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特許7429800動的電池充電システム及び方法、並びに電池充電器
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  • 特許-動的電池充電システム及び方法、並びに電池充電器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-31
(45)【発行日】2024-02-08
(54)【発明の名称】動的電池充電システム及び方法、並びに電池充電器
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/10 20060101AFI20240201BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20240201BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
H02J7/10 H
H02J7/10 B
H01M10/44 Q
H01M10/48 P
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022548999
(86)(22)【出願日】2021-02-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-03
(86)【国際出願番号】 US2021017602
(87)【国際公開番号】W WO2021163286
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-10-07
(31)【優先権主張番号】62/976,463
(32)【優先日】2020-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517284935
【氏名又は名称】ザ・ノコ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Noco Company
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】サイモン,ダニエル エル
(72)【発明者】
【氏名】スタンフィールド,ジェイムズ リチャード
【審査官】宮本 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-022370(JP,A)
【文献】特開2004-194428(JP,A)
【文献】特開平09-289741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M10/42-10/48
H02J7/00-7/12
H02J7/34-7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用される動的電池充電方法であって、
前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、
複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、
特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、
前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、
前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、
前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、
前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまる。動的電池充電方法。
【請求項2】
前記時間間隔が固定された長さの時間間隔である、請求項1に記載の動的電池充電方法。
【請求項3】
前記固定された長さの時間間隔が、充電動作前又は充電動作中に変更ないし異なる固定された長さの時間間隔に設定可能である、請求項2に記載の動的電池充電方法。
【請求項4】
前記固定された長さの時間間隔が5分である、請求項2に記載の動的電池充電方法。
【請求項5】
前記時間間隔の長さが、充電動作中に順次変更可能である、請求項1に記載の動的電池充電方法。
【請求項6】
前記複数の動作電流サンプルが固定された時間長さで取得される、請求項1に記載の動的電池充電方法。
【請求項7】
前記固定された時間長さが1秒である、請求項6に記載の動的電池充電方法。
【請求項8】
前記複数の動作電流サンプルが時間シーケンスで取得される、請求項6に記載の動的電池充電方法。
【請求項9】
前記時間シーケンスは固定された時間間隔及び/又は変化する時間間隔のシーケンスを備える、請求項8に記載の動的電池充電方法。
【請求項10】
前記CVフェーズは、前記デルタ電流が40mAの前記特定の電流レベル以下となると終了される、請求項1に記載の動的電池充電方法。
【請求項11】
前記特定の電池充電器の動作電流が1~2アンペアである、請求項10に記載の動的電池充電方法。
【請求項12】
前記動作電流のがCV出口閾値となると、前記CCフェーズが起こる、請求項1に記載の動的電池充電方法。
【請求項13】
最適電流の設定値となると、前記CVフェーズが終了する、請求項1に記載の動的電池充電方法。
【請求項14】
使用されるCC最適電流は、前記電池充電器が前記CVフェーズを出たときの前記動作電流の値である。請求項13に記載の動的電池充電方法。
【請求項15】
前記追加の電圧の量が500mVである、請求項1に記載の動的電池充電方法。
【請求項16】
請求項1に記載の動的電池充電方法を含む、電池充電器。
【請求項17】
電池充電システムを備え、前記電池充電システムは請求項1に記載の動的電池充電方法を使用ないし組み込んだものである、電池充電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動的電池充電システム及び方法、並びに本発明による動的電池充電方法を含むないし組み込んだ電池充電器に関する。
【背景技術】
【0002】
鉛蓄電池の技術は100年以上の歴史がある。電池メーカー各社は長年にわたって技術を改良してきたが、当初の電池が抱えていた問題の多くは、今日も残っている。例えば、鉛蓄電池はサルフェーション(電池板に硫酸鉛の結晶が付着すること)等の問題により、急速に老朽化し、容量が低下する傾向がある。これらの問題に立ち向かうための主な方法のひとつが、電池の適切な充電である。
【0003】
鉛蓄電池の充電は、特に充電終了時に多くの課題を抱えている。スマート充電は改善されたが、まだ多くの限界がある。その制限の一部を以下に示す。
【0004】
1)テーパーチャージ(吸収充電(Absorption))の終了が理想的ではない。ある鉛蓄電池には早すぎるし、他の鉛蓄電池には遅すぎる。現在、使用されている比重最適化電流のためのハードコード化(hard coded)された閾値は、固定値である。むしろ、この閾値は充電器電流の経時変化に応じて可変とすることが望まれる。
【0005】
2)現状では、比重/維持電流が低すぎるため、最適化ステップが長すぎる。そのため、充電時間が非常に長い。
【0006】
3)少ししか放電していない鉛蓄電池を充電しようとすると、充電器が比重最適化になり、充電時間が非常に長くなってしまう。
【0007】
電池のサイズや電池板が様々であることも、この課題を増している。これらの課題を解決するために、新しい動的電池充電方法が望まれている。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、動的電池充電のためのシステム及び方法、並びに該システム及び/又は方法を組み込んだ改良された電池充電器に関する。
【0009】
この方法は、電池(例えば鉛蓄電池)を完全に充電する時間を短縮し、電池の充電の終了ないし終わりを改善するためのいくつかのステップを備え、なしはそのようなステップから構成されている。
【0010】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなる。
【0011】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記時間間隔は固定された長さの時間間隔である。
【0012】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記固定された長さの時間間隔が、充電動作前又は充電動作中に変更ないし異なる固定された長さの時間間隔に設定可能である。
【0013】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記固定された長さの時間間隔が5分である。
【0014】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記時間間隔の長さが、充電動作中に順次変更可能である。
【0015】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記複数の動作電流サンプルが固定された時間長さで取得される。
【0016】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記複数の動作電流サンプルが固定された時間長さで取得され、前記固定された時間長さが1秒である。
【0017】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記複数の動作電流サンプルが時間シーケンスで取得される。
【0018】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記複数の動作電流サンプルが時間シーケンスで取得され、前記時間シーケンスは固定された時間間隔及び/又は変化する時間間隔のシーケンスを備える。
【0019】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記CVフェーズは、前記デルタ電流が40mAの前記特定の電流レベル以下となると終了される。
【0020】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記CVフェーズは、前記デルタ電流が40mAの前記特定の電流レベル以下となると終了され、前記特定の電池充電器の動作電流が1~2アンペアである。
【0021】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記動作電流のがCV出口閾値となると、前記CCフェーズが起こる。
【0022】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、最適電流の設定値となると、前記CVフェーズが終了する。
【0023】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、使用されるCC最適電流は、前記電池充電器が前記CVフェーズを出たときの前記動作電流の値である。
【0024】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、前記追加の電圧の量が500mVである。
【0025】
ここで説明される主題は、鉛蓄電池を充電するように構成された電池充電器で使用するための動的電池充電方法に関するもので、該方法は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなり、最適電流の設定値となると、前記CVフェーズが終了する。
【0026】
ここで説明される主題は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなる動的電池充電方法を、含みないし組み込んだ電池充電器に関する。
【0027】
ここで説明される主題は、前記電池充電器が一定電流(CC)フェーズから一定電圧(CV)フェーズへ切り替わってCV開始時間を確立する時間を記録し、複数の連続の時間間隔での前記電池充電器の動作電流の、1個以上の前記連続の時間間隔中に取得された複数の動作電流サンプルの平均化による測定を、前記CV開始時間に開始し、特定の時間間隔における電流計測値を先行する時間間隔における先行する電流計測値から減じることで、デルタ電流を計算し、前記デルタ電流が特定のデルタ電流の電流レベル以下となるか、又は前記電池充電器の動作電流が特定の電池充電器の動作電流を下回ると、CVフェーズを終了し、前記電池充電器が前記CVフェーズを終了する時に、CV終了時間を記録し、前記CVフェーズが終了すると他のCCフェーズに戻り、前記CV終了時間から記CV開始時間を引いたものと等しい期間、又は前記鉛蓄電池がCV電圧に追加の電圧を加えたものに達して前記鉛蓄電池の充電が完了するまで、前記他のCCフェーズにとどまることを含みないしはそれらをからなる動的電池充電方法を、使用ないし組み込んだ電池充電システムを含みないし組み込んだ電池充電器に関する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明に係る動的電池充電方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0029】
多くのスマート電池充電器は、「固定時間法(fixed time method)」を、鉛蓄電池に対する充電を終了ないし終わらせる(top-off)ために使用している。これらは固定された電流閾値(fixed current threshold)を含む。
【0030】
本発明に係る動的充電方法が図1に示されている。この動的充電方法は、この閾値を以下のDI/DT計算によって変更可能とする。
【0031】
1)充電器が定電流(CC)から定電圧(CV)に切り替わる(吸収充電(absorption)開始)時間、つまりCV開始時間を記録する。
【0032】
2)5分の時間間隔(この時間間隔の長さは変更可能である)で、1秒の間隔が空いた複数の電流サンプルのへ平均化により充電器電流の測定を行うことを、CV開始時間に開始する。
【0033】
3)5分の電流測定値をそれに先行する5分の電流測定値から減じることで、デルタ電流を計算する。
【0034】
4)デルタ電流が40mA以下(この電流レベルは変更可能である)となるか、又は充電器電流が1~2アンペア(この電流レベルは変更可能である)となると、CVフェーズを終了する。充電器がCVフェーズを終了し時間をCV終了時間として記憶する。電流の値はCV出口閾値する。
【0035】
5)上述の閾値となると、充電器はCCモード(最適化(optimization))に戻るよう切り替えられる。その代わりに、最適化された電流の設定レベルを使用し得る(使用されるCC最適化電流は、上述のステップで充電器がCVフェーズを出るときの電流の値であることが好ましい)。
【0036】
6)ある時間(=CV終了時間-CV開始時間)、又は電池が(CV電圧+500mV(温度補償))に達するまで、CCレベルにとどまることが好ましい。
図1