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特許7430651医療器具の滅菌適合性および滅菌サイクル選択の検証を自動化するシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】医療器具の滅菌適合性および滅菌サイクル選択の検証を自動化するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/40 20180101AFI20240205BHJP
   A61L 2/26 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
G16H40/40
A61L2/26
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020563786
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-28
(86)【国際出願番号】 IB2019000681
(87)【国際公開番号】W WO2020002985
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-06-01
(31)【優先権主張番号】16/021,207
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520395938
【氏名又は名称】エイエスピー・グローバル・マニュファクチャリング・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】ダン・フィリップ・ケイ
(72)【発明者】
【氏名】ダーナ・ヴェンカタ
(72)【発明者】
【氏名】ヤーウッド・ジェレミー・エム
(72)【発明者】
【氏名】レブ・ヤイール
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン・ブライアン・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】スミス・エイミー・ケイ
(72)【発明者】
【氏名】リー・ソラ
【審査官】吉田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特表2003-506155(JP,A)
【文献】特開2017-182788(JP,A)
【文献】特開2018-008051(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 - 80/00
A61L 2/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療装置のための滅菌システムと共に使用可能な装置において、
(a)プロセッサおよびメモリと、
(b)通信装置と、
(c)ユーザ入力と、
(d)ディスプレイと、
を含み、
前記プロセッサは、
(i)前記医療装置に関連する装置インジケータを受信し、
(ii)一組の医療装置記録にアクセスし、前記装置インジケータと前記一組の医療装置記録との関連に基づいて、前記医療装置のアイデンティティを決定し、
(iii)前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて、少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成し、
(iv)前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスに基づいて、前記医療装置に対して実行される滅菌サイクルを構成する、
ように構成されており
前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスが、適合性保証プロセスを含み、
前記適合性保証プロセスは、前記プロセッサに、
(i)前記滅菌サイクルに関連付けられた滅菌キャビネット識別子を決定させ、
(ii)前記滅菌サイクルに関連付けられた滅菌サイクルタイプを決定させ、
(iii)前記滅菌キャビネット識別子、前記滅菌サイクルタイプ、および前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて、前記滅菌システムの滅菌ガイドデータベースから装置保証インジケータを受信させる、
ように構成され、
前記装置保証インジケータは、前記医療装置が、前記滅菌キャビネット識別子に関連付けられた滅菌キャビネット、および前記滅菌サイクルタイプに関連付けられた滅菌サイクルと適合性があるかどうかを示す、
装置。
【請求項2】
前記装置は前記滅菌キャビネットであり、
前記通信装置は、無線通信ネットワークを介して前記滅菌システムに接続されるように構成された無線トランシーバであり、
前記ユーザ入力は、タッチスクリーンと、光学式リーダと、を含み、
識別子は、前記医療装置の固有の記述に関連付けられたモデル番号であり、
前記アイデンティティは前記医療装置の前記固有の記述である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置インジケータは、前記滅菌システムから受信した一組の装置追跡情報であり、
前記一組の装置追跡情報は、起点から出発し、前記装置の目的地を有する移動中の医療装置を示し、
前記一組の医療装置記録は、前記移動中の医療装置を前記医療装置の前記アイデンティティと関連付け、
前記プロセッサは、前記医療装置が前記移動中の医療装置であることを決定するようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ユーザ入力は、光学識別子に符号化されたデータを読み取るように動作可能な光学式リーダを含み、
前記光学式リーダは、前記光学式リーダが前記光学識別子を読み取った後に前記装置インジケータを受信するように構成され、
前記一組の医療装置記録は、前記光学識別子を前記医療装置の前記アイデンティティと関連付ける、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記ユーザ入力が、前記装置にテキスト識別子を提供するように動作可能なテキスト入力を含み、
前記テキスト入力は、前記テキスト識別子として前記装置インジケータを受信するように構成され、
前記一組の医療装置記録は、前記テキスト識別子を前記医療装置の前記アイデンティティと関連付ける、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
(i)前記医療装置の前記アイデンティティが決定された後、前記ディスプレイを介してユーザに前記アイデンティティを表示することと、
(ii)ーザーインターフェースを介して前記ユーザからアイデンティティ応答を受信することと、
(iii)前記アイデンティティ応答が、前記アイデンティティが正しくないことを示す場合、前記ディスプレイを介して手動装置入力インターフェースを提供することであって、前記手動装置入力インターフェースは、前記医療装置の新しいアイデンティティを決定するために前記ユーザによって操作可能な追加情報のための一組のプロンプトを含む、ことと、
(iv)前記アイデンティティの代わりに前記新しいアイデンティティに基づいて前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成することと、
を行うようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
(i)前記滅菌システム内に存在する一組の滅菌キャビネットを決定し、
(ii)前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて、各滅菌キャビネットが実施することができる一組の滅菌サイクルを決定し、
(iii)前記滅菌ガイドデータベースから前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて一組の装置保証インジケータを受信し、前記一組の装置保証インジケータに基づいて一組の適合性滅菌サイクルオプションを決定し、
(iv)前記ディスプレイを介して、前記一組の適合性滅菌サイクルオプションを表示し、
(v)前記一組の適合性滅菌サイクルオプションのうちのオプションに関連する選択を、前記ユーザ入力を介して受信し、
(vi)前記選択に基づいて前記一組の滅菌サイクルを構成する、
ようにさらに構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記装置保証インジケータが、前記医療装置が適合性であることを示す場合、
(i)前記滅菌サイクルが前記医療装置と適合性であることを前記ディスプレイを介して示すことと、
(ii)前記滅菌サイクルの完了時に、サイクル結果データセットに適合性保証インジケータを追加することであって、前記サイクル結果データセットが前記滅菌サイクルの性能を記述し、前記適合性保証インジケータが、前記医療装置が前記滅菌サイクルと適合性であったことを示す、ことと、
を行うようにさらに構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記装置保証インジケータが、前記医療装置が適合性であると保証されていないことを示す場合、
(i)前記滅菌サイクルが前記医療装置と適合性があると保証されていないことを示す適合性警告を前記ディスプレイを介して表示することと、
(ii)前記適合性警告をオーバーライドして前記滅菌サイクルを進めるために前記ユーザ入力を介して確認を受信することと、
(iii)前記通信装置を介して未検証サイクル警告を電子メッセージとして一人以上の受信者に提供することと、
(iv)前記滅菌サイクルの完了時に、保証警告インジケータを前記サイクル結果データセットに追加することと、
を行うようにさらに構成され、
前記サイクル結果データセットは、前記滅菌サイクルの性能を記述し、前記適合性保証インジケータは、前記医療装置が前記滅菌サイクルと適合性があると保証されていないことを示す、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、装置サイクル要約インターフェースを、前記ディスプレイを介して表示させるようにさらに構成され、
前記装置サイクル要約インターフェースは、
(A)滅菌キャビネット記述子、
(B)前記滅菌キャビネット記述子に関連付けられた滅菌キャビネット上で実行された滅菌サイクルのサイクル結果のリスト、および、
(C)適合性装置保証インジケータに関連付けられた前記サイクル結果のリストの一部を示す保証率、
を含む、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、計装保証要約インターフェースを、前記ディスプレイを介して表示させるようにさらに構成され、
前記計装保証要約インターフェースは、
(A)ある場所で使用中の各医療装置に対する一組の医療装置記述子、
(B)前記場所で使用中の滅菌装置に対する一組の滅菌設備記述子、
(C)前記場所で使用中の各医療装置について、前記場所で使用中のどの滅菌装置が適合性があると保証されるかを示す一組の保証記述子、および、
(D)前記場所で使用中の前記医療装置のいずれかが前記場所で使用中の任意の滅菌装置と適合性がないかを示す保証率、
を含む、請求項に記載の装置。
【請求項12】
前記計装保証要約インターフェースが、前記一組の医療装置記述子の未検証の医療装置に関連する要求保証特徴部をさらに含み、
前記要求保証特徴部は、ユーザーインターフェースを介して相互作用されて、前記滅菌ガイドデータベースに関連する受信者に電子通信を送信させるように構成され、
前記電子通信は、前記未検証の医療装置および前記一組の滅菌設備記述子を記述する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスが自動サイクル選択を含み、
前記適合性保証プロセスは、前記プロセッサに、
(i)前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて承認されたサイクル構成を決定させ、かつ、
(ii)前記承認されたサイクル構成に基づいて前記滅菌サイクルを構成させる、
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記承認されたサイクル構成が、装置保証インジケータに関連付けられ、前記装置保証インジケータが、前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて滅菌ガイドデータベースから受信されるように構成され、前記装置保証インジケータは、前記医療装置が前記滅菌サイクルと適合性であることを示すようにさらに構成されている、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
プロセッサを備える、医療装置を滅菌するための滅菌システムの作動方法であって
前記プロセッサが、
(a)前記医療装置に関連する装置インジケータを受信するステップと、
(b)一組の医療装置記録にアクセスするステップと、
(c)前記装置インジケータと前記一組の医療装置記録との関連付けに基づいて前記医療装置のアイデンティティを決定するステップと、
(d)前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成するステップと、
(e)前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスに基づいて前記医療装置上で実施される滅菌サイクルを構成するステップと、
実行し
前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成するステップは、
(i)前記滅菌サイクルに関連する滅菌キャビネット識別子を決定するステップと、
(ii)前記滅菌サイクルに関連する滅菌サイクルタイプを決定するステップと、
(iii)前記滅菌キャビネット識別子、前記滅菌サイクルタイプ、および前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて、前記滅菌システムの滅菌ガイドデータベースから装置保証インジケータを受信するステップと、
を含み、
前記装置保証インジケータは、前記医療装置が、前記滅菌キャビネット識別子に関連する滅菌キャビネットおよび前記滅菌サイクルタイプに関連する滅菌サイクルと適合性であるかどうかを示す、方法。
【請求項16】
(a)前記滅菌システム内に存在する一組の滅菌キャビネットを決定するステップと、
(b)前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて、各滅菌キャビネットが実施することができる一組の滅菌サイクルを決定するステップと、
(c)前記滅菌ガイドデータベースから前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて一組の装置保証インジケータを受信し、前記一組の装置保証インジケータに基づいて一組の適合性滅菌サイクルオプションを決定するステップと、
(d)前記滅菌システムのユーザに前記一組の適合性滅菌サイクルオプションを表示するステップと、
(e)前記ユーザから選択を受信するステップであって、前記選択は、前記一組の適合性滅菌サイクルオプションのうちのオプションと関連する、ステップと、
(f)前記選択に基づいて前記滅菌サイクルを構成するステップと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成するステップは、
(i)データベースにアクセスし、一組の医療装置記録を検索するステップと、
(ii)前記医療装置の前記アイデンティティおよび前記一組の医療装置記録に基づいて承認されたサイクル構成を決定するステップと、
(iii)前記承認されたサイクル構成に基づいて前記滅菌サイクルを構成するステップと、
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
滅菌システムにおいて、
(a)医療装置上で滅菌サイクルを実施するように動作可能な滅菌キャビネットと、
(b)一組の保証インジケータを含む滅菌ガイドデータベースであって、前記一組の保証インジケータは、複数の医療装置と適合性があることが保証されている複数の滅菌キャビネットを示す、滅菌ガイドデータベースと、
(c)前記滅菌キャビネットと前記滅菌ガイドデータベースとの間の通信を提供するように構成された通信ハブと、
を含み、
前記滅菌キャビネットは、
(i)前記医療装置に関連する装置インジケータを受信し、
(ii)一組の医療装置記録にアクセスし、前記装置インジケータと前記一組の医療装置記録との関連に基づいて、前記医療装置のアイデンティティを決定し、
(iii)前記滅菌キャビネットに関連する滅菌キャビネット識別子と、前記滅菌サイクルに関連する滅菌サイクルタイプとを決定し、
(iv)前記滅菌キャビネット識別子と、前記滅菌サイクルタイプと、前記医療装置の前記アイデンティティとに基づいて、前記滅菌ガイドデータベースから保証インジケータを受信し、
(v)前記保証インジケータに基づいて、前記医療装置上で実行される前記滅菌サイクルを構成
前記保証インジケータは、前記医療装置が、前記滅菌キャビネット識別子に関連付けられた滅菌キャビネット、および前記滅菌サイクルタイプに関連付けられた滅菌サイクルと適合性があるかどうかを示す、
ように構成されている、滅菌システム。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔背景〕
特定の手術器具、内視鏡などの再使用可能な医療装置は、汚染された装置が患者に使用される可能性を最小限にするために、再使用前に滅菌され得る。ガスプラズマおよびエチレンオキシド(EtO)を伴うかまたは伴わない、蒸気、過酸化水素、および気相滅菌のような様々な滅菌技術を用いることができる。
【0002】
医療装置の滅菌は、カリフォルニア州アーバインのAdvanced Sterilization ProductsによるSTERRAD(登録商標)システムのような自動滅菌システムで行うことができる。自動滅菌システムの例は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、2005年9月6日発行の、表題を「Power System for Sterilization Systems Employing Low Frequency Plasma」とする米国特許第6,939,519号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、2005年2月8日発行の、表題を「Sterilization with Temperature-Controlled Diffusion Path」とする米国特許第6,852,279号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、2005年2月8日発行の、表題を「Sterilization System Employing a Switching Module Adapter to Pulsate the Low Frequency Power Applied to a Plasma」とする米国特許第6,852,277号;および、開示が参照により本明細書に組み込まれる、2002年9月10日発行の、表題を「Power System for Sterilization Systems Employing Low Frequency Plasma」とする米国特許第6,447,719号に記載されている。それぞれの異なる医療装置は、異なる構造および滅菌プロセスを必要とし得る。
【0003】
様々なシステムおよび方法が作られ、医療装置の滅菌に使用されてきたが、発明者より前には誰も、本明細書に記載されるようなテクノロジーを作り出すか、または使用していないと考えられる。
【0004】
本発明は、添付の図面に関連して理解される特定の実施例の以下の説明からよりよく理解されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】例示的な滅菌システムの概略図を示す。
図2図1のシステムと共に使用され得る例示的な滅菌キャビネットの概略図を示す。
図3図2の滅菌キャビネットが医療装置を滅菌するために実行することができる例示的な一組のステップのハイレベルフローチャートを示す。
図4】医療装置を自動的に識別するために、図1に示されるような滅菌システムによって実施され得る例示的な一組のステップを示す。
図5図1に示すような滅菌システムによって実施されて、医療装置をそれらのライフサイクル全体にわたって追跡することができる例示的な一組のステップを示す。
図6】医療装置とシステムの1つ以上の構成要素との適合性を自動的に検証するために、図1に示されるような滅菌システムによって実施され得る例示的な一組のステップを示す。
図7】滅菌サイクルにおける装置の適合性情報を見るための例示的なインターフェースを示す。
図8】滅菌サイクルにおける複数の装置の適合性情報を見るための例示的なインターフェースを示す。
図9】滅菌サイクルおよび医療装置適合性の履歴記録を見るための例示的なインターフェースを示す。
図10】不適合滅菌サイクルに関連する1つ以上の警告を構成するための例示的なインターフェースを示す。
図11】医療装置との適合性に基づいて装置を選択するための例示的なインターフェースを示す。
図12】現在使用中の全ての装置の適合性情報を見るための例示的なインターフェースを示す。
図13】全体的な適合性レベルを見るための例示的なインターフェースを示す。
図14】装置のための適切な滅菌サイクルを自動的に選択および構成するために、図1に示されるような滅菌システムによって実施され得る例示的な一組のステップを示す。
【0006】
〔詳細説明〕
テクノロジーの特定の実施例に関する以下の説明は、その範囲を制限するために使用されるべきではない。このテクノロジーの他の実施例、特徴、態様、実施形態、および利点は、例示として、このテクノロジーを実施するために考えられる最良の態様の1つである、以下の説明から当業者に明らかになるであろう。理解されるように、本明細書に記載されるテクノロジーは、テクノロジーから逸脱することなく、他の異なる明白な態様が可能である。したがって、図面および説明は、本質的に例示的なものであり、限定的なものではないとみなされるべきである。
【0007】
さらに、本明細書に記載される教示、表現、実施形態、実施例などのうちの任意の1つ以上を、本明細書に記載されるその他の教示、表現、実施形態、実施例などのうちの任意の1つ以上と組み合わせられることが理解される。したがって、以下に説明する教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに分離して見るべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる種々の適切な方法は、本明細書の教示を考慮すると当業者には容易に明らかであろう。そのような変更および変形は、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0008】
I.例示的滅菌システムの概要
図1は、医療装置(例えば、内視鏡および他の医療装置)の滅菌に関連する方法を実行するように構成され得る相互接続された装置の例示的なシステム(10)の概略図を示す。この実施例のシステム(10)は、滅菌キャビネット(100)と、生物学的インジケータ分析器(102)と、通信ハブ(20)と、サーバ(106)と、ユーザ装置(108)と、滅菌ガイドデータベース(110)と、を含む。通信ハブ(20)は、以下により詳細に説明されるように、滅菌キャビネット(100)と、生物学的インジケータ分析器(102)と、通信ハブ(20)と、サーバ(106)と、ユーザ装置(108)と、滅菌ガイドデータベース(110)との間でデータの伝送を提供するように構成される。
【0009】
図2は、滅菌キャビネット(100)に組み込むことができる例示的な一組の構成要素を示す。滅菌キャビネット(100)は、1つ以上の滅菌サイクルを実施するように構成され得、異なる滅菌サイクルは、異なるタイプおよび量の医療装置に適切である。本実施例の滅菌キャビネット(100)は、滅菌のため1つ以上の医療装置を受容するように構成された滅菌チャンバ(152)を含む。滅菌キャビネット(100)はまた、滅菌モジュール(156)を含み、これは、滅菌剤カートリッジ(158)を受容し、カートリッジ(158)から滅菌チャンバ(152)内に滅菌剤を分配するように動作可能である。滅菌キャビネット(100)は、タッチスクリーンディスプレイ(160)をさらに含み、これは、様々なユーザーインターフェース表示画面をレンダリングし、ユーザがタッチスクリーンディスプレイ(160)に接触する形でユーザ入力を受信するように動作可能である。滅菌キャビネット(100)は、ボタン、キーパッド、キーボード、マウス、トラックボールなどを含むがこれらに限定されない、種々の他の種類のユーザ入力特徴部を含むことができる。
【0010】
本実施例の滅菌キャビネット(100)は、プロセッサ(162)と、通信モジュール(164)と、リーダ(166)と、メモリ(168)と、をさらに含む。プロセッサ(162)は、滅菌キャビネット(100)の様々な構成要素と通信しており、データを処理し、滅菌キャビネット(100)の様々な構成要素を駆動する制御アルゴリズムを実行するように動作可能である。通信モジュール(164)は、滅菌キャビネット(100)と通信ハブ(20)との間の双方向通信を可能にするように構成される。通信モジュール(164)は、滅菌キャビネット(100)とサーバ(106)および/または滅菌ガイドデータベース(110)との間の双方向通信を可能にするように構成されてもよい。リーダ(166)は、本明細書に記載されるような生物学的インジケータおよび/または他の装置の識別タグを読み取るように動作可能である。メモリ(168)は、制御論理および命令を記憶するように動作可能であり、命令は、プロセッサ(162)によって実行され、滅菌キャビネット(100)の構成要素を駆動する。メモリ(168)はまた、滅菌サイクルの設定、負荷調整サイクルの性能、滅菌サイクルの性能、および/または様々な他の種類の情報に関連する結果を記憶するために使用され得る。プロセッサ(162)、通信モジュール(164)、リーダ(166)、およびメモリ(168)を形成するために使用され得る種々の適切な構成要素および構成は、本明細書の教示を考慮すると当業者には明らかであろう。
【0011】
上記に加えて、滅菌キャビネット(100)は、本明細書において先に引用された特許文献;開示が参照により本明細書に組み込まれる、2017年9月7日公開の、表題を「Apparatus and Method for Sterilizing Medical Devices」とする、米国特許出願公開第2017/0252473号;および/または、開示が参照により本明細書に組み込まれる、2017年9月7日公開の、表題を「Method of Sterilizing Medical Devices, Analyzing Biological Indicators, and Linking Medical Device Sterilization」とする、米国特許出願公開第2017/0252474号、のいずれかの教示の少なくともいくつかにしたがって構成され、動作可能であり得る。
【0012】
場合によっては、生物学的インジケータが滅菌プロセス中に医療装置と共に滅菌キャビネット(100、150)に含まれることがある。生物学的インジケータは、処置中に成功裏に滅菌されない限り、その中に含まれる微生物を増殖させるために、配置前に活性化され得る。滅菌プロセスの後、生物学的インジケータに存在する微生物の数は、生物学的インジケータ分析器(102)によって測定されて、生物学的インジケータに対して滅菌プロセスが成功したことを保証することができ、これはまた、滅菌処置が医療装置に対して成功したことを示す。生物学的インジケータ分析器(102)は、生物学的インジケータを受け取り、生物学的インジケータの1つ以上の特徴を測定して、データを収集することができ、このデータは、生物学的インジケータの試験の結果が、滅菌処置後に汚染が存在することを示す、陽性と出るか、滅菌処置後に汚染がないことを示す、陰性と出るかを決定するのに使用され得る。
【0013】
単なる例として、生物学的インジケータおよび生物学的インジケータ分析器(102)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、2017年9月7日公開の、表題を「Self-Contained Biological Indicator」とする米国特許出願公開第2017/0253845号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、2017年9月7日公開の、表題を「Apparatus and Method for Analyzing Biological Indicators」とする米国特許出願公開第2017/0253905号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、2017年9月7日公開の、表題を「Method of Sterilizing Medical Devices, Analyzing Biological Indicators, and Linking Medical Device Sterilization」とする米国特許出願公開第2017/0252474号;および/または、開示が参照により本明細書に組み込まれる、2018年3月15日公開の、表題を「Biological Indicator with Variable Resistance」とする米国特許出願公開第2018/0071421号、の教示の少なくとも一部に従って構成され、動作可能であり得る。
【0014】
サーバ(106)は、病院の記録サーバまたは病院のローカル・エリア・ネットワーク・サーバを含むことができる。サーバ(106)は、滅菌キャビネット(100)によって実行される滅菌処置に関する情報、例えば滅菌処置期間および結果;特定の滅菌処置が生物学的汚染のその後の表示を提供したかどうか;滅菌処置を開始、キャンセルまたは完了したユーザまたは技術者の識別;滅菌処置中に使用される消耗材料または消耗品;診断情報およびシステムエラー;および/または他の情報、を滅菌キャビネット(100)から受信することができる。サーバ(106)はまた、生物学的インジケータ分析器(102)から通信ハブ(20)を介してデータを受信してもよい。
【0015】
ユーザ装置(108)は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット、もしくは他のモバイルコンピューティングデバイスなどのモバイルデバイスなどの装置;または、通信ハブ(20)、プロセッサおよびメモリ、ディスプレイ、ユーザーインターフェースなどの装置との有線もしくは無線通信、および他の機能を含む、同様の機能を有する専用の装置を含むことができる。ユーザ装置(108)は、通信ハブ(20)を介して、システム(10)の1つ以上の構成要素(100、102、110、106)に関連する情報にアクセスし、見るために使用され得;また、通信ハブ(20)および接続された装置の構成および設定を作成または変更するために使用されることもできる。ユーザ装置(108)のユーザは、例えば、デスクトップソフトウェアアプリケーション、モバイルデバイスソフトウェアアプリケーション、ウェブブラウザ、またはユーザ装置(108)が通信ハブ(20)と情報を交換することを可能にし得る別のソフトウェアインターフェースを介して、情報を見て、装置を構成することができる。1つのユーザ装置(108)のみが通信ハブ(20)と通信しているものとして図1に示されているが、いくつかのユーザ装置(108)が通信ハブ(20)と通信していてよい。同様に、いくつかの滅菌キャビネット(100)、いくつかの生物学的インジケータ分析器(102)、いくつかのサーバ(106)、およびいくつかの滅菌ガイドデータベース(110)は、通信ハブ(20)と通信することができる。
【0016】
システム(10)の構成要素(100、102、110、106)はそれぞれ、イーサネット、Wi-Fi、ブルートゥース、USB、赤外線、NFC、および/または他のテクノロジーなどの任意の適切な有線および/または無線通信テクノロジーを介して通信ハブ(20)と連結されてもよい。通信ハブ(20)は、本明細書に記載のように、システム(10)の構成要素(100、102、110、106)間でデータなどを中継することができ、通信ハブ(20)は媒介物として機能する。通信ハブ(20)を形成するために使用され得る種々の適切な構成要素および構成は、本明細書の教示を考慮すると当業者には明らかであろう。単なる例として、通信ハブ(20)および/またはユーザ装置(108)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、2017年9月7日公開の、表題を「Apparatus and Method to Link Medical Device Sterilization Equipment」とする米国特許出願公開第2017/0252472号;および/または、開示が参照により本明細書に組み込まれる、2017年9月7日公開の、表題を「Method of Sterilizing Medical Devices, Analyzing Biological Indicators, and Linking Medical Device Sterilization」とする米国特許出願公開第2017/0252474号、の教示の少なくとも一部に従って構成され、動作可能とすることができる。
【0017】
II.例示的な滅菌プロセスの概要
図3は、システム(10)が医療装置を滅菌するために実行することができる例示的な一組のステップを示す。最初に、滅菌キャビネット(100)は、タッチスクリーンディスプレイ(160)を介して1つ以上の滅菌サイクルを表示し、次いで、ユーザから滅菌サイクル選択を受信する(ブロック200)ことができる。滅菌キャビネット(100)はまた、選択された滅菌サイクルで生物学的インジケータを使用すべきかどうかを示す指示を表示し;生物学的インジケータの識別を受信する(ブロック202)ことができる。生物学的インジケータは、滅菌サイクルが始まる前に滅菌チャンバ(152)内に配置されてもよく、滅菌サイクル中に滅菌チャンバ(152)内に残っていてもよい。したがって、ユーザは、生物学的インジケータを滅菌チャンバ(152)に配置する前に、特定の生物学的インジケータを識別する(ブロック202)ことができる。
【0018】
滅菌サイクルの選択(ブロック200)および生物学的インジケータの識別(ブロック202)は、滅菌キャビネット(100)内の医療装置の構成および配置に関する1つ以上の要件を定義することができる。滅菌チャンバ(152)のドアを開くことができ、生物学的インジケータの配置、医療装置の配置、滅菌チャンバ(152)のドアの閉鎖、および/または他の準備の変更を含む、滅菌サイクルの準備(ブロック204)にわたってユーザを案内するための指示を表示することができる。実際の滅菌サイクルを開始する(ブロック208)前に、滅菌キャビネット(100)はまた、滅菌チャンバ(152)内に装填される医療装置の負荷調整を実施する(ブロック206)ことができる。そのような負荷調整(ブロック206)は、滅菌チャンバ(152)が密封されていることの確認;滅菌チャンバ(152)の内容物の確認;水分レベル、内容物の量、内容物の重量、内部温度、または他の特性のような滅菌チャンバ(152)の内容物の物理的特性のチェック;および/または、熱処理、化学処理、プラズマ処理、または他のタイプの処理を含み得る1つ以上の調整ステップを実施して、水分を減少させ、温度を上昇させ、かつ/または別様に滅菌サイクルのために滅菌チャンバ(152)内の医療装置を準備すること、を含み得る。
【0019】
負荷調整(ブロック206)が完了したら、選択された滅菌サイクル自体を実行することができる(ブロック208)。滅菌サイクル(ブロック208)は、滅菌チャンバ(152)内の医療装置を、加圧された滅菌剤ガス、さらなる熱処理、化学処理、プラズマ処理、真空処理、および/または他のタイプの滅菌処置に曝露することを含み得る。滅菌サイクル(ブロック208)が完了した後、完全な滅菌結果は、タッチスクリーンディスプレイ(160)を介してユーザに表示され;サーバ(106)に送信され;局所的に印刷され;かつ/または他の装置を介して望ましいように表示、送信、および/もしくは保存され得る。
【0020】
滅菌キャビネット(100)はまた、滅菌サイクルの結果を提供し得る(ブロック210)。この結果の提供(ブロック210)は、生物学的インジケータ分析器(102)を介した生物学的インジケータの分析からの結果を含むことができる。これらの結果は、滅菌サイクル(ブロック208)の完了時に生物学的インジケータに存在する汚染の陽性または陰性の表示を含み得る。生物学的インジケータが、滅菌サイクル(ブロック208)の完了後に汚染が存在することを示唆している場合、滅菌サイクル履歴の陽性の試験および分析をユーザに警告して、他の過去のサイクルが汚染の原因であり得るかどうか;および/またはその後滅菌された医療装置を再滅菌する必要があるかどうか、を決定するなど、追加のアクションが取られ得る。
【0021】
III.医療器具を識別する例示的な方法
滅菌ガイドデータベース(110)は、複数の医療装置を複数の滅菌装置(例えば、滅菌キャビネット(100)など)、滅菌処置、滅菌サイクル、および滅菌材料(例えば、生物学的インジケータ、洗浄剤、滅菌剤など)に関連付け;特定の滅菌装置、処置または材料が、その特定の医療装置を滅菌するために適合可能または使用可能であることが検証されているかどうかを、各医療装置の関連について示す、一組の記録を含む。滅菌ガイドデータベース(110)は、コンピュータ(例えば、クラウドコンピュータまたはクラウドストレージ、サーバ(106)、または別の物理サーバ)に記憶され、通信ハブ(20)にアクセス可能なデータベース、テーブル、ファイル、または他のデータ記憶タイプを含むことができる。滅菌ガイドデータベース(110)が取り得る他の場所および形態は、本明細書の教示を考慮すると当業者には明らかであろう。
【0022】
以下に記載される例示的な方法は、医療装置の滅菌失敗、医療装置の損傷、または滅菌材料および資源の浪費をもたらすヒューマンエラーまたは設備エラーのリスクをさらに軽減するために、システム(10)などのシステム上で実施されてもよい。開示された方法のいくつかは、滅菌プロセスが、例えば、適切なハードウェアおよびプロセス構成を自動的に選択し、適合性を検証し、医療装置の識別に基づいて他の同様のステップを行うように最初に構成されるとき、そのような識別から利益を得ることができる。説明または特許請求の範囲において、ステップ、決定、識別、または他の決断もしくは結論が特定の入力、データまたは他の要因「に基づいて(based on)」またはそれら「を根拠として(based upon)」行われることを示している場合、他の要因または入力も結果に影響を及ぼすことがある。したがって、そのような説明は、結果が記述された要因のみに基づくかまたはそれを根拠としている状況、ならびに、結果が、明示的に記述または列挙されていない他のものに加えて、少なくとも記述された要因に基づくか、またはそれを根拠としている状況をカバーすると解釈されるべきである。
【0023】
システム(10)のユーザによる医療装置の手動識別は、場合によっては正確であり得るが、自動識別は、医療装置の誤識別をもたらすヒューマンエラーまたは設備エラーのリスクをさらに軽減し得る。医療装置のアイデンティティは、実施形態によって変化し得るが、装置タイプ(例えば、内視鏡、切断器具、吸引器具など)、装置製造業者、半固有の装置モデル番号、固有の装置シリアル番号、または他の情報のうちの1つ以上を含み得る。図4は、医療装置のアイデンティティを自動的に決定するために、システム(10)によって、またはシステム(10)と共に実行され得る例示的な一組のステップ(300)を示す。医療装置がシステム(10)の装置、例えば滅菌キャビネット(100)またはユーザ装置(108)のユーザによって受け取られる(ブロック302)と、システム(10)の特徴部および能力を用いて医療装置を識別するための様々なオプションが利用可能となり得る。
【0024】
一実施例として、滅菌キャビネット(100)のユーザは、医療装置の画像キャプチャ、医療装置の一部、または医療装置の記号、画像、もしくはテキストを識別することに基づいて、医療装置を識別する(ブロック303)ことができる。画像キャプチャは、滅菌キャビネット(100)のリーダ(166)またはユーザ装置(108)の代替入力のような、使用中の装置に利用可能な特徴部と相互作用することによって行うことができる。これは、例えば、画像キャプチャ装置が、医療装置全体のプロファイルの画像データをキャプチャし、画像分析プロセスを用いてそれを識別すること;医療装置のエンドエフェクタまたは他の部分の画像データをキャプチャし、画像分析プロセスを使用してそれを識別すること;医療装置上に存在するシリアル番号またはモデル番号の画像データをキャプチャし、シリアル番号またはモデル番号をテキストに解析し、次いで医療装置を、直接、またはローカルに格納されるか、サーバ(106)に格納されるか、滅菌ガイドデータベース(110)に格納されるか、または別の装置もしくはサーバに格納される装置ルックアップテーブルを使用して識別すること;バーコード、QRコード、またはデータを符号化もしくは別様に表す他の視覚的識別子の画像データをキャプチャし、そのデータを使用して装置ルックアップテーブルを使用して医療装置を識別すること;他の類似したプロセス、を含み得る。
【0025】
さらにほんの一例として、滅菌キャビネット(100)は、フーリエ変換赤外分光法を含むがこれに限定されない高度な光学的分析を用いて医療装置を自動的に識別する(ブロック303)ことができる。さらに別の単なる例示的な実施例として、滅菌キャビネット(100)は、重量プラス動的投薬または負荷応答特性(weight plus dynamic dosing or loading response characteristics)(例えば、圧力/過酸化物濃度プロファイル)を含むがこれらに限定されない機械的感知を使用して医療装置を自動的に識別する(ブロック303)ことができる。滅菌キャビネット(100)による医療装置の自動識別(ブロック303)を提供するために使用され得る種々の適切なハードウェア構成要素およびアルゴリズムは、本明細書の教示に鑑みて当業者に明らかであろう。
【0026】
画像キャプチャに基づく医療装置の識別の成功(ブロック303)は、以下により詳細に説明されるように、医療装置のアイデンティティをユーザに提案(ブロック312)し、医療装置が正しく識別されたという確認をユーザから受信するために、単独で、または識別のための他の試みの結果と組み合わせて使用され得る。
【0027】
別の実施例として、滅菌キャビネット(100)のユーザは、医療装置に関連付けられ、サーバ(106)またはシステム(10)の別の装置に格納された装置追跡記録に基づいて、医療装置を識別(ブロック304)することができる。医療装置または他の材料は、紛失したかまたは置き忘れられた医療装置を探し出し、現在の医療装置目録を決定し、処置の前および後の医療装置の取り扱いに関連するプロセスを監査し、また、他の同様の使用に使用することができる追跡情報を提供するために、その寿命全体にわたって追跡され得る。このような追跡情報は、図5に示すようなステップ(314)を実行することによって生成することができる。医療装置が、システム(10)と相互作用することが可能な装置、例えば、滅菌キャビネット(100)またはユーザ装置(108)を有するユーザとの接点に到着(ブロック316)するかまたはそこから出発(ブロック318)するときはいつでも、医療装置は、図5のステップの一部もしくは全部、または別の識別プロセスを用いて、手動で、または自動的に識別され得る(ブロック320)。一旦識別されると(ブロック320)、システム(10)は、一組の追跡記録を識別(ブロック322)するか、またはサーバ(106)、滅菌ガイドデータベース(110)、もしくは別のサーバもしくは場所に格納される、医療装置に関連する新しい一組の追跡記録を作成し、その一組の追跡記録を更新(ブロック324)して、現在の接点に対する医療装置の現在の到着(ブロック316)または出発(ブロック318)を反映させることができる。
【0028】
追跡記録が更新されるとき(ブロック324)に追跡記録に付加される情報は、いつ装置が到着するか(ブロック316)、装置が到着した場所、装置が由来する場所、到着時刻、到着時に装置を受け取ったユーザ、到着時の装置の状態(例えば、新しい、使用済み、無菌、無菌でない)、現在の場所にある間に装置上でまたは装置と共に行われるプロセスまたは処置、装置の将来の目的地、および他の類似の情報を含むことができる。装置が出発するとき(ブロック318)、更新された(ブロック324)情報は、装置が出発する場所、装置が出発して向かう場所、出発時刻、装置が出発したときに装置を受け取ったユーザ、出発時の装置の状態(例えば、新しい、使用済み、無菌、無菌でない)、装置が出発する場所で装置に対して実行されたプロセスまたは処置、および他の類似の情報を含み得る。
【0029】
図4に戻ると、このような追跡情報は、滅菌キャビネット(100)またはユーザ装置(108)のような場所に到着する装置のアイデンティティ(ブロック304)を決定するために使用され得る。例えば、医療装置Xに関連する追跡情報は、装置が1:00PMに処置室Aを出発し、技術者Cによって滅菌キャビネットBに送られていることを示し得る。滅菌キャビネットBに位置する技術者Dは、技術者Cから1:15PMに未確認の医療装置を受け取り得る。技術者Dは、滅菌キャビネットBを使用して、追跡情報にアクセスし、医療装置が処置室Aからの出発から合理的な時間枠(例えば15分)以内に、意図された場所である滅菌キャビネットBに技術者Cと共に到着したという事実に基づいて、医療装置を医療装置Xとして識別(ブロック304)し得る。追跡情報の一部として格納および作成され得る他のデータ、およびそのようなデータを使用して医療装置を識別(ブロック304)するための他の方法は、本明細書の教示に照らして当業者に明らかであろう。
【0030】
別の実施例として、画像キャプチャに基づいて医療装置を識別(ブロック303)することに関して既にある程度詳細に説明したように、滅菌キャビネット(100)のユーザは、光学識別子に基づいて医療装置を識別する(ブロック306)ことができる。滅菌キャビネット(100)またはユーザ装置(108)が(例えば、リーダ(166)またはユーザ装置(108)の代替的な入力で)光学識別子をキャプチャおよび解釈することができる場合、医療装置上に、固有または半固有の光学識別子を配置することができ、これは、キャプチャされ、サーバ(106)上の記録ルックアップテーブルまたは滅菌ガイドデータベース(110)と照合されて装置を識別することができる。これには、光学スキャナを使用して、光学スキャナによってキャプチャされることが意図され、装置を直接、または記録ルックアップテーブルを使用して識別するのに使用され得るデータを符号化するか、または別様に示すように構成された、バーコード、QRコード、または他の視覚的マーキングをキャプチャすることが含まれ得る。
【0031】
別の実施例として、滅菌キャビネット(100)のユーザは、無線識別子に基づいて医療装置を識別する(ブロック308)ことができる。滅菌キャビネット(100)またはユーザ装置(108)が(例えば、リーダ(166)または代替的な入力(194)で)無線識別子をキャプチャおよび解釈することができる場合、固有または半固有の無線識別子を医療装置に配置することができ、これは、キャプチャされ、記録ルックアップテーブルと照合されて装置を識別することができる。これには、RFIDトランシーバおよびRFIDチップ、ブルートゥーストランシーバおよびビーコン、NFCトランシーバおよびビーコン、Wi-FiトランシーバおよびWi-Fiアンテナ、または他の無線通信装置の組み合わせを使用して、滅菌キャビネット(100)と、医療装置の上もしくは中に置かれるか、または医療装置と共に輸送されるチップ、ビーコン、または他の装置との間でデータを無線通信することが含まれ得る。次いで、医療装置から滅菌キャビネット(100)に提供されるデータを使用して、医療装置を直接、または記録ルックアップテーブルを使用して識別することができる。
【0032】
別の実施例として、滅菌キャビネット(100)のユーザは、シリアル番号または他の数値識別子入力に基づいて医療装置を識別(ブロック310)することができる。数値識別子は、例えば、医療装置のチップまたはメモリから自動的に数値識別子を検索するために、キーボードもしくはタッチスクリーンディスプレイ(160)を用いて手でキー入力することによって、または医療装置の電力ポートもしくはデータポートを滅菌キャビネット(100)に接続することによって、医療装置に対して入力され得る。先の実施例と同様に、数値識別子を使用して、医療装置を直接、または記録ルックアップテーブルを使用して識別することができる。
【0033】
既に述べたように、1つ以上の医療装置識別がなされた後、滅菌キャビネット(100)、ユーザ装置(108)、または識別を実行する他の装置は、ディスプレイまたは他のユーザーインターフェースを介して、ユーザに医療装置のアイデンティティを提示(ブロック312)し;キーボード、マウス、タッチスクリーンディスプレイ(160)、またはその装置で利用可能な他のユーザーインターフェースを介して、装置アイデンティティの確認をユーザから受信することができる。単一の識別方法のみが使用される場合、または複数の識別方法が使用され、共通のアイデンティティを決定する場合、1つのオプションのみがユーザに提示されてもよい(ブロック312)。
【0034】
複数の識別方法が使用され、複数のアイデンティティが決定される場合、各オプションがユーザに提示されてよく(ブロック312);あるいは、最も可能性の高いアイデンティティが決定されてユーザに提示されてよく(ブロック312)、他のアイデンティティは破棄されるか、または、ユーザが最初のアイデンティティを確認しない場合にのみ提示される(ブロック312)。いくつかの実施形態では、アイデンティティが提示され(ブロック312)、信頼レベル(例えば、高いもしくは低い、パーセンテージベース)、識別のソース(例えば、追跡記録および光学識別子によって識別される)、またはシステム(10)で利用可能であり、医療装置アイデンティティを確認する際にユーザを補助し得る他の情報などの追加情報と共に表示され得る。決定されたアイデンティティの正確さに関する信頼レベルおよび他の決定は、システムの管理者によって、識別のソース(例えば、手動で入力されたシリアル番号は信頼性が低く、自動スキャンされた光学識別子は信頼性が高くなり得る)に基づいて構成され、システムの現実世界での使用に基づいて経時的に調節され得る(例えば、手動で入力されたシリアル番号の信頼性のレベルを、それらが高精度であると判断された後に、上げる)。
【0035】
IV.医療器具滅菌適合性を検証するための例示的な方法
異なる医療装置は、異なる滅菌要件を有する場合があり、したがって、滅菌キャビネット(100)は、異なる特性を有する滅菌処置を実施するように構成可能である。滅菌処置の特性は、手動で構成されてもよいし、選択された滅菌サイクル(ブロック200)に基づいて選択されてもよい。これらの特性は、滅菌キャビネット(100)内の医療装置の正確な配置(例えば、上段、下段、中段)、一度に滅菌キャビネット(100)内に配置することができる医療装置の数、処置中に使用する特定の滅菌剤、処置の総時間、処置のいくつかの異なる段階および各段階の時間、使用する適切な生物学的インジケータおよび生物学的インジケータの配置、ならびに他の同様の特徴などの因子を含み得る。滅菌サイクルは、これらの特性の1つ以上または他の特性を組み合わせて予め構成されたプロセスとすることができ、このプロセスは、単一のユーザ選択に基づいて滅菌キャビネット(100)によって実行されるように選択することができる。
【0036】
滅菌プロセスが、手動で構成されているか、実施される滅菌サイクルの選択(ブロック200)によって構成されているかにかかわらず、ユーザが選択プロセスを誤解したり、医療装置を誤認して、医療装置を完全に滅菌するのに十分でない滅菌処置を実施した場合、未滅菌の医療装置が使用に戻されたり、滅菌された医療装置が不必要に再滅菌されたりすることになる、ユーザエラーの可能性がある。真のユーザエラーがない場合でも(例えば、ユーザは、彼らの訓練および関係する医療装置に基づいて適切な選択を行う)、一部の医療装置は、ユーザおよび提供者がそのように信じていても、特定の滅菌サイクルまたは滅菌キャビネット(100)との検証可能な適合性がないことがある。
【0037】
例えば、古いバージョンの医療装置は、試験されていて、滅菌キャビネット(100)の1つ以上の滅菌サイクルと適合性があると検証されている場合がある。古いバージョンと外見上は同一である新しいバージョンの医療装置がリリースされるかもしれないが、エンドユーザには感知できないような装置の内部の変化のために、新しいバージョンの医療装置は滅菌キャビネット(100)の1つ以上のサイクルと適合性がないかもしれない。
【0038】
このような懸念に対処するために、滅菌ガイドデータベース(110)は、医療装置を滅菌設備およびプロセス、例えば滅菌キャビネット(100)の滅菌サイクルに関連付けるいくつかの記録を記憶し;適合性の表示を提供する。滅菌ガイドデータベース(110)は、それを維持することに責任のある単一の関係者(例えば、滅菌キャビネットの製造業者または医療安全性協会)によってデータが入力されてもよく;あるいは、滅菌ガイドデータベースの複数のユーザ(例えば医療装置の製造業者)によって入力されてもよい。データは、新しい医療装置が装置もしくは処置によって成功裏に滅菌されるかどうかを決定するために、リリースされるときに、新しい装置に焦点を当てた試験のような、新しい医療装置の標的化された試験に基づいて作成および入力され得;または、従来の装置との類似性、シミュレーションモデル、または他の技術に基づいて作成および入力されてもよい。実際には、滅菌ガイドデータベース(110)は、特定の医療装置が処置後に無菌であるという保証を提供するために、ユーザによってアクセスされ得る。
【0039】
図6は、滅菌ガイドデータベース(110)を使用して特定の医療装置と滅菌処置の適合性を検証するために、システム(10)を用いて実施され得る一組の例示的なステップ(400)のセットを示す。無菌の医療装置が受け取られると、ユーザは、滅菌キャビネット(100)を使用してその医療装置のための滅菌サイクルを構成し始めることができる(ブロック402)。図6のステップは、滅菌サイクルの構成の始め(ブロック402)に実施されてもよいが、代替的または追加的に、いくつかの実施形態で所望されるように、滅菌サイクルの実施後に実施されてもよい。医療装置が識別可能であれば(ブロック404)、図5に示すようなステップを用いて、滅菌キャビネット(100)は装置識別を自動的に受信する(ブロック412)ことができる。装置が識別できない場合(ブロック404)、滅菌キャビネット(100)は、ユーザに装置入力インターフェースを提供し(ブロック406)、ユーザから医療装置の手動識別を受信する(ブロック408)ことができる。
【0040】
装置入力インターフェースは、例えば、ユーザが医療装置のリストをブラウズして医療装置を識別することを可能にする一組の選択メニュー、ドロップダウンメニュー、ボタン、ボックス、または他のインターフェース要素を含むことができる。これは、例えば、ユーザがメニューから製造業者を選択することを可能にし、その製造業者によって提供される装置タイプのリストを提供すること、ユーザが装置タイプを選択することを可能にし、その装置タイプに含まれる装置モデルのリストを提供すること、およびユーザが装置モデルを選択することを可能にすることを含み得る。これはまた、装置を絞り込みかつ識別するように構成された医療装置の形態(例えば「装置の全長はどれくらいですか?」)、特徴(例えば「その装置には電池がついていますか?」)、または他の態様に関する一連の質問をユーザに提供することを含み得る。インターフェースは、タッチスクリーンディスプレイ(160)または他の方法によって提供されてもよい。
【0041】
医療装置が、自動的(ブロック412)であれ手動(ブロック408)であれ識別されると、滅菌キャビネット(100)は滅菌ガイドデータベース(100)にアクセスし、医療装置に関連する一組の保証データを受信する(ブロック410)ことができる。一組の保証データは、1つ以上の滅菌サイクル、滅菌キャビネット(100)のような滅菌キャビネット、滅菌剤、または医療装置と適合性があると検証された他の装置もしくはプロセスを示すことができる。次いで、滅菌キャビネット(100)は、その利用可能な滅菌サイクルまたは他の特徴の適合性を検証する(ブロック414)ことができ;ユーザが検証された適合する滅菌サイクルを実行する場合、その滅菌サイクルについて滅菌サイクル結果を更新する(ブロック416)ことができる。滅菌サイクルの結果は、サーバ(106)またはシステム(10)の別の装置に記憶された一組の記録であり、その装置で実行される各滅菌サイクルについて、サイクルの特性、サイクルに含まれる医療装置、およびサイクルと共に使用される生物学的インジケータによって示されるサイクルの結果を示す。更新された(ブロック416)サイクル結果は、実施されたサイクルが医療装置と適合性があると保証されたことを示す滅菌ガイドデータベース(110)からの情報をさらに含むことができ、これは、医療装置がサイクル後に無菌であることをさらに保証する。
【0042】
ユーザが、医療装置と適合性があると検証できない(ブロック414)滅菌サイクルまたはプロセスを選択する場合、滅菌キャビネット(100)は、ユーザに保証の欠如の警告または通知を提示することができ;警告をオーバーライドして(ブロック418)、不適合の可能性がある滅菌サイクルの実施を継続するようユーザに依頼する。ユーザが通知をオーバーライドして(ブロック418)、不適合の可能性がある滅菌サイクルを実施する場合、滅菌キャビネット(100)は、オーバーライド通知を提供し(ブロック420)、滅菌サイクル結果を更新することができる。オーバーライド通知は、オーバーライドを実行するユーザ、滅菌キャビネット(100)自体もしくはそれが存在する病院のセクションに責任を負うユーザ、概して病院の滅菌処置に責任を負うユーザ、またはシステム(10)の管理者によって所望され、構成され得るような他のユーザに提供されるように構成されてもよい。滅菌サイクルの結果は更新されて、滅菌サイクルと共に使用された生物学的インジケータが、滅菌サイクルが成功したことを示したかもしれないが、システム(10)は、滅菌ガイドデータベース(110)を介して利用可能な情報に基づいて、医療装置が実施されたサイクルと適合しており、滅菌に成功したという保証を提供することができなかったことを反映することができる。
【0043】
ユーザが不適合の可能性の通知をオーバーライドしない(ブロック418)場合、滅菌キャビネット(100)は、適合性の保証が利用可能な医療装置を滅菌するための1つ以上のオプションを表示する(ブロック422)ことができる。これは、例えば、滅菌キャビネット(100)上で異なる滅菌サイクルを選択すること、または医療装置を別のタイプの滅菌キャビネットもしくは装置に輸送することを含み得る。
【0044】
図7図13は、滅菌キャビネット(100)のタッチスクリーンディスプレイ(160)を介して、または別のディスプレイもしくは装置を介して、医療装置で実施される滅菌サイクルの構成中を含む、図6のステップのうちの1つ以上の間に、ユーザに表示され得る例示的なインターフェースのスクリーンショットを示す。
【0045】
図7は、構成され、実行する準備ができているか、または滅菌キャビネット(100)上で実行された、滅菌サイクルに関連する一組のサイクル情報(502)を表示するインターフェース(500)を示す。一組のサイクル情報(502)は、滅菌サイクルの負荷の一部である1つ以上の医療装置を示す負荷記述(504)を含む。保証ウィンドウ(506)は、例えば、負荷記述(504)に示された医療装置の上にマウスを置くか、またはこれをクリックすることによって表示され得る。保証ウインドウ(506)は、滅菌キャビネットまたは装置のリストを含み、医療装置について受信した保証データ(ブロック410)に基づいて、それらの滅菌キャビネットが利用可能な1つ以上の滅菌サイクルについて保証表示(508)を提供する。保証ウィンドウ(506)はまた、受信した保証データ(ブロック410)が適合性の保証を提供していない1つ以上の滅菌キャビネット(100)に対して保証不足表示(510)を提供し得る。保証不足表示(510)は、保証を求めたり要求したりするための指示を含むことができ;あるいは、滅菌ガイドデータベース(100)を維持する責任がある関係者からの保証を自動的に要求し得るクリック可能なボタンまたは他の対話的な特徴部を含んでもよい。
【0046】
図8は、滅菌サイクル負荷(514)内に存在する1つ以上の医療装置のより詳細なビューを表示するインターフェース(512)を示す。インターフェース(512)は、第1の医療装置(516)および第2の医療装置(518)に関する追加情報、例えば、装置製造業者、装置名、およびモデル番号を示す一組の行、ならびにこれらの医療装置に利用可能な1つ以上の滅菌サイクルに対する保証表示(520)を提供する一組の列を示す。インターフェース(512)はまた、必要に応じて、保証不足表示を提供することができる。
【0047】
図9は、滅菌装置(524)で実行される滅菌サイクル(526)に関連する情報のビューを表示するインターフェース(522)を示す。インターフェース(524)はまた、装置サイクル要約(528)を示し、これは、滅菌サイクル(526)に関連する情報に基づく一組の集合情報と、オーバーライドされるのではなく(ブロック418)適合性があると検証され(ブロック414)実行されたサイクルの総パーセンテージを示す保証率(530)とを含む。
【0048】
図10は、システム(10)によって提供され得る異なるタイプの警告(536)、およびシステム(10)によって使用され得る異なる形式の通信(534)に対する種々の通知オプションを表示して、システム(10)の一人以上のユーザにそれらのタイプの警告(536)を提供するインターフェース(532)を示す。システム(10)の管理者は、インターフェース(532)を使用して、様々な警告シナリオを構成することができ、これには、未検証の滅菌サイクルが実行されている(538)という表示に基づいて、一人以上のユーザまたは1種類以上のタイプのユーザに警告を提供するようにシステム(10)を構成することが含まれる。このような警告は、ユーザが、滅菌サイクルが医療装置と適合性があると保証できないという通知をオーバーライドする(ブロック418)ときに、オーバーライド通知を提供する(ブロック420)一環として、構成された通信形態(534)に基づいて生成され、ユーザに通信され得る。
【0049】
図11は、ユーザが利用可能な一組の滅菌装置(例えば、ユーザが現在対話している装置、同じ部屋で利用可能な装置、病院の他のエリアで利用可能な装置)を表示し、それらが、滅菌サイクルが実行される医療装置と適合性があると保証されているかどうかを示す、インターフェース(540)を示す。図から分かるように、第1の滅菌キャビネット(542)および第2の滅菌キャビネット(544)は、それらが、滅菌ガイドデータベース(110)から受信された適合性の保証(ブロック410)に基づいて医療装置と共に使用することができる適合性のある滅菌サイクルを有すると示すように見える。逆に、第3の滅菌キャビネット(546)および滅菌装置(548)は、医療装置との適合性の表示がない、受信した(ブロック410)保証データに基づいて、それらが医療装置と適合性があると保証されていないことを示すように見える。ユーザが第3の滅菌キャビネット(546)を選択すると、インターフェース(540)は、継続するためにはユーザが保証されていない滅菌サイクルをオーバーライドしなければならない(ブロック418)ことを示す警告を提示する。
【0050】
図12は、特定の病院、建物、または現場で現在使用されている複数の医療装置に関する情報と、その同じ場所で利用可能な滅菌キャビネットおよび滅菌サイクルに対するそれらの保証レベルとを示す病院レベルの計装状態(552)を表示するインターフェース(550)を示す。一組の医療装置が、第1の医療装置(554)および第2の医療装置(556)を含む行に表示され、第1の列は、装置製造業者、装置名、モデル番号、および装置に関連する製造業者のメモなど、これらの装置に関連する情報を示す。一組の列(560)は、第1の医療装置(554)および第2の医療装置(556)の各々に適合する一組の滅菌サイクルを各滅菌キャビネットについて示す。インターフェース(550)は、病院で現在使用されている各医療装置、および各医療装置について利用可能な適合性保証滅菌リソースを容易に見るために、医療装置滅菌の責任者または管理者によって使用され、現在使用されている全ての医療装置があるレベルの適合性保証滅菌を利用可能としていることを検証する。
【0051】
図13は、図12に示されるデータの一部の代替ビューを表示するインターフェース(562)を示す。インターフェース(562)の代替ビューは、特定の病院、現場、または他の場所で現在使用されている一組の医療装置(564)に関する情報、ならびに図12の文脈で議論されるような各医療装置の適合性保証を表示し;さらに、病院保証率(566)を示す。病院保証率(566)は、病院に存在する滅菌装置との適合性がある程度保証されている一組の医療装置(564)のパーセンテージを示し得;あるいは、ある期間中に病院で行われた適合性保証滅菌サイクルの総パーセンテージを示し得る。追加のインターフェース、および記載されたインターフェースに対する変形例が存在し、それらは本明細書の教示を考慮すると当業者には明らかであろう。
【0052】
V.自動滅菌サイクル選択のための例示的方法
開示されたシステムおよび方法は、滅菌処置に関連するリスクを軽減し、滅菌が成功するという保証を提供するが、以下に記載される方法は、システム(10)内で個別に、またはこれらの他の技術と組み合わせて実施されて、エラーの可能性をさらに低減することができる。図15は、システム(10)によって、またはシステム(10)と共に実行されて、滅菌キャビネット(100)などの滅菌キャビネットを自動的に構成する例示的な一組のステップ(600)を示す。
【0053】
ユーザが滅菌キャビネット(100)で医療装置を受け取り、滅菌サイクル構成を開始する(ブロック602)と、図5に示すようなステップを実行することによって医療装置を識別する(ブロック604)ことができる。医療装置が首尾よく識別され(ブロック604)、確認されると、滅菌キャビネット(100)は自動的に医療装置アイデンティティを受信することができる。装置が識別できない場合(ブロック604)、滅菌キャビネット(100)は、ユーザに装置入力インターフェースを提供し(ブロック606);ユーザから医療装置の手動識別を受信する(ブロック608)ことができる。
【0054】
装置入力インターフェースは、例えば、ユーザが医療装置を識別するために医療装置のリストをブラウズすることを可能にする一組の選択メニュー、ドロップダウンメニュー、ボタン、ボックス、または他のインターフェース要素を含むことができる。これは、例えば、ユーザがメニューから製造業者を選択することを可能にし、その製造業者によって提供される装置タイプのリストを提供すること、ユーザが装置タイプを選択することを可能にし、その装置タイプに含まれる装置モデルのリストを提供すること、およびユーザが装置モデルを選択することを可能にすること、を含み得る。これはまた、装置を絞り込みかつ識別するように構成された医療装置の形態(例えば「装置の全長はどれくらいですか?」)、特徴(例えば「その装置には電池がついていますか?」)、または他の態様に関する一連の質問をユーザに提供することを含み得る。インターフェースは、タッチスクリーンディスプレイ(160)または他の方法によって提供されてもよい。
【0055】
医療装置が、自動的(ブロック612)であれ手動で(ブロック608)であれ識別されると、滅菌キャビネット(100)は、医療装置アイデンティティに基づいて適合性のある滅菌サイクルを選択することができる。これは、例えば、医療装置に関連する適合性のある滅菌サイクルを識別するためにサーバ(106)にアクセスすること、医療装置に関連する適合性保証滅菌サイクルを識別するために滅菌ガイドデータベース(110)にアクセスすること、またはその両方を含むことができる。場合によっては、前述のように、滅菌キャビネット(100)は、到着時に医療装置と共に提供される追跡情報に完全に基づいて、または部分的に基づいて、関連するサイクルを選択する(ブロック610)こともできる。
【0056】
いくつかのシナリオでは、識別された医療装置は、滅菌ガイドデータベース(110)中に見つからないかもしれないが、ユーザは、(例えば、医療装置の製造業者によって発行された通知または滅菌キャビネット(100)の製造業者によって発行された通知などにより)医療装置が実際には滅菌キャビネット(100)と適合すると合理的に信じる。いくつかのそのようなシナリオでは、滅菌キャビネット(100)は、ユーザが滅菌ガイドデータベース(110)を更新してその医療装置を含めることを可能にするユーザーインターフェースをユーザに提供することができる。したがって、ユーザが次に同じ医療装置を滅菌キャビネット(100)内で滅菌しようとするとき、滅菌ガイドデータベース(110)のチェックは、医療装置が滅菌キャビネット(100)と適合していることを確認する。この概念の別の変形例として、滅菌キャビネット(100)は、ユーザが滅菌キャビネット(100)と適合性のある医療装置の別々のリストをコンパイルすることを可能にするユーザーインターフェースをユーザに提供することができる。このような別個のリストは、他の場所(すなわち、滅菌ガイドデータベース(110)ではない)に保管することができ;または、滅菌ガイドデータベース(110)(例えば、製造業者が定義したリストとは別のリストに)に保存することもできる。いくつかのそのようなバージョンでは、滅菌キャビネット(100)は、最初に滅菌ガイドデータベース(110)中の製造業者定義のリストをチェックすることができ;医療装置が製造業者定義のリストにない場合は、ユーザ定義のリストをチェックすることができる。
【0057】
医療装置の識別が手動(ブロック608)で行われるか自動(ブロック612)で行われるかにかかわらず、選択された(ブロック610)滅菌サイクルは、確認のために滅菌キャビネット(100)を介してユーザに提示され(ブロック614)、ユーザが、選択された(ブロック610)サイクルが行われるべきであることを確認した場合、サイクルは自動的に行われ得る(ブロック616)。ユーザが選択された(ブロック610)サイクルを進めることを望まず、滅菌サイクルを確認(ブロック614)しない場合、滅菌キャビネット(100)は、異なる滅菌サイクルを選択させるか;または、選択された滅菌サイクルの1つ以上の特性を変更する、構成オーバーライドを受信する(ブロック618)ことができる。滅菌キャビネット(100)は、オーバーライド通知を提供する(ブロック420)ことに関する以前の議論と同様に、オーバーライド通知を提供する(ブロック620)ことができ;オーバーライド滅菌サイクルを実施することができる(ブロック616)。
【0058】
システム(10)および滅菌キャビネット(100)は、所望により、図6に示されるようなステップ、または図15に示されるようなステップ、またはその両方を実行するように構成されてもよい。図6および図15の両方に示されているようなステップを実行する実施形態では、このようなステップは、望ましいように順次、または並行して実行されてもよい。例えば、滅菌サイクルが、滅菌ガイドデータベース(110)からのデータに基づいて選択される(610)場合、構成されたサイクルは、滅菌ガイドデータベース(110)からの医療装置との適合性の保証と本質的に関連し得る。このような保証は、ユーザが、選択された(ブロック610)サイクルを確認する(ブロック614)よう促されたときに、他の情報に加えて提示することができ、サイクル結果は、サイクルが実行され(ブロック616)、サイクル結果が生成された後に、保証によって更新される(ブロック416)ことができる。
【0059】
VI.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わせるかまたは適用することができる種々の非網羅的な方法に関する。以下の実施例は、本出願または本出願のその後の出願においていつでも提示され得る特許請求の範囲を制限することを意図していないことを理解されたい。権利放棄は意図していない。以下の実施例は、単に例示目的のために提供されているにすぎない。本明細書の種々の教示は、多数の他の方法で構成され、適用され得ることが企図される。また、いくつかの変形は、以下の実施例で言及される特定の特徴を省略することができると考えられる。したがって、以下に言及されている態様または特徴のいずれも、発明者によってまたは発明者の株式譲受人によって後日明示的に指示のない限り、重要であるとみなされるべきではない。本出願または本出願に関連するその後の出願において、次にいう以外の追加的特徴を含む請求項が提示されている場合は、それらの追加的特徴は、特許性に関する理由で追加されたとは推定されない。
【0060】
実施例1
医療装置のための滅菌システムと共に使用可能な装置において、(a)プロセッサおよびメモリと;(b)通信装置と;(c)ユーザ入力と;(d)ディスプレイと、を含み、前記プロセッサは、(i)前記医療装置に関連する装置インジケータを受信し、(ii)一組の医療装置記録にアクセスし、前記装置インジケータと前記一組の医療装置記録との関連に基づいて、前記医療装置のアイデンティティを決定し、(iii)前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて、少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成し、(iv)前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスに基づいて、前記医療装置に対して実行される滅菌サイクルを構成する、ように構成されている、装置。
実施例2
前記装置は滅菌キャビネットであり;前記通信装置は、無線通信ネットワークを介して前記滅菌システムに接続されるように構成された無線トランシーバであり;前記ユーザ入力は、タッチスクリーンと、光学式リーダと、を含み;識別子は、前記医療装置の固有の記述に関連付けられたモデル番号であり;前記アイデンティティは前記医療装置の前記固有の記述である、実施例1に記載の装置。
実施例3
前記装置インジケータは、前記滅菌システムから受信した一組の装置追跡情報であり;前記一組の装置追跡情報は、起点から出発し、前記装置の目的地を有する移動中の医療装置を示し;前記一組の医療装置記録は、前記移動中の医療装置を前記医療装置の前記アイデンティティと関連付け;前記プロセッサは、前記医療装置が前記移動中の医療装置であることを決定するようにさらに構成されている、実施例1~2のいずれか1つ以上に記載の装置。
実施例4
前記ユーザ入力は、光学識別子に符号化されたデータを読み取るように動作可能な光学式リーダを含み;前記光学式リーダは、前記光学式リーダが前記光学識別子を読み取った後に前記装置インジケータを受信するように構成され;前記一組の医療装置記録は、前記光学識別子を前記医療装置の前記アイデンティティと関連付ける、実施例1~3のいずれか1つ以上に記載の装置。
実施例5
前記ユーザ入力が、前記装置にテキスト識別子を提供するように動作可能なテキスト入力を含み;前記テキスト入力は、前記テキスト識別子として前記装置インジケータを受信するように構成され;前記一組の医療装置記録は、前記テキスト識別子を前記医療装置の前記アイデンティティと関連付ける、実施例1~4のいずれか1つ以上に記載の装置。
【0061】
実施例6
前記プロセッサは、(i)前記医療装置の前記アイデンティティが決定された後、前記ディスプレイを介してユーザに前記アイデンティティを表示することと、(ii)前記ユーザーインターフェースを介してユーザからアイデンティティ応答を受信することと、(iii)前記アイデンティティ応答が、前記アイデンティティが正しくないことを示す場合、前記ディスプレイを介して手動装置入力インターフェースを提供することであって、前記手動装置入力インターフェースは、前記医療装置の新しいアイデンティティを決定するために前記ユーザによって操作可能な追加情報のための一組のプロンプトを含む、ことと、(iv)前記アイデンティティの代わりに前記新しいアイデンティティに基づいて前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成することと、を行うようにさらに構成されている、実施例1~5のいずれか1つ以上に記載の装置。
実施例7
前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスが、適合性保証プロセスを含み、前記適合性保証プロセスは、前記プロセッサに、(i)前記滅菌サイクルに関連付けられた滅菌キャビネット識別子を決定させ、(ii)前記滅菌サイクルに関連付けられた滅菌サイクルタイプを決定させ、(iii)前記滅菌キャビネット識別子、前記滅菌サイクルタイプ、および前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて、前記滅菌システムの滅菌ガイドデータベースから装置保証インジケータを受信させるように構成され、前記装置保証インジケータは、前記医療装置が、前記滅菌キャビネット識別子に関連付けられた滅菌キャビネット、および前記滅菌サイクルタイプに関連付けられた滅菌サイクルと適合性があるかどうかを示す、実施例1~6のいずれか1つ以上に記載の装置。
実施例8
前記プロセッサは、(i)前記滅菌システム内に存在する一組の滅菌キャビネットを決定し、(ii)前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて、各滅菌キャビネットが実施することができる一組の滅菌サイクルを決定し、(iii)前記滅菌ガイドデータベースから前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて一組の装置保証インジケータを受信し、前記一組の装置保証インジケータに基づいて一組の適合性滅菌サイクルオプションを決定し、(iv)前記ディスプレイを介して、前記一組の適合性滅菌サイクルオプションを表示し、(v)前記一組の適合性滅菌サイクルオプションのうちのオプションに関連する選択を、前記ユーザ入力を介して受信し、(vi)前記選択に基づいて前記滅菌サイクルを構成するようにさらに構成されている、実施例7に記載の装置。
実施例9
前記プロセッサは、前記装置保証インジケータが、前記医療装置が適合性であることを示す場合、(i)前記滅菌サイクルが前記医療装置と適合性であることを前記ディスプレイを介して示すことと、(ii)前記滅菌サイクルの完了時に、サイクル結果データセットに適合性保証インジケータを追加することであって、前記サイクル結果データセットが前記滅菌サイクルの性能を記述し、前記適合性保証インジケータが、前記医療装置が前記滅菌サイクルと適合性であったことを示す、ことと、を行うようにさらに構成されている、実施例7~8のいずれか1つ以上に記載の装置。
実施例10
前記プロセッサは、前記装置保証インジケータが、前記医療装置が適合性であると保証されていないことを示す場合、(i)前記滅菌サイクルが前記医療装置と適合性があると保証されていないことを示す適合性警告を前記ディスプレイを介して表示することと、(ii)前記適合性警告をオーバーライドして前記滅菌サイクルを進めるために前記ユーザ入力を介して確認を受信することと、(iii)前記通信装置を介して未検証サイクル警告を電子メッセージとして一人以上の受信者に提供することと、(iv)前記滅菌サイクルの完了時に、保証警告インジケータをサイクル結果データセットに追加することと、を行うようにさらに構成され、前記サイクル結果データセットは、前記滅菌サイクルの性能を記述し、前記適合性保証インジケータは、前記医療装置が前記滅菌サイクルと適合性があると保証されていないことを示す、実施例9に記載の装置。
【0062】
実施例11
前記プロセッサは、装置サイクル要約インターフェースを、前記ディスプレイを介して表示させるようにさらに構成され、前記装置サイクル要約インターフェースは、(A)滅菌キャビネット記述子、(B)前記滅菌キャビネット記述子に関連付けられた滅菌キャビネット上で実行された滅菌サイクルのサイクル結果のリスト、および(C)適合性装置保証インジケータに関連付けられた前記サイクル結果のリストの一部を示す保証率を含む、実施例7~10のいずれか1つ以上に記載の装置。
実施例12
前記プロセッサは、計装保証要約インターフェースを、前記ディスプレイを介して表示させるようにさらに構成され、前記計装保証要約インターフェースは、(A)ある場所で使用中の各医療装置に対する一組の医療装置記述子、(B)その場所で使用中の滅菌装置に対する一組の滅菌設備記述子、(C)その場所で使用中の各医療装置について、その場所で使用中のどの滅菌装置が適合性があると保証されるかを示す一組の保証記述子、および(D)その場所で使用中の前記医療装置のいずれかがその場所で使用中の任意の滅菌装置と適合性がないかを示す保証率を含む、実施例7~11のいずれか1つ以上に記載の装置。
実施例13
前記計装保証要約インターフェースが、前記一組の医療装置記述子の未検証の医療装置に関連する要求保証特徴部をさらに含み、前記要求保証特徴部は、前記ユーザーインターフェースを介して相互作用されて、前記滅菌ガイドデータベースに関連する受信者に電子通信を送信させることができ;前記電子通信は、前記未検証の医療装置および前記一組の滅菌設備記述子を記述する、実施例12に記載の装置。
実施例14
前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスが自動サイクル選択を含み、前記適合性保証プロセスは、前記プロセッサに、(i)前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて承認されたサイクル構成を決定させ、かつ(ii)前記承認されたサイクル構成に基づいて前記滅菌サイクルを構成させるように構成されている、実施例1~13のいずれか1つ以上に記載の装置。
実施例15
前記承認されたサイクル構成が、装置保証インジケータに関連付けられ、前記装置保証インジケータが、前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて滅菌ガイドデータベースから受信されるように構成され、前記装置保証インジケータは、前記医療装置が前記滅菌サイクルと適合性であることを示すようにさらに構成されている、実施例14に記載の装置。
【0063】
実施例16
医療装置を滅菌するための滅菌システムを構成する方法において、
(a)前記医療装置に関連する装置インジケータを受信するステップと;(b)一組の医療装置記録にアクセスするステップと;(c)前記装置インジケータと前記一組の医療装置記録との関連付けに基づいて前記医療装置のアイデンティティを決定するステップと;(d)前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成するステップと;(e)前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスに基づいて前記医療装置上で実施される滅菌サイクルを構成するステップと、を含む、方法。
実施例17
前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成するステップは、(i)前記滅菌サイクルに関連する滅菌キャビネット識別子を決定するステップと、(ii)前記滅菌サイクルに関連する滅菌サイクルタイプを決定するステップと、(iii)前記滅菌キャビネット識別子、前記滅菌サイクルタイプ、および前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて、前記滅菌システムの滅菌ガイドデータベースから装置保証インジケータを受信するステップと、を含み、前記装置保証インジケータは、前記医療装置が、前記滅菌キャビネット識別子に関連する滅菌キャビネットおよび前記滅菌サイクルタイプに関連する滅菌サイクルと適合性であるかどうかを示す、実施例16に記載の方法。
実施例18
(a)前記滅菌システム内に存在する一組の滅菌キャビネットを決定するステップと;(b)前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて、各滅菌キャビネットが実施することができる一組の滅菌サイクルを決定するステップと;(c)前記滅菌ガイドデータベースから前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて一組の装置保証インジケータを受信し、前記一組の装置保証インジケータに基づいて一組の適合性滅菌サイクルオプションを決定するステップと;(d)前記滅菌システムのユーザに前記一組の適合性滅菌サイクルオプションを表示するステップと;(e)前記ユーザから選択を受信するステップであって、前記選択は、前記一組の適合性滅菌サイクルオプションのうちのオプションと関連する、ステップと;(f)前記選択に基づいて前記滅菌サイクルを構成するステップと、をさらに含む、実施例17に記載の方法。
実施例19
前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成するステップは、(i)データベースにアクセスし、一組の医療装置記録を検索するステップと、(ii)前記医療装置の前記アイデンティティおよび前記一組の医療装置記録に基づいて承認されたサイクル構成を決定するステップと、(iii)前記承認されたサイクル構成に基づいて前記滅菌サイクルを構成するステップと、を含む、実施例16~18のいずれか1つ以上に記載の方法。
実施例20
滅菌システムにおいて、(a)医療装置上で滅菌サイクルを実施するように動作可能な滅菌キャビネットと;(c)一組の保証インジケータを含む滅菌ガイドデータベースであって、前記一組の保証インジケータは、複数の医療装置と適合性があることが保証されている複数の滅菌キャビネットを示す、滅菌ガイドデータベースと;(d)前記滅菌キャビネットと前記滅菌ガイドデータベースとの間の通信を提供するように構成された通信ハブと、を含み;前記滅菌キャビネットは、(i)前記医療装置に関連する装置インジケータを受信し、(ii)一組の医療装置記録にアクセスし、前記装置インジケータと前記一組の医療装置記録との関連に基づいて、前記医療装置のアイデンティティを決定し、(iii)前記滅菌キャビネットに関連する滅菌キャビネット識別子と、前記滅菌サイクルに関連する滅菌サイクルタイプとを決定し、(iv)前記滅菌キャビネット識別子と、前記滅菌サイクルタイプと、前記医療装置の前記アイデンティティとに基づいて、前記滅菌ガイドデータベースから保証インジケータを受信し、(v)前記保証インジケータに基づいて、前記医療装置上で実行される前記滅菌サイクルを構成するように構成されている、滅菌システム。
【0064】
VII.その他
参照により本明細書に組み込まれると言われる特許、刊行物、または他の開示資料の全部または一部は、組み込まれた資料が本開示に記載された既存の定義、記述、または他の開示資料と矛盾しない範囲においてのみ、本明細書に組み込まれることを理解されたい。したがって、必要な範囲で、本明細書に明示的に記載された開示は、参照により本明細書に組み込まれている矛盾する任意の資料に取って代わる。本明細書に参照により組み込まれると言われているが、本明細書に記載されている既存の定義、記述、または他の開示資料と矛盾する資料またはその一部は、その組み込まれた資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲においてのみ組み込まれる。
【0065】
本発明の様々な実施形態を示し、説明したが、本明細書に記載される方法およびシステムのさらなる適応は、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者による適切な修正によって達成することができる。このような可能性のある変更のいくつかは既に述べたが、他の変更は当業者には明らかであろう。例えば、上述した実施例、実施形態、形状、材料、寸法、比率、ステップなどは例示的であり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の観点から考慮されるべきであり、明細書および図面に示され説明される構造および動作の詳細に限定されないことが理解される。
【0066】
〔実施の態様〕
(1) 医療装置のための滅菌システムと共に使用可能な装置において、
(a)プロセッサおよびメモリと、
(b)通信装置と、
(c)ユーザ入力と、
(d)ディスプレイと、
を含み、
前記プロセッサは、
(i)前記医療装置に関連する装置インジケータを受信し、
(ii)一組の医療装置記録にアクセスし、前記装置インジケータと前記一組の医療装置記録との関連に基づいて、前記医療装置のアイデンティティを決定し、
(iii)前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて、少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成し、
(iv)前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスに基づいて、前記医療装置に対して実行される滅菌サイクルを構成する、
ように構成されている、装置。
(2) 前記装置は滅菌キャビネットであり、
前記通信装置は、無線通信ネットワークを介して前記滅菌システムに接続されるように構成された無線トランシーバであり、
前記ユーザ入力は、タッチスクリーンと、光学式リーダと、を含み、
識別子は、前記医療装置の固有の記述に関連付けられたモデル番号であり、
前記アイデンティティは前記医療装置の前記固有の記述である、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記装置インジケータは、前記滅菌システムから受信した一組の装置追跡情報であり、
前記一組の装置追跡情報は、起点から出発し、前記装置の目的地を有する移動中の医療装置を示し、
前記一組の医療装置記録は、前記移動中の医療装置を前記医療装置の前記アイデンティティと関連付け、
前記プロセッサは、前記医療装置が前記移動中の医療装置であることを決定するようにさらに構成されている、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記ユーザ入力は、光学識別子に符号化されたデータを読み取るように動作可能な光学式リーダを含み、
前記光学式リーダは、前記光学式リーダが前記光学識別子を読み取った後に前記装置インジケータを受信するように構成され、
前記一組の医療装置記録は、前記光学識別子を前記医療装置の前記アイデンティティと関連付ける、実施態様1に記載の装置。
(5) 前記ユーザ入力が、前記装置にテキスト識別子を提供するように動作可能なテキスト入力を含み、
前記テキスト入力は、前記テキスト識別子として前記装置インジケータを受信するように構成され、
前記一組の医療装置記録は、前記テキスト識別子を前記医療装置の前記アイデンティティと関連付ける、実施態様1に記載の装置。
【0067】
(6) 前記プロセッサは、
(i)前記医療装置の前記アイデンティティが決定された後、前記ディスプレイを介してユーザに前記アイデンティティを表示することと、
(ii)前記ユーザーインターフェースを介してユーザからアイデンティティ応答を受信することと、
(iii)前記アイデンティティ応答が、前記アイデンティティが正しくないことを示す場合、前記ディスプレイを介して手動装置入力インターフェースを提供することであって、前記手動装置入力インターフェースは、前記医療装置の新しいアイデンティティを決定するために前記ユーザによって操作可能な追加情報のための一組のプロンプトを含む、ことと、
(iv)前記アイデンティティの代わりに前記新しいアイデンティティに基づいて前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成することと、
を行うようにさらに構成されている、実施態様1に記載の装置。
(7) 前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスが、適合性保証プロセスを含み、
前記適合性保証プロセスは、前記プロセッサに、
(i)前記滅菌サイクルに関連付けられた滅菌キャビネット識別子を決定させ、
(ii)前記滅菌サイクルに関連付けられた滅菌サイクルタイプを決定させ、
(iii)前記滅菌キャビネット識別子、前記滅菌サイクルタイプ、および前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて、前記滅菌システムの滅菌ガイドデータベースから装置保証インジケータを受信させる、
ように構成され、
前記装置保証インジケータは、前記医療装置が、前記滅菌キャビネット識別子に関連付けられた滅菌キャビネット、および前記滅菌サイクルタイプに関連付けられた滅菌サイクルと適合性があるかどうかを示す、実施態様1に記載の装置。
(8) 前記プロセッサは、
(i)前記滅菌システム内に存在する一組の滅菌キャビネットを決定し、
(ii)前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて、各滅菌キャビネットが実施することができる一組の滅菌サイクルを決定し、
(iii)前記滅菌ガイドデータベースから前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて一組の装置保証インジケータを受信し、前記一組の装置保証インジケータに基づいて一組の適合性滅菌サイクルオプションを決定し、
(iv)前記ディスプレイを介して、前記一組の適合性滅菌サイクルオプションを表示し、
(v)前記一組の適合性滅菌サイクルオプションのうちのオプションに関連する選択を、前記ユーザ入力を介して受信し、
(vi)前記選択に基づいて前記滅菌サイクルを構成する、
ようにさらに構成されている、実施態様7に記載の装置。
(9) 前記プロセッサは、前記装置保証インジケータが、前記医療装置が適合性であることを示す場合、
(i)前記滅菌サイクルが前記医療装置と適合性であることを前記ディスプレイを介して示すことと、
(ii)前記滅菌サイクルの完了時に、サイクル結果データセットに適合性保証インジケータを追加することであって、前記サイクル結果データセットが前記滅菌サイクルの性能を記述し、前記適合性保証インジケータが、前記医療装置が前記滅菌サイクルと適合性であったことを示す、ことと、
を行うようにさらに構成されている、実施態様7に記載の装置。
(10) 前記プロセッサは、前記装置保証インジケータが、前記医療装置が適合性であると保証されていないことを示す場合、
(i)前記滅菌サイクルが前記医療装置と適合性があると保証されていないことを示す適合性警告を前記ディスプレイを介して表示することと、
(ii)前記適合性警告をオーバーライドして前記滅菌サイクルを進めるために前記ユーザ入力を介して確認を受信することと、
(iii)前記通信装置を介して未検証サイクル警告を電子メッセージとして一人以上の受信者に提供することと、
(iv)前記滅菌サイクルの完了時に、保証警告インジケータをサイクル結果データセットに追加することと、
を行うようにさらに構成され、
前記サイクル結果データセットは、前記滅菌サイクルの性能を記述し、前記適合性保証インジケータは、前記医療装置が前記滅菌サイクルと適合性があると保証されていないことを示す、実施態様9に記載の装置。
【0068】
(11) 前記プロセッサは、装置サイクル要約インターフェースを、前記ディスプレイを介して表示させるようにさらに構成され、
前記装置サイクル要約インターフェースは、
(A)滅菌キャビネット記述子、
(B)前記滅菌キャビネット記述子に関連付けられた滅菌キャビネット上で実行された滅菌サイクルのサイクル結果のリスト、および、
(C)適合性装置保証インジケータに関連付けられた前記サイクル結果のリストの一部を示す保証率、
を含む、実施態様7に記載の装置。
(12) 前記プロセッサは、計装保証要約インターフェースを、前記ディスプレイを介して表示させるようにさらに構成され、
前記計装保証要約インターフェースは、
(A)ある場所で使用中の各医療装置に対する一組の医療装置記述子、
(B)前記場所で使用中の滅菌装置に対する一組の滅菌設備記述子、
(C)前記場所で使用中の各医療装置について、前記場所で使用中のどの滅菌装置が適合性があると保証されるかを示す一組の保証記述子、および、
(D)前記場所で使用中の前記医療装置のいずれかが前記場所で使用中の任意の滅菌装置と適合性がないかを示す保証率、
を含む、実施態様7に記載の装置。
(13) 前記計装保証要約インターフェースが、前記一組の医療装置記述子の未検証の医療装置に関連する要求保証特徴部をさらに含み、
前記要求保証特徴部は、前記ユーザーインターフェースを介して相互作用されて、前記滅菌ガイドデータベースに関連する受信者に電子通信を送信させるように構成され、
前記電子通信は、前記未検証の医療装置および前記一組の滅菌設備記述子を記述する、実施態様12に記載の装置。
(14) 前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスが自動サイクル選択を含み、
前記適合性保証プロセスは、前記プロセッサに、
(i)前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて承認されたサイクル構成を決定させ、かつ、
(ii)前記承認されたサイクル構成に基づいて前記滅菌サイクルを構成させる、
ように構成されている、実施態様1に記載の装置。
(15) 前記承認されたサイクル構成が、装置保証インジケータに関連付けられ、前記装置保証インジケータが、前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて滅菌ガイドデータベースから受信されるように構成され、前記装置保証インジケータは、前記医療装置が前記滅菌サイクルと適合性であることを示すようにさらに構成されている、実施態様14に記載の装置。
【0069】
(16) 医療装置を滅菌するための滅菌システムを構成する方法において、
(a)前記医療装置に関連する装置インジケータを受信するステップと、
(b)一組の医療装置記録にアクセスするステップと、
(c)前記装置インジケータと前記一組の医療装置記録との関連付けに基づいて前記医療装置のアイデンティティを決定するステップと、
(d)前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成するステップと、
(e)前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスに基づいて前記医療装置上で実施される滅菌サイクルを構成するステップと、
を含む、方法。
(17) 前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成するステップは、
(i)前記滅菌サイクルに関連する滅菌キャビネット識別子を決定するステップと、
(ii)前記滅菌サイクルに関連する滅菌サイクルタイプを決定するステップと、
(iii)前記滅菌キャビネット識別子、前記滅菌サイクルタイプ、および前記医療装置の前記アイデンティティに基づいて、前記滅菌システムの滅菌ガイドデータベースから装置保証インジケータを受信するステップと、
を含み、
前記装置保証インジケータは、前記医療装置が、前記滅菌キャビネット識別子に関連する滅菌キャビネットおよび前記滅菌サイクルタイプに関連する滅菌サイクルと適合性であるかどうかを示す、実施態様16に記載の方法。
(18) (a)前記滅菌システム内に存在する一組の滅菌キャビネットを決定するステップと、
(b)前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて、各滅菌キャビネットが実施することができる一組の滅菌サイクルを決定するステップと、
(c)前記滅菌ガイドデータベースから前記一組の滅菌キャビネットのうちの各滅菌キャビネットについて一組の装置保証インジケータを受信し、前記一組の装置保証インジケータに基づいて一組の適合性滅菌サイクルオプションを決定するステップと、
(d)前記滅菌システムのユーザに前記一組の適合性滅菌サイクルオプションを表示するステップと、
(e)前記ユーザから選択を受信するステップであって、前記選択は、前記一組の適合性滅菌サイクルオプションのうちのオプションと関連する、ステップと、
(f)前記選択に基づいて前記滅菌サイクルを構成するステップと、
をさらに含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記少なくとも1つのリスク軽減プロセスを構成するステップは、
(i)データベースにアクセスし、一組の医療装置記録を検索するステップと、
(ii)前記医療装置の前記アイデンティティおよび前記一組の医療装置記録に基づいて承認されたサイクル構成を決定するステップと、
(iii)前記承認されたサイクル構成に基づいて前記滅菌サイクルを構成するステップと、
を含む、実施態様16に記載の方法。
(20) 滅菌システムにおいて、
(a)医療装置上で滅菌サイクルを実施するように動作可能な滅菌キャビネットと、
(b)一組の保証インジケータを含む滅菌ガイドデータベースであって、前記一組の保証インジケータは、複数の医療装置と適合性があることが保証されている複数の滅菌キャビネットを示す、滅菌ガイドデータベースと、
(c)前記滅菌キャビネットと前記滅菌ガイドデータベースとの間の通信を提供するように構成された通信ハブと、
を含み、
前記滅菌キャビネットは、
(i)前記医療装置に関連する装置インジケータを受信し、
(ii)一組の医療装置記録にアクセスし、前記装置インジケータと前記一組の医療装置記録との関連に基づいて、前記医療装置のアイデンティティを決定し、
(iii)前記滅菌キャビネットに関連する滅菌キャビネット識別子と、前記滅菌サイクルに関連する滅菌サイクルタイプとを決定し、
(iv)前記滅菌キャビネット識別子と、前記滅菌サイクルタイプと、前記医療装置の前記アイデンティティとに基づいて、前記滅菌ガイドデータベースから保証インジケータを受信し、
(v)前記保証インジケータに基づいて、前記医療装置上で実行される前記滅菌サイクルを構成する、
ように構成されている、滅菌システム。
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