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  • 特許-異原子ドープダイヤモンド 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】異原子ドープダイヤモンド
(51)【国際特許分類】
   C01B 32/26 20170101AFI20240206BHJP
   H01B 12/00 20060101ALI20240206BHJP
   H01B 13/00 20060101ALN20240206BHJP
【FI】
C01B32/26
H01B12/00 ZAA
H01B13/00 565Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019215405
(22)【出願日】2019-11-28
(65)【公開番号】P2021084837
(43)【公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】504159235
【氏名又は名称】国立大学法人 熊本大学
(73)【特許権者】
【識別番号】000004628
【氏名又は名称】株式会社日本触媒
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】速水 真也
(72)【発明者】
【氏名】福田 将大
(72)【発明者】
【氏名】郷田 隼
(72)【発明者】
【氏名】小野 博信
(72)【発明者】
【氏名】鴻巣 修
【審査官】廣野 知子
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-045667(JP,A)
【文献】特開2012-245456(JP,A)
【文献】特開平07-069794(JP,A)
【文献】特表平07-505831(JP,A)
【文献】特表2009-522190(JP,A)
【文献】特表平06-505694(JP,A)
【文献】特開2018-197177(JP,A)
【文献】特開2006-111967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 32/00-32/991
H01B 12/00、13/00
C04B 14/38
C04B 35/52、35/628、35/83
CAplus/REGISTRY(STN)
JSTPlus(JDreamIII)
JST7580(JDreamIII)
JSTChina(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素原子及び窒素原子がそれぞれ1原子%以上ドープされていることを特徴とする異原子ドープダイヤモンド。
【請求項2】
前記酸素原子及び/又は窒素原子のドープ量が3原子%以上であることを特徴とする請求項1に記載の異原子ドープダイヤモンド。
【請求項3】
異原子ドープダイヤモンドを製造する方法であって、
該製造方法は、酸素原子及び/又は窒素原子を含有するグラフェンを1000℃以上、かつ5GPa以上で処理する工程を含むことを特徴とする異原子ドープダイヤモンドの製造方法。
【請求項4】
前記酸素原子及び/又は窒素原子を含有するグラフェンは、酸化グラフェン及び/又は還元型酸化グラフェンであることを特徴とする請求項3に記載の異原子ドープダイヤモンドの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異原子ドープダイヤモンドに関する。より詳しくは、超伝導体としてモーター等に用いられる可能性がある異原子ドープダイヤモンド及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
常温常圧超伝導体を得るために、従来から様々な材料系でアプローチがなされているが、いまだに達成されていない。また、液体窒素温度以上に超伝導転移温度をもつ高温超伝導体レベルでも、その材料群は多くなく、また、希少金属を使用しているものが大半である(例えば、La-Ba-Cu-O系等)。
【0003】
ここでダイヤモンドは、それ自体を超伝導体として使用することは難しいが、安価なグラファイトを原料として異原子ドープダイヤモンドを得ることができ、このような異原子ドープダイヤモンドは、半導体となったり、超伝導特性を示したりすることが期待されている。
【0004】
従来のドープダイヤモンドとして、グラファイトを原料とし、ホウ素化合物とともに高温高圧処理を行って得られるホウ素ドープダイヤモンドが高温超伝導特性を示すことが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】E.A.Ekimovら、他6名、「ネイチャー(NATURE)」、2004年4月1日、第428巻、pp.542-545
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のとおり、安価なグラファイトを原料としたホウ素ドープダイヤモンドの超伝導について報告例があるが、グラファイトは安定で異原子をドープしにくいため、異原子をよりドープし易い材料を原料とすることが望まれるところであった。
【0007】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、異原子のドープ量が多く、高温で超伝導特性を示す異原子ドープダイヤモンドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、超伝導体の材料として、安価なグラファイトを用いて合成可能な、酸素原子及び/又は窒素原子を含有するグラフェンに着目し、酸素原子及び/又は窒素原子を含有するグラフェンを1000℃以上、かつ5GPa以上で処理すると、酸素原子及び/又は窒素原子を好適にドープすることができ、酸素原子及び/又は窒素原子のドープ量が多く、高温で超伝導特性を示す異原子ドープダイヤモンドが得られることを見出し、本発明に到達したものである。
【0009】
すなわち本発明は、酸素原子及び/又は窒素原子が1原子%以上ドープされていることを特徴とする異原子ドープダイヤモンドである。
本発明はまた、異原子ドープダイヤモンドを製造する方法であって、該製造方法は、酸素原子及び/又は窒素原子を含有するグラフェンを1000℃以上、かつ5GPa以上で処理する工程を含むことを特徴とする異原子ドープダイヤモンドの製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の異原子ドープダイヤモンドは、上述の構成よりなり、酸素原子及び/又は窒素原子のドープ量が多く、高温で超伝導特性を示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1で得られた窒素原子ドープダイヤモンドを示す光学顕微鏡像である。
図2】(a)実施例1で得られた窒素原子ドープダイヤモンドの灰色部、粒状部と、炉材であるTa、LaCrOをXRD測定した結果を示すグラフである。(b)実施例1で得られた窒素原子ドープダイヤモンドをXPS分析した結果を示すグラフである。
図3】実施例1で得られた窒素原子ドープダイヤモンドをSQUID分析で2~300Kの温度範囲(温度磁場範囲)で評価した結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(異原子ドープダイヤモンド)
本発明の異原子ドープダイヤモンドは、酸素原子及び/又は窒素原子が1原子%以上ドープされている。
本発明の異原子ドープダイヤモンドにおける上記酸素原子及び/又は窒素原子のドープ量が2原子%以上であることが好ましく、3原子%以上であることがより好ましく、4原子%以上であることが一層好ましく、5原子%以上であることが特に好ましい。
上記酸素原子及び/又は窒素原子のドープ量は、その上限値は特に限定されないが、通常、30原子%以下であり、例えば、15原子%以下である。
上記酸素原子及び/又は窒素原子のドープ量は、窒素原子と酸素原子が両方ドープされている場合は、これらの合計量を言う。
上記ドープ量は、実施例に記載されるXPS分析で検出される水素原子以外の全元素の総和100原子%中の元素量である。
【0013】
本発明の異原子ドープダイヤモンドは、窒素原子又は酸素原子のいずれか一方のドープ量が、1原子%以上であることが好ましい。該ドープ量は、2原子%以上であることがより好ましく、3原子%以上であることが更に好ましく、4原子%以上であることが一層好ましく5原子%以上であることが特に好ましい。
また本発明の異原子ドープダイヤモンドは、例えば、窒素原子のドープ量、酸素原子のドープ量のいずれも、1原子%以上であることが好ましい。
上記窒素原子又は酸素原子のドープ量は、その上限値は特に限定されないが、通常、いずれも30原子%以下であり、例えば、15原子%以下である。
【0014】
本発明の異原子ドープダイヤモンドは、温度(温度磁場)を変えてSQUID分析をおこなったときに、変曲点(転移点)が10K以上に存在するものであることが好ましい。該変曲点は、25K以上に存在するものであることがより好ましく、77K以上に存在するものであることが更に好ましく、100K以上に存在するものであることが特に好ましい。
上記変曲点が存在する温度は、その上限値は特に限定されないが、例えば300K以下である。
SQUID分析は、実施例に記載される方法により行われるものである。なお、分析を行う温度範囲については、実施例に記載される範囲に限定されるものではない。
【0015】
温度(温度磁場)を変えてSQUID分析をおこなったときに、変曲点が10K以上に存在するものであることが好ましい。該変曲点は、25K以上に存在するものであることがより好ましく、77K以上に存在するものであることが更に好ましく、100K以上に存在するものであることが特に好ましい。
上記変曲点が存在する温度は、その上限値は特に限定されないが、例えば300K以下である。
SQUID分析は、実施例に記載される方法により行われるものである。なお、温度範囲については、実施例に記載される範囲に限定されない。
【0016】
本発明の異原子ドープダイヤモンドは、それを構成する粒子の大きさが、100nm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることが更に好ましく、100μm以上であることが特に好ましく、1mm以上であることが最も好ましい。これにより、転移温度をより高いものとすることができる。
また本発明の異原子ドープダイヤモンドは、それを構成する粒子の大きさの上限値は特に限定されないが、通常は10mm以下である。
上記粒子の大きさは、走査型電子顕微鏡により測定できる。
【0017】
(異原子ドープダイヤモンドの製造方法)
本発明は、異原子ドープダイヤモンドを製造する方法であって、該製造方法は、酸素原子及び/又は窒素原子を含有するグラフェンを1000℃以上、かつ5GPa以上で処理する工程を含む異原子ドープダイヤモンドの製造方法でもある。
【0018】
上記処理工程における温度は、1500℃以上であることが好ましく、1700℃以上であることがより好ましく、2000℃以上であることが更に好ましい。
また上記温度は、4500℃以下であることが好ましく、4000℃以下であることがより好ましく、3500℃以下であることが更に好ましく、3000℃以下であることが特に好ましい。
上記処理工程における圧力は、10GPa以上であることが好ましく、12GPa以上であることがより好ましく、15GPa以上であることが更に好ましい。
また上記圧力は、60GPa以下であることが好ましく、50GPa以下であることがより好ましく、40GPa以下であることが更に好ましく、30GPa以下であることが特に好ましい。
【0019】
上記酸素原子及び/又は窒素原子を含有するグラフェンは、sp結合で結合した炭素原子を有し、かつ該炭素原子が、カーボンナノチューブ(CNT)のように筒形状を構成するように立体的に並ぶのではなく、平面的・二次元的に並んだものであるとともに、酸素原子及び/又は窒素原子を含有するもので限り特に制限されないが、上記酸素原子及び/又は窒素原子を含有するグラフェンは、酸化グラフェン及び/又は還元型酸化グラフェンであることが好ましい。
上記酸化グラフェンは、グラフェンの炭素に酸素原子(O)をもつ酸素官能基が結合したものであり、本明細書中、GOとも言う。酸素官能基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、これら基からプロトンが解離した構造の基、エポキシ基等が挙げられる。
上記還元型酸化グラフェンは、酸化グラフェンを部分的に還元して得られるものであり、窒素原子を含有していてもよく、本明細書中、rGOとも言う。
なお、一般的にグラフェンとは、sp結合で結合した炭素原子が平面的に並んだ1層からなるシートをいい、グラフェンシートが多数積層されたものはグラファイトといわれるが、本発明におけるGOには、1層のみからなるシートのみではなく、2~100層程度積層した構造を有するものも含まれる。該積層数は、20層以下であることが好ましい。
【0020】
上記酸化グラフェンは、酸素量が10原子%以上であることが好ましく、20原子%以上であることがより好ましく、30原子%以上であることが更に好ましい。
上記酸化グラフェンは、酸素量の上限値は特に限定されないが、通常は60原子%以下である。
上記酸素量は、実施例に記載のXPS分析により測定することができる。
【0021】
このような積層した構造を有するGOは、例えば、グラファイトを公知の酸化剤で処理して得ることができる。例えば、グラファイトを酸溶媒中で強力な酸化剤で処理することで積層した構造を有するGOを合成する方法が一般的であり、酸化剤として硫酸と過マンガン酸カリウムを用いるHummers法を使用できる。またその他の方法として、硝酸と塩素酸カリウムを用いるBrodie法、酸化剤として硫酸、硝酸と塩素酸カリウムを用いるStaudenmaier法等を使用できる。Hummers法における酸化方法を採用した、黒鉛と硫酸とを含む混合液に過マンガン酸塩を添加する方法であってもよい。
【0022】
上記還元型酸化グラフェンは、酸素量が5原子%以上であることが好ましく、8原子%以上であることがより好ましく、10原子%以上であることが更に好ましい。
上記還元型酸化グラフェンは、酸素量が20原子%以下であることが好ましい。
上記酸素量は、実施例に記載のXPS分析により測定することができる。
【0023】
本発明の還元型酸化黒鉛が窒素原子を含有する場合、窒素原子の含有量が1原子%以上であることが好ましく、5原子%以上であることがより好ましい。窒素原子の含有量は、その上限値は特に限定されないが、通常は20原子%以下である。
上記窒素量は、実施例に記載のXPS分析により測定することができる。
【0024】
また上記還元型酸化グラフェンは、酸化グラフェンを、還元剤を用いて還元することで得ることができる。
上記還元剤は、アスコルビン酸、ヒドラジン、尿素、チオ尿素、ヨウ化水素、鉄、水素化ホウ素アルカリ金属塩、水素化アルミニウムアルカリ金属塩、アルミニウム、亜鉛が挙げられるが、中でも、還元型酸化グラフェンに窒素原子を導入できる観点から、ヒドラジン、尿素、チオ尿素が好ましく、ヒドラジンがより好ましい。
還元剤の量や、還元温度、還元時間は、適宜設定することができる。
【0025】
上記酸素原子及び/又は窒素原子を含有するグラフェンは、更に、硫黄含有基、ホウ素含有基等の、炭素、酸素、窒素、水素以外の元素を有する官能基を有していても構わないが、炭素原子、水素原子、並びに、酸素原子及び/又は窒素原子のみを構成元素とするものであることが好ましい。
【実施例
【0026】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
【0027】
<XRD測定>
全自動多目的X線回折装置(Smart Lab、Rigaku)を用いて測定した。原子ドープダイヤモンドの灰色部、粒状部と、炉材であるTa、LaCrOを微小領域測定により同定した。
【0028】
<XPS測定(光電子分光測定)>
光電子分光装置(Theta Probe、サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製)を用いて測定した。測定中のチャンバー内の真空度は5×10-8 mbarであり、X-Ray Gunはスポットサイズ100μmのMono Anodeを使用した。Survey Scanは-5~1350eVの範囲を200eVのPass Energyで測定した。
【0029】
<SQUID分析>
磁化率の温度依存性を、超伝導量子干渉デバイス(SQUID)磁力計(Quantum Design Japan(株)製、MPMSXL-5)で測定した。 サンプルはSQUIDチャンバー内に配置され、5Oeの磁界強度で2~300Kで測定した。図3中、FCMは2K/minの速度で300Kから2Kまでの降温過程における磁化率を表しており、ZFCMは外部磁化なしで2Kまで降温し、温度の安定を確認したのち2K/minの速度で2Kから300Kまでの昇温過程における磁化率を表している。
【0030】
酸化グラフェンの加熱・加圧処理には、愛媛大学・地球深部ダイナミクス研究センター所有のBOTCHAN UHP-6000(6000トン駆動大容量超高圧合成装置、住友重機械工業(株)製)を用いて行った。
【0031】
(実施例1)
GO(株式会社日本触媒製)をヒドラジン還元したrGO(N-ドープグラフェン)を用い、2000℃、15GPaの環境で加熱加圧することで窒素原子ドープダイヤモンドを合成した。
具体的には、rGO(N-ドープグラフェン)はGO水分散液(5g/L)に10wt%のヒドラジンを添加し、110℃で24時間還流することにより合成した。その後、ろ過し、イオン交換水で数回洗浄し、真空下に2日間静置することにより乾燥させた。乾燥したrGO(N-ドープグラフェン)200mgを厚さ25μmのTa薄膜で覆い直径5mm、高さ5mmの円柱状に圧縮した。LaCrOの炉材で更に覆い、2000℃、15GPaの環境で3時間加熱加圧することで窒素原子ドープダイヤモンドを合成した。
【0032】
図1は、実施例1で得られた窒素原子ドープダイヤモンドを示す光学顕微鏡像である。
図1では、数ミリ程度の生成物が示されており、灰色部1では比較的結晶径が小さいナノダイヤが生成しており、粒状部2は、淡黄色となっており、かつ比較的結晶径が大きいダイヤモンドが生成している。
【0033】
図2(a)は、実施例1で得られた窒素原子ドープダイヤモンドの灰色部、粒状部と、炉材であるTa、LaCrOをXRD測定した結果を示すグラフである。
XRD測定の結果から、灰色部1、粒状部2共に、2θ=43°の位置に強いピークが現れ、ダイヤモンドであることが分かる。また、炉材のTa、LaCrOとは異なるピークを有している。
【0034】
図2(b)は、実施例1で得られた窒素原子ドープダイヤモンドをXPS分析した結果を示すグラフである。
図2(b)の結果から、得られた窒素原子ドープダイヤモンドの窒素原子ドープ量は1原子%、酸素原子ドープ量は6原子%であることが分かる。
【0035】
図3は、実施例1で得られた窒素原子ドープダイヤモンドをSQUID分析で2~300Kの温度範囲で評価した結果を示すグラフである。
図3の結果から、転移点が30K付近と130K付近の2か所にあることがわかった。これは灰色部1における粒径の小さい成分が低温で、粒状部2における大きな成分が高温で転移しているものと考えられる。
なお、<SQUID分析>の項で述べたように、図3中、ZFCMは、外部磁場なしで測定した場合を表し、FCMは、外部磁場ありで測定した場合を表す。
【符号の説明】
【0036】
1:ナノダイヤ(灰色部)
2:ダイヤモンド(粒状部)
図1
図2
図3