(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-31
(45)【発行日】2024-02-08
(54)【発明の名称】採用活動支援装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/1053 20230101AFI20240201BHJP
【FI】
G06Q10/1053
(21)【出願番号】P 2019203505
(22)【出願日】2019-11-08
【審査請求日】2022-08-30
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)▲1▼掲載年月日:平成30年11月9日 ウェブサイトのアドレス:https://i-myrefer.jp/media/wp-content/uploads/2018/10/img_myrefer_dashboard.pdf ▲2▼掲載年月日:平成30年11月9日 ウェブサイトのアドレス:https://i-myrefer.jp/ ▲3▼掲載年月日:平成30年11月9日 平成30年11月9日付けメールマガジン (2)▲1▼掲載年月日:平成31年2月20日 ウェブサイトのアドレス:https://i-myrefer.jp/assets/pdf/corp/release/20190220_segment_delivery.pdf ▲2▼掲載年月日:平成31年2月20日 ウェブサイトのアドレス:https://i-myrefer.jp/ ▲3▼掲載年月日:平成31年2月20日 平成31年2月20日付けメールマガジン
(73)【特許権者】
【識別番号】519400737
【氏名又は名称】株式会社TalentX
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【氏名又は名称】平野 昌邦
(74)【代理人】
【識別番号】100181722
【氏名又は名称】春田 洋孝
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 貴史
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/076846(WO,A1)
【文献】特開2004-192224(JP,A)
【文献】特開2005-196722(JP,A)
【文献】特開2017-068305(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各従業員による各自の縁故者に対する自社求人の紹介活動を支援する従業員機能を提供する従業員機能提供部と、
前記求人に対する前記縁故者の応募を支援する縁故者機能を提供する縁故者機能提供部と、
前記従業員機能を利用した求人の紹介活動の状況を示す情報を各従業員の識別情報に基づいて前記従業員ごとに記録し、前記縁故者機能を利用した前記応募の状況を示す情報と、前記応募に係る選考の状況を示す情報とを各縁故者の識別情報に基づいて前記縁故者ごとに記録する利用状況記録部と、
従業員による前記紹介活動の状況を示す情報、前記従業員の縁故者による求人への応募の状況を示す情報、又は前記応募に係る選考の状況を示す情報に基づいて、前記従業員による前記紹介活動を評価する活動評価部と、
を備え
、
前記活動評価部は、前記紹介活動の状況を示す情報、前記応募の状況を示す情報、又は前記応募に係る選考の状況を示す情報に基づいて、各従業員を、前記紹介活動の状況に応じた複数のセグメントに分類する、
採用活動支援装置。
【請求項2】
前記紹介活動の状況を示す情報には、各従業員が前記従業員機能を使用した回数が含まれ、
前記応募の状況を示す情報には、前記縁故者が前記縁故者機能を使用した回数が含まれる、
請求項
1に記載の採用活動支援装置。
【請求項3】
前記縁故者機能は、前記従業員機能によって求人を紹介された縁故者の要求に応じて、前記縁故者を登録する登録機能を含み、
前記紹介活動の状況を示す情報には、前記登録機能による縁故者の登録人数が含まれる、
請求項
2に記載の採用活動支援装置。
【請求項4】
前記活動評価部は、前記紹介活動を促進するために各従業員に対して行われるべきアクションとして、前記各従業員が分類されたセグメントに応じた所定のアクションを提案する、
請求項
1から3のいずれか一項に記載の採用活動支援装置。
【請求項5】
各従業員による各自の縁故者に対する自社求人の紹介活動を支援する従業員機能を提供するステップと、
前記求人に対する前記縁故者の応募を支援する縁故者機能を提供するステップと、
前記従業員機能を利用した求人の紹介活動の状況を示す情報を各従業員の識別情報に基づいて前記従業員ごとに記録し、前記縁故者機能を利用した前記応募の状況を示す情報と、前記応募に係る選考の状況を示す情報とを各縁故者の識別情報に基づいて前記縁故者ごとに記録するステップと、
従業員による前記紹介活動の状況を示す情報、前記従業員の縁故者による求人への応募の状況を示す情報、又は前記応募に係る選考の状況を示す情報に基づいて、前記従業員による前記紹介活動を評価する活動評価ステップと、
をコンピュータに実行させるための
コンピュータプログラムであって、
前記活動評価ステップにおいて、前記紹介活動の状況を示す情報、前記応募の状況を示す情報、又は前記応募に係る選考の状況を示す情報に基づいて、各従業員を、前記紹介活動の状況に応じた複数のセグメントに分類させる、
ためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リファラル採用活動を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、企業が求職者を雇用する際に、その企業の従業員の知人や友人を採用の対象とする「リファラル採用」という採用形態が注目されている。このような採用形態において、企業は求職者についての客観的な情報を従業員から事前に得ることができる。そのため、リファラル採用において、企業側には、ある程度人物像を把握した上で採用できる、採用のための広告費を削減できるなどのメリットがある。また、リファラル採用においては、企業及び求職者が従業員を介して互いの情報(企業風土や仕事内容など)を事前に収集することができる。そのため、リファラル採用には、企業側及び求職者側の双方について、入社後のミスマッチを防ぐことができるというメリットがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のとおり、リファラル採用は企業が採用する対象の求職者をその企業の従業員の関係者とする採用形態であり、その企業の求人に対する応募は、従業員が自社の求人を知人又は友人に紹介することによって発生する。すなわち、リファラル採用を効果的に機能させるためには、知人又は友人に求人を紹介する従業員の協力度を大きくすることが重要になる。そのため、企業の採用担当者は、従業員の活動状況をモニタリングし、従業員が採用活動に協力するモチベーションを向上させる必要がある。
【0005】
しかしながら従来は、リファラル採用を行う採用担当者の活動を支援する仕組みが十分でなく、企業の採用担当者は、従業員の活動の状況を必ずしも適切に評価することができなかった。そのため、リファラル採用を行う企業は、必ずしも効率の良い採用活動を行うことができていない可能性があった。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明は、リファラル採用を行う企業において、各従業員についてリファラル採用に関する活動の状況をより適切に評価することを可能にする技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、各従業員による各自の縁故者に対する自社求人の紹介活動を支援する従業員機能を提供する従業員機能提供部と、前記求人に対する前記縁故者の応募を支援する縁故者機能を提供する縁故者機能提供部と、前記従業員機能を利用した求人の紹介活動の状況を示す情報を各従業員の識別情報に基づいて前記従業員ごとに記録し、前記縁故者機能を利用した前記応募の状況を示す情報と、前記応募に係る選考の状況を示す情報とを各縁故者の識別情報に基づいて前記縁故者ごとに記録する利用状況記録部と、を備える採用活動支援装置である。
【0008】
本発明の一態様は上記の採用活動支援装置であって、従業員による前記紹介活動の状況を示す情報、前記従業員の縁故者による求人への応募の状況を示す情報、又は前記応募に係る選考の状況を示す情報に基づいて、前記従業員による前記紹介活動を評価する活動評価部をさらに備える。
【0009】
本発明の一態様は上記の採用活動支援装置であって、前記活動評価部は、前記紹介活動の状況を示す情報、前記応募の状況を示す情報、又は前記応募に係る選考の状況を示す情報に基づいて、各従業員を、前記紹介活動の状況に応じた複数のセグメントに分類する。
【0010】
本発明の一態様は上記の採用活動支援装置であって、前記紹介活動の状況を示す情報には、各従業員が前記従業員機能を使用した回数が含まれ、前記応募の状況を示す情報には、前記縁故者が前記縁故者機能を使用した回数が含まれる。
【0011】
本発明の一態様は上記の採用活動支援装置であって、前記縁故者機能は、前記従業員機能によって求人を紹介された縁故者の要求に応じて、前記縁故者を登録する登録機能を含み、前記紹介活動の状況を示す情報には、前記登録機能による縁故者の登録人数が含まれる。
【0012】
本発明の一態様は上記の採用活動支援装置であって、前記活動評価部は、前記紹介活動を促進するために各従業員に対して行われるべきアクションとして、前記各従業員が分類されたセグメントに応じた所定のアクションを提案する。
【0013】
本発明の一態様は、各従業員による各自の縁故者に対する自社求人の紹介活動を支援する従業員機能を提供するステップと、前記求人に対する前記縁故者の応募を支援する縁故者機能を提供するステップと、前記従業員機能を利用した求人の紹介活動の状況を示す情報を各従業員の識別情報に基づいて前記従業員ごとに記録し、前記縁故者機能を利用した前記応募の状況を示す情報と、前記応募に係る選考の状況を示す情報とを各縁故者の識別情報に基づいて前記縁故者ごとに記録するステップと、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、リファラル採用を行う企業の採用担当者がリクルータとして活動する従業員の活動の状況をより適切に評価することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態における採用活動支援システム1の概略を説明する図である。
【
図2】本実施形態の採用活動支援サーバ2の機能構成の具体例を示す機能ブロック図である。
【
図3】本実施形態における従業員情報の具体例を示す図である。
【
図4】本実施形態における求人情報の具体例を示す図である。
【
図5】本実施形態における縁故者情報の具体例を示す図である。
【
図6】本実施形態におけるセグメント情報の具体例を示す図である。
【
図7】本実施形態の採用活動支援サーバ2が実行する活動評価処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】本実施形態における活動状況画面の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本実施形態における採用活動支援システム1の概略を説明する図である。
図1(A)は採用活動支援システム1のシステム構成の具体例を示すシステム構成図である。採用活動支援システム1は、企業のリファラル採用を支援するシステムである。採用活動支援システム1は、採用活動支援サーバ2、人事端末3、従業員端末4及び縁故者端末5を備える。採用活動支援サーバ2は、人事端末3、従業員端末4及び縁故者端末5の要求に応じてリファラル採用に関する各利用者(企業の採用担当者、企業の従業員及び従業員の縁故者)に対して採用に関する各活動を支援する機能を提供する装置である。人事端末3は、リファラル採用を行う企業の採用担当者が使用する端末である。従業員端末4は、採用担当者が紹介する求人を自身の縁故者(知人や友人等)に紹介する従業員が使用する端末である。縁故者端末5は、当該企業の従業員の縁故者が使用する端末である。採用活動支援サーバ2、人事端末3、従業員端末4及び縁故者端末5は、インターネットNを介して互いに通信可能に接続される。
【0017】
図1(B)は採用活動支援システム1を用いて行われるリファラル採用活動の基本的な流れを示す図である。リファラル採用活動は、概略、以下のようなステップS11~S16の流れで行われる。なお、
図1(B)に示す各ステップS11~S16は、図(A)に示す通信S11~S16を介して行われる。
【0018】
まず、ある企業が採用活動支援サーバ2の利用を開始するにあたり、当該企業の採用担当者は、採用活動支援サーバ2に対して自社の従業員情報と、縁故者に紹介する求人情報とを登録する。採用担当者は、これらの登録を完了すると、登録した求人情報を従業員に紹介する(ステップS11)。ここでは、求人情報の紹介は、各従業員のマイページに投稿されることによって行われるものとする。マイページとは、従業員情報の登録によって採用活動支援サーバ2採用活動支援サーバ2に生成される各従業員専用のポータルサイトである。なお、このようなマイページへの投稿は求人情報を紹介する方法の一例である。求人情報の紹介は、求人情報を従業員に提供することができる限りにおいてどのような態様で実現されてもよい。例えば、求人情報が従業員端末4に送信されてもよい。例えばこの場合、求人情報が記載された電子メールが各従業員宛てに送信されてもよいし、従業員端末4にインストールされた専用のアプリケーション(以下「専用アプリ」という。)や他のコミュニケーションツール(以下「外部ツール」という。)に求人情報が送信されてもよい。求人情報の紹介は人事端末3を使用して行われる。
【0019】
続いて、採用活動支援サーバ2が、従業員に対する求人情報の紹介が行われたことに応じて、その旨を従業員端末4に通知する(ステップS12)。従業員は、求人情報が紹介されたことを認識し、従業員端末4から採用活動支援サーバ2上のマイページにアクセスし、紹介された求人情報を確認する(ステップS13)。従業員は、紹介された求人情報を自身の縁故者に紹介する(ステップS14)。ここでの求人情報の紹介はマイページで提供されている紹介機能によって実現される。なお、ここでの求人情報の紹介は、求人情報の参照先を通知することによって実現されるものとするが、求人情報を縁故者端末5に送信することによって実現されてもよい。紹介機能は、指定された求人情報(又はその参照先)を電子メールで送信する機能であってもよいし、専用アプリや外部ツールに送信する機能であってもよい。
【0020】
続いて、縁故者が従業員から求人情報を紹介されたことを認識し、求人情報を確認すべくその参照先にアクセスする。ここでは、採用活動支援サーバ2が当該求人情報を外部公開用のURL(Uniform Resource Locator)で公開しているものとする。従業員から縁故者への求人情報の紹介はこのURLが参照先として通知されるものとする。なお、この外部公開用のURLは当該縁故者にのみ通知されるものであり、インターネット上の検索や第3者の推測等によって入手し得ない文字列を含む。縁故者は当該URLにアクセスすることで求人情報を縁故者端末5にダウンロードする。縁故者はダウンロードされた求人情報を確認し、その求人への応募を採用活動支援サーバ2に要求する(ステップS15)。
【0021】
続いて、採用活動支援サーバ2が求人への応募の要求を受け(ステップS16)、その旨を採用担当者に通知する。ここでは、採用活動支援サーバ2は、求人への応募の要求を受け付けたことを採用担当者向けのマイページに投稿することによって、その旨を通知するものとするが、求人情報の紹介の通知と同様に、この通知は電子メールの送信によって実現されてもよい。この通知を受けた採用担当者は、縁故者にシステムへの登録を促し、登録が完了した後に、選考に関するやり取りを採用活動支援サーバ2を介して行うことになる。
【0022】
以上、採用活動支援システム1を用いて行われるリファラル採用活動の基本的な流れについて説明したが、このような活動は、本実施形態の採用活動支援サーバ2が、採用担当者、従業員、縁故者間で連携される情報を一元的に管理することによって可能になるものである。特に、本実施形態の採用活動支援サーバ2は、自社の求人に対する応募者を募集する企業の採用担当者やその求人に応募する縁故者といった、いわば採用活動又は就職活動の当事者を管理することに加え、その間を取り持つ従業員をも対象として管理する構成を備える。実施形態の採用活動支援サーバ2は、このような管理構成をベースとすることにより、企業の採用担当者がリクルータとして活動する従業員の活動の状況を容易に把握することを可能にするものである。以下、実施形態の採用活動支援サーバ2が備える構成について詳細に説明する。
【0023】
図2は、本実施形態の採用活動支援サーバ2の機能構成の具体例を示す機能ブロック図である。採用活動支援サーバ2は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、プログラムを実行する。採用活動支援サーバ2は、プログラムの実行によって従業員情報記憶部201、求人情報記憶部202、縁故者情報記憶部203、インタフェース情報記憶部204、評価情報記憶部205、セグメント情報記憶部206、通信部207、リクエスト処理部208、情報登録部209、情報取得部210、アクセス制御部211及び活動評価部212を備える装置として機能する。
【0024】
なお、採用活動支援サーバ2の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0025】
従業員情報記憶部201、求人情報記憶部202、縁故者情報記憶部203、インタフェース情報記憶部204、評価情報記憶部205及びセグメント情報記憶部206は磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。
【0026】
従業員情報記憶部201は従業員情報を記憶する。従業員情報は、リファラル採用を行う企業において自社の求人を自身の縁故者に紹介する活動を行う従業員に関する情報である。従業員情報には従業員の識別情報のほか、その従業員による紹介活動の活動量や活動の結果を示す情報が含まれる。例えば従業員情報は、
図3に例示するように、各従業員に関する次の各情報を保持するテーブルとして予め従業員情報記憶部201に記憶される。
【0027】
・従業員の識別情報(従業員ID)
・上記従業員IDによって識別される従業員の氏名(氏名)
・上記従業員が所属する部署(所属部署)
・上記従業員がマイページにログインした回数(ログイン回数)
・上記従業員がマイページで特定の操作を行った回数(特定操作回数)
・上記従業員がマイページや求人情報ページを参照した回数(PV(Page View)数)
・上記従業員が自社求人を紹介した縁故者の数(紹介数)
・上記縁故者のうち求人紹介を受けてシステムに登録を行った者の数(縁故者登録数)
・上記登録を行った縁故者のうち紹介された求人に応募した者の数(応募数)
・上記求人に応募した者のうち内定となった者の数(内定数)
・上記内定となった者のうち入社が決定した者の数(採用決定数)
・上記従業員が縁故者に紹介した際におすすめした自社の魅力に関する第1の情報(理念・戦略・事業、仕事のやりがい、成長できる環境、文化・風土、一緒に働く人、働きやすさなど。)(第1のPR情報)
・上記従業員が縁故者に紹介した際におすすめした自社の魅力に関する第2の情報(定性的なコメント)(第2のPR情報)
【0028】
求人情報記憶部202は求人情報を記憶する。求人情報は、リファラル採用を行う企業が募集する求人の内容を示す情報である。求人情報には求人の識別情報のほか、その求人の内容を示す情報が含まれる。例えば求人情報は、
図4に例示するように、求人に関する次の各情報を保持するテーブルとして予め求人情報記憶部202に記憶される。
【0029】
・求人の識別情報(求人ID)
・上記求人IDによって識別される求人の種類(職種)
・上記求人の詳細な情報(詳細情報)
・上記求人に対する応募の条件(応募条件)
・上記求人による募集の期間(募集期間)
・上記求人の掲載ステータス
・上記求人を紹介した従業員の閲覧(PV)数(紹介者閲覧数)
・従業員が上記求人を縁故者に紹介した数(紹介者の紹介数)
・上記求人に対する応募数
【0030】
縁故者情報記憶部203は縁故者情報を記憶する。縁故者情報は、リファラル採用を行う企業に勤める従業員の縁故者のうち、従業員から求人状況の紹介を受けてシステムに登録を行った者に関する情報である。縁故者情報には縁故者の識別情報のほか、その縁故者によよる自社求人への応募の状況等を示す情報が含まれる。例えば縁故者情報は、
図5に例示するように、縁故者に関する次の各情報を保持するテーブルとして予め縁故者情報記憶部203に記憶される。
【0031】
・縁故者の識別情報(縁故者ID)
・上記縁故者IDによって識別される縁故者の氏名(氏名)
・上記縁故者の経歴や希望等の情報(プロフール情報)
・上記縁故者の求人への応募の状況(応募状況)
・上記縁故者に求人を紹介した従業員(紹介従業員)
・紹介従業員による上記縁故者についての採用担当者へのお薦めコメント(リファレンス)
・上記縁故者の選考を担当する採用担当者(選考担当者)
・上記縁故者が紹介従業員と知り合った経緯(経緯)
・紹介従業員による上記縁故者の推薦度(採用担当者向け)
・縁故者と選考担当者との間でやり取りされたメッセージの内容
なお、簡単のため、
図3~5には上記の各項目のうち以降の説明に必要な項目のみ図示している。
【0032】
インタフェース情報記憶部204は、インタフェース情報を記憶する。インタフェース情報は、採用活動支援サーバ2が提供する機能のユーザインタフェースを生成するために用いられる情報である。例えば採用活動支援サーバ2がHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)サーバとして機能し、クライアント側のウェブブラウザを介して自装置の機能を提供する場合、インタフェース情報はウェブブラウザ上にユーザインタフェースを表示させるために用いられるHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルやJavaスクリプト(登録商標)、画像データ等のデータである。なお、このようなユーザインタフェースの提供形態は一例であり、採用活動支援サーバ2が提供する機能のユーザインタフェースは他の態様で提供されてもよい。例えば、ユーザインタフェースは人事端末3や従業員端末4、縁故者端末5にインストールされるアプリケーションとして提供されてもよい。インタフェース情報は予めインタフェース情報記憶部204に記憶される。
【0033】
評価情報記憶部205は評価情報を記憶する。評価情報は、活動評価部212が従業員による自社求人の紹介活動の評価結果を示す情報である。評価情報は予め評価情報記憶部205に記憶される。
【0034】
セグメント情報記憶部206はセグメント情報を記憶する。セグメント情報は、活動評価部212が自社求人の紹介活動を行う従業員をその活動の状況に応じて分類する際に用いられる情報である。以下、この分類を「セグメント」という。例えばセグメント情報は、
図6に例示するように、セグメントに関する次の各情報を保持するテーブルとしてセグメント情報記憶部206に記憶される。
【0035】
・セグメントの識別情報(セグメントID)
・上記セグメントIDによって識別されるセグメントに属する従業員の属性(セグメントの属性)
・上記セグメントに分類される従業員の条件(分類条件)
・上記セグメントに分類された従業員に対して行うことが推奨されるアクション(推奨アクション)
【0036】
通信部207は、採用活動支援サーバ2をインターネットNに接続する通信インタフェースである。通信部207により、採用活動支援サーバ2が備える各機能部はインターネットNを介して人事端末3、従業員端末4及び縁故者端末5と通信可能に接続される。
【0037】
リクエスト処理部208は、採用活動支援サーバ2に対する人事端末3、従業員端末4及び縁故者端末5の処理要求(リクエスト)を処理する機能を有する。例えば人事端末3からのリクエストは、採用担当者が採用担当者向けのマイページによって提供される機能を使用することにより発生する。同様に、従業員端末4からのリクエストは従業員が従業員向けのマイページによって提供される機能(従業員機能)を使用することにより発生し、縁故者端末5からのリクエストは縁故者が縁故者向けのマイページによって提供される機能(縁故者機能)を使用することによって発生する。また例えばリクエスト処理部208はHTTPサーバとしての機能を有する。リクエスト処理部208は、上記各端末のリクエストを受け付けるとともに、リクエストに応じた応答情報(レスポンス)を生成して要求元の端末に送信する。リクエスト処理部208は、インタフェース情報に基づいて応答情報を生成する。
【0038】
また、リクエスト処理部208は、従業員端末4からリクエストを受け付けたことに応じて、そのリクエストに関する情報(以下「アクセス情報」という。)を従業員情報記憶部201に記録する機能(アクセス情報記録機能)を有する。具体的には、リクエスト処理部208はリクエストに含まれる従業員ID又は縁故者IDに基づいて当該リクエストに関する従業員又は縁故者を識別し、そのリクエストに関する情報を従業員ごとのアクセス情報として記録する。本実施形態では、従業員情報に含まれる各従業員のログイン回数、特定操作回数、PV数、紹介数、縁故者登録数、応募数、内定数、採用決定数がアクセス情報として記録されるものとする。
【0039】
この場合、例えばリクエスト処理部208は各従業員がマイページにログインする操作を行った回数をカウントアップすることにより従業員ごとのログイン回数を記録することができる。また、リクエスト処理部208は各従業員がマイページにおいて特定の操作を行うごとに、その実行回数をカウントアップすることにより各従業員による特定操作回数を記録することができる。この場合の特定操作は、特定のリンクやボタン、画像等をクリックする操作であってもよい。
【0040】
また、リクエスト処理部208はリクエストを発行した従業員のPV数の値をカウントアップすることにより従業員ごとのPV数を記録することができる。また、リクエスト処理部208は各従業員が求人を紹介する操作(例えば、紹介の実行を指示するボタン(以下「紹介ボタン」という。)をクリックする操作)を行うごとに、その操作を行った従業員の紹介数の値をカウントアップすることにより従業員ごとの紹介数を記録することができる。また、リクエスト処理部208は縁故者端末5からリクエストを受け付けたことに応じて、そのリクエストを発行した縁故者に求人情報を紹介した従業員の縁故者PV数の値をカウントアップすることにより従業員ごとの縁故者PV数を記録することができる。
【0041】
また、リクエスト処理部208は縁故者によるシステム登録のリクエストを受け付けたことに応じて、そのリクエストを発行した縁故者に求人情報を紹介した従業員の縁故者登録数の値をカウントアップすることにより従業員ごとの縁故者登録数を記録することができる。また、リクエスト処理部208は人事端末3から縁故者の採用状況を更新するリクエストを受け付けたことに応じて、その縁故者に求人情報を紹介した従業員の応募数、内定数又は採用決定数の値をカウントアップすることにより従業員ごとの応募数、内定数及び採用決定数を記録することができる。
【0042】
情報登録部209は、リクエスト処理部208の指示に応じて、従業員情報、求人情報及び縁故者情報の各種情報を自システムに登録する機能を有する。例えば、従業員の登録を行うためのユーザインタフェースがリクエスト処理部208から人事端末3に提供され、採用担当者が当該ユーザインタフェースを用いて人事端末3に従業員登録の操作を入力したとする。この場合、登録対象の従業員の情報を含むリクエストが人事端末3から送信され、そのリクエストがリクエスト処理部208によって受け付けられる。リクエスト処理部208は、リクエストに含まれている従業員の情報を情報登録部209に出力するとともに、その情報を従業員情報に登録することを指示する。情報登録部209は、この指示に応じて当該従業員の情報を従業員情報に登録する。
【0043】
情報取得部210は、リクエスト処理部208の指示に応じて、従業員情報、求人情報及び縁故者情報の各種情報を取得し、取得した情報をリクエスト処理部208に出力する機能を有する。例えば、リクエスト処理部208において、ある従業員のマイページを表示するリクエストが受け付けられたとする。この場合、リクエスト処理部208は、当該従業員のマイページに表示させる従業員情報の取得を情報取得部210に指示する。情報取得部210は、この指示に応じて当該従業員の従業員情報を従業員情報記憶部201から取得し、取得した従業員情報をリクエスト処理部208に出力する。
【0044】
アクセス制御部211は、従業員や縁故者による採用活動支援サーバ2に対するアクセスを制御する機能を有する。例えば、アクセス制御部211は、従業員によるマイページへのログインを認証する。上述したとおり、マイページは採用活動支援サーバ2の利用者に対して提供されるポータルサイトであり、採用活動支援サーバ2が自身の機能を利用者に使用させるために提供するユーザインタフェースの一例である。例えば従業員によるマイページへのログインは以下のような流れで認証される。
【0045】
まず、リクエスト処理部208が従業員によるマイページへのアクセスのリクエストを受け付ける。このリクエストに応じてリクエスト処理部208が、従業員端末4にログイン画面を表示させるための応答情報をインタフェース情報に基づいて生成し、生成した応答情報を従業員端末4に送信する。従業員端末4は、応答情報に基づいてログイン画面を表示させるとともに、資格情報(例えば従業員ID及びパスワード)の入力を受け付け、入力された資格情報を採用活動支援サーバ2に送信する。一方、採用活動支援サーバ2では、リクエスト処理部208が受信された資格情報をアクセス制御部211に出力するとともに、その資格情報により識別される従業員の認証を指示する。
【0046】
アクセス制御部211は、リクエスト処理部208から出力された資格情報と当該従業員について登録済みの資格情報とを比較することにより、当該従業員の正当性を検証し、認証結果をリクエスト処理部208に出力する。ここで当該従業員の正当性が確認された場合には、リクエスト処理部208は従業員端末4にマイページを表示させるための応答情報をインタフェース情報及び当該従業員の従業員情報に基づいて生成して従業員端末4に送信する。これにより当該従業員端末4においてマイページにアクセスすることが可能となる。
【0047】
なお、縁故者や採用担当者の資格情報が登録される場合には、マイページは従業員用のもののほか、縁故者用のものや採用担当者用のものが設けられてもよい。また、この場合、縁故者用のマイページや採用担当者用のマイページへのアクセスについても従業員用のマイページと同様の認証処理が行われてもよい。
【0048】
活動評価部212は、従業員による紹介活動の状況を示す情報、その従業員の縁故者による求人への応募の状況を示す情報、又はその応募に係る選考の状況を示す情報に基づいて、その従業員による紹介活動を評価する機能を有する。具体的には、活動評価部212は、上記の各情報に基づいて、各従業員を、紹介活動の状況に応じた複数のセグメントに分類し、その評価結果を採用担当者にフィードバックする機能を有する。さらに活動評価部212は、従業員による自社求人の紹介活動を促進するために各従業員に対して行われるべきアクションとして、各従業員が分類されたセグメントに応じた所定のアクションを提案する機能を有する。
【0049】
図7は、本実施形態の採用活動支援サーバ2が従業員による自社求人の紹介活動を評価する処理(以下「活動評価処理」という。)の流れを示すフローチャートである。まず、リクエスト処理部208が、活動評価処理の実行を指示するリクエストを受け付ける(ステップS201)。リクエスト処理部208は、受け付けたリクエストが活動評価処理の実行を指示するものであることを識別し、活動評価部212に活動評価処理の実行を指示する。活動評価部212は、活動評価処理の実行に必要な情報の取得を情報取得部210に指示する。具体的には、活動評価部212は、各従業員のアクセス情報の取得を情報取得部210に指示する(ステップS202)。この指示に応じて情報取得部210が従業員情報記憶部201から各従業員のアクセス情報を取得する。情報取得部210は取得した従業員ごとのアクセス情報を活動評価部212に出力する。
【0050】
続いて活動評価部212は、アクセス情報を取得した全従業員のうちからいずれか1人を処理対象の従業員(以下「対象従業員」という。)として選択する(ステップS203)。活動評価部212は、対象従業員のアクセス情報に基づいて対象従業員をセグメント情報に定められたいずれかのセグメントに分類する(ステップS204)。
【0051】
例えば、セグメント情報が
図6の例のように定義されている場合、活動評価部212はSEG01~SEG07のセグメントIDによって識別される7つのセグメントのうちのいずれかに対象従業員を分類する。以下、SEG**のセグメントIDで識別されるセグメントを「セグメントSEG**」と記載して区別するものとする。この場合、具体的には、活動評価部212は、各セグメントの分類条件を参照し、対象従業員のアクセス情報がどの分類条件を満たしているかを判定する。
【0052】
例えば、
図6に例示するように、セグメントSEG01(“リファラル採用に興味がない”)に分類する従業員を、マイページにログインしたことがない従業員(未ログイン者)と定義した場合、活動評価部212はログイン回数が0である従業員をアクセス情報から抽出することによって該当者を識別することができる。活動評価部212は該当者をセグメントSEG01に分類する。例えば
図3の例においては、E003の従業員IDで識別される従業員がセグメントSEG01に分類される。
【0053】
また、例えば、
図6に例示するように、セグメントSEG02(“リアクションしたことがある”)に分類する従業員を、特定の情報に関して情報の閲覧や送信等の操作を1回以上行った者と定義した場合、当該操作を特定操作とすることにより、その実行回数をアクセス情報として記録することができる。例えば、特定の情報が採用担当者が発信した情報である場合、その情報を閲覧する操作(例えば当該情報を掲載したウェブページにアクセスする操作)を特定操作とすることができる。また、例えば、特定の情報が採用担当者が行ったアンケートである場合、そのアンケートに回答する操作(例えばクリック等の操作)をと特定操作とすることができる。この場合、活動評価部212は特定操作回数が1以上である従業員をアクセス情報から抽出することによって該当者を識別することができる。活動評価部212は該当者をセグメントSEG02に分類する。例えば
図3の例においては、E001、E002、E004の従業員IDで識別される従業員がセグメントSEG02に分類される。
【0054】
また、例えば、
図6に例示するように、セグメントSEG03(“リファラル採用に興味がある”)に分類する従業員を、マイページにログインしたことがある従業員(ログイン者)と定義した場合、活動評価部212はログイン回数が1以上である従業員をアクセス情報から抽出することによって該当者を識別することができる。活動評価部212は該当者をセグメントSEG03に分類する。例えば
図3の例においては、E001、E002、E004、E005の従業員IDで識別される従業員がセグメントSEG03に分類される。
【0055】
また、例えば、
図6に例示するように、セグメントSEG04(“まだ紹介したことがない”)に分類する従業員を識別する場合、活動評価部212は、マイページにログインしたことがある従業員であって、紹介数が0である従業員をアクセス情報から抽出することによって該当者を識別することができる。活動評価部212は該当者をセグメントSEG04に分類する。例えば
図3の例においては、E004の従業員IDで識別される従業員がセグメントSEG04に分類される。
【0056】
また、例えば、
図6に例示するように、セグメントSEG05(“すでに紹介したことがある”)に分類する従業員を識別する場合、活動評価部212は紹介数が1以上である従業員をアクセス情報から抽出することによって該当者を識別することができる。活動評価部212は該当者をセグメントSEG05に分類する。例えば
図3の例においては、E001、E002、E005の従業員IDで識別される従業員がセグメントSEG05に分類される。
【0057】
また、例えば、
図6に例示するように、セグメントSEG06(“縁故者の登録に成功している”)に分類する従業員を識別する場合、活動評価部212は応募数が1以上である従業員をアクセス情報から抽出することによって該当者を識別することができる。活動評価部212は該当者をセグメントSEG06に分類する。例えば
図3の例においては、E001、E002の従業員IDで識別される従業員がセグメントSEG06に分類される。
【0058】
また、例えば、
図6に例示するように、セグメントSEG07(“採用が決定した縁故者がいる”)に分類する従業員を識別する場合、活動評価部212は採用決定数が1以上である従業員をアクセス情報から抽出することによって該当者を識別することができる。活動評価部212は該当者をセグメントSEG07に分類する。例えば
図3の例においては、E002の従業員IDで識別される従業員がセグメントSEG07に分類される。活動評価部212は、このようにして得られた対象従業員の分類結果を、対象従業員の評価情報として評価情報記憶部205に記録する(ステップS205)。
【0059】
続いて活動評価部212は、アクセス情報を取得した全従業員についてセグメントへの分類処理を行ったか否かを判定する(ステップS206)。ここで分類処理が行われていない従業員が存在している場合(ステップS206-NO)、活動評価部212は未処理の従業員のうちの1人を次の対象従業員として選択し(ステップS207)、ステップS204に処理を戻す。一方、全従業員について分類処理を完了した場合(ステップS206-YES)、活動評価部212は全従業員について取得された評価情報に基づいて、全従業員の紹介活動の総合的な評価を示す評価情報を生成する(ステップS208)。活動評価部212は生成した評価情報を評価情報記憶部205に記録するとともに、リクエスト処理部208に出力する。
【0060】
リクエスト処理部208が、活動評価部212から取得された評価情報に基づいて、活動評価処理の処理結果を人事端末3に表示させる応答情報を生成し、生成した応答情報を要求元の人事端末3に送信する(ステップS209)。
図8は、このような応答情報によって人事端末3に表示される活動状況画面の具体例を示す図である。
【0061】
例えば
図8に示す活動状況画面G1は、各セグメントに分類された従業員の人数を各セグメントが有する属性とともに表示する表示領域G11を備えている。このように、活動状況画面G1には、リファラル採用に関する活動への積極性を示す指標によって分類された各セグメントに属する従業員の人数に関する情報が出力される。より具体的には、各従業員のPV数、紹介数、縁故者登録数、応募数、内定数及び採用決定数を含むアクセス情報がセグメントごとに定義された所定の条件を満たした従業員の総数がセグメントごとに表示される。そのため、このような情報が表示されることにより、リファラル採用を行う企業の採用担当者は、従業員による自社求人の紹介活動の状況を定性的かつ定量的に把握することが可能になる。
【0062】
また、活動状況画面G1は、従業員による紹介活動を促進するために、各セグメントに分類された従業員に対して行われることが望ましい推奨アクションをセグメントごとに表示する表示領域G12を備えている。このような情報が表示されることにより、リファラル採用を行う企業の担当者は、従業員の紹介活動の状況に応じて適切なアクションをとることが可能となる。
【0063】
さらに活動状況画面G1は、各セグメントに分類された従業員に対する推奨アクションの実行を支援する機能を提供するユーザインタフェースとしてボタンG21~G28を備えている。例えば、ボタンG21~G27は、各セグメントに分類された各従業員に対して、そのセグメントに応じた情報を一斉に配信する機能を提供するものである。
【0064】
例えば、
図6に示したセグメント情報では「リファラル採用に興味がない」セグメントに分類された従業員とは、その分類条件である「ログイン回数が0」を満たす従業員であり、マイページを使用したことが全くない従業員である。このような従業員に対しては、まずマイページにアクセスするきっかけを与えることが重要である。この場合、例えばマイページにログインしたことに対して所定の報酬を与えることが可能であれば、当該セグメントに分類された従業員に対してそのような報酬(ログイン報酬)の内容を通知することが推奨アクションとなり得る。
【0065】
しかしながら、各セグメントに分類された従業員に対する適切なアクションが分かったとしても、従業員数が多い企業などにおいては、個々の従業員に対して情報を発信することは採用担当者にとって非常に大きな負担となり、適切な対応を適切なタイミングで実行することが困難となる場合がある。そのため、ボタンG21~G27のように、各従業員に対する情報の配信を支援するユーザインタフェースが提供されることにより、リファラル採用を行う企業の担当者は、従業員の紹介活動の状況に応じて、適切なタイミングに適切なアクションをとることが可能となる。
【0066】
すなわち、このように構成された実施形態の採用活動支援サーバ2によれば、リファラル採用を行う企業において、各従業員についてリファラル採用に関する活動の状況をより適切に評価することが可能となる。
【0067】
<変形例>
本実施形態の採用活動支援サーバ2は、ネットワークを介して通信可能に接続された複数台の情報処理装置を用いて実装されてもよい。この場合、採用活動支援サーバ2が備える各機能部は、複数の情報処理装置に分散して実装されてもよい。例えば、リクエスト処理部208と、情報登録部209、アクセス制御部211、情報取得部210及び活動評価部212とはそれぞれ異なる情報処理装置に実装されてもよい。
【0068】
アクセス情報記録機能は必ずしもリクエスト処理部208の一部として構成される必要はない。例えば、アクセス情報記録機能は採用活動支援システム1とは異なる外部システムによって提供されるものであってもよい。例えば、このような機能を提供する外部システムとして、ユーザシステムにおいて発生したリクエストに関する情報を収集して分析し、その分析結果をユーザシステムに提供するものがある。このような外部システムを用いる場合、例えば採用活動支援サーバ2は、人事端末3や従業員端末4、縁故者端末5において特定のリクエストを発行する操作がなされた場合に、そのリクエストに関する情報を外部システムに送信するようなユーザインタフェースを提供するように構成されてもよい。
【0069】
本実施形態では、推奨アクションの一例として、リファラル採用活動に参加することによって得られる各種報酬を紹介することを挙げたが、推奨アクションは、このような報酬の紹介に限定されない。推奨アクションは、リファラル採用の活性化を目的として各従業員に対して行われるアクションであれば、どのようなものであってもよい。また、推奨アクションは、リファラル採用活動を実施する企業ごとに異なるアクションが設定されてもよい。
【0070】
また、本実施形態では、推奨アクションとして従業員に紹介される報酬の一例としてログイン報酬を挙げたが、従業員に与えられる報酬はログイン報酬に限定されない。従業員に与えられる報酬は、採用活動支援サーバ2を用いた自社の求人紹介に関する活動であればどのような活動に対する報酬であってもよく、また、どのような条件で報酬を与えるかの条件についても任意の基準に基づいて定められてよい。
【0071】
また、本実施形態の
図6で示したセグメントの属性、セグメントの分類条件も一例であり、これに限定されない。セグメントの属性は、従業員の活動状況を把握するのに適した粒度で任意に定義されてよいし、その分類条件も任意の基準で定められてよい。また、本実施形態では、分類条件の判定に用いるアクセス情報として
図3に示す各値を例示したが、アクセス情報として取得する情報もこれらに限定されないし、アクセス情報として取得される情報は必ずしも数値である必要はない。アクセス情報には、従業員の活動量や青果等の活動状況を把握するのに必要な任意の情報が含まれてよい。例えば、アクセス情報には、各従業員の活動に関する情報のほか、各従業員の縁故者の活動に関する情報が含まれてもよい。
【0072】
上記実施形態における採用活動支援サーバ2は本発明における採用活動支援装置の一例である。また、上記実施形態におけるアクセス情報記録機能は本発明における利用状況記録部の一例である。また、上記実施形態におけるPV数、紹介数、縁故者PV数、縁故者登録数は本発明における紹介活動の状況を示す情報の一例である。また、上記実施形態における応募数は本発明における応募の状況を示す情報の一例である。また、上記実施形態における内定数、採用決定数は本発明における選考の状況を示す情報の一例である。また、上記実施形態におけるPV数は各従業員が従業員機能を使用した回数の一例である。また、上記実施形態における縁故者PV数は縁故者が縁故者機能を使用した回数の一例である。
【0073】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明は、リファラル採用活動を支援する装置、方法及びプログラムに適用可能である。
【符号の説明】
【0075】
1…採用活動支援システム
2…採用活動支援サーバ
201…従業員情報記憶部
202…求人情報記憶部
203…縁故者情報記憶部
204…インタフェース情報記憶部
205…評価情報記憶部
206…セグメント情報記憶部
207…通信部
208…リクエスト処理部
209…情報登録部
210…情報取得部
211…アクセス制御部
212…活動評価部
3…人事端末、
4…従業員端末、
5…縁故者端末