(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 6/00 20060101AFI20240205BHJP
F21S 8/00 20060101ALI20240205BHJP
F21V 21/02 20060101ALI20240205BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240205BHJP
F21W 131/10 20060101ALN20240205BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240205BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20240205BHJP
【FI】
F21S6/00 410
F21S8/00 200
F21V21/02
F21V23/00 160
F21S6/00 120
F21W131:10
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
F21Y115:15
(21)【出願番号】P 2020087008
(22)【出願日】2020-05-18
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】志村 竜男
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第10168010(US,B1)
【文献】実開昭56-153002(JP,U)
【文献】韓国登録実用新案第20-0429712(KR,Y1)
【文献】米国特許第5337993(US,A)
【文献】実開昭60-150720(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/00 - 9/90
F21S 2/00 - 45/70
F21V 21/00 - 21/40
F21V 23/00 - 23/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源を有する灯具ユニットと、
前記灯具ユニットに取り付けられる基台と、を備え、
前記基台は、
設置面に載置可能な底部と、
前記底部の上部に設けられ、前記灯具ユニットが取り付けられる灯具ユニット取付部と、を有し、
前記底部は、設置面に埋め込まれる取付用ペグを挿入可能な貫通孔を有し、
前記貫通孔は、前記取付用ペグの断面形状に沿った形状を有
し、
前記灯具ユニットは、前記光源を覆う透光性のグローブを有し、
前記グローブにおいて最も設置面に近接する部分と設置面との間に前記基台の一部が配置される、照明器具。
【請求項2】
前記灯具ユニット取付部は、側面視において前記底部に対して交わるように角度を有して設けられた灯具ユニット支持部の先端側に設けられる、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記灯具ユニットに電力を供給する電力供給部材を有し、
前記灯具ユニットと前記電力供給部材との接続部分は、前記基台の底部よりも設置面から離れる位置に配置され、前記接続部分と前記底部との間に空間を有する、請求項1または請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記取付用ペグは、断面がV字状もしくはU字状の形状を有する杭本体を有する、請求項1から請求項
3の何れか一項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1において、地面に埋め込まれて立設可能な照明器具が開示されている。
【0003】
特許文献1に開示される照明器具は、金属製の本体部、及び地面に埋め込まれるスパイク部を備える。スパイク部は、本体部の底部に取り付けるための固定板を有する。
特許文献1の照明器具では、ねじ部材を用いて本体部の底部にスパイク部の固定板が取り付けられる。照明器具は、スパイク部を地面に埋め込むことで器具本体を立設することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の照明器具の場合には、本体部にスパイク部が取り付けられた状態のまま使用されるため、照明器具を仮置きする場合であっても、当該照明器具を設置するためには地面にスパイク部を埋め込む必要があった。そのため、使用者が設置場所に照明器具を仮置きすることが困難であった。また、スパイク部をねじ部材等で取り付ける必要があるため、部品点数の増加を招いていた。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、設置場所に仮置き可能であって、部品点数の少ない照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
すなわち、本願に開示する照明器具は、
光源を有する灯具ユニットと、
前記灯具ユニットに取り付けられる基台と、を備え、
前記基台は、
設置面に載置可能な底部と、
前記底部の上部に設けられ、前記灯具ユニットが取り付けられる灯具ユニット取付部と、を有し、
前記底部は、設置面に埋め込まれる取付用ペグを挿入可能な貫通孔を有し、
前記貫通孔は、前記取付用ペグの断面形状に沿った形状を有し、
前記灯具ユニットは、前記光源を覆う透光性のグローブを有し、
前記グローブにおいて最も設置面に近接する部分と設置面との間に前記基台の一部が配置されるものである。
【0009】
本願に開示する照明器具において、
前記灯具ユニット取付部は、側面視において前記底部に対して交わるように角度を有して設けられた灯具ユニット支持部の先端側に設けられることが好ましい。
【0010】
本願に開示する照明器具において、
前記灯具ユニットに電力を供給する電力供給部材を有し、
前記灯具ユニットと前記電力供給部材との接続部分は、前記基台の底部よりも設置面から離れる位置に配置され、前記接続部分と前記底部との間に空間を有することが好ましい。
【0012】
本願に開示する照明器具において、
前記取付用ペグは、断面がV字状もしくはU字状の形状を有する杭本体を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、設置場所に仮置き可能であって、部品点数の少ない照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態に係る照明器具のグローブを切り欠いてグローブの内部を示す側面図。
【
図2】取付用ペグで固定されていない状態の照明器具を示す図であり、(A)は平面図、(B)は底部を下方から見た底面図。
【
図3】取付用ペグで固定されていない状態の照明器具を示す底面図。
【
図4】取付用ペグで固定されていない状態の照明器具を示す背面図。
【
図5】断面がV字状の形状を有する取付用ペグを示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は
図5(B)におけるA-A線断面図。
【
図6】断面がV字状の形状を有する取付用ペグによって固定された照明器具を示す平面図。
【
図7】断面がV字状の形状を有する取付用ペグによって固定された照明器具を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態に係る照明器具11について、
図1から
図7を用いて説明する。本実施形態に係る照明器具11は、いわゆるLED電球を光源とする照明器具である。照明器具11は、設置面G(例えば屋外の地面)に設置して使用することが可能である。以下の説明では、例えば
図1に示すように設置面Gに照明器具11を設置した場合を基準として、照明器具11の光を照射する側を照明器具11の照射面側とし、照射面側の反対側を照明器具11の背面側として説明する。また、
図1、
図4、及び
図7における上下方向を、照明器具11の「上下方向」として説明する。また、
図1、
図2、
図3、及び
図6における前後方向を、照明器具11の「前後方向」として説明する。また、上方から照明器具11等を見た状態を平面視とする。また、照明器具11等を側方から見た状態を側面視とする。
【0016】
図1に示すように、照明器具11は、灯具ユニット21、基台31、電力供給部材41、及び取付用ペグ51を主に備える。
【0017】
灯具ユニット21は、光を出射するためのものである。灯具ユニット21は、基台31に取り付けられる。灯具ユニット21は、光源22、ソケット23、基板24、スペーサ26、背面部材27、及びグローブ28を有している。
【0018】
光源22は、光を出射するものである。光源22は、ソケット23に螺合される。光源22は、グローブ28から照射面側に光が出射されるように設けられる。ソケット23は、基板24の照射面側の中央部に設けられる。基板24は、円形状の外形を有し、外周部がねじ等の取付部材により背面部材27に取り付けられる。基板24には、電力供給部材41に繋がる配線(図示せず)が接続される。光源22は、例えばLED(Light Emitting Diode)電球が用いられる。
なお、本実施形態では光源22としてLED電球を用いたが、光源の種類には特に限定はなく、他の光源を用いてもよい。例えば、表面実装型やチップオンボード型のLED素子、有機EL素子等を搭載した発光モジュールを用いてもよい。
また、本実施形態における基板24の外形形状は一例であって、円形状の他、矩形状等にすることもできる。
【0019】
基板24と背面部材27は、その間にスペーサ26が設けられ、所定の離間距離を有するように構成されている。
【0020】
背面部材27は、背面側が断面視凸円弧状であり、グローブ28の背面側の開口部を覆うようして、ねじ等の取付部材により基台31に取り付けられる。このように構成される灯具ユニット21は、全体として略球状となる。背面部材27は、背面側に基台31に取り付けられる部分である基台接続部27aを有する。基台接続部27aは、略台形状である。
【0021】
グローブ28は、光源22からの光を反射及び拡散させつつ、外部へ配光する透光性のものである。グローブ28は、背面側に円形状の開口部を有する略球状である。グローブ28は、光源22の照射面側を覆うようにして、ねじ等の取付部材により基板24に取り付けられる。
なお、本実施形態におけるグローブ28の形状は一例であって、略球状の他、有底円筒状、ドーム状や有底角筒状等にすることもできる。
【0022】
基台31は、灯具ユニット21を支持するものである。基台31は、底部32及び支持部35を有している。基台31は、灯具ユニット21を支持可能な耐久性を有する、鋼板等の金属材料を用いて形成されている。
なお、基台31は、機械的強度や耐久性が確保できる材料であれば、鋼板に限らず、その他の金属材料や樹脂材料、木材、もしくはそれらの組み合わせで形成することができる。
図2に示すように、以下の説明では、グローブ28において最も設置面Gに近接する部分を近接部分Aとする。近接部分Aは、
図1においてグローブ28の最も下方に配置される部分である。また、平面視において近接部分Aを通るとともに、照明器具11の前後方向に沿って延びる線を一点鎖線Bとする。
【0023】
底部32は、設置面Gに載置可能な形状を有する。
図1から
図3に示すように、本実施形態の底部32は、角部に面取り部が形成された平面視略三角形状の板状の部材である。底部32は、その角部の1つが、平面視において近接部分Aよりも底部32の前側に設けられる。また、底部32は、その角部の2つが、平面視において近接部分Aよりも(具体的には、背面部材27よりも)底部32の後側に設けられる。すなわち、近接部分Aと設置面Gの間に基台31の一部が配置されている。本実施形態において、底部32の前側の角部は、平面視で一点鎖線B上に設けられる。また、底部32の後側の角部は、平面視で一点鎖線Bに対して互いに対称に設けられる。また、底部32の前側の角部は、所定の寸法のR面取り部32aが設けられている。また、底部32の後側の角部は、所定の寸法のR面取り部32b・32bが設けられている。R面取り部32b・32bの間には、当該R面取り部32b・32bから連続して設けられる平面視凸円弧状の湾曲部32cが形成されている。底部32は、灯具ユニット21を支持可能な寸法及び配置となっている。本実施形態の底部32は、底部32の前後方向の寸法がグローブ28の前後方向の寸法よりもやや小さい。さらに、底部32の前端部がグローブ28の近接部分Aよりも前側に配置されている。このように底部32を構成することによって、後述する照明器具11を設置するために必要な面積を後側に十分に確保しながら、底部32をコンパクトに作製することができる。これにより、照明器具11のコンパクト化が図れる。また、底部32を平面視略矩形状に形成するよりも、照明器具11を前方向から見たときに、底部32がグローブ20の陰となり、基台31の存在が目立ちにくくなる。
なお、本実施形態における底部32の形状は一例であって、平面視略三角形状の他、平面視略矩形状、平面視多角形状、平面視円形状等にすることもできる。
【0024】
底部32は、取付用ペグ51を挿入可能な貫通孔33を有する。貫通孔33は、底部32の後側に配置されるペグ対応孔部33aを有する。本実施形態の貫通孔33は、ペグ対応孔部33aに連なって底部32の前側に向かって延出する器具組み立て用孔部33bを組み合わせた形状で形成される。ペグ対応孔部33aは、取付用ペグ51を挿入し、当該取付用ペグ51により設置面Gに対して照明器具11を固定するためのものである。器具組み立て用孔部33bは、底部32の底面側からドライバ等の工具を通して、灯具ユニット21と基台31を固定するねじ部材に対して締緩作業を行うためのものである。ペグ対応孔部33aは、取付用ペグ51の断面形状(
図5(C)参照)に沿った形状を有する。本実施形態において、ペグ対応孔部33aは、底部32の後側に向かって幅(一点鎖線Bに対して平面視直交方向の寸法)が拡大する平面視略三角形状の孔部33cと、当該孔部33cに対して底部32の後側に一定幅で連なる平面視略矩形状の孔部33dで構成されている。孔部33dを設けることにより、灯具ユニット21と基台31とをねじ部材にて固定する際に、底部32による工具への干渉を抑止して固定作業をしやすくする。また、孔部33dを設けることで、取付用ペグ51の挿入に用いる三角形状の孔部33cを適正な位置に、且つ取付用ペグ51による照明器具11の固定のため必要なサイズに設けながらも、灯具ユニット21と基台31との固定作業のしやすさを確保する。これにより、取付用ペグ51及び当該取付用ペグ51に対応する三角形状の孔部33cの必要以上な大型化を抑止する。器具組み立て用孔部33bは、一定幅で底部32の前側に向かって延出し、その先端にて平面視凸円弧状の湾曲部33eが形成されている。貫通孔33は、平面視において一点鎖線Bを軸として線対称な形状となっている。
なお、本実施形態における貫通孔33の形状は一例であって、取付用ペグ51の断面形状に沿った形状を有していれば、ペグ対応孔部33aの形状を平面視略矩形状等にすることもできる。また、器具組み立て用孔部33bの形状を平面視円形状等にすることもできる。また、ペグ対応孔部33aと器具組み立て用孔部33bが連ならない、それぞれ独立した孔部とすることもできる。また、本実施形態の照明器具11では、ねじ止めにより基台31に灯具ユニット21を取り付けたが、これに限らず、貼り付けや溶接等その他の方法を用いてもよい。その場合、必ずしも底部32に器具組み立て用孔部33bを設けなくてもよい。
【0025】
また、基台31は、ねじ部材により基台31を設置面Gに取り付けるためのねじ孔34を有する。本実施形態において、ねじ孔34は、貫通孔33を介して対向するように2つ設けられている。ねじ孔34は、設置面Gが取付用ペグ51を埋め込めないウッドデッキ等である場合に用いられる。
なお、本実施形態におけるねじ孔34の数及び配置は一例であって、適宜の数及び配置とすることが可能である。
【0026】
図1、
図3、及び
図4に示すように、支持部35は、灯具ユニット21を照射面側に向けて傾斜させて支持するものである。支持部35は、接合部36と灯具ユニット支持部37を有する。本実施形態において、接合部36は、底部32の前側と同様の形状を有する板状の部材である。接合部36は、溶接等の方法により底部32に取り付けられる。灯具ユニット支持部37は、側面視で底部32に対して交わるように角度を有して設けられる板状の部材である。灯具ユニット支持部37は、その先端側(接合部36に対して反対側)においてテーパ状に構成される。灯具ユニット支持部37は、その先端側に灯具ユニット取付部37aが設けられる。このように構成される灯具ユニット取付部37aは、底部32の上部に設けられるとともに、側面視において底部32に対して交わるように傾斜し、底部32から離れて設けられている。すなわち、灯具ユニット取付部37aの延出方向(傾斜方向)と底部32の前後方向とは交差する関係になっている。灯具ユニット取付部37aは、ねじ等の取付部材により基台接続部27aに取り付けられる。
なお、本実施形態における支持部35の形状は一例であって、適宜の形状とすることが可能である。
また、接合部36は、溶接等で底部32に取り付けずに、ねじ等の取付部材を用いて取り付けても構わない。
【0027】
図1に示すように、電力供給部材41は、灯具ユニット21に電力を供給するものであり、電源コード42と、当該電源コード42の末端に設けられる外部商用電源と接続可能な電源プラグ43を有する。電源コード42は、灯具ユニット21との接続部分44が基台31の底部32よりも設置面Gから離れる位置に配置され、接続部分44と底部32との間に空間を有する。具体的には、接続部分44は、背面部材27の中央部に設けられる。また、接続部分44には、例えばケーブルグランドが設けられる。ケーブルグランドは、当該ケーブルグランド内を通る電源コード42を締め付けて保持することによって、引っ張りや振動による電源コード42の抜け等を防止できる。
本実施形態の照明器具11では、電力供給部材41として、電源コード42と、当該電源コード42の末端に設けられる外部商用電源と接続可能な電源プラグ43を有する構成を用いたが、これに限られない。例えば、外部商用電源に接続せずに、小型バッテリーを搭載する構成でも実現できる。
【0028】
図1、
図5、及び
図6に示すように、取付用ペグ51は、設置面Gに対して照明器具11を固定するものであり、杭本体52と鍔部53を有する。
【0029】
杭本体52は、水平方向の断面がV字状もしくはU字状の形状を有する。杭本体52は、断面がV字状の形状を有する場合、例えば板状の部材を、その長手方向に沿って直角に半折して形成される。杭本体52は、断面がU字状の形状を有する場合、例えば板状の部材を、その短手方向に湾曲させて形成される。半折又は湾曲される板状の部材の下端側がテーパ状であり、杭本体52は、設置面Gへの埋め込みが容易な構造となっている。杭本体52の断面形状をV字状もしくはU字状に設けた構成は、棒状に形成された杭本体よりも地中での土との接触面積を増やすことができる。そのため、設置面Gから抜けにくく、照明器具11を取り付けるために設置面Gに打ち込む取付用ペグ51の本数を削減できる。
なお、本実施形態における杭本体52の断面の形状は一例であって、V字状もしくはU字状の他、T字状、X字状等にすることもできる。
【0030】
鍔部53は、杭本体52の一端側(上端側)において、杭本体52の延出方向に対して交わるように延びる。鍔部53は、断面がV字状の形状を有する場合、例えば半折された部分の上端に凹溝部52aを設け、当該凹溝部52aの両側に隣接する部分を杭本体52の延出方向に対して交わるように折り曲げることによって形成される。鍔部53は、断面がU字状の形状を有する場合、例えば湾曲された部分の上端を杭本体52の延出方向に対して交わるように折り曲げることによって形成される。
このように構成される取付用ペグ51は、ハンマーや木槌等の工具で鍔部53を打ち込むことで、設置面Gへの杭本体52の埋め込みを容易にすることができる。
本実施形態の取付用ペグ51では、
図1に示すように鍔部53を基台31の底部32に重なるように取り付け可能に設けた。この構成にすることで、照明器具11を設置面Gに取り付けたときに、底部32の上側に取付用ペグ51が露出しにくく外部からの衝撃を受けにくい。そのため、設置面Gから抜けにくい。また、照明器具11の電源コード42を干渉しにくくなり、電源コード42を所望の位置に配置させることができる。また、照明器具11を前側から見たときに、取付用ペグ51が見えにくく、意匠性を高めることができる。
図7に示すように、照明器具11を正面から見た場合には、取付用ペグ51が見えない構成となっている。
【0031】
以上説明した本実施形態に係る照明器具11では、光源22を有する灯具ユニット21と、灯具ユニット21に取り付けられる基台31を備え、基台31は、設置面Gに載置可能な底部32と、底部32の上部に設けられ、灯具ユニット21が取り付けられる灯具ユニット取付部37aを有する。底部32は、設置面Gに埋め込まれる取付用ペグ51を挿入可能な貫通孔33を有する。貫通孔33は、取付用ペグ51の断面形状に沿った形状を有する。これにより、取付用ペグ51が挿入されていない底部32を地面に対して載置可能であるため、照明器具11を仮置きすることができる。また、照明器具11を地面に仮置きした状態で、取付用ペグ51を地面に打ち込むことで照明器具11を地面に容易に固定することができる。また、照明器具11の固定を解除する場合にも、取付用ペグ51を外すことで固定を解除でき、灯具ユニット21自体を引き抜くような動作をする必要がなく安全に作業ができる。また、取付用ペグ51をねじ部材等で照明器具11に予め取り付ける必要がなく、部品点数を少なくすることができる。
【0032】
また、本実施形態に係る照明器具11では、灯具ユニット支持部37は、側面視において底部32に対して交わるように角度を有して設けられる。灯具ユニット支持部37は、その先端側に灯具ユニット取付部37aが設けられる。これにより、容易に灯具ユニット21を設置面Gから離れた位置に配置することが可能となる。これにより、灯具ユニット21から生じる熱を灯具ユニット支持部37の照射面側とは反対側の空間に逃がすことができるとともに、灯具ユニット21に対する設置面Gからの影響(例えば地面からの湿気による影響等)を小さくすることができる。
【0033】
また、本実施形態に係る照明器具11では、灯具ユニット21に電力を供給する電力供給部材41を有し、灯具ユニット21と電力供給部材41との接続部分44は、基台31の底部32よりも設置面Gから離れる位置に配置され、接続部分44と底部32との間に空間を有する。これにより、電力供給部材41は、地面からの湿気の影響を受けにくい。また、接続部分44と底部32の間に空間を有するため、灯具ユニット21から生じる熱を放熱しやすい。
【0034】
また、本実施形態に係る照明器具11では、灯具ユニット21は、光源22を覆う透光性のグローブ28を有し、グローブ28において最も設置面Gに近接する部分である近接部分Aと設置面Gとの間に基台31の一部が配置される。これにより、グローブ28と設置面Gの間に基台31の一部が配置されるため、グローブ28と設置面Gとが接触してグローブ28が破損したり、傷付いたりすることを防ぐことができる。
【0035】
また、本実施形態に係る照明器具11では、基台31は、ねじ部材により基台31を設置面Gに取り付けるためのねじ孔34を有する。これにより、ウッドデッキ等の地面以外の設置面Gに対しても取り付けることができるため、設置場所を選ばずに選択的に取付が可能となる。
【0036】
また、本実施形態に係る照明器具11では、取付用ペグ51は、断面がV字状もしくはU字状の形状を有する杭本体52を有する。これにより、棒状の杭部を有するペグよりも取付用ペグ51が抜けにくい。
【0037】
また、本実施形態に係る照明器具11では、取付用ペグ51は、杭本体52の一端側に杭本体52の延出方向に対して交わるように延びる鍔部53を有する。これにより、
図1及び
図6に示すように鍔部53によって、基台31の底部32の一部を設置面Gとの間に挟み、照明器具11の上下方向の移動を規制する。こうすることで、照明器具11をぐらつきなく、安定して設置面Gに固定することができる。
【0038】
以上、本発明の実施形態について、図面(
図1~
図7)を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態で示す形状等は、一例であって特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0039】
11 照明器具
21 灯具ユニット
22 光源
28 グローブ
31 基台
32 底部
33 貫通孔
34 ねじ孔
37 灯具ユニット支持部
37a 灯具ユニット取付部
41 電力供給部材
44 接続部分
51 取付用ペグ
52 杭本体
53 鍔部
A 近接部分
G 設置面