(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】断熱バックパックおよびその操作方法
(51)【国際特許分類】
A45F 3/04 20060101AFI20240205BHJP
F25D 11/00 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
A45F3/04 300
F25D11/00 101G
(21)【出願番号】P 2022535960
(86)(22)【出願日】2020-04-13
(86)【国際出願番号】 CN2020084403
(87)【国際公開番号】W WO2021114532
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-08-09
(31)【優先権主張番号】201911268056.4
(32)【優先日】2019-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522461826
【氏名又は名称】グローバル・ヘルスケア・エスジー・ピーティイー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GLOBAL HEALTHCARE SG PTE.LTD.
【住所又は居所原語表記】203 HENDERSON ROAD, #12‐13, HENDERSON INDUSTRIAL PARK, SINGAPORE 159546, REPUBLIC OF SINGAPORE
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】ショウ,ミン・チエン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ケン・リャン
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲紅▼金
【審査官】須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110150836(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0139757(US,A1)
【文献】特開2015-212612(JP,A)
【文献】中国実用新案第208278667(CN,U)
【文献】中国実用新案第2624693(CN,Y)
【文献】特開平08-313136(JP,A)
【文献】特開2016-124706(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45F 3/04
A45F 3/10
A45F 3/16-3/20
F25D 11/00
F25D 9/00
F25B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、一つ以上のアダプタアセンブリとを備え、前記本体の内部には断熱収容キャビティが設けられ、接続穴が前記本体に形成され、前記接続穴が前記断熱収容キャビティと連通し、前記アダプタアセンブリが、前記接続穴に挿入され、前記アダプタアセンブリが、固定フレームと、密閉スクリーンと、リセットアセンブリとを備え、前記密閉スクリーンの外周には、外側に突出した密閉ストリップが設けられ、接続凹部および第一の貫通凹部が前記固定フレーム内に形成され、前記第一の貫通凹部は前記断熱収容キャビティに接続され、前記密閉スクリーンは前記リセットアセンブリに接続され、前記アダプタアセンブリが外部の冷却装置と接続されている場合、前記接続凹部が前記第一の貫通凹部と連通するように、前記密閉スクリーンは、前記断熱収容キャビティの内部に近接するように動き、前記アダプタアセンブリが前記外部の冷却装置に接続されていない場合には、前記密閉スクリーンは、前記断熱収容キャビティの内部から離れるように動き、前記密閉ストリップは、前記接続凹部と前記第一の貫通凹部の間の連通を避けるために、前記接続凹部の下端に当接することを特徴とする断熱バックパック。
【請求項2】
前記固定フレームは、フレーム体と、前記フレーム体の内部に接続されているフックと
を備え、前記フックは前記リセットアセンブリに接続され、前記接続凹部および前記第一
の貫通凹部は前記フレーム体内に形成され、前記フレーム体は前記接続穴に当接し、前記
フックは、前記第一の貫通凹部の内壁に配置されることを特徴とする請求項1に記載の断
熱バックパック。
【請求項3】
前記リセットアセンブリは、接続ディスクおよび伸縮ばねを備え、前記接続ディスクは
前記フックに接続され、前記伸縮ばねの下端は前記接続ディスクに接続され、前記伸縮ば
ねの上端は前記密閉スクリーンに接続され、前記接続ディスクは前記接続穴に当接するこ
とを特徴とする請求項2に記載の断熱バックパック。
【請求項4】
前記接続ディスクの上端は、接続リングを形成するように上方へ延在し、前記接続リン
グ内には複数の係合凹部が設けられ、前記フックは前記係合凹部に接続されることを特徴
とする請求項3に記載の断熱バックパック。
【請求項5】
固定シートが前記接続ディスクの外端に接続され、前記固定シートが前記接続穴の外端
に当接し、挿入穴が前記固定シート内に形成され、前記挿入穴に前記接続ディスクが挿入
されることを特徴とする請求項4に記載の断熱バックパック。
【請求項6】
前記挿入穴の内壁には、内側に突出している複数の接続ブロックが設けられ、前記接続
ブロックが前記フレーム体に接続され、第二の貫通凹部が、隣接する前記接続ブロック間
に形成され、前記第一の貫通凹部と、前記第二の貫通凹部と、前記断熱収容キャビティと
は互いに連通していることを特徴とする請求項5に記載の断熱バックパック。
【請求項7】
コネクタが、前記密閉スクリーンの上端に接続され、前記コネクタが接続チューブを備
え、棒状溝が前記接続チューブの側壁に形成され、シールシートが、前記密閉スクリーン
に近接する一端において前記接続チューブに配置されることを特徴とする請求項6に記載
の断熱バックパック。
【請求項8】
請求項7に記載の断熱バックパックが関与する、前記断熱バックパックの操作方法であ
って、
前記断熱バックパックが初期状態にある場合、前記伸縮ばねは元の長さを維持し、前記
密閉スクリーンは、前記伸縮ばねの作用により、前記接続凹部が前記第一の貫通凹部と連
通しないように前記接続凹部と前記第一の貫通凹部の連通位置にあるように前記密閉スト
リップを駆動することと、
前記断熱バックパックを冷却する必要がある場合、前記外部の冷却装置が前記接続凹部
に接続され、前記外部の冷却装置は冷気を供給し、前記密閉スクリーンが前記冷気に作用
され、その結果、前記密閉スクリーンは、前記断熱収容キャビティに近接するように動き
、前記伸縮ばねが圧縮され、前記接続凹部は前記第一の貫通凹部と連通し、その結果、前
記冷気は、前記接続凹部、前記第一の貫通凹部、および前記第二の貫通凹部の各々を順に
通過した後、冷却のために前記断熱収容キャビティに入ることと、
を含むことを特徴とする断熱バックパックの操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、201911268056.4という出願番号を有する、2019年12月11日に出願された中国特許出願に基づいており、および該出願の優先権を主張するものであり、該出願の内容全体は、参照によって本願明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
本出願は、断熱システムに関し、特に断熱バックパックおよびその操作方法に関する。
【背景技術】
【0003】
断熱バッグは、野外ピクニックまたは日常生活のいずれかに用いられ、また、さまざまな食べ物を収容し、および食べ物の温度および新鮮さを保つのに用いられており、バッグは、アウトドアバッグの一つに属する。現在の断熱バッグにおいて、断熱しようとする物は断熱バッグに入れられるが、断熱されている物の温度は時間の経過とともにゆっくりと上昇することになり、その結果、長時間断熱することができない。温度維持を実現するために、冷却が必要な物をバッグから取出してた冷蔵庫に入れなければならない。このため断熱バッグは、操作するのに使い勝手が良くなく、急を要する状況には適用できない。
【0004】
そのため、迅速な冷却を実現し、およびバックパックから製品を取出すことなく断熱効果を実現することができる新たなバックパックをデザインする必要がある。バックパックは、急を要する状況に適用することができ、および操作するのが容易である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願は、従来技術における欠点を克服する断熱バックパックおよびその操作方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的のために、本出願は、以下の技術的スキームについて言及し、すなわち、断熱バックパックは、本体と、一つ以上のアダプタアセンブリとを含み、この場合、本体の内部には断熱収容キャビティが設けられ、接続穴が本体に形成され、接続穴が断熱収容キャビティと連通し、アダプタアセンブリは、接続穴に挿入され、アダプタアセンブリは、固定フレームと、密閉スクリーンと、リセットアセンブリとを含み、密閉スクリーンの外周には、外側に突出した密閉ストリップが設けられ、接続凹部および第一の貫通凹部が固定フレームに形成され、第一の貫通凹部は断熱収容キャビティに接続され、密閉スクリーンはリセットアセンブリに接続され、アダプタアセンブリが外部の冷却装置と接続されている場合、接続凹部が第一の貫通凹部と連通するように、密閉スクリーンは、断熱収容キャビティの内部に近接するように動き、アダプタアセンブリが外部の冷却装置に接続されていない場合には、密閉スクリーンは、断熱収容キャビティの内部から離れれるように動き、密閉ストリップは、接続凹部と第一の貫通凹部の連通を避けるために、接続凹部の下端に当接する。
【0007】
さらなる技術的スキームとして、固定フレームは、フレーム体と、フレーム体に接続されているフックとを含み、フックはリセットアセンブリに接続され、接続凹部および第一の貫通凹部はフレーム体に形成され、フレーム体は接続穴に当接し、フックは、第一の貫通凹部の内壁に配置されている。
【0008】
追加的な技術的スキームとして、リセットアセンブリは、接続ディスクおよび伸縮ばねを含み、接続ディスクはフックに接続され、伸縮ばねの下端は接続ディスクに接続され、伸縮ばねの上端は密閉スクリーンに接続され、接続ディスクは接続穴に当接する。
【0009】
さらなる技術的スキームとして、接続ディスクの上端は、接続リングを形成するように上方へ延在し、接続リングの内部には複数の係合凹部が設けられ、フックは係合凹部内で接続されている。
【0010】
追加的な技術的スキームとして、固定シートが接続ディスクの外端に接続され、固定シートが接続穴の外端に当接し、挿入穴が固定シートに形成され、接続ディスクが挿入穴に挿入されている。
【0011】
さらなる技術的スキームとして、挿入穴の内壁には、内側に突出している複数の接続ブロックが設けられ、接続ブロックはフレーム体に接続され、第二の貫通凹部が隣接する接続ブロック間に形成され、第一の貫通凹部と、第二の貫通凹部と、断熱収容キャビティとは互いに連通している。
【0012】
追加的な技術的スキームとして、コネクタも密閉スクリーンの上端に接続され、コネクタは接続チューブを含み、棒状溝が接続チューブの側壁に形成され、シールシートが接続チューブの密閉スクリーンに近接する一端に配置されている。
【0013】
さらなる技術的スキームとして、温度表示スクリーンが本体に接続され、温度センサが、断熱収容キャビティ内に接続されている。断熱バックパックは、マスターコントロールチップU1をさらに含み、温度表示スクリーンおよび温度センサは、それぞれマスターコントロールチップU1に接続されている。
【0014】
追加的な技術的スキームとして、マスターコントロールチップU1は、AT89C2051というモデルを有している。
【0015】
本出願は、断熱バックパックが用いられている、断熱バックパックの操作方法をさらに提供する。操作方法は以下のことを含む。
【0016】
断熱バックパックが初期状態にある場合、伸縮ばねは元の長さを維持し、密閉スクリーンは、伸縮ばねの作用により、接続凹部と第一の貫通凹部の連通位置に配置されるように密閉ストリップを駆動し、その結果、接続凹部は第一の貫通凹部と連通していない。
【0017】
断熱バックパックを冷却する必要がある場合、外部の冷却装置が接続凹部に接続され、外部の冷却装置は、密閉スクリーンに作用する冷気を供給し、その結果、密閉スクリーンは、断熱収容キャビティに近接するように動いて伸縮ばねを圧縮し、そして接続凹部は第一の貫通凹部と連通し、その結果、冷気は、接続凹部、第一の貫通凹部、および第二の貫通凹部の各々を順に通過した後、冷却のために断熱収容キャビティに入る。
【発明の効果】
【0018】
従来技術と比較すると、本出願は、有益な効果を有し、すなわち、接続穴が本体に形成されており、アダプタアセンブリが接続穴に挿入され、密閉スクリーンと、密閉ストリップと、伸縮ばねとによって、接続凹部は第一の貫通凹部と連通し又は隔離され、断熱収容キャビティの内部を外部の冷却装置によって冷却する必要がある場合には、外部の冷却装置から出力された冷気が密閉スクリーンに作用し、その結果、密閉ストリップは、接続凹部と第一の貫通凹部の連通位置から離され、このことが冷気を断熱収容キャビティに入れさせ、あるいは、密閉ストリップは、断熱収容キャビティを密封するように、接続凹部と第一の貫通凹部の連通位置に密閉配置され、このことが、断熱効果を実現すると同時に、断熱収容キャビティから製品を取出す必要のない迅速な冷却を実現する。断熱バックパックは、急を要する状況に適用することができ、そして操作するのが容易である。
【0019】
本出願を、図面および実施形態を参照してさらに説明する。
【0020】
本出願の実施形態の技術的スキームをより明確に説明するために、実施形態に関する説明に必要な図面を簡単に紹介し、言うまでもなく、以下の説明における図面は、本出願のいくつかの実施形態であり、また、当業者は、創造的労働を要することなく、それらの図面に従って他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本出願の一つの実施形態において記載された、断熱バックパックを示す三次元構造概略図を示す。
【
図2】本出願の一つの実施形態において記載された、断熱バックパックを示す分解図を示す。
【
図3】本出願の一つの実施形態において記載された、冷却状態の断熱バックパックを示す左から見た図を示す。
【
図4】本出願の一つの実施形態において記載された、アダプタアセンブリを示す三次元構造概略
図Iを示す。
【
図5】本出願の一つの実施形態において記載された、アダプタアセンブリを示す三次元構造概略
図IIを示す。
【
図6】本出願の一つの実施形態において記載された、アダプタアセンブリを示す分解図を示す。
【
図7】本出願の一つの実施形態において記載された、アダプタアセンブリを示す断面
図Iを示す。
【
図8】本出願の一つの実施形態において記載された、アダプタアセンブリを示す断面
図IIを示す。
【
図9】本出願の別の実施形態において記載された、アダプタアセンブリを示す三次元構造概略図を示す。
【
図10】本出願の一つの実施形態において記載された、断熱バックパックの回路を示す概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本出願の目的、技術的スキームおよび利点をより明らかにするために、本出願を図面および実施形態を参照してさらに詳細に説明する。
【0023】
以下のことは、本出願の実施形態における図面を参照して、本出願の実施形態における技術的スキームを明確かつ完全に説明しており、また明らかに、記載されている実施形態は、本出願のすべての実施形態ではなく、一部にすぎない。本出願における実施形態に基づいて、創造的労働を伴わずに当業者によって得られた他のすべての実施形態は、本出願の保護範囲に属する。
【0024】
本出願の説明においては、「中央(center)」、「長手方向(longitudinal)」、「横方向(lateral)」、「長さ(length)」、「幅(width)」、「厚さ(thickness)」、「上方(upper)」、「下方(lower)」、「前方(front)」、「後方(rear)」、「左(left)」、「右(right)」、「垂直方向の(vertical)」、「水平方向の(horizontal)」、「上部(top)」、「底部(bottom)」、「内側(inner)」、「外側(outer)」、「時計回りの(clockwise)」、「反時計回りの(counter-clockwise)」等の用語によって示されている方向関係または位置関係は、図面に示されている方向関係または位置関係であり、示されている装置または構成要素を、特定の方向にしなければならないか、または、特定の方向で構成および作動させなければならないことを示さないかまたは意味しないように、本出願を都合良く説明しおよび説明を簡単にするためだけに採用されていることを理解すべきであり、したがって、本出願に対する限定として理解すべきではない。
【0025】
また、「第一の(first)」および「第二の(second)」という用語は、単に便宜的に用いられているにすぎないが、示されている技術的形状構成の数を示す相対的な重要性または暗示性を示すかまたは意味するものと解釈すべきではない。したがって、「第一の」および「第二の」を定義する形状構成は、明確にまたは暗に、一つ以上の形状構成を含んでもよい。特段の断りのない限り、「複数の(a plurality of)」は、本出願の説明において二つ以上を示す。
【0026】
本出願においては、特段の断りのない限り、「取付ける(install)」、「連結する(link)」、「接続する(connect)」、「固定する(fix)」という用語およびその他の用語は、幅広く理解すべきである。例えば、用語は、接続を指してもよく、および取外し可能な接続または完全な接続も指してもよい。用語は、機械的接続を指してもよく、および電気的接続も指してもよい。用語は、直接的接続を指してもよく、媒体を介した間接的接続を指してもよく、および二つの要素における連通、または、二つの要素間の相互作用を指してもよい。当業者の場合、本出願におけるこれらの用語の具体的な意味は、具体的な条件に従って理解することができる。
【0027】
本出願においては、特段の断りのない限り、第一の形状構成が第二の形状構成の「上に(on)」または「下に(below)」ある位置は、第一の形状構成と第二の形状構成の直接的接触を指すことができ、および直接的接触ではなく、追加的な形状構成による第一の形状構成と第二の形状構成との接触も指すことができる。さらに、第一の形状構成が、第二の形状構成の「上に(on)」、「上方に(above)」あり、および形状構成を「覆って(over)」いる位置は、第一の形状構成が第二の形状構成を覆っているかまたは上方にある位置を指すことができ、または単に、第一の形状構成の水平方向の高さが、第二の形状構成の水平方向の高さよりも大きいことを示しているにすぎない。第一の形状構成が第二の形状構成の「下に(under)」、「下部に(below)」および「真下に(underneath)」ある位置は、第一の形状構成が第二の形状構成の真下または斜め下にある位置を指すことができ、または単に、第一の形状構成の水平方向の高さが、第二の形状構成の水平方向の高さよりも小さいことを示しているにすぎない。
【0028】
本明細書の説明において、「一つの実施形態(one embodiment)」、「いくつかの実施形態(some embodiments)」、「実施例(example)」、「特定の実施例(specific example)」、「いくつかの実施例(some examples)」等の参照用語の説明に関しては、実施形態または実施例と組合せて記載されている具体的な形状構成、構造、材料または特徴が、本出願の少なくとも一つの実施形態または実施例に含まれていることを意味する。本明細書において、上記の用語の概略的な説明は、必ずしも同じ実施形態または実施例を指すものと解釈すべきではない。また、記載されている具体的な形状構成、構造、材料または特徴は、適切な方法で任意の一つ以上の実施形態または実施例において組合せてもよい。さらに、当業者は、本明細書に記載されている異なる実施形態または実施例を統合しまたは組合せてもよい。
【0029】
図1~
図10に示すような実施形態の場合、実施形態によって提供される断熱バックパックは、屋内または野外で用いることができ、急を要する状況においても用いることができる。使用時に、断熱バックパックは、直接持って行くことができ、このことは便利でありかつ迅速であり、また、断熱バックパック内の製品を冷却する必要がある場合、製品は、断熱バックパックから取出すことなく、断熱バックパック内で迅速かつ便利に冷却することができる。
【0030】
図1~
図3を参照すると、断熱バックパックは、本体10およびアダプタアセンブリ30を含み、本体10の内部には断熱収容キャビティ102が設けられ、接続穴101が本体10に形成され、接続穴101が断熱収容キャビティ102と連通し、これによって外部の冷却装置が断熱収容キャビティ102と連通することができ、断熱収容キャビティ102内の製品を冷却するために、製品を取出す必要はない。
【0031】
さらに、
図4を参照すると、アダプタアセンブリ30は、接続穴101に挿入され、アダプタアセンブリ30は、固定フレームと、密閉スクリーン32と、リセットアセンブリとを含み、密閉スクリーン32の外周には、外側に突出した密閉ストリップ321が設けられ、接続凹部316および第一の貫通凹部312が固定フレームに形成され、第一の貫通凹部312は断熱収容キャビティ102に接続され、密閉スクリーン32はリセットアセンブリに接続され、アダプタアセンブリ30が外部の冷却装置と接続されている場合、接続凹部316が第一の貫通凹部312と連通するように、密閉スクリーン32は、断熱収容キャビティ102の内部に近接するように動き、アダプタアセンブリ30が外部の冷却装置に接続されていない場合には、接続凹部316と第一の貫通凹部312の間の連通を避けるために、密閉スクリーン32は、断熱収容キャビティ102の内部から離れるように動き、密閉ストリップ321は接続凹部316の下端に当接する。密閉スクリーン32がリセットアセンブリによって動くように駆動されることによって、接続凹部316が第一の貫通凹部312と連通および隔離することができ、このことにより、断熱収容キャビティ102内の製品の冷却または密閉を実現する。そのため、断熱バックパックは、シンプルな構造を有し、そして操作するのが容易である。
【0032】
接続凹部316は、第一の貫通凹部312の上端に配置され、接続凹部316の幅は、第一の貫通凹部312の幅よりも小さく、密閉ストリップ321の幅は、接続凹部316の幅よりも大きく、接続凹部316と第一の貫通凹部312は段のある溝として用いられ、密閉スクリーン32は、接続凹部316を密閉するように動いた後、接続凹部316に挿入することができ、密閉ストリップ321は、接続凹部316を密閉するために密閉スクリーン32の下半分の外端に配置され、それにより、冷却が外部の冷却装置によって実施されない場合に、第一の貫通凹部312が接続凹部316と連通しないときの気密性を改善し、断熱収容キャビティ102の断熱効果を確保することができる。
【0033】
一つの実施形態においては、
図6を参照すると、固定フレームは、フレーム体31と、フレーム体31に接続されているフックとを含み、フックはリセットアセンブリに接続され、第一の貫通凹部312および接続凹部316はフレーム体31に形成され、フレーム体31は接続穴101に当接し、フックは、リセットアセンブリがフックによって固定されるように、第一の貫通凹部312の内壁に配置されている。
【0034】
具体的には、間隔リング311がフレーム体31の周囲に配置され、間隔リング311が接続穴101の外端に当接し、その結果、フレーム体31は、接続穴101に当接し、リセットアセンブリは、フックとリセットアセンブリの接続によって固定される。
【0035】
一つの実施形態においては、
図6および
図7を参照すると、リセットアセンブリは、接続ディスク34および伸縮ばね35を含み、接続ディスク34はフックに接続され、伸縮ばね35の下端は接続ディスク34に接続され、伸縮ばね35の上端は密閉スクリーン32に接続され、接続ディスク34は接続穴101に当接する。
【0036】
接続ディスク34の直径は、接続ディスク34が、接続穴101の断熱収容キャビティ102に近接する一端に当接し、その結果、伸縮ばね35および密閉スクリーン32を、第一の貫通凹部312および接続凹部316内に配置できるように、接続穴101の直径よりも大きくなっている。
【0037】
一つの実施形態においては、
図6を参照すると、接続ディスク34の上端は、接続リング342を形成するように上方へ延在し、接続リング342の内部には複数の係合凹部341が設けられ、およびフックは係合凹部341内で接続される。係合凹部341はフックと接続され、その結果、接続ディスク34はフレーム体31と接続される。
【0038】
具体的には、複数の切欠き322が密閉ストリップ321に形成され、フックは、接続プレート314および逆フック部315を含み、接続プレート314は第一の貫通凹部312に接続され、逆フック部315は、接続プレート314の下端に接続され、接続プレート314は切欠き322内に配置され、逆フック部315は、密閉スクリーン32の動作中に接続ディスク34とフレーム体31の接続によって引き起こされる干渉を避けるために、係合凹部341に挿入される。
【0039】
実施形態において、切欠き322の数は四つであり、また、フックの数は四つである。
【0040】
一つの実施形態において、
図5を参照すると、固定シート33が接続ディスク34の外端に接続され、固定シート33が接続穴101の外端に当接し、挿入穴が固定シート33に形成され、挿入穴に接続ディスク34が挿入され、接続ディスク34に近接する、固定シート33の一方の側は円弧状になっており、円弧状のラジアンは、接続ディスク34の外側ラジアンと一致している。
【0041】
具体的には、挿入穴の内壁には、内側に突出している複数の接続ブロック331が設けられ、接続ブロック331はフレーム体31に接続され、第二の貫通凹部が、隣接する接続ブロック331間に形成され、そして、第一の貫通凹部312と、第二の貫通凹部と、断熱収容キャビティ102は、互いに連通している。
【0042】
さらに、フレーム体31の内部にも接続カラム313が設けられ、接続カラム313は第一の貫通凹部312内に配置され、かつ、接続カラム313は接続ブロック331に接続され、固定シート33の直径は、接続穴101の直径よりも大きく、挿入穴の直径は、接続穴101の直径よりも大きく、接続ブロック331は挿入穴に当接することができ、その結果、接続ディスク34は接続穴101から離れず、このことが接続ディスク34の固定を実現する。接続カラム313は、ファスナーによって接続ブロック331に接続され、ファスナーは、限定するものではないが、ねじを含む。
【0043】
図7および
図8に示すように、急を要する状況においていつでも冷蔵製品を持ち出すことおよび断熱することができ、病院内で長期間、新鮮さを保ち、および断熱する必要がある製品の場合、製品の新鮮さを保持できない温度まで温度が低下したときは、
図7に示すように、冷風機のチューブオリフィスが接続凹部316に挿入され、そして、密閉スクリーン32が、密閉スクリーン32に対する冷気の作用下で、接続ディスク34に近接するように動くように駆動され、その結果、密閉ストリップ321が、接続凹部316と第一の貫通凹部312の連通位置から離れて、冷気は、接続凹部316と、第一の貫通凹部312と、第二の貫通凹部の各々を通過して、冷却のために断熱収容キャビティ102に入ることができる。さらに、
図8に示すように、冷却がまだ実施されていない場合、密閉スクリーン32は、接続凹部316と第一の貫通凹部312の連通位置を密閉し、その結果、断熱バックパック全体は断熱効果を実現する。急を要する状況においては、人は、外出する前に、断熱バックパックを迅速に持ち上げることができ、そして、野外での断熱のために、断熱バックパックを車両内に置くことができ、また、すぐに取出すこともできる。
【0044】
実施形態において、断熱収容キャビティ102の内部には、断熱層が設けられ、貫通穴が断熱層に形成され、貫通穴が接続穴101と連通しており、フレーム体31は、貫通穴および接続穴101に配置され、密閉スクリーン32および伸縮ばね35が取付けられた後に、固定シート33が固定される。断熱バックパックは、組み立ておよび分解するのが容易である。断熱層は、真空断熱および高密度発泡材料で作られている。
【0045】
一つの実施形態において、
図9を参照すると、コネクタも密閉スクリーン32の上端に接続され、コネクタは接続チューブ40を含み、棒状溝41が接続チューブ40の側壁に形成され、シールシート42が、接続チューブ40の密閉スクリーン32に近接する一端に配置されている。
【0046】
接続チューブ40は冷風機と接続され、冷風機が作動すると、接続チューブ40は、下方に動くように密閉スクリーン32を駆動し、その結果、棒状溝41と、接続凹部316と、第一の貫通凹部312と、第二の貫通凹部の各々が互いに連通し、冷気が接続チューブ40から、固定フレームによって断熱収容キャビティ102に供給され、冷風機が取り外されると、密閉スクリーン32は、密閉のために伸縮ばね35によって上方へ押し戻さされ、この状態では第一の貫通凹部312と接続凹部316と間が密閉されるので、迅速な冷却および断熱の効果を実現できる。
【0047】
図10を参照すると、温度表示スクリーン20が本体10に接続され、温度センサが断熱収容キャビティ102に接続されている。断熱バックパックは、マスターコントロールチップU1をさらに含み、温度表示スクリーン20および温度センサは、それぞれマスターコントロールチップU1に接続されている。
【0048】
具体的には、マスターコントロールチップU1は、AT89C2051というモデルを有している。
【0049】
断熱収容キャビティ102内の温度はいつでも検査され、温度が高いときは、保温する製品を冷やすことをユーザに知らせることができる。
【0050】
マスターコントロールチップU1はボタン型電池3Vにも接続され、マスターコントロールチップU1と温度センサは、作動するようにスイッチが入れられる。温度センサは、温度変化に伴って抵抗の値を変化させて、温度センサのピン2からマスターコントロールチップU1のピンP17、P16、P15、P14、P13、P12、P11およびP10まで抵抗R7、R6、R5、R4、R3、R2およびR1にわたって温度表示スクリーン20に断熱収容キャビティ102内の温度を表示し、それによって、断熱収容キャビティ102の温度をリアルタイムで検査する。
【0051】
実施形態において、温度センサは、DS1820というモデルを有し、温度表示スクリーン20は、限定するものではないが、DPY8型パルスセルディスプレイである。
【0052】
ショルダーストラップ11が、本体10の周囲に接続されており、また、持ち上げストラップ12が本体10の上端に接続されている。
【0053】
上記断熱バックパックによれば、接続穴101が本体10に形成されており、アダプタアセンブリ30が接続穴101に挿入され、密閉スクリーン32と、密閉ストリップ321と、伸縮ばね35とによって、接続凹部316は第一の貫通凹部312と連通および隔離し、断熱収容キャビティ102の内部を外部の冷却装置によって冷却する必要がある場合には、外部の冷却装置から出力された冷気が密閉スクリーン32に作用し、その結果、密閉ストリップ321は、接続凹部316と第一の貫通凹部312の連通位置から離され、このことが冷気を断熱収容キャビティ102に入れさせ、あるいは、密閉ストリップ321は、断熱収容キャビティ102を密封するように、接続凹部316と第一の貫通凹部312の連通位置に密閉配置され、このことが、断熱効果を実現すると同時に、断熱収容キャビティから製品を取出す必要のない迅速な冷却を実現する。断熱バックパックは、急を要する状況に適用することができ、および操作するのが容易である。
【0054】
一つの実施形態において、本出願はさらに、断熱バックパックが用いられる、断熱バックパックの操作方法を提供する。操作方法は、以下のことを含む。
【0055】
断熱バックパックが初期状態にある場合、伸縮ばね35は元の長さを維持し、密閉スクリーン32は、伸縮ばね35の作用により、接続凹部316が第一の貫通凹部312と連通しないように、接続凹部316と第一の貫通凹部312の連通位置に配置されるように密閉ストリップ321を駆動する。
【0056】
断熱バックパックを冷却する必要がある場合、外部の冷却装置が接続凹部316に接続され、外部の冷却装置は、密閉スクリーン32に作用する冷気を供給し、その結果、密閉スクリーン32は、断熱収容キャビティ102に近接するように動いて伸縮ばね35を圧縮し、および接続凹部316は第一の貫通凹部312と連通し、その結果、冷気は、接続凹部316、第一の貫通凹部312、および第二の貫通凹部の各々を順に通過した後、冷却のために断熱収容キャビティ102に入る。
【0057】
当業者は、上記断熱バックパックの操作方法の実施が、断熱バックパックの上記の実施形態に関連して記載されている可能性が有り、それらは、都合が良くかつ簡便な説明のために、本願明細書において繰り返し記載されていないことを明確に理解できる可能性があることを留意すべきである。
【0058】
これまでの説明は、単に、読者がより容易に理解するために、実施形態によって本出願の技術的内容をさらに説明することが意図されているにすぎないが、このことは、本出願の実施がそれらに限定されることを意味していない。本出願に従って行われるどのような技術的拡張または再創造も本出願の保護の範囲に入るはずである。本出願の保護範囲は、以下のクレームに追従すべきである。