(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】YAP/TAZ-TEAD相互作用阻害剤、及び癌の治療でのその使用
(51)【国際特許分類】
C07F 5/02 20060101AFI20240205BHJP
A61K 31/69 20060101ALI20240205BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
C07F5/02 C CSP
A61K31/69
A61P35/00
(21)【出願番号】P 2021518089
(86)(22)【出願日】2019-10-02
(86)【国際出願番号】 EP2019076681
(87)【国際公開番号】W WO2020070181
(87)【国際公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-09-02
(32)【優先日】2018-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】513248083
【氏名又は名称】インベンティバ
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】バルト, マルティーヌ
(72)【発明者】
【氏名】コンタル, シルヴィ
(72)【発明者】
【氏名】ジュニアン, ジャン-ルイ
(72)【発明者】
【氏名】マサルディエ, クリスティーヌ
(72)【発明者】
【氏名】モンタルベッティ, クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】スデ, アンヌ
【審査官】高森 ひとみ
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-505955(JP,A)
【文献】国際公開第2017/064277(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/074284(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/097237(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07F
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
(式中、
【化2】
は置換又は非置換のN含有単環式、二環式、又は三環式ヘテロアリールであり、
R
1はH、1個若しくは2個のR
6により置換されていてもよいアルキル、又は1個以上のR
6により置換されていてもよいアリールであり、
R
2はH又はアルキルであるか、又は
R
1及びR
2は互いに結合して5員又は6員複素環を形成し、
R
3及びR
4はそれぞれ独立してH、又は1個若しくは2個のR
6により置換されていてもよいアルキルであるか、又は
R
3及びR
4は互いに結合して5~8員複素環を形成し、
R
5はH、ハロゲン、1個若しくは2個のR
6により置換されていてもよいアルキル、又は1個若しくは2個のR
6により置換されていてもよいアルコキシであるか、又は
R
4及びR
5は互いに結合して5~7員複素環を形成し、
R
6はヒドロキシ、アルコキシ、-NR
15R
16、-CO-Y-R
17、-CN、-CF
3、又はアリールであり、
R
15及びR
16はそれぞれ独立してH、アルキル、-CO-アルキルであるか、又は窒素原子と共に3~6員環状基を形成し、
Yは-O-又はNR
18-であり、
R
17はH又はアルキルであり、
R
18はH、アルキル、又はヒドロキシアルキルであり、
但し、R
3がHであり、かつR
4及びR
5が互いに結合して5員複素環を形成する場合、R
1はHではない。)で表される化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
【化3】
は、式(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVI)、(XVII)、及び(XVIII):
【化4】
(式中、
R
7、R
8、R
9、及びR
10はそれぞれ独立してH、ハロゲン、1個若しくは2個のR
6により置換されていてもよいアルキル、パーフルオロアルキル、1個若しくは2個のR
6により置換されていてもよいアルコキシ、又はシアノ基であり、
R
10はシクロアルキル、アリール、-NR
15R
16、又は-CO-Y-R
22を表すこともでき、R
22はH、ヒドロキシ若しくはアルコキシにより置換されていてもよいアルキル、又は-NR
15R
16であり、
R
10はR
12と結合して6員炭素環を形成することもでき、
R
11、R
12、及びR
13はそれぞれ独立してH、1個若しくは2個のR
6により置換されていてもよいアルキル、又はパーフルオロアルキルであり、
R
12はアルキルチオ又は-NR
15R
16を表すこともでき、
R
13はヒドロキシル若しくはアルコキシアルキルにより置換されていてもよいシクロアルキルを表すこともできる。)で表される基から選択される、
請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項3】
R
1は1個若しくは2個のR
6により置換されていてもよいアルキル、又は1個以上のR
6により置換されていてもよいアリールであり、R
6は請求項1に定義の通りである、
請求項1又は2に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項4】
R
3及びR
4はそれぞれ独立してH又はアルキルであるか、又は
R
3及びR
4は互いに結合して5~8員複素環を形成し、
R
5及びR
6は請求項1に定義の通りである、
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項5】
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[イソブチル-(5-メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-エチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-(2-メトキシエチル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[2-クロロ-4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[イソブチル-(5-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[イソブチル-[5-(2-メトキシエトキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル]ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[(6-シアノ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-(2-メトキシエトキシ)フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[[5-(3-ヒドロキシプロポキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル]-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[イソブチル-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-エトキシ-フェニル]ボロン酸、
[2-クロロ-4-[(E)-[(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-sec-ブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[(6,8-ジメトキシキナゾリン-4-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[イソブチル-(6-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[イソブチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[エチル-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[2-メトキシ-4-[(E)-[(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-メチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸、
[4-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[2-(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[2-メトキシ-4-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸、
[4-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-4,4-ジメチル-3,5-ジヒドロピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[4-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[2-メトキシ-4-[(E)-[メチル-(5-メチルピリダジン-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸、
2-[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]-6-メチル-1,3,6,2-ジオキサアザボロカン-4,8-ジオン、
[4-[(E)-[エチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[エチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[エチル(チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[エチル(フロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[エチル-(7-メチルピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[イソブチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[イソブチル-(2-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[4-[(E)-[イソブチル-(6-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、
[2-メトキシ-4-[(E)-[2-メトキシエチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-フェニル]ボロン酸、
[2-メトキシ-4-[(E)-[メチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-フェニル]ボロン酸、
[2-メトキシ-4-(3-メチル-2-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル)フェニル]ボロン酸、
[2-メトキシ-4-[3-メチル-2-(7-メチルピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸、
[4-[4-(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸、及び
これらの医薬的に許容可能な塩から選択される請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
R
3はH、又は1個若しくは2個のR
6により置換されていてもよいアルキルであり、
R
4及びR
5は互いに結合して5~7員複素環を形成し、
R
6は請求項1に定義の通りである、
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項7】
式(Ib):
【化5】
(式中、
R
3はH、又は1個若しくは2個のR
6により置換されていてもよいアルキルであり、
R
14はそれぞれ独立してH、1個若しくは2個のR
6により置換されていてもよいアルキル、アリール、-NR
15R
16、又は-CO-Y-R
17であり、
nは1、2、又は3であり、
【化6】
、R
1、R
2、R
6、R
15、R
16、及びR
17は請求項1に定義の通りである。)で表される請求項6に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項8】
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(3-メトキシプロピル)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
5-フルオロ-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-5-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-6-メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-6-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-8-メトキシ-キナゾリン-4-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-8-メトキシ-N-メチル-キナゾリン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-8-メトキシ-キナゾリン-4-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,5-ジメチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5-メトキシ-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1-メチル-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]フロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-6-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-4,5-ジヒドロ-3H-2,1-ベンゾオキサボレピン-7-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-7-メトキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン、
3-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド、
4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-8-メトキシ-キナゾリン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5-メトキシ-N-メチル-ピリダジン-3-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,1-ジメチル-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,7-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-アミン、
N7-エチル-N7-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N2,N2-ジメチル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジアミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-3-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-モルホリノ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン塩酸塩、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、
N,7-ジエチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2,7-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-7-フルオロ-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]キナゾリン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-6-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン塩酸塩、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(3-メトキシプロピル)-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン、
2-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)アミノ]エタノール、
6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-メチル-7H-プリン-8-オン、
4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7-メチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン、
4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-5,6-ジヒドロフロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
7-シクロプロピル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-7-モルホリノ-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
7-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,7-ジメチル-5,6-ジヒドロピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、
9-シクロブチル-6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7H-プリン-8-オン、
6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]-7H-プリン-8-オン、
6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-(3-ヒドロキシシクロブチル)-7H-プリン-8-オン塩酸塩、
9-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7H-プリン-8-オン、
7-シクロブチル-4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン、
4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N-プロピル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド、
4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N,N-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド、
N,N-ジブチル-4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-アミノ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド、
4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N-(オキセタン-3-イル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド、
4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N-(4-メトキシブチル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド、
4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]フロ[2,3-d]ピリミジン、
4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン、
(+)4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン、
(-)4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン、
4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]チエノ[3,2-d]ピリミジン、
4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン、
7-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン、
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-(メトキシメチル)-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン、及び
これらの医薬的に許容可能な塩から選択される請求項6又は7に記載の化合物。
【請求項9】
【化7】
は、式(VI):
【化8】
で表される基である、
請求項2に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項10】
薬剤として用いられる請求項1~
9のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項11】
YAPが腫瘍細胞の核内に局在する癌を治療する方法に用いられる請求項1~
9のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項12】
上記癌は肺癌、甲状腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、前立腺癌、膵臓癌、食道癌、肝臓癌、乳癌、又は皮膚癌である、
請求項
11に記載の化合物。
【請求項13】
上記癌は悪性中皮腫である、
請求項
11に記載の化合物。
【請求項14】
請求項1~
9のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項15】
YAPが腫瘍細胞の核内に局在する癌を治療する
ための薬剤であって、
該薬剤は、請求項1~
9のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩
を含む
薬剤。
【請求項16】
上記癌は肺癌、甲状腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、前立腺癌、膵臓癌、食道癌、肝臓癌、乳癌、又は皮膚癌である、
請求項1
5に記載の
薬剤。
【請求項17】
上記癌は悪性中皮腫である、
請求項
15に記載の
薬剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な化合物であるYAP/TAZ-TEAD相互作用阻害剤、及び治療、特に悪性中皮腫、非小細胞肺癌、ブドウ膜黒色腫、腎癌等の癌の治療でのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
Hippo経路は、多細胞生物の細胞増殖、細胞死、及び細胞分化を調節して正常な組織発生を確保する(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)。これまでにショウジョウバエ及び哺乳類の様々な遺伝子研究及び生化学研究により、高度に保存されたコアHippoシグナル伝達モジュールが明らかになっている(非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6)。
【0003】
本質的に、コアHippoシグナル伝達モジュールは、Ste20様キナーゼ群(MST1/2)及びlarge tumor suppressor1/2(LATS1/2)と、MOB活性化因子1A(MOB1A)及びMOB1B、並びにAGC(タンパク質キナーゼA(PKA)/PKG/PKC様)キナーゼファミリーとからなる(非特許文献7)。
【0004】
AGCキナーゼ(ショウジョウバエWartsと相同)であるLats1及び2は、Mob1(Mps one binder kinase activator-like1A及び1B)(ショウジョウバエのMats)との結合に加え、STE20ファミリーのタンパク質キナーゼMST1及び2(ショウジョウバエのHippo)によるリン酸化によっても活性化される。
【0005】
Hippoシグナル伝達の最終アウトプットは、ハエ及び哺乳類では複合体Lats/Mobによるリン酸化による転写共活性化因子YAP(Yes関連タンパク質;ショウジョウバエのYorkie)/TAZ(PDZ結合モチーフを有する転写共活性化因子)の阻害である(非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9)。
【0006】
機能的には、Hippo経路が活性化されると、YAP及びTAZは細胞質内に隔離され、分解される。反対に、Hippo経路が不活性化されると、YAP及びTAZは核内に移動し、転写因子、例えば転写促進因子(TEF;TEADとも言う)等と複合体を形成して下流遺伝子の転写を促進する。TEADは、標的遺伝子(CTGF、Cyr61、FGF1等)の発現を誘導することにより(非特許文献10)、YAP/TAZの成長及び腫瘍形成能の主要なメディエーター(非特許文献11、非特許文献12、非特許文献13、非特許文献14)となっていると思われる。
【0007】
Hippo経路の調節解除に続くYAP及びTAZの過剰活性化は癌で多く見られ、実際、YAP/TAZの濃度及びその核局在化は多くの腫瘍(例えば、肺癌、甲状腺癌、皮膚癌、卵巣癌、結腸直腸癌、前立腺癌、膵臓癌、食道癌、肝臓癌、及び乳癌)で高まる(非特許文献12、非特許文献15、非特許文献16、非特許文献17、非特許文献18、非特許文献19、非特許文献20、非特許文献21、非特許文献22、非特許文献23)。
【0008】
ヒトの癌ではHippoシグナル伝達ははっきりと変化しているが、Hippoシグナル伝達構成要素の生殖細胞系列及び体細胞の変異はこれまでほとんど説明されておらず、このことは特にコアHippo経路遺伝子に当てはまる。Hippo経路コア構成要素の上流構成要素であるニューロフィブロミン2(ショウジョウバエのNF2又はマーリン)のみが遺伝性癌症候群と結びつけられ、腫瘍抑制遺伝子として分類されている。体細胞で獲得された何百もの変異がNF2で、主に髄膜腫、中皮腫、及び末梢神経鞘腫瘍において報告されている他、他の種類の癌でも報告されている(非特許文献12、非特許文献24、非特許文献25)。
【0009】
悪性胸膜中皮腫(MPM)は、侵襲性ヒト悪性腫瘍であり、ほとんどの場合、アスベストに曝されたことに関連付けられる(非特許文献26)。中皮腫の約3/4が胸膜中皮腫である。MPMは希少疾患であり、MPMが報告された56カ国において1994年から2008年の15年間の累積頻度は174300症例であった(非特許文献27)。しかしながら、MPMの実際の罹患率は分かっていない。というのは、アスベスト製造会社があるがMPM死亡率が報告されていない国があるからである。化学療法、放射線治療、又は手術による治療にもかかわらず、予後が悪く、診断後の患者の生存期間中央値はわずか7~12ヶ月である(非特許文献28、非特許文献29、非特許文献30)。
【0010】
悪性胸膜中皮腫では、NF2腫瘍抑制遺伝子の不活性化が頻繁に見られる。実際、癌の体細胞変異のカタログのデータマイニングを行うと、MPMで主に変異している遺伝子は、サイクリン依存性キナーゼ活性化因子(CDKN2A)、神経線維腫症2型、及びBRCA結合タンパク質1(BAP1)であることが示されている(非特許文献31)。
【0011】
最近では、NF2変異の他に、Lats1/2の不活性化変異及びYAPの増幅を含むHippoシグナル伝達経路の構成要素の遺伝子変化も同定されている。MPMは、NF2変異と共に、マーリン-Hippo経路不活性化を示すことが多く、この不活性化により、MPM症例の70%超でYAP活性化が起こる(非特許文献32、非特許文献33、非特許文献34、非特許文献35、非特許文献36、非特許文献37)。
【0012】
Hippo経路エフェクターYAP及びTAZの活性の阻害は、いくつかの癌の治療にとって有用な手法であるように思われる。というのは、YAP/TAZ核転座へと至るHippo経路の調節解除が多くの癌で広く確認されているからである。
【0013】
従って、Hippo経路下流のYAP/TAZ-TEAD相互作用の破壊は、YAP/TAZの発癌性を抑止すると思われる。本発明の化合物は、TEADに結合するとこの相互作用を遮断するように設計されており、癌用医薬品、特に悪性中皮腫の治療のための医薬品としてさらに開発することができる。
【0014】
特許文献1及び特許文献2では、通常は癌治療に関連して用いられることが多い何百もの小分子が開示されている。本出願で開示されるものとは異なる2種類のヒドロゾベンゾチアゾール誘導体が開示されているが、YAP/TAZ-TEAD相互作用の阻害活性は報告されておらず、特異的な抗癌活性も言及されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【文献】国際公開第2004/087153号
【文献】国際公開第2013/123071号
【非特許文献】
【0016】
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【文献】Sekido et al.,Cancers,2018,ASAP
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、YAP/TAZ-TEAD相互作用阻害剤として同定された新規な化合物、特にYAP/TAZ-TEAD相互作用を阻害する新規なヒドラゾボロアリール誘導体を提供する。
【0018】
本発明は、式(I):
【0019】
【0020】
(式中、
【0021】
【0022】
は置換又は非置換のN含有単環式、二環式、又は三環式ヘテロアリールであり、
R1はH、1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルキル、又は1個以上のR6により置換されていてもよいアリールであり、
R2はH又はアルキルであるか、又は
R1及びR2は互いに結合して5員又は6員複素環を形成し、
R3及びR4は独立してH、1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルキルであるか、又は
R3及びR4は互いに結合して5~8員複素環を形成し、
R5はH、ハロゲン、1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルキル、1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルコキシであるか、又は
R4及びR5は互いに結合して5~7員複素環を形成し、
R6はヒドロキシ、アルコキシ、-NR15R16、-CO-Y-R17、-CN、-CF3、アリールであり、
R15及びR16は独立してH、アルキル、-CO-アルキルであるか、又は窒素原子と共に3~6員環状基を形成し、
Yは-O-又は-NR18-であり、
R17はH又はアルキルであり、
R18はH、アルキル、又はヒドロキシアルキルである。)で表される化合物又はその医薬的に許容可能な塩に関する。
【0023】
本発明はまた、式(Ib):
【0024】
【0025】
(式中、
R3はH、又は1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルキルであり、
R14はそれぞれ独立してH、1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルキル、アリール、-NR15R16、又は-CO-Y-R17であり、
nは1、2、又は3であり、
【0026】
【0027】
、R1、R2、R15、R16、及びR17は上記及び下記に定義の通りである。)で表される化合物又はその医薬的に許容可能な塩に関する。
【0028】
本発明はまた、薬剤として用いられる、特にYAPが腫瘍細胞の核内に局在する癌適応症、例えば、肺癌、甲状腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、前立腺癌、膵臓癌、食道癌、肝臓癌、乳癌、及び皮膚癌の治療、特に悪性中皮腫の治療に用いられる式(I)又は式(Ib)の化合物に関する。
【0029】
本発明はまた、式(I)又は式(Ib)の化合物と、医薬的に許容可能な担体又は賦形剤とを含む医薬組成物に関する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】
図1は、中皮腫細胞NCI-H2052(×)及びMet5A(■)におけるYAP/TAZ-TEAD相互作用阻害剤である代表的な本発明の化合物の抗増殖活性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本明細書で記載する式(I)の化合物及びその医薬的に許容可能な塩は、YAP/TAZ-TEAD相互作用阻害剤である上記新規な化合物群を代表するものである。
【0032】
本発明によれば、接頭辞「alk」の「アルキル」という用語は、直鎖状又は分岐状C1-C6アルキル又はアルキレン部分、特にC1-C4アルキル又はアルキレン部分、とりわけC1、C2、C3、若しくはC4アルキル又はアルキレン部分(メチル又はメチレン、エチル又はエチレン、プロピル又はプロピレン、イソプロピル又はイソプロピレン、ブチル又はブチレン、イソブチル又はイソブチレン、及びtert-ブチル又はtert-ブチレン基等)を意味する。特定の実施形態では、アルキル部分は、メチル又はメチレン、エチル又はエチレン、プロピル又はプロピレンから選択される。
【0033】
本発明によれば、「シクロアルキル」という用語は、架橋可能な3~6員炭化水素環、特にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルを意味する。
【0034】
本発明によれば、「ハロ」基は、F、Cl、Br、又はIから選択され、特にF又はClである。
【0035】
本発明によれば、「アリール」は、1個若しくは2個の環を含む芳香族(複素)環を意味し、例えば、フェニル、ナフチル、ピラゾリル、ピリジル、インドリル、イソインドリル、チエニル、チアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、及びこれらの誘導体が挙げられる。アリール基は、アルキル基、アルコキシ基、及びハロ基から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい。
【0036】
ある実施形態においては、R3がHであり、かつR4及びR5が互いに結合して5員複素環を形成する場合、R1はHではない。
【0037】
ある実施形態においては、R1は、1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルキル、又は1個以上のR6により置換されていてもよいアリールである。R1はアルキル、特にメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、及びsec-ブチルから選択されるアルキルであることが好ましく、アルコキシ(R6はアルコキシ)、特にメトキシにより置換されていてもよい。
【0038】
R2はHであることが好ましい。
【0039】
R1及びR2が互いに結合して5員又は6員複素環を形成する場合、具体的には-C(R19)2-C(R20)2-、-C(R19)2-C(R20)2-C(R21)2-、及び-C(R19)2-C(R20)2-O-(式中、R19、R20、及びR21はそれぞれ独立してH又はアルキルである)から選択される部分である。「独立して」とは、両方のR19、両方のR20、及び両方のR21がそれぞれ同一であっても異なっていてもよいことを意味する。ある実施形態においては、R19、R20、及びR21は全て同一である。別のある実施形態では、R19、R20、及びR21の少なくとも一方は、他方のR19、R20、又はR21と異なる。特定の実施形態においては、少なくとも一方のR19はHであり、少なくとも一方のR20はアルキルである。別のある実施形態では、少なくとも一方のR19はHであり、少なくとも一方のR20はHであり、かつ他方のR19又はR20の1つはアルキルであり、特に、R19の一方はアルキルであり、かつR20は両方ともHである。別のある実施形態では、少なくとも一方のR19はHであり、少なくとも一方のR20はアルキルであり、かつ他方のR19又はR20の1つはアルキルであり、特に、R19は両方ともHであり、かつR20は両方ともアルキルである。好ましい実施形態においては、R21は両方ともHである。
【0040】
ある実施形態においては、R3及びR4は独立してH又はアルキルである。別のある実施形態では、R3及びR4は両方ともH又はアルキルであり、特に同一のアルキルである。R3及びR4のアルキル基は、好ましくはメチル又はエチルであり、より好ましくはメチルである。
【0041】
別のある実施形態では、R3及びR4は互いに結合して5~8員複素環を形成する。このような複素環は、特に4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル、5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル、又は1,3,6,2-ジオキサアザボロカン-4,8-ジオンである。
【0042】
ある実施形態においては、R5は、H、メトキシエトキシのように1個のメトキシ又はエトキシにより置換されていてもよいアルコキシ(特にメトキシ又はエトキシ)、及び-F又はClから選択され、好ましくはClである。
【0043】
ある実施形態においては、R4及びR5は互いに結合して5~7員複素環を形成し、アルキル及びアルコキシから選択される1個以上の基により置換されていてもよい。
【0044】
ある実施形態においては、R3はHであり、R4及びR5は互いに結合して5員複素環を形成し、R1は、1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルキル、又は1個以上のR6により置換されていてもよいアリールである。
【0045】
ある実施形態においては、R6はヒドロキシ、アルコキシ、-NR15R16、-CO-Y-R17、-CN、-CF3、又はアリールである。
【0046】
R15及びR16は独立してH、アルキル、-CO-アルキルであるか、又は窒素原子と共に3~6員環状基を形成する。
【0047】
ある実施形態においては、Yは-O-又は-NR18-である。
【0048】
ある実施形態においては、R17はH又はアルキルである。
【0049】
ある実施形態においては、R18はH、アルキル、又はヒドロキシアルキルであるか、又はR17及びR18は互いに結合して4~7員環状基を形成する。
【0050】
R15及びR16が窒素原子と共に3~6員環状基(3員環、4員環、5員環、又は6員環等)を形成する場合、該基は、アジリジニル、アゼチジニル、ジアゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、イミダゾリジニル、イミダゾリル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラジニル、トリアジニル、モルホリニル、オキサジニル、チオモルホリニル、チアジニルから選択されることが好ましい。好ましい環状基はモルホリニルである。3~6員環状基は、アルキル及びハロから選択される1個以上の基により置換されていてもよい。
【0051】
Xが-NR18-の場合、R17及びR18は互いに結合して4~7員環状基を形成するときも同様の定義が適用される。好ましくは、上記環状基はアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、アゼパン、及びオキサゼパンから選択される。
【0052】
好ましい実施形態においては、R6はアルコキシ、特にメトキシ又はエトキシである。
【0053】
特定の実施形態では、R3はH、又は1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルキルであり、R4及びR5は互いに結合して5~7員複素環を形成する。上記本発明の化合物は、より具体的には式(Ib)の化合物及びその医薬的に許容可能な塩である。
【0054】
【0055】
式中、
R14はそれぞれ独立してH、1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルキル、アリール、-NR15R16、又は-CO-Y-R17であり、
nは1、2、又は3であり、
【0056】
【0057】
、R1、R2、R3、R15、R16、及びR17は上記及び下記に定義の通りである。
【0058】
いくつかの実施形態において、R3及び全てのR14はHである。別のある実施形態では、R3はHであり、R14の一方はアルキル、特にメチルであり、他方のR14はHである。
【0059】
特定の実施形態においては、nは1であり、R14は両方ともHであるか、又はR14の一方がH、他方がメチルである。
【0060】
ある実施形態においては、
【0061】
【0062】
は、N含有単環式又は二環式ヘテロアリールである。上記ヘテロアリールとしては、テトラヒドロサッカリン等のサッカリンの誘導体、ピリダジンの誘導体、キナゾリンの誘導体、チエノ-ピリミジンの誘導体、ピロロ-ピリミジンの誘導体、ピロロ-ピリミジノンの誘導体、ジヒドロピロロ-ピリミジンの誘導体、ピラゾロ-ピリミジンの誘導体、フラノ-ピリミジンの誘導体、ジヒドロフラノ-ピリミジンの誘導体、チアゾロ-ピリミジンの誘導体、プリノンの誘導体、ジヒドロピリド-ピリミジノンの誘導体、テトラヒドロベンゾチエノ-ピリミジンの誘導体等が知られている。本実施形態の一態様では、N含有単環式又は二環式ヘテロアリールは、テトラヒドロサッカリン等のサッカリンの誘導体、ピリダジンの誘導体、キナゾリンの誘導体、チエノ-ピリミジンの誘導体、ピロロ-ピリミジンの誘導体、ピラゾロ-ピリミジンの誘導体、及びフラノ-ピリミジンの誘導体から選択される。
【0063】
より具体的には、N含有単環式又は二環式ヘテロアリールは、式(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVI)、(XVII)、及び(XVIII)で表される基から選択される。
【0064】
【0065】
式中、
R7、R8、R9、及びR10はそれぞれ独立してH、ハロゲン、1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルキル、パーフルオロアルキル、1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルコキシ、又はシアノ基である。
【0066】
R10はシクロアルキル、アリール、-NR15R16(式中、R15及びR16は上記に定義の通りである)、又は-CO-Y-R22(式中、Yは上記に定義の通りである。R22はH、ヒドロキシ若しくはアルコキシにより置換されていてもよいアルキル、又は-NR15R16(式中、R15及びR16は上記に定義の通りである))を表すこともできる。
【0067】
R10はR12と結合して6員炭素環を形成することもできる。
【0068】
R11、R12、及びR13はそれぞれ独立してH、1個若しくは2個のR6により置換されていてもよいアルキル、パーフルオロアルキルである。
【0069】
R12はアルキルチオ又は-NR15R16基(式中、R15及びR16は上記に定義の通りである)を表すこともできる。
【0070】
R13は、ヒドロキシ又はアルコキシアルキルにより置換されていてもよいシクロアルキルを表すこともできる。
【0071】
R7は特にH、又は1個のR6により置換されていてもよいアルキル(メチル、エチル、n-プロピル、又はi-プロピル等)であり、R6は特にヒドロキシル、アルコキシ(メトキシ、エトキシ等)、及びハロゲン化物(特にF)から選択される。
【0072】
R8は特にH、アルキル(メチル若しくはエチル等)、ハロゲン(特にF)、又はシアノ基である。
【0073】
R9及びR10は特にそれぞれ独立してH、アルキル(メチル若しくはエチル等)、又はアルコキシ(メトキシ若しくはエトキシ等)である。
【0074】
ある実施形態においては、R10は-CO-Y-R22又は-NR15R16(式中、Y、R15、R16、及びR22は上記に定義の通りである)である。特に、Yは-NR18-(式中、R18は上記に定義の通りである)である。
【0075】
R11及びR12は特にそれぞれ独立してH、アルキル(メチル若しくはエチル等)、又はパーフルオロアルキル(トリフルオロメチル等)である。特に、R11及びR12は両方ともHである。
【0076】
R13は特にH又はアルキル(メチル若しくはエチル等)である。
【0077】
ある実施形態においては、式(II)及び(V)の基において、R7又はR9の一方がHでない場合、R8はHである。
【0078】
ある実施形態においては、R8、R9、及びR10はHであり、R7は特にH、又は1個のR6により置換されていてもよいアルキル(メチル、エチル、n-プロピル、又はi-プロピル等)であり、R6は特にヒドロキシル、アルコキシ(メトキシ、エトキシ等)、及びハロゲン(特にF)から選択される。別のある実施形態では、R8及びR10はHであり、R7及びR9は、上記に定義の通りHではない。
【0079】
ある実施形態においては、N含有単環式又は二環式ヘテロアリールは式(II)の基又は式(VI)の基である。
【0080】
ある実施形態においては、
【0081】
【0082】
、R1、R2、R3、R4、及びR5は、優先権出願である欧州特許出願公開第18306294.2号明細書に定義の通りである。
【0083】
特定の実施形態においては、式(I)の化合物(式中、R4及びR5は互いに結合していない)は下記化合物及びそれらの医薬的に許容可能な塩から選択される。
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[イソブチル-(5-メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-エチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-(2-メトキシエチル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[2-クロロ-4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[イソブチル-(5-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[イソブチル-[5-(2-メトキシエトキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル]ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[(6-シアノ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-(2-メトキシエトキシ)フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[[5-(3-ヒドロキシプロポキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル]-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[イソブチル-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-エトキシ-フェニル]ボロン酸
[2-クロロ-4-[(E)-[(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-sec-ブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[(6,8-ジメトキシキナゾリン-4-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[イソブチル-(6-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[イソブチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[エチル-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[2-メトキシ-4-[(E)-[(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-メチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
[4-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[2-(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[2-メトキシ-4-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸
[4-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-4,4-ジメチル-3,5-ジヒドロピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[4-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[2-メトキシ-4-[(E)-[メチル-(5-メチルピリダジン-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
2-[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]-6-メチル-1,3,6,2-ジオキサアザボロカン-4,8-ジオン
[4-[(E)-[エチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[エチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[エチル(チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[エチル(フロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[エチル-(7-メチルピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[イソブチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[イソブチル-(2-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-[イソブチル-(6-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[2-メトキシ-4-[(E)-[2-メトキシエチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-フェニル]ボロン酸
[2-メトキシ-4-[(E)-[メチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-フェニル]ボロン酸
[2-メトキシ-4-(3-メチル-2-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル)フェニル]ボロン酸
[2-メトキシ-4-[3-メチル-2-(7-メチルピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸
[4-[4-(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
【0084】
別の特定の実施形態においては、式(Ib)の化合物は下記化合物及びこれらの医薬的に許容可能な塩から選択される。
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(3-メトキシプロピル)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
5-フルオロ-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-5-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-6-メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-6-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-8-メトキシ-キナゾリン-4-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-8-メトキシ-N-メチル-キナゾリン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-8-メトキシ-キナゾリン-4-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,5-ジメチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5-メトキシ-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1-メチル-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]フロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-6-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-4,5-ジヒドロ-3H-2,1-ベンゾオキサボレピン-7-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-7-メトキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
3-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-8-メトキシ-キナゾリン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5-メトキシ-N-メチル-ピリダジン-3-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,1-ジメチル-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,7-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-アミン
N7-エチル-N7-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N2,N2-ジメチル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジアミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-3-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-モルホリノ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン塩酸塩
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
N,7-ジエチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2,7-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-7-フルオロ-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-キナゾリン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-6-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン塩酸塩
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(3-メトキシプロピル)-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン
2-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)アミノ]エタノール
6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-メチル-7H-プリン-8-オン
4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7-メチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン
実施例100:4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-5,6-ジヒドロフロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
7-シクロプロピル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-7-モルホリノ-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
7-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,7-ジメチル-5,6-ジヒドロピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
9-シクロブチル-6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7H-プリン-8-オン
6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]-7H-プリン-8-オン
6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-(3-ヒドロキシシクロブチル)-7H-プリン-8-オン塩酸塩
9-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7H-プリン-8-オン
7-シクロブチル-4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン
4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N-プロピル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド
4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N,N-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド
N,N-ジブチル-4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-アミノ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド
4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N-(オキセタン-3-イル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド
4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N-(4-メトキシブチル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド
4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]フロ[2,3-d]ピリミジン
4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
(+)4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
(-)4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]チエノ[3,2-d]ピリミジン
4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン
7-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン
N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-(メトキシメチル)-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
【0085】
本発明によれば、医薬的に許容可能な塩は、酸又は塩基の塩であって、治療で使用される有効成分の調製に使用されることが知られているものである。アニオン供給源として好適な医薬的に許容可能な酸としては、例えば、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use(P.H.Stahl and C.G.Wermuth,Weinheim/Zurich:Wiley-VCH/VHCA,2002)に開示されているものが挙げられる。
【0086】
本発明はまた、本明細書に記載の式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩の少なくとも1種を有効成分として含む医薬組成物に関する。医薬組成物及びその調製方法は当該分野で周知である。特に、上記組成物は、少なくとも一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を有効成分として含み、かつ少なくとも1種の医薬的に許容可能な賦形剤を含む。
【0087】
本発明の医薬組成物は、通常の投与経路、特に経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、局所、又は直腸経路により投与されるように処方される。医薬組成物の形態は、特に、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、及び経口投与溶液又は懸濁液、舌下投与形態、皮下、局所、筋肉内、静脈内、経鼻、又は眼内投与形態、及び直腸投与形態からなる群から選択される。
【0088】
このような形態、賦形剤、及びこれらの調製方法は、例えば当該技術分野で記載されているように当該分野で周知である(Hand book of pharmaceutical Excipients,Rowe et al,seventh edition,June 2012;Rules and Guidance For Pharma Manufacturers and distributors 205,Medecines and Healthcare products Regulatory Agency,英国ロンドン)。
【0089】
医薬組成物は、治療における意図された用途にあわせて設計されている。成分の選択、それらの形態及び組成は、薬局方の規則に従う。そのため、それらは、実験室における実験で使用される反応物、又は植物若しくは非生物材料に適用される組成物等の他の組成物とは構造的に異なる。
【0090】
従って、本発明はまた、治療、特にYAPが腫瘍細胞の核内に局在する任意の癌適応症、例えば、肺癌、甲状腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、前立腺癌、膵臓癌、食道癌、肝臓癌、乳癌、及び皮膚癌の治療、とりわけ悪性中皮腫の治療に用いられる本明細書に記載する式(I)の化合物に関する。
【0091】
本発明はまた、必要とする患者の癌を治療する方法であって、治療に有効な量の本明細書に記載する式(I)の化合物を投与することを含み、上記癌は、YAPが腫瘍細胞の核内に局在する任意の癌適応症、例えば、肺癌、甲状腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、前立腺癌、膵臓癌、食道癌、肝臓癌、乳癌、及び皮膚癌、特に悪性中皮腫である、方法に関する。
【0092】
当該分野の医師であれば、式(I)の化合物の活性及び患者の体重に応じて、化合物の適当な投与量及び投薬計画を決定できよう。そのような投与量は通常、成人への経口投与で1日あたり5mg~1000mgである。一般に、医師は、年齢、体重等の治療対象者に特有の任意の因子に応じて適当な投与量を決定する。
【0093】
特定の実施形態においては、YAP/TAZ-TEAD相互作用阻害剤、特に式(I)の化合物は、癌、特に悪性中皮腫の他の治療法と一緒に又は別々に組み合わせて用いられる。上記他の治療法としては、例えば、手術、化学療法(特に、シスプラチン、カルボプラチン、アリムタ(ペメトレキセド)、ゲムシタビン、及びドキソルビシンを用いたもの)、及び放射線が挙げられる。
【0094】
一般的な合成スキーム
本発明の化合物は、スキームI、II、VII、XVIII、XIX、XXに示す合成変換を用いて調製してもよい。出発材料は市販品でもよく、本明細書に記載する手順(スキームIII~VI、VIII~XVII)、文献の手順、又は有機化学の当業者によく知られている手順により調製してもよい。
【0095】
スキームIの工程aでは、アルデヒド(市販品又はスキームXIII~XVIIに従って調製)のアルコール溶液又はTHF溶液を、有機塩基又は無機塩基(酢酸ナトリウム、トリエチルアミン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等)の存在下又は非存在下で市販のヒドラジンと反応させる(例えば、Kurian et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.,2014,24(17),41764180;Loghmani-Khouzani et al.,J.Chem.Res.Syn.,2001,(2),80-81を参照)。工程bでは、ヒドラゾノ誘導体(工程aで得られるもの)及びハロゲノ複素環(市販品又はスキームXI~XIIに従って得られるもの)を、有機塩基又は無機塩基の存在下又は非存在下で互いに反応させる(例えば、Haffner et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.,2010,20(23),6989-92;Haffner et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.,2010,20(23),6983-88を参照)。
【0096】
スキームI
【0097】
【0098】
スキームIIの工程aでは、スキームIの工程bで記載したのと同様の条件下、ヒドラジンを用いてハロゲノ複素環(市販品又はスキームXI~XIIで記載する変換により調製)を芳香族置換できる。工程bでは、スキームIの工程aで記載したのと同様の条件下、工程aで得られた複素環-ヒドラジン誘導体を、アルデヒド(市販品又はスキームXIII~XVIIに従って調製)と反応させる。
【0099】
スキームII
【0100】
【0101】
スキームIIIの工程aでは、スキームIの工程aで記載したのと同様の条件下、tert-ブトキシカルボニルヒドラジドとアルデヒド(市販品又はスキームXIII~XVIIに従って調製)とを縮合する。工程bでは、無機塩基又は有機塩基(トリエチルアミン、ピリジン、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)の存在下、ジメチルホルムアミド中、ハロゲノアルキル化剤を用いてアルキル化する。工程cでは、ジオキサン中、塩酸を用いてtert-ブチルカルボキシル保護基を切断する。工程dは、スキームIの工程bで用いたのと同様の条件で行うことができる。
【0102】
スキームIII
【0103】
【0104】
スキームIVの工程aでは、ピリジンの存在下、ジクロロメタン中、標準的な条件下、メトキシメタンアミンを用いてワインレブアミドを形成する。工程bでは、THF中、ワインレブアミドと共に塩基としてブチルリチウムを用いて、対応するブロモ誘導体からケトンを得る(例えば国際公開第00/04013号を参照)。工程cでは、エタノール中、ヒドラジン水和物を用いてテトラヒドロピリダジンへの環化を行う(例えば、Gouault et al.,Journal of Pharmacy and Pharmacology,2001,53(7),981-985を参照)。工程dでは、複素環の性質に応じてTHF中又はヨウ化銅を用いたイソプロパノール中、ハロゲノヘテロ-アリールを用いて芳香族置換する。
【0105】
スキームIV
【0106】
【0107】
スキームVの工程aでは、THF中、臭化フェニルマグネシウム(マグネシウム(削状)を用いて対応するフェニルブロミドから調製)を用いてコハク酸開環する(例えば、Sakai et al.Chemistry Letters,2015,44(11),1503-1505を参照)。工程bでは、スキームIVの工程cに記載したように、エタノール中、ヒドラジン水和物を用いてテトラヒドロピリダジンへの環化を行う。工程cでは、THF中、水素化アルミニウムリチウムを用いて還元する(例えば、Winton.et al.,Journal of Heterocyclic Chemistry,1984,21(3),889-91を参照)。工程dは、スキームIVの工程dに記載したのと同様の条件で行う。
【0108】
スキームV
【0109】
【0110】
スキームVIの工程aでは、メタノール中、ヨウ素、水酸化カリウムを用いてベンズアルデヒドを安息香酸に酸化する(Yamada S et al.,Tetrahedron Letters,1992,33,4329-4332)。工程bでは、エタノール中、ヒドラジン水和物を用いてアシルヒドラジンを形成する。工程cでは、ジオキサン中、2-クロロプロピオニルクロライドを用いてヒドラジンをアシル化する(米国特許第6,197,766号明細書)。工程dでは、マイクロ波照射下、DMF中、150℃でトリエチルアマニンを用いて環化する。工程eでは、THF中、ボランを用いて還元する(例えば、Hudlicky Reductions in Organic Chemistry ACS monograph 188 second editionを参照)。工程fは、スキームIVの工程dに記載したのと同様の条件で行う。
【0111】
スキームVI
【0112】
【0113】
スキームVIIの工程aでは、XPHOSパラダサイクル及び2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニルの存在下、エタノール中、テトラヒドロキシジボロンを用いて、対応するクロロ類似体(スキームI~VI、VIII~Xに従って調製)からフェニルボロン酸誘導体を形成する(例えば、Molander G et al.,J Am Chem Soc,2012,134,11667-11673を参照)。
【0114】
スキームVII
【0115】
【0116】
スキームVIIIの工程aでは、パラジウム触媒の存在下、ビスピナコールボランを用いてブロモ誘導体(スキームIに従って調製)を芳香族置換する(例えば、Dzhevakov et al.,Adv.Synth.Catal.,2016,358(6),977-983;国際公開第2009/029998号を参照)。工程bでは、過酸化水素を用いてピナコールボラン類似体を加水分解して、対応するフェノール誘導体を得る(例えば国際公開第2007/038367号を参照)。
【0117】
スキームVIII
【0118】
【0119】
スキームIXの工程a及び工程bでは、無機塩基又は有機塩基(トリエチルアミン、ピリジン、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)と共にハロゲノアルキル化剤を用いるか、又はトリフェニルホスフィン及びアゾジカルボン酸試薬(アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル等)の存在下で光延反応を行うことにより、ヒドロキシル基(スキームVIIIに従って調製)をアルキル化できる。工程cでは、必要に応じて、保護基であるR5を標準的な方法(例えば、シリル基に対しては、THF中のフッ化トリブチルアンモニウム)で切断する(例えば、Green et al.,Protective Group in Organic Synthesis,Wiley,third editionを参照)。
【0120】
スキームIX
【0121】
【0122】
スキームXの工程aでは、ジイソプロピルエチルアミンの存在下、ジクロロメタン中、トリフルオロメタンスルホン酸無水物を用いて、対応するフェノール(スキームVIIIに従って調製)を出発材料としてトリフルオロメタンスルホン酸塩を形成する。工程bでは、マイクロ波照射下、DMF中、シアン化亜鉛及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを用いてシアノ化する(例えば、Sandgren V et al.,Bioorganic&Medicinal Chemistry,2012,20(14),4377-4389を参照)。
【0123】
スキームX
【0124】
【0125】
スキームXI及びXIIにクロロ-サッカリンの調製を記載する。スキームXIの工程aでは、メタノール又はジクロロメタン中、市販のフェニルスルホニルクロライドを出発材料として、アンモニアを用いてスルホニル化する(例えば、Blanchet et al.,JOC,2007,72(9),3199-3206;Schneider et al.,2011,Org.Lett.,13(14)3588-3591を参照)。工程bでは、アセトン中、過マンガン酸カリウムを用いてメチル基を酸化する(例えば、Sam et al.,JACS,1972,94,4024-4025を参照)。工程cでは、硫酸を用いてサッカリンへの環化を行う(例えば国際公開第2010/100139号を参照)。工程dでは、テトラヒドロフラン中、アンモニアを用いて市販の2-メトキシカルボニル-フェニルスルホニルクロライドを環化することにより、1工程でサッカリン誘導体を調製することもできる(例えば、米国特許第5,306,818号明細書及びKim et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.,2008,18(14),4181-4185を参照)。工程eでは、サッカリン類似体(市販品又はスキームXI及びXIIに従って調製)を、ジメチルホルムアミドの存在下の塩化チオニル、又は他の塩素化剤(例えば、五塩化リン、オキシ塩化リン、塩化オキサリル)と反応させる(例えば、Differding et al.,Hel.Chim.Acta,1989;72(6),1248-52;Raw et al.,Tet.Lett.,2011,52(50),6775-78を参照)。
【0126】
スキームXI
【0127】
【0128】
スキームXIIの工程aでは、炭酸カリウム及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-パラジウム(II)ジクロライドジクロロメタン錯体の存在下、エチレングリコールジメチルエーテル中、トリメチルボロキシンを用いてブロモサッカリン(スキームXIに従って調製)を芳香族置換する(例えば国際公開第2014/077401号を参照)。
【0129】
スキームXII
【0130】
【0131】
スキームXIII~XVIIにベンゾオキサボロール及び類似体の調製を記載する。スキームXIIIの工程aでは、THF中、ボランを用いて二酸を還元する。工程bでは、XPHOSパラダサイクル及び2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニルの存在下、エタノール中、テトラヒドロキシジボロンを用いてオキサボロールを形成する(例えば、Lafitte G et al.,Tetrahedron Letters 2017,58,3757-3759を参照)。工程cでは、二酸化マンガン、Dess-Martin試薬、重クロム酸ピリジニウム、クロロクロム酸ピリジニウム、又はスワーン反応を用いて、アルコールをアルデヒドに酸化する(例えば、Timmer et al.,Chem.Commun.(英国ケンブリッジ),2016,52(83),12326-12329;Fuchida et al.,Bul.Chem.Soc.Jp.,2015,88(6)784-791;Garcia et al.,Chem.Commun.(英国ケンブリッジ),2016,52(58),9059-9062を参照)。
【0132】
スキームXIII
【0133】
【0134】
スキームXIVの工程aでは、DMAPの存在下、ジクロロメタン中、標準的な条件(例えば二炭酸-tert-ブチル)でフェノール基をtert-ブトキシカルボニルで保護する(例えば、Green et al.,Protective Group in Organic Synthesis,Wiley,third editionを参照)。工程bでは、THF中、2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルマグネシウムクロライドリチウムクロライド錯体及び1,2-ジブロモ-テトラクロロエタンを用いて臭素化する(Noncovich,A et al.,Tetrahedron Letters,2015,56(33),4836-4839)。工程cでは、ジクロロメタン中、トリフルオロ酢酸を用いてBOC切断する。工程dでは、炭酸カリウムの存在下、DMF中、ヨードメタンを用いてフェノールをメチル化する。工程eでは、THF/水混合液中、水酸化リチウムを用いて二酸をけん化する。工程fでは、THF中、ボランを還元剤として用いてジアルコールを得る。工程g及び工程hは、スキームXIIIの工程b及び工程cで記載したのと同様の条件で行う。
【0135】
スキームXIV
【0136】
【0137】
スキームXVの工程aでは、THF/水中、水酸化リチウムを用いてけん化する。工程bでは、二炭酸-tert-ブチル及び塩基としてDMAPの存在下、THF中、tert-ブタノールを用いてtert-ブチルエステルを得る(例えば、Hishikawa K et al.,Journal of the American Chemical Society,2009,131(22),7488-7489を参照)。工程cでは、THF中、臭化メチルマグネシウムを用いてアルデヒドをモノメチル化する(例えば国際公開第2017/133517号を参照)。工程dでは、トリフルオロ酢酸を用いた酸加水分解により、tert-ブチルを切断する。工程eでは、THF中、ボランを用いてアルコールへの還元を行う。工程fでは、スキームXIIIの工程bで記載した条件下、オキサボロールへの環化を行う。工程gでは、スキームXIIIで記載したのと同様の条件でアルデヒドへの酸化を行う。
【0138】
スキームXV
【0139】
【0140】
スキームXVIの工程aでは、クロロホルム中、n-ブロモスクシンイミド及びアゾイソブチロニトリルを用いて臭素化を行い、THF中、亜リン酸ジエチル及びDIPEAを用いて粗混合物を処理することにより、反応中に形成された副生成物のジェム(gem)-ジブロモ誘導体を切断する(例えば、Wulff,J,Diss.Abstr.Int.,B2005,2004,65(12),6399を参照)。工程bでは、メタノール中、標準的な条件下、シアン化カリウムを用いてシアノ化する。工程cでは、100℃のメタノール/水中、水酸化カリウムを用いてニトリルを加水分解する。工程dでは、THF中、ボランを用いて二酸を還元する。工程e及び工程fでは、それぞれスキームXIIIの工程b及び工程cで記載した条件で環化及び酸化する。
【0141】
スキームXVI
【0142】
【0143】
スキームXVIIの工程aでは、標準的な条件下、ホスホノ酢酸トリエチル、炭酸カリウム、及び1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エンを用いてウィッティヒ反応によりアルケンを形成する。工程bでは、トルエン中、ベンゼンスルホニルヒドラジドを用いて二重結合を還元する。工程cでは、THF/水中、水酸化リチウムを用いてけん化する。工程dでは、THF中、還元剤としてボランを用いてアルコールを得る。工程e及び工程fでは、それぞれスキームXIIIの工程b及びcで記載した条件で環化及び酸化する。
【0144】
【0145】
スキームXVIIIの工程aでは、イミダゾールの存在下、THF中、tert-ブチルジメチルシリルクロライドを用いて、tert-ブチルジメチルシリル基で第一級アルコールを保護する(例えば、Green et al.,Protective Group in Organic Synthesis,Wiley,third editionを参照)。工程bでは、THF中、ブチルリチウムを用いて、ブロモ誘導体とワインレブアミド(スキームIVの工程aに従って調製)を反応させることにより、ケトンを得る(例えば国際公開第00/04013号を参照)。工程cでは、エタノール中、ヒドラジン水和物を用いてテトラヒドロピリダジンへの環化を行う。工程dでは、複素環の性質に応じてTHF中又はヨウ化銅を用いたイソプロパノール中、ハロゲノヘテロアリールを用いて芳香族置換する。工程eでは、THF中、標準的な条件下、フッ化テトラ-ブチルアンモニウムを用いてシリル保護基を切断する。工程fでは、スキームXIIIの工程bで記載した条件でオキサボロールへの環化を行う。
【0146】
スキームXVIII
【0147】
【0148】
スキームXIXの工程aでは、トルエン中、ジオール試薬を用いてボロン酸をジアルキル化するか(例えば、Li et al.,Org.Proc.Res.Dev.,2016,20(8),1489-1499;Dastbaravardeh et al.,Org.Lett.,2012,14(7),1930-1933を参照)、或いは硫酸マグネシウム等の脱水剤の存在下又は非存在下、トルエン及び/又はジメチルスルホキシド中、二酸試薬を用いてボロン酸をジアシル化する(例えば国際公開第2014/028384号を参照)。
【0149】
スキームXIX
【0150】
【0151】
スキームXXの工程aでは、塩基として炭酸セシウムの存在下、DMF中、ハロゲノアルキルを用いてフェノールをアルキル化する。工程bでは、ジクロロメタン中、Dibal-Hを用いてアルコールへの還元を行う。工程cでは、ジクロロメタン中、TEMPO及びヨードベンゼンジアセタートを用いてアルデヒドへの酸化を行う。工程d、e、及びfは、それぞれスキームIIIの工程a、b、及びcで記載した条件に従って行う。工程gは、スキームIの工程bで記載した条件で行う。工程hでは、スキームVIIIの工程aで記載した条件に従って、ビスピナコールボランを用いてブロモ誘導体を芳香族置換する。工程iでは、アセトニトリル中の塩化水素を用いて酸性媒体中、ピナコールボラン類似体を加水分解する。
【0152】
スキームXX
【0153】
【0154】
スキームXXIの工程aでは、スキームXIIIの工程bで記載した条件下、ボロン酸を形成する。工程bでは、ジオキサン中、塩酸を用いてシリル保護基を切断して(例えば、Green et al.,Protective Group in Organic Synthesis,Wiley,third editionを参照)、直接ベンゾオキサボロールを得る。工程cでは、スキームXVIIの工程dで記載した条件で芳香族置換する。
【0155】
スキームXXI
【0156】
【0157】
スキームXXIIの工程aでは、THF中、水酸化リチウムを用いて市販のチエノピリミジン誘導体をけん化する。スキームI又はIIで記載した条件下、ヒドラゾノ誘導体を得る。工程bでは、標準的なカップリング剤(o-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ-リン酸塩、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、又は1-ヒドロキシベンゾトリアゾール等)を用いてアミドを形成する。
【0158】
スキームXXII
【0159】
【0160】
スキームXXIIIの工程aでは、THF中、ナトリウムメタンチオラートを用いた反応により、メチルチオ誘導体を得る(例えば国際公開第2004/013141号を参照)。工程bでは、鈴木反応(例えば国際公開第2009/062258号を参照)、又はニッケル及びイリジウムの存在下でトリフルオロホウ酸誘導体を用いた光化学反応(例えば、Karakaya et al.,Org.Lett.2015,17,3294を参照)により、R基(C-C結合を形成する場合)を導入する。C-N結合を形成する場合、標準的なカップリング条件下、パラジウム又は銅触媒を用いてアミノ基を導入する(例えば、国際公開第2016/109559号、国際公開第2013/078126号を参照)。工程cでは、ジクロロメタン中、塩化スルフリルを用いて塩素化を行う。
【0161】
スキームXXIII
【0162】
【0163】
スキームXXIVの工程aでは、エタノール中、ホルムアミジン酢酸塩を用いて複素環を形成する(例えば、Berg et al.,ChemMedChem,2009,4(2),249-260を参照)。工程bでは、スキームXIの工程eに記載した条件で塩素化を行う。
【0164】
スキームXXIV
【0165】
【0166】
スキームXXVの工程aでは、塩基(炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等)の存在下、DMF中、アルキル化試薬(ハロゲノ又は硫酸誘導体等)を用いてピロロ-ピリミジン誘導体及び/又はテトラヒドロ体をアルキル化する。
【0167】
スキームXXV
【0168】
【0169】
スキームXXVIの工程aでは、塩基(トリエチルアミン、炭酸水素ナトリウム等)の存在下、エタノール中、第一級アミンを用いて芳香族置換する。工程bでは、THF中、カルボニルジイミダゾールを用いて環化する(例えば国際公開第2011/157397号を参照)。
【0170】
スキームXXVI
【0171】
【0172】
スキームXXVIIの工程aでは、塩基(ジイソプロピルエチルアミン等)の存在下、DMF又はアセトニトリル中、第一級アミンを反応させることにより、1工程で芳香族置換及び環状アミノリシスを行う(例えば、Vaid et al.,Synthesis,2012,44(15),2396-2400を参照)。
【0173】
スキームXXVII
【0174】
【0175】
略語
Ac=アセチル;AcOH=酢酸;ACN=アセトニトリル;Bn=ベンジル;Boc=t-ブトキシカルボニル;Boc2O=二炭酸ジ-tert-ブチル;BSA=ウシ血清アルブミン;Bt=ベンゾトリアゾリル;n-BuLi=n-ブチルリチウム;s-BuLi=sec-ブチルリチウム;t-BuLi=tert-ブチルリチウム;Bu4NBr=臭化テトラブチルアンモニウム;CaCl2=塩化カルシウム;CDCl3=重クロロホルム;CDI=カルボニルジイミダゾール;Cs2CO3=炭酸セシウム;d=二重線;dba=ジベンジリデンアセトン;DCC=ジシクロヘキシルカルボジイミド;DCE=ジクロロエタン;DCM=ジクロロメタン;D2O=重水;dd=二重線の二重線;DEAD=アゾジカルボン酸ジエチル;DIAD=アゾジカルボン酸ジイソプロピル;DIBAL=水素化ジイソブチルアルミニウム;DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン;DMF=N,N-ジメチルホルムアミド;DMSO=ジメチルスルホキシド;dppf=1,1’-ビス(ジフェニル-ホスフィノ)フェロセン;EDCI=1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩;eq=当量;EtOAc=酢酸エチル;Et2O=エーテル;EtOH=エタノール;g=グラム;h=時間;HATU=O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩;HCl=塩酸;Hz=ヘルツ;HOAt=1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール;HCOOH=ギ酸;HOBt=ヒドロキシベンゾトリアゾール;HMDS=1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザン;KF=フッ化カリウム;K2CO3=炭酸カリウム;KOH=水酸化カリウム;LC/MS=液体クロマトグラフィー/質量分析;LDA=リチウムジイソプロピルアミド;LiAlH4=水素化アルミニウムリチウム;LiHMDS=リチウムビス(トリメチルシリル)アミド;m=多重線;min=分;MeOH=メタノール;mg=ミリグラム;MgSO4=硫酸マグネシウム;min=分;mmol=ミリモル;mp=融点;MW=マイクロ波;N=規定度;NaCl=塩化ナトリウム;NaH=水素化ナトリウム;NaHCO3=炭酸水素ナトリウム;NaBH3CN=シアノ水素化ホウ素ナトリウム;Na2CO3=炭酸ナトリウム;NaOH=水酸化ナトリウム;Na2SO4=硫酸ナトリウム;NBS=N-ブロモスクシンイミド;NH3=アンモニア;NH4Cl=塩化アンモニウム;NMM=N-メチルモルホリン;NMP=M-メチルピロリドン;NMR=核磁気共鳴;PBS=リン酸緩衝生理食塩水;PCC=クロロクロム酸ピリジニウム;PDC=重クロム酸ピリジニウム;Pd/C=パラジウム炭素;PdCl2(dppf)=ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II);Pd2(dba)3=ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0);Pd(OAc)2=酢酸パラジウム(II);Pd(PPh3)4=テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0);Ph=フェニル;ppm=パート・パー・ミリオン;PPTS=p-トルエンスルホン酸ピリジニウム;PrOH=プロパノール;PSI=ポンド/平方インチ;q=四重線;quant=定量的;quint=五重線;Rt=保持時間;rt=室温;s=一重線;sept=七重線;sext=六重線;SiO2=シリカ;SnCl2=塩化スズ;t=三重線;TBAF=フッ化テトラブチルアンモニウム;TBDMS=t-ブチルジメチルシリル;TEA=トリエチルアミン;TEMPO=2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシフリーラジカル;TFA=トリフルオロ酢酸;THF=テトラヒドロフラン;TMEDA=N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン
【0176】
概略
特に断りがない限り、商業的供給者から得た試薬及び溶媒をさらに精製することなく用いる。分析データは以下の手順内に含まれる。1H NMRスペクトルはBruker Advance分光計で記録した。化学シフトはppm(δ)で報告し、内部標準として非重溶媒共鳴を用いて較正した。融点はホットステージ装置で測定し、補正はしていない。
【0177】
分析方法
【0178】
【0179】
実施例1:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
サッカリン(70.00g;382.13mmol;1.00当量)、塩化チオニル(41.58mL;573.19mmol;1.50当量)、及び触媒量のDMF(2.10mL)を1,4-ジオキサン(350mL)に加えた混合物を還流下で24時間加熱した。反応混合物を濃縮し、トルエン(200mL)で4回共蒸発させ、乾燥させることで、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(77.00g;99%)を得た。これを精製することなく用いる。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.19(dd,J=1.0Hz,J=7.0Hz,1H);7.99(m,3H).
【0180】
工程B:[4-[(E)-(イソブチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(5.00g;27.80mmol;1.00当量)のEtOH(85mL)溶液に、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(4.15g;33.30mmol;1.20当量)を加えた。溶液を室温で完了するまで撹拌した。混合物を水に注ぎ、得られた沈殿物をろ過し、水、次いでジイソプロピルエーテルで洗浄して乾燥後、白色固体として[4-[(E)-(イソブチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(5.40g;78%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.58(s,2H);7.50(m,3H);7.08(s,1H);7.00(d,J=7.5Hz,1H);3.81(s,3H);2.94(t,J=5.9Hz,2H);1.85(m,1H);0.93(d,J=6.5Hz,6H).
【0181】
工程C:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
[4-[(E)-(イソブチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(5.40g;21.70mmol;1.0当量)のTHF(50mL)溶液に、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(6.10g;30.30mmol;1.4当量;純度約85%)を加え、混合物を還流下で完了するまで撹拌した。次に、水に注ぎ、得られた沈殿物をMeOHで研和し、ろ過し、MeCNで洗浄して乾燥させることで、白色固体として[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(5.70g;63%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.86(dd,J=7.7Hz,J=1.6Hz,1H);8.55(s,1H);8.10(d,J=6.7Hz,J=1.6Hz,1H);7.89(m,4H);7.70(d,J=7.7Hz,1H);7.47(m,2H);4.29(d,J=7.7H,2H);3.93(s,3H);2.28(m,1H);0.99(d,J=6.7Hz,6H).
【0182】
実施例2:[4-[(E)-[イソブチル-(5-メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:3-クロロ-5-メトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例1の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、5メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(1.00g;4.69mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体として3-クロロ-5-メトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(1.08g;99%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.09(dd,J=0.5Hz,J=8.4Hz,1H);7.49(dd,J=2.5Hz,J=8.4Hz,1H);7.46(m,1H);3.94(s,3H).
【0183】
工程B:[4-[(E)-[イソブチル-(5-メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-5-メトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(108.0mg;0.47mmol;1.17当量)及び[4-[(E)-(イソブチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(実施例1工程B)(100.0mg;0.40mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[4-[(E)-[イソブチル-(5-メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(59.0mg;33%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.54(s,1H);8.40(d,J=2.2Hz,1H);8.02(d,J=8.6Hz,1H);7.87(s,2H);7.66(d,J=7.9Hz,1H);7.46(m,2H);7.42(dd,J=2.4Hz,J=8.6Hz,1H);4.26(d,J=7.9Hz,2H);3.92(s,3H);3.91(s,3H);2.28(m,1H);0.99(d,J=6.8Hz,6H).mp:235℃.
【0184】
実施例3:[4-[(E)-[(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:3-クロロ-5,7-ジメトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例1の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(9.00g;37.00mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として粗製3-クロロ-5,7-メトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(9.68g;99%)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。
【0185】
工程B:[4-[(E)-[(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(7.66g;42.55mmol;1.15当量)をTHF(150mL)に溶解し、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(5.30g;42.55mmol;1.15当量)を加えた。反応混合物をヒドラゾン中間体の形成が完了するまで室温で撹拌した。次に、3-クロロ-5,7-ジメトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(9.68g;37.00mmol;1.00当量)のTHF(200mL)溶液を加え、混合物を還流下で完了するまで撹拌した。室温まで冷却後、不溶物をろ過し、THFで2回洗浄した。ろ液を乾燥状態まで濃縮し、得られた残渣を、浄化した沈殿が起こるまでEtOHで研和した。沈殿物をろ過し、EtOHで3回、水で3回連続的に洗浄した。得られた固体をDMFに懸濁させ、20分間超音波にかけてろ過し、DMFで洗浄した。この工程を十分良好な純度が得られるまで実施した後、固体を真空下で乾燥させることで、白色固体として[4-[(E)-[(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(2.85g;16%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.49(s,1H);7.97(d,J=2.0Hz,1H);7.86(s,2H);7.65(d,J=7.7Hz,1H);7.44(m,2H);7.02(d,J=2.0Hz,1H);4.23(d,J=7.7Hz,2H);4.00(s,3H);3.93(s,3H);3.91(s,3H);2.25(m,1H);0.97(d,J=6.6Hz,6H).mp:262℃.
【0186】
実施例4:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-エチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:[4-[(E)-(エチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
酢酸ナトリウム(83.9mg;1.02mmol;1.15当量)及びエチルヒドラジン塩酸塩(94.4mg;0.98mmol;1.10当量)を、4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(160.0mg;0.89mmol;1.00当量)のエタノール(4mL)溶液に加えた。混合物をマイクロ波照射下、80℃で15分間加熱した。さらにエチルヒドラジン塩酸塩(18.0mg;0.19mmol;0.20当量)を加え、反応物を再度マイクロ波照射下、80℃で15分間加熱した。次に、混合物をろ過し、固体をEtOHで1回洗浄した。ろ液を乾燥状態まで濃縮して、橙色シロップとして粗製[4-[(E)-(エチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(197.0mg;99%)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。LC-MS(方法A):Rt=1.29分;MS:m/z=223[M+H]+
【0187】
工程B:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-エチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(127.0mg;0.63mmol;1.00当量)及び[4-[(E)-(エチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(139.9mg;0.63mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-エチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(160.0mg;65%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.85(d,J=7.7Hz,1H);8.55(s,1H);8.10(d,J=7.3Hz,1H);7.92(m,2H);7.86(s,2H);7.70(d,J=7.7Hz,1H);7.47(m,2H);4.42(q,J=7.0Hz,2H);3.92(s,3H);1.31(t,J=6.9Hz,3H).mp:197-199℃.
【0188】
実施例5:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-(2-メトキシエチル)-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:[2-メトキシ-4-[(E)-(2-メトキシエチルヒドラゾノ)メチル]フェニル]ボロン酸
実施例4の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(5.00g;27.78mmol;1.00当量)及び(2-メトキシエチル)ヒドラジン塩酸塩(3.52g;27.78mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、粗製[2-メトキシ-4-[(E)-(2-メトキシエチルヒドラゾノ)メチル]フェニル]ボロン酸(7.00g;99%)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。LC-MS(方法A):Rt=1.22分;MS:m/z=253[M+H]+
【0189】
工程B:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-(2-メトキシエチル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(5.60g;27.78mmol;1.00当量)及び[2-メトキシ-4-[(E)-(2-メトキシエチルヒドラゾノ)メチル]フェニル]ボロン酸(7.00g;27.78mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-(2-メトキシエチル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(5.66g;49%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.84(m,1H);8.60(s,1H);8.10(m,1H);7.86(m,4H);7.70(d,J=7.7Hz,1H);7.43(m,2H);4.59(t,J=5.5Hz,2H);3.93(s,3H);3.74(t,J=5.6Hz,2H);3.31(s,3H).mp:240℃.
【0190】
実施例6:[2-クロロ-4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
工程A:[2-クロロ-4-[(E)-(イソブチルヒドラゾノ)メチル]フェニル]ボロン酸
実施例4の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、(2-クロロ-4-ホルミルフェニル)ボロン酸(200.0mg;1.08mmol;1.00当量)及び2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(135.2mg;1.08mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色油状物として粗製[2-クロロ-4-[(E)-(イソブチルヒドラゾノ)メチル]フェニル]ボロン酸(300.0mg;定量的)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。LC-MS(方法A):Rt=1.79分;MS:m/z=255[M+H]+
【0191】
工程B:[2-クロロ-4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(173.4mg;0.86mmol;1.00当量)及び[2-クロロ-4-[(E)-(イソブチルヒドラゾノ)メチル]フェニル]ボロン酸(218.9mg;0.86mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体として[2-クロロ-4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸(296.0mg;82%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.77(m,1H);8.55(s,1H);8.44(m,2H);8.10(m,1H);7.92(m,2H);7.83(m,2H);7.61(d,J=7.5Hz,1H);4.27(d,J=7.7Hz,2H);2.27(m,1H);0.98(d,J=6.6Hz,6H).mp:178-189℃.
【0192】
実施例7:[4-[(E)-[イソブチル-(5-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)ヒドラゾノ]-メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:3-クロロ-5-メチル-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例1の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、5-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(115.0mg;0.58mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、粗製3-クロロ-5-メチル-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(125.0mg;99%)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。
【0193】
工程B:[4-[(E)-[イソブチル-(5-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-5-メチル-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(125.1mg;0.58mmol;1.00当量)及び[4-[(E)-(イソブチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(実施例1工程B)(145.1mg;0.58mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[4-[(E)-[イソブチル-(5-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(18.0mg;7%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.70(s,1H);8.54(s,1H);7.97(d,J=7.9Hz,1H);7.87(s,2H);7.71(s,1H);7.70(s,1H);7.46(m,2H);4.29(d,J=7.7Hz,2H);3.94(s,3H);2.52(s,3H);2.27(m,1H);0.98(d,J=6.8Hz,6H).
【0194】
実施例8:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-フェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(224.0mg;1.11mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(166.0mg;1.33mmol;1.20当量)、及び4-ホルミルフェニルボロン酸(200.0mg;1.33mmol;1.20当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸(31.0mg;7%)を得た。1H NMR(DMSO-d6+10%v/v D2O,400MHz):δ8.88(dd,J=1.1Hz,J=6.8Hz,1H);8.52(s,1H);8.07(m,1H);7.93(m,6H);4.31(d,J=7.7Hz,2H);2.27(m,1H);0.99(d,J=6.6Hz,6H).mp:313-343℃.
【0195】
実施例9:[4-[(E)-[イソブチル-[5-(2-メトキシエトキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル]ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:4-ブロモ-2-メチル-ベンゼンスルホンアミド
アンモニアのMeOH溶液(50.00mL;7.00mol/L;350.00mmol;5.00V)を4-ブロモ-2-メチルベンゼンスルホニルクロライド(10.00g;37.10mmol;1.00当量)のTHF(80mL)溶液に滴下し、反応物を室温で1時間撹拌した。固体をろ過し、THFで2回洗浄した。ろ液を乾燥状態まで濃縮し、真空下で乾燥させることで、ベージュ色固体として4-ブロモ-2-メチル-ベンゼンスルホンアミド(9.10g;98%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.76(d,J=8.4Hz,1H);7.64(dd,J=0.7Hz,J=1.8Hz,1H);7.59(ddd,J=0.5Hz,J=2.1Hz,J=8.4Hz,1H);7.44(m,2H);2.57(s,3H).
【0196】
工程B:5-ブロモ-2-スルファモイル-安息香酸
過マンガン酸カリウム(14.37g;90.90mmol;2.50当量)を、4-ブロモ-2-メチル-ベンゼンスルホンアミド(9.10g;36.38mmol;1.00当量)を1.0MのNaOH水溶液(109mL)に懸濁させた液に加えた。次に、反応物を100℃で2時間撹拌し、室温まで冷却した。ろ過後、ろ液を濃塩酸でpH=1まで酸性化し、形成された固体をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させることで、白色固体として5-ブロモ-2-スルファモイル-安息香酸(4.84g;63%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ13.92(br s,1H);7.93(dd,J=2.0Hz,J=8.3Hz,1H);7.88(m,2H);7.28(s,2H).
【0197】
工程C:5-ブロモ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン
5-ブロモ-2-スルファモイル-安息香酸(6.30g;22.49mmol;1.00当量)を硫酸(16mL)に溶解し、反応物を室温で1時間撹拌した。次に、反応物を氷(250mL)に注ぎ、固体をろ過した。水で3回洗浄し、真空下で乾燥させることで、白色固体として5-ブロモ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(5.25g;89%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.13(dd,J=1.8Hz,J=8.1Hz,1H);8.10(dd,J=0.7Hz,J=1.8Hz,1H);8.07(dd,J=0.7Hz,J=8.1Hz,1H).
【0198】
工程D:5-ブロモ-3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
5-ブロモ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(2.50g;9.54mmol;1.00当量)をオキシ塩化リン(V)(9.00mL;0.10mol;10.00当量)に懸濁させ、混合物を還流下で2時間撹拌した。次に、反応物を乾燥状態まで濃縮し、トルエンで3回共蒸発して、5-ブロモ-3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(理論値=2.68g)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。
【0199】
工程E:N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン
実施例4の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-3-メトキシベンズアルデヒド(1.63g;9.56mmol;1.00当量)及び2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(1.19g;9.56mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、粗製N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン(理論値=2.30g)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。LC-MS(方法A):Rt=2.33分;MS:m/z=241[M+H]+.
【0200】
工程F:5-ブロモ-N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、5-ブロモ-3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(2.68g;9.54mmol;1.00当量)及びN-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン(2.30g;9.54mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体として5-ブロモ-N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(1.90g;41%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.99(d,J=1.5Hz,1H);8.57(s,1H);8.11(dd,J=1.7Hz,J=8.1Hz,1H);8.08(d,J=7.9Hz,1H);7.64(d,J=8.1Hz,1H);7.60(d,J=1.8Hz,1H);7.44(dd,J=1.7Hz,J=8.2Hz,1H);4.27(d,J=7.8Hz,2H);4.03(s,3H);2.25(m,1H);0.99(d,J=6.8Hz,6H).
【0201】
工程G:N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
ビス(ピナコラート)ジボロン(785.7mg;3.09mmol;1.00当量)、酢酸カリウム(911.0mg;9.28mmol;3.00当量)、及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-パラジウム(II)ジクロライドジクロロメタン錯体(252.7mg;0.31mmol;0.10当量)を、窒素雰囲気下、5-ブロモ-N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(1.50g;3.09mmol;1.00当量)の1,4-ジオキサン(30mL)溶液に加えた。次に、反応物を還流下で1時間撹拌した。次に、反応物を室温まで冷却し、ジオキサンを除去した。残渣をDCMで希釈し、有機層を水で2回洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮した。暗色残渣をクロマトグラフィー(30→50%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、ベージュ色固体としてN-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(1.40g;85%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ9.17(s,1H);8.57(s,1H);8.09(m,2H);7.63(m,2H);7.53(d,J=8.1Hz,1H);4.27(d,J=7.8Hz,2H);3.97(s,3H);2.30(m,1H);1.33(s,12H);0.99(d,J=6.6Hz,6H).
【0202】
工程H:3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-5-オール
N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(700.0mg;1.32mmol;1.00当量)をTHF(25mL)に懸濁させた。過酸化水素(187μL;3.29mmol;2.50当量)及び水酸化ナトリウム(1.97mL;1Mの水溶液;1.97mmol;1.50当量)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。次に、反応物を1NのHClでpH=1まで酸性化し、乾燥状態まで濃縮した。残渣を取り出して水に投入し、得られた固体をろ過し、水で洗浄して乾燥させることで、褐色固体として3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-5-オール(500.0mg;90%)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ10.89(br s,1H);8.51(s,1H);8.18(d,J=2.1Hz,1H);7.86(d,J=8.4Hz,1H);7.62(m,2H);7.46(dd,J=1.7Hz,J=8.2Hz,1H);7.19(dd,J=2.2Hz,J=8.3Hz,1H);4.24(d,J=7.6Hz,2H);3.99(s,3H);2.26(m,1H);0.98(d,J=6.8Hz,6H).
【0203】
工程I:N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-5-(2-メトキシエトキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
炭酸セシウム(231.7mg;0.71mmol;1.50当量)を、3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-5-オール(200.0mg;0.47mmol;1.00当量)をDMF(1.00mL)に懸濁させた液に加え、混合物を室温で10分間撹拌した。次に、2-ブロモエチルメチルエーテル(90μL;0.95mmol;2.00当量)を加え、反応物を50℃で1時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、水、次いでEtOAcを加えた。有機層を回収し、水層をEtOAcで1回抽出した。有機層を合わせて水及び塩水で洗浄し、次に、乾燥状態まで濃縮して、ベージュ色固体としてN-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-5-(2-メトキシエトキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(170.0mg;75%)を得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ8.54(s,1H);8.37(d,J=2.3Hz,1H);8.01(d,J=8.6Hz,1H);7.61(m,2H);7.44(m,2H);4.26(m,4H);4.00(s,3H);3.67(m,2H);3.32(s,3H);2.27(m,1H);0.98(d,J=6.8Hz,6H).
【0204】
工程J:[4-[(E)-[イソブチル-[5-(2-メトキシエトキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル]ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
Qチューブにおいて、テトラヒドロキシジボロン(95.3mg;1.06mmol;3.00当量)、N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-5-(2-メトキシエトキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(170.0mg;0.35mmol;1.00当量)、及び酢酸カリウム(104.3mg;1.06mmol;3.00当量)をEtOH(4mL)に溶解した。混合物を脱気して、次に、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(55.7mg;0.07mmol;0.20当量)及び2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(16.9mg;0.04mmol;0.10当量)を加えた。反応物を80℃で1時間撹拌し、室温まで冷却した。pHが2になるまで1NのHClを加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を水で3回及び塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過して乾燥状態まで濃縮した。得られた残渣をまずクロマトグラフィー(0→5%のMeOHのDCM溶液)で精製し、次に、分取LCMS(カラム:Kinetex C18、30×150mm、5μm(phenomenex);流速:42ml/分;溶離:H2O、0.1%HCOOH/ACN、0.1%HCOOH;勾配:12分かけて10→100%ACN)で精製して、ベージュ色固体として[4-[(E)-[イソブチル-[5-(2-メトキシエトキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル]ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(50.0mg;59%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ8.53(s,1H);8.42(d,J=2.2Hz,1H);8.01(d,J=8.4Hz,1H);7.87(s,2H);7.67(d,J=7.3Hz,1H);7.44(m,3H);4.27(m,4H);3.93(s,3H);3.68(m,2H);3.32(s,3H);2.27(m,1H);0.98(d,J=6.6Hz,6H).mp:194℃.
【0205】
実施例10:[4-[(E)-[(6-シアノ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]-メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:5-ブロモ-2-メチル-ベンゼンスルホンアミド
実施例9の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、5-ブロモ-2-メチルベンゼンスルホニルクロライド(100.00g;0.37mol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として5-ブロモ-2-メチル-ベンゼンスルホンアミド(92.00g;99%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.95(d,J=2.1Hz,1H);7.69(dd,J=2.1Hz,J=8.1Hz,1H);7.47(br s,2H);7.35(d,J=8.1Hz,1H);2.54(s,3H).
【0206】
工程B:4-ブロモ-2-スルファモイル-安息香酸
実施例9の工程Bと同様の手順を用いて、5-ブロモ-2-メチル-ベンゼンスルホンアミド(50.00g;0.20mol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として4-ブロモ-2-スルファモイル-安息香酸(43g;77%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ13.82(br s,1H);8.09(d,J=2.0Hz,1H);7.91(dd,J=2.0Hz,J=8.3Hz,1H);7.67(d,J=8.3Hz,1H);7.35(s,2H).
【0207】
工程C:6-ブロモ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン
実施例9の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、4-ブロモ-2-スルファモイル-安息香酸(81.00g;0.289mol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として6-ブロモ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(69.30g;91%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.48(d,J=1.7Hz,1H);8.08(dd,J=1.7Hz,J=8.1Hz,1H);7.85(d,J=8.1Hz,1H).
【0208】
工程D:6-ブロモ-3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例9の工程Dで詳述したのと同じ手順を用いて、6-ブロモ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(2.50g;9.54mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、6-ブロモ-3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(理論値=2.68g)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。
【0209】
工程E:6-ブロモ-N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、6-ブロモ-3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(2.68g;9.54mmol;1.00当量)及びN-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン(実施例9工程E)(2.30g;9.54mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体として6-ブロモ-N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(2.20g;47%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.68(d,J=8.6Hz,1H);8.55(s,1H);8.46(d,J=1.8Hz,1H);8.15(dd,J=1.8Hz,J=8.6Hz,1H);7.60(m,2H);7.48(dd,J=1.8Hz,J=8.3Hz,1H);4.26(d,J=7.8Hz,2H);3.99(s,3H);2.26(m,1H);0.98(d,J=6.6Hz,6H).
【0210】
工程F:N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例9の工程Gで詳述したのと同じ手順を用いて、6-ブロモ-N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(2.20g;4.54mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、橙色固体としてN-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(2.10g;87%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.85(d,J=8.4Hz,1H);8.56(s,1H);8.17(dd,J=1.1Hz,J=8.0Hz,1H);8.10(s,1H);7.62(m,2H);7.52(dd,J=1.7Hz,J=8.1Hz,1H);4.28(d,J=7.8Hz,2H);4.00(s,3H);2.28(m,1H);1.07(s,12H);0.99(d,J=6.6Hz,6H).
【0211】
工程G:3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-6-オール
実施例9の工程Hで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(2.10g;3.95mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体として3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-6-オール(1.30g;78%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ11.27(s,1H);8.60(d,J=8.8Hz,1H);8.49(s,1H);7.60(m,2H);7.46(dd,J=1.8Hz,J=8.3Hz,1H);7.30(d,J=2.3Hz,1H);7.20(dd,J=2.4Hz,J=8.8Hz,1H);4.22(d,J=7.8Hz,2H);3.98(s,3H);2.25(m,1H);0.97(d,J=6.8Hz,6H).
【0212】
工程H:[3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-6-イル]トリフルオロメタンスルホン酸塩
3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-6-オール(500.0mg;1.19mmol;1.00当量)をDCM(15mL)に溶解し、0℃まで冷却した。次に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(240μL;1.48mmol;1.25当量)、次いでトリフルオロメタンスルホン酸無水物(250μL;1.48mmol;1.25当量)を加えた。室温で3時間後、さらにN,N-ジイソプロピルエチルアミン(240μL;1.48mmol;1.25当量)及びトリフルオロメタンスルホン酸無水物(250μL;1.48mmol;1.25当量)を加えた。室温で18時間後、さらにN,N-ジイソプロピルエチルアミン(490μL;2.96mmol;2.50当量)及びトリフルオロメタンスルホン酸無水物(490μL;2.96mmol;2.50当量)を再度加えた。さらに室温で5時間後、反応混合物を水で希釈し、DCMで3回抽出した。有機層を合わせて塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮した。残渣を取り出してDCMに投入し、1NのHClを加えた。次に、有機層を水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、乾燥状態まで濃縮して、褐色固体として[3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-6-イル]トリフルオロメタンスルホン酸塩(749.0mg;87%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.94(d,J=8.9Hz,1H);8.59(s,1H);8.56(d,J=2.3Hz,1H);8.11(dd,J=2.4Hz,J=8.8Hz,1H);7.61(m,2H);7.51(dd,J=1.8Hz,J=8.4Hz,1H);4.28(d,J=7.8Hz,2H);3.98(s,3H);2.27(m,1H);0.99(d,J=6.6Hz,6H).
【0213】
工程I:3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-6-カルボニトリル
[3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-6-イル]トリフルオロメタンスルホン酸塩(400.0mg;0.55mmol;1.00当量)をDMF(3mL)に溶解した。シアン化亜鉛(64.4mg;0.55mmol;1.00当量)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(63.4mg;0.05mmol;0.10当量)を加えた。反応混合物をマイクロ波照射下、150℃で35分間加熱した。次に、希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(0→30%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、淡黄色固体として3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-6-カルボニトリル(75.0mg;32%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.94(d,J=8.4Hz,1H);8.80(s,1H);8.60(s,1H);8.43(dd,J=1.4Hz,J=8.2Hz,1H);7.61(m,2H);7.48(dd,J=1.5Hz,J=7.9Hz,1H);4.28(d,J=7.8Hz,2H);3.99(s,3H);2.28(m,1H);0.99(d,J=6.6Hz,6H).
【0214】
工程J:[4-[(E)-[(6-シアノ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾ-チアゾール-6-カルボニトリル(60.0mg;0.13mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体として[4-[(E)-[(6-シアノ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(10.0mg;18%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.98(d,J=8.4Hz,1H);8.81(d,J=1.1Hz,1H);8.60(s,1H);8.46(dd,J=1.4Hz,J=8.3Hz,1H);7.90(s,2H);7.70(d,J=7.5Hz,1H);7.45(m,2H);4.29(d,J=7.7Hz,2H);3.92(s,3H);2.27(m,1H);0.99(d,J=6.6Hz,6H).
【0215】
実施例11:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-(2-メトキシエトキシ)フェニル]ボロン酸
工程A:4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)安息香酸メチル
実施例9の工程Iで詳述したのと同じ手順を用いて、4-ブロモ-3-ヒドロキシ安息香酸メチル(2.00g;8.66mmol;1.00当量)及び1-ブロモ-2-メトキシエタン(1.22mL;12.98mmol;1.50当量)を出発材料として化合物を調製して、4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)安息香酸メチル(1.47g;59%)を得た。LC-MS(方法B):Rt=2.73分;MS:m/z=257-259[M+H-OMe]+.
【0216】
工程B:[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メタノール
4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)安息香酸メチル(1.47g;5.07mmol;1.00当量)をDCM(50mL)に溶解し、0℃まで冷却し、次に、DIBAL-H(15.2mL;15.2mmol;3.00当量;1Mのシクロヘキサン溶液)を15分間かけて加えた。混合物を室温で5時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、得られた二相混合物を2時間激しく撹拌し、次に、DCMで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、乾燥状態まで濃縮して、[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メタノール(1.08g;82%)を得た。LC-MS(方法B):Rt=2.16分;MS:m/z=243-245[M+H-OH]+
【0217】
工程C:4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)ベンズアルデヒド
容器にDCM(9mL)、[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メタノール(1.10g;4.14mmol;1.00当量)、及びヨードベンゼンジアセタート(1.47g;4.55mmol;1.10当量)を順次投入した。ヨードベンゼンジアセタートの溶解(吸熱)時に、TEMPO(65.0mg;0.41mmol;0.10当量)を加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。DCMを蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(0→40%のEtOAcのn-ヘプタン溶液)で精製して、4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)ベンズアルデヒド(830.0mg;77%)を得た。LC-MS(方法B):Rt=1.36分;MS:m/z=258-260[M+H]+.
【0218】
工程D:N-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]カルバミン酸tert-ブチル
カルバジン酸tert-ブチル(296.0mg;2.24mmol;0.70当量)を、4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)ベンズアルデヒド(830.0mg;3.20mmol;1.00当量)をEtOH(18mL)に懸濁させた液に加え、反応物を室温で一晩撹拌した。真空下で濃縮後、残渣をn-ヘプタンで研和し、ろ過して、N-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]カルバミン酸tert-ブチル(895.0mg;75%)を得た。LC-MS(方法D):Rt=2.05分;MS:m/z=317-319[M+H-tBu]+.
【0219】
工程E:N-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]-N-イソブチル-カルバミン酸tert-ブチル
実施例9の工程Iで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]カルバミン酸tert-ブチル(300.0mg;0.80mmol;1.00当量)及び1-ブロモ-2-メチルプロパン(165.0mg;1.21mmol;1.50当量)を出発材料として化合物を調製して、N-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]-N-イソブチル-カルバミン酸tert-ブチル(293.0mg;85%)を得た。LC-MS(方法D):Rt=2.73分;MS:m/z=373-375[M+H-tBu]+.
【0220】
工程F:N-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン
N-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]-N-イソブチル-カルバミン酸tert-ブチル(293.0mg;0.68mmol;1.00当量)をHClの4.0Mの1,4-ジオキサン溶液(3.5mL)に加えた溶液を室温で15分間撹拌した。反応物を真空下で濃縮して、N-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン(261.0mg;定量的)を得た。これを精製することなく直接次の工程で用いた。LC-MS(方法B):Rt=3.11分;MS:m/z=329-331[M+H]+.
【0221】
工程G:N-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(160.0mg;0.79mmol;1.00当量)及びN-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン(261.0mg;0.79mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、N-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(343.0mg;87%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.82(m,1H);8.53(s,1H);8.10(m,1H);7.90(m,2H);7.78(d,J=8.3Hz,1H);7.60(s,1H);7.42(d,J=8.3Hz,1H);4.31(m,4H);3.77(t,J=4.5Hz,2H);3.36(s,3H);2.26(m,1H);0.99(d,J=6.7Hz,6H).
【0222】
工程H:N-イソブチル-N-[(E)-[3-(2-メトキシエトキシ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチレンアミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例9の工程Gで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-[4-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)フェニル]メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(260.0mg;0.53mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、N-イソブチル-N-[(E)-[3-(2-メトキシエトキシ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチレンアミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(100.0mg;56%)を得た。LC-MS(方法F):Rt=2.56分;MS:m/z=542[M+H]+.
【0223】
工程I:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-(2-メトキシエトキシ)フェニル]ボロン酸
N-イソブチル-N-[(E)-[3-(2-メトキシエトキシ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メチレンアミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(100.0mg;0.18mmol;1.00当量)を、アセトニトリル(2.3mL)とHCl(1Mの水溶液、1.00mL;1.00mmol;5.56当量)との混合物に懸濁させた。次に、混合物を完了するまで50℃で加熱し、室温まで冷却し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(50→100%のEtOAcのn-ヘプタン溶液)で精製して、白色固体として[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-(2-メトキシエトキシ)フェニル]ボロン酸(10.0mg;12%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ8.78(d,J=7.6Hz,1H);8.07(s,1H);7.97(m,2H);7.69(m,2H);7.38(d,J=7.6Hz,1H);7.28(s,1H);5.89(s,2H);4.28(m,4H);3.82(t,J=4.5Hz,2H);3.49(s,3H);2.34(m,1H);1.08(d,J=6.7Hz,6H).mp:150-152℃.
【0224】
実施例12:[4-[(E)-[[5-(3-ヒドロキシプロポキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル]-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:5-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシプロポキシ]-N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例9の工程Iで詳述したのと同じ手順を用いて、3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-5-オール(実施例9工程H)(250.0mg;0.59mmol;1.00当量)及び(3-ブロモプロポキシ)-tert-ブチルジメチルシラン(210μL;0.89mmol;1.50当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として5-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシプロポキシ]-N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(352.0mg;99%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.56(s,1H);8.37(d,J=2.1Hz,1H);8.02(d,J=8.4Hz,1H);7.64(d,J=1.8Hz,1H);7.61(d,J=8.3Hz,1H);7.49(dd,J=1.8Hz,J=8.3Hz,1H);7.43(dd,J=2.3Hz,J=8.4Hz,1H);4.28(d,J=7.6Hz,2H);4.21(t,J=6.1Hz,2H);4.00(s,3H);3.75(t,J=6.1Hz,2H);2.28(m,1H);1.93(m,2H);1.00(d,J=6.8Hz,6H);0.82(s,9H);0.00(s,6H).
【0225】
工程B:3-[[3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-5-イル]オキシ]プロパン-1-オール
5-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシプロポキシ]-N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(352.0mg;0.59mmol;1.00当量)をTHF(2mL)に溶解した。1Mのフッ化テトラブチルアンモニウムTHF溶液(1.78mL;1.00mol/L;1.78mmol;3.00当量)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。濃縮した後、残渣を取り出してEtOAcに投入し、飽和NaHCO3溶液で2回洗浄した。次に、有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、乾燥状態まで濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(50→100%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、ベージュ色固体として3-[[3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-5-イル]オキシ]プロパン-1-オール(290.0mg;100%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.54(s,1H);8.36(m,1H);8.00(d,J=8.4Hz,1H);7.63(m,2H);7.47(m,1H);7.41(m,1H);4.61(t,J=5.0Hz,1H);4.26(d,J=7.8Hz,2H);4.20(t,J=6.5Hz,2H);3.99(s,3H);3.56(q,J=5.9Hz,2H);2.25(m,1H);1.89(quint.,J=6.2Hz,2H);0.98(d,J=6.6Hz,6H).
【0226】
工程C:[4-[(E)-[[5-(3-ヒドロキシプロポキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル]-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、3-[[3-[[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-イソブチル-アミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-5-イル]オキシ]プロパン-1-オール(284.0mg;0.59mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として[4-[(E)-[[5-(3-ヒドロキシプロポキシ)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル]-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(11.0mg;4%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.53(s,1H);8.41(d,J=2.4Hz,1H);8.00(d,J=8.4Hz,1H);7.88(s,2H);7.67(d,J=7.5Hz,1H);7.43(m,3H);4.61(t,J=5.2Hz,1H);4.27(d,J=7.7Hz,2H);4.20(t,J=6.4Hz,2H);3.92(s,3H);3.55(m,2H);2.27(m,1H);1.89(quint.,J=6.3Hz,2H);0.98(d,J=6.8Hz,6H).
【0227】
実施例13:[4-[(E)-[イソブチル-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-8-メトキシキナゾリン(200.0mg;1.03mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(128.1mg;1.03mmol;1.00当量)、及び4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(184.9mg;1.03mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体として[4-[(E)-[イソブチル-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(276.8mg;66%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.73(s,1H);8.57(dd,J=0.8Hz,J=8.7Hz,1H);8.25(s,1H);7.77(s,2H);7.64(d,J=7.5Hz,1H);7.52(t,J=8.3Hz,1H);7.42(s,1H);7.35(dd,J=0.9Hz,J=3.7Hz,1H);7.33(d,J=3.3Hz,1H);4.45(d,J=7.5Hz,2H);3.95(s,3H);3.86(s,3H);2.31(m,1H);0.96(d,J=6.6Hz,6H).
【0228】
実施例14:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-エトキシフェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(52.0mg;0.26mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(32.1mg;0.26mmol;1.00当量)、及び(2-エトキシ-4-ホルミルフェニル)ボロン酸(50.0mg;0.26mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-エトキシ-フェニル]ボロン酸(12.0mg;11%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.85(m,1H);8.54(s,1H);8.10(m,1H);7.90(m,2H);7.83(s,2H);7.71(d,J=7.9Hz,1H);7.46(m,2H);4.28(d,J=7.9Hz,2H);4.22(q,J=7.0Hz,2H);2.28(m,1H);1.43(t,J=6.9Hz,3H);0.99(d,J=6.8Hz,6H).
【0229】
実施例15:[2-クロロ-4-[(E)-[(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-5,7-メトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例3工程A)(107.3mg;0.41mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(51.2mg;0.41mmol;1.00当量)、及び(2-クロロ-4-ホルミルフェニル)ボロン酸(75.6mg;0.41mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[2-クロロ-4-[(E)-[(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸(24.0mg;12%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.50(s,1H);8.45(s,2H);7.92(d,J=2.0Hz,1H);7.87(d,J=1.1Hz,1H);7.75(dd,J=1.3Hz,J=7.7Hz,1H);7.57(d,J=7.5Hz,1H);7.01(d,J=1.8Hz,1H);4.23(d,J=7.5Hz,2H);3.97(s,6H);2.25(m,1H);0.97(d,J=6.6Hz,6H).mp:211℃.
【0230】
実施例16:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-sec-ブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシフェニル]ボロン酸
工程A:N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]カルバミン酸tert-ブチル
実施例11の工程Dで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-3-メトキシベンズアルデヒド(300.0mg;1.76mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体としてN-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]カルバミン酸tert-ブチル(483.0mg;96%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ11.00(br s,1H);7.97(s,1H);7.45(d,J=8.1Hz,1H);7.34(d,J=1.8Hz,1H);7.17(dd,J=1.7Hz,J=8.2Hz,1H);3.89(s,3H);1.47(s,9H).
【0231】
工程B:N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-sec-ブチル-カルバミン酸tert-ブチル
実施例9の工程Iで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]カルバミン酸tert-ブチル(253.0mg;0.89mmol;1.00当量)及び2-ブロモブタン(6×105μL;0.98mmol;6×1.10当量)を出発材料として化合物を調製して、N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-sec-ブチル-カルバミン酸tert-ブチル(200.0mg;66%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.88(s,1H);7.47(d,J=8.3Hz,1H);7.45(d,J=1.7Hz,1H);7.30(dd,J=1.7Hz,J=8.2Hz,1H);4.24(m,1H);3.89(s,3H);1.71(m,1H);1.55(m,1H);1.47(s,9H);1.22(d,J=6.6Hz,3H);0.82(t,J=7.3Hz,3H).
【0232】
工程C:N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]ブタン-2-アミン
実施例11の工程Fで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-N-sec-ブチル-カルバミン酸tert-ブチル(200.0mg;0.59mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色油状物としてN-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]ブタン-2-アミン(理論値=141.3mg)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。LC-MS(方法A):Rt=2.32分;MS:m/z=241[M+H]+.
【0233】
工程D:N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-1,1-ジオキソ-N-sec-ブチル-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例1の工程Cと同様の手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(106.3mg;0.53mmol;1.00当量)及びN-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]ブタン-2-アミン(141.0mg;0.53mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-1,1-ジオキソ-N-sec-ブチル-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(80.0mg;37%)を得た。LC-MS(方法A):Rt=2.41分;MS:m/z=406[M+H]+.
【0234】
工程E:[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-sec-ブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)メチレンアミノ]-1,1-ジオキソ-N-sec-ブチル-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(80.0mg;0.20mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-sec-ブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(13.0mg;16%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.71(s,1H);8.58(m,1H);8.08(m,1H);7.87(s,2H);7.85(m,2H);7.69(d,J=7.7Hz,1H);7.48(m,2H);5.00(m,1H);3.90(s,3H);2.19(m,1H);1.93(m,1H);1.57(d,J=6.8Hz,3H);0.91(t,J=7.4Hz,3H).
【0235】
実施例17:[4-[(E)-[(6,8-ジメトキシキナゾリン-4-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシフェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bと同様の手順を用いて、4-クロロ-6,8-ジメトキシキナゾリン(200.0mg;0.89mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(110.9mg;0.89mmol;1.00当量)、及び4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(160.2mg;0.89mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体として[4-[(E)-[(6,8-ジメトキシキナゾリン-4-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(55.0mg;14%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.61(s,1H);8.19(s,1H);8.01(d,J=2.6Hz,1H);7.76(s,2H);7.60(d,J=7.5Hz,1H);7.43(dd,J=1.1Hz,J=7.7Hz,1H);7.40(d,J=1.1Hz,1H);7.01(d,J=2.6Hz,1H);4.42(d,J=7.7Hz,2H);3.94(s,3H);3.84(s,3H);3.80(s,3H);2.31(m,1H);0.96(d,J=6.8Hz,6H).mp:204℃.
【0236】
実施例18:[4-[(E)-[(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシフェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-7-フルオロキナゾリン(100.0mg;0.55mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(68.3mg;0.55mmol;1.00当量)、及び4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(98.6mg;0.55mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体として[4-[(E)-[(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(120.0mg;55%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,500MHz):δ9.16(dd,J=6.5Hz,J=9.5Hz,1H);8.74(s,1H);8.33(s,1H);7.78(s,2H);7.66(d,J=7.6Hz,1H);7.57(m,2H);7.41(s,1H);7.36(dd,J=1.0Hz,J=7.6Hz,1H);4.47(d,J=7.6Hz,2H);3.88(s,3H);2.33(m,1H);0.97(d,J=6.7Hz,6H).mp:175℃.
【0237】
実施例19:[4-[(E)-[イソブチル-(6-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシフェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-6-メトキシキナゾリン(200.0mg;1.03mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(128.1mg;1.03mmol;1.00当量)、及び4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(184.9mg;1.03mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体として[4-[(E)-[イソブチル-(6-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(164.0mg;39%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,500MHz):δ8.65(s,1H);8.54(d,J=2.9Hz,1H);8.25(s,1H);7.82(d,J=9.2Hz,1H);7.77(s,2H);7.62(d,J=7.6Hz,1H);7.59(dd,J=2.9Hz,J=9.1Hz,1H);7.44(d,J=7.6Hz,1H);7.41(m,1H);4.45(d,J=7.7Hz,2H);3.86(s,3H);3.82(s,3H);2.33(m,1H);0.97(d,J=6.7Hz,6H).mp:164℃.
【0238】
実施例20:[4-[(E)-[イソブチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロチエノ[3,2-D]ピリミジン(100.0mg;0.59mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(73.0mg;0.59mmol;1.00当量)、及び4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(105.5mg;0.59mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[4-[(E)-[イソブチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(101.0mg;45%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.67(s,1H);8.35(d,J=5.7Hz,1H);8.25(s,1H);7.80(s,2H);7.68(m,2H);7.52(dd,J=1.1Hz,J=7.5Hz,1H);7.49(d,J=5.5Hz,1H);4.40(d,J=7.7Hz,2H);3.96(s,3H);2.28(m,1H);0.95(d,J=6.8Hz,6H).mp:170℃.
【0239】
実施例21:[4-[(E)-[エチル-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-8-メトキシキナゾリン(200.0mg;1.03mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(136.7mg;1.03mmol;1.00当量)、及び4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(184.9mg;1.03mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体として[4-[(E)-[エチル-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(64.9mg;17%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.96(s,1H);8.75(m,2H);7.79(m,1H);7.70(m,2H);7.49(d,J=1.1Hz,1H);7.46(dd,J=1.3Hz,J=7.5Hz,1H);4.71(q,J=6.9Hz,2H);4.09(s,3H);3.89(s,3H);1.34(t,J=7.0Hz,3H).
【0240】
実施例22:[2-メトキシ-4-[(E)-[(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-メチル-ヒドラゾノ]-メチル]フェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-8-メトキシキナゾリン(200.0mg;1.03mmol;1.00当量)、メチルヒドラジン(55μL;1.03mmol;1.00当量)、及び4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(184.9mg;1.03mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体として[2-メトキシ-4-[(E)-[(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-メチル-ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸(218.6mg;58%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.93(s,1H);8.81(dd,J=0.9Hz,J=8.8Hz,1H);8.63(s,1H);7.79(m,1H);7.69(d,J=7.5Hz,1H);7.67(d,J=7.9Hz,1H);7.45(d,J=0.9Hz,1H);7.43(dd,J=1.1Hz,J=7.5Hz,1H);4.08(s,3H);4.01(s,3H);3.89(s,3H).
【0241】
実施例23:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
工程A:[4-ブロモ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]メタノール
2-ブロモベンゼン-1,5-ジカルボン酸(2.00g;8.16mmol;1.00当量)をTHF(20mL)に溶解した。次に、ボラン-テトラヒドロフラン錯体溶液(28.57mL;1.00mol/L;28.57mmol;3.50当量)をゆっくりと加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。MeOHで急冷した後、THFを蒸発させ、EtOAcを加えた。有機層を回収し、水層をEtOAcで1回抽出した。有機層を合わせて水及び塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、乾燥状態まで濃縮して、白色固体として[4-ブロモ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]メタノール(1.00g;56%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.51(m,1H);7.49(d,J=8.1Hz,1H);7.13(m,1H);5.41(t,J=5.5Hz,1H);5.27(t,J=5.7Hz,1H);4.49(m,4H).
【0242】
工程B:(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メタノール
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、[4-ブロモ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]メタノール(130.0mg;0.60mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体として(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メタノール(93.0mg;95%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ9.09(s,1H);7.66(d,J=7.4Hz,1H);7.34(m,1H);7.28(m,1H);5.24(t,J=5.8Hz,1H);4.97(s,2H);4.55(d,J=5.6Hz,2H).
【0243】
工程C:1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド
セライト(450.0mg)及びPCC(212.9mg;0.99mmol;1.80当量)を、(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メタノール(90.0mg;0.55mmol;1.00当量)のDCM(10mL)溶液に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、ろ過し、固体をDCMで洗浄した。ろ液を乾燥状態まで濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:DCM/(DCM/EtOH(90/10))を5→80%))で精製して、ベージュ色固体として1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(54.0mg;61%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ10.09(s,1H);9.47(s,1H);7.93(m,2H);7.88(m,1H);5.09(s,2H).
【0244】
工程D:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン
実施例4の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(28.0mg;0.17mmol;1.00当量)及び2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(21.5g;0.17mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、粗製N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン(34.0mg;85%)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。LC-MS(方法A):Rt=1.77分;MS:m/z=233[M+H]+.
【0245】
工程E:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(29.5mg;0.15mmol;1.00当量)及びN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン(34.0mg;0.15mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(25.0mg;43%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.37(s,1H);8.84(d,J=7.9Hz,1H);8.63(s,1H);8.10(dd,J=0.7Hz,J=7.5Hz,1H);7.96(m,1H);7.90(m,4H);5.11(s,2H);4.32(d,J=7.9Hz,2H);2.28(m,1H);0.99(d,J=6.6Hz,6H).mp:112-196℃.
【0246】
実施例24:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(62.3mg;0.31mmol;1.00当量)、(2-メトキシエチル)ヒドラジン塩酸塩(39.1mg;0.31mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(50.0mg;0.31mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(100.0mg;81%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.37(br s,1H);8.82(d,J=7.7Hz,1H);8.68(s,1H);8.10(m,1H);7.91(m,5H);5.11(s,2H);4.61(t,J=5.6Hz,2H);3.75(t,J=5.5Hz,2H);3.30(s,3H).mp:227℃.
【0247】
実施例25:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(3-メトキシプロピル)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(49.8mg;0.25mmol;1.00当量)、(3-メトキシプロピル)ヒドラジン塩酸塩(34.7mg;0.25mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(40.0mg;0.25mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(3-メトキシプロピル)-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(20.0mg;20%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.36(s,1H);8.83(d,J=7.7Hz,1H);8.58(s,1H);8.10(dd,J=0.8Hz,J=7.4Hz,1H);7.96(m,1H);7.88(m,4H);5.11(s,2H);4.45(t,J=7.3Hz,2H);3.47(t,J=5.9Hz,2H);3.26(s,3H);1.99(m,2H).
【0248】
実施例26:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(62.3mg;0.31mmol;1.00当量)、メチルヒドラジン(16μL;0.31mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(50.0mg;0.31mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、灰色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(7.0mg;6%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.36(s,1H);8.89(d,J=7.9Hz,1H);8.54(s,1H);8.10(dd,J=0.7Hz,J=7.5Hz,1H);7.97(m,1H);7.88(m,4H);5.12(s,2H);3.83(s,3H).
【0249】
実施例27:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(62.3mg;0.31mmol;1.00当量)、1-エチルヒドラジン塩酸塩(29.8mg;0.31mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(50.0mg;0.31mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(30.0mg;26%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.36(s,1H);8.83(d,J=7.9Hz,1H);8.62(s,1H);8.10(m,1H);7.96(m,1H);7.89(m,4H);5.11(s,2H);4.44(q,J=6.9Hz,2H);1.31(t,J=7.0Hz,3H).mp:218℃.
【0250】
実施例28:5-フルオロ-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
工程A:3-クロロ-5-フルオロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例1の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、5-フルオロ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(100.0mg;0.50mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、粗製3-クロロ-5-フルオロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(理論値=109.2mg)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。
【0251】
工程B:5-フルオロ-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-5-フルオロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(109.2mg;0.50mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(62.3mg;0.50mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(81.0mg;0.50;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として5-フルオロ-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(85.0mg;41%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.37(s,1H);8.65(s,1H);8.50(dd,J=2.3Hz,J=10.0Hz,1H);8.20(dd,J=5.1Hz,J=8.4Hz,1H);7.87(m,3H);7.78(m,1H);5.10(s,2H);4.29(d,J=7.7Hz,2H);2.27(m,1H);0.99(d,J=6.6Hz,6H).mp:230℃.
【0252】
実施例29:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-5-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-5-メチル-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例7工程A)(110.0mg;0.51mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(63.6mg;0.51mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(82.6mg;0.51mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-5-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(53.0mg;25%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.35(s,1H);8.69(s,1H);8.63(s,1H);7.97(d,J=7.7Hz,1H);7.91(m,2H);7.86(d,J=8.4Hz,1H);7.70(m,1H);5.11(s,2H);4.29(d,J=7.7Hz,2H);2.53(s,3H);2.27(m,1H);0.98(d,J=6.6Hz,6H).mp:180℃.
【0253】
実施例30:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-6-メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
工程A:3-クロロ-6-メトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例1の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、6-メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(90.0mg;0.42mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、粗製3-クロロ-6-メトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(理論値=97.8mg)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。
【0254】
工程B:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-6-メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-6-メトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(97.8mg;0.42mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(52.3mg;0.42mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(68.0mg;0.42mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-6-メトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(36.0mg;20%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.36(br s,1H);8.72(d,J=8.8Hz,1H);8.59(s,1H);7.88(m,3H);7.66(d,J=2.4Hz,1H);7.46(dd,J=2.4Hz,J=9.0Hz,1H);5.11(s,2H);4.28(d,J=7.9Hz,2H);3.97(s,3H);2.27(m,1H);0.98(d,J=6.6Hz,6H).mp:168℃.
【0255】
実施例31:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-6-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
工程A:6-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン
1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-パラジウム(II)ジクロライドジクロロメタン錯体(46.7mg;0.06mmol;0.05当量)及びトリメチルボロキシン(240μL;1.72mmol;1.50当量)を、あらかじめアルゴンで脱気した6-ブロモ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(実施例10工程C)(300.0mg;1.14mmol;1.00当量)のエチレングリコールジメチルエーテル(3mL)溶液に加えた。K2CO3(237.3mg;1.72mmol;1.50当量)の水(1mL)溶液を加え、反応混合物をマイクロ波照射下、120℃で15分間撹拌した。次に、ろ過してろ液を濃縮した。残渣を取り出して水に投入し、EtOAcで2回抽出した。水層を1NのHClで酸性化し、EtOAcで2回抽出した。有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して、褐色粉末として6-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(理論値=225.7mg)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.99(m,1H);7.88(d,J=7.9Hz,1H);7.73(m,1H);2.52(s,3H).
【0256】
工程B:3-クロロ-6-メチル-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例1の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、6-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(224.8mg;1.14mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、粗製3-クロロ-6-メチル-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(理論値=245.8mg)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。
【0257】
工程C:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-6-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-6-メチル-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(245.8mg;1.14mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(113.7mg;0.91mmol;0.80当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(147.7mg;0.91mmol;0.80当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-6-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(24.0mg;5%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.36(s,1H);8.69(d,J=8.1Hz,1H);8.60(s,1H);7.92(m,1H);7.88(m,3H);7.76(m,1H);5.11(s,2H);4.29(d,J=7.7Hz,2H);2.52(s,3H);2.27(m,1H);0.98(d,J=6.8Hz,6H).mp:182℃.
【0258】
実施例32:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-8-メトキシ-キナゾリン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-8-メトキシキナゾリン(200.0mg;1.03mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(128.1mg;1.03mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(166.4mg;1.03mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-8-メトキシ-キナゾリン-4-アミン(33.0mg;8%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.26(s,1H);8.73(s,1H);8.50(dd,J=0.9Hz,J=8.8Hz,1H);8.31(s,1H);7.78(m,3H);7.53(m,1H);7.34(m,1H);5.05(s,2H);4.46(d,J=7.7Hz,2H);3.95(s,3H);2.31(m,1H);0.96(d,J=6.6Hz,6H).
【0259】
実施例33:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-8-メトキシ-N-メチル-キナゾリン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-8-メトキシキナゾリン(200.0mg;1.03mmol;1.00当量)、メチルヒドラジン(55μL;1.03mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(166.4mg;1.03mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-8-メトキシ-N-メチル-キナゾリン-4-アミン(171.4mg;48%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.91(s,1H);8.81(d,J=8.8Hz,1H);8.69(m,1H);7.86(m,4H);7.68(d,J=7.9Hz,1H);5.11(s,2H);4.09(s,3H);4.03(m,3H).
【0260】
実施例34:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-8-メトキシ-キナゾリン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-8-メトキシキナゾリン(200.0mg;1.03mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(136.7mg;1.03mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(166.4mg;1.03mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-8-メトキシ-キナゾリン-4-アミン(158.8mg;43%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.42(br s,1H);8.95(s,1H);8.78(s,1H);8.73(d,J=9.5Hz,1H);7.90(m,3H);7.80(m,1H);7.68(d,J=8.1Hz,1H);5.10(s,2H);4.72(q,J=6.8Hz,2H);4.09(s,3H);1.34(t,J=7.0Hz,3H).
【0261】
実施例35:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン(100.0mg;0.59mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(73.0mg;0.59mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(94.9mg;0.59mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(10.2mg;5%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.31(s,1H);8.67(s,1H);8.34(m,2H);8.01(d,J=7.7Hz,1H);7.97(s,1H);7.86(d,J=7.7Hz,1H);7.50(d,J=5.7Hz,1H);5.10(s,2H);4.42(br d,J=7.3Hz,2H);2.28(m,1H);0.95(d,J=6.6Hz,6H).
【0262】
実施例36:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,5-ジメチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-5-メチル-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例7工程A)(109.0mg;0.51mmol;1.00当量)、メチルヒドラジン(27μL;0.51mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(81.9mg;0.51mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,5-ジメチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(46.0mg;25%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.39(s,1H);8.71(s,1H);8.52(s,1H);7.97(d,J=7.7Hz,1H);7.90(d,J=7.7Hz,1H);7.88(s,1H);7.84(d,J=7.7Hz,1H);7.71(dd,J=0.7Hz,J=7.7Hz,1H);5.11(s,2H);3.80(s,3H);2.54(s,3H).mp:260℃.
【0263】
実施例37:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5-メトキシ-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-5-メトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例2工程A)(217.0mg;0.94mmol;1.00当量)、メチルヒドラジン(50μL;0.94mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(151.2mg;0.94mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5-メトキシ-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(17.0mg;5%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.35(s,1H);8.54(s,1H);8.41(d,J=2.4Hz,1H);7.99(d,J=8.6Hz,1H);7.87(m,3H);7.39(dd,J=2.3Hz,J=8.5Hz,1H);5.07(s,2H);3.97(s,3H);3.81(s,3H).
【0264】
実施例38:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン(100.0mg;0.59mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(78.0mg;0.59mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(94.9mg;0.59mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(100.9mg;51%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.36(s,1H);8.69(s,1H);8.32(m,2H);7.99(d,J=7.7Hz,1H);7.95(s,1H);7.86(d,J=7.5Hz,1H);7.49(d,J=5.7Hz,1H);5.10(s,2H);4.54(q,J=7.1Hz,2H);1.24(t,J=6.9Hz,3H).
【0265】
実施例39:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-4,7-ジアザインドール(100.0mg;0.65mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(86.6mg;0.65mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(105.5mg;0.65mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(95.0mg;45%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ11.87(br s,1H);9.27(s,1H);8.36(s,1H);8.22(s,1H);7.82(m,3H);7.34(m,1H);7.08(dd,J=2.0Hz,J=3.3Hz,1H);5.09(s,2H);4.53(d,J=7.0Hz,2H);1.23(t,J=6.9Hz,3H).mp:245℃.
【0266】
実施例40:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロチエノ[2,3-d]ピリミジン(100.0mg;0.59mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(78.0mg;0.59mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(94.9mg;0.59mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、灰色固体としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(100.0mg;50%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.30(s,1H);8.63(s,1H);8.35(s,1H);8.21(d,J=6.2Hz,1H);7.85(d,J=8.1Hz,1H);7.80(m,2H);7.77(d,J=5.9Hz,1H);5.09(s,2H);4.56(q,J=6.9Hz,2H);1.25(t,J=7.0Hz,3H).mp:251℃.
【0267】
実施例41:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1-メチル-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-1-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン(100.0mg;0.59mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(79.0mg;0.59mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(96.1mg;0.59mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1-メチル-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン(48.8mg;24%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,500MHz):δ9.30(s,1H);8.53(s,1H);8.43(s,1H);8.41(m,1H);7.86(m,3H);5.10(s,2H);4.54(q,J=6.8Hz,2H);3.99(s,3H);1.23(t,J=6.9Hz,3H).
【0268】
実施例42:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン(100.0mg;0.54mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(72.0mg;0.54mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(87.7mg;0.54mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(31.7mg;17%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,500MHz):δ9.29(s,1H);8.72(s,1H);8.31(s,1H);8.00(br d,J=7.7Hz,1H);7.97(s,1H);7.95(s,1H);7.86(d,J=7.7Hz,1H);5.10(s,2H);4.55(q,J=6.6Hz,2H);2.39(s,3H);1.24(t,J=6.9Hz,3H).
【0269】
実施例43:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレン-アミノ]フロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロフロ[2,3-d]ピリミジン(100.0mg;0.65mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(86.1mg;0.65mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(104.8mg;0.65mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]フロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(30.0mg;14%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.29(s,1H);8.52(s,1H);8.33(s,1H);8.01(d,J=2.4Hz,1H);7.83(m,3H);7.40(d,J=2.2Hz,1H);5.09(s,2H);4.53(q,J=7.1Hz,2H);1.23(t,J=7.0Hz,3H).mp:225℃.
【0270】
実施例44:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(103.5mg;0.62mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(82.1mg;0.62mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(100.0mg;0.62mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(56.1mg;27%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.26(s,1H);8.40(s,1H);8.23(s,1H);7.83(m,2H);7.80(s,1H);7.38(d,J=3.5Hz,1H);7.07(d,J=3.3Hz,1H);5.08(s,2H);4.53(q,J=7.0Hz,2H);3.79(s,3H);1.22(t,J=6.9Hz,3H).
【0271】
実施例45:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-2-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン(114.0mg;0.62mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(82.1mg;0.62mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(100.0mg;0.62mmol;1.00当量)を出発材料として(マイクロ波照射下、80℃で10分間ヒドラゾンを形成し、次に、マイクロ波照射下、120℃で1時間カップリングを行って)化合物を調製して、ベージュ色固体としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(66.3mg;30%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.29(s,1H);8.30(s,1H);8.27(d,J=5.5Hz,1H);7.99(d,J=7.7Hz,1H);7.95(s,1H);7.85(d,J=7.7Hz,1H);7.40(d,J=5.7Hz,1H);5.10(s,2H);4.55(q,J=6.8Hz,2H);2.59(s,3H);1.23(t,J=7.0Hz,3H).
【0272】
実施例46:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-6-イル)メチレン-アミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
工程A:4-ブロモ-3-(ブロモメチル)安息香酸メチル
4-ブロモ-3-メチル安息香酸メチル(3.00g;13.10mmol;1.00当量)をクロロホルム(12mL)に溶解した。NBS(2.45g;13.77mmol;1.05当量)及びアゾイソブチロニトリル(0.21g;1.31mmol;0.10当量)を加え、混合物を24時間還流した。次に、さらにNBS(1.23g;6.91mmol;0.53当量)及びアゾイソブチロニトリル(0.11g;0.66mmol;0.05当量)を加え、反応物をさらに還流下で16時間加熱した。室温まで冷却後、反応物をろ過し、固体をクロロホルムで洗浄した。ろ液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→10%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、60%の生成物と40%の二臭素化副生成物とを含む白色固体を得た。次に、固体をTHF(50mL)に溶解し、DIPEA(1.73mL;10.48mmol;2.00当量)及び亜リン酸ジエチル(1.35mL;10.48mmol;2.00当量)で処理して、ジブロモ副生成物を減少させた。反応混合物を0℃で1時間、次いで室温で15時間撹拌した。ろ過し、固体をTHFで洗浄した。ろ液を濃縮し、残渣を取り出してEtOAcに投入した。得られた有機層を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出した。有機層を合わせて塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→10%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、白色固体として4-ブロモ-3-(ブロモメチル)安息香酸メチル(3.43g;85%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ8.12(d,J=2.1Hz,1H);7.82(dd,J=2.1Hz,J=8.4Hz,1H);7.67(d,J=8.4Hz,1H);4.62(s,2H);3.92(s,3H).
【0273】
工程B:4-ブロモ-3-(シアノメチル)安息香酸メチル
4-ブロモ-3-(ブロモメチル)安息香酸メチル(3.40g;11.04mmol;1.00当量)をMeOH(18mL)に溶解し、次にシアン化カリウム(0.72g;11.04mmol;1.00当量)及び水(0.60mL)を加えた。反応混合物を還流下で一晩加熱した。室温まで冷却後、飽和NaHCO3水溶液及びMeOHを加えた。次に、MeOHを除去し、得られた水溶液をEtOAcで抽出した。有機層を水で2回及び塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣を取り出してMeOH(50mL)に投入し、得られた沈殿物をろ過し、乾燥させることで、白色固体として4-ブロモ-3-(シアノメチル)安息香酸メチル(1.66g;54%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ8.18(d,J=2.1Hz,1H);7.89(dd,J=2.1Hz,J=8.3Hz,1H);7.71(d,J=8.3Hz,1H);3.94(s,3H);3.89(s,2H).
【0274】
工程C:4-ブロモ-3-(カルボキシメチル)安息香酸
4-ブロモ-3-(シアノメチル)安息香酸メチル(1.66g;6.01mmol;1.00当量)をMeOH(12mL)に懸濁させ、KOH(1.20g;21.39mmol;3.56当量)の水(12mL)溶液を加えた。次に、反応混合物を還流下で15時間攪拌し、室温まで冷却し、氷(15mL)と5%NaOH水溶液(15mL)との混合物に注いだ。得られた水溶液を濃塩酸でpH=1~2まで酸性化し、得られた沈殿物をろ過し、真空下、50℃で乾燥させることで、白色固体として4-ブロモ-3-(カルボキシメチル)安息香酸(1.71g;定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.96(s,1H);7.72(m,2H);3.82(s,2H).
【0275】
工程D:2-[2-ブロモ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル]エタノール
実施例23の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-ブロモ-3-(カルボキシメチル)安息香酸(1.56g;6.01mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として2-[2-ブロモ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル]エタノール(1.05g;76%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.50(d,J=8.1Hz,1H);7.28(d,J=2.0Hz,1H);7.09(dd,J=2.1Hz,J=8.1Hz,1H);5.23(t,J=5.7Hz,1H);4.74(t,J=5.4Hz,1H);4.44(d,J=5.6Hz,2H);3.59(dt,J=5.4Hz,J=7.1Hz,2H);2.84(t,J=7.2Hz,2H).
【0276】
工程E:(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-6-イル)メタノール
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、2-[2-ブロモ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル]エタノール(150.0mg;0.65mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色油状物として(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-6-イル)メタノール(115.5mg)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.35(s,1H);7.63(d,J=7.4Hz,1H);7.17(m,2H);5.18(t,J=5.8Hz,1H);4.49(d,J=5.6Hz,2H);4.05(t,J=5.9Hz,2H);2.84(t,J=5.9Hz,2H).
【0277】
工程F:1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-6-カルバルデヒド
実施例23の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-6-イル)メタノール(115.5mg;0.65mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-6-カルバルデヒド(72.0mg;63%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ10.02(s,1H);8.73(s,1H);7.88(d,J=7.3Hz,1H);7.76(m,2H);4.11(t,J=5.9Hz,2H);2.98(t,J=5.7Hz,2H).
【0278】
工程G:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-6-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(70.0mg;0.35mmol;0.90当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(48.1mg;0.39mmol;1.00当量)、及び1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-6-カルバルデヒド(70.0mg;0.39mmol;1.00当量)を出発材料として(マイクロ波照射下、80℃で10分間ヒドラゾンを形成し、次に、還流下で1時間カップリングを行って)化合物を調製して、白色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-6-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(60.0mg;38%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.85(d,J=7.9Hz,1H);8.62(s,1H);8.56(s,1H);8.10(m,1H);7.95(m,1H);7.90(m,1H);7.85(d,J=7.7Hz,1H);7.78(dd,J=1.3Hz,J=7.7Hz,1H);7.71(s,1H);4.30(d,J=7.7Hz,2H);4.13(t,J=5.9Hz,2H);2.99(t,J=5.8Hz,2H);2.27(m,1H);0.98(d,J=6.8Hz,6H).mp:194℃.
【0279】
実施例47:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-4,5-ジヒドロ-3H-2,1-ベンゾオキサボレピン-7-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
工程A:4-ブロモ-3-[(E)-3-エトキシ-3-オキソ-プロパ-1-エニル]安息香酸メチル
ホスホノ酢酸トリエチル(898μL;4.53mmol;1.10当量)を丸底フラスコに導入した。次に、細かく粉砕したK2CO3(1.25g;9.05mmol;2.20当量)、次いで1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エン(135μL;0.91mmol;0.22当量)及び4-ブロモ-3-ホルミル安息香酸メチル(1.00g;4.11mmol;1.00当量)を加えた。30分後、反応混合物を凝固させ、室温で一晩放置した。次に、混合物をEtOAc及び水で希釈した。有機層を回収し、水層をEtOAcで2回抽出した。有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→20%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、ピンク色固体として4-ブロモ-3-[(E)-3-エトキシ-3-オキソ-プロパ-1-エニル]安息香酸メチル(1.11g;86%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ8.32(d,J=1.7Hz,1H);7.57(m,3H);6.74(d,J=16.0Hz,1H);4.23(q,J=7.1Hz,2H);3.88(s,3H);1.28(t,J=7.1Hz,3H).
【0280】
工程B:4-ブロモ-3-(3-エトキシ-3-オキソ-プロピル)安息香酸メチル
4-ブロモ-3-[(E)-3-エトキシ-3-オキソ-プロパ-1-エニル]安息香酸塩(944.0mg;3.01mmol;1.00当量)のトルエン(30mL)溶液にベンゼンスルホニルヒドラジド(1.56g;9.04mmol;3.00当量)を加えた。反応物を還流下で一晩撹拌した後、室温まで冷却し、EtOAcで希釈した。得られた有機溶液を1NのNaOH、水、及び塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をまずカラムクロマトグラフィー(勾配:0→10%のEtOAのcシクロヘキサン溶液)で、次に、分取LCMS(カラム:Kinetex C18、30×150mm、5μm(phenomenex);流速:42ml/分;溶離:H2O、0.1%HCOOH/ACN、0.1%HCOOH;勾配:20分かけて10→100%ACN)で精製して、淡黄色油状物として4-ブロモ-3-(3-エトキシ-3-オキソ-プロピル)安息香酸メチル(499.7mg;53%)を得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ7.91(d,J=2.0Hz,1H);7.76(d,J=8.3Hz,1H);7.72(dd,J=2.0Hz,J=8.3Hz,1H);4.05(q,J=7.1Hz,2H);3.85(s,3H);3.02(t,J=7.4Hz,2H);2.65(t,J=7.4Hz,2H);1.16(t,J=7.1Hz,3H).
【0281】
工程C:4-ブロモ-3-(2-カルボキシエチル)安息香酸
4-ブロモ-3-(3-エトキシ-3-オキソ-プロピル)安息香酸メチル(490.0mg;1.55mmol;1.00当量)をTHF(12mL)及び水(4mL)に加えた溶液に、水酸化リチウム(111.7mg;4.66mmol;3.00当量)を加えた。次に、反応物を室温で2時間攪拌し、次にTHFを蒸発させ、残渣を水で希釈した。1NのHClでpHを1に調整し、得られた沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させることで、白色固体として4-ブロモ-3-(2-カルボキシエチル)安息香酸(374.7mg;71%)を得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ7.89(m,1H);7.72(m,2H);2.98(t,J=7.6Hz,2H);2.58(t,J=7.6Hz,2H).
【0282】
工程D:3-[2-ブロモ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパン-1-オール
実施例23の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-ブロモ-3-(2-カルボキシエチル)安息香酸(374.7mg;1.10mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、無色油状物として3-[2-ブロモ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパン-1-オール(222.2mg;83%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.50(d,J=8.1Hz,1H);7.26(d,J=2.0Hz,1H);7.07(dd,J=2.2Hz,J=8.2Hz,1H);5.23(t,J=5.8Hz,1H);4.52(t,J=5.1Hz,1H);4.44(d,J=5.6Hz,2H);3.44(dt,J=5.1Hz,J=6.4Hz,2H);2.70(m,2H);1.70(m,2H).
【0283】
工程E:(1-ヒドロキシ-4,5-ジヒドロ-3H-2,1-ベンゾオキサボレピン-7-イル)メタノール
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、3-[2-ブロモ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパン-1-オール(220.0mg;0.90mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として(1-ヒドロキシ-4,5-ジヒドロ-3H-2,1-ベンゾオキサボレピン-7-イル)メタノール(199.1mg;定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.34(s,1H);7.48(d,J=7.4Hz,1H);7.13(m,2H);5.15(t,J=5.7Hz,1H);4.48(d,J=5.8Hz,2H);3.74(t,J=6.0Hz,2H);2.77(t,J=6.9Hz,2H);1.93(quint,J=6.5Hz,2H).
【0284】
工程F:1-ヒドロキシ-4,5-ジヒドロ-3H-2,1-ベンゾオキサボレピン-7-カルバルデヒド
実施例23の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、(1-ヒドロキシ-4,5-ジヒドロ-3H-2,1-ベンゾオキサボレピン-7-イル)メタノール(170.0mg;0.89mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、褐色油状物として1-ヒドロキシ-4,5-ジヒドロ-3H-2,1-ベンゾオキサボレピン-7-カルバルデヒド(123.4mg;73%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ10.01(s,1H);8.74(s,1H);7.75(dd,J=1.3Hz,J=7.4Hz,1H);7.72(m,1H);7.69(m,1H);3.74(t,J=6.1Hz,2H);2.88(t,J=7.1Hz,2H);1.97(quint.,J=6.8Hz,2H).
【0285】
工程G:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-4,5-ジヒドロ-3H-2,1-ベンゾオキサボレピン-7-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(114.6mg;0.57mmol;0.90当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(86.6mg;0.69mmol;1.10当量)、及び1-ヒドロキシ-4,5-ジヒドロ-3H-2,1-ベンゾオキサボレピン-7-カルバルデヒド(120.0mg;0.63mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-4,5-ジヒドロ-3H-2,1-ベンゾオキサボレピン-7-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(17.2mg;6%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.86(d,J=7.3Hz,1H);8.61(s,1H);8.55(s,1H);8.09(dd,J=1.0Hz,J=7.3Hz,1H);7.94(dd,J=1.4Hz,J=7.7Hz,1H);7.90(dd,J=1.0Hz,J=7.4Hz,1H);7.76(dd,J=1.5Hz,J=7.6Hz,1H);7.69(m,2H);4.30(d,J=7.6Hz,2H);3.80(t,J=5.9Hz,2H);2.90(t,J=6.9Hz,2H);2.27(m,1H);2.01(quint.,J=6.4Hz,2H);0.98(d,J=6.6Hz,6H).
【0286】
実施例48:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-7-メトキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
工程A:5-tert-ブトキシカルボニルオキシベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル
5-ヒドロキシイソフタル酸ジメチル(3.50g;16.65mmol;1.00当量)及び4-ジメチルアミノピリジン(406.9mg;3.33mmol;0.20当量)をDCM(70mL)に懸濁させた溶液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(3.92mL;18.32mmol;1.10当量)を加えた。反応混合物を完了するまで室温で撹拌し、次に、水を加え、有機層を回収した。水層をDCMで2回抽出し、有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→20%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、無色油状物として5-tert-ブトキシカルボニルオキシベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル(4.19g;81%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.36(m,1H);8.01(m,2H);3.91(m,6H);1.52(s,9H).
【0287】
工程B:4-ブロモ-5-tert-ブトキシカルボニルオキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル
0℃で5-tert-ブトキシカルボニルオキシベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル(2.11g;6.81mmol;1.00当量)のTHF(32mL)溶液に2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルマグネシウムクロライドリチウムクロライド錯体(13.5mL;1.00mol/L;13.50mmol;1.98当量)を滴下し、反応物を0℃で1時間撹拌した。-40℃まで冷却した後、1,2-ジブロモテトラクロロエタン(3.32g;10.21mmol;1.50当量)を加えた。反応物を-40℃で30分撹拌し、次に、室温まで温め、完了するまで攪拌した。飽和NH4Cl水溶液を加え、混合物をDCMで3回抽出した。有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→20%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、白色固体として4-ブロモ-5-tert-ブトキシカルボニルオキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル(2.55g;96%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.17(d,J=2.0Hz,1H);8.06(d,J=2.0Hz,1H);3.91(s,3H);3.89(s,3H);1.51(s,9H).
【0288】
工程C:4-ブロモ-5-ヒドロキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル
トリフルオロ酢酸(7.0mL;94.24mmol;2.75V)を、4-ブロモ-5-tert-ブトキシカルボニルオキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル(2.55g;6.55mmol;1.00当量)のDCM(38mL)溶液に加え、反応物を室温で完了するまで撹拌した。次に、反応物をDCM及び水で希釈した。有機層を回収し、水層をEtOAcで2回抽出した。有機層を合わせて水で5回洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、ACNで3回共蒸発させ、真空下で乾燥させることで、ベージュ色固体として4-ブロモ-5-ヒドロキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル(1.57g;83%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ11.14(s,1H);7.64(s,2H);3.87(s,3H);3.86(s,3H).
【0289】
工程D:4-ブロモ-5-メトキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル
4-ブロモ-5-ヒドロキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル(1.57g;5.43mmol;1.00当量)をDMF(30mL)に溶解した。K2CO3(1.13g;8.15mmol;1.50当量)を加え、混合物を室温で15分間撹拌した後、ヨウ化メチル(507μL;8.15mmol;1.50当量)を加えた。次に、反応混合物を室温で完了するまで攪拌し、水(200mL)で希釈した。得られた沈殿物をろ過し、真空下で乾燥させることで、ベージュ色固体として4-ブロモ-5-メトキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル(1.55g;94%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.80(d,J=1.8Hz,1H);7.66(d,J=2.0Hz,1H);3.97(s,3H);3.89(s,3H);3.88(s,3H).
【0290】
工程E:4-ブロモ-5-メトキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸
実施例47の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、4-ブロモ-5-メトキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸ジメチル(1.55g;5.11mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として4-ブロモ-5-メトキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸(1.30g;93%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ13.54(br s,2H);7.73(d,J=1.8Hz,1H);7.62(d,J=1.8Hz,1H);3.96(s,3H).
【0291】
工程F:[4-ブロモ-3-(ヒドロキシメチル)-5-メトキシ-フェニル]メタノール
実施例23の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-ブロモ-5-メトキシ-ベンゼン-1,3-ジカルボン酸(1.30g;4.73mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[4-ブロモ-3-(ヒドロキシメチル)-5-メトキシ-フェニル]メタノール(691.4mg;59%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.12(m,1H);6.94(d,J=1.7Hz,1H);5.38(t,J=5.6Hz,1H);5.29(t,J=5.8Hz,1H);4.49(d,J=5.6Hz,4H);3.83(s,3H).
【0292】
工程G:(1-ヒドロキシ-7-メトキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メタノール
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、[4-ブロモ-3-(ヒドロキシメチル)-5-メトキシ-フェニル]メタノール(690.0mg;2.79mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として(1-ヒドロキシ-7-メトキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メタノール(340.8mg;63%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ6.93(d,J=0.8Hz,1H);6.81(s,1H);4.99(s,2H);4.54(s,2H);3.79(s,3H).
【0293】
工程H:1-ヒドロキシ-7-メトキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド
室温で(1-ヒドロキシ-7-メトキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メタノール(330.0mg;1.70mmol;1.00当量)のDCM(10mL)溶液にデス・マーチンペルヨージナン(5.30mL;15%w/w;2.55mmol;1.50当量)を滴下した。次に、反応物を24時間攪拌してろ過した。固体をDCMで3回洗浄し、ろ液を乾燥状態まで濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→10%のEtOHのDCM溶液)で2回精製して、黄色油状物として1-ヒドロキシ-7-メトキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(101.0mg;31%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ10.05(s,1H);9.05(s,1H);7.52(d,J=0.8Hz,1H);7.32(m,1H);5.02(s,2H);3.88(s,3H).
【0294】
工程I:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-7-メトキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(106.1mg;0.53mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(72.1mg;0.58mmol;1.10当量)、及び1-ヒドロキシ-7-メトキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(101.0mg;0.53mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-7-メトキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(33.0mg;15%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.94(s,1H);8.86(dd,J=1.6Hz,J=6.9Hz,1H);8.60(s,1H);8.10(m,1H);7.91(m,2H);7.46(s,1H);7.35(s,1H);5.04(s,2H);4.30(d,J=7.6Hz,2H);3.92(s,3H);2.28(m,1H);0.99(d,J=6.6Hz,6H).
【0295】
実施例49:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
工程A:4-ブロモ-3-ホルミル-安息香酸
実施例47の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、4-ブロモ-3-ホルミル-安息香酸メチル(10.00g;41.14mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として4-ブロモ-3-ホルミル-安息香酸(9.58g;定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ13.48(br s,1H);10.24(s,1H);8.32(d,J=2.1Hz,1H);8.08(dd,J=2.3Hz,J=8.3Hz,1H);7.94(d,J=8.3Hz,1H).
【0296】
工程B:4-ブロモ-3-ホルミル-安息香酸tert-ブチル
実施例48の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-ブロモ-3-ホルミル-安息香酸(9.58g;41.83mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、橙色油状物として4-ブロモ-3-ホルミル-安息香酸tert-ブチル(4.23g;35%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ10.23(s,1H);8.25(d,J=2.3Hz,1H);8.04(dd,J=2.1Hz,J=8.3Hz,1H);7.94(d,J=8.3Hz,1H);1.57(s,9H).
【0297】
工程C:4-ブロモ-3-(1-ヒドロキシエチル)安息香酸tert-ブチル
-78℃のアルゴン雰囲気下、4-ブロモ-3-ホルミル-安息香酸tert-ブチル(2.00g;7.01mmol;1.00当量)のTHF(40mL)溶液に臭化メチルマグネシウム(2.92mL;3.00mol/L;8.77mmol;1.25当量)を滴下した。次に、反応物を完了するまで-78℃で攪拌した。飽和NH4Cl水溶液を加え、反応物を室温まで温めた。混合物をEtOAcで3回抽出し、有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→20%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、淡黄色油状物として4-ブロモ-3-(1-ヒドロキシエチル)安息香酸tert-ブチル(1.44g;68%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.13(td,J=0.7Hz,J=1.6Hz,1H);7.67(m,2H);5.56(d,J=4.3Hz,1H);4.97(dq,J=4.3Hz,J=6.3Hz,1H);1.55(s,9H);1.31(d,J=6.3Hz,3H).
【0298】
工程D:4-ブロモ-3-(1-ヒドロキシエチル)安息香酸
実施例48の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、4-ブロモ-3-(1-ヒドロキシエチル)安息香酸tert-ブチル(1.44g;4.78mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として4-ブロモ-3-(1-ヒドロキシエチル)安息香酸(1.06g;90%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ13.17(br s,1H);8.18(d,J=2.0Hz,1H);7.70(m,2H);5.47(s,1H);4.97(q,J=6.4Hz,1H);1.31(d,J=6.4Hz,3H).
【0299】
工程E:1-[2-ブロモ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル]エタノール
実施例23の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-ブロモ-3-(1-ヒドロキシエチル)安息香酸(1.06g;4.33mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として1-[2-ブロモ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル]エタノール(679.8mg;68%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.58(d,J=2.1Hz,1H);7.46(d,J=8.1Hz,1H);7.11(dd,J=2.3Hz,J=8.1Hz,1H);5.37(d,J=4.0Hz,1H);5.27(t,J=5.7Hz,1H);4.94(dq,J=4.3Hz,J=6.3Hz,1H);4.47(d,J=5.6Hz,2H);1.28(d,J=6.3Hz,3H).
【0300】
工程F:(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メタノール
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、1-[2-ブロモ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル]エタノール(679.0mg;2.94mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メタノール(253.3mg;48%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.66(dd,J=7.6Hz,J=18.3Hz,1H);7.40(m,2H);5.28(m,3H);4.56(m,1H);1.43(m,3H).
【0301】
工程G:1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド
実施例48の工程Hで詳述したのと同じ手順を用いて、(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メタノール(253.3mg;1.42mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、褐色油状物として1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(68.5mg;27%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ10.09(s,1H);9.39(s,1H);7.93(d,J=0.8Hz,1H);7.89(dd,J=1.0Hz,J=1.7Hz,2H);5.32(q,J=6.7Hz,1H);1.45(d,J=6.6Hz,3H).
【0302】
工程H:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(77.9mg;0.39mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(53.0mg;0.43mmol;1.10当量)、及び1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(68.0mg;0.39mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(34.5mg;22%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ9.30(s,1H);8.84(dd,J=1.1Hz,J=6.7Hz,1H);8.63(s,1H);8.10(m,1H);7.92(m,5H);5.34(d,J=6.4Hz,1H);4.31(d,J=7.8Hz,2H);2.29(td,J=7.1Hz,J=14.0Hz,1H);1.48(d,J=6.6Hz,3H);0.99(d,J=6.6Hz,6H).mp:124-164℃.
【0303】
実施例50:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
工程A:1-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-1-メチル-ヒドラジン
3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(7.00g;34.72mmol;1.00当量)を乾燥THF(56mL)に溶解し、次に、メチルヒドラジン(2.22mL;41.66mmol;1.20当量)のTHF(56mL)溶液に滴下した。反応混合物を還流下で1時間撹拌し、沈殿物をろ過し、水で洗浄し、50℃の真空下で乾燥させることで、白色固体として1-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-1-メチル-ヒドラジン(5.32g;73%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.98(m,1H);7.93(m,1H);7.77(m,2H);5.61(br s,2H);3.43(s,3H).
【0304】
工程B:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例49工程G)(50.0mg;0.28mmol;1.20当量)のTHF(1.5mL)懸濁液に1-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-1-メチル-ヒドラジン(50.0mg;0.24mmol;1.00当量)を加えた。次に、反応物を還流下で完了するまで攪拌し、室温まで冷却して濃縮した。残渣を取り出してEtOHに投入し、得られた沈殿物をろ過し、EtOHで1回洗浄し、真空下で乾燥させた。次に、固体を分取LCMS(カラム:Kinetex C18、30×150mm、5μm(phenomenex);流速:42ml/分;溶離:H2O、0.1%HCOOH/ACN、0.1%HCOOH;勾配:12分かけて10→100%ACN)で精製して、黄色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(37.0mg;42%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ9.30(s,1H);8.88(d,J=7.5Hz,1H);8.54(s,1H);8.10(m,1H);7.95(m,1H);7.91(dd,J=1.1Hz,J=7.5Hz,1H);7.88(m,2H);7.83(m,1H);5.34(q,J=6.6Hz,1H);3.82(s,3H);1.47(d,J=6.6Hz,3H).
【0305】
実施例51:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
工程A:1,1-ジオキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン
2-クロロスルホニルシクロヘキセン-1-カルボン酸メチル(850.0mg;3.56mmol;1.00当量)のTHF(8.5mL)溶液に32%w/wアンモニア水溶液(4.25mL)を0℃で滴下した。次に、反応混合物を室温まで温め、1時間攪拌して濃縮した。残渣を飽和NaHCO3水溶液に溶解し、ジエチルエーテルで1回抽出した。水層を濃塩酸でpH=1まで酸性化し、EtOAcで2回抽出した。得られた有機層を合わせ、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、乾燥状態まで濃縮して、白色固体として1,1-ジオキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(528.7mg;79%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ2.44(m,2H);2.30(m,2H);1.71(m,4H).
【0306】
工程B:3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例9の工程Dで詳述したのと同じ手順を用いて、1,1-ジオキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(80.5mg;0.43mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(88.0mg;99%)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。
【0307】
工程C:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]メタンアミン
実施例4の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(70.0mg;0.43mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(23μL;0.43mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黒色油状物として粗製N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]メタンアミン(82.0mg;99%)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。
【0308】
工程D:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(88.0mg;0.43mmol;1.00当量)及びN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]メタンアミン(81.3mg;0.43mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-1,1-ジオキソ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,2-ベンゾチアゾール-3-アミン(21.0mg;14%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.32(br s,1H);8.35(s,1H);7.83(d,J=8.1Hz,1H);7.75(m,2H);5.06(s,2H);3.68(s,3H);2.94(m,2H);2.52(m,2H);1.72(m,4H).
【0309】
実施例52:[4-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:4-クロロ-N-メトキシ-N-メチル-ペンタンアミド
4-クロロペンタノイルクロライド(1.50g;9.68mmol;1.00当量)及びO,N-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(944.0mg;9.68mmol;1.00当量)をDCM(20mL)に懸濁させた溶液に0℃でピリジン(1.75mL;21.64mmol;2.24当量)のDCM(7.5mL)溶液を加えた。反応混合物を0℃で1時間攪拌し続け、一晩室温まで温めた。次に、DCM(20mL)で希釈し、1NのHCl水溶液(50mL)、飽和NaHCO3水溶液(50mL)、及び塩水(50mL)で順次洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、無色液体として4-クロロ-N-メトキシ-N-メチル-ペンタンアミド(1.23g;71%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ4.13(m,1H);3.71(s,3H);3.19(s,3H);2.65(t,J=7.3Hz,2H);2.15(m,1H);1.92(m,1H);1.55(d,J=6.6Hz,3H).
【0310】
工程B:4-クロロ-1-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)ペンタン-1-オン
4-ブロモ-1-クロロ-2-メトキシベンゼン(957.0mg;4.32mmol;1.20当量)をTHF(16mL)で希釈し、-78℃まで冷却した。次に、1.6Mのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(3.20mL;1.60mol/L;5.12mmol;1.42当量)を10分かけて加え、反応物を-78℃に15分間維持した。次に、4-クロロ-N-メトキシ-N-メチル-ペンタンアミド(647.0mg;3.60mmol;1.00当量)のTHF(3mL)溶液を5分かけて加え、反応物を-78℃で1時間撹拌した。最後に、1NのHCl水溶液(100mL)を加えることで反応混合物を急冷し、室温まで温めた。混合物をEtOAcで3回抽出し、有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→5%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、無色固体として4-クロロ-1-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)ペンタン-1-オン(310.0mg;33%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ7.54(m,1H);7.51(d,J=1.8Hz,1H);7.46(dd,J=0.5Hz,J=8.1Hz,1H);4.16(m,1H);3.97(s,3H);3.18(m,2H);2.28(m,1H);2.02(m,1H);1.59(d,J=6.4Hz,3H).
【0311】
工程C:3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン
4-クロロ-1-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)ペンタン-1-オン(303.0mg;1.16mmol;1.00当量)をEtOH(6mL)に溶解し、ヒドラジン水和物(360μL;3.97mmol;3.42当量)を加えた。次に、混合物を還流下で1時間撹拌し、真空下で濃縮して、無色ガム状物として粗製3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン(277.0mg;定量的)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.36(d,J=2.0Hz,1H);7.33(d,J=8.4Hz,1H);7.19(br s,1H);7.12(dd,J=2.0J=8.3Hz,1H);3.85(s,3H);3.02(m,1H);2.53(m,2H);1.95(m,1H);1.51(m,1H);1.09(d,J=6.3Hz,3H).
【0312】
工程D:3-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(113.0mg;0.56mmol;1.00当量)及び3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン(134.3mg;0.56mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として3-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(127.0mg;56%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.74(m,1H);8.08(m,1H);7.87(m,2H);7.60(m,2H);7.45(dd,J=2.0Hz,J=8.3Hz,1H);4.92(m,1H);3.97(s,3H);3.06(m,1H);2.80(m,1H);2.11(m,2H);1.33(d,J=6.6Hz,3H).
【0313】
工程E:[4-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、3-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(122.0mg;0.30mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[4-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(32.0mg;26%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.80(m,1H);8.09(m,1H);7.88(m,4H);7.69(d,J=7.9Hz,1H);7.43(m,2H);4.93(m,1H);3.91(s,3H);3.04(m,1H);2.82(ddd,J=7.3Hz,J=12.3Hz,J=19.2Hz,1H);2.16(m,2H);1.34(d,J=6.8Hz,3H).mp:216-235℃.
【0314】
実施例53:3-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
工程A:(5-ブロモ-2-クロロ-フェニル)メトキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン
(5-ブロモ-2-クロロフェニル)メタン-1-オール(2.00g;9.03mmol;1.00当量)をDMF(30mL)に溶解し、次に、混合物を0℃まで冷却した。イミダゾール(1.54g;22.58mmol;2.50当量)及びtert-ブチルジメチルシリルクロライド(1.88mL;10.84mmol;1.20当量)を加え、混合物を0℃で2時間、次いで室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAcで希釈した。得られた有機層を飽和NH4Cl水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、乾燥状態まで濃縮して、粗製(5-ブロモ-2-クロロ-フェニル)メトキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン(3.47g;定量的)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.52(m,1H);7.40(m,1H);7.29(d,J=8.4Hz,1H);4.61(s,2H);0.80(s,9H);0.00(s,6H).
【0315】
工程B:1-[3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-4-クロロ-フェニル]-4-クロロ-ペンタン-1-オン
実施例52の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、(5-ブロモ-2-クロロ-フェニル)メトキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン(1.00g;2.98mmol;1.20当量)及び4-クロロ-N-メトキシ-N-メチル-ペンタンアミド(実施例52工程A)(495.4mg;2.48mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、無色油状物として1-[3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-4-クロロ-フェニル]-4-クロロ-ペンタン-1-オン(560.0mg;60%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.00(d,J=1.2Hz,1H);7.78(dd,J=1.9Hz,J=8.2Hz,1H);7.47(d,J=8.4Hz,1H);4.68(s,2H);4.13(m,1H);3.06(t,J=7.2Hz,2H);2.00(m,1H);1.84(m,1H);1.39(d,J=6.4Hz,3H);0.81(s,9H);0.00(s,6H).
【0316】
工程C:tert-ブチル-[[2-クロロ-5-(6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン-3-イル)フェニル]メトキシ]-ジメチル-シラン
実施例52の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、1-[3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-4-クロロ-フェニル]-4-クロロ-ペンタン-1-オン(560.0mg;1.49mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色油状物として粗製tert-ブチル-[[2-クロロ-5-(6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン-3-イル)フェニル]メトキシ]-ジメチル-シラン(526.0mg)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。LC-MS(方法A):Rt=2.71分;MS:m/z=353[M+H]+.
【0317】
工程D:tert-ブチル-[[2-クロロ-5-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]メトキシ]-ジメチル-シラン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(300.5mg;1.49mmol;1.00当量)及びtert-ブチル-[[2-クロロ-5-(6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン-3-イル)フェニル]メトキシ]-ジメチル-シラン(526.0mg;1.49mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体としてtert-ブチル-[[2-クロロ-5-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]メトキシ]-ジメチル-シラン(460.0mg;60%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.55(d,J=7.6Hz,1H);7.97(d,J=7.6Hz,1H);7.88(s,1H);7.72(m,3H);7.50(d,J=8.3Hz,1H);4.80(m,1H);4.72(s,2H);2.88(m,1H);2.69(m,1H);2.04(m,2H);1.22(d,J=6.4Hz,3H);0.76(s,9H);0.00(s,6H).
【0318】
工程E:[2-クロロ-5-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]メタノール
実施例12の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、tert-ブチル-[[2-クロロ-5-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]メトキシ]-ジメチル-シラン(400.0mg;0.77mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体として[2-クロロ-5-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]メタノール(312.0mg;定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.81(m,1H);8.18(d,J=2.1Hz,1H);8.12(m,1H);7.90(m,2H);7.80(dd,J=2.3Hz,J=8.4Hz,1H);7.62(d,J=8.3Hz,1H);5.63(t,J=5.6Hz,1H);4.98(m,1H);4.69(d,J=5.4Hz,2H);3.04(m,1H);2.87(m,1H);2.17(m,2H);1.37(d,J=6.8Hz,3H).
【0319】
工程F:3-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、[2-クロロ-5-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]メタノール(312.0mg;0.77mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として3-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(110.0mg;36%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.34(s,1H);8.73(m,1H);8.08(m,1H);7.88(m,5H);5.10(s,2H);4.94(m,1H);3.04(m,1H);2.85(m,1H);2.14(m,2H);1.34(d,J=6.6Hz,3H).mp:230-250℃.
【0320】
実施例54:[4-[2-(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:3-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-5,7-ジメトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン(実施例52工程C)(139.0mg;0.58mmol;1.00当量)をオキシ塩化リン(V)(2.00mL;21.20mmol;36.40当量)に溶解した。5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-オン(142.0mg;0.58mmol;1.00当量)を加え、反応混合物を還流下で一晩撹拌した。次に、反応物を氷(50mL)に注ぎ、室温で15分間攪拌した。得られた沈殿物をろ過し、水で3回、ジエチルエーテルで3回洗浄し、50℃の真空下で乾燥させることで、ベージュ色固体として3-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-5,7-ジメトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(219.0mg;76%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.86(d,J=1.8Hz,1H);7.58(m,1H);7.55(d,J=1.8Hz,1H);7.45(dd,J=2.0Hz,J=8.3Hz,1H);6.99(d,J=1.8Hz,1H);4.86(m,1H);3.99(s,3H);3.96(s,3H);3.86(s,3H);3.01(m,1H);2.78(m,1H);2.09(m,2H);1.30(d,J=6.6Hz,3H).
【0321】
工程B:[4-[2-(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、3-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-5,7-ジメトキシ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(214.0mg;0.46mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[4-[2-(5,7-ジメトキシ-1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(15.0mg;7%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ7.93(d,J=2.0Hz,1H);7.84(s,2H);7.64(d,J=7.5Hz,1H);7.43(dd,J=1.3Hz,J=7.7Hz,1H);7.40(d,J=1.1Hz,1H);7.00(d,J=2.0Hz,1H);4.85(m,1H);3.99(s,3H);3.90(s,3H);3.87(m,3H);3.04(m,1H);2.80(m,1H);2.10(m,2H);1.31(d,J=6.6Hz,3H).
【0322】
実施例55:[2-メトキシ-4-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸
工程A:4-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-8-メトキシ-キナゾリン
3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン(実施例52工程C)(320.0mg;1.24mmol;1.00当量)、4-クロロ-8-メトキシキナゾリン(260.9mg;1.34mmol,1.00当量)、及びヨウ化銅(I)(102.1mg;0.54mmol;0.40当量)をプロパン-2-オール(5mL)に投入した。次に、反応混合物をマイクロ波照射下、100℃で2時間攪拌し、濃縮した。残渣を取り出してEtOAcに投入し、水で洗浄した。水層を塩基性化し、DCMで再度抽出した。有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→10%のEtOHのDCM溶液)で精製して、黄色油状物として4-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-8-メトキシ-キナゾリン(276.0mg;52%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ8.85(s,1H);8.63(dd,J=1.0Hz,J=8.9Hz,1H);7.62(d,J=2.0Hz,1H);7.41(d,J=8.3Hz,1H);7.33(dd,J=7.8Hz,J=8.8Hz,1H);7.24(dd,J=2.0Hz,J=8.3Hz,1H);7.13(dd,J=0.9Hz,J=7.8Hz,1H);5.38(m,1H);4.07(s,3H);3.93(s,3H);2.85(m,1H);2.72(m,1H);2.20(m,2H);1.38(d,J=6.6Hz,3H).
【0323】
工程B:[2-メトキシ-4-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、4-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-8-メトキシ-キナゾリン(270.0mg;0.68mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体として[2-メトキシ-4-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸(36.0mg;13%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.70(s,1H);8.63(d,J=8.8Hz,1H);7.76(s,2H);7.65(d,J=7.7Hz,1H);7.47(m,2H);7.38(dd,J=1.1Hz,J=7.7Hz,1H);7.32(s,1H);5.27(m,1H);3.94(s,3H);3.85(s,3H);2.93(m,1H);2.78(m,1H);2.12(m,2H);1.30(d,J=6.6Hz,3H).mp:112-117℃.
【0324】
実施例56:4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-8-メトキシ-キナゾリン
工程A:[2-クロロ-5-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]メタノール
実施例55の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、tert-ブチル-[[2-クロロ-5-(6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン-3-イル)フェニル]メトキシ]-ジメチル-シラン(実施例53工程C)(362.7mg;1.03mmol;1.00当量)及び4-クロロ-8-メトキシキナゾリン(200.0mg;1.03mmol,1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、橙色油状物として[2-クロロ-5-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]メタノール(80.0mg;20%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.74(br s,1H);8.62(d,J=8.4Hz,1H);7.72(dd,J=2.3Hz,J=8.4Hz,1H);7.50(m,2H);7.39(m,1H);5.49(br s,1H);5.30(m,1H);4.61(br s,2H);3.97(s,3H);2.86(m,2H);2.13(m,2H);1.30(d,J=6.6Hz,3H).
【0325】
工程B:4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-8-メトキシ-キナゾリン
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、[2-クロロ-5-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]メタノール(80.0mg;0.20mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体として4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-8-メトキシ-キナゾリン(17.0mg;22%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.26(br s,1H);8.70(s,1H);8.55(dd,J=1.0Hz,J=8.7Hz,1H);7.85(m,2H);7.79(m,1H);7.47(m,1H);7.32(dd,J=1.1Hz,J=8.1Hz,1H);5.25(m,1H);5.05(s,2H);3.94(s,3H);2.94(m,1H);2.80(m,1H);2.14(m,2H);1.30(d,J=6.6Hz,3H).
【0326】
実施例57:[4-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-4,4-ジメチル-3,5-ジヒドロ-ピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:4-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-2,2-ジメチル-4-オキソ-ブタン酸
マグネシウム(削状)(0.55g;22.58mmol;5.00当量)を不活性雰囲気下で乾燥THF(10mL)に懸濁させた。4-ブロモ-1-クロロ-2-メトキシベンゼン(1.00g;4.52mmol;1.00当量)及び1,2-ジブロモエタン(0.21mL;2.48mmol;0.55当量)の乾燥THF(10mL)溶液を加え、反応混合物を軽還流下で30分間撹拌した。次に、0℃まで冷却し、2,2-ジメチルコハク酸無水物(0.55g;4.29mmol;0.95当量)を加えた。反応混合物を0℃で10分間、次いで室温で10分間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液を加え、混合物をEtOAc及びDCMで抽出した。有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、ろ過し、乾燥状態まで濃縮して、淡黄色油状物として4-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-2,2-ジメチル-4-オキソ-ブタン酸(720.0mg;59%)を得た。LC-MS(方法A):Rt=1.88分;MS:m/z=271[M+H]+
【0327】
工程B:3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-5,5-ジメチル-1,4-ジヒドロピリダジン-6-オン
実施例52の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、4-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-2,2-ジメチル-4-オキソ-ブタン酸(720.0mg;2.66mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-5,5-ジメチル-1,4-ジヒドロピリダジン-6-オン(175.0mg;25%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ10.94(s,1H);7.47(m,2H);7.33(dd,J=2.0Hz,J=8.3Hz,1H);3.91(s,3H);2.86(s,2H);1.08(s,6H).
【0328】
工程C:3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-5,5-ジメチル-4,6-ジヒドロ-1H-ピリダジン
Qチューブにおいて、3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-5,5-ジメチル-1,4-ジヒドロピリダジン-6-オン(175.0mg;0.66mmol;1.00当量)のTHF(1.75mL)溶液に水素化アルミニウムリチウム(74.7mg;1.97mmol;3.00当量)を加えた。次に、反応混合物を還流下で1時間攪拌し、室温まで冷却し、DCMで希釈した。得られた有機層をグラウバー塩の飽和水溶液で3回洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、無色油状物として3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-5,5-ジメチル-4,6-ジヒドロ-1H-ピリダジン(147.0mg;89%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ7.39(d,J=2.0Hz,1H);7.30(d,J=8.3Hz,1H);7.04(dd,J=2.0Hz,J=8.3Hz,1H);3.94(s,3H);2.83(t,J=1.3Hz,2H);2.27(t,J=1.2Hz,2H);1.05(s,6H).
【0329】
工程D:3-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-4,4-ジメチル-3,5-ジヒドロピリダジン-2-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(115.7mg;0.57mmol;1.00当量)及び3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-5,5-ジメチル-4,6-ジヒドロ-1H-ピリダジン(145.0mg;0.57mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として3-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-4,4-ジメチル-3,5-ジヒドロピリダジン-2-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(173.0mg;72%)を得た。1H NMR(CDCl3,400MHz):δ8.76(m,1H);7.96(td,J=0.9Hz,J=7.4Hz,1H);7.72(dt,J=0.9Hz,J=7.5Hz,1H);7.62(dt,J=1.1Hz,J=7.7Hz,1H);7.48(d,J=8.1Hz,1H);7.39(d,J=2.0Hz,1H);7.23(dd,J=2.1Hz,J=8.3Hz,1H);3.99(s,3H);3.91(s,2H);2.56(s,2H);1.17(s,6H).
【0330】
工程E:[4-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-4,4-ジメチル-3,5-ジヒドロピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、3-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-4,4-ジメチル-3,5-ジヒドロピリダジン-2-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(150.0mg;0.36mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[4-[2-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-4,4-ジメチル-3,5-ジヒドロピリダジン-6-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(17.0mg;11%)を得た。1H NMR(CDCl3,400MHz):δ8.81(d,J=7.9Hz,1H);7.97(s,1H);7.95(s,1H);7.72(dt,J=0.9Hz,J=7.5Hz,1H);7.63(dd,J=1.1Hz,J=7.5Hz,1H);7.37(s,2H);5.68(s,2H);4.01(s,3H);3.92(s,2H);2.60(s,2H);1.17(s,6H).mp:205℃.
【0331】
実施例58:[4-[4-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:4-クロロ-3-メトキシ-安息香酸メチル
4-クロロ-3-メトキシベンズアルデヒド(3.00g;0.02mol;1.00当量)をMeOH(42mL)に溶解し、0℃まで冷却した。KOH(2.57g;0.05mol;2.60当量)のMeOH(6mL)溶液を加えた。次に、ヨウ素(5.80g;0.02mol;1.30当量)を迅速に加え、反応物を0℃で完了するまで撹拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液、次いで水を加えることで反応混合物を急冷した。得られた沈殿物をろ過し、水で1回洗浄し、真空下で一晩乾燥させることで、白色固体として4-クロロ-3-メトキシ-安息香酸メチル(3.23g;92%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.60(m,2H);7.56(dd,J=1.7Hz,J=7.9Hz,1H);3.93(s,3H);3.87(s,3H).
【0332】
工程B:4-クロロ-3-メトキシ-ベンゾヒドラジド
ヒドラジン水和物(18.57mL;35%w/w;209.30mmol;13.00当量)を、4-クロロ-3-メトキシ-安息香酸メチル(3.23g;16.10mmol;1.00当量)のEtOH(60mL)溶液に加え、反応物を還流下で完了するまで撹拌した。混合物を室温まで冷却して水で希釈した後、EtOAcで3回抽出した。有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、ろ過し、乾燥状態まで濃縮して、白色固体として4-クロロ-3-メトキシ-ベンゾヒドラジド(3.26g;定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ9.86(s,1H);7.55(d,J=1.8Hz,1H);7.50(d,J=8.3Hz,1H);7.42(dd,J=2.0Hz,J=8.1Hz,1H);4.52(br s,2H);3.90(s,3H).
【0333】
工程C:4-クロロ-N’-(2-クロロプロパノイル)-3-メトキシ-ベンゾヒドラジド
4-クロロ-3-メトキシ-ベンゾヒドラジド(3.23g;16.10mmol;1.00当量)の1,4-ジオキサン(50mL)懸濁液に2-クロロプロピオニルクロライド(1.56mL;16.10mmol;1.00当量)を加え、反応混合物を還流下で完了するまで撹拌した。次に、反応混合物を乾燥状態まで濃縮して、ベージュ色粉末として粗製4-クロロ-N’-(2-クロロプロパノイル)-3-メトキシ-ベンゾヒドラジド(5.20g;定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ10.66(d,J=1.3Hz,1H);10.45(d,J=1.5Hz,1H);7.61(d,J=1.8Hz,1H);7.57(d,J=8.3Hz,1H);7.48(dd,J=2.0Hz,J=8.3Hz,1H);4.64(q,J=6.7Hz,1H);3.93(s,3H);1.60(d,J=6.8Hz,3H).
【0334】
工程D:2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-4H-1,3,4-オキサジアジン-5-オン
4-クロロ-N’-(2-クロロプロパノイル)-3-メトキシ-ベンゾヒドラジド(1.00g;3.43mmol;1.00当量)のDMF(25mL)溶液にトリエチルアミン(573μL;4.12mmol;1.20当量)を加えた。反応物をマイクロ波照射下、150℃で6時間撹拌し、次に、水で希釈した。混合物をEtOAcで3回抽出し、有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→50%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、白色固体として2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-4H-1,3,4-オキサジアジン-5-オン(308.7mg;35%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ11.09(s,1H);7.53(d,J=8.4Hz,1H);7.43(d,J=1.8Hz,1H);7.37(m,1H);4.94(q,J=6.6Hz,1H);3.90(s,3H);1.49(d,J=6.9Hz,3H).
【0335】
工程E:2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-4H-1,3,4-オキサジアジン
実施例23の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-4H-1,3,4-オキサジアジン-5-オン(438.0mg;1.72mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、無色油状物として2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-4H-1,3,4-オキサジアジン(416.8mg)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ7.39(d,J=8.3Hz,1H);7.35(d,J=1.8Hz,1H);7.24(m,1H);6.54(s,1H);4.49(dt,J=2.9Hz,J=6.6Hz,1H);3.86(s,3H);3.25(m,1H);2.75(ddd,J=1.3Hz,J=7.1Hz,J=11.7Hz,1H);1.32(d,J=6.3Hz,3H).
【0336】
工程F:3-[2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-4-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、3-クロロ-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(実施例1工程A)(350.2mg;1.72mmol;1.00当量)及び2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-4H-1,3,4-オキサジアジン(416.8mg;1.72mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体として3-[2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-4-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(383.9mg;54%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.87(m,1H);8.09(m,1H);7.90(m,2H);7.62(m,1H);7.57(d,J=2.0Hz,1H);7.52(m,1H);4.82(ddd,J=3.0Hz,J=6.2Hz,J=8.7Hz,1H);4.65(dd,J=3.0Hz,J=13.4Hz,1H);3.98(s,3H);3.75(dd,J=8.6Hz,J=13.5Hz,1H);1.52(d,J=6.4Hz,3H).
【0337】
工程G:[4-[4-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、3-[2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-4-イル]-1,2-ベンゾチアゾール1,1-ジオキシド(383.0mg;0.94mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として[4-[4-(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(52.1mg;13%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.91(dd,J=1.1Hz,J=6.8Hz,1H);8.09(m,1H);7.93(m,4H);7.68(d,J=7.7Hz,1H);7.51(dd,J=1.4Hz,J=7.6Hz,1H);7.44(d,J=1.3Hz,1H);4.82(dqd,J=3.0Hz,J=6.2Hz,J=9.0Hz,1H);4.65(dd,J=3.0Hz,J=13.5Hz,1H);3.90(s,3H);3.76(dd,J=8.6Hz,J=13.4Hz,1H);1.52(d,J=6.4Hz,3H).
【0338】
実施例59:[2-メトキシ-4-[(E)-[メチル-(5-メチルピリダジン-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]-フェニル]ボロン酸
工程A:1-メチル-1-(5-メチルピリダジン-3-イル)ヒドラジン
3-クロロ-5-メチル-ピリダジン(200.0mg;1.56mmol;1.00当量)をメチルヒドラジン(1.24mL;23.34mmol;15.00当量)で希釈し、混合物を100℃で3時間撹拌した。次に、反応混合物を乾燥状態まで濃縮した。残渣を取り出してDCMに投入し、水で2回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して、橙色固体として1-メチル-1-(5-メチルピリダジン-3-イル)ヒドラジン(170.0mg;79%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz):δ8.31(d,J=1.8Hz,1H);7.28(qd,J=1.0Hz,J=1.9Hz,1H);4.65(s,2H);3.28(s,3H);2.19(dd,J=0.3Hz,J=1.0Hz,3H).
【0339】
工程B:[2-メトキシ-4-[(E)-[メチル-(5-メチルピリダジン-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-メチル-1-(5-メチルピリダジン-3-イル)ヒドラジン(170.0mg;1.23mmol;1.00当量)及び4-ホルミル-2-メトキシフェニルボロン酸(243.6mg;1.35mmol;1.10当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として[2-メトキシ-4-[(E)-[メチル-(5-メチルピリダジン-3-イル)ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸(204.0mg;55%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.63(d,J=1.8Hz,1H);7.96(s,1H);7.81(dd,J=0.9Hz,J=1.8Hz,1H);7.73(s,2H);7.61(d,J=7.5Hz,1H);7.42(dd,J=1.2Hz,J=7.6Hz,1H);7.36(d,J=1.1Hz,1H);3.90(s,3H);3.74(s,3H);2.34(s,3H).mp:205-217℃.
【0340】
実施例60:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5-メトキシ-N-メチル-ピリダジン-3-アミン
実施例55の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]メタンアミン(実施例51工程C)(117.8mg;0.62mmol;1.00当量)及び3-クロロ-5-メトキシピリダジン(89.6mg;0.62mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、灰色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5-メトキシ-N-メチル-ピリダジン-3-アミン(12.0mg;6%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ9.24(br s,1H);8.54(d,J=2.6Hz,1H);8.04(s,1H);7.80(m,3H);7.36(d,J=2.6Hz,1H);5.04(s,2H);3.98(s,3H);3.76(s,3H).
【0341】
実施例61:2-[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]-6-メチル-1,3,6,2-ジオキサアザボロカン-4,8-ジオン
[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(実施例1工程C)(60.0mg;0.14mmol;1.00当量)をトルエン(1.2mL)及びDMSO(120μL)に懸濁させた。N-メチルイミノ二酢酸(31.9mg;0.21mmol;1.50当量)を加え、混合物を還流下で2時間撹拌した。トルエンを濃縮し、残渣を取り出して水に投入した。得られた沈殿物をろ過し、10%の炭酸ナトリウム水溶液で2回、次に水で5回洗浄し、乾燥させることで、白色固体として2-[4-[(E)-[(1,1-ジオキソ-1,2-ベンゾチアゾール-3-イル)-イソブチル-ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]-6-メチル-1,3,6,2-ジオキサアザボロカン-4,8-ジオン(56.0mg;73%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz):δ8.89(dd,J=0.9Hz,J=7.0Hz,1H);8.56(s,1H);8.10(m,1H);7.92(dt,J=1.3Hz,J=7.7Hz,1H);7.89(dt,J=1.1Hz,J=7.0Hz,1H);7.65(d,J=7.5Hz,1H);7.49(dd,J=1.2Hz,J=7.6Hz,1H);7.46(s,1H);4.41(d,J=17.2Hz,2H);4.29(d,J=7.7Hz,2H);4.08(d,J=17.2Hz,2H);3.86(s,3H);2.64(s,3H);2.28(m,1H);0.99(d,J=6.6Hz,6H).mp:330℃.
【0342】
実施例62:[4-[(E)-[エチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、(4-ホルミル-2-メトキシ-フェニル)ボロン酸(150.00mg;0.83mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(110.00mg;0.83mmol;1.00当量)、及び4-クロロ-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(96.43mg;0.52mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として[4-[(E)-[エチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(83mg,42%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.72(s,1H);8.26(s,1H);7.98(d,J=1.2Hz,1H);7.81(s,2H);7.67(d,J=7.5Hz,1H);7.66(s,1H);7.50(dd,J=7.5,1.2Hz,1H);4.53(q,J=7.0Hz,2H);3.95(s,3H);2.39(s,3H);1.24(t,J=7.0Hz,3H).mp188-210℃.
【0343】
実施例63:[4-[(E)-[エチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、[4-[(E)-(エチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(実施例4工程A)(58mg;0.26mmol;1.00当量)及び4-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン(44.57mg;0.26mmol;1.00当量)をプロパン-2-オール(1.45ml)に加えたものを出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末として[4-[(E)-[エチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(70mg;75%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.70(s,1H);8.35(d,J=5.6Hz,1H);8.28(s,1H);7.82(s,1H);7.67(d,J=7.5Hz,1H);7.66(d,J=1.0Hz,1H);7.50(dd,J=7.5Hz,1.3Hz,1H);7.49(s,1H);4.54(q,J=7.0Hz,2H);3.96(s,3H);1.25(t,J=7.0Hz,3H).mp=196-204℃.
【0344】
実施例64:[4-[(E)-[エチル(チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、7-クロロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン(148.77mg;0.87mmol;1.10当量)及び[4-[(E)-[エチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(実施例4工程A)(175mg;0.79mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色粉末として[4-[(E)-[エチル(チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(195.00mg;66%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.82(s,1H);8.79(s,1H);8.34(s,1H);7.83(s,2H);7.68(d,J=7.48Hz,1H);7.58(d,J=1.10Hz,1H);7.50(dd,J=7.48Hz,J=1.1Hz,1H);4.54(q,J=7.04Hz,2H);3.97(s,3H);1.25(t,J=7.04Hz,3H).mp=192-201℃.
【0345】
実施例65:[4-[(E)-[エチル(フロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、[4-[(E)-(エチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(実施例4工程A)(190.00mg;0.73mmol;1.00当量)及び4-クロロフロ[2,3-d]ピリミジン(113.59mg;0.73mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として[4-[(E)-[エチル(フロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(80.00mg,31%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ8.53(s,1H),8.28(s,1H);8.02(d,J=2.4Hz,1H);7.81(s,2H);7.67(d,J=7.5Hz,1H);7.41(s,1H);7.40(d,J=7.5Hz,1H);7.38(d,J=2.4Hz,1H);4.50(q,J=6.8Hz,2H);3.91(s,3H);1.23(t,J=6.8Hz,3H)mp=172-185℃.
【0346】
実施例66:[4-[(E)-[エチル-(7-メチルピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、[4-[(E)-(エチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(実施例4工程A)(180.00mg;0.81mmol;1.00当量)及び4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(176.62mg;1.05mmol;1.30当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として[4-[(E)-[エチル-(7-メチルピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(37.00mg,13%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.40(s,1H);8.17(s,1H);7.77(s,2H);7.66(d,J=7.5Hz,1H);7.44(d,J=1.0Hz,1H);7.36-7.41(m,2H);7.07(d,J=3.4Hz,1H);4.50(q,J=6.7Hz,2H);3.91(s,3H);3.78(s,3H);1.22(t,J=6.7Hz,3H)
【0347】
実施例67:[4-[(E)-[イソブチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、[4-[(E)-(イソブチルヒドラゾノ)メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(実施例1工程B)(85.00mg;0.30mmol;1.00当量)及び4-クロロ-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(54.77mg;0.30mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として[4-[(E)-[イソブチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(15mg,12%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.70(s,1H);8.24(s,1H);7.99(d,J=1.2Hz,1H);7.80(s,2H);7.67(d,J=7.5Hz,1H)7.66(s,1H);7.51(dd,J=7.5Hz,J=1.2Hz,1H);4.40(br d,J=7.5Hz,2H);3.95(s,3H);2.38(s,3H);2.23-2.33(m,1H);0.94(d,J=6.6Hz,6H)mp=147-167℃.
【0348】
実施例68:[4-[(E)-[イソブチル-(2-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、(4-ホルミル-2-メトキシ-フェニル)ボロン酸(88.60mg;0.49mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(64.42mg;0.52mmol;1.05当量)、及び4-クロロ-2-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(100.00mg;0.54mmol;1.10当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末として[4-[(E)-[イソブチル-(2-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(30.00mg,15%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.29(d,J=5.61Hz,1H);8.21(s,1H);7.80(s,2H);7.67(br d,J=7.3Hz,1H);7.66(br s,1H);7.50(dd,J=7.3Hz,J=0.88Hz,1H);7.40(d,J=5.61Hz,1H);4.39(br d,J=6.6Hz,2H);3.95(s,3H);2.57(s,3H);2.27(sept.,J=6.6Hz,1H);0.95(d,J=6.60Hz,6H).mp=175-178℃.
【0349】
実施例69:[4-[(E)-[イソブチル-(6-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、(4-ホルミル-2-メトキシ-フェニル)ボロン酸(88.60mg;0.49mmol;1.00当量)、2-メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(64.42mg;0.52mmol;1.05当量)、及び4-クロロ-6-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(100.00mg;0.49mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣をカラムクロマトグラフィー(5%のMeOHのDCM溶液)で精製し、次に、NaHCO3及び水で研和して、オフホワイト色粉末として[4-[(E)-[イソブチル-(6-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(62.00mg,30%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.61(s,1H);8.21(s,1H);7.81(s,2H);7.72(d,J=1.10Hz,1H);7.68(d,J=7.48Hz,1H);7.45(dd,J=7.48Hz,J=1.10Hz,1H);7.22(s,1H);4.37(br d,J=6.6Hz,2H);3.98(s,3H);2.62(s,3H);2.26(sept.,J=6.6Hz,1H);0.94(d,J=6.6Hz,6H).mp=164-167℃.
【0350】
実施例70:[2-メトキシ-4-[(E)-[2-メトキシエチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、[2-メトキシ-4-[(E)-(2-メトキシエチルヒドラゾノ)メチル]フェニル]ボロン酸(実施例5工程A)(155.00mg;0.49mmol;1.00当量)及び4-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン(82.88mg;0.49mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末として[2-メトキシ-4-[(E)-[2-メトキシエチル(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸(120.00mg,64%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.69(s,1H);8.36(d,J=5.6Hz,1H);8.34(s,1H);7.82(s,2H);7.67(d,J=7.5Hz,1H);7.64(d,J=0.9Hz,1H);7.50(d,J=5.6Hz,1H);7.47(dd,J=7.5Hz,J=0.9Hz,1H);4.70(t,J=5.8Hz,2H);3.95(s,3H);3.69(t,J=5.9Hz,2H);3.28(s,3H).mp=110-118℃.
【0351】
実施例71:[2-メトキシ-4-[(E)-[メチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
工程A:1-メチル-1-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン
実施例59の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(100.00mg;0.54mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(228.13μL;5.42mmol;10.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として1-メチル-1-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン(70.00mg,67%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.36(s,1H);7.63(d,J=1.16Hz,1H);5.18(s,2H);3.36(d,J=1.16Hz,3H);2.29(s,3H).
【0352】
工程B:[2-メトキシ-4-[(E)-[メチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-メチル-1-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン(実施例71工程A)(70.00mg;0.36mmol;1.00当量)及び(4-ホルミル-2-メトキシ-フェニル)ボロン酸(64.85mg;0.36mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として[2-メトキシ-4-[(E)-[メチル-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラゾノ]メチル]フェニル]ボロン酸(35.00mg,27%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.71(s,1H);8.18(s,1H);7.99(d,=1.21Hz,1H);7.82J(s,2H);7.67(d,J=7.48Hz,1H);7.63(s,1H);7.47(dd,J=7.48Hz,J=1.21Hz,1H);3.94(s,3H);3.80(s,3H);2.39(s,3H).mp=237-267℃.
【0353】
実施例72:[2-メトキシ-4-(3-メチル-2-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル)フェニル]ボロン酸
工程A:4-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]チエノ[3,2-d]ピリミジン
実施例55の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、3-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン(実施例52工程C)(229.00mg;0.92mmol;1.00当量)及び4-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン(157.13mg;0.92mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色粉末として4-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]チエノ[3,2-d]ピリミジン(324mg,88%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.95(s,1H);8.56(d,J=4.62Hz,1H);7.77(s,1H);7.50-7.67(m,3H);5.34(m,1H);4.01(s,3H);3.07(br d,J=18.80Hz,1H);2.81-2.96(m,1H);2.02-2.18(m,2H);1.32(d,J=6.61Hz,3H).
【0354】
工程B:[2-メトキシ-4-(3-メチル-2-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル)フェニル]ボロン酸
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、4-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]チエノ[3,2-d]ピリミジン(実施例72工程A)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色粉末として[2-メトキシ-4-(3-メチル-2-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル)フェニル]ボロン酸(16.00mg,20%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.65(s,1H);8.30(d,J=5.61Hz,1H);7.78(s,2H);7.68(d,J=1.32Hz,1H);7.67(d,J=7.70Hz,1H);7.47(dd,J=1.32Hz,J=7.70Hz,1H);7.45(d,J=5.61Hz,1H);5.30(m,1H);3.96(s,3H);2.95(dd,J=18.82Hz,J=4.95Hz,1H);2.74-2.88(m,1H);1.96-2.14(m,2H);1.27(d,J=6.71Hz,3H).
【0355】
実施例73:[2-メトキシ-4-[3-メチル-2-(7-メチルピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸
工程A:4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(500mg;3.26mmol;1.00当量)をDMF(5mL)に溶解した。炭酸セシウム(1.59g,4.88mmol;1.50当量)を加え、室温で10分間攪拌した。ヨードメタン(405.37μL;6.51mmol;2.00当量)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をろ過し、固体を酢酸エチルで洗浄した。ろ液を水及び塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して、黄色粉末として4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(540mg,99%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.65(s,1H);7.74(d;J=3.5Hz,1H);6.64(d,J=3.5Hz,1H);3.86(s,3H)
【0356】
工程B:4-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
実施例55の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン(実施例52工程C)(391.69mg;1.58mmol;1.10当量)及び4-クロロ-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(実施例73工程A)(240mg;1.43mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色油状物として4-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(163.00mg,31%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.37(s,1H);7.60(d,J=1.98Hz,1H);7.53(d,J=8.26Hz,1H);7.39(dd,J=8.26Hz,J=1.98Hz,1H);7.32(d,J=3.47Hz,1H);7.00(d,J=3.47Hz,1H);5.27(m,1H);3.95(s,3H);3.76(s,3H);2.84-2.95(m,1H);2.64-2.81(m,1H);1.94-2.12(m,2H);1.23(d,J=6.61Hz,3H).
【0357】
工程C:[2-メトキシ-4-[3-メチル-2-(7-メチルピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、4-[6-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(実施例73工程B)(110.00mg;0.30mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として[2-メトキシ-4-[3-メチル-2-(7-メチルピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸(12mg,10%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.36(s,1H);7.76(s,2H);7.65(d,J=7.70Hz,1H);7.48(d,J=1.27Hz,1H);7.38(dd,J=7.70Hz,J=1.27Hz,1H);7.33(d,J=3.41Hz,1H);7.04(d,J=3.41Hz,1H);5.27(m,1H);3.90(s,3H);3.76(s,3H);2.84-2.96(m,1H);2.66-2.80(m,1H);1.95-2.13(m,2H);1.23(d,J=6.60Hz,3H).
【0358】
実施例74:[4-[4-(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
工程A:2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-4-(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン
実施例58の工程Fで詳述したのと同じ手順を用いて、2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-4H-1,3,4-オキサジアジン(実施例58工程E)(80.00mg;0.30mmol;1.00当量)及び4-クロロ-7-フルオロ-キナゾリン(54.62mg;0.30mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色粉末として2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-4-(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン(60.00mg,48%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.41(m,1H);8.74(s,1H);7.49-7.63(m,5H);4.80(m,2H);3.94(s,3H);3.54-3.68(m,1H);1.52(d,J=5.95Hz,3H).
【0359】
工程B:[4-[4-(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸
実施例9の工程Jで詳述したのと同じ手順を用いて、2-(4-クロロ-3-メトキシ-フェニル)-4-(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン(実施例74工程A)(60.00mg;0.16mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末として[4-[4-(7-フルオロキナゾリン-4-イル)-6-メチル-5,6-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル]ボロン酸(15.00,24%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.46(m,1H);8.66(s,1H);7.85(s,2H);7.65(d,J=7.59Hz,1H);7.50-7.59(m,2H);7.40-7.48(m,2H);4.74-4.86(m,2H);3.88(s,3H);3.62(m,1H);1.52(d,J=6.16Hz,3H).
【0360】
実施例75:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]メタンアミン(実施例51工程C)(100.00mg;0.53mmol;1.00当量)及び7-クロロ-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン(114.57:0.53mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン(50.00mg,25%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.29(s,1H);8.67(s,1H);8.26(s,1H);7.81-7.94(m,3H);5.10(s,2H);3.77(s,3H);2.87(s,3H).mp=262-286℃.
【0361】
実施例76:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,1-ジメチル-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]メタンアミン(実施例51工程C)(100.00mg;0.53mmol;1.00当量)及び4-クロロ-1-メチル-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン(97.60mg;0.58mmol;1.10当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色固体としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,1-ジメチル-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン(95.00mg,56%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.28(s,1H);8.52(s,1H);8.47(s,1H);8.33(s,1H);7.78-7.93(m,3H);5.10(s,2H);3.99(s,3H);3.81(s,3H).mp=250-260℃.
【0362】
実施例77:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,7-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(87.71mg;0.54mmol;1.00当量)、メチルヒドラジン(0.03mL;0.54mmol;1.00当量)、及び4-クロロ-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(100.00mg;0.54mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,7-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(85mg,45%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.26(s,1H);8.81(s,1H);8.34(s,1H);8.08(d,J=1.1Hz,1H);7.98(d,J=7.48Hz,1H);7.94(s,1H);7.88(d,J=7.5Hz,1H);5.10(s,2H);3.85(s,3H);2.42(s,3H).mp=231℃.
【0363】
実施例78:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-アミン
工程A:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン
実施例1の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(3.00g;18.52mmol;1.00当量)及びエチルヒドラジン二塩酸塩(2.46g;18.52mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(4.04g;90.69%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.46(s,1H);7.81(d,J=4.8Hz,1H);7.73(s,1H);7.67(d,J=4.8Hz,1H);5.03(s,2H);3.26(d,J=7.2Hz,2H);1.25(t,j=7.2Hz,3H).
【0364】
工程B:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(56.02mg;0.23mmol;1.20当量)及び7-クロロ-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン(30.00mg;0.19mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色粉末としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-アミン(30.00mg,48%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ10.48(s,1H);9.27(s,1H);8.41(s,1H);8.27(s,1H);7.85(m,3H);7.70(s,1H);5.09(s,2H);4.55(q,J=6.86Hz,2H);1.26(t,J=6.99Hz,3H).
【0365】
実施例79:N7-エチル-N7-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N2,N2-ジメチル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジアミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(45.00mg;0.19mmol;1.00当量)及び7-クロロ-N,N-ジメチル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2-アミン(40.17mg;0.19mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色粉末としてN7-エチル-N7-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N2,N2-ジメチル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジアミン(44.00mg,59%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.26(s,1H);8.47(s,1H);8.22(s,1H);7.92(s,1H);7.82-7.89(m,2H);5.08(s,2H);4.44(q,J=6.92Hz,2H);3.24(s,6H);1.20(t,J=6.92Hz,3H).mp=247-253℃.
【0366】
実施例80:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-3-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(55.00mg;0.23mmol;1.00当量)及び7-クロロ-3-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン(38.55mg;0.23mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-3-メチル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-アミン(52.00mg,67%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ10.17(s,1H);9.27(s,1H);8.49(s,1H);8.37(s,1H);7.99(s,1H);7.87(d,J=7.6Hz,1H);7.82(d,J=7.6Hz,1H);5.09(s,2H);4.53(q,J=6.86Hz,2H);1.25(t,J=6.86Hz,3H).mp=265-276℃.
【0367】
実施例81:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(55.00mg;0.23mmol;1.00当量)及び4-クロロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(32.15mg;0.23mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(37.00mg,50%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ10.45(s,1H);9.27(s,1H);8.42(s,1H);8.27(s,1H);7.81-7.91(m,3H);7.71(t,J=3.03Hz,1H);6.54(dd,J=2.97Hz,J=2.09Hz,1H);5.09(s,2H);4.53(q,J=6.97Hz,2H);1.24(t,J=6.99Hz,3H).mp=244-252℃.
【0368】
実施例82:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-モルホリノ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(55.00mg;0.23mmol;1.00当量)及び4-(7-クロロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2-イル)モルホリン(58.71mg;0.23mg;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色粉末としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-モルホリノ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン(65.00mg,63%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.25(s,1H);8.50(s,1H);8.23(s,1H);7.84-7.91(m,3H);5.09(s,2H);4.46(q,J=6.75Hz,2H);3.73-3.84(m,4H);3.66-3.688(m,4H);1.20(t,J=6.75Hz,3H).mp=183-189℃.
【0369】
実施例83:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン塩酸塩
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(65.00mg;0.27mmol;1.00当量)及び7-クロロ-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン(58.84mg;0.27mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色粉末としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン塩酸塩(83.00mg,72%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.73(s,1H);8.39(s,1H);7.87-7.95(m,3H);5.10(s,2H);4.51(q,J=6.90Hz,2H);2.88(s,3H);1.23(t,J=6.90Hz,3H).mp=248-264℃
【0370】
実施例84:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
工程A:4-クロロ-7-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
実施例73の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(85.00mg;0.55mmol;1.00当量)及び1-ヨードプロパン(108.15μL;1.11mmol;2.00当量)を出発材料として化合物を調製して、褐色粉末として4-クロロ-7-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(105.00mg,97%)を得た。これを精製することなく次の工程で用いた。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.63(s,1H);7.25(d,J=3.5Hz,1H);6.61(d,J=3.6Hz,1H);4.20-4.29(m,2H);1.90(sext,J=7.3Hz,2H);0.94(t,J=7.4Hz,3H).
【0371】
工程B:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(110.00mg;0.54mol;1.00当量、次に105.00mg;0.54mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-プロピル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(40.00mg,20%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.28(s,1H);8.39(s,1H);8.23(s,1H);7.74-7.86(m,3H);7.44(d,J=3.4Hz,1H);7.08(d,J=3.4Hz,1H);5.08(s,2H);4.53(q,J=7.4Hz,2H);4.18(t,J=7.0Hz,2H);1.80(sext,J=7.0Hz,2H);1.22(t,J=7.0Hz,3H);0.83(t,J=7.4Hz,3H).mp=186-193℃.
【0372】
実施例85:N,7-ジエチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
工程A:4-クロロ-7-エチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
実施例84の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(85.00mg;0.55mmol;1.00当量)及びヨードエタン(88.54μL;1.11mmol;2.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色粉末として4-クロロ-7-エチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(100.00mg,100%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.64(s,1H);7.27(d,J=3.6Hz,1H);6.61(d,J=3.6Hz,1H);4.34(q,J=7.3Hz,2H);1.50(t,J=7.3Hz,3H).
【0373】
工程B:N,7-ジエチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(100.00mg;0.49mmol;1.00当量)及び4-クロロ-7-エチル-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(実施例85工程A)(89.02mg;0.49mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末としてN,7-ジエチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(48.00mg,27%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.28(s,1H);8.39(s,1H);8.23(s,1H);7.77-7.87(m,3H);7.46(d,J=3.4Hz,1H);7.08(d,J=3.4Hz,1H);5.08(s,2H);4.53(q,J=6.8Hz,2H);4.25(q,J=7.2Hz,2H);1.37(t,J=7.2Hz,3H);1.22(t,J=6.8Hz,3H).mp=210-216℃.
【0374】
実施例86:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(33.00mg;0.16mmol;1.00当量)及び4-クロロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン(25.00mg;0.16mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、橙色粉末としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン(20.00mg,37%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ13.75(s,1H);9.32(s,1H);8.50(s,1H);8.47(d,J=1.4Hz,1H);8.40(s,1H);7.84-7.90(m,3H);5.11(s,2H);4.49-4.60(m,2H);1.23(t,J=7.0Hz,3H).
【0375】
実施例87:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(200.00mg;0.83mmol;1.00当量)及び7-クロロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン(185.53mg;1.08mmol;1.30当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン(90mg,32%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.80(s,1H);9.34(s,1H);8.79(s,1H);8.39(s,1H);7.96(m,1H);7.94(d,J=7.5Hz,1H);7.88(d,J=7.5Hz,1H);5.11(s,2H);4.56(q,J=6.9Hz,2H);1.25(t,J=6.9Hz,3H).mp=280-296℃.
【0376】
実施例88:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2,7-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(200.00mg;1.01mmol;1.00当量)及び4-クロロ-2,7-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(205.40mg;1.01mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣をクロマトグラフィー(0→10%のEtOHのDCM溶液)で精製して、淡黄色粉末としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2,7-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(33.00mg,9%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.29(s,1H);8.28(s,1H);7.99(d,J=7.8Hz,1H);7.94(s,1H);7.90(d,J=1.2Hz,1H);7.85(d,J=7.5Hz,1H);5.09(s,2H);4.54(q,J=7.0Hz,2H);2.62(s,3H);2.36(s,3H);1.23(t,J=7.0Hz,3H).
【0377】
実施例89:N-エチル-7-フルオロ-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-メチレンアミノ]キナゾリン-4-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(100.00mg;0.42mmol;1.00当量)及び4-クロロ-7-フルオロ-キナゾリン(91.10mg;0.50mmol;1.20当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末としてN-エチル-7-フルオロ-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]キナゾリン-4-アミン(58.00mg;40%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.31(s,1H);9.17(dd,J=10.2Hz,J=6.5Hz,1H);8.77(s,1H);8.41(s,1H);7.81-7.86(m,1H);7.74-7.80(m,2H);7.54-7.63(m,2H);5.07(s,2H);4.51-4.64(m,2H);1.28(t,J=6.9Hz,3H).mp=216-232℃.
【0378】
実施例90:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-6-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(50.00mg;0.31mmol;1.00当量)、エチルヒドラジン二塩酸塩(41.07mg;0.31mmol;1.00当量)、及び4-クロロ-6-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(57.01mg;0.31mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣を分取クロマトグラフィー(カラム:Kinetex C18、30×150mm、5μm(phenomenex)、流速:42ml/分,移動相:H2Oと共に0.1%FA/ACN+0.1%FA;勾配:勾配B10-30-45-90-100ラン、20分)で精製して、ベージュ色粉末としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-6-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(20.00mg,18%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.29(s,1H);8.63(s,1H);8.30(s,1H);7.96-8.01(m,1H);7.94(s,1H);7.87(d,J=7.5Hz,1H);7.21(d,J=1.1Hz,1H);5.11(s,2H);4.52(q,J=7.0Hz,2H);2.66(s,3H);1.23(t,J=7.0Hz,3H).
【0379】
実施例91:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
工程A:6,7,8,9-テトラヒドロ-4aH-ベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン-4-オン
3-アミノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾチオフェン-2-カルボン酸メチル(0.50g;2.37mmol;1.00当量)をEtOH(2.50mL)に溶解し、次いでホルムアミジン酢酸塩(0.37g;3.55mmol;1.50当量)を加えた。反応混合物を100℃で完了するまで撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、氷水に注ぎ、次に、0℃で30分間攪拌した。ろ過し、水で洗浄し、次に、乾燥させることで、オフホワイト色粉末として6,7,8,9-テトラヒドロ-4aH-ベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン-4-オン(390.00mg,40%)を得た。これをさらに精製することなく次の工程で用いた。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ12.39(br s,1H);8.12(s,1H);2.84(t,J=6.0Hz,2H);2.63-2.71(m,2H);1.76-1.93(m,4H).
【0380】
工程B:4-クロロ-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン
6,7,8,9-テトラヒドロ-4aH-ベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン-4-オン(実施例91工程A)(380.00mg;1.84mmol;1.00当量)をトルエン(3.80mL)に溶解した。POCl3(521.51μL;5.53mmol;3当量)及びDMF(10.00μL)を加えた。反応混合物を110℃で90分間撹拌した。反応混合物を冷却し、氷水に注ぎ、0℃で30分間攪拌した。沈殿物をろ過し、水で洗浄して、淡黄色粉末として4-クロロ-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン(225.00mg,54%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.97(s,1H);2.98(t,J=6.0Hz,2H);2.79(t,J=5.9Hz,2H);1.80-1.99(m,4H).
【0381】
工程C:N-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]エタンアミン(実施例78工程A)(189.00mg;0.79mmol;1.00当量)及び4-クロロ-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン(185.43mg;0.83mmol;1.05当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末としてN-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(100.00mg,32%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.31(br s,1H);8.72(s,1H);8.35(s,1H);7.99(d,J=7.7Hz,1H);7.94(s,1H);7.87(d,J=7.6Hz,1H);5.10(s,2H);4.48-4.61(m,2H);2.94(t,J=5.7Hz,2H);2.74(t,J=5.7Hz,2H);1.78-1.95(m,4H);1.24(t,J=7.0Hz,3H).mp=232-276℃.
【0382】
実施例92:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン(実施例23工程D)(150.00mg;0.56mmol;1.00当量)及び7-クロロ-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン(121.60mg;0.56mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン(66.00mg,29%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.29(s,1H);8.66(s,1H);8.34(s,1H);7.94(s,1H);7.85-7.92(m,2H);5.10(s,2H);4.36(d,J=7.48Hz,2H);2.87(s,3H);2.19-2.32(m,1H);0.93(d,J=6.71Hz,6H).mp=214-246℃
【0383】
実施例93:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例1の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-2-メチル-プロパン-1-アミン(実施例23工程D)(200.00mg;0.74mmol;1.00当量)及び4-クロロ-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(137.51mg;0.74mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-イソブチル-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(33.00mg,11%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.30(s,1H);8.70(s,1H);8.30(s,1H);8.01(d,J=7.8Hz,1H);7.93-7.98(m,2H);7.86(d,J=7.6Hz,1H);5.10(s,2H);4.42(d,J=7.0Hz,2H);2.39(s,3H);2.21-2.33(m,1H);0.94(d,J=6.6Hz,6H).mp=162-182℃
【0384】
実施例94:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(50.00mg;0.31mmol;1.00当量)、(2-メトキシエチル)ヒドラジン二塩化物(50.34mg;0.31mmol;1.00当量)、及び4-クロロ-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(57.01mg;0.31mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(75.00mg,62%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.31(s,1H);8.72(s,1H);8.39(s,1H);7.95-8.01(m,2H);7.92(s,1H);7.86(d,J=7.6Hz,1H);5.10(s,2H);4.71(t,J=5.9Hz,2H);3.69(t,J=5.8Hz,2H);3.28(s,3H);2.39(s,3H).mp=240-253℃.
【0385】
実施例95:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン塩酸塩
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(100.00mg;0.62mmol;1.00当量)、(2-メトキシエチル)ヒドラジン二塩化物(100.68mg;0.31mmol;1.00当量)、及び7-クロロ-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン(134.42mg;0.62mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(2-メトキシエチル)-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン塩酸塩(164.00mg,63%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.29(s,1H);8.67(s,1H);8.42(s,1H);7.86-7.92(m,3H);5.09(s,2H);4.66(t,J=5.78Hz,2H);3.67(t,J=5.78Hz,2H);3.27(s,3H);2.87(s,3H).mp=252-264℃.
【0386】
実施例96:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(3-メトキシプロピル)-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(250.00mg;1.54mmol;1.00当量)、(2-メトキシプロピル)ヒドラジン二塩化物(217.06mg;1.54mmol;1.00当量)、及び7-クロロ-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン(168.03mg;0.77mmol;0.50当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-(3-メトキシプロピル)-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-7-アミン(25mg,4%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.29(s,1H);8.68(s,1H);8.31(s,1H);7.91(s,1H);7.87(d,J=0.77Hz,2H);5.10(s,2H);4.50(t,J=7.10Hz,2H);3.43(t,J=6.00Hz,2H);3.24(s,3H);2.87(s,3H);1.85-1.95(m,2H).
【0387】
実施例97:2-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)アミノ]エタノール
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(250.00mg;1.54mmol;1.00当量)、2-ヒドロキシエチルヒドラジン(104.70μL;1.54mmol;1.00当量)、及び4-クロロ-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(285.03mg;1.54mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色粉末として2-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-(7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)アミノ]エタノール(48.00mg,8%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.29(s,1H);8.70(s,1H);8.43(s,1H);7.97(td,J=3.88Hz,J=0.83Hz,2H);7.91(s,1H);7.86(d,J=7.48Hz,1H);5.10(s,2H);4.98-5.04(m,1H);4.58(t,J=6.27Hz,2H);3.74(q,J=6.27Hz,2H);2.39(s,3H).
【0388】
実施例98:6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-メチル-7H-プリン-8-オン
工程A:6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-メチル-7H-プリン-8-オン
MWチューブにおいて、6-クロロ-9-メチル-7H-プリン-8-オン(114.44mg;0.62mmol;1.00当量)をメチルヒドラジン(0.33mL;6.20mmol;10.00当量)に懸濁させた。密閉したバイアルを100℃で15分間照射した。反応混合物を水で希釈し、沈殿物をろ過し、水で3回洗浄し、乾燥させることで、白色固体として6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-メチル-7H-プリン-8-オン(90.00mg,75%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ10.09(br s,1H);8.02(s,1H);4.89(br s,2H);3.22(s,6H).
【0389】
工程B:6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-メチル-7H-プリン-8-オン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-メチル-7H-プリン-8-オン(実施例98工程A)(90.00mg;0.46mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(75.06mg;0.46mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-メチル-7H-プリン-8-オン(44.00mg,27%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ10.01(s,1H);9.26(br s,1H);8.30(s,1H);8.07(s,1H);7.73-7.83(m,3H);5.06(s,2H);3.66(s,3H);3.30(s,3H).mp=180-200℃.
【0390】
実施例99:4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7-メチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン
工程A:4-[アミノ(メチル)アミノ]-7-メチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン
実施例98の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-7-メチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン(200.00mg;1.09mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(0.58mmol;10.089mmol;10.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体として4-[アミノ(メチル)アミノ]-7-メチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン(220.0mg;定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.18(s,1H);4.77(s,2H);3.74(s,2H);3.24(s,3H);3.04(s,3H).
【0391】
工程B:4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7-メチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-[アミノ(メチル)アミノ]-7-メチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン(210.47mg;10.9mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(211.71mg;1.31mmol;1.20当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色粉末として4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7-メチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン(185.00mg,49%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.28(s,1H);8.47(s,1H);8.07(s,1H);7.79-7.84(m,1H);7.68-7.75(m,2H);5.06(s,2H);3.94(s,2H);3.67(s,3H);3.12(s,3H).mp=288-307℃.
【0392】
実施例100:4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン
工程A:4-[アミノ(メチル)アミノ]-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン
実施例50の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン(160.00mg;0.87mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(0.46mL;8.71mmol;10.00当量)をEtOH(1.60mL)に加えたものを出発材料として化合物を調製して、白色粉末として4-[アミノ(メチル)アミノ]-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン(80.00mg,48%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ10.24(s,1H);8.10(s,1H);4.71(s,2H);3.32(s,2H);3.21(t,J=7.27Hz,2H);2.40(dd,J=8.26Hz,J=7.27Hz,2H).
【0393】
工程B:4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-[アミノ(メチル)アミノ]-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン(実施例100工程A)(80.00mg;0.41mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(67.06mg;0.41mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン(85.00mg,60%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δppm 10.66(s,1H);9.23(s,1H);8.37(s,1H);8.35-8.40(m,1H);7.94(s,1H);7.74-7.78(m,1H);7.69(s,1H);7.64-7.68(m,1H);5.02(s,2H);3.61(s,3H);3.29(t,J=7.65Hz,2H);2.52(t,J=7.65Hz,2H).mp=290-307℃.
【0394】
実施例101:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-5,6-ジヒドロフロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
工程A:1-(5,6-ジヒドロフロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-メチル-ヒドラジン
実施例50の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-5,6-ジヒドロフロ[2,3-d]ピリミジン(100.00mg;0.64mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(0.34mL;6.40mmol;10.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体として1-(5,6-ジヒドロフロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-メチル-ヒドラジン(107.00mg,定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ7.97(s,1H);4.67-4.86(m,2H);4.41(t,J=8.92Hz,2H);3.41(t,J=8.67Hz,2H);2.59(s,3H).
【0395】
工程B:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-5,6-ジヒドロフロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-(5,6-ジヒドロフロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-メチル-ヒドラジン(実施例101工程A)(106.14mg;0.64mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(113.70mg;0.70mmol;1.10当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-5,6-ジヒドロフロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(100.00mg,49%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.26(s,1H);8.26(s,1H);8.04(s,1H);7.76-7.81(m,1H);7.66-7.72(m,2H);5.04(s,2H);4.61(t,J=8.80Hz,2H);3.66(s,3H);3.6(t,J=8.80Hz,2H).
【0396】
実施例102:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
工程A:4-メチルスルファニル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
7-ブロモ-4-クロロ-チエノ[3,2-d]ピリミジン(500.00mg;2.00mmol;1.00当量)をTHF(6.80mL)に溶解した。ナトリウムメタンチオラート(154.54mg;2.20mmol;1.10当量)を加えた。反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を氷(-10℃)で冷却し、氷水を加えた。沈殿物をろ過し、冷水で洗浄し、乾燥させることで、白色粉末として7-ブロモ-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(530.00mg,定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ9.09(s,1H);8.57(s,1H);2.77(s,3H).
【0397】
工程B:4-メチルスルファニル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
7-ブロモ-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(実施例102工程A)(335.00mg;1.28mmol;1.00当量)を1,4-ジオキサン(10.05mL)に溶解した。フェニルボロン酸(250.24mg;2.05mmol;1.60当量)及びPd(PPh3)4(93.38mg;0.08mmol;0.06当量)を加えた。反応混合物を脱気した。Na2CO3溶液(2.05mL;2mol/L;4.10mmol;3.20当量)を加えた。反応混合物を100℃で完了するまで撹拌した。反応混合物をEtOAc及び水で希釈し、抽出した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(0→30%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、白色粉末として4-メチルスルファニル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(275.00mg,80%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ9.10(s,1H);8.62(s,1H);8.04-8.12(m,2H);7.47-7.57(m,2H);7.37-7.46(m,1H);2.78(s,3H).
【0398】
工程C:4-クロロ-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
4-メチルスルファニル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(実施例102工程B)(95.00mg;0.37mmol;1.00当量)をACN(7.40mL)に溶解した。反応混合物を氷浴を用いて0℃で冷却し、塩化スルフリル(148.86μL;1.84mmol;5.00当量)のDCM(10.00mL)溶液を滴下した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。生成物をDCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液、次いで塩水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(20→60%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、白色粉末として4-クロロ-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(100.00mg,定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ9.16(s,1H);8.84(s,1H);8.02-8.10(m,2H);7.50-7.60(m,2H);7.40-7.49(m,1H).
【0399】
工程D:1-メチル-1-(7-フェニルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン
実施例50の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(実施例102工程C)(90.00mg;0.35mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(186.31μL;3.51mmol;10.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体として1-メチル-1-(7-フェニルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン(90.00mg;91%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.43(s,1H);8.26(s,1H);8.06(d,J=1.32Hz,1H);8.03-8.05(m,1H);7.40-7.49(m,2H);7.30-7.38(m,1H);5.29(s,2H);3.39(s,3H);2.55(s,3H).
【0400】
工程E:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-メチル-1-(7-フェニルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン(実施例102工程D)(90.00mg;0.35mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(68.06mg;0.42mmol;1.20当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(52.00mg;36%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.33(s,1H);8.79(s,1H);8.58(s,1H);8.30(s,1H);8.08(dd,J=8.3Hz,J=1.3Hz,2H);8.01(d,J=7.6Hz,1H);7.97(s,1H);7.89(d,J=7.6Hz,1H);7.45-7.54(m,2H);7.34-7.44(m,1H);5.12(s,2H);3.85(s,3H).mp=151-168℃.
【0401】
実施例103:7-シクロプロピル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
工程A:7-シクロプロピル-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
実施例102の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-メチルスルファニル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(実施例102工程A)(350.00mg;1.34mmol;1.00当量)及びシクロプロピルボロン酸(230.23mg;2.68mmol;2.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ピンク色固体として7-シクロプロピル-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(205.00mg,62%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ9.01(s,1H);7.80(s,1H);2.74(s,3H);2.25-2.40(m,1H);0.98-1.05(m,2H);0.90-0.97(m,2H).
【0402】
工程B:4-クロロ-7-シクロプロピル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
実施例102の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、7-シクロプロピル-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(実施例103工程A)(200.00mg;0.81mmol;1.00当量)及び塩化スルフリル(0.33mL;4.05mmol;5.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色固体として4-クロロ-7-シクロプロピル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(200.00mg,定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ9.06(s,1H);8.05(s,1H);2.28-2.41(m,1H);1.00-1.09(m,2H);0.90-1.00(m,2H).
【0403】
工程C:1-(7-シクロプロピルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-1-メチル-ヒドラジン
実施例50の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-7-シクロプロピル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(実施例103工程B)(200.00mg;0.90mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(0.48mL;9.02mmol;10.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色固体として1-(7-シクロプロピルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-1-メチル-ヒドラジン(150mg、72%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.35(s,1H);7.40(s,1H);5.17(s,2H);3.35(s,3H);2.17-2.29(m,1H);0.88-0.96(m,2H);0.76-0.83(m,2H).
【0404】
工程D:7-シクロプロピル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-(7-シクロプロピルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-1-メチル-ヒドラジン(実施例103工程C)(150.00mg;0.68mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(146.05mg;0.90mmol;1.32当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末として7-シクロプロピル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(145.00mg,59%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.30(s,1H);8.71(s,1H);8.24(s,1H);7.94(m,1H);7.93(s,1H);7.86(d,J=7.6Hz,1H);7.75(s,1H);5.09(s,2H);3.81(s,3H);2.30-2.40(m,1H);0.95-1.04(m,2H);0.85-0.91(m,2H).mp=221-277℃.
【0405】
実施例104:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-7-モルホリノ-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
工程A:4-(4-メチルスルファニルチエノ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)モルホリン
密閉したバイアルにおいて、Pd2(dba)3(59.52mg;0.06mmol;0.06当量)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(37.61mg;0.06mmol;0.05当量)、及びCs2CO3(1270.69mg;3.90mmol;3.00当量)を1,4-ジオキサン(3.40mL)に溶解した。混合物を80℃の油浴で5分間加熱し、脱気した。次に、加熱混合物に、4-メチルスルファニル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(実施例102工程A)(350.00mg;1.30mmol;1.00当量)と、モルホリン(0.17mL;1.95mmol;1.50当量)の1,4-ジオキサン(3.40mL)溶液とを加えた。反応混合物を100℃で一晩撹拌した。水を加えた。混合物をEtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、次に水で2回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(0→50%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、オフホワイト色粉末として4-(4-メチルスルファニルチエノ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)モルホリン(110.00mg,32%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.94(s,1H);6.73(s,1H);3.93-4.01(m,4H);3.37-3.44(m,4H).
【0406】
工程B:1-メチル-1-(7-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン
実施例58の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-(4-メチルスルファニルチエノ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)モルホリン(実施例104工程A)(82.00mg;0.07mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色樹脂として1-メチル-1-(7-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン(86.00mg,85%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.31(s,1H);6.90(s,1H);5.18(s,2H);3.73-3.81(m,4H);3.34(s,3H);3.23-3.29(m,4H).
【0407】
工程C:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-7-モルホリノ-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-メチル-1-(7-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン(実施例103工程B)(86.00mg;0.32mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(78.74mg;0.49mmol;1.50当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-7-モルホリノ-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(40.00mg,30%)を得た。1H NMR(DMSO-d6+D2O,400MHz)δ8.67(s,1H);8.23(s,1H);7.97(d,J=7.81Hz,1H);7.94(s,1H);7.87(d,J=7.59Hz,1H);7.22(s,1H);5.10(s,2H);3.77-3.83(m,4H);3.80(s,3H);3.33(m,4H).
【0408】
実施例105:7-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
工程A:7-エチル-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
窒素下において、4-メチルスルファニル-7-フェニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(500.00mg;1.72mmol;1.00当量)をTHF(4500.00μL)に溶解した。1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-パラジウム(II)ジクロライドジクロロメタン錯体(211.07mg;0.26mmol;0.15当量)、リン酸三カリウム(1097.24mg;5.17mmol;3.00当量)、及び水(450.00μL)を加えた。反応混合物を脱気し、トリエチルボラン(3.45mL;1.00mol/Lのヘキサン溶液;3.45mmol;2.00当量)を加えた。反応混合物を完了するまで撹拌した。反応混合物を濃縮し、次に、DCMで希釈し、水、次いで塩水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥して濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(0→20%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、淡黄色粉末として7-エチル-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(126.00mg,35%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ9.01(s,1H);8.01(s,1H);2.87(q,J=7.51Hz,2H);2.74(s,3H);1.29(t,J=7.51Hz,3H).
【0409】
工程B:1-(7-エチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-1-メチル-ヒドラジン
実施例50の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、7-エチル-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(実施例105工程A)(180.00mg;0.76mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(405.23μL;7.62mmol;10.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として1-(7-エチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-1-メチル-ヒドラジン(156.00mg,69%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.35(s,1H);7.63(s,1H);5.18(s,2H);3.35(s,3H);2.70-2.80(m,2H);1.24(t,J=7.51Hz,3H).
【0410】
工程C:7-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-(7-エチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-1-メチル-ヒドラジン(実施例105工程B)(150.00mg;0.72mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(128.30mg;0.79mmol;1.10当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として7-エチル-N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N-メチル-チエノ[3,2-d]-ピリミジン-4-アミン(120.00mg,47%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ9.29(s,1H);8.70(s,1H);8.23(s,1H);7.97(m,2H);7.93(s,1H);7.86(d,J=7.59Hz,1H);5.10(s,2H);3.81(s,3H);2.80-2.90(m,2H);1.29(t,J=7.48Hz,3H).mp=225-245℃.
【0411】
実施例106:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,7-ジメチル-5,6-ジヒドロピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
工程A:4-クロロ-7-メチル-5,6-ジヒドロピロロ[2,3-d]ピリミジン
実施例84の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(200.00mg;1.29mmol;1.00当量)及び硫酸ジメチル(182.86μL;1.93mmol;1.50当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色粉末として4-クロロ-7-メチル-5,6-ジヒドロピロロ[2,3-d]ピリミジン(208.00mg,84%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.09(s,1H);3.58-3.66(m,2H);2.96-3.04(m,2H);2.90(s,3H).
【0412】
工程B:1-メチル-1-(7-メチル-5,6-ジヒドロピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン
実施例50の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-7-メチル-5,6-ジヒドロピロロ[2,3-d]ピリミジン(実施例106工程A)(100.00mg;0.52mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(276.03μL;5.19mmol;10.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体として1-メチル-1-(7-メチル-5,6-ジヒドロピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン(100.00mg,定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ7.87(s,1H);4.58(br s,2H);3.25-3.30(m,2H);3.18-3.24(m,2H);2.77(s,3H);2.59(s,4H).
【0413】
工程C:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,7-ジメチル-5,6-ジヒドロピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、1-メチル-1-(7-メチル-5,6-ジヒドロピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ヒドラジン(実施例106工程B)(92.99mg;0.52mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(84.03mg;0.52mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣をクロマトグラフィー(2→10%のEtOHのDCM溶液)で精製して、黄色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-N,7-ジメチル-5,6-ジヒドロピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(60.00mg,36%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.20(s,1H);8.08(s,1H);7.89(s,1H);7.76(d,J=7.48Hz,1H);7.63-7.69(m,2H);5.03(s,2H);3.59(s,3H);3.48-3.55(m,2H);3.36-3.44(m,2H);2.88(s,3H).
【0414】
実施例107:9-シクロブチル-6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7H-プリン-8-オン
工程A:6-クロロ-N4-シクロブチル-ピリミジン-4,5-ジアミン
窒素下において、4,6-ジクロロ-5-アミノピリミジン(100.00mg;0.61mmol;1.00当量)をEtOH(2.00mL)に溶解した。TEA(127.14μL;0.91mmol;1.50当量)及びシクロブチルアミン(78.38μL;0.91mmol;1.50当量)を加え、反応混合物を85℃で完了するまで撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(0→40%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、オフホワイト色粉末として6-クロロ-N4-シクロブチル-ピリミジン-4,5-ジアミン(115.00mg,95%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ7.70(s,1H);6.97(br s,1H);5.04(s,2H);4.45(sext,J=7.79Hz,1H);2.24-2.36(m,2H);1.86-2.02(m,2H);1.65-1.77(m,2H).
【0415】
工程B:6-クロロ-9-シクロブチル-7H-プリン-8-オン
窒素下において、6-クロロ-N4-シクロブチル-ピリミジン-4,5-ジアミン(実施例107工程A)(115.00mg;0.58mmol;1.00当量)をTHF(2.30mL)に溶解した。CDI(187.74mg;1.16mmol;2.00当量)を加え、反応混合物を還流下で完了するまで撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(0→30%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、白色粉末として6-クロロ-9-シクロブチル-7H-プリン-8-オン(100.00mg,77%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ12.06(br m,1H);8.46(s,1H);4.74-4.93(m,1H);2.87-3.06(m,2H);2.16-2.31(m,2H);1.71-1.92(m,2H).
【0416】
工程C:6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-シクロブチル-7H-プリン-8-オン
実施例50の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、6-クロロ-9-シクロブチル-7H-プリン-8-オン(実施例107工程B)(100.00mg;0.45mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(236.82μM;4.45mmol;10.00当量)を出発材料として化合物を調製して、薄灰色固体として6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-シクロブチル-7H-プリン-8-オン(130.00mg,定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.05(s,1H);4.88(br s,2H);4.75-4.86(m,1H);2.92-3.08(m,3H);2.57(s,3H);2.17(m,2H);1.67-1.88(m,2H).
【0417】
工程D:9-シクロブチル-6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7H-プリン-8-オン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-シクロブチル-7H-プリン-8-オン(実施例107工程C)(104.28mg;0.45mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(72.09mg;0.45mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として9-シクロブチル-6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7H-プリン-8-オン(125.00mg,74%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ10.02(s,1H);9.25(s,1H);8.33(s,1H);8.07(s,1H);7.73-7.82(m,3H);5.06(s,2H);4.84-4.95(m,1H);3.66(s,3H);2.97-3.11(m,2H);2.23(qt,J=8.27Hz,J=2.50Hz,2H);1.72-1.91(m,2H).mp=261-270℃.
【0418】
実施例108:6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]-7H-プリン-8-オン
工程A:6-クロロ-N4-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]ピリミジン-4,5-ジアミン
実施例107の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4,6-ジクロロ-5-アミノピリミジン(200.00mg;1.22mmol;1.00当量)及び3-(メトキシメチル)シクロブタン-1-アミン(280.92mg;2.44mmol;2.00当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣をクロマトグラフィー(2→10%のMeOHのDCM溶液)で精製して、白色粉末として6-クロロ-N4-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]ピリミジン-4,5-ジアミン(278.00mg,93%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ7.70(s,1H);6.92(d,J=6.77Hz,1H);5.04(s,2H);4.27-4.42(m,1H);3.3(t,J=5.78Hz,2H);3.25(s,3H);2.31-2.44(m,2H);2.16-2.29(m,1H);1.63-1.77(m,2H).
【0419】
工程B:6-クロロ-9-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]-7H-プリン-8-オン
実施例107の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、6-クロロ-N4-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]ピリミジン-4,5-ジアミン(実施例108工程A)(270.00mg;1.11mmol;1.00当量)及びCDI(360.77mg;2.22mmol;2.00当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣をクロマトグラフィー(20→70%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、白色粉末として6-クロロ-9-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]-7H-プリン-8-オン(252.00mg,76%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ12.06(s,1H);8.45(s,1H);4.66-4.81(m,1H);3.44(d,J=5.94Hz,2H);3.25(s,3H);2.59-2.77(m,2H);2.28-2.43(m,3H).
【0420】
工程C:6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]-7H-プリン-8-オン
実施例50の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、6-クロロ-9-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]-7H-プリン-8-オン(実施例108工程B)(250.00mg;0.84mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(221.72μL;4.19mmol;5.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]-7H-プリン-8-オン(250.00mg,定量的)を得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ10.05(s,1H);8.04(s,1H);4.88(br s,2H);4.71(s,1H);3.45(m,2H);3.25(s,3H);3.22(s,3H);2.75(m,2H);2.30(m,3H).
【0421】
工程D:6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]-7H-プリン-8-オン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]-7H-プリン-8-オン(実施例108工程C)(100.00mg;0.36mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(61.10mg;0.38mmol;1.05当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣を分取LC-MS(カラム:X BRIDGE C18、30×100mm、5μm(WATERS);流速:42mL/分;溶離:H2O+0.1%NH3/ACN+0.1%NH3;勾配:40分かけて10→90%ACN+0.1%NH3)で精製して、白色粉末として6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-[3-(メトキシメチル)シクロブチル]-7H-プリン-8-オン(28.00mg,18%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ10.01(s,1H);9.26(br s,1H);8.32(s,1H);8.07(s,1H);7.73-7.84(m,3H);5.05(s,2H);4.74-4.85(m,1H);3.66(s,3H);3.46(d,J=5.94Hz,2H);3.26(s,3H);2.66-2.80(m,2H);2.28-2.43(m,3H).mp=200-210℃.
【0422】
実施例109:6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-(3-ヒドロキシシクロブチル)-7H-プリン-8-オン塩酸塩
工程A:3-[(5-アミノ-6-クロロ-ピリミジン-4-イル)アミノ]シクロブタノール
実施例107の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4,6-ジクロロ-5-アミノピリミジン(400.00mg;2.44mmol;1.00当量)及び3-アミノシクロブタン-1-オール塩酸塩(602.86mg;4.88mmol;2.00当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣をクロマトグラフィー(10→70%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、淡黄色油状物として3-[(5-アミノ-6-クロロ-ピリミジン-4-イル)アミノ]シクロブタノール(686.00mg,定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,500MHz)δ7.69(s,1H);7.01(d,J=6.60Hz,1H);5.12(d,J=5.91Hz,1H);5.10(s,2H);3.83-3.97(m,2H);2.59-2.67(m,2H);1.76-1.84(m,2H).
【0423】
工程B:N4-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシシクロブチル]-6-クロロ-ピリミジン-4,5-ジアミン
3-[(5-アミノ-6-クロロ-ピリミジン-4-イル)アミノ]シクロブタノール(実施例109工程A)(680.00mg;3.17mmol;1.00当量)のTHF(13.60mL)溶液に、イミダゾール(237.23mg;3.48mmol;1.10当量)、4-ジメチルアミノピリジン99%(116.11mg;0.95mmol;0.30当量)、及びTBDMSCl(525.23mg;3.48mmol;1.10当量)を加えた。反応混合物を完了するまで室温で撹拌した。反応混合物を水で急冷し、DCMで2回抽出した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、白色樹脂としてN4-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシシクロブチル]-6-クロロ-ピリミジン-4,5-ジアミン(430.00mg,41%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ7.7(s,1H);6.95(br d,J=6.61Hz,1H);4.96-5.08(m,2H);3.94-4.11(m,2H);2.63-2.77(m,2H);1.78-1.91(m,2H);0.82-0.90(m,9H);0.01-0.08(m,6H).
【0424】
工程C:9-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシシクロブチル]-6-クロロ-7H-プリン-8-オン
実施例107の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、N4-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシシクロブチル]-6-クロロ-ピリミジン-4,5-ジアミン(実施例109工程B)(425.00mg;1.29mmol;1.00当量)及びCDI(523.80mg;3.23mmol;2.50当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣をクロマトグラフィー(20→100%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、オフホワイト粉末として9-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシシクロブチル]-6-クロロ-7H-プリン-8-オン(420.00mg,92%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ12.06(br s,1H);8.44(s,1H);4.33(tt,J=9.76Hz,J=7.41Hz,1H);4.06-4.23(m,1H);2.81-2.97(m,2H);2.53-2.69(m,2H);0.85-0.91(m,9H);0.04-0.11(m,6H).
【0425】
工程D:6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシシクロブチル]-7H-プリン-8-オン
実施例50の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、9-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシシクロブチル]-6-クロロ-7H-プリン-8-オン(410.00mg;1.16mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(611.77μL;11.55mmol;10.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシシクロブチル]-7H-プリン-8-オン(300.00mg,70%)を得た。1H NMR(DMSO-d6+D2O,300MHz)δ10.10(br s,1H);7.97(s,1H);4.82(br s,2H);4.25(tt,J=9.85Hz,J=7.41Hz,1H);4.04(m,1H);3.15(s,3H);2.9(m,2H);2.51(m,2H);0.88(s,9H);0.06(s,6H).
【0426】
工程E:6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-(3-ヒドロキシシクロブチル)-7H-プリン-8-オン塩酸塩
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-[3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシシクロブチル]-7H-プリン-8-オン(実施例109工程D)(220.00mg;0.60mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(0.10g;0.60mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製した。4MのHClの1,4-ジオキサン溶液(1.51mL;4.00mol/L;6.04mmol;10.00当量)を加えた。反応混合物を完了するまで室温で撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液をイソプロパノールで洗浄した。乾燥後、固体をTHF、次いでアセトニトリルで洗浄した。生成物を凍結乾燥して、黄色粉末として6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-9-(3-ヒドロキシシクロブチル)-7H-プリン-8-オン塩酸塩(165.00mg,62%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ10.02(s,1H);8.32(s,1H);8.07(s,1H);7.73-7.83(m,3H);5.05(s,2H);4.35(tt,J=9.74Hz,J=7.48Hz,1H);3.89(m,1H);3.58(s,3H);2.83(m,2H);2.46(m,2H).mp=260-335℃
【0427】
実施例110:9-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7H-プリン-8-オン
工程A:N4-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-6-クロロ-ピリミジン-4,5-ジアミン
実施例107の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4,6-ジクロロ-5-アミノピリミジン(250.00mg;1.52mmol;1.00当量)及び1-ビシクロ[1.1.1]ペンチルアミン塩酸塩(364.63mg;3.05mmol;2.00当量)を出発材料として化合物を調製して、ベージュ色粉末としてN4-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-6-クロロ-ピリミジン-4,5-ジアミン(330.00mg,定量的)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ7.75(m,1H);7.36(s,1H);5.01(br s,2H);2.14(m,6H);2.11(m,1H).
【0428】
工程B:9-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-6-クロロ-7H-プリン-8-オン
実施例107の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、N4-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-6-クロロ-ピリミジン-4,5-ジアミン(実施例110工程A)(320.00mg;0.15mmol;1.00当量)及びCDI(492.62mg;0.30mmol;2.00当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣をクロマトグラフィー(20→100%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、オフホワイト色粉末として9-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-6-クロロ-7H-プリン-8-オン(260.00mg,70%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ12.02(br s,1H);8.42(s,1H);2.63(s,1H);2.41(s,6H);
【0429】
工程C:6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-7H-プリン-8-オン
実施例104の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、9-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-6-クロロ-7H-プリン-8-オン(実施例110工程B)(250.00mg;1.02mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(542.64μL;10.25mmol;10.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-7H-プリン-8-オン(200.00mg,79%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ10.00(br s,1H);8.00(s,1H);4.87(br s,2H);3.21(s,3H);2.57(s,1H);2.37(s,6H).
【0430】
工程D:9-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7H-プリン-8-オン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、6-[アミノ(メチル)アミノ]-9-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-7H-プリン-8-オン(実施例110工程C)(80.00mg;0.32mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(52.61mg;0.32mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として9-(3-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-6-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-7H-プリン-8-オン(90.00mg,71%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.99(s,1H);9.25(s,1H);8.29(s,1H);8.06(s,1H);7.72-7.82(m,3H);5.05(s,2H);3.64(s,3H);2.62(s,1H);2.42(s,6H).mp=259-270℃.
【0431】
実施例111:7-シクロブチル-4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン
工程A:4-クロロ-7-シクロブチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン
2-(4,6-ジクロロピリミジン-5-イル)酢酸メチル(200.00mg;0.90mmol;1.00当量)のACN(2.00mL)溶液に、シクロブチルアミン(93.04μL;1.09mmol;1.20当量)及びDIPEA(224.31μL;1.36mmol;1.50当量)を加えた。反応混合物を85℃で完了するまで撹拌した。4MのHClの1,4-ジオキサン溶液(2.26mL;4.00mol/L;9.05mmol;10.00当量)及び水(81.50μL;4.52mmol;5.00当量)を加えた。反応混合物を100℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を濃縮し、残渣をDCM及び水で希釈し、次に抽出した。水層をDCMで2回抽出した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過して濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(20→70%のEtOAcのシクロヘキサン溶液)で精製して、白色粉末として4-クロロ-7-シクロブチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン(101.00mg,50%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.67(s,1H);4.80(quint,J=9.46Hz,1H);3.68(s,2H);2.93(m,2H);2.14(m,2H);1.82(m,2H).
【0432】
工程B:4-[アミノ(メチル)アミノ]-7-シクロブチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン
実施例50の工程Aで詳述したのと同じ手順を用いて、4-クロロ-7-シクロブチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン(実施例111工程A)(100.00mg;0.45mmol;1.00当量)及びメチルヒドラジン(237.87μL;4.47mmol;10.00当量)を出発材料として化合物を調製して、淡黄色固体として4-[アミノ(メチル)アミノ]-7-シクロブチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン(60.00mg,47%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ8.20(s,1H);4.77(m,1H);4.75(s,2H):3.72(s,2H);3.24(s,3H);2.9(m,2H);2.08(m,2H);1.76(m,2H).
【0433】
工程C:7-シクロブチル-4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン
実施例50の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、4-[アミノ(メチル)アミノ]-7-シクロブチル-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン(実施例111工程B)(60.00mg;0.26mmol;1.00当量)及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例23工程C)(86.89mg;0.54mmol;2.08当量)を出発材料として化合物を調製して、白色粉末として7-シクロブチル-4-[[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-メチル-アミノ]-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン(68.00mg,69%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.26(s,1H);8.49(s,1H);8.06(s,1H);7.81(d,J=8.14Hz,1H);7.68-7.75(m,2H);5.05(s,2H);4.85(quint,J=8.80Hz,1H);3.93(s,2H);3.66(s,3H);3.01(m,2H);2.14(m,2H);1.78(m,2H).
【0434】
実施例112:4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-アミノ]-N-プロピル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド
工程A:4-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボン酸
4-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボン酸メチル(300.00mg;1.31mmol;1当量)をTHF(6mL)に溶解した。水酸化リチウム(47.13mg;1.50当量)のH2O(2mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物を1MのHClでpH=1まで酸性化し、濃縮した。得られた水層をろ過し、H2Oで3回洗浄し、乾燥させることで、黄色固体として4-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボン酸(235.00mg,83%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ9.23(s,1H);9.15(s,1H).
【0435】
工程B:4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-アミノ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボン酸
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、エチルヒドラジン二塩化物(92.04mg;0.69mmol;1.10当量)、1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(実施例78工程A)(101.87mg;0.63mmol;1.00当量)、及び4-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボン酸(実施例112工程A)(135mg;0.63mmol;1.00当量)を出発材料として化合物を調製して、黄褐色粉末として4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボン酸(200.00mg,83%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ9.23(s,1H);8.93(s,1H);8.68(s,1H);8.04(dd,J=7.93Hz,J=1.16Hz,1H);7.99(s,1H);7.97-8.10(m,1H);7.89-7.96(m,1H);5.12(s,2H);4.65(m,2H);1.31(t,J=7.02Hz,3H).
【0436】
工程C:4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N-プロピル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド
4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボン酸(実施例112工程B)(100.00mg;0.26mmol;1.00当量)をDMF(3mL)に溶解した。TEA(72.74μL;0.52mmol;2.00当量)、EDCI(60.19mg;0.31mmol;1.20当量)、及びHOBt(7.07mg;0.05mmol;0.20当量)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を乾燥状態まで濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→10%のMeOHのDCM溶液)で精製して、黄色粉末として4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N-プロピル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド(30.00mg,27%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.61(t,J=5.8Hz,1H);9.31(s,1H);8.91(s,1H);8.82(s,1H);8.41(s,1H);8.00(d,J=7.7Hz,1H);7.94(s,1H);7.87(d,J=7.6Hz,1H);5.11(s,2H);4.57(m,2H);3.37(q,J=6.8Hz,2H);1.60(sext,J=7.2Hz,2H);1.26(t,J=7.0Hz,3H);0.96(t,J=7.4Hz,3H).mp=234℃
【0437】
実施例113:4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-アミノ]-N,N-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド
実施例112の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-アミノ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボン酸(実施例112工程B)(100.00mg;0.26mmol;1.00当量)、2MのDEAのTHF溶液(392.46μL;0.78mmol;3.00当量)、HATU(119.38mg;0.31mmol;1.20当量)、及びNMP(34.52mg;0.31mmol;1.20当量)をDMF(3.00mL)に加えたものを出発材料として化合物を調製して、白色粉末として4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N,N-ジメチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド(43.00mg,40%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.31(s,1H);8.72(s,1H);8.40(s,1H);8.37(s,1H);8.01(d,J=7.7Hz,1H);7.96(s,1H);7.87(d,J=7.6Hz,1H);5.10(s,2H);4.57(m,2H);3.05(s,3H);2.82(s,3H);1.25(t,J=7.0Hz,3H).mp=289℃.
【0438】
実施例114:N,N-ジブチル-4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド
実施例112の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボン酸(実施例112工程B)(200.00mg;0.52mmol;1.00当量)及びジブチルアミン(133.48μL;0.78mmol,1.50当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色粉末としてN,N-ジブチル-4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド(44mg,16%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.32(s,1H);8.72(s,1H);8.37(s,1H);8.36(s,1H);8.02(m,1H);7.95(s,1H);7.87(d,J=7.59Hz,1H);5.11(s,2H);4.56(q,J=6.93Hz,2H);3.46(t,J=7.37Hz,2H);3.06(t,J=7.8Hz,2H);1.61(m,1H);1.40(m,4H);1.25(t,J=6.99Hz,3H);0.93-1.05(m,5H);0.61(t,J=7.37Hz,3H).
【0439】
実施例115:4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N-(オキセタン-3-イル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド
実施例112の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボン酸(実施例112工程B)(200.00mg;0.52mmol;1.00当量)及び3-オキセタンアミン塩酸塩(85.99mg;0.78mmol;1.50当量)を出発材料として化合物を調製して、黄色粉末として4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N-(オキセタン-3-イル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド(47.00mg,19%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ10.16(d,J=6.71Hz,1H);9.34(s,1H);8.95(s,1H);8.87(s,1H);8.41(s,1H);8.01(m,1H);7.94(s,1H);7.87(d,J=7.59Hz,1H);5.03-5.13(m,3H);4.88(t,J=7.04Hz,2H);4.51-4.63(m,4H);1.26(t,J=7.04Hz,3H).
【0440】
実施例116:4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-アミノ]-N-(4-メトキシブチル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド
実施例112の工程Cで詳述したのと同じ手順を用いて、4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボン酸(実施例112工程B)(110.00mg;0.29mmol;1.00当量)及び4-メトキシブタン-1-アミン(59.38mg;0.58mmol;2.00当量)を出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末として4-[エチル-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]アミノ]-N-(4-メトキシブチル)-チエノ[3,2-d]ピリミジン-7-カルボキサミド(12mg,9%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.59(t,J=5.78Hz,1H);9.31(s,1H);8.91(s,1H);8.83(s,1H);8.41(s,1H);8.01(dd,J=7.70Hz,J=0.88Hz,1H);7.95(s,1H);7.88(d,J=7.59Hz,1H);5.11(s,2H);4.57(q,J=6.79Hz,2H);3.42(m,2H);3.36(m,2H);3.23(s,3H);1.54-1.67(m,4H);1.26(t,J=7.04Hz,3H).
【0441】
実施例117:4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]フロ[2,3-d]ピリミジン
工程A:3-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン
tert-ブチル-[[2-クロロ-5-(6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン-3-イル)フェニル]メトキシ]-ジメチル-シラン(実施例53工程C)(16.00g;0.04mol;1.00当量)を1,4-ジオキサン(160mL)に溶解した。4NのHClの1,4-ジオキサン溶液(25mL;0.10mol;2.26当量)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。得られた沈殿物をろ過し、1,4-ジオキサンで3回洗浄して、オフホワイト色固体として3-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン(8.20g;70%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ7.72-7.83(m,3H);5.02(s,2H);3.20-3.35(m,1H);2.76-2.98(m,2H);2.07(m,1H);7.80(m,1H);1.29(d,J=6.44Hz,3H).
【0442】
工程B:4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]フロ[2,3-d]ピリミジン
3-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン(実施例117工程A)(200.00mg;0.75mmol;1当量)及び4-クロロフロ[2,3-d]ピリミジン(115.97mg;0.75mmol;1.00当量)をACN(3mL)の懸濁液に投入した。CuI(57.16mg,0.30mmol;0.40当量)を加えた。反応混合物を撹拌し、160℃で1時間マイクロ波(MW)を照射した。反応混合物を乾燥状態まで濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(勾配:0→10%のMeOHのDCM溶液)で精製して、白色粉末として4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]フロ[2,3-d]ピリミジン(11mg,4%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.27(s,1H);8.49(s,1H);7.95(d,J=2.42Hz,1H);7.84(s,3H);7.31(d,J=2.42Hz,1H);5.25(m,1H);5.08(s,2H);2.90(m,1H);2.77(m,1H);2.10(m,2H);1.25(d,J=6.60Hz,3H).
【0443】
実施例118:4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
実施例117の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン(実施例117工程A)(150mg;0.56mmol;1.00当量)、4-クロロ-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(100mg;0.56mmol;1.00当量)、及びCuI(5.36mg;0.028mmol;0.05当量)をACN(10mL)に加えたものを出発材料として化合物を調製した。残渣をカラムクロマトグラフィー(0→10%のMeOHのDCM溶液)で精製し、次に、DMF及びACNで研和して、オフホワイト色粉末として4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(46.00mg,18%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.28(s,1H);8.68(s,1H);8.04(d,J=7.70Hz,1H);7.96(s,1H);7.91(s,1H);7.84(d,J=7.70Hz,1H);5.25-5.35(m,1H);5.09(s,2H);2.95(m,1H);2.85(m,1H);2.37(s,3H);2.05(m,2H);1.27(d,J=6.49Hz,3H).mp=179-222℃.
【0444】
実施例119及び120:(+)4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン及び(-)4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(実施例118)(150mg)のエナンチオマーをキラルLC-MS(カラム:Chiralpak IC、250×20mm×5μm;移動相:95%ヘプタン/5%エタノール;流速:18mL/分;T°カラム:25℃)で分離して、
オフホワイト色粉末として(-)4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(45.00mg)(1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.28(s,1H);8.68(s,1H);8.04(dd,J=7.81Hz,J=1.32Hz,1H);7.97(s,1H);7.91(d,J=1.21Hz,1H);7.84(d,J=7.70Hz,1H);5.29(m,1H);5.09(s,2H);2.92(m,1H);2.81(m,1H);2.37(s,3H);2.07(m,2H);1.27(d,J=6.60Hz,3H);αD=-152°(0.47%,DMSO,27℃).ee=100.0%)と、
白色粉末として(+)4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-7-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(50.00mg)(1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.28(s,1H);8.68(s,1H);8.04(dd,J=7.81Hz,J=1.32Hz,1H);7.97(s,1H);7.91(d,J=1.21Hz,1H);7.84(d,J=7.81Hz,1H);5.29(m,1H);5.09(s,2H);2.92(d,J=4.62Hz,1H);2.81(m,1H);2.37(s,3H);2.06(m,2H);1.26(d,J=6.60Hz,3H).αD=+147°(0.37%,DMSO,28℃).ee=99.5%)とを得た。
【0445】
実施例121:4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]チエノ[3,2-d]ピリミジン
実施例117の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン(実施例117工程A)(100.00mg;0.43mmol;1.00当量)、4-クロロ-チエノ[3,2-d]ピリミジン(88.99mg;0.52mmol;1.20当量)、及びCuI(33.11mg;0.17mmol;0.40当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣を分取LC-MS(カラム:Kinetex XB-C18、30×150mm、5μm(phenomenex);流速:42mL/分;溶離:H2Oと共に0.1%HCOOH/ACN+0.1%HCOOH;勾配:20分かけて30→45%ACN+0.1%HCOOH)で精製して、オフホワイト粉末として4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]チエノ[3,2-d]ピリミジン(10.00mg,6%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.28(s,1H);8.65(s,1H);8.27(d,J=5.50Hz,1H);8.03(dd,J=7.76Hz,J=1.38Hz,1H);7.97(s,1H);7.84(d,J=7.70Hz,1H);7.45(d,J=5.61Hz,1H);5.31(m,1H);5.09(s,2H);2.96(m,1H);2.85(m,1H);2.08(m,2H);1.27(d,J=6.71Hz,3H).
【0446】
実施例122:4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン
実施例117の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-ピリダジン(実施例117工程A)(100.00mg;0.43mmol;1.00当量)、4-クロロ-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾチオフェノ[3,2-d]ピリミジン(126.97mg;0.57mmol;1.30当量)(実施例91工程B)、及びCuI(33.11mg;0.17mmol;0.40当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣を分取LC-MS(カラム:Kinetex XB-C18、30×150mm、5μm(phenomenex);流速:42mL/分;溶離:H2Oと共に0.1%HCOOH/ACN+0.1%HCOOH;勾配:12分かけて40→55%ACN+0.1%HCOOH)で精製して、橙色粉末として4-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-6,7,8,9-テトラヒドロベンゾ-チオフェノ[3,2-d]ピリミジン(38.00mg,20%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.26(s,1H);8.61(s,1H);8.01(dd,J=7.87Hz,J=1.27Hz,1H);7.96(s,1H);7.83(d,J=7.81Hz,1H);5.29(m,1H);5.08(s,2H);2.77-3.32(m,4H);2.71(m,2H);2.05(m,2H);1.76-1.94(m,4H);1.25(d,J=6.60Hz,3H).mp=100-146℃.
【0447】
実施例123:7-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン
実施例117の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、3-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-6-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロピリダジン(実施例117工程A)(100.00mg;0.43mmol;1.00当量)、7-クロロ-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン(141.93mg;0.43mmol;1.50当量)、及びCuI(33.11mg;0.17mmol;0.40当量)を出発材料として化合物を調製した。残渣を分取LC-MS(カラム:Kinetex XB-C18、30×150mm、5μm(phenomenex);流速:42mL/分;溶離:H2O共に0.1%HCOOH/ACN+0.1%HCOOH;勾配:20分かけて30→45%ACN+0.1%HCOOH)で精製して、オフホワイト色粉末として7-[6-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-2-イル]-2-メチルスルファニル-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン(17.00mg,10%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ9.28(s,1H);8.64(s,1H);7.95(s,1H);7.91(m,1H);7.86(m,1H);5.23(m,1H);5.08(s,2H);2.96(m,1H);2.83(s,3H);2.80(m,1H);2.05(m,2H);1.26(d,J=6.71Hz,3H).
【0448】
実施例124及び実施例125:[2-メトキシ-4-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸(異性体1)及び[2-メトキシ-4-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸(異性体2)
[2-メトキシ-4-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸(実施例55)(133mg)のエナンチオマーをキラルLC-MS(カラム:Chiralpak IC、250×20mm×5μm;移動相:75%ヘプタン/25%エタノール;流速:18mL/分;T°カラム:25℃)で分離して、
オフホワイト色粉末として[2-メトキシ-4-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸(異性体1)(34.00mg)(1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.70(s,1H);8.63(dd,J=8.8Hz,J=0.8Hz,1H);7.75(s,2H);7.64(d,J=7.6Hz,1H);7.50(s,1H);7.45(d,J=8.8Hz,1H);7.38(dd,J=7.6Hz,J=1.2Hz,1H);7.31(d,J=7.2Hz,1H);5.26(m,1H);3.93(s,3H);3.85(s,3H);2.90(m,1H);2.78(m,1H);2.10(m,2H);1.30(d,J=6.4Hz).Rt:25.4分(カラム:Chiralpak IC、250×4.6mm×5μm;移動相:75%ヘプタン/25%エタノール;流速:0.5mL/分;T°カラム:25℃),ee=100%)と、
白色粉末として[2-メトキシ-4-[2-(8-メトキシキナゾリン-4-イル)-3-メチル-4,5-ジヒドロ-3H-ピリダジン-6-イル]フェニル]ボロン酸(異性体2)(34.00mg)(1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ8.70(s,1H);8.63(dd,J=8.8Hz,J=0.8Hz,1H);7.75(s,2H);7.64(d,J=7.6Hz,1H);7.50(s,1H);7.45(d,J=8.8Hz,1H);7.38(dd,J=7.6Hz,J=1.2Hz,1H);7.31(d,J=7.2Hz,1H);5.26(m,1H);3.93(s,3H);3.85(s,3H);2.90(m,1H);2.78(m,1H);2.10(m,2H);1.30(d,J=6.4Hz).Rt:42.5分(カラム:Chiralpak IC、250×4.6mm×5μm;移動相:75%ヘプタン/25%エタノール;流速:0.5mL/分;T°カラム:25℃),ee=100%)とを得た。
【0449】
実施例126:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-(メトキシメチル)-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
工程A:7-(メトキシメチル)-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン
4,4-ジ-tert-ブチル-2,2-ジピリジル(6.01mg;0.02mmol;0.03当量)及びジクロロ(ジメトキシエタン)ニッケル(4.92mg;0.02mmol;0.03当量)を、乾燥させた容量2~5mLのMWリアクターに秤りとった。テトラヒドロフラン(1.50mL)を加え、混合物を薄緑色溶液になるまで短時間加熱した。次に、溶媒を真空下で除去して、淡いエバーグリーン色の配位ニッケル錯体を得た。7-ブロモ-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(195.00mg;0.75mmol;1.00当量)、カリウムメトキシ-メチルトリフルオロボラート(136.16mg;0.90mmol;1.20当量)、(4,4’-ジ-t-ブチル-2,2’-ビピリジン)ビス[3,5-ジフルオロ-2-[5-トリフルオロメチル-2-ピリジニル-κN)フェニル-κC]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスファート(33.51mg;0.03mmol;0.04当量)、及びリン酸水素二カリウム(390.15mg;2.24mmol;3.00当量)を順次加えた。管を密閉し、引き続き、アルゴン置換を4回行った。1,4-ジオキサン(15.00ml)及びN,N-ジメチルアセトアミド(3.00ml)を不活性雰囲気下で加えた。得られた混合物をPhotoredox box 34W青色LEDランプにおいて24時間撹拌した。反応混合物をセライトプラグでろ過し、DCM及びEtOAcで洗浄した。得られた溶液を濃縮した。粗製残渣をクロマトグラフィー(シクロヘキサン/AcOEt=90/10)で精製して、オフホワイト色固体として7-(メトキシメチル)-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(35mg,20%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ9.02(d,J=1.2Hz,1H);8.26(d,J=0.8Hz,1H);4.69(s,2H);3.36(d,J=1.2Hz,3H);2.75(d,J=1.2Hz,3H)
【0450】
工程B:N-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-(メトキシメチル)-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
実施例3の工程Bで詳述したのと同じ手順を用いて、7-(メトキシメチル)-4-メチルスルファニル-チエノ[3,2-d]ピリミジン(実施例126工程A)(35.00mg;0.15mmol;1.00当量)、メチルヒドラジン(0.20mL;3.76mmol;24.31当量)、及び1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-カルバルデヒド(30.05mg;0.19mmol;1.20当量)をエタノール(1.75mL)に加えたものを出発材料として化合物を調製して、オフホワイト色粉末としてN-[(E)-(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)メチレンアミノ]-7-(メトキシメチル)-N-メチル-チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(41mg;68.5%)を得た。1H NMR(DMSO-d6,300MHz)δ9.34(s,1H);8.70(s,1H);8.25(s,1H);8.21(s,1H);7.98(d,J=8.0Hz,1H);7.92(s,1H);7.86(d,J=8.0Hz,1H);5.08(s,2H);4.67(s,2H);3.81(s,3H);3.88(s,3H).
【0451】
アッセイ
細胞に基づくTEAD-GAL4トランス活性化アッセイに対する化合物の効果
YAP-TEAD相互作用阻害剤を同定するために、全長TEAD1配列、全長YAP変異体(S127A、S397A)、及びルシフェラーゼ遺伝子レポーターを含むプラスミドを用いてHEK293細胞株(HEK293 GripTiteTM293MSR(Invitrogen R795-07))に対して一過性トランス活性化アッセイを行った。SV40プロモーターがCMVプロモーターに置換されたpSG5骨格プラスミドにすべての発現コンストラクトを導入した。Gal4 DNA結合ドメイン(AA1-148)と融合した全長ヒトTEAD1 cDNAをpSG5_CMVにクローニングしてTEAD1(FL)_hum_pSG5Gal4_CMVを作製することにより、TEAD1コンストラクトを得た。また、全長YAP変異体(S127A、S397A)をpSG5_CMVにクローニングしてYAP(FL)_hum_pSG5_mutS127A_S397A_CMVを作製した。レポータープラスミドGAL4(5xRE)_TK(-105/+56)_pGL3-Basicは、pGL3-Basicベクターに挿入されたチミジンキナーゼ(TK)プロモーター(-105/+56)の上流にGAL4応答配列(5’-TCGGAGGACAGTACTCC-3’)を5コピー含んでいる。また、YAP-TEAD相互作用の遮断における本発明の化合物の選択性を評価するために、カウンタースクリーニングタンパク質-タンパク質相互作用トランス活性化アッセイを確立した。手短に言うと、他の2種類の発現プラスミド、すなわち、Gal4と融合したP53(AA72-390)を発現するpBD-P53、及びSV40大型T抗原(AA84-708、AgT)を発現するpAD-SV40Tを作製した。8%CO2の加湿雰囲気下、37℃で、4.5g/LのD-グルコース、10%高不活化(HI)ウシ胎児血清、1%Glutamax、1%非必須アミノ酸、及び1%ピルビン酸ナトリウム、及び0.5%ペニシリン/ストレプトマイシンを含むDMEM培地を用いてHEK293細胞を5×104細胞/ウェルで96ウェルプレート(アッセイプレート)に播種した。24時間後、トランスフェクション試薬としてJet-PEI(101B-010 Polyplus Transfection)を用い、製造者の指示(N/P=10)に従い、YAP/TEAD比=10(1ウェルあたり:50ngのYAP(FL)、5ngのTEAD(FL)、及び50ngのレポータープラスミド)で遺伝子導入を行った。細胞遺伝子導入から6時間後、プレート(「アッセイプレート」)を1ウェルあたり100μlのPBSで洗浄し、DMEM(4.5g/LのD-グルコース、フェノールレッド不含、0.3%BSA、1%Glutamax、1%NEAA、1%ピルビン酸ナトリウム)中の片対数で0.1μMから30μMの化合物又は対照として0.5%DMSOで細胞を処理した。24時間後、製造者の指示に従って100μlのSteady GloTMルシフェラーゼアッセイシステム(Promega E2550)を加えてからルシフェラーゼ活性を決定した。Envision装置を用いて発光を読み取ることで、細胞抽出物中のルシフェラーゼ活性を測定した。
【0452】
3パラメータ曲線適合式を用いて濃度反応曲線をフィッティングし、ルシフェラーゼ活性が50%阻害された濃度を決定することで、細胞応答を決定した。
【0453】
【0454】
【0455】
悪性中皮腫腫瘍細胞増殖の阻害
NF2変異を有するNCI-H2052中皮腫細胞株でYAP-TEAD相互作用阻害剤の腫瘍細胞増殖阻害活性を評価した。この細胞株は、その変異状態と、YAP、TAZ、又はTEAD1-4に対するsiRNAが細胞増殖を阻害する能力とに基づいて選択された。また、コンフルエント状態でのYAPの核内移行も考慮した。これらの観察に基づき、YAPが明らかに核内にあり、siRNAを用いて細胞増殖の阻害が観察される数種の「YAP依存性細胞」(NCI-H2052、SKOV-3、ACHN、A549)と、YAPが優先的に細胞質に局在し、siRNAを用いて細胞増殖の阻害が観察されない「YAP非依存性細胞」(SW620、Met-5a)とに分類することができた。透明な平底TC処理イメージングプレートを有する96ウェル黒色プレート(Falcon#353219)において血清を含む通常の培地(細胞株ごとにATCCから提案されているような培地)に10000細胞/ウェルで播種した。翌日、この培地を1%血清を含む飢餓培地と交換した。飢餓培地で1日増殖させた後、細胞を化合物と共にインキュベートした。開始濃度は30μMとし、0.1μMまでDMSO及び培地で段階希釈して、最終DMSO濃度を0.5%にした。次いで、細胞を3日間増殖させてから、EdU(Invitrogen、Molecular Probe)を最終濃度10μMで各ウェルに加え、細胞をインキュベーターに戻してさらに24時間置いた。飢餓培地を除去し、Hoechst色素を含む4%PFA100μlを各ウェルに加えて細胞を固定した。次いで、プレートを室温で15分間インキュベートし、PBSで2回洗浄し、0.3%BSAを含むトリトン100を1ウェルあたり100μl加えて細胞を透過処理した。20分後、細胞をPBSで洗浄し、製造者の指示に従ってEdU検出を行った。ImageXpress Microを用いて画像を取得し、MetaXpressソフトウェア(Molecular Device)を用いて分析した。
【0456】
結果は、0.5%DMSO処理のみで得られた細胞増殖値に対する阻害率(%)として表した。3パラメータ曲線適合式を用いて濃度反応曲線をフィッティングし、細胞増殖が50%~100%阻害された濃度を決定することで、細胞応答を決定した。
【0457】
化合物(実施例(Ex)1、5、20、42、75、118)は、NCI-H2052中皮腫細胞増殖(NF2変異細胞株;
図1(×))を阻害したが、
図1(■)の「YAP非依存性細胞株」であるMet5A細胞株には何ら効果を示さなかった。さらに、本発明の化合物は、他の中皮腫及び非小細胞肺癌細胞の増殖を阻害した(データは示さず)。
【0458】
参考文献
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