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  • 特許-帯電除去シート 図1
  • 特許-帯電除去シート 図2
  • 特許-帯電除去シート 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-01
(45)【発行日】2024-02-09
(54)【発明の名称】帯電除去シート
(51)【国際特許分類】
   H05F 3/04 20060101AFI20240202BHJP
【FI】
H05F3/04 B
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021148017
(22)【出願日】2021-09-10
(65)【公開番号】P2023040838
(43)【公開日】2023-03-23
【審査請求日】2023-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000149446
【氏名又は名称】株式会社オーツカ
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100188765
【弁理士】
【氏名又は名称】赤座 泰輔
(74)【代理人】
【識別番号】100112900
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 路子
(74)【代理人】
【識別番号】100136995
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 千織
(74)【代理人】
【識別番号】100163164
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 敏之
(72)【発明者】
【氏名】大塚 有企朗
(72)【発明者】
【氏名】三輪 陽介
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 貴大
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-194999(JP,U)
【文献】特開2020-165053(JP,A)
【文献】特開2002-104106(JP,A)
【文献】登録実用新案第3020770(JP,U)
【文献】特開2015-186868(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05F 1/00 - 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の構成部材に貼付され、導電繊維を含有する単一の不織布を母体とし、該不織布の裏面となる面のみにニードルパンチが施された、ことを特徴とする帯電除去シート。
【請求項2】
前記不織布が前記導電繊維を5質量%以上含有することを特徴とする請求項1に記載の帯電除去シート。
【請求項3】
前記導電繊維が芯部に導電性を有する芯鞘構造導電繊維であることを特徴とする請求項1に記載の帯電除去シート。
【請求項4】
着色樹脂繊維を含有することを特徴とする請求項1に記載の帯電除去シート。
【請求項5】
裏面に導電性粘着層を備えることを特徴とする請求項1に記載の帯電除去シート。
【請求項6】
表面側に樹脂含浸層を有することを特徴とする請求項1に記載の帯電除去シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の構成部材の帯電を除去する帯電除去シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車体の帯電を除去するために、車体に貼付される帯電除去シートが知られている(たとえば、特許文献1及び2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開WO2015/064195号公報
【文献】実用新案登録第3217483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車体に貼付される帯電除去シートは、尖った角部を有することによって、尖った角部から帯電した電荷を放電するため、尖った角部が多いほど帯電除去の効率に優れるものである。しかし、従来の帯電除去シートは、尖った角部を多く設ける必要があるために、必然的に、その形状に制約を受けるという課題があった。
【0005】
本明細書の技術が解決しようとする課題は、上述の点に鑑みてなされたものであり、帯電除去の効率に優れ、形状の自由度に優れる帯電除去シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書の実施形態に係る帯電除去シートは、車両の構成部材に貼付され、導電繊維を含有する不織布を母体とすることを特徴とする。
【0007】
本明細書の実施形態に係る帯電除去シートによれば、母体となる不織布は、多数の導電繊維を含有し、導電繊維の末端のそれぞれが帯電した電荷を放電し得るものである。このため、実施形態に係る帯電除去シートは、帯電除去の効率に優れ、形状の自由度に優れるものとすることができる。
【0008】
ここで、上記帯電除去シートにおいて、前記不織布が前記導電繊維を5質量%以上含有するものとすることができる。
【0009】
これによれば、帯電除去の効率に優れるものとすることができる。
【0010】
また、上記帯電除去シートにおいて、前記導電繊維が芯部に導電性を有する芯鞘構造導電繊維であるものとすることができる。
【0011】
これによれば、芯鞘構造導電繊維の芯部を被覆する鞘部が不織布を構成する繊維と同等の組成とすることができ、帯電除去シートを均一なものとすることができる。
【0012】
また、上記帯電除去シートにおいて、着色樹脂繊維を含有するものとすることができる。
【0013】
これによれば、帯電除去シートを着色させることができる。
【0014】
また、上記帯電除去シートにおいて、裏面に導電性粘着層を備えるものとすることができる。
【0015】
これによれば、帯電除去シートの車両の構成部材への取り付けを容易にすることができる。
【0016】
また、上記帯電除去シートにおいて、表面側に樹脂含浸層を有するものとすることができる。
【0017】
これによれば、帯電除去シートの表面の解れを抑制することができる。
【発明の効果】
【0018】
実施形態の帯電除去シートによれば、帯電除去の効率に優れ、形状の自由度に優れるものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態の帯電除去シートのイメージ斜視図である。
図2】実施形態の帯電除去シートが貼付された車体のバンパの風洞試験における空気流のイメージを示す図である。
図3】帯電除去シートが貼付されていない車体のバンパの風洞試験における空気流のイメージを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本明細書の実施形態に係る帯電除去シートについて、図面に基づいて説明する。なお、本発明の範囲は、実施形態で開示される範囲に限定されるものではない。実施形態に係る帯電除去シート1は、導電繊維10を含有する不織布50を母体とし、車両の構成部材の車体Cに貼付され、車体Cに帯電した電荷を放電するシートである。
【0021】
導電繊維10は、導電性を有する繊維であり、実施形態では、繊維の芯部が導電性を有する芯鞘構造導電繊維、繊維の表面が導電性を有する金属メッキ繊維、繊維そのものが導電性を有する金属繊維、などを使用することができる。芯鞘構造導電繊維としては、汎用品を使用することができ、汎用品の例として、コアブリッド(三菱ケミカル株式会社製)、クラカーボ(株式会社クラレ製)などがある。金属メッキ繊維としては、汎用品を使用することができ、汎用品の例として、エージーポス(ミツフジ株式会社製)、オデックス(大阪電気工業株式会社製)などがある。また、金属繊維としては、汎用品を使用することができ、汎用品の例として、ステンレスウール(日本グラスファイバー工業株式会社製)、メタルウール(ジェイワイテックス株式会社製)などがある。別の実施形態として、導電繊維10は、芯鞘構造導電繊維とすることができる。芯部を覆う鞘部が不織布50を構成する繊維と同等の組成とすることができ、導電繊維10を目立たないものとすることができ、帯電除去シートを均一なものとすることができるためである。
【0022】
導電繊維10の太さは、実施形態では、繊維10,000mの重量である繊度(dtex)換算で、0.5~20dtexとすることができる。導電繊維10の末端を多く形成することができ、帯電除去の効率に優れるものとすることができるためである。導電繊維10の繊度が0.5dtex未満である場合には、導電繊維10の末端を多く形成することができるものの、細いため生産効率が悪くなるおそれがある。一方、導電繊維10の繊度が20dtexを超える場合には、導電繊維10の末端を多く形成することができず、帯電除去の効率が劣るおそれがある。別の実施形態として、導電繊維10の繊度は、1~10dtexとすることができ、さらに別の実施形態として、導電繊維10の繊度は、2~5dtexとすることができる。
【0023】
導電繊維10の長さは、実施形態では、20~100mmとすることができる。不織布50を形成することができ、帯電除去の効率に優れるものとすることができるためである。導電繊維10の長さが20mm未満である場合には、短いため不織布50を形成することができないおそれがある。一方、導電繊維10の長さが100mmを超える場合には、長いため不織布50の形成が困難となるおそれがあるとともに、導電繊維10の末端が少なくなり、帯電除去の効率に劣るものとなるおそれがある。別の実施形態として、導電繊維10の長さは、25~90mm、さらに別の実施形態として、30~80mmとすることができる。
【0024】
実施形態の不織布50は、導電繊維10以外に樹脂繊維20を含有させることができる。樹脂繊維20は、顔料などによって着色されることができ、着色されることによって、車体Cの色に合わせたりすることができる。樹脂繊維20として、実施形態では、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維、アクリル樹脂繊維、ポリビニルアルコール繊維などを使用することができる。別の実施形態として、樹脂繊維20は、強度や耐水性に優れるポリエステル樹脂、さらに別の実施形態として、ポリエステル樹脂のPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂を使用することができる。
【0025】
樹脂繊維20の太さは、実施形態では、繊度(dtex)換算で、0.5~20dtexとすることができる。樹脂繊維20から形成される不織布50を容易に形成することができるためである。樹脂繊維20の繊度が0.5dtex未満である場合には、細いため生産効率が劣るおそれがある。一方、樹脂繊維20の繊度が20dtexを超える場合には、太いため不織布50の質感が劣るおそれがある。別の実施形態として、樹脂繊維20の繊度は、1~10dtexとすることができ、さらに別の実施形態として、樹脂繊維20の繊度は、2~5dtexとすることができる。
【0026】
樹脂繊維20の長さは、実施形態では、20~100mmとすることができる。不織布50を容易に形成することができるためである。樹脂繊維20の長さが20mm未満である場合には、短いため不織布50を形成することができないおそれがある。一方、樹脂繊維20の長さが100mmを超える場合には、長いため不織布50の形成が困難となるおそれがある。別の実施形態として樹脂繊維20の長さは、25~90mm、さらに別の実施形態として、30~80mmとすることができる。
【0027】
実施形態の不織布50は、裏面に導電性粘着層40を備えるものとすることができる。導電性粘着層40は、帯電除去シート1を車体Cに貼付させるための粘着層であり、導電性を有している。導電性粘着層40が導電性を有しているため、車体Cに帯電した電荷を、導電性粘着層40を介して帯電除去シート1から放電させることができる。導電性粘着層40は、実施形態として市販品を使用することができ、市販品の例として、導電性両面テープ CN4490(スリーエムジャパン株式会社製)、導電性両面テープ 9711S(スリーエムジャパン株式会社製)、導電性アルミ箔両面テープ 791(株式会社寺岡製作所製)、導電性銅箔両面テープ 792(株式会社寺岡製作所製)などがある。
【0028】
実施形態の帯電除去シート1は、不織布50の表面側に樹脂含浸層30を有するものとすることができる。これにより、帯電除去シートの表面の解れを抑制することができる。樹脂含浸層30は、不織布50の表面側に、合成樹脂を含浸させることによって形成することができる。合成樹脂は、実施形態では、合成樹脂の組成として、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂などを使用することができる。別の実施形態として、合成樹脂は、耐候性に優れるアクリル樹脂を使用することができる。また、合成樹脂は、実施形態では、合成樹脂の状態として、無希釈型樹脂、有機溶媒分散樹脂、水分散樹脂(エマルジョン樹脂)を使用することができる。別の実施形態として、合成樹脂は、作業環境にやさしい水分散樹脂を使用することができる。なお、樹脂含浸層30は、帯電除去シート1の表面側に形成されることによって、帯電除去シート1の導電性を阻害するものではない。
【0029】
樹脂含浸層30を形成する合成樹脂のTg(ガラス転移温度)は、実施形態では、-10~50℃とすることができる。樹脂含浸層30を有する不織布50に適度な可撓性を付与することができるためである。合成樹脂のTgが-10℃未満である場合には、不織布50に適度な可撓性を付与することができるものの、樹脂含浸層30が粘着性を有し、樹脂含浸層30に煤などが付着して汚れが目立つおそれがある。一方、合成樹脂のTgが50℃を超えると、樹脂含浸層30を有する不織布50が固くなり、車体Cの曲面などに追従させて貼付することができないおそれがある。別の実施形態として、合成樹脂のTgは、0~40℃、さらに別の実施形態として、10~30℃とすることができる。
【0030】
次に、本明細書の実施形態に係る帯電除去シート1の製造方法について説明する。帯電除去シート1の製造方法は、使用する繊維(導電繊維10、樹脂繊維20)を解しウェブ(繊維状のシート)を形成するカード(カーディング(carding))工程と、形成されたウェブに針の微小な突起で繊維同士を絡ませて結合させて不織布50を形成するニードルパンチ工程と、形成された不織布50の裏面に導電性粘着層40をヒートシールさせる熱圧着工程と、から構成される。なお、表面側に樹脂含浸層30を有する帯電除去シート1を製造する場合には、ニードルパンチ工程又は熱圧着工程の後に、不織布50の表面側に合成樹脂を含浸させる樹脂含浸工程を設けることができる。
【0031】
カード工程では、不織布50の原材料となる導電繊維10と樹脂繊維20を特定の比率で混合し、カード処理機によって、混合された繊維を解して整え、シート状の塊とし、ウェブを形成する。
【0032】
ニードルパンチ工程では、カード工程で形成されたウェブに、ニードル(平板の片面に無数の針を略直角に林立させたもの)の針を高速で幾度となく押し当て、針の微小な突起で繊維同士を絡ませて結合させて不織布50を形成する。実施形態では、ウェブの片方の面(不織布50の裏面となる面)のみにニードルパンチを施すことができる。ウェブの他方の面(不織布50の表面となる面)に、導電繊維10の末端を多く形成させるためである。
【0033】
熱圧着工程では、不織布50の裏面に導電性粘着層40をヒートシールさせ、不織布50に導電性粘着層40を圧着させる。ヒートシールは、温度が90~120℃、圧力がシートにかかる実圧力で10~100kPa、時間が5~60秒、の条件で行うことができる。
【0034】
樹脂含浸工程では、不織布50の表面となる面に、合成樹脂をスプレ塗装し、不織布50に合成樹脂を含浸させ、樹脂含浸層30を形成させる。
【0035】
このようにして製造された帯電除去シート1は、カッターナイフなどで簡単に切断することができるため、形状の自由度に優れるものである。帯電除去シート1は、車体Cの表面に貼付されることにより、車体Cに帯電した正の電荷を放電することができる。このため、帯電除去シート1が貼付された車体Cは、走行中に、正の電荷を帯びている空気流A(図2)との間に反発力が発生しにくくなり、車体表面の空気流Aが車体Cから剥離しにくくなり、空気流Aの乱れを低減させることができる。
【0036】
なお、繊維からなる不織布50から形成された帯電除去シート1は、弾性変形によってその形状を変えることができ、弾性限度を超えない限り、元の形状を維持することができるため、車体Cへの着脱を繰り返すことができる。つまり、帯電除去シート1の車体Cへの貼り位置を確かめながら、車体Cへの着脱を繰り返すことができる。
【実施例
【0037】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。使用した、導電繊維10と樹脂繊維20の特性を表1に記載し、実施例の帯電除去シート1の処方を表2に記載する。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
帯電除去シート1の性能評価は、車体Cと空気流Aとの距離を測定することによって行なった。車体Cは、乗用車のフロントバンパを用い、フロントバンパの曲線部分に、上下150mm、前後50mmに裁断した帯電除去シート1を貼付したものを車体Cとして測定を行なった。測定は、帯電除去シート1が貼付されたフロントバンパを、風洞試験装置内に固定し、空気流Aを風速6m/sで風洞試験装置内に流し、スモークワイヤ法で煙を発生させ、空気流Aを可視化させ、位置P(図2)での車体Cと空気流Aとの距離を測定した。性能評価は、車体Cと空気流Aとの距離を3回測定し、その平均値で評価した。もちろん、車体Cと空気流Aとの距離が短いものが良好な結果となる。
【0040】
(実施例1)
実施例1の帯電除去シート1は、以下のように製造した。帯電除去シート1の母体となる不織布50は、導電繊維aと樹脂繊維aを5:95の比率で混合し、混合された繊維を解して整え、シート状の塊とし、ウェブを形成し、このウェブの片方の面(不織布50の裏面となる面)のみに、ニードルパンチの針を高速で幾度となく押し当て、針の微小な突起で繊維同士を絡ませて結合させて不織布50を形成した。不織布50の目付は、175g/m2であった。帯電除去シート1は、不織布50の表面となる面に、合成樹脂(アクリルエマルジョン(Tg:12℃))をスプレ塗装し、不織布50に樹脂含浸層30を形成させ、不織布50の裏面に導電性粘着層40をヒートシールさせて、帯電除去シート1を形成した。ヒートシールは、温度が100℃、圧力がシートにかかる実圧力で52kPa、時間が10秒、の条件で行った。このようにして製造した実施例1の帯電除去シート1の性能評価は、車体Cと空気流Aとの距離が6.5mmであった。
【0041】
(実施例2)
実施例2の帯電除去シート1は、実施例1から繊維を導電繊維aと樹脂繊維bを50:50の比率で混合したものに変更し、それ以外は、実施例1と同じ条件で形成させたものである。このようにして製造した実施例2の帯電除去シート1の性能評価は、車体Cと空気流Aとの距離が5.8mmであった。
【0042】
(実施例3)
実施例3の帯電除去シート1は、実施例1から、繊維を導電繊維a100%であるものに変更し、不織布50の目付を200g/m2とし、樹脂含浸層30を省略し、それ以外は、実施例1と同じ条件で形成させたものである。このようにして製造した実施例3の帯電除去シート1の性能評価は、車体Cと空気流Aとの距離が5.8mmであった。
【0043】
(比較例)
比較例は、帯電除去シート1を貼付しない車体C(フロントバンパ)を用いて車体Cと空気流Aとの距離を測定した。車体Cと空気流Aとの距離は、14.4mmであった。
【0044】
図2は、実施例の帯電除去シート1が貼付された車体Cのバンパの風洞試験における空気流Aのイメージを示す図である。帯電除去シート1によって、車体表面の空気流Aが車体Cから剥離しにくくなっているものである。一方、図3は、比較例の帯電除去シートが貼付されていない車体Cのバンパの風洞試験における気流のイメージを示す図である。正の電荷を帯びている空気流Aが車体Cに対して反発し、車体表面の空気流Aが車体Cから剥離している。
【符号の説明】
【0045】
1…帯電除去シート、10…導電繊維、20…樹脂繊維、30…樹脂含浸層、40…導電性粘着層、50…不織布、A…空気流、C…車体、P…位置。
図1
図2
図3