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  • 特許-X線発生装置およびX線撮像装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-01
(45)【発行日】2024-02-09
(54)【発明の名称】X線発生装置およびX線撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H05G 1/06 20060101AFI20240202BHJP
   H05G 1/02 20060101ALI20240202BHJP
   H01J 35/00 20060101ALI20240202BHJP
   H01J 35/16 20060101ALI20240202BHJP
【FI】
H05G1/06
H05G1/02 S
H01J35/00 A
H01J35/16
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023565995
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(86)【国際出願番号】 JP2022016707
【審査請求日】2023-10-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000227294
【氏名又は名称】キヤノンアネルバ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川瀬 順也
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 裕
【審査官】蔵田 真彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-28093(JP,A)
【文献】特開平6-5381(JP,A)
【文献】特開2018-73625(JP,A)
【文献】特開2016-100290(JP,A)
【文献】国際公開第2021/044525(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/042812(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05G 1/00-2/00
H01J 35/00-35/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線を放射する放射部を含む陽極によって構成される第1底面、前記第1底面の反対側の第2底面および側面を有するX線発生部と、
前記X線発生部を駆動する駆動回路と、
前記X線発生部および前記駆動回路を収容する収容容器と、
前記収容容器の中に配置された絶縁部品と、を備え、
前記収容容器は、第1収容部と第2収容部とを有し、
前記第2収容部は、前記第1収容部から突出した空間を規定するように配置され、
前記X線発生部の少なくとも一部は、前記第2収容部に収容され、
前記駆動回路は前記第1収容部に収容され、
前記絶縁部品は、前記駆動回路と前記第1収容部との間に配置された第1絶縁部材と、前記X線発生部と前記第2収容部との間に配置された第2絶縁部材と、を含み、
前記第1絶縁部材の外側面と前記第1収容部の内側面とによって第1空間の少なくとも一部が規定され、
前記第2絶縁部材の外側面と前記第2収容部の内側面とによって第2空間の少なくとも一部が規定され、
前記X線発生部の前記側面と前記第2絶縁部材の内側面とによって第3空間の少なくとも一部が規定され、
前記X線発生部の前記第2底面と前記第1絶縁部材の内側面とによって第4空間の少なくとも一部が規定され、
前記第2空間と前記第3空間とが前記第1空間および前記第4空間を介することなく第
1連通部によって連通され、
前記第1空間と前記第4空間とが前記第2空間および前記第3空間を介することなく第2連通部によって連通され、
前記第2絶縁部材は、前記第1絶縁部材に連結される第1端部と、前記第1端部の反対側の第2端部とを有し、
前記第2収容部は、前記第2絶縁部材の前記第2端部に対面する天板部を有し、前記陽極は、前記天板部の一部を構成し、
前記第1連通部は、前記天板部の内側面と前記第2端部との間に配置され、
前記第1絶縁部材は、前記第1底面に平行な底面部を含み、前記第2連通部は、前記底面部に配置され、
前記第3空間、前記第2連通部および前記駆動回路は、前記第3空間と前記第2連通部とを結ぶように前記駆動回路を貫通する仮想直線が存在するように配置され、
前記第1空間、前記第2空間、前記第3空間および前記第4空間が絶縁性液体で満たされ、
前記第1空間および前記第2空間を含む、前記絶縁部品の外側の空間と、前記第3空間および前記第4空間を含む、前記絶縁部品の内側の空間との間で、前記絶縁性液体が前記第1連通部および前記第2連通部を通して循環する、
ことを特徴とするX線発生装置。
【請求項2】
前記収容容器は、導電体で構成され、前記X線発生部の陽極は、前記天板部の一部を構成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のX線発生装置。
【請求項6】
前記収容容器は、導電体で構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のX線発生装置。
【請求項7】
前記収容容器は、接地されている、
ことを特徴とする請求項6に記載のX線発生装置。
【請求項8】
前記第1底面は、前記収容容器の外側表面の一部を構成している、
ことを特徴とする請求項1に記載のX線発生装置。
【請求項10】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のX線発生装置と、
前記X線発生装置から放射されたX線を検出するX線検出器と、
を備えることを特徴とするX線撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線発生装置およびX線撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、X線発生部と、電圧供給部と、X線発生部および電圧供給部を収納する収納容器と、収納容器の内面とX線発生部の少なくとも一部との間に配置された絶縁部品とを備えるX線発生装置が記載されている。絶縁部品は、X線発生部および電圧供給部を取り囲む絶縁容器を構成しうる。また、絶縁容器は、第1開口を有する第1容器と、第2開口を有する第2容器とを含みうる。第2容器は、その第2開口の中に第1容器の一部分を収容し、かつ、第1容器の第1開口を覆うように配置されうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6704100号
【発明の概要】
【0004】
X線発生装置において、電圧供給部およびX線発生部からの発熱によって絶縁容器の内部の温度が上昇しうる。絶縁容器は、少なからず断熱容器として機能し、X線発生装置からの熱の放射を妨げうる。
【0005】
本発明は、X線発生装置からの熱の放射を促進しX線発生装置の温度上昇を抑えるために有利な技術を提供する。
【0006】
本発明の第1の側面は、X線発生装置に係り、前記X線発生装置は、X線を放射する放射部を含む第1底面、前記第1底面の反対側の第2底面および側面を有するX線発生部と、前記X線発生部を駆動する駆動回路と、前記X線発生部および前記駆動回路を収容する収容容器と、前記収容容器の中に配置された絶縁部品と、を備え、前記絶縁部品は、前記駆動回路と前記収容容器との間に配置された第1絶縁部材と、前記X線発生部と前記収容容器との間に配置された第2絶縁部材と、を含み、前記第1絶縁部材の外側面と前記収容容器の内側面とによって第1空間の少なくとも一部が規定され、前記第2絶縁部材の外側面と前記収容容器の前記内側面とによって第2空間の少なくとも一部が規定され、前記X線発生部の前記側面と前記第2絶縁部材の内側面とによって第3空間の少なくとも一部が規定され、前記X線発生部の前記第2底面と前記第1絶縁部材の内側面とによって第4空間の少なくとも一部が規定され、前記第2空間と前記第3空間とが前記第1空間および前記第4空間を介することなく第1連通部によって連通され、前記第1空間と前記第4空間とが前記第2空間および前記第3空間を介することなく第2連通部によって連通され、前記第1空間、前記第2空間、前記第3空間および前記第4空間が絶縁性液体で満たされている。
【0007】
本発明の第2の側面は、第1の側面に係るX線発生装置と、前記X線発生装置から放射されたX線を検出するX線検出器と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態のX線発生装置の構成を模式的に示す図。
図2】一実施形態のX線発生装置の構成を説明するための図。
図3】一実施形態のX線発生装置の構成を模式的に示す図。
図4】一実施形態のX線発生装置の構成を模式的に示す図。
図5】一実施形態のX線撮像装置の構成を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
以下の説明では、XYZ座標系に従って方向を説明する。
【0011】
図1には、一実施形態のX線発生装置100の構成の模式的な断面図が示されている。X線発生装置100は、X線発生部12と、X線発生部12を駆動する駆動回路14と、X線発生部12および駆動回路14を収容する収容容器20と、収容容器20の中に配置された絶縁部品50とを備えうる。X線発生部12は、幾何学的な形状に関して、X線を放射する放射部122を含む第1底面126、第1底面126の反対側の第2底面127および側面128を有しうる。X線発生部12は、例えば、円筒形状を有しうる。
【0012】
X線発生部12は、絶縁管124と、放射部122を含む陽極123と、電子を放出する電子放出部121を含む陰極125とを含みうる。陽極123は、第1底面126を構成するように絶縁管124の一端に配置され、陰極125は、第2底面127を構成するように絶縁管124の他端に配置されうる。放射部122は、電子放出部121からZ軸の正方向に放出された電子を受けてX線を発生するターゲットと、ターゲットを保持するターゲット保持部とを含みうる。
【0013】
駆動回路14は、外部から供給される電圧を受けて、X線発生部12を駆動するための1又は複数の負の駆動電位を発生しうる。X線発生部12は、例えば、陽極接地方式のX線発生部として構成され、X線発生部12の陽極123は、収容容器20に電気的に接続されうる。X線発生部12の陰極125には、駆動回路14が発生する負電位がケーブル16を介して供給されうる。駆動回路14は、例えば、100kVの電位差(例えば、-100kV)を発生しうる。ケーブル16は、導電性部材と、該導電性部材を被覆する絶縁材とを含みうるが、該絶縁材を有しなくてもよい。X線発生部12および駆動回路14は、発熱源である。
【0014】
収容容器20と絶縁部品50との間の空間、および、絶縁部品50の内部の空間には、絶縁性液体(例えば、絶縁油)が充填されうる。X線発生部12の陰極125と収容容器20とは、電気的に絶縁されている。収容容器20は、X線発生部12が配置された部分が当該部分の周辺部よりも突出した形状を有しうる。他の観点において、収容容器20は、X線発生部12が配置された部分を含む中央部が周辺部よりも突出した形状を有しうる。このような構造は、X線発生部12を被検物の近くに配置するために有利である。
【0015】
収容容器20は、金属等の導電体で構成されうる。また、収容容器20は、接地され、X線発生部12の陽極123と電気的に接続されうる。収容容器20は、駆動回路14の全部または一部を(Z軸周り、即ち電子放出部121からの電子の放出方向に平行な軸周りに関して)取り囲む第1収容部21を含みうる。第1収容部21は、駆動回路14の全部または一部の他、X線発生部12の一部を(Z軸周りに関して)取り囲んでもよい。
【0016】
収容容器20は、駆動回路14の底面141に絶縁部品50を介して面する部分、および、駆動回路14の側面142に絶縁部品50を介して面する部分を含みうる。底面141は、1つの平面で構成されてもよいし、複数の平面で構成されてもよいし、曲面を含む面で構成されてもよい。側面142は、円筒面等のような1つの曲面で構成されてもよいし、複数の平面で構成されてもよいし、曲面を含む面で構成されてもよい。収容容器20は、X線発生部12の全部または一部を(Z軸周りに関して)取り囲む第2収容部22を含みうる。収容容器20は、X線発生部12の側面128に絶縁部品50を介して面する部分を含みうる。一例において、第2収容部22は、第1収容部21によって規定される空間からZ軸の正方向に突出した空間を規定するように配置されている。
【0017】
絶縁部品50は、加熱加圧成形された樹脂含浸ガラス布積層体(例えば、積層板、積層管)で構成されうる。絶縁部品50は、駆動回路14と収容容器20(あるいは、第1収容部21)との間に配置された第1絶縁部材51と、X線発生部12と収容容器20(あるいは、第2収容部22)との間に配置された第2絶縁部材52と、を含みうる。
【0018】
他の観点において、絶縁部品50は、駆動回路14の全部または一部を(Z軸周りに関して)取り囲む第1絶縁部材51を含みうる。第1絶縁部材51は、駆動回路14の全部または一部の他、X線発生部12の一部を(Z軸周りに関して)取り囲んでもよい。第1絶縁部材51は、駆動回路14の底面141に面する部分、および、駆動回路14の側面142に面する部分を含みうる。絶縁部品50は、X線発生部12の全部または一部を(Z軸周りに関して)取り囲む第2絶縁部材52を含みうる。第2絶縁部材52は、X線発生部12の側面128に面する部分を含みうる。一例において、第2絶縁部材52は、第1絶縁部材51によって規定される空間からZ軸の正方向に突出した空間を規定するように配置されている。第1絶縁部材51は、第2絶縁部材52から放射方向に延びた第1部分511と、第1部分511と平行に広がった第2部分512と、第1部分511と第2部分512とを接続するようにZ軸方向に延びた第3部分513とを含みうる。
【0019】
第1絶縁部材51の外側面と収容容器20の内側面とによって第1空間S1の少なくとも一部が規定されうる。第2絶縁部材52の外側面と収容容器20の内側面とによって第2空間S2の少なくとも一部が規定されうる。X線発生部12の側面128と第2絶縁部材52の内側面とによって第3空間S3の少なくとも一部が規定されうる。X線発生部12の第2底面127と第1絶縁部材51の内側面とによって第4空間S4の少なくとも一部が規定されうる。第1空間S1、第2空間S2、第3空間S3および第4空間S4は、絶縁性液体ILで満たされうる。
【0020】
絶縁部品50は、絶縁部品50の内側の空間(第3空間S3および第4空間S4)と絶縁部品50の外側の空間(第1空間S1および第2空間S2)とを連通させる複数の連通部を構成するように配置されうる。例えば、第2空間S2と第3空間S3とは、第1空間S1および第4空間S4を介することなく第1連通部C1によって連通されうる。また、第1空間S1と第4空間S4とは、第2空間S2および第3空間S3を介することなく第2連通部C2によって連通されうる。換言すると、絶縁部品50は、第2空間S2と第3空間S3とが第1空間S1および第4空間S4を介することなく第1連通部C1によって連通されるように構成されうる。また、絶縁部品50は、第1空間S1と第4空間S4とが第2空間S2および第3空間S3を介することなく第2連通部C2によって連通されるように構成されうる。
【0021】
第1連通部C1は、第3空間S3から第2空間S2への絶縁性液体ILの移動を可能にし、また、第2空間S2から第3空間S3への絶縁性液体ILの移動を可能にする。第2連通部C2は、第1空間S1から第4空間S4への絶縁性液体ILの移動を可能にし、また、第4空間S4から第1空間S1の絶縁性液体ILの移動を可能にする。一例において、絶縁性流体ILは、第3空間S3から第1連通部C1を通して第2空間S2に至り、第2空間S2から第1空間S1に至り、第1空間S1から第2連通部C2を通して第4空間S4に至り、第4空間S4から第3空間S3に至るように対流あるいは循環しうる。他の例において、絶縁性流体ILは、第3空間S3から第4空間S4に至り、第4空間S4から第2連通路C2を通して第1空間S1に至り、第1空間S1から第2空間S2に至り、第2空間S2から第1連通部C1を通して第3空間S3に至るように対流あるいは循環しうる。
【0022】
第1連通部C1は、第2空間S2と第3空間S3とを連通させるための1つの連続した開口であってもよいし、相互に分離された複数の開口を含んでもよい。第2連通部C2は、第1空間S1と第4空間S4とを連通させるための1つの連続した開口であってもよいし、相互に分離された複数の開口を含んでもよい。
【0023】
第1収容部21から第2収容部22が突出し、第2収容部22の中にX線発生部12の全部または一部が配置された構成では、第2収容部22の内側の空間、即ち第2空間S2および第3空間S3に絶縁性液体ILが滞留しやすい。そして、絶縁性液体ILの滞留は、X線発生部12および駆動回路14が発生する熱および電荷を蓄積させうる。そこで、第1連通部C1および第2連通部C2を設けることによって絶縁性液体ILの対流あるいは循環を容易にすることが好ましい。これによって、熱および電荷を絶縁部品50の外側の空間、即ち第2空間S2および第1空間S1に移動させ、速やかに収容容器20の外部に放出させることが可能になる。
【0024】
図1に示された例では、第2絶縁部材52は、第1絶縁部材51に連結される第1端部E1と、第1端部のE1の反対側の第2端部E2とを有し、収容容器20は、第2絶縁部材52の第2端部E2に対面する天板部221を有する。そして、第1連通部C1は、天板部221の内側面と第2端部E2との間に配置されている。一例において、収容容器20は、導電体で構成され、X線発生部12の陽極123は、天板部221の一部を構成しうる。換言すると、X線発生部12の第1底面126は、収容容器20の外側表面の一部を構成しうる。なお、陽極123が接地されない方式においては、天板部221は、陽極123と電気的に分離された部材で構成されうる。
【0025】
第1絶縁部材51は、X線発生部12の第1底面126に平行な第2部分(底面部)512を含みうる。第2連通部C2は、第2部分(底面部)512に配置されうる。これは、絶縁性液体ILの対流の経路を広くし、絶縁性液体ILによるX線発生部12および駆動回路14の冷却効果を高めるために有利である。第2連通部C2は、第1絶縁部材51の第3部分513または第1部分511に配置されてもよい。
【0026】
第4空間S4は、図1に例示的に示されるように、X線発生部12の側面128と第1絶縁部材51の内側面とによって挟まれる空間を含んでもよい。
【0027】
図2に例示されるように、第3空間S3、第2連通部C2および駆動回路14は、第3空間S3と第2連通部C2とを結ぶように駆動回路14を貫通する仮想直線VLが存在するように配置されうる。図3に例示されるように、第1連通部C1は、第2絶縁部材52に配置されてもよく、より具体的には、第1端部E1と第2端部とE2の間に配置されてもよい。図4に例示されるように、第4空間S4は、第2絶縁部材52の内側面の一部分P1と他の一部分P2とがX線発生部12を介することなく対面する空間を含んでもよい。
【0028】
図5には、一実施形態のX線撮像装置200の構成が示されている。X線撮像装置200は、X線発生装置100と、X線発生装置100から放射され物体230を透過したX線XRを検出するX線検出装置240を備えうる。X線撮像装置200は、制御装置210および表示装置220を更に備えてもよい。X線検出装置240は、X線検出器242と、信号処理部244とを含みうる。制御装置210は、X線発生装置100およびX線検出装置240を制御しうる。X線検出器242は、X線発生装置100から放射され物体230を透過したX線XRを検出あるいは撮像する。信号処理部244は、X線検出器242から出力される信号を処理して、処理された信号を制御装置210に供給しうる。制御装置210は、信号処理部244から供給される信号に基づいて、表示装置220に画像を表示させる。
【符号の説明】
【0029】
100:X線発生装置、12:X線発生部、14:駆動回路、16:ケーブル、20:収容容器、21:第1収容部、22:第2収容部、50:絶縁部品、51:第1絶縁部材、52:第2絶縁部材、511:第1部分、512:第2部分、513:第3部分、121:電子放出部、122:放射部、123:陽極、124:絶縁管、126:第1底面、127:第2底面、128:側面、S1:第1空間、S2:第2空間、S3:第3空間、S4:第4空間、C1:第1連通部、C2:第2連通部
【要約】
X線発生装置は、第1底面、第2底面および側面を有するX線発生部と、駆動回路と、収容容器と、絶縁部品とを備え、前記絶縁部品は、前記駆動回路と前記収容容器との間に配置された第1絶縁部材と、前記X線発生部と前記収容容器との間に配置された第2絶縁部材とを含み、前記第1絶縁部材の外側面と前記収容容器の内側面とによって第1空間が規定され、前記第2絶縁部材の外側面と前記収容容器の前記内側面とによって第2空間が規定され、前記X線発生部の前記側面と前記第2絶縁部材の内側面とによって第3空間が規定され、前記X線発生部の前記第2底面と前記第1絶縁部材の内側面とによって第4空間が規定され、前記第2空間と前記第3空間とが第1連通部によって連通され、前記第1空間と前記第4空間とが第2連通部によって連通される。
図1
図2
図3
図4
図5