(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】連動装置、機器付属品および電子機器
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20240205BHJP
F16C 11/04 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
G06F1/16 312K
G06F1/16 312E
F16C11/04 F
(21)【出願番号】P 2022134135
(22)【出願日】2022-08-25
【審査請求日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】202210524591.7
(32)【優先日】2022-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ジャン フイ
(72)【発明者】
【氏名】ユ シャオジー
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-156254(JP,A)
【文献】特開2015-184901(JP,A)
【文献】特開2015-046031(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16- 1/18
F16C 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連動装置であって、
伝動ストロークと空転ストロークとを有する駆動構成要素と、
前記駆動構成要素に接続される支持部材とを含み、
前記伝動ストロークにおいて、前記駆動構成要素及び前記支持部材が同期回動し、前記空転ストロークにおいて、前記駆動構成要素の少なくとも一部が前記支持部材に対して空転し、
前記支持部材は、前記伝動ストロークによって切り替えられる収納位置及び支持位置を有し、前記収納位置において、前記支持部材は収納に適し、前記支持位置において、前記支持部材は停止及び位置規制に適する、
ことを特徴とする連動装置。
【請求項2】
前記駆動構成要素は、第1の軸と、前記支持部材に接続される第2の軸とを含み
、前記伝動ストロークにおいて、前記第1の軸、前記第2の軸、及び前記支持部材は伝動接続され且つ同期回動可能であり、前記空転ストロークにおいて、前記第1の軸及び前記第2の軸は伝動分離されることで前記第1の軸が空転する、
ことを特徴とする請求項1に記載の連動装置。
【請求項3】
前記第1の軸に接続され前記第1の軸を回動駆動する回動部材を含み、前記支持位置において、前記支持部材は前記回動部材を停止及び位置規制する、
ことを特徴とする請求項2に記載の連動装置。
【請求項4】
前記収納位置において、前記支持部材の延在方向と前記第2の軸の延在方向とは一致しており、前記支持位置において、前記支持部材の延在方向と前記第2の軸の延伸方向とは角度をなしている、
ことを特徴とする請求項2に記載の連動装置。
【請求項5】
前記第1の軸と前記第2の軸との間に作用する位置規制アセンブリを含み、前記空転ストロークにおいて、前記位置規制アセンブリは第2の軸と協働して前記第2の軸の回転を規制する、
ことを特徴とする請求項2に記載の連動装置。
【請求項6】
前記位置規制アセンブリはストッパーを含み、前記伝動ストロークにおいて、前記第1の軸及び前記第2の軸は前記ストッパーに対して回動可能であり、前記空転ストロークにおいて、前記第1の軸は前記ストッパーに対して回動可能であり、前記ストッパーは前記第2の軸と協働して前記第2の軸の回転を規制する、
ことを特徴とする請求項5に記載の連動装置。
【請求項7】
前記位置規制アセンブリは、
前記第1の軸に設けられ且つ前記第1の軸と同期して回動可能であり、その外周壁が第1の周壁とガイド溝とを含む第1のカムと、
前記第2の軸に設けられ且つ前記第2の軸と同期して回転可能であり、その外周壁が第2の周壁と係止溝とを含む第2のカムと、を含み、
前記伝動ストロークにおいて、前記ストッパーは前記ガイド溝と前記第2の周壁との間に係合され、且つ前記ストッパーは前記ガイド溝に沿ってスライドし、前記空転ストロークにおいて、前記ストッパーは前記係止溝と前記第1の周壁との間に係合される、
ことを特徴とする請求項6に記載の連動装置。
【請求項8】
前記ストッパーは前記第1のカムと前記第2のカムとの間でスライド可能であり、前記空転ストロークから前記伝動ストロークに切り替わると、前記ストッパーは前記第2の周壁によってプッシュされて前記ガイド溝内に滑り込み、前記伝動ストロークから前記空転ストロークに切り替わると、前記ストッパーは前記第1の周壁によってプッシュされて前記係止溝内に滑り込む、
ことを特徴とする請求項7に記載の連動装置。
【請求項9】
前記ストッパーは回転可能であり、前記伝動ストロークにおいて、前記ストッパーは前記ガイド溝と前記第2の周壁との間に転がり係合され、前記空転ストロークにおいて、前記ストッパーは前記係止溝と前記第1の周壁との間に転がり係合される、
ことを特徴とする請求項7に記載の連動装置。
【請求項10】
前記第1の軸と前記第2の軸との間に作用する伝動アセンブリを含み、前記伝動ストロークにおいて、前記第1の軸は前記伝動アセンブリを介して前記第2の軸に伝動接続され、前記第1の軸と前記第2の軸との回転方向は一致しており、前記空転ストロークにおいて、前記伝動アセンブリは、前記第1の軸が空転可能となるように伝動分離される、
ことを特徴とする請求項2に記載の連動装置。
【請求項11】
前記伝動アセンブリは、
前記第1の軸に設けられる不完全歯車と、
前記第2の軸に設けられる第1の歯車と、
前記不完全歯車と前記第1の歯車との間に噛み合い伝動する第2の歯車とを含み、
前記伝動ストロークにおいて、前記不完全歯車と前記第2の歯車とが噛み合い伝動し、前記空転ストロークにおいて、前記不完全歯車と前記第2の歯車とが噛み合わない、
ことを特徴とする請求項10に記載の連動装置。
【請求項12】
前記第2の歯車は軸方向において第1のセクションと第2のセクションとを含み、前記不完全歯車と前記第1のセクションとは噛み合い伝動し、前記第1の歯車と前記第2のセクションとは噛み合い伝動する、
ことを特徴とする請求項11に記載の連動装置。
【請求項13】
固定部分と可動部分とを含む減衰アセンブリを含み、前記可動部分は前記第1の軸に設けられ且つ前
記第1の軸とともに回転可能であり、前記固定部分と前記可動部分とが密着されて減衰が形成されること
によって前記第1の軸が回転後の位置に維持される、
ことを特徴とする請求項2に記載の連動装置。
【請求項14】
前記固定部分の前記可動部分に密着される端面に第1の突起が設けられ、前記可動部分の前記固定部分に密着される端面に第2の突起が設けられ、前記伝動ストロークにおいて、前記第1の突起は前記第2の突起によって停止させられ、前記空転ストロークにおいて、前記第1の突起は前記第2の突起を乗り越えることができ、前記可動部分は、前記第1の突起が前記第2の突起を乗り越えることができるように弾性的に伸縮可能である、
ことを特徴とする請求項13に記載の連動装置。
【請求項15】
前記可動部分は、
前記第1の軸の外周側に嵌められ且つ前記第1の軸に回転不能に嵌合される弾性部材と、
前記第1の軸に位置調整可能に設けられる調整部材と、を含み、
前記弾性部材は、前記調整部材と前記固定部分との間に挟まれ、前記調整部材は、前記弾性部材の一端に当接され且つ前記弾性部材の弾性力を調整する、
ことを特徴とする請求項14に記載の連動装置。
【請求項16】
前記固定部分に第1の停止部が設けられ、前記第1の軸に第2の停止部が設けられ、前記第1の停止部は、前記第2の停止部を停止させて前記第1の軸の回転ストロークを規制する、
ことを特徴とする請求項13に記載の連動装置。
【請求項17】
第1の密着面が設けられるハウジングを含み、前記支持部材に第2の密着面が設けられ、前記収納位置及び前記支持位置のそれぞれにおいて、前記第1の密着面は前記第2の密着面に密着される、
ことを特徴とする請求項
3に記載の連動装置。
【請求項18】
前記第2の軸は自在継手を介して前記支持部材に伝動接続され、前記自在継手は第1の継ぎ手と第2の継ぎ手とを含み、前記第1の継ぎ手は前記第2の軸に接続され、前記第2の継ぎ手は前記支持部材に接続され、前記第1の継ぎ手の軸方向と前記第2の継ぎ手の軸方向とは第1の角度をなしており、前記第2の継ぎ手は回転可能に前記ハウジングに装着され、前記第1の密着面及び前記第2の密着面のそれぞれは前記第2の継ぎ手の軸方向と第2の角度をなしている、
ことを特徴とする請求項17に記載の連動装置。
【請求項19】
複数の固定部材を含み、前記第1の軸は少なくとも一部の前記固定部材に回転可能に嵌合され、前記第2の軸は少なくとも一部の前記固定部材に回転可能に嵌合され、前記第1の軸及び前記第2の軸は複数の前記固定部材を介して前記ハウジングに取り付けられる、
ことを特徴とする請求項17に記載の連動装置。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか1項に記載の連動装置を含む、
ことを特徴とする機器付属品。
【請求項21】
請求項17~19のいずれか1項に記載の連動装置と、保護ケース
とを含み、前記保護ケースは第1の部分と第2の部分とを含み、前記第1の部分は前記第2の部分に対して揺動可能であり、前記第1の部分は前記回動部材に接続され、前記第2の部分は前記ハウジングに接続される、
ことを特徴とす
る機器付属品。
【請求項22】
請求項1~19のいずれか1項に記載の連動装置を含む、
ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械連動技術の分野に関し、特に、連動装置、機器付属品および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
キーボード付きタブレットやノートパソコンなどの開閉可能な電子機器は、開閉を実現するためにヒンジなどを必要としており、しかしながら、関連技術では、ヒンジの支持安定性が悪いため、タブレットやディスプレイなどを開く時に後ろに転倒する問題が存在し、電子機器の使用が不便となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、関連技術にける技術的課題の少なくとも1つをある程度解決することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そのため、本発明の実施例は、支持の安定性を向上させ、電子機器が後ろに転倒する問題を回避することができる連動装置を提供する。
【0005】
本発明の実施例は、上記連動装置を適用する機器付属品をさらに提供する。
【0006】
本発明の実施例は、上記連動装置または上記機器付属品を適用する電子機器をさらに提供する。
【0007】
本発明の実施例に係る連動装置は、伝動ストロークと空転ストロークとを有する駆動構成要素と、前記駆動構成要素に接続される支持部材とを含み、前記伝動ストロークにおいて、前記駆動構成要素及び前記支持部材が同期回動し、前記空転ストロークにおいて、前記駆動構成要素の少なくとも一部が前記支持部材に対して空転し、前記支持部材は、前記伝動ストロークによって切り替えられる収納位置及び支持位置を有し、前記収納位置において、前記支持部材は収納に適し、前記支持位置において、前記支持部材は停止及び位置規制に適する。
【0008】
本発明の実施例に係る連動装置は、支持の安定性を向上させ、電子機器が後ろに転倒する問題を回避することができる。
【0009】
いくつかの実施例では、前記駆動構成要素は、第1の軸と、前記支持部材に接続される第2の軸とを含み、、前記伝動ストロークにおいて、前記第1の軸、前記第2の軸、及び前記支持部材は伝動接続され且つ同期回動可能であり、前記空転ストロークにおいて、前記第1の軸及び前記第2の軸は伝動分離されることで前記第1の軸が空転する。
【0010】
いくつかの実施例では、前記第1の軸に接続され前記第1の軸を回動駆動する回動部材を含み、前記支持位置において、前記支持部材は前記回動部材を停止及び位置規制する。
【0011】
いくつかの実施例では、前記収納位置において、前記支持部材の延在方向と前記第2の軸の延在方向とは一致しており、前記支持位置において、前記支持部材の延在方向と前記第2の軸の延伸方向とは角度をなしている。
【0012】
いくつかの実施例では、前記第1の軸と前記第2の軸との間に作用する位置規制アセンブリを含み、前記空転ストロークにおいて、前記位置規制アセンブリは第2の軸と協働して前記第2の軸の回転を規制する。
【0013】
いくつかの実施例では、前記位置規制アセンブリはストッパーを含み、前記伝動ストロークにおいて、前記第1の軸及び前記第2の軸は前記ストッパーに対して回動可能であり、前記空転ストロークにおいて、前記第1の軸は前記ストッパーに対して回動可能であり、前記ストッパーは前記第2の軸と協働して前記第2の軸の回転を規制する。
【0014】
いくつかの実施例では、前記位置規制アセンブリは、前記第1の軸に設けられ且つ前記第1の軸と同期して回動可能であり、その外周壁が第1の周壁とガイド溝とを含む第1のカムと、前記第2の軸に設けられ且つ前記第2の軸と同期して回転可能であり、その外周壁が第2の周壁と係止溝とを含む第2のカムと、を含み、前記伝動ストロークにおいて、前記ストッパーは前記ガイド溝と前記第2の周壁との間に係合され、且つ前記ストッパーは前記ガイド溝に沿ってスライドし、前記空転ストロークにおいて、前記ストッパーは前記係止溝と前記第1の周壁との間に係合される。
【0015】
いくつかの実施例では、前記ストッパーは前記第1のカムと前記第2のカムとの間でスライド可能であり、前記空転ストロークから前記伝動ストロークに切り替わると、前記ストッパーは前記第2の周壁によってプッシュされて前記ガイド溝内に滑り込み、前記伝動ストロークから前記空転ストロークに切り替わると、前記ストッパーは前記第1の周壁によってプッシュされて前記係止溝内に滑り込む。
【0016】
いくつかの実施例では、前記ストッパーは回転可能であり、前記伝動ストロークにおいて、前記ストッパーは前記ガイド溝と前記第2の周壁との間に転がり係合され、前記空転ストロークにおいて、前記ストッパーは前記係止溝と前記第1の周壁との間に転がり係合される。
【0017】
いくつかの実施例では、前記第1の軸と前記第2の軸との間に作用する伝動アセンブリを含み、前記伝動ストロークにおいて、前記第1の軸は前記伝動アセンブリを介して前記第2の軸に伝動接続され、前記第1の軸と前記第2の軸との回転方向は一致しており、前記空転ストロークにおいて、前記伝動アセンブリは、前記第1の軸が空転可能となるように伝動分離される。
【0018】
いくつかの実施例では、前記伝動アセンブリは、前記第1の軸に設けられる不完全歯車と、前記第2の軸に設けられる第1の歯車と、前記不完全歯車と前記第1の歯車との間に噛み合い伝動する第2の歯車とを含み、前記伝動ストロークにおいて、前記不完全歯車と前記第2の歯車とが噛み合い伝動し、前記空転ストロークにおいて、前記不完全歯車と前記第2の歯車とが噛み合わない。
【0019】
いくつかの実施例では、前記第2の歯車は軸方向において第1のセクションと第2のセクションを含み、前記不完全歯車と前記第1のセクションとは噛み合い伝動し、前記第1の歯車と前記第2のセクションとは噛み合い伝動する。
【0020】
いくつかの実施例では、固定部分と可動部分とを含む減衰アセンブリを含み、前記可動部分は前記第1の軸に設けられ且つ前第1の軸とともに回転可能であり、前記固定部分と前記可動部分とが密着されて減衰が形成されることよって前記第1の軸が回転後の位置に維持される。
【0021】
いくつかの実施例では、前記固定部分の前記可動部分に密着される端面に第1の突起が設けられ、前記可動部分の前記固定部分に密着される端面に第2の突起が設けられ、前記伝動ストロークにおいて、前記第1の突起は前記第2の突起によって停止させられ、前記空転ストロークにおいて、前記第1の突起は前記第2の突起を乗り越えることができ、前記可動部分は、前記第1の突起が前記第2の突起を乗り越えることができるように弾性的に伸縮可能である。
【0022】
いくつかの実施例では、前記可動部分は、前記第1の軸の外周側に嵌められ且つ前記第1の軸に回転不能に嵌合される弾性部材と、前前記第1の軸に位置調整可能に設けられる調整部材と、を含み、前記弾性部材は、前記調整部材と前記固定部分との間に挟まれ、前記調整部材は、前記弾性部材の一端に当接され且つ前記弾性部材の弾性力を調整する。
【0023】
いくつかの実施例では、前記固定部分に第1の停止部が設けられ、前記第1の軸に第2の停止部が設けられ、前記第1の停止部は、前記第2の停止部を停止させて前記第1の軸の回転ストロークを規制する。
【0024】
いくつかの実施例では、第1の密着面が設けられるハウジングを含み、前記支持部材に第2の密着面が設けられ、前記収納位置及び前記支持位置のそれぞれにおいて、前記第1の密着面は前記第2の密着面に密着される。
【0025】
いくつかの実施例では、前記第2の軸は自在継手を介して前記支持部材に伝動接続され、前記自在継手は第1の継ぎ手と第2の継ぎ手とを含み、前記第1の継ぎ手は前記第2の軸に接続され、前記第2の継ぎ手は前記支持部材に接続され、前記第1の継ぎ手の軸方向と前記第2の継ぎ手の軸方向とは第1の角度をなしており、前記第2の継ぎ手は回転可能に前記ハウジングに装着され、前記第1の密着面及び前記第2の密着面のそれぞれは前記第2の継ぎ手の軸方向と第2の角度をなしている。
【0026】
いくつかの実施例では、複数の固定部材を含み、前記第1の軸は少なくとも一部の前記固定部材に回転可能に嵌合され、前記第2の軸は少なくとも一部の前記固定部材に回転可能に嵌合され、前記第1の軸及び前記第2の軸は複数の前記固定部材を介して前記ハウジングに取り付けられる。
【0027】
本発明の実施例に係る機器付属品は、上記実施例に記載の連動装置を含む。
【0028】
いくつかの実施例では、保護ケースを含み、前記保護ケースは第1の部分と第2の部分とを含み、前記第1の部分は前記第2の部分に対して揺動可能であり、前記第1の部分は前記回動部材に接続され、前記第2の部分は前記ハウジングに接続される。
【0029】
本発明の実施例に係る電子機器は、上記実施例に記載の連動装置、または上記実施例に記載の機器付属品を含む。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の実施例に係る連動装置の構造の概略斜視図である。
【
図3】
図2の連動装置の駆動構成要素を示す概略図である。
【
図5】
図3の減衰アセンブリの固定部分を示す概略図である。
【
図6】
図3の減衰アセンブリの可動部分を示す概略図である。
【
図7】
図3の位置規制アセンブリのストッパーの装着を示す概略図である。
【
図8】
図3の位置規制アセンブリを示す概略図である。
【
図11】
図3のハウジングの第1の密着面を示す概略図である。
【
図12】
図3の支持部材の第2の密着面を示す概略図である。
【
図13】本発明の実施例に係る機器付属品の折り畳み状態概略図である。
【
図14】本発明の実施例に係る機器付属品の展開状態概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施例を詳しく説明し、前記実施例の例は図面に示されている。以下、図面を参照しながら説明された実施例は単に例示するものであり、本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するものとして理解してはならない。
【0032】
図1~
図12に示すように、本発明の実施例に係る連動装置100は、駆動構成要素と支持部材4とを含む。
【0033】
駆動構成要素は伝動ストロークと空転ストロークとを有する。駆動構成要素は回転可能であり、回転時に、駆動構成要素の回転ストロークは伝動ストロークと空転ストロークとに分けることができる。なお、駆動構成要素は回動可能で、即ち駆動構成要素は正転可能及び逆転可能である。正転時に、駆動構成要素の回転過程は伝動ストロークと空転ストロークとに分けることができ、逆転時に、駆動構成要素の回転過程も伝動ストロークと空転ストロークとに分けることができる。
【0034】
支持部材4は駆動構成要素に伝動接続され、駆動構成要素が伝動ストローク内で回転する時、駆動構成要素は支持部材4と同期して回転することができる。駆動構成要素が空転ストローク内で回転する時、駆動構成要素の少なくとも一部は支持部材4に対して空転する。
【0035】
例えば、駆動構成要素は2つの部材ユニットに分割することができ、2つの部材ユニットはそれぞれ第1の部材ユニット及び第2の部材ユニットであり、駆動構成要素が空転ストローク内で回転する場合、第1の部材ユニットは支持部材4及び第2の部材ユニットに対して独立して回転することができる。駆動構成要素が伝動ストローク内で回転する時、第1の部材ユニット、第2の部材ユニット及び支持部材4は同期回転することができる。
【0036】
なお、他のいくつかの実施例では、駆動構成要素が空転ストローク内で回転する時、駆動構成要素と支持部材4との間の伝動は遮断され、この時、駆動構成要素全体は支持部材4に対して回転することができる。
【0037】
支持部材4は、伝動ストロークによって切り替えられる収納位置と支持位置とを有し、即ち、駆動構成要素が伝動ストローク内で回転する時、支持部材4は駆動構成要素とともに回転し且つ収納位置と支持位置との間で切り替えることができる。支持部材4が収納位置に切り替えられると、支持部材4が収納に適するため、連動装置100の収納整理は容易になる。支持部材4が支持位置に切り替えられると、支持部材4が停止及び位置規制に適する。例えば、支持部材4が電子機器のディスプレイを停止及び位置規制することにより、電子機器の転倒は回避される。
【0038】
本発明の実施例に係る連動装置100は、通常のヒンジの回転接続の役割を果たすとともに、駆動構成要素と支持部材4とが連動する効果を有し、即ち、ヒンジの回転機能を実現すると同時に支持部材4を支持位置に切り替えることができる。この場合、支持部材4は、一部の部材(ディスプレイ、タブレット)を支持する役割を果たすことができ、電子機器が後ろへ転倒する問題を回避し、支持の安定性を向上させることができる。
【0039】
いくつかの実施例では、駆動構成要素は第1の軸2と第2の軸3とを含み、第2の軸3は支持部材4に接続され、伝動ストロークにおいて、第1の軸2、第2の軸3及び支持部材4は伝動接続され且つ同期回転することができ、空転ストロークにおいて、第1の軸2と第2の軸3とは伝動分離されることで第1の軸2が空転する。
【0040】
図1に示すように、第1の軸2及び第2の軸3は両方とも左右方向に延び、且つ第1の軸2と第2の軸3とは略平行に配置される。第1の軸2は
図1のMの方向に回転可能である。第1の軸2の回転中に、第1の軸2の回転ストロークは2つの部分に分けることができ、2つの部分はそれぞれ伝動ストローク及び空転ストロークである。伝動ストロークにおいて、第1の軸2と第2の軸3とは伝動接続され且つ同期回転可能であり、この場合、支持部材4も第2の軸3と同期して回転可能である。空転ストロークにおいて、第1の軸2と第2の軸3とは伝動分離され、この場合、第1の軸2は回転し続けることができるが、第2の軸3及び支持部材4は静止に維持される。
【0041】
なお、第1の軸2の正転及び逆転の過程のそれぞれでは、第1の軸2の回転ストロークは伝動ストロークと空転ストロークとに分けることができる。
【0042】
いくつかの実施例では、連動装置100は回動部材1を含み、回動部材1は第1の軸2に接続され、回動部材1は第1の軸2を回動駆動可能であり、支持位置において、支持部材4及び回動部材1は停止して位置規制する。
【0043】
図1に示すように、回動部材1は第1の軸2の左端に接続され、回動部材1は第1の軸2に回転不能に嵌合される。使用時に、回動部材1を回転させることで、第1の軸2をMの方向に正転駆動することができ、また、第1の軸2をMの方向とは逆方向に逆転駆動することができる。
【0044】
使用時に、回動部材1は電子機器のディスプレイに接続され、回動部材1はディスプレイと一体的に設置されてディスプレイの一部として見なされてもよい。支持部材4及び回動部材1の停止及び位置規制により拘束作用を果たし、支持の安定性を確保することができる。
【0045】
いくつかの実施例では、収納位置において、支持部材4の延在方向と第2の軸3の延在方向とは一致しており、支持位置において、支持部材4の延在方向と第2の軸3の延在方向とは角度をなしている。
【0046】
図1に示すように、支持部材4は、第2の軸3に接続され且つ第2の軸3と同期して回転することができ、支持部材4は第2の軸3の右側に接続され、支持部材4は回転中に収納位置と支持位置とを有する。
図1に示すように、収納位置では、支持部材4の延在方向と第2の軸3の延在方向とは一致しており、即ち支持部材4は略左右方向に延びる位置に切り替えられる。
【0047】
図14に示すように、支持位置において、支持部材4と第2の軸3とは角度をなしており、支持部材4が回動部材1を停止させる。即ち、支持部材4は床または机の上に斜めに支持され、回動部材1の底部のエッジは支持部材4に当接されるにより、回動部材1が回転した後に宙に浮くことが回避される。
【0048】
本発明の実施例に係る連動装置100は使用時に、回動部材1が電子機器のディスプレイなどの部材に接続され、このようにすることで、回動部材1が回転した後、支持部材4は回動部材1の下に支持することができ、支持の安定性を向上させ、電子機器が後ろに転倒する問題を回避することができる。
【0049】
次に、伝動ストロークにおいて、回動部材1は第1の軸2及び第2の軸3の伝動を介して支持部材4を支持位置まで回転駆動することができ、その後、支持部材4は支持位置に維持され、回動部材1は空転ストロークの回転を続けることができる。これにより、回動部材1の大角度開閉のニーズを満たし、回動部材1の角度調整を充実することができ、使用の利便性の向上に役立つ。
【0050】
いくつかの実施例では、連動装置100は位置規制アセンブリ6を含み、位置規制アセンブリ6は第1の軸2と第2の軸3との間に作用する。空転ストロークにおいて、位置規制アセンブリ6と第2の軸3とは協動することで第2の軸3の回転を規制する。空転ストロークにおいて、第1の軸2と第2の軸3とが伝動分離され、この時、第2の軸3は外力によって拘束されないため、支持部材4が作用力を受けると、第2の軸3及び支持部材4は逆方向に回転しやすくなり、支持効果を達成することができなくなる。
【0051】
位置規制アセンブリ6は、第2の軸3が第1の軸2によって拘束されなくなる時に第2の軸3を引き継ぐことができ、これにより、第2の軸3が勝手に回転することが回避され、支持部材4が支持効果を達成することができるととに、第1の軸2が第2の軸3に対して独立して回転するようになり、大角度開閉の要件を達成することができる。
【0052】
いくつかの実施例では、位置規制アセンブリ6はストッパー61を含み、伝動ストロークにおいて、第1の軸2と第2の軸3とはストッパー61に対して回転可能であり、空転ストロークにおいて、第1の軸2はストッパー61に対して回転可能であり、ストッパー61と第2の軸3とは協働して第2の軸3の回転を規制する。即ち、ストッパーは、空転ストロークでのみストッパとして機能することで、第1の軸2の空転時に第2の軸3及び支持部材4の回転を拘束する作用を果たすことができ、位置規制の効果が達成される。
【0053】
いくつかの実施例では、
図8に示すように、位置規制アセンブリ6は第1のカム62と第2のカム63とをさらに含むことができる。
【0054】
第1のカム62は第1の軸2に設けられ且つ第1の軸2と同期して回転可能であり、第1のカム62の外周壁は第1の周壁621とガイド溝622とを含む。第1のカム62は第1の軸2の外周側に回転不能に装着され、第1のカム62は第1の軸2と同期して回転可能であり、第1のカム62は略円形である。
図8に示すように、第1のカム62の外周壁は第1の周壁621とガイド溝622との2つの部分を含み、第1のカム62は、第1の周壁621における径方向のサイズがガイド溝622における径方向のサイズよりも大きい。
【0055】
第2のカム63は第2の軸3に設けられ且つ第2の軸3と同期して回転可能であり、第2のカム63の外周壁は第2の周壁631と係止溝632とを含む。
図8に示すように、第2のカム63は第2の軸3の外周側に回転不能に装着され、第2のカム63は第2の軸3と同期して回転可能である。第2のカム63は同様に略円形であり、第2のカム63の外周壁は第2の周壁631と係止溝632との2つの部分を含み、第2のカム63は、第2の周壁631における径方向のサイズが係止溝632における径方向のサイズよりも大きい。
【0056】
伝動ストロークにおいて、ストッパー61はガイド溝622と第2の周壁631との間に係合され、ストッパー61はガイド溝622に沿ってスライド可能である。
図8に示すように、第1の軸2が伝動ストローク内で回転する時、ストッパー61は静止に維持することができ、第2の軸3の回転に伴い、第2のカム63の第2の周壁631がストッパー61に接し且つストッパー61に対して回転するようになり、これと同時に、ストッパー61の一部はガイド溝622内に係合され、第1の軸2の回転に伴ってガイド溝622が周方向に回転することにより、ストッパー61がガイド溝622内で相対的に移動する。
【0057】
空転ストロークにおいて、ストッパー61は係止溝632と第1の周壁621との間に係合される。
図8に示すように、第1の軸2が空転ストローク内で回転する時、第2のカム63における係止溝632はすでにストッパー61まで回転しており、ストッパー61の係止作用により、第2のカム63は位置規制され、第2の軸3の回転を規制する効果は達成される。これと同時に、ストッパー61はすでにガイド溝622から滑り出ており、第1のカム62の第1の周壁621はストッパー61に接し且つストッパー61に対して周方向に回転することができる。これにより、ストッパー61の位置を係止溝632内に規制することができるとともに、第1の軸2が空転ストローク内で回転し続けることができるというニーズを満たすことができる。
【0058】
いくつかの実施例では、ストッパー61は第1のカム62と第2のカム63との間でスライド可能であり、空転ストロークから伝動ストロークに切り替わる時、ストッパー61は、第2の周壁631によってプッシュされてガイド溝622内に滑り込み、伝動ストロークから空転ストロークに切り替わる時、ストッパー61は、第1の周壁621によってプッシュされて係止溝632内に滑り込む。
【0059】
図3に示すように、位置規制アセンブリ6は2つの固定部材9の間に挟まれ、固定部材9は板状であってもよく、固定部材9は連動装置100を取り付けて固定するために使用される。第1の軸2及び第2の軸3のそれぞれは2つの固定部材9を貫通し且つこの2つの固定部材9に回転可能に嵌合される。
図7に示すように、2つの固定部材9のそれぞれにはシュート911が設けられてもよく、2つのシュート911の延在方向は一致しており、ストッパー61の両端はそれぞれ、対応するシュート911内にスライド可能に嵌合される。
【0060】
ストッパー61は2つのシュート911の延在方向に沿ってスライド可能である。これにより、第1の軸2が空転ストロークから伝動ストロークへ移行する時、第2のカム63の第2の周壁631はストッパー61をプッシュすることで、ストッパー61をガイド溝622内にプッシュすることができる。第1の軸2が伝動ストロークから空転ストロークに移行する時、第1のカム62の第1の周壁621はストッパー61をプッシュすることで、ストッパー61を係止溝632内にプッシュすることができる。ストッパー61のスライドにより、第2のカム63を規制する要件を実現するとともに、第1の軸2と第2の軸3との伝動要件を満たすことができる。
【0061】
いくつかの実施例では、ストッパー61は回転可能であり、伝動ストロークにおいて、ストッパー61はガイド溝622と第2の周壁631との間に転がり係合され、空転ストロークにおいて、ストッパー61は係止溝632と第1の周壁621との間に転がり係合される。
図8に示すように、ストッパー61は略円柱状であってもよい。これにより、第1の軸2が回転する時、ストッパー61は回転自在であり、これにより、ストッパー61と第1の軸2及び第2の周壁631との間の摩擦作用を軽減し、第1の軸2の回転駆動がより滑らかになる。
【0062】
いくつかの実施例では、
図3に示すように、連動装置100は伝動アセンブリ7を含み、伝動アセンブリ7は第1の軸2と第2の軸3との間に作用し、伝動ストロークにおいて、第1の軸2は伝動アセンブリ7を介して第2の軸3に伝動接続され、且つ第1の軸2と第2の軸3との回転方向は一致しており、空転ストロークにおいて、伝動アセンブリ7は伝動分離されて、第1の軸2が空転可能になる。これにより、第1の軸2と第2の軸3との間の伝動要件が満たされる。第1の軸2と第2の軸3との回転方向を一致させることで、回動部材1と支持部材4との回転方向を一致させ、実際の使用ニーズを満たすことができる。
【0063】
いくつかの実施例では、伝動アセンブリ7は不完全歯車71、第1の歯車72、および第2の歯車73を含み、不完全歯車71は第1の軸2に設けられ、第1の歯車72は第2の軸3に設けられ、第2の歯車73は不完全歯車71と第1の歯車72との間で噛み合い伝動し、伝動ストロークにおいて、不完全歯車71は第2の歯車73に噛み合い伝動し、空転ストロークにおいて、不完全歯車71は第2の歯車73に噛み合わない。
【0064】
図9に示すように、伝動アセンブリ7は2つの固定部材9の間に挟まれてもよい。不完全歯車71は第1の軸2の外周側に回転不能に嵌合され、第1の歯車72は第2の軸3の外周側に回転不能に嵌合され、第2の歯車73は2つの固定部材9の間に回転可能に装着され、第2の歯車73の一側は第1の歯車72と噛み合うことができ、第2の歯車73の他側は不完全歯車71と噛み合うことができる。
【0065】
不完全歯車71の回転中に、不完全歯車71は第2の歯車73と噛み合うことができ、また、第2の歯車73と噛み合わないこともでき、これにより、第1の軸2の伝動及び非伝動の使用要件を満たすことができる。
【0066】
いくつかの実施例では、第2の歯車73は軸方向において第1のセクション731と第2のセクション732とを含み、不完全歯車71は第1のセクション731と噛み合い伝動し、第1の歯車72は第2のセクション732と噛み合い伝動する。
図10に示すように、第2の歯車73は軸方向(左右方向)において一定の延在長さを有し、第1のセクション731は第2の歯車73の左半部分であってもよく、第2のセクション732は第2の歯車73の右半部分であってもよい。不完全歯車71は第1の歯車72の左側に位置し且つ第1のセクション731と噛み合うことができ、第2の歯車73は第2のセクション732と噛み合うことができる。このように、不完全歯車71と第1の歯車72とが空間的にずれて配置されることにより、不完全歯車71と第1の歯車72とが干渉し合う状況を回避することができるとともに、空間利用率を向上させることができ、連動装置100の小型化の実現に役立つ。
【0067】
いくつかの実施例では、連動装置100は減衰アセンブリ8を含み、減衰アセンブリ8は固定部分81と可動部分82とを含み、可動部分82は第1の軸2に設けられ且つ第1の軸2とともに回転することができ、固定部分81と可動部分82とが密着されて減衰が形成されることによって第1の軸2を回転後の位置に維持することができる。
【0068】
図2及び
図3に示すように、固定部分81及び可動部分82の両方は第1の軸2の外周側に嵌められ、固定部分81は第1の軸2と回転可能に嵌合され、可動部分82は第1の軸2に回転不能に嵌合される。固定部分81は可動部分82の左側に位置する。第1の軸2が回転する時、固定部分81は静止に維持することができ、可動部分82は第1の軸2とともに回転することができる。固定部分81と可動部分82とによって生成された減衰効果により、第1の軸2が任意の角度だけ回転しても、第1の軸2は当該位置に維持されることが可能であり、これにより、回動部材が任意の位置に停止することができ、ユーザは必要に応じて任意の角度に切り替えることができ、使用が便利になる。
【0069】
いくつかの実施例では、固定部分81の可動部分82に密着される端面に第1の突起8111が設けられ、可動部分82の固定部分81に密着される端面に第2の突起8211が設けられる。伝動ストロークにおいて、第1の突起8111は第2の突起8211に突き当たり、空転ストロークにおいて、第1の突起8111は第2の突起8211を乗り越えることができ、可動部分82は弾性的に伸縮可能であることにより、第1の突起8111が第2の突起8211を乗り越えることを可能にすることができる。
【0070】
図5に示すように、第1の突起8111は固定部分81の右端に設けられ、第1の突起8111は複数設けられ、複数の第1の突起8111は固定部分81の周方向に離間して配置することができる。
図6に示すように、第2の突起8211は可動部分82の左端に設けられ、第2の突起8211は同様に複数設けられ、複数の第2の突起8211は可動部分82の周方向に離間して配置することができる。
【0071】
使用時に、複数の第1の突起8111及び複数の第2の突起8211は周方向に交互に配置することができ、これにより、固定部分81及び可動部分82の減衰作用を強化することができるとともに、第1の軸2が設定された角度まで回転する時、第1の突起8111は隣接する第2の突起8211を乗り越えることができる。これにより、ユーザにフィードバック感を与え、操作体験を向上させることができる。
【0072】
選択可能に、第1の突起8111及び第2の突起8211は両方とも案内斜面であってもよい。これにより、第1の突起8111と第2の突起8211とが互いに容易に乗り越えることができる。
【0073】
なお、可動部分82は弾性的に伸縮可能であり、これにより、可動部分82の収縮によって、第1の突起8111と第2の突起8211とが互いに容易に乗り越えることができる一方、可動部分82の伸長によって、可動部分82が常に固定部分81に密着することができ、減衰効果を奏する。
【0074】
いくつかの実施例では、可動部分82は弾性部材821と調整部材822とを含み、弾性部材821は第1の軸2の外周側に嵌められ、且つ弾性部材821は第1の軸2に回転不能に嵌合され、弾性部材821は調整部材822と固定部分81との間に挟まれ、調整部材822は第1の軸2に位置調整可能に設けられ、調整部材822は、弾性部材821の一端に当接され且つ弾性部材821の弾性力を調整する。
【0075】
図3に示すように、弾性部材821は皿ばねであってもよく、弾性部材821は第1の軸2の外周側に嵌められ且つ第1の軸2に回転不能に装着され、調整部材822はナットであってもよく、調整部材822は第1の軸2に螺合することができる。使用時に、調整部材822は弾性部材821の右端に当接されて、位置規制の役割を果たし、弾性部材821の左端は常に固定部分81に密着されて、減衰効果を果たす。弾性部材821の弾性力を調整する必要がある場合、調整部材822を回転させればよく、これにより、使用者は必要に応じて減衰効果を調整することができる。
【0076】
いくつかの実施例では、固定部分81に第1の停止部8121が設けられ、第1の軸2に第2の停止部21が設けられ、第1の停止部8121は第2の停止部21を停止させて第1の軸2の回転ストロークを規制する。
図4に示すように、第1の停止部8121は扇形で固定部分81と一体的に設けられ、第2の停止部21は扇形で第1の軸2と一体的に設けられてもよい。使用時に、第1の停止部8121は第2の停止部21を停止させて、第1の軸2の最大回転ストロークを規制する役割を果たすことができる。
【0077】
いくつかの実施例では、連動装置100はハウジング5を含み、ハウジング5に第1の密着面51が設けられ、支持部材4に第2の密着面41が設けられ、収納位置及び支持位置のそれぞれにおいて、第1の密着面51は第2の密着面41に密着される。
【0078】
図11に示すように、ハウジング5は円筒状であってもよく、第1の密着面51は楕円面であってもよい。
図12に示すように、支持部材4は略円柱状であってもよく、第2の密着面41は楕円面であってもよい。支持部材4は第2の軸3とともに180度だけ回転することができ、これにより、収納位置において、第1の密着面51と第2の密着面41とは密着することができ、ハウジング5と支持部材4とは全体として円柱体に組み合わせられ、一体化及び美観性が向上し、収納が容易になる。支持位置では、第2の密着面41は180度だけ回転し、且つ第1の密着面51に密着され、この時、ハウジング5と支持部材4とは角度をなし、支持という使用ニーズを満たすことができる。
【0079】
いくつかの実施例では、
図3に示すように、第2の軸3は自在継手10を介して支持部材4に伝動接続され、自在継手10は第1の継ぎ手101と第2の継ぎ手102とを含み、第1の継ぎ手101は第2の軸3に接続され、第2の継ぎ手102は支持部材4に接続され、第1の継ぎ手101の軸方向と第2の継ぎ手102の軸方向とは第1の角度をなし、第1の角度は鈍角であってもよい。
【0080】
第2の継ぎ手102はハウジング5に回転可能に装着され、第1の密着面51および第2の密着面41のそれぞれは第2の継ぎ手102の軸方向と第2の角度をなし、第2の角度は直角であってもよく、即ち第1の密着面51および第2の密着面41のそれぞれは第2の継ぎ手102の軸方向に垂直である。これにより、異なる伝動軸線の伝動ニーズを満たし、第2の軸3と支持部材4との間の伝動要件を満たすことができる。
【0081】
いくつかの実施例では、連動装置100は複数の固定部材9を含み、第1の軸2は少なくとも一部の固定部材9に回転可能に嵌合され、第2の軸3は少なくとも一部の固定部材9に回転可能に嵌合され、第1の軸2及び第2の軸3は複数の固定部材9を介してハウジング5に装着される。
【0082】
図2及び
図3に示すように、固定部材9は4つ設けられてもよく、4つの固定部材9はそれぞれ第1の部材91、第2の部材92、第3の部材93、および第4の部材103であり、第1の部材91及び第2の部材92は、第1の軸2と第2の軸3との左右方向における重なる部分に装着され、第1の部材91は第2の部材92の左側に位置し且つ第2の部材92と離間して配置され、第1の軸2及び第2の軸3は両方とも第1の部材91及び第2の部材92に回転可能に嵌合される。位置規制アセンブリ6及び伝動アセンブリ7は第1の部材91と第2の部材92との間に設けられ、位置規制アセンブリ6と伝動アセンブリ7とは仕切り板で仕切ることができ、仕切り板は1つの固定部材9として見なすこともできる。
【0083】
図3に示すように、第3の部材93及び第4の部材103は両方ともスリーブ部を含み、第3の部材93は第2の部材92の右側に設けられ、第2の軸3は第3の部材93のスリーブ部内に回転可能に装着され、第4の部材103は第3の部材93の右側に設けられ、第2の継ぎ手102は第3の部材93のスリーブ部内に回転可能に装着される。
【0084】
第1の部材91、第2の部材92、第3の部材93、及び第4の部材103のぞれぞれはハウジング5に接続され、これによって連動装置100とハウジング5との取り付けや固定が実現される。
【0085】
いくつかの実施例では、
図5に示すように、固定部分81は別体構成であってもよく、固定部分81は第1の台座811と第2の台座812とを含み、第1の台座811は第2の台座812の右側に設けられ、第1の台座811はハウジング5に固定接続され、第2の台座812はピンを介して第1の台座811に回転可能に接続される。これにより、第2の台座812は一定の自由度を有し、可動部分82との適合性を向上させることができる。
【0086】
いくつかの実施例では、ガイド溝622に対応する中心角は90度であり、第1の軸2の総回転角は130度であってもよい。第1の軸2が伝動ストローク内で回転する時、ストッパー61はガイド溝622に沿って移動し、この時、第1の軸2は90度だけ回転することができ、支持部材4は第2の軸3の伝動作用で180度だけ回転することができる。その後、第1の軸2は空転ストロークに移行し且つ130度まで回転し続けることができ、この時、第1の停止部8121は第2の停止部21とは接触して位置規制する。
【0087】
以下、本発明の実施例に係る機器付属品を説明する。
【0088】
本発明の実施例に係る機器付属品は連動装置100を含み、連動装置100は上記実施例で説明される連動装置100であってもよい。
図13及び
図14に示すように、機器付属品は保護ケース200を含んでもよく、保護ケース200は第1の部分201と第2の部分202とを含み、第1の部分201は第2の部分202に対して揺動可能であり、第1の部分201は回動部材1に接続され、この場合、回動部材1は第1の部分201の一部として見なされてもよい。第2の部分202はハウジング5に接続され、ハウジング5は第2の部分202の一部として見なされてもよい。
【0089】
使用時に、第1の部分201を後から前へ回転させることができ、これにより、第1の部分201は回動部材1を回転駆動し、そして第1の軸2、第2の軸3、及び支持部材4を同期回転駆動する。第1の部分201が
図14に示す位置まで回転すると、支持部材4は机の上面と第1の部分201の下縁との間に支持することができ、第1の部分201を支持する効果を奏する。
【0090】
機器付属品を収納する必要がある場合、第1の部分201を後ろへ回転させることができ、空転ストロークにおいて、第1の部分201、回動部材1および第1の軸2のみが後ろに回転し、伝動ストロークに移行すると、第2の軸3及び支持部材4は、第1の部分201が第2の部分202の上に重なり合うまで、第1の部分201とともに後ろに回転することができ、この時、
図13に示すように、支持部材4は収納位置に切り替えられる。
【0091】
なお、第1の部分201と第2の部分202とは2つの別個の部分であってもよく、第1の部分201と第2の部分202とは柔軟に接続されてもよく、これにより、第1の部分201と第2の部分202とが相対的に回転可能であるという要件を満たすことができる。
【0092】
いくつかの実施例では、
図13及び
図14に示すように、連動装置100は2つ設けられてもよく、2つの連動装置100は1つの回動部材1を共用することができ、この場合、回動部材1は2つの連動装置100の間に位置し、対称性を強化し、支持の安定性を向上させることができる。
【0093】
以下、本発明の実施例に係る電子機器を説明する。
【0094】
本発明の実施例に係る電子機器は上記実施例で説明される連動装置100のみを含むことができ、例えば、電子機器はノートパソコンであり、ノートパソコンはディスプレイとキーボードとを含み、ディスプレイとキーボードとは連動装置100によって回転可能に接続することができる。
【0095】
他のいくつかの実施例では、電子機器は上記実施例で説明された機器付属品を含んでもよく、例えば、電子機器はタブレットと別体のキーボードとを含み、タブレットは機器付属品の第1の部分201に固定され、別体のキーボードは第2の部分202に固定されてもよい。
【0096】
本発明の説明では、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」「内」、「外」、「時計回り」、「逆時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの用語が指す方位または位置関係は、図面に示す方位または位置関係に基づくものであり、本発明を容易に説明し且つその説明を簡素化するためのものであり、指示される装置または部材が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構造および操作されることを指示または暗示するものではなく、そのため、本発明への限定として理解してはならない。
【0097】
また、「第1の」、「第2の」という用語は説明の目的のみに使用され、相対的重要性を指示または暗示するもの、または指示される技術的特徴の数を暗黙的に示すものとして理解してはならない。これにより、「第1の」、「第2の」によって限定される特徴は、少なくとも1つの当該特徴を明示的または暗黙的に含むことができる。本発明の説明では、特に明確な限定がない限り、「複数」の意味は少なくとも2つであり、例えば2つ、3つなどである。
【0098】
本発明では、特に明確な規定や限定がない限り、「取り付け」、「つながる」、「接続」、「固定」などの用語は広義的に理解すべきであり、例えば、固定的な接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、または一体に統合されたものであってもよい。機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよく、または互いに通信できるものであってもよい。直接的な接続であってもよく、中間媒体による間接的な接続であってもよく、2つの部材の内部の連通、または2つの部材の相互の作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて、本発明における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0099】
本発明では、特に明確な規定や限定がない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」または「下」にあることは、第1のと第2の特徴が直接接触することであってもよく、または第1のと第2の特徴が中間媒体を介して間接的に接触することであってもよい。また、第1の特徴が第2の特徴「の上」、「上方」および「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上または斜め上にあることであってもよく、または第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことのみを示す。第1の特徴が第2の特徴「の下」、「下方」および「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真下または斜め下にあることであってもよく、または第1の特徴の水平高さが第2の特徴より低いことのみを示す。
【0100】
本発明では、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体的な例」、または「いくつかの例」などの用語は、当該実施例または例に合わせて説明した具体的な特徴、構造、材料または特点は本発明の少なくとも1つの実施例または例に含まれること意味する。本明細書では、上記用語に対する例示的な説明は必ず同じ実施例または例を対象とするわけではない。そして、説明された具体的な特徴、構造、材料または特点はいずれか1つまたは複数の実施例や例において適切な方式で組み合わせることができる。また、互いに矛盾しない場合、当業者は本明細書で説明された異なる実施例または例および異なる実施例または例の特徴を結合したり組み合わせたりすることができる。
【0101】
上記実施例を開示し且つ説明したが、上記実施例は例示的なものに過ぎず、本発明を限定するものとして理解してはならず、当業者による上記実施例の変更、修正、置換および変形はいずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0102】
100 連動装置
1 回動部材
2 第1の軸
21 第2の停止部
3 第2の軸
4 支持部材
41 第2の密着面
5 ハウジング
51 第1の密着面
6 位置規制アセンブリ
61 ストッパー
62 第1のカム
621 第1の周壁
622 ガイド溝
63 第2のカム
631 第2の周壁
632 係止溝
7 伝動アセンブリ
71 不完全歯車
72 第1の歯車
73 第2の歯車
731 第1のセクション
732 第2のセクション
8 減衰アセンブリ
81 固定部分
811 第1の台座
8111 第1の突起
812 第2の台座
8121 第1の停止部
82 可動部分
821 弾性部材
8211 第2の突起
822 調整部材
9 固定部材
91 第1の部材
911 シュート
92 第2の部材
93 第3の部材
10 自在継手
101 第1の継ぎ手
102 第2の継ぎ手
103 第4の部材
200 保護ケース
201 第1の部分
202 第2の部分