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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-30
(45)【発行日】2024-02-07
(54)【発明の名称】対話装置及び対話プログラム
(51)【国際特許分類】
   G10L 15/22 20060101AFI20240131BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20240131BHJP
   G10L 15/10 20060101ALI20240131BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20240131BHJP
【FI】
G10L15/22 200H
G10L15/00 200F
G10L15/00 200N
G10L15/10 200W
G06F3/16 630
G06F3/16 640
G06F3/16 620
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020558161
(86)(22)【出願日】2019-10-15
(86)【国際出願番号】 JP2019040534
(87)【国際公開番号】W WO2020105317
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2022-08-17
(31)【優先権主張番号】P 2018219219
(32)【優先日】2018-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】田中 祐貴
(72)【発明者】
【氏名】吉川 貴
【審査官】大野 弘
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-531404(JP,A)
【文献】国際公開第2018/051461(WO,A1)
【文献】特開2009-109587(JP,A)
【文献】国際公開第2018/021237(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L 15/22
G10L 15/00
G10L 15/10
G06F 40/56
G06F 3/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスを制御する制御情報を生成するための、音声またはテキストからなるユーザ発話を受け付ける対話装置であって、
前記デバイスの動作状態を示すデバイス状態情報を取得するデバイス状態取得部と、
前記デバイスの制御指示を表し少なくとも一以上の語句または文を含む指示フレーズと、当該デバイスの動作状態と、を関連付けている語彙情報を参照して、前記デバイス状態情報に示されるデバイスの動作状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出するフレーズ抽出部と、
前記フレーズ抽出部により抽出された前記指示フレーズに基づいて、前記デバイスを制御するための発話文を生成する生成部と、
前記生成部により生成された前記発話文を前記ユーザに対して提示する提示部と、を備え、
前記デバイス状態情報は、前記デバイスの動作に関する所定のパラメータを含み、
前記フレーズ抽出部は、前記デバイス状態情報に含まれる前記パラメータが第1の範囲に含まれる場合には、前記デバイスのパラメータを、前記第1の範囲とは異なる第2の範囲に制御するための指示フレーズを抽出する、
対話装置。
【請求項2】
デバイスを制御する制御情報を生成するための、音声またはテキストからなるユーザ発話を受け付ける対話装置であって、
前記ユーザ発話の発話元のユーザを識別するユーザ識別情報を取得するユーザ情報取得部と、
前記ユーザ情報取得部により取得されたユーザ識別情報により識別されるユーザの属性情報であって、前記デバイスの制御状態に関するユーザの好みを示す情報を含む、属性情報を取得するユーザ属性取得部と、
前記デバイスの動作状態を示すデバイス状態情報を取得するデバイス状態取得部と、
前記デバイスの制御指示を表し少なくとも一以上の語句または文を含む指示フレーズと、当該デバイスに関するユーザの好みの制御状態と、を関連付けている語彙情報を参照して、前記属性情報により示される前記ユーザの好みの制御状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出するフレーズ抽出部と、
前記フレーズ抽出部により抽出された前記指示フレーズに基づいて、前記デバイスを制御するための発話文を生成する生成部と、
前記生成部により生成された前記発話文を前記ユーザに対して提示する提示部と、を備え、
前記語彙情報は、前記指示フレーズに前記デバイスの動作状態をさらに関連付けており、
前記フレーズ抽出部は、前記語彙情報を参照して、前記デバイス状態情報に示されるデバイスの動作状態及び前記属性情報により示される前記ユーザの好みの制御状態に関連付けられている一以上の前記指示フレーズを抽出し、
前記デバイス状態情報は、前記デバイスの動作に関する所定のパラメータを含み、
前記フレーズ抽出部は、前記デバイス状態情報に含まれる前記パラメータが第1の範囲に含まれる場合には、前記デバイスのパラメータを、前記第1の範囲とは異なる第2の範囲に制御するための指示フレーズを抽出する、
対話装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対話装置及び対話プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
家電機器を含むいわゆるIoT(Internet of Things)デバイス等のデバイスを、発話により操作及び制御する技術が知られている。このような技術では、ユーザによる発話の音声認識及び形態素解析等により指示の内容が判断され、制御情報が出力される。特許文献1には、家電機器を管理するサーバが、各家電機器に対応する操作画面を端末装置に提供する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-186057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザの発話によりデバイスの制御を実施するシステムにおいて、制御対象の機器に関する情報及び発話内容に関する選択肢等が示されない状況では、ユーザがどのような発話をすべきかを認識するのは困難である。デバイスを制御するための発話内容として予め記憶されたシナリオに基づいて、ユーザに発話内容を案内する技術が存在するが、そのような技術であっても、予め記憶されたシナリオに基づいて案内するので、制御対象のデバイスの変更及びユーザの状況の変化等に応じて柔軟且つ動的に発話内容を提示することはできない。
【0005】
特許文献1に記載された技術では、家電機器を操作するための操作画面が示されるにすぎず、ユーザの発話を支援するものではない。また、この操作画面は、予め記憶されたものであるので、状況に応じて表示内容を動的に変更させることはできない。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザの発話によりデバイスを制御する技術において、制御対象のデバイスの状態及びユーザに応じて、好適な発話内容を案内することにより、利便性の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る対話装置は、デバイスを制御する制御情報を生成するための、音声またはテキストからなるユーザ発話を受け付ける対話装置であって、デバイスの動作状態を示すデバイス状態情報を取得するデバイス状態取得部と、デバイスの制御指示を表し少なくとも一以上の語句または文を含む指示フレーズと、当該デバイスの動作状態と、を関連付けている語彙情報を参照して、デバイス状態情報に示されるデバイスの動作状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出するフレーズ抽出部と、フレーズ抽出部により抽出された指示フレーズに基づいて、デバイスを制御するための発話文を生成する生成部と、生成部により生成された発話文をユーザに対して提示する提示部と、を備える。
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る対話プログラムは、コンピュータを、デバイスを制御する制御情報を生成するための、音声またはテキストからなるユーザ発話を受け付ける対話装置として機能させるための対話プログラムであって、デバイスの動作状態を示すデバイス状態情報を取得するデバイス状態取得機能と、デバイスの制御指示を表し少なくとも一以上の語句または文を含む指示フレーズと、当該デバイスの動作状態と、を関連付けている語彙情報を参照して、デバイス状態情報に示されるデバイスの動作状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出するフレーズ抽出機能と、フレーズ抽出機能により抽出された指示フレーズに基づいて、デバイスを制御するための発話文を生成する生成機能と、生成機能により生成された発話文をユーザに対して提示する提示機能と、を実現させる。
【0009】
上記の形態によれば、デバイスの動作状態が取得され、取得されたデバイスの動作状態に関連付けられた指示フレーズに基づいて発話文が生成されるので、デバイスの動作状態に応じた好適な発話文をユーザに提示できる。ユーザは、提示された発話文を発話することにより、デバイスの動作状態に応じて適切な制御を実施できるので、利便性の向上が図られる。また、ユーザに対して提示される発話文が、デバイス状態情報に基づいて限定されることとなるので、発話文の提示にかかる処理負荷及び通信量が削減される。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る対話装置は、デバイスを制御する制御情報を生成するための、音声またはテキストからなるユーザ発話を受け付ける対話装置であって、ユーザ発話の発話元のユーザを識別するユーザ識別情報を取得するユーザ情報取得部と、ユーザ情報取得部により取得されたユーザ識別情報により識別されるユーザの属性情報であって、デバイスの制御状態に関するユーザの好みを示す情報を含む、属性情報を取得するユーザ属性取得部と、デバイスの制御指示を表し少なくとも一以上の語句または文を含む指示フレーズと、当該デバイスに関するユーザの好みの制御状態と、を関連付けている語彙情報を参照して、属性情報により示されるユーザの好みの制御状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出するフレーズ抽出部と、フレーズ抽出部により抽出された指示フレーズに基づいて、デバイスを制御するための発話文を生成する生成部と、生成部により生成された発話文をユーザに対して提示する提示部と、を備える。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る対話プログラムは、コンピュータを、デバイスを制御する制御情報を生成するための、音声またはテキストからなるユーザ発話を受け付ける対話装置として機能させるための対話プログラムであって、ユーザ発話の発話元のユーザを識別するユーザ識別情報を取得するユーザ情報取得機能と、ユーザ情報取得機能により取得されたユーザ識別情報により識別されるユーザの属性情報であって、デバイスの制御状態に関するユーザの好みを示す情報を含む、属性情報を取得するユーザ属性取得機能と、デバイスの制御指示を表し少なくとも一以上の語句または文を含む指示フレーズと、当該デバイスに関するユーザの好みの制御状態と、を関連付けている語彙情報を参照して、属性情報により示されるユーザの好みの制御状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出するフレーズ抽出機能と、フレーズ抽出機能により抽出された指示フレーズに基づいて、デバイスを制御するための発話文を生成する生成機能と、生成機能により生成された発話文をユーザに対して提示する提示機能と、を実現させる。
【0012】
上記の形態によれば、ユーザ発話の発話元のユーザの、デバイスの制御状態に関する好みを示す属性情報が取得され、当該ユーザの好みに関連付けられた指示フレーズが抽出されるので、ユーザにとって好適なデバイスの制御が実施される可能性が高い発話文を提示できる。このように提示された発話文をユーザが発話することにより、ユーザが好む動作状態にデバイスが制御されるので、利便性の向上が図られる。また、ユーザに対して提示される発話文が、ユーザの属性情報に基づいて限定されることとなるので、発話文の提示にかかる処理負荷及び通信量が削減される。
【発明の効果】
【0013】
ユーザの発話によりデバイスを制御する技術において、制御対象のデバイスの状態及びユーザに応じて、好適な発話内容を案内することにより、利便性の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る対話装置を含む対話システムの装置構成を示す図である。
図2】本実施形態に係る対話装置の機能的構成を示す機能ブロック図である。
図3】対話装置のハードブロック図である。
図4】設定情報記憶部の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。
図5】デバイス状態情報の例を示す図である。
図6】ユーザの属性情報の例を示す図である。
図7】語彙情報記憶部の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。
図8】発話文が表示されたユーザの端末の画面例を示す図である。
図9】本実施形態の対話方法の処理内容を示すフローチャートである。
図10】本実施形態の対話方法の処理内容を示すフローチャートである。
図11】対話プログラムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る対話装置及び対話プログラムの実施形態について図面を参照して説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る対話システムの装置構成を示す図である。対話システム1は、対話装置10、外部システム30及び端末50を含む。対話装置10と端末50とは、互いに通信可能である。また、対話装置10と外部システム30とは互いに通信可能である。
【0017】
対話装置10は、デバイスを制御する制御情報を生成するための、音声またはテキストからなるユーザ発話を受け付ける装置である。また、対話装置10は、外部システム30が管理するデバイスを操作するために、制御情報を外部システム30に送信してもよい。対話装置10は、例えば、サーバ等のコンピュータにより構成されるが、対話装置10を構成する装置は限定されない。
【0018】
外部システム30は、家電機器等を含むいわゆるIoT(Internet of Things)デバイス等のデバイスを管理するデバイス管理システムを構成する。外部システム30は、複数のデバイスとそれぞれの通信規格に従った通信をすることが可能である。
【0019】
外部システム30は、各デバイスを制御するためのインターフェースを構成しうる設定情報をデバイス毎に有しており、設定情報の利用及び参照により、対話装置10から受信した制御情報に基づいて、管理下にあるデバイスのいずれかを制御できる。
【0020】
外部システム30は、設定情報記憶部31及びデバイス状態管理部32を含むことができる。設定情報記憶部31は、制御対象のデバイスの設定情報を記憶している記憶手段である。設定情報は、デバイスの制御のために利用及び参照される情報である。設定情報の詳細については後述する。なお、図1に示す例では、設定情報記憶部31は、外部システム30内に構成されているが、このような構成には限定されず、外部システム30からアクセス可能であれば、外部システム30外に構成されてもよい。
【0021】
デバイス状態管理部32は、外部システム30が管理しているデバイスの動作状態を示すデバイス状態情報を管理する。具体的には、デバイス状態管理部32は、デバイス状態情報を取得及び記憶することができる。デバイス状態情報については、後に詳述する。
【0022】
端末50は、発話によるデバイスの制御において、ユーザとのインターフェースを構成する装置であって、例えば、据置型又は携帯型のパーソナルコンピュータ、高機能携帯電話機(スマートフォン)等により構成されるが、端末50を構成する装置は限定されず、例えば携帯電話機、携帯情報端末(PDA)などの携帯端末でもよい。
【0023】
端末50は、ユーザに発せられた音声のデータをユーザ発話として対話装置に送信できる。また、端末50は、ユーザの音声を音声認識処理によりテキスト化したデータをユーザ発話として対話装置10に送信してもよい。
【0024】
また、端末50は、後述されるように、対話装置10から送信された発話文をユーザに対して提示できる。具体的には、端末50は、発話文を示すテキストをディスプレイに表示することにより、発話文をユーザに提示する。また、端末50は、発話文を示すテキストが関連付けられ指示操作が可能な操作オブジェクトをディスプレイに表示してもよい。操作オブジェクトは、ユーザによる操作が可能なボタンの態様で表示されてもよい。表示された操作オブジェクトに対する操作が受け付けられた場合には、端末50は、操作オブジェクトが操作された旨の情報、操作オブジェクトに関連付けられた発話文のテキストデータまたは音声データを、ユーザ発話として対話装置10に送信してもよい。
【0025】
図2は、本実施形態に係る対話装置10の機能的構成を示す図である。図2に示すように、対話装置10は、外部システム情報取得部11、ユーザ情報取得部12、デバイス抽出部13、ユーザ属性取得部14、フレーズ抽出部15、生成部16、提示部17、発話受付部18及び制御指示送信部19を含む。外部システム情報取得部11は、設定情報取得部11A及びデバイス状態取得部11Bを含む。また、対話装置10は、語彙情報記憶部20及びユーザ属性記憶部21を含む。対話装置10に含まれる各機能部は、複数の装置に分散されて構成されても良いし、例えば、一部の機能部が端末50に構成されてもよい。
【0026】
なお、図2に示したブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0027】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0028】
例えば、本発明の一実施の形態における対話装置10は、コンピュータとして機能してもよい。図3は、本実施形態に係る対話装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。対話装置10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0029】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。対話装置10のハードウェア構成は、図3に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0030】
対話装置10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0031】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。また、プロセッサ1001は、GPU(Graphics Processing Unit)を含んで構成されてもよい。例えば、図2に示した各機能部11~19などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
【0032】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、対話装置10の各機能部11~19は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0033】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る対話方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0034】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0035】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0036】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0037】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0038】
また、対話装置10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0039】
再び図2を参照して、対話装置10の各機能部について説明する。外部システム情報取得部11は、外部システム30から種々の情報を取得する。具体的には、外部システム情報取得部11は、設定情報取得部11A及びデバイス状態取得部11Bを含み、設定情報及びデバイス状態情報を取得する。
【0040】
設定情報取得部11Aは、設定情報を取得する。具体的には、設定情報取得部11Aは、外部システム30の設定情報記憶部31から設定情報を取得する。設定情報は、各デバイスの属性を含みデバイスの制御のために参照される。
【0041】
図4は、設定情報記憶部31の構成及び記憶されているデータの例を示す情報である。図4に示すように、設定情報記憶部31は、デバイスを識別するデバイスIDに関連付けて、各種の属性を設定情報として記憶している。図4に示す例では、設定情報記憶部31は、デバイスIDごとに、当該デバイスのカテゴリを示すデバイス、ニックネーム及びグループ等の設定情報を記憶している。
【0042】
ニックネームは、当該デバイスに対してユーザにより設定される名称であって、発話文において、当該デバイスを指し示すための名称である。図4に示す例では、各デバイスがそれぞれ一のニックネームが設定されているが、一のデバイスに対して、複数のユーザのそれぞれにより固有のニックネームが設定されてもよい。ニックネームの設定は、ユーザからみて、各デバイスがそれぞれにユニークに識別されればよい。グループは、当該デバイスが設けられた所在位置を示す情報であることができる。また、グループは、複数のデバイスをグルーピングするためのその他の情報であってもよい。
【0043】
例えば、設定情報記憶部31は、デバイスID「1」に関連付けて、デバイス「TV」、ニックネーム「お父さんのTV」及びグループ「リビング」等の設定情報を記憶している。
【0044】
設定情報取得部11Aは、ユーザ発話を受け付ける待機状態の所定のタイミングにおいて、所定の分量の設定情報を一括で取得してもよい。また、設定情報取得部11Aは、後に詳述されるデバイス抽出部13及びフレーズ抽出部15等において設定情報が参照されるタイミングにおいて、その都度に必要な設定情報を取得してもよい。
【0045】
デバイス状態取得部11Bは、デバイス状態情報を取得する。デバイス状態情報は、外部システム30が管理しているデバイスの動作状態を示す情報である。デバイス状態情報は、例えば、外部システム30のデバイス状態管理部32により管理されている。デバイス状態管理部32は、管理下の各デバイスの動作状態を取得し記憶している。デバイス状態管理部32は、記憶しているデバイスの動作状態を示す情報を、デバイス状態情報として対話装置10に提供する。
【0046】
デバイス状態取得部11Bは、デバイス状態管理部32からデバイス状態情報を取得できる。図5は、デバイス状態情報の例を示す図である。図5に示すように、デバイス状態情報は、デバイスを識別するデバイスIDごとに、デバイスのカテゴリ及びデバイス動作状態を含む。例えば、デバイスID「1」のデバイスのカテゴリは「TV」であり、デバイス動作状態は「電源:ON、チャンネル:4、音量レベル:18」である。
【0047】
ユーザ情報取得部12は、ユーザ発話の発話元のユーザを識別するユーザ識別情報を取得する。具体的には、ユーザ情報取得部12は、ユーザの端末50からユーザ識別情報を取得できる。ユーザ情報取得部12は、例えば、アカウント認証等の処理のために端末50から対話装置10に送信されるユーザ識別情報を取得できる。
【0048】
また、ユーザ情報取得部12は、ユーザの位置を示す位置情報をユーザの情報の一部として取得してもよい。具体的には、ユーザ情報取得部12は、例えば、ユーザの端末50が備えるGPS装置(図示せず)等により取得された位置情報を取得する。ユーザ情報取得部12は、本実施形態の対話システム1が適用される空間に設けられた人感センサ(図示せず)により検出された検出情報に基づいて、ユーザの位置情報を取得してもよい。また、端末50が移動無線通信端末である場合には、ユーザ情報取得部12は、端末50の在圏情報を位置情報として取得してもよい。ユーザ情報取得部12は、その他の周知の手法によりユーザの位置情報を取得してもよい。
【0049】
デバイス抽出部13は、例えばユーザ情報取得部12によりユーザの位置情報が取得された場合には、指示フレーズの抽出及び発話文の生成に先立って制御対象のデバイスを絞り込むために、設定情報を参照して、ユーザ情報取得部12により取得された位置情報に関連付けられたデバイスを抽出してもよい。なお、デバイス抽出部13は、本実施形態において必須の構成要素ではなく、デバイスの抽出処理も必須ではない。
【0050】
上記のとおり、設定情報は、デバイスと当該デバイスの所在位置を示すグループとの関連付けを含むので、デバイス抽出部13は、設定情報を参照することにより、ユーザの所在位置に所在するデバイスを抽出できる。例えば、ユーザ情報取得部12により取得された位置情報により、ユーザの所在位置がリビングであることが示される場合には、デバイス抽出部13は、図4に示される設定情報を参照して、「リビング」に関連付けられたデバイスであるデバイスID「1」の「TV」、デバイスID「2」の「ライト」、デバイスID「3」の「ライト」及びデバイスID「5」の「エアコン」を抽出する。
【0051】
ユーザ属性取得部14は、ユーザ情報取得部12により取得されたユーザ識別情報により識別されるユーザの属性情報を取得する。ユーザの属性情報は、デバイスの制御状態に関するユーザの好みを示す情報を含み、例えば、本実施形態では、ユーザ属性記憶部21に記憶されている。ユーザ属性取得部14は、ユーザ属性記憶部21から、ユーザの属性情報を取得する。
【0052】
図6は、ユーザ属性記憶部21に記憶されている属性情報の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。図6に示すように、ユーザ属性記憶部21は、ユーザを識別するユーザID(ユーザ識別情報)及びユーザ名に関連付けて、温度、湿度、明るさ、音量レベル及びテレビのチャンネル等の属性情報を記憶している。
【0053】
属性情報のうちの温度及び湿度は、例えば、エアコンの制御のための指示フレーズの抽出に際して参照される。また、属性情報のうちの明るさは、ライト(照明装置)の制御のための指示フレーズの抽出に際して参照される。また、属性情報のうちの音量レベル及びテレビのチャンネルは、テレビの制御のための指示フレーズの抽出に際して参照される。
【0054】
例えば、ユーザID「0001」により識別されるユーザである「father」には、温度「22℃-25℃」、湿度「30%-50%」、明るさ「500-1000lux」、音量レベル「30-35」及びテレビのチャンネル「1,2,4,7」が、デバイスの制御状態に関する好みを示す属性情報として関連付けられている。
【0055】
フレーズ抽出部15は、語彙情報を参照して、デバイス状態情報に示されるデバイスの動作状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出する。語彙情報は、各デバイスと、当該デバイスの制御指示を表し少なくとも一以上の語句または文を含む指示フレーズとを関連付けている情報である。フレーズ抽出部15は、語彙情報記憶部20に記憶されている語彙情報を参照して指示フレーズを抽出する。
【0056】
図7は、語彙情報記憶部20の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。図7に示されるように、語彙情報記憶部20は、デバイスの種別を示すデバイスカテゴリに少なくとも指示フレーズを関連付けた語彙情報を記憶している。語彙情報は、デバイスカテゴリに関連付けて、制御内容、設定項目をさらに含んでもよい。制御内容は、関連付けられている指示フレーズの発話により達せられる目的であって、デバイスに対して実施される制御の内容を示す。設定項目は、例えば制御内容がデバイスのパラメータの変更に関するものである場合等において、指示フレーズに対してオプションとして付加される、パラメータの変更幅等に関する語句である。
【0057】
図7に示されるように、語彙情報の各指示フレーズには、デバイス動作状態が関連付けられている。例えば、TVをONの状態に制御する必要があるのは、電源がOFFの状態のときであることに鑑みて、デバイス「TV」を制御内容「ON」に制御するための指示フレーズ「つけて」には、デバイス動作状態「電源:OFF」が関連付けられている。
【0058】
また、エアコンの設定温度を上げる制御を実施する必要があるのは、設定温度が低い場合であることに鑑みて、デバイス「エアコン」を制御内容「設定温度を上げる」に制御するための指示フレーズ「温度を上げて」には、デバイス動作状態「電源:ON and 設定温度:25度以下」,「電源:ON and 設定温度:23度以下」が関連付けられている。
【0059】
図5に示すように、デバイス状態情報は、デバイスが動作中(例えば、「電源:ON」)または非動作中(例えば、「電源:OFF」)であることを示す情報を含むことができる。このような場合に、フレーズ抽出部15は、デバイスが動作中である場合には、デバイスを非動作状態に制御するための指示フレーズを抽出し、デバイスが非動作中である場合には、デバイスを動作状態に制御するための指示フレーズを抽出することができる。
【0060】
具体的には、デバイス状態取得部11Bにより、図5に示されるようなデバイス状態情報「デバイスID「1」、デバイス「TV」、デバイス動作状態「電源:ON、・・・」が取得された場合に、フレーズ抽出部15は、語彙情報(図7参照)を参照して、デバイス動作状態「電源:ON」に関連付けられており、デバイス「TV]を制御内容「OFF」に制御するための指示フレーズ「けして」を抽出する。
【0061】
また、例えば、デバイス状態取得部11Bにより、図5に示されるようなデバイス状態情報「デバイスID「2」、デバイス「ライト」、デバイス動作状態「電源:OFF、・・・」が取得された場合に、フレーズ抽出部15は、語彙情報(図7参照)を参照して、デバイス動作状態「電源:OFF」に関連付けられており、デバイス「ライト]を制御内容「ON」に制御するための指示フレーズ「つけて」を抽出する。
【0062】
また、図5に示すように、デバイス状態情報は、デバイスの動作に関する所定のパラメータを含むことができる。具体的には、例えば、デバイスID「1」及びデバイス「TV」のデバイス状態情報は、チャンネル「4」及び音量レベル「18」のようなTVの動作に関するパラメータをデバイス状態情報として含む。また、例えば、デバイスID「5」及びデバイス「エアコン」のデバイス状態情報は、設定温度「24度」及び設定湿度「50%」のようなエアコンの動作に関するパラメータをデバイス状態情報として含む。
【0063】
このような場合に、フレーズ抽出部15は、デバイス状態情報に含まれるパラメータが第1の範囲に含まれる場合には、当該デバイスのパラメータを、第1の範囲とは異なる第2の範囲に制御するための指示フレーズを抽出することができる。
【0064】
具体的には、デバイス状態取得部11Bにより、図5に示されるようなデバイス状態情報「デバイスID「5」、デバイス「エアコン」、デバイス動作状態「設定温度:24度、・・・」が取得された場合に、フレーズ抽出部15は、語彙情報(図7参照)を参照して、デバイス動作状態「設定温度:25度以下」に関連付けられており、デバイス「エアコン]を制御内容「設定温度を上げる」に制御するための指示フレーズ「温度を上げて」を抽出する。即ち、デバイス動作状態における設定温度が25度未満の範囲(第1の範囲)に含まれるので、設定温度を25度以上の範囲(第2の範囲)に制御するために、このような指示フレーズが抽出される。
【0065】
なお、この指示フレーズの抽出に際して、デバイス動作状態における「設定温度:24度」は、指示フレーズ「温度を上げて」に関連付けられている2つの設定項目「少し」及び「2度」のそれぞれに関連付けられたデバイス動作状態のうちの、「少し」に関連付けられたデバイス動作状態に該当するので、設定項目に設定されたオプションのフレーズ「少し」がさらに抽出されてもよい。
【0066】
また、フレーズ抽出部15は、語彙情報を参照して、ユーザの属性情報により示される当該ユーザの好みの制御状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出してもよい。
【0067】
図7に示されるように、語彙情報は、各指示フレーズに関連付けられたユーザ属性を含む。例えば、エアコンの設定温度を上げる制御を実施する必要があるのは、ユーザが高い設定温度を好む場合であることに鑑みて、デバイス「エアコン」に対して制御内容「設定温度を上げる」を実施するための指示フレーズ「温度を上げて」には、高い温度のユーザ属性「26度以上」が関連付けられている。
【0068】
例えば、ユーザ情報取得部12によりユーザID「0001」が取得され、ユーザ属性取得部14によりユーザID「0001」に関連付けられたユーザ属性「ユーザ名:father、温度:22-25度、・・・」が取得された場合に、フレーズ抽出部15は、語彙情報を参照して、ユーザ属性「温度25度以下」に関連付けられており、デバイス「エアコン]を制御内容「温度を下げる」に制御するための指示フレーズ「温度を下げて」を抽出する。
【0069】
また、例えば、ユーザ情報取得部12によりユーザID「0002」が取得され、ユーザ属性取得部14によりユーザID「0002」に関連付けられたユーザ属性「ユーザ名:mother、温度:26-28度、・・・」が取得された場合に、フレーズ抽出部15は、語彙情報を参照して、ユーザ属性「温度26度以上」に関連付けられており、デバイス「エアコン]を制御内容「温度を上げる」に制御するための指示フレーズ「温度を上げて」を抽出する。
【0070】
また、フレーズ抽出部15は、語彙情報を参照して、デバイス状態情報に示されるデバイスの動作状態及びユーザの属性情報により示される当該ユーザの好みの制御状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出してもよい。
【0071】
例えば、ユーザ情報取得部12によりユーザID「0003」が取得され、ユーザ属性取得部14によりユーザID「0003」に関連付けられたユーザ属性「ユーザ名:daughter、・・・、音量レベル:10-20、・・・」が取得され、デバイス状態取得部11Bにより、デバイス状態情報「デバイスID「1」、デバイス「TV」、デバイス動作状態「電源:ON、・・・、音量レベル:18」が取得された場合に、フレーズ抽出部15は、語彙情報を参照して、デバイスカテゴリ「TV」に関連付けられた指示フレーズのうち、ユーザ属性「音量レベル:20以下」及びデバイス動作状態「電源:ON and 音量レベル:15以上」に関連付けられた指示フレーズ「音量を下げて」及びオプションとしての設定項目「少し」を抽出する。
【0072】
また、デバイス抽出部13により、ユーザの所在位置に所在するデバイスが抽出されている場合には、フレーズ抽出部15は、語彙情報を参照して、デバイス抽出部13により抽出されたデバイスに関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出することとしてもよい。フレーズ抽出部15は、例えば、デバイス抽出部により抽出されたデバイスが「TV」である場合に、デバイスカテゴリ「TV」に関連付けられた指示フレーズである「つけて」、「けして」、「音量を上げて」、「音量を下げて」及び「チャンネルを変えて」を語彙情報から抽出する。
【0073】
生成部16は、フレーズ抽出部15により抽出された指示フレーズに基づいて、デバイスを制御するための発話文を生成する。具体的には、生成部16は、フレーズ抽出部15により抽出された指示フレーズを発話文として生成してもよい。
【0074】
また、生成部16は、フレーズ抽出部15により抽出された指示フレーズに関連付けられたデバイスカテゴリを、制御対象を示す語句として指示フレーズに付加して、発話文を生成してもよい。例えば、フレーズ抽出部15によりデバイス「TV」の制御内容「ON」に対応する指示フレーズ「つけて」が抽出された場合には、生成部16は、その制御対象を示す「TV」及び助詞を指示フレーズ「つけて」に付加して、発話文「TVをつけて」を生成してもよい。
【0075】
また、生成部16は、フレーズ抽出部15により抽出された指示フレーズ及び指示フレーズの制御対象のデバイスのニックネームに基づいて、発話文を生成してもよい。例えば、フレーズ抽出部15によりデバイス「TV」の制御内容「ON」に対応する指示フレーズ「つけて」が抽出された場合には、生成部16は、その制御対象である「TV」のニックネーム「お父さんのTV」及び助詞を指示フレーズ「つけて」に付加して、発話文「お父さんのTVをつけて」を生成してもよい。
【0076】
また、生成部16は、フレーズ抽出部15により抽出された指示フレーズがデバイスのパラメータの変更を目的とするものである場合に、その変更幅を示す語句を指示フレーズに付加して、発話文を生成してもよい。例えば、フレーズ抽出部15により、デバイス「エアコン」の制御内容「設定温度を上げる」に対応する指示フレーズ「温度を上げて」が抽出された場合には、生成部16は、エアコンのパラメータである温度の変更幅を示す語句として設定項目に記憶されている「少し」,「2度」という語句を指示フレーズに付加して、発話文「温度を少し上げて」,「温度を2度上げて」を生成してもよい。なお、デバイス動作状態等に応じて、これら2つの発話文のうちのいずれかが生成されてもよい。
【0077】
提示部17は、生成部16により生成された発話文をユーザに対して提示する。具体的には、提示部17は、発話文を示すテキスト情報をユーザの端末50に送信し、発話文を示すテキストを端末50のディスプレイに表示させる。
【0078】
図8は、発話文が表示されたユーザの端末50の画面例を示す図である。図8に示されるように、端末50のディスプレイDは、発話文を示すテキストb1「リビングのエアコンの温度を2度下げて」,テキストb2「お父さんのTVをつけて」を含む。このように、生成された発話文を示すテキストがユーザの端末50において提示されることにより、ユーザはその発話文を発することができる。
【0079】
また、提示部17は、発話文を示すテキストが関連付けられ指示操作可能な操作オブジェクトをユーザの端末50に表示させてもよい。この場合には、提示部17は、図8の画面例において、テキストb1及びテキストb2のそれぞれを、ユーザにより指示操作可能なボタン等の操作オブジェクトとして構成して、ディスプレイDに表示させる。提示部17が、このような操作オブジェクトを端末50に表示させる場合には、対話装置10は、ユーザの端末50において操作オブジェクトが操作された場合に、テキストの内容の音声からなるユーザ発話を受け付けた場合と同様のデバイスの制御情報を生成する。
【0080】
発話受付部18は、ユーザの発話をユーザ発話として受け付ける。具体的には、発話受付部18は、発話文を提示されたユーザが端末50に対して発した発話を表す音声またはテキストを、端末50を介して、ユーザ発話として受け付ける。
【0081】
また、発話文が関連付けられたボタン等の操作オブジェクトが端末50において提示され、操作オブジェクトに対する指示操作が端末50において受け付けられた場合には、発話受付部18は、操作オブジェクトが操作された旨の情報をユーザ発話として受け付ける。
【0082】
制御指示送信部19は、ユーザ発話に基づいて、外部システム30により管理されているデバイスを制御するための制御情報を送信する。具体的には、発話受付部18により音声データからなるユーザ発話が受け付けられた場合には、制御指示送信部19は、ユーザ発話に対して、音声認識処理、形態素解析及び所定の解析処理を実施することにより、デバイスを制御するための制御情報を生成し、生成した制御情報を外部システム30に送信する。なお、ユーザ発話がテキストデータとして受け付けられた場合には、音声認識処理は不要である。
【0083】
操作オブジェクトが操作された旨の情報がユーザ発話として受け付けられた場合には、制御指示送信部19は、当該操作オブジェクトに関連付けられた発話文のテキストデータがユーザ発話として受け付けられたものとみなして、そのテキストデータに対する形態素解析及び所定の解析処理を実施することにより、デバイスを制御するための制御情報を生成する。
【0084】
次に、図9を参照して、対話装置10における処理内容を説明する。図9は、本実施形態の対話方法の処理内容を示すフローチャートである。
【0085】
ステップS1において、ユーザ情報取得部12は、ユーザ発話の発話元のユーザを識別するユーザ識別情報を取得する。そして、対話装置10は、ユーザ発話の受付待機状態に制御される。具体的には、発話受付部18が、ユーザ発話の受付待機状態に制御される。
【0086】
ステップS2において、設定情報取得部11Aは、外部システム30の設定情報記憶部31から設定情報を取得する。
【0087】
ステップS3において、デバイス状態取得部11Bは、デバイス状態管理部32からデバイス状態情報を取得する。ステップS4において、デバイス状態取得部11Bは、デバイス状態情報の取得に成功したか否かを判定する。デバイス状態情報の取得に成功したと判定された場合には、処理はステップS5に進む。一方、デバイス状態情報の取得に成功したと判定されなかった場合には、処理はステップS6に進む。
【0088】
ステップS5において、フレーズ抽出部15は、語彙情報を参照して、デバイス状態情報に示されるデバイスの動作状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出する。
【0089】
一方、ステップS6では、フレーズ抽出部15は、デバイスの動作状態に依存しないで、指示フレーズを抽出する。具体的には、フレーズ抽出部15は、例えば、語彙情報からランダムに指示フレーズを抽出してもよい。また、フレーズ抽出部15は、例えば、指示フレーズの抽出の履歴を参照して、直近に受け付けられた指示フレーズ、抽出回数が多い指示フレーズ等を抽出してもよい。
【0090】
ステップS7において、生成部16は、ステップS5またはステップS6においてフレーズ抽出部15により抽出された指示フレーズに基づいて、デバイスを制御するための発話文を生成する。
【0091】
ステップS8において、提示部17は、生成部16により生成された発話文をユーザに対して提示する。具体的には、提示部17は、発話文を示すテキスト情報をユーザの端末50に送信し、発話文を示すテキストを端末50のディスプレイに表示させる。
【0092】
次に、図10を参照して、対話装置10における処理内容の他の例を説明する。図10は、本実施形態の対話方法の処理内容を示すフローチャートである。図9に示した処理ではデバイス状態情報が用いられるのに対して、図10に示す処理では、ユーザの属性情報が用いられる。
【0093】
ステップS11において、ユーザ情報取得部12は、ユーザ発話の発話元のユーザを識別するユーザ識別情報を取得する。そして、対話装置10は、ユーザ発話の受付待機状態に制御される。具体的には、発話受付部18が、ユーザ発話の受付待機状態に制御される。
【0094】
ステップS12において、設定情報取得部11Aは、外部システム30の設定情報記憶部31から設定情報を取得する。
【0095】
ステップS13において、ユーザ属性取得部14は、ユーザ情報取得部12により取得されたユーザ識別情報により識別されるユーザの属性情報を取得する。ステップS14において、ユーザ属性取得部14は、ユーザの属性情報の取得に成功したか否かを判定する。ユーザの属性情報の取得に成功したと判定された場合には、処理はステップS15に進む。一方、ユーザの属性情報の取得に成功したと判定されなかった場合には、処理はステップS16に進む。
【0096】
ステップS15において、フレーズ抽出部15は、語彙情報を参照して、ユーザの属性情報に示される当該ユーザの好みのデバイスの制御状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出する。
【0097】
一方、ステップS16では、フレーズ抽出部15は、ユーザの属性情報に依存しないで、指示フレーズを抽出する。具体的には、フレーズ抽出部15は、例えば、語彙情報からランダムに指示フレーズを抽出してもよい。また、フレーズ抽出部15は、例えば、指示フレーズの抽出の履歴を参照して、直近に受け付けられた指示フレーズ、抽出回数が多い指示フレーズ等を抽出してもよい。
【0098】
ステップS17において、生成部16は、ステップS15またはステップS16においてフレーズ抽出部15により抽出された指示フレーズに基づいて、デバイスを制御するための発話文を生成する。
【0099】
ステップS18において、提示部17は、生成部16により生成された発話文をユーザに対して提示する。具体的には、提示部17は、発話文を示すテキスト情報をユーザの端末50に送信し、発話文を示すテキストを端末50のディスプレイに表示させる。
【0100】
次に、コンピュータを、本実施形態の対話装置10として機能させるための対話プログラムについて説明する。図11は、対話プログラムP1の構成を示す図である。
【0101】
対話プログラムP1は、対話装置10における対話処理を統括的に制御するメインモジュールm10、外部システム情報取得モジュールm11、ユーザ情報取得モジュールm12、デバイス抽出モジュールm13、ユーザ属性取得モジュールm14、フレーズ抽出モジュールm15、生成モジュールm16、提示モジュールm17、発話受付モジュールm18及び制御指示送信モジュールm19を含む。外部システム情報取得モジュールm11は、設定情報取得モジュールm11A及びデバイス状態取得モジュールm11Bを含む。
【0102】
そして、各モジュールm11~m19,m11A,m11Bにより、対話装置10における外部システム情報取得部11、ユーザ情報取得部12、デバイス抽出部13、ユーザ属性取得部14、フレーズ抽出部15、生成部16、提示部17、発話受付部18及び制御指示送信部19並びに設定情報取得部11A及びデバイス状態取得部11Bのための各機能が実現される。なお、対話プログラムP1は、通信回線等の伝送媒体を介して伝送される態様であってもよいし、図11に示されるように、記録媒体M1に記憶される態様であってもよい。
【0103】
以上説明した本実施形態の対話装置10では、デバイスの動作状態が取得され、取得されたデバイスの動作状態に関連付けられた指示フレーズに基づいて発話文が生成されるので、デバイスの動作状態に応じた好適な発話文をユーザに提示できる。ユーザは、提示された発話文を発話することにより、デバイスの動作状態に応じて適切な制御を実施できるので、利便性の向上が図られる。また、ユーザに対して提示される発話文が、デバイス状態情報に基づいて限定されることとなるので、発話文の提示にかかる処理負荷及び通信量が削減される。
【0104】
また、本実施形態の対話装置10では、ユーザ発話の発話元のユーザの、デバイスの制御状態に関する好みを示す属性情報が取得され、当該ユーザの好みに関連付けられた指示フレーズが抽出されるので、ユーザにとって好適なデバイスの制御が実施される可能性が高い発話文を提示できる。このように提示された発話文をユーザが発話することにより、ユーザが好む動作状態にデバイスが制御されるので、利便性の向上が図られる。また、ユーザに対して提示される発話文が、ユーザの属性情報に基づいて限定されることとなるので、発話文の提示にかかる処理負荷及び通信量が削減される。
【0105】
また、別の形態に係る対話装置では、デバイスの動作状態を示すデバイス状態情報を取得するデバイス状態取得部、をさらに備え、語彙情報は、指示フレーズにデバイスの動作状態をさらに関連付けており、フレーズ抽出部は、語彙情報を参照して、デバイス状態情報に示されるデバイスの動作状態及び属性情報により示されるユーザの好みの制御状態に関連付けられている一以上の指示フレーズを抽出することとしてもよい。
【0106】
上記形態によれば、ユーザの属性情報に加えてデバイスの動作状態が取得され、属性情報に示されるユーザの好み及びデバイスの動作状態に関連付けられた指示フレーズに基づいて発話文が生成されるので、好適な発話文をユーザに提示できる。
【0107】
また、別の形態に係る対話装置では、デバイス状態情報は、デバイスが動作中または非動作中であることを示す情報を含み、フレーズ抽出部は、デバイスが動作中である場合には、デバイスを非動作状態に制御するための指示フレーズを抽出し、デバイスが非動作中である場合には、デバイスを動作状態に制御するための指示フレーズを抽出することとしてもよい。
【0108】
上記形態によれば、デバイスが動作中である場合にデバイスを非動作状態に制御するための発話文がユーザに提示され、デバイスが非動作中である場合にデバイスを動作状態に制御するための発話文がユーザに提示される。即ち、デバイスの現在の動作状態とは異なる動作状態に制御するための発話文がユーザに提示される。従って、対象のデバイスに対して、ユーザが所望する可能性が高い制御を実現するための発話文を提示することが可能となる。
【0109】
また、別の形態に係る対話装置では、デバイス状態情報は、デバイスの動作に関する所定のパラメータを含み、フレーズ抽出部は、デバイス状態情報に含まれるパラメータが第1の範囲に含まれる場合には、デバイスのパラメータを、第1の範囲とは異なる第2の範囲に制御するための指示フレーズを抽出することとしてもよい。
【0110】
上記形態によれば、デバイスの動作に関する所定のパラメータが第1の範囲に含まれる場合には、当該パラメータを第2の範囲に制御するための発話文がユーザに提示される。即ち、現在のパラメータ値とは異なるパラメータ値によりデバイスを制御するための発話文がユーザに提示される。従って、対象のデバイスに対して、ユーザが所望する可能性が高い制御を実現するための発話文を提示することが可能となる。
【0111】
また、別の形態に係る対話装置では、各デバイスと、当該デバイスのニックネームとを関連付けている設定情報を取得する設定情報取得部、をさらに備え、生成部は、フレーズ抽出部により抽出された指示フレーズ及び指示フレーズの制御対象のデバイスのニックネームに基づいて、発話文を生成することとしてもよい。
【0112】
上記形態によれば、制御対象のデバイスに対して設定されたニックネームを含む発話文が生成される。これにより、ユーザにとって、提示された発話文における制御対象のデバイスの認識が容易となる。
【0113】
また、別の形態に係る対話装置では、提示部は、発話文を示すテキストをユーザの端末に表示させることとしてもよい。
【0114】
上記形態によれば、生成された発話文を示すテキストがユーザの端末において提示されるので、ユーザはその発話文を発することができる。
【0115】
また、別の形態に係る対話装置では、提示部は、発話文を示すテキストが関連付けられ指示操作可能な操作オブジェクトをユーザの端末に表示させ、対話装置は、ユーザの端末において操作オブジェクトが操作された場合に、テキストの内容の音声からなるユーザ発話を受け付けた場合と同様のデバイスの制御情報を生成することとしてもよい。
【0116】
上記形態によれば、生成された発話文を示すテキストが関連付けられた操作オブジェクトがユーザ端末において表示され、その操作オブジェクトが操作されることにより、当該発話文の内容が音声により発せられた場合と同様の制御情報が生成されるので、ユーザは所望する制御の指示を容易に実施できる。
【0117】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0118】
本開示で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0119】
本開示で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0120】
情報等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0121】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0122】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0123】
本開示で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0124】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0125】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0126】
本開示で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0127】
なお、本開示で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0128】
本開示で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0129】
また、本開示で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。
【0130】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0131】
本開示で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0132】
本開示で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0133】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0134】
本開示において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。
【0135】
本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。
【符号の説明】
【0136】
1…対話システム、10…対話装置、11…外部システム情報取得部、11A…設定情報取得部、11B…デバイス状態取得部、12…ユーザ情報取得部、13…デバイス抽出部、14…ユーザ属性取得部、15…フレーズ抽出部、16…生成部、17…提示部、18…発話受付部、19…制御指示送信部、20…語彙情報記憶部、21…ユーザ属性記憶部、30…外部システム、31…設定情報記憶部、32…デバイス状態管理部、50…端末、M1…記録媒体、m10…メインモジュール、m11…外部システム情報取得モジュール、m11A…設定情報取得モジュール、m11B…デバイス状態取得モジュール、m12…ユーザ情報取得モジュール、m13…デバイス抽出モジュール、m14…ユーザ属性取得モジュール、m15…フレーズ抽出モジュール、m16…生成モジュール、m17…提示モジュール、m18…発話受付モジュール、m19…制御指示送信モジュール、P1…対話プログラム。
図1
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