IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-31
(45)【発行日】2024-02-08
(54)【発明の名称】画像処理方法および画像処理システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20240201BHJP
   H04N 23/55 20230101ALI20240201BHJP
   H04N 23/67 20230101ALI20240201BHJP
【FI】
H04N23/60 500
H04N23/55 100
H04N23/67 300
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022082140
(22)【出願日】2022-05-19
(65)【公開番号】P2023091707
(43)【公開日】2023-06-30
【審査請求日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】17/555,676
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507296388
【氏名又は名称】采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】VisEra Technologies Company Limited
【住所又は居所原語表記】No.12,Dusing Rd.1, Hsinchu Science Park,Hsin-Chu City,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110000486
【氏名又は名称】弁理士法人とこしえ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】郭 信宏
(72)【発明者】
【氏名】張 育淇
【審査官】高野 美帆子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-107614(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0099836(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109379454(CN,A)
【文献】特開2012-189708(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113645422(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/60
H04N 23/55
H04N 23/67
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面の垂直方向に下方のカメラを用いて第1の画像を得るステップ、
前記第1の画像の第1のサブ画像を判定し、前記第1の画像から前記第1のサブ画像を生成するステップを含み、プロセッサを用いて前記第1の画像を処理するステップであり、前記第1の画像は第1の深さの焦点距離に合わせて前記カメラで撮像され、前記第1のサブ画像は前記第1の画像をフィルタリングして得られる、ステップと、
前記表示画面の垂直方向に下方の前記カメラを用いて第2の画像を得るステップ、
前記第2の画像の第2のサブ画像を判定し、前記第2の画像から第2のサブ画像を生成し、前記第1のサブ画像と前記第2のサブ画像を重畳するステップ
前記プロセッサを用いて前記第2の画像を処理するステップであり、前記第2の画像は第2の深さの焦点距離に合わせて前記カメラで撮像され、前記第2のサブ画像は前記第2の画像をフィルタリングして得られる画像である、ステップ、および
前記第1のサブ画像と前記第2のサブ画像を重畳した後、重畳画像を生成するステップを含み、
前記第1の深さは前記第2の深さと異なり、
前記プロセッサを用いて前記重畳画像の鮮明さを判定するステップ、
前記重畳画像が鮮明であるという判定に応じて、前記重畳画像を出力するステップ、および
前記重畳画像が鮮明でないという判定に応じて、前記表示画面の垂直方向に下方のカメラを用いて第3の画像を得るステップをさらに含む画像処理方法。
【請求項2】
前記第1のサブ画像を判定するステップは、
二層レンズアレイCISを用いて、前記第1の画像の位置情報および方向情報を得るステップ、よび
前記第1の深さを選び、前記第1のサブ画像を得るステップを含み、
前記第2のサブ画像を判定するステップは、
二層レンズアレイCISを用いて、前記第2の画像の位置情報および方向情報を得るステップ、よび
前記第2の深さを選び、前記第2のサブ画像を得るステップを含む請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項3】
前記第1のサブ画像と前記第2のサブ画像を重畳する前に、ユーザによって前記第1のサブ画像および前記第2のサブ画像を選択するステップ、および
前記重畳画像が生成された後、前記重畳画像を出力するステップをさらに含む請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項4】
前記プロセッサを用いて前記第3の画像を処理するステップであり、記プロセッサを用いて前記第3の画像から第3のサブ画像を生成するステップを含み、前記第3の画像は第3の深さの焦点距離に合わせて前記カメラで撮像され、前記第3のサブ画像は前記第3の画像をフィルタリングして得られる画像である、ステップを含み、
前記重畳するステップは、前記第1のサブ画像、前記第2のサブ画像、および前記第3のサブ画像を重畳するステップを含み、
前記第3の深さは、前記第1の深さと前記第2の深さの間である請求項に記載の画像処理方法。
【請求項5】
表示画面、
前記表示画面の垂直方向に下方に配置され、第1の光および第2の光を受光するように構成される二層レンズアレイCIS、および
プロセッサを含み、
前記第1の光の受光に応じて、前記二層レンズアレイCISは、第1の画像を生成し、前記第2の光の受光に応じて、前記二層レンズアレイCISは、第2の画像を生成し、
前記プロセッサは、前記第1の画像の第1のサブ画像と前記第2の画像の第2のサブ画像を重畳して、重畳画像を生成するように構成され、
前記第1の画像は第1の深さの焦点距離に合わせてカメラで撮像され、前記第1のサブ画像は前記第1の画像をフィルタリングして得られ、
前記第2の画像は第2の深さの焦点距離に合わせて前記カメラで撮像され、前記第2のサブ画像は前記第2の画像をフィルタリングして得られ、
前記第1の深さは前記第2の深さと異なり、
前記第1のサブ画像は、前記プロセッサによって前記第1の画像から生成され、
前記第2の画像から生成された前記第2のサブ画像は、重畳されるために、前記プロセッサによって生成され、
前記重畳画像の鮮明さは前記プロセッサによって判定され、
重畳するための前記第1のサブ画像および前記第2のサブ画像は、ユーザによって選択され、
前記表示画面は前記重畳画像を出力し、
前記二層レンズアレイCISは、前記重畳画像が鮮明でないという判定に応じて、第3の光を受光し、
前記第3の光を受光することに応じて、前記二層レンズアレイCISは第3の画像を生成し、
前記プロセッサは、前記第1のサブ画像、前記第2のサブ画像、および前記第3の画像の第3のサブ画像を重畳して、重畳画像を生成するように構成され、
前記第3のサブ画像は、第3の深さを有する前記第3の画像のサブ画像であり、
前記第3の深さは前記第1の深さと前記第2の深さと異なり、
前記表示画面は、前記重畳画像が鮮明であるという判定に応じて前記重畳画像を出力し、
前記第3の深さは、前記第1の深さと前記第2の深さの間にある画像処理システム。
【請求項6】
前記二層レンズアレイCISは、
複数の第1の層レンズを含む第1の層レンズアレイ、
前記第1の層レンズアレイの上方に配置され、複数の第2の層レンズを含む第2の層レンズアレイ、および
複数の画素を含むセンサを含み、
前記第1の層レンズのそれぞれのサイズは、前記複数の画素のそれぞれのサイズと等しく、
前記第2の層レンズのそれぞれのサイズは、前記複数の画素のそれぞれのサイズの3倍以上であり、
前記第1の光および前記第2の光は、前記表示画面、前記第2の層レンズアレイ、および前記第1の層レンズアレイを通過し、次いで前記センサに到達し、
前記第2の層レンズのそれぞれの面積は、前記センサの感知面積の30%以下であり、
前記第1の層レンズアレイと前記第2の層レンズアレイとの間の配置は、三角形配置、長方形配置、六角形配置、および多角形配置のいずれか1つの配置である請求項5に記載の画像処理システム。
【請求項7】
第1のオブジェクトの像は前記第1の画像で鮮明であり、第2のオブジェクトの前記画像は前記第2の画像で鮮明であり、
前記第1のオブジェクトの像は前記第2の画像では鮮明でなく、前記第2のオブジェクトの像は前記第1の画像では鮮明でなく、
前記第1のオブジェクトは前記画像処理システムから離れた前記第1の深さであり、前記第2のオブジェクトは前記画像処理システムから離れた前記第2の深さである請求項6に記載の画像処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理方法および画像処理システムに関するものであり、特に、鮮明な画像を生成することができる画像処理方法および画像処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示画面の下方に配置されたカメラは、透明ディスプレイ、画像処理、およびカメラ設計技術を統合する必要がある。しかしながら、カメラの前にディスプレイ画面を配置すると、ヘイズ、グレア、および色かぶりなどの深刻な問題が生じる。
【0003】
表示画面の周期的スリット構造は、光が画面を通過するときに回折と干渉を引き起こし、これらは、画像がオーバーレイされてぼやけることになる。さらに、撮影されたオブジェクトがカメラから遠く離れている場合、回折現象がより顕著になり、オブジェクトの画像がよりぼやけたものになる。
【0004】
従って、鮮明な画像を生成することができる表示画面の下方の画像処理方法および画像処理システムが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
鮮明な画像を生成することができる画像処理方法および画像処理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態は、表示画面の下方のカメラを用いて第1の画像を得るステップ、プロセッサを用いて第1の画像を処理するステップ、表示画面の下方のカメラを用いて第2の画像を得るステップ、プロセッサを用いて第2の画像を処理するステップ、および第1のサブ画像と第2のサブ画像を重畳した後、重畳画像を生成するステップを含む画像処理方法を提供する。プロセッサを用いて第1の画像を処理するステップは、第1の画像の第1のサブ画像を判定し、第1の画像から、第1の深さを有する第1の画像のサブ画像である第1のサブ画像を撮像するステップを含む。プロセッサを用いて第2の画像を処理するステップは、第2の画像の第2のサブ画像を判定し、第2の画像から、第2の深さを有する第2の画像のサブ画像である第2のサブ画像を撮像し、第1のサブ画像と第2のサブ画像を重畳するステップを含む。第1の深さは第2の深さと異なる。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1のサブ画像を判定するステップは、二層レンズアレイCISを用いて、第1の画像の位置情報および方向情報を得るステップ、第1の画像の複数のサブ画像の複数の深さを判定するステップ、および第1の深さを選び、第1のサブ画像を得るステップを含む。第2のサブ画像を判定するステップは、二層レンズアレイCISを用いて、第2の画像の位置情報および方向情報を得るステップ、第2の画像の複数のサブ画像の複数の深さを判定するステップ、および第2の深さを選び、第2のサブ画像を得るステップを含む。いくつかの実施形態では、画像処理方法は、第1のサブ画像と前記第2のサブ画像を重畳する前に、ユーザによって第1のサブ画像および第2のサブ画像を選択するステップ、および重畳画像が生成された後、重畳画像を出力するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、画像処理方法は、プロセッサを用いて重畳画像の鮮明さを判定するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、画像処理方法は、重畳画像が鮮明であるという判定に応じて、重畳画像を出力するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、画像処理方法は、重畳画像が鮮明でないという判定に応じて、表示画面の下方のカメラを用いて第3の画像を得るステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、画像処理方法は、プロセッサを用いて第3の画像を処理するステップをさらに含む。プロセッサを用いて第3の画像を処理するステップは、第3の画像の第3のサブ画像を判定し、プロセッサを用いて第3の画像から、第1の深さおよび第2の深さと異なる第3の深さを有する第3のサブ画像を撮像するステップを含む。いくつかの実施形態では、重畳するステップは、第1のサブ画像、第2のサブ画像、および第3のサブ画像を重畳するステップを含む。いくつかの実施形態では、第3の深さは、第1の深さと第2の深さの間である。
【0008】
さらに、本発明の実施形態は、表示画面、二層レンズアレイCIS、およびプロセッサを含む画像処理システムを提供する。二層レンズアレイCISは、表示画面の下方に配置され、第1の光および第2の光を受光するように構成される。第1の光の受光に応じて、二層レンズアレイCISは、第1の画像を生成する。第2の光の受光に応じて、二層レンズアレイCISは、第2の画像を生成する。プロセッサは、第1の画像の第1のサブ画像と第2の画像の第2のサブ画像を重畳して、重畳画像を生成するように構成される。第1のサブ画像は、第1の深さを有する第1の画像のサブ画像である。第2のサブ画像は、第2の深さを有する第2の画像のサブ画像である。第1の深さは第2の深さと異なる。
【0009】
いくつかの実施形態では、二層レンズアレイCISは、第1の層レンズアレイ、第2の層レンズアレイ、およびセンサを含む。第1の層レンズアレイは、複数の第1の層レンズを含む。第2の層レンズアレイは、第1の層レンズアレイの上方に配置され、複数の第2の層レンズを含む。センサは複数の画素を含む。第1の層レンズのそれぞれのサイズは、画素のそれぞれのサイズと等しい。第2の層レンズのそれぞれのサイズは、画素のそれぞれのサイズの3倍以上である。いくつかの実施形態では、第1の光および第2の光は、表示画面、第2の層レンズアレイ、および第1の層レンズアレイを通過し、次いでセンサに到達する。第2の層レンズのそれぞれの面積は、センサの感知面積の30%以下である。いくつかの実施形態では、第1の層レンズアレイと第2の層レンズアレイとの間の配置は、三角形配置、長方形配置、六角形配置、または多角形配置であり得る。いくつかの実施形態では、第1のサブ画像は、プロセッサによって第1の画像から撮像され、第2の画像から撮像された第2のサブ画像は、プロセッサによって撮像され、重畳される。重畳画像の鮮明さはプロセッサによって判定される。いくつかの実施形態では、二層レンズアレイCISは、重畳画像が鮮明でないという判定に応じて、第3の光を受光する。第3の光を受光することに応じて、二層レンズアレイCISは第3の画像を生成する。プロセッサは、第1のサブ画像、第2のサブ画像、および第3の画像の第3のサブ画像を重畳して、重畳画像を生成するように構成される。第3のサブ画像は、第3の深さを有する第3の画像のサブ画像である。第3の深さは第1の深さと第2の深さと異なる。いくつかの実施形態では、表示画面は、重畳画像が鮮明であるという判定に応じて重畳画像を出力する。いくつかの実施形態では、第3の深さは、第1の深さと第2の深さの間にある。いくつかの実施形態では、重畳するための第1のサブ画像および第2のサブ画像は、ユーザによって選択される。表示画面は重畳画像を出力する。いくつかの実施形態では、第1のオブジェクトの画像は第1の画像で鮮明であり、第2のオブジェクトの画像は第2の画像で鮮明である。第1のオブジェクトの画像は、第2の画像では鮮明でなく、第2のオブジェクトの画像は、第1の画像では鮮明でない。第1のオブジェクトは、画像処理システムから離れた第1の深さである。第2のオブジェクトは、画像処理システムから離れた第2の深さである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、鮮明な重畳画像を生成できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示のいくつかの実施形態による、画像処理システムおよび第1のオブジェクト、第2のオブジェクト、および第3のオブジェクトの概略図を示している。
図2図2は、本開示のいくつかの実施形態による、二層レンズアレイCISの概略図を示している。
図3A図3Aは、本開示のいくつかの実施形態による、第1の層レンズアレイおよび第2の層レンズアレイの概略図を示している。
図3B図3Bは、本開示のいくつかの実施形態による、第1の層レンズアレイおよび第2の層レンズアレイの概略図を示している。
図3C図3Cは、本開示のいくつかの実施形態による、第1の層レンズアレイおよび第2の層レンズアレイの概略図を示している。
図4A図4Aは、本開示のいくつかの実施形態による、第1の画像、第2の画像、および第3の画像の概略図を示している。
図4B図4Bは、本開示のいくつかの実施形態による、第1の画像、第2の画像、および第3の画像の概略図を示している。
図4C図4Cは、本開示のいくつかの実施形態による、第1の画像、第2の画像、および第3の画像の概略図を示している。
図5A図5Aは、本開示のいくつかの実施形態による、画像処理の概略図を示している。
図5B図5Bは、本開示のいくつかの実施形態による、画像処理の概略図を示している。
図5C図5Cは、本開示のいくつかの実施形態による、画像処理の概略図を示している。
図6】本開示のいくつかの実施形態による、第1のサブ画像、第2のサブ画像、および第3のサブ画像を重畳する概略図を示している。
図7A図7Aは、本開示のいくつかの実施形態による、画像処理方法のフローチャートを示している。
図7B図7Bは、本開示のいくつかの実施形態による、画像処理方法のフローチャートを示している。
図8A図8Aは、本開示のいくつかの実施形態による、もう1つの画像処理方法のフローチャートを示している。
図8B図8Bは、本開示のいくつかの実施形態による、もう1つの画像処理方法のフローチャートを示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次の開示では、異なる特徴を実施するために、多くの異なる実施形態または実施例を提供する。本開示を簡潔に説明するために、複数の要素および複数の配列の特定の実施形態が以下に述べられる。例えば、下記の開示において、第1の特徴が第2の特徴の上(または「上(on)」または「上方(over)」)に形成されるということは、第1と第2の特徴が直接接触して形成される複数の実施形態を含むことができ、且つ第1と第2の特徴が直接接触しないように、付加的な特徴が第1と第2の特徴間に形成される複数の実施形態を含むこともできる。
【0013】
また、本開示は、複数の例において同じ構成要素の符号または文字を繰り返し用いる可能性がある。繰り返し用いる目的は、簡易化した、明確な説明を提供するためのもので、説明される様々な実施形態および/または構成の関係を限定するものではない。また、図の形状、サイズ、または厚さは、説明を明確にするために縮尺通りに描かれない、または簡素化される可能性もある。
【0014】
図1に示すように、本開示のいくつかの実施形態による、画像処理システム100および第1のオブジェクトO1、第2のオブジェクトO2、および第3のオブジェクトO3の概略図を示している。画像処理システム100は、スマートフォン、タブレット、ラップトップなどの電子機器に搭載されることができる。画像処理システム100は、表示画面10、二層レンズアレイCIS20、およびプロセッサ30を含み得る。
【0015】
二層レンズアレイCIS20およびプロセッサ30は、総称してカメラと呼ばれることがある。二層レンズアレイCIS20(またはカメラ)は、表示画面10の下方(below)または下(under)に配置されることができる。プロセッサ30は、二層レンズアレイCIS20に電気的に接続されることができ、その接続は、二層レンズアレイCIS20とプロセッサ30を接続する線によって示されている。
【0016】
いくつかの実施形態では、画像処理システム100は、画像処理システム100に入射する光のプレノプティック関数(POF)を得ることができるライトフィールドカメラであり得る。いくつかの実施形態では、画像処理システム100は、異なる波長を有する入射光に対する4Dプレノプティック関数(POF)を得ることができるライトフィールドカメラであり得る。
【0017】
4Dプレノプティック関数は、平面座標および入射光の方向を含み得る。いくつかの実施形態では、平面座標は、第1のオブジェクトO1、第2のオブジェクトO2、および第3のオブジェクトO3のXおよびY座標であり、それらは、位置情報と呼ばれ得る。いくつかの実施形態では、画像処理システム100に関する第1のオブジェクトO1、第2のオブジェクトO2、および第3のオブジェクトO3の水平角および垂直角であり、これらは方向情報と呼ばれ得る。換言すれば、画像処理システム100は、第1のオブジェクトO1、第2のオブジェクトO2、および第3のオブジェクトO3から入射する光のプレノプティック関数を得ることができる。
【0018】
図1に示されるように、第1のオブジェクトO1は、画像処理システム100から離れている。画像処理システム100と第1のオブジェクトO1との間の距離は、第1の深さD1である。画像処理システム100と第2のオブジェクトO2との間の距離は、第2の深さD2である。画像処理システム100と第3のオブジェクトO3との間の距離は、第3の深さD3である。いくつかの実施形態では、第1の深さD1は、第2の深さD2とは異なる。いくつかの実施形態では、第3の深さD3は、第1の深さD1または第2の深さD2とは異なる。いくつかの実施形態では、第3の深さD3は、第1の深さD1と第2の深さD2との間にある。
【0019】
図1に示されるように、第1の光L1は、第1のオブジェクトO1から画像処理システム100に入射し; 第2の光L2は、第2のオブジェクトO2から画像処理システム100に入射し; 第3の光L3は、第3のオブジェクトO3から画像処理システム100に入射する。
【0020】
画像処理システム100は、第1の光L1を受光し、第1のオブジェクトO1の位置情報および方向情報を得ることができる。画像処理システム100は、第2の光L2を受光し、第2のオブジェクトO2の位置情報および方向情報を得ることができる。画像処理システム100は、第31の光L3を受光し、第3のオブジェクトO3の位置情報および方向情報を得ることができる。
【0021】
図2に示すように、図2は、本開示のいくつかの実施形態による、二層レンズアレイCIS20の概略図を示している。二層レンズアレイCIS20は、第1の層レンズアレイ21、第2の層レンズアレイ22、センサ23、および中間層24を含み得る。第2の層レンズアレイ22は、第1の層レンズアレイ21の上方に配置され、センサ23は、第1の層レンズアレイ21の下方に配置される。換言すれば、第1の層レンズアレイ21は、第2の層レンズアレイ22とセンサ23との間に配置される。中間層24は、第1の層レンズアレイ21と第2の層レンズアレイ22との間に配置される。
【0022】
図2に示されるように、いくつかの実施形態では、第1の光L1、第2の光L2、および第3の光L3は、表示画面10、第2の層レンズアレイ22、中間層24、および第1の層レンズアレイ21を順次に通過し、次いでセンサ23に到達する。
【0023】
図3A図3B、および図3Cに示すように、図3A図3B、および図3Cは、本開示のいくつかの実施形態による、第1の層レンズアレイ21および第2の層レンズアレイ22の概略図を示している。1つの第2の層レンズ221のみが図2に示されているが、第2の層レンズアレイ22が複数の第2の層レンズ221を含んでもよい(図3A図3B、および図3Cを参照されたい)。図2図3A図3B、および図3Cに示すように、第1層レンズアレイ21は、複数の第1層レンズ211を含み得る。第2の層レンズ221のサイズは、第1の層レンズ211のサイズより大きい。いくつかの実施形態では、第2の層レンズ221のサイズは、第1の層レンズ211のサイズの3倍以上である。しかしながら、いくつかの実施形態では、第2の層レンズ221のそれぞれの面積は、センサ23の感知面積の30%以下である(または以上でない)。センサ23の感知領域は、光(または画像)を感知することができるセンサ23の総面積として定義され得る。
【0024】
図3A図3B、および図3Cは、第1の層レンズアレイ21と第2の層レンズアレイ22との間の配置のいくつかの例示的な実施形態を示している。図3A図3B、および図3Cに示されるように、1つの第2の層レンズ221は、いくつかの第1の層レンズ211に対応し得る。第1の層レンズアレイ21と第2の層レンズアレイ22との間の配置は、三角形配置(図3A)、長方形配置(図3B)、六角形配置(図3C)、または多角形配置(図示せず)であり得る。
【0025】
図2に示されるように、センサ23は、複数の画素231を含み得る。いくつかの実施形態では、画素231のそれぞれのサイズは、第1の層レンズ211のそれぞれのサイズと等しい。
【0026】
さらに、いくつかの実施形態では、中間層24の屈折率は、1以上であり得、中間層24の屈折率は、第1の層レンズアレイ21の屈折率以下であり得る。いくつかの実施形態では、中間層24の屈折率は1以上であり得、中間層24の屈折率は第2の層レンズアレイ22の屈折率以下であり得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、第1の層レンズアレイ21の屈折率は、第2の層レンズアレイ22の屈折率と等しくてもよい。いくつかの実施形態では、第1の層レンズアレイ21の屈折率は、第2の層レンズアレイ22の屈折率と等しくなくてもよい。
【0028】
上記の構成により、二層レンズアレイCIS20は、画像処理システム100が、異なる波長の入射光の4Dプレノプティック関数(POF)を得るようにすることができる。
【0029】
図4A図4B、および図4Cに示すように、これらは本開示のいくつかの実施形態による、第1の画像IM1、第2の画像IM2、および第3の画像IM3の概略図を示している。画像処理装置100は、異なる深さに焦点を合わせた画像処理装置100で複数の写真を撮影することできる。図4A図4B、および図4Cに示された実施形態では、画像処理システム100は、3つの写真を撮影することができ、これは、第1の画像IM1、第2の画像IM2、および第3の画像IM3であり得る。
【0030】
図4Aは、第1の画像IM1が、第1の深さD1に焦点を合わせている画像処理システム100によって得られることを示している。具体的には、第1の画像IM1は、第1の光L1を受光している二層レンズアレイCIS20に応じて、二層レンズアレイCIS20によって生成される。第1のオブジェクトO1は、第1の深さD1で画像処理システム100から離れており、第1の画像IM1は、第1の深さD1に焦点を合わせている画像処理システム100によって得られているため、第1の画像IM1の第1のオブジェクトO1は鮮明である。
【0031】
図5A図5B、および図5Cに示すように、本開示のいくつかの実施形態による、画像処理の概略図を示している。画像処理システム100によって得られた画像は、フィルタ関数FFによって処理され得る。フィルタ関数FFは、異なる深さで画像を処理する複数のフィルタ関数を含むことができ、次いで、サブ画像が生成される。いくつかの実施形態では、フィルタ関数FFは、第1の深さのフィルタ関数FF1、第2の深さのフィルタ関数FF2、および第3の深さのフィルタ関数FF3を含み得る。第1の深さフィルタ関数FF1は、第1の深さD1で得られた画像を処理するためのものであり、第2の深さフィルタ関数FF2は、第2の深さD2で得られた画像を処理するためのものであり、第3の深さフィルタ関数FF3は、第3の深さD3で得られた画像を処理するためのものである。
【0032】
図5Aでは、第1の画像IM1は、第1の深さフィルタ関数FF1によって処理される。第1の深さフィルタ関数FF1は、第1の深さD1にない画像をフィルタリングし、第1のサブ画像SIM1が残存する。第1のサブ画像SIM1は、第1の画像IM1で鮮明であり、第1のオブジェクトO1の画像は、第1の画像IM1で鮮明であるため、第1のサブ画像SIM1、第1のオブジェクトO1の画像を含む。即ち、第1の画像IM1で鮮明でない画像(第2のオブジェクトO2および第3のオブジェクトO3の画像など)はフィルタリングされる。
【0033】
図4Bは、第2の画像IM2が、第2の深さD2に焦点を合わせている画像処理システム100によって得られることを示している。具体的には、第2の画像IM2は、第2の光L2を受光している二層レンズアレイCIS20に応じて、二層レンズアレイCIS20によって生成される。第2のオブジェクトO2は、第2の深さD2で画像処理システム100から離れており、第2の画像IM2は、第2の深さD2に焦点を合わせている画像処理システム100によって得られているため、第2の画像IM2の第2のオブジェクトO2は鮮明である。
【0034】
図5Bでは、第2の画像IM2は、第2の深さフィルタ関数FF2によって処理される。第2の深さフィルタ関数FF2は、第2の深さD2にない画像をフィルタリングし、第2のサブ画像SIM2が残存する。第2のサブ画像SIM2は、第2の画像IM2で鮮明であり、第2のオブジェクトO2の画像は、第2の画像IM2で鮮明であるため、第2のサブ画像SIM2は、第2のオブジェクトO2の画像を含む。即ち、第2の画像IM2で鮮明でない画像(第1のオブジェクトO1および第3のオブジェクトO3の画像など)はフィルタリングされる。
【0035】
図4Cは、第3の画像IM3が、第3の深さD3に焦点を合わせている画像処理システム100によって得られることを示している。具体的には、第3の画像IM3は、第3の光L3を受光している二層レンズアレイCIS20に応じて、二層レンズアレイCIS20によって生成される。第3のオブジェクトO3は、第3の深さD3で画像処理システム100から離れており、第3の画像IM3は、第3の深さD3に焦点を合わせている画像処理システム100によって得られているため、第3の画像IM3の第3のオブジェクトO3は鮮明である。
【0036】
図5Cでは、第3の画像IM3は、第3の深さフィルタ関数FF3によって処理される。第3の深さフィルタ関数FF3は、第3の深さD3にない画像をフィルタリングし、第3のサブ画像SIM3が残存する。第3のサブ画像SIM3は、第3の画像IM3で鮮明であり、第3のオブジェクトO3の画像は、第3の画像IM3で鮮明であるため、第3のサブ画像SIM3は、第3のオブジェクトO3の画像を含む。即ち、第3の画像IM3で鮮明でない画像(第1のオブジェクトO1および第3のオブジェクトO3の画像など)はフィルタリングされる。
【0037】
図6に示すように、図6は、本開示のいくつかの実施形態による、第1のサブ画像SIM1、第2のサブ画像SIM2、および第3のサブ画像SIM3を重畳する概略図を示している。第1のサブ画像SIM1、第2のサブ画像SIM2、および第3のサブ画像SIM3を重畳することは、第1のサブ画像SIM1、第2のサブ画像SIM2、および第3のサブ画像SIM3が新しい画像に「合成(merged)」されることを意味する。図6に示されるように、第1のサブ画像SIM1、第2のサブ画像SIM2、および第3のサブ画像SIM3は、プロセッサ30によって、重畳画像SIIMに重畳され得る。
【0038】
重畳画像SIIMは、第1のサブ画像SIM1、第2のサブ画像SIM2、および第3のサブ画像SIM3の組み合わせであるため、全ての深さで鮮明である。また、重畳画像SIIMでは、第1のオブジェクトO1、第2のオブジェクトO2、および第3のオブジェクトO3は鮮明である。
【0039】
上述の実施形態は単に例であり、いくつかの実施形態では、画像処理システム100は、第3の画像IM3を得る必要がないことに留意されたい。即ち、いくつかの実施形態では、画像処理システム100は、第1の画像IM1および第2の画像IM2のみを得て、重畳画像SIIMを生成する。
【0040】
上述の画像処理システム100は、異なる深さで画像を処理することにより、全ての深さで鮮明な重畳画像が生成されるようにすることができる。さらに、上述の画像処理システム100は、光が表示画面を通過した後の回折および干渉影響によって引き起こされた画像のオーバーレイおよびぼやけの問題を解決することができる。
【0041】
図7Aおよび図7Bに示すように、これらは本開示のいくつかの実施形態による、画像処理方法200のフローチャートを示している。いくつかの実施形態では、画像処理方法は、ステップ202から開始することができる。
【0042】
ステップ202では、表示画面10の下方のカメラ(二層レンズアレイCIS20およびプロセッサ30)は、第1の光L1を受光し、カメラを第1の深さD1に焦点を合わせることによって、第1の画像IM1を取得する。次いで、画像処理方法200は、ステップ204に進む。
【0043】
ステップ204では、第1の画像IM1は、プロセッサ30によって処理される。ステップ204は、ステップ2041およびステップ2042を含み得る。ステップ2041では、プロセッサ30によって、第1の画像IM1の第1のサブ画像SIM1が第1の深さD1にあると判定される。ステップ2041は、ステップ2041aを含み得る。ステップ2041aでは、第1のサブ画像SIM1の位置情報および方向情報は、二層レンズアレイCIS20によって得られる。ステップ2042では、第1のサブ画像SIM1は、第1の画像IM1から撮像される。次いで、画像処理方法200は、ステップ206に進む。
【0044】
ステップ206では、表示画面10の下方のカメラ(二層レンズアレイCIS20およびプロセッサ30)は、第2の光L2を受光し、第2の画像IM2は、カメラを第2の深さD2に焦点を合わせることによって得られる。次いで、画像処理方法200は、ステップ208に進む。
【0045】
ステップ208では、第2の画像IM2は、プロセッサ30によって処理される。ステップ208は、ステップ2081およびステップ2082を含み得る。ステップ2081では、プロセッサ30によって、第2の画像IM2の第2のサブ画像SIM2が第2の深さD2にあると判定される。ステップ2081は、ステップ2081aを含み得る。ステップ2081aでは、第2のサブ画像SIM2の位置情報および方向情報は、二層レンズアレイCIS20によって得られる。ステップ2082では、第2のサブ画像SIM2は、第2の画像IM2から撮像される。次いで、画像処理方法200は、ステップ210に進む。
【0046】
ステップ210では、ユーザは、第1のサブ画像SIM1および第2のサブ画像SIM2を選択する。次いで、画像処理方法200は、ステップ212に進む。
【0047】
ステップ212では、プロセッサ30によって第1のサブ画像SIM1および第2のサブ画像SIM2が重畳される。次いで、画像処理方法200は、ステップ214に進む。
【0048】
ステップ214では、重畳画像SIIMは、プロセッサ30が第1のサブ画像SIM1および第2のサブ画像SIM2を重畳した後、プロセッサ30によって生成される。次いで、画像処理方法200は、ステップ216に進む。
【0049】
ステップ216では、重畳画像SIIMは、表示画面10に出力される。
【0050】
図8Aおよび図8Bに示すように、これらは本開示のいくつかの実施形態による、画像処理方法300のフローチャートを示している。いくつかの実施形態では、画像処理方法は、ステップ302から開始することができる。
【0051】
ステップ302では、表示画面10の下方のカメラ(二層レンズアレイCIS20およびプロセッサ30)は、第1の光L1を受光し、第1の画像IM1は、カメラを第1の深さD1に焦点を合わせることによって得られる。次いで、画像処理方法300は、ステップ304に進む。
【0052】
ステップ304では、第1の画像IM1は、プロセッサ30によって処理される。ステップ304は、ステップ3041およびステップ3042を含み得る。ステップ3041では、プロセッサ30によって、第1の画像IM1の第1のサブ画像SIM1が第1の深さD1にあると判定される。ステップ3041は、ステップ3041aを含み得る。ステップ3041aでは、第1のサブ画像SIM1の位置情報および方向情報は、二層レンズアレイCIS20によって得られる。ステップ3042では、第1のサブ画像SIM1は、第1の画像IM1からプロセッサ30によって撮像される。次いで、画像処理方法300は、ステップ306に進む。
【0053】
ステップ306では、表示画面10の下方のカメラ(二層レンズアレイCIS20およびプロセッサ30)は、第2の光L2を受光し、第2の画像IM2は、カメラを第2の深さD2に焦点を合わせることによって得られる。次いで、画像処理方法300は、ステップ308に進む。
【0054】
ステップ308では、第2の画像IM2は、プロセッサ30によって処理される。ステップ308は、ステップ3081およびステップ3082を含み得る。ステップ3081では、プロセッサ30によって、第2の画像IM2の第2のサブ画像SIM2が第2の深さD2にあると判定される。ステップ3081は、ステップ3081aを含み得る。ステップ3081aでは、第2のサブ画像SIM2の位置情報および方向情報は、二層レンズアレイCIS20によって得られる。ステップ3082では、第2のサブ画像SIM2は、第2の画像IM2からプロセッサ30によって撮像される。次いで、画像処理方法300は、ステップ310に進む。
【0055】
ステップ310では、サブ画像(第1のサブ画像SIM1および第2のサブ画像SIM2を含み得る)は、プロセッサ30によって重畳される。次いで、画像処理方法300は、ステップ312に進む。
【0056】
ステップ312では、重畳画像SIIMは、プロセッサ30が第1のサブ画像SIM1および第2のサブ画像SIM2を重畳した後、プロセッサ30によって生成される。次いで、画像処理方法300は、ステップ314に進む。
【0057】
ステップ314では、重畳画像SIIMの鮮明さは、プロセッサ30によって判定される。次いで、画像処理方法300は、重畳画像SIIMが鮮明でないと判定された場合、ステップ316に進む。次いで、画像処理方法300は、重畳画像SIIMが鮮明でないと判定された場合、ステップ320に進む。
【0058】
ステップ316では、表示画面10の下方のカメラ(二層レンズアレイCIS20およびプロセッサ30)は、第3の光L3を受光し、第3の画像IM3は、カメラを第3の深さD3に焦点を合わせることによって得られる。第3の深さD3は、第1の深さD1および第2の深さD2とは異なる。いくつかの実施形態では、第3の深さD3は、第1の深さD1と第2の深さD2との間にある。次いで、画像処理方法300は、ステップ318に進む。
【0059】
ステップ318では、第3の画像IM3は、プロセッサ30によって処理される。ステップ318は、ステップ3181およびステップ3182を含み得る。ステップ3181では、プロセッサ30によって、第3の画像IM3の第3のサブ画像SIM3が第3の深さD3にあると判定される。ステップ3181は、ステップ3181aを含み得る。ステップ3181aでは、第3のサブ画像SIM3の位置情報および方向情報は、二層レンズアレイCIS20によって得られる。ステップ3182では、第3のサブ画像SIM3は、第3の画像IM3からプロセッサ30によって撮像される。次いで、画像処理方法300は、ステップ320に進む。次いで、画像処理方法300は、ステップ310に戻る。
【0060】
ステップ310~318は、数回繰り返されることができ、複数のサブ画像は鮮明な重畳画像を生成する目的で、撮影されることができることに留意されたい。
【0061】
ステップ320では、重畳画像SIIMは、表示画面10に出力される。
【0062】
ステップの順序は変更可能であることに留意されたい。例えば、ステップ206は、ステップ204の前に行なわれてもよく、またはステップ306は、ステップ304の前に行なわれてもよい。
【0063】
上述の画像処理方法200および画像処理方法300は、異なる深さで画像を処理することにより、全ての深さで鮮明な重畳画像が生成されるようにすることができる。さらに、上述の画像処理方法200および画像処理方法300は、光が表示画面を通過した後の回折および干渉影響によって引き起こされた画像のオーバーレイおよびぼやけの問題を解決することができる。
【0064】
本開示は、実施例の方法を用いて、且つ実施形態の観点から記述されてきたが、本開示は開示された実施形態に限定するものではないということを理解されたい。逆に、(当業者には明らかであるように)種々の変更及び同様の配置を含むように意図される。よって、添付の特許請求の範囲は、全てのそのような変更および類似の配置を包含するように、最も広義な解釈が与えられるべきである。
【符号の説明】
【0065】
100 画像処理システム
O1 第1のオブジェクト
O2 第2のオブジェクト
O3 第3のオブジェクト
10 表示画面
20 二層レンズアレイCIS
21 第1の層レンズアレイ
22 第2の層レンズアレイ
23 センサ
24 中間層
211 第1の層レンズ
221 第2の層レンズ
231 画素
30 プロセッサ
D1 第1の深さ
D2 第2の深さ
D3 第3の深さ
L1 第1の光
L2 第2の光
L3 第3の光
IM1 第1の画像
IM2 第2の画像
IM3 第3の画像
FF1 第1の深さのフィルタ関数
FF2 第2の深さのフィルタ関数
FF3 第3の深さのフィルタ関数
SIM1 第1のサブ画像
SIM2 第2のサブ画像
SIM3 第3のサブ画像
SIIM 重畳画像
X、Y、Z 座標
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6
図7A
図7B
図8A
図8B