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▶ ジーピーシーピー アイピー ホールディングス エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-30
(45)【発行日】2024-02-07
(54)【発明の名称】使い捨ての器具用のディスペンサ
(51)【国際特許分類】
   A47G 23/00 20060101AFI20240131BHJP
   B65D 25/38 20060101ALI20240131BHJP
   A47F 10/06 20060101ALI20240131BHJP
   A47G 21/00 20060101ALN20240131BHJP
【FI】
A47G23/00 Z
B65D25/38
A47F10/06
A47G21/00 J
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021516424
(86)(22)【出願日】2019-08-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-11
(86)【国際出願番号】 US2019045218
(87)【国際公開番号】W WO2020060683
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-06-28
(31)【優先権主張番号】62/734,449
(32)【優先日】2018-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517310924
【氏名又は名称】ジーピーシーピー アイピー ホールディングス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゴルツ リャン エイ
(72)【発明者】
【氏名】ロゼク ロイ ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリクエッテ マシュー ケイ
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0193157(US,A1)
【文献】国際公開第01/005281(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 23/00
B65D 25/38
A47F 10/06
A47G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの器具を配出するように構成された器具ディスペンサであって、
前記器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングであって、前記器具の前記スタックが、次の器具に加えて少なくとも1つの器具を備え、各器具が、そこから外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を備える、ハウジングと、
前記ハウジングの内側に配設された前部台であって、前記前部台が、前記次の器具から外向きに延在する前記少なくとも1つの曲線状突起部のうちの少なくとも1つを支持するように構成されている、前部台と、
前記ハウジング内に配設された可動部材であって、前記可動部材が、前記次の器具から外向きに延在する前記曲線状突起部と係合することができる係合セクションを有し、前記可動部材が、待機位置から配出位置へ移動するように構成されている、可動部材と、を備え
前記可動部材が前記待機位置から前記配出位置へ移動する過程で、前記前部台から前記曲線状突起部が開放される、ディスペンサ。
【請求項2】
前記ハウジングの内側に配設された後部台を更に備え、前記後部台が、前記次の器具の一端部を支持するように構成されている、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項3】
前記可動部材が、前記次の器具と実質的に平行である、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項4】
各器具上の前記曲線状突起部が、テーパ状の外面を有する、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項5】
前記曲線状突起部が、前記可動部材の前記係合セクション内に収まる、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項6】
前記可動部材が、前記曲線状突起部の周りを移動するように構成され、前記次の器具の前記曲線状突起部が、前記可動部材の前記係合セクション内に少なくとも部分的に存在することを可能にする、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項7】
前記可動部材が、少なくとも1つの延長アームを備え、かつ、前記可動部材の前記係合セクションが、前記少なくとも1つの延長アームのうちの少なくとも1つの上に配設され、前記少なくとも1つの延長アームが前記曲線状突起部の周りを摺動するときに外向きに屈曲するように構成されている、請求項6に記載のディスペンサ。
【請求項8】
前記可動部材が、少なくとも1つの延長アームを備え、かつ、前記可動部材の前記係合セクションが、前記少なくとも1つの延長アームのうちの少なくとも1つの上に配設され、前記係合セクションが、前記曲線状突起部の下を移動するように構成されている、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項9】
前記可動部材が、少なくとも1つの延長アームを備え、かつ、前記可動部材の前記係合セクションが、前記少なくとも1つの延長アームのうちの少なくとも1つの上に配設され、前記係合セクションが、前記曲線状突起部の上を移動するように構成されている、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項10】
少なくとも2つの器具を配出するように構成された器具ディスペンサであって、
前記器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングであって、前記器具の前記スタックが、次の器具に加えて少なくとも1つの器具を備え、各器具が、そこから外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を備える、ハウジングと、
前記ハウジングの内側に配設された前部台であって、前記前部台が、前記次の器具から外向きに延在する前記少なくとも1つの曲線状突起部を支持するように構成されている、前部台と、
前記ハウジング内に配設され、かつ、待機位置から配出位置へ移動するように構成された可動部材であって、前記可動部材が、少なくとも1つの係合セクションを有して構成された少なくとも1つの延長アームを備える、可動部材と、を備え、
前記係合セクションが、前記次の器具から外向きに延在する前記曲線状突起部を受容することができ
前記可動部材が前記待機位置から前記配出位置へ移動する過程で、前記前部台から前記曲線状突起部が開放される、ディスペンサ。
【請求項11】
前記可動部材の前記係合セクションが、前記延長アーム内のスロット、ノッチ、又は壁厚の低減されたエリアを含む、請求項10に記載のディスペンサ。
【請求項12】
前記可動部材が、前記次の器具の長手方向両側に隣接するように位置する2つの延長アームを備える、請求項10に記載のディスペンサ。
【請求項13】
前記可動部材の前記係合セクションが、前記曲線状突起部に対して移動するように構成され、前記次の器具の前記曲線状突起部が、前記可動部材の前記係合セクション内に少なくとも部分的に存在することを可能にする、請求項10に記載のディスペンサ。
【請求項14】
前記可動部材の前記延長アームは、前記可動部材の前記係合セクションが前記曲線状突起部の周りを移動するときに外向きに屈曲するように構成されている、請求項13に記載のディスペンサ。
【請求項15】
前記可動部材の前記係合セクションが、前記曲線状突起部の下を移動するように構成されている、請求項13に記載のディスペンサ。
【請求項16】
前記可動部材の前記係合セクションが、前記曲線状突起部の上を移動するように構成されている、請求項13に記載のディスペンサ。
【請求項17】
少なくとも2つの器具を配出するように構成された器具ディスペンサであって、
前記器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングであって、前記器具の前記スタックが、次の器具に加えて少なくとも1つの器具を備え、各器具が、そこから外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を備える、ハウジングと、
前記ハウジングの内側に配設された前部台であって、前記前部台が、前記次の器具から外向きに延在する前記少なくとも1つの曲線状突起部を支持するように構成されている、前部台と、
前記ハウジングの内側に配設された後部台であって、前記後部台が、前記次の器具のハンドル端部を支持するように構成されている、後部台と、
前記ハウジング内に配設された配出機構であって、前記配出機構が、前後に移動するように構成された少なくとも2つの係合面を備える、配出機構と、
前記ハウジング内に配設され、前記配出機構の前記前後移動により、待機位置から配出位置へ移動するように構成された可動部材であって、前記可動部材が、前記後部台から離れて延在する少なくとも1つの延長アームを有し、かつ、前記少なくとも1つの延長アームの遠位端部に近接する少なくとも1つの係合セクションを有して構成されている、可動部材と、を備え、
前記係合セクションが、前記次の器具から外向きに延在する前記曲線状突起部の少なくとも一部分を受容することができ
前記可動部材が前記待機位置から前記配出位置へ移動する過程で、前記前部台から前記曲線状突起部が開放される、ディスペンサ。
【請求項18】
前記可動部材の前記延長アームは、前記可動部材の前記係合セクションが前記曲線状突起部の周りを移動するときに外向きに屈曲するように構成されている、請求項17に記載のディスペンサ。
【請求項19】
前記可動部材の前記係合セクションが、前記曲線状突起部の下を移動するように構成されている、請求項17に記載のディスペンサ。
【請求項20】
前記可動部材の前記係合セクションが、前記曲線状突起部の上を移動するように構成されている、請求項17に記載のディスペンサ。
【請求項21】
ディスペンサから1つ以上の器具を配出するための方法であって、
器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングから延在する器具のハンドル端部を引っ張ることであって、各器具は、そこから外向きに延在し、かつ前記ハウジングの内側に配設された前部台上に支持される少なくとも1つの曲線状突起部を備える、引っ張ることと、
前記ハウジング内の延長部材を移動させるために配出機構の第1の部分の移動をトリガすることであって、前記延長部材が、前記スタックの底部に配置された器具から外向きに延在する前記曲線状突起部を受容することができる係合セクションを有し、前記延長部材の略直線的な移動が、前記前部台から前記器具を解放する、トリガすることと、
前記解放された器具を、前記配出機構の第2の部分を使用して前記ハウジング内に保持することであって、前記第2の部分が、前記第1の部分の下に配置され、かつ、前記解放された器具の前記ハンドル端部が、前記ハウジングを通過して前記ハウジングの外側に延出することを可能にする開口部を備える、保持することと、を含む、方法。
【請求項22】
前記延長部材の前記係合セクションは、前記延長部材が前記曲線状突起部の周りを移動するときに外向きに屈曲するように構成されている、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記延長部材の前記係合セクションが、前記曲線状突起部の下を移動するように構成されている、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記延長部材の前記係合セクションが、前記曲線状突起部の上を移動するように構成されている、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記可動部材が、前記スタックの前記底部に配置された前記器具の長手方向両側に隣接するように構成された2つの延長アームを備える、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明される実施形態は、一般的に、器具ディスペンサ並びに器具ディスペンサを製造及び使用するための方法に関する。より具体的には、説明される実施形態は、改善された配出機構(dispense mechanism)を有する器具ディスペンサ並びに器具ディスペンサを製造及び使用するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ての器具は、典型的には、ファストフードやテイクアウト式のレストランで見かけることができる。従来の器具ディスペンサは、内部に収容された器具のための限定及び制御された保護環境を提供するために使用されてきた。しかしながら、このようなアセンブリは、再現性と確実な様式で顧客に器具を渡すという課題及び問題を有する。従来のアセンブリは、典型的には、1つ以上の器具がディスペンサハウジング内で詰まり、時間のかかる注意と分解なしで配出することができないということに悩まされており、それは、内部の内容物、すなわち、器具を周囲環境にさらすことになる。従来のアセンブリはまた、器具の再装填や、ユーザの必要に対して器具の確実な供給の維持に関連する困難を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2013/193157号明細書
【文献】米国特許第4742937号明細書
【文献】伊国特許出願公開第BS20110157号
【文献】国際公開第01/05281号
【文献】米国特許出願公開第2007/193968号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、確実かつ衛生的な様式でユーザに器具を供給することができる器具ディスペンサが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
器具ディスペンサ並びに器具ディスペンサを製造及び使用するための方法が本明細書で提供されている。いくつかの実施例では、器具ディスペンサは、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングであって、器具のスタックが、次の器具に加えて少なくとも1つの器具を備え、各器具が、そこから外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を備える、ハウジングと、ハウジングの内側に配設された前部台であって、前部台が、次の器具から外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を支持するように構成されている、前部台と、ハウジング内に配設され、かつ待機位置から配出位置へ移動するように構成された可動部材であって、可動部材が、少なくとも1つの係合セクションを有して構成された少なくとも1つの延長アームを備える、可動部材と、を含むことができ、係合セクションは、次の器具から外向きに延在する曲線状突起部を受容することができる。
【0006】
器具ディスペンサはまた、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングであって、器具のスタックが、次の器具に加えて少なくとも1つの器具を備え、各器具が、そこから外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を備える、ハウジングと、ハウジングの内側に配設された前部台であって、前部台が、次の器具から外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を支持するように構成されている、前部台と、ハウジングの内側に配設された後部台であって、後部台が、次の器具のハンドル端部を支持するように構成されている、後部台と、ハウジング内に配設された配出機構であって、配出機構が、前後に移動するように構成された少なくとも2つの係合面を備える、配出機構と、ハウジング内に配置され、配出機構の前後移動により、待機位置から配出位置へ移動するように構成された可動部材であって、可動部材が、後部台から離れて延在する少なくとも1つの延長アームを有し、かつ、少なくとも1つの延長アームの遠位端部に近接する少なくとも1つの係合セクションを有して構成されている、可動部材と、を含むことができ、係合セクションは、次の器具から外向きに延在する曲線状突起部の少なくとも一部分を受容することができる。
【0007】
器具ディスペンサはまた、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングと、ハウジングに開口部を提供するアクセスポートと、スタックの最下部位置から器具に接触かつ解放するように構成された駆動機構と、器具のスタックの下に配置された傾斜面であって、傾斜面は、その上に形成された位置決め機構を備える、傾斜面と、を含むことができる。
【0008】
器具ディスペンサはまた、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングと、ハウジングに開口部を提供するアクセスポートと、スタックの最下部位置から器具に接触かつ解放するように構成された駆動機構と、器具のスタックの下に配置された傾斜面と、駆動機構に動作可能に接続されたアクチュエータであって、アクチュエータは、待機位置と配出位置との間で駆動機構を移動させるように構成されている、アクチュエータと、を含むことができ、アクチュエータは、ハウジングに枢動可能に取り付けられた本体と、本体の下部を通って形成された開口部と、開口部に近接して配置され、かつ本体からアクセスポートに向かって延在する少なくとも1つのアームと、を備える。
【0009】
器具ディスペンサはまた、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングであって、器具のスタックが、次の器具に加えて少なくとも1つの器具を備える、ハウジングと、ハウジングに開口部を提供するアクセスポートと、次の器具に接触するように構成された駆動機構と、駆動機構に動作可能に接続され、駆動機構を移動させるように構成されたアクチュエータであって、駆動機構がスタック内の次の器具を押し、次の器具を器具のスタックから解放させるアクチュエータと、待機位置と配出位置との間でアクチュエータ及び駆動機構を移動させるように構成された用意機構であって、用意機構が、ハウジングの内壁に配設された歯止めと係合するための1つ以上の歯を有するラチェットに機械的に連結されたプライマーハンドルを備える、用意機構と、を含むことができる。
【0010】
器具ディスペンサはまた、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングであって、器具のスタックが、次の器具に加えて少なくとも1つの器具を備え、各器具が、そこから外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を備える、ハウジングと、ハウジングの内側に配置された前部台であって、前部台が、次の器具から外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部のうちの少なくとも1つを支持するように構成されている、前部台と、ハウジング内に配設された可動部材であって、可動部材が、次の器具から外向きに延在する曲線状突起部と係合することができる係合セクションを有し、可動部材が、待機位置から配出位置へ移動するように構成されている、可動部材と、を含むことができる。
【0011】
器具ディスペンサを使用及び動作させる方法は、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングから延在する器具のハンドル端部を引っ張ることであって、各器具は、そこから外向きに延在し、ハウジングの内側に配設された前部台上に支持される少なくとも1つの曲線状突起部を備える、引っ張ることと、ハウジング内の延長部材を移動させるために配出機構の第1の部分の移動をトリガすることであって、延長部材が、スタックの底部に配置された器具から外向きに延在する曲線状突起部を受容することができる係合セクションを有し、延長部材の略直線的な移動が、スタックの底部から器具を解放する、トリガすることと、解放された器具を、配出機構の第2の部分を使用してハウジング内に保持することであって、第2の部分は、第1の部分の下に配置され、かつ、解放された器具のハンドル端部が、ハウジングを通過してハウジングの外側に延出することを可能にする開口部を備える、保持することと、を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、例示的な器具ディスペンサの斜視図を示す。
図2】1つ以上の実施形態による、中に配置された1つ以上の配出シャーシを見せるように、アクセスドアが開いた状態の図1の例示的な器具ディスペンサの斜視図を示す。
図3】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、ディスペンサでの使用のための例示的な配出シャーシの側立面図を示す。
図4】1つ以上の実施形態による、配出シャーシの例示的な平面図を示す。
図5A】1つ以上の実施形態による、器具ディスペンサでの使用のためのフォークの斜視図を示す。
図5B】1つ以上の実施形態による、器具ディスペンサでの使用のためのナイフの斜視図を示す。
図5C】1つ以上の実施形態による、例示的な器具ディスペンサでの使用のためのスプーンの斜視図を示す。
図6A】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、配出シャーシの切断側面図を示す。シャーシ本体の内部をより良く図解するために、配出シャーシ内のいくつかの構成要素が取り除かれている。
図6B】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、配出シャーシの切断側面図を示す。
図6C】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、ハウジングの一部分が取り除かれてその中の配出機構を明らかにした、配出シャーシの等角図を示す。
図7A】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、用意待機位置にある配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。
図7B】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、プライマーハンドルが配出シャーシから引き出し始めるときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。
図8】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、プライマーハンドルが配出シャーシから完全に引き出されたときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。
図9】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、プライマーハンドルが配出シャーシ内に戻る又は後退し始めるときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。
図10】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、プライマーハンドルが配出シャーシ内に後退し、プッシュアームを前方に駆動してスタックから次の器具を解放するときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。
図11】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、次の器具がスタックから解放され、重力ランプ上に落下するときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。
図12】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、解放された器具が重力ランプを下に移動し、アクチュエータによって捕獲され、配出位置内に保持されるときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。
図13図12の別の視図であるが、配出シャーシの移動部分をより良く図解するために、器具が取り除かれている。
図14】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、解放された器具が配出され始めるときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。
図15図14の別の視図であるが、配出シャーシの移動部分をより良く図解するために、器具が取り除かれている。
図16】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、配出器具がアクチュエータを後方に駆動するときの、配出シャーシの下部の別の拡大切断側面図を示す。
図17図16の別の視図であるが、配出シャーシの移動部分をより良く図解するために、器具が取り除かれている。
図18】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、配出器具が配出シャーシを出て、スタックから次いで次の器具の解放をトリガするときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。
図19図18の別の視図であるが、配出シャーシの移動部分をより良く図解するために、器具が取り除かれている。
図20】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、次いで、次の器具が重力ランプ上に着地し、アクチュエータがその静止位置に戻るときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。
図21図20の別の視図であるが、配出シャーシの移動部分をより良く図解するために、器具が取り除かれている。
図22】1つ以上の実施形態による、配出シャーシが、概して器具でいっぱいである、例示的な配出シャーシの切断立面図を示す。
図23】1つ以上の実施形態による、配出シャーシが、器具についてハーフフルと空との間である、例示的な配出シャーシの別の例示的な切断側面図を示す。
図24】1つ以上の実施形態による、配出シャーシが、器具についてほぼ空である、例示的な配出シャーシの別の例示的な切断側面図を示す。
図25】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、そのアクセスドアが開いており、配出シャーシが装填されることを可能にする、器具ディスペンサの例示的な斜視図を示す。
図26】本明細書で提供される1つ以上の実施形態による、配出位置にある配出シャーシをより良く図解するために、例示的な配出シャーシの下部の例示的な切断側面図を示す。
図27】本明細書で提供される、装填位置にある配出シャーシをより良く図解するために、例示的な配出シャーシの下部の例示的な切断側面図を示す。
図28】1つ以上の実施形態による、ディスペンサハウジングの下部の例示的な切断斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の開示は、本発明の異なる特徴、構造、又は機能を実施するためのいくつかの例示的な実施形態を記載することを理解されたい。構成要素、配列、及び構成の例示的な実施形態は、本開示を簡略化するために以下に記載されている。しかしながら、これらの例示的な実施形態は単に例として提供され、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。付加的に、本開示は、様々な例示的な実施形態において、及び本明細書で提供される図面にわたって参照番号及び/又は文字を繰り返し得る。この繰り返しは、簡潔性及び明瞭性の目的のためであり、それ自体は、図中で考察された様々な例示的な実施形態及び/又は構成間の関係を規定するものではない。更に、以下の説明における第2の特徴を越えて又は第2の特徴上に第1の特徴を形成することは、第1及び第2の特徴が直接接触して形成される実施形態を含み得、また、第1及び第2の特徴が直接接触しないように、第1の特徴と第2の特徴を介在させて追加の特徴が形成され得る実施形態を含むことができる。最後に、以下に提示される例示的な実施形態は、任意のやり方の組み合わせで組み合わされ得、すなわち、1つの例示的な実施形態からの任意の要素は、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の他の例示的な実施形態で使用され得る。図面は必ずしも縮尺どおりではなく、図面の特定の特徴及び特定の図は、明確さ及び/又は簡潔性のために縮尺で誇張され得、又は概略的に示され得る。
【0014】
付加的に、特定の用語は、特定の構成要素を参照するために、以下の説明及び特許請求の範囲をとおして使用される。当業者には理解されるように、様々なエンティティが、異なる名称によって同じ構成要素を参照し得、したがって、本明細書に記載された要素の命名規則は、本明細書で特に定義されていない限り、本発明の範囲を限定することを意図していない。更に、本明細書で使用される命名規則は、名称は異なるが機能は異ならない構成要素を区別することを意図していない。付加的に、以下の考察及び特許請求の範囲において、用語「含む(including)」及び「備える(comprising)」は、オープンエンド形式で使用され、したがって、「含むが、これに限定されない」を意味すると解釈されるべきである。本開示における全ての数値は、特に明記しない限り、正確な値又は近似値であり得る。したがって、本開示の様々な実施形態は、意図される範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される数、値、及び範囲から逸脱し得る。更に、特許請求の範囲又は明細書で使用されるとき、用語「又は」は、排他的及び包括的なケースの両方を包含することが意図され、すなわち、「A又はB」は、本明細書において別途明示的に指定されない限り、「A及びBのうちの少なくとも一方」と同義であることが意図される。
【0015】
用語「上向き」及び「下向き」、「上方」及び「下方」、「上方の」及び「下方の」、「上向きに」及び「下向きに」、「上」及び「下」、及び本明細書で使用される他の類似の用語は、互いに相対的な位置を指し、その装置及び使用方法は、様々な角度又は配向において同等に有効であり得るため、特定の空間的配向を示すことを意図するものではない。
【0016】
図1は、1つ以上の実施形態による、例示的な器具ディスペンサ100の斜視図を示す。器具ディスペンサ100は、ベース120及びアクセスドア130を有するハウジング又は本体110を含むことができる。ベース120は、ディスペンサハウジング110に支持を提供し得、器具ディスペンサ100が自立することを可能にする。ベース120は、ねじ、ボルト、リベット、又は任意の他のタイプの締結具などの1つ以上の締結具を使用して、ディスペンサハウジング110の底部に固定して取り付けることができる。ディスペンサハウジング110はまた、任意の形態の機械的締結なしに、ベース120上に座することができる。ベース120は、器具ディスペンサ100が、1つ以上の壁掛け取り付け穴(これらの図には示されていない)を使用して壁に取り付けることができるように、取り外し可能であり得る。
【0017】
アクセスドア130は、ディスペンサハウジング110に取り付けられた1つ以上のヒンジを使用して、スイング開閉することができる。ヒンジ位置は、変えることができ、ディスペンサハウジング110の頂部、底部、又は側部に配置することができる。アクセスドア130は、配出シャーシ150上に配設された対応する充填レベル開口又は窓172と整列する1つ以上の充填レベル開口又は窓162を含むことができる。図22図24を参照して以下で更に説明されるように、これらの開口又は窓162、172は、ディスペンサ内の器具の在庫の視覚的表示が、ディスペンサ100の外側で可視であることを可能にする。
【0018】
図2は、1つ以上の実施形態による、中に配置された1つ以上の配出シャーシ150を見せるように、アクセスドア130が開いた状態の図1の例示的な器具ディスペンサの斜視図を示す。ディスペンサハウジング110内に、器具ディスペンサ100は、各配出シャーシ150の一端に配設されたアクセスポート152を通じて複数の器具を配出するための1つ以上の配出シャーシ150を含むことができる。各配出シャーシ150は、器具(すなわち、ナイフ、フォーク、スプーン、先割れスプーン、等)で予めパッケージ化することができる。いくつかの実施態様では、配出シャーシ150は、新しい配出シャーシ150と交換され、再使用されない。他の実施態様では、配出シャーシ150は、器具ディスペンサ100で再充填及び再使用され得る。
【0019】
器具ディスペンサ100は、1つ、2つ、又は3つ以上の配出シャーシ150を受け入れることができる。図2の器具ディスペンサ100は、3つの配出シャーシ150、例えば、スプーン、フォーク、及びナイフの各々について1つ、で示されているが、器具の任意の組み合わせを使用することができる。更に、配出シャーシ150のいずれも、ディスペンサハウジング110内の任意の配出位置(例えば、3つのシャーシディスペンサの場合は左、右、中央)内に配置することができる。したがって、任意のタイプの器具の配出シャーシ150を、任意の利用可能な位置に置くことができる。
【0020】
図3は、1つ以上の実施形態による、ディスペンサでの使用のための例示的な配出シャーシ150の側立面図を示す。配出シャーシ150は、シャーシ本体又はシャーシハウジング310の第1の又は上方端部に配設された頂部305を含むことができる。シャーシハウジング310は、中央に配置されたセクション又はその一部分に形成されたグリッパ又はハンドル360を更に含むことができる。ハンドル360は、器具が取り除かれる頂部305又はアクセスポート152に触れる必要なしに、サービス要員がより衛生的に配出シャーシ150を搬送又は輸送するための係合点を提供することができる。ハンドル360はまた、配出シャーシ150をディスペンサ100内に装填する又は装填されたときに、サービス要員が、配出シャーシ150をより良好に操作するための接点を提供可能にする。配出シャーシ150は、以下に説明するように、各それぞれの配出シャーシ150内の器具の在庫の視覚的表示を可能にする、1つ以上の対応する充填レベル窓340を有することができる。他の実施形態では、充填レベル窓340は、アクセスドア130(図2)上の対応するのぞき窓162からシャーシ内部への視線を可能にすることができる。
【0021】
図4は、1つ以上の実施形態による、配出シャーシ150の例示的な平面図を示す。示されるように、配出シャーシ150の頂部305は、その中に器具を格納するために、シャーシハウジング310内の空洞又はチャンバ320へのアクセスを提供するための開口部315を含むことができる。開口部315は、例えば、ナイフ、フォーク(図示されている)、スプーン、及び先割れスプーンを含めて、任意のタイプの器具20が通過することを可能にするように、普遍的に構成又は成形することができる。代わりに、各配出シャーシ150は、1つのタイプの器具に固有の頂部開口部315を有することができる。いくつかの実施形態では、頂部305はシャーシハウジング310上にスナップ嵌めすることができ、それにより、頂部305は、特定の配出シャーシ150のための器具タイプをカスタマイズするために容易に除去又は交換することができる。
【0022】
図5Aは、1つ以上の実施形態による、器具ディスペンサでの使用のためのフォーク20Aの斜視図を示す。図5Bは、1つ以上の実施形態による、器具ディスペンサでの使用のためのナイフ20Bの斜視図を示す。図5Cは、1つ以上の実施形態による、例示的な器具ディスペンサでの使用のためのスプーン20Cの斜視図を示す。各器具20A、20B、20Cは、ハンドル50に近接及び付近の機能部分又はセクション54を有し得る。機能セクション54は、例えば、切断、突き刺すこと、及び/又はすくい上げなどの食品の飲食を補助する機能を実行するように構成され得る。ハンドル50は、ユーザによって、器具20を保持及び/又は操作するために利用され得る。各器具20A、20B、20Cは、その上に形成された1つ以上の曲線状突起部525を含むことができる。曲線状突起部525は、器具20A、20B、20Cの片側又は両側に形成された任意の好適な数、形状、及び/又はサイズのウイング又は戻り止めを含むことができる。例えば、各曲線状突起部525は、テーパ状、正方形の、丸みを帯びた、又は他の形状の外側表面を有することができるか、又はそれを含むことができる。曲線状突起部525は、以下でより詳細に説明されるように、配出シャーシ150内で使用するための係合点を提供する。各器具20A、20B、20Cは、使い捨てであり得、成形可能な材料から構成され得る。成形可能な材料としては、例えば、プラスチック、プラスチックの組み合わせ、又は使い捨て若しくは再利用可能なカトラリとして使用するのに好適なプラスチック及び他の材料の組み合わせを含むことができる。特定の実施形態では、成形可能材料は、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、並びにこれらのブレンド及び混合物であってもよく、又はこれらを含むことができる。
【0023】
図6Aは、1つ以上の実施形態による、配出シャーシ150の拡大切断側面図を示す。シャーシハウジング310の内部側をより良く図解するために、配出シャーシ150内のいくつかの構成要素が取り除かれている。図示のように、シャーシハウジング310は、器具20と接触して支持するための前部台610及び後部台620を含むことができる。少なくとも1つの概ね垂直のガイドレール630が、シャーシハウジング310の一方又は両方の側壁内又はその上に配設され得る。ガイドレール630は、器具20を配出シャーシ150のチャンバ320内で積み重ねられた向きに維持するように構成され得る。ガイドレール630は、配出シャーシ150の全長又はその任意の部分を延在することができ、かつ、器具20(図示せず)のスタックを保持するような大きさ及び形状の断面を有することができる。ガイドレール630は、各器具20上のウイング又は戻り止め525と相補的な断面に成形された及び/又は断面を有する、1つ以上の曲線又は凹状部分635を含むことができる。ガイドレール630はまた、それらの間に曲線又は凹状部分635を形成する2つの離間した延長部又は突出部を含むことができる。凹状部分635は、配出シャーシ150の一方又は両方の側壁に形成することができ、又は、凹状部分635は、離間した延長部又は突出部を別個の構成要素として配出シャーシ150の一方又は両方の側壁に取り付けることによって形成することができる。使用時には、各器具20の曲線状突起部525は、ガイドレール630の凹部635内に少なくとも部分的に存在する。
【0024】
更に、ガイドレール630を考慮すると、図6Bは、1つ以上の実施形態による、配出シャーシ150の切断側面図を示す。各ガイドレール630は、前部台610の上に垂直に整列させることができる。使用時には、底部器具の機能部分54に近接する曲線状突起部525は、少なくとも部分的に凹部635内に収まり、図7Aに示されるように、チャンバ320内の器具20は、前部台610上に置かれる。シャーシハウジング310の同じ側にガイドレール630の1つを超える凹部635が存在する場合、追加の凹部635に相補的な、器具20の片側又は両側に追加の曲線状突起部525が存在することができ、器具20を所定位置に更にガイドし、器具のスタックがチャンバ320内で積み重ねられた向きに留まるのを助けることができる。
【0025】
図6Cは、1つ以上の実施形態による、シャーシハウジング310の一部分が取り除かれてその中の配出機構640を明らかにした、配出シャーシ150の等角図を示す。図6B及び図6Cを参照すると、配出機構640は、アクチュエータ660、駆動機構670、及び可動部材680を含むことができる。アクチュエータ660は、シャーシハウジング310によって取り付けられるか、若しくは別の方法で支持され得、枢動点又は軸662を中心として枢動又は揺動するように構成され得る。
【0026】
アクチュエータ660は、駆動機構670と連通している成形された又はカム面を含むことができ、これはまた、曲線状面又はカム面を含むことができる。アクチュエータ660及び駆動機構670上の成形面は、同様であっても異なっていてもよい。アクチュエータ660は、その下部に形成された開口部665を更に含むことができる。この開口部665は、器具20が重力ランプ650を下って移動するときに、各器具20のより大きな機能部分を保持しながら、各器具20のハンドル部分の通過を可能にするような大きさにすることができる。この能力において、アクチュエータ660は、開位置及び閉位置を有することができるドア又はゲートの機能を果たすことができる。
【0027】
駆動機構670は、枢動点又は軸672を介してシャーシハウジング310に固定することができる。アクチュエータ660の動きは、駆動機構670に移され、駆動機構670が第1の方向及び第2の方向、例えば後方及び前方に移動することを可能にする。ばね676は、駆動機構670に動作可能に連結されて、回転後に駆動機構670をその第2の又は待機位置に向けて付勢することができる。
【0028】
可動部材680は、駆動機構670に動作可能に接続され得る。駆動機構670の動きは、可動部材680の動きを引き起こす。可動部材680は、シャーシハウジング310内で直線的に又は実質的に直線的に摺動、若しくは別の方法で移動することができる任意のアーム、バー、又は他の延長デバイスであり得る。可動部材680は、剛性であることができ、又は十分な抵抗力によって接触されたときに外向きに屈曲又は偏向するのに十分な可撓性を有することができる。可動部材680はまた、台610、620上に載っている器具20の少なくとも一部分と接触するか、若しくは別の方法で係合するように構成された1つ以上の指、バー、又は延長部682であることができ、又はそれを含むことができる。各延長部682は、他の延長部と同時に移動するように構成することができ、又は各延長部682は、他の延長部とは独立して移動することができる。
【0029】
各延長部682は、各器具20の曲線状突起部525と係合するような大きさ及び形状である1つ以上の係合セクション685(図6C)を含むことができる。例えば、各係合セクション685は、キー、切り欠き、スロット、ノッチ、又は他の開口部であり得るか、又はそれを含み得る。係合セクション685はまた、延長部682の長さに沿って形成された壁厚の低減されたエリアであることができる。少なくとも1つの係合セクション685と器具20の少なくとも1つの曲線状突起部525との係合を通じて可動部材680は、器具20を台610、620から解放するのに十分な距離だけ器具20を前進させるように構成されており、器具20を重力ランプ650に落下させる。係合セクション685は、器具20上の任意の1つ以上の曲線状突起部525と嵌合して係合することができる。係合セクション685はまた、器具20上の1つ以上の曲線状突起部525の外面に係合することもできる。図示されていないが、ノッチ又は凹部が器具の側面に形成され得る逆構成を使用することができ、延長部682の係合セクション685は、ノッチ又は凹部内に収まるための戻り止め又は突出部を有することができる。示されていない更に別の実施形態では、器具は、曲線状突起部525に加えてノッチ又は凹部を含むことができ、そのようなノッチ又は凹部は、延長部682の係合セクション685上の戻り止め又は突出部を少なくとも部分的に受容するような大きさ及び形状にされる。
【0030】
使用時には、ユーザ又は顧客は、器具20のハンドル54を把持し、配出シャーシ150のアクセスポート152を介してディスペンサ100から器具20を引き抜く。ユーザによる器具20の移動又は取り出しに応答して、配出シャーシ150は、アクセスポート152を介してユーザによる取り出しのために、別の器具20のハンドル54を位置付けることができる。1つの器具20が取り除かれると、配出シャーシ150が器具150の空になるまで、別の器具20を所定位置に移動させることができる。食品と接触する可能性のある器具20の機能端部54、例えばフォークの歯、スプーンのくぼみ、ナイフの刃、等は、配出シャーシ150内に保護され、使用準備が整うまで配出シャーシ150内に留まることを理解されたい。
【0031】
各配出シャーシ150がディスペンサハウジング110内に装填されると、各配出シャーシ150は、配出のために用意又は準備され得る。図7Aは、1つ以上の実施形態による、用意待機位置にある配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。図示のように、配出シャーシ150は、用意アセンブリ700を含むことができる。用意アセンブリ700は、少なくとも1つのプライマーハンドル710、プライマーアーム又はラチェット720、及び歯止め730を含むことができる。プライマーハンドル710は、アクセスポート152の下に配置することができ、シャーシハウジング310内及び外へ移動するように構成することができる。プライマーハンドル710は、少なくとも1つのプライマーアーム又はラチェット720に動作可能に連結され得る。ラチェット720は、アクチュエータ660と係合するための押し面、歯止め730を受容するための一連の歯又は突起部、及び歯止め730をリセットするための歯と押し面との間に配置されたドウェル面を含むことができる。動作可能に連結されると、ラチェット720は、プライマーハンドル710と共に移動する。示されていないが、用意アセンブリ700は、用意アセンブリ700をその静止位置又は閉位置に戻すために、プライマーハンドル710及び/又はラチェット720に取り付けられた1つ以上の戻しばねを含むことができる。いくつかの実施形態では、プライマーアセンブリ700は、プライマーハンドル710の各側に互いに反対に位置する2つのラチェット720を含むことができる。
【0032】
各歯止め730は、シャーシハウジング310の側面に取り付けることができ、時計回り及び反時計回り方向の両方で自由に回転又は枢動することができる。プライマーハンドル710及びラチェット720が引かれると、歯止め730はラチェット720上の歯と係合し、ラチェット720及びハンドル710が時期尚早に後退するのを防止する。歯止め730は、ユーザがプライマーハンドル710を引き出すことを可能にし、これは、アクチュエータ660が、開位置又は配出位置へ枢動又は回転することを可能にする。歯止め730から歯をクリアするためにプライマーハンドル710が十分に引っ張られると、歯止め730はラチェット720から係脱することができ、プライマーハンドル710及びラチェット720が、それらの静止位置又は閉位置に戻ることを可能にする。ラチェット720の動きは、アクチュエータ660が開位置に向かって移動することを可能にし、ランプ650上の解放された器具がアクチュエータ660を通って摺動し、配出シャーシ150を出ることを可能にするのに十分なスペースを作り出す。ラチェット720及び歯止め730がない場合、ユーザは、アクチュエータ660を完全に開くことなく、プライマーハンドル710を繰り返し引いて、スタックの底部から複数の器具を解放することができてしまう。これは、重力ランプ650上に積み重なる複数の解放された器具で配出スシャーシ150を詰まらせることになる。
【0033】
図7Bは、1つ以上の実施形態による、プライマーハンドル710が部分的に引き出されたときの、シャーシハウジング310の下部の拡大切断側面図を示す。図7Bを参照すると、プライマーハンドル710がシャーシハウジング310から離れるように移動すると、ラチェット720は歯止め730の下を移動し、ラチェット720の押し面がアクチュエータ660を押す。アクチュエータ660が回転し、可動部材680を駆動する駆動機構670を駆動して、スタックの底部にある器具(すなわち、「次の器具」)を台610、620から解放するのを可能にする。別の言い方をすれば、ラチェット720がアクチュエータ660をその配出位置に向かって押し、それは、駆動機構670をその準備位置に向かって押し、それは、可動部材680をその準備位置に向かって引く。可動部材680のこの待機位置において、可動部材680上の係合セクション685は、スタックの底部において、最も低い又は次の器具20上の曲線状突起部520の少なくとも一部分を受容する。
【0034】
図8は、1つ以上の実施形態による、プライマーハンドル710が完全に引き出されたときの、シャーシハウジング310の下部の拡大切断側面図を示す。用意動作のこの位置において、ラチェット720はアクチュエータ660を完全に回転又は開位置(又は配出位置)に向かって押し、これは駆動機構670をその準備位置に駆動し、完全に後退又は停止位置である。この完全に後退した位置は、ばね676が不必要に全負荷まで巻かれるのを防止し、システム内のエネルギーの総量を低減するのに役立つ。
【0035】
図9は、1つ以上の実施形態による、プライマーハンドル710がシャーシハウジング310内に戻る又は後退し始めるときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。プライマーハンドル710がその静止位置又は閉位置に戻ると、可動部材680は、その配出位置に向かって移動する。その配出位置では、可動部材680は、シャーシハウジング310の裏側311(アクセスポート152と反対側)に向かって移動し、次の器具20を台610、620から離れるように押す。
【0036】
図10は、1つ以上の実施形態による、プライマーハンドル710がシャーシハウジング310内に後退するときの、シャーシハウジング310の下部の拡大切断側面図を示す。この位置では、アクチュエータ660はその閉位置又は静止位置に向かって戻り、駆動機構670はその解放位置に向かって移動し、可動部材680はその配出位置に向かって移動して、次の器具20を台610、620から離れるように押す(図13に最もよく見られる)。台610、620からクリアされると、図11に示されるように、次の器具はスタックから解放され、重力ランプ650上に落下する。
【0037】
図11は、1つ以上の実施形態による、次の器具がスタックから解放され、重力ランプ650上に落下するときの、配出シャーシ150の下部の拡大切断側面図を示す。解放された器具は、図12に示されるように、開口部665内に捕獲され保持されるまで、重力ランプ650をアクセスポート152に向かって下って移動することができる。
【0038】
図12は、1つ以上の実施形態による、解放された器具が重力ランプ650を下って移動し、アクチュエータ660によって捕獲され、配出位置1205に保持されるときの、配出シャーシ150の下部の拡大切断側面図を示す。図13は、図12の別の視図であるが、配出シャーシ150の移動部分をより良く図解するために、器具が取り除かれている。図示のように、アクチュエータ660、ラチェット720、駆動機構670、及び可動部材680は全て、閉位置又は待機位置に戻っている。更に詳細には、可動部材680がその後退位置又は待機位置に戻ると、延長部682は、スタックのさらに次の器具の下を移動するか、又は延長部682が外向きに偏向して、曲線状突起部525が延長部682の係合部分685内に収まるまで、スタックのさらに次の器具の曲線状突起部525の周りを移動することができる。
【0039】
再び図7図13を参照すると、重力ランプ650は、シャーシハウジング310内で角度を付けるか、又は傾斜させることができる。重力ランプ650は、シャーシハウジング310の背面からシャーシハウジング310の前面背面に向かって傾斜することができる(示された図で右から左に)。傾斜は、重力を介して、解放された器具がアクセスポート152に向かってそれ自体で滑るのを助ける。角度又は傾斜重力ランプ650は、水平に対して約1、5、又は10度の低さから約50、60、又は80度の高さまでのいずれかの範囲であり得る。以下でより詳細に説明されるように、ランプ650の角度又は勾配は、アクチュエータ660のスイング軌道と協働して、その間に器具の断片を挟持又は捕捉し、それによって、ランプ650の傾斜(すなわち、ランプ650の上向き)に対する器具の移動を妨げる。
【0040】
任意選択的に、重力ランプ650は、その上面に配置された少なくとも1つの位置決め機構655を含むことができる。位置決め機構655は、任意の好適なポジショナ、障害物、スタビライザ、バンパ、又はガイドであり得、これらに限定されないが、任意の1つ以上のステップ、バンプ、延長部、又は他の工夫を含む。位置決め機構655は、重力ランプ650の上面に配置されているため、重力ランプ650の上面は平坦又は水平面ではない。例えば、位置決め機構655は、ランプ650の上面内に形成されるか、上面上形成されるか、又は別の方法で上面上に配置される階段状の外形であり得、又はそれを含み得る。位置決め機構655は、ランプ650と一体的に形成され得、若しくはランプ650に取り付けられた、接着された、又は別の方法で取り付けられた別個の構成要素であり得る。位置決め機構655は、解放された器具をランプ650上で整列又は再整列するために使用することができる支点又は単一の接触点を提供する。位置決め機構655は、器具が重力ランプ650上に着地するときに、器具を安定化又は再方向付けするための接触点を提供することができる。位置決め機構655は、スタックから解放された後、器具が所望の配向に着地するのを助けることができる、例えば、横に置くのではなく、平らに置く。
【0041】
解放された器具がランプ650上に平らに置かれるのを更に助けるために、ランプ650の上のシャーシハウジング310の内壁312は、垂直斜面であるか、又は傾斜され得る。更に図7図13を参照すると、ランプ650の上のハウジング内壁312の片側又は両側を傾斜させることができる。例えば、傾斜部分312は、垂直から3~40度のどこでも角度付けすることができる。例えば、傾斜部分312は、約3、5、又は10度の低い角度から約15、25、又は40度の高さまでの角度でランプ650から上向きに傾斜することができる。この傾斜面312は、器具が回転して平らになるように促すモーメントを加えることによって、解放された器具が横に立つのを防ぐのに役立つ。
【0042】
用意が整うと、各配出シャーシ150は、配出の準備完了となる。図14図21は、配出プロセスの時間経過描写を提供する。図14は、解放された器具22がアクセスポート152を介して配出され始めるときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。図15は、図14の別の視図であるが、配出シャーシ150の移動部分をより良く図解するために、器具が取り除かれている。
【0043】
図16は、1つ以上の実施形態による、配出器具22がアクチュエータ660をその配出位置に向かって駆動するときの、配出シャーシの下部の別の拡大切断側面図を示す。図17は、図16の別の視図であるが、配出シャーシの移動部分をより良く図解するために、器具が取り除かれている。図示のように、アクチュエータ660の動きは、駆動機構670が動きを引き起こし、これは、可動部材680を後退させ、延長部682の係合部分685が、次いで次の器具20の曲線状突起部525の下又は周りを移動することを可能にする。
【0044】
図18は、1つ以上の実施形態による、配出器具22が配出シャーシを出て、スタックから次いで次の器具20(すなわち、最下部の器具)の解放をトリガするときのシャーシハウジング310の下部の拡大切断側面図を示す。図19は、図18の別の視図であるが、配出シャーシの移動部分をより良く図解するために、器具が取り除かれている。この描写では、器具22は、配出シャーシ150からほぼ解放されており、可動部材680の延長部682の係合部分685は、前部台610をクリアしており、スタックから次いで次の器具20(すなわち、最下部の器具)の解放をトリガしている。
【0045】
図20は、次いで次の器具20がスタックから解放されるときの、配出シャーシの下部の拡大切断側面図を示す。サイクルのこの時点で、次の器具は重力ランプ650上に着地し、ランプ650上にある解放された器具21になる。図21は、図20の別の視図であるが、配出シャーシの移動部分をより良く図解するために、器具が取り除かれている。解放された器具21は、次いで、アクチュエータ660の開口部665内に捕獲されるまで、ランプ650を下って移動することができる。この時点で、解放された器具21のハンドル端部50は、アクセスポート152を通って延在し、次のユーザが取るために利用可能であり、新しい次の器具20は、スタック内の最下部の器具として存在する。次いで、プロセスは、全ての器具がチャンバ320から取り出されるか、又は中断されて配出シャーシ150を再充填するまで最初からやり直すことができる。
【0046】
再び図12を参照すると、アクチュエータ660は、アクセスポート152に面する1つ以上のアーム又は延長部663を含むことができる。アーム又は延長部663は、開口部665に近接して配置され得、アクチュエータ本体からアクセスポート152に向かって延在することができる。アーム663は、開口部665を通過する器具の1つ以上のウイング又は戻り止め525に力を及ぼすような大きさ及び形状である。アーム又は延長部663は、ランプ650の上面とアクチュエータ660上の最低点との間の高さ又はクリアランスゾーンを画定する。このクリアランスゾーンは、アクチュエータ660がアクセスポート152に向かってその開位置又は配出位置に向かって移動するときに最大であり、アクチュエータ660がアクセスポート152から離れて、その閉位置又は静止位置に向かって移動するときに最小である。アクチュエータ660がその静止位置に向かって移動すると、アーム663は、戻り止め525上に下向きの力を及ぼし、クリアランスゾーン内のランプ650に対して器具を挟持するか、若しくは別の方法で捕捉し、器具が配出シャーシ150内に戻るのを防ぐことができる。いったん器具上の戻り止め525がアクチュエータ660を通過し、アーム663をクリアすると、器具は、配出シャーシ150から解放され、取り外すことができる。特定の実施形態では、アクチュエータ660は、互いに概ね平行である2つのアーム663を含むことができる。「概ね平行」ということによって、アーム663が互いにほとんど平行であることを意味し、真の平行からの任意のわずかな差を考慮することを意味する。
【0047】
各配出シャーシ150は、配出シャーシ150内の器具の数を概算するのを助けるために、ゲージングデバイスを用いて構成することができる。図22図24は、1つ以上の実施形態による、ゲージングアセンブリ2000を備えて構成された配出シャーシ150の例示的な切断図を提供する。ゲージングアセンブリ2000は、ピボット2015においてシャーシハウジング310に枢動可能に接続された第1のゲージアーム2010と、ピボット2025においてシャーシハウジング310に枢動可能に接続された第2のゲージアーム2020とを含むことができる。第2のゲージアーム2020は、その外部端部に、配出シャーシ150上の開口又は窓172、及びアクセスドア130の開口又は窓162を通して見ることができるインジケータ2030を含むことができる。インジケータ2030は、スタック2205内の器具のおおよその数の視覚的表示を提供する。
【0048】
第1のゲージアーム2010のそのピボット接続部2012の周りの移動は、第2のゲージアーム2020のそのピボット接続部2025の周りの移動に移されて、インジケータ2030をゲージ窓172に対して移動させることができる。示されていない代替の実施形態では、第1のゲージアーム2010及び第2のゲージアーム2020は、一緒に固定され得、第1のゲージアーム2010のピボット2012周りの移動が第2のゲージアーム2020の移動に移されてゲージ窓172に対してインジケータ2030を移動させ得るように枢動し得る。
【0049】
インジケータ2030は、スタック2205内の器具の異なる数量を表示することができ、数量はゲージ窓172を通して可視である。インジケータ2030は、インジケータ2030の異なる部分上にプリントされた異なる数量を有し得る。異なる数量が、一度に1つずつゲージ窓172を通じて認識可能であり得るか、又は複数の数量が、レベルが表示される数量の間にあることを示すように表示され得る。例えば、インジケータ2030は、配出シャーシ150が、器具スタック2205での器具の特定の量を超えて、50%フルを超えて、60%フルを超えて、70%フルを超えて、80%フルを超えて、又は90%フルを超えて有するとき、ゲージ窓172を通じて認識可能であるインジケータ2030上にプリントされた「フル」及び/又は緑色を有し得、配出シャーシ150が、器具スタック2205での器具20の特定の量の間、10%フル~90%フル、20%フル~80%フル、30%フル~70%フル、40%フル~60%フルを有するとき、ゲージ窓68を通じて認識可能であるインジケータ部分上にプリントされた「ハーフフル」及び/又は黄色を有し得、及び/又は、配出シャーシ150が、5未満、4未満、3未満、2未満など、器具の特定の量未満を有するか、又はスタック2205内に何も有しないとき、ゲージ窓172を通じて認識可能であるインジケータ2030上にプリントされた「空」、及び/又は赤色を有し得る。あるいは、色は、配出シャーシ150に追加され得る、器具のフルスタックの数(器具のフルスタックにおいて補充する器具の数は変化し得る)を示すように使用され得る。例えば、器具補充のフルスタックが30個である場合、緑は、器具補充の1つ未満のフルスタックが、配出シャーシ150内に収まることを示し得る。黄は、器具補充の1つを超えるフルスタックを配出シャーシ150に追加できることを示し得、赤は、器具補充の2つのフルスタックを配出シャーシ150にできる得ることを示し得る。
【0050】
第1のゲージアーム2010は、スタック2205の側面に接触するように構成された任意の数の延長部又はプロング2040を含むことができる。例えば、第1のゲージアーム2020は、その長さに沿って配設された1つのプロング、2つのプロング、3つのプロング、4つのプロング、又は5つのプロングを含むことができる。特定の一実施形態では、第1のゲージアーム2010は、図22図24に示されるような2つのプロングを有する。プロング2040は、第1のゲージアーム2010の長さに沿った任意の好適な位置上に配設され得る。2つを超えるプロング2040が使用される場合、プロング2040間の間隔は同じであってもよく、又は異なっていてもよい。図示されていないが、各プロング2040は、クランプ又はピンチ同様の締結具を使用して第1のゲージアーム2010に移動可能に取り付けることができ、その結果、使用パターンに基づいて、プロング2040を第1のゲージアーム2010の長さに沿って移動又は調整することができる。
【0051】
シャーシハウジング310は、内壁310Aを通って形成されたゲージ開口又は開口部2045を含むことができ、この開口部を通じて、プロング(複数可)2040は、スタック2205の側部に延在し、接触することができる。ゲージ開口又は開口部2045は、近接するプロング2040が通過することを可能にする、内壁310A内に形成された凹状セクション又は切り欠きであり得る。図22に示される実施形態を参照すると、器具スタック2205の高さが第1の又は上部ゲージ開口部2045に又はその上にあるとき、第1の又は上部プロング2040は、それがスタック2205の側部に接触するまで開口部2045を通って移動する。この接触は、第1のゲージアーム2010をそのピボット2015の周りの第1の角度に設定し、それは第2のゲージアーム2020をそのピボット2025の周りの第1の角度に位置決めし、それはゲージ窓172を通して可視であるインジケータ2030を位置付ける。インジケータ2030の位置は、シャーシハウジング310内のスタック2205にある器具の数量(すなわち、スタック2205の高さ)に対応する。
【0052】
図23は、器具がハーフフルかつ残りは空であるスタック2205を有する配出シャーシ150を示す。この実施形態では、器具スタック2205は、第1の上部ゲージ開口部2045よりも低く、第2の下部ゲージ開口部2045よりも高い。第1の上部プロング2040は、その近接する開口部2045を通って延在し、第2の下部プロング2040は、スタック2205によってその近接する開口部2045を通って延在することが阻止される。このような位置決めは、第1のゲージアーム2010を、図22の第1のゲージアーム2010の角度と比較して、(図23に示すように)相対的に反時計回りに回転する第2の角度に設定する。この位置では、第2のゲージアーム2020は、そのピボット2025の周りに回転されて、インジケータ2030を移動させて、ゲージ窓172を通して「ハーフフル」又はハーフフル未満であることを示す。
【0053】
図24は、配出シャーシ150内のスタック2205がほとんど空であることを示す。器具スタック2205は、下部の第2のゲージ開口部2045よりも低く、その結果、上部及び下部プロング2040が両方とも、スタック2205を取り囲む内壁310A内のそれぞれの開口部2045を通って延在することができる。これは、第1のゲージアーム2010を、図22及び図23における第1のゲージアーム2010の位置と比較して、(図24に示されるように)より反時計回りの角度に位置付ける。これは次に、第2のゲージアーム2020を異なる角度に位置付け、それは、ゲージ窓172を通して「空」を表示するようにインジケータ2030を位置付ける。
【0054】
ゲージ窓172は、約2mm、3mm、5mm以上などの任意の好適な高さを有することができ、配出シャーシ150内の器具又はスタック高さの数を示すために、色、数字、百分率、又は任意の他のインジケータを表示することができる。第1のゲージアーム2010は、重力で、及びばね補助を伴って、又はばね補助を伴うことなく、揺動し得る。第1のゲージアーム2010の重量及び/又は重心は、器具スタックゲージ2000がいかに動作するかを変更するように調整され得る。プロング2040の位置及び/又は数は、より正確なレベルインジケータを提供するように調整され得る。加えて、示されていない一実施形態では、第1のゲージアーム2010は、プロング2040のうちの任意の1つ以上が、開口部2045を通過することなく、器具スタック2205に直接接触することができるように、ハウジング壁310Aの内側に配置することができる。
【0055】
図25は、1つ以上の実施形態による、装填位置にある第1の配出シャーシ150Aと、配出位置にある第2及び第3の配出シャーシ150B、150Cとを示す、例示的な器具ディスペンサ100の斜視図を示す。配出シャーシ150Aが装填位置にあるとき、器具は、装填開口部315を通して第1の配出シャーシ150A内に装填され得る。他のディスペンスシャーシ150B、150Cについても、器具を再装填するときが来るときに同じことが当てはまる。配出位置330にある任意の配出シャーシ内の器具は、他の配出シャーシのいずれか1つが装填位置にある間に配出され得る。そして、以下でより詳細に説明されるように、任意の配出シャーシ150は、ディスペンサハウジング110に接続されたままで、配出位置と装填位置との間で移動することができる。また、以下でより詳細に説明するように、ディスペンサハウジング110は、個々の配出シャーシ150を装填及び再装填している間にディスペンサが横倒しになるのを防止する機構を含むことができる。
【0056】
図26は、配出位置2600にある配出シャーシをより良く図解するために、例示的な配出シャーシ150の下部の例示的な切断側面図を示し、図27は、装填位置2700にある配出シャーシをより良く図解するために、例示的な配出シャーシ150の下部の例示的な切断側面図を示す。図26及び図27を参照すると、器具ディスペンサ100は、少なくとも1つの器具配出シャーシ150を支持するためにディスペンサハウジング110のベース120に接続され得る、配出シャーシ支持又は滑動機構3000を含み得る。
【0057】
滑動機構3000は、各配出シャーシ150をガイドするための1つ以上のスロット又はチャネル(2つは3100、3200で示されている)を含み得る。各スロット3100、3200は、ガイドレール又は開口部に類似することができ、各配出シャーシ150の下部に取り付けられたプロング又はピンを保持するように構成することができる。各スロット3100、3200は、配出シャーシがディスペンサハウジング110の背面から離れて外向きに枢動又は傾斜することを可能にするように曲線状であり得る。傾斜及び湾曲の程度は、配出シャーシ150のサイズ及び重量に基づいて決定することができる。同様に、スロット3100、3200間の間隔は、配出シャーシ150の高さ及びディスペンサハウジング110からの必要なクリアランスに基づいて決定することができる。滑動機構3000は、装填されている配出シャーシ150をディスペンサから取り外すことを必要とせずに、配出シャーシ150を配出位置2600(図26)に及び装填位置2700(図27)に支持することができる。滑動機構3000はまた、配出シャーシ150をその配出位置2600とその装填位置2700との間でより容易に移動させるための支持及びガイドを提供する。滑動機構3000は、各シャーシ150に対して制御された枢動点として機能する。
【0058】
滑動機構3000を利用するために、各配出シャーシ150は、配出シャーシ150の下部184に接続されるか、又はこれと一体である、第1のピン182及び第2のピン186を含むことができる。第1のピン182及び/又は第2のピン186は、滑動機構3000の第1及び第2のスロット3100及び3200内に収まりかつ移動するように構成される。第1のピン182及び/又は第2のピン186は、任意の丸い円筒形又は管状の構造であり得る。第1のピン182及び/又は第2のピン186は、固定されるか又は据え付けであり得る。第1のピン182及び/又は第2のピン186はまた、それらのそれぞれのスロット3100、3200内で転がることができるローラであることができる。
【0059】
特定の構成では、第1のスロット3100は、弓状の形状を含み得、配出シャーシ150が配出位置2600から装填位置2700まで移動するような前方及び上向きの動きで第1のピン182をガイドし得る。第2のスロット3200もまた、弓状の形状を有し得、弓状及び前方の動きで第2のピン186をガイドし得る。各スロット3100、3200は、レール様の封じ込めを提供するための1つ以上の側壁3130、3230を含むことができる(図28)。各スロット3100、3200はまた、配出シャーシ150のピン184、186を更に収容するためのカバー又は上壁3140、3240を含むことができる。各スロット3100、3200は、配出シャーシ150をディスペンサハウジング110から取り外すことを可能にするための上部開口部を更に含むことができる。例えば、第1のスロット3100は、配出シャーシ150を滑動機構3000から取り出すとき第1のピン182が第1のスロット3100を逃げ得る、第1のスロット開口部3150を有し得る。同様に、第2のスロット3200は、配出シャーシ150を滑動機構3000から取り出すとき第2のピン186が第2のスロット3200を逃げ得る、第2のスロット開口部3250を含み得る。
【0060】
ピン182及び186並びに/又はスロット開口部3150、3250は、ピン182及び186のうちの1つのみが、一回ずつそれぞれのスロット開口部3150、3250を通じて取り出され得るように離間され得る。ピン182及び186並びに/又はスロット開口部3150、3250はまた、第1のピン182がスロット3100から最初に取り外されない限り、第2のピン186を第2のスロット3200から取り外すことができないように第2のスロット開口部3250が位置付けられ得るように、離間することもできる。これらの構成のいずれか又は両方は、配出位置2600と装填位置2700との間で移動するときに、配出シャーシ150がディスペンサハウジング110から不注意に落下することを防止するのに役立つ。
【0061】
第1のスロット3100は、第1の端部及び第2の端部、並びにそれらの間に端部よりも相対的に高いクラウン3170を含むことができる。第1のピン182は、配出シャーシ150が配出位置2600(図26)にあるとき、第1のスロット3100の第1の端部に配置され得、配出シャーシ150が装填位置2700(図27)にあるとき、第1のスロット3100の第2の端部に配置され得る。クラウン3170は、第1のピン182がクラウン3170のどちら側に配置されるかに応じて、第1の端部又は第2の端部に向かって第1のピン182を偏倚させ得る。
【0062】
第2のスロット3200はまた、それらの間にクラウン3270を有する第1の端部及び第2の端部を含む。配出シャーシ150の第2のピン186は、配出シャーシ150が配出位置2600(図26)にあるとき、第2のスロット3200の第1の端部に配置することができ、配出シャーシ150が装填位置2700(図27)にあるとき、第2の端部に配置することができる。クラウン3270は、第2のピン186がクラウン3270の第1の側にあるとき、第2のピン186をスロット3200の第1の端部に向かって偏倚させ得、第2のピン186がクラウン3270の第2側にあるとき、第2のピン186をスロット3200の第2の端部に向かって偏倚させ得る。各スロット3100、3200の端部は、配出シャーシ150の停止を提供し、配出位置174及び装填位置172からの更なる移動を防止する。
【0063】
更に図26及び27を参照すると、器具ディスペンサ100は、ベース120の前方に過度の重量を有することにより、器具ディスペンサ100が前方に傾くのを防ぐのを助けるために、シャーシインターロックアセンブリ4000を更に含むことができる。各滑動機構3000は、シャーシインターロックアセンブリ4000を用いて構成され得る。シャーシインターロック4000は、ベース120の頂部で揺動するように構成された曲線状下面を有する少なくとも1つの本体又はアーム4100を含むことができる。シャーシインターロック4000はまた、滑動機構3000の1つ以上に機械的に接合されて、単一ユニットとして一緒に揺動することもできる。
【0064】
各アーム4100は、滑動機構3000の第2のスロット3200内に入るように構成された上方に延在するポスト又はロック4200を備えて構成されており、ディスペンサ内の全てのシャーシ150の第2のピン186が同時に通過するのを防止する。配出シャーシ150のうちの1つが装填位置2700に移動されると(図27)、シャーシインターロック4000は、配出シャーシ150と共に前方に傾いて、ポスト4200を後側スロット3200内へと持ち上げ、これは、他の配出シャーシ150を配出位置2600にロックする。これは、ベース120の前に過度の重量を有することにより、前方に傾くことから器具ディスペンサ100を保持するための便利で安全な機能である。
【0065】
器具ディスペンサ100のディスペンサハウジング110内の配出シャーシ150の全てが、配出位置2600(図26)にあるとき、配出シャーシインターロックアセンブリ4000は、ロック解除位置(図26)にあり得、配出シャーシ150のうちのいずれか1つは、装填位置2700(図27)に移動し得る。ロック解除位置では、インターロックアーム4100の第1部分は、相対的に上向き(図26図28の左側)であり得、インターロックアーム4100の第2の部分は、相対的に低く(図26図28のアーム4100の右側)なり得る。ロック解除位置では、インターロックアーム4100は、配出シャーシ150のいずれの動きにも干渉しない。しかしながら、配出シャーシ150のうちの1つが装填位置2700(図27)に移動するとき、配出シャーシインターロック4000は、そのロック位置(図27)に移動し、ポスト4200が後側スロット3200に入り、他の配出シャーシ150が前方に移動するのを防ぐ。ロック位置では、インターロックアーム4100の第1の部分が下方にトグルし、第2の部分が上に移動し、ポスト4200が残りの配出シャーシ150の第2のピン186の動きと干渉することを引き起こす。配出シャーシ150の配出位置2600に戻る移動は、配出シャーシインターロック4000をロック解除位置(図26)に戻す。
【0066】
本開示の実施形態は、更に以下の段落1~55のうちのいずれか1つ以上に関する。
【0067】
1.少なくとも2つの器具を配出するように構成された器具ディスペンサは、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングと、ハウジングに開口部を提供するアクセスポートと、スタックの最下部位置から器具に接触かつ解放するように構成された駆動機構と、器具のスタックの下に配置された傾斜面であって、傾斜面は、その上に形成された位置決め機構を備える、傾斜面と、を備える。
【0068】
2.位置決め機構が、バンプである、段落1に記載の器具ディスペンサ。
【0069】
3.位置決め機構が、階段状のプロファイルである、段落1又は段落2に記載の器具ディスペンサ。
【0070】
4.位置決め機構が、傾斜面と一体に形成されるか、又はそれに付加されている、段落1~3のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0071】
5.傾斜面が、アクセスポートに向かって傾斜する、段落1~4のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0072】
6.傾斜面が、約1、5、又は10度の低さから約50、60、又は80度の高さまでの範囲の角度で、アクセスポートに向かって傾斜する、段落1~5のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0073】
7.駆動機構に動作可能に接続されたアクチュエータを更に備え、アクチュエータは、待機位置と配出位置との間で駆動機構を移動させるように構成されている、段落1~6のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0074】
8.アクチュエータ及び駆動機構を移動させるように構成された用意機構を更に備え、用意機構は、ハウジングの内壁上に配設された歯止めと係合するための1つ以上の歯を有するラチェットに機械的に連結されたプライマーハンドルを備える、段落7に記載の器具ディスペンサ。
【0075】
9.アクチュエータが、ラチェットと係合するように構成された外向きに延在するポストを備え、それによって、プライマーハンドルがハウジングから引き出されたときにアクチュエータを移動させる、段落8に記載の器具ディスペンサ。
【0076】
10.アクチュエータが、傾斜面の下方端部の上に配設されている、段落7~9のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0077】
11.少なくとも2つの器具を配出するように構成された器具ディスペンサは、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングと、ハウジングに開口部を提供するアクセスポートと、スタックの最下部位置から器具に接触かつ解放するように構成された駆動機構と、器具のスタックの下に配置された傾斜面と、駆動機構に動作可能に接続されたアクチュエータであって、アクチュエータは、待機位置と配出位置との間で駆動機構を移動させるように構成されている、アクチュエータと、を備え、アクチュエータは、ハウジングに枢動可能に取り付けられた本体と、本体の下部を通って形成された開口部と、開口部に近接して配置され、かつ本体からアクセスポートに向かって延在する少なくとも1つのアームと、を備える。
【0078】
12.少なくとも1つのアームが、本体からアクセスポートに向かって延在する2つの概ね平行なアームを備える、段落11に記載の器具ディスペンサ。
【0079】
13.少なくとも1つのアームが、傾斜面上に配設された器具上に下向きの力及ぼすように構成され、器具ロールがハウジング内に戻ることを防止する、段落11又は段落12に記載の器具ディスペンサ。
【0080】
14.アクチュエータが、駆動機構上の嵌合する曲線状面に係合するための曲線状面を備える、段落11~13のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0081】
15.曲線状面がカム面である、段落14に記載の器具ディスペンサ。
【0082】
16.傾斜面が、アクセスポートに向かって傾斜する、段落11~15のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0083】
17.傾斜面が、約1、5、又は10度の低さから約50、60、又は80度の高さまでの範囲の角度で、アクセスポートに向かって傾斜する、段落11~16のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0084】
18.アクチュエータ及び駆動機構を移動させるように構成された用意機構を更に備え、用意機構は、ハウジングの内壁上に配設された歯止めと係合するための1つ以上の歯を有するラチェットに機械的に連結されたプライマーハンドルを備える、段落11~17のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0085】
19.アクチュエータが、ラチェットと係合するように構成された外向きに延在するポストを更に備え、それによって、プライマーハンドルがハウジングから引き出されるときにアクチュエータを移動させる、段落18に記載の器具ディスペンサ。
【0086】
20.アクチュエータが、傾斜面の下方端部の上に配設されている、段落18又は段落19に記載の器具ディスペンサ。
【0087】
21.少なくとも2つの器具を配出するように構成された器具ディスペンサは、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングであって、器具のスタックが、次の器具に加えて少なくとも1つの器具を備える、ハウジングと、ハウジングに開口部を提供するアクセスポートと、次の器具に接触するように構成された駆動機構と、駆動機構に動作可能に接続され、駆動機構を移動させるように構成されたアクチュエータであって、駆動機構がスタック内の次の器具を押し、次の器具を器具のスタックから解放させる、アクチュエータと、待機位置と配出位置との間でアクチュエータ及び駆動機構を移動させるように構成された用意機構であって、用意機構は、ハウジングの内壁上に配設された歯止めと係合するための1つ以上の歯を有するラチェットに機械的に連結されたプライマーハンドルを備える、用意機構と、を備える。
【0088】
22.用意機構は、延在位置と休止位置との間で移動するように構成され、それによって、用意機構が延在位置に移動されるとき、駆動機構がその待機位置に移動され、用意機構が休止位置に移動されるとき、駆動機構がその配出位置に移動される、段落21に記載の器具ディスペンサ。
【0089】
23.用意機構を休止位置に向けて付勢するように構成された戻しばねを更に備える、段落21又は段落22に記載の器具ディスペンサ。
【0090】
24.用意機構が、プライマーハンドルがハウジングから引き出されるときに駆動機構を作動させるように構成されている、段落21~23のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0091】
25.ラチェットが、アクチュエータに動作可能に接続されてアクチュエータを移動させ、それによって駆動機構を移動させる、段落21~24のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0092】
26.アクチュエータが、ラチェットに係合するように構成された外向きに延在するポストを備え、それによって、プライマーハンドル及びラチェットがハウジングから引き出されるときに、アクチュエータを移動させる、段落21~25のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0093】
27.プライマーハンドルが、ハウジングの外側からアクセス可能であり、アクセスポートから離れて摺動するように構成されており、それによって、プライマーハンドルの移動がアクチュエータを駆動し、スタックから次の器具のリリースを開始する、段落21~26のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0094】
28.ラチェットが、アクチュエータに付加された1つ以上の外向きに延在するポストに係合するように適合された押し面を備える、段落21~27のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0095】
29.ラチェットが、押し面と歯との間に配置されたドウェル面を備え、ドウェル面は、プライマーハンドルがハウジング内に戻るとき歯止めをリセットすることを可能にする、段落21~28のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0096】
30.用意機構が、一方が他方の反対側にある2つのラチェットを備え、それにより、器具がラチェットの間を通過することができる、段落21~29のいずれか1つ以上に記載の器具ディスペンサ。
【0097】
31.少なくとも2つの器具を配出するように構成された器具ディスペンサは、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングであって、器具のスタックが、次の器具に加えて少なくとも1つの器具を備え、各器具が、そこから外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を備える、ハウジングと、ハウジングの内側に配置された前部台であって、前部台が、次の器具から外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部のうちの少なくとも1つを支持するように構成されている、前部台と、ハウジング内に配設された可動部材であって、可動部材が、次の器具から外向きに延在する曲線状突起部と係合することができる係合セクションを有し、可動部材は、待機位置から配出位置へ移動するように構成される、可動部材と、を備える。
【0098】
32.ハウジングの内側に配設された後部台を更に備え、後部台は、次の器具の一端部を支持するように構成されている、段落31に記載のディスペンサ。
【0099】
33.可動部材が、次の器具と実質的に平行である、段落31又は段落32に記載のディスペンサ。
【0100】
34.各器具上の曲線状突起部が、テーパ状の外面を有する、段落31~33のいずれか1つ以上に記載のディスペンサ。
【0101】
35.曲線状突起部が、可動部材の係合セクション内に収まる、段落31~34のいずれか1つ以上に記載のディスペンサ。
【0102】
36.可動部材が、曲線状突起部の周りを移動するように構成され、次の器具の曲線状突起部が、可動バーの係合セクション内に少なくとも部分的に存在することを可能にする、段落31~35のいずれか1つ以上に記載のディスペンサ。
【0103】
37.可動部材が、少なくとも1つの延長アームを備え、かつ、可動部材の係合セクションが、少なくとも1つの延長アームのうちの少なくとも1つの上に配設され、少なくとも1つの延長アームが曲線状突起部の周りを摺動するときに外向きに屈曲するように構成されている、段落36に記載のディスペンサ。
【0104】
38.可動部材が、少なくとも1つの延長アームを備え、かつ、可動部材の係合セクションが、少なくとも1つの延長アームのうちの少なくとも1つの上に配設され、係合セクションは、曲線状突起部の下を移動するように構成されている、段落31~37のいずれか1つ以上に記載のディスペンサ。
【0105】
39.可動部材が少なくとも1つの延長アームを備え、かつ、可動部材の係合セクション分が、少なくとも1つの延長アームのうちの少なくとも1つの上に配設され、係合セクションは、曲線状突起部の上を移動するように構成されている、段落31~38のいずれか1つ以上に記載のディスペンサ。
【0106】
40.少なくとも2つの器具を配出するように構成された器具ディスペンサは、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングであって、器具のスタックが、次の器具に加えて少なくとも1つの器具を備え、各器具が、そこから外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を備える、ハウジングと、ハウジングの内側に配設された前部台であって、前部台が、次の器具から外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を支持するように構成されている、前部台と、ハウジング内に配置され、かつ、待機位置から配出位置へ移動するように構成された可動部材であって、可動部材が、少なくとも1つの係合セクションを有して構成された少なくとも1つの延長アームを備える、可動部材と、を備え、係合セクションは、次の器具から外向きに延在する曲線状突起部を受容することができる。
【0107】
41.可動部材の係合セクションが、延長アーム内のスロット、ノッチ、又は壁厚の低減されたエリアを含む、段落40に記載のディスペンサ。
【0108】
42.可動部材が、次の器具の長手方向両側に隣接するように位置する2つの延長アームを備える、段落40又は段落41に記載のディスペンサ。
【0109】
43.可動部材の係合セクションが、曲線状突起部に対して移動するように構成され、次の器具の曲線状突起部が、可動バーの係合セクション内に少なくとも部分的に存在することを可能にする、段落40~42のいずれか1つ以上に記載のディスペンサ。
【0110】
44.可動部材の延長アームは、可動部材の係合セクションが曲線状突起部の周りを移動するときに、外向きに屈曲するように構成されている、段落40~43のいずれか1つ以上に記載のディスペンサ。
【0111】
45.可動部材の係合セクションが、曲線状突起部の下を移動するように構成されている、段落40~44のいずれか1つ以上に記載のディスペンサ。
【0112】
46.可動部材の係合セクションが、曲線状突起部の上を移動するように構成されている、段落40~45のいずれか1つ以上に記載のディスペンサ。
【0113】
47.少なくとも2つの器具を配出するように構成された器具ディスペンサは、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングであって、器具のスタックが、次の器具に加えて少なくとも1つの器具を備え、各器具が、そこから外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を備える、ハウジングと、ハウジングの内側に配設された前部台であって、前部台が、次の器具から外向きに延在する少なくとも1つの曲線状突起部を支持するように構成されている、前部台と、ハウジングの内側に配設された後部台であって、後部台が、次の器具のハンドル端部を支持するように構成されている、後部台と、ハウジング内に配置された配出機構であって、配出機構が、前後に移動するように構成された少なくとも2つの係合面を備える、配出機構と、ハウジング内に配置され、配出機構の前後移動により、待機位置から配出位置へ移動するように構成された可動部材であって、可動部材が、後部台から離れて延在する少なくとも1つの延長アームを有し、かつ、少なくとも1つの延長アームの遠位端部に近接する少なくとも1つの係合セクションを有して構成されている、可動部材と、を備え、係合セクションは、次の器具から外向きに延在する曲線状突起部の少なくとも一部分を受容することができる。
【0114】
48.可動部材の延長アームは、可動部材の係合セクションが曲線状突起部の周りを移動するときに、外向きに屈曲するように構成されている、段落47に記載のディスペンサ。
【0115】
49.可動部材の係合セクションが、曲線状突起部の下を移動するように構成されている、段落47又は段落48に記載のディスペンサ。
【0116】
50.可動部材の係合セクションが、曲線状突起部の上を移動するように構成されている、段落47~49のいずれか1つ以上に記載のディスペンサ。
【0117】
51.ディスペンサから1つ以上の器具を配出するための方法は、器具のスタックを中に収容するように構成されたハウジングから延在する器具のハンドル端部を引っ張ることであって、各器具は、そこから外向きに延在し、ハウジングの内側に配設された前部台上に支持される少なくとも1つの曲線状突起部を備える、引っ張ることと、ハウジング内の延長部材を移動させるために配出機構の第1の部分の移動をトリガすることであって、延長部材が、スタックの底部に配置された器具から外向きに延在する曲線状突起部を受容することができる係合セクションを有し、延長部材の概ね直線的な移動が、スタックの底部から器具を解放する、トリガすることと、解放された器具を、配出機構の第2の部分を使用してハウジング内に保持することであって、第2の部分が、第1の部分の下に配置され、かつ、解放された器具のハンドル端部が、ハウジングを通過してハウジングの外側に延出することを可能にする開口部を備える、保持することと、を含む。
【0118】
52.延長部材の係合セクションは、延長部材が曲線状突起部の周りを移動するときに、外向きに屈曲するように構成されている、段落51に記載の方法。
【0119】
53.延長部材の係合セクションが、曲線状突起部の下を移動するように構成されている、段落51又は段落52に記載の方法。
【0120】
54.延長部材の係合セクションが、曲線状突起部の上を移動するように構成されている、段落51~53のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0121】
55.可動部材が、スタックの底部に配置された器具の長手方向両側に隣接するように構成された2つの延長アームを備える、段落51~54のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0122】
特定の実施形態及び特徴は、1組の数値上限値及び1組の数値下限値を使用して説明されている。任意の2つの値の組み合わせ、例えば、任意の下限値と任意の上限値との組み合わせ、任意の2つの下限値の組み合わせ、及び/又は任意の2つの上限値の組み合わせを含む範囲が、特段の指示がない限り想到されることを理解されたい。特定の下限値、上限値、及び範囲は、以下の1つ以上の特許請求の範囲に記載される。全ての数値は、「約」又は「およそ」の表示値であり、当業者によって予期されるであろう実験誤差及び変動を考慮する。
【0123】
様々な用語が上記で定義されている。特許請求の範囲で使用される用語が上記で定義されていない限り、少なくとも1つの印刷された出版物又は発行された特許に反映されるような用語に、当業者によって与えられた最も広い定義が与えられるべきである。更に、本明細書に引用される全ての特許、試験手順、及び他の文書は、そのような開示が本出願と矛盾しない範囲、及びそのような組み込みが許可される全ての権限について、参照により完全に組み込まれる。
【0124】
上記は本発明の実施形態を対象にするものであるが、本発明の他の及び更なる実施形態は、その基本的範囲から逸脱することなく考案されてもよく、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
図1
図2
図3
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図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
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