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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】通信装置
(51)【国際特許分類】
   G08C 15/00 20060101AFI20240205BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
G08C15/00 B
H05K5/02 E
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020143508
(22)【出願日】2020-08-27
(65)【公開番号】P2022038827
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】杉山 信
【審査官】菅藤 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-80090(JP,A)
【文献】特開平8-65865(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08C 15/00-19/48
G01D 11/24-11/30
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
資源またはエネルギーに関する計測装置の計測結果を示す情報を送信する通信装置であって、
前記資源または前記エネルギーを供給するための管に配置されることの可能な筐体を備え、
前記筐体は、
前記筐体が前記管に配置された状態において、横方向に沿って延びる前記管の下側部分に対して、前記横方向に沿って接触する第1接触部と、
前記筐体が前記管に配置された状態において、縦方向に沿って延びる前記管に対して、前記縦方向に沿って接触する第2接触部と
を含み、
前記第1接触部は、前記筐体の上面側に配置され、
前記第2接触部は、前記筐体の背面側に配置され
前記第1接触部は、前記横方向に沿って延びる前記管に接触している状態において、前記通信装置の重心と前記管の中心とが前記縦方向に沿った一直線上に配置されることの可能な構造を有し、
前記縦方向は、鉛直方向に略平行である、通信装置。
【請求項2】
前記第1接触部は、前記筐体の上面側から下面側に向かって窪んでいるとともに、前記横方向に沿って延びており、
前記第1接触部は、前記管に接触している状態において、前記管に対して線接触する複数の線接触領域を有し、
前記第2接触部は、前記筐体の前記背面側から正面側に向かって窪んでいるとともに、前記縦方向に沿って延びており、
前記第2接触部は、前記管に接触している状態において、前記管に対して線接触する複数の線接触領域を有する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記第1接触部は、前記筐体の前記上面側から前記下面側に向かって互いに近づく一対の第1傾斜面を有し、
前記一対の第1傾斜面は、前記横方向に沿って延びており、
前記第2接触部は、前記筐体の前記背面側から前記正面側に向かって互いに近づく一対の第2傾斜面を有し、
前記一対の第2傾斜面は、前記縦方向に沿って延びている、請求項に記載の通信装置。
【請求項4】
前記筐体は、前記第1接触部が前記横方向に沿って延びる前記管に接触している状態と、前記第2接触部が前記縦方向に沿って延びる前記管に接触している状態とにおいて、帯状の取付部材を通すことの可能な複数の貫通孔部をさらに含む、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記筐体は、筐体本体と、上側凸部と、下側凸部と、第3接触部とをさらに含み、
前記第3接触部は、前記筐体が前記管に配置された状態において、前記縦方向に沿って延びる前記管に対して、前記縦方向に沿って接触し、
前記第3接触部は、前記筐体の前記背面側に配置され、
前記第2接触部と前記第3接触部とは、前記縦方向に沿って略一直線上に配置され、
前記上側凸部は、前記筐体本体の上面側に配置され、
前記上側凸部には、前記第1接触部および前記第2接触部が配置され、
前記下側凸部は、前記筐体本体の下面側に配置され、
前記下側凸部には、前記第3接触部が配置され、
前記筐体の前記背面側から正面側に向かう方向における前記上側凸部の厚みは、前記筐体の前記背面側から前記正面側に向かう前記方向における前記下側凸部の厚みよりも大きい、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、メータ用通信機が記載されている。メータ用通信機のケースには、メータ用通信機を縦配管に取り付け可能な縦配管取付部と、メータ用通信機を横配管に取り付け可能な横配管取付部とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-80090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のメータ用通信機では、横配管取付部がメータ用通信機の背面に配置される。従って、メータ用通信機を横配管に取り付ける場合、横配管の中心と、横配管取付部と、メータ用通信機の重心とが、鉛直方向に沿った一直線上に配置されない。その結果、メータ用通信機は、鉛直方向に対して傾斜して設置される。例えば、メータ用通信機が鉛直方向に対して傾斜して設置された場合、設置環境によっては、メータ用通信機の防水機能の耐久性が低下する可能性がある。
【0005】
本発明は、鉛直方向に対して傾斜して設置されることを抑制できる通信装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面によれば、通信装置は、資源またはエネルギーに関する計測装置の計測結果を示す情報を送信する。通信装置は筐体を備える。筐体は、前記資源または前記エネルギーを供給するための管に配置されることが可能である。前記筐体は、第1接触部と、第2接触部とを含む。第1接触部は、前記筐体が前記管に配置された状態において、横方向に沿って延びる前記管の下側部分に対して、前記横方向に沿って接触する。第2接触部は、前記筐体が前記管に配置された状態において、縦方向に沿って延びる前記管に対して、前記縦方向に沿って接触する。前記第1接触部は、前記筐体の上面側に配置される。前記第2接触部は、前記筐体の背面側に配置される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、鉛直方向に対して傾斜して設置されることを抑制できる通信装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係るテレメータシステムの構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係る通信装置を示す正面図である。
図3】本実施形態に係る通信装置を示す側面図である。
図4】本実施形態に係る通信装置を示す平面図である。
図5】本実施形態に係る通信装置を示す底面図である。
図6】本実施形態に係る通信装置を示す背面図である。
図7】本実施形態に係る通信装置を横配管に取り付けた状態を示す正面図である。
図8】本実施形態に係る通信装置を横配管に取り付けた状態を示す側面図である。
図9】本実施形態に係る通信装置の第1接触部に横配管が接触している状態を示す模式図である。
図10】本実施形態に係る通信装置を縦配管に取り付けた状態を示す正面図である。
図11】本実施形態に係る通信装置を縦配管に取り付けた状態を示す側面図である。
図12A】本実施形態に係る通信装置を縦配管に取り付けた状態を示す平面図である。
図12B】本実施形態に係る通信装置を縦配管に取り付けた状態を示す底面図である。
図13】本実施形態に係る通信装置の第2接触部(第3接触部、第4接触部)に縦配管が接触している状態を示す模式図である。
図14A】本実施形態に係る通信装置の第1接触部(第2接触部、第3接触部、第4接触部)の他の例を示す図である。
図14B】本実施形態に係る通信装置の第1接触部(第2接触部、第3接触部、第4接触部)のさらに他の例を示す図である。
図15A】本実施形態に係る通信装置の第1結束バンド用貫通孔部の他の例を示す図である。
図15B】本実施形態に係る通信装置の第1結束バンド用貫通孔部のさらに他の例を示す図である。
図16】本実施形態に係る通信装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
図1図15を参照して、本発明の実施形態に係るテレメータシステムSYSを説明する。まず、図1を参照して、本実施形態に係るテレメータシステムSYSについて説明する。図1は、テレメータシステムSYSの構成を示すブロック図である。
【0011】
図1に示すように、テレメータシステムSYSは、通信装置1と、メータ2と、サーバ3と、センター装置4とを備える。例えば、テレメータシステムSYSは、複数の通信装置1と、複数のメータ2と、サーバ3と、センター装置4とを備える。テレメータシステムSYSは、メータ2の計測結果を示す情報を収集するシステムである。より具体的には、テレメータシステムSYSは、メータ2の計測結果を示す情報を通信装置1がセンター装置4に送信して、センター装置4に計測結果を示す情報を収集させるシステムである。サーバ3とセンター装置4とは、例えばセンターシステムである。センター装置4は、例えば、通信装置1に対して情報制御を実行する。なお、通信装置1は、メータ2の計測結果を示す情報を、センター装置4に対して親機を介して間接的に送信してもよい。
【0012】
メータ2は、資源またはエネルギーに関する計測装置である。メータ2の計測対象は、例えば、ガス、水道、または電気である。メータ2は、例えば、個人宅、会社、および各種施設のような需要家毎に設置される。すなわち、メータ2は、例えば、ガス、水道、または電気の使用量を計測し、計測結果としての計測値を出力する計測装置である。メータ2は、「計測装置」の一例である。以下、メータ2がガスの使用量を計測するガスメータである場合を例に挙げて説明する。
【0013】
メータ2は、例えばガス管に設置される。ガス管には、メータ2の計測対象であるガスが流れる。ガスは、ガスボンベまたはガスホルダーからガス管を通じて需要家に供給される。なお、メータ2の計測対象であるガスは、LPガス(液化石油ガス)であってもよいし、都市ガスでもよい。メータ2は、ガス管を流れるガスの流量を計測することによって、ガスの使用量を計測する。
【0014】
通信装置1は、メータ2の計測結果を示す情報を送信する。本実施形態では、通信装置1は、メータ2の計測結果を示す情報をセンター装置4に送信する。通信装置1は、メータ2毎に設置される。また、通信装置1は、例えば、ガス管またはメータ2の周辺の壁に設置される。
【0015】
通信装置1は、メータ2と有線または無線で通信可能に接続される。本実施形態では、複数の通信装置1は、それぞれ、複数のメータ2と電線PLにより有線接続される。電線PLは、信号線およびグランド線を含む。
【0016】
複数の通信装置1の各々とセンター装置4とは、無線で通信可能に接続される。具体的には、複数の通信装置1の各々とセンター装置4とは、例えば、PHS(Personal Handy-phone System)網、FOMA(Freedom Of Mobile Multimedia Access)網、LTE(Long Term Evolution)網、4G(第4世代移動通信システム)網、および5G(第5世代移動通信システム)網のような広域無線網Neに接続される。そして、複数の通信装置1の各々とセンター装置4とは、広域無線網Neを介して互いに無線通信を行う。
【0017】
センター装置4は、通信装置1を介して、複数のメータ2の各々の計測結果を示す情報を収集する。具体的には、センター装置4は、通信装置1を介して、複数のメータ2の各々が計測した計測値を収集する。そして、センター装置4は、例えば、収集した計測値をサーバ3に格納する。サーバ3は、例えば、データベースサーバである。
【0018】
次に、図2図6を参照して、通信装置1の構造を説明する。図2は、通信装置1を示す正面図である。図3は、通信装置1を示す側面図である。図4は、通信装置1を示す平面図である。図5は、通信装置1を示す底面図である。図6は、通信装置1を示す背面図である。
【0019】
図2および図3に示すように、通信装置1は筐体HGを備える。筐体HGは、例えば、合成樹脂製である。筐体HGは、資源またはエネルギーを供給するための管に配置されることが可能である。資源を供給するための管は、例えば、ガス管または水道管である。エネルギーを供給するための管は、例えば、ガス管または電線管である。電線管とは、電力を供給するための電線が配置される管のことである。
【0020】
筐体HGは、筐体本体300を含む。筐体HGは、上側凸部100と、下側凸部200とを含んでいてもよい。
【0021】
筐体本体300は、例えば、固定カバー300Aと、着脱カバー300Bとを含んでいてもよい。着脱カバー300Bは、固定カバー300Aに対して縦方向D1に着脱可能である。
【0022】
縦方向D1は、鉛直方向に沿った方向を示す。縦方向D1に交差する横方向D2は、水平方向に沿った方向を示す。本実施形態では、横方向D2は縦方向D1に略直交する。
【0023】
ただし、縦方向D1は、鉛直方向に対して略平行であればよいし、横方向D2は、水平方向に対して略平行であればよい。例えば、資源またはエネルギーを供給するための管は、縦方向D1および/または横方向D2に延びるように作業者によって設置される。その結果、一般的には、管は、鉛直方向および/または水平方向に対して厳密な平行ではない。従って、縦方向D1の定義において、「鉛直方向に略平行」は、作業者が管を設置する際の鉛直方向に対する誤差を含む範囲を示す。また、横方向D2の定義において、「水平方向に略平行」は、作業者が管を設置する際の水平方向に対する誤差を含む範囲を示す。
【0024】
筐体本体300は、例えば、中空の略箱形状を有する。筐体本体300は、正面視において、例えば、略矩形形状を有する。
【0025】
具体的には、筐体本体300は、正面壁部301と、一対の側壁部303と、天壁部305と、底壁部307と、背面壁部309とを備える。
【0026】
例えば、固定カバー300Aは、天壁部305と、一対の側壁部303の一部と、正面壁部301の一部とによって構成される。また、例えば、着脱カバー300Bは、底壁部307と、一対の側壁部303の他の一部と、正面壁部301の他の一部とによって構成される。
【0027】
正面壁部301は、例えば、正面視において、略矩形形状を有する。正面壁部301は、正面視において、縦方向D1および横方向D2広がっている。正面壁部301と背面壁部309とは、側面視において、厚み方向D3に間隔をあけて、厚み方向D3に対向する。厚み方向D3は、縦方向D1および横方向D2に交差する方向を示す。本実施形態では、厚み方向D3は、縦方向D1および横方向D2に略直交する方向を示す。
【0028】
一対の側壁部303は、正面視において、横方向D2に間隔をあけて、横方向D2に対向する。一対の側壁部303は、互いに略平行である。一対の側壁部303の各々は、側面視において、縦方向D1および厚み方向D3に広がっている。一対の側壁部303の各々は、例えば、側面視において、略テーパー形状を有する。一対の側壁部303の各々は、正面壁部301と背面壁部309とを接続する。
【0029】
天壁部305と底壁部307とは、正面視および側面視において、縦方向D1に間隔をあけて、縦方向D1に対向する。天壁部305は、底壁部307よりも上方に位置する。
【0030】
図4に示すように、天壁部305は、平面視において、横方向D2および厚み方向D3に広がっている。天壁部305は、例えば、平面視において、略矩形形状を有する。天壁部305は、正面壁部301と背面壁部309とを接続する。図5に示すように、底壁部307は、底面視において、横方向D2および厚み方向D3に広がっている。底壁部307は、例えば、底面視において、略矩形形状を有する。底壁部307は、正面壁部301と背面壁部309とを接続する。図6に示すように、背面壁部309は、背面視において、縦方向D1および横方向D2に広がっている。背面壁部309は、例えば、背面視において、略矩形形状を有する。
【0031】
図2に戻って、筐体HGは、複数の第1結束バンド用貫通孔部50A、50B(例えば、一対の第1結束バンド用貫通孔部50A、50B)と、第1ビス用貫通孔部60と、第2ビス用貫通孔部70と、複数の第2結束バンド用貫通孔部80A、80B(例えば、一対の第2結束バンド用貫通孔部80A、80B)とをさらに含んでいてもよい。第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bは、「貫通孔部」の一例に相当する。
【0032】
一対の第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bは、横方向D2に沿って間隔をあけて並んでいる。第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bは、正面視において、略矩形形状を有する。第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bは、上縁部52と、側縁部54と、貫通孔56とを有する。上縁部52は、貫通孔56の上側の縁である。側縁部54は、横方向D2における貫通孔56の内側の縁である。
【0033】
第1ビス用貫通孔部60は、一対の第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bの間に位置する。第1ビス用貫通孔部60は、例えば、ダルマ孔を有する。
【0034】
本実施形態では、上側凸部100に、一対の第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bと、第1ビス用貫通孔部60とが配置される。一対の第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bおよび第1ビス用貫通孔部60は、上側凸部100を厚み方向D3(図3)に貫通する。上側凸部100は、筐体本体300の上面側に配置される。具体的には、上側凸部100は、天壁部305から上方に突出している。
【0035】
一対の第2結束バンド用貫通孔部80A、80Bは、横方向D2に沿って間隔をあけて並んでいる。第2結束バンド用貫通孔部80A、80Bは、正面視において、略矩形形状を有する。第2結束バンド用貫通孔部80A、80Bは、貫通孔を有する。
【0036】
第2ビス用貫通孔部70は、一対の第2結束バンド用貫通孔部80A、80Bの間に位置する。第2ビス用貫通孔部70は、例えば、横方向D2に延びる長孔を有する。
【0037】
本実施形態では、下側凸部200に、一対の第2結束バンド用貫通孔部80A、80Bと、第2ビス用貫通孔部70とが配置される。一対の第2結束バンド用貫通孔部80A、80Bおよび第2ビス用貫通孔部70は、下側凸部200を厚み方向D3(図3)に貫通する。下側凸部200は、筐体本体300の下面側に配置される。具体的には、下側凸部200は、底壁部307から下方に突出している。
【0038】
第1ビス用貫通孔部60および第2ビス用貫通孔部70の各々には、通信装置1をビスによって建造物の壁面に取り付ける際にビスが通される。
【0039】
図3を再び参照して、筐体HGは、第1接触部10をさらに含む。第1接触部10は、筐体HGの上面側に配置される。本実施形態では、第1接触部10は、上側凸部100に配置される。具体的には、第1接触部10は、上側凸部100の上端部に配置される。第1接触部10は、筐体HGの上面側から下面側に向かって窪んでいる。つまり、第1接触部10は、上側凸部100の上端から下端に向かって窪んでいる。
【0040】
さらに具体的には、第1接触部10は、一対の第1傾斜面12を有する。一対の第1傾斜面12は、筐体HGの上面側から下面側に向かって互いに近づく。つまり、厚み方向D3における一対の第1傾斜面12の間隔は、筐体HGの上面側から下面側に向かって狭まる。図3の例では、筐体HGを側面視した場合に、一対の第1傾斜面12は、略V字形状を有する。つまり、第1接触部10は、上方に向かって広がっている。一対の第1傾斜面12の各々は、略平面である。
【0041】
また、上側凸部100の厚みd1は、下側凸部200の厚みd2よりも大きい。従って、本実施形態によれば、上側凸部100に第1接触部10を容易に形成できる。また、下側凸部200の厚みが小さいので、着脱カバー300Bの縦方向D1の着脱が容易である。
【0042】
具体的には、上側凸部100の厚みd1は、筐体HGの背面側から正面側に向かう方向における上側凸部100の厚みを示す。つまり、上側凸部100の厚みd1は、厚み方向D3における上側凸部100の厚みを示す。下側凸部200の厚みd2は、筐体HGの背面側から正面側に向かう方向における下側凸部200の厚みを示す。つまり、下側凸部200の厚みd2は、厚み方向D3における下側凸部200の厚みを示す。
【0043】
また、図4に示すように、第1接触部10は、横方向D2に沿って延びている。つまり、一対の第1傾斜面12は、横方向D2に沿って延びている。
【0044】
また、筐体HGは、第2接触部20をさらに含む。第2接触部20は、筐体HGの背面側かつ上面側に配置される(図6)。本実施形態では、第2接触部20は、上側凸部100に配置される。具体的には、第2接触部20は、上側凸部100の背面に配置される。第2接触部20は、筐体HGの背面側から正面側に向かって窪んでいる。つまり、第2接触部20は、上側凸部100の背面から正面に向かって窪んでいる。
【0045】
具体的には、第2接触部20は、一対の第2傾斜面22を有する。一対の第2傾斜面22は、筐体HGの背面側から正面側に向かって互いに近づく。つまり、横方向D2における一対の第2傾斜面22の間隔は、筐体HGの背面側から正面側に向かって狭まる。本実施形態では、一対の第2傾斜面22は、平面視において、略V字形状を有する。図4の例では、第2接触部20は、平面視において、第1接触部10に接続される。つまり、第2接触部20は、平面視において、第1接触部10に対して、厚み方向D3に進入している。なお、第2接触部20は、平面視において、第1接触部10に対して厚み方向D3に離隔していていもよい。
【0046】
また、図5に示すように、筐体HGは、第3接触部30をさらに含む。第3接触部30の構成は、第2接触部20の構成と同様である。
【0047】
具体的には、第3接触部30は、筐体HGの背面側かつ下面側に配置される(図6)。本実施形態では、第3接触部30は、下側凸部200に配置される。具体的には、第3接触部30は、下側凸部200の背面に配置される。第3接触部30は、筐体HGの背面側から正面側に向かって窪んでいる。つまり、第3接触部30は、下側凸部200の背面から正面に向かって窪んでいる。
【0048】
さらに具体的には、第3接触部30は、一対の第3傾斜面32を有する。一対の第3傾斜面32は、筐体HGの背面側から正面側に向かって互いに近づく。つまり、横方向D2における一対の第3傾斜面32の間隔は、筐体HGの背面側から正面側に向かって狭まる。本実施形態では、一対の第3傾斜面32は、底面視において、略V字形状を有する。
【0049】
図6に示すように、筐体HGは、第4接触部40をさらに含む。第4接触部40の構成は、第2接触部20の構成と同様である。
【0050】
具体的には、第4接触部40は、筐体HGの背面側に配置される。本実施形態では、第4接触部40は、背面壁部309に配置される。第4接触部40は、第2接触部20および第3接触部30と同様に、筐体HGの背面側から正面側に向かって窪んでいる(図4図5参照)。つまり、第4接触部40は、背面壁部309の背面から正面に向かって窪んでいる。
【0051】
さらに具体的には、第4接触部40は、一対の第4傾斜面42を有する。一対の第4傾斜面42は、一対の第2傾斜面22および一対の第3傾斜面32と同様に、筐体HGの背面側から正面側に向かって互いに近づく(図4図5参照)。つまり、横方向D2における一対の第4傾斜面42の間隔は、筐体HGの背面側から正面側に向かって狭まる。本実施形態では、一対の第4傾斜面42は、平面視において、略V字形状を有する。
【0052】
第4接触部40は、縦方向D1に沿って延びている。具体的には、第4接触部40は、筐体本体300の上端から下端まで延びている。同様に、一対の第4傾斜面42は、縦方向D1に沿って延びている。また、第2接触部20は、縦方向D1に沿って延びている。具体的には、第2接触部20は、上側凸部100の上端から下端まで延びている。同様に、一対の第2傾斜面22は、縦方向D1に沿って延びている。さらに、第3接触部30は、縦方向D1に沿って延びている。具体的には、第3接触部30は、下側凸部200の上端から下端まで延びている。同様に、一対の第3傾斜面32は、縦方向D1に沿って延びている。図6では、理解を容易にするために、第3接触部30と第4接触部40との境界を破線で示している。
【0053】
第4接触部40は、第2接触部20と第3接触部30との間に配置され、第2接触部20と第3接触部30とを繋ぐ。第2接触部20と第4接触部40と第3接触部30とは、縦方向D1に沿って略一直線上に配置される。つまり、第2接触部20と第4接触部40と第3接触部30とは、縦方向D1に連続している。
【0054】
次に、図7図9を参照して、通信装置1が横配管P1に取り付けられる例を説明する。図7は、通信装置1を横配管P1に取り付けた状態を示す正面図である。図8は、通信装置1を横配管P1に取り付けた状態を示す側面図である。
【0055】
図7に示すように、横配管P1は、横方向D2に沿って延びる管である。第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bには、それぞれ、結束バンドBNA、BNBを通すことが可能である。結束バンドBNA、BNBは、通信装置1を横配管P1に取り付けるための帯状の取付部材である。結束バンドBNA、BNBは、耐候性を有することが好ましい。結束バンドBNAは、第1結束バンド用貫通孔部50Aの貫通孔56を通り、上縁部52に接触しつつ横配管P1を囲むことで、横配管P1を締め付ける。この点は、結束バンドBNBについても同様である。図8では、図面を見易くするために、結束バンドBNA、BNBを二点鎖線で示している。
【0056】
本実施形態では、第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bは略矩形形状を有する。従って、第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bの形状は、ビスを通す第1ビス用貫通孔部60の形状と異なる。その結果、作業者は、第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bが結束バンドBNA~BNCを通す孔であることを直感的に認識できる。
【0057】
図7および図8に示すように、横配管P1は、上側凸部100の上端に配置される。具体的には、第1接触部10は、筐体HGの上面側に配置される。加えて、筐体HGが横配管P1に配置された状態において、つまり、通信装置1が横配管P1に配置された状態において、第1接触部10は、横配管P1の下側部分に対して横方向D2に沿って接触する。従って、本実施形態によれば、横配管P1の中心CTと、第1接触部10(図8の例では、第1接触部10の頂点TP)と、通信装置1の重心Gとが、縦方向D1に沿った一直線上に配置されることができる。その結果、横配管P1において、通信装置1が縦方向D1に対して傾斜して設置されることを抑制できる。換言すれば、縦方向D1は鉛直方向に略平行であるので、横配管P1において、通信装置1が鉛直方向に対して傾斜して設置されることを抑制できる。その結果、例えば、通信装置1の防水機能の耐久性を向上できる。
【0058】
すなわち、第1接触部10は、横配管P1に接触している状態において、通信装置1の重心Gと横配管P1の中心CTとが縦方向D1に沿った一直線上に配置されることの可能な構造を有する。従って、本実施形態によれば、横配管P1において、通信装置1が鉛直方向に対して傾斜して設置されることを抑制できる。さらに具体的には、第1接触部10は、横配管P1に接触している状態において、通信装置1の重心Gと、第1接触部10の頂点TPと、横配管P1の中心CTとが縦方向D1に沿った一直線上に配置されることの可能な構造を有する。図8の例では、頂点TPは、第1接触部10における略V字形状の頂点を示す。つまり、頂点TPは、第1接触部10の最下点を示す。
【0059】
また、本実施形態では、第1接触部10は、筐体HGの上面側から下面側に向かって窪んでいる。従って、横配管P1に対して通信装置1を安定して配置できる。この点の詳細は図9を参照して説明される。
【0060】
次に、図9を参照して、第1接触部10と横配管P1との接触状態の一例を説明する。図9は、第1接触部10に横配管P1が接触している状態を示す図である。
【0061】
図9に示すように、第1接触部10は、横配管P1の下側部分に接触する。具体的には、第1接触部10は、複数の線接触領域AR(図9の例では、2つの線接触領域AR)を有することが好ましい。線接触領域ARは、第1接触部10(具体的には、一対の第1傾斜面12)が横配管P1に接触している状態において、横配管P1に対して線接触する領域を示す。第1接触部10の線接触領域ARは、横方向D2(図7)に沿って延びる。この好ましい例によれば、第1接触部10が複数の線接触領域ARを有することで、第1接触部10が1つの線接触領域ARだけを有する場合と比較して、横配管P1に対して通信装置1をより安定して配置できる。
【0062】
なお、例えば、第1接触部10が凹状の円弧形状を有する場合において、円弧形状の曲率半径が横配管P1の曲率半径よりも大きい場合には、第1接触部10は1つの線接触領域ARだけを有する。従って、この場合、第1接触部10が複数の線接触領域ARを有する場合と比較すると、横配管P1に対して通信装置1が安定し難い可能性がある。
【0063】
特に、本実施形態では、一対の第1傾斜面12は、筐体HGの上面側から下面側に向かって互いに近づくことがより好ましい。この好ましい例によれば、横配管P1の外径に依存することなく、第1接触部10において複数の線接触領域AR(例えば、2つの線接触領域AR)を確保できる。従って、横配管P1の外径に依存することなく、横配管P1に対して通信装置1を安定して配置できる。特に、一対の第1傾斜面12が略V字形状を有することで、横配管P1の外径に依存することなく、第1接触部10において複数の線接触領域AR(例えば、2つの線接触領域AR)を容易に確保できる。なお、第1接触部10は、複数の線接触領域ARを有する限りは、頂点TPに代えて、例えば、細い平面領域を有していてもよい。
【0064】
次に、図10図13を参照して、通信装置1が縦配管P2に取り付けられる例を説明する。図10は、通信装置1を縦配管P2に取り付けた状態を示す正面図である。図11は、通信装置1を縦配管P2に取り付けた状態を示す側面図である。図12Aは、通信装置1を縦配管P2に取り付けた状態を示す平面図である。図12Bは、通信装置1を縦配管P2に取り付けた状態を示す底面図である。
【0065】
図10および図11に示すように、縦配管P2は、縦方向D1に沿って延びる管である。第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bには、結束バンドBNCを通すことが可能である。結束バンドBNCは、第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bの貫通孔56を通り、側縁部54に接触しつつ縦配管P2を囲むことで、縦配管P2を締め付ける。
【0066】
また、第2結束バンド用貫通孔部80A、80Bには、結束バンドBNDを通すことが可能である。結束バンドBNDは、第2結束バンド用貫通孔部80A、80Bを通り、縦配管P2を囲むことで、縦配管P2を締め付ける。
【0067】
結束バンドBNC、BNDは、通信装置1を縦配管P2に取り付けるための帯状の取付部材である。結束バンドBNC、BNDは、耐候性を有することが好ましい。図12Aおよび図12Bでは、図面を見易くするために、結束バンドBNC、BNDを二点鎖線で示している。
【0068】
図11に示すように、縦配管P2は、筐体HGの背面に配置される。具体的には、図12Aに示すように、第2接触部20は、筐体HGの背面側に配置される。加えて、筐体HGが縦配管P2に配置された状態において、第2接触部20は、縦配管P2に対して縦方向D1(図11)に沿って接触する。筐体HGが縦配管P2に配置された状態は、通信装置1が縦配管P2に配置された状態を示す。
【0069】
また、図12Bに示すように、第3接触部30は、筐体HGの背面側に配置される。加えて、筐体HGが縦配管P2に配置された状態において、第3接触部30は、縦配管P2に対して縦方向D1(図11)に沿って接触する。
【0070】
さらに、図12Aおよび図12Bに示すように、第4接触部40は、筐体HGの背面側に配置される。加えて、第4接触部40は、筐体HGが縦配管P2に配置された状態において、縦配管P2に対して縦方向D1(図11)に沿って接触する。
【0071】
特に、本実施形態では、第2接触部20、第3接触部30、および、第4接触部40は、筐体HGの背面側から正面側に向かって窪んでいる。従って、縦配管P2に対して通信装置1を安定して配置できる。この点の詳細は図13を参照して説明される。
【0072】
次に、図13を参照して、第2接触部20と縦配管P2との接触状態の一例を説明する。図13は、第2接触部20に縦配管P2が接触している状態を示す模式図である。
【0073】
図13に示すように、第2接触部20は、縦配管P2の正面側部分に接触する。具体的には、第2接触部20は、複数の線接触領域AR(図13の例では、2つの線接触領域AR)を有することが好ましい。線接触領域ARは、第2接触部20(具体的には、一対の第2傾斜面22)が縦配管P2に接触している状態において、縦配管P2に対して線接触する領域を示す。第2接触部20の線接触領域ARは、縦方向D1(図11)に沿って延びる。この好ましい例によれば、第2接触部20が複数の線接触領域ARを有することで、第2接触部20が1つの線接触領域ARだけを有する場合と比較して、縦配管P2に対して通信装置1をより安定して配置できる。この点は、第1接触部10が複数の線接触領域ARを有する場合と同様である。
【0074】
特に、本実施形態では、一対の第2傾斜面22は、筐体HGの背面側から正面側に向かって互いに近づくことがより好ましい。この好ましい例によれば、縦配管P2の外径に依存することなく、第2接触部20において複数の線接触領域AR(例えば、2つの線接触領域AR)を確保できる。従って、縦配管P2の外径に依存することなく、縦配管P2に対して通信装置1を安定して配置できる。特に、一対の第2傾斜面22が略V字形状を有することで、縦配管P2の外径に依存することなく、第2接触部20において複数の線接触領域AR(例えば、2つの線接触領域AR)を容易に確保できる。なお、第2接触部20は、複数の線接触領域ARを有する限りは、頂点TPに代えて、例えば、細い平面領域を有していてもよい。
【0075】
同様に、第3接触部30は、縦配管P2の正面側部分に接触する。具体的には、第3接触部30は、複数の線接触領域AR(図13の例では、2つの線接触領域AR)を有することが好ましい。線接触領域ARは、第3接触部30(具体的には、一対の第3傾斜面32)が縦配管P2に接触している状態において、縦配管P2に対して線接触する領域を示す。第3接触部30の線接触領域ARは、縦方向D1(図11)に沿って延びる。その他、第3接触部30の構成は、第2接触部20の構成と同様である。
【0076】
同様に、第4接触部40は、縦配管P2の正面側部分に接触する。具体的には、第4接触部40は、複数の線接触領域AR(図13の例では、2つの線接触領域AR)を有する。線接触領域ARは、第4接触部40(具体的には、一対の第4傾斜面42)が縦配管P2に接触している状態において、縦配管P2に対して線接触する領域を示す。第4接触部40の線接触領域ARは、縦方向D1(図11)に沿って延びる。その他、第4接触部40の構成は、第2接触部20の構成と同様である。
【0077】
ここで、図7および図10に示すように、好ましい例として、一対の第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bには、第1接触部10が横配管P1に接触している状態(図7)と、第2接触部20が縦配管P2に接触している状態(図10)とにおいて、結束バンドBNA~BNCを通すことが可能である。つまり、一対の第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bは、通信装置1を横配管P1に配置する場合(図7)と、通信装置1を縦配管P2に配置する場合(図10)とにおいて、共用可能である。従って、本実施形態によれば、2つの第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bを設ければよく、筐体HGの構造を簡素化できる。
【0078】
次に、図14Aを参照して、第1接触部10の他の例を説明する。図14Aは、他の例に係る第1接触部10Aを示す図である。以下、図14Aの第1接触部10Aが図9の第1接触部10と異なる点を主に説明する。
【0079】
図14Aに示すように、第1接触部10Aにおいて、一対の第1傾斜面12Aの各々は、側面視において、横配管P1に向かって凸状に湾曲している。従って、簡素な構成によって、複数の線接触領域AR(図14Aの例では、2つの線接触領域AR)を第1接触部10Aに確保できる。その結果、簡素な構成によって、横配管P1に対して通信装置1をより安定して配置できる。
【0080】
また、第2接触部20Aにおいて、一対の第2傾斜面22Aの各々は、平面視において、縦配管P2に向かって凸状に湾曲している。従って、簡素な構成によって、複数の線接触領域AR(図14Aの例では、2つの線接触領域AR)を第2接触部20Aに確保できる。その結果、簡素な構成によって、縦配管P2に対して通信装置1をより安定して配置できる。
【0081】
同様に、第3接触部30Aにおいて、一対の第3傾斜面32Aの各々は、底面視において、縦配管P2に向かって凸状に湾曲している。
【0082】
同様に、第4接触部40Aにおいて、一対の第4傾斜面42Aの各々は、平面視において、縦配管P2に向かって凸状に湾曲している。
【0083】
次に、図14Bを参照して、第1接触部10のさらに他の例を説明する。図14Bは、さらに他の例に係る第1接触部10Bを示す図である。以下、図14Bの第1接触部10Bが図9の第1接触部10と異なる点を主に説明する。
【0084】
図14Bに示すように、第1接触部10Bは、側面視において、角張った略U字形状を有する。従って、簡素な構成によって、複数の線接触領域AR(図14Bの例では、2つの線接触領域AR)を第1接触部10Bに確保できる。その結果、簡素な構成によって、横配管P1に対して通信装置1をより安定して配置できる。
【0085】
具体的には、第1接触部10Bは、底面13と、一対の垂直面14とを有する。一対の垂直面14は、間隔をあけて互いに対向し、略平行である。一対の垂直面14は、底面13に対して略垂直である。線接触領域ARは、第1接触部10の横配管P1側の角部である。つまり、線接触領域ARは、垂直面14の横配管P1側の端部である。第1接触部10Bの幅Wは、横配管P1の外径よりも小さい。
【0086】
同様に、第2接触部20Bは、平面視において、角張った略U字形状を有する。具体的には、第2接触部20Bは、底面23と、一対の垂直面24とを有する。一対の垂直面24は、間隔をあけて互いに対向し、略平行である。一対の垂直面24は、底面23に対して略垂直である。線接触領域ARは、第2接触部20Bの縦配管P2側の角部である。つまり、線接触領域ARは、垂直面24の縦配管P2側の端部である。第2接触部20Bの幅Wは、縦配管P2の外径よりも小さい。
【0087】
同様に、第3接触部30Bは、平面視において角張った略U字形状を有し、底面33と、一対の垂直面34とを有する。その他、第3接触部30Bの構成は、第2接触部20Bの構成と同様である。
【0088】
同様に、第4接触部40Bは、平面視において角張った略U字形状を有し、底面43と、一対の垂直面44とを有する。その他、第4接触部40Bの構成は、第2接触部20Bの構成と同様である。
【0089】
なお、図9図13図14A、および、図14Bでは、第1接触部10、10A、10B、第2接触部20、20A、20B、第3接触部30、30A、30B、および、第4接触部40、40A、40Bの好ましい例を説明したが、第1接触部10、10A、10B、第2接触部20、20A、20B、第3接触部30、30A、30B、および、第4接触部40、40A、40Bの構成は、横配管P1または縦配管P2に接触する限りは、特に限定されず、例えば、凹状の略円弧形状を有していてもよい。
【0090】
次に、図15Aを参照して、第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bの他の例を説明する。図15Aは、他の例に係る第1結束バンド用貫通孔部50C、50Dを示す図である。図15Aに示すように、第1結束バンド用貫通孔部50C、50Dは、略L字形状を有する。第1結束バンド用貫通孔部50C、50Dは、第1ビス用貫通孔部60に対して対称である。
【0091】
次に、図15Bを参照して、第1結束バンド用貫通孔部50A、50Bのさらに他の例を説明する。図15Bは、さらに他の例に係る第1結束バンド用貫通孔部50E、50Fを示す図である。図15Bに示すように、第1結束バンド用貫通孔部50E、50Fは、略三角形形状を有する。第1結束バンド用貫通孔部50E、50Fは、第1ビス用貫通孔部60に対して対称である。
【0092】
以上、図15Aおよび図15Bを参照して説明したように、第1結束バンド用貫通孔部50C、50Dの形状および第1結束バンド用貫通孔部50E、50Fの形状は、ビスを通す第1ビス用貫通孔部60の形状と異なる。その結果、作業者は、第1結束バンド用貫通孔部50C、50Dおよび第1結束バンド用貫通孔部50E、50Fが結束バンドBNA~BNCを通す孔であることを直感的に認識できる。
【0093】
次に、図16を参照して、通信装置1を説明する。図16は、通信装置1の構成を示すブロック図である。図16に示すように、通信装置1は、制御部91と、記憶部92と、報知部93と、操作部94と、無線通信部95と、接続部96と、アンテナ98とをさらに含む。制御部91、記憶部92、報知部93、操作部94、無線通信部95、および、接続部96は、筐体HGに収容される。
【0094】
制御部91は、記憶部92、報知部93、操作部94、無線通信部95、および、接続部96を制御する。制御部91は、CPU(Central Processing Unit)およびMPU(Micro Controller Unit)のようなプロセッサーを含む。
【0095】
記憶部92は、記憶装置を含み、データおよびコンピュータープログラムを記憶する。具体的には、記憶部92は、半導体メモリーのような主記憶装置と、半導体メモリーのような補助記憶装置とを含む。記憶部92は、リムーバブルメディアを含んでいてもよい。記憶部92は、非一時的コンピューター読取可能記憶媒体の一例に相当する。制御部91のプロセッサーは、記憶部92の記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行することによって、通信装置1の各要素を制御する。
【0096】
操作部94は、通信装置1に対する指示を受け付ける。操作部94は、例えば、ディップスイッチおよび/またはプッシュスイッチを含む。ディップスイッチは、例えば、通信装置1の動作モードを切り替える指示を受け付ける。プッシュスイッチは、例えば、ディップスイッチが受け付けた指示を、制御部91に実行させる。
【0097】
報知部93は、通信装置1に関する各種情報を報知する。報知部93は、例えば、通信装置1の設置作業または保守作業を行う作業者に対して各種情報を報知する。報知部93は、例えば、LED(Light Emitting Diode)、または、LCD(liquid crystal display)を含む。
【0098】
無線通信部95は、広域無線網Neに接続され、広域無線網Neを介して無線通信を行う。無線通信部95は、例えば、広域無線網Neの通信プロトコルに準拠した無線通信モジュールである。具体的には、無線通信部95は、アンテナ98を介して電波を送信および受信することによって、センター装置4との間で通信を行う。アンテナ98は、筐体HGの外部に配置される。なお、図2図8および図10図12では、図面の簡略化のために、アンテナ98を省略している。
【0099】
接続部96は、1または複数のポートを備える。接続部96は、電線PLによってメータ2と有線接続される。接続部96は、電線PLを介してメータ2の計測値(計測結果を示す情報)を取得する。
【0100】
制御部91は、接続部96によって取得された計測値をセンター装置4に送信するように、無線通信部95を制御する。その結果、無線通信部95は、計測値をセンター装置4に送信する。
【0101】
なお、通信装置1が、メータ2の計測結果を示す情報を、センター装置4に対して直接的または間接的に送信する限りにおいては、通信装置1の構成は、図16に示す例に限定されない。
【0102】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、通信装置を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0104】
1 通信装置
2 メータ(計測装置)
10、10A、10B 第1接触部
12、12A 第1傾斜面
20、20A、20B 第2接触部
22、22A 第2傾斜面
30、30A、30B 第3接触部
32、32A 第3傾斜面
50A~50F 第1結束バンド用貫通孔部(貫通孔部)
100 上側凸部
200 下側凸部
300 筐体本体
AR 線接触領域
HG 筐体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図16