(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-01
(45)【発行日】2024-02-09
(54)【発明の名称】袋体処理機、袋詰め包装機及び袋体処理方法
(51)【国際特許分類】
B65B 57/00 20060101AFI20240202BHJP
B65B 57/02 20060101ALI20240202BHJP
B65B 43/54 20060101ALN20240202BHJP
【FI】
B65B57/00 A
B65B57/02 G
B65B43/54 K
(21)【出願番号】P 2021050566
(22)【出願日】2021-03-24
【審査請求日】2022-12-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000222727
【氏名又は名称】PACRAFT株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【氏名又は名称】村越 卓
(74)【代理人】
【識別番号】100196047
【氏名又は名称】柳本 陽征
(72)【発明者】
【氏名】松村 勇貴
(72)【発明者】
【氏名】吉門 賢
(72)【発明者】
【氏名】山縣 暁裕
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-001745(JP,A)
【文献】特開2018-177268(JP,A)
【文献】特開平08-310635(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 57/00
B65B 57/02
B65B 43/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋体を保持する保持部と、前記保持部を駆動する駆動部とを有し、前記袋体を所定の軌道に沿って移送する移送装置と、
前記移送装置により移送される前記袋体に対して処理を行う複数の処理部と、
前記移送装置の振動又は前記移送装置に含まれる2つの部材間の距離を計測する計測装置と、
前記計測装置による計測結果が所定の閾値を超えた場合に、前記袋体の移送を停止するように前記移送装置を制御する制御装置と、を備
え、
前記保持部は、前記袋体に取り付けられたスパウトを保持する保持爪を有し、
前記保持爪は、前記スパウトのリブを保持可能な溝部を有し、
前記複数の処理部は直線状に配列されており、
前記保持爪は、前記袋体を前記複数の処理部の間で移送する第1保持爪と、前記袋体が前記処理部で処理されている間に前記袋体を固定する第2保持爪と、を含み、
前記保持部は、前記移送装置による移送方向及び前記移送方向と直交する横方向に移動可能な第1移動ブロックと、前記横方向に移動可能な第2移動ブロックと、前記第2移動ブロックと協働して前記袋体を保持可能な第1固定ブロックと、前記第1移動ブロックと協働して前記袋体を保持可能な第2固定ブロックと、を含み、
前記第1保持爪は、前記第1移動ブロックに設けられ、
前記第2保持爪は、前記第2移動ブロックに設けられている、袋体処理機。
【請求項2】
前記計測装置は、前記第1移動ブロックの一部と前記第1固定ブロックの一部との間の距離を計測する、請求項
1に記載の袋体処理機。
【請求項3】
前記計測装置は、前記駆動部の振動を計測する、請求項1
又は2に記載の袋体処理機。
【請求項4】
請求項1~
3のいずれか一項に記載の袋体処理機を備える、袋詰め包装機。
【請求項5】
袋体を保持する保持部と、前記保持部を駆動する駆動部とを有し、前記袋体を所定の軌道に沿って移送する移送装置と、
前記移送装置により移送される前記袋体に対して処理を行う複数の処理部と、を備
え、
前記保持部は、前記袋体に取り付けられたスパウトを保持する保持爪を有し、
前記保持爪は、前記スパウトのリブを保持可能な溝部を有し、
前記複数の処理部は直線状に配列されており、
前記保持爪は、前記袋体を前記複数の処理部の間で移送する第1保持爪と、前記袋体が前記処理部で処理されている間に前記袋体を固定する第2保持爪と、を含み、
前記保持部は、前記移送装置による移送方向及び前記移送方向と直交する横方向に移動可能な第1移動ブロックと、前記横方向に移動可能な第2移動ブロックと、前記第2移動ブロックと協働して前記袋体を保持可能な第1固定ブロックと、前記第1移動ブロックと協働して前記袋体を保持可能な第2固定ブロックと、を含み、
前記第1保持爪は、前記第1移動ブロックに設けられ、
前記第2保持爪は、前記第2移動ブロックに設けられている、袋体処理機における袋体処理方法であって、
前記移送装置の振動又は前記移送装置に含まれる2つの部材間の距離を計測する計測工程と、
前記計測工程における計測結果が所定の閾値を超えた場合に、前記袋体の移送を停止する移送停止工程と、を備える、袋体処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋体処理機、袋詰め包装機及び袋体処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液状やゼリー状等の流動性を有する飲料や洗剤等を封入するためのスパウト付きの袋(パウチ)が広く使用されている。消費者は、スパウト部を介して袋内の内容物を袋外に排出することができる。このような袋体に対して、所定の処理を行う袋体処理機が使用されている。例えば、袋内に飲料や洗剤等を充填するために、所定の経路に沿って袋を移送しながら、スパウト部を介してこの袋に飲料や洗剤等を充填する充填装置が使用されている。
【0003】
特許文献1には、このような充填装置が開示されている。特許文献1に開示された充填装置は、スパウト付き袋の移動直線に沿って、複数の処理部と、スパウト付き袋を移動直線の上で移送する搬送ラインを有している。スパウト付き袋は、袋の幅方向が移動直線に沿った姿勢で吊り下げられて搬送される。とりわけ、多連フックが、上方から見て、矩形の軌跡を描くように移動直線に沿った方向と移動直線に交差する方向とに移動することにより、多連フックのフックに保持されたスパウト付き袋が移動直線に沿って移動する。これにより、スパウト付き袋は、次工程に移動して停止する動作を繰り返す、いわゆる間欠移動を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
袋体処理機における袋体の移送装置を複数の駆動源で動作させると、移送装置の一部に経年劣化等による動作不良が生じた際に、移送装置を構成する複数の装置間の動作タイミングが合わなくなること等に起因して、各駆動源により動作する各装置間で部材どうしが接触する不具合が起こり得る。このような不具合が生じることを避けるため、従来の袋体処理機では、移送装置に含まれる各装置を1つの駆動源で駆動している。
【0006】
このような袋体処理機においては、袋体を搬送する際に、移送装置や袋体が処理部における処理装置に接触することがある。この場合、接触した移送装置や処理装置だけでなく、移送装置全体を駆動する駆動部にも深刻なダメージが生じ得る。この影響は、移送装置により袋体を搬送する距離が長くなればなるほど大きくなる傾向にある。
【0007】
移送装置や袋体が処理装置に接触する原因としては、袋体やスパウトが保持される際の姿勢や、メンテナンス時のねじや工具の置き忘れ、スパウトにキャップを取り付ける際にキャップが所定の位置から落下するなど、多種多様な要因が考えられる。このような問題への対策として、多種多様な原因のそれぞれに対応する多数のセンサー等を設けて、移送装置の各部分を監視することが考えられる。しかし、実際には、多種多様な原因を正確に把握することは困難である。また、多数のセンサー等を設けることは、装置の複雑化及びコストの上昇につながる。
【0008】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、簡単な構成で移送装置の動作異常を検出することができる袋体処理機、袋詰め包装機及び袋体処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による袋体処理機は、
袋体を保持する保持部と、前記保持部を駆動する駆動部とを有し、前記袋体を所定の軌道に沿って移送する移送装置と、
前記移送装置により移送される前記袋体に対して処理を行う複数の処理部と、
前記移送装置の振動又は前記移送装置に含まれる2つの部材間の距離を計測する計測装置と、
前記計測装置による計測結果が所定の閾値を超えた場合に、前記袋体の移送を停止するように前記移送装置を制御する制御装置と、を備える。
【0010】
本発明による袋体処理機において、
前記保持部は、前記袋体に取り付けられたスパウトを保持する複数の保持爪を有し、
前記保持爪は、前記スパウトのリブを保持可能な溝部を有してもよい。
【0011】
本発明による袋体処理機において、
前記複数の処理部は直線状に配列されており、
前記保持爪は、前記袋体を前記複数の処理部の間で移送する第1保持爪と、前記袋体が前記処理部で処理されている間に前記袋体を固定する第2保持爪と、を含み、
前記保持部は、前記移送装置による移送方向及び前記移送方向と直交する横方向に移動可能な第1移動ブロックと、前記袋体の厚み方向に移動可能な第2移動ブロックと、前記第2移動ブロックと協働して前記袋体を保持可能な第1固定ブロックと、前記第1移動ブロックと協働して前記袋体を保持可能な第2固定ブロックと、を含み、
前記第1保持爪は、前記第1移動ブロックに設けられ、
前記第2保持爪は、前記第2移動ブロックに設けられてもよい。
【0012】
本発明による袋体処理機において、
前記計測装置は、前記第1移動ブロックの一部と前記第1固定ブロックの一部との間の距離を計測してもよい。
【0013】
本発明による袋体処理機において、
前記計測装置は、前記駆動部の振動を計測してもよい。
【0014】
本発明による袋詰め包装機は、
上述の袋体処理機を備える。
【0015】
本発明による袋体処理方法は、
袋体を保持する保持部と、前記保持部を駆動する駆動部とを有し、前記袋体を所定の軌道に沿って移送する移送装置と、
前記移送装置により移送される前記袋体に対して処理を行う複数の処理部と、を備えた袋体処理機における袋体処理方法であって、
前記移送装置の振動又は前記移送装置に含まれる2つの部材間の距離を計測する計測工程と、
前記計測工程における計測結果が所定の閾値を超えた場合に、前記袋体の移送を停止する移送停止工程と、を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、簡単な構成で移送装置の動作異常を検出することができる袋体処理機、袋詰め包装機及び袋体処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の一実施の形態を説明するための図であって、袋体処理機を有する袋詰め包装機の全体構成を示す平面図である。
【
図2】
図2は、移送装置の保持部について説明するための図である。
【
図7】
図7は、保持部について説明するための図である。
【
図9】
図9は、袋体処理機の動作の一例について説明するための図である。
【
図12】
図12は、袋体処理機の計測装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、袋体処理機10を有する袋詰め包装機1の全体構成を示す平面図である。
【0019】
袋詰め包装機1は、基台5と、基台5上に配置された袋体処理機10と、を備えている。基台5は、袋体処理機10を支持する台である。基台5は、床面に固定されてもよい。本実施形態の袋体処理機10は、スパウト210付きの袋体200の内部に、流動性を有する被包装物を充填した後に、スパウト210にキャップを取り付ける、袋詰め包装処理を行う。このような被包装物としては、例えば、食品、飲料、洗剤等が挙げられる。なお、本実施形態の袋体処理機10が行う処理はこれに限られない。
【0020】
袋体処理機10は、袋体200を所定の軌道に沿って移送する移送装置30と、移送装置30により移送される袋体200に対して処理を行う複数の処理部S1~S12と、袋体処理機10の全体を制御する制御装置70と、を備える。また、本実施形態の袋体処理機10は、移送装置30の振動又は移送装置30に含まれる2つの部材間の距離を計測する計測装置60を、さらに備えている。本明細書では、袋体200が移送される方向を移送方向d1とし、移送方向d1と直交する方向を横方向d2とする。また、鉛直に延びる方向を鉛直方向d3とする。袋体200は、移送方向d1に沿って移送される。また、
図1に示された例では、複数の処理部S1~S12は、移送方向d1に沿って直線状に配列されている。移送方向d1と、横方向d2と、鉛直方向d3とは、互いに直交する。移送方向d1及び横方向d2は、水平方向と一致する。
【0021】
処理部S1~S12は、第1ステーションS1~第12ステーションS12を含んでいる。袋体200は、移送装置30で間欠的に移送されながら、第1ステーションS1から第12ステーションS12へ送られる。各ステーションS1~S12では、袋体200に対して、順次処理が行われる。以下、処理部に含まれる各ステーションS1~S12について説明する。なお、処理部では、以下に説明する処理の一部が省略されてもよいし、他の処理が追加されてもよい。また、各ステーションS1~S12での処理内容に応じて、隣り合うステーションの間に、袋体200に対して何ら処理を行わない空きステーションが設けられる場合もある。
【0022】
第1ステーションS1は、袋体200を移送装置30に供給する袋体供給部である。本実施形態では、スパウト210が取り付けられた空の袋体200が、第1ステーションS1において供給される。第1ステーションS1は、袋体供給装置11を有している。袋体供給装置11は、スパウト210を保持及び移送するための一対のレール12と、移載部材13と、を含んでいる。図示された例では、袋体200は、スパウト210が上方を向くようにして、一対のレール12に保持されながら供給される。スパウト210は、横方向に突出したリブ212を有している。袋体200は、スパウト210のリブ212が一対のレール12に保持された状態で、レール12に沿って移動する。とりわけ、袋体供給装置11は、レール12に印加された振動を利用して袋体200をレール12の先端へ移送する。レール12の先端に位置する袋体200は、移載部材13によりレール12から移送装置30へ渡される。本実施形態では、第1ステーションS1は、2つの袋体供給装置11を有している。これにより、第1ステーションS1では、同時に2つの袋体200を、移送装置30に供給することができる。
【0023】
第2ステーションS2は、袋体200に印字を行う印字部である。第2ステーションS2では、レーザーマーカーを用いて、例えば、ロット番号、製造日、消費期限、賞味期限等が印字される。第3ステーションS3は、印字の品質を検査する印字検査部である。第3ステーションS3では、印字検査装置15を用いて印字の品質が検査される。印字検査装置15は、例えば撮像装置である。
【0024】
第4ステーションS4は、袋体200内に被包装物を充填する充填部である。第4ステーションS4は、被包装物を貯留するタンク17と、タンク17内の被包装物を袋体200内に充填する充填装置19と、を有している。被包装物は、充填装置19の吐出口からスパウト210を介して袋体200内に充填される。
【0025】
第5ステーションS5は、スパウト210を洗浄する洗浄部である。充填部において被包装物を充填する際に、被包装物がスパウト210に付着することがある。第5ステーションS5では、水等の洗浄液を用いてスパウト210を洗浄する。第6ステーションS6は、スパウト210から洗浄液を取り除く除水部である。第6ステーションS6では、例えばスパウト210に空気を吹き付けることによりスパウト210に付着した洗浄液を吹き飛ばす。第7ステーションS7は、洗浄検査部である。第7ステーションS7では、スパウト210に被包装物が残存しているかについて検査される。
【0026】
第8ステーションS8は、キャップを供給するキャップ供給部である。第8ステーションS8では、キャップ供給装置21で供給されたキャップがスパウト210に仮に取り付けられる。第9ステーションS9は、キャップ締付け部である。第9ステーションS9では、第8ステーションS8でスパウト210に取り付けられたキャップを、キャップ締付け装置23により締め付ける。
【0027】
第10ステーションS10は、重量検査部である。第10ステーションS10では、重量検査装置25により、袋体200の重量が所定の範囲内にあるかを検査する。第11ステーションS11は、キャップ検査部である。第11ステーションS11は、キャップ検査装置27を有している。キャップ検査装置27は、撮像装置を含んでおり、この撮像装置でキャップ部分を撮像することにより、キャップがスパウト210に適切に取り付けられているかを検査する。
【0028】
第12ステーションS12は、製品取出し部である。第12ステーションS12は、搬送コンベア29を有している。第12ステーションS12では、キャップ検査装置27による検査が終了した袋体200が、搬送コンベア29により搬出される。このとき、第3ステーションS3(印字検査部)、第7ステーションS7(洗浄検査部)、第10ステーションS10(重量検査部)及び第11ステーションS11(キャップ検査部)の全ての検査部において良品と判断された袋体200と、いずれかの検査部において不良品と判断された袋体200とを、区別して搬出するようにしてもよい。
【0029】
本実施形態の袋体処理機10では、各処理部S1~S12は、それぞれ2つの処理装置を有している。2つの処理装置は、移送方向d1に沿って配列されている。処理装置は、例えば、袋体供給装置11、レーザーマーカー、印字検査装置15、充填装置19、キャップ供給装置21、キャップ締付け装置23、重量検査装置25及びキャップ検査装置27である。これにより、各処理部S1~S12において、2つの袋体200に対して、同時に処理を行うことができる。したがって、所定の時間内により多くの袋体200に対して処理を行うことができる。
【0030】
次に、移送装置30について説明する。
図2~
図8Bは、移送装置30の保持部40について説明するための図である。移送装置30は、袋体200を所定の軌道に沿って移送する装置である。とりわけ、
図1~
図10に示された例では、移送装置30は、袋体200を移送方向d1に沿って直線状に移送する。袋体200は、所定のステーションで処理が行われる間は当該ステーションで停止し、処理が終了すると次のステーションへ向けて移送されて停止する。すなわち、袋体200は、移送装置30により間欠的に移送される。
【0031】
移送装置30は、袋体200を保持する保持部40と、保持部40を駆動する駆動部35と、を備えている。本実施形態では、保持部40は、袋体200のスパウト210を保持する。とりわけ、保持部40は、スパウト210のリブ212を保持する。また、本実施形態では、1つの駆動部35により、移送装置30の全体が駆動される。
【0032】
保持部40は、第1移動ブロック41と、第2移動ブロック42と、第1固定ブロック51と、第2固定ブロック52と、を有している。第1移動ブロック41、第2移動ブロック42、第1固定ブロック51及び第2固定ブロック52は、それぞれ移送方向d1に沿って直線状に延びる部材である。第1移動ブロック41は、互いにある角度を有して接続された第1部分41a及び第2部分41bを有している。本実施形態では、第1部分41aは水平方向に延び、第2部分41bは鉛直方向に延びている。すなわち、第1移動ブロック41は、水平方向に延びる第1部分41aと、鉛直方向に延びる第2部分41bと、を有している。したがって、第1部分41aと第2部分41bとは、互いに直交して接続されている。これに限られず、第1部分41aと第2部分41bとは、任意の角度を有して接続され得る。
【0033】
第1移動ブロック41の第1部分41aは、その先端に、第1保持爪41cを有している。ここで、第1部分41aの先端とは、横方向d2における、第2部分41bと接続された部分の反対側の端部を指す。第1保持爪41cは、袋体200を複数の処理部S1~S12の間で移送する機能を有する。第1保持爪41cは、袋体200に取り付けられたスパウト210を保持する。とりわけ、本実施形態では、第1保持爪41cは、スパウト210のリブ212を保持可能な第1溝部41dを有しており、スパウト210が第1溝部41d内に進入することにより、リブ212が第1溝部41dにより保持される。第1移動ブロック41は、移送方向d1及び横方向d2に移動可能に構成される。したがって、第1保持爪41cの第1溝部41dも、移送方向d1及び横方向d2に移動可能である。後述するように、移送装置30においては、第1溝部41dが移送方向d1及び横方向d2に移動することにより、袋体200が各処理部S1~S12の間で移送される。
【0034】
第1溝部41dの移送方向d1に沿った幅は、スパウト210が第1溝部41d内に進入することができ、且つ、リブ212が第1溝部41dにより保持されるように設定される。したがって、第1溝部41dの移送方向d1に沿った幅は、袋体200が、スパウト210が上方を向くようにして保持される際の、スパウト210の本体部の幅よりも大きく、且つ、リブ212の水平方向に沿った寸法よりも小さい。第1移動ブロック41に設けられた複数の第1溝部41dの形状及び寸法は、互いに同一である。また、隣り合う2つの第1溝部41dの間の間隔は、各処理部S1~S12に設けられた2つの処理装置の間の間隔に応じて設定されている。なお、複数の第1溝部41dは、移送方向d1に沿って、等間隔を有して配列されてもよい。
【0035】
第2移動ブロック42は、互いにある角度を有して接続された第1部分42a及び第2部分42bを有している。本実施形態では、第1部分42aは水平方向に延び、第2部分42bは鉛直方向に延びている。すなわち、第2移動ブロック42は、水平方向に延びる第1部分42aと、鉛直方向に延びる第2部分42bと、を有している。したがって、第1部分42aと第2部分42bとは、互いに直交して接続されている。これに限られず、第1部分42aと第2部分42bとは、任意の角度を有して接続され得る。
【0036】
第2移動ブロック42の第1部分42aは、その先端に、第2保持爪42cを有している。ここで、第1部分42aの先端とは、横方向d2における、第2部分42bと接続された部分の反対側の端部を指す。第2保持爪42cは、袋体200が各処理部S1~S12で処理されている間に袋体200を固定する機能を有する。第2保持爪42cは、袋体200に取り付けられたスパウト210を保持する。とりわけ、本実施形態では、第2保持爪42cは、スパウト210のリブ212を保持可能な第2溝部42dを有しており、スパウト210が第2溝部42d内に進入することにより、リブ212が第2溝部42dにより保持される。第2移動ブロック42は、横方向d2に移動可能に構成される。したがって、第2保持爪42cの第2溝部42dも、横方向d2に移動可能である。なお、本実施形態では、第2移動ブロック42は、移送方向d1には移動しない。したがって、第2保持爪42cの第2溝部42dも、移送方向d1には移動しない。
【0037】
第2溝部42dの移送方向d1に沿った幅は、スパウト210が第2溝部42d内に進入することができ、且つ、リブ212が第2溝部42dにより保持されるように設定される。したがって、第2溝部42dの移送方向d1に沿った幅は、袋体200が、スパウト210が上方を向くようにして保持される際の、スパウト210の本体部の幅よりも大きく、且つ、リブ212の水平方向に沿った寸法よりも小さい。第2移動ブロック42に設けられた複数の第2溝部42dの形状及び寸法は、互いに同一である。第2溝部42dの形状及び寸法は、第1移動ブロック41の第1溝部41dの形状及び寸法と同一であってもよい。また、隣り合う2つの第2溝部42dの間の間隔は、各処理部S1~S12に設けられた2つの処理装置の間の間隔に応じて設定されている。なお、複数の第2溝部42dは、移送方向d1に沿って、等間隔を有して配列されてもよい。なお、隣り合う2つの第2溝部42dの間の間隔は、第1移動ブロック41における隣り合う2つの第1溝部41dの間の間隔と同一であることが好ましい。
【0038】
図3Aに示されているように、鉛直方向に沿って見た場合に、第1移動ブロック41の第1保持爪41cと、第2移動ブロック42の第2保持爪42cとは、互いに対向している。とりわけ、第1保持爪41cと第2保持爪42cとは、横方向d2に沿って互いに対向している。また、第1移動ブロック41の複数の第1溝部41dのうち、最も上流側に位置する2つの第1溝部41dが第1ステーション(袋体供給部)S1の袋体供給装置11に対面する位置にある場合(
図3A参照)、複数の第1溝部41dのうちの他の第1溝部41dは、第2溝部42dに対して、横方向d2に沿って対向する位置に配置される。これにより、第1溝部41dと第2溝部42dとの間で袋体200を受け渡すことが可能になる。
【0039】
第1移動ブロック41の第1保持爪41cと、第2移動ブロック42の第2保持爪42cとは、鉛直方向d3に沿って互いに異なる高さに配置されてもよい。
図5Bに示された例では、第2保持爪42cは、第1保持爪41cよりも下方に位置している。これにより、第1移動ブロック41及び第2移動ブロック42の横方向d2の移動にともなって、第1保持爪41cと第2保持爪42cとが、鉛直方向d3に沿って重なることができる。この場合、第1保持爪41cと第2保持爪42cとが、互いに異なるリブ212を保持するようにしてもよい。
図5Bに示された例では、スパウト210は、上下方向(鉛直方向d3)に配列された3つのリブ212を有している。第1保持爪41cは、最も上に位置するリブ212を保持することができ、第2保持爪42cは、上から2番目のリブ212を保持することができる。これにより、第1保持爪41cと第2保持爪42cとの間で袋体200を受け渡す際、ある瞬間には第1保持爪41c及び第2保持爪42cの両方で袋体200(スパウト210)を保持することができる。したがって、第1保持爪41cと第2保持爪42cとの間で袋体200を適切に受け渡すことができる。
【0040】
第1固定ブロック51は、互いにある角度を有して接続された第1部分51a及び第2部分51bを有している。本実施形態では、第1部分51aは水平方向に延び、第2部分51bは鉛直方向に延びている。すなわち、第1固定ブロック51は、水平方向に延びる第1部分51aと、鉛直方向に延びる第2部分51bと、を有している。したがって、第1部分51aと第2部分51bとは、互いに直交して接続されている。これに限られず、第1部分51aと第2部分51bとは、任意の角度を有して接続され得る。
【0041】
第2固定ブロック52は、互いにある角度を有して接続された第1部分52a及び第2部分52bを有している。本実施形態では、第1部分52aは水平方向に延び、第2部分52bは鉛直方向に延びている。すなわち、第2固定ブロック52は、水平方向に延びる第1部分52aと、鉛直方向に延びる第2部分52bと、を有している。したがって、第1部分52aと第2部分52bとは、互いに直交して接続されている。これに限られず、第1部分52aと第2部分52bとは、任意の角度を有して接続され得る。
【0042】
第1固定ブロック51及び第2固定ブロック52は、いずれもその位置が固定されている。すなわち、第1固定ブロック51及び第2固定ブロック52は、移送方向d1にも横方向d2にも移動しない。本明細書において、第1固定ブロック51及び第2固定ブロック52の「固定」とは、当該第1固定ブロック51及び第2固定ブロック52の位置が固定されていることを指す。第1固定ブロック51は、第1移動ブロック41の下方に配置されている。より詳細には、第1固定ブロック51は、第1移動ブロック41の第1部分41aの下方に配置されている。また、第2固定ブロック52は、第2移動ブロック42の下方に配置されている。より詳細には、第2固定ブロック52は、第2移動ブロック42の第1部分42aの下方に配置されている。
【0043】
第1固定ブロック51の第1部分51aの先端と、第2固定ブロック52の第1部分52aの先端とは、互いに対向している。とりわけ、第1固定ブロック51の第1部分51aの先端と、第2固定ブロック52の第1部分52aの先端とは、横方向d2に沿って互いに対向している。第1部分51a,52aの先端とは、横方向d2における、第2部分51b,52bと接続された部分の反対側の端部を指す。第1固定ブロック51の第1部分51aの先端と、第2固定ブロック52の第1部分52aの先端との間の、横方向d2における間隔は、スパウト210が、第1固定ブロック51の第1部分51aの先端と、第2固定ブロック52の第1部分52aの先端との間に進入することができ、且つ、リブ212が第1固定ブロック51の第1部分51a及び第2固定ブロック52の第1部分52aにより保持されるように設定される(
図4Bを参照)。したがって、第1固定ブロック51の第1部分51aの先端と、第2固定ブロック52の第1部分52aの先端との間の、横方向d2における間隔は、袋体200が、スパウト210が上方を向くようにして保持される際の、スパウト210の本体部の幅よりも大きく、且つ、リブ212の水平方向に沿った寸法よりも小さい。
【0044】
第1固定ブロック51の第1部分51aと、第2固定ブロック52の第1部分52aとは、鉛直方向d3に沿って互いに異なる高さに配置されてもよい。
図4Bに示された例では、第2固定ブロック52の第1部分52aは、第1固定ブロック51の第1部分51aよりも下方に位置している。これにより、第2移動ブロック42と第2固定ブロック52とが互いに干渉することがない。この場合、第1固定ブロック51の第1部分51aと第2固定ブロック52の第1部分52aとが、互いに異なるリブ212を保持するようにしてもよい。スパウト210が、上下方向(鉛直方向d3)に配列された3つのリブ212を有している場合、第1固定ブロック51の第1部分51aは、上から2番目のリブ212を保持してもよく、第2固定ブロック52の第1部分52aは、最も下に位置するリブ212を保持してもよい。
【0045】
第2移動ブロック42が横方向d2に移動して、第1固定ブロック51に近接した際、袋体200は、第2移動ブロック42と第1固定ブロック51との間に挟まれて保持される。すなわち、第1固定ブロック51は、第2移動ブロック42と協働して袋体200を保持することができる。とりわけ、本実施形態では、第1固定ブロック51に近接した際、袋体200は、第2移動ブロック42と第1固定ブロック51との間に挟まれて固定される。すなわち、第1固定ブロック51は、第2移動ブロック42と協働して袋体200を固定することができる。また、第1移動ブロック41が横方向d2に移動して、第2固定ブロック52に近接した際、袋体200は、第1移動ブロック41と第2固定ブロック52との間に挟まれて保持される。すなわち、第2固定ブロック52は、第1移動ブロック41と協働して袋体200を保持することができる。なお、本実施形態では、袋体200は、第1移動ブロック41及び第2固定ブロック52の保持された状態で、移送方向d1に沿って移動可能である。
【0046】
図2~
図8Bを参照して、移送装置30の保持部40の動作について説明する。とりわけ、保持部40の第1移動ブロック41及び第2移動ブロック42の動作について説明する。なお、
図2~
図8Bでは、袋体200の本体部の図示を省略し、スパウト210部分のみを図示している。
【0047】
第1ステーション(袋体供給部)S1において、スパウト210が取り付けられた空の袋体200が移送装置30へ供給される。
図2に示されているように、袋体200は、袋体供給装置11の一対のレール12に保持されながら供給される。とりわけ、袋体200は、スパウト210のリブ212が一対のレール12に保持された状態で、レール12に沿って移動する。袋体供給装置11は、レール12に印加された振動を利用して袋体200をレール12の先端へ移送する。レール12の先端に位置する袋体200は、移載部材13によりレール12から移送装置30へ渡される。
【0048】
図3Aは、袋体200がレール12から移送装置30へ受け渡されるときの、移送装置30を示す上面図である。
図3Bは、
図3Aの一部を拡大して示す図である。
図3Cは、
図3Aに対応する側面図である。とりわけ、
図3Cは、移送方向d1に沿って移送装置30を見た図である。
【0049】
第1移動ブロック41は、移送方向d1及び横方向d2に移動可能である。本実施形態では、第1移動ブロック41は、
図3Aに示された位置から、移送方向d1に沿って下流側に移動し(
図4A参照)、横方向d2に沿って第2移動ブロック42から離間する方向へ移動し(
図6A参照)、移送方向d1に沿って上流側に移動し(
図7参照)、横方向d2に沿って第2移動ブロック42へ近接する方向へ移動して、
図3Aに示された位置に戻る。本明細書では、第1移動ブロック41が、移送方向d1に沿った上流側且つ第2移動ブロック42へ近接する側に位置する場合(
図3A参照)、第1移動ブロック41は「第1位置」にあるものとする。また、第1移動ブロック41が、移送方向d1に沿った下流側且つ第2移動ブロック42へ近接する側に位置する場合(
図4A参照)、第1移動ブロック41は「第2位置」にあるものとする。第1移動ブロック41が、移送方向d1に沿った下流側且つ第2移動ブロック42から離間する側に位置する場合(
図6A参照)、第1移動ブロック41は「第3位置」にあるものとする。さらに、第1移動ブロック41が、移送方向d1に沿った上流側且つ第2移動ブロック42から離間する側に位置する場合(
図7参照)、第1移動ブロック41は「第4位置」にあるものとする。したがって、
図3Aでは、第1移動ブロック41は第1位置にあり、
図4Aでは、第1移動ブロック41は第2位置にあり、
図6Aでは、第1移動ブロック41は第3位置にあり、
図7では、第1移動ブロック41は第4位置にある。
【0050】
また、第2移動ブロック42は、横方向d2に移動可能である。本実施形態では、第2移動ブロック42は、
図3Aに示された位置から、横方向d2に沿って第1移動ブロック41へ近接する方向へ移動し(
図5A参照)、横方向d2に沿って第1移動ブロック41から離間する方向へ移動して、
図3Aに示された位置に戻る。本明細書では、第2移動ブロック42が、第1移動ブロック41から離間する側に位置する場合(
図3A参照)、第2移動ブロック42は「第1位置」にあるものとする。また、第2移動ブロック42が、第1移動ブロック41へ近接する側に位置する場合(
図5A参照)、第2移動ブロック42は「第2位置」にあるものとする。したがって、
図3A及び
図4Aでは、第2移動ブロック42は第1位置にあり、
図5A、
図6A、
図7及び
図8Aでは、第2移動ブロック42は第2位置にある。
【0051】
図3A及び
図3Bに示されているように、第1移動ブロック41が第1位置にあるとき、第1移動ブロック41の複数の第1溝部41dのうち、最も上流側に位置する2つの第1溝部41dが第1ステーション(袋体供給部)S1の袋体供給装置11に対面する位置にある。また、最も上流側に位置する2つの第1溝部41dに隣接する2つの第1溝部41dは、第2移動ブロック42の複数の第2溝部42dのうち、最も上流側に位置する2つの第2溝部42dに対面する位置にある。レール12の先端に位置するスパウト210が、移載部材13により第1移動ブロック41側へ移動されると、スパウト210が、対応する第1溝部41d内に進入する。
図3Cに示されているように、第1溝部41dは、スパウト210における最も上に位置するリブ212と上から2番目に位置するリブ212との間に進入し、最も上に位置するリブ212を保持する。これにより、第1移動ブロック41の保持爪41c(第1溝部41d)が袋体200(スパウト210)を保持する。
【0052】
第1移動ブロック41が第2位置へ移動すると、
図4Aに示されているように、第1移動ブロック41の第1溝部41dに保持された袋体200が、移送方向d1に沿って下流側へ移動し、第2ステーション(印字部)S2で停止する。このとき、スパウト210は、第1固定ブロック51の第1部分51aの先端と、第2固定ブロック52の第1部分52aの先端との間に進入する。なお、第1固定ブロック51の第1部分51aの先端と、第2固定ブロック52の第1部分52aの先端との間の間隔は、スパウト210の本体部の幅よりもわずかに大きい。
図4Bに示された例では、第1固定ブロック51の第1部分51aは、上から2番目に位置するリブ212を保持し、第2固定ブロック52の第1部分52aは、最も下に位置するリブ212を保持している。また、このとき、第2移動ブロック42は、第1位置にある。
【0053】
次に、第2移動ブロック42が第2位置へ移動する(
図5A参照)。これにより、第2移動ブロック42の第2保持爪42cが第1移動ブロック41側へ移動し、スパウト210が、第2保持爪42cの第2溝部42d内に位置する。
図5Bに示された例では、第2溝部42dは、スパウト210における上から2番目に位置するリブ212と最も下に位置するリブ212との間に進入し、上から2番目に位置するリブ212を保持する。このとき、スパウト210の本体部が、第2移動ブロック42の第2溝部42dと、第1固定ブロック51の第1部分51aの先端との間に挟まれて、スパウト210が保持される。すなわち、第1固定ブロック51と第2移動ブロック42とが協働して、袋体200を保持する。とりわけ、スパウト210の本体部は、第2移動ブロック42の第2溝部42dと、第1固定ブロック51の第1部分51aの先端との間に挟まれて固定される。すなわち、第1固定ブロック51と第2移動ブロック42とが協働して、袋体200を固定する。第2ステーション(印字部)S2では、袋体200の位置が固定された状態で、袋体200に対する印字が行われる。
【0054】
各処理部S2~S12で処理が行われている間に、第1移動ブロック41は、次に処理が行われるべき袋体200を受け入れるために、第1ステーション(袋体供給部)S1へ戻る。まず、第1移動ブロック41が、第3位置へ移動する(
図6A参照)。したがって、
図6Bに示されているように、第1移動ブロック41の第1保持爪41cが、横方向d2に沿って第2移動ブロック42から離間する方向へ移動する。これにより、第1保持爪41cの第1溝部41dは、スパウト210から離間し、袋体200(スパウト210)を保持しなくなる。このとき、スパウト210の本体部は、第2移動ブロック42の第2溝部42dと、第1固定ブロック51の第1部分51aの先端との間に挟まれて、固定されたままである。
【0055】
次に、第1移動ブロック41が、第4位置へ移動する(
図7参照)。このとき、第1移動ブロック41の複数の第1溝部41dのうち、最も上流側に位置する2つの第1溝部41dは、第1ステーション(袋体供給部)S1の袋体供給装置11から離間し、且つ、袋体供給装置11に対面する位置にある。また、最も上流側に位置する2つの第1溝部41dに隣接する2つの第1溝部41dは、第2移動ブロック42の複数の第2溝部42dのうち、最も上流側に位置する2つの第2溝部42dに対面する位置にある。
【0056】
次に、第1移動ブロック41が、第1位置へ移動する(
図8A参照)。すなわち、第1移動ブロック41の第1保持爪41cが、横方向d2に沿って第2移動ブロック42に近接する方向へ移動する。これにより、第1移動ブロック41の複数の第1溝部41dのうち、最も上流側に位置する2つの第1溝部41dは、第1ステーション(袋体供給部)S1の袋体供給装置11に近接する位置に移動する。同様に、最も上流側に位置する2つの第1溝部41dに隣接する2つの第1溝部41dは、第2移動ブロック42の複数の第2溝部42dのうち、最も上流側に位置する2つの第2溝部42dに近接する位置に移動する。このとき、
図8Bに示されているように、最も上流側に位置する2つの第1溝部41dに隣接する2つの第1溝部41dは、スパウト210における最も上に位置するリブ212と上から2番目に位置するリブ212との間に進入し、最も上に位置するリブ212を保持する。このとき、スパウト210の本体部が、第1移動ブロック41の第1溝部41dと、第2固定ブロック52の第1部分52aの先端との間に位置して、第1移動ブロック41及び第2固定ブロック52によりスパウト210が保持される。
【0057】
その後、第2移動ブロック42が、横方向d2に沿って第1移動ブロック41から離間する方向へ移動して、
図3Aに示された位置に戻る。したがって、第2移動ブロック42の第2保持爪42cが、横方向d2に沿って第1移動ブロック41から離間する方向へ移動する。これにより、第2移動ブロック42の複数の第2溝部42dのうち、最も上流側に位置する2つの第2溝部42dは、スパウト210から離間し、袋体200(スパウト210)を保持しなくなる。このとき、スパウト210の本体部は、第1移動ブロック41の第1溝部41dと、第2固定ブロック52の第1部分52aの先端との間に位置して、保持されている。
【0058】
移送装置30は、
図3A~
図8Bを参照して説明した上述の動作を繰り返す。第1移動ブロック41の複数の第1溝部41dのうち、最も上流側に位置する2つの第1溝部41dに隣接する2つの第1溝部41dに、袋体200(スパウト210)が保持されている場合、第1移動ブロック41が第1位置から第2位置へ移動すると、当該袋体200も、第1移動ブロック41に保持されたまま、移送方向d1に沿って移動し、次の処理部で処理が行われる。これを繰り返すことにより、袋体200は、移送方向d1に沿って、間欠的に移送される。各スパウト210が、第1固定ブロック51及び第2移動ブロック42に固定されている間に、各処理部における処理が同時進行で行われる。
【0059】
【0060】
袋体200を袋体供給部S1から移送装置30へ供給する際、
図9に示されているように、袋体200は、袋体供給装置11の一対のレール12に保持されながら供給される。レール12の先端に位置する袋体200は、移載部材13によりレール12から移送装置30へ渡される。このとき、
図10A及び
図10Bに示されているように、
図3B及び
図3Cを参照して説明した例と比較して、スパウト210が、第1移動ブロック41の第1溝部41d内に十分に進入しないで、第1溝部41dに保持されることがある。また、
図10A及び
図10Bに示されているように、スパウト210が、傾いた状態で移動ブロック41の第1溝部41dに保持されることもある。
【0061】
このまま第1移動ブロック41が第1位置から第2位置へ移動しようとすると、第1移動ブロック41の第1溝部41dに保持されたスパウト210が、第2固定ブロック52の第1部分52aに接触する(
図11A及び
図11B参照)。この場合、第1移動ブロック41が第2移動ブロック42から離間する方向に押されることにより、横方向d2に沿った第1移動ブロック41と第1固定ブロック51との間の距離が変化し得る。また、第1移動ブロック41や第2固定ブロック52に大きな振動が生じ得る。
【0062】
スパウト210が、第2固定ブロック52の第1部分52aに接触することにより、第1移動ブロック41の第2位置への移動が妨げられる。この状態で駆動部35による移送装置30の駆動を続けると、駆動部35に大きな負荷がかかり、駆動部35にダメージが生じ得る。したがって、このような場合に、駆動部35に生じ得る負荷を軽減することが求められる。
【0063】
本実施形態の袋体処理機10は、移送装置30の振動又は移送装置30に含まれる2つの部材間の距離を計測する計測装置60を備えている。とりわけ、本実施形態では、袋体処理機10は、1つの計測装置60を備えている。以下、この計測装置60について説明する。
図12は、計測装置60の一例を示す図である。
【0064】
計測装置60は、移送装置30の振動又は移送装置30に含まれる2つの部材間の距離を計測する(計測工程)。計測装置60による計測結果、すなわち計測された振動又は距離の値、は制御装置70に送られる。制御装置70では、計測装置60による計測結果が所定の閾値を超えていない場合には、移送装置30が正常に動作しているものと判断する。その一方、計測装置60による計測結果が所定の閾値を超えた場合には、移送装置30の動作に異常が生じたものと判断する。制御装置70は、計測装置60による計測結果が所定の閾値を超えた場合には、袋体200の移送を停止するように移送装置30を制御する(移送停止工程)。例えば、制御装置70は、移送装置30の駆動部35を停止させる。これに限られず、制御装置70は、クラッチ機構等を制御して、駆動部35から移送装置30の各部分への動力の伝達を遮断してもよい。このように、計測装置60による計測結果が所定の閾値を超えた場合に、移送装置30の動作に異常が生じたものと判断し、袋体200の移送を停止することにより、移送装置30に生じた異常が駆動部35にもダメージを与えることを、効果的に抑制することが可能になる。これにより、1つの又は少数の計測装置60を用いて、移送装置30に異常が生じているか否かを判定することができる。したがって、袋体処理機10の構成を簡易化することができる。また、袋体処理機10のコストの増大を抑制することができる。
【0065】
ここで、「計測装置による計測結果が所定の閾値を超えた場合」とは、計測装置による計測結果が所定の閾値より大きくなった場合、及び、計測装置による計測結果が所定の閾値より小さくなった場合、の両方を含む。すなわち、制御装置70は、計測装置60による計測結果が所定の閾値以下である場合に、移送装置30が正常に動作しているものと判断し、計測装置60による計測結果が所定の閾値よりも大きい場合に、移送装置30の動作に異常が生じたものと判断してもよい。また、計測装置60による計測結果が所定の閾値以上である場合に、移送装置30が正常に動作しているものと判断し、計測装置60による計測結果が所定の閾値よりも小さい場合に、移送装置30の動作に異常が生じたものと判断してもよい。また、第1の閾値と、第1の閾値よりも大きい第2の閾値とを設定し、制御装置70は、計測装置60による計測結果が第1の閾値以上第2の閾値以下である場合に移送装置30が正常に動作しているものと判断し、計測装置60による計測結果が第1の閾値より小さい場合又は第2の閾値より大きい場合に、移送装置30の動作に異常が生じたものと判断してもよい。
【0066】
図1及び
図12に示された例では、計測装置60は、移送装置30に含まれる2つの部材間の距離を計測する距離計測器62を有する。
図1に示されているように、距離計測器62は、保持部40に対して、移送方向d1の上流側に配置されている。距離計測器62による計測結果、すなわち計測された距離の値、は制御装置70に送られる。制御装置70では、距離計測器62により計測された距離の値が所定の閾値を超えていない場合には、移送装置30が正常に動作しているものと判断する。その一方、距離計測器62により計測された距離の値が所定の閾値を超えた場合には、移送装置30の動作に異常が生じたものと判断する。
【0067】
図示された例では、距離計測器62は、第1移動ブロック41の一部と第1固定ブロック51の一部との間の距離を計測する。とりわけ、図示された例では、距離計測器62は、第1移動ブロック41の第2部分41bと、第1固定ブロック51の第2部分51bとの間の距離を計測する。移送装置30が正常に動作しており、第1移動ブロック41が第1位置又は第2位置にある場合、第1移動ブロック41の第2部分41bと、第1固定ブロック51の第2部分51bとの間の距離は、第1の範囲内にある。その一方、第1移動ブロック41の第2部分41bと、第1固定ブロック51の第2部分51bとの間の距離が、所定の閾値を超えた場合、すなわち第1の範囲から外れた場合、には、制御装置70は、移送装置30に異常が生じたと判断する。また、移送装置30が正常に動作しており、第1移動ブロック41が第3位置又は第4位置にある場合、第1移動ブロック41の第2部分41bと、第1固定ブロック51の第2部分51bとの間の距離は、第1の範囲とは異なる第2の範囲内にある。その一方、第1移動ブロック41の第2部分41bと、第1固定ブロック51の第2部分51bとの間の距離が、所定の閾値を超えた場合、すなわち第2の範囲から外れた場合、には、制御装置70は、移送装置30に異常が生じたと判断する。なお、距離計測器62が計測する距離は、第1移動ブロック41の第2部分41bと、第1固定ブロック51の第2部分51bとの間の距離に限られない。距離計測器62が計測する距離は、第2移動ブロック42の第2部分42bと、第2固定ブロック52の第2部分52bとの間の距離であってもよいし、移送装置30に含まれる他の2つの部材間の距離であってもよい。
【0068】
図13は、計測装置60の他の例を示す図である。
図13に示された例では、計測装置60は、移送装置30の振動を計測する振動計測器64を有する。振動計測器64は、移送装置30のいずれかの部材の振幅、波形等の振動に関する値を計測する。振動計測器64による計測結果、すなわち計測された振動に関する値、は制御装置70に送られる。制御装置70では、振動計測器64により計測された振動に関する値が所定の閾値を超えていない場合には、移送装置30が正常に動作しているものと判断する。その一方、振動計測器64により計測された振動に関する値が所定の閾値を超えた場合には、移送装置30の動作に異常が生じたものと判断する。
【0069】
図示された例では、振動計測器64は、第1移動ブロック41の第1部分41aに取り付けられており、第1移動ブロック41の振動に関する値を計測する。移送装置30が正常に動作している場合、第1移動ブロック41の振動に関する値は、所定の範囲内にある。その一方、第1移動ブロック41の振動に関する値が、所定の閾値を超えた場合、すなわち所定の範囲から外れた場合、には、制御装置70は、移送装置30に異常が生じたと判断する。なお、振動計測器64が計測する振動に関する値は、第1移動ブロック41の振動に関する値に限られない。なお、振動計測器64は、第1移動ブロック41の第2部分41bに取り付けられてもよいし、第2移動ブロック42、第1固定ブロック51、第2固定ブロック52等の他の部材に取り付けられてもよい。
【0070】
振動計測器64は、駆動部35に取り付けられ、駆動部35の振動に関する値を計測してもよい。移送装置30に生じた動作異常に起因して駆動部35に負荷が生じた場合、駆動部35に異常な振動が生じる場合がある。振動計測器64が駆動部35に取り付けられている場合には、駆動部35に生じた異常な振動を検出し、この検出結果に応じて、袋体200の移送を停止するように移送装置30を制御することができる。具体的には、制御装置70は、駆動部35の振動に関する値が所定の閾値を超えていない場合には、移送装置30が正常に動作しているものと判断する。その一方、駆動部35の振動に関する値が所定の閾値を超えた場合には、制御装置70は、移送装置30に異常が生じたと判断し、袋体200の移送を停止する。
【0071】
本実施形態の袋体処理機10は、袋体200を保持する保持部40と、保持部40を駆動する駆動部35とを有し、袋体200を所定の軌道に沿って移送する移送装置30と、移送装置30により移送される袋体200に対して処理を行う複数の処理部S1~S12と、移送装置30の振動又は移送装置30に含まれる2つの部材間の距離を計測する計測装置60と、計測装置60による計測結果が所定の閾値を超えた場合に、袋体200の移送を停止するように移送装置30を制御する制御装置70と、を備える。
【0072】
本実施形態の袋詰め包装機1は、上述の袋体処理機10を備える。
【0073】
本実施形態の袋体処理方法は、袋体200を保持する保持部40と、保持部40を駆動する駆動部35とを有し、袋体200を所定の軌道に沿って移送する移送装置30と、移送装置30により移送される袋体200に対して処理を行う複数の処理部S1~S12と、を備えた袋体処理機10における袋体処理方法であって、移送装置30の振動又は移送装置30に含まれる2つの部材間の距離を計測する計測工程と、計測工程における計測結果が所定の閾値を超えた場合に、袋体200の移送を停止する移送停止工程と、を備える。
【0074】
このような袋体処理機10、袋詰め包装機1及び袋体処理方法によれば、計測装置60又は計測工程による計測結果が所定の閾値を超えた場合に、移送装置30の動作に異常が生じたものと判断し、袋体200の移送を停止することにより、移送装置30に生じた異常が駆動部35にもダメージを与えることを、効果的に抑制することが可能になる。これにより、1つの又は少数の計測装置60を用いて、移送装置30に異常が生じているか否かを判定することができる。したがって、袋体処理機10の構成を簡易化することができる。また、袋体処理機10のコストの増大を抑制することができる。
【0075】
本実施形態の袋体処理機10では、保持部40は、袋体200に取り付けられたスパウトを保持する保持爪41c,42cを有し、保持爪41c,42cは、スパウト210のリブ212を保持可能な溝部41d,42dを有する。
【0076】
このような袋体処理機10によれば、溝部41d,42dでスパウト210のリブ212を保持することにより、袋体200を適切に保持することができる。
【0077】
本実施形態の袋体処理機10では、複数の処理部S1~S12は直線状に配列されており、保持爪41c,42cは、袋体200を複数の処理部S1~S12の間で移送する第1保持爪41cと、袋体200が処理部S1~S12で処理されている間に袋体200を固定する第2保持爪42cと、を含み、保持部40は、移送装置30による移送方向d1及び移送方向d1と直交する横方向d2に移動可能な第1移動ブロック41と、横方向d2に移動可能な第2移動ブロック42と、第2移動ブロック42と協働して袋体200を保持可能な第1固定ブロック51と、第1移動ブロック41と協働して袋体200を保持可能な第2固定ブロック52と、を含み、第1保持爪41cは、第1移動ブロック41に設けられ、第2保持爪42cは、第2移動ブロック42に設けられている。
【0078】
このような袋体処理機10によれば、第1保持爪41cと、第2保持爪42cとの間でスパウト210を受け渡しながら、袋体200を複数の処理部S1~S12の間で、効率的に且つ精度良く間欠移送することができる。
【0079】
本実施形態の袋体処理機10では、計測装置60は、第1移動ブロック41の一部と第1固定ブロック51の一部との間の距離を計測する。
【0080】
このような袋体処理機10によれば、第1移動ブロック41が第2移動ブロック42から離間する方向に押されることにより、横方向d2に沿った第1移動ブロック41と第1固定ブロック51との間の距離が変化した場合に、この変化を検出して、移送装置30に異常が生じたものと判断することができる。
【0081】
本実施形態の袋体処理機10では、計測装置60は、駆動部35の振動を計測する。
【0082】
このような袋体処理機10によれば、駆動部35に生じた異常な振動を検出し、この検出結果に応じて、袋体200の移送を停止するように移送装置30を制御することができる。
【0083】
図14は、袋詰め包装機1及び袋体処理機10の変形例を示す斜視図である。
図14に示された袋体処理機10は、袋体200を起立姿勢で所定の軌道に沿って搬送する移送装置30と、移送装置30により搬送される袋体200に対して処理を行う複数の処理部(第1ステーションS1~第14ステーションS14)とを備えている。移送装置30は、間欠的に軸回転する移送テーブル32と、当該移送テーブル32の外周部に等間隔に取り付けられ袋体200を保持するための複数の保持部40と、を備える。なお
図14では、他の構成の理解を容易にするため、移送テーブル32は透過して表されている。移送テーブル32は、図示しない回転軸に取付けられている。回転軸は、垂直方向に延びる。回転軸は駆動部35に連結されており、駆動部35からの駆動力を受けて回転軸が回転することにより、移送テーブル32が間欠的に回転する。各保持部40は、移送テーブル32の径方向外側となる先端部が二股になっており、この二股部分がスパウト210の上下に隣り合うリブ212の間に進入して、スパウト210を保持する。これにより、各袋体200は保持部40によって吊り下げ状態で保持及び搬送される。各保持部40は、移送テーブル32とともに移送方向(回転方向)d1に沿って間欠的に移動し、第1ステーションS1~第14ステーションS14において間欠的に停止する。すなわち、袋体200は、所定の軌道に沿った移動及び停止を繰り返しながら搬送される。保持部40の数はステーションS1~S14の数に対応し、
図14の袋体処理機10には14の保持部40が設けられている。
【0084】
第1ステーション(スパウト供給部)S1では、スパウト供給装置111から保持部40にスパウト210が渡される。第2ステーション(空袋供給部)S2では、袋取出部113によって袋供給装置14から袋体200が供給され、袋被せ機構により袋体200がスパウト210の一部に被せられる。第3ステーション(仮接合部)S3では、接合装置115によって袋体200の袋口がスパウト210に対して仮接合される。第4ステーション(第1シール部)S4及び第5ステーション(第2シール部)S5では、第1シール装置117及び第2シール装置119によって袋体200の袋口がシールされる。第6ステーション(冷却部)S6では、冷却装置によって袋体200の熱シールされた袋口が冷却される。第7ステーション(予備拡開部)S7では、スパウト210を介して袋体200内に空気や窒素ガスが充填され、袋体200が拡開される。第8ステーション(充填部)S8では、充填装置121の吐出口からスパウト210を介して袋体200内に被包装物が充填される。第9ステーション(洗浄部)S9では、洗浄装置により、スパウト210が洗浄される。第10ステーション(乾燥部)S10では、第9ステーションS9で洗浄されたスパウト210が乾燥される。第11ステーション(キャップ取付け部)S11では、キャップ供給装置123から供給されたキャップ220がスパウト210に取り付けられる。第12ステーション(検査部)S12では、第11ステーションS11で取りつけられたキャップ220の取付け状態が検査される。検査工程では、例えばカメラで撮影された画像からキャップ220の取付けの良否を判定する。第13ステーション(製品排出部)S13では、検査工程でキャップ220の取付け状態が良と判定された製品を、製品排出コンベア125を用いて排出する。第14ステーション(不良品排出部)S14では、検査工程でキャップ220の取付け状態が不良と判定された製品を排出する。
【0085】
図14に示された袋体処理機10は、計測装置60を有する。とりわけ、計測装置60は、移送装置30の振動を計測する振動計測器64を有する。振動計測器64は、移送テーブル32に取り付けられており、移送テーブル32の振動に関する値を計測する。移送装置30が正常に動作している場合、移送テーブル32の振動に関する値は、所定の範囲内にある。その一方、移送テーブル32の振動に関する値が、所定の閾値を超えた場合、すなわち所定の範囲から外れた場合、には、制御装置70は、移送装置30に異常が生じたと判断する。なお、振動計測器64が計測する振動に関する値は、移送テーブル32の振動に関する値に限られない。
【0086】
このような袋体処理機10においても、計測装置60による計測結果が所定の閾値を超えた場合に、移送装置30の動作に異常が生じたものと判断し、袋体200の移送を停止することにより、移送装置30に生じた異常が駆動部35にもダメージを与えることを、効果的に抑制することが可能になる。これにより、1つの又は少数の計測装置60を用いて、移送装置30に異常が生じているか否かを判定することができる。したがって、袋体処理機10の構成を簡易化することができる。また、袋体処理機10のコストの増大を抑制することができる。
【符号の説明】
【0087】
1 袋詰め包装機
5 基台
10 袋体処理機
11 袋体供給装置
12 レール
13 移載部材
30 移送装置
32 移送テーブル
35 駆動部
40 保持部
41 第1移動ブロック
41a 第1部分
41b 第2部分
41c 第1保持爪
41d 第1溝部
42 第2移動ブロック
42a 第1部分
42b 第2部分
42c 第2保持爪
42d 第2溝部
51 第1固定ブロック
51a 第1部分
51b 第2部分
52 第2固定ブロック
52a 第1部分
52b 第2部分
60 計測装置
62 距離計測器
64 振動計測器
70 制御装置
200 袋体
210 スパウト
212 リブ
S1~S14 処理部
d1 移送方向
d2 横方向
d3 鉛直方向