(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20240205BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20240205BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240205BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20240205BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
G06F1/16 312F
G09F9/30 308Z
H04M1/02 C
H05K5/02 A
(21)【出願番号】P 2022573320
(86)(22)【出願日】2021-05-24
(86)【国際出願番号】 CN2021095475
(87)【国際公開番号】W WO2021238848
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-11-28
(31)【優先権主張番号】202010466210.5
(32)【優先日】2020-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】鐘 洪俊
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110010007(CN,A)
【文献】特開2016-015618(JP,A)
【文献】特開2018-112835(JP,A)
【文献】国際公開第2018/179309(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/087951(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0070303(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0037228(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0185782(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0027222(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/00
1/16-1/18
G09F9/00-9/46
H04M1/02-1/23
H05K5/00-5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、前記筐体を被覆する表示スクリーンと、を備える電子機器であって、
前記筐体は、第1筐体部、第2筐体部及び第3筐体部を含み、
前記電子機器が第1状態にある時に、前記第1筐体部と前記第3筐体部が結合され、前記電子機器が前記第1筐体部と前記第3筐体部を被覆する前記表示スクリーンによって表示し、前記第1筐体部と前記第3筐体部が収容空間を形成し、前記第2筐体部が前記収容空間に収納され、
前記電子機器が第2状態にある時に、前記第1筐体部、前記第2筐体部及び前記第3筐体部が結合され、前記第2筐体部が前記第1筐体部と前記第3筐体部との間に位置し、前記電子機器が前記第1筐体部、前記第2筐体部及び前記第3筐体部を被覆する前記表示スクリーンによって表示
し、
駆動部品と、前記収容空間内に位置し、前記第1筐体部、前記第2筐体部及び前記第3筐体部に接続される牽引構造と、を更に備え、前記駆動部品は、前記牽引構造によって前記第1筐体部、前記第2筐体部及び前記第3筐体部を相対的に移動するように駆動し、前記電子機器を前記第1状態と前記第2状態の間で切り替える、電子機器。
【請求項2】
前記牽引構造は、
牽引部と、
その第1端が前記第1筐体部にヒンジ連結され、その第2端が前記牽引部の第1軸にヒンジ連結される第1リンクバーと、
その第3端が前記第3筐体部にヒンジ連結され、その第4端が前記牽引部の前記第1軸と同じ直線にある第2軸にヒンジ連結される第2リンクバーと、
を備え、
前記牽引部の第3軸が前記第2筐体部にヒンジ連結され、前記第3軸と前記第1軸が直角をなす、請求項
1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1筐体部は、第1平板部、第2平板部及び第1折り曲げ部を有し、前記第1平板部と前記第2平板部が対向して設けられ前記第1折り曲げ部を介して接続され、前記第1リンクバーの第1端が前記第1折り曲げ部にヒンジ連結され、
前記第3筐体部は、第3平板部、第4平板部及び第2折り曲げ部を有し、前記第3平板部と前記第4平板部が対向して設けられ前記第2折り曲げ部を介して接続され、前記第2リンクバーの第3端が前記第2折り曲げ部にヒンジ連結される、請求項
2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第2筐体部は、前記牽引部の第3軸にヒンジ連結される第1支持板と、前記牽引部の第4軸にヒンジ連結される第2支持板と、を備え、
前記第2状態で、前記第1平板部、前記第1支持板及び前記第3平板部が結合され、前記第1支持板が前記第1平板部と前記第3平板部との間に位置し、前記第2平板部、前記第2支持板及び前記第4平板部が結合され、前記第2支持板が前記第2平板部と前記第4平板部との間に位置する、請求項
3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記表示スクリーンは具体的には、前記筐体に摺接されるフレキシブルスクリーンであり、
前記第1状態で、前記フレキシブルスクリーンが前記第1平板部と前記第3平板部を被覆し、前記フレキシブルスクリーンの一端が前記第1折り曲げ部に沿って前記第2平板部まで延伸し、前記表示スクリーンの他端が前記第2折り曲げ部に沿って前記第4平板部まで延伸し、
前記第2状態で、前記フレキシブルスクリーンが前記第1平板部、前記第1支持板及び前記第3平板部を被覆する、請求項
4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1筐体部と前記第3筐体部にはスライドレールが設けられており、前記フレキシブルスクリーンが前記スライドレールに設けられている、請求項
5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記フレキシブルスクリーンは、フレキシブル固定部材と、前記フレキシブル固定部材に設けられるフレキシブルパネルと、を備え、前記フレキシブル固定部材にスライド溝が設けられており、前記スライド溝が前記スライドレールに摺接される、請求項
6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記表示スクリーンは、
前記第1筐体部に設けられる第1スクリーンと、
前記第2筐体部に設けられる第2スクリーンと、
前記第3筐体部に設けられる第3スクリーンと、
を備え、
前記第1状態で、前記第1スクリーンと前記第3スクリーンが結合され、前記第2スクリーンが前記第2筐体部とともに前記収容空間内に収容され、
前記第2状態で、前記第1スクリーン、前記第2スクリーン及び前記第3スクリーンが結合され、前記第2スクリーンが前記第1スクリーンと前記第3スクリーンとの間に位置する、請求項1から
4のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記第1スクリーン、前記第2スクリーン及び前記第3スクリーンは、具体的に、前記筐体に固設される液晶パネルである、請求項
8に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年5月28日に中国で出願した中国特許出願No.202010466210.5の優先権を主張し、その全ての内容が参照によって本文に組み込まれている。
本発明は、通信の技術分野に関し、特に、電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器の発達に伴い、ユーザは、ヒューマンコンピュータインタラクションに対する需要が多くなり、頻繁になる傾向があるため、表示スクリーンのサイズ、表示スクリーンの利用可能表示領域を大きくすることが要求されるようになるが、表示スクリーンのサイズが大きくなるほど、電子機器のサイズも大きくなり、電子機器の携帯性が悪くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、電子機器のサイズが大き過ぎることによる携帯しにくい問題を解決するための電子機器を開示する。
【0004】
上記問題を解決するために、本発明は以下のとおり実現する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例は、
筐体と、筐体を被覆する表示スクリーンと、を備える電子機器であって、
筐体は、第1筐体部、第2筐体部及び第3筐体部を含み、
電子機器が第1状態にある時に、第1筐体部と第3筐体部が結合され、電子機器が第1筐体部と第3筐体部を被覆する表示スクリーンによって表示し、第1筐体部と第3筐体部が収容空間を形成し、第2筐体部が収容空間内に収納され、
電子機器が第2状態にある時に、第1筐体部、第2筐体部及び第3筐体部が結合され、第2筐体部が第1筐体部と第3筐体部との間に位置し、電子機器が第1筐体部、第2筐体部及び第3筐体部を被覆する表示スクリーンによって表示する、電子機器を提供する。
【0006】
本発明の実施例で提供される技術的解決手段によれば、電子機器は、第1筐体部、第2筐体部及び第3筐体部を含み、電子機器が第1状態にある時に、第1筐体部と第3筐体部が結合され、電子機器が第1筐体部と第3筐体部を被覆する表示スクリーンによって表示し、第1筐体部と第3筐体部が収容空間を形成し、第2筐体部が収容空間内に収納され、電子機器が第2状態にある時に、第1筐体部、第2筐体部及び第3筐体部が結合され、第2筐体部が第1筐体部と第3筐体部との間に位置し、電子機器が第1筐体部、第2筐体部及び第3筐体部を被覆する表示スクリーンによって表示する。第1筐体部、第2筐体部及び第3筐体部の間の相対的移動によって、筐体が収縮と伸張の間で切り替え可能であり、電子機器の携帯性を向上させ、そして、筐体に表示スクリーンを載置することで、筐体の収縮又は伸張に伴い、筐体を被覆する表示スクリーンの面積が変化し、表示スクリーンの利用可能表示領域の面積が変化可能になり、ユーザの大きな表示スクリーンの使用ニーズを満たす。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下において、本発明の実施例の説明に使用必要な図面を簡単に説明し、当然ながら、以下の説明における図面は本発明の実施例の一部に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面から他の図面に想到し得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例で提供される電子機器の第1構成模式図である。
【
図2】本発明の実施例で提供される電子機器の第2構成模式図である。
【
図3】本発明の実施例で提供される電子機器の第3構成模式図である。
【
図4】本発明の実施例で提供される電子機器の第4構成模式図である。
【
図5】本発明の実施例で提供される電子機器の第5構成模式図である。
【
図6】本発明の実施例で提供される電子機器の第6構成模式図である。
【
図8】本発明の実施例で提供される電子機器のフレキシブル固定部材の構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下において、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明するが、当然ながら、説明される実施例は、本発明の実施例の全てではなく、一部に過ぎない。本発明における実施例に基づき、当業者が進歩性のある労働を費やすことなく得られる他の実施例は、全て本発明の保護範囲に属するものとする。
【0010】
本発明の実施例で提供される電子機器は、筐体を被覆する表示スクリーンと、筐体と、を備える電子機器であって、電子機器が第1状態にある時に、第1筐体部10と第3筐体部30が結合され、第1筐体部10と第3筐体部30を被覆する表示スクリーンによって表示し、電子機器が第2状態にある時に、第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30が結合され、第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30を被覆する表示スクリーンによって表示する。第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30の間の移動によって、筐体が収縮と伸張の間で切り替え可能であり、電子機器の携帯性を向上させ、そして、表示スクリーンが筐体を被覆し、筐体の収縮又は伸張に伴い、表示スクリーンの利用可能表示領域の面積が変化可能になり、ユーザの大きな表示スクリーンの使用ニーズを満たす。具体的には、電子機器は、携帯電話等の携帯端末、ウェアラブルデバイス、タブレット、ラップトップコンピュータ、携帯型コンピュータ、拡張現実デバイス(ARデバイスとも称する)、仮想現実デバイス(VRデバイスとも称する)、携帯型ゲーム機等であってもよい。
【0011】
図1に示すように、本発明の実施例は、筐体と、筐体を被覆する表示スクリーンと、を備える電子機器であって、筐体は、第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30を含み、電子機器が第1状態にある時に、第1筐体部10と第3筐体部30が結合され、電子機器が第1筐体部10と第3筐体部30を被覆する表示スクリーンによって表示し、第1筐体部10と第3筐体部30が収容空間40を形成し、第2筐体部20が収容空間40内に収納され、電子機器が第2状態にある時に、第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30が結合され、第2筐体部20が第1筐体部10と第3筐体部30との間に位置し、電子機器が第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30を被覆する表示スクリーンによって表示する、電子機器を提供する。第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30の間の相互移動によって、筐体が収縮と伸張の間で切り替え可能であり、そして、筐体の変化に伴って、筐体を被覆する表示スクリーンの面積が変化し、即ち、表示スクリーンの利用可能表示領域の変化が可能になり、電子機器の携帯性を向上させるとともに、ユーザの大きな表示スクリーンの使用ニーズを満たす。
【0012】
具体的な応用では、電子機器が第1状態にある時に、電子機器が収縮状態であり、電子機器が第2状態にある時に、電子機器が伸張状態である。
【0013】
図1と
図3に示すように、電子機器が第1状態にある時に、第1筐体部10と第3筐体部30が結合され、第2筐体部20が収容空間40内に収納され、電子機器が第2状態にある時に、第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30が結合され、即ち、第2筐体部20が第1筐体部10と第3筐体部30との間に移動するので、第1状態での筐体の表面積が第2状態での筐体の表面積よりも小さく、即ち、第1状態で筐体が収縮状態であり、第2状態で筐体が伸張状態である。これにより、電子機器が第1状態と第2状態の間で切り替えられる時に、筐体の表面積の変化が実現され、電子機器の携帯性を向上させる。
【0014】
電子機器が第1状態にある時に、電子機器が第1筐体部10と第3筐体部30を被覆する表示スクリーンによって表示し、電子機器が第2状態にある時に、電子機器が第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30を被覆する表示スクリーンによって表示するので、第1状態で表示スクリーンによって表示する時の利用可能表示領域が、第2状態で表示スクリーンによって表示する時の利用可能表示領域よりも小さく、これにより、電子機器が第1状態と第2状態の間で切り替えられる時に、表示スクリーンの利用可能表示領域の変化が実現され、ユーザの大きな表示スクリーンの使用ニーズを満たす。
【0015】
具体的な応用では、電子機器は、表面と裏面を含み、電子機器の表面に位置する表示スクリーンによって表示する。当然ながら、電子機器裏面に位置する表示スクリーンによっても表示してもよい。
【0016】
本出願に係る実施例では、第1筐体部10と第3筐体部30を直接結合するか、第1筐体部10と第3筐体部30を第2筐体部20を介して結合するように、筐体の伸張又は収縮が実現され、即ち、折り畳むことなく電子機器の大きさの変化を実現するため、電子機器が第1状態と第2状態の間で切り替えられる時に、筐体を被覆する表示スクリーンを折り畳む必要がなく、長期にわたり表示スクリーンを折り畳むことにより視覚的感覚に影響を与えたり、折り畳み過程でフレキシブルパネル802に折り目が発生する等の問題が回避されることを理解できる。
【0017】
可能な一実施形態として、電子機器は、駆動部品と、収容空間40内に位置し、第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30に接続される牽引構造と、を更に備え、駆動部品が牽引構造によって、第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30を相対的に移動するように駆動し、電子機器を第1状態と第2状態の間で切り替える。駆動部品の駆動によって、第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30の間の相対的移動が実現され、更に電子機器が第1状態又は第2状態に変化して、電子機器の携帯性を実現するとともに、ユーザの利用可能表示領域に対する要求に対応できる。
【0018】
具体的な応用では、駆動部品の駆動で、第1筐体部10と第3筐体部30が相対的に離れたり、互いに近接したりする。
【0019】
電子機器を第1状態から第2状態に切り替える時に、駆動部品が牽引構造によって、第1筐体部10と第3筐体部30を互いに離れるように駆動し、且つ第2筐体部20を第1筐体部10と第3筐体部30との間に移動するように駆動し、第1筐体部10と第3筐体部30を第2筐体部20を介して結合する。
【0020】
電子機器を第2状態から第1状態に切り替える時に、駆動部品が牽引構造によって、第1筐体部10と第3筐体部30を互いに近接するように駆動し、且つ第2筐体部20を収容空間40内に収納されるように駆動し、第1筐体部10と第3筐体部30を結合する。
【0021】
更に、
図7に示すように、牽引構造の数が複数であり、複数の牽引構造を設けることによって、駆動効果を確保するとともに、第2筐体部20に対する支持効果を確保して、筐体の安定性を向上させる。
【0022】
具体的な応用では、牽引構造の数が2つである。
【0023】
可能な一実施形態として、牽引構造は、牽引部70と、その第1端が第1筐体部10にヒンジ連結され、その第2端が牽引部70の第1軸にヒンジ連結される第1リンクバー50と、その第3端が第3筐体部30にヒンジ連結され、その第4端が牽引部70の第1軸と同じ直線にある第2軸にヒンジ連結される第2リンクバー60と、を備え、牽引部70の第3軸が第2筐体部20にヒンジ連結され、第3軸と第1軸が直角をなす。
【0024】
このようにして、牽引部70、第1リンクバー50と第2リンクバー60は互いに相対的に移動できるとともに、筐体に対して移動することもでき、これによって、牽引構造は、駆動部品の駆動に伴って収容空間40内に収納され、筐体を第1状態に移動するように駆動することができる一方、駆動部品の駆動に伴って次第に伸張し筐体を第2状態に移動するように駆動することもできる。
【0025】
つまり、牽引構造によって筐体に対する駆動を実現することにより、構造が簡単で、操作が便利で、牽引構造は、その自身の大きさが変化可能であり、第1状態にある時に収容空間40内に収納され、牽引構造の占用空間を小さくすることができる。
【0026】
具体的な応用では、牽引部70は、第3軸と同じ直線にある第4軸を更に有し、
図1に示すように、「十」字状を呈する。
【0027】
当然ながら、牽引構造は他の形状であってもよく、例えば、牽引部70は、具体的に板状構造であり、又は、首と尾が順に接続された棒状構造を3つ含み、又は、カム構造である。
【0028】
牽引部70が板状構造である時に、板状構造の断面が三角形であり、三角形の頂点にヒンジ連結部が形成され、その中で、2つのヒンジ連結部がそれぞれ第1リンクバー50の第2端、第2リンクバー60の第4端にヒンジ連結され、別のヒンジ連結部が第2筐体部20にヒンジ連結される。
【0029】
板状構造は対向する、面積の最も大きい平面を2つ有し、板状構造の断面が面積の最も大きい平面と平行する断面であることが理解できる。更に、3つのヒンジ連結部が同じ平面内に位置する3つの頂点に形成される。
【0030】
具体的な応用では、板状構造の断面が四辺形である。
【0031】
牽引部70が3つの棒状構造を備える時に、3つの棒状構造の首と尾が順に接続され、3つの棒状構造のうち、接続されている2つの棒状構造の接続端にヒンジ連結部が形成される。3つの棒状構造の首と尾が接続されて3つの接続端が形成され、3つの接続端にそれぞれヒンジ連結部が設けられ、第1リンクバー50の第2端、第2リンクバー60の第4端、第2筐体部20が牽引部70におけるヒンジ連結部を介して牽引部70にヒンジ連結される。
【0032】
その中で、任意に接続される2つの棒状構造が固定的に接続され、牽引部70の安定性が確保される。
【0033】
牽引部70がカム構造である時に、カム構造の輪郭線に突出点を備え、突出点のカム構造の回転中心からの距離が、カム構造の輪郭線における全ての点の回転中心からの距離の最大値であり、牽引部70と第2筐体部20が突出点でヒンジ連結され、牽引部70には更に2つのヒンジ連結部が設けられ、第1リンクバー50の第2端、第2リンクバー60の第4端が2つのヒンジ連結部を介して牽引部70にヒンジ連結され、その中で、2つのヒンジ連結部の連結線が回転中心を通る。第2筐体部20にヒンジ連結されるヒンジ連結部をカム構造の突出点に設けることによって、筐体を第1状態から第2状態に変化させる時に、第2筐体部20を次第に第1筐体部10と第2筐体部20に結合することができ、筐体を第2状態から第1状態に変化させる時に、第2筐体部20を次第に収容空間40へ移動させることができる。
【0034】
具体的な応用では、第2筐体部20が第1支持板202と第2支持板204を備える場合に、突出点の数が2つであり、第1支持板202と牽引部70が2つの突出点のうちの一方でヒンジ連結され、第2支持板204と牽引部70が2つの突出点のうちの他方でヒンジ連結される。このようにして、筐体を第1状態から第2状態に変化させる時に、第1支持板202は、第1平板部102と第3平板部302との間に移動するまで、第1平板部102と第3平板部302に近接する方向へ移動することができ、第2支持板204は、第2平板部104と第4平板部304との間に移動するまで、第2平板部104と第4平板部304に近接する方向へ移動することができ、それに応じて、筐体を第2状態から第1状態に変化させる時に、第1支持板202は、収容空間40内に収容されるまで、第1平板部102と第3平板部302から離れることができ、第2支持板204は、収容空間40内に収容されるまで、第2平板部104と第4平板部304から離れることができる。
【0035】
更に、2つの突出点間の連結線が回転中心を通り、2つの突出点の回転中心からの距離が同じであるので、2つの突出点のうちのいずれか一方の回転中心からの距離が、輪郭線における全ての点の回転中心からの距離の最大値となる。
【0036】
当然ながら、2つの突出点の回転中心からの距離が異なっていてもよく、この時に、2つの突出点のうち、1番目の突出点の回転中心からの距離は、2番目の突出点の回転中心からの距離よりも大きく、2番目の突出点の回転中心からの距離は、輪郭線における2つの突出点以外の点の回転中心からの距離よりも大きい。
【0037】
牽引部70の形状が多種であってもよく、電子機器を第1状態から第2状態に切り替える過程で、牽引部70が第2筐体部20を動かして第1筐体部10と第2筐体部20との間に移動させること、電子機器を第2状態から第1状態に切り替える過程で、牽引部70が第2筐体部20を動かして収容空間40に移動させることが可能であればよいのを説明する必要があり、他の構造について詳細に説明しないが、全て本出願の保護範囲内に含まれるものである。
【0038】
可能な一実施形態として、
図1に示すように、第1筐体部10は、第1平板部102、第2平板部104及び第1折り曲げ部106を有し、第1平板部102と第2平板部104が対向して設けられ第1折り曲げ部106を介して接続され、第1リンクバー50の第1端が第1折り曲げ部106にヒンジ連結される。第3筐体部30は、第3平板部302、第4平板部304及び第2折り曲げ部306を備え、第3平板部302と第4平板部304が対向して設けられ第2折り曲げ部306を介して接続され、第2リンクバー60の第3端が第2折り曲げ部306にヒンジ連結される。
【0039】
この実施例では、第1筐体部10と第3筐体部30を折り曲げて設けることによって、第1筐体部10と第3筐体部30が第1状態で第2筐体部20を収容するための収容空間40を画定でき、また、折り曲げて設けられた第1筐体部10と第3筐体部30が表示スクリーンに延伸空間をも提供し、表示スクリーンが第1折り曲げ部106に沿って第2平板部104へ延伸し、第2折り曲げ部306に沿って第4平板部304へ延伸することができる。
【0040】
具体的な応用では、
図1に示すように、第1折り曲げ部106が第1平板部102の端部と第2平板部104の端部に接続され、第2折り曲げ部306が第3平板部302の端部と第4平板部304の端部に接続されている。
【0041】
その中で、
図1に示すように、第1折り曲げ部106が弧状であり、或いは、第1折り曲げ部106と第1平板部102が接続された箇所に丸角が設けられ、第1折り曲げ部106と第2平板部104が接続された箇所に丸角が設けられ、このようにして、第1折り曲げ部106と第1平板部102が円滑に移行して接続され、第1折り曲げ部106と第2平板部104が円滑に移行して接続され、即ち、第1折り曲げ部106と第1平板部102、第2平板部104との接続箇所に角がなく、表示スクリーンに保護作用を発揮して、表示スクリーンに角によって擦り傷が発生することを回避する。
【0042】
図1に示すように、第2折り曲げ部306が弧状であり、或いは、第2折り曲げ部306と第3平板部302が接続された箇所に丸角が設けられ、第2折り曲げ部306と第4平板部304が接続された箇所に丸角が設けられ、このようにして、第2折り曲げ部306と第3平板部302が円滑に移行して接続され、第2折り曲げ部306と第4平板部304が円滑に移行して接続され、即ち、第2折り曲げ部306と第3平板部302、第4平板部304との接続箇所に角がなく、表示スクリーンに保護作用を発揮して、表示スクリーンに角によって擦り傷が発生することを回避する。
【0043】
更に、
図1に示すように、第1平板部102の第1折り曲げ部106から離れた一端と第3平板部302の第2折り曲げ部306から離れた一端とが対応して設けられ、第2平板部104の第1折り曲げ部106から離れた一端と第4平板部304の第2折り曲げ部306から離れた一端とが対応して設けられており、具体的には、第1筐体部10と第3筐体部30がいずれも「U」状であり、2つの「U」状の開口端が対応している。
【0044】
更に、第1平板部102と第2平板部104は大きさが同じであり、第3平板部302と第4平板部304は大きさが同じである。
【0045】
可能な一実施形態として、第2筐体部20は、牽引部70の第3軸にヒンジ連結される第1支持板202と、牽引部70の第4軸にヒンジ連結される第2支持板204と、を備え、第2状態で、第1平板部102、第1支持板202及び第3平板部302が結合され、第1支持板202が第1平板部102と第3平板部302との間に位置し、第2平板部104、第2支持板204及び第4平板部304が結合され、第2支持板204が第2平板部104と第4平板部304との間に位置する。第1支持板202と第2支持板204によって、電子機器が第2状態にある時に、第1筐体部10と第3筐体部30が表面と裏面のいずれでも結合可能であり、筐体の安定性を高くするとともに、第1筐体部10と第2筐体部20の反発を有効に回避する。
【0046】
説明必要であるように、
図4に示すように、電子機器が第2状態にある時に、第1筐体部10と第3筐体部30の相対的移動方向(即ち、
図5におけるE方向)に沿って、第1支持板202の2つの端部と第1平板部102及び第3平板部302との間にそれぞれ隙間があり、第2支持板204の2つの端部と第2平板部104及び第4平板部304との間にそれぞれ隙間があり、このようにして、筐体が第2状態から第1状態に変わる時に、第1筐体部10と第3筐体部30の近接に伴って第1支持板202と第2支持板204が収容空間40内に収容可能であることを確保する。
図3、
図6及び
図7に示すように、第1状態で、第1支持板202の第1平板部102及び/又は第3平板部302に向かう表面と第1平板部102及び/又は第3平板部302の表面との間に隙間があり、第2支持板204の第2平板部104及び/又は第4平板部304に向かう表面と第2平板部104及び/又は第4平板部304の表面との間に隙間があり、このようにして、筐体が第1状態から第2状態に変わる時に、第1支持板202と第2支持板204が一定の伸張空間を有することを確保し、これによって、第2状態の時に、第1支持板202と第1平板部102、第3平板部302の表面が同じ平面に位置し、第2支持板204と第2平板部104、第4平板部304の表面が同じ平面に位置する。
【0047】
当然ながら、第2筐体部20は弾性を有する構造であってもよく、このような場合に上記隙間がなくてもよい。
【0048】
可能な一実施形態として、
図3に示すように、表示スクリーンは具体的に、筐体に摺接されるフレキシブルスクリーン80であり、第1状態で、フレキシブルスクリーン80が第1平板部102と第3平板部302を被覆し、また、フレキシブルスクリーン80の一端が第1折り曲げ部に沿って第2平板部104まで延伸し、表示スクリーンの他端が第2折り曲げ部に沿って第4平板部304まで延伸し、第2状態で、フレキシブルスクリーン80が第1平板部102、第1支持板202及び第3平板部302を被覆する。第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30の相対的移動によって、フレキシブルスクリーン80が筐体に対して摺動して、フレキシブルスクリーン80の伸張と収縮を実現し、フレキシブルスクリーン80を折り畳むことによる折り目及び冗長なスクリーン等の問題を回避する。
【0049】
その中で、
図3に示すように、電子機器が第1状態にあり、フレキシブルスクリーン80が第1平板部102と第3平板部302を被覆しており、
図4に示すように、電子機器が第2状態にあり、フレキシブルスクリーン80が第1平板部102、第1支持板202及び第2平板部104を被覆しており、電子機器が第2状態にある時の表示スクリーンの表示用面積が電子機器が第1状態にある時の表示スクリーンの表示用面積よりも大きいことが明らかである。
【0050】
電子機器を第1状態から第2状態に切り替える時に、第2筐体部20が第1筐体部10と第3筐体部30との間に移動し、第2平板部104と第4平板部304に収容されているフレキシブルスクリーン80が筐体の変化に伴って第1平板部102と第3平板部302へ摺動し、これによって、フレキシブルスクリーン80が次第に第1平板部102、第1支持板202及び第3平板部302に伸張する。
【0051】
具体的な応用では、
図5に示すように、第1筐体部10と第3筐体部30が方向Eに沿って互いに離れると、フレキシブルスクリーン80の第2平板部104まで延伸した一端と第4平板部304まで延伸した一端がそれぞれ方向Fと方向Gに沿って移動し、このように第1状態で第2平板部104に収容されている一部のフレキシブルスクリーン80が第1平板部102まで延伸し、第4平板部304に収容されている一部のフレキシブルスクリーン80が第3平板部302まで延伸して、表示スクリーンが伸張状態となる(
図4参照)。
【0052】
更に、フレキシブルスクリーン80の第2平板部104まで延伸した一端と第4平板部304まで延伸した一端が互いに離れる速度が同じで、筐体変化過程でフレキシブルスクリーン80が積み重なることを回避する。
【0053】
電子機器を第2状態から第1状態に変化させる時に、第1筐体部10と第3筐体部30が互いに近接し、第1支持板202と第2支持板204が収容空間40へ移動し、フレキシブルスクリーン80の第2平板部104まで延伸した一端と第4平板部304まで延伸した一端がそれぞれ互いに近接する方向へ摺動して、フレキシブルスクリーン80が次第に収縮する。
【0054】
更に、フレキシブルスクリーン80の第2平板部104まで延伸した一端と第4平板部304まで延伸した一端が互いに近接する速度が同じで、筐体変化過程でフレキシブルスクリーン80が積み重なることを回避する。
【0055】
以上から分かるように、この実施例では、フレキシブルスクリーン80の両端がいずれも筐体に摺接される。
【0056】
当然ながら、フレキシブルスクリーン80は一端のみが筐体に摺接され、他端が筐体に固定的に接続されるようになってもよく、例えば、第1筐体部10と第3筐体部30の相互移動方向に沿って、フレキシブルスクリーン80の一端を第1筐体部10と第3筐体部30のうちの一方に固定的に接続し、他端を第1筐体部10と第3筐体部30のうちの他方に摺接するようにしてもよい。具体的には、第1筐体部10と第3筐体部30のうちの一方に固定的に接続される一端が筐体の表面に位置してもよいし(即ち、第1平板部102又は第3平板部302に位置する)、筐体の裏面に位置しもよいし(即ち、第2平板部104又は第4平板部304に位置する)、筐体の側面(即ち、第1折り曲げ部又は第2折り曲げ部)に位置してもよく、第1筐体部10と第3筐体部30のうちの他方に摺接される一端が筐体の裏面まで延伸し、これによって、第1筐体部10と第3筐体部30が相対的に移動する過程で、第1筐体部10と第3筐体部30のうちの他方に摺接される一端の摺動によって、フレキシブルスクリーン80の収縮と伸張が実現される。
【0057】
可能な一実施形態として、
図2に示すように、第1筐体部10と第3筐体部30にはスライドレール402が設けられており、フレキシブルスクリーン80がスライドレール402に設けられている。スライドレール402を設けることによって、フレキシブルスクリーン80と筐体との間の相互摺動を実現し、更に表示スクリーンの収縮と伸張を実現し、このようにして電子機器が持ち運びやすくなり、スクリーンを折り畳むことによる折り目及び冗長なスクリーンの問題を回避できる。
【0058】
更に、
図7と
図8に示すように、フレキシブルスクリーン80は、フレキシブル固定部材804と、フレキシブル固定部材804に設けられるフレキシブルパネル802と、を備え、フレキシブル固定部材804にスライド溝806が設けられており、スライド溝806がスライドレール402に摺接される。フレキシブル固定部材804によって、フレキシブルパネル802の摺動を実現し、フレキシブルパネル802を保護するように作用し、複数回の伸縮によりフレキシブルパネル802に擦り傷が発生することを回避する。
【0059】
更に、スライドレール402の数が複数であり、スライド溝806の数が複数であり、スライドレール402の数とスライド溝806の数が同じである。複数のスライドレール402とスライド溝806によって、フレキシブルスクリーン80は筐体に対してより円滑に摺動できる。
【0060】
具体的な応用では、スライドレール402は横断面形状が台形、三角形、方形のうちのいずれか1種である。
【0061】
スライドレール402の横断面は、即ち、スライドレール402の第1筐体部10と第3筐体部30の相対的移動方向(
図5における方向E)に垂直な断面であることが理解できる。
【0062】
可能な一実施形態として、表示スクリーンは、第1筐体部10に設けられる第1スクリーンと、第2筐体部20に設けられる第2スクリーンと、第3筐体部30に設けられる第3スクリーンと、を備え、第1状態で、第1スクリーンと第3スクリーンが結合され、第2スクリーンが第2筐体部20とともに収容空間40に収容され、第2状態で、第1スクリーン、第2スクリーン及び第3スクリーンが結合され、第2スクリーンが第1スクリーンと第3スクリーンとの間に位置する。第1スクリーン、第2スクリーン及び第3スクリーンを結合することによって、表示スクリーンの利用可能表示領域の面積の変化を実現し、また、第1スクリーン、第2スクリーン及び第3スクリーンを結合することによって、表示スクリーンを折り畳む必要がなく、折り目等の問題を回避する。
【0063】
ここで、駆動部品が牽引構造によって、第1筐体部10と第3筐体部30が互いに離れ、第2筐体部20が第1筐体部10と第3筐体部30との間に移動するように駆動することで、第1スクリーン、第2スクリーン及び第3スクリーンが結合され、表示スクリーンが拡大状態となる。
【0064】
駆動部品が牽引構造によって、第1筐体部10と第3筐体部30が互いに近接し、第2筐体部20が収容空間40へ移動するように駆動することで、第1スクリーンと第2スクリーンが結合され、表示スクリーンが縮小状態となる。
【0065】
具体的な応用では、第1筐体部10が第1平板部102、第2平板部104及び第1折り曲げ部106を含み、第2筐体部20が第1支持板202と第2支持板204を含み、第3筐体部30が第3平板部302、第4平板部304及び第2折り曲げ部306を有する時に、第1スクリーンが第1平板部102に設けられ、第2スクリーンが第1支持板202に設けられ、第3スクリーンが第3平板部302に設けられ、このようにして第1スクリーン、第2スクリーン及び第3スクリーンを電子機器の表面で結合することができる。
【0066】
更に、第1スクリーン、第2スクリーン及び第3スクリーンは、具体的に、筐体に固設される液晶パネルである。第1スクリーン、第2スクリーン及び第3スクリーンが具体的に液晶パネルであることで、表示スクリーンの強度が高くなる。
【0067】
以下において、
図1~
図8を参照しながら本発明の一実施例の電子機器を詳細に説明する。電子機器は、フレキシブルスクリーン80と、筐体と、牽引構造とを備え、筐体は、フレキシブルスクリーン80を載置し、第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30を含み、
図1に示すように、第1筐体部10は、第1平板部102、第2平板部104及び両者を接続する第1折り曲げ部106を画定しており、第2筐体部20は第1支持板202と第2支持板204を含み、第3筐体部30は、第3平板部302、第4平板部304及び両者を接続する第2折り曲げ部306を画定しており、電子機器は第1状態に収縮したり、第2状態に伸張したりすることができ、
図1と
図3に示すように、電子機器が第1状態にあり、第1筐体部10と第3筐体部30が結合され、収容空間40を形成し、牽引構造、第1支持板202及び第2支持板204が収容空間40内に収容されており、
図4に示すように、電子機器が第2状態にあり、第1平板部102と第3平板部302が第1支持板202を介して結合され、第2平板部104と第4平板部304が第2支持板204を介して結合されている。
図1に示すように、牽引構造は第1リンクバー50、第2リンクバー60及び牽引部70を備え、牽引部70は第1軸、第2軸、第3軸及び第4軸を有し、第1軸と第2軸が同じ直線にあり、第3軸と第4軸が同じ直線にあり、第1軸と第3軸が垂直であり、第1リンクバー50の第2端が牽引部70の第1軸にヒンジ連結され、第2リンクバー60の第4端が牽引部70の第2軸にヒンジ連結され、第1支持板202と牽引部70の第3軸が箇所Aでヒンジ連結され、第2支持板204と牽引部70の第4軸が箇所Bでヒンジ連結され、第1リンクバー50の第1端と第1筐体部10が箇所Cでヒンジ連結され、第2リンクバー60の第3端と第3筐体部30が箇所Dでヒンジ連結されている。
図6と
図7に示すように、フレキシブルスクリーン80はフレキシブル固定部材804と、フレキシブル固定部材804に固設されるフレキシブルパネル802と、を備え、フレキシブルスクリーン80の両端は、それぞれ第1折り曲げ部106と第2折り曲げ部306を経由して第2平板部104と第4平板部304まで延伸する。ここで、
図2と
図8に示すように、第1筐体部10の外面と第3筐体部30の外面にスライドレール402が設けられており、フレキシブル固定部材804の内面にスライド溝806が設けられており、フレキシブルスクリーン80がスライドレール402とスライド溝806の協動によって筐体を摺動する。
【0068】
第1筐体部10、第2筐体部20及び第3筐体部30の相対的移動によって、筐体が収縮、伸張可能になり、そして、フレキシブルスクリーン80と筐体が相対的に摺動可能であるので、筐体の収縮に伴ってフレキシブルスクリーン80が収縮し、筐体の伸張に伴ってフレキシブルスクリーン80が伸張し、即ち、電子機器のスクリーンを小さいものから大きいものにする操作が実現されるとともに、電子機器が携帯しやすくなり、そして、伸縮によりフレキシブルスクリーン80の利用可能表示領域の変化が可能になり、フレキシブルスクリーン80を折り畳むことによる折り目、フレキシブルスクリーン80を折り畳む過程でフレキシブルスクリーン80の内層、外層の長さが異なることにより内層にしわが発生する問題を回避する。
【0069】
具体的には、
図5に示すように、電子機器の初期状態が第1状態であり、方向Eに沿って電子機器を両側へ引っ張ると、第1筐体部10と第3筐体部30がそれぞれE方向に沿って相対的に離れ、第1支持板202、第2支持板204がそれぞれ第1筐体部10と第3筐体部30との間に移動してそれらと平行するようになって、牽引構造の引戻しを防止し、この時に、フレキシブル固定部材804が、
図4に示す第2状態に移動するまで、第1筐体部10と第3筐体部30における台形スライドレール402によって方向Fと方向Gに沿って移動し、これによってフレキシブルスクリーン80が完全に広がり、スクリーンが大きくなり、フレキシブルスクリーン80の利用可能表示領域が大きくなり、ユーザの大きな表示スクリーンの使用ニーズを満たす。
【0070】
説明すべきことは、本明細書において、「含む」、「からなる」という用語又はその他のあらゆる変形は非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に明確に限定されない限り、「複数」という用語は2つ又は2つ以上を意味する。「連結する」、「接続する」、「固定する」等の用語は広義的に理解すべきであり、例えば、「接続する」とは、固定的に接続してもよく、取り外し可能に接続してもよく、一体的に接続してもよく、「連結する」とは、直接連結してもよく、中間媒介を介して連結してもよい。「第1」、「第2」等の用語は、対象の特定の順序を記述するものではなく、異なる対象を区別するためのものである。当業者であれば、具体的な状況に応じて本出願での上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0071】
以上、図面を参照しながら本発明の実施例を説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本発明の示唆をもとに、当業者が本発明の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本発明の保護範囲に属するものとする。
【符号の説明】
【0072】
10:第1筐体部
102:第1平板部
104:第2平板部
106:第1折り曲げ部
20:第2筐体部
202:第1支持板
204:第2支持板
30:第3筐体部
302:第3平板部
304:第4平板部
306:第2折り曲げ部
40:収容空間
402:スライドレール
50:第1リンクバー
60:第2リンクバー
70:牽引部
80:フレキシブルスクリーン
802:フレキシブルパネル
804:フレキシブル固定部材
806:スライド溝