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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-31
(45)【発行日】2024-02-08
(54)【発明の名称】ヒューズ
(51)【国際特許分類】
   H01H 85/175 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
H01H85/175
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020085256
(22)【出願日】2020-05-14
(65)【公開番号】P2021180126
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-01-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000241496
【氏名又は名称】豊田鉄工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106781
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 稔也
(72)【発明者】
【氏名】井出 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】岩田 邦弘
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-181819(JP,A)
【文献】特開2014-082078(JP,A)
【文献】特開2010-272443(JP,A)
【文献】特開平07-201269(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 37/76
H01H 69/02
H01H 85/00 - 87/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶断部、及び前記溶断部を挟んで互いに反対側に延在する一対の端子部を有するヒューズエレメントと、
複数の分割体により構成され、前記溶断部及び消弧剤を収容するケーシングと、
前記ヒューズエレメントの延在方向における前記ケーシングの両端面を被覆する一対の被覆部、及び前記被覆部同士を連結する連結部を有し、前記被覆部及び前記連結部が一体成形された樹脂製の成形体と、を備え、
前記ケーシングの外周面の一部が露出する露出部が設けられている、
ヒューズ。
【請求項2】
複数の前記分割体は、前記延在方向に交差する分割方向において互いに分割された第1ケーシング及び第2ケーシングを含み、
前記露出部が、前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングの双方に設けられている、
請求項1に記載のヒューズ。
【請求項3】
複数の前記連結部が、前記ヒューズエレメントの軸線を中心とする周方向において互いに間隔をおいて設けられている、
請求項2に記載のヒューズ。
【請求項4】
前記連結部は、前記第1ケーシングと前記第2ケーシングとの間を封止する一対の第1連結部を含む、
請求項3に記載のヒューズ。
【請求項5】
前記連結部は、前記第1連結部同士の間にそれぞれ位置する一対の第2連結部を含む、
請求項4に記載のヒューズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒューズに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動車用電気回路などに用いられるヒューズが開示されている。このヒューズは、一対の端子部及び端子部の間に設けられる溶断部を有するヒューズエレメントと、ヒューズエレメントを収容するケーシングと、ケーシングの両端の開口部を塞ぐキャップとを備えている。ヒューズエレメントは、ケーシングの開口部から端子部が突出するようにケーシング内に位置している。ケーシングの開口部の周縁部と、端子部に設けられた当接片との間に、ヒューズエレメントを保持する保持板が差し込まれている。キャップは、有底筒状であり、ケーシングの両端部の外周面及び保持板を覆うように、ケーシングの開口部を塞いでいる。また、ケーシングの内部には、消弧剤が収容されている。
【0003】
こうしたヒューズを備える電気回路においては、電気回路に過電流が流れた場合に、ヒューズエレメントの溶断部が過電流によるジュール熱により溶断して電気回路を開くことにより、電気回路の保護を図る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-129309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ヒューズにおいては、溶断部が溶断する際に衝撃力が発生する。しかしながら、特許文献1に記載のヒューズでは、上記衝撃力によって、ケーシングの両端の開口部を塞ぐキャップが外れるおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、ケーシングの分離を抑制できるヒューズを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためのヒューズは、一対の端子部及び前記端子部同士の間に設けられる溶断部を有するヒューズエレメントと、複数の分割体により構成され、前記溶断部及び消弧剤を収容するケーシングと、前記ヒューズエレメントの延在方向における前記ケーシングの両端面を被覆する一対の被覆部、及び前記被覆部同士を連結する連結部を有し、前記被覆部及び前記連結部が一体成形された樹脂製の成形体と、を備え、前記ケーシングの外周面の一部が露出する露出部が設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態のヒューズの斜視図。
図2】第1実施形態のヒューズの分解斜視図。
図3図1の3-3線に沿った断面図。
図4】第2実施形態のヒューズの斜視図。
図5】第2実施形態のヒューズの分解斜視図。
図6図4の6-6線に沿った断面図。
図7】変形例のヒューズエレメントの斜視図。
図8】変形例のヒューズの斜視図。
図9】変形例のヒューズの斜視図。
図10】変形例の消弧材の斜視図。
図11】変形例のヒューズの分解斜視図。
図12】変形例のヒューズの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1実施形態>
以下、図1図3を参照して、ヒューズの第1実施形態について説明する。
図1図3に示すように、ヒューズは、ヒューズエレメント10、ケーシング20、消弧剤30、及び成形体40を備えている。
【0010】
ヒューズエレメント10は、長尺板状であり、一対の端子部11及び端子部11同士の間に設けられる溶断部12を有している。溶断部12の幅は、端子部11の幅よりも小さい。ヒューズエレメント10は、例えば銅または銅合金製である。
【0011】
ケーシング20は、中空の円柱状である。ケーシング20は、第1ケーシング21及び第2ケーシング22により構成されている。すなわち、第1ケーシング21及び第2ケーシング22が、本発明に係る複数の分割体に相当する。
【0012】
図2に示すように、第1ケーシング21は、半円板状であり、互いに対向する一対の底壁21Aと、底壁21A同士の間に設けられる半割円筒状の周壁21Bとを有している。底壁21Aの端縁には、凹部21Cが設けられている。
【0013】
第2ケーシング22は、第1ケーシング21と同一の形状であり、一対の底壁22A、周壁22B、及び凹部22Cを有している。
第1ケーシング21及び第2ケーシング22は、共に熱可塑性樹脂製である。なお、第1ケーシング21及び第2ケーシング22は、共に熱硬化製樹脂製であってもよい。
【0014】
図2及び図3に示すように、ケーシング20の内部には、ヒューズエレメント10の溶断部12が収容されている。ヒューズエレメント10の一対の端子部11は、第1ケーシング21及び第2ケーシング22の各凹部21C,22Cを通じて外部に突出している。
【0015】
第1ケーシング21及び第2ケーシング22は、ヒューズエレメント10の延在方向Xに直交する分割方向Y(図1図3の上下方向)において互いに分割されている。
消弧剤30は、ケーシング20の内部に収容されている。消弧剤30は、略半割円柱状であり、第1ケーシング21内に収容される第1部分31と、半割円柱状であり、第2ケーシング22内に収容される第2部分32とを有している。第1部分31においてヒューズエレメント10に対向する面には、ヒューズエレメント10を収容する凹部31aが設けられている。凹部31aは、ヒューズエレメント10の溶断部12を含む部分の形状に沿っている。
【0016】
図1及び図3に示すように、成形体40は、第1ケーシング21及び第2ケーシング22の両底壁21A,22Aの外面を被覆する円板状の一対の被覆部41を有している。すなわち、一対の被覆部41は、ヒューズエレメント10の延在方向Xにおけるケーシング20の両端面を被覆している。
【0017】
成形体40は、被覆部41同士を連結する複数の連結部42を有している。被覆部41及び連結部42は、一体成形されている。連結部42は、第1ケーシング21の周壁21Bと第2ケーシング22の周壁22Bとの間を封止する一対の第1連結部43と、第1連結部43同士の間にそれぞれ位置する一対の第2連結部44とを有している。第1連結部43及び第2連結部44が、ヒューズエレメント10の軸線Lを中心とする周方向において互いに間隔をおいて設けられている。
【0018】
成形体40は、熱可塑性樹脂製である。
ケーシング20の外周面、具体的には、第1ケーシング21の周壁21B及び第2ケーシング22の周壁22Bの双方の外面のうち連結部42によって覆われていない部分は、露出部50である。したがって、露出部50は、第1ケーシング21及び第2ケーシング22の双方に設けられている。
【0019】
成形体40は、以下の手順で成形される。
まず、消弧剤30の第1部分31を第1ケーシング21内に収容し、第1部分31の凹部31a内にヒューズエレメント10を収容する。続いて、ヒューズエレメント10、第1部分31、及び第1ケーシングの上に消弧剤30の第2部分32を載置する。続いて、第2部分32の上に第2ケーシング22を載置することで、第1ケーシング21と第2ケーシング22との間に、ヒューズエレメント10の溶断部12を含む部分及び消弧剤30を収容する。続いて、ヒューズエレメント10、第1ケーシング21、第2ケーシング22、及び消弧剤30の組立体を金型内にインサートし、金型内のキャビティ(いずれも図示略)に溶融樹脂を射出することによって成形体40が形成される。このとき、第1ケーシング21の外周面及び第2ケーシング22の外周面のうち金型によって支持される部位によって露出部50が形成される。
【0020】
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)ヒューズエレメント10の延在方向Xにおけるケーシング20の両端面が成形体40の一対の被覆部41によって被覆されるため、ヒューズエレメント10とケーシング20との間の隙間が封止される。また、被覆部41同士が連結部42によって連結されているため、ヒューズエレメント10の溶断部12が溶断する際の衝撃によって第1ケーシング21及び第2ケーシング22が分離することを抑制できる。したがって、ケーシング20の分離を抑制することができる。
【0021】
また、ケーシング20の外周面の一部を露出させる露出部50が設けられているため、ケーシング20の外周面全体が樹脂で覆われる構成に比べて、ケーシング20の内部に発生するジュール熱をケーシング20の外部に放出する性能、すなわちケーシング20の放熱性を高めることができる。
【0022】
(2)第1ケーシング21及び第2ケーシング22は、延在方向Xに直交する分割方向Yにおいて互いに分割されている。露出部50が、第1ケーシング21及び第2ケーシング22の双方に設けられている。
【0023】
こうした構成によれば、露出部50が第1ケーシング21及び第2ケーシング22の双方に設けられているため、ケーシング20の放熱性を一層高めることができる。
また、上記構成によれば、ヒューズエレメント10の溶断部12及び消弧剤30を収容したケーシング20を金型にインサートして成形体40を射出成形する際に、第1ケーシング21及び第2ケーシング22のうち金型によって支持される部位が露出部50となる。このため、成形体40の成形時において、第1ケーシング21及び第2ケーシング22を金型によって支持することができ、第1ケーシング21及び第2ケーシング22が互いに離間することを抑制できる。
【0024】
(3)複数の連結部42が、ヒューズエレメント10の軸線Lを中心とする周方向において互いに間隔をおいて設けられている。
こうした構成によれば、複数の連結部42によって成形体40の剛性が高められる。このため、ヒューズエレメント10の溶断部12が溶断する際の衝撃によって第1ケーシング21と第2ケーシング22とが分離することを一層抑制できる。
【0025】
(4)連結部42は、第1ケーシング21と第2ケーシング22との間を封止する一対の第1連結部43を含んでいる。このため、第1ケーシング21と第2ケーシング22との間から消弧剤30が漏れ出すことを抑制できる。
【0026】
(5)連結部42は、第1連結部43同士の間にそれぞれ位置する一対の第2連結部44を含んでいる。
こうした構成によれば、一対の第1連結部43に加えて、一対の第1連結部43同士の間にそれぞれ位置する一対の第2連結部44によって、成形体40の剛性が高められる。このため、ヒューズエレメント10の溶断部12が溶断する際の衝撃によって第1ケーシング21と第2ケーシング22とが分離することをより一層抑制できる。
【0027】
<第2実施形態>
以下、図4図6を参照して、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態の構成において、第1実施形態と対応する構成については、第1実施形態の符号「**」と同一の符号を付すことにより重複する説明を省略する。
【0028】
図4図6に示すように、ヒューズは、ヒューズエレメント10、ケーシング20、消弧剤30、及び成形体40を備えている。
図5に示すように、ケーシング20は、中空の直方体状である。
【0029】
図5及び図6に示すように、第1ケーシング21は、分割方向Yの一側(図5の上側)に向けて開口する箱状であり、長方形板状の底壁211、互いに対向する一対の側壁212、及び側壁212同士の間に位置する一対の側壁213を有している。各側壁212には、分割方向Yに沿って延在するスリット状の凹部21Cが設けられている。互いに隣り合う側壁212,213の間に形成される4つの角部には、面取り部21Dが設けられている。面取り部21Dは、第1ケーシング21の開口端部に設けられている。
【0030】
第2ケーシング22は、第1ケーシング21の開口を塞ぐ長方形板状の頂壁221と、頂壁221の4つの角部から第1ケーシング21の面取り部21Dに向かって突出する4つの脚部22Dとを有している。
【0031】
各脚部22Dが第1ケーシング21の各面取り部21Dに係合されることで、第1ケーシング21に対して第2ケーシング22が位置決めされる。
ヒューズエレメント10の幅方向は、分割方向Y、すなわち凹部21Cの延在方向に沿っている。
【0032】
消弧剤30は、略直方体状であり、ヒューズエレメント10の一側の面に対向する第1部分31と、直方体状であり、ヒューズエレメント10の上記一側とは反対側の面に対向する第2部分32とを有している。第1部分31においてヒューズエレメント10に対向する面には、ヒューズエレメント10を収容する凹部31aが設けられている。凹部31aは、ヒューズエレメント10の溶断部12を含む部分の形状に沿っている。
【0033】
図4及び図6に示すように、成形体40は、第1ケーシング21の両側壁212の外面及び第2ケーシング22の頂壁221の外面を被覆する長方形板状の一対の被覆部41を有している。すなわち、一対の被覆部41は、ヒューズエレメント10の延在方向Xにおけるケーシング20の両端面を被覆している。
【0034】
連結部42は、第1ケーシング21の側壁212と第2ケーシング22の頂壁221との間を封止する一対の第1連結部43と、第1連結部43同士の間にそれぞれ位置する一対の第2連結部44とを有している。
【0035】
ケーシング20の外周面、具体的には、第1ケーシング21の底壁211の外面、側壁213の外面、及び第2ケーシング22の頂壁221の外面のうち連結部42によって覆われていない部分は、露出部50である。したがって、露出部50は、第1ケーシング21及び第2ケーシング22の双方に設けられている。
【0036】
本実施形態によれば、第1実施形態の作用効果(1)~(5)と同様な作用効果を奏することができる。
<変更例>
上記実施形態は、例えば以下のように変更して実施することもできる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0037】
・第1連結部43同士の間に複数の第2連結部44を設けることもできる。
・一対の第2連結部44の一方または双方を省略することもできる。
・連結部42が第2連結部44を有するものであれば、第1連結部43の一方または双方を省略することができる。すなわち、連結部42は、第1ケーシング21と第2ケーシング22との間を封止しないものであってもよい。
【0038】
・成形体40は、少なくとも1つの連結部42を有するものであればよい。
・露出部50は、第1ケーシング21及び第2ケーシング22のいずれか一方に設けられるものであってもよい。また、露出部50の形状や大きさは適宜変更可能である。
【0039】
・第1ケーシング21及び第2ケーシング22の分割方向Yは、延在方向Xに交差する方向であればよく、延在方向Xに対して直交していなくてもよい。
・ヒューズエレメント10の形状は、第1実施形態及び第2実施形態において例示したものに限定されない。例えば、図7に示すように、ヒューズエレメント10は、延在方向Xにおいて溶断部12を挟む一対の厚板部13を有するものであってもよい。厚板部13は、ヒューズエレメント10の厚さ方向の両側に向かって突出している。
【0040】
こうしたヒューズエレメント10を用いる場合には、図8に示すように、ケーシング20の外周面のうち厚板部13に対応する部分、より詳しくは、ケーシング20の径方向において厚板部13と重なり合う部分に露出部50を設けることがケーシング20の放熱性を高める上で好ましい。また、こうした露出部50を、ケーシング20の径方向において厚板部13と重なり合う部分にのみ設けるようにしてもよい。
【0041】
・複数のヒューズを、成形体40を介して一体形成することもできる。例えば、図9に示すように、第1実施形態において例示したヒューズが複数(この場合、3つ)並設されている。互いに隣り合うヒューズの第1連結部43同士が、連結壁45を介して一体成形されている。このように、ケーシング20が成形体40によって被覆されるため、ヒューズを他のヒューズなどの他部品と容易に一体化することができる。
【0042】
・第1実施形態の消弧剤30を構成する第1部分31の凹部31aを省略することもできる。すなわち、第1部分31を第2部分32と同一形状にすることもできる。また、第2実施形態の消弧剤30についても同様な変更を行うことができる。
【0043】
・消弧剤30は、複数に分割して構成されるものに限定されない。例えば第1実施形態において、略円柱状の消弧材30を採用することもできる。図10に示すように、消弧材30には、ヒューズエレメント10を収容する切欠部30aが軸線方向の全体にわたって設けられている。また、第2実施形態の消弧剤30についても同様な変更を行うことができる。
【0044】
・消弧剤30は、上記各実施形態や変更例において示した固形のものに限定されず、粉体であってもよい。
例えば図11に示すように、第1ケーシング21の内部及び一対の凹部21Cにヒューズエレメント10を挿入する。続いて、第1ケーシング21に対して第2ケーシング22を組み付ける。続いて、第2ケーシング22の頂壁221に設けられた孔222を通じて、ケーシング20の内部に粉状の消弧剤30を充填する。続いて、孔222に栓体223を嵌め入れる。続いて、ヒューズエレメント10、第1ケーシング21、第2ケーシング22、栓体223、及び消弧剤30の組立体を金型内にインサートし、金型内のキャビティ(いずれも図示略)に溶融樹脂を射出することによって成形体40が形成される(図12参照)。このとき、栓体223全体が成形体40の第2連結部44によって覆われる。
【0045】
・ケーシング20を構成する分割体の数は、第1ケーシング21及び第2ケーシング22の2つに限定されず、3つ以上であってもよい。
【符号の説明】
【0046】
10…ヒューズエレメント
11…端子部
12…溶断部
13…厚板部
20…ケーシング
21…第1ケーシング(分割体)
21A…底壁
21B…周壁
21C…凹部
21D…面取り部
22…第2ケーシング(分割体)
22A…底壁
22B…周壁
22C…凹部
22D…脚部
30…消弧剤
30a…切欠部
31…第1部分
32…第2部分
31a…凹部
40…成形体
41…被覆部
42…連結部
43…第1連結部
44…第2連結部
45…連結壁
50…露出部
211…底壁
212,213…側壁
221…頂壁
222…孔
223…栓体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12