IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東京ダイヤモンド工具製作所の特許一覧

<>
  • 特許-有気孔砥石、及びその製造方法 図1
  • 特許-有気孔砥石、及びその製造方法 図2
  • 特許-有気孔砥石、及びその製造方法 図3
  • 特許-有気孔砥石、及びその製造方法 図4
  • 特許-有気孔砥石、及びその製造方法 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】有気孔砥石、及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B24D 3/00 20060101AFI20240205BHJP
   B24D 3/28 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
B24D3/00 330F
B24D3/00 340
B24D3/00 310Z
B24D3/28
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020024551
(22)【出願日】2020-02-17
(65)【公開番号】P2021126753
(43)【公開日】2021-09-02
【審査請求日】2023-01-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000151357
【氏名又は名称】株式会社東京ダイヤモンド工具製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 信是
(72)【発明者】
【氏名】津田 政明
【審査官】マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2003/0157868(US,A1)
【文献】特開2002-331462(JP,A)
【文献】特開昭49-022692(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24D 3/00
B24D 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
砥粒と前記砥粒を保持する第1の結合剤とを含み、内部空洞を形成する外郭と、
前記外郭の外面を覆う被覆部と、
を備える、中空体と、
前記中空体を保持する第2の結合剤と、
を備える、有気孔砥石。
【請求項2】
前記第2の結合剤は、前記第1の結合剤とは異なる、
請求項1に記載の有気孔砥石。
【請求項3】
前記第2の結合剤は、少なくともレジンボンドを含む、
請求項1又は請求項に記載の有気孔砥石。
【請求項4】
砥粒と、第1の結合剤と、を混合することと、
少なくとも前記砥粒及び前記第1の結合剤を含む第1の混合物を、気孔材の外面に付着させることと、
前記第1の混合物が付着した前記気孔材を加熱して、前記気孔材を焼失させることにより、前記第1の混合物を含む外郭を形成することと、
前記外郭の外面を被覆材で覆うことと、
を含む、中空体を形成することと、
少なくとも前記中空体及び第2の結合剤を含む第2の混合物を、所定の型枠内に導入し、前記第2の混合物を加熱して硬化させることと、
を含む、有気孔砥石の製造方法。
【請求項5】
前記第1の結合剤とは異なる前記第2の結合剤から前記第2の混合物を形成すること、を含む、請求項4に記載の有気孔砥石の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気孔砥石、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、砥石の製造方法が開示されている。この製造方法では、砥石の製造工程において、砥石の構成物の一つとして耐熱性の微粉末を顆粒として添加する。そして、砥石仕上げ工程において、当該顆粒を脱落させることで気孔を形成する。特許文献2でも、砥石の製造方法が開示されている。この製造方法では、水溶性塩類の顆粒などを砥石に対して加え、当該砥石が使用時に水と接触することで、砥石に気孔を形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平3-32575号公報
【文献】特開平3-190670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び2の有気孔砥石では、加工物の研削を開始した当初(研削初期)において、有気孔砥石の切れ味が向上する。しかしながら、加工物の研削を進めていくにつれて(加工進捗)、砥粒が有気孔砥石から脱落(目こぼれ)するため、研削初期における砥石の性能を加工進捗においても維持することが難しかった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、研削能力を向上できる有気孔砥石、及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、砥粒と砥粒を保持する第1の結合剤とを含み、内部空洞を形成する外郭と、外郭の外面を覆う被覆部と、を備える、中空体と、中空体を保持する第2の結合剤と、を備える、有気孔砥石が提供される。
【0008】
また、実施形態によれば、砥粒と、第1の結合剤と、を混合することと、砥粒と第1の結合剤との第1の混合物を、気孔材の外面に付着させることと、第1の混合物が付着した気孔材を加熱して、気孔材を焼失させることにより、第1の混合物を含む外郭を形成することと、外郭の外面を被覆材で覆うことと、を含む、中空体を形成することと、中空体と第2の結合剤との第2の混合物を、所定の型枠内に導入し、第2の混合物を加熱して硬化させることと、を含む、有気孔砥石の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、研削能力を向上できる有気孔砥石、及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態に係る有気孔砥石の断面を示す概略図である。
図2図2は、実施形態に係る中空体の断面図を示す概略図である。
図3図3は、実施形態に係る中空体の製造方法のフローチャートを示す。
図4図4は、実施形態に係る有気孔砥石の製造方法のフローチャートを示す。
図5図5は、実施形態に係る中空体が被覆部により被覆される前の状態で示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明のある実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る有気孔砥石の断面を示す概略図である。図2は、実施形態に係る中空体の断面図を示す概略図である。有気孔砥石1は、中空体2と、中空体2を保持するマトリックス3と、を含む。
【0013】
中空体2は、外郭4と、外郭4により保持される砥粒5と、外郭4を覆う(被覆する)被覆部6を備える。中空体2では、外郭4により、内部空洞7が形成される。内部空洞7は、ある一例では、球状又は略球状である。後述するように、この場合、外郭4も、球殻又は略球殻状に形成される。すなわち、中空体2は、全体として、球状又は略球状に形成される。また、中空体2の平均粒径は、75μm以上800μm以下の範囲内であってもよい。
【0014】
外郭4は、結合剤(第1の結合剤)を含む。結合剤(ボンド)は、砥粒5を外郭4に保持する。第1の結合剤としては、例えば、レジンボンド、メタルボンド、ビトリファイドボンドが挙げられる。レジンボンドとしては、例えば、ラバー(スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等)ボンド、フェノールレジンボンド、エポキシレジンボンド、ポリイミドレジンボンドが挙げられる。メタルボンドとしては、例えば、Cu-Sn合金が挙げられる。ビトリファイドボンドとしては、例えば、ホウ珪酸ガラスボンド、アルミナシリケートガラスボンドが挙げられる。
【0015】
第1の結合剤は、後述するマトリックス3に含まれる結合剤(第2の結合剤)と異なる結合剤であってもよい。この場合、第1の結合剤の硬度(ビッカース硬さ(Hv))は、第2の結合剤の硬度に対して高いことが好ましい。また、第1の結合剤のヤング率(室温)は、第2の結合剤のヤング率に対して、高いことが好ましい。例えば、第1の結合剤のヤング率は、第2の結合剤のヤング率に対して、120%以上150%以下の範囲内であることが好ましい。ある一例では、第1の結合剤として、Cu-Sn合金を用いる。この場合、Cu-Sn合金の全体を基準として、Cuの質量%よりもSnの質量%が小さいことが好ましい。Cu-Sn合金の全体に対するSnの量は、30質量%以上50質量%以下の範囲内であることが好ましい。
【0016】
外郭4の厚さは、砥粒5の大きさに合わせて適宜調整することができる。外郭4の厚さは、砥粒5の平均粒径よりも大きいことが好ましい。ある一例では、外郭4の厚さは、10μm以上100μm以下の範囲内であってもよい。
【0017】
砥粒5は、特に限定されるものではないが、例えば、炭化ケイ素系砥粒、アルミナ系砥粒、超砥粒が用いられる。超砥粒としては、例えば、ダイヤモンド砥粒、立方晶窒化ホウ素(cBN)砥粒が挙げられる。第1の結合剤としてメタルボンドが用いられる場合、砥粒5は、金属で被覆された砥粒であることが好ましい。このような砥粒を用いることで、外郭4に含まれる第1の結合剤と砥粒5との密着性が向上し、砥粒5の脱落を防止できる。外郭4における砥粒5の含有率は、例えば、外郭4の全体積を基準として、10体積%以上40体積%以下であってよい。また、砥粒5の平均粒径は、3μm以上50μm以下の範囲内であってよい。中空体2の平均粒径に対する砥粒5の平均粒径の比率は、0.05以上0.1以下の範囲内であってよい。
【0018】
被覆部6は、被覆材を含む。前述のように、被覆部6は、外郭4の外面を被覆する。これにより、有気孔砥石1の製造時において、砥粒5が中空体2から脱落することを防止することができる。被覆材としては、例えば、常温架橋型の合成樹脂を用いることができる。常温架橋型の合成樹脂としては、例えば、酢酸ビニル系、アクリル系、塩化ビニル系等が挙げられる。
【0019】
外郭4及び被覆部6は、分散材等の添加剤をさらに含有していてもよい。添加剤としては、構造強度を増すために、骨材となる炭化ケイ素粉末、アルミナ粉末、ファイバー等が挙げられる。
【0020】
マトリックス3は、結合剤(第2の結合剤)を含む。マトリックス3は、第2の結合剤により、中空体2を保持する。ある一例では、第2の結合剤は、少なくともレジンボンドを含む。前述のように、第2の結合剤は、中空体2の外郭4に含まれる第1の結合剤と異なっていてもよい。本実施形態において、第2の結合剤の硬度は、第1の結合剤の硬度よりも低いことが好ましい。第2の結合剤としては、例えば、液状樹脂(常温、例えば25℃において液状)が挙げられる。液状樹脂としては、例えば、エポキシ系液状樹脂、アクリル系液状樹脂、フェノール系液状樹脂等が挙げられる。エポキシ系液状樹脂としては、例えば、ウレタン変性エポキシ樹脂等が挙げられる。アクリル系液状樹脂としては、例えば、スチレン変性アクリル樹脂等が挙げられる。フェノール系液状樹脂としては、例えば、キシレン変性フェノール樹脂等が挙げられる。
【0021】
マトリックス3は、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、チクソトロピック剤(チクソ剤)が挙げられる。チクソ剤は、増粘性と分散性とをマトリックス3に付与する。チクソ剤としては、例えば、セルロースナノファイバーが挙げられる。チクソ剤は、マトリックス3の全質量に対して、1質量%以下であってもよい。
【0022】
中空体2の量は、有気孔砥石1の全体積に対して、5体積%以上80体積%の範囲内であることが好ましく、10体積%以上40体積%以下の範囲内であることがより好ましい。
【0023】
次に、実施形態にかかる中空体の製造方法について説明する。図3は、実施形態に係る中空体の製造方法のフローチャートを示す。まず、第1の結合剤及び砥粒5を溶媒に加えて混合する(S1)。溶媒としては、例えば、エタノールが挙げられる。混合方法としては、一般的な方法を用いることができる。砥粒5は、第1の混合物の全体の体積を基準として、10体積%以上40体積%以下であることが好ましい。
【0024】
次に、砥粒5と第1の結合剤との混合物(第1の混合物)を、後述する気孔材の外面に付着させる(S2)。ある一例では、S1において得られた第1の混合物及び気孔材を、ナイロン製ポットに投入する。その後、所定時間、所定の回転数、例えば、15分、300rpmにおいて混合し、所定の温度、例えば、200℃以下で乾燥させる。これにより、S1において得られた混合物が、気孔材の外面に付着する。
【0025】
S2において用いる気孔材は、その表面に微細な凹凸が存在しており、多孔質構造を有する。気孔材は、球形又は略球形に形成される。気孔材としては、例えば、真球状架橋ポリメタクリル酸メチル等を用いることができる。気孔材の粒径は、50μm以上300μm以下であってよい。
【0026】
次に、S1において得られた第1の混合物が付着した気孔材と、気孔材に付着しなかった第1の混合物とを分ける(S3)。混合物の分離方法としては、一般的な方法を用いることができる。ある一例では、これらを、45μmの目開きの篩にかける。これにより、気孔材に付着していない第1の混合物をふるい落とし、S1により得られた第1の混合物が付着した気孔材を得る。
【0027】
次に、第1の混合物が付着した気孔材を焼結(焼成)し、気孔材に付着した第1の混合物を硬化させて外郭4を形成する(S4)。第1の混合物が付着した気孔材を、例えば、窒素雰囲気下、300℃以上で2時間加熱することで、第1の混合物を硬化させるとともに気孔材を焼結により焼失させる。すなわち、第1の混合物の硬化により外郭4が形成され、例えば図5に示すように、気孔材が焼失することにより内部空洞7が形成される。焼成容器としては、例えば、セラミックス製の容器を用いることができる。
【0028】
次に、外郭4の表面を被覆材により被覆し、被覆部6を形成する(S5)。被覆方法としては、表面を被覆材によりコーティングする。被覆材としては、上述した被覆材を用いることができ、例えば、常温架橋型の合成樹脂を用いることができる。これにより、中空体2が形成される。
【0029】
次に、実施形態にかかる有気孔砥石の製造方法について説明する。図5は、実施形態に係る有気孔砥石の製造方法のフローチャートを示す。まず、中空体2と結合剤(第2の結合剤)とを混合する(S11)。混合方法としては、一般的な方法を用いることができる。ある一例では、自転公転式ミキサーを使用することができる。中空体2としては、上述した中空体を用いることができる。第2の結合剤としては、上述した結合剤を用いることができる。中空体2は、混合物全体の体積に対して、60体積%以上80体積%以下の範囲内で加えられることが好ましい。
【0030】
なお、S11において、中空体2及び結合剤に加えて、添加剤を加えてもよい。この場合には、添加剤と結合剤(第2の結合剤)とをあらかじめ混合する。その後、この混合物に中空体2を加えた後、さらに混合する。
【0031】
次に、S11により得られた第2の混合物を、所定の金型に導入して加熱し、硬化させる(S12)。硬化させた第2の混合物の表面を、例えば、緑色炭化ケイ素系(GC)や白色アルミナ系(WA)成形用砥石により削り落とすことにより、有気孔砥石1が形成される。
【0032】
前述のように、本実施形態の有気孔砥石1において用いられる中空体2は、外郭4により内部空洞7が形成される。この場合、有気孔砥石1において、中空体2の内部空洞7は気孔として機能する。そのため、本実施形態の有気孔砥石1は、使用時において、有気孔砥石1と加工物との間で発生する熱を抑制することができる。
【0033】
また、本実施形態の有気孔砥石1において用いられる中空体2は、外郭4に砥粒5が含まれるとともに、マトリックス3に砥粒5が含まれない。すなわち、内部空洞7の周囲に砥粒5が集中して配置されている。そのため、本実施形態の有気孔砥石1は、加工物を、効率的に加工することができる。
【0034】
また、本実施形態の有気孔砥石1において用いられる中空体2は、外郭4の外面が被覆部6により被覆されている。マトリックス3にレジンボンドが用いられる場合、外郭4とマトリックス3との親和性よりも、被覆部6とマトリックス3との親和性の方が高い。そのため、本実施形態の有気孔砥石1は、マトリックス3が、中空体2を十分に保持することができる。
【0035】
また、本実施形態の有気孔砥石1において用いられる中空体2は、外郭4に第1の結合剤を含むとともに、第1の結合剤により砥粒5を保持する。この第1の結合剤の強度は、第2の結合剤の強度よりも高い。そのため、第1の結合剤は、第2の結合剤と比べて応力負荷(研削抵抗)に対する材料強度が大きく、保持力が高い。したがって、外郭4における砥粒5の保持力は高い。よって、本実施形態の有気孔砥石1を使用した場合、砥粒5が外郭4から脱離すること(目こぼれ)を防ぐことができる。
【0036】
また、本実施形態の有気孔砥石1において用いられる中空体2は、外郭4において、砥粒5の体積率が高い。そのため、本実施形態の有気孔砥石1を使用した場合、気孔の開口部と加工物との間で発生する極圧効果(切込み圧力)により、加工物に対する研削性を向上させることができる。
【0037】
また、本実施形態の有気孔砥石1では、中空体2に含まれる砥粒が第1の結合剤により適度に保持されている。そのため、有気孔砥石1は、適度な自生作用(目替わり)を発揮して、研削初期の性能を維持することができる。すなわち、本実施形態の有気孔砥石1では、砥粒の目こぼれを防ぐとともに、砥粒の目替わりができるため、研削初期の性能を維持することができる。
【0038】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。
以下、本出願の出願時の特許請求の範囲を付記する。
[付記1]
砥粒と前記砥粒を保持する第1の結合剤とを含み、内部空洞を形成する外郭と、
前記外郭の外面を覆う被覆部と、
を備える、中空体。
[付記2]
付記1に記載の中空体と、
前記中空体を保持する第2の結合剤と、
を備える、有気孔砥石。
[付記3]
前記第2の結合剤は、前記第1の結合剤とは異なる、
付記2に記載の有気孔砥石。
[付記4]
前記第2の結合剤は、少なくともレジンボンドを含む、
付記2又は3に記載の有気孔砥石。
[付記5]
砥粒と、第1の結合剤と、を混合することと、
少なくとも前記砥粒及び前記第1の結合剤を含む第1の混合物を、気孔材の外面に付着させることと、
前記第1の混合物が付着した前記気孔材を加熱して、前記気孔材を焼失させることにより、前記第1の混合物を含む外郭を形成することと、
前記外郭の外面を被覆材で覆うことと、
を含む、中空体の製造方法。
[付記6]
付記5に記載の中空体の製造方法によって前記中空体を形成することと、
少なくとも前記中空体及び第2の結合剤を含む第2の混合物を、所定の型枠内に導入し、前記第2の混合物を加熱して硬化させることと、
を含む、有気孔砥石の製造方法。
[付記7]
前記第1の結合剤とは異なる前記第2の結合剤から前記第2の混合物を形成すること、を含む、付記6に記載の有気孔砥石の製造方法。
【符号の説明】
【0039】
1…有気孔砥石、2…中空体、3…マトリックス、4…外郭、5…砥粒、6…被覆部、7…内部空洞。
図1
図2
図3
図4
図5