイミングゲームを提供するゲームシステムであって、
前記一連の動作の各動作と各動作を実行すべき実行時期とが関連付けられるように記述されたシーケンスデータに基づいて、前記一連の動作のうちの一の動作、及び当該一の動作に続く次の動作を特定する動作特定手段と、
前記次の動作が前記一の動作に関連する動作として当該一の動作を基準に実行されるべき関連動作である場合に、前記一の動作と前記次の動作との間の関連性を示す関連情報として、前記一の動作と前記次の動作との間の相違、又は一致を含む差分の動作を示す
差分情報を判別する情報判別手段と、
前記差分情報を前記ユーザに前記出力装置を通じて提供する情報提供手段と、
を備える、ゲームシステム。
【請求項2】
前記情報提供手段は、前記関連性として前記差分の動作を示す関連画像を前記ゲーム画面に提示することにより、当該ゲーム画面を通じて前記差分情報として前記関連画像を前記ユーザに提供する、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記出力装置、及び前記検出装置に接続されるコンピュータを、請求項1又は2に記載のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたコンピュータプログラム。
【請求項4】
ダンスを構成する一連の動作の各動作を示す動作画像が前記一連の動作の順に提示されるゲーム画面を表示する表示装置を含む出力装置と、ユーザの動作を検出する検出装置と、に接続され、前記動作画像を通じて各動作、及び各動作の実行時期を案内するとともに、前記ユーザの動作を評価するタイミングゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータに、
前記一連の動作の各動作と各動作を実行すべき実行時期とが関連付けられるように記述されたシーケンスデータに基づいて、前記一連の動作のうちの一の動作、及び当該一の動作に続く次の動作を特定する動作特定手順と、
前記次の動作が前記一の動作に関連する動作として当該一の動作を基準に実行されるべき関連動作である場合に、前記一の動作と前記次の動作との間の関連性を示す関連情報として、前記一の動作と前記次の動作との間の相違、又は一致を含む差分の動作を示す
差分情報を判別する情報判別手順と、
前記差分情報を前記ユーザに前記出力装置を通じて提供する情報提供手順と、
を実行させる、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダンスを構成する一連の動作の各動作を示す動作画像がその一連の動作の順に提示されるゲーム画面を表示する表示装置を含む出力装置と、ユーザの動作を検出する検出装置と、に接続され、動作画像を通じて各動作、及び各動作の実行時期を案内するとともに、ユーザの動作を評価するタイミングゲームを提供するゲームシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
ダンスを構成する一連の動作の各動作を示す動作画像がその一連の動作の順に提示されるゲーム画面を表示する表示装置を含む出力装置と、ユーザの動作を検出する検出装置と、に接続され、動作画像を通じて各動作、及び各動作の実行時期を案内するとともに、ユーザの動作を評価するタイミングゲームを提供するゲームシステムが知られている(例えば非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】DanceCheesecake、“Dance Central 3 - I Am the Best (Hard) - 2NE1 - *FLAWLESS*”、[online]、[令和3年9月6日検索]、インターネット、<URL:https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=zjLNN90yuvM>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1のゲームでは、所定時間毎に実行されるべき動作(ダンス)が、その動作を表現するキャラクタ(静止画)を含むパネル状のモデルを通じて連続的に逐次案内される。このゲームでは、仮に次の動作が前の動作を繰り返すような動作であったとしても、その動作は前の動作と同じモデルを通じて同様に案内される。このため、ユーザは全モデルを逐次確認しつつプレイしなければならず、直前の動作を実行しながら次の動作の把握を意識する必要がある。結果として、ゲームの難易度が不必要に高くなってしまう可能性がある。特にテンポが速く、連続的なダンスが要求される場合にはその傾向が高くなる。また、次の動作の把握にばかり気をとられ、ゲームに登場するキャラクタのダンス等、各種の要素を含むゲームのプレイ自体をユーザは十分に楽しめなくなってしまう可能性もある。
【0005】
そこで、本発明は、次の動作が前の動作と関連する関連動作である場合に、次の動作の把握を補助するための情報をユーザに提供することができるゲームシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のゲームシステムは、ダンスを構成する一連の動作の各動作を示す動作画像が前記一連の動作の順に提示されるゲーム画面を表示する表示装置を含む出力装置と、ユーザの動作を検出する検出装置と、に接続され、前記動作画像を通じて各動作、及び各動作の実行時期を案内するとともに、前記ユーザの動作を評価するタイミングゲームを提供するゲームシステムであって、前記一連の動作の各動作と各動作を実行すべき実行時期とが関連付けられるように記述されたシーケンスデータに基づいて、前記一連の動作のうちの一の動作、及び当該一の動作に続く次の動作を特定する動作特定手段と、前記次の動作が前記一の動作に関連する動作として当該一の動作を基準に実行されるべき関連動作である場合に、前記一の動作と前記次の動作との間の関連性を示す関連情報を前記ユーザに前記出力装置を通じて提供する情報提供手段と、を備えるものである。
【0007】
一方、本発明のコンピュータプログラムは、前記出力装置、及び前記検出装置に接続されるコンピュータを、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。
【0008】
また、本発明の制御方法は、ダンスを構成する一連の動作の各動作を示す動作画像が前記一連の動作の順に提示されるゲーム画面を表示する表示装置を含む出力装置と、ユーザの動作を検出する検出装置と、に接続され、前記動作画像を通じて各動作、及び各動作の実行時期を案内するとともに、前記ユーザの動作を評価するタイミングゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータに、前記一連の動作の各動作と各動作を実行すべき実行時期とが関連付けられるように記述されたシーケンスデータに基づいて、前記一連の動作のうちの一の動作、及び当該一の動作に続く次の動作を特定する動作特定手順と、前記次の動作が前記一の動作に関連する動作として当該一の動作を基準に実行されるべき関連動作である場合に、前記一の動作と前記次の動作との間の関連性を示す関連情報を前記ユーザに前記出力装置を通じて提供する情報提供手順と、を実行させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一形態に係るゲームシステムの概略構成を示す図。
【
図2】ゲームシステムの制御系の要部を示す機能ブロック図。
【
図3】ダンスゲームの案内画面の一例を模式的に示す図。
【
図4】リピート型の見本画像の一例を模式的に示す図。
【
図7】シーケンス処理の手順の一例を示すフローチャート。
【
図8】動作評価処理の手順の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一形態に係るゲームシステムの一例を説明する。まず、
図1を参照して、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を説明する。ゲームシステム1は、センターサーバ2と、センターサーバ2に所定のネットワーク5を介して接続可能なクライアント装置としての複数のゲーム機3とを含む。センターサーバ2は、複数のコンピュータ装置としてのサーバユニット2A、2B…が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ2が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。
【0011】
ゲーム機3は、ゲーム装置の一例であって、所定のサービスとしてゲームを提供する装置である。ゲーム機3は、ゲームを無償で提供してもよいが、一例として有償で提供する。また、ゲーム機3は、ゲームを提供する各種のゲーム装置(コンピュータ装置)を含んでいてよく、例えば後述のユーザ端末装置4がゲームを提供する場合、このようなユーザ端末装置4を含んでいてもよいが、一例として商業用(業務用)のゲーム機として構成されている。商業用のゲーム機は、所定のプレイ料金の支払いと引き換えに、そのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせるゲーム装置である。この種のゲーム機3は、アーケードゲーム機と呼ばれることがある。ゲーム機3は、適宜の場所に設置されてよいが、
図1の例では多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として店舗等の適宜の施設6に設置されている。
【0012】
ゲーム機3は、タイミングゲームを提供する。タイミングゲームは、適切なプレイ行為の実行時期を案内及び評価するタイプのゲームである。タイミングゲームは音楽のリズムに合わせて適切なプレイ行為の時期を案内等する音楽ゲーム等を含んでいるが、ゲーム機3はタイミングゲームの一種としてダンスゲームを提供する。ダンスゲームは、プレイ行為としてダンスを構成する一連の動作をユーザに要求するタイプの音楽ゲームである。具体的には、ダンスゲームでは、ダンスを構成する一連の動作、及び各動作を実行すべき実行時期が楽曲のリズムに合わせて案内され、その一連の動作及び実行時期を基準にユーザの実際の動作(ダンス)が評価される。
【0013】
ゲーム機3には各種の出力装置等が適宜に設けられてよいが、
図1の例ではステージSGが設けられている。ステージSGは、ユーザがプレイ行為としてのダンスを実行するべき範囲として機能する。つまり、ユーザはステージSGの上でダンスゲームをプレイする。ステージSGはユーザのステップ等の動作を検出する検出装置として機能してもよいが、一例として単にプレイ用の範囲を示すために使用される。なお、ステージSGは省略されてもよいし、ステージSGに対応する範囲を表示するプロジェクタ等の他の装置によって適宜に代替されてもよい。
【0014】
ゲームシステム1には、ネットワーク5を介してユーザ端末装置4が接続される場合がある。ユーザ端末装置4は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。ユーザ端末装置4として、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のコンピュータ装置が利用されてよいが、
図1の例では据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ4a、あるいは携帯電話(スマートフォンを含む。)のようなモバイル端末装置4bが利用されている。これらのユーザ端末装置4は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、センターサーバ2が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。
【0015】
ネットワーク5は、センターサーバ2に対してゲーム機3及びユーザ端末装置4をそれぞれ接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワーク5は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネット5Aと、センターサーバ2及びゲーム機3のそれぞれとインターネット5Aとを接続するLAN5B、5Cとがルータ5Dを介して接続されることにより構築される。ユーザ端末装置4もアクセスポイント等を介して適宜の構成によりインターネット5Aに接続される。なお、ゲーム機3と施設6のルータ5Dとの間にローカルサーバが設置され、そのローカルサーバを介してゲーム機3がセンターサーバ2と通信可能に接続されてもよい。センターサーバ2のサーバユニット2A、2B…はLAN5Cに代えて、又は加えてWAN5Aにより、相互に接続される場合もある。
【0016】
センターサーバ2は、ゲーム機3又はそのユーザに対してダンスゲームに関連する各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機サービスは、ダンスゲームに関連する各種のサービスを含んでいてよいが、一例としてネットワーク5を介してプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。センターサーバ2は、このような配信サービスを通じて各ゲーム機3にダンスゲームの提供に必要な各種のプログラム或いはデータを適宜に配信等する。なお、ゲーム機用サービスは、その他にもゲーム機3からユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービスを含んでいてよい。また、認証したユーザの利用実績等のデータをゲーム機3から受け取って保存し、或いは保存するデータをゲーム機3に提供するサービスを含んでいてもよい。さらに、ゲーム機用サービスは、ユーザから料金を徴収する課金サービス、或いは他のユーザとマッチングするマッチングサービス等を含んでいてもよい。
【0017】
同様に、センターサーバ2は、ネットワーク5を介してユーザ端末装置4のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスは、適宜のサービスを含んでいてよい。例えば、Webサービスは、ゲーム機3が提供するゲームに関する各種の情報を提供する情報サービス、各ユーザ端末装置4に各種データ或いはソフトウエアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービス、ユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等の各種のサービスを含んでいてよい。
【0018】
次に、
図2を参照して、ゲームシステム1の制御系の要部を説明する。まず、センターサーバ2には、制御ユニット21、及び記憶手段としての記憶部22が設けられる。制御ユニット21は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
【0019】
記憶部22は、ハードディスクアレイ等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部22は、一の記憶ユニット内に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶部22には、ユーザに各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット21に実行させるコンピュータプログラムの一例として、サーバプログラムPG1が記録される。
【0020】
また、記憶部22には、ゲーム機用サービス等の提供に必要なサーバ用データSDが記憶される。そのようなサーバ用データSDは各種のデータを含んでいるが、
図2の例ではそのようのデータの一種として、シーケンスデータQDが示されている。シーケンスデータQDは、ダンスを構成する一連の動作、及びその各動作を実行すべき実行時期が記述されたデータである。シーケンスデータQDは、このような一連の動作、及び各実行時期をユーザに案内するために使用される。また、ユーザによって実際にダンスが実行された場合には、シーケンスデータQDの動作、及び実行時期に基づいてそのダンスが評価される。つまり、シーケンスデータQDは各動作の案内及びその評価に使用される。ダンスゲームにおいて、複数の楽曲或いは複数の難易度が用意される場合には、シーケンスデータQDは楽曲毎或いは難易度毎に用意される。シーケンスデータQDの詳細は更に後述する。
【0021】
なお、サーバ用データは、例えばその他にも各種のサービスを実現するための各種のデータを含んでよい。例えば、そのようなデータには、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報が記述されるプレイデータ、或いは各ユーザを識別するためのユーザID等の各種IDを管理するためのID管理データが含まれていてよい。また、サーバ用データは、ゲーム用のデータとして、ゲーム画面用の各種の画像を表示するための画像データ、或いはゲーム用の楽曲を再生するための楽曲データ等を含んでいてもよい。しかし、それらの図示は省略した。
【0022】
制御ユニット21には、制御ユニット21のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのサーバプログラムPG1との組合せによって実現される論理的装置が設けられる。このような論理的装置として適宜の論理的装置が設けられ得るが、
図2の例ではWebサービス管理部23、及びゲーム機サービス管理部24が示されている。Webサービス管理部23は、ユーザ端末装置4に対して上述のWebサービスを実現するための各種処理を実行する論理的装置である。同様に、ゲーム機サービス管理部24は、ゲーム機3に対して上述のゲーム機用サービスを実現するための各種処理を実行する論理的装置である。なお、制御ユニット21には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
【0023】
一方、ゲーム機3には、コンピュータとしての制御ユニット31と、記憶手段としての記憶部32とが設けられる。制御ユニット31は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の処理を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
【0024】
記憶部32は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部32には、ゲーム等の各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット31に実行させるコンピュータプログラムの一例として、ゲームプログラムPG2が記録される。また、記憶部32には、ゲームの提供に必要なゲームデータGDが記録される。そのようなゲームデータGDには、プレイデータ、画像データ、楽曲データ、或いはID管理データといったゲーム用の各種のデータが含まれ得るが、
図2の例ではシーケンスデータQDが示されている。
【0025】
シーケンスデータQD等の各種ゲームデータGDは、適宜の手法により記憶部32に記憶されてよく、例えばゲーム機3にプレインストールされていてもよいし、各種の記録媒体を介して記憶部32に記憶されてもよい。このようにゲームデータGDは適宜の手法により記憶部32に記憶され得るが、一例としてシーケンスデータQDは必要な部分を含むように配信サービスを通じてセンターサーバ2から提供される。
【0026】
制御ユニット31には、制御ユニット31のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのゲームプログラムPG2との組合せによって各種の論理的装置が構成される。そして、それらの論理的装置を通じてゲームの提供に必要な各種の処理(センターサーバ2のゲーム機サービス管理部24が提供するゲーム機用サービスを享受するために必要な処理を含む)が実行されるが、
図2の例では、ゲームに関連する論理的装置として、案内実行部33、データ管理部34、及び評価実行部35が示されている。
【0027】
案内実行部33は、ダンスゲームにおいて一連の動作、或いは各動作の実行時期を案内するための各種の処理を行う論理的装置である。つまり、案内実行部33が実行する処理には、ダンスを構成する一連の動作の各動作、及び各動作が実行されるべき実行時期を案内するための処理が含まれる。例えば、案内実行部33は、このような処理の一つとして、シーケンス処理を実行する。シーケンス処理の手順の詳細は後述する。
【0028】
データ管理部34は、記憶部32に記録される各種データの管理に関する各種の処理を行う論理的装置である。このような処理には、シーケンスデータQD等のゲーム用データをセンターサーバ2から取得する処理、そのゲーム用データを適宜に更新する処理、或いはゲーム用データをセンターサーバ2に提供(送信)する処理が含まれる。
【0029】
評価実行部35は、ダンスゲームにおいてユーザによって実行された動作(ダンス)を評価するための各種の処理を行う論理的装置である。このような処理を通じて、評価実行部35はダンスゲームにて要求される各種の動作に応じた評価を実行する。このため、評価実行部35が実行する処理には各種の動作を評価するための適宜の処理が含まれる。評価実行部35は、このような処理の一例として、カメラCAの撮影結果に基づいてユーザの動作を検出する処理を実行する。このような処理は各種の周知技術に基づいて適宜に実現されてよいが、例えばカメラCAの撮影結果を解析し、ユーザの骨の位置及び向き、並びに変位量といったボーン情報を取得する処理によって実現される。また、評価実行部35は、そのようなボーン情報に基づいてユーザの動作を評価する処理も実行する。例えば、このような処理の一つとして、評価実行部35は動作評価処理を実行する。動作評価処理の手順の詳細は後述する。
【0030】
また、ゲーム機3には、アーケードゲーム機として機能するための各種の出力装置、及び入力装置が適宜に設けられる。このような出力装置は例えばダンスゲームを演出するためのLED照明装置といった各種の照明装置等を適宜に含み得るが、
図2の例ではモニタMO、及びスピーカSPを含んでいる。モニタMOは、制御ユニット31からの出力信号に応じてゲーム画面等を表示するための周知の表示装置である。同様に、スピーカSPは、制御ユニット31からの出力信号に応じて楽曲を含む各種音声を再生するための周知の音声再生装置である。
【0031】
同様に、ゲーム機3に設けられる入力装置は押釦スイッチ、或いはタッチパネルといったプレイ行為を入力するための各種の装置を適宜に含み得るが、
図2の例ではカメラCAを含んでいる。カメラCAはプレイ中のユーザを撮影するための周知の光学装置である。カメラCAは撮影結果に応じた信号を制御ユニット31に出力する。制御ユニット31には、ユーザの動作(ダンス)を検出するために身体に設置される各種センサ等、プレイ行為としてのユーザのダンス(動作)を検出するための各種の検出装置が適宜に接続され得るが、
図2の例ではこのような検出装置の一例としてカメラCAが接続されている。
【0032】
次に、
図3を参照して、ダンスゲームについて説明する。
図3は、ダンスゲームの案内画面の一例を模式的に示す図である。案内画面は、ダンスを構成する一連の動作の各動作、及び各動作の実行時期を案内するためのゲーム画面である。
図3に示すように、案内画面50は、ダンス案内領域51、及びダンスパフォーマンス領域52を含んでいる。ダンス案内領域51は、ダンスを構成する一連の動作の各動作、及び各動作の実行時期を案内するための領域である。ダンス案内領域51は適宜の形態に形成されてよいが、
図3の例では左右方向を長手方向とする略矩形に形成され、フレーム画像53、及び見本画像54を含んでいる。
【0033】
見本画像54は、ダンスを構成する一連の動作の各動作を案内するための画像である。見本画像54は適宜の長さの動作を案内してよいが、一例として一連の動作を所定時間毎に案内する。つまり、一連の動作は所定時間毎に区切れられ、その所定時間毎に見本画像54を通じてユーザが実行するべき各動作(ダンス)として案内される。所定時間は適宜であってよく、見本画像54間で相違していてもよいが、一例として全見本画像54において一律に一小節の長さに設定される。また、一小節は楽曲等に応じて適宜に設定されてよいが、
図3の例では四拍に設定されている。つまり、見本画像54は、一連の動作において四拍毎の動作を示すように表示される。この例において、見本画像54が本発明の動作画像として機能する。
【0034】
見本画像54は適宜の形状に形成されてよいが、
図3の例ではダンス案内領域51と同様の高さを持つ逆台形に近い形状に形成されている。また、見本画像54は、各動作を適宜の手法で案内してよく、その手法に応じて各種の情報を適宜に含んでいてよいが、
図3の例ではキャラクタ動画55、及び複数の静止キャラクタ画像56を含んでいる。キャラクタ動画55は、所定時間(四拍)の動作をキャラクタの動作を通じて再現(表現)する動画である。具体的には、キャラクタ動画55では、四拍の間に実行される動作が動くキャラクタを通じて表現される。キャラクタ動画55は静止キャラクタ画像56と同様の態様で表示されてもよいが、一例として静止キャラクタ画像56と区別されるようにキャラクタ動画55には各静止キャラクタ画像56と異なる配色が使用される。つまり、キャラクタ動画55は静止キャラクタ画像56と異なる態様で表示される。
【0035】
一方、静止キャラクタ画像56は、キャラクタ動画55が表現する所定時間の動作を所定間隔毎の静止画に対応するキャラクタの画像である。所定間隔は適宜に設定されてよいが、一例として一拍に設定される。つまり、静止キャラクタ画像56は、キャラクタ動画55の動作を拍毎の動作(姿勢)として表現する静止画である。見本画像54は所定間隔に応じて適宜の数の静止キャラクタ画像56を含み得るが、
図3の例では拍毎の動作にそれぞれ対応する四つの静止キャラクタ画像56を含んでいる。
【0036】
キャラクタ動画55だけでは、開始動作から終了動作、或いは終了動作から次の開始動作に戻る切れ目等の動作の順番が認識され難くなってしまう可能性がある。また、キャラクタ動画55によって再現される全動作を確認しなければ各見本画像54で案内される所定時間の動作の全体を把握することができない。一方で、各静止キャラクタ画像56だけでは、所定時間の動作が一拍毎に切られてしまい、全体の動作の認識が難しくなってしまう可能性がある。見本画像54は、キャラクタ動画55、及び各静止キャラクタ画像56の両方を含むことにより、これらの解消を図ることができる。
【0037】
四つの静止キャラクタ画像56は適宜に構成されてよく、例えば動作の相違以外においてキャラクタ、配色(色の濃淡を含む)、及び大きさ等を共通とする同様の態様で表示されてもよいが、一例として所定の条件に基づいて異なる態様で表示される。このような条件として、評価対象か否か、高得点の姿勢か否かといった適宜の条件が利用され得るが、一例として特徴的な姿勢に該当するか否かの条件が利用される。つまり、四つの静止キャラクタ画像56は、特徴的な動作(姿勢)を表現する静止キャラクタ画像56と、他の動作(例えば特徴的な姿勢間における途中の姿勢等)を表現する静止キャラクタ画像56との間において態様が相違するように表示される。
【0038】
所定時間の動作において特徴的な姿勢は適宜のタイミングに生じ得るため、四つの静止キャラクタ画像56の適宜の一部或いは全部(一つの見本画像54内では表示態様に相違はなくなるが、他の見本画像54の静止キャラクタ画像56と比べると相違している)に生じ得るが、
図3の例では奇数拍に対応する静止キャラクタ画像56と、偶数拍に対応する静止キャラクタ画像56との間に生じている。具体的には、一拍目、及び三拍目にそれぞれ対応する二つの静止キャラクタ画像56はドット柄で表示され、無色の二拍目及び四拍目にそれぞれ対応する二つの静止キャラクタ画像56と比べて濃く表示されている。つまり、特徴的な姿勢に対応する奇数拍の静止キャラクタ画像56は、それほど特徴的ではない姿勢に対応する偶数拍の静止キャラクタ画像56と色の濃淡により区別されている。四つの静止キャラクタ画像56間において表示態様の相違は各種の情報として適宜に活用されてよいが、一例としてこのように特徴的な姿勢(ポーズ)か否かの情報として活用される。このような特徴的な姿勢の情報(濃淡を通じた強調)があれば、ユーザはダンスをしやすい。この例において、奇数拍の静止キャラクタ画像56、及び偶数拍の静止キャラクタ画像56が、本発明の特徴静止キャラクタ画像、及び他の静止キャラクタ画像としてそれぞれ機能する。
【0039】
見本画像54はダンス案内領域51自体が移動経路として機能するようにダンス案内領域51の右端に出現し、徐々に反対側に位置するフレーム画像53に向かって適宜の速度で移動する。このため、左右方向(より具体的には右端から左端に向かう方向)が時間軸として機能する。見本画像54には四つの静止キャラクタ画像56及びキャラクタ動画55が適宜に配置されてよいが、
図3の例では四つの静止キャラクタ画像56は時間軸に対応するようにそれぞれ移動速度との関係において一拍に対応する間隔をあけて時間順に配置されている。一方、キャラクタ動画55は、各静止キャラクタ画像56よりも前(ユーザから見て奥行き方向の手前側)に位置するように左右方向における中央付近に配置されている。
【0040】
フレーム画像53は、現在時刻を示す標識として機能する画像である。フレーム画像53は、見本画像54の到達位置として機能するように、ダンス案内領域51において左端近くに配置される。また、フレーム画像53は適宜に構成されてよいが、一例として見本画像54と同様の形状に形成される。ただし、フレーム画像53は見本画像54と区別されるように、見本画像54よりも強調されて表示される。このような強調(区別)は適宜に実現されてよいが、
図3の例ではフレーム画像53の周囲が見本画像54よりも太く表示されている。また、見本画像54はあたかもそこに見本画像54が嵌まり込むように背景を透過するように表示されている。ユーザには、見本画像54の各静止キャラクタ画像56がフレーム画像53の右端と重なる時期に合わせてそのフレーム画像53の右端と重なった静止キャラクタ画像56と同様の動作(姿勢)が要求される。つまり、フレーム画像53の右端と静止キャラクタ画像56との重なりを通じてフレーム画像53の各静止キャラクタ画像56が示す動作の実行時期が順に案内される。そして、フレーム画像53の左端に到達した部分から徐々に消滅していくように、見本画像54の表示が制御される。
【0041】
ダンスパフォーマンス領域52は、ダンスパフォーマンスを実行するキャラクタを表示するための領域である。ダンスパフォーマンス領域52には各種のキャラクタが適宜に表示されてよいが、
図3の例ではメインキャラクタ57、及びサブキャラクタ58の二種類のキャラクタが表示されている。メインキャラクタ57は、ダンスゲームをプレイ中のユーザに対応するキャラクタである。メインキャラクタ57として各種のキャラクタが適宜に採用されてよいが、
図3の例では熊を模したキャラクタが採用されている。
【0042】
メインキャラクタ57はダンスパフォーマンスとして適宜のダンスを実行してよく、例えばユーザの動作(通信、或いは解析等を含む各種処理に基づく遅延の抑制等を目的に腕、或いは足といったユーザの適宜の一部のみであってもよい)を反映(トレース)するようにユーザの実行したダンス(一連の動作)を同様に実行(再現)してもよいが、一例として各時期において実行されるべき模範(お手本)となるダンスを実行する。つまり、メインキャラクタ57は、見本画像54のフレーム画像53への到達に合わせて見本画像54がキャラクタ動画55等を通じて案内する動作(ダンス)を順に実行する。この場合、模範となるダンスとユーザの実際のダンスとの差の把握を補助するために、ユーザの動作を示す画像がメインキャラクタ57に重ねられるように更に表示されてもよい。なお、メインキャラクタ57に重ねられるように表示されるユーザの動作を示す画像も、腕、足といったユーザの適宜の一部の動作を示す画像であってよい。この場合、上述のとおり通信等に基づく遅延を抑制できる。特に、メインキャラクタ57に重ねられるようにユーザの動作を示す画像が表示される場合、通信等に基づく遅延が生じると、両者の対比により、その遅延をユーザが体感し易くなる可能性がある。ユーザの動作を示す画像として腕等の一部が表示される場合、通信等に基づく遅延の抑制とともに、対比の対象を一部に限定することができるため、そのような体感をより抑制することができる。
【0043】
一方、サブキャラクタ58は、メインキャラクタ57のダンスパフォーマンスを補助するキャラクタである。ダンスパフォーマンス領域52には適宜の数のサブキャラクタ58が表示されてよいが、一例として二体のサブキャラクタ58が表示される(
図3の例では一方のサブキャラクタ58が他の表示に隠れ、一体のサブキャラクタ58のみ表示されている)。サブキャラクタ58として、メインキャラクタ57と同様に各種のキャラクタが適宜に採用されてよいが、
図3の例では女性のキャラクタが採用されている。サブキャラクタ58はダンスパフォーマンスとして適宜のダンスを実行してよく、例えばメインキャラクタ57のダンスを演出するようにメインキャラクタ57と異なるダンスを実行してもよいが、一例としてメインキャラクタ57と同様のダンスを実行する。つまり、サブキャラクタ58も模範となるダンスを実行し、見本画像54だけでなく、メインキャラクタ57及びサブキャラクタ58のダンスパフォーマンスを通じてユーザが実行すべき一連のダンスが案内される。
【0044】
次に、
図4及び
図5を参照して、見本画像54の種類について説明する。見本画像54は一種類だけであってもよいが、一例として通常型見本画像54、及び関連型見本画像54の二種類を含んでいる。通常型見本画像54は、キャラクタ動画55、及び静止キャラクタ画像56を通じて実際に動作を表示するための見本画像54であり、
図3の例の見本画像54がこれに相当する。一方、関連型見本画像54は、直前の見本画像54によって案内される動作との関連性を示す関連情報を表示するための見本画像54である。ダンスを構成する一連の動作には各種の動作が適宜に含まれていてよいが、例えば直前の動作に関連する動作として直前の動作を基準に実行されるべき関連動作が含まれる場合がある。そのような関連動作の案内も、他の動作と同様に通常型見本画像54を通じて実現されてもよいが、一例として通常型見本画像54と少なくとも関連情報の有無により相違する関連型見本画像54を通じて実現される。以下では、通常型見本画像54と関連型見本画像54とを区別する場合には、通常型見本画像54A、及び関連型見本画像54Bとそれぞれ異なる符号を付して説明する。
【0045】
関連動作は各種の動作を適宜に含んでいてよく、例えば直前の動作と動作のスピードだけが異なる動作、動作の時間軸を逆にする逆戻り動作、複数プレイの場合において直前の動作と実行対象のユーザが相違する同じ動作といった直前の動作を基準に関連性が判断される各種の動作を含み得るが、一例として繰り返し(リピート)動作、及び反転動作(ミラー動作)の二種類の動作を含んでいる。繰り返し動作は、直前の動作と同じ動作を繰り返し実行する動作である。反転動作は、直前の動作を少なくとも一部において反転した動作(反対の動作)として定義される動作である。関連型見本画像54Bは、これらの繰り返し動作、及び反転動作をそれぞれ案内するためのリピート型の見本画像、及び反転型の見本画像の二種類を含んでいる。
【0046】
図4は、リピート型の見本画像の一例を模式的に示す図である。より具体的には、
図4の例は、リピート型の見本画像が表示される場合のダンス案内領域51を拡大して模式的に示している。
図4に示すように、リピート型の見本画像54B1は、キャラクタ動画55、及びリピート画像61を含んでいる。キャラクタ動画55は上述のとおりである。キャラクタ動画55は、通常型見本画像54Aと全く同じ態様で表示されてもよいが、一例として配色が相違する。つまり、通常型見本画像54Aとリピート型の見本画像54B1とは適宜に区別されてよいが、一例としてこのような配色の相違により区別される。
【0047】
リピート画像61は、リピート型の見本画像54B1の一つ前に対応する直前の見本画像54との関連性を示す関連情報の一種である。具体的には、リピート画像61は、関連動作として繰り返し動作を案内するための関連情報である。リピート画像61は、繰り返し動作を案内可能な限り、適宜に構成されてよいが、
図4の例では繰り返し矢印画像61A、及び文字情報61Bを含んでいる。繰り返し矢印画像61Aは、反時計回り方向に略円形に構成され、繰り返しを視覚的に示す役割を担っている。一方、文字情報61Bは、“もう一回”の文字により構成され、文字を通じて繰り返し動作を説明する役割を担っている。このようなリピート画像61は、見本画像54に追加的に表示されてもよいが、
図4の例では静止キャラクタ画像56の代わりに表示されている。つまり、リピート画像61は、繰り返し動作を案内する関連情報として静止キャラクタ画像56を代替するように表示されている。この例において、リピート画像61が、本発明の関連画像及び繰り返し画像として機能する。
【0048】
リピート型の見本画像54B1は直前の見本画像54と独立的に表示されてもよいが、
図4の例では直前の動作との関連性を示すために直前の見本画像54と接続され、連続的に表示されている。具体的には、リピート型の見本画像54B1は、接続画像62を介して直前の見本画像54と接続され、直前の見本画像54と連続するように表示されている。接続画像62は、直前の見本画像54とリピート型の見本画像54B1とを接続するための画像であり、それらの間の関連性を示す情報としても機能する。なお、リピート型の見本画像54B1は直前の見本画像54と一体的(連続的)に(あるいはその反対に直前の見本画像54がリピート型の見本画像54B1と一体的に)表示され、接続画像62は省略されてもよい。この場合、リピート型の見本画像54B1と直前の見本画像54との間の関連性をより強調することができる。
【0049】
直前の見本画像54は、単独で表示される見本画像54と同様に時間経過とともにフレーム画像53の左端から徐々に消滅していってもよいが、
図4の例では単独で表示される見本画像54とは異なる演出が付加されている。具体的には、リピート型の見本画像54B1と接続された直前の見本画像54は、フレーム画像53の右端への到達に合わせて全静止キャラクタ画像56が消滅する一方で、キャラクタ動画55の表示は残っている。
【0050】
また、直前の見本画像54として各種の見本画像54が適宜に機能してよく、例えばリピート型の見本画像54B1(つまり繰り返し動作の繰り返し)、或いは反転型の見本画像といった関連型見本画像54Bが機能してもよいが、
図4の例では通常型見本画像54Aが機能している。このため、黒塗り、及び右斜線によって通常型見本画像54A(直前の見本画像54)とリピート型の見本画像54B1との間におけるキャラクタ動画55の配色の相違が表現されている。直前の見本画像54のキャラクタ動画55は適宜に消滅してよいが、一例としてリピート型の見本画像54(次の見本画像54)のキャラクタ動画55と重なったタイミング(直前の見本画像54と次の見本画像54とが同じ長さであり、かつ同じ中央付近にキャラクタ動画55が位置する場合には、直前の見本画像54の右端がフレーム画像53の左端に到達したタイミングにも相当)において消滅する。
【0051】
図5は、反転型の見本画像の一例を模式的に示す図である。より具体的には、
図5の例は、反転型の見本画像が表示される場合のダンス案内領域51を拡大して模式的に示している。また、
図5の例は、リピート型の見本画像54B1と同様に、接続画像62を介して直前の見本画像54(通常型見本画像54A)と接続されるとともに、フレーム画像53の右端への到達に合わせて直前の見本画像54の全静止キャラクタ画像56が消滅する一方で、キャラクタ動画55の表示が残る場合を示している。この場合、
図5に示すように、反転型の見本画像54B2は、キャラクタ動画55、及び反転画像65を含んでいる。
【0052】
キャラクタ動画55は、リピート型の見本画像54B1と同様である。反転画像65は、直前の見本画像54との関連性を示す関連情報の一種である。具体的には、反転画像65は、関連動作として反転動作を案内するための関連情報である。つまり、反転型の見本画像54B2では、リピート画像61の代わりに関連情報として反転画像65が表示される。腕、若しくは足等の適宜の部位の動作を上下、或いは左右等の適宜の基準に対して反転させた動作、或いは全身を回転させる動作の回転方向を反転させる動作といった所定の規則に従って直前の動作を反転させた各種の動作が反転動作として適宜に案内されてよいが、
図5の例では右腕を上げる動作に対する左腕を上げる動作等の体の中心線を基準に左右の動作を反転させる動作が案内されている。反転画像65は、このような反転動作を案内可能な限り、適宜に構成されてよいが、
図5の例では反転矢印画像65A、及び文字情報65Bを含んでいる。
【0053】
反転矢印画像65Aは、左右をそれぞれ向く二つの矢印によって構成され、左右の反転を視覚的に示す役割を担っている。一方、文字情報65Bは、“左右反転”の文字により構成され、文字を通じて左右を反転させた動作を説明する役割を担っている。このような反転画像65は、見本画像54に追加的に表示されてもよいが、
図5の例では静止キャラクタ画像56の代わりに表示されている。つまり、反転矢印画像65Aは、反転動作を案内する関連情報として、リピート画像61と同様に静止キャラクタ画像56を代替するように表示されている。関連情報は適宜に実現されてよいが、一例としてこれらのリピート画像61、及び反転画像65を通じて実現される。そして、これらのリピート型の見本画像54B1、及び反転型の見本画像54B2といった関連型見本画像54Bを通じて、繰り返し動作、或いは反転動作といった各種の関連動作が案内される。この例において、反転矢印画像65Aが本発明の関連画像、及び反転画像として機能する。また、リピート型の見本画像54B1、及び反転型の見本画像54B2といった関連型見本画像54Bが本発明の関連動作画像として機能する。
【0054】
次に、シーケンスデータQDの詳細について説明する。
図6は、シーケンスデータQDの構成の一例を示す図である。シーケンスデータQDは各動作、及びその動作の実行時期の案内に関連する各種の情報を適宜に含み得るが、
図6の例は関連動作の案内に関連する部分を示している。
図6に示すように、シーケンスデータQDは、動作毎にその動作の案内に関する情報を管理するためのシーケンスレコードQDRを含んでいる。また、シーケンスレコードQDRは、このような管理を実現するために、“実行時期”、“動作”、及び“種類”の情報を含んでいる。シーケンスレコードQDRには、これらの情報が相互に関連付けられるように記録されている。なお、シーケンスデータQDには、これらに限定されず、各動作、その動作の実行時期の案内、或いは評価に必要な適宜の情報が含まれていてよい。あるいは、上述の各情報が適宜に省略されてもよい。
【0055】
“実行時期”は、ダンスを構成する一連の動作の各動作が実行されるべき実行時期を示す情報である。“実行時期”には実行時期として各種の手法で適宜に特定される時期の情報が記述されてよいが、例えば楽曲の開始からの経過時刻の情報が記述される。“動作”は、ダンスを構成する一連の動作の各動作を示す情報である。各動作は適宜に定義され得るが、“動作”にはそのような適宜に定義された動作の情報が記述される。“種類”は、見本画像54の種類を示す情報である。上述のように見本画像54には、通常型見本画像54A、リピート型の見本画像54B1、及び反転型の見本画像54B2といった種類が含まれる。このため、“種類”には、これらを区別するための情報が記述される。
【0056】
具体的には、シーケンスレコードQDRは、通常型見本画像54A、リピート型の見本画像54B1、及び反転型の見本画像54B2を通じてそれぞれ動作を案内するための通常型のレコードQDR1、リピート型のレコードQDR2、及び反転型のレコードQDR3を含んでいる。これらのレコードQDR1、QDR2、QDR3はいずれも上述のように“実行時期”、“動作”、及び“種類”の情報を含んでいるが、
図6の例では“実行時期”の情報として“7.0”、“8.0”、及び“9.0”の情報がそれぞれ記述されている。また、“動作”には、“動作1”、“動作1”、及び“動作2”の情報がそれぞれ記述されている。動作1は右手を上げる動作に、動作2は左手を上げる動作(右手を上げる動作を左右反転させた動作)に、それぞれ対応する。一方、“種類”には、“通常”、“リピート”、及び“左右反転”の情報がそれぞれ記述されている。通常、リピート、及び左右反転は、通常型見本画像54A、リピート型の見本画像54B1、及び反転型の見本画像54B2をそれぞれ示す種類の情報である。
【0057】
図6の例の場合、通常型のレコードQDR1に基づいて楽曲の開始から7秒経過した時点でフレーム画像53の右端に見本画像54の左端が到達するように、右手を上げる動作を表現するキャラクタ動画55等を含む通常型見本画像54Aが表示される。一方、リピート型のレコードQDR2に基づいて楽曲の開始から8秒経過した時点、つまり直前の見本画像54(通常型見本画像54A)の到達から1秒後にフレーム画像53の右端に見本画像54の左端が到達するように、リピート型の見本画像54B1が表示される。さらに、反転型のレコードQDR3に基づいて楽曲の開始から9秒経過した時点、つまり直前の見本画像54(リピート型の見本画像54B1)の到達から更に1秒後にフレーム画像53の右端に見本画像54の左端が到達するように、反転型の見本画像54B2が表示される。そして、ユーザには、一連の動作の各動作として一秒間隔で右手を上げる動作、それを繰り返す動作、及びその動作を反転させた動作(左手を上げる動作)が順に要求される。
【0058】
なお、
図6の例では、説明の便宜のため見本画像54の種類の単位でシーケンスレコードQDRが示されているが、各静止キャラクタ画像56が示す動作の単位(つまり静止キャラクタ画像56毎)にシーケンスレコードQDRが用意されてもよい。この場合、シーケンスレコードQDRは、各静止キャラクタ画像56を識別するための情報として静止キャラクタ画像56毎にユニークな番号情報(例えば各見本画像54を識別するための番号情報と、見本画像54毎の各静止キャラクタ画像を識別する番号情報との組合せでもよい)を含んでいてもよい。あるいは、それらの各静止キャラクタ画像56のうち特徴的な姿勢等の一部に評価対象が限定される場合、シーケンスレコードQDRは評価対象を判別するための情報を更に含んでいてもよい。
【0059】
次に、
図7~
図8を参照して、シーケンス処理、及び動作評価処理の手順について説明する。シーケンス処理は、ダンスを構成する一連の動作の各動作、及び各動作の実行時期を案内するための処理である。案内実行部33は、案内画面50の表示開始に伴い所定の周期で繰り返し
図7のシーケンス処理を開始し、まず現在時刻を取得する(ステップS101)。案内実行部33は、例えば楽曲の再生開始時点からの経過時間によって楽曲上の時刻を特定する。
【0060】
続いて案内実行部33は、案内画面50の表示範囲に相当する時間長に存在する各実行時期に対応するシーケンスレコードQDRをシーケンスデータQDから取得する(ステップS102)。表示範囲は、例えば、現在時刻から将来に向かって楽曲の二小節相当の時間範囲(例えば最も遠い出現位置から到達位置まで見本画像54が所定の移動速度で移動する場合に要する時間範囲)が設定される。
【0061】
次に案内実行部33は、ステップS102で取得したシーケンスレコードQDRの実行時期毎に実行されるべき各動作を特定する(ステップS103)。具体的には、案内実行部33は、各シーケンスレコードQDRの“動作”の情報を参照し、右手を上げる動作(動作1)、或いは左手を上げる動作(動作2)といった各動作を特定する。
【0062】
続いて案内実行部33は、各動作の案内に使用されるべき見本画像54の種類を判別する(ステップS104)。具体的には、案内実行部33は、各シーケンスレコードQDRの“種類”の情報を参照し、通常型見本画像54A、リピート型の見本画像54B1、及び反転型の見本画像54B2といった見本画像54の種類を判別する。
【0063】
次に案内実行部33は、各動作に対応する見本画像54のダンス案内領域51における左右方向に関する座標を演算する(ステップS105)。案内実行部33は、この演算を適宜に実行し得るが、一例として次のように実行する。すなわち、案内実行部33は、まず各実行時期と現在時刻との時間差に応じてフレーム画像53(到達位置)からの時間軸方向(つまり、見本画像54の移動方向である左右方向)におけるダンス案内領域51(移動経路)上の位置を判別する。これにより、ダンス案内領域51上に見本画像54をフレーム画像53から時間軸に沿って配置するために必要な座標が取得される。
【0064】
続いて案内実行部33は、ステップS105で演算したダンス案内領域51上の左右方向における座標位置に、ステップS103で特定した動作を示す各見本画像54が表示されるように、ダンス案内領域51に各見本画像54を配置する(ステップS106)。また、案内実行部33は、この配置に各見本画像54の種類を反映する。具体的には、案内実行部33は、例えば見本画像54の種類が通常の場合には、見本画像54としてステップS103で特定した動作に対応するキャラクタ動画55等を含む通常型見本画像54Aを配置する。同様に、見本画像54の種類がリピート、或いは左右反転の場合には、案内実行部33は見本画像54としてステップS103で特定した動作に対応するキャラクタ動画55等を含むリピート型の見本画像54B1、或いは反転型の見本画像54B2を配置する。そして、案内実行部33は、このような配置の後に今回のシーケンス処理を終了する。
【0065】
図7の手順により、通常型見本画像54A、リピート型の見本画像54B1、及び反転型の見本画像54B2といった種類に応じた見本画像54がダンス案内領域51(時間軸として機能する)上の適切な位置に表示される。また、見本画像54には各動作を表現するキャラクタ動画55等が含まれる。具体的には、右手を上げる動作等の動作を案内するための静止キャラクタ画像56、及びキャラクタ動画55が含まれるように通常型見本画像54Aが表示される。また、直前の動作の繰り返しを示すリピート画像61、或いは直前の動作を反転させた動作を示す反転画像65といった関連情報、及びそれらの動作に対応するキャラクタ動画55を含むリピート型の見本画像54B1、或いは反転型の見本画像54B2が表示される。そして、それらの見本画像54の位置は、実行時期にその左端とフレーム画像53の右端の位置とが一致するように時間の経過(楽曲の進行)に従って徐々にフレーム画像53に向かって移動(変位)する。つまり、案内画面50において、各動作、及びその動作の実行時期を案内するように移動する見本画像54の表示が実現される。
【0066】
一方、動作評価処理は、ユーザが実際に実行した動作(ダンス)を評価するための処理である。ユーザの動作は必要に応じて適宜に評価されてよいが、
図8の例はシーケンスデータQDの実行時期を基準にその実行時期におけるユーザの動作を、その実行時期において実行されるべき動作としてシーケンスデータQDに記述される動作と比較することにより評価する場合の動作評価処理を示している。この場合、評価実行部35は、シーケンスデータQDの実行時期を基準に設定される評価期間(実行時期を基準にその前後の所定期間を含む期間)が到来する毎に
図8の動作評価処理を開始し、まずユーザの動作を判別する(ステップS201)。ユーザの動作は上述のとおりカメラCAの撮影結果に基づいて判別される。
【0067】
続いて評価実行部35は、模範動作を判別する(ステップS202)。模範動作は、シーケンスデータQDの実行時期において実行されるべき動作、つまりシーケンスデータQDにおいてその実行時期と関連付けられるように記述された動作である。このため、評価実行部35は、シーケンスデータQDの“動作”を参照し、そこに記述された動作を模範動作と判別する。
【0068】
次に評価実行部35は、ステップS101で判別したユーザの動作をステップS202で判別した模範動作を基準に評価する(ステップS203)。評価実行部35は、ユーザの動作を適宜に評価し得るが、一例としてボーン情報に基づく手先、足先の四点の位置(座標)に基づいて評価する。具体的には、評価実行部35は、実行時期における模範動作(キャラクタ動画55の動作)のポーズ(姿勢)に基づいて手先、及び足先が位置すべき座標範囲を設定し、ユーザの手先等の位置がその座標範囲に位置するか否か判別する。座標範囲を基準にした手先等の位置の評価は適宜に実行されてよく、例えば手先等の四点のうちその座標範囲に全部が位置している場合に最高結果(例えばパーフェクト)、半分以上が位置している場合に成功(例えばグッド)、一か所以下しか位置していない場合に失敗(例えばミス)といった具合に複数段階に分かれるように実行されてもよいが、一例として四か所が位置している場合に成功(得点加算)、それ以外の場合は失敗(得点非加算、若しくは減算でもよい)と判断されるように実行される。つまり、手先、及び足先の位置が座標範囲と一致していれば、実際のポーズは模範動作におけるポーズと相違していても成功と評価される。評価実行部35は、更に手先等を座標位置に位置させるユーザの動作の時期とその実行時期とのずれ時間を評価結果に反映してもよいが、一例としてユーザの動作が評価期間に実行されていれば一律に同様の結果として評価する。
【0069】
また、評価実行部35は、上述のようなポーズの評価を模範動作における適宜の姿勢毎に実行してよく、例えば各見本画像54に含まれる静止キャラクタ画像56の姿勢毎に実行しても、中央の静止キャラクタ画像56等の適宜の特定の姿勢のみにおいて実行してもよいが、一例として濃く表示される(特徴的な姿勢を示す)静止キャラクタ画像56の姿勢毎に実行する。この場合、シーケンスデータQDには、そのような特徴的な姿勢毎に実行時期が記述され、ステップS202における模範動作(特徴的な姿勢)の判別等もその実行時期毎に実行される。
【0070】
続いて評価実行部35は、ステップS203の評価結果をユーザに通知する(ステップS204)。この通知は適宜に実現されてよく、例えば音声を通じて実現されてもよいが、一例として案内画面50への表示を通じて実現される。つまり、評価実行部35は、ステップS203の評価結果が案内画面50に表示されるようにモニタMOを制御する。そして、この表示(通知)の後に評価実行部35は今回の動作評価処理を終了する。これにより、ユーザの動作がシーケンスデータQDに記述された模範動作を基準に評価される。具体的には、見本画像54を通じて案内される模範動作のうちの特徴的な姿勢を基準にその姿勢が実行されるべき実行時期におけるユーザのポーズ(姿勢)が評価される。
【0071】
以上に説明したように、この形態によれば、次の見本画像54の動作が、リピート動作、或いは反転動作といった前の見本画像54の動作の関連動作である場合、通常型見本画像54Aの代わりに関連型見本画像54Bが表示され、関連型見本画像54Bに含まれるリピート画像61、或いは反転画像65を通じて、前の動作と次の動作との間の関連性を示す関連情報がユーザに提供される。このため、このような関連情報を通じて、ユーザは前の動作(あるいは現在実行中の動作)を基準に次の動作を把握することができる。つまり、次の動作が前の動作と関連する関連動作である場合に、関連型見本画像54Bを通じて、次の動作の把握を補助するための情報としてリピート画像61等の関連情報をユーザに提供することができる。
【0072】
通常型見本画像54Aの代わりに関連型見本画像54Bが表示される場合、ユーザは一つ一つの見本画像54の動作を全て把握する必要がなくなるため、処理しなければならない情報の密度が減る。このため、ゲームの難易度の不必要な上昇を抑制することができる。結果として、理想的なダンスの促進、及び不必要な難易度の上昇等の抑制の両立を図ることができ、ひいてはゲームの興趣性を向上させることができる。
【0073】
また、関連型見本画像54Bがリピート画像61等の関連情報だけでなく、キャラクタ動画55を含む場合、仮に繰り返し動作や反転動作が多数連続したとしても、キャラクタ動画55を通じて実行されるべき動作が忘れられることを抑制することができる。一方で、通常型見本画像54Aと関連型見本画像54Bとの間でキャラクタ動画55の表示態様が相違する場合、そのような表示態様の相違を関連情報の一種として活用することができる。このため、キャラクタ動画55の表示態様を通じて、次の動作が関連動作に該当するか否かを比較的早期に認識させることができる。次の動作が関連動作に該当することが早期に把握できれば、ユーザは直前の動作(現在実行中の動作の場合を含む)を把握しておけばよいため、認識の使い分けを実現することができる。これらにより、不必要な難易度の上昇等をより抑制することができる。
【0074】
以上の形態において、ゲーム機3の案内実行部33が、
図7の手順を実行することにより本発明の動作特定手段、及び情報提供手段として機能する。具体的には、案内実行部33が、
図7のステップS103を実行することにより動作特定手段として、ステップS106(関連型見本画像54Bを配置する場合)を実行することにより情報提供手段として、それぞれ機能する。
【0075】
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、上述の形態では、見本画像54の種類の情報はシーケンスデータQDに記述されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、見本画像54の種類は、シーケンスデータQDの“動作”の情報に基づいて処理毎に判別されてもよい。具体的には、例えば、案内実行部33は、ステップS104において次の動作と前の動作とが同じ動作に該当するか否か判別し、同じ動作に該当する場合に見本画像54の種類をリピート型の見本画像54B1と判別してもよい。同様に、案内実行部33は、ステップS104において次の動作と前の動作とが所定の規則に従った反転動作に該当するか否か判別し、反転動作に該当する場合に見本画像54の種類を反転型の見本画像54B2と判別してもよい。つまり、見本画像54の種類(換言すれば関連動作に該当するか否か)は事前に設定されておらず、処理毎に判別されてもよい。
【0076】
上述の形態では、関連情報としてリピート画像61等が機能している。しかし、本発明の関連情報は、このような形態に限定されない。例えば、キャラクタ動画55の配色、或いは接続画像62が関連情報として機能してもよい。この場合、繰り返し動作等の関連性は、キャラクタ動画55、或いは接続画像62の形態(配色、大きさ、形状を含む)等を通じて適宜に区別されてもよいし、キャラクタ動画55の表現する動作を通じて区別されてもよい。つまり、リピート画像61等に限らず、各種の情報が適宜に関連情報として利用されてよい。
【0077】
上述の形態では、案内画面50に提示される関連型見本画像54Bのリピート画像61等を通じて関連情報がユーザに提供されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、関連情報、つまり前の動作と次の動作との間の関連性はスピーカSP、或いは照明装置等の各種の出力装置を通じて適宜にユーザに提供されてよい。具体的には、関連情報は、スピーカSPを通じて音声情報としてユーザに提供されてもよい。あるいは、関連情報は、LED照明の配色等、各種照明装置による照明方法の相違を通じてユーザに提供されてもよい。
【0078】
また、上述の形態では、
図7~
図8の処理はゲーム機3が実行している。結果として、ゲーム機3が単体で本発明のゲームシステムとして機能している。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、ゲーム機3が単体で本発明のゲームシステムとして機能する場合、センターサーバ2は省略されてもよい。また、例えば、ゲーム機3の役割(例えば
図7及び
図8の処理)の全部或いは一部をセンターサーバ2が実行してもよい。このため、例えば
図7及び
図8の処理の全部をセンターサーバ2が実行する場合、センターサーバ2単体(複数のサーバ装置の組み合わせにより実現される場合を含む)が本発明のゲームシステムとして機能してもよい。
【0079】
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0080】
本発明のゲームシステムは、ダンスを構成する一連の動作の各動作を示す動作画像(54)が前記一連の動作の順に提示されるゲーム画面(50)を表示する表示装置(MO)を含む出力装置(MO)と、ユーザの動作を検出する検出装置(CA)と、に接続され、前記動作画像を通じて各動作、及び各動作の実行時期を案内するとともに、前記ユーザの動作を評価するタイミングゲームを提供するゲームシステム(3)であって、前記一連の動作の各動作と各動作を実行すべき実行時期とが関連付けられるように記述されたシーケンスデータ(QD)に基づいて、前記一連の動作のうちの一の動作、及び当該一の動作に続く次の動作を特定する動作特定手段(33)と、前記次の動作が前記一の動作に関連する動作として当該一の動作を基準に実行されるべき関連動作である場合に、前記一の動作と前記次の動作との間の関連性を示す関連情報を前記ユーザに前記出力装置を通じて提供する情報提供手段(33)と、を備えるものである。
【0081】
本発明によれば、次の動作が一の動作(その前の動作)の関連動作である場合に、その一の動作と次の動作との間の関連性を示す関連情報がユーザに提供される。このため、このような関連情報を通じて、ユーザは前の動作(あるいは現在実行中の動作)を基準に次の動作を把握することができる。つまり、次の動作が前の動作と関連する関連動作である場合に、次の動作の把握を補助するための情報として関連情報をユーザに提供することができる。結果として、理想的なダンスの促進、及び不必要な難易度の上昇等の抑制の両立を図ることができ、ひいてはゲームの興趣性を向上させることができる。
【0082】
出力装置は、表示装置の他にも各種の装置を適宜に含んでいてよい。例えば、出力装置は、ダンスを演出するための各種音声を再生する音声再生装置、或いは照明装置といった装置を含んでいてもよい。そして、関連情報は、例えば関連性を説明する音声、或いは関連性を示す配色の照明等といった具合に、それらの各種装置を通じて適宜にユーザに提供されてよい。具体的には、例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記情報提供手段は、前記関連性を示す関連画像(61、65)を前記ゲーム画面に提示することにより、当該ゲーム画面を通じて前記関連情報として前記関連画像を前記ユーザに提供してもよい。
【0083】
関連動作は、一の動作に関連する各種の動作を適宜に含んでいてよい。例えば、関連動作は、一の動作と動作速度が相違する同じ動作、一の動作を巻き戻すように一の動作と時間軸を逆にする逆戻り動作、或いは複数プレイの場合において動作を実行すべきユーザが一の動作から変更される対象変更動作といった動作が含まれていてよい。具体的には、例えば、関連情報として関連画像が提示される態様において、前記関連動作には、前記一の動作を基準として当該一の動作と同じ動作を繰り返し実行する繰り返し動作が含まれ、前記情報提供手段は、前記次の動作が前記繰り返し動作である場合に、前記繰り返し動作を示す繰り返し画像(61)を前記関連画像として前記ゲーム画面に提示されてもよい。また、前記関連動作には、前記一の動作を基準に当該一の動作を所定の規則に従って反転させた動作として定義される反転動作が含まれ、前記情報提供手段は、前記次の動作が前記反転動作である場合に、前記反転動作を示す反転画像(65)を前記関連画像として前記ゲーム画面に提示してもよい。
【0084】
関連画像は各種の手法を通じてゲーム画面に提示されてよい。例えば、関連画像はゲーム画面において動作画像とは別に提示されても、動作画像に提示されてよい。また、関連画像は、ゲーム画面に追加的に表示されても、ゲーム画面の適宜の一部が置換されるように表示されてもよい。具体的には、動作画像の全部若しくは適宜の一部が関連画像に置換されてもよい。また、動作画像の一部が置換される場合、その一部は適宜の部分であってよい。例えば、関連情報として関連画像が提示される態様において、前記情報提供手段は、前記次の動作が前記関連動作である場合に、前記次の動作に対応する前記動作画像として前記関連画像を含む関連動作画像(54B)を表示することにより、前記一の動作に対応する前記動作画像と、前記関連動作画像とが少なくとも前記関連画像の有無において相違するように、前記関連動作画像を介して前記関連画像を前記ゲーム画面に提示してもよい。また、この態様において、前記動作画像は、前記一連の動作における所定時間の動作を示すように構成され、当該所定時間の動作をキャラクタの動作を通じて再現するキャラクタ動画(55)、及び当該キャラクタ動画における所定間隔毎の静止画にそれぞれ対応する複数の静止キャラクタ画像(56)を含み、前記情報提供手段は、前記複数の静止キャラクタ画像の代わりに前記関連画像が含まれるように、前記関連動作画像を前記ゲーム画面に表示してもよい。
【0085】
複数の静止キャラクタ画像は適宜に表示されてよい。例えば、これらは一律に同じ態様で表示されてもよいし、異なる態様の静止キャラクタ画像を適宜に含んでいてもよい。具体的には、複数の静止キャラクタ画像は、例えば一律に同じキャラクタ、配色(同色の濃淡を含む)、及び大きさで表示されてもよい。あるいは、複数の静止キャラクタ画像の一部或いは全部においてキャラクタ、配色、或いは大きさの少なくとも一つが相違していてもよい。また、このような相違は、特徴的な姿勢か否か、評価対象か否か、或いは高得点か否かといった適宜の条件に基づいて生じてよい。例えば、動作画像が複数の静止キャラクタ画像を含む態様において、前記複数の静止キャラクタ画像は、前記キャラクタ動画における前記キャラクタの特徴的な姿勢に対応する静止キャラクタ画像としての特徴静止キャラクタ画像(56)を含み、当該特徴静止キャラクタ画像と他の静止キャラクタ画像(56)との間で表示態様が相違するように表示されてもよい。
【0086】
一方、本発明のコンピュータプログラム(PG2)は、前記出力装置、及び前記検出装置に接続されるコンピュータ(31)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。
【0087】
また、本発明の制御方法は、ダンスを構成する一連の動作の各動作を示す動作画像(54)が前記一連の動作の順に提示されるゲーム画面(50)を表示する表示装置(MO)を含む出力装置(MO)と、ユーザの動作を検出する検出装置(CA)と、に接続され、前記動作画像を通じて各動作、及び各動作の実行時期を案内するとともに、前記ユーザの動作を評価するタイミングゲームを提供するゲームシステム(3)に組み込まれるコンピュータ(31)に、前記一連の動作の各動作と各動作を実行すべき実行時期とが関連付けられるように記述されたシーケンスデータ(QD)に基づいて、前記一連の動作のうちの一の動作、及び当該一の動作に続く次の動作を特定する動作特定手順と、前記次の動作が前記一の動作に関連する動作として当該一の動作を基準に実行されるべき関連動作である場合に、前記一の動作と前記次の動作との間の関連性を示す関連情報を前記ユーザに前記出力装置を通じて提供する情報提供手順と、を実行させるものである。本発明のコンピュータプログラム、或いは制御方法が実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。
【符号の説明】
【0088】
3 ゲーム機(ゲームシステム)
31 制御ユニット(コンピュータ)
33 案内実行部(動作特定手段、情報提供手段)
50 案内画面(ゲーム画面)
54 見本画像(動作画像)
55 キャラクタ動画
56 静止キャラクタ画像
61 リピート画像(関連画像、繰り返し画像)
65 反転画像(関連画像)
54A 通常型見本画像(動作画像)
54B1 リピート型の見本画像(関連動作画像)
54B2 反転型の見本画像(関連動作画像)
CA カメラ(検出装置)
MO モニタ(表示装置、出力装置)
QD シーケンスデータ
PG2 ゲームプログラム(コンピュータプログラム)