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特許7429082食材ケースの反転構造及びこの構造を備えた供給装置並びにスマート炒め機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-30
(45)【発行日】2024-02-07
(54)【発明の名称】食材ケースの反転構造及びこの構造を備えた供給装置並びにスマート炒め機
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/14 20060101AFI20240131BHJP
   A47J 36/00 20060101ALI20240131BHJP
【FI】
A47J27/14 D
A47J27/14 Q
A47J27/14 Z
A47J36/00 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023510372
(86)(22)【出願日】2021-08-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(86)【国際出願番号】 CN2021110167
(87)【国際公開番号】W WO2022042223
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-02-13
(31)【優先権主張番号】202010859764.1
(32)【優先日】2020-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】320004054
【氏名又は名称】上海愛餐機器人(集団)有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI AICAN ROBOT (GROUP) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 930, 9th Floor, Building 1, No.3366, Shenzhuangong Road, Dongjing Town, Songjiang District Shanghai 201617, China
(74)【代理人】
【識別番号】100207561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳元 八大
(72)【発明者】
【氏名】何 光
(72)【発明者】
【氏名】何 青
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第210276856(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第107082213(CN,A)
【文献】中国実用新案第208524598(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第107890273(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/14
A47J 36/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材ケース(1)と、食材ケース(1)を載置する収納ケース(2)と、収納ケース(2)を所定方向に沿って移動可能な移動アセンブリ(4)と、食材ケース(1)を反転可能な駆動機構(3)とを含むスマート炒め機用の食材ケースの反転構造であって、
前記駆動機構(3)の回転軸(32)には、少なくとも一つの係合ブロック(33)が固定して接続され、
前記食材ケース(1)の正面又は背面には、係合溝(12)が設けられている接続部材(11)が固定して接続され、
食材ケース(1)が前記収納ケース(2)とともに前記係合ブロック(33)と対向する位置に移動するとき、係合ブロック(33)が当該係合溝(12)に挿入されることにより、係合ブロック(33)と係合溝(12)とが、係合され、
前記回転軸(32)の回転に伴い、前記係合ブロック(33)は、前記食材ケース(1)を回転軸(32)を軸として反転するように、前記係合溝(12)を動かす、
ことを特徴とするスマート炒め機用の食材ケースの反転構造。
【請求項2】
前記係合ブロック(33)は、回転軸(32)に嵌着又は溶接される部材であり、
前記回転軸(32)の横断面視において、前記係合ブロック(33)の外郭形状は、三角形、四角形、五角形又は楕円形である、
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート炒め機用の食材ケースの反転構造。
【請求項3】
前記接続部材(11)は、一体成形される底板(13)と、上部係合板(14)と、下部係合板(15)とからなり、
底板(13)は、食材ケース(1)に固定して接続され、
上部係合板(14)及び下部係合板(15)は、底板(13)の上部及び下部にそれぞれ位置し、
上部係合板(14)と下部係合板(15)との間のスペースは、前記係合溝(12)を構成する、
ことを特徴とする請求項2に記載のスマート炒め機用の食材ケースの反転構造。
【請求項4】
前記収納ケース(2)内と前記食材ケース(1)の外面との間には、前記食材ケース(1)が収納ケース(2)内で揺れることを防止する位置決め構造が設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載のスマート炒め機用の食材ケースの反転構造。
【請求項5】
食材ケース(1)の反転構造を含むスマート炒め機用の食材供給装置であって、
前記反転構造は、請求項1~4のいずれか1項に記載のスマート炒め機(200)用の食材ケースの反転構造であり、
当該反転構造における駆動機構(3)は、第1駆動装置(31)と、二つのベースフレーム板(5)に架設される回転軸(32)とからなり、
第1駆動装置(31)の出力端は、回転軸(32)の一端に固定して接続され、
当該反転構造における移動アセンブリ(4)は、第2駆動装置(41)と、伝動スクリューロッド(42)と、位置決めスライド板(44)と、少なくとも一つの位置決めスライドロッド(43)とからなり、
前記伝動スクリューロッド(42)及び前記位置決めスライドロッド(43)の両端は、対応するベースフレーム板(5)に架設され、
前記回転軸(32)、前記伝動スクリューロッド(42)及び前記位置決めスライドロッド(43)は、互いに平行であり、
前記位置決めスライド板(44)は、前記反転構造における収納ケース(2)の正面又は背面の両側にそれぞれ接続される二つであり、
各位置決めスライド板(44)の背面の上部及び下部には、スライドスリーブがそれぞれ設けられており、
二つのスライドスリーブのうちの一方は、回転軸(32)又は一方の位置決めスライドロッド(43)に嵌着され、二つのスライドスリーブのうちの他方は、他方の位置決めスライドロッド(43)に嵌着され、
スライドスリーブと回転軸(32)との間及びスライドスリーブと位置決めスライドロッド(43)との間は、いずれもスライド接続となり、
位置決めスライド板(44)の上下の二つのスライドスリーブ間には、雌ねじを有し、一端が第2駆動装置(41)の出力端と接続される伝動スクリューロッド(42)に嵌着されるナットスリーブ(48)が固定して接続され、
前記収納ケース(2)は、第2駆動装置(41)の駆動により食材ケース(1)を伝動スクリューロッド(42)に沿って往復移動可能であるように構成されている、
ことを特徴とするスマート炒め機用の食材供給装置。
【請求項6】
前記位置決めスライド板(44)は、背板(441)と、外側板(442)と、下部底板(443)とからなり、
前記スライドスリーブ及びナットスリーブ(48)は、背板(441)の外面に設けられ、
前記外側板(442)の側辺中央部には、係合切欠き(45)が設けられており、
前記収納ケース(2)は、前記下部底板(443)に載置され、
収納ケース(2)の外側面には、ボタンピン(28)が設けられており、
前記位置決めスライド板(44)は、係合切欠き(45)でボタンピン(28)に迅速に係合されるように、前記収納ケース(2)に接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載のスマート炒め機用の食材供給装置。
【請求項7】
前記位置決めスライドロッド(43)は、それぞれ、回転軸(32)と伝動スクリューロッド(42)との間に位置する上部位置決めスライドロッドと、前記伝動スクリューロッド(42)の下方に位置する下部位置決めスライドロッドとからなり、
二つの前記スライドスリーブは、上部位置決めスライドロッド及び下部位置決めスライドロッドにそれぞれ嵌着される、
ことを特徴とする請求項6に記載のスマート炒め機用の食材供給装置。
【請求項8】
前記係合ブロック(33)の数は、複数であり、特定の食材ケース(1)を反転させる必要がある場合、複数の係合ブロック(33)のうちの少なくとも一つの係合ブロック(33)は、当該食材ケース(1)の係合ブロック(33)と対応する接続部材(11)の係合溝(12)に係合され、複数の係合ブロック(33)のうちの他の係合ブロック(33)は、反転していない食材ケース(1)の他のブロック(33)と対応する接続部材(11)の係合溝(12)に係合されていない離脱状態にある、
ことを特徴とする請求項7に記載のスマート炒め機用の食材供給装置。
【請求項9】
広い食材ケース(1)の両側には、それぞれ二つの接続部材(11)が設けられている、
ことを特徴とする請求項8に記載のスマート炒め機用の食材供給装置。
【請求項10】
炒め機(200)の内部キャビティ(220)と、内部キャビティ(220)に収容された炒め鍋(210)と、炒め鍋(210)の鍋口の上方に位置する食材供給装置(100)とを含むスマート炒め機であって、
前記食材供給装置(100)は、請求項5~のいずれか1項に記載のスマート炒め機用の食材供給装置(100)であり、
前記内部キャビティ(220)の左側内壁及び右側内壁には、内部キャビティ(220)に対応して回転軸貫通孔(228)及びスクリューロッド貫通孔(229)が形成される左ホルダ板(221)と、ロック部材(227)が設けられた右ホルダ板(222)とがそれぞれ設けられており、
前記食材供給装置(100)の二つのベースフレーム板(5)は、それぞれ、前記ロック部材(227)がベースフレーム板(5)の対応するロック孔(54)にロックされるように、左ホルダ板(221)と右ホルダ板(222)との間に取り付けられ、
回転軸(32)の一端及び伝動スクリューロッド(42)の一端は、回転軸貫通孔(228)及びスクリューロッド貫通孔(229)をそれぞれ通過して内部キャビティ(220)の外壁に取り付けられる第1駆動装置(31)及び第2駆動装置(41)の出力端に接続される、
ことを特徴とするスマート炒め機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマート炒め機に関し、特に、この炒め機における食材ケースの反転構造及びこの構造を備えた供給装置並びにスマート炒め機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、調理機器のスマート化のレベルはますます高くなり、食材の自動供給はスマート調理に必要不可欠な一環である。
【0003】
中国実用新案専利(名称:自動投入機構、出願番号:201620829302.4、公告番号:CN206120051U)には、機体に設けられる支持座と、支持座にスライド可能に設けられる取付座と、取付座のスライドを駆動する第1駆動モジュールと、取付座にそれぞれ調理物を収納するための複数の収納ケースと、機体に固定して設けられるホルダと、ホルダに回転可能に設けられ、収納ケースを吸着するための吸着モジュールと、吸着モジュールに接続され、その回転を駆動するための第2駆動モジュールとを含み、吸着モジュールは、収納ケースが吸着されるように第2駆動モジュールの駆動によって回転し、回転を継続する過程において収納ケース内の調理物が炒め鍋に自動的に投入されるようにする炒め機用の自動投入機構が開示されている。
【0004】
上記の構造には、次の欠点がある。
【0005】
1)収納ケースと反転機構との間に磁気吸引による接続が採用されているため、接続安定性が悪く、かつ、接続時の食材ケースの位置決めが不正確であり、反転が不安定になる。
【0006】
2)取付座はスライドレールに設けられており、かつ、ベルトにより搬送され、反転機構はリンク機構により反転しているため、自動投入機構は占有スペースが大きく、機全体の体積が大きくなる。
【発明の概要】
【0007】
本発明が解決すべき技術的問題は、食材ケースと駆動機構の回転軸とを迅速に接続及び離脱させる食材ケースの反転構造及びこの構造を備えた供給装置及びスマート炒め機を提供することである。
【0008】
上記技術的問題を解決するために、本発明に採用される技術的手段は、以下のとおりである。
【0009】
食材ケースと、食材ケースを載置する収納ケースと、収納ケースを所定方向移動可能な移動アセンブリと、食材ケースを反転可能な駆動機構とを含むスマート炒め機用の食材ケースの反転構造であって、
前記駆動機構の回転軸には、少なくとも一つの係合ブロックが固定して接続され、前記食材ケースの正面又は背面には、係合溝が設けられている接続部材が固定して接続され、食材ケースが前記収納ケースとともに前記係合ブロックと対向する位置に移動するとき、係合ブロックがこの係合溝に挿入されることにより、係合ブロックと係合溝とが、係合され、
前記回転軸の回転に伴い、前記係合ブロックは、前記食材ケースを回転軸を軸として反転するように、前記係合溝を動かすスマート炒め機用の食材ケースの反転構造が提供される。
【0010】
前記係合ブロックは、回転軸に嵌着又は溶接される部材であり、前記回転軸の横断面視において、前記係合ブロックの外郭形状は、三角形、四角形、五角形又は楕円形であることが好ましい。
【0011】
前記接続部材は、一体成形される底板と、上部係合板と、下部係合板とからなり、底板は、食材ケースに固定して接続され、上部係合板及び下部係合板は、底板の上部及び下部にそれぞれ位置し、上部係合板と下部係合板との間のスペースは、前記係合溝を構成することが好ましい。
【0012】
前記収納ケース内と前記食材ケースの外面との間には、前記食材ケースが収納ケース内で揺れることを防止する位置決め構造が設けられていることが好ましい。
【0013】
本発明によれば、前記反転構造を含むスマート炒め機用の食材供給装置であって、
当該反転構造における駆動機構は、第1駆動装置と、二つのベースフレーム板に架設される回転軸とからなり、第1駆動装置の出力端は、回転軸の一端に固定して接続され、当該反転構造における移動アセンブリは、第2駆動装置と、伝動スクリューロッドと、位置決めスライド板と、少なくとも一つの位置決めスライドロッドとからなり、前記伝動スクリューロッド及び前記位置決めスライドロッドの両端は、対応するベースフレーム板に架設され、前記回転軸、前記伝動スクリューロッド及び前記位置決めスライドロッドは、互いに平行であり、前記位置決めスライド板は、前記反転構造における収納ケースの正面又は背面の両側にそれぞれ接続される二つであり、各位置決めスライド板の背面の上部及び下部には、スライドスリーブがそれぞれ設けられており、二つのスライドスリーブのうちの一方は、回転軸又は一方の位置決めスライドロッドに嵌着され、二つのスライドスリーブのうちの他方は、他方の位置決めスライドロッドに嵌着され、スライドスリーブと回転軸との間及びスライドスリーブと位置決めスライドロッドとの間は、いずれもスライド接続となり、位置決めスライド板の上下の二つのスライドスリーブ間には、雌ねじを有し、一端が第2駆動装置の出力端と接続される伝動スクリューロッドに嵌着されるナットスリーブが固定して接続され、前記収納ケースは、第2駆動装置の駆動により食材ケースを伝動スクリューロッドに沿って往復移動可能であるように構成されているスマート炒め機用の食材供給装置がさらに提供される。
【0014】
前記位置決めスライド板は、背板と、外側板と、下部底板とからなり、前記スライドスリーブ及びナットスリーブは、背板の外面に設けられ、前記外側板の側辺中央部には、係合切欠きが設けられており、前記収納ケースは、前記下部底板に載置され、収納ケースの外側面には、ボタンピンが設けられており、前記位置決めスライド板は、係合切欠きでボタンピンに迅速に係合されるように、前記収納ケースに接続されることが好ましい。
【0015】
前記食材ケースにおける前記接続部材と対向する一面は、上部が平坦面であり、下部が弧形面又は傾斜面であり、この弧形面又は傾斜面は、底辺がこの食材ケースの底面に接続される。
【0016】
前記位置決めスライドロッドは、それぞれ、回転軸と伝動スクリューロッドとの間に位置する上部位置決めスライドロッドと、前記伝動スクリューロッドの下方に位置する下部位置決めスライドロッドとからなり、二つの前記スライドスリーブは、上部位置決めスライドロッド及び下部位置決めスライドロッドにそれぞれ嵌着されることが好ましい。
【0017】
前記係合ブロックの数は、複数であり、特定の食材ケースを反転させる必要がある場合、複数の係合ブロックのうちの少なくとも一つの係合ブロックは、当該食材ケースの係合ブロックと対応する接続部材の係合溝に係合され、複数の係合ブロックのうちの他の係合ブロックは、反転していない食材ケースの他の係合ブロックと対応する接続部材の係合溝に係合されていない離脱状態にあることが好ましい。
【0018】
広い食材ケースの両側には、それぞれ二つの接続部材が設けられていることが好ましい。
【0019】
本発明によれば、炒め機の内部キャビティと、内部キャビティに収容された炒め鍋と、炒め鍋の鍋口の上方に位置する食材供給装置とを含むスマート炒め機であって、
前記食材供給装置は、スマート炒め機用の食材供給装置であり、前記内部キャビティの左側内壁及び右側内壁には、内部キャビティに対応して回転軸貫通孔及びスクリューロッド貫通孔が形成される左ホルダ板と、ロック部材が設けられた右ホルダ板とがそれぞれ設けられており、前記食材供給装置の二つのベースフレーム板は、それぞれ、前記ロック部材がベースフレーム板の対応するロック孔にロックされるように、左ホルダ板と右ホルダ板との間に取り付けられ、回転軸の一端及び伝動スクリューロッドの一端は、回転軸貫通孔及びスクリューロッド貫通孔をそれぞれ通過して内部キャビティの外壁に取り付けられる第1駆動装置及び第2駆動装置の出力端に接続されるスマート炒め機がさらに提供される。
【発明の効果】
【0020】
本発明の食材供給装置によれば、食材ケースに係合溝を備えた接続部材が設けられており、回転軸に前記係合溝に係合可能な係合ブロックが設けられており、この係合ブロックと係合溝との係合又は離脱は、食材ケースが回転軸の軸方向に沿って直線移動中に実現するものであり、接続形態が簡単であるだけではなく、接続が安定的に行われ、接続時に食材ケースの位置決めが正確であり、食材ケースの移動ストロークが短くなり、それにより、食材供給装置の回転軸及び伝動スクリューロッドの長さが短くなるため、スマート炒め機で占めるスペースが効果的に低減され、スマート炒め機の小型化をより図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る食材供給装置の構造を示す概略図である。
図2】本発明に係る食材供給装置の分解構造を示す概略図である。
図3】本発明に係る食材ケース及び収納ケースの分解構造を示す概略図及び接続部材を示す拡大概略図である。
図4】本発明に係る収納ケースの取付を示す概略図である。
図5】本発明に係る食材供給装置の反転供給を示す概略図1である。
図6】本発明に係る食材供給装置の構造を示す概略図である。
図7】本発明に係る食材供給装置の反転供給を示す概略図2である。
図8】本発明に係る複数の回転ブロックの使用方法を示す概略図1である。
図9】本発明に係る複数の回転ブロックの使用方法を示す概略図2である。
図10】本発明に係る複数の回転ブロックの使用方法を示す概略図3である。
図11】本発明に係るスマート炒め機の構造を示す概略図である。
図12】本発明に係る食材供給装置の取付を示す概略図1及び右ホルダ板を示す拡大概略図である。
図13】本発明に係る食材供給装置の取付を示す概略図2である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
一、本発明のスマート炒め機200用の食材ケース1の反転構造(以下、反転構造という)。
【0023】
食材供給装置100の重要な構成要素であり、この反転構造により、食材ケース1と、この食材ケース1を反転させる駆動機構3とを迅速かつ自動的に接続及び離脱させることができる。
【0024】
食材ケース1は、調理される食材を収納するために用いられる。駆動機構3は、食材ケース1を反転させ、その中の食材を炒め機の炒め鍋210に投入する。
【0025】
図1図10に示すように、この反転構造は、前記食材ケース1と、食材ケース1を載置する収納ケース2と、収納ケース2を所定方向に沿って移動可能な移動アセンブリ4と、前記駆動機構3とを含む。
【0026】
1、食材ケース1
調理される食材を保管するために用いられる。
【0027】
前記食材ケース1の数や仕様は、特に限定されず、複数設けられてもよく、具体的な数は、調理される料理に組み合わせる必要がある食材の数に応じて決定する。また、異なる調理工程における異なる食材の配合ニーズを満たすために異なる仕様を設定してもよい。
【0028】
食材ケース1は、無毒無害無公害の材料からなり、その頂端面が開放され、その背面(図3において食材ケース1が位置する紙面を基準方向とし、右下方向を背面とし、左下方向を向く面を左側面とし、左上方向を正面として、以下同じ)には、接続部材11が設けられている。この接続部材11は、食材ケース1と一体成形可能であってもよく、分離部材であってもよい(分離部材は、ネジ、接着又は溶接により食材ケース1の背面に固定して接続される)。
【0029】
接続部材11は、次の二つの構造を有する。
【0030】
1)図3に示すように、接続部材11は、一体成形される底板13、上部係合板14と、下部係合板15とからなる。底板13は、食材ケース1に固定して接続される。上部係合板14及び下部係合板15は、底板13の上縁及び下縁にそれぞれ位置し、食材ケース1の背面外側に延在する。上部係合板14及び下部係合板15の外端部は、交差しない弧形フック状である。上部係合板14と下部係合板15との間に構成される内部スペースを係合溝12とし、この係合溝12の内部スペース形状は、三角柱体、四角柱体、五角柱体又は楕円体である。
【0031】
2)接続部材11は、支柱と、上部挟持板と、下部挟持板とからなる(図示せず)。支柱の内端に雄ねじが形成され、これに対応して、食材ケース1の背面にネジ孔が形成される。この支柱は、螺合により食材ケース1に固定して接続される。上部挟持板のび下部挟持板は、これらの内端が一体に接続され、外側部が食材ケース1の背面外側に延在する。上部挟持板及び下部挟持板の外端は、交差しない弧形フック状である。上部挟持板と下部挟持板との間に構成される内部空間を係合溝12とし、この係合溝12の内部スペース形状は、三角柱体、四角柱体、五角柱体又は楕円体である。
【0032】
2、収納ケース2
図3に示すように、収納ケース2は、頂端が開放され、かつ底面板21と、側面板22と、正面板23と、背面板24とからなる開放性囲繞ケースである。前記食材ケースは、この収納ケース2内に載置される。
【0033】
収納ケース2は、前記移動アセンブリ4に取り付けられている。この移動アセンブリ4の動作により、収納ケース2は、食材ケース1を炒め鍋210の斜め上方において直線往復移動させることができる。
【0034】
食材ケース1を反転しやすくするために、食材ケース1の正面を、上部が平坦面で下部が弧形面又は傾斜面であり、弧形面又は傾斜面の底辺が食材ケース1の底面に接続され、かつ、収納ケース2の正面板23の高さを食材ケース1の弧形面又は傾斜面の縁から食材ケース1の底面までの高さ以下となるように設計することで、収納ケース2の正面板23が食材ケース1の反転を妨げることが回避されると同時に、炒め機内部のスペース利用率の向上に有利である。
【0035】
前記収納ケース2には、複数の縦仕切板25が設けられている。前記縦仕切板25は、収納ケース2と一体射出成形可能であるように収納ケース2の内部に順次間隔をあけて設けられている。縦仕切板25は、収納ケース2を、食材ケース1を載置するための複数の収容スペースに仕切っている。
【0036】
収納ケース2は、食材ケース1に支持力と位置決めを提供し、食材ケース1が運動中に揺れることを回避するため、食材ケース1が安定的かつ正確に反転して供給可能なように確保される。
【0037】
食材ケース1が前記収容スペース内で揺れることを防止するために、収容スペースと食材ケース1の外面との間には、以下のような位置決め構造が設けられている。
【0038】
1)位置決めリブ26及び位置決め凹溝27
位置決めリブ26は、前記収容スペースに設けられ、これに対応して、前記食材ケース1の弧形面又は傾斜面及びその背面下部には、位置決めリブ26に挿入可能な位置決め凹溝27が設けられている。
【0039】
2)位置決め凸柱及びガイド溝(図示せず)
少なくとも一つの位置決め凸柱は、前記収容スペースに設けられ、これに対応して、前記食材ケースの底面には、前記位置決め凸柱に挿入可能な少なくとも1つのガイド溝が間隔をあけて設けられている。
【0040】
前記移動アセンブリ4は、従来技術の炒め機で一般的に使用される伝動機構とすることができる。
【0041】
3、駆動機構3
図1及び図2に示すように、駆動機構3は、第1駆動装置31と、回転軸32とからなる。回転軸32は、左ベースフレーム板及び右ベースフレーム板に設けられる回転軸の軸孔51に架設され、一端が回転軸の軸孔51を通過して第1駆動装置31の出力軸と接続される。
【0042】
第1駆動装置31は、回転軸32の回転を駆動可能なだけではなく、食材ケース1の反転角度や速度を正確に制御可能なホールセンサを備えた駆動モータであることが好ましい。
【0043】
回転軸32には、回転軸32に固定して接続される少なくとも一つの係合ブロック33が設けられている。係合ブロック33が一つである場合、この係合ブロック33は、食材ケース1が反転するとき、その中の食材が炒め鍋210に投入可能であることが確保されるように、ちょうど炒め鍋210の鍋口の上方(真上)に位置する。
【0044】
係合ブロック33と回転軸32との接続形態には、次のようないくつかがある。
【0045】
1)係合ブロック33は、回転軸32に嵌着され、すなわち、係合ブロック33には、軸方向貫通孔が設けられている。回転軸32は、この軸方向貫通孔を通過して、溶接、接着又はロックピン接続構造によって係合ブロック33に固定して接続することができる。係合ブロック33は、回転軸において位置を調整するように回転軸に取り付けてもよい。本実施例において、係合ブロック33と回転軸32とは、この接続形態を採用し、回転軸32は、食材ケース1の接続部材11の係合溝12に常時穿設されている。
【0046】
2)係合ブロックは、回転軸の外壁に接続される部材(図示せず)であり、溶接、係合、接着又はロックピン接続構造によって回転軸に固定して接続することができる。
【0047】
上記二つの接続形態における係合ブロック33の回転軸32の横断面視における外輪郭形状は、三角形、四角形、五角形又は楕円形である。
【0048】
4、係合ブロック33と係合溝12との接続
図1及び図5に示すように、特定の食材ケース1中の食材を炒め鍋210に投入する必要がある場合に、移動アセンブリ4の駆動及び関連するリミットスイッチの動作により、収納ケース2は、係合ブロック33と対向する位置に位置するように、対象食材ケース1を炒め鍋210の鍋口の上方に移動する。そして同時に、係合ブロック33は、対象食材ケース1の背面の接続部材11の係合溝12に挿入されることにより、係合ブロック33と係合溝12とが係合される。すなわち、食材ケース1が係合ブロック33と対向する位置に移動し、かつ、係合ブロック33が係合溝12にスムーズに挿入された状態において係合ブロック33が回転軸32とともに回転するとき、係合ブロック33は、係合溝12に対し滑ることなく、その中の食材を炒め鍋210内に投入するまで食材ケース1を炒め鍋210の鍋口方向に反転するように接続部材11を動かす。そして、駆動機構3の駆動により、食材ケース1が反転して収納ケース2に載置されるように、回転軸32が逆回転する。その後、収納ケース2が対象食材ケース1とともに移動し、係合溝12と係合ブロック33との係合がスムーズに離脱されるように、前記移動アセンブリ4を起動する。過程全体において、係合ブロック33と他の食材ケースの接続部材11とは、終始係合離脱状態になっている。
【0049】
二、本発明の食材供給装置100(以下、供給装置という)
食材供給装置100は、本発明の反転構造を有することに基づいて炒め機をさらに改良するものであり、主に、前記反転構造に言及された移動アセンブリ4、収納ケース2と移動アセンブリ4との接続構造に関する。
【0050】
1、移動アセンブリ4
図1及び図2に示すように、移動アセンブリ4は、第2駆動装置41と、伝動スクリューロッド42と、位置決めスライドロッド43と、位置決めスライド板44とからなる。
【0051】
1)第2駆動装置41
第2駆動装置41は、伝動スクリューロッド42の動作を駆動可能なだけではなく、収納ケース2が食材ケース1を伝動スクリューロッド42に沿って移動する際のストロークを正確に制御可能なことを実現するために、ホールセンサを備えた駆動モータであることが好ましい。
【0052】
2)伝動スクリューロッド42
伝動スクリューロッド42は、前記回転軸32と平行に回転軸32の下方に設けられ、左ベースフレーム板及び右ベースフレーム板に設けられるスクリューロッドの軸孔52に架設され、その一端が対応するスクリューロッドの軸孔52を通過して第2駆動装置41の出力軸と接続される。そして、第2駆動装置41を起動することで、伝動スクリューロッド42を正転又は逆転させることができる。
【0053】
3)位置決めスライドロッド43
位置決めスライドロッド43は、伝動スクリューロッド42及び回転軸32と平行する一つ又は複数である。位置決めスライドロッド43は、左ベースフレーム板及び右ベースフレーム板に設けられたスライドロッド孔53に架設される。
【0054】
4)位置決めスライド板44
図4に示すように、位置決めスライド板44は、左位置決めスライド板及び右位置決めスライド板の二つである。左位置決めスライド板及び右位置決めスライド板の構造は、同様である。二つの位置決めスライド板44の役割は、位置決めスライドロッド43に前記収納ケース2を安定して強固に接続し、伝動スクリューロッド42の回転により、収納ケース2を伝動スクリューロッド42に沿って直線的に往復移動させることである。
【0055】
左位置決めスライド板及び右位置決めスライド板は、収納ケース2の左右二つの側面板22にそれぞれ載置されている。位置決めスライド板44は、背板441と、外側板442と、下部底板443とからなる。ここで、背板441は、収納ケース2の背面板24に接触し、外側板442は、収納ケース2の側面板22に接触して収納ケース2の左右変位を拘束する。下部底板443は、収納ケース2の底面板21に接触して収納ケース2の一部の荷重を載置する。
【0056】
外側板442の側辺(収納ケース2の一方側を向く)の中央部には、係合切欠き45が設けられている。これに対応して、収納ケース2の側面板22には、ボタンピン28が設けられている。そして、ボタンピン28を係合切欠き45に係合させた後に、収納ケース2を位置決めスライド板44に迅速に着脱可能に取り付けることができる。
【0057】
ボタンピン28と係合切欠き45との迅速な着脱構造を採用することにより、収納ケース2と移動アセンブリ4との取り付け及び取り外しの利便性が向上する。
【0058】
収納ケース2全体を取り外す必要がある場合には、収納ケース2のボタンピン28を位置決めスライド板44の係合切欠き45から取り外せばよく、ユーザが各食材ケース1に固体や液体などの食材を自主的に配置することに便利であり、ユーザが収納ケース2や食材ケース1を洗浄することにも便利である。
【0059】
図2及び図6に示すように、位置決めスライド板44の背板441の外面には、二つのスライドスリーブ及び一つのナットスリーブ48が設けられている。二つのスライドスリーブは、それぞれ上部スライドスリーブ及び下部スライドスリーブであり、位置決めスライド板44の上部及び下部にそれぞれ設けられている。前記上部スライドスリーブ46は、回転軸32又は一方の位置決めスライドロッド43に嵌着されている、前記下部スライドスリーブ47は、他方の位置決めスライドロッド43に嵌着されている。スライドスリーブと回転軸32との間、及びスライドスリーブと位置決めスライドロッド43との間は、いずれもスライド接続となる。前記ナットスリーブ48は、上部スライドスリーブ46と下部スライドスリーブ47との間に設けられている。ナットスリーブ48には、軸方向ねじ貫通孔が設けられている。ナットスリーブ48は、伝動スクリューロッド42に嵌着され、両者の間がスクリューロッド伝動接続構造となるため、収納ケース2は、位置決めスライド板44のナットスリーブ48により、第2駆動装置41の駆動下で食材ケース1を伝動スクリューロッド42に沿って直線移動することができる。
【0060】
前記上部スライドスリーブ46及び下部スライドスリーブ47と位置決めスライドロッド43との接続形態には、次の二つがある。
【0061】
a.図2に示すように、位置決めスライドロッド43が一つである場合、上部スライドスリーブ46は、前記回転軸32に嵌着され、下部スライドスリーブ47は、位置決めスライドロッド43に嵌着される。
【0062】
b.図6及び図7に示すように、位置決めスライドロッド43が二つである場合、二つの位置決めスライドロッド43は、それぞれ、回転軸32と伝動スクリューロッド42との間に位置する上部位置決めスライドロッドと、伝動スクリューロッド42の下方に位置する下部位置決めスライドロッドとであり、二つのスライドスリーブのうちの上部スライドスリーブ46は、上部位置決めスライドロッドに嵌着され、下部スライドスリーブ47は、下部位置決めスライドロッドに嵌着される。
【0063】
図6図10に示すように、位置決めスライドロッド43が二つである場合、これに対応して、回転軸32に設けられる係合ブロック33の数は、複数である。複数の係合ブロック33の位置は、いずれも炒め鍋210の鍋口の上方に分布されている。そして、複数の係合ブロック33を設けることにより、収納ケース2が食材ケース1を伝動スクリューロッド42に沿って直線往復運動を行うストロークを短縮することができるため、左ベースフレーム板と右ベースフレーム板との間のスペース利用率が向上し、食材ケース1の全体的な容量が向上する。
【0064】
複数の係合ブロック33の使用方法は、以下のいくつかである。
【0065】
第1、図8に示すように、すべての食材ケース1の幅が同一かつ狭い場合、各食材ケース1の背面中間位置には、接続部材11が設けられている。そして、各係合ブロック33は、各接続部材11に対応している。特定の食材ケース1を反転させる必要がある場合、この食材ケース1の接続部材11の係合溝12は、これと対応する係合ブロック33に係合され、他の係合ブロック33と反転していない食材ケース1の他の係合ブロック33と対応する接続部材11の係合溝12とは、係合されていない離脱状態にある。
【0066】
例えば、食材ケース1はn個で、係合ブロック33はn個であり、隣接する二つの係合溝12間の距離をLとし、一つの移動単位Q=L/n[又はL/(n+1)]とすれば、隣接する二つの係合ブロック33間の距離は(L-Q)である。
【0067】
これによれば、収納ケース2を一つの食材ケース1の幅の距離範囲で移動させることができるので、すべての食材ケース1のローテーション反転を完了させることができる。
【0068】
第2、図9に示すように、すべての食材ケース1の幅が同一かつ広い場合、各食材ケース1の背面の両側には、二つの接続部材11が設けられている。特定の食材ケース1を反転させる必要がある場合、この食材ケース1の二つの接続部材11の二つの係合溝12は、これに対応する二つの係合ブロック33に係合され、他の係合ブロック33と、反転していない食材ケース1の係合ブロック33と対応する接続部材11の係合溝12とは、係合されていない離脱状態にある。このように、二つの接続部材11を設けることで、食材ケース1とその内部の食材の重量をより良好に載置することができ、接続部材11の力受けがより均一になり、食材ケース1の反転がより安定的に行われる。
【0069】
例えば、食材ケース1はn個で、係合ブロック33はm個であり、同一の食材ケース1の二つの係合溝12間の距離をLとし、これに対応して、隣接する二つの係合ブロック33間の距離をLとし、隣接する二つの食材ケース1の隣接する二つの係合溝12間の距離をkとし、一つの移動単位Q=L/n、k=AL/n(Aは整数)とし、A=1の場合、一つの単位Qを逐次移動するだけで、異なる食材ケース1を反転させることができる。
【0070】
これによれば、収納ケース2を一つの食材ケース1の幅の距離範囲で移動させることができるので、すべての食材ケース1のローテーション反転を完了させることができる。
【0071】
第3、図10に示すように、すべての食材ケース1が、前述した第1及び第2に言及された二つの幅の複数の食材ケース1の組み合わせである場合、特定の食材ケース1を反転させる必要がある場合、この食材ケース1の接続部材11の係合溝12は、これと対応する係合ブロック33に係合され、他の係合ブロック33と、反転していない食材ケース1の他の係合ブロック33と対応する接続部材11の係合溝12とは、係合されていない離脱状態にある。このように、異なる幅の食材ケース1を設けることで、中国料理における多様な食材の異なる配合のニーズにより適している。
【0072】
例えば、広い食材ケース1と狭い食材ケース1とが二つずつ交互に設けられている場合、食材ケース1はn個であり、そのうち、広い食材ケース1はi個で、狭い食材ケース1はj個で、係合ブロック33はm個であり、同一の広い食材ケース1の二つの係合溝12間の距離をLとし、隣接する二つの食材ケース1の隣接する二つの係合溝12間の距離をkとし、一つの移動単位Q=L/n、k=AL/n(Aは整数)とすれば、隣接する二つの係合ブロック33間の距離は、いずれもLである。
【0073】
これによれば、収納ケース2を一つの食材ケース1の幅の距離範囲で移動させることができるので、すべての食材ケース1のローテーション反転を完了させることができる。
【0074】
2、食材供給装置100の動作過程
1)位置決めスライド板44を前述した方法に従って位置決めスライドロッド43、回転軸32及び伝動スクリューロッド42に取り付け、位置決めスライドロッド43、回転軸32及び伝動スクリューロッド42をベースフレーム板5に架設する。
【0075】
2)食材ケース1が収納された収納ケース2を位置決めスライド板44に取り付け、すなわち、収納ケース2を位置決めスライド板44に載置させる。
【0076】
3)第2駆動装置41を起動し、伝動スクリューロッド42は、ナットスリーブ48を駆動して収納ケース2を移動させるように位置決めスライド板44を動かす。
【0077】
4)収納ケース2がその中の対象食材ケース1を炒め鍋210の鍋口の上方に移動し、かつ、この対象食材ケース1の接続部材11の係合溝12が回転軸32の係合ブロック33に係合された後、第1駆動装置31を起動する。
【0078】
5)第1駆動装置31は、回転軸32の回転を駆動することにより、炒め鍋210の鍋口方向に反転させ、その中の食材を炒め鍋210に投入するように食材ケース1を動かす。
【0079】
6)第1駆動装置31を逆駆動し、回転軸32が回転することで無負荷の食材ケース1を収納ケース2に戻し、第2駆動装置41を駆動することにより、対象食材ケース1を炒め鍋210の鍋口の上方から離間させるように移動させる。
【0080】
7)上述した方法に従って、二番目の対象食材ケース1を炒め鍋210の鍋口の上方に移動させ、又は離間させるように移動させる。
【0081】
三、スマート炒め機200
図11図13に示すように、このスマート炒め機200は、本発明の食材供給装置100を有し、内部キャビティ220と、内部キャビティ220に取り付けられる炒め鍋210とをさらに含む。食材供給装置100は、前記炒め鍋210の鍋口の上方に位置し、炒め鍋210内に食材を投入するために用いられ、主に食材供給装置100とスマート炒め機200との取り付け及び取り外しに関する。
【0082】
前記内部キャビティ220の左側内壁には、左ホルダ板221が設けられており、右側内壁には、右ホルダ板222が設けられている。
【0083】
前記左ホルダ板221と右ホルダ板222とは、一体成形され、両者がいずれも上部板223と、下部板224と、基板225と、ストッパ226とからなる。基板225は、内部キャビティ220の内側壁に固定して接続されている。上部板223及び下部板224は、対向する別の内部キャビティ220の側壁の方向に延在するように、基板225の上縁及び下縁にそれぞれ設けられている。上部板223及び下部板224の後側のいずれにも、ストッパ226が設けられている。上部ストッパ及び下部ストッパは、それぞれ上下に延在している。
【0084】
下部板224は、食材供給装置100の二つのベースフレーム板5を支持するために用いられている。ベースフレーム板5が下部板224に載置されるとき、ストッパ226は、その後方への滑り落ちを回避することができる。上部板223及び下部板224は、上下方向における変位の発生を防止することができるため、食材供給装置100がスマート炒め機200に取り付けられた後に反転供給の安定性が保証される。
【0085】
1、左ホルダ板221
図13に示すように、左ホルダ板221には、内部キャビティ220の内壁に対応して回転軸貫通孔228及びスクリューロッド貫通孔229が形成される。
【0086】
2、右ホルダ板222
図12に示すように、上部板223及び下部板224のいずれにも、ロック部材227が設けられており、前記ロック部材227は、スプリングプランジャであることが好ましい。前記スプリングプランジャは、可動に上部板223及び下部板224に設けられている。スプリングプランジャは、右ホルダ板222とベースフレーム板5との迅速な着脱を実現させるために、ベースフレーム板5のスプリングプランジャと対応するロック孔54をロック又はロック解除可能であるように構成されている。
【0087】
ロック部材227を左ホルダ板221及び右ホルダ板222に同時に設けてもよい。本実施例において、ロック部材227は、右ホルダ板222に設けられると、所望の固定効果を達成することができる。
【0088】
3、食材供給装置100の取り付け及び取り外し
図12及び図13に示すように、食材供給装置100における第1駆動装置31、第2駆動装置41及びリミットスイッチ6は、いずれも炒め機の内部キャビティ220の左側の外壁に固定して取り付けられている。食材供給装置100における残りの構造は、二つのベースフレーム板5を介して一体に接続され、すなわち、ベースフレーム板5を介してスマート炒め機200に一体的に取り付け又は取り外すことができ、その取り付け過程は次のとおりである。
【0089】
1)二つのベースフレーム板5を左ホルダ板221及び右ホルダ板222にそれぞれ当接させ、ストッパ226は、回転軸32及び伝動スクリューロッド42が回転軸貫通孔228及びスクリューロッド貫通孔229にそれぞれ対応するようにベースフレーム板5に位置決めを提供する。
【0090】
2)ベースフレーム板5を回転軸貫通孔228及びスクリューロッド貫通孔229の方向に押圧すると同時に、D型軸の一端が回転軸貫通孔228を通過して第1駆動装置31の出力軸に接続されるシャフトカップリングのD型溝と係合して接続されるように回転軸32を回転させる。そして、同時に、スプラインスリーブが固定して接続された一端がスクリューロッド貫通孔229を通過して第2駆動装置41の出力端に接続されるシャフトカップリングのスプライン溝と係合して接続されるように伝動スクリューロッド42を回転させる。それによれば、回転軸32及び伝動スクリューロッド42は、それぞれ第1駆動装置31及び第2駆動装置41と安定した接続関係を形成している。このとき、スプリングプランジャは、右ベースフレーム板5のロック孔の位置に対応する。
【0091】
3)右ホルダ板222のスプリングプランジャを右ベースフレーム板5の対応するロック孔54に挿入する。
【0092】
取り外す必要がある場合
1)スプリングプランジャをベースフレーム板5のロック孔54にロック解除する。
【0093】
2)回転軸32及び伝動スクリューロッド42をそれぞれ回転させることにより、第1駆動装置31及び第2駆動装置41との接続をそれぞれ切断し、回転軸32及び伝動スクリューロッド42を回転軸貫通孔228及びスクリューロッド貫通孔229にそれぞれ通過させる。
【0094】
3)二つのベースフレーム板5を上部板223及び下部板224から取り外す。
【0095】
ベースフレーム板5にロック及びロック解除可能なロック部材227を右ホルダ板222に設けることにより、食材供給装置100の着脱の難易度が小さくなる。取り外した後の食材供給装置100のメンテナンスや清掃が非常に便利になると同時に、取り外した後のスペースを利用して、炒め機の内部キャビティ220内の他の機構に対してメンテナンスや清掃などの作業を行うことができる。
【0096】
上記は、本発明の好適実施形態である。なお、当業者であれば、本発明の原理を逸脱することなく、いくつかの改良や修正をさらに行うことができ、これらの改良や修正は、本発明の保護範囲と見なされるべきである。
【符号の説明】
【0097】
食材ケース1
接続部材11
係合溝12
底板13
上部係合板14
下部係合板15
収納ケース2
底面板21
側面板22
正面板23
背面板24
縦仕切板25
位置決めリブ26
位置決め凹溝27
ボタンピン28
駆動機構3
第1駆動装置31
回転軸32
係合ブロック33
移動アセンブリ4
第2駆動装置41
伝動スクリューロッド42
位置決めスライドロッド43
位置決めスライド板44
背板441
外側板442
下部底板443
係合切欠き45
上部スライドスリーブ46
下部スライドスリーブ47
ナットスリーブ48
ベースフレーム板5
回転軸の軸孔51
スクリューロッドの軸孔52
スライドロッド孔53
ロック孔54
リミットスイッチ6
食材供給装置100
スマート炒め機200
炒め鍋210
内部キャビティ220
左ホルダ板221
右ホルダ板222
上部板223
下部板224
基板225
邪魔板226
ロック部材227
回転軸貫通孔228
スクリューロッド貫通孔229
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13