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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-01
(45)【発行日】2024-02-09
(54)【発明の名称】骨プレート固定システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/80 20060101AFI20240202BHJP
【FI】
A61B17/80
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021138029
(22)【出願日】2021-08-26
(62)【分割の表示】P 2017536855の分割
【原出願日】2016-01-07
(65)【公開番号】P2021181014
(43)【公開日】2021-11-25
【審査請求日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】62/100,541
(32)【優先日】2015-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/145,964
(32)【優先日】2015-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517238835
【氏名又は名称】トリース メディカル コンセプツ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ポール デイトン
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ジェイ.ハッチ
(72)【発明者】
【氏名】ブレット ダブリュ.スミス
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド エル.ブラムフィールド
【審査官】和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第07785355(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2009/0281543(US,A1)
【文献】特表2012-502687(JP,A)
【文献】特表2005-529721(JP,A)
【文献】特表2012-509143(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨プレートであって、
本体であって、前記本体の近位領域から前記本体の遠位領域へと延在する中心長手方向軸を画定する長さと、前記中心長手方向軸に対して横方向の前記骨プレートの範囲を画定する幅とを有し、上表面及び前記上表面と対向する骨接表面を含む、本体と、
前記本体の前記近位領域と遠位領域との間の螺旋状の湾曲部であって、前記中心長手方向軸に沿った前記本体の曲げと前記中心長手方向軸のりの前記本体の捻れとの両方を備え、前記螺旋状の湾曲部が第1の平面から第2の平面への遷移を提供するように、前記遠位領域が前記第1の平面内にあり、かつ前記近位領域が前記第1の平面からオフセットされた前記第2の平面内にあり、前記第1の平面及び前記第2の平面の両方が前記中心長手方向軸に沿いかつ前記中心長手方向軸の周りにある、螺旋状の湾曲部と、
前記近位領域内の第1の固定孔及び前記遠位領域内の第2の固定孔であって、前記第1の固定孔及び前記第2の固定孔が、前記本体を通して前記上表面から前記骨接表面へと各々延在する、第1の固定孔及び第2の固定孔と、
を備え
前記本体は、中足楔状関節を横切って中足骨から楔状骨まで延在するように構成され、
前記近位領域内の前記第1の固定孔は、前記中足骨上に位置するよう構成され、
前記遠位領域内の前記第2の固定孔は、前記楔状骨上に位置するよう構成される、
骨プレート。
【請求項2】
前記中心長手方向軸のりの前記本体の前記捻れが、25°~100°の範囲にある、請求項1に記載の骨プレート。
【請求項3】
前記中心長手方向軸に沿った前記本体の前記曲げが、45°~135°の範囲にある、請求項1または2に記載の骨プレート。
【請求項4】
前記第1の固定孔に隣接する前記骨接表面上の位置で第1の表面からある距離で延出するパッドをさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項5】
前記本体が、展性材料を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項6】
前記螺旋状の湾曲部が、予備形成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項7】
前記骨プレートが、キット内に含まれている、請求項1~6のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項8】
前記近位領域内の第3の固定孔及び前記遠位領域内の第4の固定孔をさらに含み、前記第3の固定孔及び前記第4の固定孔が、前記本体を通して前記上表面から前記骨接表面へと各々延在している、請求項1~7のいずれか一項に記載の骨プレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2015年1月7日に出願された米国仮特許出願シリアル第62/100,541号、及び2015年4月10日に出願された米国仮特許出願シリアル第62/145,964号の利益を主張する。これらの出願の全体的な内容が、本明細書に参照として組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、骨プレート装置、及び骨プレートを1つ以上の骨に固定する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
足の骨等の骨が、解剖学的に不整列である場合がある。一定の環境において、骨を正しく整列させて、患者の不快感を軽減し、患者の生活の質を向上するためには、外科的な介入が必要とされる。外科的な介入は、不整列な骨の1つ以上を切断し、次に、解剖学的に補正された位置へと骨を物理的に再整列させること伴い得る。骨プレートまたは複数の骨プレートを使用して、解剖学的に補正された位置に骨を保持し、骨がそれらの不整列な位置へと再びずれることを防ぐ助けとなる場合がある。
【発明の概要】
【0004】
概して、本開示は、骨プレート、骨プレートを組み込むシステム、及び骨プレートを使用する方法を対象とする。ある特定の例では、骨プレートは、最大の幅及び厚さより大きい長さを有する細長い本体から形成される。例えば、骨プレートは、中心長手方向軸を画定する長さ、中心長手方向軸に対して垂直な幅、ならびに長さ及び幅の両方に対して垂直な厚さを有し得る。骨プレートの厚さは、骨プレートの上接表面と骨プレートの骨接表面との間の、例えば、骨プレートが固定中の1つ以上の骨に適用されるときの寸法であり得る。骨プレートは、骨プレートの厚さを通して延在する1つ以上の固定孔を有し、医師が孔を通して骨締結具を挿入し、固定される1つ以上の骨に骨プレートを固定することを可能にし得る。加えて、骨プレートは、骨プレートの骨接表面から外方に延在する1つ以上のパッドを有し得る。1つ以上のパッドは、骨プレートの長さに沿った1つ以上の固定孔の隣に位置付けられ得る。例えば、パッドは、少なくとも部分的に、ある特定の構成では完全に、固定孔を形成する骨プレートの領域の周囲の周りに位置付けられ得る。結果として、固定孔を画定する骨プレートの領域は、パッドを含有しない骨プレートの隣接する位置より、パッドが配置された場所においてより厚い場合がある。固定孔の領域内にパッドを有する骨プレートを構成することにより、骨プレートを取り付ける骨または複数の骨の骨膜に生じる外傷の量を低減することが可能である。これは、血流の途絶を最小にすることを助け、骨プレートと骨接する場所を治癒する助けとなり得る。
【0005】
本開示による骨プレートは多様な異なる構成を有し得るが、ある特定の適用では、骨プレートは、対向する固定孔間に延在する螺旋状の湾曲を有する。螺旋状の湾曲は、骨プレートの遠位部分に位置付けられた固定孔を、骨プレートの近位部分に位置付けられた固定孔とは異なる平面内に位置付けさせることが可能である。例えば、螺旋状の湾曲は、螺旋状または湾曲した折り畳みを画定するように、斜角での仮想シリンダまたはコアに沿った軌道の経路に従う場合がある。ある特定の例では、湾曲の角度及び/または範囲は、展性材料から骨プレートを組み立てることによってインサイチュで形成され、または調節される場合がある。一適用において、骨プレートの螺旋状の湾曲は、第1の中足骨の足底領域から内側楔状骨の中間領域へと延在し、それによって中足骨と楔状骨との間の関節に渡って湾曲を位置付けるように構成される。
【0006】
一例では、本体、1つ以上の固定孔、及びパッドを含む骨プレートを記載している。本体は、中心長手方向軸を画定する長さ及び中心長手方向軸に対して横方向の骨プレートの範囲を画定する幅を有する。本体は、上表面及び上表面に対向する骨接表面を含み、骨接表面は第1の表面を含む。固定孔は、本体を通して上表面から骨接表面へと延在する。パッドは、固定孔のいずれか、またはすべてに隣接する骨接表面上の位置で第1の表面からある距離で延出する。
【0007】
別の例では、骨プレートを固定する方法を記載している。本方法は、骨プレートの骨接表面を骨と接触して位置付け、かつ第1の固定孔に隣接する骨接表面上の位置で骨接表面の第1の表面からある距離で延出するパッドと骨を接触させることを含む。本方法は、骨プレートのブリッジを標的領域に渡って位置付け、かつ第1の締結具を第1の固定孔を通して骨に挿入することをさらに含む。
【0008】
別の例では、本体、螺旋状の湾曲、第1の固定孔、及び第2の固定孔を含む骨プレートを記載している。本体は、本体の近位領域から本体の遠位領域へと延在する中心長手方向軸を画定する長さ及び中心長手方向軸に対して横方向の骨プレートの範囲を画定する幅を有する。本体は、上表面及び上表面に対向する骨接表面を含む。螺旋状の湾曲は、本体の近位領域と遠位領域との間に位置付けられる。螺旋状の湾曲は、中心長手方向軸に沿った本体の曲げ及び中心長手方向軸の周りの本体の捻れの両方を含む。本例は、螺旋状の湾曲が第1の平面から第2の平面への遷移を提供するように、遠位領域が第1の平面内にあり、かつ近位領域が第1の平面からオフセットされた第2の平面内にあり、それらの平面の両方が長手方向軸に沿い、かつその周りにあることを明記している。加えて、本例は、第1の固定孔が近位領域にあり、第2の固定孔が遠位領域にあり、第1の固定孔及び第2の固定孔が本体を通して上表面から骨接表面へと各々延在することをさらに明記している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】例示的な骨プレートの斜視図である。
図1B】骨接表面の一部分を示すために回転された図1Aの骨プレートの斜視図である。
図1C】2つの骨に固定された状態を示す図1Aの骨プレートの斜視図である。
図2A】骨プレートの骨接表面の上平面図である。
図2B図2Aの骨プレートの骨接表面の斜視図である。
図3A図2Aの骨プレートの側立面図である。
図3B図3Aの骨プレートの一部分の近影端立面図である。
図4A】骨プレートのさらなる実施形態の上表面の上平面図である。
図4B図4Aの骨プレートの上表面の斜視図である。
図5A】別の例示的な骨プレートの上表面の上平面図である。
図5B図5Aの骨プレートの上表面の斜視図である。
図6A】別の例示的な骨プレートの上表面の上平面図である。
図6B図6Aの骨プレートの上表面の斜視図である。
図7A】取付部材を含む図1の骨プレートの実施形態の側立面図である。
図7B図7Aの骨プレートの斜視図である。
図8】取付部材及び締結具を含む骨プレートのさらなる実施形態の斜視図である。
図9】骨プレートの記載された実施形態のうちのいずれかを含む使用キットの斜視図である。
図10A】例示的な螺旋状の湾曲により骨プレートを形成するための例示的なプロセスステップを示している。
図10B】例示的な螺旋状の湾曲により骨プレートを形成するための例示的なプロセスステップを示している。
図10C】例示的な螺旋状の湾曲により骨プレートを形成するための例示的なプロセスステップを示している。
図11】足底及び中間領域を示している骨部分の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
下記の詳細な明細書は、本質的に例示的なものであり、いずれの方法でも本発明の範囲、適用性、または構成を限定することを意図するものではない。むしろ、下記の明細書は、本発明の例示的な実施形態を実行するためのある特定の実例を提供している。構成、材料、及び寸法の例は、選択された要素に対して提供され、本発明の技術分野における当業者に知られているすべての他の要素が使用されている。当業者であれば、顕著な例の多くが多様で好適な代替物を有していることを認識するだろう。
【0011】
本開示は、一般に、1つ以上の骨プレート及び1つ以上の骨プレートを使用する方法を含む骨プレートシステム及びキットを対象としている。例示的な適用では、本開示による骨プレートは、骨の整列、骨切り、融合処置、骨折修復、及び/または1つ以上の骨を所望の位置に設定するための他の処置等の外科的処置中の骨または複数の骨の内部固定において有用であり得る。かかる処置は、例えば、人体構造の他の部分の骨と比較して、骨が比較的小さい足または手の骨(例えば、関節または単一の骨の異なる部分によって分離された隣接する骨)に対して行われ得る。一例では、骨プレートの実施形態を利用する処置を行って、外反母趾の矯正等の中足骨(例えば、第1の中足骨)と楔状骨(例えば、第1の/内側楔状骨)との間の整列を補正することが可能である。かかる処置の一例は、ラピダス処置である。別の例では、中足骨(例えば、第1の中足骨)の整列を改変ことによって、本処置を行う場合がある。かかる処置の一例は、基底中足骨の骨切り処置である。
【0012】
図1A及び1Bは、中心長手方向軸Lを有する骨プレート20の実施形態の異なる斜視図を示している。骨プレート20は、上表面40及び骨接表面50を有する本体30を画定し、骨接表面50は、上表面40に対向する本体30の一側上にある。例示的な適用では、骨プレート20は、骨接表面50が骨と接合し、かつ/または骨と接触するように位置付けられる場合がある。図1A及び1Bに示す例では、骨接表面50は、上表面40から離れた異なる距離に突出する複数の表面を含む。したがって、利便性のために、「骨接表面」とは、1つを超える表面があるかどうかに関わらず、また骨プレート20を適用したとき各表面が骨と接触するかどうかに関わらず、プレートを骨上に位置付けたときに略骨に面する骨プレートの側を指すだろう。
【0013】
骨プレート20の本体30は、中心長手方向軸Lを画定する主な長さを有する。本体30は、第1の長手方向端の、またはその近くの近位領域51、及び骨プレート20の第1の長手方向端に対向する第2の長手方向端の、またはその近くの遠位領域52を含み得る。近位領域51は、中間領域によって遠位領域52から分離され得る。例えば、本体30は、1つ以上の固定孔を含み得る。これらの例では、本体30は、近位領域51における1つ以上の固定孔、遠位領域52における1つ以上の追加の固定孔、及び近位領域51と遠位領域52との間に位置付けられた固定孔を含まない中間領域を含み得る。
【0014】
図示されている実施形態では、遠位領域52は、2つの固定孔60A及び60Bとして図示されている少なくとも1つの固定孔を有し、近位領域51は、2つの固定孔60C及び60Dとして図示されている少なくとも1つの追加の固定孔を有する。他の例では、本体30は、近位領域51及び/または遠位領域52においてより少ない固定孔(例えば、1つ、無し)またはより多くの固定孔(例えば、3つ、4つ)を含み得る。さらに、近位及び遠位領域51、52の寸法(例えば、長さ)を調節して、特定数の含まれる固定孔を収容することが可能である。
【0015】
示されている例では、近位領域51は、骨プレート20の第1の長手方向端から、第1の長手方向端から最も遠い軸L上の固定孔60Cの端へと長手方向に延在している。加えて、本例では、遠位領域52は、骨プレート20の第2の長手方向端から、第2の長手方向端から最も遠い軸L上の固定孔60Bの端へと長手方向に延在している。したがって、図示されている例では、骨プレート20は、近位領域51と遠位領域52との間の、特に、固定孔60Bの端縁と固定孔60Cの端縁との間の、固定孔を含まない、本明細書では時に「ブリッジ」と称される領域を含む。
【0016】
図1A及び1Bに示すように、骨プレート20の本体30は、螺旋状の湾曲62を含み得る。かかる螺旋状の湾曲は、3次元空間に存在する曲線を含み得る。ある特定の実施形態では、遠位領域52は第1の平面内にあり、近位領域51は第1の平面と異なり、かつそこからオフセットされる第2の平面内にあり、それらの平面の両方が長手方向軸Lに沿い、かつその周りにある。特定の適用に対して所望される螺旋状の湾曲62の曲げ及び/または捻れの範囲に応じて、遠位領域52を含む第1の平面及び近位領域51を含む第2の平面は、長手方向軸の周りで略垂直であり得る。ある特定の実施形態では、螺旋状の湾曲の半径は、本体30に対する長手方向の位置の関数として変化し得る。他の実施形態では、螺旋状の湾曲の半径は、本体30に対する長手方向の位置の関数として一定であり得る。さらに他の実施形態では、骨プレート20の本体30は、螺旋状の湾曲を有しないが、代わりに平面または湾曲である場合があり、そうでなければ非螺旋形状で成形され得る。
【0017】
図1A及び1Bに示す骨プレート20の実施形態では、螺旋状の湾曲62は、中心長手方向軸Lに沿った曲げ(例えば、軸Lに対して垂直な軸の周り)及び軸Lの周りの捻れの両方を含む。曲げは、領域55Bと55Cとの間の中間ブリッジ部分の周りの本体の遠位領域52に向かって本体30の近位領域51を曲げ戻している場合がある。例えば、曲げは、本体30が平坦または平面であるときと比較して、本体30の対向する端間の距離を低減し得る。曲げの半径は変化する場合があり、または本体30上の長手方向の位置の関数として一定であり得、かつ/または近位部分と遠位部分との間の本体の一部分等、本体30の1つ以上の部分に集中している場合がある。ある特定の例では、曲げは、およそ15°~およそ35°等、およそ10°~およそ45°の範囲にある。他の例では、曲げは、およそ75°~およそ105°等、およそ45°~およそ135°の範囲にある。他の角度の曲げも可能である。
【0018】
長手方向軸Lの周りの螺旋状の湾曲62の捻れは、軸Lの周りの遠位領域52に対して本体30の近位領域を回転させ得る。例えば、捻れは、領域55C及び55Dならびにその中に画定された対応する固定孔が、領域55A及び55Bならびにその中に画定された対応する固定孔から径方向にオフセットされるように、領域55A及び55Bに対して領域55C及び55Dを回転させ得る。ある特定の実施形態では、捻れは、近位部分と遠位部分との間の本体の一部分等、本体30の1つ以上の部分に集中している。さらに、ある特定の例では、本体30の捻れは、軸Lの周りでおよそ60°~およそ100°、または軸Lの周りでおよそ70°~およそ90°等、およそ45°~およそ180°の範囲にある。他の例では、本体30の捻れは、35°~65°等、25°~100°の範囲にある。他の角度の捻れも適用に応じて可能である。
【0019】
骨プレート20は螺旋状の湾曲62を有するものとして記載されているが、骨プレートによって提供された湾曲は、数学的に完全な螺旋である必要はないことを理解すべきである。むしろ、螺旋状の湾曲62は、捻れの角度が完全な螺旋を形成しない場合であっても、一般的な螺旋の輪郭に従う形状等、略螺旋の形状であればよい。したがって、本開示による螺旋状の湾曲を有するものとして記載された骨プレートは、実際には、数学的に完全な螺旋を形成することなく、略螺旋の形状を有する場合がある。
【0020】
ある特定の実施形態では、螺旋状の湾曲62は集中しており、または全体的に近位領域51と遠位領域52との間の本体30の領域内にあり得る。したがって、軸Lに沿った本体30の任意の曲げ及び螺旋状の湾曲62の軸Lの周りの本体30の任意の捻れは、遠位領域52の端で、またはその近くで始まる場合があり(例えば、固定孔60Bで、またはそれに隣接して始まる)、かつ近位領域51に向かって近位方向に進む(例えば、固定孔60Cで、またはそれに隣接して終わる)。例えば、図示されている実施形態の螺旋状の湾曲62(例えば、軸Lに沿った曲げ及び軸Lの周りの捻れ)は、遠位領域52の端で始まり、かつ近位領域51の初めで終わる。したがって、示されているような螺旋状の湾曲62は、固定孔60Bと60Cとの間の本体30のブリッジ部分に配置される。かかる実施形態では、螺旋状の湾曲62は、第1の平面から第2の平面への本体30の遷移を提供する。さらに、本実施形態では、固定孔60A及び60Bは同じ平面内に位置付けられ、固定孔60C及び60Dも同じ平面内に位置付けられ、固定孔60A及び60Bが位置付けられている平面は、螺旋状の湾曲62によって固定孔60C及び60Dが位置付けられている平面からオフセットされている。
【0021】
図1Cは、関節Jに渡って2つの骨部分B1及びB2に固定された図1A及び1Bによる例示的な骨プレート20の斜視図を示している。ある特定の適用では、骨部分B1及びB2は、手または足の生体構造内に一般に見られるこれらの骨等、比較的小さい、略管状の部材であり得る。骨部分B1及びB2は、図示されている例のような関節Jによって分離された隣接する骨であり得る。他の適用では、骨部分B1及びB2は、単一の骨の骨折または他の不連続によって一部分に分離された単一の骨等、単一の骨の異なる部分であり得る。本明細書に記載されているような骨プレート20の適用は、特定の解剖学的な位置または骨の形状に関わらず、任意の種類の1つ以上の骨に対して有用であり得るが、この例示的な明細書は、足の骨の例を使用しているだろう。
【0022】
足の骨の例を使用すると、骨部分B1は、例えば、中足骨(例えば、第1の中足骨)であり得、本部分B2は、例えば、楔状骨(例えば、内側楔状骨)であり得る。骨部分B1及びB2は、他の領域の中で特に、個々の足底領域P1及びP2ならびに中間領域M1及びM2を各々有する場合がある。足底領域P1は、骨LBの長手方向軸に対して中間領域M2からオフセットされている。同様に、足底領域P2は、長手方向軸LBに対して中間領域M2からオフセットされている。足底領域P1及びP2は、背面中間領域と称される場合がある、接合部分Iで個々の中間領域M1及びM2と接合し得る。したがて、接合部分Iは、個々の足底領域P1及びP2が中間領域M1及びM2に対して遷移する、各骨部分B1及びB2の外周表面に沿った位置を表している場合がある。
【0023】
一例では、骨プレート20は、1つの骨部分B1またはB2の足底領域P1またはP2上に位置付けられる場合があり、別の骨部分B1またはB2の中間領域M1またはM2上に位置付けられる場合がある。したがって、骨プレート20は、骨プレート20が接合部分Iの各側上に本体30の一部分を有し得るように、接合部分Iを超えている場合がある。足底領域P1及びP2は、それぞれ、骨部分B1及びB2の足底の半分上の任意の領域であり得、中間領域M1及びM2は、それぞれ、骨部分B1及びB2の中間の半分上の任意の領域であり得る。
【0024】
図11は、骨プレート20を実装するために足底領域P1及び/またはP2ならびに中間領域M1及び/またはM2として使用され得る例示的な足底領域P及び中間領域Mを示している、前頭面の斜視からの(例えば、中足骨に沿って前方から後方を見ると)骨部分Bの図である。示されているように、骨部分Bは、骨部分の底地面打ち込み側であり得る背面位置320及び足底位置322を有する。骨部分Bはまた、中間位置324及び横位置326(例えば、骨部分Bが右足にあり、左足の中間位置が326であり、横位置が324である)を有する。中間領域Mは、背面位置320と足底位置322との間の中間側M上の骨Bの領域であり得る。足底領域Pは、中間位置324と横位置326との間の足底側上の骨Bの領域であり得る。
【0025】
ある特定の例では、骨プレート20は、骨Bの全体的な足底の半分より特定である足底領域に位置付けられ得る。例えば、骨プレート20は、足底位置322から中間位置324に向かって45°アーク内の位置までの範囲にある位置等、足底位置322から中間位置324に向かって60°アーク内の位置までの範囲にある足底領域に位置付けられ得る。ある特定の例では、足底領域は、足底位置322を超えて20°アーク内の位置から横位置326に向かう範囲にある位置等、中間位置324に向かって延在することに加えて、横位置326に向かって足底位置322を超えて延在している。例えば、足底領域は、横位置326に向かって足底位置322を超えて20°から、中間位置324に向かって足底位置を超えて60°までの範囲にあり得る。
【0026】
上で議論されている足底領域に加えて、またはその代わりに、骨プレート20は、骨Bの全体的な中間の半分より特定である中間領域に位置付けられ得る。例えば、骨プレート20は、中間位置324から、中間位置324からプラスまたはマイナス30°アーク内の位置等、中間位置324からプラスまたはマイナス45°アーク内の位置までの範囲である中間領域に位置付けられ得る。
【0027】
図1Cに示す実施形態をさらに参照すると、骨プレート20は、遠位領域52が骨部分B1の足底領域P1に位置付けられ、近位領域51が骨部分B2の中間領域M2に位置付けられるように構成されている。図示されている実施形態の本体30は、接合部分Iの両側上の部分及び足底領域P1から中間領域M2への遷移を有する。具体的には、螺旋状の湾曲62は、遠位領域52の近くの骨B1の足底領域P1上で始まる骨部分B1(例えば、中足骨)の長手方向軸LBの周りで巻かれており、かつ近位領域51の近くの骨部分B2(例えば、楔状骨)の中間領域M2に向かって中間方向に巻かれている。他の実施形態では、本体は、中間領域を超えて長手方向軸LBに対して中間領域からさらにオフセットされた肺面領域へと延在し得る。一定の実施形態では、本体は、骨B1の足底領域P1から骨B2の肺面領域Dへと延在し得る。かかる実施形態では、本体の少なくとも一部分が、長手方向軸LBと交差する中間横平面を超えている場合がある。
【0028】
螺旋状の湾曲62は、例えば、記載されたような関節J及び/または接合部分Iに渡る骨プレートの位置付けを容易にする等、特定の適用に好適な捻れ及び/または曲げを提供するように、骨プレート20に含まれる場合がある。骨部分B1及びB2が、それぞれ、第1の中足骨及び内側楔状骨の幾何学的構成で示されている図1Cの例では、螺旋状の湾曲62は、骨部分B1の長手方向軸(及び骨プレート20の軸L)の周りにおよそ90°の捻れを含む。螺旋状の湾曲62はまた、骨プレート20の軸Lに沿った曲げを含む。組み合わせにおいて、曲線は、遠位領域52から近位領域51に向かう方向で、かつ足底領域P1及びP2から中間領域M1及びM2に向かって離れる方向で、骨部分B1及びB2に向かっている。
【0029】
骨プレート20の螺旋状の湾曲62が第1の骨部分(例えば、B1)の第1の表面(例えば、足底領域P1内の)から、第2の骨部分(例えば、B2)の第2の表面(例えば、中間領域M2内の)へと巻かれるように構成されるとき、骨プレートは、第1の骨部分と第2の骨部分との間の分離を阻止し得る。例えば、骨部分B1が中足骨であり、骨部分B2が楔状骨である場合、荷重が、足底領域P1及びP2を分離させ、引張応力を生成する作用を果たし得る。遠位領域52の足底領域P1から近位領域51の中間領域M2へと延在するように構成された骨プレート20によって、骨プレートは、足底領域P1及びP2に渡って引張側(例えば、引張が配置される骨B1及びB2を含有する足の底)を支持し得る。これにより、そうでなければ生じ得る表面間の任意の間隙(例えば、骨B1及び骨B2と関節Jとの間の分離)が低減または除去され得る。
【0030】
ある特定の実施形態では、骨プレート20の螺旋状の湾曲62は、骨プレートがそのパッケージングから取り除かれるときに螺旋状の湾曲を含むように予備形成される。例えば、螺旋状の湾曲62は、パッケージングの前に骨プレート20内に形成される場合があり、骨プレートは、使用するまで螺旋状の湾曲を保持する程度に十分剛性であり得る。骨プレート20のある特定のさらなる実施形態では、本体30は、螺旋状の湾曲62のインサイチュでの曲げを可能にする展性材料を含み得る。さらに他の実施形態では、骨プレートは、骨プレートを外科的処置中にさらに曲げることができるように、展性材料から形成された予備形成された螺旋状の湾曲62を含有し得る。これにより、処置を受けている特定の生体構造及び/または患者に最適に適合するように(例えば、骨プレート20を固定すべき骨の寸法に応じて)、医師が処置中に螺旋状の湾曲62の湾曲の半径及び/または曲げの量を調節することが可能になり得る。例えば、医師は、無菌パッケージから骨プレート20を取り除き、次に、螺旋状の湾曲62の形状が骨プレート20を位置付ける生体構造に最適に適合するまで、近位領域51と遠位領域52との間で骨プレートを曲げることができる。骨プレート20が予備形成された螺旋状の湾曲62を含む適用では、医師によって提供された曲げの量は、プラス10°~マイナス10°、またはプラス5°~マイナス5°等、プラス20°(本体30をより平坦にする)~マイナス20°の範囲であり得るが、他の程度の曲げも適用に応じて使用し得る。
【0031】
骨プレート20は、任意の生体適合性材料または材料の組み合わせから製造され得る。骨プレート20を製造し得る例示的な材料には、チタン、ステンレス鋼、コバルト、ニッケル、及びそれらの合金(例えば、チタン含有合金、コバルト含有合金、ニッケル含有合金)等の金属及び金属合金が含まれる。骨プレート20は、ニチノール等の形状記憶合金から製造される場合があり、またはそうでない場合もある。別の例では、骨プレート20は、カーボンファイバ材料から製造され得る。概して、任意の前述の材料は、材料の組成の特徴及び/または厚さを制御することによって、人の手の圧力下で展性のある材料として構成され得る。
【0032】
骨プレート20が展性材料から製造され、記載されているような接合部分Iに渡って位置付けられたとき、本体30は、特定の適用により良く適合するようにさらに輪郭付けされる場合がある(例えば、予備構築された螺旋状の湾曲62が提供されるものを超えて)。加えて、本体30を展性材料から製造することで、医師が、例えば、螺旋状の湾曲62へと生成された任意の調節とは関係なく、近位領域51及び/または遠位領域52の位置付けを調節することが可能になり得る。例えば、医師は、互いに対する固体孔60A~60Dのうちの1つ以上(例えば、互いに対する60A及び60B、互いに対する固定孔60C及び60D、互いに対する固定孔60A及び60D)の位置を操作し得る。医師は、固定孔を通して挿入された固定部材/骨締結具(例えば、ネジ)の軌道を調節するために、本体30を通して延在する特定の固定孔の位置を調節することを望む場合がある。概して、本体30が展性材料から製造されているとき、材料は、医師が手の圧力下で本体を曲げることを可能にする程度に柔軟であるが(例えば、ある厚さ及び/または組成を有する)、かかる手の圧力を除いた後に医師が加えた任意の曲げを維持する程度に十分剛性であり得る。
【0033】
ある特定の例では、近位領域41及び/または遠位領域52は、各領域の固定孔(近位領域及び/または遠位領域が複数の固定孔を含有する例では)が、例えば、任意の所望の輪郭付けまたは曲げを行った後に、単一の平面内にあるように輪郭付けされ得る。このように構成されたとき、固定孔を通して特定の領域に(例えば、近位領域、遠位領域)に挿入された締結具は、平行な軌道を有し得る。他の例では、近位領域51及び/または遠位領域52は、各領域の固定孔が異なる平面内にあるように輪郭付けされ得る。このように構成されたとき、固定孔を通して特定の領域に挿入された骨締結具は、オフセットされた軌道(例えば、「足指爪」軌道)を有し得る。
【0034】
骨プレート20を1つ以上の骨に取り付けるために、医師は、1つ以上の骨に、またはその周りに骨プレートを位置付け、かつ固定孔60A~Dのうちの1つ以上(例えば、全部)を通して骨締結具を挿入する場合がある。骨締結具は、ネジ、ピン、リベット、スパイク等、下層骨または複数の骨に骨プレートを固定する任意の機械的な固定要素であり得る。一適用では、骨締結具として固定ネジを使用する。固定ネジは、緩み止めネジまたは非緩み止めネジのいずれかであり得る。したがって、「固定ネジ」及び「ネジ」という用語が本明細書で使用されているが、任意の好適な骨締結具を使用可能であり、固定ネジは単なる例示的な骨締結具であることを理解すべきである。
【0035】
図1Cの例では、およそ足底表面P1から対向する背面表面(図示しない)への軌道で遠位領域52の固定孔60A及び60Bを通して、かつおよそ中間表面M2から対向する横表面(図示しない)への軌道で近位領域51の固定孔60C及び60Dを通して挿入された固定ネジを示している。
【0036】
ある特定の適用では、1つ以上の追加の骨プレートを使用する場合がある。例えば、第2の骨プレート(螺旋状の湾曲を有する、または有しない)を骨部分B1及びB1に固定し得る。かかる一例では、第2の骨プレートは、骨B1の背面(図示しない)または中間M1表面から関節Jに渡って、骨B2の背面または中間M2表面へと位置付けられる。加えて、もしくは代替的に、1つ以上の十字ネジが、さらなる骨固定のために関節Jを通して骨B1から骨B2へと配置され得る。
【0037】
本明細書に記載された骨プレートを処置の一部として使用して、骨または複数の骨を固定する場合がある。例えば、骨プレートを適用すべき部位が、骨プレートの適用に対して準備され得る。骨プレートの遠位領域の骨接表面が、第1の骨部分の第1の表面に位置付けられる場合があり、骨プレートの近位領域の骨接表面が、第2の骨部分の第2の表面に位置付けられる場合がある。かかる適用では、第1及び第2の表面は、骨部分の長手方向軸に対して互いにオフセットされ得る。かかる処置の一実施形態では、骨プレートの遠位領域が、第1の骨部分の底(例えば、足底)表面に位置付けられる場合があり、近位領域が、第2の骨部分の側(例えば、中間)表面に位置付けられる場合がある。骨プレートの螺旋状の湾曲が、第1の骨部分と第2の骨部分との間の関節または骨折部分に及ぶ場合がある。締結具を近位及び/または遠位領域の固定孔を通して挿入して、骨部分に対して骨プレートを固定し得る。
【0038】
図2A~3Bは、本明細書に記載されるような光学特徴を示す平面構成内に図示されている骨プレート20の例示的な実施形態を示している。本適用に応じて、骨プレート20は、平面または平坦な骨プレートとして利用される場合があり、または異なる平面内に固定孔を位置付けるように曲がり、かつ/または捻れている場合がある。図2A及び2Bは、それぞれ、本体30の骨接表面50の上平面図及び斜視図を示している。図3Aは、骨プレート20の側立面図である。図3Bは、骨プレート20の一部分の近影立面図である。
【0039】
図示されている例では、本体30は、上表面40及び上表面40に対向する本体30の側上にある骨接表面50を含む。例示的な適用では、骨プレート20は、骨接表面50が1つ以上の骨に接触するように位置付けられる場合がある。さらに、本体30は、中心長手方向軸Lを画定する長さ及び本体30(よって骨プレート20)の範囲を画定する1つ以上の幅W1、W2、及びW3を有する。幅W1、W2、及びW3は、中心長手方向軸Lに対して直角である。
【0040】
本体30は、上表面40から骨接表面50へと延在し、かつ軸Lに沿って互いに離間し得る領域55A、55B、55C、及び55Dを含み得る。例えば、領域55A及び55Bは遠位領域からなり得、領域55C及び55Dは近位領域からなり得る。領域55A、55B、55C、及び55Dは、それぞれ、領域の前縁55AL、55BL、55CL、及び55DLから、領域の後縁55AT、55BT、55CT、及び55DTへと、各々延在し得る。幅W1は、各領域55A、55B、55C、及び55Dの本体30の幅に対応している場合があり、図示されている実施形態では、幅W1は、軸Lに対して横方向の本体30の最大範囲である。
【0041】
例えば図3Bに示すように、領域55Bは、上表面40及び骨接表面50を連結する外形56を有する。外形56は、骨プレート20の応力を低減し、または強度を増す領域55Bの任意の種類の輪郭であり得る。外形56を使用して、骨プレート20の適用中の軟組織の刺激を最小にし、骨の治癒を増大させることも可能である。図示されている実施形態では、外形56は、骨プレート20の曲げの強度を増大させ、骨プレート20の耐用年数を改善するために骨プレート20の応力を低減し、かつ骨プレート20を利用するときの軟組織の刺激を低減し、骨の治癒を増大させることができる丸み付き縁の輪郭を含む。領域55A、55C、及び55Dはまた、外形56を含み得る。領域55A、55B、55C、及び55Dが円形である場合、一実施形態では、領域55A、55B、55C、及び/または55Dのうちの1つ以上が、約2.7mm~約3.0mm(例えば、2.9mm)の湾曲の半径を有し得る。さらに、同様の大きさからなる領域55A、55B、55C、及び55Dが図示されているが、領域55A、55B、55C、及び55Dは、異なる大きさからなる場合もある。例えば、1つの領域が幅W1を含む場合があり、別の領域が幅W1未満のその最大幅、または幅W1を超えるその最大幅を有する場合がある。
【0042】
図2A~3Bにおける領域55A、55B、55C、及び55Dは、それぞれ、固定孔60A、60B、60C、及び60Dを画定する。固定孔60A、60B、60C、及び60Dは、それぞれ、上表面40から底表面50へと領域55A、55B、55C、及び55Dの本体30を通して延在する。固定孔60A、60B、60C、及び/または60Dは、骨ネジ等の締結具を受容し得る。ある特定の例では、固定孔60A、60B、60C、及び/または60Dは、締結具または孔を通して挿入された他の部品を螺合するようにネジ止めされている。他の例では、固定孔60A、60B、60C、及び/または60Dは、ネジ止めされていないが、代わりに固定部材を挿入する滑らかな孔を提供している。いずれかの事例では、固定孔60A~Dを通して挿入された固定部材(例えば、ネジ)は、ヘッド及び軸(例えば、ネジ軸)を有する場合があり、ヘッドは、軸より大きい断面積を有する。固定部材のヘッドは、固定孔60A~Dの断面積より大きい場合がある。結果として、固定孔60A~Dを通して固定部材を挿入するとき、各ヘッドの底表面は、骨プレート20を骨に固定するように、領域55A~Dの上表面40に対して耐えることが可能である。
【0043】
図示されている実施形態では、骨プレート20は、4つの領域55A、55B、55C、及び55D、ならびに4つの固定孔60A、60B、60C、及び60Dを有する。しかしながら、特定の領域が領域を通して延在している対応する固定孔を含むか、または含まないかに関わらず、任意の数の領域及び固定孔を含み得る。さらに、本体30の領域55A、55B、55C、及び55Dは円形として示されているが、他の実施形態では、領域55A、55B、55C、及び55Dが他の形状を有し得る。
【0044】
図示されている例では、骨接表面50は、第1の表面74から外方に延在する(例えば、パッド70の領域の本体30の厚さを増すように第1の表面74から突出する)少なくとも1つのパッド70を含む。骨プレート20は、領域55A、55B、55C、及び/または55D内にパッド70を含み得る。例えば、パッドは、部分的に、または完全に、固定孔60A、60B、60C、及び/または60Dの周囲の周りに配列され得る。示されている実施形態では、第1の表面74は、骨プレート20の最も厚い断面を含む領域76Aに含まれている。略同じ厚さの第1の表面74を各々有する、1つ以上の追加の領域76B~Eが提供される場合がある。
【0045】
一適用では、パッド70は、第1の表面74から、第1の表面74に対して略垂直である方向で(例えば、本体30の厚さの方向で)外方に延在し得る。他の適用では、パッド70は、多様な角度で(例えば、パッドが骨に接触する平面を画定しないが、代わりに角度の付いた面を有するように)第1の表面74から外方に突出し得る。一例では、パッドが、第1の表面74に対して約0.3ミリメートル~約0.5ミリメートル(例えば、約0.42ミリメートル)外方に延在している。例えば、パッド70が表面74に対して垂直に延出している場合、第1の表面の骨プレート20の厚さに対するパッド70を含む骨プレート20の厚さの割合は、およそ1.01~1.5(例えば、約1.3)であり得る。
【0046】
パッド70は、骨プレート20を1つ以上の骨に適用するときの骨接表面50上の骨との接点であり得る。示されているように、骨プレート20の骨接表面50は、パッド70が個々の領域で固定孔60A、60B、60C、及び60Dに隣接するように、領域55A、55B、55C、及び55Dの各々におけるパッド70を含む。図示されている実施形態では、パッド70は、それぞれ、各領域の前縁55AL、55BL、55CL、及び55DLから各領域の後縁55AT、55BT、55CT、及び55DTへと軸Lに沿ってある長さに延在している。示されているようなパッド70はまた、本体30の幅W1の第1の端から幅W1の第1の端の最も近くの固定孔60A、60B、60C、及び60Dの周囲の第1の点へと延在し、かつ本体30の幅W1の第1の端に対向して配置された幅W1の第2の端から幅W1の第2の端の最も近くの固定孔60A、60B、60C、及び60Dの周囲の第2の点へと延在している。したがって、示されている実施形態では、パッド70は、骨接表面50上の領域55A、55B、55C、及び55Dの幅W1を含む全体的な幅には及ばない。代わりに、領域55A~55Dの各々のパッド70は、固定孔を有する隣接する領域55A~55Dを分離する領域76A~76Eの幅である、等しい(またはおよそW3に等しい)幅を有する低減された厚さ(例えば、パッド70と比較して)の溝によって二等分される。
【0047】
ある特定の実施形態では、パッド70の表面積の総計は、骨プレートの骨接表面積50の総表面積の50%未満である。示されている骨プレート20の実施形態は固定孔60A、60B、60C、及び60Dに隣接するパッド70を含むが、骨接表面50上に任意の数のパッド70を含み得る。さらに、パッド70の位置及び形状は、骨プレート20の特定の適用に応じて変化し得る。
【0048】
領域55A、55B、55C、及び55Dの幅に沿ったパッド70の距離は、本体30の長さLに沿った領域55A、55B、55C、及び55Dの各々を二等分する溝80によって骨プレート20の実施形態において中断される。示されている実施形態では、溝80は、第1の表面74からある距離で外方に延在している(例えば、第1の表面74と比較して、溝80の領域における本体30の厚さを増大するように第1の表面74から突出している)。他の実施形態では、溝80は、第1の表面74と同一平面にある場合がある。
【0049】
1つ以上の溝80が第1の表面74からある距離で突出している実施形態では、溝80が突出している距離は、パッド70が第1の表面74から突出している距離未満であり得る。かかる実施形態では、パッド70は、溝80に対して隆起しており、溝80は、第1の表面74に対して上昇している。すなわち、本体30の厚さは、第1の表面74を画定する領域76A~Eに渡るより溝80に渡ってより大きい場合があり、本体30の厚さは、溝80よりパッド70に渡ってより大きい場合がある。
【0050】
溝80は、各領域の前縁55AL、55BL、55CL、及び55DLから個々の領域の各固定孔60A、60B、60C、及び60Dへと、かつ各固定孔60A、60B、60C、及び60Dから各個々の領域の後縁55AT、55BT、55CT、及び55DTへと、骨プレート20の軸Lに沿ってある長さで延在している場合がある。溝80はまた、パッド70間の各領域55A、55B、55C、及び55Dの幅に沿ってある幅で延在している場合がある。このように、図示されている実施形態では、固定孔60A、60B、60C、及び60Dは、固定孔60A、60B、60C、及び60Dの周囲に沿った対向するパッド70及び対向する溝80によって境界付けられている。加えて、図示されている例では、領域55A、55B、55C、及び55Dの各溝80は、軸Lに沿った各他の領域内の溝80と整列しており、同一線形上に整列した一連の溝を提供する。
【0051】
溝80がパッド70と接合する位置では、溝80からパッド70へと遷移するアール面90を含む場合がある。例えば、アール面90は、隆起したパッド70から比較的低い溝80への傾斜を提供し得る。傾斜は、湾曲の一定の半径または湾曲の変化可能な半径を有し得る。アール面90は、例えば、骨プレート20における応力を低減する作用を果たし得、よって、より大きい強度が望まれる骨プレート20の適用に対して有用であり得る。他の構成では、骨プレート20が、溝80とパッド70との間の曲線の遷移を有しない場合があるが、代わりに、溝とパッドとの間の急な分岐を有する場合がある。
【0052】
1つ以上のパッド70及び/または1つ以上の溝80を含むことで、骨プレート20の適用中に利点を提供することが可能である。例えば、骨接表面50にパッド70及び/または溝80を含むことで、骨プレート20を外科的処置で骨に取り付けるときの骨の骨膜への外傷を低減し得る。骨の骨膜への外傷を低減することで、血流の途絶を少なくし、骨プレート20と接合する骨の面積を治癒する助けとなり得る。
【0053】
さらに、パッド70及び/または溝80が、特定の位置で骨プレート20を曲げるための(例えば、螺旋状の湾曲62を形成し、または改変するための)医師の能力を妨げることなく、骨プレート20の曲げ強度を改善することを可能にする。例えば、骨プレート20を領域76A~Eのうちの1つ以上で所望のように曲げることで、特定の患者の生体構造に対する固定孔60A~Dの位置を調節し得る。かかる実施形態では、領域76A~Eのうちの1つ以上が、骨プレートに適用された曲げ力を集中させるように構成され得る。例えば、領域76A~Eが、プレートの他の領域と比較して、本領域でプレートを曲げるために必要とされる力より小さい最小の曲げ力を有することによって、曲げ応力を集中させるように構成される場合がある。示されている実施形態では、プレートの最も厚い断面厚さを有する領域76A~Eを構成することによって、より小さい最小の曲げ応力が提供される。これにより、固定孔60A~Dのいずれかに含まれる任意のネジ山を変形することなく、特定の適用及び生体構造に対して所望されるように骨プレート20を曲げることが可能になる。
【0054】
図2A~3Bの例では、骨プレート20は、領域55Bと55Cとの間の軸Lに沿って延在するブリッジ100を含む。螺旋状の湾曲を含む骨プレート20の実施形態では、ブリッジ100を捻って螺旋状の湾曲を形成することが可能である。螺旋状の湾曲62を含まない実施形態では、ブリッジ100は、平面であり、または捻れていない曲線を形成するように曲がっている場合がある。ブリッジ100は、幅W2を有する本体30の一部分を画定し得る。示されている骨プレート20の例示的な実施形態では、ブリッジ100に沿った幅W2は、領域55A、55B、55C、及び55Dに含まれる幅W1未満であり得るが、他の実施形態では、ブリッジ100が、幅W1以上の幅W2を有し得る。
【0055】
ブリッジ100は、略直線である軸Lに対して並列の側を有する。他の実施形態では、ブリッジ100は、領域55A、55B、55C、及び55Dと同様の丸み側、または骨プレート20の特定の適用に好適な任意の他の形状を有し得る。ある特定の実施形態では、ブリッジは、任意の開口を含まず、それぞれ、固定孔60B、60Cを有する領域55B及び55C等の固定孔を有する領域間に延在している。
【0056】
ブリッジ100は、骨接表面50上に1つ以上のパッド110を含み得る。1つ以上のパッド110は、パッド70と同様である場合があり、その結果、1つ以上のパッド110が、第1の表面74から外方に延在している(例えば、パッド110を有しないブリッジ100の部分と比較して、パッド110の領域における本体30の厚さを増大させる)。また、骨接表面50上では、ブリッジ100は、パッド110間の幅W2に沿って含まれる1つ以上の溝120を有し得る。1つ以上の溝120は、溝80と同様であり得る。
【0057】
示されている実施形態では、溝120は、第1の表面74からある距離で外方に延在している(例えば、第1の表面74と比較して、溝120の領域における本体30の厚さを増大させるように第1の表面74から突出している)。他の実施形態では、溝120は、第1の表面74と同一平面にあり得る。1つ以上の溝120が第1の表面74からある距離で延出している実施形態では、溝120が突出している距離は、パッド110が第1の表面74から突出している距離より小さい場合がある。かかる実施形態では、図2Bに示すように、パッド110は、溝120に対して隆起しており、溝120は、第1の表面74に対して上昇している。例示的な一適用では、1つ以上の溝120は、軸Lに沿った溝80と整列している場合がある。さらに、1つ以上の溝120は、第1の表面74から溝80と同じ距離で外方に延在している場合がある。加えて、1つ以上の溝120は、溝80と同じ幅または異なる幅を有し得る。これらの実施形態のいずれも、パッド70または110を有する軸Lに沿った骨接表面50上のすべての位置で形成された連続する溝を生成し得る。
【0058】
図2A~3Bに示すブリッジ100は、2つのパッド110、すなわち、領域76B及び76Cによって境界付けされた第1のパッドならびに領域76C及び76Dによって境界付けられた第2のパッドを有する。各パッド110は、長さLに沿って、かつパッドの幅W2に部分的に渡って延在する溝120を有する。骨プレート20の他の実施形態では、ブリッジ100は、任意の数及び構成のパッド110及び溝120を含み得る。パッド110及び溝120は、パッド70及び溝80に対して記載されたものと同様の機能を果たし得る。
【0059】
領域55Aと55Bとの間ならびに領域55Cと55Dとの間の軸Lに沿って延在しているのは、枝130である。枝130は、領域55Aを領域55Bに、ならびに領域55Cを領域55Dに接続する本体30の一部分を形成する。枝130は、幅W3を有する。図示されているような枝130の幅W3は、幅W1及びW2未満であるが、他の実施形態では、幅W3は、幅W1及び/または幅W2以上であり得る。よって、図2A~3Bに示されている骨プレート20に対して、本体30の幅は、領域55A、55B、55C、及び55Dにおいて最大であり、枝130において最小である。示されている枝130は、略直線である軸Lに対して並列の側を有する。他の実施形態では、枝130は、領域55A、55B、55C、及び55Dと同様の丸み側、または骨プレート20の特定の適用に好適な任意の他の形状を有し得る。示されている実施形態では、枝は、第1の表面74を画定し、かつ領域76A及び76Eと一致している。
【0060】
図4A及び4Bは、骨プレート150のさらなる実施形態を図示しており、図1~3Bに対して上で議論されている同様の符号は、同様の部品を指す。図4A及び4Bは、それぞれ、骨プレート150の上表面40の平面図及び斜視図を示している。骨プレート150は、前に記載した骨プレート20と同様である。しかしながら、骨プレート150は、追加の固定孔60Eを有する追加の領域55Eを含む。領域55Eは、前縁55ELから本体30の長さに沿った後縁55ETへと延在している。加えて、領域55Eは、追加の枝130によって領域55Dに接続される。結果として、骨プレート150は、骨プレート20より大きい長さを有する場合があり、例えば、骨プレートをより大きい面積に固定する必要がある適用において有益であり得る。骨プレート150は、骨プレート20に対して記載されているものと同じまたは同様の特徴を有する可能性があり、骨プレート20に対して記載されているものと同じまたは同様に曲げるように構成された領域を有し得る。
【0061】
図5A及び5Bは、骨プレート170の別の実施形態を示しており、図1~3Bに対して上に議論されている同様の符号は、同様の部品を指す。図5A及び5Bは、それぞれ、骨プレート170の上表面40の平面図及び斜視図を示している。骨プレート170の骨接表面は、骨プレート20の骨接表面50に対して記載されているものと同じまたは同様の特徴を有する可能性があり、骨プレート20に対して記載されているものと同じまたは同様に曲げるように構成された領域を有し得る。骨プレート170は、2つの中央長手方向軸L1及びL2を画定する長さを有する。図示されている実施形態では、軸L1及びL2の両方に沿った骨プレート170の長さが同じであるが、他の実施形態では、骨プレート170が、軸L1及びL2に沿って異なる長さを有し得る。示されているように、軸L1及びL2は平行であるが、骨プレート170の適用に応じて、軸L1及びL2が並行である必要はない。
【0062】
骨プレート20と同様に、骨プレート170は、それぞれ、固定孔60A、60B、60C、及び60Dを含む領域55A、55B、55C、及び55Dを有する。パッド70及び溝80は、前に記載されているように、領域55A、55B、55C、及び55Dにおける骨プレート170(図示しない)の骨接表面上に含まれている場合がある。
【0063】
図5A及び5Bに示すように構成されたとき、1つの枝130は、領域55A及び55Bを接続する軸L1に沿って延在しており、別の枝130は、領域55C及び55Dを接続する軸L2に沿って延在している。骨プレート170のブリッジ100は、2つの枝130を接続する。示されているように、ブリッジ100は、枝130に対して略垂直に延在する。骨プレート170の他の実施形態では、ブリッジ100は、枝130間で曲げられている場合がある。パッド110及び溝120は、前に記載されているように、ブリッジ100の骨接表面に含まれている場合がある。
【0064】
骨プレート170は、領域55A、55B、55C、及び55Dの幅W4、ブリッジ100に沿った幅W5、及び枝130に沿った幅W6を画定する。幅W4、W5、及びW6は、上に議論されているように、それぞれ、幅W1、W2、及びW3と整合的に寸法決めされている場合がある。所望の適用に応じて、他の幅及び厚さを使用することが可能である。
【0065】
図6A及び6Bは、骨プレート180のさらなる実施形態を示しており、図1~3Bに対して上に議論されている同様の符号は、同様の部品を指す。図6Aは、骨プレート180の上表面40の平面図を示しており、図6Bは、上表面40の斜視図を示している。骨プレート180は、前に記載されている骨プレート170と同じまたは同様である場合があり、骨プレート180は、より大きい構成を提供する。骨プレート180の骨接表面(図示しない)は、骨プレート20の骨接表面50に対して記載されているものと同様の特徴を有し得る。例えば、骨接表面は、骨プレート20に対して記載されているものと同じまたは同様に曲げるように構成された領域を有し得る。
【0066】
図6A及び6Bでは、骨プレート180は、平行な軸として示されている2つの中央長手方向軸L1及びL2を画定する長さを有する。それぞれ、固定孔60A、60B、60C、及び60Dを有する領域55A、55B、55C、及び55Dに加えて、骨プレート180はまた、それぞれ、固定孔60E、60F、60G、及び60Hを有する領域55E、55F、55G、及び55Hを含む。追加の枝130を使用して、領域55A及び55E、55B及び55F、55C及び55G、ならびに55D及び55Hを接続する。ブリッジ100は、軸L1に沿って延在する骨プレート180の一部分を、軸L2に沿って延在する骨プレート180の一部分に接続する。骨プレート180の適用に応じて、ブリッジ100は、任意の位置における軸L1とL2との間に延在し得る。骨プレート180は、骨プレート170と同様に、領域55A、55B、55C、55D、55E、55F、55G、及び55Hにおける幅W4、ブリッジ100に沿った幅W5、及び枝130に沿った幅W6を画定する。
【0067】
図7A及び7Bは、それぞれ、図1~3Bに対して上で議論されている骨プレート20の側立面図及び斜視図を示している。図7A及び7Bの前述の議論は、骨プレート20に対して記載されているが、本明細書に記載されているような他の骨プレートの構成が、図7A及び7Bに従って実装可能であることを理解すべきである。
【0068】
図7Aでは、骨プレート20は、骨接表面50が少なくとも1つの骨190に面しているように位置付けられる。骨プレート20を骨190のより近くに移動させると、パッド70及び110が、骨190と接触するようになる可能性がある。全体的な骨接表面50に渡って骨190と接触させるのとは対照的に、パッド70及び110と骨190を接触させることによって、骨190の骨膜に対する外傷を低減する助けとなり、血流を増して治癒を促進することを可能にし得る。骨プレート20はまた、ブリッジ100が標的面積195に渡って延在するように位置付けられ得る。図7Aの図では、標的面積195は、骨190の骨折として示されている。しかしながら、他の適用では、標的面積195は、中足骨と楔状骨との間の関節等、2つの異なる骨を分離する関節である場合があり、または隣接する位置における骨固定を必要とする他の面積に渡るものであり得る。
【0069】
図7A及び7Bに示すような骨プレート20は、少なくとも部分的に固定孔60A、60B、60C、及び60D内に位置付けられた取付部材200を有する。取付部材200は、固定孔60A~Dに取り外し可能に挿入され、かつ上表面40から突出している場合がある。例えば、固定孔60A、60B、60C、及び60Dがネジ止めされている場合、取付部材200はまた、固定孔60A、60B、60C、及び60D内に取り付けられるようにネジ止めされる場合がある。取付部材200は、ドリルまたはツールガイドとしての機能を果たし、ドリルまたはツールを挿入し得る対応する固体孔と同軸にある溝を形成し得る。取付部材200は上表面40から突出するシリンダとして図示されているが、取付部材が他の形状及び構成を有する場合がある。一例として、取付部材200が、多角形の断面形状(例えば、正方形、六角形、八角形)を有し、組み立て、取り外し、及び/または使用中にツールを締め付けるための角度を有する外表面を提供し得る。
【0070】
取付部材200は、例えば、骨190または他の生体構造の輪郭をより良く整列させるために、パイロットツール及びドリルビットの配置及び整列ならびに骨プレート20の曲げの助けとなるように利用され得る。例えば、パッド70及び110の各々が骨190に接触するように、骨プレート20を曲げることが必要である場合がある。取付部材200は、例えば、取付部材200の軸方向の長さに沿った筒状である場合があり、かつ個々の固定孔60A、60B、60C、及び60Dと整列した開口を含み得る。示されているように、取付部材200は、骨プレート20の多様な適用中に使用されるツール及び/またはドリルビットの整列の助けとなり得る、固定孔60A、60B、60C、及び60Dに対する細長い開口を有する。また、取付部材200の上表面40からの延出により、骨プレート20を曲げるためのより大きい梃子の作用が可能になり得る。取付部材200は、骨プレート20の最大厚さより大きい長さを有するものとして図示されているが、適用に応じて他の大きさの取付部材を使用し得る。
【0071】
図8は、骨プレート210のさらなる実施形態の斜視図を示しており、上に議論されている同様の符号は、同様の部品を指す。骨プレート210が軸Lに対して垂直に延在する領域55Aを接続する枝130を有し、かつ領域55C及び55Dを接続する枝130が軸Lに沿って延在することを除いて、骨プレート210は、骨プレート20と同様である。領域55A、55B、55C、及び55Dにおいて部分的に固定孔60A、60B、60C、及び60D内に構成された取付部材200を再度示している。
【0072】
ヘッド及びネジ軸を有する骨ネジ等の締結具220も図8に示している。締結具220は、締結具220の端が骨へと延在して骨プレート210を骨に固定するように、固定孔60A、60B、60C、及び60Dを通して挿入され得る。さらに、締結具の近位領域は、固定孔のネジ止め部分と係合し得る。締結具は、任意の好適な直径及び長さを含み得る。ある特定の実施形態では、締結具は、約2~約3.5mmのネジ径、及び約10~約35mmの長さを含む。使用される場合、取付部材200の形状に応じて、締結具220は、取付部材200を固定孔60A、60B、60C、及び60Dから取り除いた後に、固定孔60A、60B、60C、及び60Dを通して挿入され得る。ある特定の実施形態では、図示されていないが、締結具と骨との間に位置付けるためのワッシャが提供されており、締結具は、骨プレートを通して延在していない。かかる実施形態は、隣接する骨を締結具により接続し、かつ/または関節の空間に渡って締結具を挿入するのに有益である。
【0073】
本開示による骨プレートは、処置中の医師が使用することを意図するキットの一部として提供される場合がある。かかるキットは、本開示による骨プレートの1つ以上の実施形態、ならびに取付部材、固定ネジ、1つ以上のパイロットツール、1つ以上の曲げツール、及び/または1つ以上のドライブ部材を含み得る。図9は、例示的なキット230の斜視図を示している。キット230は、骨プレート20、取付部材200、及び締結具220を含む。図示されていないが、少なくとも1つのワッシャ(例えば、キット内に含まれる骨プレートに提供された各固定孔に対して1つのワッシャ)が、締結具と骨との間に位置付けるように提供され得る。加えて、キット230は、パイロットツール240、曲げツール250、及びドライブ部材260を含む。
【0074】
パイロットツール240を使用して、骨に最初の孔を生成し得る。パイロットツール240によるこの最初の孔の生成が、後で締結具220を骨に挿入する際の助けとなり得る。曲げツール250は、取付部材200の端と結合するように適合された形状を有する端を各々有し得る。いったん1つの曲げツール250が取付部材200と結合すると、骨プレート20の所望の湾曲に応じて、第2の曲げツール250を第2の取付部材200に結合させることが望ましい場合がある。次に、曲げツール250を使用して、骨プレート20を所望されるように固定させる骨の輪郭とより良く整列するよう骨プレート20を曲げることが可能である。例えば、骨プレート20の任意のパッドが骨と接触するように、骨プレート20を曲げることが有益であり得る。ドライブ部材260は、ドライブ部材260を使用して取付部材200を挿入し、かつ骨プレート20の固定孔から取り除き得るように、取付部材200と結合するように適合された端を有し得る。ドライブ部材260を使用して、骨プレート20内の固定孔を通して、骨プレート20が固定される骨へと、締結具220を挿入し得る。記載されている部品を含むキット230は、単一の使用に対する無菌パックに含まれる場合がある。
【0075】
例示的な実施形態では、キット230は、2つの骨プレート(例えば、その少なくとも1つは螺旋状の湾曲を含む)及び第1の長さを有する締結具の第1のセット、第2の長さを有する締結具の第2のセット、第3の長さを有する締結具の第3のセット、及び第4の長さを有する締結具の第4のセットを含有しており、第1、第2、第3、及び第4の長さは異なっている。別の例示的な実施形態では、キット230は、2つの骨プレート(例えば、その少なくとも1つは螺旋状の湾曲を含む)及び第1の長さを有する締結具の第1のセット、第2の長さを有する締結具の第2のセット、及び第3の長さを有する締結具の第3のセットを含有しており、第1、第2、及び第3の長さは異なっている。また別の例示的な実施形態では、キット230は、2つの骨プレート(例えば、その少なくとも1つは螺旋状の湾曲を含む)及び第1の長さを有する締結具の第1のセット、及び第2の長さを有する締結具の第2のセットを含有しており、第1及び第2の長さは異なっている。また別の例示的な実施形態では、キット230は、2つの骨プレート(例えば、その少なくとも1つは螺旋状の湾曲を含む)及び各々同じ長さを有する1つのみの締結具のセットを含有している。
【0076】
本開示による骨プレート及び/または骨プレートキットを処置において使用して、1つ以上の骨(例えば、2つの骨)を固定することが可能である。例えば、骨プレートを適用すべき部位が、骨プレートの適用に対して準備され得る。取付部材は、骨プレートの固定孔のうちの1つ以上に固定され得る。必要とされる場合、骨プレートを曲げて、骨プレートを固定すべき骨または他の生体構造の輪郭と整列させ得る。骨プレートは、例えば、この骨または生体構造に沿って整列させることが可能であり、その結果、骨プレートの骨接表面上の任意のパッドが、骨または生体構造に接触するように作成される。固定孔と整列したパイロット孔を、骨に生成することが可能である。提供された任意の取付部材を、骨プレートから取り除き得る。次に、骨ネジ等の適切な締結具を使用して、骨プレートを骨または生体構造に取り付けることが可能である。骨プレートを骨または生体構造に取り付けた後に、外科的部位を閉鎖することが可能である。
【0077】
ある特定の適用では、1つを超える骨プレートを特定の骨または生体構造に取り付けることが望ましい場合がある。これらの適用では、2つ以上の骨プレートが異なる平面内に存在するように、2つ以上の骨プレートを骨または複数の骨に対して整列させ得る。例えば、骨の外周(例えば、左側及び上、または上及び右側)に沿って、互いに対しておよそ90度のところに位置付けられた2つの骨プレートにより、2つの骨プレートを骨に取り付けることが可能である。一定の実施形態では、骨プレートの長手方向軸は、略平行であり得る。これは、複数の平面に渡って強固な固定を提供するのに有益であり得る。
【0078】
図1~3に対して上に議論されているように、骨プレート20は、1つ以上の固定孔も含有する遠位領域52とは異なる平面内に1つ以上の固定孔を含有する近位領域51を位置付ける略螺旋状の湾曲62を有する場合がある。螺旋状の湾曲62は、骨プレート20の本体30を曲げ、かつ/または捻ることによって形成され得る。例えば、螺旋状の湾曲62は、遠位領域52に向かって近位領域51を角度付ける細長い本体に対する少なくとも1つの曲げ、及び細長い本体の周りの遠位領域52に対して近位領域51を回転させる細長い本体に対する少なくとも1つの捻れを付与することによって形成され得る。少なくとも1つの曲げは、本体30の長さに沿った少なくとも1つの捻れと連続している場合があり、その結果、本体の長さに沿って進むと、曲げが、曲げも捻れもない本体30の介在部分によらずに、捻れへと遷移する。他の構成では、少なくとも1つの曲げが、本体30の長さに沿った少なくとも1つの捻れと非連続的であり、その結果、本体の長さに沿って進むと、曲げが、曲げも捻れもない本体30の介在部分により、捻れへと遷移する。
【0079】
骨プレート20が少なくとも1つの曲げ及び少なくとも1つの捻れを有して構成される適用では、骨プレートは、単一の曲げ及び/または単一の捻れのみを有する場合があり、もしくは複数の曲げ及び/または複数の捻れを有する場合がある。例えば、骨プレート20は、近位領域52に向かって近位領域51を角度付ける曲げ、遠位領域52に対して近位領域51を回転させる捻れ、及び遠位領域52にさらに向かって、またはそこから離れるように近位領域51を角度付ける別の曲げを有し得る。第1の曲げの角度は、第2の曲げの角度と同様であるか、または異なる(例えば、より大きい、またはより小さい)場合がある。別の例では、骨プレート20は、遠位領域52に対して近位領域51を回転させる捻れ、遠位領域52に向かって近位領域51を角度付ける曲げ、及び遠位領域52に対して近位領域51をさらに回転させる別の捻れを有し得る。曲げ及び捻れの他の構成が可能である。
【0080】
図10A~10Cは、骨プレート20に例示的な螺旋状の湾曲62を形成するための例示的なプロセスステップを示している。平坦または平面の骨プレート20により始まり、図10Aでは、骨プレートを曲げて、近位領域51と遠位領域52との間の曲げ300を付与する。図示されている例での曲げ300は、遠位領域52を含有する本体30の第1の部分302と、近位領域51を含有する細長い本体の第2の部分304との間の中心にある。図示されているような曲げ300は、近位領域51を遠位領域52に向かって角度付け、骨プレート20が平面であるときと比較して、2つの領域を共により近くに位置付ける。ある特定の例では、曲げは、およそ75°~およそ105°等、45°~135°の範囲にある。
【0081】
図示されている例では、曲げ300を含有する骨プレート20が図10Bに示すように捻れて、近位領域51と遠位領域52との間に捻れ306を付与する。捻れ306は、本体30を通して延在する軸の周りの遠位領域52に対する近位領域51のある程度の角度が付いた回転として概略的に図示されている。具体的には、図10Bでは、捻れ306が、曲げ300を含有する本体30の一部分上に付与されている。例えば、本体30は、例えば、捻れ306が細長い本体の長さに沿った曲げ300の少なくとも一部分と並列に延在するように、曲げ300またはその一部分を含有する本体30の部分に沿って捻れている場合がある。他の例では、捻れ306が、曲げ300を含有する部分から分離した本体30の一部分に付与されている場合がある。ある特定の例では、捻れ306を形成する角度の付いた回転の程度が、およそ15°~およそ60°の範囲にある。他の例では、捻れ306を形成する角度の付いた回転の程度が、およそ75°~およそ105°の範囲にある。他の程度の角度の付いた回転も可能である。
【0082】
図10Cでは、曲げ300及び捻れ306を含有する骨プレート20をさらに曲げて、第2の曲げ308を付与している、第2の曲げ308は、曲げ300及び捻れ306を含有する本体30の部分の遠位で中心にあるが、他の例では、第2の曲げが、曲げ300及び捻れ306を含有する部分の近位で中心にある場合があり、または第2の曲げ308が、曲げ300及び捻れ306も含有する細長い本体の一部分に形成される場合がある。図示されているように、第2の曲げ308は、曲げを付与する前より近位領域51からさらに離れた遠位領域52を角度付ける(例えば、細長い本体の遠位端が本体の近位端からさらに離れるように)。ある特定の例では、第2の曲げが、およそ5°~およそ45°等、2°~75°の範囲にある。
【0083】
図10A~10Cでは、螺旋状の湾曲62は、曲げ300、捻れ306、及び第2の曲げ308の組み合わせによって形成され、本体30を略螺旋の形状へと集合的に成形している。図10A~10Cは螺旋状の湾曲62を形成するための1つの例示的なプロセスを示しているが、プロセスの変形が可能である。例えば、図10A~10Cは、曲げ300の連続的な形成に続く捻れ306及び第2の曲げ308を示しているが、これらの特徴の各々が細長い本体内に形成される順番は、再配置される場合がある。別の例では、骨プレート20は、図示されているものより少ない曲げまたはより多くの曲げを含む場合があり、かつ/または1つを超える捻れを含む場合がある。
【0084】
加えて、図10A~10Cは、最初に平面である本体を曲げ、かつ捻ることによって骨プレート20を形成するためのプロセスを示しているが、骨プレートは、他の製造技術を用いて形成される場合がある。例えば、既定の形状、大きさ、及び/または構造的な特徴を有するように、骨プレート20を機械加工し、鍛造し、成型し、またはそうでなければ組み立てる場合がある。一例として、骨プレート20を単一片の材料から機械加工する場合がある。これにより、骨プレートを他の技術を用いて形成するときと比較して、骨プレート20の本来の機械的な特性を改善することが可能になる。
【0085】
本発明は、一定の開示された実施形態を参照して記載されているが、開示された実施形態は、例示の目的のために提示されるものであり、限定するものではなく、本発明の他の実施形態が可能である。当業者であれば、本発明の精神から逸脱することなく、多様な変更、適合、及び変形を実施し得ることを理解するだろう。
[構成1]
骨プレートであって、
中心長手方向軸を画定する長さ及び前記中心長手方向軸に対して横方向の前記骨プレートの範囲を画定する幅を有する本体であって、前記本体が上表面及び前記上表面と対向する骨接表面を含み、前記骨接表面が第1の表面を含む、本体と、
前記上表面から前記骨接表面へと前記本体を通して延在する第1の固定孔と、
前記第1の固定孔に隣接する前記骨接表面上の位置で前記第1の表面からある距離で延出するパッドと、を備える、骨プレート。
[構成2]
前記本体の幅が、前記第1の固定孔から遠隔の位置での前記本体の幅と比較して、前記第1の固定孔を有する前記中心長手方向軸に沿った位置においてより大きい、構成1に記載の骨プレート。
[構成3]
前記第1の固定孔に隣接する前記骨接表面上の前記位置が、前記第1の固定孔の周囲と前記本体の幅との間に画定される、構成1または2に記載の骨プレート。
[構成4]
少なくとも部分的に前記第1の固定孔内の取付部材をさらに備える、構成1~3のいずれかに記載の骨プレート。
[構成5]
前記第1の固定孔に隣接する前記中心長手方向軸の少なくとも一部分に沿って延在する前記骨接表面上の溝であって、前記パッド未満で前記第1の表面から離間した表面を画定する、溝をさらに備える、構成1~4のいずれかに記載の骨プレート。
[構成6]
前記骨接表面上の前記第1の固定孔の周囲に沿ったすべての位置が、前記溝または前記パッドと接合している、構成5に記載の骨プレート。
[構成7]
前記中心長手方向軸に沿って前記第1の固定孔から離間した第2の固定孔であって、曲げ応力を集中させるように構成された領域によって前記第1の固定孔から離間している、第2の固定孔と、
前記第2の固定孔に隣接する前記骨接表面上の位置で前記第1の表面からある距離で延出するパッドと、をさらに備える、構成1~6のいずれかに記載の骨プレート。
[構成8]
前記本体の幅が、前記第2の固定孔を有する前記中心長手方向軸に沿った位置で増加している、構成7に記載の骨プレート。
[構成9]
前記第2の固定孔に隣接する前記中心長手方向軸の少なくとも一部分に沿って延在する前記骨接表面上の溝であって、前記第2の固定孔に隣接する前記溝が、前記第1の固定孔に隣接する前記骨接表面上の溝と前記中心長手方向軸に沿って整列している、溝をさらに備える、構成7または8に記載の骨プレート。
[構成10]
前記中心長手方向軸に沿って前記第2の固定孔から離間した第3の固定孔と、
前記第2の固定孔と前記第3の固定孔との間で前記中心長手方向軸に沿って延在するブリッジと、をさらに備える、構成7~9のいずれか一項に記載の骨プレート。
[構成11]
前記第2及び前記第3の固定孔を有する前記中心長手方向軸に沿った位置での前記本体の幅が、前記ブリッジに沿った前記本体の幅より大きい、構成10に記載の骨プレート。
[構成12]
前記ブリッジ上の位置で前記第1の表面からある距離で延出する第1のパッドをさらに備える、構成10または11に記載の骨プレート。
[構成13]
前記ブリッジ上の位置で前記第1の表面からある距離で延出し、かつ前記本体の前記中心長手方向軸に沿って前記第1のパッドから離間した第2のパッドをさらに備える、構成12に記載の骨プレート。
[構成14]
前記第1のパッド及び前記第2のパッドが、曲げ応力を集中させるように構成された領域によって各々境界付けられている、構成12に記載の骨プレート。
[構成15]
前記パッドが、曲げ応力を集中させるように構成された領域に隣接している、構成1~14のいずれかに記載の骨プレート。
[構成16]
骨プレートを固定する方法であって、
前記骨プレートの骨接表面を骨と接触して位置付けることと、
第1の固定孔に隣接する前記骨接表面上の位置で前記骨接表面の第1の表面からある距離で延出するパッドと前記骨を接触させることと、
前記骨プレートのブリッジを標的面積に渡って位置付けることと、
前記第1の固定孔を通して、かつ前記骨へと第1の締結具を挿入することと、を含む、方法。
[構成17]
前記骨プレートが、中心長手方向軸に沿った曲げ及び前記中心長手方向軸の周りの捻れを有する螺旋状の湾曲を有し、
前記骨プレートの前記骨接表面を位置付けることが、
前記骨プレートの遠位領域の骨接表面を、前記遠位領域を第1の平面内に位置付けるように、第1の骨部分の第1の表面上に位置付けることと、
前記骨プレートの近位領域の骨接表面を、前記骨プレートの前記中心長手方向軸に沿った、かつその周りの前記第1の平面からオフセットされた第2の平面内に前記近位領域を位置付けるように、第2の骨部分の第2の表面上に位置付けることと、を含み、
前記第1の締結具を前記第1の固定孔を通して挿入することが、前記第1の締結具を前記第1の固定孔を通して前記遠位領域内に挿入することと、第2の締結具を第2の固定孔を通して前記近位領域内にさらに挿入することと、を含む、構成16に記載の方法。
[構成18]
前記骨プレートの前記ブリッジを前記標的面積に渡って位置付けることが、骨折部位に渡って前記ブリッジを位置付けることを含む、構成16または17に記載の方法。
[構成19]
前記骨プレートの前記ブリッジを前記標的面積に渡って位置付けることが、前記ブリッジを骨不整列部位に渡って位置付けることを含む、構成16~18のいずれか一項に記載の方法。
[構成20]
前記骨プレートの前記ブリッジを前記標的面積に渡って位置付けることが、前記第1の固定孔に隣接する前記骨プレートの一部分の幅未満の幅を有する前記骨プレートの一部分を前記標的面積に渡って位置付けることを含む、構成16~19のいずれか一項に記載の方法。
[構成21]
前記第1の固定孔から離間した第2の固定孔に隣接する前記骨接表面上の位置で前記第1の表面からある距離で延出するパッドと前記骨を接触させることと、
前記第2の固定孔を通して、かつ前記骨へと第2の締結具を挿入することと、をさらに含む、構成16~20のいずれか一項に記載の方法。
[構成22]
前記ブリッジ上の位置で前記第1の表面からある距離で延出する第1のパッドと前記骨を接触させることをさらに含む、構成16~21のいずれか一項に記載の方法。
[構成23]
前記第1のパッドから離間した前記ブリッジ上の位置で前記第1の表面からある距離で延出する第2のパッドと前記骨を接触させることをさらに含む、構成22に記載の方法。
[構成24]
前記第1の固定孔に隣接する前記パッドが前記骨に接触するように前記骨プレートを曲げることをさらに含む、構成16~23のいずれか一項に記載の方法。
[構成25]
少なくとも部分的に前記第1の固定孔内の取付部材を構成することをさらに含む、構成16~24のいずれか一項に記載の方法。
[構成26]
骨プレートであって、
本体の近位領域から前記本体の遠位領域へと延在する中心長手方向軸を画定する長さと、前記中心長手方向軸に対して横方向の前記骨プレートの範囲を画定する幅とを有する本体であって、上表面及び前記上表面と対向する骨接表面を含む、本体と、
前記中心長手方向軸に沿った前記本体の曲げ及び前記中心長手方向軸の周りの前記本体の捻れの両方を備える前記本体の前記近位領域と遠位領域との間の螺旋状の湾曲であって、前記螺旋状の湾曲が第1の平面から第2の平面への遷移を提供するように、前記遠位領域が前記第1の平面内にあり、かつ前記近位領域が前記第1の平面からオフセットされた前記第2の平面内にあり、それらの平面の両方が前記長手方向軸に沿い、かつその周りにある、螺旋状の湾曲と、
前記近位領域内の第1の固定孔及び前記遠位領域内の第2の固定孔であって、前記第1の固定孔及び前記第2の固定孔が、前記本体を通して前記上表面から前記骨接表面へと各々延在する、第1の固定孔及び第2の固定孔と、を備える、骨プレート。
[構成27]
前記中心長手方向軸の周りの前記本体の前記捻れが、25°~100°の範囲にある、構成26に記載の骨プレート。
[構成28]
前記中心長手方向軸に沿った前記本体の前記曲げが、45°~135°の範囲にある、構成26または27に記載の骨プレート。
[構成29]
前記第1の固定孔に隣接する前記骨接表面上の位置で第1の表面からある距離で延出するパッドをさらに備える、構成26~28のいずれか一項に記載の骨プレート。
[構成30]
前記本体が、展性材料を備える、構成26~29のいずれか一項に記載の骨プレート。
[構成31]
前記螺旋状の湾曲が、予備形成されている、構成26~30のいずれか一項に記載の骨プレート。
[構成32]
前記骨プレートが、キット内に含まれている、構成26~31のいずれか一項に記載の骨プレート。
[構成33]
前記近位領域内の第3の固定孔及び前記遠位領域内の第4の固定孔をさらに含み、前記第3の固定孔及び前記第4の固定孔が、前記本体を通して前記上表面から前記骨接表面へと各々延在している、請求項26~32のいずれか一項に記載の骨プレート。
[構成A1]
骨プレートであって、
中足骨と楔状骨との間の関節にわたり中足骨から楔状骨へ延在するように構成された本体であって、前記本体が中心長手方向軸を画定する長さ及び前記中心長手方向軸に対して横方向の前記骨プレートの範囲を画定する幅を有し、前記本体が上表面及び前記上表面と対向する骨接表面を含み、前記骨接表面が第1の表面を含む、本体と、
前記上表面から前記骨接表面へと前記本体を通して延在する第1の固定孔であって、前記中足骨上に位置するように構成された、第1の固定孔と、
前記中心長手方向軸に沿って前記第1の固定孔から離間した第2の固定孔であって、前記楔状骨上に位置するように構成された、第2の固定孔と、
前記第1の固定孔に隣接する前記骨接表面上の位置で前記第1の表面からある距離で延出するパッドと、
前記第1の固定孔に隣接する前記中心長手方向軸の少なくとも一部分に沿って延在する前記骨接表面上の溝であって、前記パッドを二等分する溝と、
を備える、骨プレート。
[構成A2]
前記本体の幅が、前記第1の固定孔から遠隔の位置での前記本体の幅と比較して、前記第1の固定孔を有する前記中心長手方向軸に沿った位置においてより大きい、構成A1に記載の骨プレート。
[構成A3]
前記第1の固定孔に隣接する前記骨接表面上の前記位置が、前記第1の固定孔の周縁と前記本体の幅方向の縁との間に画定される、構成A1またはA2に記載の骨プレート。
[構成A4]
少なくとも部分的に前記第1の固定孔内の取付部材をさらに備える、構成A1~A3のいずれかに記載の骨プレート。
[構成A5]
前記溝は、前記第1の表面から別の距離で突出し、前記別の距離は、前記パッドが前記第1の表面から延出する前記距離未満である、構成A1~A4のいずれかに記載の骨プレート。
[構成A6]
前記骨接表面上の前記第1の固定孔の周囲に沿ったすべての位置が、前記溝または前記パッドと接合している、構成A5に記載の骨プレート。
[構成A7]
前記第2の固定孔は、曲げ応力を集中させるように構成された領域によって前記第1の固定孔から離間しており、
前記第2の固定孔に隣接する前記骨接表面上の位置で前記第1の表面からある距離で延出するパッドをさらに備える、構成A1~A6のいずれかに記載の骨プレート。
[構成A8]
前記本体の幅が、前記第2の固定孔を有する前記中心長手方向軸に沿った位置で増加している、構成A7に記載の骨プレート。
[構成A9]
前記第2の固定孔に隣接する前記中心長手方向軸の少なくとも一部分に沿って延在する前記骨接表面上の溝をさらに備え、前記第2の固定孔に隣接する前記溝が、前記第1の固定孔に隣接する前記骨接表面上の溝と前記中心長手方向軸に沿って整列している、構成A7またはA8に記載の骨プレート。
[構成A10]
前記中心長手方向軸に沿って前記第2の固定孔から離間した第3の固定孔と、
前記第2の固定孔と前記第3の固定孔との間で前記中心長手方向軸に沿って延在するブリッジと、をさらに備える、構成A7~A9のいずれか一項に記載の骨プレート。
[構成A11]
前記第2及び前記第3の固定孔を有する前記中心長手方向軸に沿った位置での前記本体の幅が、前記ブリッジに沿った前記本体の幅より大きい、構成A10に記載の骨プレート。
[構成A12]
前記ブリッジ上の位置で前記第1の表面からある距離で延出する第1のパッドをさらに備える、構成A10またはA11に記載の骨プレート。
[構成A13]
前記ブリッジ上の位置で前記第1の表面からある距離で延出し、かつ前記本体の前記中心長手方向軸に沿って前記第1のパッドから離間した第2のパッドをさらに備える、構成A12に記載の骨プレート。
[構成A14]
前記第1のパッド及び前記第2のパッドが、曲げ応力を集中させるように構成された領域によって各々境界付けられている、構成A13に記載の骨プレート。
[構成A15]
前記パッドが、曲げ応力を集中させるように構成された領域に隣接している、構成A1~A14のいずれかに記載の骨プレート。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A-3B】
図4A-4B】
図5A-5B】
図6A-6B】
図7A-7B】
図8
図9
図10A-10B】
図10C
図11