(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-01
(45)【発行日】2024-02-09
(54)【発明の名称】メモリでのプログラム動作中の寄生電流の防止
(51)【国際特許分類】
G11C 16/04 20060101AFI20240202BHJP
H10B 41/30 20230101ALI20240202BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240202BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20240202BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20240202BHJP
【FI】
G11C16/04 100
H10B41/30
H01L29/78 371
(21)【出願番号】P 2022570246
(86)(22)【出願日】2021-04-21
(86)【国際出願番号】 US2021028296
(87)【国際公開番号】W WO2021236280
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2022-12-02
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】ヴィメルカーティ ダニエーレ
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-072191(JP,A)
【文献】米国特許第05912840(US,A)
【文献】特開平08-036889(JP,A)
【文献】国際公開第2006/080064(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 16/04
H10B 41/30
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
感知線、
アクセス線、及び
メモリセルであって、
フローティングゲートと制御ゲートを有する第1のトランジスタであって、前記第1のトランジスタの前記制御ゲートは前記アクセス線に結合される、前記第1のトランジスタ、
制御ゲートを有する第2のトランジスタであって、
前記第2のトランジスタの前記制御ゲートは前記アクセス線に結合され、
前記第2のトランジスタの第1のノードは前記感知線に結合され、
前記第2のトランジスタの第2のノードは、前記第1のトランジスタの前記フローティングゲートに結合される、
前記第2のトランジスタ、及び
前記感知線と前記第1のトランジスタのノードに結合されたダイオード
を含む、前記メモリセル、
を含む、前記装置。
【請求項2】
前記ダイオードは、プログラムの動作中に前記メモリセルが非選択セルである場合、前記メモリセルを通って電流が流れることを防止するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のトランジスタの追加ノードに結合されるソース線、及び
前記ソース線に結合された共通ソースプレートを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記メモリセルは、前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタを使用してデータの状態を記憶するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のトランジスタは、p型金属酸化物半導体(PMOS)トランジスタであり、
前記第2のトランジスタは、n型金属酸化物半導体(NMOS)トランジスタである、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記ダイオードのn型材料は、前記第1のトランジスタのp型チャネルと接触しており、
前記第2のトランジスタ
のn型チャネルは、前記感知線及び前記第1のトランジスタの前記フローティングゲートと接触しており、
前記ダイオードのp型材料は、前記第2のトランジスタの
前記n型チャネルと接触している、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記ダイオードのn型材料は、前記第1のトランジスタのp型チャネルと接触しており、
前記ダイオードのp型材料は、nドープ材料と接触しており、
前記nドープ材料は、前記第2のトランジスタのn型チャネル及び前記感知線と接触している、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
装置であって、
複数の感知線と、
複数のアクセス線と、
メモリセルのアレイであって、前記アレイの各メモリセルそれぞれが、
フローティングゲートと制御ゲートを有する第1のトランジスタであって、前記第1のトランジスタの前記制御ゲートは前記アクセス線の1つに結合される、前記第1のトランジスタ、
制御ゲートを有する第2のトランジスタであって、
前記第2のトランジスタの前記制御ゲートは前記アクセス線の前記1つに結合され、
前記第2のトランジスタの第1のノードは、前記複数の感知線のうちの1つに結合され、
前記第2のトランジスタの第2のノードは、前記第1のトランジスタの前記フローティングゲートに結合される、
前記第2のトランジスタ、及び
前記複数の感知線のうちの前記1つ、及び前記第1のトランジスタのノードに結合されるダイオード
を含む、前記メモリセルのアレイ、
を含む、前記装置。
【請求項9】
共通ソースプレートと、
前記共通ソースプレートに結合された複数のソース線と、を含み、
前記アレイの各メモリセルそれぞれの前記第1のトランジスタの追加のノードは、前記複数のソース線のうちの1つに結合される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記アレイの各メモリセルそれぞれの前記ダイオードは、前記複数の感知線のうちの前記1つと、そのそれぞれのメモリセルの前記第1のトランジスタの前記ノードと直列である、請求項8~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記アレイの各メモリセルそれぞれの前記ダイオードは、バイポーラ接合ダイオードである、請求項8~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
メモリを動作させる方法であって、
前記メモリで実行されているプログラム動作中に、感知線に電圧を印加することであって、前記感知線は、
メモリセルのダイオードであって、前記ダイオードは前記メモリセルの第1のトランジスタのノードに結合される、前記ダイオード、及び
前記メモリセルの第2のトランジスタの第1のノードであって、前記第2のトランジスタの第2のノードは前記第1のトランジスタのフローティングゲートに結合される、前記第1のノード、
に結合される、前記印加すること、及び
前記プログラム動作中に前記感知線に前記電圧が印加されている間、前記メモリセルのダイオードによって、電流が前記感知線から前記メモリセルの前記第1のトランジスタを通って流れるのを防止すること、
を含む、前記方法。
【請求項13】
前記メモリで実行されている感知動作中に、アクセス線に電圧を印加することであって、前記アクセス線は、
前記メモリセルの前記第1のトランジスタの制御ゲートと、
前記メモリセルの前記第2のトランジスタの制御ゲートと、
に結合される、前記印加すること、及び
前記メモリセルの前記ダイオードによって、電流が、前記感知線に至る前記メモリセルの前記第1のトランジスタを経て、共通ソースプレートから前記共通ソースプレートに結合されたソース線に流れ、また、前記感知動作中に前記アクセス線に前記電圧が印加されている間、前記ソース線から前記第1のトランジスタの追加のノードに流れることができるようにすること、
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
メモリを動作させる方法であって、
メモリセルのアレイに対して実行されているプログラム動作中に、前記アレイのメモリセルのサブセットのメモリセルを選択することであって、前記サブセットの各メモリセルそれぞれは、
フローティングゲート及び制御ゲートを有する第1のトランジスタであって、前記第1のトランジスタの前記制御ゲートは、前記メモリセルのサブセットに結合された複数のアクセス線のうちの1つに結合される、前記第1のトランジスタ、
制御ゲートを有する第2のトランジスタであって、
前記第2のトランジスタの前記制御ゲートは前記アクセス線のうちの前記1つに結合され、
前記第2のトランジスタの第1のノードは、前記メモリセルのサブセットに結合された感知線に結合され、
前記第2のトランジスタの第2のノードは、前記第1のトランジスタの前記フローティングゲートに結合される、
前記第2のトランジスタ、及び
前記感知線と、前記第1のトランジスタのノードとに結合されたダイオード、
を含む、前記選択すること、及び
前記サブセットの各非選択メモリセルそれぞれの前記ダイオードによって、前記感知線からそのそれぞれの非選択メモリセルの前記第1のトランジスタを通って電流が流れるのを防止すること、
を含む、前記方法。
【請求項15】
前記サブセットの前記メモリセルを選択することは、
そのメモリセルの前記第1及び第2のトランジスタの前記制御ゲートが結合されている前記アクセス線のうちの前記1つに電圧を印加すること、及び
前記感知線に電圧を印加すること、
を含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、半導体メモリ及び方法に関し、より詳細には、メモリのプログラム動作中の寄生電流の防止に関する。
【背景技術】
【0002】
メモリデバイスは典型的には、コンピュータまたは他の電子デバイスにおいて内部半導体、集積回路、及び/または外部リムーバブルデバイスとして提供される。揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含む多くの様々なタイプのメモリが存在する。揮発性メモリはそのデータを保持するために電力が必要であり得、特に、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、及び同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)を含み得る。不揮発性メモリは、電力供給のないときも記憶したデータを保持することで永続的なデータをもたらすことができ、不揮発性メモリは、数ある中でも、NANDフラッシュメモリ、NORフラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、ならびに、相変化ランダムアクセスメモリ(PCRAM)、抵抗ランダムアクセスメモリ(RRAM)、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)、及びプログラム可能導体メモリなどの抵抗可変メモリを含み得る。
【0003】
メモリデバイスは、高メモリ密度、高信頼性、及び低電力消費を必要とする広範囲な電子的用途の揮発性メモリ及び不揮発性メモリとして、利用することができる。不揮発性メモリは、電子デバイスの中でも特に、例えば、パーソナルコンピュータ、ポータブルメモリスティック、ソリッドステートドライブ(SSD)、デジタルカメラ、携帯電話、MP3プレイヤなどの携帯型ミュージックプレイヤ、及びムービープレイヤにおいて使用され得る。
【0004】
メモリデバイスは、異なる目標データの状態にプログラム可能な1つまたは複数のメモリセルを含み得る。例えば、メモリセル(例えば、シングルレベルセル(SLC))は、2つの可能なデータの状態(例えば、論理状態0または論理状態1)のうちの1つにプログラムされ得る。
【0005】
情報を格納するために、メモリデバイスの構成要素は、メモリデバイスのメモリセルをデータの状態にプログラムする(例えば、書き込む)ことができる。記憶された情報にアクセスするために、電子デバイスの構成要素は、メモリデバイスに記憶されたデータの状態を感知(例えば、読み取り)し得る。例えば、メモリセルで実行される読み取りまたは書き込み動作中に、メモリデバイスの構成要素は、様々な導電線に電圧を印加する(例えば、バイアスする)ことができる。これらの導電線は、アクセス(例えば、ワード)線、感知(例えば、デジット)線、及び/またはメモリセルと結合することができる他のタイプの導電線を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の実施形態によるメモリダイの例を示す。
【
図2】A~Cは、本開示の実施形態による例示的なメモリセルの断面図を示す。
【
図3A】本開示の実施形態による、メモリデバイスで実行される書き込み動作及び読み取り動作中の導電線バイアスの例を示す。
【
図3B】本開示の実施形態による、メモリデバイスで実行される書き込み動作及び読み取り動作中の導電線バイアスの例を示す。
【
図4】本開示の実施形態による、電子メモリシステムなどの例示的な装置のブロック図の図示である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、メモリでのプログラム動作中に寄生電流を防止するための装置、方法、及びシステムを含む。実施形態は、感知線、アクセス線、及びメモリセルを含む。メモリセルは、フローティングゲート(例えば、任意の電圧源または電圧レールから結合解除することができるゲート)及び制御ゲートを有する第1のトランジスタであって、第1のトランジスタの制御ゲートはアクセス線に結合される、第1のトランジスタと、制御ゲートを有する第2のトランジスタであって、第2のトランジスタの制御ゲートはアクセス線に結合され、第2のトランジスタの第1のノードは感知線に結合され、第2のトランジスタの第2のノードは第1のトランジスタのフローティングゲートに結合される、第2のトランジスタと、を含む。メモリセルはまた、感知線及び第1のトランジスタのノードに結合されたダイオードまたは他の整流素子を含む。
【0008】
メモリセルは、2つのトランジスタを使用してデータ(例えば、論理)状態を記憶することができ、そのうちの1つはフローティングゲートに関連付けられる(例えば、含む)ことができる。フローティングゲートは、トランジスタの制御ゲートに近接しているが、誘電体材料によって制御ゲートから分離されている電気的ノードであり得る。フローティングゲートに保存された電圧または電荷は、フローティングゲートに関連付けられたトランジスタの閾値電圧に影響を与え得て、したがって、制御ゲートに電圧が印加されたときにトランジスタを流れる電流の量にも影響を与え得る。トランジスタを流れる電流の量を感知して、メモリセルによって記憶されたデータの状態を判定することができる。フローティングゲートメモリセルと呼ぶことができるこのタイプのメモリセルは、データの状態を記憶するためにコンデンサを使用しないことがある。代わりに、浮遊ゲートを有するメモリセルが、浮遊ゲートの電圧に基づいてデータの状態を記憶することができる。
【0009】
フローティングゲートメモリセルは、データの状態を格納するための第1のトランジスタと、第1のトランジスタのフローティングゲートに選択的にアクセスするための第2のトランジスタとを含み得る。本明細書の説明では、フローティングゲートに関連する第1のトランジスタを読み取りトランジスタと呼ぶことがある。なぜなら、このトランジスタは、メモリセルの状態を読み取るための感知(例えば、読み取り)動作中に活性化され得るからである。メモリセルの第2のトランジスタは、第1のトランジスタのフローティングゲートに電圧を印加するためにプログラム(例えば、書き込み)動作中に活性化されるので、書き込みトランジスタと呼ばれる。
【0010】
フローティングゲートメモリセルは、様々な導電線と結合され得る。これらの導電線は、他のタイプのメモリセルで使用されるアクセス(例えばワード)線及び感知(例えばデジット)線、例えばワード線及びデジット線を含むことができる。フローティングゲートメモリセルはまた、ソース線と呼ばれる導電線に結合され得る。
【0011】
フローティングゲートメモリセルは、ワード線、デジット線、及びソース線などのメモリセルに関連する導電線に電圧を印加する(例えば、バイアスをかける)ことによって、読み書きすることができる。例えば、ワード線は、読み取りトランジスタ及び書き込みトランジスタの制御ゲートに結合され、読み取りまたは書き込み動作中にターゲットメモリセルを選択するようにバイアスをかけることができる。デジット線は、読み取りトランジスタ及び書き込みトランジスタのドレインに結合され、書き込み動作中に(書き込みトランジスタを介して)フローティングゲートに電圧を印加するために、または読み取り動作中に(読み取りトランジスタを介して)デジット線及びソース線の間に電流を流すためにバイアスをかけることができる。ソース線は、読み取り動作中に比較的低い電圧(例えば、接地電圧)にバイアスされ、電流がデジット線から読み取りトランジスタを介してソース線に流れることを可能にする。
【0012】
場合によっては、書き込み動作中にソース線が低電圧(例えば0ボルト)にバイアスされる一方で、デジット線がより高い電圧(例えば2ボルト)にバイアスされて、選択されたメモリセルのデータの状態を書き込む場合、デジット線とソース線の間の電圧の差により、漏れ電流とも呼ばれる寄生電流が、同じデジット線とソース線に接続された、非選択メモリセルに、流れることがある。書き込みディスターブと呼ばれ得る、書き込み動作中に発生する可能性がある累積的な寄生電流は、デバイスのメモリセルの信頼性及び/または寿命の低下などの、メモリデバイスに望ましくない影響を、その他の望ましくない影響がある中でも、引き起こす可能性がある。
【0013】
しかし、本開示の実施形態は、この寄生電流が非選択メモリセルを流れるのを防ぐことができ、したがって、メモリデバイスのメモリセルに対して実行される書き込み動作中に、書き込みディスターブが発生するのを防ぐことができる。例えば、本開示によるメモリセル(例えば、フローティングゲートメモリセル)は、セルの読み取りトランジスタに(例えば、直列に)結合されたダイオードと、セルに関連付けられた(例えば、結合された)デジット線とを含み得る。書き込み動作中、非選択メモリセルのダイオードは、寄生電流が非選択セルを通って流れるのを防ぐことができる。したがって、本開示によるメモリセルは、以前のメモリセルと比較して、信頼性を向上させること及び/または長い寿命を有することができる。
【0014】
本明細書で使用されるように、「a」、「an」、または「いくつかの(a number of)」は、1つ以上のあるものを指すことができ、「複数の(a plurality of)」は、2つ以上のそのようなものを指すことができる。例えば、メモリデバイスは、1つ以上のメモリデバイスを指すことができ、複数のメモリデバイスは、2つ以上のメモリデバイスを指すことができる。加えて、指示子「N」及び「M」は、特に図面における参照符号に関して本明細書で使用されるように、そのように指定されたいくつかの特定の特徴が、本開示のいくつかの実施形態に含まれてもよいことを示す。
【0015】
本明細書の図は、最初の一桁または複数桁の数字が図面の図番号に対応し、残りの桁の数字が図面の要素または構成要素を識別する、番号付け規則に従う。異なる図面において類似する要素または構成要素は、類似の数字を使用することによって識別され得る。例えば、105は、
図1における要素「05」を指し得、類似の要素が
図2A~2Cでは205と称され得る。
【0016】
図1は、本開示の実施形態によるメモリダイ100の例を示す。場合によっては、メモリダイ100は、メモリチップ、メモリデバイス、または電子メモリ装置と呼ばれることがある。
【0017】
図1Aに示したように、メモリダイ100は、異なるデータの状態を格納するようにプログラム可能な1つまたは複数のメモリセル105を含み得る。例えば、各メモリセル105は、2つ以上のデータの状態のうちの1つを記憶するようにプログラム可能であり得る。例えば、メモリセル105は、一度に1ビットのデジタル論理(例えば、論理0または論理1)を格納するように構成され得る。場合によっては、単一のメモリセル105(例えば、マルチレベルメモリセル)は、一度に複数のビットのデジタル論理(例えば、論理00、論理01、論理10、または論理11)を格納するように構成され得る。
図1に示すフローティングゲートメモリアーキテクチャでは、メモリセル105は2つのトランジスタ(例えば、135及び145)を含むことができ、そのうちの1つは、本明細書でさらに説明されるように、フローティングゲートに関連付けられる。フローティングゲートは、プログラム可能なデータの状態を表す電荷を格納するように構成することができる。
【0018】
アクセス線、例えばアクセス(例えば、ワード)線110、感知(例えば、デジット)線115、及び/またはソース線120を活性化、選択、またはバイアスすることによって、フローティングゲートメモリセル105において、感知(例えば、読み取り)及びプログラミング(例えば、書き出し)などの動作を実行することができる。場合によっては、デジット線115はビット線とも称され得る。本明細書でさらに説明されるように、ワード線110、デジット線115、またはソース線120を活性化する、選択する、または、バイアスすることは、それぞれの線に電圧を印加することを含み得る。
【0019】
図1に示されるように、メモリダイ100は、格子状パターンに配置された導電線(例えば、ワード線110、デジット線115、及びソース線120)を含み得る。メモリセル105は、ワード線110、デジット線115、及び/またはソース線120の交点に配置することができる。ワード線110、デジット線115、及び/またはソース線120に電圧を印加する(例えば、バイアスする)ことで、単一のメモリセル105は、それらの交点でアクセスされ得る。特定のワード線110に関連付けられた(例えば、結合された)メモリセル105は、メモリセルの行と呼ばれ得て、特定のデジット線115に関連付けられた(例えば、結合された)メモリセルは、メモリセルの列と呼ばれ得る。
【0020】
メモリセル105へのアクセスは、行デコーダ125及び列デコーダ130を介して制御されることができる。例えば、行デコーダ125は、メモリコントローラ165から行アドレスを受信し、受信した行アドレスに基づいてワード線110を活性化し得る。列デコーダ130は、ローカルメモリコントローラ165から列アドレスを受け取り、受け取った列アドレスに基づいてデジット線115を活性化する。
【0021】
例えば、メモリダイ100は、WL_1からWL_Mとラベル付けされる複数のワード線110、DL_1からDL_Nとラベル付けされる複数のデジット線115、及びSL_1からSL_Nまでのラベル付けされる複数のソース線を含むことができ、この場合M及びNはメモリアレイのサイズによる。場合によっては、ソース線の数量Nは、デジット線の数量Nに対応し、各デジット線115が、デジット線115と同じメモリセル105に関連付けられた対応するソース線120を有するようにする。したがって、ワード線110及びデジット線115、及びソース線120(例えば、WL_1、DL_2、及びSL_2)を活性化またはバイアスすることによって、それらの交点にあるメモリセル105にアクセスし得る。ワード線110とデジット線115との交点は、二次元構成または三次元構成のいずれかであり、メモリセル105のアドレスと呼ぶことができる。場合によっては、ワード線110、デジット線115、及びソース線120の交点は、メモリセル105のアドレスと呼ばれることがある。
【0022】
図1に示すように、メモリセル105は、フローティングゲート140に関連付けられた(例えば、含む)読み取りトランジスタ135と、書き込みトランジスタ145とを含み得る。読み取りトランジスタ135及び書き込みトランジスタ145は、メモリセル105に対してデータの状態を読み書きするために、一緒に使用され得る。
【0023】
例えば、フローティングゲート140は、メモリセル105の論理状態を表す電荷または電圧を格納するために使用され得る。フローティングゲート140は、フローティングゲート140の電荷または電圧が読み取りトランジスタ135に関連する閾値電圧に影響を及ぼし得るように、読み取りトランジスタ135の制御ゲート175の近くに位置する電気的ノードであり得る。制御ゲート175は、例えば、トランジスタを活性化または停止するために使用されるトランジスタのゲートであってもよい。読み取りトランジスタ135は、少なくとも、読み取りトランジスタ135の閾値電圧がフローティングゲート140の電荷または電圧によって影響を受ける可能性があるため、フローティングゲート140に関連付けることができる。閾値電圧は、トランジスタを完全に活性化し、トランジスタのソースノードをトランジスタのトランジスタのドレインノードと結合するために、トランジスタの制御ゲートに印加しなければならない最小電圧であり得る。本明細書で使用される「フローティング」という用語は、任意の電圧源または電圧レールから結合されていないことを意味し得、フローティングゲート140は、読み取り動作中、及びデータを格納するために使用されている間のみ「フローティング」であると見なすことができる。
【0024】
場合によっては、読み取りトランジスタ135は、フローティングゲート140を含み得る。すなわち、読み取りトランジスタ135は、フローティングゲート140を含むフローティングゲートトランジスタであり得る。場合によっては、読み取りトランジスタ135は、フローティングゲート140を含まないトランジスタ(例えば、フローティングゲートトランジスタではない)であり得る。この場合、フローティングゲート140は、読み取りトランジスタ135の制御ゲートに近接して製造されるが、読み取りトランジスタ135の内部には含まれない電気ノードであり得る。フローティングゲート140は、
図1に示されるように、書き込みトランジスタ145のドレインノード195と結合され得る。
【0025】
場合によっては、読み取りトランジスタ135は第1のタイプのトランジスタであり得、書き込みトランジスタ145は第2のタイプのトランジスタであり得る。例えば、
図1に示すように、読み取りトランジスタ135はp型金属酸化物半導体(PMOS)トランジスタであり得、書き込みトランジスタ145はn型金属酸化物半導体(NMOS)トランジスタである。しかしながら、場合によっては、読み取りトランジスタ135及び書き込みトランジスタ145のタイプ、ならびに同様にソースノード及びドレインノードへの言及が逆になることがある。場合によっては、読み取りトランジスタ135及び書き込みトランジスタ145は、同じタイプのトランジスタ(例えば、両方ともPMOSまたは両方ともNMOS)であってもよい。
【0026】
ワード線110は、メモリセル105でアクセス動作を実行するために使用されるメモリセル105に結合された導電線であり得る。
図1に示されるように、ワード線110は、読み取りトランジスタ135の制御ゲート175と、書き込みトランジスタ145の制御ゲート170とに結合され得る。場合によっては、ワード線210は、制御ゲート175及び制御ゲート170に電圧を印加することによって、メモリセルアクセス中に読み取りトランジスタ135及び書き込みトランジスタ145の活性化を制御するように構成され得る。場合によっては、読み取りトランジスタ135と書き込みトランジスタ145は異なるタイプのトランジスタであるため、ワード線110に電圧を印加すると、読み取りトランジスタ135または書き込みトランジスタ145のいずれかが活性化されるが、両方のトランジスタを同時に活性化することはできない。場合によっては、ワード線110は、読み取り動作中に、読み取りトランジスタ135を活性化するが書き込みトランジスタ145を活性化しない電圧にバイアスされ得る。場合によっては、ワード線110は、書き込み動作中に、書き込みトランジスタ145を活性化するが読み取りトランジスタ135を活性化しない電圧にバイアスされ得る。
【0027】
デジット線115は、メモリセル105を感知構成要素150に接続する導電線であってよく、メモリセル105に対してアクセス動作を実行するために使用される。デジット線115は、
図1に示されるように、書き込みトランジスタ145のソースノード180及びドレインノード190に結合され得る。
【0028】
ソース線120は、メモリセル105でアクセス動作を実行するために使用されるメモリセル105に結合された導電線であり得る。ソース線120は、読み取りトランジスタ135のソースノード185に結合され得る。いくつかのメモリデバイスでは、共通ソースプレート(例えば、接地プレート)は、ソース線120を介して全てのメモリセルと結合され得る。例えば、共通ソースプレート(明確にするため、及び本開示の実施形態を不明瞭にしないように、
図1には示されていない)は、ソース線120に結合され得、ソース線120は、各メモリセル105の読み取りトランジスタ135のソースノード185に結合され得る。そのようなアーキテクチャで共通ソースプレートを利用することで、ソース線120に関連する構成要素(例えば、ドライバ)の数を減らすことができる。
【0029】
書き込み動作中、ワード線110は、選択されたメモリセル105の書き込みトランジスタ145を活性化する書き込み電圧にバイアスされてもよく、デジット線115は、選択されたメモリセル105によって記憶されるデータの状態に基づく状態電圧にバイアスされ得る。例えば、デジット線115は、「1」の論理状態を記憶するために高い電圧にバイアスされ、「0」の論理状態を記憶するために低い電圧にバイアスされ得る。書き込みトランジスタ145を活性化すると、書き込みトランジスタ145のソースノード180を書き込みトランジスタ145のドレインノード195と結合することができ、それによって、デジット線115の電圧に基づく電圧がフローティングゲート140に印加される。フローティングゲート140に電圧が印加された後、ワード線110は、書き込みトランジスタ145を停止する電圧にバイアスされ、それによってフローティングゲート140を分離し、フローティングゲート140に印加された電圧を格納することができる。場合によっては、読み取りトランジスタ135は、書き込み動作中に非アクティブのままであり得る。例示的な書き込み動作が、本明細書でさらに説明される(例えば
図3Aに関連して)。
【0030】
読み取り動作中、ワード線110は、選択されたメモリセル105の読み取りトランジスタ135を活性化し得る読み取り電圧にバイアスされ得、選択されたメモリセル105の書き込みトランジスタ145は非活性のままであり得る。読み取りトランジスタ135を活性化することは、読み取りトランジスタ135のドレインノード190を読み取りトランジスタ135のソースノード185と結合し、それによってデジット線115をソース線120と結合することができる。読み取り動作中、デジット線115は小さい負の電圧にバイアスされ、ソース線120は(例えば、共通のソースプレートを使用して)接地され得、読み取りトランジスタ135が活性化されているときに電流がソース線120からデジット線115に流れるようにし得る。ソース線120からデジット線115に流れる電流の量は、メモリセル105によって記憶されたデータの状態によって影響を受ける可能性がある。すなわち、フローティングゲート140に蓄積された電圧または電荷は、読み取りトランジスタ135に関連する閾値電圧に影響を及ぼし、それによって、読み取り電圧に応じた読み取りトランジスタ135の活性化のレベルに影響を与え得る。次に、読み取りトランジスタ135の活性化のレベルは、ソース線120とデジット線115との間を流れる電流の量に影響を及ぼし得る。例が、本明細書でさらに説明される(例えば
図3Bに関連して)。
【0031】
図1に示されるように、メモリセル105は、デジット線115及び読み取りトランジスタ135のドレインノード190に(例えば直列に)結合されたダイオード148を含むことができる。ダイオード148は、例えば、バイポーラ接合ダイオードとすることができる。メモリセル105が書き込み動作中の非選択セル(例えば、書き込み中ではないが、書き込み動作中に書き込まれているセルと同じデジット線115に接続されているセル)である場合、ダイオード148は、電流(例えば、寄生または漏れ電流)がメモリセル105を通って(例えば、デジット線115からセルの読み取りトランジスタ135を通って)流れるのを防止し得る。しかし、メモリセル105が読み取り動作中の選択されたセル(例えば、読み取り動作中に読み出されているセル)である場合、ダイオード148は、電流がメモリセル105を通って(例えば、ソース線120からセルの読み取りトランジスタ135を経てデジット線115まで)流れることを可能にすることができる。書き込み及び読み取り動作中のダイオード148の動作については、本明細書でさらに説明する(例えば、
図3A及び3Bに関連して)。さらに、
図1にはダイオードが示されているが、本開示の実施形態はそのように限定されず、ダイオード148の代わりに類似の機能を有する別のタイプの整流素子を含むことができる。
【0032】
感知構成要素150は、メモリセル105のフローティングゲート140に格納された状態(例えば、電荷または電圧)を検出し、検出された状態に基づいてメモリセル105のデータの状態を判定するように構成され得る。場合によっては、感知構成要素150は、読み取り動作中にデジット線115とソース線120との間を流れる電流の量を検出することによって、状態を検出し得、それはメモリセル105によって出力される信号と見なされ得る。場合によっては、感知構成要素150は、メモリセル105の信号の出力を増幅するために、1つまたは複数の感知増幅器を含み得る。感知増幅器は、読み取り動作中にデジット線115に沿った電流の微細な変化を検出し、検出された電流に基づいて、論理0または論理1のいずれかに対応する信号を生成することができる。
【0033】
感知構成要素150は、デジット線115を越えてメモリセル105から受信した信号を基準信号155(例えば、基準電圧または電流)と比較するように構成され得る。感知構成要素150は、比較に基づいてメモリセル105の格納された状態を判定することができる。例えば、バイナリ信号方式では、デジット線115が基準信号155よりも高い電圧または電流を有する場合、感知構成要素150は、メモリセル105の格納されたデータの状態が論理1であると判断することができ、デジット線115が基準信号155よりも低い電圧または電流を有する場合、感知構成要素150は、メモリセル105の格納された状態が論理0であると判定し得る。感知構成要素150は、信号の違いを検出及び増幅する様々なトランジスタまたは増幅器を含み得る。メモリセル105の検出された論理状態は、出力160として列デコーダ130を介して出力され得る。場合によっては、感知構成要素150は、別の構成要素(例えば、列デコーダ130または行デコーダ125)の一部であり得る。または、感知構成要素150は、行デコーダ125または列デコーダ130と電子通信する場合がある。
【0034】
メモリコントローラ165は、様々な構成要素(例えば、行デコーダ125、列デコーダ130、及び感知構成要素150)を介して、メモリセル105の動作を制御することができる。いくつかの場合では、行デコーダ125、列デコーダ130、及び感知構成要素150のうちの1つ以上が、ローカルメモリコントローラ165と同じ場所に配置され得る。ローカルメモリコントローラ165は、外部メモリコントローラまたはデバイスから1つまたは複数のコマンド及び/またはデータを受信し、コマンド及び/またはデータをメモリダイ100で使用できる情報に変換し、メモリダイ200で1つまたは複数の動作(例えば、本明細書で説明する書き込み及び読み取り動作)を実行し、1つまたは複数の動作の実行に応答してメモリダイ100から外部メモリコントローラまたはデバイスにデータを通信するように構成され得る。ローカルメモリコントローラ165は、行、列、及び/またはソース線のアドレス信号を生成し、ターゲットワード線110、ターゲットデジット線115、及びターゲットソース線120をバイアスまたは活性化することができる。ローカルメモリコントローラ165はまた、メモリデバイス100の動作中に使用される様々な電圧または電流を生成及び制御することができる。一般に、本明細書で論じられる印加電圧または電流の振幅、形状または持続時間は、調整または変更され得、メモリダイ100の動作で論じられる様々な動作に対して異なり得る。
【0035】
図2A~2Cは、本開示の実施形態による例示的なメモリセル205の断面図を示す。メモリセル205は、例えば、
図1に関連して先に説明したメモリセル105とすることができる(例えば、
図2Aはメモリセル105の第1の例を示し、
図2Bはメモリセル105の第2の例を示し、
図2Cはメモリセル105の第3の例を示す)。
【0036】
図2A~2Cに示されるように、メモリセル205はそれぞれ、ダイオード248(例えば、
図1のダイオード148)を含むことができ、p型(例えば、pドープ)チャネル221がダイオード248のn型(例えば、nドープ)材料と接触している。p型チャネル221は、メモリセル205の読み取りトランジスタ(例えば、
図1の読み取りトランジスタ135)のチャネル(例えば、ポリチャネル)であり得る。p型チャネル221はまた、
図2A~2Cに示されるように、ソース線220(例えば、
図1のソース線120)と接触することができ、それは次に共通ソースプレート(例えば、接地プレート)211と接触する。
【0037】
図2A~2Cに示されるように、メモリセル205はそれぞれ、n型チャネル223を含むことができる。n型チャネル223は、メモリセル205の書き込みトランジスタ(例えば、
図1の書き込みトランジスタ145)のチャネル(例えば、nチャネル)であり得る。
図2A及び2Bに示す例では、n型チャネル223は、ダイオード248のp型材料及びデジット線215(例えば、
図1のデジット線115)と接触している。
図2Cに示される例では、n型チャネル223は、メモリセルの追加のnドープ材料227と接触しており、これは次に、ダイオード248及びデジット線215のp型材料と接触している。
【0038】
図2A~2Cに示されるように、メモリセル205はそれぞれ、n型チャネル223と接触するフローティングゲート240(例えば、
図1のフローティングゲート140)を含むことができる。フローティングゲート240は、メモリセル205の読み取りトランジスタのフローティングゲートであり得る。
【0039】
図2A~2Cに示されるように、メモリセル205はそれぞれ、デジット線215、n型チャネル223、p型チャネル221、フローティングゲート240、及びソース線220と接触する酸化物材料229を含むことができる。例えば、酸化物材料229は、
図2A~2Cに示されるように、p型チャネル221とn型チャネル223との間、及びp型チャネル221とフローティングゲート240との間にあり得る。さらに、酸化物材料229は、
図2A~2Cに示されるように、フローティングゲート240とソース線220との間に存在することができる。さらに、酸化物材料229は、
図2Cに示されるように、nドープ材料227と接触することができる。酸化物材料229は、メモリセル205の読み取り及び書き込みトランジスタの制御ゲート(例えば、
図1の制御ゲート175及び170)を構成することができる。
【0040】
図2A~2Cに示される例では、p型チャネル221は7ナノメートル(nm)の厚さ(例えば、幅)を有することができ、n型チャネル223は10nmの厚さを有することができ、フローティングゲート240は10nmの厚さを有することができ、p型チャネル221とn型チャネル223との間の酸化物材料229は、5nmの厚さを有することができ、p型チャネル221とフローティングゲート240との間の酸化物材料229は、5nmの厚さを有することができ、p型チャネル221の反対側の酸化物材料229は、9nmの厚さを有することができ、n型チャネル223及びフローティングゲート240の反対側の酸化物材料229は、9nmの厚さを有することができ、メモリセル205は、40nmの厚さを有することができる。しかしながら、本開示の実施形態は、これらの特定の厚さに限定されない。
【0041】
図3Aは、本開示の実施形態による、メモリデバイス300で実行されるプログラム(例えば、書き込み)動作中の導電線のバイアスの例を示す。
図3Bは、本開示の実施形態による、メモリデバイス300で実行される感知(例えば、読み取り)動作中の導電線バイアスの例を示す。
【0042】
メモリデバイス300は、例えば、
図1に関連して前に説明したメモリデバイス100であり得る。例えば、
図3A及び3Bに示されるように、メモリデバイス100は、ターゲットメモリセル305-a(例えば、書き込み及び読み取り動作中に選択されるセル)を含む複数のメモリセルを含むことができる。ターゲットメモリセル305-aを含むメモリセルのそれぞれは、
図1に関連して説明したフローティングゲートメモリセル105の例であり得る。例えば、
図3A~3Bに示すように、ターゲットメモリセル305-aは、フローティングゲート(例えば、
図1のフローティングゲート140)に関連する読み取りトランジスタ335-a(例えば、
図1の読み取りトランジスタ135)及び書き込みトランジスタ345-a(例えば、
図1の書き込みトランジスタ145)を含む。さらに、
図3A~3Bに示すように、ターゲットメモリセル305-aは、デジット線315-a(例えば、
図1のデジット線115)及び読み取りトランジスタ335-aのドレインノードに結合されたダイオード348-a(例えば、
図1のダイオード148)を含む。
【0043】
場合によっては、メモリデバイス300の書き込みトランジスタ345は、第1の電圧がそれらの制御ゲートに印加されると活性化され得、メモリデバイス300の読み取りトランジスタ335は、第2の(例えば、異なる)電圧がそれらの制御ゲートに印加されると活性化され得る。この例では、書き込みトランジスタ345-aは、それらの制御ゲートに3ボルト(V)の電圧が印加されたときに活性化され、読み取りトランジスタ335は、マイナス1(-1)ボルト(V)の電圧がそれらの制御ゲートに適用されるときに、活性化され得る。
図3A~3Bに記載された電圧の値は、例として意図されている。電圧は、本明細書に記載の機能を実行する任意の値または値の組み合わせであり得る。
【0044】
図3Aは、書き込み動作中のメモリデバイス300の導電線バイアスの例を示す。
図3Aに示されるように、ターゲットメモリセル305-aに対する書き込み動作中、ターゲットメモリセル305-aに関連付けられた(例えば、接続された)ワード線310-aは、書き込みトランジスタ345-aを活性化するが、読み取りトランジスタ335-aは活性化しない書き込み電圧にバイアスされ得る。書き込み電圧は、ワード線310-aを介して、書き込みトランジスタ345-aの制御ゲートに印加され得、例えば、書き込みトランジスタ345-aに関連する閾値電圧を超える電圧であり得る。この例では、書き込み電圧は3ボルト(V)であり得る。ワード線310-bなどの非選択メモリセルに関連するメモリデバイス300の他のワード線は、ゼロ(0)ボルト(例えば接地電圧)にバイアスされ得る。
【0045】
書き込み動作中、ターゲットメモリセル305-aに関連付けられた(例えば、接続された)デジット線315-aは、ターゲットメモリセル305-aに書き込まれるデータ(例えば、論理)の状態に基づく状態電圧にバイアスされ得る。例えば、「1」の論理状態を書き込むために、デジット線315-aは、書き込み電圧よりも低い電圧、例えば2ボルトにバイアスされ得る。「0」の論理状態を書き込むために、デジット線315-aは、ゼロ(0)ボルトにバイアスされ得る。デジット線315-bなどの非選択メモリセルに関連するメモリデバイス300の他のデジット線は、ゼロ(0)ボルト(例えば接地電圧)にバイアスされ得る。
【0046】
図1を参照して説明したように、メモリセル305は、デジット線315及び読み取りトランジスタ335のドレインノードに(例えば直列に)結合されたダイオード348または他の整流素子を含むことができる。ダイオード348(または他の整流素子)は、例えば論理状態「1」を書き込むときのデジット線315-aとソース線320-a間の電圧の差により、別の場合では書き込み動作中に発生し得る寄生(例えば漏れ)電流などの電流が、書き込み動作中に非選択メモリセル305(例えば、デジット線315-aに接続された他のセル)を通って流れるのを防ぐことができる。例えば、ダイオード348-bは、そのような寄生電流がデジット線315-aから読み取りトランジスタ335-bを通って流れるのを防ぐことができる。そのような寄生電流が非選択メモリセル305を通って流れるのを防止することは、信頼性及び/またはセルの寿命を高めることができる。例えば、
図3Aは、デジット線315-a及びソース線320-aに結合された2つのメモリセルを示しているが、実際には、これらの導電線に結合された数百または数千のメモリセルがあり得る。したがって、書き込み動作中にダイオード348によって読み取りトランジスタ335を介して伝導されることを防ぐことができる寄生電流の累積量は、かなりの量になる可能性がある。
【0047】
図1を参照して説明したように、書き込みトランジスタ345-aのソースノードはデジット線315-aに結合され得、書き込みトランジスタ345-aのドレインノードは読み取りトランジスタ235-aのフローティングゲートに結合され得る。したがって、ワード線310-aに書き込み電圧を印加することによって書き込みトランジスタ345-aが活性化されると、デジット線315-aに印加される状態電圧に基づく電圧が、読み取りトランジスタ235-aのフローティングゲートに印加され得る。場合によっては、フローティングゲートに印加される電圧は、デジット線315-aの状態電圧から書き込みトランジスタ345-aを越えたいずれかの電圧降下を差し引いたものと実質的に同じであり得る。
【0048】
読み取りトランジスタ235-aのフローティングゲートに電圧が印加された後、ワード線310-aをゼロ(0)ボルトに設定して書き込みトランジスタ345-aを停止し、それによってフローティングゲートをデジット線315-aから結合解除することができる。フローティングゲートは、フローティングであり得(例えば、いずれの電圧源または電圧レールからも結合解除されている)、したがって、論理状態を表す電圧を格納することができる。
【0049】
書き込み動作中、ターゲットメモリセル305-aに関連するソース線320-aは使用されず、ゼロ(0)ボルト(例えば接地電圧)にバイアスされ得る。製造及びソース線バイアスを単純化するために、この例では、
図3Aに示すように、複数のソース線320を単一の共通ソースプレート311に結合することができ、ゼロ(0)ボルトにバイアスすることができる。
【0050】
図3Bは、ターゲットメモリセル305-aに対する読み取り動作中のメモリデバイス300の導電線バイアスの例を示す。ターゲットメモリセル305-aに対する読み取り動作中、ターゲットメモリセル305-aに関連付けられた(例えば、接続された)ワード線310-aは、読み取りトランジスタ335-aを活性化するが、書き込みトランジスタ345-aは活性化しない読み取り電圧にバイアスされ得る。読み取り電圧は、ワード線310-aを介して、読み取りトランジスタ235-aの制御ゲートに印加され、例えば、読み取りトランジスタ335-aに関連する公称の閾値電圧を超える電圧であり得る。公称の閾値電圧は、読み取りトランジスタ335-aのフローティングゲートが充電されていないときの読み取りトランジスタ335-aの閾値電圧であり得る。この例では、読み取り電圧は、マイナス1(-1)ボルト(V)などの負の電圧であり得る。ワード線310-bなどの非選択メモリセルに関連するメモリデバイス300の他のワード線は、ゼロ(0)ボルト(例えば接地電圧)にバイアスされ得る。
【0051】
読み取り動作中、ターゲットメモリセル305-aに関連付けられた(例えば、接続された)デジット線315-aは、読み取り電圧にバイアスされ得る。この例では、読み取り電圧は、マイナス1(-1)ボルトである場合があり、ターゲットメモリセル305-aによって格納された論理状態に関係なく、同じ電圧である場合がある。デジット線315-bなどの非選択メモリセルに関連するメモリデバイス300の他のデジット線は、ゼロ(0)ボルト(例えば接地電圧)にバイアスされ得る。
【0052】
図1を参照して説明したように、読み取りトランジスタ335-aのドレインノードはデジット線315-aに結合され得、読み取りトランジスタ335-aのソースノードはソース線320-aに結合され得る。読み取り動作中、デジット線315-aは、ワード線310-aがバイアスされる読み取り電圧と同じ負の電圧(例えば、-1V)にバイアスされる。したがって、ワード線310-aに読み取り電圧を印加することによって読み取りトランジスタ335-aが活性化されると、読み取りトランジスタ335-aを介して、ソース線320-aとデジット線315-aとの間に電流が流れ得る。例えば、電流は、共通ソースプレート311からソース線320-aへ、ソース線320-aから、読み取りトランジスタ335-aを介して読み取りトランジスタ335-aのソースノードへ、また読み取りトランジスタ335ーaのドレインノードからデジット線315-aに流れることができる。さらに、ダイオード348-aは、この電流がソース線320-aとデジット線315-aとの間を流れることを可能にすることができる(例えば、読み取りトランジスタ335-aを通るこの電流の流れは、ダイオード348-aによって抑制または妨害され得ない)。
【0053】
読み取りトランジスタ335-aによって伝導される電流の量は、読み取りトランジスタ335-aのフローティングゲートに蓄積された電圧に依存し得る。したがって、本明細書で前述したように(例えば、
図1)、ソース線320-aからデジット線315-aに流れる電流の量は、感知増幅器によって感知され、ターゲットメモリセル305-aによって格納された論理状態を判定することができる。
【0054】
図4は、本開示の実施形態による、電子メモリシステム400などの例示的な装置のブロック図の図示である。メモリシステム400は、メモリデバイス402などの装置と、メモリコントローラ(例えば、ホストコントローラ)などのコントローラ404とを含む。コントローラ404は、例えば、プロセッサを含んでもよい。コントローラ404は、例えば、ホストに結合されてもよく、ホストからコマンド信号(またはコマンド)、アドレス信号(またはアドレス)、及びデータ信号(またはデータ)を受信し得、データをホストに出力してもよい。
【0055】
メモリデバイス402は、メモリセルのメモリアレイ406を含む。例えば、メモリアレイ406は、本明細書に開示するように、
図1に関連して前述したメモリセル105のアレイなど、メモリセルの1つまたは複数のアレイを含むことができる。
【0056】
メモリデバイス402は、I/O接続410を介してI/O回路460から供給されるアドレス信号をラッチするアドレス回路408を含む。アドレス信号は、メモリアレイ406にアクセスするために行デコーダ425及び列デコーダ430によって受信及びデコードされる。例えば、行デコーダ425及び/または列デコーダ430は、
図1に関連して前に説明した、行デコーダ125及び列デコーダ130それぞれであり得る。
【0057】
メモリデバイス402は、いくつかの例では読み取り/ラッチ回路420及び/または感知回路450であり得る感知/バッファ回路を使用してメモリアレイの列での電圧及び/または電流の変化を感知することにより、メモリアレイ406のデータを感知してもよい(例えば、読み取ってもよい)。感知回路450は、例えば、
図1に関連して前に説明した感知構成要素150であり得る。読み取り/ラッチ回路420は、メモリアレイ406からデータを読み取り及びラッチすることができる。I/O回路460は、コントローラ404とのI/O接続410を介した、例えば、感知されたデータ(例えば、論理)状態の通信などの双方向データ通信のために含まれる。書き込み回路422は、本開示の実施形態に従って、メモリアレイ406にデータを書き込むために含まれる。
【0058】
制御回路465は、コントローラ404から制御接続426によって提供される信号をデコードし得る。これらの信号は、本開示による、データ読み取り及びデータ書き込み動作を含む、メモリアレイ406の動作を制御するために使用されるチップ信号、書き込みイネーブル信号、及びアドレスラッチ信号を含み得る。
【0059】
制御回路465は、例えば、コントローラ404に含まれてもよい。コントローラ404は、単独または組み合わせであるかに関わらず、他の回路、ファームウェア、またはソフトウェアなどを含んでもよい。コントローラ404は、外部コントローラ(例えば、全体的もしくは部分的であるかに関わらず、メモリアレイ406からの別個のダイ内の)または内部コントローラ(例えば、メモリアレイ406と同一のダイに含まれる)であってもよい。例えば、内部コントローラは、ステートマシンまたはメモリシーケンサであり得る。
【0060】
いくつかの例では、コントローラ404は、本明細書に開示されるアレイ406のメモリセルに対して読み取り及び書き込み動作を実行するなど、本明細書に開示される方法をメモリデバイス402に少なくとも実行させるように構成され得る。いくつかの例では、メモリデバイス402は、先に
図1に関連して説明した回路を含むことができる。
【0061】
本明細書で使用される場合、「結合された」という用語は、介在要素なしで(例えば、直接的な物理的接触によって)電気的に結合、直接結合、及び/または直接接続され、または介在要素に間接的に結合及び/または接続されることを含み得る。「結合された」という用語は、さらに、(例えば、原因及び結果の関係にあるように)互いに協働または相互作用する2つ以上の要素を含み得る。
【0062】
追加の回路及び信号を提供できること、及び
図4のメモリシステム400が簡略化されていることは、当業者には理解されよう。
図4を参照して説明された様々なブロック構成要素の機能は、集積回路デバイスの別個の構成要素または構成要素の部分に必ずしも分離されなくてもよいことが認識されるべきである。例えば、集積回路デバイスの単一の構成要素または構成要素の部分は、
図4の1つより多いブロック構成要素の機能を実行するように適合されることができる。あるいは、集積回路デバイスの1つ以上の構成要素または構成要素の部分が組み合わされることで、
図4の単一のブロック構成要素の機能が実行されることができる。
【0063】
本明細書では特定の実施形態が示され説明されたが、示される特定の実施形態は、同じ結果を達成するように意図された構成と置き換えられてもよいことを当業者は理解するであろう。本開示は、本開示のいくつかの実施形態の適応形態または変形形態を含めることを意図する。上記の説明は、例示的なものであり、限定的なものではないことを理解されたい。上記の実施形態の組み合わせと、本明細書に具体的に説明されていない他の実施形態は、上記の説明を考察すれば当業者にとって明らかとなるであろう。本開示のいくつかの実施形態の範囲は、上記の構造及び方法が使用される他の用途を含む。したがって、本開示のいくつかの実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲を、添付の特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲と併せて参照して、特定されるべきである。
【0064】
前述の発明を実施するための形態では、本開示を簡素化する目的で、いくつかの特徴が単一の実施形態にまとめられている。本開示のこの手法は、本開示の開示された実施形態が、各請求項に明示的に列挙された特徴より多くの特徴を使用する必要があるという意図を反映したものとして、解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、発明の主題は、単一の開示される実施形態の全ての特徴にあるわけではない。したがって、以下の特許請求の範囲は、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態としてそれ自体で成り立っている。