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特許7429884コンピュータプログラム、サーバ装置、端末装置、及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-01
(45)【発行日】2024-02-09
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、サーバ装置、端末装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20240202BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20240202BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240202BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20240202BHJP
   A63F 13/63 20140101ALI20240202BHJP
【FI】
G06Q20/06 300
A63F13/792
A63F13/79
A63F13/798
A63F13/63
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022155222
(22)【出願日】2022-09-28
【審査請求日】2022-09-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】230126125
【弁護士】
【氏名又は名称】後藤 未来
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(72)【発明者】
【氏名】野崎 雅人
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-113445(JP,A)
【文献】特開2021-159229(JP,A)
【文献】特表2014-525068(JP,A)
【文献】特開2021-152815(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A63F 13/792
A63F 13/79
A63F 13/798
A63F 13/63
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータプログラムであって、
一又は複数のプロセッサにより実行されることにより、
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータは、前記仮想空間における滞在期間を含み、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定し、前記所定のルールは、前記仮想空間における滞在期間が所定の滞在期間未満の場合は換算しないと決定し、前記仮想空間における滞在期間が前記所定の滞在時間以上の場合に換算すると決定するルールであり、及び、
2)暗号資産に換算する場合には少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算し、前記所定のルールは、換算前の前記第1のデータよりも少ない額を計算するルールである、
ように前記プロセッサを機能させるコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記換算レートに基づき、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額を計算する、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記一のユーザーに係るパラメータは、前記仮想空間内における前記一のユーザーのレベル、前記仮想空間内における前記一のユーザーと関連付けられるキャラクターの能力の程度、又は前記第1のデータの使用状況の少なくともいずれか一つを含む、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記仮想空間内において前記一のユーザーが所属するグループ内の特定の立場の者に係るパラメータを含む第3のデータを更に取得し、
前記第3のデータと前記所定のルールに基づいて、前記暗号資産の額を計算する、
請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記第1のデータは、所定のゲーム要素を含む前記仮想空間又は所定のゲーム空間を含む前記仮想空間において前記ゲームの進行に伴って取得されたものである、
請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記一のユーザーに係るパラメータは、所定の投資要素を含む前記仮想空間において前記投資要素の進行に伴い変動する値を含む、
請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記第1のデータは、前記ユーザーにより新たに生成された創作要素を含む、
請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記第1のデータは、前記仮想空間内で使用可能なアイテムを示すデータであり、
前記アイテムを、所定のマーケットにおいて取引可能とする取引部、
をさらに備える請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記取引部は、前記アイテムに係る特性に基づく所定の取引条件において、取引を行う、
請求項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記第1のデータは、ブロックチェーン上で生成されるトークンである、
請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記暗号資産は、ブロックチェーン上で生成されるトークンである、
請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記トークンは、NFT(ノンファンジブルトークン)である、
請求項10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
前記トークンは、ファンジブルトークンである、
請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記プロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ又はグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)である、
請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
一又は複数のプロセッサを具備し、
前記一又は複数のプロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータは、前記仮想空間における滞在期間を含み、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定し、前記所定のルールは、前記仮想空間における滞在期間が所定の滞在期間未満の場合は換算しないと決定し、前記仮想空間における滞在期間が前記所定の滞在時間以上の場合に換算すると決定するルールであり、及び、
2)暗号資産に換算する場合には少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算し、前記所定のルールは、換算前の前記第1のデータよりも少ない額を計算するルールである、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項16】
コンピュータにより読み取り可能な命令を実行する一又は複数のプロセッサにより実行される方法であって、
前記プロセッサが、前記命令を実行することにより、
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータは、前記仮想空間における滞在期間を含み、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定し、前記所定のルールは、前記仮想空間における滞在期間が所定の滞在期間未満の場合は換算しないと決定し、前記仮想空間における滞在期間が前記所定の滞在時間以上の場合に換算すると決定するルールであり、及び、
2)暗号資産に換算する場合には少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算し、前記所定のルールは、換算前の前記第1のデータよりも少ない額を計算するルールである、
ことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記第1のデータは、ブロックチェーン上で生成されるトークンである、
請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記プロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ又はグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)である、
請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項19】
前記第1のデータは、ブロックチェーン上で生成されるトークンである、
請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記プロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ又はグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)である、
請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件出願に開示された技術は、コンピュータプログラム、サーバ装置、端末装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、仮想通貨を利用する技術が種々提案されつつある。
【0003】
例えば、ゲームの仮想空間内において仮想通貨を容易に利用するための技術がある(特許文献1)。また、ゲームの仮想空間内において仮想通貨の管理方法をユーザーの希望に合わせる技術がある(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2021-152815号公報
【文献】特開2022-23801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1に開示される技術においては、ゲームとウォレットを連携可能にすることにとどまり、ゲーム内と外の仮想通貨の流通を一方的に容易にするのみであり、流通によって生じる問題を前提としていない。また、特許文献2に開示される技術においては、あくまでユーザーの希望に合わせた仮想通貨の取扱いを支援するものであり、ゲーム全体の状況を踏まえたものではない。
【0006】
また、いずれの特許文献においても、ゲームの仮想空間内の仮想通貨以外のより広い仮想空間内でのデータに係る制御方法等を提供するものではない。
【0007】
なお、上記特許文献1及び2は、引用によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0008】
本件出願において開示された幾つかの実施形態は、上記の課題を解決するための、コンピュータプログラム、サーバ装置、端末装置、及び方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一態様に係るコンピュータプログラムは、一又は複数のプロセッサにより実行されることにより、
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、ものである。
【0010】
一態様に係る情報処理装置は、一又は複数のプロセッサを具備し、前記一又は複数のプロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、ものである。
【0011】
一態様に係る方法は、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行する一又は複数のプロセッサにより実行される方法であって、
前記プロセッサが、前記命令を実行することにより、
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、ものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、一実施形態に係るシステムの構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、図1に示したサーバ装置20(端末装置30)のハードウェア構成の一例を模式的に示すブロック図である。
図3図3は、一実施形態に係るシステムの機能の一例を模式的に示すブロック図である。
図4図4は、一実施形態に係るシステムが処理するフローの一例である。
図5図5は、一実施形態に係るシステムが処理するフローの一例である。
図6図6は、一実施形態に係るシステムが処理するフローの一例である。
図7図7は、一実施形態に係るシステムが有するデータの一例である。
図8図8は、一実施形態に係るシステムが処理するフローの一例である。
図9図9は、一実施形態に係るシステムが処理するフローの一例である。
図10図10は、一実施形態に係るシステムが処理するフローの一例である。
図11図11は、一実施形態に係るシステムが有するデータの一例である。
図12図12は、一実施形態に係るシステムが有するデータの一例である。
図13図13は、一実施形態に係るシステムが有する一例の処理回路のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面は、本願発明の一実施形態を開示するものではあるものの、必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。また、本願書類において、アプリケーションという用語が示す対象は、ソフトウェア、又はプログラムと呼ばれるものであってよく、コンピュータに対する指令であって、結果を得ることができるように組み合わされたものであればよい。
【0014】
なお、本願でいう「仮想空間」という用語は、コンピュータネットワーク及び/又はインターネットを利用して構築される人工的又は仮想的な空間(2次元や3次元などの次元数を問わない。)を意味し、例えば、ゲーム要素を含む空間や、メタバース等を含む。「仮想空間」は、例えば、複数のユーザーや事業者等が参加して(アバターを用いて参加することも可能である。)、様々なゲームや交流、イベント、パフォーマンス、取引活動等を行うことが可能な空間であってよい。なお、仮想空間は、VR(Virtual Reality、仮想現実)、AR(Augmented Reality、拡張現実)、MR(Mixed Reality、複合現実)、SR(Substitutional Reality、代替現実)、及び/又はXR(X Reality、クロスリアリティ又はエックスリアリティ)に関わる技術やその他の情報処理装置を利用して構築される空間であってもよい。
【0015】
1.システムの例
図1は、一実施形態に係るシステムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、システム1は、通信網10に接続される1又はそれ以上のサーバ装置20と、通信網10に接続される1又はそれ以上の端末装置30と、を含んでよい。なお、図1には、サーバ装置20の例として、3つのサーバ装置20A~20Cが例示され、端末装置30の例として、3つの端末装置30A~30Cが例示されているが、サーバ装置20として、これら以外の1又はそれ以上のサーバ装置20が通信網10に接続され得るし、端末装置30として、これら以外の1又はそれ以上の端末装置30が通信網10に接続され得る。なお、本出願書類において、システムという用語を、サーバと端末装置の両方を含む場合もあれば、サーバのみ、又は、端末装置のみ、を示す用語としても用いる。すなわち、システムは、サ―バのみ、端末装置のみ、サーバ及び端末装置の両方、のいずれの態様であってもよい。また、システムは、一又は複数の情報処理装置を有してよい。
【0016】
また、システムは、一又は複数のクラウド上の一又は複数の情報処理装置であってもよい。また、システムは、仮想的な情報処理装置を構成するものであって、論理的に一の情報処理装置と構成されるものであってもよい。また、システムの所有者と管理者は異なってもよい。
【0017】
通信網10は、携帯電話網、無線LAN、固定電話網、インターネット、イントラネット、イーサネット(登録商標)、及び/又はこれらの組み合わせ等であってよく、また、これらに限定されない。通信網10においては、本願書類で開示された種々のデータが通信されてよい。
【0018】
サーバ装置20は、インストールされた特定のアプリケーションを実行することにより、 仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、という動作等を実行できてよい。
【0019】
或いはまた、端末装置30は、インストールされたウェブブラウザまたは特定のアプリケーションを実行することにより、
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、という動作等を実行できてよい。
【0020】
或いはまた、サーバ装置20は、インストールされた特定のアプリケーションを実行することにより、
所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを取得し、
前記データと、所定のルールに基づいて、
1)前記アイテムを前記仮想空間内で販売するかどうかを決定する、及び/又は、
2)前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格への換算レートを計算する、
という動作等を実行できてよい。
【0021】
或いはまた、端末装置30は、インストールされたウェブブラウザまたは特定のアプリケーションを実行することにより、
所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを取得し、
前記データと、所定のルールに基づいて、
1)前記アイテムを前記仮想空間内で販売するかどうかを決定する、及び/又は、
2)前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格への換算レートを計算する、
という動作等を実行できてよい。
【0022】
端末装置30は、このような動作を実行することができる任意の端末装置であって、スマートフォン、タブレット、携帯電話(フィーチャーフォン)及び/又はパーソナルコンピュータ等であってよく、これらに限定されない。
【0023】
2.各装置のハードウェア構成
次に、サーバ装置20が有するハードウェア構成の一例について説明する。
【0024】
2-1.サーバ装置20のハードウェア構成
サーバ装置20のハードウェア構成例について図2を参照して説明する。図2は、図1に示したサーバ装置20(端末装置30)のハードウェア構成の一例を模式的に示すブロック図である(なお、図2において、括弧内の参照符号は、後述するように各端末装置30に関連して記載されたものである。)
【0025】
図2に示すように、サーバ装置20は、主に、演算装置21と、主記憶装置22と、入出力インタフェイス23を備えることができる。サーバ装置20は、更に、入力装置24と、出力装置26と、を含むことができる。これら装置同士は、データバス及び/又は制御バスにより接続されていてよい。
【0026】
演算装置21は、主記憶装置22に記憶されている命令及びデータを用いて演算を行い、その演算の結果を主記憶装置22に記憶させるものである。さらに、演算装置21は、入出力インタフェイス装置23を介して、入力装置24、補助記憶装置25及び出力装置26等を制御することができる。サーバ装置20は、1以上の演算装置21を含んでよい。演算装置21は、1又はそれ以上の、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含んでよい。また、演算装置21は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1又は複数のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1又は複数の専用のハードウェア回路、或いはそれらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得てよい。
【0027】
主記憶装置22は、記憶機能を有し、入力装置24、補助記憶装置25及び通信網10等(サーバ装置20等)から、入出力インタフェイス装置23を介して受信した命令及びデータ、並びに、演算装置21の演算結果を記憶するものである。主記憶装置22は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)及び/又はフラッシュメモリ等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0028】
補助記憶装置25は、記憶装置である。上記特定のアプリケーションやウェブブラウザ等を構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を記憶してよく、演算装置21により制御されることにより、これらの命令及びデータ(コンピュータプログラム)は入出力インタフェイス装置23を介して主記憶装置22にロードされてよい。補助記憶装置25は、磁気ディスク装置及び/又は光ディスク装置、ファイルサーバ等であってよく、これらに限定されない。
【0029】
入力装置24は、外部からデータを取り込む装置であり、タッチパネル、ボタン、キーボード、マウス及び/又はセンサ等であってよい。
【0030】
出力装置26は、ディスプレイ装置、タッチパネル及び/又はプリンタ装置等をこれらに限定することなく含むことができてよい。また、入力装置24と出力装置26とが一体化されたものであってもよい。
【0031】
このようなハードウェア構成にあっては、演算装置21が、補助記憶装置25に記憶された特定のアプリケーションを構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を順次主記憶装置22にロードし、ロードした命令及びデータを演算することにより、入出力インタフェイス装置23を介して出力装置26を制御し、或いはまた、入出力インタフェイス装置23及び通信網10を介して、他の装置(例えばサーバ装置20及び他の端末装置30等)との間で様々な情報の送受信を行うことができてよい。
【0032】
サーバ装置20がかかる構成を備え、インストールされた特定のアプリケーションを実行することにより、以下で定義される、
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、という動作等(後に詳述する様々な動作を含む)の一部又は全部を実行できてよい。
【0033】
また、サーバ装置20がかかる構成を備え、インストールされた特定のアプリケーションを実行することにより、以下で定義される、
所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを取得し、
前記データと、所定のルールに基づいて、
1)前記アイテムを前記仮想空間内で販売するかどうかを決定する、及び/又は、
2)前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格への換算レートを計算する、という動作等(後に詳述する様々な動作を含む)の一部又は全部を実行できてよい。また、かかる動作等は、ユーザーが、入力装置24又は後述する端末装置30に係る入力装置34を用いて、本願書類で開示する発明の一例のシステムに指示を与えることで動作されてよい。また、プログラムが演算装置21上で実行されている場合にはユーザーの利用するシステムとしてのサーバ装置20の出力装置26によって表示されてよく、又はユーザーの利用するシステムとしての端末装置30の出力装置36に表示させる構成であってよい。
【0034】
2-2.端末装置30のハードウェア構成
端末装置30のハードウェア構成例について同じく図2を参照して説明する。各端末装置30のハードウェア構成としては、例えば、上述した各サーバ装置20のハードウェア構成と同一のものを用いることが可能である。したがって、各端末装置30が有する構成要素に対する参照符号は、図2において括弧内に示されている。
【0035】
図2に示すように、各端末装置30は、主に、演算装置31と、主記憶装置32と、入出力インタフェイス装置33と、入力装置34と、補助記憶装置35と、出力装置36と、を含むことができる。これら装置同士は、データバス及び/又は制御バスにより接続されている。
【0036】
演算装置31、主記憶装置32、入出力インタフェイス装置33、入力装置34、補助記憶装置35及び出力装置36は、それぞれ、上述した各サーバ装置20に含まれる、演算装置21、主記憶装置22、入出力インタフェイス装置23、入力装置24、補助記憶装置25及び出力装置26と略同一であってもよいし、異なるものであってもよい。また、演算装置や記憶装置の容量や能力は、異なっていてよい。特に入力装置34及び出力装置36については、以下で詳述する。
【0037】
このようなハードウェア構成にあっては、演算装置31が、補助記憶装置35に記憶された特定のアプリケーションを構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を順次主記憶装置32にロードし、ロードした命令及びデータを演算することにより、入出力インタフェイス装置33を介して出力装置36を制御し、或いはまた、入出力インタフェイス装置33及び通信網10を介して、他の装置(例えば各サーバ装置20等)との間で様々な情報の送受信を行うことができる。
【0038】
端末装置30がかかる構成を備え、インストールされた特定のアプリケーションを実行することにより、以下で定義される、
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、という動作等(後に詳述する様々な動作を含む)の一部又は全部を実行できてよい。
【0039】
また、端末装置30がかかる構成を備え、インストールされた特定のアプリケーションを実行することにより、以下で定義される、
所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを取得し、
前記データと、所定のルールに基づいて、
1)前記アイテムを前記仮想空間内で販売するかどうかを決定する、及び/又は、
2)前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格への換算レートを計算する、という動作等(後に詳述する様々な動作を含む)の一部又は全部を実行できてよい。また、インストールされたウェブブラウザを実行することにより、サーバ装置20からウェブページを受信及び表示して、同様の動作を実行できる。また、かかる動作等は、ユーザーが、入力装置34を用いて、本願書類で開示する発明の一例のシステムに指示を与えることで動作されてよい。また、プログラムが演算装置31上で実行されている場合にはユーザーの利用するシステムとしての端末装置30の出力装置36に表示する構成であってよい。
【0040】
2-3.処理回路の一例
図13は、本開示に従ったコンピュータベースのオペレーションを実行する処理回路のブロック図である。図13は、端末装置10の中央処理装置11およびサーバ装置20の中央処理装置21に対応する、処理回路600を示す図である。
【0041】
処理回路600は、任意のコンピュータベースおよびクラウドベースの制御プロセスを制御するために使用され、フローチャートにおける記述またはブロックは、プロセスにおける特定の論理機能またはステップを実装するための1つまたは複数の実行可能命令を含むコードのモジュール、セグメントまたは部分を表すものとして理解することができ、代替実装は、当業者に理解されるように、関連する機能性に応じて実質的に同時または逆順など図示または議論した順序とは異なる順序で機能を実行することができる本先端の例示的実施形態範囲内に含まれる。本明細書に開示された要素の機能は、開示された機能を実行するように構成またはプログラムされた汎用プロセッサ、特殊目的プロセッサ、集積回路、ASIC(「Application Specific Integrated Circuits」)、従来の回路および/またはそれらの組み合わせを含み得る回路または処理回路を使用して実装され得る。プロセッサは、その中にトランジスタ及び他の回路を含むので、処理回路又は回路である。プロセッサは、メモリに格納されたプログラムを実行するプログラムされたプロセッサであってよい。本開示において、処理回路、ユニット、または手段は、言及された機能を実行する、または実行するようにプログラムされたハードウェアである。ハードウェアは、本明細書に開示された、またはそうでなければ公知の、言及された機能を実行するようにプログラムされるか構成される任意のハードウェアであってよい。
【0042】
図13において、処理回路600は、本開示で議論される制御プロセスのうちの1つ以上を実行するCPU601を含む。処理データおよび命令は、メモリ602に格納されてもよい。また、これらのプロセスおよび命令は、ハードドライブ(HDD)または可搬型記憶媒体などの記憶媒体ディスク604に格納されてもよいし、リモートで格納されてもよい。さらに、請求された進歩は、本発明プロセスの命令が格納されるコンピュータ可読媒体の形態によって制限されない。例えば、命令は、CD、DVD、処理回路600が通信する情報処理装置のFLASHメモリ、RAM、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、ハードディスクまたは他の非一時的コンピュータ可読媒体、例えばサーバまたはコンピュータに格納されてもよい。また、プロセスは、ネットワークベースのストレージ、クラウドベースのストレージ、または他のモバイルアクセス可能なストレージに格納され、処理回路600によって実行可能であってもよい。
【0043】
さらに、請求された進歩は、CPU601と、Microsoft Windows、UNIX、Solaris、LINUX、Apple MAC-OS、Apple iOSおよび当業者に知られている他のシステムなどのオペレーティングシステムと連携して実行するユーティリティアプリケーション、バックグラウンドデーモン、またはオペレーティングシステムのコンポーネント、またはその組み合わせとして提供されてもよい。
【0044】
処理回路600を実現するためのハードウェア要素は、様々な回路要素によって実現され得る。さらに、上述した実施形態の各機能は、1つまたは複数の処理回路を含む回路によって実現されてもよい。処理回路は、特にプログラムされたプロセッサ、例えば、図XXに示すように、プロセッサ(CPU)601を含む。処理回路はまた、言及された機能を実行するために配置された特定用途向け集積回路(ASIC)および従来の回路構成要素のようなデバイスを含む。
【0045】
図13において、処理回路600は、コンピュータまたは特定の特別な目的の機械であってもよい。処理回路600は、貨幣処理装置1を制御するための処理を実行するようにプログラムされている。
【0046】
代替的に、または追加的に、CPU601は、当業者であれば認識するように、FPGA、ASIC、PLD上に実装されてもよいし、ディスクリート論理回路を使用して実装されてもよい。さらに、CPU601は、上述した発明プロセスの命令を実行するために、並行して協調的に動作する複数のプロセッサとして実装されてもよい。
【0047】
図13の処理回路600はまた、ネットワーク700とインタフェースするための、イーサネットPROネットワークインタフェースカードなどのネットワークコントローラ606を含む。理解できるように、ネットワーク700は、インターネットなどの公衆ネットワーク、またはローカルエリアネットワーク(LAN)もしくはワイドエリアネットワーク(WAN)などのプライベートネットワーク、またはそれらの任意の組み合わせとすることができ、公衆交換電話網(PSTN)または統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)サブネットワークも含むことができる。ネットワーク700はまた、イーサネットネットワーク、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルなどの有線とすることができ、またはEDGE、3G、4Gおよび5G無線セルラーシステムを含むセルラーネットワークなどの無線とすることができる。また、無線ネットワークは、Wi-Fi、無線LAN、Bluetooth、または公知の他の無線通信形態とすることができる。さらに、ネットワークコントローラ606は、ブルートゥース、近距離無線通信(NFC)、赤外線などの他の直接通信規格に準拠することができる。
【0048】
3.各装置の機能
次に、サーバ装置20及び/又は端末装置30の各々が有する機能の一例について、図3を参考に、説明する。図3は、図1に示したシステムの機能の一例を模式的に示すブロック図である。図3に示すように、一例のシステムは、ルールの適用に利用するデータを取得する取得部41と、所定のルールを適用するルール適用部42と、を有してよい。また、一例のシステムは、所定のルールを適用した後の暗号資産をブロックチェーンに格納するブロックチェーン格納処理部43を有してよい。
【0049】
3.1.取得部41
取得部は、ルール適用部が利用するデータを取得する機能を有する。
ルール適用部が利用するデータは、例えば、仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータ、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、及び/又は、所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータ、であってよい。
【0050】
取得部は、ルール適用部が利用するデータを種々の手段によって取得してよく、取得の態様に限定はない。例えば、取得部は、情報処理装置内に記憶されたかかるデータを、取得してよい。かかる情報処理装置は、本願に係るコンピュータプログラムが実行されている情報処理装置と同じであってもよいし異なってもよい。また、本願に係るコンピュータプログラムは、ネットワークを経由して他の情報処理装置からかかるデータを取得してもよい。また、取得部は、ブロックチェーン内のデータを取得してもよい。例えば、取得は、情報処理装置(例えば、中央集権的に管理されるサービスのサーバであってもよいし、ブロックチェーンを担うコントリビュータのハードウェア資源であってもよい)に格納されているアイテムそのものの個数やパラメータの値そのものを取得する態様でもよいし、トランザクション中などに格納される値の増減のデータを取得する態様でもよい。また、これらの情報の取得の手段自体は既知のものであってよい。
【0051】
3.2.ルール適用部42
ルール適用部は、所定のルールを用いて、換算レートを計算する、機能を有してよい。
所定のルールは、種々の手法の技術が適用されてよい。例えば、所定のルールは、所定の関数によって実現されてもよい。関数は、コンピュータ上で扱うことが可能な、整数、小数、有理数、及び/又は、実数、を用いる関数であってよい。また、所定の関数は、一又は複数の四則演算の組み合わせであってよい。
【0052】
また、ルール適用部は、計算された換算レートを使用して暗号資産の額及び/又は販売価格の額を計算してよい。なお、かかる換算レートが使用されて計算されたデータは、ブロックチェーンに格納されてよい。
【0053】
3.3.ブロックチェーン格納処理部43
ブロックチェーン格納処理部は、ブロックチェーンにデータの格納をするための処理をする機能を有する。処理機能は、例えば、ブロックチェーンシステムに対するインターフェースの機能を含んでよい。かかるインターフェースの機能は、ブロックチェーンにおいて格納可能なデータ形式への変更機能であってよい。また、ブロックチェーンがスマートコントラクトを利用可能な場合、ブロックチェーン格納処理部は、かかるスマートコントラクトの処理を支援する機能を有してよい。
【0054】
なお、本願において説明されるブロックチェーン自体は、公知の技術であってよい。例えば、ブロックチェーンは、電子署名とハッシュポインタを使用し改竄検出が容易なデータ構造を持ち、且つ、当該データをネットワーク上に分散する多数のノードに保持させることで、高可用性及びデータ同一性等を実現する技術であってよい。
【0055】
4.実施形態
4.1.第1実施形態のコンピュータプログラム
本実施形態のコンピュータプログラムの効果の一例は、投資中心の行動を取るユーザーの動機を減少させることである。
【0056】
まず、本実施形態のコンピュータプログラムの処理の流れを図4図5、及び図6を参照して説明する。
【0057】
ステップ1
本実施形態のコンピュータプログラムは、仮想空間内で使用及び/又は取引が可能な第1のデータを取得してよい。ここで、前記仮想空間内で使用及び/又は取引が可能な第1のデータは、例えば、仮想空間内で使用及び/又は取引が可能な数値データ、デジタルアイテム、画像や映像等に係るデータ、ブロックチェーン上で発行されるトークン等であってよく、これを一又は複数のユーザーが保有したり、売買やレンタル等の各種取引の対象となり得るものであってもよい。かかる仮想空間内で使用及び/又は取引が可能な第1のデータは、例えば、仮想空間内で、商品やサービスの対価として用いることが可能な仮想的な通貨(ゲーム内の通貨やトークン)の額、あるいは暗号資産の額であってよい。かかる第1のデータは、ブロックチェーン上で発行されたトークンでもよく、かかるトークンは、ファンジブルトークンであってもよいし、NFT(ノンファンジブルトークン。NON-FUNGIBLE TOKEN)であってもよい。NFTは、例えば、ブロックチェーンにおいてERC―721等の規格に基づいて発行されるものであってよい。かかる額は、当該仮想空間のみならず、仮想空間外や他の仮想空間内において使用及び/取引が可能なものであってもよい。また、かかる第1のデータは、オフチェーンのものであってもよく、例えば、他のサービス提供者の管理する内部のデータベースに記録されたものであってもよく、エアドロップ等によって取得される態様のものであってもよい。
【0058】
ステップ2
本実施形態のコンピュータプログラムは、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、を取得してよい。
【0059】
なお、ステップ1と2は、逆の順序で処理されてもよい。また、ステップ1と2は、異時に処理されてもよいし、同時に処理されてもよい。
【0060】
ステップ3
本実施形態のコンピュータプログラムは、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ及び/又は所定のルールに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間内及び/又は前記仮想空間外において使用及び/又は取引が可能な第2のデータに換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び/又は所定のルールに基づいて、前記仮想空間内及び/又は前記仮想空間外において使用及び/又は取引が可能な第2のデータの額への換算レートを計算、してよく、また、前記1)の決定の結果及び/又は前記2)の計算の結果を記録、記憶、管理及び/又は他の処理部等と共有してもよい。
【0061】
ここで、前記第2のデータは、ブロックチェーン上で発行されるトークン(暗号資産、NFT等)やその他のデータであってよい。
【0062】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、 前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ及び/又は所定のルールに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間内及び/又は前記仮想空間外において使用及び/又は取引が可能な状態にするかどうかを決定し、及び/又は、かかる決定の結果を記録、記憶管理及び/又は他の処理部等と共有してもよい。
【0063】
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータは、例えば、前記仮想空間内における、前記一のユーザーの滞在に係る経時的データを含んでよい。前記経時的データは、滞在の日数に係るデータ、及び/又は、滞在の時間に係るデータ、を含んでよい。例えば、一のユーザー及び/又は他のユーザー(又はこれらがコントロールするキャラクター)が、仮想空間内へのログインや仮想空間内におけるゲームの開始のような仮想空間内における滞在を開始して100日間であったり、仮想空間内への滞在を開始して総時間が100時間などであってよい。また、日数に係るデータや時間に係るデータは、一のユーザー及び/又は他のユーザー(又はこれらがコントロールするキャラクター)が、仮想空間への登録や初めてかかる仮想空間内における滞在を開始したときからであってもよいし、ある時点以後において最初に滞在を開始した時点からであってもよいし、ある所定期間内において最初に滞在を開始した時点からであってもよい。
【0064】
ここで、所定のルールは、前記仮想空間内における、前記一のユーザーの滞在に係る経時的データを利用して、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定してよい。前記経時的データは、滞在の日数に係るデータ、又は、滞在の時間に係るデータ、を含んでよい。例えば、所定のルールは、第1のデータを、滞在開始から200日までは仮想空間外において使用可能な暗号資産の額に換算しないという決定をし、滞在開始から200日以降は仮想空間外において使用可能な暗号資産の額に換算するという決定をするルールでよい。また、例えば、所定のルールは、第1のデータを、滞在開始から1000時間までは、仮想空間外において使用可能な暗号資産の額に換算しないという決定をし、滞在開始から1000時間以降は、仮想空間外において使用可能な暗号資産の額に換算するという決定をするルールでよい。このような構成の場合、ユーザーは、滞在が所定の閾値を超えるまでは仮想空間内の暗号資産を外部に持ち出せないため仮想空間内の暗号資産の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。すなわち、上述の着眼点を具体的に説明すると、以下の通りとなる。基本的に、NFT等は投機的取引の対象となりやすく、価格が安定しない場合がある。そして、そのような価格の不安定さや、投資中心の行動を取るユーザーのふるまいがある場合、純粋に楽しんでいる人のユーザー体験が毀損されるおそれがある。他方、適正範囲の取引を阻害することは資金の流入を妨げ、活性化の障害となる可能性がある。そこで、ユーザー体験を阻害しないように、没入感を生み出しながら、自然に取引価格を一定範囲に収める仕組みを取り入れることにより、価格を安定させるとともに、投資中心の行動を取るユーザーのふるまいによる不快感を減少させ、ユーザー体験の毀損をさせないようにすることが好ましい。このような観点に基づき、具体的に取引価格を一定範囲に収める仕組みとして、本願においては、ルールの適用によって暗号資産に換算するかどうかを決定する構成、及び/又は、ルールの適用によって暗号資産への換算レートを決定する構成を採用したものである。
【0065】
また、所定のルールは、例えば、少なくとも前記一のユーザーの滞在に係る経時的データ、及び、前記第1のデータ、に基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、ものであってもよい。例えば、所定のルールは、第1のデータと、滞在開始から100日経過(及び/又は滞在開始から100時間経過)である経時的データ、を利用して、暗号資産の額への換算レートを計算してよい。かかる換算レートは、換算前の第1のデータよりも少ない額を計算する換算レートであってよい。このような構成の場合、ユーザーが仮想空間内の通貨の全額を外部に持ち出せないため仮想空間内の暗号資産の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。
【0066】
仮想空間は、例えば、所定のゲーム要素を含む空間であり、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータは、例えば、前記一のユーザーが前記所定のゲーム要素に係る達成の程度を示すデータを含んでよい。ゲーム要素に係る達成の程度は、例えば、ゲームの全体のストーリーのうちの達成済みの程度であってよく、例えば、全体が100ステージある場合の35ステージまで達成した、コンプリート率が40%、等のデータであってよい。また、ゲーム要素に係る達成の程度は、例えば、ゲームの全体の一部のストーリーのうちの達成済みの程度であってよく、例えば、全体が100ステージある場合の70ステージ目における半分まで達成した、100あるミッションの内の現在対応中の30個目のミッションの進捗度合いが20%、等のデータであってよい。
【0067】
ここで、所定のルールは、前記一のユーザーが前記所定のゲーム要素に係る達成の程度を示すデータを利用して、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定してよい。例えば、所定のルールは、第1のデータを、全体が100ステージの40ステージまでは、仮想空間外において使用可能な暗号資産の額に換算しないという決定をし、41ステージ以降は、仮想空間外において使用可能な暗号資産の額に換算するという決定をするルールであってよい。このような構成の場合、ユーザーは、所定のゲーム要素に係る達成の程度が所定の閾値を超えるまでは仮想空間内の暗号資産を外部に持ち出せないため仮想空間内の暗号資産の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。
【0068】
また、所定のルールは、少なくともかかるゲーム要素に係る達成の程度を示すデータ、及び、前記第1のデータ、に基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、ものでよい。例えば、所定のルールは、第1のデータ、割合として全体のストーリーの100分の30達成したという達成の程度を示すデータ、を利用して、換算レートを計算してよい。かかる換算レートは、換算前の第1のデータよりも少ない額を計算する換算レートであってよい。このような構成の場合、ユーザーが仮想空間内の通貨の全額を外部に持ち出せないため仮想空間内の通貨の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。
【0069】
また、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータにおけるパラメータは、ユーザーに係る種々の数値データであってよい。例えば、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータは、前記仮想空間内における前記一のユーザーのレベル、前記仮想空間内における前記一のユーザーと関連付けられるキャラクターの能力の程度、第1のデータの使用状況、所定の投資要素を含む前記仮想空間において前記投資要素の進行に伴い変動する値、前記仮想空間内における相対的な数値、の少なくともいずれか一つを含んでよい。レベルは、例えば、ゲーム内における強さであってよい。また、キャラクターの能力の程度は、一又は複数のキャラクターの強さを示す数値データであってよい。例えば、ユーザーがコントロールするキャラクターが、戦闘能力として、攻撃力、防御力、魔法力、などを備える場合において、攻撃力、防御力、及び/又は魔法力などのものであってよい。また、第1のデータの使用状況は、例えば、第1のデータであるゲーム内通貨の使用の有無及び/又は使用の程度、及び/又は、第1のデータであるアイテムの利用の有無及び/又は利用の程度、を含んでよい。かかるゲーム内通貨の使用の有無及び/又は使用の程度は、例えば、かかる利用した通貨額に係るデータは、一のユーザーが仮想空間内で利用した合計の暗号資産の額であってよい。利用した合計の暗号資産の額は、通貨を獲得して増加し、通貨を使用して減少した場合において、かかる獲得による増加額と使用による減少額の合計額であってよい。また、利用した合計の通貨額は、1か月、3か月、半年、などの所定期間内におけるものでもよい。
【0070】
ここで、所定のルールは、前記仮想空間内における前記一のユーザーのレベル、前記仮想空間内における前記一のユーザーと関連付けられるキャラクターの能力の程度、及び/又は、第1のデータの使用状況を利用して、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定してよい。例えば、所定のルールは、ユーザーのレベルが30未満は、仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算しないという決定をし、レベルが30以上は、仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するという決定をするルールであってよい。このような構成の場合、ユーザーは、レベル及び/又は能力の程度が所定の閾値を超えるまでは仮想空間内の暗号資産を外部に持ち出せないため仮想空間内の暗号資産の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。
【0071】
ここで、所定のルールは、前記一のユーザーが利用した通貨額に係るデータを利用して、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定してよい。例えば、所定のルールは、一のユーザーが利用した合計の通貨額が1000通貨額未満は、仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算しないという決定をし、1000通貨額以上は、仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するという決定をするルールであってよい。このような構成の場合、ユーザーは、利用した通貨額が所定の閾値を超えるまでは仮想空間内の暗号資産を外部に持ち出せないため仮想空間内の暗号資産の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。
【0072】
また、所定のルールは、少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、及び、前記第1のデータ、に基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、ものでよい。例えば、所定のルールは、第1のデータと、一のユーザーに係るパラメータとしてのレベル30、を使用して、換算レートを計算してよい。かかる換算レートは、換算前の第1のデータよりも少ない額を計算する換算レートであってよい。このような構成の場合、ユーザーが仮想空間内の通貨の全額を外部に持ち出せないため仮想空間内の通貨の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。
【0073】
また、所定のルールは、少なくとも前記一のユーザーが利用した通貨額に係るデータ、及び、前記第1のデータ、に基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、ものでよい。例えば、所定のルールは、第1のデータと、一のユーザーが利用した通貨額に係るデータとしての900通貨額、を使用して、換算レートを計算してよい。かかる換算レートは、換算前の第1のデータよりも少ない額を計算する換算レートであってよい。このような構成の場合、ユーザーが仮想空間内の通貨の全額を外部に持ち出せないため仮想空間内の通貨の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。
【0074】
また、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータは、所定の投資要素を含む前記仮想空間において前記投資要素の進行に伴い変動する値を含んでよい。例えば、かかる変動する値は、例えば、ゲーム内での投資行動であってよい。例えば、かかる変動する値は、所定の投資行動の回数や、所定の投資行動を行った合計時間、などであってよい。この場合、所定のルールは、前記変動する値を利用して、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定してよい。具体的には、所定のルールは、かかる変動する値としての投資行動を行った合計時間が、所定の閾値よりも高い場合、仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するという決定をし、所定の閾値よりも低い場合、仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算しないという決定をするルールであってよい。また、同様に、所定のルールは、かかる変動する値としての投資行動を行った合計時間と、第1のデータと、を使用して、換算レートを計算してよい。かかる換算レートは、換算前の第1のデータよりも少ない額を計算する換算レートであってよい。
【0075】
また、前記一のユーザーに係るパラメータは、前記仮想空間内における相対的な数値、であってよい。相対的な数値は、他のユーザーに係るデータに依存する数値であってよい。例えば、かかる相対的な数値は、仮想空間内における所定のユーザーの平均的な数値に対する前記一のユーザーの数値であってよい。この場合、所定のユーザーの平均的な数値に依存する関係にある。ここで、所定のユーザーの平均的な数値は、例えば、一のユーザーと所定の関係にあるユーザーに係る平均的な数値であってよい。例えば、一のユーザーのレベルと同一又は所定の範囲のレベルを有するユーザーに係るパラメータの数値、及び/又は、一のユーザーが位置する仮想空間内の領域と同一の領域に位置するユーザーに係るパラメータの数値、であってよい。また、前記一のユーザーに係るパラメータは、前記仮想空間内における絶対的な数値、であってよい。絶対的な数値は、一のユーザーと異なる他のユーザーに係るデータに依存しない、上述の一のユーザーに係る種々の数値データであってよい。また、上述では平均的な数値について説明したが、かかる場合に限定されず、種々の統計的手法により算出される数値を用いてよい。例えば、算術平均、相加平均、幾何平均、相乗平均、調和平均、対数平均、加重平均、一般化平均などの種々の平均算術が利用されてよい。また、かかる算術平均以外にも、中央値、最頻値、中点値、最大値、最小値、などの手術の統計的手法が利用されてよい。
【0076】
ここで、所定のルールは、前記仮想空間内における相対的な数値を利用して、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定してよい。例えば、所定のルールは、一のユーザーが位置する仮想空間内の領域と同一の領域に位置する一又は複数のユーザーのレベルの平均値のレベルが40未満は、仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算しないという決定をし、かかる一又は複数のユーザーのレベルの平均値のレベルが40以上は、仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するという決定をするルールであってよい。このような構成の場合、ユーザーは、相対的な数値が所定の閾値を超えるまでは仮想空間内の暗号資産を外部に持ち出せないため仮想空間内の暗号資産の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。特に、仮想空間がゲーム要素を含む場合において、ゲームのユーザーの参加状況は時々刻々と変化するものであり、上述のユーザーに係るパラメータの平均値のような相対的な数値も、ユーザーの参加状況に応じて、時々刻々と変化しうるものであり、上述の換算の可否は、かかる時々刻々と変化しうるユーザーの状況を考慮に入れることができる利点がある。例えば、(1)パラメータが相対的に強くないもののゲームを長く遊んでいるユーザーのグループは、新規プレイヤに対して相対的に強くなり、換算にパラメータがアップするため、暗号資産を優位に利用出来る利点を有することになるが、他方、(2)休眠等していたユーザーのグループは、所定期間内のゲームの参加時間が少ないなどによってパラメータが相対的に下がることにより、暗号資産に変更できないという状況になる。そうすると、(1)のようにユーザに対して、集団でゲームに積極的に参加しようとする方向に動機づける利点がある。
【0077】
また、所定のルールは、少なくとも前記仮想空間内における相対的な数値、及び、前記第1のデータ、に基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、ものでよい。例えば、所定のルールは、第1のデータと、一のユーザーと同一領域に位置するユーザーB・C・Dの平均レベル30、を使用して、換算レートを計算してよい。かかる換算レートは、換算前の第1のデータよりも少ない額を計算する換算レートであってよい。このような構成の場合、ユーザーが仮想空間内の通貨の全額を外部に持ち出せないため仮想空間内の通貨の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。
【0078】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記仮想空間内において前記一のユーザーが所属するグループ内の特定の立場の者に係る第3のデータを更に取得し、前記第3のデータと前記所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、ものであってよい。例えば、一のユーザーが、所定のギルドというグループに属する場合において、かかる特定の立場の者は、かかる一のユーザーが所属するギルド内の長の立場にある者であってよい。この場合、かかる特定の立場の者に係る第3のデータは、例えば、かかる特定の立場の者に係るレベル、キャラクターの能力などでよい。特に、ギルドというグループの中の長の立場にある者(例えば、ギルドマスター)は一般的に、ある程度そのゲームにおいて強くなることで就任する仕組みであるため、ギルドマスターになることはゲームに貢献していることを示すものである。したがって、ユーザーがギルドのグループに属することは、かかるギルドマスターのゲームに対する貢献を利用して暗号資産の額への換算レートを計算するものであり、このような構成は、ユーザーの貢献度を暗号資産の換算レートに加味する仕組みといえる。
【0079】
この場合、例えば、第1のデータと、一のユーザーが属するギルド内の長の立場のユーザーのレベル30、を所定のルールに適用し、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートの額を計算してよい。このような構成の場合、ユーザーが仮想空間内の通貨の全額を外部に持ち出せないため仮想空間内の通貨の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。
【0080】
また、前記第1のデータは、前記仮想空間内で使用可能なアイテムを示すデータであってよい。かかるアイテムは、例えば、仮想空間がゲーム空間であれば、ゲーム内で利用されるアイテムでよく、例えば、ゲーム内のキャラクターが利用する武器、防具、回復薬、強化薬、希少価値物、などゲームの特性に応じたものでよい。また、仮想空間が所定の投資要素を含むものであれば、投資に関連するアイテムであってよい。また、仮想空間が所定の創作要素が利用可能なものであれば、創作されたものがアイテムであってよい。また、前記第1のデータは、前記ユーザーにより新たに生成された創作要素を含み、前記創作要素は、前記仮想空間内で生成されたものであってもよいし、サードパーティ製アプリケーションなどにより生成された後に仮想空間にて利用可能とされるものであってもよい。後者の場合、創作要素は、前記仮想空間内で生成されたものに限られなくてよい。
【0081】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、かかる場合において、前記アイテムを、所定のマーケットにおいて、取引を可能とする取引部を備えてよい。かかる取引は、所定の支払い手段のみの取引を可能とするものであってよい。この場合、支払い手段として、例えば、特定の暗号資産に限定することにより、暗号資産の流通量をコントロールできる可能性がある利点がある。また、かかる取引部は、前記アイテムに係る特性に基づく所定の取引条件において、取引を行ってよい。例えば、アイテムの成長程度が高いほど、売却額が高くする、などであってよい。この場合、ユーザーがかかるアイテムを成長させることによって売却額が高くなるため、ユーザーにアイテムの成長を促すことが可能であり、ユーザーがアイテムの売買のみを投機的に行うことを制約できる可能性がある利点がある。
【0082】
ここで、所定のルールは、前記仮想空間内で使用可能なアイテムを示すデータを利用して、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定してよい。例えば、所定のルールは、かかるアイテムが所定の条件を満たさない場合、仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算しないという決定をし、かかるアイテムが所定の条件を満たす場合、仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するという決定をするルールであってよい。アイテムに係る所定の条件は、例えば、入力されたアイテムを示すデータが、所定の種類に属するアイテムである、及び/又は、所定の属性を有するアイテムである、などであってよい。所定の種類は、例えば、武器に属するアイテムである、又は、防具に属するアイテムである、などであってよい。また、所定の属性は、アイテム自体のレベルが30以上である、アイテムを保有した時間が10時間を超える、などであってよい。このような構成の場合、ユーザーは、アイテムが所定のものである又は所定の閾値を超えるまでは仮想空間内の暗号資産を外部に持ち出せないため仮想空間内の暗号資産の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。
【0083】
また、所定のルールは、少なくとも前記仮想空間内で使用可能なアイテムを示すデータ、及び、前記第1のデータ、に基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、ものでよい。ここでかかる換算レートの計算は、入力されたアイテムを示すデータが、所定の種類に属するアイテムである、及び/又は、所定の属性を有するアイテムである、などのアイテムに応じるものであってよい。所定の種類は、例えば、武器に属するアイテムである、又は、防具に属するアイテムである、などであってよい。このような場合、他の種類に属するアイテムと比べて、第1数値データに対して、高い換算レートで計算するなどでよい。
【0084】
また、上述の所定のルール内で利用される閾値は、前記仮想空間内の前記一のユーザーとは異なる他のユーザーに係るデータに応じて動的に変更されるものであってよい。この場合、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータに加えて、前記一のユーザーと異なる他のユーザーに係るデータを取得し、所定のルールの適用において使用してよい。他のユーザーに係るデータは、上述の各一のユーザーに係るパラメータを含むデータ(及び上述で説明した各下位概念のもの)、であってもよい。また、他のユーザーに係るデータは、一のユーザーに係るパラメータを含むデータと、同種のものであってもよいし、異種のものであってもよい。前者は、例えば、一のユーザーに係るデータが滞在に係る経時的データであれば、他のユーザーに係るデータは、滞在に係る経時的データであってもよい。後者は、例えば、一のユーザーに係るデータが滞在に係る経時的データであれば、他のユーザーに係るデータは、他のユーザーが所定のゲーム要素に係る達成の程度を示すデータであってもよい。
【0085】
この場合、所定のルールは、前記仮想空間内における、前記一のユーザーのパラメータを含むデータ、及び、前記一のユーザーと異なる他のユーザーに係るデータを利用して、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定してよい。例えば、所定のルールは、一のユーザーと異なる所定の他のユーザーの滞在時間の平均値が利用されて決定された閾値を用いて、第1のデータを、例えば、滞在開始からかかる閾値までは仮想空間外において使用可能な暗号資産の額に換算しないという決定をし、滞在開始からかかる閾値以降は仮想空間外において使用可能な暗号資産の額に換算するという決定をするルールでよい。また、例えば、所定のルールは、一のユーザーと異なる所定の他のユーザーのレベルの平均値が利用されて決定された閾値を用いて、第1のデータを、例えば、滞在開始からかかる閾値までは仮想空間外において使用可能な暗号資産の額に換算しないという決定をし、滞在開始からかかる閾値以降は仮想空間外において使用可能な暗号資産の額に換算するという決定をするルールでよい。これらの場合、所定の他のユーザーとの関係で閾値が決定され、所定の閾値を超えるまでは仮想空間内の暗号資産を外部に持ち出せないため、ユーザーの孤立的な行動を防止し、仮想空間内の暗号資産の外部への流出の制約を技術的に可能にできる利点がある。
【0086】
以上、所定のルールが利用する、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータについて、種々のケースを説明したが、これらの組み合わせが、所定のルールに対して適用されてもよい。
【0087】
例えば、所定のルールが利用するデータは、前記一のユーザーの滞在に係る経時的データ、前記一のユーザーが前記所定のゲーム要素に係る達成の程度を示すデータ、前記一のユーザーに係るレベル、及び/又は、これらの下位概念の組み合わせ、であってよい。例えば、一のユーザーのレベル、一のユーザーの滞在日数、及び、一のユーザーのステージ、によって依存する所定のルールが適用されて、換算レートが計算されてよい。なお、一のユーザーに係るパラメータを含むデータの例は、図7に示されているものであるが、これらに限られない。
【0088】
また、所定のルールは、前記一のユーザーに係るデータ(その下位概念を含む)、及び/又は、第1のデータ、以外に他のデータに更に依存する構成でもよい。例えば、更に、換算レートを計算して仮想空間外に持ち出す回数が、換算レートの計算に影響を与えてよい。この場合、所定のルールは、仮想空間外において使用可能とするための換算レートの計算の回数及び/又はかかる換算レートに基づく暗号資産の額の計算の回数を利用して、換算レートを計算してよい。
【0089】
ここで、所定のルールによって起算される換算レートは、一例として、次のようなものであってよい。例えば、換算レートは、計算されることによって、元の数値データよりも低い数値データとなるような比率であってよい。例えば、本願に係る技術を利用しなければ仮想空間外の暗号資産の額の計算のためのレート(1)を利用して仮想空間内のゲーム通貨1000が仮想空間外においても暗号資産の額1000となるものであった。これに対し、本願に係る技術を利用して、仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レート(0.7)を計算すると、仮想空間内のゲーム通貨1000が仮想空間外においても暗号資産の額700となるものとなり、ユーザーは、仮想空間内における通貨の価値の全てを、仮想空間外に持ち出すことを制約されることになる。
【0090】
ここで、予め、仮想空間内と仮想空間外のレートが規定のものである場合にも、本願に係る技術は適用されてよい。例えば、本願に係る技術を利用しなければ仮想空間外の暗号資産の額の計算のためのレート(1)を利用して仮想空間内のゲーム通貨10000が仮想空間外においても暗号資産の額1000となるものであった(すなわち、予め、仮想空間内の通貨額と、仮想空間外の通貨額とのレートが、1/10となるものが設定されていたとする)。これに対し、本願に係る技術を利用して、仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レート(0.07)を計算すると、仮想空間内のゲーム通貨10000が仮想空間外においても暗号資産の額700となり、ユーザーは、仮想空間内における通貨の価値の全て(但し、かかる価値の全てとは、本願に係る技術を利用しない場合におけるものを示す)を、仮想空間外に持ち出すことを制約されることになる。
【0091】
以上のとおり、本願に係る技術において、上述のとおり、少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、を利用して換算レートを計算する構成の場合には、換算レートが少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータに依存することを一つの特徴とする。
【0092】
なお、上述において、換算レートは、比率に代えて又は加えて四則演算が利用されてよい。例えば、本願に係る技術を利用しなければ仮想空間外の暗号資産の額の計算のための手数料を計算するレート(―200)を利用して仮想空間内のゲーム通貨1000が仮想空間外においても暗号資産の額800となるものであった。これに対し、本願に係る技術を利用して、仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レート(-200)を計算すると、仮想空間内のゲーム通貨1000が仮想空間外においても暗号資産の額600となるものとなり、ユーザーは、仮想空間内における通貨の価値の全てを、仮想空間外に持ち出すことを制約されることになる。ここでは、仮想空間内の通貨を仮想空間外への通貨への予め規定された演算(乗算、又は、減算)と同一の演算種類による換算レートの例を説明したが、これらに限られず、仮想空間内の通貨を仮想空間外への通貨への予め規定された演算と異なる演算種類を用いた換算レートであってよい。また、換算レートは、比率や減算以外にも、種々の四則演算又はこれらの組み合わせを含む、コンピュータプログラムにおいて計算可能な関数によって計算可能な換算レートを計算してよい。
【0093】
ステップ4
換算レートを計算した場合、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記換算レートに基づき、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額を計算してよい。上述のとおり、計算された換算レートは、仮想空間内の暗号資産を外部に持ち出すレートに制約を設けて持ち出すメリットを低下させ、ひいては、投資中心の行動を取るユーザーの動機を減少させるものであるため、暗号資産を外部に持ち出すことができる場合においても、通常のレートと比較して減算されたレートによって計算された暗号資産の額を計算してよい。
【0094】
ステップ5
換算レートを計算した場合、本実施形態のコンピュータプログラムは、計算された額の前記仮想空間外において使用可能な暗号資産をブロックチェーンに格納する処理をしてよい。この場合、暗号資産は、ブロックチェーン上でトークンとして発行されたものであってよい。また、かかるトークンは、ファンジブルトークンであってよい。
【0095】
なお、「1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する」処理の一部又は全部は、ブロックチェーンシステム内において実装されてもよい。例えば、ブロックチェーン内のスマートコントラクトによって、実装されてもよい。また、上述において、2)は、少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、及び/又は、前記第1のデータ、を所定のルールに適用して、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する処理であってもよく、少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、を所定のルールに適用して、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する処理であってよい。
【0096】
4.2.第2実施形態のコンピュータプログラム
本実施形態のコンピュータプログラムの効果の一例は、ユーザー体験を阻害しないよう、アイテムの取引を制約することである。
【0097】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、
一又は複数のプロセッサにより実行されることにより、
所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを取得し、
前記データと、所定のルールに基づいて、
1)前記アイテムを前記仮想空間内で販売するかどうかを決定する、及び/又は、
2)前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格への換算レートを計算する、
ものであってよい。
【0098】
以下、本実施形態のコンピュータプログラムの処理について、図8図9、及び図10を参照して以下に説明する。
【0099】
ステップ1
本実施形態のコンピュータプログラムは、所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを取得してよい。アイテムは、かかる仮想空間内で利用される種々のものでよい。ゲーム要素を含む仮想空間であればゲームに利用される武器、防具、道具、消費物、などであってよい。創作要素を含む仮想空間であれば、ユーザーによって創作されたものや他のユーザーによって創作されたものであってよい。投資要素を含む仮想空間であれば、投資の対象となるものや投資によって得られたものなどであってよい。
【0100】
ステップ2
次に、本実施形態のコンピュータプログラムは、所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータと、所定のルールに基づいて、1)前記アイテムを前記仮想空間内で販売するかどうかを決定する、及び/又は、2)前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートを計算してよい。
【0101】
例えば、前記所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータは、前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数、及び/又は、所定期間における前記アイテムの販売に係るデータ、であってよい。ここで、仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数は、例えば、かかる仮想空間内で流通しているアイテムの数であってよい。また、アイテムの数は、ユーザーが保持しているアイテムの数に限定してもよいし、ユーザーが保持しているアイテムの数に加えて、宝箱で入手可能なアイテムや拾うことが可能なアイテムの数を含めてもよい。また、所定期間におけるアイテムの販売に係るデータは、かかるアイテムの販売した数であってよい。また、所定期間におけるアイテムの販売に係るデータは、かかる販売されたアイテムの合計販売額であってよい。ここで、所定期間は、直近の所定期間であってもよい。例えば、販売前の、1時間以内であったり、6時間以内であったり、24時間以内であったり、72時間以内であったり、1週間以内、であったりしてよい。
【0102】
これらの場合、本実施形態のコンピュータプログラムは、記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数、及び/又は、所定期間における前記アイテムの販売に係るデータと、所定のルールに基づいて、1)前記アイテムを前記仮想空間内で販売するかどうかを決定する、及び/又は、2)前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートを計算してよい。
【0103】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数が所定の閾値以上の場合、前記アイテムを前記仮想空間内で販売しないと決定し、前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数が所定の閾値未満の場合、前記アイテムを前記仮想空間内で販売すると決定してよい。この場合、仮想空間内の取引量に応じて販売の可否を決定し、仮想空間内におけるアイテムの取引量を間接的に制御できる利点がある。
【0104】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、所定期間内における前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数の販売数及び/又は販売合計額が所定の閾値以上の場合、前記アイテムを前記仮想空間内で販売しないと決定し、前記所定期間内における前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの販売数及び/又は販売合計額が所定の閾値未満の場合、前記アイテムを前記仮想空間内で販売すると決定してよい。この場合、直近の販売状況に応じて販売の可否を決定し、仮想空間内におけるアイテムの取引量を間接的に制御できる利点がある。
【0105】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数が所定の閾値以上の場合、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートαを計算してよく、前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数が所定の閾値未満の場合、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が高額となるように設定されてよい。この場合、仮想空間内の取引量に応じて販売価格を決定し、仮想空間内におけるアイテムの取引量を間接的に制御できる利点がある。より具体的には、アイテムの数が多いほど、販売価格を高額化するよう制御し、仮想空間内のアイテムの取引量を(販売価格の高額化によって販売意欲を減じてアイテムの取引を)間接的に制約するよう制御できる利点がある。
【0106】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、所定期間内における前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数の販売数及び/又は販売合計額が所定の閾値以上の場合、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートαを計算してよく、所定期間内における前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数の販売数及び/又は販売合計額が所定の閾値未満の場合、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が高額となるように設定されてよい。この場合も同様に、仮想空間内の取引量に応じて販売価格を決定し、仮想空間内におけるアイテムの取引量を間接的に制御できる利点がある。より具体的には、アイテムの数が多いほど、販売価格を高額化するよう制御し、仮想空間内のアイテムの取引量を間接的に制約するよう制御できる利点がある。
【0107】
また、仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータは、互いに所定の関連性を有する複数のアイテムであってよい。所定の関連性は、例えば、セットで販売される複数のアイテムが、同一系統のアイテム、共通の特徴を含むアイテム、などでよい。
【0108】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、互いに所定の関連性を有しない複数のアイテムに対し、前記アイテムを前記仮想空間内で販売しないと決定し、互いに所定の関連性を有する複数のアイテムに対し、前記アイテムを前記仮想空間内で販売すると決定してよい。この場合、仮想空間内においてセットで販売されるアイテムの関係に応じて販売の可否を決定し、仮想空間内におけるアイテムの取引量を間接的に制御できる利点がある。
【0109】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、互いに所定の関連性を有しない複数のアイテムに対し、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートαを計算してよく、互いに所定の関連性を有する複数のアイテムに対し、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が高額となるように設定されてよい。この場合も同様に、仮想空間内においてセットで販売される複数のアイテムの関係に応じて販売価格を決定し、仮想空間内におけるアイテムの取引量を間接的に制御できる利点がある。より具体的には、セットの複数のアイテムが所定の関係で販売される場合は、販売価格を高額化するよう制御し、仮想空間内のアイテムを所定の関係とすることを間接的に促進するよう制御できる利点がある。
【0110】
また、仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータは、アイテム数と所定の関係を持つパラメータに係るデータであってもよい。前記アイテム数と所定の関係を持つパラメータは、例えば、前記アイテムを所有するユーザーの数や、各アイテムの取引延べ数、であってよい。
【0111】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、アイテム数と所定の関係を持つパラメータに係るデータと、所定のルールに基づいて、前記アイテムを前記仮想空間内で販売しないと決定し、アイテム数と所定の関係を持つパラメータに係るデータに対し、前記アイテムを前記仮想空間内で販売すると決定してよい。より具体的には、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記アイテムを所有するユーザーの数が所定の閾値未満である場合、前記アイテムを前記仮想空間内で販売しないと決定し、前記アイテムを所有するユーザーの数が所定の閾値以上である場合、前記アイテムを前記仮想空間内で販売すると決定してよい。この場合、仮想空間内においてアイテムを有するユーザー数の多寡はユーザーによるアイテムの利用率と相関があるため(逆に、アイテム数が多くても、保有するユーザー数が少ない場合は、少ないユーザーによってアイテムが取引材料とされている可能性がある)、アイテムの販売の可否を決定し、仮想空間内におけるアイテムの取引量を間接的に制御できる利点がある。
【0112】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、アイテム数と所定の関係を持つパラメータに係るデータと、所定のルールに基づいて、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートを計算してよい。例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記アイテムを所有するユーザーの数が所定の閾値未満である場合、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートαを計算してよく、前記アイテムを所有するユーザーの数が所定の閾値以上である場合、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が高額となるように設定されてよい。この場合も同様に、仮想空間内においてアイテムを所有するユーザー数に応じて販売価格を決定し、仮想空間内におけるアイテムの取引量を間接的に制御できる利点がある。より具体的には、仮想空間内においてアイテムを有するユーザー数の多寡はユーザーによるアイテムの利用率と相関があるため、アイテムが多数のユーザーに保有されていない場合は、販売価格を高額化するよう制御し、仮想空間内のアイテムの保有を間接的に促進するよう制御できる利点がある。
【0113】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータと、所定のルールに基づいて、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートを計算してよい。ここで、仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータは、かかるアイテムの数と、かかるアイテムを保有する述べユーザー数と、を含んでよい。また、仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータは、かかるアイテムの数と、かかるアイテムを保有する述べユーザー数と、の関係を含んでよい。例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記アイテムの数(例えば、千個)に対する前記アイテムを所有するユーザーの数(100人)の関係(例えば、1000/100=10)が所定の閾値未満である場合、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートαを計算してよく、前記アイテムの数に対する前記アイテムを所有するユーザーの数の割合が所定の閾値以上である場合、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が低額となるように設定されてよい。この場合、一人当たりの保有アイテム数が低い場合、アイテムを取引対象としてユーザーが利用していないことが推察され、そのアイテムの流通を促進するために、販売価格を低額化してよいが、逆に一人当たりの保有アイテム数が多い場合はアイテムを取引対象としている可能性があるため、販売価格を高額化する等により、ユーザーのアイテムの利用方法に応じて、仮想空間内におけるアイテムの取引量を間接的に制御できる利点がある。
【0114】
また、仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータは、かかるアイテムと所定の関係を持つアイテムに係るデータであってもよい。かかるアイテム(第1のアイテム)と所定の関係を持つアイテム(第2のアイテム)とは、例えば、第1のアイテムと第2のアイテムの各々パラメータが、所定の範囲にあるものでよい。例えば、第1のアイテム及び第2のアイテムが、各々、共通して、パラメータα、β、γ、を備えている場合において、各パラメータα、β、γ、が所定の閾値の範囲内にあるようなものでよい。より具体的には、第1のアイテムが剣でパラメータとしては攻撃力が120で炎属性の攻撃が可能であり、第2のアイテムが剣でパラメータとして攻撃力が100で炎属性の攻撃が可能である、などにおいて、攻撃力についての所定の閾値が30である、などの場合における第1と第2のアイテムの関係でよい。この場合、販売価格への換算レートを計算する第1のアイテム(攻撃力120)は、第2のアイテム(攻撃力100)よりも能力が高いアイテムである。この場合、第1のアイテムに係る販売価格への換算レートの計算において、第2のアイテムの価格を使用してよい。例えば、仮に、第1のアイテムの取引量が少ないことから、第2のアイテムを利用しないのであれば、取引量を増加させる制御の観点で、第1のアイテムの換算レートを、通常よりも低額にするような換算レートを計算することが考えられる。しかしながら、この場合、第2のアイテムより能力が高い第1のアイテムの価格を、第2のアイテムの価格よりも低額にすると、アイテム間の価格のバランスを失することになる。そこで、以上のように、アイテム間の対応するパラメータ間に対応関係があり、かつ、かかるパラメータ間の値が所定の閾値の範囲内である関係にある場合、類似のアイテムであるとして、かかる類似のアイテムの価格を利用して、換算レートを計算してよい。上述の例においては、第1のアイテムについての換算レートの計算において、第1のアイテムと所定の関係にある第2のアイテムの価格を利用して、第1のアイテムについての換算レートを計算してよい。例えば、第1のアイテムの販売価格への換算レートとして、第2のアイテムの価格以上の価格にする、などの制御であってよい。
【0115】
また、仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータは、かかるアイテムと所定の関係を持つアイテムに係るデータについて、上述のアイテムにおける対応する同一のパラメータ同士の比較する構成に代えて、かかるアイテムの外観に対する嗜好性が分かれる場合もあるため需給バランスを価格決定に反映させてもよい。例えば、アイテム(第1のアイテム)と所定の関係を持つアイテム(第2のアイテム)とは、例えば、第1のアイテムと第2のアイテムの各々パラメータが、上述のように所定の範囲にあるもの(例えば、第1のアイテム及び第2のアイテムが、各々、共通して、パラメータα、β、γ、を備えている場合において、各パラメータα、β、γ、が所定の閾値の範囲内にあるようなものでよい。より具体的には、第1のアイテムが剣でパラメータとしては攻撃力が120で炎属性の攻撃が可能であり、第2のアイテムが剣でパラメータとして攻撃力が100で炎属性の攻撃が可能である、などにおいて、攻撃力についての所定の閾値が30である、などの場合における第1と第2のアイテムの関係の場合)でよい。このような場合においても、パラメータの関係ではなく、前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数、又は、所定期間内における前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数の販売数及び/又は販売合計額、に基づいて制御してよい。
【0116】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記仮想空間内で利用可能な前記第1のアイテムの数が前記仮想空間内で利用可能な前記第2のアイテムの数以上の場合、前記第1のアイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートαを計算してよい。
他方、前記仮想空間内で利用可能な前記第1のアイテムの数が前記仮想空間内で利用可能な前記第2のアイテムの数未満の場合、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が高額となるように設定されてよい。この場合、仮想空間内の取引量に応じて販売価格を決定し、仮想空間内におけるアイテムの取引量を間接的に制御できる利点がある。より具体的には、アイテムの数が多いほど、販売価格を高額化するよう制御し、仮想空間内のアイテムの取引量を(販売価格の高額化によって販売意欲を減じてアイテムの取引を)間接的に制約するよう制御できる利点がある。また、本実施形態のコンピュータプログラムは、所定期間内における前記仮想空間内で利用可能な前記第1のアイテムの数の販売数及び/又は販売合計額が前記仮想空間内で利用可能な前記第2のアイテムの数以上の場合、前記第1のアイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートαを計算してよい。他方、所定期間内における前記仮想空間内で利用可能な前記第1アイテムの数の販売数及び/又は販売合計額が前記仮想空間内で利用可能な前記第2のアイテムの数未満の場合、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が高額となるように設定されてよい。この場合も同様に、仮想空間内の取引量に応じて販売価格を決定し、仮想空間内におけるアイテムの取引量を間接的に制御できる利点がある。より具体的には、アイテムの数が多いほど、販売価格を高額化するよう制御し、仮想空間内のアイテムの取引量を間接的に制約するよう制御できる利点がある。
【0117】
また、前記所定のルールは、上述の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータに加えて、一のユーザーに係るデータを更に利用して、前記一のユーザーに対する前記販売価格に対する換算レートを計算してよい。ここで、一のユーザーに係るデータは、例えば、前記一のユーザーに係るパラメータ、前記一のユーザーが保有するアイテムに係るデータ、前記一のユーザーの所属グループに係るデータ、及び/又は、前記仮想空間内における前記一のユーザーの位置に係るデータ、を含んでよい。例えば、一のユーザーに係るパラメータは、かかるユーザーのレベルや全体のステージの完了率、かかるユーザーが有するスキル、かかるユーザーが保有できるアイテムの個数などであってよい。また、一のユーザーが保有するアイテムに係るデータは、かかるアイテム自体のレベルや特徴であってよい。また、一のユーザーの所属グループに係るデータは、例えば、一のユーザーが所定のギルドに属することを含んでよい。
【0118】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムにおける所定のルールは、一のユーザーに係るデータを更に利用して、前記一のユーザーに対する前記販売価格に対する換算レートを計算してよい。
【0119】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、一のユーザーのレベルを、前記所定のルールに適用し、前記一のユーザーのレベルが所定の閾値未満である場合、前記アイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートαを計算してよく、前記一のユーザーのレベルが所定の閾値以上である場合、前記アイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が高額となるように設定されてよい。この場合、例えば、ユーザーのレベルが低い場合には武器が高額となり購入しにくくなるため、レベルが所定のレベルよりも低いときに武器の購入のみにより強くなることを制約できる利点がある。
【0120】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、一のユーザーに係る所定のスキルを、前記所定のルールに適用し、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートを計算してよい。例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、一のユーザーが商人となるスキルを有している場合、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートαを計算してよく、前記一のユーザーが商人となるスキルを有していない場合、前記アイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格を低額となるように設定されてよい。この場合、スキルによってアイテムの販売価格を補正できる利点がある。
【0121】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、一のユーザーが保有するアイテムの個数を、前記所定のルールに適用し、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートを計算してよい。例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、一のユーザーがアイテムを所定の数以上保有する場合、前記所定の数以上の数についてのアイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートαを計算してよく、前記一のユーザーがアイテムを所定の数以上保有している場合におけるかかる所定の数以上以外のアイテムについては、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格を低額となるように設定されてよい。この場合、保有数に応じてアイテムの販売価格を補正できる利点がある。特に、持ち歩けるアイテム数が無制限の場合、ユーザーはどの場所へも全てのアイテムを持って行けることになる。この場合、例えば、寒い地域において利用頻度が高まるアイテム(例えば、防寒具等のアイテム、寒い地域では採取できない食材など)を寒い地域に移動して取引したり、暑い地域で利用頻度が高まるアイテム(例えば、携帯式ファン、暑い地域では採取できない食材など)を暑い地域に移動して取引するインセンティブはそこまで高くなく、インセンティブが低下することになる。そこで、アイテムの所持数に制限を設ける。この場合、ユーザーは、アイテム数を無制限に保有して移動することはできないため、暑い地域において寒い地域で利用頻度の高いアイテムを購入し、寒い地域に移動して直接販売する行動の価値が増加し、また、ギルド内で後述のとおり取引したり、商人に販売するインセンティブが向上することになる。商人は、例えば、ゲームの運営が用意しているNPC(Non Player Characterの略称であり、ゲームにおいてプレイヤが操作しないキャラクター)でもいいし、商人の役割を担うプレイヤでも良い。なお、これらの場合において、所持アイテムは、時間経過に応じて劣化してもよい。例えば、寒い地域では採取できない食材や暑い地域では採取できない食材は、例えば移動の経過に伴う時間経過に応じて劣化した食材や、食料にできない食材になってもよい。食材は、例えば、作物、肉、魚などであってよい。
【0122】
また、例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、一のユーザーの所定又は全てのアイテムに係るレベルを、前記所定のルールに適用し、前記一のユーザーの所定又は全てのアイテムに係るレベルが所定の閾値未満である場合、前記アイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートαを計算してよく、前記一のユーザーの所定又は全てのアイテムのレベルが所定の閾値以上である場合、前記アイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が高額となるように設定されてよい。この場合、例えば、かかるレベルが、攻撃力、防御力、追加攻撃オプションなどのユーザーの戦いに有利になる要素を向上するパラメータである場合において、ユーザーの所定又は全てのアイテムレベルが低い場合には武器が高額となり購入しにくくなるため、レベルが所定のレベルよりも低いときに武器の購入のみにより強くなることを制約できる利点がある。なお、かかるレベルは、上述のようなユーザーの戦いに有利になる要素を向上するパラメータに限らず、アイテムの外観を規定するレベルであってもよい。後者は、例えば、かかる外観を規定するレベルが向上すると、武器・防具などのアイテムの装飾の量や武器・防具などのアイテムの装飾の質感の程度が向上するなど、外観の美観を向上や変化するものとして、ゲーム運営側において予め定められたレベルであってよい。
【0123】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記一のユーザーの所属グループに係るデータを、前記所定のルールに適用し、前記一のユーザーが所定のギルドに属する場合、所定の初心者向けアイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートαを計算してよく、前記一のユーザーが所定のギルドに属しない場合、所定の初心者向けアイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が低額となるように設定されてよい。例えば、換算レートαは手数料の下限がない一方、換算レートβは手数料の下限があるように設定されてよい。この場合、ギルドに所属することにより初心者用のアイテム手数料の下限がなくなり、ゲームへのプレイヤーの流入を促すことができる利点がある。
【0124】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記仮想空間内における前記一のユーザーの位置に係るデータを、前記所定のルールに適用し、例えば、前記仮想空間内において前記一のユーザーが山岳地域に位置して山岳地域でアイテムが販売される場合、前記アイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートαを計算してよく、前記一のユーザーが海洋地域に位置して海洋地域でアイテムが販売される場合、前記アイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が高額となるように設定されてよい。この場合、かかるアイテムは海洋地域で低額で販売されるが、山岳地域では高額で販売されるという特性を有するものであってよく、販売地域に応じて、販売価格の補正がされる現実世界の状況を仮想空間内で実現できる利点がある。
【0125】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記仮想空間内における前記一のユーザーの位置に係るデータを、前記所定のルールに適用し、例えば、前記仮想空間内において前記一のユーザーが寒冷地域に位置して寒冷地域で販売される場合、前記アイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートαを計算してよく、前記一のユーザーが熱帯地域に位置して熱帯地域で販売される場合、前記アイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が高額となるように設定されてよい。この場合、かかるアイテムは熱帯地域で低額で販売されるが、寒冷地域では高額で販売されるという特性を有するものであってよく、販売地域に応じて、販売価格の補正がされる現実世界の状況を仮想空間内で実現できる利点がある。
【0126】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記仮想空間内における前記一のユーザーの位置に係るデータを、前記所定のルールに適用し、例えば、前記仮想空間内において前記一のユーザーが毒攻撃を行う敵が発生する地域に位置して毒攻撃を行う敵が発生する地域において毒消しアイテムが販売される場合、前記アイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートαを計算してよく、前記一のユーザーが毒攻撃を行う敵が発生しない地域に位置して毒攻撃を行う敵が発生しない地域で毒消しアイテムが販売される場合、前記アイテムの前記仮想空間内での前記一のユーザーに対する販売価格に対する換算レートβを計算してよい。ここで、換算レートαは、換算レートβよりも、販売価格が高額となるように設定されてよい。この場合、販売地域の状況に応じて、販売価格の補正がされるという現実世界の状況を仮想空間内で実現できる利点がある。
【0127】
また、上述の販売価格は、アイテムの信用取引の価格であってもよい。この場合、アイテムを現実に購入するのではなく、信用取引としての売買であってよい。この場合、アイテムは、売り玉及び/又は買い玉に相当するものになってもよい。
【0128】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、上述の種々のデータと種々のルールに基づいて、前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格に対する換算レートを計算し、かかる換算レートを使用して、前記仮想空間内での販売価格を計算してよい。この場合、かかる換算レートに基づく販売価格により販売できる利点がある。
【0129】
以上、所定のルールが利用する、所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータ、及び/又は、一のユーザーに係るデータ、に基づく換算レートの計算の種々のケースを説明したが、これらの組み合わせが、所定のルールに対して適用されてもよい。例えば、換算レートは、所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータ、のみに基づいてもよいし、一のユーザーに係るデータのみに基づいてもよいし、これら両方のみに基づいてもよい。また、換算レートは、所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータに加えた他のデータに基づいてもよいし、一のユーザーに係るデータに加えて他のデータに基づいてもよいし、所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータ及び一のユーザーに係るデータに加えて他のデータに基づいてもよい。
【0130】
例えば、本実施形態のコンピュータプログラムにおける所定のルールは、前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数、所定期間における前記アイテムの販売に係るデータ、互いに所定の関連性を有する複数のアイテムに係るデータ、アイテム数と所定の関係を持つパラメータに係るデータ、前記一のユーザーに係るパラメータ、前記一のユーザーが保有するアイテムに係るデータ、前記一のユーザーの所属グループに係るデータ、及び/又は、前記仮想空間内における前記一のユーザーの位置に係るデータ、を使用して、かかるアイテムの販売価格への換算レートを計算してよい。図11は所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータの例であり、図12は一のユーザーに係るデータの例であるが、これらに限られない。
【0131】
また、換算レートは、所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータ、を主に利用して換算レートを計算した上で、一のユーザーに係るデータを補足的に利用してかかる換算レートを補正して換算レートを計算してもよい。また、逆に、換算レートは、一のユーザーに係るデータ、を主に利用して換算レートを計算した上で、所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを補足的に利用してかかる換算レートを補正して換算レートを計算してもよい。
【0132】
また、換算レートを計算する所定のルールは、アイテムの所定の販売価格のデータに対して所定の係数で除算する換算レートを計算してもよい。例えば、本願に係る技術を利用しなければアイテムの販売価格の計算のためのレート(1)が明示的又は暗黙的に利用されてアイテムの価格1000となるものであった。これに対し、本願に係る技術を利用して、例えば、アイテムの取引量が少ない場合には、アイテムの販売価格への換算レート(0.7)を計算すると、アイテムの価格1000に変えて、アイテムの価格700となるものとなり、ユーザーによる購入が促進されて、所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータに応じて、アイテムの販売価格が制御されることになる。他方、アイテムの取引量が多い場合には、アイテムの販売価格への換算レート(1.3)を計算すると、アイテムの価格1000に変えて、アイテムの価格1300となるものとなり、ユーザーによる購入が阻害されて、所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータに応じて、アイテムの販売価格が制御されることになる。上述では、乗算の例を説明したが、第1実施形態のコンピュータプログラムと同様に、種々の四則演算又はこれらの組み合わせを含む、コンピュータプログラムにおいて計算可能な関数によって計算可能な換算レートを計算してよい。
【0133】
また、上述の換算レートの計算は、販売時において、自動的に決定されてよい。
【0134】
また、上述の換算レートは、例えば、販売する側のユーザーが予めレートを決めてもよい。例えば、販売する側のユーザーは、ユーザーが利用する端末装置において、販売するアイテムに対応付けてかかるアイテムの販売する換算レートを入力し、かかる入力された換算レートが、かかるアイテムの販売時に利用されてよい。この場合、購入する側がそのレートに見合うように購買のための行動を取ることを促す。すなわち、購買しようとする時点で自身の手の届く範囲での購買をするか、あるいは、購入したいアイテムの価格を考慮して自身のパラメータを上げるようにゲームプレイをすることを促す。後者の場合、より一層、プレイヤによるゲームへの参加を促すことができる利点がある。
【0135】
また、上述において、本実施形態のコンピュータプログラムは、換算レートを、リアルタイム、所定期間毎、又は、所定のイベントの発生毎、に計算してよい。リアルタイムに計算する場合、時々刻々と変化しうる状況に対応して販売価格を制御できる利点がある。また、所定期間毎や所定のイベントの発生毎の場合、リアルタイムの計算に比較して、計算量を減少できる利点がある。
【0136】
また、前記所定のルールは、更に、アイテムの流通量の上限及び/又は下限の予測を計算してよい。例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを、前記所定のルールに適用し、アイテムの流通量の上限及び/又は下限の予測を計算してよい。ここで、仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータは、前記アイテムの前記仮想空間内でのアイテムの数、及び/又は、前記アイテムの数の変化、を含んでよい。例えば、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記アイテムの仮想空間内で利用可能なアイテムの数を、前記所定のルールに適用し、前記アイテムの前記仮想空間内での販売数の上限及び/又は下限を計算してよい。また、かかる上限に基づいて、残り販売数を計算してよい。この場合、ユーザーは、かかるアイテムがどの程度販売されるかの予測を理解できる利点がある。
【0137】
また、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記アイテム及び前記販売価格を利用して、前記アイテムと所定の関係にある一又は複数のアイテムを特定してよい。上述のとおり、販売価格が変更されるため、本実施形態のコンピュータプログラムは、上述の種々の手段によって変更後の販売価格を特定した後、販売対象のアイテムと同種のアイテム(例えば、同一系統のアイテムや、同種の機能を有するアイテム)のうち、前記変更後の販売価格よりも低額のアイテムを検索して特定し、かかる低額のアイテムを表示して、レコメンドしてもよい。この場合、ユーザーは、同種のアイテムでレコメンドされたアイテムを検討できる利点がある。
【0138】
ステップ3
換算レートを計算した場合、本実施形態のコンピュータプログラムは、前記換算レートに基づき、前記仮想空間内における販売価格を計算してよい。上述のとおり、計算された換算レートは、アイテムの取引量を間接的に制御しうる手段であることから、かかる換算レートによって販売価格を計算することによって、通常の販売価格で販売される場合と比較して、アイテムの取引量を間接的に制御しうる利点がある。なお、かかる販売価格は、所定のマーケットにおける販売の価格であってよい。
【0139】
なお、「所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを取得し、
前記データと、所定のルールに基づいて、
1)前記アイテムを前記仮想空間内で販売するかどうかを決定する、及び/又は、
2)前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格への換算レートを計算する、」処理の一部又は全部は、ブロックチェーンシステム内において実装されてもよい。例えば、ブロックチェーン内のスマートコントラクトによって、実装されてもよい。
【0140】
4.3.様々な実施態様について
第1Aの態様によるコンピュータプログラムは、「
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、」ものである。
【0141】
第2Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1Aの態様において「前記換算レートに基づき、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額を計算する、」ものである。
【0142】
第3Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1Aの態様又は上記第2Aの態様において「前記仮想空間は、所定のゲーム要素を含む空間であり、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータは、前記一のユーザーが前記所定のゲーム要素に係る達成の程度を示すデータを含む、」ものである。
【0143】
第4Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第3Aのいずれか一の態様において「前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータは、前記仮想空間内における、前記一のユーザーの滞在に係る経時的データを含む、」ものである。
【0144】
第5Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第4Aのいずれか一の態様において「前記一のユーザーに係るパラメータは、前記仮想空間内における前記一のユーザーのレベル、前記仮想空間内における前記一のユーザーと関連付けられるキャラクターの能力の程度、又は前記第1のデータの使用状況の少なくともいずれか一つを含む、」ものである。
【0145】
第6Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第5Aのいずれか一の態様において「前記所定のルールは、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータが、対応する所定の閾値を超えるか否かを判定する、」ものである。
【0146】
第7Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第6Aのいずれか一の態様において「前記所定の閾値は、前記仮想空間内の前記一のユーザーとは異なる他のユーザーに係るデータに応じて動的に変更されるものである、」ものである。
【0147】
第8Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第7Aのいずれか一の態様において「前記仮想空間内において前記一のユーザーが所属するグループ内の特定の立場の者に係るパラメータを含む第3のデータを更に取得し、
前記第3のデータと前記所定のルールに基づいて、前記暗号資産の額を計算する、」ものである。
【0148】
第9Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第8Aのいずれか一の態様において「前記第1のデータは、所定のゲーム要素を含む前記仮想空間又は所定のゲーム空間を含む前記仮想空間において前記ゲームの進行に伴って取得されたものである、」ものである。
【0149】
第10Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第9Aのいずれか一の態様において「前記一のユーザーに係るパラメータは、所定の投資要素を含む前記仮想空間において前記投資要素の進行に伴い変動する値を含む、」ものである。
【0150】
第11Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第10Aのいずれか一の態様において「前記第1のデータは、前記ユーザーにより新たに生成された創作要素を含む、」ものである。
【0151】
第12Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第11Aのいずれか一の態様において「前記第1のデータは、前記仮想空間内で使用可能なアイテムを示すデータであり、
前記アイテムを、所定のマーケットにおいて取引可能とする取引部、を更に備える」ものである。
【0152】
第13Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第12Aのいずれか一の態様において「前記取引部は、前記アイテムに係る特性に基づく所定の取引条件において、取引を行う、」ものである。
【0153】
第14Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第13Aのいずれか一の態様において「前記第1のデータは、ブロックチェーン上で生成されるトークンである、」ものである。
【0154】
第15Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第14Aのいずれか一の態様において「前記暗号資産は、ブロックチェーン上で生成されるトークンである、」ものである。
【0155】
第16Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第15Aのいずれか一の態様において「前記トークンは、NFT(ノンファンジブルトークン)である、」ものである。
【0156】
第17Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第16Aのいずれか一の態様において「前記トークンは、ファンジブルトークンである、」ものである。
【0157】
第18Aの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1A乃至上記第17Aのいずれか一の態様において「前記プロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ又はグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)である、」ものである。
【0158】
第19Aの態様による情報処理装置は、「
一又は複数のプロセッサを具備し、
前記一又は複数のプロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、」ものである。
【0159】
第20Aの態様による方法は、「
コンピュータにより読み取り可能な命令を実行する一又は複数のプロセッサにより実行される方法であって、
前記プロセッサが、前記命令を実行することにより、
仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、
前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、
1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、
2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、」ものである。
【0160】
第1Bの態様によるコンピュータプログラムは、「
コンピュータプログラムであって、
一又は複数のプロセッサにより実行されることにより、
所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを取得し、
前記データと、所定のルールに基づいて、
1)前記アイテムを前記仮想空間内で販売するかどうかを決定する、及び/又は、
2)前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格への換算レートを計算する、
」ものである。
【0161】
第2Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1Bの態様において「前記換算レートに基づき、前記仮想空間内での販売価格を計算する」ものである。
【0162】
第3Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1Bの態様又は上記第2Bの態様において「前記所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータは、前記仮想空間内で利用可能な前記アイテムの数、所定期間における前記アイテムの販売に係るデータ、及び/又は、アイテム数と所定の関係を持つパラメータに係るデータを含む、」ものである。
【0163】
第4Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第3Bのいずれか一の態様において「前記所定のルールは、一のユーザーに係るデータを更に利用して、前記一のユーザーに対する前記販売価格の換算レートを計算する、」ものである。
【0164】
第5Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第4Bのいずれか一の態様において「前記一のユーザーに係るデータは、前記一のユーザーに係るパラメータ、前記一のユーザーが保有するアイテムに係るデータ、前記一のユーザーの所属グループ、及び/又は、前記仮想空間内における前記一のユーザーの位置に係るデータ、を含む、」ものである。
【0165】
第6Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第5Bのいずれか一の態様において「前記一又は複数のアイテムは、互いに所定の関連性を有する複数のアイテムである、」ものである。
【0166】
第7Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第6Bのいずれか一の態様において「前記販売価格の換算レートを、リアルタイム、所定期間毎、又は、所定のイベントの発生毎、に計算する、」ものである。
【0167】
第8Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第7Bのいずれか一の態様において「前記アイテム及び前記販売価格の換算レートを利用して、前記アイテムと所定の関係にある一又は複数のアイテムを特定する、」ものである。
【0168】
第9Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第8Bのいずれか一の態様において「前記所定のルールは、更に、アイテムの流通量の上限及び/又は下限の予測を計算する、」ものである。
【0169】
第10Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第9Bのいずれか一の態様において「前記アイテムは、所定のゲーム要素を含む前記所定の仮想空間又は所定のゲーム空間を含む前記所定の仮想空間において前記ゲームの進行に伴って取得されたものである、」ものである。
【0170】
第11Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第10Bのいずれか一の態様において「前記アイテムは、所定の投資要素を含む前記所定の仮想空間において、前記投資要素の進行に伴って取得されたものである、」ものである。
【0171】
第12Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第11Bのいずれか一の態様において「前記アイテムは、所定の創作要素が利用可能な前記所定の仮想空間において、前記創作要素の流通に対して取得されたものである、」ものである。
【0172】
第13Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第12Bのいずれか一の態様において「前記所定の仮想空間は、仮想空間における一部又は全部の空間である、」ものである。
【0173】
第14Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第13Bのいずれか一の態様において「前記アイテムは、ブロックチェーン上で生成されるトークンである、」ものである。
【0174】
第15Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第14Bのいずれか一の態様において「前記トークンは、NFT(ノンファンジブルトークン)である、」ものである。
【0175】
第16Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第15Bのいずれか一の態様において「前記トークンは、ファンジブルトークンである、」ものである。
【0176】
第17Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第16Bのいずれか一の態様において「前記複数のプロセッサは、サーバ、携帯端末、のいずれか一部又は全部に備えられる、」ものである。
【0177】
第18Bの態様によるコンピュータプログラムは、上記第1B乃至上記第17Bのいずれか一の態様において「前記プロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ又はグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)である、」ものである。
【0178】
第19Bの態様による情報処理装置は、「
一又は複数のプロセッサを具備し、
前記一又は複数のプロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、
所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを取得し、
前記データと、所定のルールに基づいて、
1)前記アイテムを前記仮想空間内で販売するかどうかを決定する、及び/又は、
2)前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格への換算レートを計算する、」ものである。
【0179】
第20Bの態様による方法は、「
コンピュータにより読み取り可能な命令を実行する一又は複数のプロセッサにより実行される方法であって、
前記プロセッサが、前記命令を実行することにより、
前記一又は複数のプロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、
所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータを取得し、
前記データと、所定のルールに基づいて、
1)前記アイテムを前記仮想空間内で販売するかどうかを決定する、及び/又は、
2)前記アイテムの前記仮想空間内での販売価格への換算レートを計算する、」ものである。
【0180】
本願においては、コンピュータプログラムの実施形態として説明したが、かかるコンピュータプログラムは、一又は複数の情報処理装置上で実行できてよい。
【0181】
また、本願書類におけるコンピュータプログラムは、本願に係る発明以外の他の機能を実行するコンピュータプログラム内の一部であってもよいし、本願に係る発明のみの機能を実行するコンピュータプログラムであってもよい。後者は、例えば、プログラムモジュールの形式であってもよい。
【0182】
また、第1実施形態のコンピュータプログラムにおける仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータ、及び/又は、第2実施形態のコンピュータプログラムにおける所定の仮想空間内で利用可能な一又は複数のアイテムに係るデータは、所定のゲーム要素を含む前記所定の仮想空間又は所定のゲーム空間を含む前記所定の仮想空間において前記ゲームの進行に伴って取得されたもの、所定の投資要素を含む前記所定の仮想空間において、前記投資要素の進行に伴って取得されたもの、及び/又は、所定の創作要素が利用可能な前記所定の仮想空間において、前記創作要素の流通に対して取得されたもの、であってよい。
【0183】
例えば、仮想空間が、所定のゲーム要素を含むもの又は所定のゲーム空間を含むものであれば、支払いに使用可能な額としての第1のデータの一部又は全部は、前記ゲームの進行に伴って取得されたものであってよい。例えば、ゲームの進行に伴って一のユーザーが獲得した通貨額や、ゲームの進行に伴って一のユーザーがアイテムを販売した対価として獲得した通貨額や、ゲームの進行に伴って一のユーザーが得た又は創作したアイテムであってよい。
【0184】
また、例えば、仮想空間が、所定の投資要素を含むものであれば、支払いに使用可能な額の一部又は全部は、前記投資要素の進行に伴って取得されたものであってよい。例えば、ある対象に投資をして所定期間が経過するという投資要素の進行に伴って獲得できた通貨額及び/又はアイテム、及び/又は、ある対象に投資をして所定期間が経過した後の投資対象に対して変換された通貨額及び/又はアイテム、であってよい。
【0185】
また、例えば、仮想空間が、所定の創作要素が利用可能なものであれば、支払いに使用可能な額の一部又は全部は、前記創作要素の流通に対して取得されたものであってよい。例えば、ある創作されたもの(現実的なもの及び/又は仮想的なもの)のような創作要素を、仮想空間内で創作する過程で獲得できた通貨額及び/又はアイテムや、ある創作されたもの(現実的なもの及び/又は仮想的なもの)のような創作要素を、仮想空間内で販売して対価として獲得できた通貨額及び/又はアイテム、及び/又は、仮想空間内で創作する過程で創作されたアイテム、であってよい。
【0186】
本願書類における暗号資産とは、ビットコイン、イーサリウムなどの資金決済に関する法律第2条において定義される暗号資産であってよい。なお、本願書類における暗号資産は、上記の定義を充足すれば、現在存在するビットコイン、イーサリウム等に限定されず、今後発生しうるものを含んでよい。
【0187】
また、本願書類で説明されたシステム及び情報処理は、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実施されてよく、またかかるシステム及び情報処理の一部又は全部は、処理及び/又は手順をコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させられてよく、またこれらのコンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶されてよい。また、これらのプログラムは、非一過性又は一時的な記憶媒体に記憶されてよい。
【0188】
本願書類で説明したものは、本願書類で説明されたものに限られず、本願書類で説明された種々の技術上の利点や構成を有する種々の技術的思想の範囲内で、種々の例に適用できることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0189】
1 システム
10 通信網
20(20A~20C) サーバ装置
30(30A~30C) 端末装置
21(31) 演算装置
22(32) 主記憶装置
23(33) 入出力インタフェイス
24(34) 入力装置
25(35) 補助記憶装置
26(36) 出力装置
41 取得部
42 ルール適用部
43 ブロックチェーン格納処理部
【要約】
【課題】
ユーザー体験を阻害せずに取引に所定の制約を設けるコンピュータプログラム、システム、情報処理装置、サーバ装置、端末装置及び方法を提供する。
【解決手段】
一実施形態に係るコンピュータプログラムは、一又は複数のプロセッサにより実行されることにより、仮想空間内で一のユーザーが保有する前記仮想空間内で取引可能な第1のデータを取得し、前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータを取得し、1)前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータと所定のルールとに基づいて、前記第1のデータを前記仮想空間外において使用可能な暗号資産に換算するかどうかを決定する、及び/又は、2)少なくとも前記一のユーザーに係るパラメータを含むデータ、前記第1のデータ及び所定のルールに基づいて、前記仮想空間外において使用可能な暗号資産の額への換算レートを計算する、ように前記プロセッサを機能させるものである。
【選択図】 図3
図1
図2
図3
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図13