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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板
(51)【国際特許分類】
   B05B 13/02 20060101AFI20240205BHJP
   B05C 13/00 20060101ALI20240205BHJP
   B05B 15/00 20180101ALI20240205BHJP
   B65G 35/08 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
B05B13/02
B05C13/00
B05B15/00
B65G35/08 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023120610
(22)【出願日】2023-07-25
【審査請求日】2023-09-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】593042317
【氏名又は名称】株式会社ヲサメ工業
(74)【代理人】
【識別番号】100180149
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 修
(74)【代理人】
【識別番号】100066821
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 建治
(72)【発明者】
【氏名】伊豆 考由
(72)【発明者】
【氏名】多田 洋一
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開平6-277577(JP,A)
【文献】特開2021-186708(JP,A)
【文献】特開2003-80131(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第114178082(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 13/02
B05C 13/00
B05B 15/00
B65G 35/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗装ラインや加工ラインの搬送コンベヤにおいて、処理物たるワークが各塗装設備付帯装置内に搬送される際、搬送用ハンガー又は搬送治具と塗装設備付帯装置との干渉回避用に、前記塗装設備付帯置のフレームに設けられた搬送軌跡上のスリット状開口部を仕舞う手段であって、
(a)ヒンジ型の仕舞板が、前記スリット状開口部の全長に亘って隙間なくチドリ状に複数配設され、
(b)前記搬送用ハンガー又は搬送治具に取り付けられたアタッチメントが、前記搬送コンベヤの動力により進行方向に前記仕舞板を当接するにしたがって、前記仕舞板が順次持ち上げられて開き、
(c)前記アタッチメントが通過した後には、前記ヒンジ型の仕舞板が自重で閉じられ、前記スリット状開口部の開口状態が最小限に抑えられる構成であること、
を特徴とする、搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板。
【請求項2】
前記ヒンジ型の仕舞板が、内向きに先鋭する三角形状部に形成されており、
隣り合う複数の前記ヒンジ型の仕舞板が、チドリ状に接近して配設されることにより、前記スリット状開口部の閉じ状態が維持される構成であること、
を特徴とする、請求項1に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板。
【請求項3】
前記内向きに先鋭する三角形状部の仕舞板の基部に、四角形状の拡張基部がつづいて形成されていること、
を特徴とする、請求項2に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板。
【請求項4】
前記三角形状部の仕舞板の基部が、ヒンジピンを介してヒンジベース部に回動自在に取り付けられていること、
を特徴とする、請求項2に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板。
【請求項5】
前記三角形状部の仕舞板の四角形状の拡張基部が、ヒンジピンを介してヒンジベース部に回動自在に取り付けられていること、
を特徴とする、請求項3に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板。
【請求項6】
前記塗装設備付帯装置のフレームにおける前記スリット状開口部の近傍に固定レールが設けられ、
前記ヒンジ型の仕舞板の前記基部又は拡張基部が、前記ヒンジベース部を介してチドリ状になるように前記固定レールに配設されていること、
を特徴とする、請求項1又は2又は3又は4又は5に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板。
【請求項7】
前記アタッチメントが、円錐形状等の先鋭形状に形成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板の技術分野に属し、さらに言えば、塗装ラインや加工ラインの搬送コンベヤにおいて、処理物たるワークが各塗装設備付帯装置内に搬送される際、搬送用ハンガー又は搬送治具と塗装設備付帯装置との干渉回避に設けられた搬送軌跡上のスリット状の開口部を、必要最小限に開く他は閉じるスリット仕舞板に関する。
【背景技術】
【0002】
塗装ライン・加工ラインに於いて搬送コンベヤにて処理物を各塗装設備付帯装置2内を搬送する際、搬送用ハンガー3A又は搬送治具3Bが塗装設備付帯装置2(前処理装置、塗装ブース、乾燥炉、加工機など)に干渉を避けるために、搬送軌跡上に設けたスリット状の開口部4に隙間Pを開ける必要が生じる(図8図9参照)。
しかし、前記のように設けた隙間Pによって、外気からのゴミ物の混入、前処理装置内からの湯気・ミストの飛散、塗装ブースでのコンベヤに付着したゴミ物落下、塗料ミストのコンベヤへの付着、乾燥炉での熱の逃げ、加工機でのミスト飛散などが作業環境を悪化させてしまう。
そこで、図8A~Dのような前記隙間Pの狭小化対策を実施している。図8Aはフロアコンベアにおいて隙間Pを仕舞う仕切板の例、同図8BとCはオーバーヘッドコンベヤにおいて隙間Pを仕舞う仕切板の例、図8Dはオーバーヘッドコンベヤにおいて隙間Pを仕舞うブラシシールによる例である。同図中、下記の本発明と同じ符号は援用しているが、符号Sは仕切板、符号Bはブラシシールをそれぞれ示している。
【0003】
前記の仕切り板の技術として、例えば下記特許文献1には、同文献1の符号を援用すると、ハンガロッド11Aの中間にある垂直部分にほぼ長方形のシール板13が固定又はその重心部分で前後方向に多少の自由度が与えられて支持され、シール板13はその前後端で互いに順次重なってほぼ連続の面を形成するように取り付けられ、処理空間の上部には連続したシール板13を左右両側から取り囲むようにしたシール板収納室6が設けられている。このシール板収納室6のスリット部を構成する上下左右の板及びシール板13の左右両側によりシール性を向上するためのラビリンスが形成された、コンベヤ部に連続したシール板を用いた塗装装置が開示されている(同文献1の請求項1、図1図2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平6-277577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来の仕切り板SやブラシシールBを設けることにより、隙間Pを閉じる手段は、破損、経年劣化等により全体を更新する必要がある上、効率が悪い。
特に、図9に詳しく図示したブラシシールBによる場合、経年使用すると、図10に搬送コンベヤ1の上方部の様子を示したように、ブラシシールBの上方や前後方向に当該ブラシが折曲がるように変形してしまう。その結果、生じた隙間Pから塗装設備付帯装置2内での処理、例えば塗装ミストの上方への飛散が生じ、問題となっている。
したがって、本発明は上記課題に鑑みて案出されたものであり、その目的は、搬送コンベヤにおけるスリット状開口部に、隙間なく仕舞板を配列し、必要な部分のみ仕舞板を開くことで隙間の最小化を実現し、作業環境の保全を図った搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明は、塗装ラインや加工ラインの搬送コンベヤ1において、処理物たるワークWが各塗装設備付帯装置2内に搬送される際、搬送用ハンガー3A又は搬送治具3Bと塗装設備付帯装置との干渉回避用に、前記塗装設備付帯装置2のフレーム20に設けられた搬送軌跡上のスリット状開口部4を仕舞う手段であって、
(a)ヒンジ型の仕舞板5が、前記スリット状開口部4の全長に亘って隙間なくチドリ状に複数配設され、
(b)前記搬送用ハンガー3A又は搬送治具3Bに取り付けられたアタッチメント8が、前記搬送コンベヤ1の動力により進行方向Kに前記仕舞板5を当接するにしたがって、前記仕舞板5が順次持ち上げられて開き、
(c)前記アタッチメント8が通過した後には、前記ヒンジ型の仕舞板5が自重で閉じられ、前記スリット状開口部4の開口状態が最小限に抑えられる構成であること、
を特徴とする、搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板である。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記ヒンジ型の仕舞板5が、内向きに先鋭する三角形状部50に形成されており、
隣り合う複数の前記ヒンジ型の仕舞板5が、チドリ状に接近して配設されることにより、前記スリット状開口部4の閉じ状態が維持される構成であること、
を特徴とする、請求項1に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板である。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記内向きに先鋭する三角形状部50の仕舞板5の基部51に、四角形状の拡張基部52がつづいて形成されていること、
を特徴とする、請求項2に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板である。
【0009】
請求項4に記載した発明は、前記三角形状部50の仕舞板5の基部51が、ヒンジピン6を介してヒンジベース部7に回動自在に取り付けられていること、
を特徴とする、請求項2に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板である。
【0010】
請求項5に記載した発明は、前記三角形状部50の仕舞板5の四角形状の拡張基部52が、ヒンジピン6を介してヒンジベース部7に回動自在に取り付けられていること、
を特徴とする、請求項3に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板である。
【0011】
請求項6に記載した発明は、前記塗装設備付帯装置2のフレーム20における前記スリット状開口部4の近傍に固定レール9が設けられ、
前記ヒンジ型の仕舞板5の前記基部51又は拡張基部52が、前記ヒンジベース部7を介してチドリ状になるように前記固定レール9に配設されていること、
を特徴とする、請求項1又は2又は3又は4又は5に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板である。
【0012】
請求項7に記載した発明は、前記アタッチメント8が、円錐形状等の先鋭形状80に形成されていること、
を特徴とする、請求項1に記載した搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板によれば、搬送コンベヤのヒンジ型の仕舞板が、スリット状開口部の全長に亘って隙間なくチドリ状に複数配設され、搬送用ハンガーや搬送治具に取り付けられたアタッチメントが、搬送コンベヤの動力により進行方向に仕舞板を当接するにしたがって、仕舞板が順次持ち上げられて開き、アタッチメントの通過後は、ヒンジ型の仕舞板が自重で閉じられるので、必要な部分のみを開くことでスリット状開口部の開口状態が最小限に抑えられ、高品質な仕舞板の耐久性ある使用を実現し、ワーク処理効率の向上・作業環境の保全に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板を示した斜視図である。
図2】アタッチメントが仕舞板に当接して仕舞板が順次持ち上げられて開く様子を示した正面図である。
図3】Aは、仕舞版の平面図(上図)と側面図(下図)、Bは、ヒンジピンの平面図(上図)と側面図(下図)、Cは、ヒンジベース部の平面図(上図)と側面図(下図)である。
図4】ヒンジベース部が取り付けられた仕舞版を示した平面図(左方上図)と側面図(左方下図)と側面図(右方図)である。
図5】Aは、仕舞版を示した部分平面図、Bは、Aにおける仕舞板の開閉状況を示した正面図である。
図6】搬送用ハンガーに取り付けられたスリット仕舞板を備えた搬送コンベヤを示した平面図(左方上図のA)と、側面図(左方下図のB)と、正面図(右方図のC)である。
図7】搬送治具に取り付けられたスリット仕舞板を備えた搬送コンベヤを示した平面図(左方上図のA)と、側面図(左方下図のB)と、正面図(右方図のC)である。
図8】従来例を示しており、Aはフロアコンベア、Bはオーバーヘッドコンベヤ、Cは異なるオーバーヘッドコンベヤ、Dは更に異なるオーバーヘッドコンベヤを正面方向から示した説明図である。
図9】Aは、従来のブラシシールを用いたオーバーヘッドコンベヤを正面方向から示した全体図と、BはAのブラシシール部分を中心に示した部分拡大図である。
図10】従来のブラシシールを用いたオーバーヘッドコンベヤを上方から示した斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板の好適な実施形態を、以下図面にしたがって説明する。
このスリット仕舞板は、塗装ラインや加工ラインの搬送コンベヤ1において、処理物たるワークWが各塗装設備付帯装置2(前処理装置、塗装ブース、乾燥炉、加工機など)内に搬送される際、搬送用ハンガー3A又は搬送治具3Bと前記塗装設備付帯装置2との干渉を回避するために、各塗装設備付帯装置2のフレーム20に設けられた搬送軌跡上のスリット状の開口部4を最小限に開くものである。
【0016】
図6のようなコンベヤチェン13に吊設されたハンガー3Aに接続された二次ハンガー15(図示省略のワークW)が通過する際や、図7のような搬送治具3Bのコンベヤフレーム14に設けられたコンベヤチェン13において起立されたワークハンガー15’(図8A参照)が進行する際に、前記二次ハンガー15やワークハンガー15’が通過するスリット状開口部4を形成する前記塗装設備付帯装置2のフレーム20に設けられた仕舞板5により、スリット状開口部4を通常は閉じ、前記通過時にのみ開く構造である。
すなわち、搬送用ハンガー2等に取り付けられたアタッチメント8が、搬送コンベヤ1の動力により当該仕舞板5を当接するにしたがって順次、仕舞板5が上方に持ち上げられるように開き、アタッチメント8の通過後は、ヒンジ型の仕舞板5が自重で自動的に原位置に仕舞って閉じられる構成である。
前記塗装設備付帯装置2のフレーム20における前記スリット状開口部4の近傍に固定レール9が設けられている。
また、前記搬送用ハンガー3A又は搬送治具3Bには、予め円錐形状等の先鋭形状に形成されたアタッチメント8が設けられている。このアタッチメント8は、搬送速度、搬送レベルを調整し、最適な位置に調整されている。
【0017】
本スリット仕舞板は、図4に示したようにヒンジ型で構成されている。
具体的には、分解した図3に示したように、仕舞板5は、三角形状部50の仕舞う部分が、ヒンジベース部7とヒンジピン6を介して回動自在にピン連結されている。
仕舞板5は、全体形状が三角形状で、内向きに先鋭する三角形状部50に形成されており(図3A)、前記三角形状部50の基部51に、四角形状の拡張基部52がつづいて一体的に形成されており、前記拡張基部52の基部の中央に挿通孔を有する接続凸部53を備えている。但し、図示を省略するが、四角形状の拡張基部52を形成せずに、三角形状部50の仕舞板5の基部51のみで実施することも可能である。
一方、ヒンジベース部7は、図3Cに示したように、ボルト孔70aを2箇所有するベース板70の内端側の内端は、中央が切欠されたような凹部71に形成された両端部に、挿通孔を有する接続端部72をそれぞれ備えている。
よって、前記仕舞板5の拡張基部52の接続凸部53が、ヒンジピン6を介してヒンジベース部7の接続端部72に回動自在に取り付けられている。すなわち、板状のヒンジベース部7の下に、仕舞板5の下方への回動を阻止するストッパプレート10を配置し、上述の固定レール9に、ボルト12により、前記ナットプレート11を介して固定されている。
【0018】
上記構成の隣り合う複数のヒンジ型が、互いにその三角形状部50の先端が内向きなる配置で、その仕舞板5の基部51又は拡張基部52が、前記ヒンジベース部7を介して、装置2におけるスリット状開口部4の全長に亘り、必要な長さ分隙間なくチドリ状になるように、固定レール9に複数配設されている。よって、通常スリット状開口部4の閉じ状態が維持されている構成である(図1図5図7)。
したがって、図1図2に示したように、搬送用ハンガー2又は搬送治具3に取り付けられたアタッチメント8が、搬送コンベヤ1の動力により進行方向Kに仕舞板5を当接するにしたがって、仕舞板5が順次持ち上げられて開く。そして、アタッチメント8が通過した後には、ヒンジ型の仕舞板5が自重で閉じられ、スリット状開口部4の開口状態が最小限に抑えられている(図5B)。
【0019】
上述した本スリット仕舞板の機能的作用につい説明する。
(1)搬送コンベヤ1を運転することにより、搬送ハンガー3Aや搬送治具3Bが進行方向Kへ移動を開始する際に、ワークWを吊り下げる二次ハンガー15(搬送ハンガー3A)や搬送治具3B自体に取り付けたアタッチメント8が同時に移動する。
(2)その際、アタッチメント8が、仕舞板5を1枚ずつ跳ね上げることで、搬送ハンガー3A又は搬送治具3Bが通過する。
(3)仕舞板5は、アタッチメント8が跳ね上げる箇所以外はスリット状開口部4の隙間Pを塞いでいるため、塗装設備付帯装置2の内部又は外部からの空気、ミスト、蒸気、ゴミ物等の拡散を最小限に抑えることが可能となる。
(4)アタッチメント8は、円錐形状をしているため、搬送ハンガー3A又は搬送治具3Bが回転しても進行方向Kに対し一定に接触させることができる。また、搬送コンベヤ1が逆転しても同様の効果が得られる。
(5)搬送ハンガー3A又は搬送治具3Bが、通過後は自重にて仕舞板5が戻ることによりスリット開口部4の隙間を塞ぐことができる。
【0020】
以上、実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
【符号の説明】
【0021】
1 搬送コンベヤ
2 塗装設備付帯装置
20 フレーム
3A 搬送ハンガー
3B 搬送治具
4 スリット状開口部
5 仕舞板
50 三角形状部
51 基部
52 拡張基部(四角形状)
53 接続凸部(挿通孔)
6 ヒンジピン
7 ヒンジベース部
70 ベース板
70a ボルト孔
71 凹部
72 接続端部(挿通孔)
8 アタッチメント
9 固定レール
10 ストッパプレート
11 ナットプレート
12 ボルト
13 コンベヤチェン
14 コンベヤフレーム
15 二次ハンガー
15’ ワークハンガー
W ワーク(処理物)
K 進行方向
P 隙間
【要約】
【課題】搬送コンベヤにおけるスリット開口部に、隙間なく仕舞板を配列し、必要な部分のみを開くことで隙間の最小化を図った搬送コンベヤにおけるスリット仕舞板を提供する。
【解決手段】ヒンジ型の仕舞板5が、スリット状開口部4の全長に亘って隙間なくチドリ状に複数配設され、搬送用ハンガー3A又は搬送治具3Bに取り付けられたアタッチメント8が、搬送コンベヤ1の動力により進行方向Kに前記仕舞板5を当接するにしたがって、仕舞板5が順次持ち上げられて開き、アタッチメント8が通過した後には、ヒンジ型の仕舞板5が自重で閉じられ、スリット状開口部4の開口状態が最小限に抑えられる構成である。
【選択図】 図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10