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特許7429342エアロゾル生成装置及びそれを制御する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-31
(45)【発行日】2024-02-08
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びそれを制御する方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20240201BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20240201BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20240201BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/50
A24F40/40
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022539237
(86)(22)【出願日】2021-11-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-01
(86)【国際出願番号】 KR2021016352
(87)【国際公開番号】W WO2022108225
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0154549
(32)【優先日】2020-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォン キョン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヒョン チュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン ソン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、チェ ソン
(72)【発明者】
【氏名】ソンウ、チュン
【審査官】柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/138043(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/105812(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/222469(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/138055(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/46
A24F 40/50
A24F 40/40
A24F 40/57
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
外光を前記エアロゾル生成装置の内部に透過させるための少なくとも1つの透光窓を含むハウジングと、
表面プラズモン共鳴(SPR)を介して光に対応して熱を発生させる複数のナノ粒子を含む加熱要素と、
前記ハウジングの内部に位置し、前記加熱要素に向かって光を放出する光源と、
前記少なくとも1つの透光窓を介して前記エアロゾル生成装置の内部に透過される外光の光量を感知するセンサ部と、
感知された前記エアロゾル生成装置の内部に透過される外光の光量に基づいて、前記光源の作動を制御することで、前記加熱要素に受光される光量を調節するプロセッサと、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、エアロゾルを前記エアロゾル生成装置の外部に排出するための排出通路をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記加熱要素内部に収容されたエアロゾル生成物質からエアロゾルが生成され、前記加熱要素の内部にメッシュ部が配置されることにより、前記エアロゾルは、前記メッシュ部を介して前記加熱要素の内部から前記排出通路に排出される、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記センサ部は、前記加熱要素の温度を感知するための温度センサを含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
既指定の温度プロファイルの温度と前記感知された加熱要素の温度との差を計算し、
前記加熱要素の温度が計算された差だけ増加するように前記光源を制御するように構成される、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記感知された前記加熱要素の温度が指定された第1温度以上である場合、前記光源の作動を中断させるように構成される、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記センサ部によって感知された前記加熱要素の初期温度が指定された第2温度以下である場合、前記センサ部の作動を中断させ、前記加熱要素の温度が既指定の温度プロファイルに対応するように前記光源を制御するように構成される、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記ハウジングに前記ハウジングの長手方向に沿って第1位置と第2位置との間で移動自在に結合されるカバー部材をさらに含み、
前記カバー部材が前記第1位置にあるとき、前記少なくとも1つの透光窓は、前記カバー部材によって遮蔽され(covered)、
前記カバー部材が前記第2位置にあるとき、前記少なくとも1つの透光窓は、前記エアロゾル生成装置の外部に露出される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記カバー部材の移動を感知する移動感知センサをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記カバー部材の前記第1位置から前記第2位置に向かう移動が感知されれば、前記エアロゾル生成装置の電源をオンに制御し、
前記カバー部材の前記第2位置から前記第1位置に向かう移動が感知されれば、前記エアロゾル生成装置の電源をオフに制御するように構成される、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記センサ部は、前記少なくとも1つの透光窓を経て前記エアロゾル生成装置の外部から内部に透過される前記外光の光量を感知するための光量測定センサを含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
指定された光プロファイルの光量と前記感知されたエアロゾル生成装置の内部に透過される前記外光の光量差を計算し、
前記加熱要素に受光される光量が計算された差だけ増加するように、前記光源を制御するように構成される、請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
エアロゾル生成装置を制御する方法において、
前記エアロゾル生成装置の内部に透過される外光の光量を感知する動作と、
感知された前記外光の光量に基づいて、前記エアロゾル生成装置の内部に配置される光源を制御することで、表面プラズモン共鳴(SPR)を介して光に対応して熱を発生させる加熱要素に受光される光量を補充する動作と、を含む、方法。
【請求項13】
前記加熱要素に受光される光量を補償する動作は、
指定された光プロファイルの光量と前記感知された外光の光量差を計算し、
加熱要素で受光される光量が計算された差だけ増加するように前記光源を制御する動作を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法を具現するためのプログラムを保存している非一時的(non-transitory)コンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びそれを制御する方法に係り、さらに詳細には、外部光源及び内部光源による表面プラズモン共鳴(surface plasmon resonance)を用いてエアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成するエアロゾル生成装置及びそれを制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットを燃焼させてエアロゾルを供給する方法を代替するための技術の需要が増加している。例えば、液体状態や固体状態のエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するか、液体状態のエアロゾル生成物質から蒸気を生成した後、生成した蒸気を固体状態の香媒体を通過させることで、香味を有するエアロゾルを供給するなどの方法に係わる研究が進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
最近、エアロゾルを生成するための多様な方法のうち、光源から放出される光を用いてエアロゾルを生成する方案が提案されている。
【0004】
光源から放出される光を用いるエアロゾル生成装置は、例えば、金属表面プラズモン共鳴(SPR:surface plasmon resonance)技術を活用してエアロゾル生成物質を加熱し、これにより、エアロゾルを生成する。
【0005】
表面プラズモン共鳴技術は、金属ナノ粒子の振動を通じて金属を加熱させる方法である。具体的に、金属ナノ粒子内部の自由電子が外部刺激(例えば、光入射)によって集団的に振動し、その結果、自由電子が分極化されて金属が加熱されうる。
【0006】
既存の表面プラズモン共鳴技術を用いるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置の内部光源から放出される光を用いるか、エアロゾル生成装置の外部光源を集光してエアロゾル生成物質を加熱することが一般的であった。
【0007】
但し、内部光源を用いてエアロゾル生成物質を加熱する方式である場合、外部光源を活用する方式に比べて、電力消耗が顕著に増加し、エアロゾル生成装置の作動時間が短くなってしまう。
【0008】
また、外部光源を用いてエアロゾル生成物質を加熱する方式である場合、外光が入射される位置、角度または周辺環境によって加熱性能が異なってエアロゾル生成性能が一定していない。
【0009】
実施例を通じて解決しようとする課題が上述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の多様な実施例は、低電力でもエアロゾル生成効率を向上させうるエアロゾル生成装置を提供して上述した限界を克服しようとする。エアロゾル生成装置は、外部光源と内部光源とを同時に用いて、外部光源の変化によって内部光源を作動させて金属ナノ粒子に受光される光量を補償することができる。
【0011】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置は、外光を前記エアロゾル生成装置の内部に透過させるための少なくとも1つの透光窓を含むハウジング;表面プラズモン共鳴(SPR)を介して光に対応して熱を発生させる複数のナノ粒子を含む加熱要素;前記ハウジングの内部に位置し、前記加熱要素に向かって光を放出する光源;前記加熱要素の温度または前記少なくとも1つの透光窓を介して前記エアロゾル生成装置の内部に透過される外光の光量を感知するセンサ部;及び感知された前記加熱要素の温度または前記エアロゾル生成装置の内部に透過される外光の光量に基づいて、前記光源の作動を制御することで、前記加熱要素に受光される光量を調節するプロセッサ;を含む。一実施例に係わるエアロゾル生成装置を制御する方法は、表面プラズモン共鳴(SPR)を介して光に対応して熱を発生させる加熱要素の温度または前記エアロゾル生成装置の内部に透過される外光の光量を感知する動作;及び感知された前記加熱要素の温度または前記外光の光量に基づいて、前記エアロゾル生成装置の内部に配置される光源を制御することで、前記加熱要素に受光される光量を補充する動作;を含む。
【発明の効果】
【0012】
上述した実施例に係わるエアロゾル生成装置は、内部光源の駆動を制御して金属ナノ粒子に受光される光不足(lack)を補償することができる。これにより、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置の内部に透過される外部光源の光量に関係なく、ユーザに均一なエアロゾルを供給することができる。
【0013】
また、実施例に係わるエアロゾル生成装置は、外部光源と内部光源とを共に用いてエアロゾルを生成する。これにより、エアロゾル生成装置は、内部光源のみを用いてエアロゾルを生成する装置に比べて、低電力でユーザに豊富な霧化量のエアロゾルを供給することができる。
【0014】
実施例による効果が上述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施例に係わるエアロゾル生成装置の斜視図である。
図2図1のエアロゾル生成装置のカバー部材が第1位置から第2位置に移動した状態を示す斜視図である。
図3A】一実施例に係わるエアロゾル生成装置の縦断面図である。
図3B】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の縦断面図である。
図4A】一実施例に係わるエアロゾル生成装置の加熱要素を示す図面である。
図4B】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の加熱要素を示す図面である。
図5】一実施例に係わるエアロゾル生成装置の構成要素を示すブロック図である。
図6】一実施例に係わるエアロゾル生成装置に含まれたセンサの電子回路を説明するための図面である。
図7】一実施例に係わるエアロゾル生成装置を制御するための動作を説明するためのフローチャートである。
図8】一実施例に係わるエアロゾル生成装置を制御するための動作を説明するためのフローチャートである。
図9】一実施例に係わるエアロゾル生成装置の加熱要素に受光される光不足を補償する動作を説明するためのグラフである。
図10】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置を制御するための動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施例で使用される用語は、本実施例での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当分野に係わる技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該実施例の説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本実施例で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本実施例の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0017】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」または「含む。」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0018】
以下、添付図面に基づいて、実施例について実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、実施例は、様々な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例によって限定されない。
【0019】
明細書全体にわたって「実施例」は、本明細書で発明を容易に説明するための任意の区分として、実施例それぞれが互いに排他的である必要はない。例えば、一実施例に開示された構成は、他の実施例に適用及び具現され、本明細書の精神及び範囲を外れない限度で変更されて適用及び具現されうる。
【0020】
一方、本明細書で使用された用語は、実施例を説明するためのものであって、本実施例を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、文言で特に言及しない限り、複数形も含む。
【0021】
ここで使用された「少なくとも1つ」のような表現は、全体構成リスト(list)を修飾し、リストの個別構成を修飾しない。例えば、「a、b及びcのうち、少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「aとb」、「aとc」、「bとc」または「a、b及びc」をいずれも含むと理解されねばならない。
【0022】
明細書全体において構成要素の「長手方向」は、構成要素が構成要素の一方向軸に沿って延びる方向でもあり、この際、構成要素の一方向軸は、一方向軸を横切る他の方向軸よりも構成要素がさらに長く延びる方向を意味する。
【0023】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0024】
図1は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置の斜視図であり、図2は、図1のエアロゾル生成装置のカバー部材が第1位置から第2位置に移動した状態を示す斜視図である。
【0025】
図1及び図2を参照すれば、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成装置10の外光を内部に透過させるハウジング100、ハウジング100の内部に位置して光を放出する光源200、及び外部光及び/または光源200から放出される光を受光して熱を発生させ、発生した熱を用いてエアロゾル生成物質を加熱する加熱要素300を含む。
【0026】
ハウジング100は、エアロゾル生成装置10の全体的な外観を形成し、エアロゾル生成装置10の外光をハウジング100の内部に透過させるための少なくとも1つの透光窓110(または「透過窓」)を含む。
【0027】
一実施例において、少なくとも1つの透光窓110は、ハウジング100の外周面の少なくとも一領域に形成されてエアロゾル生成装置10に照射される太陽光ないし可視光または、外部光源から放出される光をハウジング100の内部空間に透過させうる。少なくとも1つの透光窓110を介してハウジング100の内部空間に透過された外部光のうち、少なくとも一部は、加熱要素300に到逹して加熱要素300に熱を発生させるが、それについての具体的な説明は後述する。
【0028】
例えば、少なくとも1つの透光窓110は、ハウジング100の外周面に指定された間隔に配置されうるが、少なくとも1つの透光窓110の配置が図示された実施例に限定されるものではない。
【0029】
他の実施例において、少なくとも1つの透光窓110には、レンズ部111が配置されてハウジング100の内部に透過される外光を集光させうる。例えば、レンズ部111は、凸レンズを含み、外光をハウジング100の内部空間に配置される加熱要素300上に集光させうる。
【0030】
ハウジング100の内部空間には、エアロゾル生成物質を加熱するための構成要素(例えば、光源200及び/または加熱要素300)だけではなく、エアロゾル生成装置10の駆動のための構成要素(例えば、プロセッサ、メモリ、バッテリ)が配置されうる。
【0031】
例えば、プロセッサは、エアロゾル生成装置10の全般的な(overall)駆動を制御し、メモリは、エアロゾル生成装置10の駆動に要求されるデータを保存し、バッテリは、エアロゾル生成装置10の構成要素に電力を供給することができるが、上述した構成要素に係わる具体的な内容は後述する。
【0032】
光源200(または「内部光源」)は、ハウジング100の内部空間に位置し、電力が供給されるとき、光を放出することができる。光源200は、加熱要素300に向かって光を放出し、加熱要素300は、光源200から放出される光を受光して加熱されうる。
【0033】
光源200から放出される光は、例えば、380nm~780nmまたは400nm~750nmの波長(λ)を有する光でもあるが、それに限定されるものではない。
【0034】
光源200は、例えば、アークランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ(metal halide lamp)、水銀ランプ、蛍光ランプ、レーザ及び発光ダイオード(LED:light emitting diode)のうち、少なくとも1つでもあるが、それに限定されるものではない。
【0035】
図1及び図2には、ハウジング100の内部空間に2個の光源200が配置される実施例についてのみ図示されているが、ハウジング100の内部空間に配置される光源200の個数が図示された実施例に限定されるものではない。他の実施例において、ハウジング100の内部空間には、1つの光源200のみ配置されるか、3個以上の光源200が配置されうる。
【0036】
加熱要素300は、ハウジング100の内部空間に位置し、少なくとも1つの透光窓110を介してハウジング100の内部空間で透過及び/または集光される外部光と光源200から放出された光を用いてエアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成する。
【0037】
例えば、加熱要素300は、加熱要素300のエアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成する。エアロゾル生成物質は、加熱要素300の内部に配置されるか、または加熱要素300によってエアロゾル生成物質の少なくとも一部領域が取り囲まれるように配置されうる。これについての具体的な説明は後述する。
【0038】
加熱要素300は、光を受光することで、表面プラズモン共鳴現象によって熱を発生させる金属ナノ粒子を含むことにより、表面プラズモン共鳴現象を用いてエアロゾル生成物質を加熱する。例えば、金属ナノ粒子は、加熱要素300の少なくとも一表面に配置され、入射光(incident light)によって熱を発生させうるが、それに限定されるものではない。
【0039】
金属粒子が1~100nmの直径を有するとき、金属の自由電子の挙動によって表面プラズモン共鳴(SPR:surface plasmon resonance)現象が現れる。「表面プラズモン共鳴」は、導体である金属ナノ粒子表面に光が入射されれば、光が有する特定エネルギーの電磁気場との共鳴によって金属表面の自由電子が集団的に振動する現象を意味する。
【0040】
エアロゾル生成装置10の外部から外光が加熱要素300に透過または集光されるか、または、光源200から光が加熱要素300に入射されるとき、加熱要素300の表面の金属ナノ粒子の自由電子は、表面プラズモン共鳴現象によって集団的に振動する。
【0041】
これにより、加熱要素300の金属ナノ粒子の自由電子が分極化され、加熱要素300の金属ナノ粒子が加熱されうる。加熱要素300の表面の金属ナノ粒子が加熱されることにより、加熱要素300の表面温度が上昇するので、加熱要素300は、生成物質を加熱してエアロゾルを生成するヒータ(heater)または霧化器(atomizer)として動作する。
【0042】
他の実施例において、加熱要素300は、互いに異なる波長の光によって振動して熱を発生させる複数種の金属ナノ粒子を含む。例えば、加熱要素は、第1波長を有する光によって振動し、熱を発生させる第1金属ナノ粒子と第2波長を有する光によって振動し、熱を発生させる第2金属ナノ粒子を含む。
【0043】
加熱要素300によってハウジング100の内部で生成されたエアロゾルは、ハウジング100の長手方向(例えば、図1及び図2の+z方向の一端)の一端に形成された排出通路100eを介してエアロゾル生成装置の外部に排出されうる。本発明において「ハウジングの長手方向」は、図1及び図2のz軸と実質的に平行な方向を意味する。
【0044】
ユーザは、ハウジング100の一端に口部を接触し、排出通路100eを介して排出されるエアロゾルを吸い込む。この際、ユーザの口部に接触するハウジング100の一端は、マウスピース(mouthpiece)として動作し、ハウジング100の一端は、ユーザの口部と接触しやすく少なくとも一部領域が折り曲がった形状にも形成されるが、それに限定されるものではない。
【0045】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、ハウジング100に移動可能に結合され、ハウジング100の外周面の少なくとも一部を取り囲むカバー部材120を含む。エアロゾル生成装置100は、カバー部材120の移動を感知する移動感知センサ121をさらに含む。
【0046】
カバー部材120は、ハウジング100の長手方向に沿って移動する。カバー部材120がハウジング100の長手方向に沿って移動することにより、ハウジング100の外周面に形成された少なくとも1つの透光窓110は、カバー部材120によって隠されるか、エアロゾル生成装置10の外部に露出されうる。
【0047】
図1及び図2を参照すれば、カバー部材120がハウジング100を基準に第1位置Pに位置した場合、少なくとも1つの透光窓110は、カバー部材120によって遮蔽されてエアロゾル生成装置10の外部に露出されず、その結果、外光がハウジング100の内部空間に透過されることを遮断することができる。
【0048】
一方、図2に図示されたように、カバー部材120が第1位置Pから第2位置Pに移動することにより、少なくとも1つの透光窓110は、エアロゾル生成装置10の外部に露出され、これにより、エアロゾル生成装置10の外光がハウジング100の内部空間に透過されて加熱要素300に受光されうる。
【0049】
すなわち、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、カバー部材120を第1位置Pに配置することで、少なくとも1つの透光窓110をカバー部材120によって隠されるか、カバー部材120を第2位置Pに配置することで、少なくとも1つの透光窓110をエアロゾル生成装置10の外部に露出させうる。
【0050】
移動感知センサ121は、カバー部材120の第1位置Pから第2位置Pに向かう移動または第2位置Pから第1位置Pに向かう移動を感知することができる。例えば、移動感知センサ121は、ホールセンサ(hall effect sensor)でもあるが、カバー部材120の移動を感知することができるという移動感知センサ121の種類は、上述した例示に限定されない。
【0051】
移動感知センサ121で感知されたカバー部材120の移動に係わる情報は、プロセッサに送信され、プロセッサは、移動感知センサ121から受信された情報に基づいてエアロゾル生成装置10の駆動を制御することができる。これについての具体的な説明は後述する。
【0052】
一実施例において、移動感知センサ121は、ハウジング100の外周面のうち、カバー部材120の移動経路上に配置されうるが、それに限定されるものではない。他の実施例において、移動感知センサ121は、ハウジング100の内部空間に配置されるか、ハウジング100に対向するカバー部材120の少なくとも一領域に配置されうる。
【0053】
図3Aは、一実施例に係わるエアロゾル生成装置の縦断面図であり、図3Bは、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の縦断面図である。図3A及び図3Bは、カバー部材120が第2位置(例えば、図2の第2位置P)に位置した状態のエアロゾル生成装置10を縦方向に切断した断面を示す。
【0054】
図3A及び図3Bを参照すれば、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、ハウジング100、少なくとも1つの透光窓110、カバー部材120、移動感知センサ121、光源200、加熱要素300、センサ部310、プロセッサ410、メモリ420及びバッテリ430を含む。
【0055】
エアロゾル生成装置10の一部構成要素は、図1及び図2で前述したので、重複説明は省略する。
【0056】
加熱要素300は、ハウジング100の内部空間に位置し、光を受光することにより、表面プラズモン共鳴現象によって熱を発生させる金属ナノ粒子を含む。表面プラズモン共鳴現象によって加熱要素300の金属ナノ粒子に熱が発生することにより、加熱要素300の温度も上昇し、これにより、加熱要素300は、エアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成する。エアロゾルが生成される過程についての具体的な説明は後述する。
【0057】
加熱要素300は、カバー部材120が第2位置Pに配置された状態でハウジング100の外周面に形成された少なくとも1つの透光窓110を介してハウジング100の内部空間に透過される外光を受光する。これにより、加熱要素300は、受光された外部光によって熱を発生させ、エアロゾル生成物質を加熱することができる。
【0058】
一実施例において、少なくとも1つの透光窓110は、レンズ部111を含み、レンズ部111は、少なくとも1つの透光窓110に入射される光を加熱要素300上に集光させうる。これにより、加熱要素300に受光される外光の光量が増加し、その結果、加熱要素300の霧化性能を向上させうる。
【0059】
加熱要素300は、外部光だけではなく、ハウジング100の内部空間に配置された光源200から放出される光も受光する。加熱要素300は、光源200から放出される光によって熱を発生させることで、エアロゾル生成物質を加熱することができる。
【0060】
図3Aを参照すれば、一実施例において、光源200は、加熱要素300から所定距離ほど離隔されて配置され、光源200から放出される光は、光源200と隣接した位置に配置された反射鏡210によって反射して加熱要素300に入射されうる。反射鏡210は、例えば、光源200から放出される光が反射鏡210の反射面に入射した後、加熱要素300に向かうように加熱要素300の長手方向に対して所定の角度をなすように配置されうるが、それに限定されるものではない。
【0061】
図3Bを参照すれば、他の実施例において、光源200は、加熱要素300と隣接した領域に配置され、これにより、光源200から放出される光が別途の反射鏡(例えば、図3Aの反射鏡210)によって反射されず、加熱要素300上に直接入射されうる。
【0062】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、外部光及び/または内部光による表面プラズモン共鳴を通じて温度が上昇する加熱要素300を使用してエアロゾルを生成する。外部光は、少なくとも1つの透光窓110を介してハウジング100の内部空間に透過され、内部光は、光源200から受光されうる。生成されたエアロゾルは、ハウジング100の内部空間とエアロゾル生成装置10の外部を連通する排出通路100eを介してエアロゾル生成装置10の外部に排出され、排出されたエアロゾルは、ユーザに供給されうる。
【0063】
すなわち、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、ハウジング100内部に配置された光源200だけではなく、エアロゾル生成装置10の外部から受信された外光を用いてエアロゾル生成物質を加熱することができる。これにより、エアロゾル生成装置10は、光源200から放出される光のみを用いてエアロゾル生成物質を加熱するときに比べて、低電力でユーザにエアロゾルを供給することができる。
【0064】
センサ部310は、少なくとも1つの透光窓110を介してエアロゾル生成装置10の外部からハウジング100内部の加熱要素300側に透過される外光の光量及び/または加熱要素300の温度を測定する。
【0065】
例えば、センサ部310は、加熱要素300の温度を測定するための温度センサ及び外光の光量を測定するための光量測定センサのうち、少なくとも1つを含む。但し、実施例がそれに限定されるものではない。多様な実施例によれば、光量測定センサは、少なくとも1つの透過窓110に入射される外光の光量または加熱要素300に入射される外光の光量を測定する。
【0066】
一実施例において、センサ部310は、プロセッサ410と電気的または作動的に連結され、センサ部310は、感知されたエアロゾル生成装置10の外部から加熱要素300上に入射される外光の光量に係わる情報及び/または加熱要素300の温度に係わる情報をプロセッサ410に送信または伝送する。
【0067】
本開示において、「作動的に連結される」という表現は、構成要素が有線または無線通信で信号を送受信する状態を意味する。例えば、互いに作動的に連結された構成要素の間で光学的信号及び/または磁気信号が伝達されうる。
【0068】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置10のハウジング100の内部空間には、プロセッサ410、メモリ420、及びバッテリ430が配置されうる。
【0069】
プロセッサ410は、エアロゾル生成装置10の全般的な動作を制御するハードウェアである。一実施例において、プロセッサ410は、光源200と電気的(electrically)または作動的に(operatively)連結されて光源200の電源をオン(on)またはオフ(off)することができる。
【0070】
他の実施例において、プロセッサ410は、センサ部310及び/または、移動感知センサ121と電気的にまたは作動的に連結されうる。プロセッサ410は、センサ部310及び/または、移動感知センサ121から受信される情報に基づいてエアロゾル生成装置10の駆動を制御することができる。
【0071】
例えば、プロセッサ410は、センサ部310及び/または、移動感知センサ121から受信される情報に基づいて光源200の電源状態及び光源200から放出される光量を制御することで、光源200から加熱要素300に向かって放出される光を制御することができる。
【0072】
実施例によって、プロセッサ410は、複数個のプロセッサ410を含む。プロセッサ410は、多数の論理ゲートのアレイによって具現(embodied)されうる。プロセッサ410は、汎用のマイクロプロセッサ410と、マイクロプロセッサ410で実行されうるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、プロセッサ410は、他の形態のハードウェアによっても具現される。
【0073】
メモリ420は、プロセッサ410と電気的に連結され、メモリ420には、エアロゾル生成装置10の駆動のためのデータが保存されうる。例えば、メモリ420には、霧化性能を向上させるための加熱要素300の温度プロファイル、及び/または加熱要素300に受光される光量に係わる光プロファイルに係わるデータが保存されうる。一実施例において、プロセッサ410は、メモリ420に保存されたデータに基づいて、光源200の駆動を制御するが、これについての具体的な説明は後述する。
【0074】
バッテリ430は、エアロゾル生成装置10の動作に用いられる電力を供給する。バッテリ430は、光源200と電気的に連結されて光源200に電力を供給する。また、バッテリ430は、エアロゾル生成装置10内に備えられた他のハードウェア構成の動作に必要な電力を供給する。バッテリ430は、充電可能なバッテリ430であるか、使い捨てバッテリ430でもある。例えば、バッテリ430は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリ430でもあるが、それに制限されない。
【0075】
図4Aは、一実施例に係わるエアロゾル生成装置の加熱要素を示す図面であり、図4Bは、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の加熱要素を示す図面である。
【0076】
図4A及び図4Bは、図1図2図3A及び/または図3Bのエアロゾル生成装置10に適用される加熱要素300を示し、以下、前述した説明と重複説明は省略する。
【0077】
図4Aを参照すれば、エアロゾル生成装置の加熱要素300は、加熱要素300の内部に配置されたエアロゾル生成物質20を加熱することで、エアロゾルを生成する。
【0078】
一実施例において、加熱要素300は、中空型であり、エアロゾル生成物質20は、加熱要素300の内部空間に配置されうる。例えば、加熱要素300の内部空間には、固相(phase)または液相のエアロゾル生成物質20が配置されうる。
【0079】
エアロゾル生成物質20は、ニコチン、プロピレングリコール(PG)、及びグリセリンのうち、少なくとも1つまたはそれらの混合物を含む。ニコチンは、タバコ葉を成形するか、再構成することで獲得されるタバコ物質に含まれるニコチンでもある。また、ニコチンは、自然に発生するニコチンまたは合成ニコチンでもある。例えば、ニコチンは、フリーベースニコチン(free base nicotine)、ニコチン塩(nicotine salt)、またはそれらの組合わせのうち、1つを含む。
【0080】
エアロゾル生成物質20は、ニコチンまたはニコチン塩を含む。ニコチン塩は、ニコチンに有機酸または無機酸を含む適切な酸を添加することで形成されうる。ニコチンは、自然に発生するニコチンまたは合成ニコチンであって、エアロゾル生成物質20の総重量に対する任意の適量の濃度を有する。
【0081】
ニコチン塩の形成のための酸は、血中ニコチン吸収速度、エアロゾル生成装置の作動温度、香味または風味、溶解度などを考慮して適切に選択されうる。例えば、ニコチン塩の形成のための酸は、安息香酸、乳酸、サリチル酸、ラウリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ピルビン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、バレリン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、サッカリン酸、マロン酸またはリンゴ酸で構成された群から選択される単独の酸または前記群から選択される酸の混合でもあるが、それらに限定されない。
【0082】
エアロゾル生成物質20に含まれたプロピレングリコール及びグリセリンは、エアロゾル形成剤として、プロピレングリコール及びグリセリンが霧化される場合、エアロゾルが生成されうる。例えば、エアロゾル生成物質20は、ニコチンが添加されたグリセリン及びプロピレングリコール溶液を含み、グリセリンとプロピレングリコールの重量比は、実施例によっても異なりうる。
【0083】
また、エアロゾル生成物質20は、例えば、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物のうち、いずれか1つの成分であるか、これら成分の混合物をさらに含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。
【0084】
香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。
【0085】
加熱要素300にエアロゾル生成装置の外部から加熱要素300に入射される外部光または光源(例えば、図3Aまたは図3Bの光源200)から放出される光が受光されることにより、表面プラズモン共鳴現象によって加熱要素300の温度が上昇する。
【0086】
これにより、加熱要素300の内部空間に配置されたエアロゾル生成物質20は、温度が上昇した加熱要素300によって加熱されて気化されうる。その結果、加熱要素300の内部空間には、エアロゾルが生成されうる。加熱要素300の内部空間で生成されたエアロゾルは、加熱要素300の少なくとも一領域に形成されたメッシュ部300mを介して加熱要素300の外部に排出され、外部に排出されたエアロゾルは、排出通路(例えば、図3Aまたは図3Bの排出通路100e)を通じてユーザに供給されうる。
【0087】
メッシュ部300mは、例えば、排出通路と隣接した加熱要素300の一端部(end portion)に形成されうるが、メッシュ部300mが形成される位置が図示された実施例に限定されるものではない。例えば、メッシュ部300mは、加熱要素300の側面上に形成されうる。
【0088】
一実施例において、エアロゾル生成物質20を含む加熱要素300は、エアロゾル生成装置のハウジング100に着脱自在に結合され、これにより、ユーザは、加熱要素300の内部のエアロゾル生成物質20が消耗された場合、加熱要素300を取り換えることができる。
【0089】
図4Bを参照すれば、エアロゾル生成物質20は、加熱要素300の内部に挿入されてエアロゾルを生成するために加熱される別個の消耗品である。例えば、エアロゾル生成物質20は、シガレット型(すなわち、シガレット形態のエアロゾル生成物質)でもあるが、それに限定されるものではない。
【0090】
一実施例において、加熱要素300は、エアロゾル生成物質20の少なくとも一部を収容するための挿入口300iを含み、挿入口300iに挿入されたエアロゾル生成物質20の少なくとも一部は、加熱要素300によっても取り囲まれる。
【0091】
加熱要素300にエアロゾル生成装置の外部から加熱要素300に入射される外部光及び光源から放出される光が受光されることにより、表面プラズモン共鳴現象によって加熱要素300の温度が上昇する。
【0092】
これにより、エアロゾル生成物質20は、加熱要素300によって加熱されてエアロゾルが生成されうる。生成されたエアロゾルは、排出通路を介してエアロゾル生成装置の外部に排出され、ユーザは、排出されるエアロゾルを吸い込む。
【0093】
図5は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置の構成要素を示すブロック図であり、図6は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置に含まれたセンサの電子回路を説明するための図面である。
【0094】
図5を参照すれば、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、移動感知センサ121、光源200、センサ部310、プロセッサ410及び/またはメモリ420を含む。エアロゾル生成装置10の一部構成要素は、図1図2図3A及び図3Bで前述したので、重複説明は省略する。
【0095】
プロセッサ410は、加熱要素(例えば、図1図2の加熱要素300)に向かって光を放出する光源200と電気的または作動的に連結されて光源200の作動を制御することができる。例えば、プロセッサ410は、光源200をオン(on)またはオフ(off)させるか、光源200から放出される光量(quantity of light)を制御する。
【0096】
一実施例によれば、プロセッサ410は、センサ部310と電気的に連結され、センサ部310から受信される情報に基づいて光源200の作動を制御する。例えば、センサ部310は、加熱要素の温度及び/またはエアロゾル生成装置の外部から加熱要素に向かって入射する外光の光量を感知する。プロセッサ410は、センサ部310から加熱要素の温度に係わる情報及び/または外光の光量に係わる情報を受信し、受信された情報に基づいて光源200の作動を制御することができる。
【0097】
一実施例によれば、センサ部310は、加熱要素の温度を測定するための温度センサを含む。例えば、温度センサは、加熱要素の少なくとも一領域に付着し、加熱要素の温度を直接測定することができる。これと異なって、温度センサは、加熱要素から離隔されて加熱要素の温度を間接的に測定することができる。但し、温度センサがそれに限定されるものではない。
【0098】
図6を参照すれば、他の実施例において、センサ部310は、加熱要素300の少なくとも一領域と接触する測定部311と、測定部311及びプロセッサ410と電気的に連結される電子回路312を含む。電子回路312は、少なくとも1つの固定抵抗Rを含む。
【0099】
測定部311は、外部光または光源200から放出される光によって温度が上昇する加熱要素300の少なくとも一領域と接触することができる。加熱要素300の温度が変化することにより、測定部311の抵抗も共に変化する。
【0100】
測定部311は、加熱要素300の少なくとも一領域と接触することにより、加熱要素300の温度上昇によって損傷しないように熱接触抵抗(TCR:thermal contact resistance)特性を有する材料を含む。例えば、測定部311は、ステンレス鋼(SUS)、白金及びチタンのうち、少なくとも1つの材料を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0101】
電子回路312は、少なくとも1つの固定抵抗Rを含み、少なくとも1つの固定抵抗Rは、端子(例えば、第1端子T及び第2端子T)を通じて測定部311と電気的に連結されうる。例えば、固定抵抗Rの一端と測定部311の一端には、第1端子Tが配置され、固定抵抗Rの他端と測定部311の他端には、第2端子Tが配置されうる。これにより、測定部311と固定抵抗Rが電気的に連結されうる。実施例によって、固定抵抗Rは、端子が直ちに連結されず、固定抵抗Rは、端子T、Tの間に他の電子素子が配置されうる。
【0102】
プロセッサ410は、固定抵抗Rの両端の電圧に基づいて加熱要素300の温度変化による測定部311の抵抗変化量を検出し、検出された測定部311の抵抗変化量に基づいて加熱要素300の温度を感知することができる。エアロゾル生成装置10は、別途のセンサなしに測定部311及び電子回路312を用いて加熱要素300の温度を感知することで、バッテリ430の電力消耗を最小化しながら加熱要素300の温度を精密に測定することができる。
【0103】
この際、測定部311の抵抗変化量を感知するための固定抵抗Rの抵抗値は、5Ω以下でもある。望ましくは、固定抵抗Rの抵抗値は、4.5Ω~5Ωの範囲内であるが、それに限定されるものではない。
【0104】
一実施例によれば、プロセッサ410は、温度センサ及び/または、測定部311と電子回路312によって感知された加熱要素300の温度に基づいて、光源200の作動を制御することで、加熱要素300に受光される光量を調節または補充することができる。
【0105】
周辺環境(例えば、天気)の変化によって、エアロゾル生成装置10の外部から加熱要素300に入射される光量が減る。その場合、加熱要素300の温度が特定温度まで上昇しなくなる。これにより、加熱要素300の霧化性能が低下するか、外部光のみでは、エアロゾルが生成されない。
【0106】
その場合、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、測定された加熱要素300の温度と既指定の温度プロファイルと比較しうる。特定時間において加熱要素300の温度が既指定の温度プロファイルの指定された温度に到逹していない場合、光源200を作動させるか、光源200から放出される光量を増加させることで、加熱要素300に受光される光不足(lack)を補償することができる。その結果、エアロゾル生成装置10は、周辺環境の変化に関係なく、一定の霧化性能を保持することができる。
【0107】
例えば、エアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、メモリ420に保存された既指定の温度プロファイルデータと、センサ部310によって測定された加熱要素300の温度を比べて、光源200の作動を制御することができるが、それに限定されるものではない。他の例として、プロセッサ410は、プロセッサ410の自体メモリに保存された既指定の温度プロファイルデータと測定された加熱要素300の温度とを比較し、比較結果に基づいて光源200の作動を制御することもできる。
【0108】
本開示において、「既指定の温度プロファイル」は、豊富な霧化量を確保し、エアロゾルの生成効率を高めるための単位時間当たり加熱要素300の温度に係わるデータを意味する。
【0109】
さらに他の実施例によれば、センサ部310は、加熱要素300に入射される光量を測定するための光量測定センサを含む。例えば、光量測定センサは、光センサ、照度センサのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それに限定されるものではない。
【0110】
一実施例において、光量測定センサは、エアロゾル生成装置10の外部から少なくとも1つの透光窓(例えば、図1図2の少なくとも1つの透光窓110)を通じて加熱要素300に入射される外光の光量を測定することができる。
【0111】
プロセッサ410は、光量測定センサで測定された外光の光量に基づいて光源200の作動を制御することで、加熱要素300に受光される光量を調節または補充することができる。これにより、エアロゾル生成装置10は、加熱要素300に受光される外光の光量が変化する場合にも一定の霧化性能を保持することができる。
【0112】
例えば、プロセッサ410は、メモリ420に保存された既指定のプロファイルデータとセンサ部310で測定された加熱要素300に受光される外光の光量とを比較することができる。その後、プロセッサ410は、比較結果に基づいて光源200の作動を制御することができるが、それに限定されるものではない。他の例として、プロセッサ410は、プロセッサ410の自体メモリに保存された既指定のプロファイルデータと測定された加熱要素300に受光される外光の光量を比較することができる。その後、プロセッサ410は、光源200の作動を制御することができる。
【0113】
本開示において「光プロファイル」は、豊富な霧化量を確保し、エアロゾルの生成効率を高めるために、単位時間当たり加熱要素300に受光されなければならない光量に係わるデータを意味する。
【0114】
一実施例によれば、プロセッサ410は、カバー部材(例えば、図1図2のカバー部材120)の移動に基づいてエアロゾル生成装置10の電源を制御することができる。
【0115】
プロセッサ410は、カバー部材の移動を感知する移動感知センサ121と電気的に連結され、プロセッサ410は、移動感知センサ121からカバー部材の移動に係わる情報を受信する。
【0116】
例えば、カバー部材がエアロゾル生成装置10のハウジングを基準に第1位置(例えば、図2の第1位置P)に位置した場合、カバー部材によって少なくとも1つの透光窓が遮蔽されて外光がエアロゾル生成装置10の内部に到逹するか、または加熱要素300に入射されることが遮蔽されうる。
【0117】
他の例として、カバー部材が第1位置から第2位置(例えば、図2の第2位置P)に移動する場合、少なくとも1つの透光窓がエアロゾル生成装置10の外部に露出され、その結果、外光が加熱要素300に向かって入射して加熱要素300の温度が上昇しうる。
【0118】
これにより、移動感知センサ121によってカバー部材の第1位置から第2位置に向かう移動が感知される場合、プロセッサ410は、エアロゾル生成装置10の電源がオンになるように制御することができる。‘エアロゾル生成装置10の電源がオンになるように制御する」ということは、各構成要素、特に加熱要素、光源などに電気を供給してエアロゾル生成のための動作を開始する作動を意味する。
【0119】
一方、プロセッサ410は、移動感知センサ121によってカバー部材の第2位置から第1位置に向かう移動が感知される場合、外光の加熱要素300への供給(provision)が遮蔽されたと判断し、エアロゾル生成装置10の電源がオフになるように制御する。「エアロゾル生成装置10の電源がオフになるように制御する」ということは、各構成要素、特に加熱要素、光源などに対する電気の供給を中断し、エアロゾル生成のための動作を終了する作動を意味する。
【0120】
これにより、別途のユーザの電源操作がないにしても、カバー部材の移動に基づいてエアロゾル生成装置10の電源が制御されるので、エアロゾル生成装置10のユーザ便宜性が向上しうる。
【0121】
図7は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置を制御するための動作を説明するためのフローチャートである。
【0122】
図7は、図1図2図3A図3B及び/または図5に図示されたエアロゾル生成装置10を制御するための動作を示す。以下、図1図2図3A図3B及び/または図5を参考にして、エアロゾル生成装置を制御するための動作について説明する。
【0123】
図7を参照すれば、701動作において、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、センサ部310を通じて加熱要素300の温度またはエアロゾル生成装置10の内部に透過される外光の光量を感知することができる。
【0124】
一例において、センサ部310は、加熱要素300の少なくとも一部領域と接触する測定部(例えば、図6の測定部311)と固定抵抗を含む電子回路(例えば、図6の電子回路312)を用いて加熱要素300の温度をリアルタイムで感知することができる。それと異なって、センサ部310は、温度センサを用いて加熱要素9300の温度を感知しうる。
【0125】
他の例として、センサ部310は、光量測定センサを用いてエアロゾル生成装置10の内部に透過される外光の光量を感知することができる。例えば、光量測定センサは、少なくとも1つの透光窓110上に入射される光の光量または加熱要素300上に入射される光の光量を感知することができる。
【0126】
702動作において、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10のプロセッサ410は701動作で感知された加熱要素300の温度または外光の光量に基づいて、光源200の作動を制御することができる。
【0127】
一例示において、プロセッサ410は、701動作で感知された加熱要素300の温度と既指定の温度プロファイルとを比較する。特定時間で感知された加熱要素300の温度が既指定の温度プロファイルの指定された温度よりも低い場合、プロセッサ410は、光源200の電源をオンにするか、光源200から放出される光量が増加するように制御して加熱要素300に受光される光量を調節または補充し、これにより、加熱要素300の温度が指定された温度まで増加しうる。
【0128】
例えば、702動作においてプロセッサ410は、既指定の温度プロファイルの指定された温度と感知された加熱要素300の温度との差を計算し、加熱要素300の温度が計算された差だけ増加するように光源200の作動を制御する。
【0129】
他の例示において、プロセッサ410は、701動作で感知された外光の光量と指定された光プロファイルとを比較することができる。特定時間で感知された外光の光量が指定された光プロファイルの指定された光量よりも少ない場合、プロセッサ410は、光源200の電源をオンにするか、光源200から放出される光量が増加するように制御して加熱要素300に受光される光量を調節または補充することができる。
【0130】
例えば、702動作においてプロセッサ410は、指定された光プロファイルの指定された光量と感知された外光の光量差を計算し、加熱要素300に受光される光量が計算された差だけ増加するように光源200の作動を制御することができる。
【0131】
すなわち、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、701動作ないし702動作を通じて周辺環境(例えば、天気)の変化と関係なく、加熱要素300の温度を最適の温度に保持することができるので、ユーザに一定の喫煙感を提供することができる。
【0132】
また、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、外部光とエアロゾル生成装置10の内部に配置される光源200から放出される光を共に用いて加熱要素300の温度を上昇させることで、光源200を単独で使用するときに比べて、低電力でユーザにエアロゾルを供給することができる。
【0133】
以下、図8及び図9を参照して、エアロゾル生成装置10の加熱要素300に受光される光量を調節または補充する動作についてさらに具体的に説明する。
【0134】
図8は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置を制御するための動作を説明するためのフローチャートであり、図9は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置の加熱要素に受光される光量を補充する動作を説明するためのグラフである。
【0135】
図8は、図1図2図3A図3B及び/または図5に図示されたエアロゾル生成装置10を制御するための動作を示し、以下では、図1図2図3A図3B及び/または図5に図示されたエアロゾル生成装置10の構成要素を参考にして、エアロゾル生成装置を制御するための動作について説明する。
【0136】
図8を参照すれば、801動作において、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、カバー部材120が第1位置(例えば、図2の第1位置P)から第2位置(例えば、図2の第2位置P)に向かう移動が発生したか否かを感知することができる。例えば、エアロゾル生成装置10は、移動感知センサ121を通じてカバー部材120の第1位置から第2位置に向かう移動を感知することができる。
【0137】
カバー部材120がハウジング100を基準に第1位置に位置する場合、外光をハウジング100の内部に透過させる少なくとも1つの透光窓110がカバー部材120によって隠される。その結果、カバー部材120によって外光が加熱要素300に供給されない。
【0138】
一方、カバー部材120がハウジング100を基準に第2位置に位置する場合、少なくとも1つの透光窓110がエアロゾル生成装置10の外部に露出されうる。その結果、少なくとも1つの透光窓110を通じて外光が加熱要素300に入射されて加熱要素300の温度が加熱されうる。
【0139】
802動作において、801動作においてカバー部材120の第1位置から第2位置に向かう移動が感知される場合、エアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、エアロゾル生成装置10の電源がオンになるように制御する。
【0140】
一方、801動作においてカバー部材120の第1位置から第2位置に向かう移動が感知されず、カバー部材120が第1位置に位置していると判断される場合、プロセッサ410は、エアロゾル生成物質を加熱する準備ができていない状態であると判断し、801動作を再び遂行する。
【0141】
803動作において、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、センサ部310を通じて加熱要素300の温度または少なくとも1つの透光窓110を介してエアロゾル生成装置10の内部に入射される外光の光量を感知する。
【0142】
例えば、センサ部310は、加熱要素300の少なくとも一部領域と接触する測定部(例えば、図6の測定部311)と固定抵抗を含む電子回路(例えば、図6の電子回路312)を用いて加熱要素300の温度をリアルタイムで感知する。これと異なって、センサ310は、温度センサを通じて加熱要素300の温度を感知しうる。
【0143】
他の例として、センサ部310は、光量測定センサを用いてエアロゾル生成装置10の内部に位置した加熱要素300上に入射する外光の光量を感知することができる。
【0144】
804動作において、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、803動作で感知された加熱要素300の温度が既指定の温度プロファイルに対応するか否かを判断することができる。他の例示において、エアロゾル生成装置10は、803動作で感知された加熱要素300に入射される外光の光量が指定された光プロファイルに対応する否かを判断する。
【0145】
例えば、エアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、感知された加熱要素300の温度がメモリ420に保存された温度プロファイルの既指定の温度プロファイルに対応するか否かを判断する。他の例示において、プロセッサ410は、感知された外光の光量がメモリ420に保存された光プロファイルの指定された光量と対応するか否かを判断する。
【0146】
メモリ420に保存された既指定の温度プロファイル及び/または光プロファイルは、それぞれ豊富な霧化量を確保し、エアロゾルの生成効率を高めるための最適の温度または最適の光量に係わるデータを含む。804動作において、プロセッサ410は、特定時間での加熱要素300の温度がエアロゾル生成効率を向上させるか、あるいは霧化量を増加させるのに適切な温度であるか否かを判断する。
【0147】
804動作において、感知された加熱要素300の温度が指定された温度に対応しないか、または、感知された加熱要素300に入射される外光の光量が指定された光プロファイルに対応していないと判断される場合、プロセッサ410は、光源200の作動を制御して加熱要素300に受光される光不足を補償することができる。
【0148】
プロセッサ410は、例えば、光源200の電源をオンにするか、光源200から放出される光量を増加させて加熱要素300に受光される光不足(lack)を補償する。その結果、エアロゾル生成装置10は、加熱要素300に入射する外光の光量が減る場合にも、加熱要素300の温度を最適の温度に保持することができる。
【0149】
一実施例において、プロセッサ410は、特定時間で感知された加熱要素300の温度が対応する時間に設定された既指定の温度プロファイルの特定時間での指定された温度より低い場合、光源200から放出される光量を増加させて加熱要素300に受光される光量を補償することができる。
【0150】
図9を参照すれば、メモリ420に保存された温度プロファイルデータは、加熱要素300の温度が第1時間tに第1温度Tまで上昇し、第2時間tまで第1温度Tを保持した後、第3時間tにおいて、温度が第2温度Tに低くならなければならないというデータが保存されうる。
【0151】
この際、第1時間tは、約32秒であり、第1時間tと第2時間tとの間隔は、約20秒であり、第2時間tと第3時間tとの間隔は、約220秒であるが、実施例がそれに限定されるものではない。また、第1温度Tは、約285℃であり、第2温度Tは、240℃であるが、実施例がそれに限定されるものではない。
【0152】
一実施例において、第1時間tに感知された加熱要素300の温度が温度プロファイルの第1時間tでの指定された温度(例えば、T)よりも第1値△Tdほど低い場合、プロセッサ410は、加熱要素300の温度が第1値△Tdほど増加して温度プロファイルで指定された温度まで到逹するように光源200の作動を制御することができる。
【0153】
例えば、プロセッサ410は、第1時間tでの指定された温度と感知された加熱要素300の温度との差を計算し、加熱要素300の温度が計算された温度差である第1値△Tdほど増加するように光源200の作動を制御することができる。
【0154】
他の実施例において、第2時間tに感知された加熱要素300の温度が温度プロファイルの第2時間tでの指定された温度(例えば、T)よりも第2値△Tdほど低い場合、プロセッサ410は、加熱要素300の温度が第2値△Tdほど増加するように光源200の作動を制御し、これにより、加熱要素300の温度が指定された温度に到逹することができる。
【0155】
例えば、プロセッサは、第2時間tで指定された温度と感知された加熱要素300の温度との差を計算し、加熱要素300の温度が計算された温度の差である第2値△Tdほど増加するように光源200の作動を制御することができる。プロセッサ410は、温度プロファイルの指定された温度と感知された加熱要素300の温度差が大きいほど光源200からさらに多量の光が放出されるように制御することができる。
【0156】
例えば、第1時間tでの温度プロファイルの指定された温度と加熱要素300の温度差△Tdが第2時間tでの温度プロファイルの指定された温度と加熱要素300の温度差△Tdよりも大きい場合、プロセッサ410は、第1時間tに光源200から放出される光量が第2時間tより大きくなるように光源200の作動を制御することができる。
【0157】
他の実施例において、プロセッサ410は、同様に光プロファイルの指定された光量と、感知された外光の光量(例えば、加熱要素300に入射される外部光または少なくとも1つの透光窓110に入射される外部光)との差を計算し、加熱要素300に受光される光量が計算された差だけ増加するように光源200の作動を制御する。以下、重複説明は省略する。
【0158】
806動作において、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、カバー部材120の第2位置から第1位置に向かう移動が発生したか否かを感知する。例えば、エアロゾル生成装置10は、移動感知センサ121を通じてカバー部材120の摺動を感知することができる。
【0159】
806動作において、カバー部材120の第2位置から第1位置に向かう移動が感知される場合、プロセッサ410は、807動作でエアロゾル生成装置10の電源がオフになるように制御する。
【0160】
例えば、カバー部材120が第1位置に位置した場合、少なくとも1つの透光窓110がカバー部材120によって遮蔽されて外光のエアロゾル生成装置10の内部または加熱要素300に到逹することが遮蔽されるところ、プロセッサ410は、エアロゾル生成装置10の駆動が不必要な状態であると判断し、エアロゾル生成装置10の電源がオフになるように制御することができる。
【0161】
一方、806動作において、カバー部材120の第1位置への移動が感知されない場合、外光が少なくとも1つの透光窓110を通じて加熱要素300に持続的に透過されうるので、プロセッサ410は、803動作ないし805動作を反復遂行することができる。
【0162】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、上述した801動作ないし802動作、または806動作ないし807動作を通じてカバー部材120の移動に基づいてエアロゾル生成装置10の電源を制御することで、不必要な電力損失を防止し、ユーザ便宜性を向上させうる。
【0163】
図10は、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置を制御するための動作を説明するためのフローチャートである。
【0164】
図10は、図1図2図3A図3B及び/または図5に図示されたエアロゾル生成装置10を制御するための動作を示し、以下では、図1図2図3A図3B及び/または図5に図示されたエアロゾル生成装置10の構成要素を参考にしてエアロゾル生成装置を制御するための動作について説明する。
【0165】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成装置10の外部からエアロゾル生成装置10の内部に透過される外光の光量ないし加熱要素300の温度に基づいて、光源200及び/またはセンサ部310の作動を制御することで、不必要な電力損失を防止し、プロセッサ410の演算速度を高めることができる。
【0166】
図10を参照すれば、1001動作において、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、センサ部310で感知された加熱要素300の温度またはエアロゾル生成装置10の外部から加熱要素300に透過される外光の光量が温度プロファイルまたは光プロファイルで指定された第1値以上であるか否かを判断することができる。
【0167】
1001動作において、加熱要素300の温度が指定された第1値以上であるか、加熱要素300に入射される外光の光量が指定された第1値以上であると判断される場合、プロセッサ410は、光源200の作動が中止されるように制御する。
【0168】
加熱要素300の温度が指定された温度以上であるか、加熱要素300に入射される外光の光量が指定された光量以上である場合、加熱要素300の温度は、指定された温度まで上昇し、これにより、エアロゾル生成物質は、光源200の駆動なしに外部光のみでも加熱されうる。これにより、1002動作において、プロセッサ410は、加熱要素300の温度ないし加熱要素300に入射される外光の光量が指定された第1値以上である場合、光源200の作動を中断して不必要な電力損失を防止することができる。
【0169】
ここで、「指定された第1値は、光源200なしに外部光のみで指定された量以上のエアロゾルを生成する加熱要素300の温度ないし外光の光量に対応する値であり、第1値は、ユーザの設定によっても変更される。
【0170】
一方、1001動作において、加熱要素300の温度ないし加熱要素300に入射される外光の光量が指定された第1値よりも少ないと判断される場合、1003動作において、加熱要素300の初期温度ないし加熱要素300に入射される外光の初期光量が指定された第2値よりも低いか否かを判断することができる。
【0171】
本開示において「加熱要素の初期温度」は、エアロゾル生成装置10の駆動が開始され、指定された時間(例えば、約5~10秒)が経過したときの加熱要素300の温度を意味する。
【0172】
また、本発明において「外光の初期光量」は、エアロゾル生成装置10の駆動が開始され、指定された時間(例えば、約5~10秒)が経過したとおき、エアロゾル生成装置10の外部から加熱要素300に入射される外光の光量を意味する。
【0173】
図面上には、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10が1001動作を遂行した後、1003動作を遂行する実施例についてのみ図示されている。しかし、実施例によって1001動作と1003動作とが同時に遂行されるか、1003動作が1001動作よりも先に遂行されうる。
【0174】
1003動作において、加熱要素300の最初温度ないし加熱要素300に入射される外光の光量が指定された第2値よりも少ないと判断される場合、プロセッサ410は、1004動作においてセンサ部310の作動を中断し、加熱要素300の温度が既指定の温度プロファイルに対応するか、加熱要素300に入射される外光の光量が指定された光プロファイルに対応するように光源200の作動を制御することができる。
【0175】
プロセッサ410は、1004動作を通じて外部光に加熱要素300の温度が十分に上昇しないか、加熱要素300に入射される外光の光量が十分ではない場合、加熱要素300の温度ないし加熱要素300に入射される外光の光量測定を中断することができる。また、プロセッサ410は、エアロゾル生成装置10の内部に位置した光源200のみを作動させて加熱要素300の温度が既指定の温度プロファイルに対応するか、加熱要素300に入射される外光の光量が指定された光プロファイルに対応するように制御することができる。
【0176】
エアロゾル生成装置10は、センサ部310の作動を中断し、光源200を通じて加熱要素300の温度を上昇させてエアロゾル生成物質を加熱する。これにより、不要な電力浪費が低減し、プロセッサ410の演算速度が向上しうる。結果として、エアロゾル生成装置10は、ユーザの喫煙待機時間を短縮し、エアロゾル生成装置10のバッテリ寿命を延ばすことができる。
【0177】
上述した実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離形及び非分離形媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含んでもよい。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術として具現された揮発性及び不揮発性、分離形及び非分離形媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0178】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現可能であるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本開示に含まれていると解釈されねばならない。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10