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特許7430456発泡成形用金型および発泡成形品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】発泡成形用金型および発泡成形品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 44/58 20060101AFI20240205BHJP
   B29C 44/00 20060101ALI20240205BHJP
   B29C 44/12 20060101ALI20240205BHJP
   B29C 33/18 20060101ALI20240205BHJP
   B29C 39/26 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
B29C44/58
B29C44/00 A
B29C44/12
B29C33/18
B29C39/26
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020115702
(22)【出願日】2020-07-03
(65)【公開番号】P2022013266
(43)【公開日】2022-01-18
【審査請求日】2023-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000231361
【氏名又は名称】NISSHA株式会社
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健一郎
【審査官】芦原 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】特開平5-309701(JP,A)
【文献】特開2004-314314(JP,A)
【文献】特開平8-72078(JP,A)
【文献】特開2012-236410(JP,A)
【文献】特開2000-158481(JP,A)
【文献】国際公開第97/24212(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 44/00-44/60
B29C 33/00-33/76
B29C 39/00-39/44
B29C 45/00-45/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビティを有する下型と、
前記下型の一方の端部に開閉可能に設置された治具基盤と、前記治具基盤から突出するように取り付けられ、図柄を有するラベルを保持可能に構成された治具本体とを含むラベル配置用治具と、
前記下型の他方の端部に開閉可能に設置された成形用上型とを含み、
前記治具本体は、前記ラベルの一辺に沿って形成された2つの位置決め穴にそれぞれ通すための2つの摺動ピンと、前記ラベルを吸引するための吸引孔とを有する、発泡成形用金型。
【請求項2】
前記成形用上型は、前記下型の他方の端部に開閉可能に設置された上型本体と、前記上型本体に取り付けられ、前記上型本体から突出および前記上型本体に収納が可能に構成されたスライドブロックとを含む、請求項1に記載の発泡成形用金型。
【請求項3】
キャビティを有する下型と、
前記下型の一方の端部に開閉可能に設置された上型本体と、前記上型本体に取り付けられ、図柄を有するラベルを保持可能に構成されたスライドブロックとを含むラベル配置用上型とを含み、
前記スライドブロックは、前記上型本体から突出および前記上型本体に収納が可能に構成され、前記ラベルの一辺に沿って形成された2つの位置決め穴にそれぞれ通すための2つの摺動ピンと、前記ラベルを吸引するための吸引孔とを有する、発泡成形用金型。
【請求項4】
請求項1に記載の発泡成形用金型を準備する工程と、
前記キャビティに透光性を有する表皮材を配置する表皮材配置工程と、
前記2つの摺動ピンを、前記ラベルの前記2つの位置決め穴にそれぞれ通し、前記吸引孔を通して前記ラベルを吸引することで、前記ラベル配置用治具に前記ラベルを配置するラベル配置工程と、
前記ラベル配置用治具を閉じて前記2つの摺動ピンを前記治具本体に収納し、前記ラベルを前記表皮材に貼り合わせる貼合工程と、
前記ラベル配置用治具を開く工程と、
前記成形用上型を閉じて型締めする工程と、
型締めによって形成された成形空間内に、発泡樹脂を注入して発泡させ、発泡体を成形する成形工程と、
前記成形用上型を開いて、前記表皮材、前記ラベルおよび前記発泡体が一体化した発泡成形品を取り出す工程とを備えた、発泡成形品の製造方法。
【請求項5】
請求項2に記載の発泡成形用金型を準備する工程と、
前記キャビティに透光性を有する表皮材を配置する表皮材配置工程と、
前記2つの摺動ピンを、前記ラベルの前記2つの位置決め穴にそれぞれ通し、前記吸引孔を通して前記ラベルを吸引することで、前記ラベル配置用治具に前記ラベルを配置するラベル配置工程と、
前記ラベル配置用治具を閉じて前記2つの摺動ピンを前記治具本体に収納し、前記ラベルを前記表皮材に貼り合わせる貼合工程と、
前記ラベル配置用治具を開く工程と、
前記成形用上型を閉じて型締めする工程と、
前記型締めによって形成された成形空間内に、発泡樹脂を注入して発泡させ、前記成形用上型の前記スライドブロックにより、前記ラベルの上に開口部を有する発泡体を成形する成形工程と、
前記スライドブロックを前記上型本体に収納する収納工程と、
前記成形用上型を開いて、前記表皮材、前記ラベルおよび前記発泡体が一体化した発泡成形品を取り出す工程とを備えた、発泡成形品の製造方法。
【請求項6】
請求項3に記載の発泡成形用金型を準備する工程と、
前記下型に透光性を有する表皮材を配置する表皮材配置工程と、
前記2つの摺動ピンを、前記ラベルの前記2つの位置決め穴にそれぞれ通し、前記吸引孔を通して前記ラベルを吸引することで、前記スライドブロックにラベルを配置するラベル配置工程と、
前記ラベル配置用上型を閉じて前記2つの摺動ピンを前記スライドブロックに収納し、前記ラベルを前記表皮材に貼り合わせる貼合工程と、
前記ラベル配置用上型を閉じることで形成された成形空間内に、発泡樹脂を注入して発泡させ、前記スライドブロックにより、前記ラベルの上に開口部を有する発泡体を成形する成形工程と、
前記スライドブロックを前記上型本体に収納する収納工程と、
前記ラベル配置用上型を開いて、前記表皮材、前記ラベルおよび前記発泡体が一体化した発泡成形品を取り出す工程とを備えた、発泡成形品の製造方法。
【請求項7】
前記ラベルの前記図柄は透光部と遮光部とを含む、請求項4から6のいずれかに記載の発泡成形品の製造方法。
【請求項8】
前記貼合工程の後または前記発泡成形品を取り出した後に、少なくとも前記ラベルを覆うようにしてクッション層を配置する工程をさらに備えた、請求項4から7のいずれかに記載の発泡成形品の製造方法。
【請求項9】
前記ラベル配置工程が、前記ラベルと、前記ラベルと同じ箇所に2つの位置決め穴が形成されたクッション層とがあらかじめ積層された積層物を配置する工程である、請求項4から7のいずれかに記載の発泡成形品の製造方法。
【請求項10】
前記表皮材配置工程が、前記表皮材とクッション層とがあらかじめ積層された積層物を、前記表皮材が前記キャビティに接するように配置する工程である、請求項4から7のいずれかに記載の発泡成形品の製造方法。
【請求項11】
前記発泡成形品を取り出した後に、前記発泡体の裏面に、または前記開口部の内部であって前記ラベルまたは前記クッション層にタッチセンサを密着する工程をさらに備えた、請求項4から10のいずれかに記載の発泡成形品の製造方法。
【請求項12】
前記発泡成形品を取り出した後に、前記発泡体の裏面または前記開口部の内部に光源を設置する工程をさらに備えた、請求項4から11のいずれかに記載の発泡成形品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡成形用金型および発泡成形品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の内装部品に用いられるトリムやインストルメントパネルなどは、発泡体と、合成皮革などの表皮材とを一体成形したものである。このような内装部品を製造するためには、たとえば、キャビティを有する下型と、下型の一方の端部に開閉可能に設置された第1成形用上型と、下型の他方の端部に開閉可能に設置された第2成形用上型とを含む金型を用いる(たとえば、特許文献1参照)。
この金型を用いた製造方法は、下型100のキャビティに表皮材200を配置し、表皮材200の上に発泡性ウレタン樹脂300を注入し(図20(a)参照)、第1成形用上型400を閉じて発泡させて発泡層600を成形し(図20(b)参照)、第1成形用上型を開いた後に第2成形用上型を閉じてウレタン樹脂を注入して基材層700を成形し(図20(c)参照)、発泡層600の裏面に基材層700が形成された発泡成形品800を取り出す(図20(d)参照)ものである。
このような金型と製造方法によれば、表皮材、発泡層および基材層を1つの金型で一体成形でき、成形工程が簡素化できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-314314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のような製造方法において、透光性を有し、裏面に図柄が直接印刷された表皮材を用いると、表皮材を通して図柄を視認できる発泡成形品を得ることができる。しかし、図柄は表皮材に印刷されているため、表皮材の寸法ばらつきに起因して、発泡成形品に対する図柄の位置ずれが生じるといった問題があった。つまり、発泡成形品に対して図柄を精度よく位置合わせすることが困難であるという問題があった。
【0005】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、発泡成形品に対して図柄を精度よく位置合わせすることができる、発泡成形用金型および発泡成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係る発泡成形用金型は、
キャビティを有する下型と、
下型の一方の端部に開閉可能に設置された治具基盤と、治具基盤から突出するように取り付けられ、図柄を有するラベルを保持可能に構成された治具本体とを含むラベル配置用治具と、
下型の他方の端部に開閉可能に設置された成形用上型とを含み、
治具本体は、ラベルの一辺に沿って形成された2つの位置決め穴にそれぞれ通すための2つの摺動ピンと、ラベルを吸引するための吸引孔とを有する。
【0007】
本発明の第2態様に係る発泡成形用金型は、上記の金型において、成形用上型は、下型の他方の端部に開閉可能に設置された上型本体と、上型本体に取り付けられ、上型本体から突出および上型本体に収納が可能に構成されたスライドブロックとを含んでもよい。
【0008】
本発明の第3態様に係る発泡成形用金型は、
キャビティを有する下型と、
下型の一方の端部に開閉可能に設置された上型本体と、上型本体に取り付けられ、図柄を有するラベルを保持可能に構成されたスライドブロックとを含むラベル配置用上型とを含み、
スライドブロックは、上型本体から突出および上型本体に収納が可能に構成され、ラベルの一辺に沿って形成された2つの位置決め穴にそれぞれ通すための2つの摺動ピンと、ラベルを吸引するための吸引孔とを有する。
【0009】
本発明の発泡成形品の製造方法は、
第1態様に係る発泡成形用金型を準備する工程と、
キャビティに透光性を有する表皮材を配置する表皮材配置工程と、
2つの摺動ピンを、ラベルの2つの位置決め穴にそれぞれ通し、吸引孔を通してラベルを吸引することで、ラベル配置用治具にラベルを配置するラベル配置工程と、
ラベル配置用治具を閉じて2つの摺動ピンを治具本体に収納し、ラベルを表皮材に貼り合わせる貼合工程と、
ラベル配置用治具を開く工程と、
成形用上型を閉じて型締めする工程と、
型締めによって形成された成形空間内に、発泡樹脂を注入して発泡させ、発泡体を成形する成形工程と、
成形用上型を開いて、表皮材、ラベルおよび発泡体が一体化した発泡成形品を取り出す工程とを備えている。
【0010】
また、本発明の発泡成形品の製造方法は、
第2態様に係る発泡成形用金型を準備する工程と、
キャビティに透光性を有する表皮材を配置する表皮材配置工程と、
2つの摺動ピンを、ラベルの2つの位置決め穴にそれぞれ通し、吸引孔を通してラベルを吸引することで、ラベル配置用治具にラベルを配置するラベル配置工程と、
ラベル配置用治具を閉じて2つの摺動ピンを治具本体に収納し、ラベルを表皮材に貼り合わせる貼合工程と、
ラベル配置用治具を開く工程と、
成形用上型を閉じて型締めする工程と、
型締めによって形成された成形空間内に、発泡樹脂を注入して発泡させ、成形用上型のスライドブロックにより、ラベルの上に開口部を有する発泡体を成形する成形工程と、
スライドブロックを上型本体に収納する収納工程と、
成形用上型を開いて、表皮材、ラベルおよび発泡体が一体化した発泡成形品を取り出す工程とを備えている。
【0011】
また、本発明の発泡成形品の製造方法は、
第3態様に係る発泡成形用金型を準備する工程と、
下型に透光性を有する表皮材を配置する表皮材配置工程と、
2つの摺動ピンを、ラベルの2つの位置決め穴にそれぞれ通し、吸引孔を通してラベルを吸引することで、スライドブロックにラベルを配置するラベル配置工程と、
ラベル配置用上型を閉じて2つの摺動ピンをスライドブロックに収納し、ラベルを表皮材に貼り合わせる貼合工程と、
ラベル配置用上型を閉じることで形成された成形空間内に、発泡樹脂を注入して発泡させ、スライドブロックにより、ラベルの上に開口部を有する発泡体を成形する成形工程と、
スライドブロックを上型本体に収納する収納工程と、
ラベル配置用上型を開いて、表皮材、ラベルおよび発泡体が一体化した発泡成形品を取り出す工程とを備えている。
【0012】
上述した製造方法のいずれかにおいて、ラベルの図柄は透光部と遮光部とを含むものであってもよい。
【0013】
上述した製造方法のいずれかにおいて、貼合工程の後または発泡成形品を取り出した後に、少なくともラベルを覆うようにしてクッション層を配置する工程をさらに備えてもよい。
また、上述した製造方法のいずれかにおいて、ラベル配置工程が、ラベルと、ラベルと同じ箇所に2つの位置決め穴が形成されたクッション層とがあらかじめ積層された積層物を配置する工程であってもよい。
また、上述した製造方法のいずれかにおいて、表皮材配置工程が、表皮材とクッション層とがあらかじめ積層された積層物を、表皮材がキャビティに接するように配置する工程であってもよい。
【0014】
上述した製造方法のいずれかにおいて、発泡成形品を取り出した後に、発泡体の裏面に、または開口部の内部であってラベルまたはクッション層にタッチセンサを密着する工程をさらに備えてもよい。
【0015】
上述した製造方法のいずれかにおいて、発泡成形品を取り出した後に、発泡体の裏面または開口部の内部に光源を設置する工程をさらに備えてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の発泡成形用金型は、発泡成形品に対して図柄を精度よく位置合わせすることができるものである。また、本発明の発泡成形品の製造方法によれば、発泡成形品に対して図柄を精度よく位置合わせすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】(a)発泡成形用金型の一実施形態を示す模式的な断面図である。(b)(a)の模式的な平面図である。
図2】(a)ラベル配置用治具の一例を示す模式的な断面図である。(b)(a)の部分拡大図である。
図3】発泡成形品の製造方法の一実施形態を示す模式的な断面図である。
図4】発泡成形品の製造方法の一実施形態を示す模式的な断面図である(図3の続き)。
図5】(a)ラベルの一例を示す模式的な平面図である。(b)ラベル配置用治具の一例を示す模式的な平面図である。
図6】ラベルの一例を示す模式的な断面図である。
図7】(a)発泡成形用金型の別の例を示す模式的な断面図である。(b)(a)の模式的な平面図である。
図8】発泡成形品の製造方法の別の例を示す模式的な断面図である。
図9】発泡成形品の製造方法の別の例を示す模式的な断面図である(図8の続き)。
図10】(a)発泡成形用金型の別の実施形態を示す模式的な断面図である。(b)(a)の模式的な平面図である。
図11】発泡成形品の製造方法の別の実施形態を示す模式的な断面図である。
図12】発泡成形品の製造方法の別の実施形態を示す模式的な断面図である(図11の続き)。
図13】(a)ラベルの別の例を示す模式的な平面図である。(b)(a)のA-A断面図である。
図14】発泡成形品の一例を示す模式的な断面図である。
図15】発泡成形品の製造方法の別の例を示す模式的な断面図である。
図16】(a)ラベルとクッション層の例を示す模式的な平面図である。(b)ラベルとクッション層とを配置した模式的な断面図である。
図17】発泡成形品の製造方法の別の例を示す模式的な断面図である。
図18】発泡成形品の製造方法の別の例を示す模式的な断面図である。
図19】発泡成形品の製造方法の別の例を示す模式的な断面図である。
図20】従来の発泡成形品の製造方法の一例を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の発泡成形用金型と、発泡成形品の製造方法について、図面を参照しながら実施形態の一例を説明する。
【0019】
(第1実施形態)
発泡成形用金型1は、下型3と、ラベル配置用治具5と、成形用上型7とを含む(図1(a)、図1(b)参照)。
下型3は、キャビティ3aを有する。キャビティ3aは下型3に形成された凹部であり、キャビティ3aの形状が、発泡成形品の表側の形状を形成する。本実施形態では、キャビティ3aは平面視で四角形である(図1(b)参照)。
ラベル配置用治具5は、治具基盤51と治具本体53とを含む。治具基盤51は、下型3の一方の端部に、たとえばヒンジ機構により、開閉可能に設置されている。治具本体53は、治具基盤51から突出するように取り付けられている。治具本体53は、ラベル配置用治具5が閉じられたときに、キャビティ3aの中央に位置するように位置合わせして、治具基盤51に取り付けられている。本実施形態では、治具本体53は平面視で四角形である(図1(b)参照)。
成形用上型7は、下型3の他方の端部に、たとえばヒンジ機構により、開閉可能に設置されている。本実施形態では、成形用上型7の成形面7aはフラットである。そのため、発泡成形品の裏側の形状はフラットになる。
【0020】
治具本体53は、2つの摺動ピン53aと、吸引孔53bとを有する(図1(b)参照)。摺動ピン53aは、治具本体53の一辺に沿って配置されている。言い換えると、摺動ピン53aは、平面視で治具本体53の一辺の両端に配置されている。
摺動ピン53aは、治具本体53の内部に設置されたバネ53cの弾性力により、ラベル配置用治具5を開いているときは治具本体53から突出している(図2(a)参照)。摺動ピン53aは、ラベル配置用治具5を閉じたとき、治具本体53に収納される。なお、摺動ピン53aの先端には、テーパを付けるとよい(図2(b)参照)。このようにすると、摺動ピン53aを、ラベル82の位置決め穴82a,82bに通しやすくなる。
吸引孔53bは、摺動ピン53aが配置された箇所を除いた箇所に形成することができる(図1(b)参照)。吸引孔53bは、ラベル82と治具本体53の表面との間の空気を、真空ポンプ(図示せず)で吸引することにより、ラベル82を治具本体53の表面に密着させることができる。
このように、治具本体53は、ラベル82の2つの位置決め穴82a,82bに2つの摺動ピン53aをそれぞれ通し、それ以外の箇所は吸引孔53bを通して吸引することにより、ラベル82を保持可能に構成されている。
【0021】
次に、本実施形態の発泡成形品の製造方法を説明する(図3図6参照)。
【0022】
まず、上記の発泡成形用金型1を準備する。
次に、キャビティ3aに、透光性を有する表皮材81を配置する(図3(a)参照)。表皮材81の裏側にはラベル82を貼り合わせるため(図3(d)参照)、表皮材81が透光性を有していると、発泡成形品8の表側から表皮材81を通して、ラベル82の図柄82cを視認することができる。表皮材81は、たとえば、塩化ビニル樹脂、エラストマー樹脂、ポリウレタン樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン系樹脂、天然皮革、合成皮革、人工皮革、不織布、各種ファブリックなどを材料として用いることができる。表皮材81は、たとえばスラッシュ成形や真空成形など公知の方法により成形したものを用いる。透光性を有する表皮材81の形態としては、たとえば、表皮材81が着色透明である形態、表皮材81に微小な開口部がある形態、表皮材81の一部が薄肉である形態などが挙げられる。表皮材81は、あらかじめキャビティ3aと同形状の金型を用いてプレフォーミングし、キャビティ3aに配置するとよい。別の方法として、キャビティ3aに形成された吸引孔(図示せず)を通じて、表皮材81とキャビティ3aとの間の空気を吸引することで、表皮材81をキャビティ3aに配置することもできる。
【0023】
次に、ラベル配置用治具5にラベル82を配置する(図3(b)参照)。このとき、ラベル82の一辺に沿って形成された2つの位置決め穴82a,82bに、2つの摺動ピン53aをそれぞれ通す。次いで、吸引孔52bを通してラベル82を吸引する。
ラベル82は、たとえばフィルム82fの上に、図柄82cと接着層82hとが順に形成されている(図6参照)。図柄82cを形成した後に、位置決め穴82a,82bを形成する(図5(a)参照)。位置決め穴の一方82aは円形であり、他方82bは長円形である。なお、フィルム82fと、図柄82cおよび接着層82hとは剥離可能に構成されてもよい。つまり、ラベル82は、図柄82cと接着層82hとを含む転写層が形成された、転写シートであってもよい。
ラベル82を治具本体53に配置するときは、まず円形の位置決め穴82aを摺動ピン53a(図5(b)左側)に通し、次いで長円形の位置決め穴82bを摺動ピン53a(図5(b)右側)に通す。円形の穴82aと、それに通す摺動ピン53aの直径とは、ほぼ同じである。また、長円形の穴82bのY方向の幅は、円形の穴82aの直径と同じである。2つの穴82a,82bの形状・大きさをこのようにすることで、ラベル82のX方向およびY方向への位置ずれを抑制することができる。
【0024】
製造上のばらつきによりラベル82が伸縮して、2つの穴82a,82bのピッチが広がったり狭まったりした場合であっても、位置決め穴82bはX方向に延びる長円形であるため、2つの摺動ピン53aを位置決め穴82a,82bに通すことができる。
【0025】
次に、ラベル配置用治具5を閉じる(図3(c)参照)。これにより、2つの摺動ピン53aは治具本体53に収納される。ラベル配置用治具5を閉じることでラベル82に圧力をかけ、ラベル82に形成されている接着層82hによって、ラベル82を表皮材81に貼り合わせる。
なお、ラベル82が転写シートの構成である場合は、治具本体53の内部に加熱機構(図示せず)を構成し、それにより転写シートを加熱するとよい。
【0026】
次に、ラベル配置用治具5を開く(図3(d)参照)。このとき、治具本体53の吸引孔53bによる吸引は解除する。ラベル82は、表皮材81に対して図柄が精度よく位置合わせされた状態で、ラベル82の接着層82hにより固定されている。
【0027】
なお、ラベル82が転写シートの構成である場合は、治具本体53の吸引孔53bによる吸引を継続しておき、ラベル配置用治具5を開くことで、転写層を表皮材81に転写するとともに、フィルム82hを転写層から剥離することができる。
【0028】
なお、摺動ピン53aは、ラベル配置用治具5を開いたときに治具本体53から突出しないよう構成してもよい。たとえば、ラベル配置用治具5を閉じて摺動ピン53aが治具本体53に収納されたときに、摺動ピン53aがロックされるといった構成がある。
【0029】
次に、成形用上型7を閉じて型締めする(図4(e)参照)。次に、型締めによって形成された成形空間内に、発泡樹脂を注入して発泡させ、発泡体83を成形する(図4(f)参照)。発泡樹脂は、樹脂と発泡剤とを含む。樹脂は特に限定されず、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などを用いることができ、たとえば、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、シリコン系樹脂などを用いる。中でも、ウレタン樹脂などの柔らかい樹脂を用いると、発泡体83がより柔軟性を有することができるため好ましい。発泡体83に含まれる気泡は、連続気泡であってもよいし、独立気泡であってもよい。
なお、ラベル82は表皮材81に固定されているため、成形空間内で発泡樹脂が流動しても位置がずれない。
【0030】
次に、成形用上型7を開いて、表皮材81、ラベル82および発泡体83が一体化した発泡成形品8を取り出す(図4(g)参照)。
このようにして、発泡成形品8を得ることができる。
【0031】
(変形例1)
成形用上型7は、上型本体71と、上型本体71に取り付けられたスライドブロック73とを含むものであってもよい(図7(a)、図7(b)参照)。上型本体71は、下型3の他方の端部に、たとえばヒンジ機構により、開閉可能に設置されている。スライドブロック73は、上型本体71から突出および上型本体71に収納が可能に構成されている。言い換えると、スライドブロック73は、上型本体71の厚み方向にスライドが可能なように構成されている。このような構成は、たとえば図6(a)を参照して、上型本体71がスライドブロック73を収納可能な空洞部71aを有しており、スライドブロック73には、スライドブロック73を上型本体71から突出させたり、上型本体71の空洞部71aに引き込んだりすることができるアクチュエータ(図示せず)を接続することで実現できる。
【0032】
スライドブロック73を有する成形用上型7を備えた発泡成形用金型1を用いて、発泡成形品8を製造する方法を説明する(図8図9参照)。
なお、下記の工程については、第1実施形態と同様である。
○ 発泡成形用金型1を準備する工程と、キャビティ3aに、透光性を有する表皮材81を配置する工程(図8(a)参照)
○ ラベル配置用治具5にラベル82を配置する工程(図8(b)参照)
○ ラベル配置用治具5を閉じ、ラベル82を表皮材81に貼り合わせる工程(図8(c)参照)
○ ラベル配置用治具5を開く工程(図8(d)参照)
【0033】
ラベル配置用治具5を開いた後は、成形用上型7を閉じて型締めする(図9(e)参照)。このとき、スライドブロック73は、表皮材81の上に固定されたラベル82に接し、またはラベル82に圧力を加える。
【0034】
次に、型締めによって形成された成形空間内に、発泡樹脂を注入して発泡させ、発泡体83を成形する(図9(f)参照)。成形空間内のスライドブロック73がある部分には発泡樹脂が注入されないため、発泡体83は、ラベル82の上に開口部83aを有するものとなる。
なお、ラベル82は、ラベル配置用治具5によって表皮材81に貼り合わされて固定され、さらにスライドブロック73によって押さえられる。したがって、発泡樹脂を注入した際に、成形空間内で発泡樹脂が流動してもラベル82の位置がずれない。
【0035】
次に、スライドブロック73を成形用上型7の上型本体71に収納する(図9(g)参照)。このようにすると、成形用上型7を開くときに、スライドブロック73が発泡体83に干渉しないため、発泡成形品8に損傷を与えず、スムースに成形用上型7を開くことができる。
なお、成形用上型7を開くときに、スライドブロック73が発泡体に干渉しなければよいため、スライドブロック73は上型本体71に完全に収納しなくてもよい。
【0036】
次に、成形用上型7を開いて、表皮材81、ラベル82および発泡体83が一体化した発泡成形品8を取り出す(図9(h)参照)。
【0037】
このようにして、開口部83aを有する発泡成形品8を得ることができる。
【0038】
(第2実施形態)
発泡成形用金型2は、下型4と、ラベル配置用上型6とを含む(図10(a)、図10(b)参照)。
下型4は、キャビティ4aを有する。キャビティ4aは下型4に形成された凹部であり、キャビティ4aの形状が、発泡成形品の表側の形状を形成する。本実施形態では、キャビティ4aは平面視で四角形である(図10(b)参照)。
ラベル配置用上型6は、上型本体62とスライドブロック64とを含む。上型本体62は、下型4の一方の端部に、たとえばヒンジ機構により、開閉可能に設置されている。スライドブロック64は、上型本体62から突出および上型本体62に収納が可能に構成されている。言い換えると、スライドブロック64は、上型本体62の厚み方向にスライドが可能なように構成されている。このような構成は、たとえば図10(a)を参照して、上型本体62がスライドブロック64を収納可能な空洞部62aを有しており、スライドブロック64には、スライドブロック64を上型本体62から突出させたり、上型本体62の空洞部62aに引き込んだりすることができるアクチュエータ(図示せず)を接続することで実現できる。
スライドブロック64は、ラベル配置用上型6が閉じられたときに、キャビティ4aの中央に位置するように位置合わせして、上型本体62に取り付けられている。本実施形態では、上型本体62およびスライドブロック64は、平面視で四角形である(図10(b)参照)。
【0039】
次に、本実施形態の発泡成形品の製造方法を説明する(図11図12参照)。
まず、上記の発泡成形用金型2を準備する。
次に、キャビティ4aに、透光性を有する表皮材81を配置する(図11(a)参照)。
次に、ラベル配置用上型6のスライドブロック64にラベル82を配置する(図11(b)参照)。
次に、ラベル配置用上型6を閉じる(図11(c)参照)。これにより、2つの摺動ピン64aは上型本体62に収納される。このとき、スライドブロック73は、表皮材81の上に固定されたラベル82に接し、またはラベル82に圧力を加える。
次に、ラベル配置用上型6を閉じることで形成された成形空間内に、発泡樹脂を注入して発泡させ、発泡体83を成形する(図12(d)参照)。
次に、スライドブロック64をラベル配置用上型6の上型本体62に収納する(図12(e)参照)。
次に、ラベル配置用上型6を開いて、表皮材81、ラベル82および発泡体83が一体化した発泡成形品8を取り出す(図12(f)参照)。
このようにして、開口部83aを有する発泡成形品8を得ることができる。
【0040】
以下は、第1実施形態、第2実施形態および変形例1に共通した変形例である。
【0041】
(変形例2)
ラベル82の図柄82cは、透光部と遮光部とを含むものであってもよい。このような図柄82cは、たとえば、操作アイコンを形成する(図13参照)。このようなラベル82は、フィルム82fに遮光層82gを印刷することで得ることができる(図13(b)参照)。遮光層82gが形成された箇所が遮光部82eとなり、遮光層82gが形成されていない箇所が透光部82dとなる。つまり、遮光層82gをパターン化して形成することにより、操作アイコンが形成される。
このようなラベル82を用いて製造された発泡成形品8を発泡成形用金型1,2から取り出した後に、発泡体83の裏面(図14(a)参照)または開口部83aの内部(図14(b)参照)に光源13を設置してもよい。光源13としては、たとえば、LED、無機EL、有機ELなどを用いることができる。
なお、図14(a)のように、発泡体83の裏面に光源13を設置した場合、発泡体83も光透過性を有する形態とし、発泡体83の厚みを小さくするとよい。
なお、図14(a)および図14(b)のいずれの場合も、光源13がシート状であって、発泡体83やラベル82の裏面に貼り合わせる形態でもよい。
このような発泡成形品8では、光源13によって操作アイコンおよびその周辺が照らされるため、どこを触れば操作できるのかがユーザに分かりやすい。
【0042】
(変形例3)
貼合工程の後または発泡成形品8を取り出した後に、少なくともラベル82を覆うようにしてクッション層9を配置してもよい。図15(a)および図15(b)は、貼合工程(図3(d)、図8(d)参照)の後に、それぞれラベル82を覆うようにしてクッション層9を配置する形態である。図15(c)は、発泡成形品8を取り出した後(図9(h)、図12(f)参照)にラベル82を覆うようにしてクッション層9を配置する形態である。図15(d)は、ラベル82と表皮材81とを覆うようにしてクッション層9を配置する形態である。
クッション層9としては、たとえば、エラストマー樹脂などの柔軟な樹脂、ゲル、発泡体83と同じ樹脂を発泡させた発泡樹脂などを用いることができる。
このような発泡成形品8のクッション層9がある箇所をユーザが触ったとき、ユーザは柔らかい感触を指で感じ取ることができる。
【0043】
(変形例4)
ラベル配置工程(図3(b)、図8(b)、図11(b)参照)において配置されるのは、ラベル82とクッション層9とがあらかじめ積層された積層物であってもよい。クッション層9には、ラベル82と同じ箇所に2つの位置決め穴9a,9bが形成されている(図16(a)参照)。ラベル82とクッション層9のそれぞれの位置決め穴は、図柄82cを形成したラベル82にクッション層9を貼り合わせた後に、たとえばレーザなどで形成する。このようにすると、ラベル82とクッション層9に、同じ箇所に同時に位置決め穴を形成することができる。
このような積層物を、ラベル配置用治具5またはラベル配置用上型6に配置する(図16(b)参照)。なお、積層物の最表面(クッション層9の、ラベル82が貼り合わされていない面)には接着層(図示せず)が形成されている。
【0044】
(変形例5)
表皮材配置工程(図3(a)、図8(a)、図11(a)参照)において配置されるのは、表皮材81とクッション層9とがあらかじめ積層された積層物であってもよい。このとき、表皮材81がキャビティ3a,4aに接するように配置する。表皮材81とクッション層9とは、同じ大きさであってよく(図17(a)参照)、クッション層9の方が表皮材81より小さくてもよい(図17(b)参照)。後者の場合は、クッション層9の上にラベル82が配置されるため、クッション層9の大きさはラベル82の大きさと同じかそれより小さくするとよい。
【0045】
(変形例6)
発泡成形品8を取り出した後に、発泡体83の裏面に、または開口部83aの内部であってラベル82またはクッション層9にタッチセンサ12を密着してもよい(図18(a)~(c)参照)。タッチセンサ12は、たとえば、発泡体83の裏面に貼り合わせる、発泡体83に凹部を形成しはめ込む(図18(d)参照)などの方法で取り付けることができる。図18(a)と図18(d)のような位置にタッチセンサ12を貼り合わせる場合には、表皮材81の側からタッチセンサ12を操作可能にするため、発泡体83の厚みは小さくするとよい。
タッチセンサ12は、静電容量方式、感圧方式、抵抗膜方式など公知の検出方式で動作するものを用いることができる。タッチセンサ12は、フィルムやガラスなどを基材としたものを用いることができるが、フィルム基材で厚みの小さいタッチセンサ12とすれば、より柔らかい感触の発泡成形品8を得ることができる。
【0046】
なお、タッチセンサ12は、図19に示すように機構部17の一要素として、発泡成形品8に組み込んでもよい。機構部17は、アウター16と、アウター16に固定され、光源が実装された基板14と、基板14に積層されたタッチセンサ12と、タッチセンサ12に貼り合わされたクッション層9とを備えている。また、発泡成形品8は、発泡体83の裏面にインナー15を備えていてもよい。インナー15やアウター16を備えていることにより、発泡成形品8の剛性や強度、取付性が向上する。インナー15やアウター16の材料としては、たとえば、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂、シリコン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、繊維強化樹脂、金属(アルミやスチールなど)、天然木などを用いることができる。
【0047】
ラベル82の図柄が、透光部82dと遮光部82eとを含む操作アイコンであれば、基板14に実装された光源により操作アイコンが浮かび上がる。そして、ユーザが操作アイコンを触ることでタッチセンサ12を操作でき、各種の操作をすることができる。なお、通常は光源がオフで操作アイコンを見えにくくし、タッチセンサ12を触ったときのみ光るように構成すれば、操作アイコンが発泡成形品8から浮き出るような視覚効果を得られる。
【0048】
なお、タッチセンサ12に代えて、生体センサを用いることができる。生体センサは、たとえば体温、脈拍、血圧、姿勢などといったユーザの生体情報を検出できるセンサである。また、タッチセンサと生体センサの両方を用いることもできる。この場合、両方を重ねて配置してもよいし、両方を並べて配置してもよい。
【0049】
なお、タッチセンサ12に代えて、ワイヤレス充電装置を用いることができる。また、タッチセンサ12とワイヤレス充電装置の両方を用いることもできる。この場合、たとえば、両者が並んで配置され、タッチ操作とワイヤレス充電とが可能な発泡成形品8を得ることができる。
【0050】
なお、発泡成形品8は、タッチセンサ12に代えて生体センサまたはワイヤレス充電装置を用い、さらに光源を備えたものであってもよい。このような発泡成形品8では、たとえば生体測定中または充電中は光源が点灯し、生体測定または充電が終われば光源が消灯するといった効果を得られる。
【符号の説明】
【0051】
1,2 :発泡成形用金型
3,4 :下型
3a,4a :キャビティ
5 :ラベル配置用治具
51 :治具基盤
53 :治具本体
53a,64a:摺動ピン
53b,64b:吸引孔
53c :バネ
6 :ラベル配置用上型
62,71 :上型本体
71a :空洞部
64,73 :スライドブロック
7 :成形用上型
7a :成形面
8 :発泡成形品
81 :表皮材
82 :ラベル
82a,82b:位置決め穴
82c :図柄
82d :透光部
82e :遮光部
82f :フィルム
82g :遮光層
82h :接着層
83 :発泡体
83a :開口部
9 :クッション層
9a,9b :位置決め穴
10,11 :積層物
12 :タッチセンサ
13 :光源
14 :基板
15 :インナー
16 :アウター
17 :機構部
100 :下型
200 :表皮材
300 :発泡性ウレタン樹脂
400 :第1成形用上型
500 :第2成形用上型
600 :発泡層
700 :基材層
800 :発泡成形品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
図19
図20