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特許7430036大気特性評価LIDAR光学位置決めのための産業用マニピュレータを使用するためのシステム及び方法
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  • 特許-大気特性評価LIDAR光学位置決めのための産業用マニピュレータを使用するためのシステム及び方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-01
(45)【発行日】2024-02-09
(54)【発明の名称】大気特性評価LIDAR光学位置決めのための産業用マニピュレータを使用するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/481 20060101AFI20240202BHJP
   B25J 13/08 20060101ALI20240202BHJP
【FI】
G01S7/481 Z
B25J13/08 A
【請求項の数】 3
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019097399
(22)【出願日】2019-05-24
(65)【公開番号】P2019211472
(43)【公開日】2019-12-12
【審査請求日】2022-05-16
(31)【優先権主張番号】62/681,461
(32)【優先日】2018-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/153,348
(32)【優先日】2018-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・ヴィーボルト
(72)【発明者】
【氏名】シャオ・ヅー・ファン
【審査官】渡辺 慶人
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-110678(JP,A)
【文献】特開2008-026127(JP,A)
【文献】特表2005-538374(JP,A)
【文献】特開平08-029533(JP,A)
【文献】特表2014-509417(JP,A)
【文献】特開2008-250905(JP,A)
【文献】特開2007-101492(JP,A)
【文献】特開平06-198586(JP,A)
【文献】国際公開第2017/198555(WO,A1)
【文献】米国特許第09594381(US,B1)
【文献】米国特許第09802656(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0233962(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0162974(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48 - 7/51
17/00 - 17/95
G01N 21/00 - 21/01
21/17 - 21/61
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
大気特性評価送受信機モジュールを備える光検出及び測距(LiDAR)ユニットであって、外部相互作用空気領域内に光を透過させ、前記外部相互作用空気領域からの透過光の散乱部分を収集するように構成されている、光検出及び測距(LiDAR)ユニットと、
前記大気特性評価送受信機モジュールに動作可能に連結され、複数の自由度を有するロボットアームと、
前記ロボットアームと動作可能に通信するプロセッサであって、前記ロボットアームを制御して、前記外部相互作用空気領域に問い合わせるために対象の方向に前記大気特性評価送受信機モジュールを並進、回転及び照準するように構成されている、プロセッサと、を備え、
前記システムは可動又は不安定な航空車両または水上車両船舶のプラットフォーム上に設置され、
前記プラットフォームは、前記プロセッサに動作可能に結合された慣性測定ユニット(IMU)を含む、システム。
【請求項2】
システムにおいて実行される方法であって、
(a)前記システムは、光送受信機モジュールを備える光検出及び測距(LiDAR)ユニットと、前記LiDARユニットに動作可能に連結され、複数の自由度を有するロボットアームと、前記ロボットアームと通信するプロセッサとを備え、前記ロボットアームが、可動又は不安定な車両上に装着されており、前記車両は航空車両または水上車両船舶であり、
(b)前記プロセッサが、前記車両に搭載された慣性測定ユニット(IMU)から慣性データを受信することであって、前記慣性データが、本体軸座標における前記車両の配向及び速度測定値を含む、受信することと、
(c)前記プロセッサが、前記IMUからの前記慣性データに基づいて、前記ロボットアームに対する必要な位置を計算して、対象の方向に前記光送受信機モジュールの照準を維持することと、
(d)前記プロセッサが、前記計算された必要な位置に並進および回転するように、前記ロボットアームにコマンドを送信することと、を含む、方法。
【請求項3】
(e)前記プロセッサが、工程(b)で開始する前記方法を繰り返して、前記LiDARユニットの能動的な安定化を維持するための適応フィードバックを提供することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
光検出及び測距(LiDAR)システムは、光学ビームをある体積又は表面に向かって照準又は透過させ、次いで反射又は散乱した光子を収集又は受光することによって、この体積の空間(空気若しくは他の媒体)又はこの面積の表面に問い合わせる。LiDARシステムによって問い合わされる体積又は面積は、透過及び受光光学素子の方向によって画定される。この問い合わせ体積又は面積を拡大させることは、些細なことではない。
【0002】
異なる角度及び位置で透過及び受光光学素子を走査することにより、LiDAR問い合わせ体積又は面積を増加又は変化させることができる。しかしながら、本手法は、走査機構のコスト、信頼性、性能トレードオフ、及び製造可能性に起因して困難である。LiDARシステムの光学性能が高いため、光学的なアライメント、光損失、及びタイミングは、走査運動によって最適化及び保持される必要がある。その結果、LiDARアプリケーション及びユーザに基づいて作製される必要がある設計のトレードオフが存在する。
【発明の概要】
【0003】
システムは、大気特性評価送受信機モジュールを備える光検出及び測距(LiDAR)ユニットを含む。LiDARユニットは、外部相互作用空気領域内に光を透過させ、外部相互作用空気領域からの透過光の散乱部分を収集するように構成されている。ロボットアームは、大気特性評価送受信機モジュールに動作可能に連結されている。プロセッサは、ロボットアームと動作可能に通信している。プロセッサは、ロボットアームを制御して、外部相互作用空気領域に問い合わせるために、対象の方向に大気特性評価送受信機モジュールを位置決め及び照準するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本発明の特徴は、図面を参照する以下の説明から当業者には明らかとなるであろう。図面は典型的な実施形態のみを示し、したがって範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解した上で、本発明を添付の図面を使用して更なる具体性及び詳細と共に説明する。
【0005】
図1】位置決め装置が収容位置にある、一実施形態による、LiDAR大気特性評価のための位置決め装置を示す図である。
図2】測定位置にある図1の位置決め装置を示す図である。
図3】一実施態様による、能動的なLiDAR安定化のための方法のプロセスフロー図である。
図4】一実施形態による、能動的なLiDAR安定化のためのシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な説明において、実施形態は、当業者が本発明を実施することを可能にするために十分詳細に説明される。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用し得ることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0007】
大気特性評価光検出及び測距(LiDAR)光学位置決めのための産業用マニピュレータを使用するためのシステム及び方法が開示される。本システム及び方法は、大型の受光光学素子を有する高出力LiDARシステムを走査するという課題を解決することを意図している。一般に、システムは、従来のミラー及び走査機を使用せずに、ロボットアームなどの自動マニピュレータを使用して、LiDAR送受信機(送信機及び受信機)を位置決め、走査、及び照準する。
【0008】
一実施形態では、ロボットアームは、LiDAR大気特性評価送受信機モジュールに動作可能に連結される。ロボットアームを対象の方向に延伸させ照準を定めることによって、送受信機モジュールは、照準方向における、ある体積の空気に問い合わせることができる。ロボットアームは、複数の自由度を有し、送受信機モジュールが任意の方向に照準されることを可能にする。余分な自由度により、送受信機モジュールが、特定の構成で又は選択された経路/平面上で又は選択されたベクトル上で、並進及び/又は回転されることを可能にする。
【0009】
システムは、既製の産業用工具機材を再利用して、高価でカスタム設計された走査機を置き換えることができる。使用される場合、既製機材は、製造コスト及びスケジュールを削減し、システム設計を単純化し、システムのサービス及び動作を単純化することができる。例えば、ロボットアームを使用して大気特性評価LiDAR送受信機を照準して走査する際に、ロボットアームは、光学信号を方向付けるために高価で高性能のミラーを使用する二軸(高度及び方位)走査機に置き換えられる。
【0010】
従来の走査機の走査の二軸と比較して、いくつかの追加的な自由度を有するロボットアームを使用することにより、広範囲の安定性機能及び新たな動作可能性が可能になる。例えば、ロボットアームは、LiDARシステムの容易な収容及び固定を可能にし、適応フィードバックが、照準安定性を増加させることを可能にし、光学ヘッドリーチを増加させ、したがって、設置又は解体を単純化し、かつ動作環境範囲を増加させる。
【0011】
加えて、ロボットアームは、大気中の物体を能動的に追跡するために使用することができる。ロボットアームが、軍用車両上などの兵器システムも含むプラットフォーム上に設置される場合、ロボットアームは、LiDAR及び兵器システムが常に同じ方向に照準されるように、兵器システムを追跡するために使用され得る。
【0012】
本手法は、ミラーの排除による光損失の低減、光学的なアライメントの数の削減、より良好な照準安定性及び精度、より高い環境上の堅牢性、システム統合の単純化、並びにシステムフットプリントの潜在的な低減を含む、いくつかの技術的な利益を有する。本手法の他の利点としては、コスト及び調達リードタイムの削減、整備及び保守の単純化、並びに複数の可能な供給元を用いる既製の構成要素を使用して、老朽化の危険性を低減することが挙げられる。
【0013】
以下、図面を参照して、様々な実施形態の更なる詳細を説明する。
【0014】
図1は、一実施形態による、LiDAR大気特性評価のための位置決め装置100を示す。位置決め装置100は、取り外し可能なカバー112を有する筐体110を含む。LiDARシステム120は、筐体110内に配置され、一般に、レーザ送信機及び一組の光収集光学素子を含む、大気特性評価送受信機モジュールを含む。ロボットアーム130は、筐体110内に装着されており、かつLiDARシステム120に動作可能に連結される。導管コード134は、送受信機モジュールに連結されており、ロボットアーム130に沿って、任意の静止支持機材へと通され得る。導管コード134は、電力、光学的播種、冷却、及び他の通信信号を送受信機モジュールに提供する。図1は、カバー112が閉じた状態の、筐体110内のLiDARシステム120の収容位置を示す。
【0015】
図2は、LiDARシステム120の測定位置における位置決め装置100を示す。測定位置では、カバー112が開かれた後、ロボットアーム130は、外部相互作用空気領域140に光122を透過させ、透過光の散乱部分124を収集するように、延伸し、LiDARシステム120を位置決めする。
【0016】
ロボットアームが、車両(例えば、地上車両、航空車両、水上車両船舶)上などの可動又は不安定なプラットフォーム上に設置される場合、ロボットアームは、車両及びプロセッサ上に位置する慣性測定ユニット(IMU)の助けにより、LiDARシステムの照準方向又は場所を安定させるために使用することができ、能動的な安定化を提供する。図3は、一実施態様による、能動的な安定化のための方法300のプロセスフロー図である。
【0017】
方法300は、最初にシステム初期化を実行し(ブロック310)、その後、IMUは、本体軸座標の配向及び速度を測定する(ブロック320)。次いで、プロセッサは、IMUからの測定値を使用して、LiDARビームの照準を維持するために必要なロボットアーム位置を計算する(ブロック330)。次いで、プロセッサは、計算された新しい位置に移動するようにロボットアームにコマンドを送信する(ブロック340)。次に、方法300は、ブロック320で開始して繰り返し、LiDARシステムの能動的な安定化を維持するための適応フィードバックを提供する。
【0018】
図4は、一実施形態による、車両402のための能動的なLiDAR安定化を含む、システム400のブロック図である。システム400は、光送受信機412を含むLiDARユニット410と、LiDARユニット410に動作可能に連結されたロボットアーム420と、を備える。ロボットアーム420は、車両402に装着されており、LiDARユニット410を複数の異なる位置及び配向に移動させるように動作可能である。慣性測定ユニット(IMU)430は、車両402上に配備され、車両402の慣性データを生成するように構成されている。車両402に搭載されたプロセッサユニット440は、IMU430と動作可能に通信している。
【0019】
プロセッサユニット440は、IMU430からの、本体軸座標における車両402の配向及び速度測定値を含む慣性データを受信及び処理するように動作可能である(ブロック442)。プロセッサユニット440は、IMU430からの測定値に基づいて、対象の方向における送受信機412からのビームの照準を維持するために、ロボットアーム420のための必要な位置を計算する(ブロック444)。次いで、プロセッサユニット440は、ロボットアーム420にコマンドを送信し(ブロック446)、これにより、ロボットアーム420は、計算に基づいて必要な位置に移動する。前述の工程は、ブロック442で開始して繰り返され得、能動的なLiDAR安定化を維持するための適応フィードバックを提供する。
【0020】
本システムで使用されるコンピュータ又はプロセッサは、当業者に知られているように、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は任意の適切なこれらの組み合わせを使用して実装することができる。これらは、特別に設計された特定用途向け集積回路(ASIC)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)によって補足すること、それらに取り込むことができる。コンピュータ又はプロセッサはまた、本方法及びシステムに使用される様々なプロセスタスク、計算、及び制御機能を実行するためのソフトウェアプログラム、ファームウェア、又は他のコンピュータ可読命令を有する機能も含むことができる。
【0021】
本方法は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるプログラムモジュール又はコンポーネント等のコンピュータ実行可能命令によって実施することができる。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを行う、又は特定の抽象データタイプを実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、データコンポーネント、データ構造、アルゴリズム、及び同類のものを含む。
【0022】
様々なプロセスタスク、計算、及び本明細書に説明される方法の動作に使用される他のデータの生成を実行するための命令は、ソフトウェア、ファームウェア、又は他のコンピュータ可読命令若しくはプロセッサ可読命令に実装することができる。これらの命令は、典型的には、コンピュータ可読命令又はデータ構造の記憶に使用されるコンピュータ可読媒体を含む、任意の適切なコンピュータプログラム製品に記憶される。このようなコンピュータ可読媒体は、汎用の又は特殊なコンピュータ又はプロセッサ、又は任意のプログラマブル論理デバイスによってアクセスすることができる、任意の利用可能な媒体とすることができる。
【0023】
好適なプロセッサ可読媒体としては、磁気又は光学媒体等の記憶媒体又はメモリ媒体を挙げることができる。例えば、記憶媒体又はメモリ媒体としては、従来のハードディスク、コンパクトディスク、DVD、ブルーレイディスク、若しくは他の光学記憶媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、及び同類のもの等の揮発性若しくは不揮発性媒体、又はコンピュータ実行可能命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを担持又は記憶するために使用することができる任意の他の媒体、を挙げることができる。
【0024】
例示的な実施形態
実施例1は、システムであって、大気特性評価送受信機モジュールを備える光検出及び測距(LiDAR)ユニットであって、外部相互作用空気領域内に光を透過させ、外部相互作用空気領域からの透過光の散乱部分を収集するように構成されている、LiDARユニットと、大気特性評価送受信機モジュールに動作可能に連結されたロボットアームと、ロボットアームと動作可能に通信しているプロセッサであって、ロボットアームを制御して、外部相互作用空気領域に問い合わせるために、対象の方向に大気特性評価送受信機モジュールを位置決め及び照準するように構成されているプロセッサと、を備える、システムを含む。
【0025】
実施例2は、大気特性評価送受信機モジュールが、レーザ送信機及び一組の光収集光学素子を含む、実施例1に記載のシステムを含む。
【0026】
実施例3は、システムが可動又は不安定なプラットフォーム上に設置されている、実施例1~2のいずれかに記載のシステムを含む。
【0027】
実施例4は、プラットフォームが車両を含む、実施例3に記載のシステムを含む。
【0028】
実施例5は、プラットフォームが、プロセッサに動作可能に連結された慣性測定ユニット(IMU)を含む、実施例3~4のいずれかに記載のシステムを含む。
【0029】
実施例6は、プロセッサが、IMUを使用してLiDARユニットの能動的な安定化を提供するように動作可能である、実施例5に記載のシステムを含む。
【0030】
実施例7は、プロセッサが、(a)本体軸座標における配向及び速度を含むIMU測定値を受信することと、(b)対象の方向における送受信機モジュールの照準を維持するためにロボットアームのための必要な位置を計算することと、(c)計算された必要な位置に移動するようにロボットアームにコマンドを送信することと、(d)工程(a)で開始する前の工程を繰り返して、LiDARユニットの能動的な安定化を維持するための適応フィードバックを提供することと、を行うように動作可能である、実施例6に記載のシステムを含む。
【0031】
実施例8は、取り外し可能なカバーを有する筐体であって、カバーが閉じた状態で収容位置にLiDARユニットを格納するように構成されている筐体を更に備える、実施例1~7のいずれかに記載のシステムを含む。
【0032】
実施例9は、取り外し可能なカバーが開くように構成されており、ロボットアームが測定位置に延伸し、LiDARユニットを位置決めすることを可能にする、実施例8に記載のシステムを含む。
【0033】
実施例10は、システムであって、車両に搭載され、かつ光送受信機モジュールを備えるLiDARユニットであって、外部相互作用空気領域内に光を透過させ、外部相互作用空気領域からの透過光の散乱部分を収集するように構成されている、LiDARユニットと、車両に装着され、LiDARユニットに動作可能に連結されたロボットアームであって、LiDARユニットを複数の異なる位置及び配向に移動させるように動作可能である、ロボットアームと、車両上に配備され、車両の慣性データを生成するように動作可能であるIMUと、車両に搭載されたプロセッサユニットと、を備える、システムであって、プロセッサユニットは、IMU及びロボットアームと動作可能に通信し、プロセッサユニットは、(a)IMUからの慣性データを受信及び処理することであって、慣性データが、本体軸座標における車両の配向及び速度測定値を含む、受信及び処理することと、(b)IMUからの慣性データに基づいて、ロボットアームのために必要な位置を計算して、対象の方向における光送受信機モジュールの照準を維持することと、(c)計算された必要な位置に移動するようにロボットアームにコマンドを送信することと、(d)工程(a)で開始する前の工程を繰り返して、LiDARユニットの能動的な安定化を維持するための適応フィードバックを提供することと、を行うように動作可能である、システムを含む。
【0034】
実施例11は、取り外し可能なカバーを有する筐体であって、カバーが閉じた状態で収容位置にLiDARユニットを格納するように構成されている筐体を更に備える、実施例10に記載のシステムを含む。
【0035】
実施例12は、取り外し可能なカバーが開くように構成されており、ロボットアームが測定位置に延伸し、LiDARユニットを位置決めすることを可能にする、実施例11に記載のシステムを含む。
【0036】
実施例13は、車両が、地上車両である、実施例10~12のいずれかに記載のシステムを含む。
【0037】
実施例14は、車両が、航空車両である、実施例10~12のいずれかに記載のシステムを含む。
【0038】
実施例15は、車両が、水上車両である、実施例10~12のいずれかに記載のシステムを含む。
【0039】
実施例16は、方法であって、(a)光送受信機モジュールを備えるLiDARユニットと、LiDARユニットに動作可能に連結されたロボットアームと、を提供することであって、ロボットアームが、車両上に装着されている、提供することと、(b)車両に搭載されたIMUからの慣性データを受信することであって、慣性データが、本体軸座標における車両の配向及び速度測定値を含む、受信することと、(c)IMUからの慣性データに基づいて、ロボットアームのために必要な位置を計算して、対象の方向に光送受信機モジュールの照準を維持することと、(d)計算された必要な位置に移動させるようにロボットアームにコマンドを送信することと、を含む、方法を含む。
【0040】
実施例17は、(d)工程(b)で開始する方法を繰り返して、LiDARユニットの能動的な安定化を維持するための適応フィードバックを提供することを更に含む、実施例16に記載の方法を含む。
【0041】
実施例18は、車両が、地上車両である、実施例16~17のいずれかに記載の方法を含む。
【0042】
実施例19は、車両が、航空車両である、実施例16~17のいずれかに記載の方法を含む。
【0043】
実施例20は、車両が、水上車両である、実施例16~17のいずれかに記載の方法を含む。
【0044】
本発明は、その本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化されてもよい。記載された実施形態は、全ての点において、例示的なものに過ぎず、限定的ではないと見なされるべきである。したがって、本発明の範囲は、前述の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の意味及び等価範囲内にある全ての変更は、それらの範囲内に包含されるものとする。
図1
図2
図3
図4