(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】品物関連性の決定
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240205BHJP
G16Y 10/45 20200101ALI20240205BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
G16Y10/45
(21)【出願番号】P 2021525367
(86)(22)【出願日】2019-07-16
(86)【国際出願番号】 EP2019069065
(87)【国際公開番号】W WO2020016204
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2021-03-15
【審判番号】
【審判請求日】2023-06-06
(32)【優先日】2018-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】521022646
【氏名又は名称】ストレベルセ オサケ ユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘイノネン、ベイヨ
(72)【発明者】
【氏名】サイッコ、ミッコ
【合議体】
【審判長】渡邊 聡
【審判官】古川 哲也
【審判官】相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-190127(JP,A)
【文献】特開2002-15231(JP,A)
【文献】特開2013-228826(JP,A)
【文献】国際公開第2016/016934(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108261766(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
G16Y10/45
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子取引プラットフォームにおけるユーザ(101)のユーザ行動履歴(211)および前記ユーザ行動履歴によって示される品物の属性情報に基づいて、ユーザ属性プロファイルベクトル(212)であって、前記ユーザ属性プロファイルベクトル(212)
が、前記ユーザに関連する品物に適用可能な複数の第1の指標(226)と、前記第1の指標のそれぞれに対する複数の第1
の属性値
(213)とを含み、
前記第1の指標および前記第1
の属性値
が、前記ユーザ行動履歴の特性を記述する
、ユーザ属性プロファイルベクトル(212)を計算し、
前記品物の品物属性ベクトルであって、
前記品物に適用可能な複数の第2の指標(226)と、前記第2の指標のそれぞれに対する複数の第2
の属性値
(225)とを含み、
前記第2の指標および前記第2
の属性値
が、前記品物の特性を記述する、品物の品物属性ベクトルを取得し、
前記第1の指標と前記第2の指標とを関連付け可能な指標を選択し、
前記第1の指標のうちの選択された指標に対応する前記第1の属性値と、前記第2の指標のうちの選択された指標に対応する前記第2の属性値とを比較し、
前記比較に基づいて、類似度スコアを計算し、
各品物の前記類似度スコアを用いて、複数の品物から品物のサブセットであって、選択される前記品物のサブセットは、前記複数の品物より少ない品物数を含む、品物のサブセットを選択し、
クライアント装置(100)に、選択された前記品物のサブセットを示すデータを送信するように、構成される、
演算機器(200)。
【請求項2】
各品物の少なくとも前記類似度スコアを用いて、選択された前記品物のサブセットの順序を処理するように、さらに構成される、
請求項1記載の演算機器。
【請求項3】
処理された前記品物のサブセットの順序を示すデータを前記クライアント装置(100)に送信するように、さらに構成される、
請求項2記載の演算機器。
【請求項4】
各類似度スコアを前記クライアント装置に送信するよう、さらに構成される、
請求項1~3のいずれか1項に記載の演算機器。
【請求項5】
前記品物属性ベクトルは、
対応する属性が前記品物に対して真であることを示す論理値の真、および
対応する属性が前記品物に対して偽であることを示す論理値の偽
を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の演算機器。
【請求項6】
前記ユーザ属性プロファイルベクトルにおける各属性値は、0~1の範囲である、
請求項1~5のいずれか1項に記載の演算機器。
【請求項7】
電子取引プラットフォームにおけるユーザ(101)のユーザ行動履歴(211)および前記ユーザ行動履歴によって示される品物の属性情報に基づいて、ユーザ属性プロファイルベクトル(212)であって、前記ユーザ属性プロファイルベクトル(212)は、複数の第1の属性値を含み、複数の前記第1の属性値は、前記ユーザ行動履歴の特性を記述するユーザ属性プロファイルベクトル(212)を計算し、
前記品物の品物属性ベクトルであって、複数の第2の属性値、および前記品物に適用可能である属性の示度を含み、複数の前記第2の属性値は、前記品物の特性を記述する、品物の品物属性ベクトルを取得し、
複数の前記第1の属性値および複数の前記第2の属性値において、前記品物に適用可能である、対応する属性値を比較し、
前記比較に基づいて、類似度スコアを計算し、
各品物の前記類似度スコアを用いて、複数の品物から品物のサブセットであって、選択される前記品物のサブセットは、前記複数の品物より少ない品物数を含む、品物のサブセットを選択し、
クライアント装置(100)に、選択された前記品物のサブセットを示すデータを送信するように、構成される、演算機器(200)であって、
前記演算機器は、
前記複数の品物をグループ化および/または分類するための品物ツリーに配置される、前記品物の位置、および前記ユーザによって以前に購入された品物の位置に基づいて、前記複数の品物における各品物の順序スコアを計算し、
各品物の前記順序スコア、および各品物の前記類似度スコアを用いて、前記複数の品物を順序決めするように、さらに構成される
、
演算機器。
【請求項8】
前記ユーザ属性プロファイルベクトルを前記ユーザのユーザプロファイル(210)に保存するように、さらに構成される、
請求項1~7のいずれか1項に記載の演算機器。
【請求項9】
各類似度スコアを前記ユーザプロファイルに保存するようにさらに構成される、
請求項8記載の演算機器。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の演算機器と、
クライアント装置(100)であって、
前記演算機器(200)から品物のサブセットを示すデータを受信し、
前記演算機器から受信される前記データに応じて、少なくとも1つの品物ビュー(1301)であって、前記少なくとも1つの品物ビューにおける各品物ビューが品物の名称(1303)を含む、少なくとも1つの品物ビュー(1301)をユーザ(101)に表示するように構成される
クライアント装置(100)と
を備える、システム。
【請求項11】
前記データの受信の前に、フィルタリング条件を前記演算機器(200)に送信するようにさらに構成され、前記品物のサブセットは、計算される前記類似度スコアおよび前記フィルタリング条件に基づいて、前記複数の品物から選択される、
請求項10記載のシステム。
【請求項12】
前記演算機器から前記品物のサブセットの順序を受信し、
受信した前記順序に応じて、前記少なくとも1つの品物ビューを表示するように、さらに構成される、
請求項10または11のシステム。
【請求項13】
計算された前記類似度スコアを前記演算機器から受信し、
表示される類似度スコア(1306)を前記少なくとも1つの品物ビューに表示するように、さらに構成され、
表示される前記類似度スコアは、計算される前記類似度スコアと関連付けられる、
請求項10~12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
属性(1305)を前記少なくとも1つの品物ビューに表示するように、さらに構成され、
前記属性は、前記品物ビューに表示される品物の前記品物属性ベクトルに関連付けられる、
請求項10~13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
演算機器によって、電子取引プラットフォームにおけるユーザのユーザ行動履歴および前記ユーザ行動履歴によって示される品物の属性情報に基づいて、ユーザ属性プロファイルベクトルであって、前記ユーザ属性プロファイルベクトル
が、
前記ユーザに関連する品物に適用可能な複数の第1の指標と、前記第1の指標のそれぞれに対する複数の第1
の属性値を含み、
前記第1の指標および前記第1
の属性値
が、前記ユーザ行動履歴の特性を記述する、ユーザ属性プロファイルベクトルを計算し、
演算機器によって、品物の品物属性ベクトルであって、
前記品物に適用可能な複数の第2の指標と、前記第2の指標のそれぞれに対する複数の第2
の属性値
とを含み、
前記第2の指標および前記第2
の属性値
が、前記品物の特性を記述する、品物属性ベクトルを取得し、
演算機器によって、前記第1の指標と前記第2の指標とを関連付け可能な指標を選択し、
演算機器によって、
前記第1の指標のうちの選択された指標に対応する前記第1の属性値と、前記第2の指標のうちの選択された指標に対応する前記第2の属性値とを比較し、
演算機器によって、前記比較に基づいて、類似度スコアを計算し、
演算機器によって、各品物の前記類似度スコアを用いて、複数の品物から品物のサブセットであって、選択される前記品物のサブセットは、前記複数の品物より少ない品物数を含む、品物のサブセットを選択し、
演算機器によって、クライアント装置(100)に、選択された前記品物のサブセットを示すデータを送信する
ことを含む、方法。
【請求項16】
演算機器およびクライアント装置を備えるシステムにおいて、
クライアント装置によって、請求項15記載の方法によって取得される演算機器から品物のサブセットを示すデータを受信し、
クライアント装置によって、前記演算機器から受信した前記データに応じて、少なくとも1つの品物ビューをユーザに表示する
ことを含む方法であって、
前記少なくとも1つの品物ビューにおける各品物ビューは、品物の名称を含む、
方法。
【請求項17】
コンピュータ上で実行されると、請求項15の方法を演算機器によって行うか、または請求項16記載の方法を
システムによって行うように構成される、プログラムコードを含むコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子機器および演算機器に、より具体的には、ユーザに対する品物関連性を決定するためのクライアント装置および演算機器に関連し、さらに、本開示は、対応する方法およびコンピュータプログラムに関連する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、電子取引プラットフォーム上で品物のユーザへの関連性を決定することには、様々な利用法がある。電子取引プラットフォームは、数千または数十万の品物を含み得る。単一の品物のカテゴリでも、数千の品物を含むことがあり、これによって、ユーザが正しい品物を見つけることが、困難かつ時間のかかるものになる可能性がある。さらに、ユーザが電子取引プラットフォームにアクセスために用いる装置の種類に関わらず、その装置の表示領域は、限られたものとなり得る。これによって、ユーザに一度に表示できる品物の数が制限され得る。これらの要因は、モバイル機器に関して特に重大となり得る。さらに、電子取引プラットフォームと相互作用するためのユーザインターフェースは、限定され得る。電子取引プラットフォームが大量の品物を含む場合、ユーザは、これらの制限と煩悶しながら、多数の関連のない品物に目を通すことを要求され得る。様々な品物のユーザへの関連性が判定され得ると、この情報は、たとえば、クライアント装置の限られた表示領域をより効率的に活用するために使用され得る。
【0003】
特許文献1は、候補となる品物の連係リストを決定する方法および機器を開示している。方法は、各非ノミナル属性および各ノミナル属性に関する第1の品物の値と第2品物の値との類似度スコアを計算する。類似度スコアに基づいて、第1の品物に類似する、候補となる品物の連係リストが作成され得る。
【0004】
特許文献2は、推奨されるメディアコンテンツを特定する方法を開示している。方法は、ユーザが利用可能であるそれぞれのメディアコンテンツアイテムのメディアコンテンツアイテムトークンにアクセスし、ユーザに関連するユーザプレファレンストークンにアクセスし、ユーザプレファレンストークンをメディアコンテンツアイテムトークンと比較し、前述の比較に基づいて、推奨されるメディアコンテンツアイテムを特定することを含む。
【0005】
特許文献3は、品物の一群の、ユーザの興味への類似性を評価するシステムおよび方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許出願公開第2013/0198022号明細書
【文献】英国特許第2548336号明細書
【文献】米国特許出願公開第2017/0337612号明細書
【発明の概要】
【0007】
この要約は、本明細書中、以下においてさらに説明される、単純化された一揃えの概念を導入するために提供される。この要約は、請求項の主題のすべての重要な特徴またはすべての本質的特徴を特定することを意図せず、請求項の主題の範囲を限定するために使用されることも意図しない。
【0008】
品物のユーザへの関連性を決定するための演算機器を提供することが目的である。その目的は、独立請求項の特徴によって達成される。従属請求項、本明細書および図面にさらなる実施形態が提供される。
【0009】
第1の態様によると、演算機器は、ユーザのユーザ行動履歴に基づいて、ユーザ属性プロファイルベクトルであって、ユーザ属性プロファイルベクトルは、第1の複数の属性値を含み、第1の複数の属性値は、ユーザ行動履歴の特性を記述するユーザ属性プロファイルベクトルを計算し、品物の品物属性ベクトルであって、第2の複数の属性値、および品物に適用可能である属性の示度を含み、第2の複数の属性値は、品物の特性を記述する、品物の品物属性ベクトルを取得し、第1の複数の属性値および第2の複数の属性値において、品物に適用可能である、対応する属性値を比較し、比較に基づいて、類似度スコアを計算し、各品物の類似度スコアを用いて、複数の品物から品物のサブセットを選択するように、構成される。これらの構成により、演算機器は、たとえば、製品がユーザに以下に関連するかを決定することができる。演算機器またはクライアント装置は、この関連情報を、たとえば、ユーザに関連製品を表示するために、使用してもよい。品物属性ベクトルは、専門的に、品物の特性、たとえば、品物は何の成分を含むのか、を示し、ユーザ属性プロファイルベクトルは、ユーザの行動履歴に基づいて、ユーザがどの特性を好むかを反映し得る。データの処理は、技術的データ、たとえば類似度スコアを生成する技術手段を用いて行われ得る。
【0010】
第1の態様の一実施形態では、演算機器は、選択された品物のサブセットをクライアント装置に示すデータを送信するようにさらに構成される。
【0011】
第1の態様のさらなる実施形態では、演算機器は、各品物の少なくとも類似度スコアを用いて、選択された品物のサブセットの順序を処理するように、さらに構成される。これらの構成により、演算機器は、たとえば、クライアント装置が、より関連性の高い品物をユーザに最初に表示することを可能にし得る。
【0012】
第1の態様のさらなる実施形態では、演算機器は、選択された品物のサブセットの処理された順序を示すデータをクライアント装置に送信するように、さらに構成される。これらの構成により、演算機器は、たとえば、クライアント装置が、たとえば、ユーザに最も関連のある品物が最初に表示されるように、その順序に応じて複数の品物を表示することを可能にし得る。したがって、クライアント装置の限られている可能性のある表示領域が、効率的に利用される。
【0013】
第1の態様のさらなる実施形態では、演算機器は、各類似度スコアをクライアント装置に送信するように、さらに構成される。これらの構成により、演算機器は、たとえば、品物に関する追加の情報をクライアント装置に提供し得る。したがって、クライアント装置は、たとえば、類似度スコアなど、品物に関する追加の情報をユーザに提供し得る。
【0014】
第1の態様のさらなる実施形態では、品物属性ベクトルは、対応する属性が品物に対して真であることを示す論理値の真、および対応する属性が品物に対して偽であることを示す論理値の偽を含む。これらの構成により、属性値は、少量のデータを使用して演算機器に保存され得る。たとえば、各属性値は、単一ビットで示されてもよい。
【0015】
第1の態様のさらなる実施形態では、ユーザ属性プロファイルベクトルにおける各属性値は、0~1の範囲である。これらの構成により、ユーザ属性プロファイルベクトル中の属性値が同一スケール上に表されるため、類似度スコアの計算が、演算機器上で単純な方法で実施され得る。
【0016】
第1の態様のさらなる実施形態では、演算機器は、品物ツリーにおける、品物の位置、およびユーザによって以前に購入された品物の位置に基づいて、複数の品物の各品物の順序スコアを計算し、各品物の順序スコア、および各品物の類似度スコアを用いて、複数の品物を順序決めするように、さらに構成される。これらの構成により、演算機器は、たとえば、品物の属性に加えて、ユーザの行動履歴を品物の順序決めにおいて考慮し得る。
【0017】
第1の態様のさらなる実施形態では、演算機器は、ユーザ属性プロファイルベクトルをユーザのユーザプロファイルに保存するように、さらに構成される。これらの構成により、演算機器は、ユーザ属性プロファイルベクトルが必要とされるたびに、ユーザ属性プロファイルベクトルを再計算する必要がない。これにより、たとえば、演算資源が節約され、エネルギー消費が低下されてもよい。
【0018】
第1の態様のさらなる実施形態では、演算機器は、各類似度スコアをユーザプロファイルに保存するように、さらに構成される。これらの構成により、演算機器は、類似度スコアが必要とされるたびに、類似度スコアを再計算する必要がない。これにより、たとえば、演算資源が節約され、エネルギー消費が低下されてもよい。
【0019】
第2の態様によると、クライアント装置は、演算機器から品物のサブセットを示すデータを受信し、演算機器から受信されたデータに応じて、少なくとも1つの品物ビューをユーザに表示するように構成され、少なくとも1つの品物ビューの各品物ビューは、品物の名称を含み、品物のサブセットは、複数の品物の各品物の計算された類似度スコアに基づいて、複数の品物から選択され、計算される類似度スコアは、ユーザ属性プロファイルベクトルに含まれる第1の複数の属性値における、品物に適用可能である、対応する属性値と、品物属性ベクトルに含まれる第2の複数の属性値における、品物に適用可能である、対応する属性値とを比較することによって取得される。これらの構成により、クライアント装置は、たとえば、関連する製品がユーザに最初に表示されるように、クライアント装置の、限定される可能性の高い表示領域を効率的に活用し得る。さらに、ユーザは、関連する製品をより容易かつより迅速に見つけてもよいため、電力消費およびクライアント装置の送受信データ量が減少してもよい。
【0020】
第2の態様の実施形態では、クライアント装置は、データの受信の前に、フィルタリング条件を演算機器に送信するように、さらに構成され、品物のサブセットは、計算される類似度スコアおよびフィルタリング条件に基づいて、複数の品物から選択される。
【0021】
第2の態様のさらなる実施形態では、クライアント装置は、演算機器から品物のサブセットの順序を受信し、受信した順序に応じて、少なくとも1つの品物ビューを表示するように、さらに構成される。
【0022】
第2の態様のさらなる実施形態では、クライアント装置は、計算された類似度スコアを演算機器から受信し、表示される類似度スコアを少なくとも1つの品物ビューに表示するように、さらに構成され、表示される類似度スコアは、計算される類似度スコアと関連付けられる。これらの構成により、クライアント装置は、たとえば、品物に関する追加の情報をユーザに提供し得る。
【0023】
第2の態様のさらなる実施形態では、クライアント装置は、属性を少なくとも1つの品物ビューに表示するように、さらに構成され、属性は、品物ビューに表示される品物の品物属性ベクトルに関連付けられる。これらの構成により、クライアント装置は、たとえば、品物に関する追加の情報をユーザに提供し得る。
【0024】
第3の態様によると、方法は、演算機器によって、ユーザのユーザ行動履歴に基づいて、ユーザ属性プロファイルベクトルであって、ユーザ属性プロファイルベクトルは、第1の複数の属性値を含み、第1の複数の属性値は、ユーザ行動履歴の特性を記述する、ユーザ属性プロファイルベクトルを計算し、演算機器によって、品物の品物属性ベクトルであって、第2の複数の属性値、および品物に適用可能である属性の示度を含み、第2の複数の属性値は、品物の特性を記述する、品物属性ベクトルを取得し、演算機器によって、第1の複数の属性値および第2の複数の属性値において、品物に適用可能である、対応する属性値を比較し、演算機器によって、比較に基づいて、類似度スコアを計算し、演算機器によって、各品物の類似度スコアを用いて、複数の品物から品物のサブセットを選択することを含む。
【0025】
第4の態様によると、方法は、クライアント装置によって、演算機器から品物のサブセットを示すデータを受信し、クライアント装置によって、演算機器から受信したデータに応じて、少なくとも1つの品物ビューをユーザに表示することを含む方法であって、少なくとも1つの品物ビューにおける各品物ビューは、品物の名称を含み、品物のサブセットは、複数の品物から、複数の品物の各品物の計算された類似度スコアに基づいて選択され、計算される類似度スコアは、ユーザ属性プロファイルベクトルに含まれる第1の複数の属性値における、品物に適用可能である、対応する属性値と、品物属性ベクトルに含まれる第2の複数の属性値における、品物に適用可能である、対応する属性値とを比較することによって取得される。
【0026】
第5の態様によると、コンピュータ上で実行されると、第3または第4の態様の方法を行うように構成される、プログラムコードを含むコンピュータプログラムが提供される。
【0027】
付随する特徴の多くは、添付の図面に関連して考慮される、以下の詳細な説明を参照することによってよりよく理解されるため、より容易に認められる。
【0028】
本明細書は、以下の詳細な説明を添付の図面に照らして読むと、より良く理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】一実施形態の品物のユーザへの関連性を決定するように構成されるクライアント装置および演算機器の概略図を示す。
【
図2】一実施形態の品物関連性決定システムの概略図を示す。
【
図3】一実施形態の品物関連性計算システムの概略図を示す。
【
図4】一実施形態のユーザプロファイルの概略図を示す。
【
図5】一実施形態の品物属性ベクトルの概略図を示す。
【
図6】一実施形態の食品属性ベクトルの概略図を示す。
【
図7】一実施形態の衛生用品属性ベクトルの概略図を示す。
【
図8】別の実施形態の衛生用品属性ベクトルの概略図を示す。
【
図9】一実施形態のユーザ行動履歴の概略図を示す。
【
図10】一実施形態のユーザ属性プロファイルの概略図を示す。
【
図11】別の実施形態のユーザ属性プロファイルの概略図を示す。
【
図12】一実施形態の品物属性ベクトルとユーザ属性プロファイルベクトルとの比較の概略図を示す。
【
図13】別の実施形態の品物属性ベクトルとユーザ属性プロファイルベクトルとの比較の概略図を示す。
【
図14】一実施形態の品物表示手順のフローチャートの概略図を示す。
【
図15】一実施形態の品物表示インターフェースの概略図を示す。
【
図16】別の実施形態の品物表示インターフェースの概略図を示す。
【
図17】別の実施形態の品物表示インターフェースの概略図を示す。
【
図19】別の実施形態の品物ビューの概略図を示す。
【
図20】別の実施形態の品物ビューの概略図を示す。
【
図21】一実施形態の方法のフローチャートによる表現を示す。
【
図22】別の実施形態の方法のフローチャートによる表現を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
類似の参照符号は、添付の図面において、類似の部分を示すために使用される。
【0031】
添付の図面に関連して以下に提供する詳細な説明は、実施形態の説明として意図され、実施形態が構築または活用されてもよい唯一の形態を表すことを意図しない。しかし、同一または同等の機能および構造が、異なる実施形態によって達成されてもよい。
【0032】
図1は、クライアント装置100および演算機器200の概略図を示す。クライアント装置100は、通信チャネル103を使用して、演算機器200と通信することが可能であり、演算機器200は、通信チャネル103を使用して、クライアント装置100と通信することが可能である。いくつかの実施形態では、クライアント装置100および演算機器200は、同じ装置に実装されてもよい。そのような実施形態では、各々の装置の任意の機能は、この単一の装置に実装されてもよい。
【0033】
一実施形態によると、演算機器200は、ユーザのユーザ行動履歴に基づいて、ユーザ属性プロファイルベクトルを計算するように構成され、ユーザ属性プロファイルベクトルは、第1の複数の属性値を含んでいる。演算機器は、第2の複数の属性値、および品物に適用可能である、属性の示度を含む品物の品物属性ベクトルを取得するように構成されてもよく、第2の複数の属性値は、品物の特性を記述する。演算機器200は、第1の複数の属性値および第2の複数の属性値の、その品物に適用可能である、対応する属性値を比較するように構成されてもよい。演算機器200は、比較に基づいて、類似度スコアを計算するように構成されてもよい。演算機器200は、各品物の類似度スコアを用いて、複数の品物からサブセットを選択するように構成されてもよい。演算機器200は、選択された品物のサブセットを示すデータをクライアント装置100に送信するように構成されてもよい。
【0034】
品物のサブセットは、複数の品物全体、または複数の品物よりも少ない数の品物を含んでもよい。
【0035】
したがって、演算機器200は、ユーザのユーザ行動履歴に基づいて、ユーザ属性プロファイルベクトルを計算し、ユーザ属性プロファイルベクトルと製品の製品属性ベクトルとの間の類似度スコアを計算するように構成されてもよく、その製品に適用可能である属性のみがユーザ属性プロファイルベクトルによる計算に使用される。類似度スコアは、品物が、ユーザの以前の行動にいかに類似しているかを反映してもよい。低い類似度スコアは、高い類似度を示してもよく、またその反対であってもよい。高い類似度の品物は、ユーザに関連する品物を指してもよい。
【0036】
一実施形態によると、クライアント装置100は、品物のサブセットを示すデータを演算機器200から受信し、演算機器から受信したデータに応じて、少なくとも1つの品物ビューをユーザに表示するように構成され、少なくとも1つの品物ビューの各品物ビューは、品物の名称を含み、品物のサブセットは、複数の品物の各品物の計算された類似度スコアに基づいて、複数の品物から選択され、計算された類似度スコアは、ユーザ属性プロファイルベクトルに含まれる第1の複数の属性値における、品物に適用可能である、対応する属性値と、品物属性ベクトルに含まれる第2の複数の属性値における、品物に適用可能である、対応する属性値とを比較することによって、取得される。
【0037】
品物属性ベクトルは、品物の特性、たとえば品物が何の成分を含むのかを技術的に示し、ユーザ属性プロファイルベクトルは、ユーザの行動履歴に基づいて、ユーザがどの特性を好むかを反映し得る。データの処理は、技術的データ、たとえば類似度スコアを生成する技術手段を用いて行われ得る。その技術的データに基づいて、ユーザに関連する品物が推測され得る。
【0038】
演算機器200は、各品物の少なくとも類似度スコアを用いて、品物のサブセットの順序を処理するように、さらに構成されてもよい。演算機器は、たとえば、類似度スコアに応じて、品物を降順または昇順に順序決め/格付けし得る。たとえば、ユーザに最も関連のある品物が、処理された順序の最初であってもよい。
【0039】
演算機器200は、各品物の少なくとも類似度スコアを用いて複数の品物を処理するように、および処理された複数の品物を示すデータをクライアント装置100に送信するように構成されてもよい。
【0040】
演算機器200は、品物のサブセットの処理された順序を示すデータをクライアント装置100に送信するようにさらに構成されてもよい。データは、たとえば、順序または類似度スコアを示すリストであってもよい。代替的または付加的に、演算機器200は、品物の順序をクライアント装置200に送信することを省いてもよい。代わりに、演算機器は、たとえば、品物のサブセットを示すデータをクライアント装置100に送信してもよい。演算機器200は、品物の類似度スコアに基づいてサブセットを選択してもよい。たとえば、演算機器200は、予め設定された閾値よりも高い類似度スコアを有する品物を示してもよい。
【0041】
クライアント装置100は、順序に応じて、たとえば最も関連のある品物が最初にユーザに表示されるように複数の品物を表示してもよい。したがって、クライアント装置100の、限定される可能性の高い表示領域が、効率的に活用され得る。
【0042】
クライアント装置100および演算機器200は、
図1に図示されていないプロセッサ、トランシーバ、記憶装置、表示装置および/または他の構成要素をさらに備えてもよい。クライアント装置100は、トランシーバを使用して、たとえば演算機器200と通信してもよい。演算機器200は、トランシーバを使用して、たとえば単一または複数のクライアント装置100と通信してもよい。通信チャネル103は、たとえば、無線接続、有線接続、ネットワークノード、ネットワーク機器、またはそれらのいくつかの組み合わせを含んでもよい。通信チャネル103は、たとえば、インターネット、イーサネット、3G、4G、5G、LTE、WiFi(登録商標)、もしくは他の有線または無線接続、もしくはこれらのいくつかの組み合わせを含んでもよい。たとえば、クライアント装置100がモバイル機器である場合、通信チャネル103は、WiFi(登録商標)、インターネット接続、および複数のイーサネット接続などの無線接続を含んでもよい。クライアント装置100および演算機器200はまた、複数の通信チャネル103を同時および/または順次に利用してもよい。
【0043】
クライアント装置100は、セルラー無線システムとも呼ばれ得る、無線通信システムにおいて、または有線接続を使用する有線通信システムにおいて、通信することが可能な無線端末または移動端末のいずれかであってもよい。有線接続は、光リンクのような固定接続も含んでもよい。クライアント装置100はさらに、無線または有線の性能を有する移動電話、携帯電話、コンピュータ、デスクトップコンピュータ、コンピュータタブレットまたはラップトップコンピュータを指してもよい。
【0044】
ユーザは、ユーザインターフェース、UIを通してクライアント装置100を操作してもよい。クライアント装置100上の表示領域は限られ得るため、たとえば携帯電話の場合、またはデスクトップコンピュータであっても、UIもまた限られてもよい。たとえば、電子取引プラットフォーム上では、一度に限られた数の品物のみが、ユーザに対して表示することが可能である。したがって、ユーザに対して一度に表示することが可能な、限られた数の品物が、ユーザに関連するか、または関係がある場合、ユーザ体験(user experience)は、向上し得る。
【0045】
演算機器200は、たとえばプロセッサを使用して情報を処理し得る任意の装置であってもよく、たとえば通信チャネル103を使用してクライアント装置100または複数のクライアント装置100と通信してもよい。演算機器200は、サーバを指してもよい。演算機器200は、たとえば、1つのコンピュータまたはデータセンタのような複数のコンピュータを使用して、実現されてもよい。代替的に、1つのコンピュータまたは複数のコンピュータは、たとえば仮想化を使用して、複数の演算機器200を実現してもよく、演算機器200は、ソフトウェアで実現されてもよい。
【0046】
品物は、たとえば、ユーザが、たとえば購入するか、または閲覧することができる任意の製品であってもよい。ユーザは、たとえば、電子取引プラットフォーム上で品物を購入する、および/または閲覧してもよい。品物は、複数のカテゴリに分類されてもよく、これらのカテゴリは、たとえば、食品、動物用食品、衛生用品、清掃用品、消耗品などを含んでもよい。これらのカテゴリは、さらなるサブカテゴリに分類されてもよい。たとえば、食品は、野菜、果物、肉、乳製品、パン、飲料などに分類されてもよい。
【0047】
図2は、一実施形態のユーザに関連する品物を決定するためのシステムの概略図を示す。ユーザ101が様々な行動102を、たとえば、クライアント装置100を使用して電子取引プラットフォームにて実行すると、これらの行動102を含む行動履歴が、ユーザプロファイル210に保存され得る。行動102は、たとえば、品物の購入、品物の閲覧、品物のショッピングカートへの配置、または品物のレビューであってもよい。ユーザプロファイル210は、たとえば、演算機器200の記憶装置に保存され得る。品物情報データベース220は、また、たとえば、演算機器200の記憶装置に保存され得る。ここでは、演算機器200の記憶装置に保存され得る任意の情報/データは、また、他の何らかの方法、たとえば、外部データベースに保存されてもよい。品物情報データベース220は、たとえば、外部データ221から、または入力データ222によって取得および/または更新され得る。外部データ221は、たとえば、品物の製造元によって提供されてもよい。品物情報データベース220は、複数の品物に関する情報を含み得る、および各品物は、様々な属性と関連し得る。
【0048】
属性は、食品または消耗品などの品物の任意の特性または特徴を記述してもよい。複数の属性は、単一の品物に適用可能であってもよい。属性は、複数の品物に共通であってもよい。属性およびその属性の値は、予め決定され得る。属性のいくつかの実施形態を以下において説明する。
【0049】
演算機器200は、ユーザプロファイル210および品物情報データベース220に基づいて、様々なコンピュータ計算手順230を実行し得る。これらのコンピュータ計算手順230の出力は、品物情報データベース220内の品物がユーザ101の嗜好にどれほど適合しているか、品物がユーザ101の前の行動102にいかに類似しているか、および/または品物がユーザ101にいかに関連するかを示してもよい。コンピュータ計算手順230は、ユーザ101のユーザプロファイル210および品物情報データベース220に基づき得る。コンピュータ計算手順230に基づいて、演算機器200は、関連のある品物240を決定することができ、関連のある品物240は、クライアント装置100によってユーザ101に表示され得る。たとえば、クライアント装置100は、ユーザインターフェース、UIを使用して、関連のある品物240をユーザ101に表示し得る。一実施形態によると、コンピュータ計算手順230は、品物情報データベース220内の各品物の類似度スコア232を計算してもよく、類似度スコア232は、品物がユーザプロファイル210にどれだけ適合しているかを示し得る。類似度スコア232に基づいて、演算機器200は、たとえば品物情報データベース220内の品物を、それらの類似度スコア232に応じて格付け/順序決めすることによって、ユーザ101に対し関連する品物を決定し得る。
【0050】
図3は、一実施形態による関連度コンピュータ計算手順230の概略図を示す。ユーザプロファイル210内に保存される行動履歴221に基づいて、ユーザ属性プロファイル212は、計算され得る。たとえば、演算機器200は、ユーザ属性プロファイル212を計算するために、行動履歴211によって示される品物の品物属性ベクトル223を使用してもよい。ここでは、属性とは、品物の特性を指してもよく、数値が割り当てられ得る。たとえば、食品は、グルテンフリーであり得る。これは、その品物の「グルテンフリー」という属性に二進値1を割り当てることによって示され得る。ここでは、値1は、論理値の真を示してもよい。他方、品物がグルテンフリーでない場合、このフィールドには、値0が割り当てられ得る。ここでは、値0は、論理値の偽を示してもよい。代替的に、類似の属性は、「グルテン含有」という属性によって示されてもよい。品物には、「グルテンフリー」および「グルテン含有」という属性のうちの1つのみが必要である。これらの属性は、同じ情報を示し得るためである。品物がグルテンフリーであることを示すために、「グルテンフリー」という用語自体を保存する必要がないことは、理解されるべきである。代わりに、品物情報データベース220内の各品物の特定のフィールドが、属性「グルテンフリー」という属性を表示するために割り当てられてもよく、たとえば、フィールドの番号のみが、使用されてもよい。フィールドの番号はまた、属性識別、IDを指してもよい。ユーザ属性プロファイル212は、ユーザ101の行動履歴211に基づいて、ユーザ101に対してどの品物属性が重要であるかを示してもよい。たとえば、もしユーザ101が大量のグルテンフリーの品物を購入すると、ユーザ属性プロファイル212はこれを反映してもよい。さらに、ユーザ属性プロファイル212は、ユーザ101が、何らかの品物カテゴリにおいてのみ大量のグルテンフリーの品物を購入することを示してもよい。これもまた、考慮されてもよい。ユーザ属性プロファイル212はまた、ユーザ属性プロファイルベクトルを指してもよい。ユーザ属性プロファイルベクトル212のフィールドは、様々な属性の値を含んでもよい。ユーザ101が何も品物を購入していない場合、ユーザ101に関する他の情報、たとえばユーザ101がショッピングカートに入れた品物が、行動履歴211の代わりに使用されてもよい。一実施形態によると、行動履歴211は、ユーザ101の購入履歴を含む。
【0051】
一実施形態によると、品物情報データベース220は、複数の品物属性ベクトル223を含んでもよく、各品物属性ベクトル223は、品物の品物属性値を含む。品物属性ベクトル223は、比較操作231によって、ユーザ属性プロファイルベクトル212と比較され得る。比較操作231は、たとえば、品物属性ベクトル223が、ユーザ属性プロファイルベクトル212に対してどれだけ類似しているか、または類似していないかを示す量を計算してもよい。この数量はまた、類似度スコア232または計算された類似度スコアを指してもよい。類似度スコア232は、品物情報データベース220内の各品物に対して計算されてもよい。各品物のこの数量の値に基づいて、ユーザ101に関連する品物が決定され得る。
【0052】
別の実施形態によると、ユーザ属性プロファイルベクトル212は、計算される必要がない。代わりに、比較操作231は、類似度スコア232を計算するために、ユーザ101の行動履歴211および属性プロファイルベクトル212を直接使用してもよい。各品物の類似度スコア232は、たとえば、ユーザプロファイル210内に保存されてもよい。類似度スコア232は、たとえば、ユーザ101が、購入などの行動102を行う度に更新されてもよい。
【0053】
図4は、別の実施形態のユーザプロファイル210の概略図を示す。この実施形態では、ユーザプロファイル210は、行動履歴211に加えて、ユーザ属性プロファイル212も含む。演算機器200は、ユーザ属性プロファイルベクトル212をユーザ101のユーザプロファイル210に保存するように構成され得る。ユーザ属性プロファイル212は、ユーザプロファイル210に記憶されるため、ユーザ101に対して関連する品物が決定されるたびに、ユーザ属性プロファイル212が計算される必要はない。代わりに、ユーザ属性プロファイル212は、たとえば、ユーザ101が行動を行い、行動履歴211が更新されるたびに更新されてもよい。これによって、たとえば、ユーザ101に対して関連のある品物が決定されるよりも、ユーザ101が行動を行う頻度が少ない場合、必要とされる計算の総量が減少してもよい。代替的に、ユーザ101の他の行動、たとえば品物の閲覧がユーザ属性プロファイル212に影響を及ぼす場合、ユーザ属性プロファイル212は、ユーザ101がそのような行動を行う度に更新されてもよい。代替的または付加的に、ユーザ属性プロファイル212は、定期的に更新されてもよい。
【0054】
一実施形態によると、品物に適用可能である属性は、品物の品物属性ベクトルによって示され得る。
図5~
図8は、いくつかの説明した実施形態において、さまざまな品物に対する属性の関連性および利用を示す、品物属性ベクトルの概略図を示す。
【0055】
図5は、一実施形態の品物属性ベクトル223の概略図を示す。この実施形態では、品物属性ベクトル223は、5つの属性224を含み、各属性の値225は、0または1のいずれかとなり得る。0および1の値は、それぞれ論理値の偽および真を示してもよい。この実施形態および以下の実施形態において示される属性の数、属性の名称、および属性値は、例示的なものに過ぎない。
【0056】
一実施形態によると、品物属性ベクトル223は、対応する属性が品物に対して真である論理値の真と、対応する属性が品物に対して偽である論理値の偽とを含む。
【0057】
図6は、実施形態の食品の品物属性ベクトル223の概略図を示す。この実施形態では、品物属性ベクトル223は、7つの属性224を含み、これらの属性の値225は、属性が品物に対して真であるかどうかを示す。さらに、識別子、ID、226が各属性224に割り当てられる。
【0058】
図6に表示される食品の場合、属性224および対応する属性値225は、品物は、オーガニックであり、低ラクトースであり、ベジタリアンであること、および品物は、ラクトースフリー、ビーガン、グルテンフリーでない、または多量のたんぱく質を含まないことを示す。いくつかの実施形態では、属性224の名称は、各品物に対して保存される必要はない。代わりに、属性のID226が、意図される属性を示すために使用されてもよい。たとえば、別の表から、属性ID1は「オーガニック」の属性に対応し、属性ID2は「ラクトースフリー」の属性に対応する、などが推測されてもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、ID226は、品物属性ベクトル223にも保存される必要はない。代わりに、属性値225のみが品物属性ベクトル223に保存され、値の順序決めが、意図される属性を示し得る。属性は、たとえば、別の表に保存することができ、この単一の表は、すべての品物の品物属性ベクトルに対して、またはすべての品物のいくつかのサブセットに対して使用され得る。たとえば、
図6に表示される属性ベクトルは、[1,0,1,0,1,0,0]として保存されてもよく、別の表は、たとえば、[オーガニック、ラクトースフリー、低ラクトース、ビーガン、ベジタリアン、グルテンフリー、高タンパク質]の要素を含んでもよい。したがって、別の表に基づいて、品物属性ベクトル223の第1の要素が、「オーガニック」の属性に対応する、などが推測され得る。
【0060】
属性値が、
図6の実施形態の場合と同様に二進法である場合、ビットを品物属性ベクトル223内にグループ化することによって、ビット値が、たとえば、十進数、16進数、ASCII、またはユニコードの記号に対応付けされてもよく、その記号は、記憶装置に保存されてもよいことも理解されるべきである。
【0061】
図7は、実施形態の衛生用品の品物属性ベクトル223の概略図を示す。衛生用品は、食品とは様々な点で異なり得るため、衛生用品の品物属性ベクトル223は、食品と比較して異なる属性224を含み得る。たとえば、
図7に示すように、衛生用品の品物属性ベクトル223は、たとえば、品物が、乾燥肌もしくは敏感肌、または特定のアレルギーに適していることを示す属性を含んでもよい。食品の属性もアレルギーに関連してもよいが、衛生用品のアレルギーは、食品とは異なってもよい。同様に、異なる属性が異なる食品に対して適用可能であってもよい。ここでは、食品と衛生用品との属性の比較は、異なる品物の様々な属性および異なる属性を示すように意図される。異なる食品などの属性ごとに、著しい差異もあり得ることは理解されるべきである。
【0062】
衛生用品は、また、食品と共通の属性を有してもよい。そのような属性は、
図7に示すように、オーガニックまたはビーガンである品物であってもよい。
図6および
図7の実施形態では、当該品物に適用可能である属性のみが図示されている。すべての属性が、すべての品物に対して保存されてもよいこと、または適用可能である属性のみが、各品物に対して保存されてもよいことは、理解されるべきである。品物に対して適用可能である属性は、たとえば、品物ツリーを使用して決定されてもよい。各品物が、品物ツリーのノードの一部であってもよく、適用可能である属性は、そのノードに基づいて決定され得る。品物ツリーは、たとえば、品物をグループ化および/または分類する任意の構造であってもよい。たとえば、品物ツリーのノードは、品物のカテゴリおよびサブカテゴリに対応してもよい。品物ツリーは、また、たとえば品物の様々な用法を示してもよい。適用可能である属性は、品物ツリーのノードに基づいて決定されてもよい。たとえば、適用可能である属性のリストが、品物のカテゴリに対し、それらの属性がそのカテゴリ内のすべての品物に対して適用可能であるように決定されてもよい。ある属性が品物のカテゴリに共通である、ある成分に関連する場合、その属性は、品物のカテゴリ全体に適用可能であってもよい。いくつかの属性は、すべての品物に適用可能であってもよい。品物の用法も、また適用可能である属性を決定してもよい。たとえば、「乳含有」は、豆乳など植物由来の飲料に適用可能である属性であってもよい。それらは牛乳の代替品として使用され得るためである。
【0063】
図8は、一実施形態による、衛生用品の品物属性ベクトル223の概略図を示す。この実施形態では、衛生用品に適用可能でない属性も、品物属性ベクトル223内に表示されている。
図8の衛生用品に適用可能でない属性は、利用不可、n/a、225’という特殊値で示される。有効な値と明確に区別され得る任意の特殊値が、属性は、ある特定の品物には適用可能でないことを示すために使用されてもよい。
図8の実施形態では、0および1が有効な値として使用されるため、たとえば、-1または非数、NaNが、属性は品物に適用可能でないことを示すために使用されてもよい。これは、属性224または属性ID226は、品物属性ベクトル223に/品物属性ベクトル223とともに保存される必要がなくてもよいため、品物属性ベクトル223の保存に有用であってもよい。代わりに、属性値225、225’の順序決めは、どの属性が問題となるかを示すために使用されてもよく、その同じ順序決めが、適用可能である異なる属性を有し得る異なる品物と品物のカテゴリとの間で使用され得る。
【0064】
たとえば、品物属性ベクトル223が、適用可能である属性のみを含む場合、
図6の食品は、ベクトル[1,0,1,0,1,0,0]で、
図7の衛生用品は、ベクトル[1,0,1,0,1]で表され得る。これらのベクトルは、少なくとも部分的には異なる属性を指すため、これらのベクトルは、容易には比較可能でなくてもよい。したがって、両方のカテゴリが対応する属性を示すために、別の表が必要であってもよい。他方、品物属性ベクトル223が、適用不可能である属性も含む場合、
図6の食品は、ベクトル[1,0,1,0,1,0,0,n/a,n/a,n/a]で、
図8の衛生用品は、ベクトル[1,n/a,n/a,0,n/a,n/a,n/a,1,0,1]で表され得る。これらの表示は、同一のインデックスを使用するため、品物を比較することが可能であり、その索引と属性との対応関係は、たとえば、すべての品物および品物のカテゴリに対する単一の表に保存され得る。いくつかの実施形態では、異なる品物グループに対する異なる索引が、使用されてもよく、各品物のグループにおけるインデックスと属性との対応表が存在してもよい。
【0065】
本明細書の実施形態で説明するように、品物属性ベクトル223は、品物に適用可能である属性を様々な方法で示してもよい。たとえば、ある品物の品物属性ベクトルは、その品物に適用可能である属性の属性値のみを含んでもよい。
図7の実施形態がこの一例であってもよい。代替的または付加的に、品物属性ベクトル223は、その品物に適用可能でない属性の特殊な属性値を含んでもよい。したがって、そのような特殊値を与えられていない属性は、その品物に適用可能であってもよい。
図8の実施形態がこの一例であってもよい。これらは一例にすぎず、品物属性ベクトル223は、また、適用可能である属性値を様々な方法で示してもよい。たとえば、品物属性ベクトル223は、ある属性がその品物に適用可能であるかどうかを示し得る他のフィールドを含んでもよい。
【0066】
図9は、一実施形態のユーザ行動履歴211の概略図を示す。この実施形態では、行動履歴211は、購入を含む。他の種類の行動は、類似の方法で行動履歴211に表示されてもよい。そのような実施形態では、購入、閲覧、または再閲覧などの種類の行動も、ユーザ行動履歴211に保存されてもよい。代替的に、異なる種類の行動は、ユーザ行動履歴211内の異なる表に保存されてもよい。ユーザ101が購入した各品物に対しては、品物ID901および購入した品物の数902が、ユーザ行動履歴211に保存され得る。他の実施形態では、購入した品物のID901のみがユーザ行動履歴211に保存されてもよく、同じ品物が複数回購入されている場合、そのID901は、その品物が購入された回数だけ保存される。そのような実施形態では、購入回数902は保存される必要がなく、ユーザ行動履歴211は、品物ID901のベクトルのみを含んでもよい。また、品物に関する他の情報がユーザ行動履歴211に保存されてもよい。ユーザ行動履歴211に保存されるデータの量は、たとえば、ユーザ101、およびユーザ101が購入した品物によって変更されてもよい。
【0067】
図10は、一実施形態のユーザ属性プロファイルベクトル212の概略図を示す。この実施形態では、ユーザ属性プロファイルベクトル212は、5つの属性224、対応するID226、および属性値213を含む。これは一例にすぎず、ユーザ属性プロファイルベクトル212に保存される属性の数は、変更され得る。各属性ID226は、1つの属性224に対応する。対応するID226がユーザ属性プロファイルベクトル212に保存される場合、属性224自体は、ユーザ属性プロファイルベクトル212に保存される必要はない。以下においては、属性224は図中にて説明用に表示される。各属性ID226に対して、ユーザ属性プロファイルベクトル212は、対応する属性値213を含む。属性値213は、対応する属性がユーザ101の行動履歴211にいかに適合しているかを記述してもよい。たとえば、ある属性に対して1に近い属性値213は、ユーザがその品物属性ベクトル223がその属性に対する値1を含む品物を大量に購入したことを示してもよい。代替的に、またはこれに追加して、ユーザ101は、そのような品物に関連した他の行動を行ってもよい。したがって、属性は、ユーザ101にとって重要であることがあり、1に設定されたその属性値を含む品物を表示することは、これらの品物がユーザ101により関連があり得るため、有益であり得る。他方、0に近い属性値213は、その反対を示してもよい。当該反対は、真であってもよく、0に近い値213は、ユーザ101が1に設定されたその値を含む大量の品物を購入したこと、およびその反対のことを示してもよい。
図10の実施形態では、属性値213は、0~1の任意の値を含んでもよい。他の実施形態では、値213は、0~100のような異なる間隔で表されてもよい。
【0068】
一実施形態によると、ユーザ属性プロファイルベクトル211中の各属性値は、0~1の範囲内である。
【0069】
図11は、別の実施形態の、ユーザ属性プロファイルベクトル212の概略図を示す。この実施形態は、例示的な属性224、属性ID226、および属性値213を含むことを除けば、
図10に表示されるものに類似である。この実施形態では、高タンパク質含有量の品物であることを示す属性ID7に対応する属性の値は、0.72である。これは、ユーザ101が、高タンパク質含有量の品物に関連した、多数の行動を以前に行っていることを示してもよい。たとえば、ユーザ101は、大量のそのような品物を購入したことがあってもよい。したがって、高タンパク質含有量の品物は、ユーザ101に関連してもよく、高タンパク質含有量の品物をユーザに表示することは、有益であり得る。この範囲の反対側では、この属性値は、
図11に表示するユーザ属性プロファイル212中で0.01しかないため、ユーザ101は、ラクトースフリーの品物に関連した行動を行ったのは、わずかな回数だけであり得る。したがって、これらの品物は、ユーザ101に関連しないかもしれないため、ラクトースフリーの品物を今後ユーザ101に表示しないことは有益であり得る。
【0070】
図11の実施形態に関して提示される結論は、単一の属性の値にのみ基づいていることが理解されるべきである。ユーザ101に関連する品物を決定するために、1つよりも多くの属性を考慮することが有益であり得る。各品物に適用可能であるすべての属性を考慮することが有益であり得る。たとえば、
図11の実施形態では、ある品物が高タンパク質かつラクトースフリーの両方である場合、その品物をユーザ101に表示することはやはり有益であり得る。
【0071】
一実施形態によると、品物IDiを有する品物の品物属性ベクトルは、次のように表示することができ、
ここで、ベクトルP
iにおける要素は、品物iの様々な属性を指し、iは、整数であり得る。ここで、{0,1}は、ベクトルP
iの各要素は、0または1のいずれかであり得ることを示す。たとえば、ある品物の品物ベクトルは、P
i=[0,0,1,0]であることがあり、ベクトルP
iの各要素は、対応するインデックスの属性を指す。第1の要素には、たとえば、オーガニックの品物を指してもよく、第2の要素は、ラクトースフリーの品物を指してもよく、第3の要素は、低ラクトースの品物を指してもよく、第4の要素は、ビーガンの品物を指してもよく。したがって、上記の例では、品物は、少量のラクトースを含むが、ラクトースフリー、オーガニック、またはビーガンではない。
【0072】
一実施形態によると、ユーザIDkを有するユーザのユーザ属性プロファイルベクトル212は、次のように計算され得る。
P
i[j]は、品物属性ベクトルP
iのj番目の要素を指す。i|j|kの合計は、ユーザkが購入した、属性jが適用可能であるすべての品物iを合計することを表し、n
k|jは、ユーザkが購入した、属性jが適用可能である品物の総数である。Nは、ユーザ属性プロファイルベクトルU
kの長さである。Nは、たとえば、属性の総数であってもよい。代替的に、ユーザ属性プロファイルベクトルU
k中のインデックスjに対応する各要素は、次のように表され得る。
他の実施形態では、ユーザ属性プロファイルベクトル212を計算する際に、他の行動102が、同様に考慮されてもよい。そのような実施形態では、異なる種類の行動に対し、異なる重み係数が使用されてもよい。たとえば、品物の購入は、品物の閲覧よりも重要であると考えられてもよく、したがって、購入は閲覧よりも重み付けされてもよい。
【0073】
図12は、品物属性ベクトル223とユーザ属性プロファイルベクトル212との比較の概略図を示す。
図12の実施形態からわかるように、演算機器200は、品物属性ベクトル223の対応する属性値と、ユーザ属性プロファイルベクトル212とを比較してもよい。
【0074】
一実施形態によると、演算機器200は、属性プロファイルベクトル212中の対応する属性値と品物属性ベクトル223とを比較することによって、類似度スコア232を計算するように構成される。比較は、たとえば、対応する属性値を減じて、その絶対値|Pi[j]-Uk[j]|を得ることによって、行われ得る。
【0075】
一実施形態によると、品物属性ベクトルP
iとユーザ属性プロファイルベクトルU
kとの類似度スコア232D
i,kは、次のように計算することができ、
ここで、j|iの合計は、品物iに適用可能であるすべての属性jの合計であり、n
j|iは、品物iに適用可能である属性の総数である。||は、絶対値であり、母数を指してもよい。したがって、類似度スコア232D
i,kは、品物iが、ユーザkの以前の行動102といかに類似しているかを定量化してもよい。上記の等式を用いて類似度スコア232D
i,kを計算する場合、D
i,kの値は、0~1であってもよく、より低い値は、より高い類似度を示す。たとえば、品物属性ベクトルP
iおよびユーザ属性プロファイルベクトルU
kにおいて、対応する属性値が等しい場合、上記の等式内のすべてのP
i[j]-U
k[j]の項はゼロである。したがって、その場合、D
i,kの値はゼロである。他の実施形態では、異なる手順を用いて、品物属性ベクトル223とユーザ属性プロファイルベクトル212との類似度を計算してもよい。
【0076】
別の実施形態によると、属性の値は、非二値となり得る。たとえば、属性の値は、品物の特性を連続した測定尺度上で反映してもよい。そのような属性の値Xは、たとえば、次のように0~1で正規化され、
ここで、X
nは属性値Xの正規化された値である。ここで、min(X)は、Xの可能な最小値を指し、max(X)は、Xの可能な最大値を指す。たとえば、Xが品物100グラムごとのたんぱく質の量を指す場合、min(X)=0gであり、max(X)=100gである。そして品物が、100gごとに10gのタンパク質を含む場合、X=10であり、X
n=0.1である。min(X)およびmax(X)という限界は、他の方法で選択されてもよい。たとえば、max(X)は、現実的な最大値を反映するように選択されてもよい。上に表示される例では、max(X)は、100gよりも低くなり得る。それほどの高タンパク質含有量の品物を探すのは困難であるためである。max(X)の値は、たとえば、すべての品物を考慮し、最も大きなXの値を有する品物を見つけることによって決定されてもよい。
【0077】
別の実施形態によると、非二値の属性値は、カテゴリ値であってもよい。そのような属性値は、品物属性ベクトル223、およびユーザ属性プロファイル212にてそれぞれ、m個の二値の属性値に分解されてもよい。たとえば、品物は、3つの異なるグループX
1、X
2、X
3の1つに属してもよく、非二値の属性が、その品物がどのグループに属するかを示してもよい。これは、3つの二値の属性に分解されてもよく、各属性は、「グループX
nの一部である」という形態であってもよい。たとえば、品物がグループX
2に属する場合、「X
1の一部である」および「X
3の一部である」という属性の値は、0となり得るが、一方で、「X
2の一部である」という属性の値は、1となり得る。単一の非二値のカテゴリ属性は複数の二値の属性に分解されてもよいため、この非二値の属性は、類似度スコアD
i,kを計算する際に、過度に強調される可能性がある。これを軽減するために、類似度スコアは、非二値のカテゴリ属性の重みが、たとえば、二値の属性に等しいように、次のように計算されてもよい。
【0078】
品物とユーザ101との類似度スコアDi,kを考慮することに加えて、どの品物がユーザ101に関連するかの評価において、ユーザ101の行動履歴211も考慮されてもよい。一実施形態によると、演算機器200は、複数の品物の中の各品物の順序スコアを、品物ツリーにおけるその品物の位置、およびユーザが以前に購入した品物の位置に基づいて計算するようにさらに構成される。演算機器200は、各品物の順序スコアおよび各品物の類似度スコア232を用いて、複数の品物を順序決めするようにさらに構成されてもよい。
【0079】
品物iとユーザkとの順序スコアM
i,kは、たとえば次のように計算されてもよく、
ここで、D
i,kは、上記の計算された類似度スコア232となり得る。wは、類似度スコアD
i,kまたは次の項、R
i,k=N
i/Nを強調するように構成され得る重み係数であり、ここで、Nは、ユーザkによる購入の総数であり、N
iは、品物iを含む品物ツリーのノードにおいてのユーザkによる購入数である。他の実施形態では、他の行動102も考慮されてもよい。max(R
i,k)は、ユーザkのこの数量の最大値であり、
は、ユーザkのこの数量の非ゼロの最小値である。代替的に、N
iおよびNは、前述の品物の価値、量、マージン、または収益を指してもよい。さらに、上で示した計算は、ある時間間隔で行われてもよく、それによって、その時間間隔中の購入のみが考慮される。
【0080】
たとえば、
図6の食品の属性ベクトル223と
図11のユーザ属性プロファイル212との類似度スコア232は、上記の等式を用いて計算され得る。この比較を可視化したものが、
図12の実施形態にて示される。
図6の食品のすべての適用可能である属性が
図6の品物属性ベクトル223に表示されていると想定すると、その食品に適用可能である属性の総数は7である。したがって、この例として、類似度スコア232は、以下の通り計算され得る。
【0081】
図6において、食品が高タンパク質を含むことを示す属性ID7に対応する属性が、品物属性ベクトル223にて1に切り替えられ、他の属性は
図6に表示されるままである場合、類似度スコア232D
i,kの値は、約0.442に変更される。これは、高タンパク質含有量の品物は、0.442<0.505であるため、他の点では類似の低タンパク質含有量の品物よりも、
図11に表示されるユーザプロファイル212の以前の行動に類似していることを示す。したがって、品物をユーザ101に表示する際に、低タンパク質含有量を含む、他の点では類似の品物よりも、高タンパク質含有量を含む品物を優先することが有益であり得る。しかし、他の属性の値も、どの品物をユーザ101に表示するか、に影響を及ぼしてもよいことが理解されるべきである。
【0082】
類似度スコア232に基づいて、演算機器200は、どの品物ユーザ101に表示するか、たとえば、どの順番で表示するかを決定してもよい。一実施形態によると、演算機器200は、すべての品物のサブセット中の各品物の類似度スコア232を計算し、最も類似度の高い品物を表示してもよい。代替的に、演算機器200は、たとえば、予め設定されたある統計分布を用いて、表示される品物を、類似度スコアの分布からランダムに選択してもよい。別の実施形態によると、演算機器200は、品物の類似度スコア232を計算し、その類似度スコアがいくつかの予め設定された範囲内である場合、その品物をユーザ101に表示してもよい。これは、たとえば表示された品物が、予め設定された数だけ選択されるまで繰り返されてもよい。別の実施形態によると、演算機器200は、複数の品物のなかの各品物の類似度スコア232を計算し、その類似度スコア232に応じて、その複数の品物の中で品物を順位付けしてもよい。これは、たとえば、検索結果に適用されてもよい。
【0083】
図13は、別の実施形態の、品物属性ベクトル223とユーザ属性プロファイルベクトル212との比較の概略図を示す。
図13の実施形態では、品物属性ベクトル223は、衛生用品に適用可能である属性を含んでもよい。品物属性ベクトル223およびユーザ属性プロファイルベクトル212は、
図13の実施形態よりも少ない数の対応する属性値を含んでもよい。
【0084】
一実施形態によると、演算機器200は、各類似度スコア232をユーザプロファイル210に保存するように構成される。ユーザプロファイル210と品物属性ベクトル223との類似度スコア232は、すべてのユーザ101に対して、またはすべてのユーザ101における、あるサブセットに対して予め計算されてもよい。類似度スコア232がユーザ101に対して予め計算される場合、これらの類似度スコア232は、たとえばユーザ101が行動102を行うたびに更新されてもよい。予め計算された類似度スコア232は、ユーザプロファイル210に、または、たとえば、別個のデータベースに保存されてもよい。代替的に、またはこれに追加して、類似度スコア232は、要求に応じて計算されてもよい。たとえば、ユーザ101の類似度スコア232が必要とされるたびに、類似度スコア232が再度計算され得る。類似度スコア232は、あるユーザたちに対しては予め計算されてもよく、一方で類似度スコア232は、その他のユーザたちに対しては、要求に応じて計算されてもよい。
【0085】
一実施形態によると、「高類似度」は、品物属性ベクトル223とユーザ属性プロファイル212とが類似する場合を指し得る。「低類似度」は、品物属性ベクトル223とユーザ属性プロファイル212とが類似しない場合を指し得る。この類似度は、類似度スコア232に基づいてもよい。しかし、これらの用語は、類似度スコアがいかに計算されるかという詳細とは無関係に使用され、必ずしも類似度スコア232の値を記述するとは限らない。たとえば、類似度スコア232が、上で示した等式を用いて計算されると、低類似度スコア232、たとえばゼロに近づくほど高類似度を示してもよく、その逆であってもよい。高類似度および低類似度の正確な限界は、変更されてもよい。
【0086】
図14は、一実施形態の、関連のある品物をユーザ101に表示する手順のフローチャートの概略図を示す。動作1201にて、さまざまな品物に対して適用可能である属性224が定義される。各品物は、一定でない数の適用可能である属性224と関連付けられ得る。動作1202では、品物の属性値225が定義され得る。属性値225は、たとえば、品物属性ベクトル223に保存され得る。たとえば、1の値は、その品物に対して属性が真であることを示してもよく、0の値は、その品物に対して属性が偽であることを示してもよい。動作1203では、ユーザプロファイル210が定義され得る。各ユーザ101に、ユーザプロファイル210があってもよい。上記のように、ユーザプロファイル210は、ユーザ行動履歴211を含んでもよい。さらに、ユーザプロファイル210は、ユーザ行動履歴211から計算され得るユーザ属性プロファイルベクトル212を含んでもよい。動作1204では、品物属性ベクトル223とユーザ属性プロファイル212との類似度が計算され得る。動作1205では、品物属性ベクトル223とユーザ属性プロファイル212との類似度に基づいて品物がユーザ101に表示され得る。
【0087】
動作1201~1205は、部分的にクライアント装置100によって、および部分的に演算機器200によって行われ得る。たとえば、演算機器200は、ステップ1201、1202、および1204を行ってもよい。動作1203は、部分的にクライアント装置100によって、および部分的に演算機器200によって行われてもよい。たとえば、ユーザ101は、演算機器200と情報交換(interact)するために、クライアント装置100を使用してもよい。演算機器200は、これらの行動102、たとえば購入に基づいてユーザ属性プロファイルを定義し得る。動作1205は、部分的にクライアント装置100によって、および部分的に演算機器200によって行われ得る。演算機器200は、たとえば、品物を動作1204で計算された類似度スコア232に基づいて順序決め/格付けし得て、クライアント装置100は、これらの順序決め/格付けは、品物をユーザ101に表示するために使用され得る。別の実施形態によると、演算機器200は、動作1201~1205のすべてを行ってもよい。
【0088】
図15は、一実施形態の品物表示インターフェース1300の概略図を示す。品物表示インターフェース1300は、クライアント装置100によってユーザ101に表示されてもよく、表示インターフェース1300の内容は、クライアント装置100が演算機器200から受信したデータに基づき得る。品物表示インターフェース1300は、たとえば、ユーザ101がウェブサイトにログインした後のウェブサイトの開始ページであってもよいか、またはその一部であってもよい。代替的に、品物表示インターフェース1300は、たとえば、ユーザ101が品物のカテゴリを閲覧しているときに、ウェブサイト上の別個のページとなり得る。ユーザ101は、ウェブサイトへのログインを要求されなくてもよい。品物表示インターフェース1300は、少なくとも1つの品物ビュー1301を含む。品物ビュー1301は、品物に関する情報を表示してもよい。たとえば、単一の品物ビュー1301は、品物の画像およびその品物の名称を表示してもよい。
【0089】
図15からわかるように、ユーザ101に一度に表示できる品物ビュー1301の数は、限定されてもよい。品物ビュー1301は、ユーザ101に明瞭に見えるべきであるため、品物ビュー1301のサイズは、制限なしに縮小することはできない。品物ビュー1301は、ユーザ101に明瞭に見えるべき複数の構成要素も含んでもよい。これは、クライアント装置100が、たとえば、比較的小さいディスプレーを備える携帯電話である場合、特に限定的となってもよい。そのようなクライアント装置100上では、わずかな品物ビュー1301のみが品物表示インターフェース1300に収まってもよい。品物ビュー1301のサイズおよびレイアウトは、クライアント装置100に応じて寸法決めされる。この寸法決めは、クライアント装置100によっておよび/または演算機器200によって実行されてもよい。たとえば、クライアント装置100が、携帯電話である場合、品物ビュー1301は、品物ビュー1301を十分明瞭に表示しながらも、ユーザ101が品物表示インターフェース1300を単一方向に沿ってスクロールするだけでよいように、単一の欄(縦列:column)に配置されてもよい。デスクトップコンピュータなど、大型のディスプレーを備えるクライアント装置100上では、複数の品物ビュー1301は、横並びで品物表示インターフェース1300に収まってもよい。
【0090】
ユーザ属性プロファイル212、および各品物の品物属性ベクトル223を用いて、演算機器200は、品物ビュー1301を、表示された品物がユーザ101に関連のある、および/またはユーザ101に興味を持たせる可能性があるように、品物表示インターフェース1300に表示する方法を選択してもよい。一実施形態によると、演算機器200各品物の類似度スコア232を計算し、品物ビュー1301は、品物の類似度スコア232に応じて品物表示インターフェース1300中に配置される。別の実施形態によると、演算機器200は、各品物の順序スコアMi,kを計算し、品物ビュー1301は、品物の順序スコアMi,kに応じて品物表示インターフェース1300中に配置される。演算機器200は、たとえば、各品物の順序スコアMi,kに応じて順序決めされた複数の品物を含み得る品物順序決めリストを生成してもよい。その順序は、たとえば、昇順または降順であってもよい。
【0091】
実施形態によると、他の基準も、品物ビュー1301の順序決めに適用されてもよい。たとえば、最も購入された上位n個の品物および/または品物のグループは、品物ビュー1301の上位に順序決めされなくてもよい。nは、任意の数となり得る。さらなる実施形態によると、同じ品物ツリーノードの一部である品物は、品物順序決めリスト内のm個の直線の品物のいずれかである。mは、任意の数となり得る。別の実施形態によると、複数の品物および/または品物のグループが、同じ類似度スコア232および/または順序スコアMi,kを有する場合、優先度の高い品物が、最初に置かれてもよい。優先度は、マージン、販売量などの、様々な数量に基づいて計算されてもよい。
【0092】
一実施形態によると、クライアント装置100は、フィルタリング条件を演算機器200に送信するように、さらに構成される。品物のサブセットは、計算された類似度スコアおよびフィルタリング条件に基づいて、複数の品物から選択されてもよい。フィルタリング条件は、たとえば、特定のカテゴリ内の品物のみが表示されるべきであることを示してもよい。そして、演算機器200は、そのカテゴリ内の品物のみを表示し、計算された類似度スコアを用いて、たとえば、それらの品物を順序決めする。
【0093】
演算機器200は、限られた表示スペースの利用を改善することによって、ユーザ体験を改善してもよい。付加的に、ユーザ101は、関連のある品物をより容易かつより迅速に見つけて得るため、電力消費およびクライアント装置100の送受信データ量は、減少し得る。たとえば、関連のある品物が、品物表示インターフェース1300中の第1の品物ビュー1301内にくるように順序決めされる場合、関連性の低い品物の品物ビュー1301は、クライアント装置100によって表示またはロードされる必要が無くてもよい。したがって、関連性の低い品物に関するデータ、たとえば画像は、クライアント装置100に送信される必要がないため、送信されるデータの量は、減少し得る。これらの利点は、本明細書において説明するすべての実施形態に適用されてもよい。
【0094】
図16は、別の実施形態の、品物表示インターフェース1300の概略図を示す。この実施形態では、品物表示インターフェース1300は、検索結果を表示してもよく、その検索結果は、品物ビュー1301を用いて表示され得て、検索結果は、品物の類似度スコア232および/または順序スコアM
i,kに基づいて順序決めされ得る。
【0095】
たとえば、ユーザ101がパンを検索する場合、これらの品物の品物属性ベクトル223が、ユーザ101のユーザ属性プロファイル212にどれほど良く適合するかに応じて、様々なパンの品物が、検索結果内で順序決めされてもよい。たとえば、ユーザ101がパンを検索し、ユーザ101がオーガニックの食品を好む可能性があることを、ユーザ属性プロファイル212が示す場合、演算機器200は、様々なオーガニックのパンを検索結果の上位に順序決めしてもよい。演算機器200は、それぞれのパンの品物の品物属性ベクトル223およびユーザ101のユーザ属性プロファイル212に基づいて利用可能である、それぞれのパンの品物の類似度スコア232および/または順序スコアMi,kを計算してもよい。ユーザ101がオーガニックの食品を好む場合、ユーザ属性プロファイル212は、これを選択する。その場合、ユーザ属性プロファイル212とのオーガニックのパンの類似度は、他の種類のパンの類似度よりも高くてもよい。そして、演算機器200および/またはクライアント装置100は、品物の類似度スコア232および/または順序スコアに応じて検索結果を順序決めしてもよく、オーガニックのパンは、検索結果内で他の種類のパンよりも上位であってもよい。なお、これは、単純化された例に過ぎず、他の属性が同時に、類似度スコアおよび検索結果の順序決めに影響を及ぼしてもよい。代替的に、この種類の順序決めは、ユーザ101がパンを検索する代わりに、品物のカテゴリ、たとえば「パン」を閲覧する際にも適用されてもよい。
【0096】
図17は、別の実施形態の、品物表示インターフェース1300の概略図を示す。この実施形態では、品物ビュー1301は、品物のページ1307を有する品物表示インターフェース1300内に表示され得る。ユーザ101は、何かの品物をウェブサイト上で閲覧することにしてもよく、その品物に関する情報は、品物のページ1307内でユーザ101に表示されてもよい。品物のページ1307は、たとえば、品物の画像を含んでもよい。品物ビュー1301は、たとえば、表示インターフェース1300の下部に位置決めされてもよい。品物ビュー1301内に表示される品物は、品物のページ1307上に表示される品物関連する/類似であってもよい。その場合、ユーザ属性プロファイル212は、行動履歴211および/またはユーザ101のユーザ属性プロファイル212に適し、品物のページ1307上に表示される品物に関連する/類似する品物を表示するために使用されてもよい。代替的に、品物ビュー1301内に表示される品物は、品物のページ1307上に表示される品物に関連しなくてもよいが、たとえば、ユーザ101のユーザ属性プロファイル212に適した品物であってもよい。たとえば、演算機器200は、品物のサブセットの類似度スコア232を計算してもよく、これらの類似度スコア232に基づいて、高類似度の品物が、品物ビュー1301内に表示されてもよい。
【0097】
上記実施形態では、品物表示インターフェース1300の要素は、特定の幾何学的形状を用いて図示されているが、その要素は、任意の形状およびサイズであってもよく、品物表示インターフェース1300内で任意の方法で位置決めされてもよい。品物表示インターフェース1300の要素は、たとえば、品物、または品物に関する情報を表してもよい。たとえば、品物ビュー1301は、リスト、配列(array)として、または他の任意の順序で表示されてもよい。
【0098】
図18は、一実施形態の品物ビュー1301の概略図を示す。この実施形態では、品物ビュー1301は、品物の画像1302および名称1303を含む。品物ビュー1301は、たとえば、品物表示インターフェース1300内で品物をユーザ101に表示するために使用されてもよい。
【0099】
図19は、別の実施形態の、品物ビュー1301の概略図を示す。この実施形態では、品物ビュー1301は、品物の画像1302および名称1303を含む。さらに、クライアント装置は、少なくとも1つの品物ビュー1306内に属性1305を表示するように構成されることが可能であり、その属性は、品物ビュー1301内に表示される品物の品物属性ベクトルと関連している。
図19の実施形態では、品物ビュー1301は、品物の2つの属性1305を含む。しかし、これは一例にすぎず、表示される属性1305の数は、変更されてもよい。表示される属性1305は、たとえば、ユーザ101のユーザ属性プロファイル212に最も類似している、および/またはユーザプロファイル210に基づいてユーザ101に重要な品物の属性であってもよい。たとえば、
図11に表示するユーザ属性プロファイルベクトル212の場合、これらの属性の値が、品物の品物属性ベクトル223において1である場合、表示される属性は、「高タンパク質」かつ「ベジタリアン」であってもよい。
【0100】
図20は、別の実施形態の、品物ビュー1301の概略図を示す。この実施形態では、品物ビュー1301は、表示される類似度スコア1306をさらに含む。一実施形態によると、演算機器200は、類似度スコア232をクライアント装置100に送信するように構成される。一実施形態によると、クライアント装置100は、演算機器から計算される類似度スコア232を受信し、少なくとも1つの品物ビュー1301内で表示される類似度スコア1306を表示するように構成され、表示される類似度スコアは、計算される類似度スコアに関連付けられている。クライアント装置100は、たとえば計算されたスコア232から、表示される類似度スコア1306を計算し得る。代替的に、演算機器200は、表示される類似度スコア1306をクライアント装置100に送信してもよい。表示される類似度スコア1306は、ユーザ属性プロファイル212および品物属性ベクトル223に基づいて、品物が、ユーザ101にどれくらい関連しているかを示してもよい。代替的に、表示される類似度スコア1306は、計算された類似度スコア232と異なってもよい。たとえば、表示される類似度スコア1306は、パーセントで表示されてもよい。すでに説明したように、0に近い計算された類似度スコア232は、品物属性ベクトル223とユーザ属性プロファイル212との類似度が高いことを示してもよい。表示される類似度スコア1306は、たとえば、100%に近い表示される類似度スコア1306は、高い類似度を示し、0%に近い表示される類似度スコア1306は、低い類似度を示すように、計算された類似度スコア232から計算されてもよい。
【0101】
図21は、一実施形態の方法のフローチャートによる表示を示す。一実施形態によると、方法は、演算機器によって、ユーザのユーザ行動履歴に基づいて、ユーザ属性プロファイルベクトルを計算すること2101を含み、ユーザ属性プロファイルベクトルは、第1の複数の属性値を含み、第1の複数の属性値はユーザ行動履歴の特性を記述する。方法は、演算機器によって、第2の複数の属性値、および品物に適用可能である属性の示度を含む、品物の品物属性ベクトルを取得すること2102をさらに含んでもよく、第2の複数の属性値は、その品物の特性を記述する。方法は、演算機器によって、第1の複数の属性値において、および第2の複数の属性値において、その品物に適用可能である、対応する属性値を比較すること2103をさらに含んでもよい。方法は、その比較に基づいて、演算機器によって類似度スコアを計算すること2104をさらに含んでもよい。方法は、演算機器によって、各品物の類似度スコアを用いて、複数の品物から品物のサブセットを選択すること2105をさらに含んでもよい。方法は、演算機器によって、品物のサブセットを示すデータをクライアント装置に送信すること2106をさらに含んでもよい。
【0102】
図22は、一実施形態の方法のフローチャートによる表示を示す。一実施形態によると、方法は、クライアント装置によって、演算機器から品物のサブセットを示すデータを受信すること2201を含む。方法は、クライアント装置によって、演算機器から受信したデータに応じて、少なくとも1つの品物ビューをユーザに表示すること2202をさらに含んでもよく、少なくとも1つの品物ビューの各品物ビューは、品物の名称を含み、処理された複数の品物は、複数の品物の各品物の計算された類似度スコアに基づいて、複数の品物から選択され、計算された類似度スコアは、ユーザ属性プロファイルベクトルに含まれる第1の複数の属性値において、品物に適用可能である、対応する属性値と、品物属性ベクトルに含まれる第2の複数の属性値において、品物に適用可能である、対応する属性値とを比較することによって取得される。
【0103】
本明細書において示される、いずれの範囲またはデバイス値も、求められる効果を失うことなく、拡大または変更することが可能である。また、いずれの実施形態も、明白に禁止されない限り、別の実施形態と組み合されてもよい。
【0104】
構造的特徴および/または行動に特化した術語で主題を説明したが、添付の請求項に定義される主題は、上記の特定の特徴または行動に必ずしも限定されるわけではないことが理解される。むしろ、上記の特定の特徴または行動は、請求項を実施する実施形態として開示され、他の同等の特徴および行動は、請求項の範囲内となるように意図される。
【0105】
本明細書において説明する機能は、少なくとも部分的に、ソフトウェア部品など1つまたは複数のコンピュータプログラム品物部品によって行われ得る。代替的に、またはそれに加えて、本明細書において説明する機能は、少なくとも部分的に、1つまたは複数のハードウェアロジック部品によって行われ得る。たとえば、限定されないが、使用され得るハードウェアロジック部品の例示的な種類は、FPGA(Field-programmable Gate Array)、ASIC(Application-specific Integrated Circuit)、ASSP(Application-specific Standard Product)、SOC(System-on-a-chip system)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、GPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0106】
上記の利益および利点は、1つの実施形態に関連し得る、または複数の実施形態に関連し得ることが理解される。実施形態は、上記の問題のいずれかまたはすべてを解決するもの、または上記の利益および利点のいずれかまたはすべてを有するものに限定されない。「ある」品物とは、それらの品物のうちの1つまたは複数を指し得ることがさらに理解される。「および/または」という用語は、それが接続する状態のうちの1つまたは複数が起こり得ることを示すために使用され得る。接続される状態の両方またはそれ以上が起こってもよく、または接続される状態のいずれかのみが起こってもよい。
【0107】
本明細書において説明される方法の操作は、任意の適切な順序で、または(適切な場合には)同時に実行されてもよい。さらに、個々のブロックは、本明細書に記載する主題目的および範囲から逸脱することなく、方法のいずれかから削除されてもよい。上記の実施形態のいずれかの態様は、求める効果を失うことなくさらなる実施形態を形成するために、実施形態のいずれかの態様と組み合されてもよい。
【0108】
「含む」という用語は、特定された方法、ブロックまたは要素を含むが、そのようなブロックまたは要素は、排他的リストを含まず、方法または装置は、追加のブロックまたは要素を含み得ることを意味するように用いられる。
【0109】
上記の説明は、例としてのみ示され、様々な変更例が当業者によってなされてもよいことが理解される。上記の説明、実施形態およびデータは、例示的な実施形態の構造および使用法の完全な説明を提供する。ある程度の特殊性を有して、または1つまたは複数の個々の実施形態に関連して様々な実施形態を説明したが、当業者は、本明細書の趣旨または範囲から逸脱することなく、開示した実施形態の多数の変更例をなし得る。