(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-31
(45)【発行日】2024-02-08
(54)【発明の名称】衣類処理機及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
D06F 31/00 20060101AFI20240201BHJP
D06F 35/00 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
D06F31/00
D06F35/00 Z
(21)【出願番号】P 2022509112
(86)(22)【出願日】2020-08-14
(86)【国際出願番号】 CN2020109077
(87)【国際公開番号】W WO2021031987
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】201910760173.6
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】呂佩師
(72)【発明者】
【氏名】許升
(72)【発明者】
【氏名】趙志強
(72)【発明者】
【氏名】趙新宇
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-196724(JP,A)
【文献】国際公開第2011/064941(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 31/00
D06F 35/00
D06F 95/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1衣類処理装置及び第2衣類処理装置と、
衣類を収容するための衣類収容室を有する衣類収容装置と、
前記衣類処理装置間及び/又は前記衣類収容装置と前記衣類処理装置との間における衣類の搬送に用いられる搬送装置
と、
搬送装置が衣類収容装置内の衣類を第1の衣類処理装置内または第2の衣類処理装置内へ搬送するよう制御するための主制御システムを含み、
前記第1の衣類処理装置または前記第2の衣類処理装置が同一の処理を行う場合、前記第1の衣類処理装置および前記第2の衣類処理装置が前記主制御システムによって動作中か否かを判断し、
前記第1衣類処理装置は動作していないが、前記第2衣類処理装置は動作中の場合、前記主制御システムは、前記搬送装置によって衣類量がM1以下の衣類を第1衣類処理装置内に搬送するよう制御し、
前記第1衣類処理装置は動作中であるが、前記第2衣類処理装置は動作していない場合、主制御システムは、搬送装置によって衣類量がM2以下の衣類を第2衣類処理装置内に搬送するよう制御し、
前記第1衣類処理装置及び前記第2衣類処理装置がいずれも動作していない場合、主制御システムは、衣類収容装置内の衣類量に基づいて前記第1衣類処理装置及び前記第2衣類処理装置への割り当てを行い、
M1は前記第1衣類処理装置の最大荷重であり、M2前記第2衣類処理装置の最大荷重であることを特徴とする、衣類処理機の制御方法。
【請求項2】
衣類量≦M1の場合、主制御システムは、搬送装置が衣類を全て第1衣類処理装置内に搬送するよう制御し、
M1<衣類量<(M1+M2)の場合、主制御システムは、搬送装置によって衣類量がM1の衣類を第1衣類処理装置に搬送し、残りの衣類を第2衣類処理装置に搬送するよう制御するか、衣類を最大収容量の比率に基づいて2組の衣類処理装置内にそれぞれ搬送するよう制御し、
衣類量≧(M1+M2)の場合、主制御システムは、搬送装置によって衣類量がM1の衣類を第1衣類処理装置に搬送し、衣類量がM2の衣類を第2衣類処理装置に搬送するよう制御することを特徴とする請求項
1に記載の衣類処理機の制御方法。
【請求項3】
第1衣類処理装置及び第2衣類処理装置と、
衣類を収容するための衣類収容室を有する衣類収容装置と、
前記衣類処理装置間及び/又は前記衣類収容装置と前記衣類処理装置との間における衣類の搬送に用いられる搬送装置と、
搬送装置が衣類収容装置内の衣類を第1の衣類処理装置内または第2の衣類処理装置内へ搬送するよう制御するための主制御システムを含み、
前記第1衣類処理装置は洗濯装置であり、前記第2衣類処理装置は衣類乾燥装置であ
る場合、前記主制御システムは、洗濯装置の洗浄が完了したあと、
前記衣類乾燥装置が動作中か否かを判断し、
動作中でない場合、主制御システムは、搬送装置が洗濯装置内の衣類を衣類乾燥装置内に搬送するよう制御し、
動作中の場合、主制御システムは、洗濯装置が次の衣類を洗浄する必要があるか否かを更に判断し、
洗浄
を行う場合、
前記主制御システムは、
衣類乾燥装置の動作が終了してから、前記搬送装置が洗濯装置内の衣類を衣類収容装置内に搬送するよう制御し、
前記搬送装置が衣類収容装置内の衣類を衣類乾燥装置内に搬送するよう制御
することを特徴とする、衣類処理機の制御方法。
【請求項4】
洗濯装置内の衣類量がM2を超えていない場合、
前記主制御システムは、
前記搬送装置が洗濯装置内の全ての衣類を衣類乾燥装置内に搬送するよう制御し、
洗濯装置内の衣類量がM2を超えている場合、
前記主制御システムは、
前記搬送装置によって洗濯装置内の衣類量がM2の衣類を衣類乾燥装置内に搬送し、残りの衣類を衣類収容装置内に搬送するよう制御することを特徴とする請求項
2に記載の衣類処理機の制御方法。
【請求項5】
前記主制御システムは、第1衣類処理装置/第2衣類処理装置が衣類の処理を完了したあと、機能モジュールによる衣類の処理が必要か否かを判断し、必要な場合、主制御システムは、搬送装置が衣類を衣類収容装置内の然るべき機能モジュールを有するサブ室に搬送するよう制御することを特徴とする請求項
1~4のいずれか1項に記載の衣類処理機の制御方法。
【請求項6】
第1衣類処理装置及び第2衣類処理装置と、
衣類を収容するための衣類収容室を有する衣類収容装置と、
前記衣類処理装置間及び/又は前記衣類収容装置と前記衣類処理装置との間における衣類の搬送に用いられる搬送装置と、
搬送装置が衣類収容装置内の衣類を第1の衣類処理装置内または第2の衣類処理装置内へ搬送するよう制御するための主制御システムを含む衣類処理機の制御方法であって、
前記主制御システムは、第1衣類処理装置/第2衣類処理装置が衣類の処理を完了したあと、機能モジュールによる衣類の処理が必要か否かを判断し、必要な場合、
前記主制御システムは、搬送装置が衣類を衣類収容装置内の然るべき機能モジュールを有するサブ室に搬送するよう制御することを特徴とす
る衣類処理機の制御方法。
【請求項7】
前記衣類収容装置は、収納モジュール、消毒モジュール、アイロンモジュール、脱臭モ
ジュール、衣類折り畳みモジュールのうちの少なくとも1つの機能モジュールを含み、及び/又は、前記衣類収容装置は、計量モジュール、カウントモジュール、識別モジュール
のうちの少なくとも1つの情報モジュールを含
むことを特徴とする請求項
5または6に記載の衣類処理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用電気製品の分野に属し、具体的には、衣類処理機及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
日常生活において、人間による衣類の処理には複数の手順が含まれ、例えば、衣類の洗浄、乾燥、ケア、アイロンがけ、折り畳み、収納等が行われる。上記のプロセスは、例えば、洗濯機、衣類乾燥機、洗濯乾燥一体機、ケア機、衣類畳み機等の対応する衣類処理装置によって実現可能であり、衣類をより良く処理し得るよう、家庭内に複数の衣類処理装置を設置して異なる処理過程を達成する場合もある。これにより、衣類を清潔に維持可能となり、衣類が傷付くこともない。しかし、ユーザは、衣類の処理過程において、洗浄済みの衣類を洗濯機から取り出して衣類乾燥機に投入し、最終的には衣類の清浄化及び平滑化を実現する必要がある。この過程では、1つの衣類処理装置から別の衣類処理装置に移す際に、いずれもユーザが関与しなければ、次の処理過程を実施することができない。
【0003】
従来技術では、更に、同一の衣類処理機に2種類又は2種類以上の機能が備わっており、衣類の洗浄、乾燥、折り畳み等を同時に実現する一体機も存在する。且つ、当該衣類処理機は、動作過程で互いに独立的な複数の処理室を含んでいる。そのため、使用過程において、ユーザは、やはり衣類を1つの部屋から取り出して別の部屋に投入し、次の処理過程を行う必要がある。
【0004】
ユーザは、処理過程において、各衣類処理装置が処理を完了したか否かを観察しつつ、手作業で衣類を次の処理装置に投入せねばならない。つまり、処理過程全般にわたって人為的な補助が不可欠であり、ユーザの時間を浪費するほか、ユーザの体力を消耗させる。更に、ユーザは、衣類をどの処理装置に投入すべきかや、衣類が完全に出し入れされたか否かを自身で判断する必要があるが、この過程ではより多くの力を消耗する。また、各衣類処理装置の処理過程は互いに独立しており、処理時間が異なっている。そのため、衣類処理装置の動作状態に基づいて相応の処理を行う必要もある。
【0005】
従来技術では、衣類に対し複数の手順からなる処理を行うにあたり、フロー全体のスマート化及び自動化を実現できていない。以上に鑑みて、本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消するために、衣類処理機及びその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的課題を解決するために、本発明で採用する技術方案の基本思想は以下の通りである。
【0008】
衣類処理機は、少なくとも2組の衣類処理装置と、衣類を収容するための衣類収容室を有する衣類収容装置と、衣類処理装置間及び/又は衣類収容装置と衣類処理装置の間における衣類の搬送に用いられる搬送装置、を含む。
【0009】
前記衣類処理機は、第1衣類処理装置及び第2衣類処理装置を含む。前記衣類収容装置は第1衣類処理装置と第2衣類処理装置の間に設置される。或いは、前記衣類収容装置は衣類処理機の一方の側に設置される。好ましくは、前記第1衣類処理装置、第2衣類処理装置、衣類収容装置は、同一側に位置する投入口をそれぞれ有している。前記搬送装置は、駆動機構及び挟持機構を含んでおり、駆動機構が挟持機構を投入口側で運動させる。
【0010】
前記第1衣類処理装置は衣類を洗浄するための洗濯装置であり、前記第2衣類処理装置は衣類乾燥のための衣類乾燥装置である。前記衣類乾燥装置は前記洗濯装置の上方に位置している。前記衣類収容室は、洗浄待機中の衣類を投入するための第1室、及び/又は、洗浄済みの乾燥待機中衣類を投入するための第2室、及び/又は、乾燥完了後の衣類を投入するための第3室を含む。
【0011】
前記衣類収容装置は、収納モジュール、消毒モジュール、アイロンモジュール、脱臭モジュール、衣類折り畳みモジュールのうちの少なくとも1つの機能モジュールを含む。及び/又は、前記衣類収容装置は、計量モジュール、カウントモジュール、識別モジュールのうちの少なくとも1つの情報モジュールを含む。
【0012】
好ましくは、前記衣類収容室は複数のサブ室に分割される。前記サブ室は、1又は複数のモジュールに対応して設置される。
【0013】
上述した衣類処理機の制御方法において、前記衣類処理機は主制御システムを有する。主制御システムは、搬送装置が衣類処理装置間及び/又は衣類収容装置と衣類処理装置の間で衣類を搬送するよう制御する。
【0014】
主制御システムは、搬送装置が衣類収容装置内の衣類を衣類処理装置内へ搬送するよう制御する。好ましくは、前記主制御システムは、計量モジュール及び/又はカウントモジュール及び/又は識別モジュールと通信接続することで衣類量を取得する。衣類収容装置内の衣類量が所定の衣類量に達すると、主制御システムは、搬送装置が衣類を第1衣類処理装置/第2衣類処理装置内に搬送するよう制御する。
【0015】
更に好ましくは、第1衣類処理装置は最大収容量M1を有しており、第2衣類処理装置は最大収容量M2を有している。主制御システムは、搬送装置が各々の最大収容量を超えない衣類を対応する衣類処理装置内に搬送するよう制御する。
【0016】
2組の衣類処理装置は衣類に対し同一の処理を行い、主制御システムは衣類処理装置が動作中か否かを判断する。
【0017】
第1衣類処理装置は動作していないが、第2衣類処理装置は動作中の場合、主制御システムは、搬送装置によって衣類量がM1以下の衣類を第1衣類処理装置内に搬送するよう制御する。
【0018】
第1衣類処理装置は動作中であるが、第2衣類処理装置は動作していない場合、主制御システムは、搬送装置によって衣類量がM2以下の衣類を第2衣類処理装置内に搬送するよう制御する。
【0019】
第1衣類処理装置及び第2衣類処理装置がいずれも動作していない場合、主制御システムは、衣類収容装置内の衣類量に基づいて2組の衣類処理装置への割り当てを行う。
【0020】
好ましくは、衣類量≦M1の場合、主制御システムは、搬送装置が衣類を全て第1衣類処理装置内に搬送するよう制御する。
【0021】
M1<衣類量<(M1+M2)の場合、主制御システムは、搬送装置によって衣類量がM1の衣類を第1衣類処理装置に搬送し、残りの衣類を第2衣類処理装置に搬送するよう制御するか、衣類を最大収容量の比率に基づいて2組の衣類処理装置内にそれぞれ搬送するよう制御する。
【0022】
衣類量≧(M1+M2)の場合、主制御システムは、搬送装置によって衣類量がM1の衣類を第1衣類処理装置に搬送し、衣類量がM2の衣類を第2衣類処理装置に搬送するよう制御する。
【0023】
前記第1衣類処理装置は洗濯装置であり、前記第2衣類処理装置は衣類乾燥装置である。主制御システムは、洗濯装置の洗浄が完了したあと、衣類乾燥装置が動作中か否かを判断する。
【0024】
動作中でない場合、主制御システムは、搬送装置が洗濯装置内の衣類を衣類乾燥装置内に搬送するよう制御する。
【0025】
動作中の場合、主制御システムは、洗濯装置が次の衣類を洗浄する必要があるか否かを更に判断する。洗浄が必要な場合、主制御システムは、搬送装置が洗濯装置内の衣類を衣類収容装置内に搬送するよう制御する。そして、衣類乾燥装置の動作が終了してから、主制御システムは、搬送装置が衣類収容装置内の衣類を衣類乾燥装置内に搬送するよう制御する。
【0026】
好ましくは、洗濯装置内の衣類量がM2を超えていない場合、主制御システムは、搬送装置が洗濯装置内の全ての衣類を衣類乾燥装置内に搬送するよう制御する。
【0027】
洗濯装置内の衣類量がM2を超えている場合、主制御システムは、搬送装置によって洗濯装置内の衣類量がM2の衣類を衣類乾燥装置内に搬送し、残りの衣類を衣類収容装置内に搬送するよう制御する。
【0028】
前記第1衣類処理装置、前記第2衣類処理装置には計量モジュールがそれぞれ設置されている。また、制御方法は次の通りである。
【0029】
主制御システムは、搬送装置が衣類処理装置間及び/又は衣類収容装置と衣類処理装置の間で衣類を搬送するよう制御する際に、起点装置内の衣類の重量M0を取得してから、搬送過程で標的装置内の衣類の重量Mをリアルタイムで取得する。そして、MとM0の差分値が所定の範囲内となったときに、主制御システムは全ての衣類の搬送が完了したと判断して、搬送装置が搬送を停止するよう制御する。
【0030】
主制御システムは、第1衣類処理装置/第2衣類処理装置が衣類の処理を完了したあと、機能モジュールによる衣類の処理が必要か否かを判断する。そして、必要な場合、主制御システムは、搬送装置が衣類を衣類収容装置内の然るべき機能モジュールを有するサブ室に搬送するよう制御する。
【発明の効果】
【0031】
上記の技術方案を用いることで、本発明は従来技術と比較して以下の有益な効果を有する。
【0032】
(1)衣類処理機は、搬送装置及び衣類収容装置を有しており、衣類を1つの衣類処理装置から別の衣類処理装置に自動的に搬送可能である。且つ、衣類収容装置と衣類処理装置の間で搬送することも可能である。これにより、ユーザの介入が不要となり、衣類処理過程の自動化が実現されるため、ユーザの時間と体力が節約される。
【0033】
(2)衣類収容装置は、異なる段階の衣類を収容するためのサブ室を含むほか、更に、機能モジュールを有して衣類に対し異なる処理を行うサブ室を含んでもよい。衣類収容装置は、衣類処理装置に存在しない機能を補足可能であるとともに、衣類の搬送について中継の目的を達成可能である。また、情報モジュールを合わせて設置すれば、衣類処理過程のスマート化が実現される。
【0034】
(3)第1衣類処理装置と第2衣類処理装置の機能は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。主制御システムは、装置の動作状態や最大収容量等のパラメータに基づいて衣類を割り当て可能なため、待機時間を節約し、合理的にアイドル装置を利用するとの目的が達成される。
【0035】
(4)衣類処理装置、搬送装置及び衣類収容装置は合理的に配置される。また、搬送装置の外部には装飾材が設けられているため、外観が美しく、家庭内での使用に適している。
【0036】
以下に、図面を組み合わせて、本発明の具体的実施形態につき更に詳細に述べる。
【0037】
図面は、本発明の一部として、本発明の更なる理解のために用いられる。また、本発明の概略的実施例及びその説明は本発明の解釈のために用いられるが、本発明を不当に限定するものではない。なお、言うまでもなく、以下で記載する図面は実施例の一部にすぎず、当業者であれば、創造的労働を要さないことを前提に、これらの図面から更にその他の図面を得ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】
図1は、本発明における衣類処理機の正面図である。
【
図2】
図2は、本発明における衣類処理装置の斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明における衣類処理機の搬送装置の内部構造の正面図である。
【
図5】
図5は、本発明における衣類処理機の搬送装置の内部構造の平面図である。
【
図6】
図6は、本発明における衣類収容装置の位置の概略図である。
【
図7】
図7は、本発明における衣類収容装置が複数の部屋を有する場合の概略図である。
【
図8】
図8は、本発明における衣類処理装置の搬送装置の概略図である。
【
図9】
図9は、本発明における衣類収容装置の位置の概略図である。
【
図12】
図12は、本発明における衣類処理機の制御方法である。
【
図13】
図13は、本発明における衣類処理機の制御方法である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
説明すべき点として、これらの図面及び文字記載は何らかの方式で本発明の構想の範囲を制限するとの意図ではなく、特定の実施例を参照して当業者に本発明の概念を説明するためのものである。
【0040】
本発明における実施例の目的、技術方案及び利点をより明確とすべく、以下では、本発明の実施例にかかる図面を組み合わせて、実施例の技術方案につき明瞭簡潔に述べる。なお、以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
【0041】
本発明の記載において、説明すべき点として、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「内」、「外」等の用語で示される方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、且つ特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと理解すべきではない。
【0042】
本発明の記載において、説明すべき点として、別途明確に規定及び限定しない限り、「装着する」、「連なる」、「接続する」との用語は広義に解釈すべきである。例えば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよい。また、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。更には、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよい。当業者であれば、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【0043】
衣類を着用したあと、人々は衣類を処理する必要がある。本発明は、衣類を処理可能な衣類処理機に関する。処理方式は、洗浄、乾燥、ケア、アイロンがけ、折り畳み等とすることができる。本発明の衣類処理機は、少なくとも2組の衣類処理装置を含む。衣類処理装置は、洗濯装置、衣類乾燥装置であってもよいし、脱臭装置、アイロン装置、折り畳み装置、収納装置であってもよいし、衣類を処理するその他の装置であってもよい。2組の衣類処理装置は上記装置のいずれかとすることができる。好ましくは、2組の衣類処理装置は機能の異なる衣類処理装置である。
【0044】
当該衣類処理機は、洗濯装置及び衣類乾燥装置を含むことが好ましい。当該衣類処理機の占有面積を節約するために、2組の衣類処理装置は上下に積層可能とする。上部の空間を利用可能とすることで、占有面積が小さくなる。
【0045】
本発明の衣類処理装置の自動化及びスマート化を実現するために、本発明の衣類処理機は搬送装置を更に含む。搬送装置の役割は、1つの衣類処理装置内の衣類を別の衣類処理装置内に搬送可能とすることである。衣類が1つ前の衣類処理装置での処理を終えたあと、搬送装置は衣類を自動的に次の衣類処理装置に搬送して次の処理を行う。これにより、ユーザが手作業で衣類を移す必要がなくなる。
【実施例1】
【0046】
図1に示すように、本発明の衣類処理機は、第1衣類処理装置1及び第2衣類処理装置2を含む。第1衣類処理装置は第1処理槽を含み、衣類を第1処理槽に投入して処理可能である。第1処理槽の槽口には第1扉体11が設けられている。第1扉体は、密閉された空間を第1処理槽内に形成して衣類を処理可能とする。また、これに対応して、第2衣類処理装置は第2処理槽を含む。第2処理槽の槽口には第2扉体21が設けられている。
【0047】
本発明の衣類処理機の自動化を実現するために、第1扉体/第2扉体は自動開閉方式とすればよい。第1衣類処理装置には、第1扉体の開閉を制御する第1開扉機構が設けられており、第2衣類処理装置には、第2扉体の開閉を制御する第2開扉機構が設けられている。ユーザが手動で操作することなく、第1開扉機構/第2開扉機構の動作によって第1扉体/第2扉体の開閉を実現可能とすることで、搬送装置は、第1処理槽/第2処理槽に進入して衣類を出し入れしやすくなる。
【0048】
本発明の衣類処理機は、衣類の洗浄及び乾燥を行う機器とすることができる。これにより、日常の最も基本的なニーズが満たされる。また、第1衣類処理装置を洗濯装置とし、第2衣類処理装置を衣類乾燥装置とすればよい。
図1に示すように、洗濯装置と衣類乾燥装置は上下に設置される。洗濯装置は大量の給水及び排水を要する。そのため、洗濯装置を下方に設置する一方、体積が小さく、大量の給排水を要さない衣類乾燥装置を上方に設置すればよい。これにより、衣類処理機の安定性が保証される。
【0049】
衣類処理装置が折り畳み装置、収納装置又はその他の装置である場合、衣類処理装置は処理槽を含まず、相応の折り畳みプラットフォーム/収納プラットフォーム等とすればよい。衣類の処理方式の違いに応じ、異なる構造を設置して衣類を処理可能とする。衣類の折り畳み、収納等の過程では密封された空間を必要としない。そのため、折り畳み装置、収納装置又はその他の装置には必ずしも扉体を設置せず、開口のみを設けるか、引き出し可能な装置を設置して衣類の受け入れ又は送出を実現すればよい。
【0050】
図1に示すように、衣類処理機の搬送装置3は、第1衣類処理装置/第2衣類処理装置の一方の側に設置される。搬送装置は、非動作時には一部が衣類処理機の上部に位置するため、第1衣類処理装置/第2衣類処理装置の日常的な使用に影響を及ぼさない。また、搬送装置は、動作過程で第1衣類処理装置/第2衣類処理装置の衣類出入口まで移動して衣類を出し入れする。
【0051】
搬送装置3の外部には化粧板が設けられているため、ユーザは衣類処理機の外表面から搬送装置の内部構造を観察し得ない。化粧板は、衣類処理機に見栄えのよい外形を付与可能であるとともに、搬送装置及びユーザを保護する役割も奏し得る。
【0052】
図2~
図5は、搬送装置の内部構造を示している。前記搬送装置3は、駆動機構及び挟持機構を含む。前記駆動機構は、挟持機構を第1処理槽及び/又は第2処理槽内に伸入可能とする。挟持機構は開閉可能であり、閉止動作によって衣類を挟持する一方、開放動作によって衣類を放出する。
【0053】
搬送装置は、第1処理槽/第2処理槽内の衣類を出し入れする必要があるため、挟持機構を複数の次元で移動させねばならない。そこで、衣類処理機の駆動機構は、X方向駆動機構、Y方向駆動機構、Z方向駆動機構を含む。3つの次元の駆動機構の駆動の下で、挟持機構は、駆動機構に伴われて第1処理装置及び第2処理装置に対応する位置まで移動可能であり、且つ、第1処理槽/第2処理槽内に伸入して異なる位置の衣類を挟持可能である。
【0054】
図2及び
図4に示すように、X方向は上下方向である。X方向駆動機構31は、第1モータ311、第1ベルト312、第1移動部313及び第1ガイドレール314を含む。第1ベルトは、先頭と末尾が連結された環状をなしており、2つの回転軸に張架されている。一端の回転軸は第1モータのモータ軸であり、第1ベルトは第1モータにより駆動可能である。第1移動部313は、第1ベルト上のいずれかの位置に固定されている。第1ベルトの回動時に、第1移動部は第1ベルトに付随して移動する。また、第1移動部の移動過程における安定性を保証するために、第1ガイドレールが更に設けられている。第1ガイドレールの両端は固定されており、第1移動部は第1ガイドレールに配設されて第1ガイドレール沿いに移動する。また、第1ガイドレールと第1ベルトの設置方向を同一とすることで、駆動方向と移動軌跡が一致するよう保証する。
【0055】
第1モータが駆動すると、モータ軸が第1ベルトを回動させて、第1移動部が第1ガイドレール沿いに上下に移動する。一方、Y方向移動機構は全体が第1移動部に固定されている。第1移動部が移動すると、Y方向移動機構全体が下方に移動することで、挟持機構の位置調節が実現される。
【0056】
X方向駆動機構は、挟持機構の上下方向の位置を調節するために用いられる。挟持機構は、第1処理槽に対応する位置まで移動する必要があり、更には、第2処理槽に対応する位置まで移動する必要もある。よって、X方向駆動機構は、衣類処理機の一方の側に設置される。X方向駆動機構は、左側又は右側に設置してもよいし、両側に設置して機構の安定性を維持してもよい。また、対称に設置すれば、いっそう見栄えもよくなる。
【0057】
図2及び
図4に示すように、Y方向駆動機構32は、挟持機構の水平方向の調節、具体的には水平な左右方向の調節を行う。第1処理槽/第2処理槽は横置きのドラム状をなしているため、槽内の衣類を挟持可能となるよう、挟持機構は左右方向の調整を必要とする。Y方向駆動機構は、第2モータ321、第2ベルト322、第2移動部323及び第2ガイドレール324を含む。Y方向駆動機構32は、全体が第1移動部313に固定されている。第2ベルトは、先頭と末尾が連結された環状をなしており、2つの回転軸に張架されている。一端の回転軸は第2モータのモータ軸であり、第2ベルトは第2モータにより駆動可能である。第2移動部は、第2ベルト上のいずれかの位置に固定されている。第2ベルトの回動時に、第2移動部は第2ベルトに付随して移動する。また、第2移動部の移動過程における安定性を保証するために、第2ガイドレールが更に設けられている。第2ガイドレールの両端は固定されており、第2移動部は第2ガイドレールに配設されて第2ガイドレール沿いに移動する。また、第2ガイドレールと第2ベルトを水平に設置することで、駆動方向と移動軌跡が一致するよう保証する。
【0058】
図2及び
図5に示すように、Z方向駆動機構は伸縮可能である。挟持機構34はZ方向駆動機構の一端に固定的に接続されている。Z方向駆動機構が伸出すると、挟持機構34は第1処理槽/第2処理槽内に進入するよう移動する。一方、Z方向駆動機構が収縮すると、挟持機構34は第1処理槽/第2処理槽内から退出する。Z方向駆動機構は、第3モータ331及び伸縮ロッド332を含む。第3モータは、伸縮ロッドを伸縮可能とする。伸縮の方向は、第1処理槽/第2処理槽の軸方向に沿う伸縮である。
【0059】
Z方向駆動機構は、Y方向駆動機構の第2移動部に固定されており、第2移動部に付随して移動可能である。挟持機構は、Z方向駆動機構の伸縮ロッドの一端に設置されており、前後方向の移動を実現可能である。Z方向駆動機構は、全体がY方向駆動機構の第2移動部に固定されており、左右方向の移動を実現可能である。Y方向駆動機構は、全体がX方向駆動機構の第1移動部に固定されており、上下方向の移動を実現可能である。従って、挟持機構は複数の次元の移動を実現可能である。これにより、挟持機構は指定された位置に確実に到達可能となり、衣類の挟み取りを実現するとともに、扉体の開閉を実現する。
【0060】
搬送機構の駆動機構及び挟持機構は、人間の手部の動作を模倣しているため、搬送機構は開扉/閉扉動作も実現可能である。衣類処理機に自動開扉機構が設置されていない場合、又は、第1扉体/第2扉体が特定の角度まで開放されず、挟持機構が第1処理槽/第2処理槽内に進入できなかった場合には、駆動機構及び挟持機構の連携によって、第1扉体/第2扉体の開閉を実現可能である。
【0061】
図2及び
図3に示すように、第1扉体11には第1挟持部111が設けられており、第2扉体21には第2挟持部211が設けられている。第1挟持部/第2挟持部は挟持機構と連携可能である。これにより、挟持機構は、第1挟持部/第2挟持部を挟持することで扉体の移動を実現可能である。また、ユーザが手動で第1扉体/第2扉体を開放できるよう、第1挟持部及び第2挟持部は、ユーザが使用する取っ手としてもよい。
【0062】
挟持機構の動作をガイド可能とするために、前記衣類処理機は、第1処理槽/第2処理槽の内部状態を検出するための検出装置を含む。前記検出装置は、AIカメラを含み得る。AIカメラは、第1処理槽/第2処理槽が動作状態にあるか否か、及び、第1処理槽/第2処理槽内に衣類を有しているか否かをインテリジェント分析可能である。衣類処理機は、検出装置の分析結果に基づいて、搬送装置/第1開扉機構/第2開扉機構等を制御する。
【0063】
検出装置は、その他のセンサとしてもよい。センサは、搬送装置に設置可能とし、搬送装置とともに移動して、第1衣類処理装置及び第2衣類処理装置の状況をそれぞれ検出してもよいし、第1衣類処理装置及び第2衣類処理装置にそれぞれ設置して、双方の状況を各々取得してもよい。
【0064】
図2~
図5に示すように、AIカメラは、第1衣類処理装置及び第2衣類処理装置の状態を識別する必要がある。AIカメラは、挟持機構と一緒に運動する方式としてもよい。挟持機構が第1処理槽の槽口位置まで移動したとき、AIカメラは第1処理槽内の衣類情報を取得可能であり、挟持機構が第2処理槽の槽口位置まで移動したとき、AIカメラは第2処理槽内の衣類情報を取得可能である。また、AIカメラは、衣類処理機の前方で移動し得るよう、Y方向駆動機構に固設してもよいし、Z方向移動機構とともに槽内に進入して槽内の状況を取得してもよい。
【0065】
好ましくは、第1扉体11及び第2扉体21は透明な観察窓を有している。これにより、扉体が開放されていなくても、AIカメラは観察窓を通して第1処理槽/第2処理槽内の状況を取得できる。また、透明な観察窓は、ユーザが槽内の状況を観察するのにも都合がよい。
【0066】
搬送装置には、X方向駆動機構、Y方向駆動機構、X方向駆動機構が設置されているため、挟持機構を複数の次元で移動させられる。これにより、挟持機構が衣類処理装置内で全ての衣類を挟持するよう保証可能となる。また、AIカメラにより挟持機構をガイドすることで、搬送過程の正確さが実現される。
【0067】
【0068】
図10に示すように、挟持機構は、第4モータ341、第1挟持アーム342、第2挟持アーム343を含む。挟持機構は、衣類をより良好に挟持するために、複数の挟持アームで構成される爪型構造としてもよい。よって、挟持機構は少なくとも第1挟持アーム及び第2挟持アームを含む。第4モータの役割は、駆動力を付与して第1挟持アームと第2挟持アームを相対的に運動可能に制御し、挟持機構に異なる開閉状態を形成させることである。
【0069】
挟持機構は、更に、固定フレーム344を含む。第4モータ341は固定フレームに固定されており、且つ、モータ軸が固定フレームを貫通して伸出している。第1挟持アーム342及び第2挟持アーム343は、それぞれ回転軸を介して回動可能に固定フレームに接続されている。第4モータ341は、直接的又は間接的に第1挟持アーム/第2挟持アームを回動させる。
図10に示すように、第1挟持アームの一端は歯状構造を有している。第2挟持アームは、第1挟持アームと対称に設置されており、歯状構造を有している。両者の歯状機構は互いに噛み合って、相対的に移動可能である。第4モータのモータ軸には従動ギヤ341が固定的に接続されている。従動ギヤ341はモータ軸に付随して回動する。また、従動ギヤは第1挟持アームの歯状構造と噛合する。モータ軸が回動すると、従動ギヤは一方向に回動する。また、従動ギヤと第1挟持アームとの噛合によって、第1挟持アームは回転軸に沿って回動する。第1挟持アームと第2挟持アームは互いに噛合しており、且つ対称に設置されているため、第2挟持アームもまた同時に回転軸に沿って第1挟持アームの回動方向とは反対の方向に回動する。第4モータの正回転と逆回転によって、挟持機構は開閉を実現する。
【0070】
図11に示すように、第1挟持アームと第2挟持アームの間の作用力で衣類を十分に挟持し得るよう保証するために、挟持機構には第1支持アーム348及び第2支持アーム349が更に設けられている。第1挟持アームは上記の実施例と異なっており、本実施例の挟持機構は、更に、第1伝動アーム346及び第2伝動アーム347を含む。第1伝動アーム/第2伝動アームは、回転軸を介して回動可能に固定フレーム344に接続されている。第1伝動アームは、一端に歯状構造を有しており、他端が第1挟持アーム342に回動可能に接続されている。また、これに対応して、第2伝動アームは、一端が歯状構造を有して第1伝動アームの歯状構造と噛合しており、他端が第2挟持アーム343に回動可能に接続されている。第1挟持アームは屈曲した構造を有しており、屈曲の変曲点部分において第1支持アーム348の一端に回動可能に接続されている。また、第1支持アームの他端は、回動可能に固定フレーム344に接続されている。これに対応して、第2挟持アームは第1挟持アームと対称に設置されている。第2挟持アームは屈曲した構造を有しており、屈曲の変曲点部分において第2支持アーム349の一端に回動可能に接続されている。また、第2支持アームの他端は、回動可能に固定フレームに接続されるとともに、第1支持アームと対称に設置されている。本実施例の挟持機構は、開放時に開放の最大角度を制限可能であり、且つ、閉止時により大きな挟持力を提供可能である。これにより、衣類の搬送過程で、衣類に対するしっかりとした挟持を維持して、衣類の落下を防止する。
【0071】
図1~
図5に示す衣類処理機は、第1衣類処理装置と第2衣類処理装置が上下に積層された設置方式であるが、本発明の衣類処理機は、2組の衣類処理装置を一体的に設置し、一体的なひとまとまりのハウジングを有してもよい。この場合には、ハウジングの内部において、第1衣類処理装置と第2衣類処理装置の間に共用の水路や共用のコンピュータパネル等を備えることができる。また、衣類処理機の前面に、第1処理槽の位置に対応して第1扉体が設けられ、第2処理槽の位置に対応して第2扉体が設けられた一体的な前方パネルを有する。これにより、衣類処理機は一体的な外観を有する。更に、前方パネルには、2組の衣類処理装置の制御を実現するために、タッチモジュールを1つだけ設置してもよい。
【0072】
本発明の衣類処理機は、更に主制御システムを有する。主制御システムは、第1衣類処理装置、第2衣類処理装置及び搬送装置、検出装置等と通信接続可能であり、これらの制御を実現する。
【0073】
上記の衣類処理機の制御方法において、主制御システムは、搬送装置が1つの衣類処理装置内の衣類を別の衣類処理装置内へ搬送するよう制御する。
【0074】
衣類処理機は、衣類を1つの衣類処理装置から別の衣類処理装置へ搬送する際に、更に、衣類処理装置の運転状態と、第1処理槽及び第2処理槽内の衣類の状況を判断する必要がある。
【0075】
第1衣類処理装置が衣類処理を完了したあと、主制御システムは、挟持機構が第1処理槽内に伸入して衣類を挟持し、衣類を第2処理槽内に移動させるよう駆動機構の駆動を制御する。前記挟持機構は、1回の搬送過程で1枚又は複数枚の衣類を挟持する。挟持機構の挟持アームが大きい場合には、開閉過程で複数枚の衣類を挟持可能なため、1回の搬送過程で複数枚の衣類の搬送を実現することができ、搬送効率を向上させられる。
【0076】
主制御システムは、衣類の搬送過程で、第1処理槽内に次に搬送すべき衣類が存在するか否かを判断する必要がある。主制御システムは、検出装置の検出結果を取得する。そして、主制御システムが取得した検出結果が第1処理槽内に衣類が存在しないことを示している場合、主制御システムは搬送装置が搬送を停止するよう制御する。一方、主制御システムが取得した検出結果が第1処理槽内に衣類が存在することを示している場合、主制御システムは、搬送装置が第1処理槽内の衣類を第2処理槽内に搬送するよう制御する。
【0077】
検出装置がAIカメラの場合には、第1処理槽/第2処理槽内の画像を取得して画像を分析することで、衣類の搬送過程をガイドする。
【0078】
他の実施形態として、一般的な衣類処理装置には計量モジュールが設置されている。主制御システムは、衣類処理装置の計量モジュールによる計量結果を利用して、衣類処理槽内の衣類の出し入れが完了したか否かを判断する。
【0079】
第1衣類処理装置は第1計量モジュールを含み、第2衣類処理装置は第2計量モジュールを含む。第1衣類処理装置に衣類が何も投入されていない場合、このときに第1計量モジュールで計量された重量を0とみなす。また、第1衣類処理装置が衣類の処理を完了したときに、第1計量モジュールは第1処理槽内の衣類を計量してX値を取得する。そして、搬送装置が内槽内の衣類を搬送し、第1処理槽内の重量が0に近付いた場合、或いは、第2処理槽内の第2計量モジュールが計量した重量がX値に近付いた場合、第1処理槽内には搬送すべき衣類が存在しないと判断する。
【0080】
第1衣類処理装置と第2衣類処理装置は個別に衣類を処理可能である。そのため、第1衣類処理装置を洗濯装置とし、第2衣類処理装置を衣類乾燥装置として処理する場合、衣類の洗浄が完了して衣類乾燥装置への投入を要する際に、衣類乾燥装置が1つ前の衣類を処理中であり、操作を中断できないことから、今回洗浄済みの衣類を受け入れられない場合がある。よって、主制御システムは、洗濯装置が衣類処理を完了したあと、衣類乾燥装置が衣類乾燥過程か否かを判断する必要がある。
【0081】
衣類乾燥装置が衣類乾燥過程の場合には、洗濯装置で処理を完了した衣類を受け入れられない。この場合、搬送装置は衣類をすぐに衣類乾燥装置に搬送することができず、衣類乾燥装置が衣類乾燥を終了したあと、1つ前の衣類を取り出してから、第1処理槽内の衣類を第2処理槽内に搬送する必要がある。
【0082】
衣類乾燥装置が衣類乾燥過程でない場合には、洗濯装置で処理を完了した衣類を受け入れ可能である。そのため、主制御システムは、更に、第1開扉機構が第1扉体を開放するよう制御するか、挟持機構が第1扉体を開放するよう制御して、第1処理槽からの衣類の取り出しに備える。
【0083】
更に、衣類乾燥装置が衣類乾燥過程でない場合には、第2扉体が開放されたか否かを判断する必要がある。第2扉体が開放状態の場合には、第1扉体と第2扉体の双方が開放状態にあるため、搬送装置は衣類を第1処理槽から第2処理槽へ直接搬送して、搬送過程を完了できる。一方、第2扉体が閉止状態の場合、主制御システムは、まず、第2開扉機構が第2扉体を開放するよう制御するか、挟持機構が第2扉体を開放するよう制御する必要がある。その後、第1処理槽内に位置する衣類が全て第2処理槽内に搬送されるまで、搬送装置が衣類を第1処理槽内から第2処理槽へ搬送するよう制御する。
【0084】
一方、使用過程において、衣類乾燥装置が衣類乾燥過程の場合には、第1処理槽内の衣類をすぐに第2処理槽内に搬送して処理することができない。ところが、ユーザは、更に次の衣類を洗浄する必要があり、継続して洗濯装置を使用したい場合がある。この場合には、第1処理槽内に位置する衣類が洗濯装置を占有しているため、ユーザは使用を継続できない。
【0085】
上記の課題を解決する制御方法は、次のようにすればよい。主制御システムは、洗濯装置が次の衣類を洗浄する必要があるか否かを判断する。このとき、ユーザは、洗浄を要する旨の命令を入力してもよい。そして、洗浄する必要がある場合、主制御システムは、第1開扉機構が第1扉体を開放するよう制御するとともに、搬送装置が第1処理槽内の洗浄済みの衣類を取り出して次の衣類を投入するよう制御する。
【0086】
更に、主制御システムは、衣類乾燥装置が洗浄済みの衣類を受け入れ可能か否かを判断する。衣類乾燥装置が衣類乾燥過程の場合には、衣類の受け入れは不可能である。一方、衣類乾燥装置が衣類乾燥過程でない場合には、衣類を受け入れ可能である。衣類乾燥装置が洗浄済みの衣類を受け入れ可能な場合には、第2開扉機構が第2扉体を開放するよう制御するとともに、搬送装置が衣類を第2処理槽内に搬送するよう制御する。一方、衣類乾燥装置が洗浄済みの衣類を受け入れ不可能な場合には、搬送装置が衣類を搬送する前に取り出すよう制御する。そして、主制御システムは、衣類乾燥装置が衣類を受け入れ可能になったと判断したときに、第2開扉機構が第2扉体を開放するよう制御するとともに、搬送装置が取り出した衣類を第2処理槽内に搬送するよう制御する。
【0087】
上記の衣類処理機は、衣類の処理サイクル全般にわたってユーザの関与が不要であり、衣類処理過程の自動化を実現している。よって、ユーザは体力及び時間を節約できる。衣類処理機は、主制御システム及び検出装置を有しており、衣類の搬送過程で、第1衣類処理装置/第2衣類処理装置の動作状態と、扉体の状態を判断可能である。且つ、検出によって全ての衣類の移動を実現可能であり、衣類処理過程のスマート化が実現される。
【実施例2】
【0088】
図6に示すように、本実施例では、上記の実施例をベースに衣類収容装置を追加する。そのため、本実施例において、衣類処理機は少なくとも2組の衣類処理装置、衣類収容装置5及び搬送装置3を含む。衣類収容装置は衣類を収容するために用いられる。衣類収容装置は、少なくとも1つの衣類収容室を含む。
【0089】
搬送装置は、第1衣類処理装置と第2衣類処理装置の間での搬送を可能とするだけでなく、衣類収容装置と衣類処理装置の間での衣類の搬送にも使用可能である。搬送装置は、衣類収容装置内の衣類を衣類処理装置内に搬送することも、衣類処理装置内の衣類を衣類収容装置内に搬送することも可能である。
【0090】
図6に示すように、第1衣類処理装置1は下方に設置され、第2衣類処理装置2は上方に設置される。また、衣類収容装置5は衣類処理機の一方の側に設置される。衣類収容装置5は、衣類処理機の左側に設置してもよいし、処理装置の右側に設置してもよい。実施例1では、衣類処理機の一方の側に搬送装置の一部の構造が設置されている。よって、
図6では、この部分の構造を避けるために、衣類収容装置を搬送装置とは反対の側に設置している。
【0091】
好ましい方案として、前記第1衣類処理装置1、第2衣類処理装置2、衣類収容装置5は、同一側に位置する投入口をそれぞれ有している。前記搬送装置は、駆動機構及び挟持機構を含んでおり、駆動機構が挟持機構を投入口側で運動させる。ここで、
図8を参照する。
図8は、
図6の衣類処理機の平面図である。図面から明らかなように、搬送装置は衣類収容装置内の衣類を出し入れせねばならないため、本実施例において、Y方向駆動機構は一段と長いガイドレールを有している。これにより、搬送装置の挟持機構を衣類収容装置内まで移動可能としている。
【0092】
前記第1衣類処理装置は衣類を洗浄するための洗濯装置であり、前記第2衣類処理装置は衣類乾燥のための衣類乾燥装置である。前記衣類乾燥装置は前記洗濯装置の上方に位置している。洗濯装置は、衣類の処理過程全般にわたって大量の水を進入させねばならないため、大きな負荷がかかる。そのため、洗濯装置を下方に設置し、衣類乾燥装置を下方に設置する。
【0093】
洗濯装置と衣類乾燥装置の容量は異なっており、且つ、洗浄時間と乾燥時間も異なっている。よって、衣類の洗浄を終えて衣類乾燥装置へ搬送しようとした場合、衣類乾燥装置が動作中であり、洗浄済みの衣類を受け入れられない場合がある。また、洗濯装置内では、衣類を衣類乾燥装置に搬送できないことから、次の衣類の洗浄を行うことができない。そこで、衣類収容装置によって、洗浄済みの乾燥待機中衣類を受け入れ可能とする。衣類収容装置は衣類収容室を有している。搬送装置は、衣類を衣類収容室内に搬送することも、衣類収容室内の衣類を衣類処理装置内に搬送することも可能である。
【0094】
衣類収容室は、未洗浄の衣類の収容に用いることもできる。ユーザは、着用後の洗浄を要する衣類を衣類収容室内に直接投入可能である。衣類収容室内の洗浄待機中の衣類が一定量に達した場合には、搬送装置が衣類を衣類収容室から洗濯装置に直接搬送可能であり、ユーザが手作業で衣類を洗濯装置内に投入する必要はない。
【0095】
衣類は、乾燥完了後にも収容空間を必要とするため、衣類収容装置には、乾燥完了後の衣類を投入する部屋を設置してもよい。よって、
図7に示すように、前記衣類収容室は、洗浄待機中の衣類を投入するための第1室51と、洗浄済みの乾燥待機中衣類を投入するための第2室52と、乾燥完了後の衣類を投入するための第3室53を含み得る。
【0096】
第1室51は洗浄待機中の衣類を投入するために用いられ、衣類を洗濯装置に搬送する必要がある。よって、第1室は最も底部に設置すればよい。第3室53は乾燥完了後の衣類を投入するために用いられるため、搬送しやすいよう、衣類乾燥装置に対応する高さに設置すればよい。第2室52は、洗濯装置と衣類乾燥装置の間の中継に用いることができるため、第1室と第3室の間に設置すればよい。各部屋の機能は、各々の位置に対応している。
【0097】
衣類収容装置には、衣類が投入された際に相応の目的を達成するよう、複数の機能モジュールを設置してもよい。前記衣類収容装置は、収納モジュール、消毒モジュール、アイロンモジュール、脱臭モジュール、衣類折り畳みモジュールのうちの少なくとも1つの機能モジュールを含む。前記衣類収容室は複数のサブ室に分割される。前記サブ室は、1又は複数のモジュールに対応して設置される。例えば、第3室には、衣類の消毒に用いられる消毒灯を設置可能である。或いは、第1室には脱臭モジュールが設置されており、衣類の異臭を予め除去することで、複数の衣類を重ねた際の互いへの影響を防止する。
【0098】
衣類処理機は主制御システムを有する。制御方法には、第1衣類処理装置/第2衣類処理装置が衣類の処理を完了したあと、機能モジュールによる衣類の処理が必要か否かを主制御システムが判断することが含まれる。そして、必要な場合、主制御システムは、搬送装置が衣類を衣類収容装置内の然るべき機能モジュールを有するサブ室に搬送するよう制御する。
【0099】
前記衣類収容装置は、計量モジュール、カウントモジュール、識別モジュールのうちの少なくとも1つの情報モジュールを含む。情報モジュールは、衣類について、衣類の枚数、衣類のタイプ、衣類の重量等の衣類情報を取得するために使用可能である。主制御システムは、衣類情報を取得することで、衣類の搬送過程を制御可能となる。
【0100】
上記の衣類処理機の制御方法は、主制御システムによって、搬送装置が衣類処理装置間及び/又は衣類収容装置と衣類処理装置の間で衣類を搬送するよう制御するものである。
【0101】
主制御システムは、搬送装置が衣類収容装置内の衣類を衣類処理装置内へ搬送するよう制御する。前記主制御システムは、計量モジュール及び/又はカウントモジュール及び/又は識別モジュールと通信接続することで衣類量を取得する。衣類収容装置内の衣類量が所定の衣類量に達すると、主制御システムは、搬送装置が衣類を第1衣類処理装置/第2衣類処理装置内に搬送するよう制御する。
【0102】
第1衣類処理装置は最大収容量M1を有しており、第2衣類処理装置は最大収容量M2を有している。主制御システムは、各々の最大収容量を超えない衣類を対応する衣類処理装置内に搬送する。所定の衣類量は、ユーザのニーズに基づき設定してもよいし、第1衣類処理装置及び第2衣類処理装置の最大収容量に基づき設定してもよい。これにより、衣類が一定量に達したあと、過剰に蓄積されることなく、できるだけ早急に処理し得るよう保証する。
【0103】
前記第1衣類処理装置、前記第2衣類処理装置には計量モジュールがそれぞれ設置されている。また、制御方法は次の通りである。
【0104】
主制御システムは、搬送装置が衣類処理装置間及び/又は衣類収容装置と衣類処理装置の間で衣類を搬送するよう制御する際に、起点装置内の衣類の重量M0を取得してから、搬送過程で標的装置内の衣類の重量Mをリアルタイムで取得する。そして、MとM0の差分値が所定の範囲内となったときに、主制御システムは全ての衣類の搬送が完了したと判断する。
【0105】
図12に示すように、第1衣類処理装置は洗濯装置であり、第2衣類処理装置は衣類乾燥装置である。主制御システムは、洗濯装置の洗浄が完了したあと、衣類乾燥装置が動作中か否かを判断する。
【0106】
衣類乾燥装置が動作中でない場合、主制御システムは、搬送装置が洗濯装置内の衣類を衣類乾燥装置内に搬送するよう制御する。
【0107】
衣類乾燥装置が動作中の場合には、搬送装置によって搬送されて来た衣類を受け入れることができない。そのため、主制御システムは、洗濯装置が次の衣類を洗浄する必要があるか否かを更に判断する。
【0108】
衣類収容装置内に未洗浄の衣類が存在する場合、主制御システムは、搬送装置が洗濯装置内の衣類を衣類収容装置内に搬送するよう制御する。そして、衣類乾燥装置の動作が終了してから、主制御システムは、搬送装置が衣類収容装置内の衣類を衣類乾燥装置内に搬送するよう制御する。一方、衣類収容装置内に未洗浄の衣類が存在しない場合には、洗濯装置内に衣類を一時的に保管可能であり、搬送する必要はない。
【0109】
洗濯装置と衣類乾燥装置は異なる容量を有する場合があるため、搬送時には衣類量についても考慮する必要がある。洗濯装置内の衣類量がM2を超えていない場合、主制御システムは、搬送装置が洗濯装置内の全ての衣類を衣類乾燥装置内に搬送するよう制御する。一方、洗濯装置内の衣類量がM2を超えている場合、主制御システムは、搬送装置によって洗濯装置内の衣類量がM2の衣類を衣類乾燥装置内に搬送し、残りの衣類を衣類収容装置内に搬送するよう制御する。
【0110】
7.上記の制御方法は、第1衣類処理装置と第2衣類処理装置が異なる処理機能を有する場合のものである。衣類は、洗浄後に乾燥させる必要があるため、第1衣類処理装置と第2衣類処理装置は前後の順序を有している。しかし、本発明の衣類処理機に含まれる2組の衣類処理装置は、同じ処理機能を有する衣類処理装置であってもよい。この場合の制御方法は、次の通りである。主制御システムは、2組の衣類処理装置に最大収容量を超えない衣類をそれぞれ割り当ててから、割当結果に基づいて、搬送装置が衣類収容装置内の衣類を搬送するよう制御する。
【0111】
図13に示すように、主制御システムによって、衣類処理装置が動作中か否かを判断する場合には、次の3種類の状況が存在する。
【0112】
(1)第1衣類処理装置及び第2衣類処理装置がいずれも動作していない場合、主制御システムは、衣類収容装置内の衣類量に基づいて2組の衣類処理装置への割り当てを行う。
【0113】
衣類量≦M1の場合、主制御システムは、搬送装置が衣類を全て第1衣類処理装置内に搬送するよう制御する。
【0114】
M1<衣類量<(M1+M2)の場合、主制御システムは、搬送装置によって衣類量がM1の衣類を第1衣類処理装置に搬送し、残りの衣類を第2衣類処理装置に搬送するよう制御するか、衣類を最大収容量の比率に基づいて2組の衣類処理装置内にそれぞれ搬送するよう制御する。
【0115】
衣類量≧(M1+M2)の場合、主制御システムは、搬送装置によって衣類量がM1の衣類を第1衣類処理装置に搬送し、衣類量がM2の衣類を第2衣類処理装置に搬送するよう制御する。
【0116】
(2)第1衣類処理装置は動作していないが、第2衣類処理装置は動作中の場合、主制御システムは、搬送装置によって衣類量がM1以下の衣類を第1衣類処理装置内に搬送するよう制御する。
【0117】
(3)第1衣類処理装置は動作中であるが、第2衣類処理装置は動作していない場合、主制御システムは、搬送装置によって衣類量がM2以下の衣類を第2衣類処理装置内に搬送するよう制御する。
【0118】
衣類処理機が、同一機能の2組の衣類処理装置を有する場合、主制御システムは、動作状態及び衣類量に基づいて合理的な割り当てを実施可能である。これにより、時間を節約することも、各装置を合理的に利用することも可能となる。
【実施例3】
【0119】
図9に示すように、本実施例では、衣類収容装置を第1衣類処理装置と第2衣類処理装置の間に設置する。実施例2及び実施例3の設置は、家庭内の衣類処理機の配置空間に応じて行えばよい。また、機器全体の重心を下方に移動させてより安定させるよう、第2衣類処理装置の上方に設置してもよい。
【0120】
本発明の衣類処理機は、搬送装置及び衣類収容装置を有しており、衣類を1つの衣類処理装置から別の衣類処理装置に自動的に搬送可能である。且つ、衣類収容装置と衣類処理装置の間で搬送することも可能である。これにより、ユーザの介入が不要となり、衣類処理過程の自動化が実現されるため、ユーザの時間と体力が節約される。衣類収容装置は、異なる段階の衣類を収容するためのサブ室を含むほか、更に、機能モジュールを有して衣類に対し異なる処理を行うサブ室を含んでもよい。衣類収容装置は、衣類処理装置に存在しない機能を補足可能であるとともに、衣類の搬送について中継の目的を達成可能である。また、情報モジュールを合わせて設置すれば、衣類処理過程のスマート化が実現される。第1衣類処理装置と第2衣類処理装置の機能は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。主制御システムは、装置の動作状態や最大収容量等のパラメータに基づいて衣類を割り当て可能なため、待機時間を節約し、合理的にアイドル装置を利用するとの目的が達成される。衣類処理装置、搬送装置及び衣類収容装置は合理的に配置される。また、搬送装置の外部には装飾材が設けられているため、外観が美しく、家庭内での使用に適している。
【0121】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に制限するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて実施可能なわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされ、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる任意の簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲に属する。
【符号の説明】
【0122】
1 第1衣類処理装置
11 第1扉体
111 第1挟持部
2 第2衣類処理装置
21 第2扉体
211 第2挟持部
3 搬送装置
31 X方向駆動機構
311 第1モータ
312 第1ベルト
313 第1移動部
314 第1ガイドレール
32 Y方向駆動機構
321 第2モータ
322 第2ベルト
323 第2移動部
324 第2ガイドレール
331 第3モータ
332 伸縮ロッド
34 挟持機構
341 第4モータ
342 第1挟持アーム
343 第2挟持アーム
344 固定フレーム
345 伝動ギヤ
346 第1伝動アーム
347 第2伝動アーム
348 第1支持アーム
349 第2支持アーム
4 AIカメラ
5 衣類収容装置
51 第1室
52 第2室
53 第3室