(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】空気調和機、および空気調和システム
(51)【国際特許分類】
F24F 11/70 20180101AFI20240205BHJP
F24F 11/46 20180101ALI20240205BHJP
F24F 11/77 20180101ALI20240205BHJP
F24F 110/10 20180101ALN20240205BHJP
F24F 110/12 20180101ALN20240205BHJP
F24F 110/20 20180101ALN20240205BHJP
F24F 110/22 20180101ALN20240205BHJP
【FI】
F24F11/70
F24F11/46
F24F11/77
F24F110:10
F24F110:12
F24F110:20
F24F110:22
(21)【出願番号】P 2019237035
(22)【出願日】2019-12-26
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】上野 円
【審査官】町田 豊隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-187334(JP,A)
【文献】特開2004-012022(JP,A)
【文献】特開2000-018681(JP,A)
【文献】特開2013-174364(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0309975(US,A1)
【文献】特開2007-232331(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/70
F24F 11/46
F24F 11/77
F24F 110/10
F24F 110/12
F24F 110/20
F24F 110/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度湿度センサを搭載し、換気機能と、室内機が配置された
自然吸気する家屋内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機と、
温度湿度センサを搭載する室外機と、
前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記室内機の温度湿度センサの温度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの温度検出値との差
の絶対値が第1所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの温度検出値が前記室外機の温度湿度センサの温度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの温度検出値が前記室内機の温度湿度センサの温度検出値より高い、かつ、前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値との差
の絶対値が第2所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値より高いとき、前記空気循環機能を実行させた後、前記換気機能を実行させることを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
温度湿度センサを搭載し、換気機能と、室内機が配置された
自然吸気する家屋内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機と、
温度湿度センサを搭載する室外機と、
前記室内機に対して、冷暖房運転の実行指示を受付ける指示受付け部と、
前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記指示受付け部が冷暖房運転の実行指示を受付けたとき、前記室内機の温度湿度センサの温度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの温度検出値との差
の絶対値が第1所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの温度検出値が前記室外機の温度湿度センサの温度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの温度検出値が前記室内機の温度湿度センサの温度検出値より高い、かつ、前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値との差
の絶対値が第2所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値より高い場合、当該冷暖房運転の実行をする前に、前記空気循環機能を実行させた後、前記換気機能を実行させることを特徴とする空気調和機。
【請求項3】
前記室内機は、当該室内機が設置された空間に人が居るか否かを検知する人感センサを備え、
前記制御部は、
前記人感センサによって人が居ないことを検知し、且つ、前記室内機の温度湿度センサの温度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの温度検出値との差
の絶対値が第1所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの温度検出値が前記室外機の温度湿度センサの温度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの温度検出値が前記室内機の温度湿度センサの温度検出値より高い、かつ、前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値との差
の絶対値が第2所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値より高いとき、前記空気循環機能を実行させることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項4】
温度湿度センサを搭載し、換気機能と、室内機が配置された
自然吸気する家屋内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機と、
温度湿度センサを搭載する室外機と、
前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記空気循環機能を実行させた後、前記室内機の温度湿度センサの温度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの温度検出値との差
の絶対値が第1所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの温度検出値が前記室外機の温度湿度センサの温度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの温度検出値が前記室内機の温度湿度センサの温度検出値より高い、かつ、前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値との差
の絶対値が第2所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値より高いとき、前記換気機能を実行させることを特徴とする空気調和機。
【請求項5】
温度湿度センサを搭載し、通信機能と、室内機が配置された
自然吸気する家屋内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機と、
温度湿度センサを搭載する室外機と、
前記通信機能および空気循環機能を制御する制御部と、
前記室内機が設置された室内に設置され、当該室内機と通信可能かつ換気機能を有する電子機器と、を備え、
前記制御部は、
前記室内機の温度湿度センサの温度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの温度検出値との差
の絶対値が第1所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの温度検出値が前記室外機の温度湿度センサの温度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの温度検出値が前記室内機の温度湿度センサの温度検出値より高い、かつ、前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値との差
の絶対値が第2所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値より高いとき、前記空気循環機能を実行させた後、前記室内機の通信機能を用いて、通信先の前記電子機器の換気機能を実行させることを特徴とする空気調和システム。
【請求項6】
温度湿度センサを搭載し、換気機能と、室内機が配置された
自然吸気する家屋内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機と、
温度湿度センサを搭載する室外機と、
前記室内機に対して、冷暖房運転の実行指示を受付ける指示受付け部と、
前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記指示受付け部が冷暖房運転の実行指示を受付けたとき、前記室内機の温度湿度センサの温度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの温度検出値との差
の絶対値が第1所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの温度検出値が前記室外機の温度湿度センサの温度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの温度検出値が前記室内機の温度湿度センサの温度検出値より高い、かつ、前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値
と前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値との差
の絶対値が第2所定値
以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値より高い場合、前記換気機能を実行させながら、冷暖房運転を実行させることを特徴とする空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機、および空気調和システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記のような空調調和方法が知られている。当該空調調和方法は、外気のエンタルピーと空気調和装置へ室内から吸込む空気のエンタルピーを求め両方のエンタルピーを比較するステップと、外気のエンタルピーが空気調和装置へ室内から吸込む空気のエンタルピーより低い場合は換気手段にて外気を室内に導入するとともに冷凍サイクルを所定の条件で運転させるステップと、を備えたものである(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第4915387号公報(2012年4月11日発行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述特許文献1記載の従来技術は、室内側のエンタルピーと室外側のエンタルピーから吸気量を調整するシステムの場合は利用できるが、自然吸気を主とする家屋では外気の吸気量を調整する事は難しい。つまり、特許文献1記載の従来技術では、個別の部屋の換気調整ができず、空調調和機が動作していないときには、部屋の空気温度分布が発生し、空調運転(冷房、暖房等)を正しく制御できない恐れがある。
【0005】
本発明の一態様は、室内機が自然吸気される家屋に設置された場合に、室内における空気の温度および湿度の偏りを無くすことができ、空調運転(冷房、暖房等)における温度及び湿度の制御を適切に行う技術を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る空気調和機は、温度湿度センサを搭載し、換気機能と、室内機が配置された自然吸気する家屋内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機と、温度湿度センサを搭載する室外機と、前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記室内機の温度湿度センサの温度検出値と前記室外機の温度湿度センサの温度検出値との差の絶対値が第1所定値以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの温度検出値が前記室外機の温度湿度センサの温度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの温度検出値が前記室内機の温度湿度センサの温度検出値より高い、かつ、前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値と前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値との差の絶対値が第2所定値以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値より高いとき、前記空気循環機能を実行させた後、前記換気機能を実行させる。
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る空気調和機は、温度湿度センサを搭載し、換気機能と、室内機が配置された自然吸気する家屋内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機と、温度湿度センサを搭載する室外機と、前記室内機に対して、冷暖房運転の実行指示を受付ける指示受付け部と、前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記指示受付け部が冷暖房運転の実行指示を受付けたとき、前記室内機の温度湿度センサの温度検出値と前記室外機の温度湿度センサの温度検出値との差の絶対値が第1所定値以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの温度検出値が前記室外機の温度湿度センサの温度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの温度検出値が前記室内機の温度湿度センサの温度検出値より高い、かつ、前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値と前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値との差の絶対値が第2所定値以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値より高い場合、当該冷暖房運転の実行をする前に、前記空気循環機能を実行させた後、前記換気機能を実行させる。
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る空気調和機は、温度湿度センサを搭載し、換気機能と、室内機が配置された自然吸気する家屋内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機と、温度湿度センサを搭載する室外機と、前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記空気循環機能を実行させた後、前記室内機の温度湿度センサの温度検出値と前記室外機の温度湿度センサの温度検出値との差の絶対値が第1所定値以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの温度検出値が前記室外機の温度湿度センサの温度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの温度検出値が前記室内機の温度湿度センサの温度検出値より高い、かつ、前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値と前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値との差の絶対値が第2所定値以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値より高いとき、前記換気機能を実行させる。
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る空気調和システムは、温度湿度センサを搭載し、通信機能と、室内機が配置された自然吸気する家屋内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機と、温度湿度センサを搭載する室外機と、前記通信機能および空気循環機能を制御する制御部と、前記室内機が設置された室内に設置され、当該室内機と通信可能かつ換気機能を有する電子機器と、を備え、前記制御部は、前記室内機の温度湿度センサの温度検出値と前記室外機の温度湿度センサの温度検出値との差の絶対値が第1所定値以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの温度検出値が前記室外機の温度湿度センサの温度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの温度検出値が前記室内機の温度湿度センサの温度検出値より高い、かつ、前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値と前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値との差の絶対値が第2所定値以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値より高いとき、前記空気循環機能を実行させた後、前記室内機の通信機能を用いて、通信先の前記電子機器の換気機能を実行させる。
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る空気調和機は、温度湿度センサを搭載し、換気機能と、室内機が配置された自然吸気する家屋内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機と、温度湿度センサを搭載する室外機と、前記室内機に対して、冷暖房運転の実行指示を受付ける指示受付け部と、前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記指示受付け部が冷暖房運転の実行指示を受付けたとき、前記室内機の温度湿度センサの温度検出値と前記室外機の温度湿度センサの温度検出値との差の絶対値が第1所定値以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの温度検出値が前記室外機の温度湿度センサの温度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの温度検出値が前記室内機の温度湿度センサの温度検出値より高い、かつ、前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値と前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値との差の絶対値が第2所定値以下または夏場において前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値より高いまたは冬場において前記室外機の温度湿度センサの湿度検出値が前記室内機の温度湿度センサの湿度検出値より高い場合、前記換気機能を実行させながら、冷暖房運転を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、室内機が自然吸気される家屋に設置された場合に、室内における空気の温度および湿度の偏りを無くすことができ、空調運転(冷房、暖房等)における温度及び湿度の制御を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態1に係る空気調和機全体を示す模式図である。
【
図2】
図1に示す空気調和機の要部構成を示すブロック図である。
【
図3】
図1に示す空気調和機における1つの制御処理を示すフローチャートである。
【
図4】
図1に示す空気調和機における他の制御処理を示すフローチャートである。
【
図5】
図1に示す空気調和機における更に他の制御処理を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態2に係る空気調和機の要部構成を示すブロック図である。
【
図7】
図6に示す空気調和機における制御処理を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態3に係る空気調和機の要部構成を示すブロック図である。
【
図9】
図8に示す空気調和機における1つの制御処理を示すフローチャートである。
【
図10】
図8に示す空気調和機における他の制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔実施形態1〕
以下、
図1~
図5を参照して本実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る空気調和機全体100を示す模式図である。
図2は、空気調和機100の要部構成を示すブロック図である。
図3は、空気調和機100における1つの制御処理を示すフローチャートである。
図4は、空気調和機100における他の制御処理を示すフローチャートである。
図5は、空気調和機100における更に他の制御処理を示すフローチャートである。
【0014】
(空気調和機100の概要)
図1および
図2に示すように、空気調和機100は、室内機10と、冷媒配管20と、室外機30とを備える。冷媒を循環させる冷媒配管20は、室内機10および室外機30にそれぞれ接続されている。また、
図1および
図2における符号1は、室内機10が設置される家屋を示す。家屋1は外気を自然に吸込み、いわゆる自然吸気する。
【0015】
図1および
図2に示すように、本実施形態では、室内機10は、制御部11と、温度センサ12と、湿度センサ13と、後述する人感センサ14とを備える。制御部11は、空気調和機100全体を制御する。
【0016】
温度センサ12、および湿度センサ13は、それぞれ家屋1内に設置され室内機10の環境温度および環境湿度とを検出し、それぞれの検出値が制御部11に出力される。以下、温度センサ12、および湿度センサ13を区別しない場合、温度湿度センサ(12、13)と総称する場合がある。また、本実施形態において、温度湿度センサ(12、13)の種類については特に限定しない。室内機10に搭載可能であればよい。
【0017】
また、本実施形態において、室内機10は、少なくとも換気機能と、空気循環機能とを有する。ここで、「換気機能」とは、家屋1の室内の空気を家屋1の外部に排出(排気)することを指す。一方、「空気循環機能」とは、空気を家屋1の内部に送出する「送風機能」、および家屋1の室内の空気を、例えばイオンを放出することにより清浄化する「空気清浄機能」などを指す。また、換気機能および空気循環機能は、制御部11により実行される。
【0018】
図1および
図2に示すように、本実施形態では、室外機30は、温度センサ31と、湿度センサ32とを備える。温度センサ31、および湿度センサ32は、それぞれ家屋1の外部に設置され室外機30の環境温度および環境湿度とを検出し、それぞれの検出値も制御部11に出力される。
【0019】
室内機10における温度湿度センサ(12、13)と同様に、温度センサ31、および湿度センサ32を区別しない場合、温度湿度センサ(31、32)と総称する場合がある。また、本実施形態において、温度湿度センサ(31、32)の種類についても特に限定しない。室外機30に搭載可能であればよい。
【0020】
(空気調和機100における制御処理例)
そして、本実施形態において、制御部11は、室内機10の温度センサ12の温度検出値と、室外機30の温度センサ31の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機10の湿度センサ13の湿度検出値と、室外機30の湿度センサ32の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、室内機10が有する空気循環機能を実行させた後、換気機能を実行させる。
【0021】
図3は、
図1に示す空気調和機100における上記制御処理を示すフローチャートである。
図3に示すように、空気調和機100が稼動開始後、ステップS11において、制御部11は、温度センサ12および温度センサ31からそれぞれ入力された室内温度および室外温度から、室内温度と室外温度との差が第1所定値以上であるか否かを判断する。
【0022】
そして、ステップS11の判断結果が「YES」の場合、ステップS12に進む。ステップS12において、制御部11は、湿度センサ13および湿度センサ32からそれぞれ入力された室内湿度および室外湿度から、室内湿度と室外湿度との差が第2所定値以上であるか否かを判断する。一方、ステップS11の判断結果が「NO」の場合、
図3に示すフローチャートを再開する。
【0023】
続いて、ステップS12の判断結果が「YES」の場合、ステップS13に進む。ステップS13において、制御部11は、室内機10の空気循環機能を実行させ、室内機10の空気循環運転が開始する。一方、ステップS12の判断結果が「NO」の場合、ステップS11に移行する。
【0024】
制御部11は、室内機10の空気循環機能を実行させた後、ステップS14において、制御部11は、室内機10の換気機能を実行させ、室内機10の換気運転が開始する。また、空気循環運転が開始する時刻と、換気運転が開始する時刻との時間間隔は必要に応じて設定すればよい。
【0025】
なお、上記温度・湿度の差に関する所定値は、必要に応じて設定することが可能である。室内温度Tin℃、室外温度Tout℃、室内湿度Pin%、室外湿度Pout%とする。例えば、夏場は、Tin-Tout>-3℃、Pin-Pout>-5%、と設定すると、室内温度と室外温度の差が小さいまたは室内温度が室外温度よりも高く、かつ湿度が室内湿度と室外湿度の差が小さいまたは室内湿度が室外湿度よりも高い場合に、送風運転を実施し温度ムラをなくしたうえで、室内の温湿度を快適になるように換気がされる。
【0026】
冬場は設定を変えても良い。例えば、Tout―Tin>-5℃、Pout-Pin>-10%、と設定すると、冬場は室外の方が寒いことが多いため、上記設定にすることで部屋の快適性が落ちることを防ぎつつ、換気が可能となる。
【0027】
また、空調空間が小さい場合に比べて、空調空間が大きい場合の空調処理量が大きいので、空気循環運転をよりはやく再開させるため、空調空間が大きい場合の前記所定値を小さく設定するのが好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、室内機10の温度センサ12の温度検出値と、室外機30の温度センサ31の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機10の湿度センサ13)の湿度検出値と、室外機30の湿度センサ32の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、制御部11は、空気循環機能を実行させた後、換気機能を実行させることで、室内機10が自然吸気される家屋1に設置された場合に、室内における空気の温度および湿度の偏りを無くすことができる。このため、空調運転(冷房、暖房等)における温度及び湿度の制御を適切に行うことができる。
【0029】
特に、冷房・暖房運転の開始時は、空気調和機100の負荷が一番大きく、換気することで負荷が低減され、空気調和機100の消費電力を抑えることができる。
【0030】
(変形例1)
以下、本変形例1について、
図1、
図2、および
図4を参照して説明する。
図4は、
図1に示す空気調和機100における他の制御処理を示すフローチャートである。実施形態1の構成と比較すると、本変形例1の室内機10は、人感センサ14を更に備える点で異なる(
図1および
図2を参照)。
【0031】
本変形例1において、人感センサ14は、室内機10が設置された空間(家屋1)に人が居るか否かを検知する。人感センサ14の検出結果が制御部11に出力される。また、本変形例1において、人感センサ14の種類については特に限定しない。例えば赤外線、超音波、可視光などを用い、人の有無を検知できればよい。
【0032】
そして、制御部11は、人感センサ14によって人が居ないことを検知し、且つ、室内機10の温度センサ12の温度検出値と、室外機30の温度センサ31の温度検出値との差が第1所定値以上、並びに、室内機10の湿度センサ13の湿度検出値と、室外機30の湿度センサ32の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、前記空気循環運転を実行させる。
【0033】
図4に示すように、空気調和機100が稼動開始後、ステップS21において、人感センサ14により室内機10が設置された空間に人が居るか否かを検知する。
【0034】
そして、ステップS21の判断結果が「NO」、すなわち人がいない場合、ステップS22に進む。ステップS22において、制御部11は、温度センサ12および温度センサ31からそれぞれ入力された室内温度および室外温度から、室内温度と室外温度との差が第1所定値以上であるか否かを判断する。一方、ステップS21の判断結果が「YES」の場合、
図4に示すフローチャートを再開する。
【0035】
そして、ステップS22の判断結果が「YES」の場合、ステップS23に進む。ステップS23において、制御部11は、湿度センサ13および湿度センサ32からそれぞれ入力された室内湿度および室外湿度から、室内湿度と室外湿度との差が第2所定値以上であるか否かを判断する。一方、ステップS22の判断結果が「NO」の場合、ステップS21に移行する。
【0036】
続いて、ステップS23の判断結果が「YES」の場合、ステップS24に進む。一方、ステップS23の判断結果が「NO」の場合、ステップS21に移行する。
図4に示すステップS24およびステップS25の処理内容は、
図3に示すステップS13およびステップS14の処理内容と同様であるためその説明を省略する。
【0037】
上記の構成によれば、人感センサ14によって人が居ないことを検知し、且つ、室内機10の温度センサ12の温度検出値と、室外機30の温度湿度センサ31の温度検出値との差が第1所定値以上、並びに、室内機10の湿度センサ13の湿度検出値と、室外機30の湿度センサ32の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、前記空気循環運転を実行させることで、空調運転(冷房、暖房等)における温度及び湿度の制御を人の有無に合わせてより適切に行うことができる。
【0038】
人感センサ14で人がいると検知した場合と人がいないと判定した場合で、温湿度の所定値を変更させても良い。つまり、人がいると検知している場合は、換気回数が少なくなるように所定値を設定することで、不快と感じないように最低限の換気が可能となる。
【0039】
(変形例2)
以下、本変形例2について、
図1、
図2、および
図5を参照して説明する。
図5は、
図1に示す空気調和機100における更に他の制御処理を示すフローチャートである。実施形態1の構成と比較すると、本変形例2の制御処理の順序が異なる。説明の便宜上、上記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0040】
具体的には、本変形例2において、制御部11は、前記空気循環機能を実行させた後、室内機10の温度センサ12の温度検出値と、室外機30の温度センサ31の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機10の湿度センサ13の湿度検出値と、室外機30の湿度センサ32の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、前記換気機能を実行させる。
【0041】
図5に示すように、空気調和機100が稼動開始後、ステップS31において、制御部11は、室内機10の空気循環機能を実行させ、室内機10の空気循環運転が開始する。
【0042】
続いて、ステップS32において、制御部11は、温度センサ12および温度センサ31からそれぞれ入力された室内温度および室外温度から、室内温度と室外温度との差が第1所定値以上であるか否かを判断する。
【0043】
そして、ステップS32の判断結果が「YES」の場合、ステップS33に進む。ステップS33において、制御部11は、湿度センサ13および湿度センサ32からそれぞれ入力された室内湿度および室外湿度から、室内湿度と室外湿度との差が第2所定値以上であるか否かを判断する。一方、ステップS32の判断結果が「NO」の場合、
図5に示すステップS32を再開する。
【0044】
続いて、ステップS33の判断結果が「YES」の場合、ステップS34に進む。ステップS34において、制御部11は、室内機10の換気機能を実行させ、室内機10の換気運転が開始する。一方、ステップS33の判断結果が「NO」の場合、ステップS32に移行する。
【0045】
上記の構成によれば、実施形態1と同様な効果を奏する。
【0046】
〔実施形態2〕
以下、本発明の他の実施形態について、
図6および
図7を参照して説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0047】
図6は、本実施形態に係る空気調和システム(空気調和機)100aの要部構成を示すブロック図あり、
図7は、
図6に示す空気調和システム100aにおける制御処理を示すフローチャートである。
【0048】
図6に示すように、実施形態1の構成と比較すると、本実施形態の空気調和機100aは、家屋1内に電子機器40が設置されている点で異なる。電子機器40は、通信機能を有する室内機10と通信可能かつ換気機能を有する。
【0049】
そして、制御部11は、室内機10の温度センサ12の温度検出値と、室外機30の温度センサ31の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機10の湿度センサ13の湿度検出値と、室外機30の湿度センサ32の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、前記空気循環運転を実行させた後、室内機10の通信機能を用いて、通信先の電子機器40の換気機能を実行させる。
【0050】
図7において、ステップS41~ステップS43の処理内容は、
図1に示すステップS11~ステップS13の処理内容と同様であるためその説明を省略する。そして、ステップS44において、制御部11は、電子機器40による換気運転を開始させる。
【0051】
上記の構成によれば、実施形態1と同様な効果を奏する。
【0052】
〔実施形態3〕
以下、本発明の他の実施形態について、
図8~
図10を参照して説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0053】
図8は、本実施形態に係る空気調和機100bの要部構成を示すブロック図である。
図9は、
図8に示す空気調和機100bにおける1つの制御処理を示すフローチャートである。
【0054】
図8に示すように、実施形態1の構成と比較すると、本実施形態の空気調和機100bは、指示受付け部15を備える点で異なる。指示受付け部15は、室内機10aに対して、冷暖房運転の実行指示を受付ける。
【0055】
そして、制御部11は、指示受付け部15が冷暖房運転の実行指示を受付けたとき、室内機10の温度センサ12の温度検出値と、室外機30の温度センサ31の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機10の湿度センサ13の湿度検出値と、室外機30の湿度センサ32の湿度検出値との差が第2所定値以上であれば、当該冷暖房運転の実行をする前に、前記空気循環機能を実行させた後、前記換気機能を実行させる。
【0056】
図9に示すように、空気調和機100bが稼動開始後、ステップS51において、指示受付け部15が冷暖房運転指示を受付けたか否かを判断し、判断結果が制御部11に出力される。
【0057】
そして、ステップS51の判断結果が「YES」、すなわち冷暖房運転指示を受付けた場合、ステップS52に進む。一方、ステップS51の判断結果が「NO」の場合、
図9に示すフローチャートを再開する。
【0058】
図9において、ステップS52~ステップS55の処理内容は、
図1に示すステップS11~ステップS14の処理内容と同様であるためその説明を省略する。そして、ステップS56において、制御部11は、冷房運転または暖房運転を開始させる。
【0059】
また、上述の空気循環運転が開始する時刻と、換気運転が開始する時刻との時間間隔と同様に、換気運転が開始する時刻と、冷房運転または暖房運転が開始する時刻との時間間隔も必要に応じて設定すればよい。
【0060】
上記の構成によれば、実施形態1と同様な効果を奏する。
【0061】
(変形例3)
以下、本変形例3について、
図9、および
図10を参照して説明する。
図10は、
図9に示す空気調和機100bにおける他の制御処理を示すフローチャートである。実施形態3の構成と比較すると、本変形例3の制御処理の内容が異なる。説明の便宜上、上記実施形態3にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0062】
具体的には、本変形例3において、制御部11は、指示受付け部15が冷暖房運転の実行指示を受付けたとき、室内機10の温度センサ12の温度検出値と、室外機30の温度センサ31の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機10の湿度センサ13の湿度検出値と、室外機30の湿度センサ32の湿度検出値との差が第2所定値以上であれば、前記換気機能を実行させながら、冷暖房運転を実行させる。
【0063】
図10において、ステップS61~ステップS63の処理内容は、
図9に示すステップS51~ステップS53の処理内容と同様であるためその説明を省略する。そして、ステップS64において、制御部11は、換気しながら冷房運転または暖房運転を開始させる。
【0064】
上記の構成によれば、実施形態1と同様な効果に加えて、制御部11は、換気しながら冷房運転または暖房運転を開始させるので、冷房および暖房等の空調により、室内を直ちに快適な温度にすることできるという効果を奏する。
【0065】
〔ソフトウェアによる実現例〕
空気調和機(空気調和システム)100(100a、100b)の制御ブロック(特に制御部11は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0066】
後者の場合、空気調和機(空気調和システム)100(100a、100b)は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば少なくとも1つのプロセッサ(制御装置)を備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な少なくとも1つの記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0067】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る空気調和機(100)は、温度湿度センサ(温度センサ12、湿度センサ13)を搭載し、換気機能と、室内機(10)が配置された家屋(1)内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機(10)と、温度湿度センサ(温度センサ31、湿度センサ32)を搭載する室外機(30)と、前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部(11)と、を備え、制御部(11)は、室内機(10)の温度湿度センサ(温度センサ12)の温度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(温度センサ31)の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機(10)の温度湿度センサ(湿度センサ13)の湿度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(湿度センサ32)の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、前記空気循環機能を実行させた後、前記換気機能を実行させる。
【0068】
上記構成によれば、制御部(11)により、室内機(10)の温度湿度センサ(温度センサ12)の温度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(温度センサ31)の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機(10)の温度湿度センサ(湿度センサ13)の湿度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(湿度センサ32)の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、前記空気循環機能を実行させた後、前記換気機能を実行させることで、室内機(10)が自然吸気される家屋(1)に設置された場合に、室内における空気の温度および湿度の偏りを無くすことができるため、空調運転(冷房、暖房等)における温度及び湿度の制御を適切に行うことができる。
【0069】
本発明の態様2に係る空気調和機(100)は、上記態様1において、室内機(10)は、当該室内機(10)が設置された空間に人が居るか否かを検知する人感センサ(14)を備え、制御部(11)は、人感センサ(14)によって人が居ないことを検知し、且つ、室内機(10)の温度湿度センサ(温度センサ12)の温度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(温度センサ31)の温度検出値との差が第1所定値以上、並びに、室内機(10)の温度湿度センサ(湿度センサ13)の湿度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(湿度センサ32)の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、前記空気循環機能を実行させてもよい。
【0070】
上記の構成によれば、人感センサ(14)によって人が居ないことを検知し、且つ、室内機(10)の温度湿度センサ(温度センサ12)の温度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(温度センサ31)の温度検出値との差が第1所定値以上、並びに、室内機(10)の温度湿度センサ(湿度センサ13)の湿度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(湿度センサ32)の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、前記空気循環運転を実行させることで、空調運転(冷房、暖房等)における温度及び湿度の制御を人の有無に合わせてより適切に行うことができる。
【0071】
本発明の態様3に係る空気調和機(100)は、温度湿度センサ(温度センサ12、湿度センサ13)を搭載し、換気機能と、室内機(10)が配置された家屋(1)内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機(10)と、温度湿度センサ(温度センサ31、湿度センサ32)を搭載する室外機(30)と、前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部(11)と、を備え、制御部(11)は、前記空気循環機能を実行させた後、室内機(10)の温度湿度センサ(温度センサ12)の温度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(温度センサ31)の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機(10)の温度湿度センサ(湿度センサ13)の湿度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(湿度センサ32)の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、前記換気機能を実行させる。
【0072】
上記の構成によれば、態様1と同様な効果を奏する。
【0073】
本発明の態様4に係る空気調和システム(100a)は、温度湿度センサ(温度センサ12、湿度センサ13)を搭載し、通信機能と、室内機(10)が配置された家屋(1)内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機(10)と、温度湿度センサ(温度センサ31、湿度センサ32)を搭載する室外機(30)と、前記通信機能および空気循環機能を制御する制御部(11)と、室内機(10)が設置された室内に設置され、室内機(10)と通信可能かつ換気機能を有する電子機器(40)と、を備え、制御部(11)は、室内機(10)の温度湿度センサ(温度センサ12)の温度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(温度センサ31)の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機(10)の温度湿度センサ(湿度センサ13)の湿度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(湿度センサ32)の湿度検出値との差が第2所定値以上のとき、前記空気循環機能を実行させた後、室内機(10)の通信機能を用いて、通信先の電子機器(40)の換気機能を実行させる。
【0074】
上記の構成によれば、態様1と同様な効果を奏する。
【0075】
本発明の態様5に係る空気調和システム(100b)は、温度湿度センサ(温度センサ12、湿度センサ13)を搭載し、換気機能と、室内機(10)が配置された家屋(1)内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機(10a)と、温度湿度センサ(温度センサ31、湿度センサ32)を搭載する室外機(30)と、室内機(10a)に対して、冷暖房運転の実行指示を受付ける指示受付け部(15)と、前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部(11)と、を備え、制御部(11)は、指示受付け部(15)が冷暖房運転の実行指示を受付けたとき、室内機(10a)の温度湿度センサ(温度センサ12)の温度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(温度センンサ31)の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機(10a)の温度湿度センサ(湿度センサ13)の湿度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(湿度センサ32)の湿度検出値との差が第2所定値以上であれば、当該冷暖房運転の実行をする前に、前記空気循環機能を実行させた後、前記換気機能を実行させる。
【0076】
上記の構成によれば、態様1と同様な効果を奏する。
【0077】
本発明の態様6に係る空気調和システム(100b)は、温度湿度センサ(温度センサ12、湿度センサ13)を搭載し、換気機能と、室内機(10)が配置された家屋(1)内の空気を循環させる空気循環機能とを有する室内機(10a)と、温度湿度センサ(温度センサ31、湿度センサ32)を搭載する室外機(30)と、室内機(10a)に対して、冷暖房運転の実行指示を受付ける指示受付け部(15)と、前記換気機能および前記空気循環機能を実行させる制御部(11)と、を備え、制御部(11)は、指示受付け部(15)が冷暖房運転の実行指示を受付けたとき、室内機(10a)の温度湿度センサ(温度センサ12)の温度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(温度センサ31)の温度検出値との差が第1所定値以上、かつ、室内機(10a)の温度湿度センサ(湿度センサ13)の湿度検出値と、室外機(30)の温度湿度センサ(湿度センサ32)の湿度検出値との差が第2所定値以上であれば、前記換気機能を実行させながら、冷暖房運転を実行させる。
【0078】
上記の構成によれば、態様1と同様な効果を奏する。
【0079】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0080】
1 家屋
10、10a 室内機
11 制御部
12、31 温度センサ(温度湿度センサ)
13、32 湿度センサ(温度湿度センサ)
14 人感センサ
15 指示受付け部
20 冷媒配管
30 室外機
40 電子機器
100、100a、100b 空気調和機(空気調和システム)