IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本パレットプール株式会社の特許一覧 ▶ 京セラコミュニケーションシステム株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-パレット追跡システム 図1
  • 特許-パレット追跡システム 図2
  • 特許-パレット追跡システム 図3
  • 特許-パレット追跡システム 図4
  • 特許-パレット追跡システム 図5
  • 特許-パレット追跡システム 図6
  • 特許-パレット追跡システム 図7
  • 特許-パレット追跡システム 図8
  • 特許-パレット追跡システム 図9
  • 特許-パレット追跡システム 図10
  • 特許-パレット追跡システム 図11
  • 特許-パレット追跡システム 図12
  • 特許-パレット追跡システム 図13
  • 特許-パレット追跡システム 図14
  • 特許-パレット追跡システム 図15
  • 特許-パレット追跡システム 図16
  • 特許-パレット追跡システム 図17
  • 特許-パレット追跡システム 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】パレット追跡システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0833 20230101AFI20240206BHJP
   B65G 61/00 20060101ALN20240206BHJP
【FI】
G06Q10/0833
B65G61/00 526
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2020022065
(22)【出願日】2020-02-13
(65)【公開番号】P2021128484
(43)【公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-11-25
(73)【特許権者】
【識別番号】509276157
【氏名又は名称】日本パレットプール株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】596100812
【氏名又は名称】京セラコミュニケーションシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092956
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 栄男
(74)【代理人】
【識別番号】100101018
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 正
(72)【発明者】
【氏名】魚村 三郎
(72)【発明者】
【氏名】川合 直樹
(72)【発明者】
【氏名】宮下 純一
【審査官】橋沼 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-011973(JP,A)
【文献】特開平04-054560(JP,A)
【文献】特開2019-144986(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B65G 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定時間間隔で自らのIDを送信するLPWA送信機の取付られたパレットと、
パレット貸出センターおよびパレット関連領域の位置、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者を記録する記録部と、
前記LPWA送信機からのID送信を受けた複数の基地局における受信日時および受信電波強度に基づいて推定された、当該受信日時におけるパレットの位置を取得する位置取得手段と、
前記パレットの位置が、前回はパレット貸出センターにあり、今回はパレット関連領域にある場合には、今回または前回の日時において、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者に対してパレットの貸出が行われたものと推定する貸出推定手段と、
前記パレットの位置が、前回はパレット貸出センター以外にあり、今回はパレット貸出センターにある場合には、今回または前回の日時において、パレットの返却が行われたものと推定する返却推定手段と、
を備えたパレット追跡システム。
【請求項2】
請求項1のシステムにおいて、
前記推定した貸出と前記推定した返却とに基づいて、パレット貸出料金を算出する料金算出手段をさらに備えたことを特徴とするシステム。
【請求項3】
請求項1のシステムにおいて、
貸出から返却までに予定されている複数のパレット利用者のデータを取得する利用予定者取得手段と、
パレットの存在するパレット関連領域に対応付けられたパレット利用者が、上記予定されているパレット利用者以外のものである場合、またはパレットの存在する場所がパレット関連領域以外の場所である場合には、不適切使用であると判断し、警告を出力する不適切使用判断手段と、
をさらに備えたことを特徴とするシステム。
【請求項4】
請求項3のシステムにおいて、
前記不適切使用判断手段は、不適切使用であると判断したパレットが集中している場所を地図上にて表示するための出力を行うことを特徴とするシステム。
【請求項5】
請求項3のシステムにおいて、
前記不適切使用判断手段は、過去に不適切使用が確認された場所に、不適切使用であると判断したパレットが存在する場合には、当該場所を地図上にて表示するための出力を行うことを特徴とするシステム。
【請求項6】
請求項1のシステムにおいて、
前記記録部には、前記パレット関連領域ごとに、受入品と出荷品とを記録しておき、
パレットがパレット関連領域に入った時点で、当該パレット関連領域について記録された受入品を当該パレットに対応づけて記録し、
パレットがパレット関連領域から出た時点で、当該パレット関連領域について記録された出荷品を当該パレットに対応づけて記録することを特徴とするシステム。
【請求項7】
請求項1のシステムにおいて、
前記貸出推定手段は、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者が複数記録されている場合、パレットが更に移動して利用者が1つのみに対応付けられているパレット関連領域に移動した際に、当該利用者が貸出先であると推定することを特徴とするシステム。
【請求項8】
パレット貸出センターおよびパレット関連領域の位置、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者を記録する記録部と、
パレットに取り付けられ、所定時間間隔で自らのIDを送信するLPWA送信機からのID送信を受けた複数の基地局における受信日時および受信電波強度に基づいて推定された、当該受信日時におけるパレットの位置を取得する位置取得手段と、
前記パレットの位置が、前回はパレット貸出センターにあり、今回はパレット関連領域にある場合には、今回または前回の日時において、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者に対してパレットの貸出が行われたものと推定する貸出推定手段と、
前記パレットの位置が、前回はパレット貸出センター以外にあり、今回はパレット貸出センターにある場合には、今回または前回の日時において、パレットの返却が行われたものと推定する返却推定手段と、
を備えたパレット追跡装置。
【請求項9】
請求項8の装置において、
前記推定した貸出と前記推定した返却とに基づいて、パレット貸出料金を算出する料金算出手段をさらに備えたことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項2の装置において、
貸出から返却までに予定されている複数のパレット利用者のデータを取得する利用予定者取得手段と、
パレットの存在するパレット関連領域に対応付けられたパレット利用者が、上記予定されているパレット利用者以外のものである場合、またはパレットの存在する場所がパレット関連領域以外の場所である場合には、不適切使用であると判断し、警告を出力する不適切使用判断手段と、
をさらに備えたことを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10の装置において、
前記不適切使用判断手段は、不適切使用であると判断したパレットが集中している場所を地図上にて表示するための出力を行うことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項10の装置において、
前記不適切使用判断手段は、過去に不適切使用が確認された場所に、不適切使用であると判断したパレットが存在する場合には、当該場所を地図上にて表示するための出力を行うことを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項8の装置において、
前記記録部には、前記パレット関連領域ごとに、受入品と出荷品とを記録しておき、
パレットがパレット関連領域に入った時点で、当該パレット関連領域について記録された受入品を当該パレットに対応づけて記録し、
パレットがパレット関連領域から出た時点で、当該パレット関連領域について記録された出荷品を当該パレットに対応づけて記録することを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項8の装置において、
前記貸出推定手段は、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者が複数記録されている場合、パレットが更に移動して利用者が1つのみに対応付けられているパレット関連領域に移動した際に、当該利用者が貸出先であると推定することを特徴とする装置。
【請求項15】
パレット追跡装置をコンピュータによって実現するためのパレット追跡プログラムであって、コンピュータを、
パレットに取り付けられ、所定時間間隔で自らのIDを送信するLPWA送信機からのID送信を受けた複数の基地局における受信日時および受信電波強度に基づいて推定された、当該受信日時におけるパレットの位置を取得する位置取得手段と、
パレット貸出センターおよびパレット関連領域の位置、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者を記録する記録部を参照し、前記パレットの位置が、前回はパレット貸出センターにあり、今回はパレット関連領域にある場合には、今回または前回の日時において、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者に対してパレットの貸出が行われたものと推定する貸出推定手段と、
前記記録部を参照し、前記パレットの位置が、前回はパレット貸出センター以外にあり、今回はパレット貸出センターにある場合には、今回または前回の日時において、パレットの返却が行われたものと推定する返却推定手段として機能させるためのパレット追跡プログラム。
【請求項16】
請求項15のプログラムにおいて、コンピュータを、
前記推定した貸出と前記推定した返却とに基づいて、パレット貸出料金を算出する料金算出手段としてさらに機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項17】
請求項15のプログラムにおいて、コンピュータを、
貸出から返却までに予定されている複数のパレット利用者のデータを取得する利用予定者取得手段と、
パレットの存在するパレット関連領域に対応付けられたパレット利用者が、上記予定されているパレット利用者以外のものである場合、またはパレットの存在する場所がパレット関連領域以外の場所である場合には、不適切使用であると判断し、警告を出力する不適切使用判断手段としてさらに機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
請求項17のプログラムにおいて、
前記不適切使用判断手段は、不適切使用であると判断したパレットが集中している場所を地図上にて表示するための出力を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項19】
請求項17のプログラムにおいて、
前記不適切使用判断手段は、過去に不適切使用が確認された場所に、不適切使用であると判断したパレットが存在する場合には、当該場所を地図上にて表示するための出力を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項20】
請求項15のプログラムにおいて、
前記記録部には、前記パレット関連領域ごとに、受入品と出荷品とを記録しておき、
パレットがパレット関連領域に入った時点で、当該パレット関連領域について記録された受入品を当該パレットに対応づけて記録し、
パレットがパレット関連領域から出た時点で、当該パレット関連領域について記録された出荷品を当該パレットに対応づけて記録することを特徴とするプログラム。
【請求項21】
請求項15のプログラムにおいて、
前記貸出推定手段は、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者が複数記録されている場合、パレットが更に移動して利用者が1つのみに対応付けられているパレット関連領域に移動した際に、当該利用者が貸出先であると推定することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パレットの位置を追跡するシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パレットは物流を省力化する道具として広く利用されている。しかし、自社のためのパレットが他社に流用されてしまったり、レンタルしたパレットが本来の利用者以外の利用者によって利用され、返却されなかったりすることが生じている。
【0003】
特許文献1には、パレットに位置情報送受信端末装置を装着することで、パレットの現在位置を管理するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-11973
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のような従来技術では、リアルタイムに位置を把握することができるものの、バッテリーの消耗が激しく、長期間使用される可能性のあるパレットに対しては使用が難しかった。
【0006】
この発明は、上記のような問題点を解決して、できるだけ通信データ量を少なくしつつ、正確にパレットの管理を行うことのできるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決異するための手段】
【0007】
この発明の独立して適用可能な特徴を以下に列挙する。
【0008】
(1)(2)(3)この発明に係るパレット追跡システムは、所定時間間隔で自らのIDを送信するLPWA送信機の取付られたパレットと、パレット貸出センターおよびパレット関連領域の位置、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者を記録する記録部と、前記LPWA送信機からのID送信を受けた複数の基地局における受信日時および受信電波強度に基づいて推定された、当該受信日時におけるパレットの位置を取得する位置取得手段と、前記パレットの位置が、前回はパレット貸出センターにあり、今回はパレット関連領域にある場合には、今回または前回の日時において、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者に対してパレットの貸出が行われたものと推定する貸出推定手段と、前記パレットの位置が、前回はパレット貸出センター以外にあり、今回はパレット貸出センターにある場合には、今回または前回の日時において、パレットの返却が行われたものと推定する返却推定手段とを備えている。
【0009】
したがって、リアルタイムにパレットの位置を把握しなくともパレットの貸出と返却を推定することができる。
【0010】
(4)(5)この発明に係るパレット追跡システムは、推定した貸出と推定した返却とに基づいて、パレット貸出料金を算出する料金算出手段をさらに備えている。
【0011】
したがって、料金算出を適切に行うことができる。
【0012】
(6)(7)この発明に係るパレット追跡システムは、貸出から返却までに予定されている複数のパレット利用者のデータを取得する利用予定者取得手段と、パレットの存在するパレット関連領域に対応付けられたパレット利用者が、上記予定されているパレット利用者以外のものである場合、またはパレットの存在する場所がパレット関連領域以外の場所である場合には、不適切使用であると判断し、警告を出力する不適切使用判断手段とを備えている。
【0013】
したがって、予定外の領域にパレットが運ばれた際に警告を出力することができる。
【0014】
(8)(9)この発明に係るパレット追跡システムは、不適切使用判断手段は、不適切使用であると判断したパレットが集中している場所を地図上にて表示するための出力を行うことを特徴としている。
【0015】
したがって、不適切使用が集中している箇所を容易に特定することができる。
【0016】
(10)この発明に係るパレット追跡システムは、記録部には、前記パレット関連領域ごとに、受入品と出荷品とを記録しておき、パレットがパレット関連領域に入った時点で、当該パレット関連領域について記録された受入品を当該パレットに対応づけて記録し、パレットがパレット関連領域から出た時点で、当該パレット関連領域について記録された出荷品を当該パレットに対応づけて記録することを特徴としている。
【0017】
したがって、パレットだけでなく、その上に載置されている対象物も特定することができる。
【0018】
(11)この発明に係るパレット追跡システムは、貸出推定手段が、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者が複数記録されている場合、パレットが更に移動して利用者が1つのみに対応付けられているパレット関連領域に移動した際に、当該利用者が貸出先であると推定することを特徴としている。
【0019】
したがって、パレット関連領域について複数の利用者が対応付けられている場合であっても、適切に利用者を把握することができる。
【0020】
「位置取得手段」は、実施形態においては、ステップS61がこれに対応する。
【0021】
「貸出推定手段」は、実施形態においては、ステップS64、S65、S66がこれに対応する。
【0022】
「返却推定手段」は、実施形態においては、ステップS64、S67、S68がこれに対応する。
【0023】
「プログラム」とは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】この発明の一実施形態によるパレット追跡システムの機能ブロック図である。
図2】パレット追跡システムのシステム構成図である。
図3】LPWAサーバ装置12による位置推定の仕組みを示す図である。
図4】パレット追跡サーバ装置20のハードウエア構成である。
図5】端末装置のハードウエア構成である。
図6】パレット貸出センターの領域登録の処理を示すフローチャートである。
図7】登録された領域の例である。
図8】登録された領域データの例である。
図9】パレット追跡プログラムのフローチャートである。
図10】領域特定の方法を示す図である。
図11】パレットごとの追跡データを示す図である。
図12】貸出・返却テーブルの例である。
図13】パレット追跡プログラムのフローチャートである。
図14】パレットごとの追跡データを示す図である。
図15】パレット追跡を地図上に表示した例である。
図16】パレットの経路と利用者都の関係を示す図である。
図17】パレットの経路を示す図である。
図18】パレットとその載置物都の関係をトレースする場合の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
1.全体構成
図1にこの発明の一実施形態によるパレット追跡システムの機能構成を示す。パレット14には、LPWA(Low Power, Wide area)のための発信器が取り付けられている。この発信器は、所定時間間隔(たとえば1日に1回)にて、自らのパレットIDを含むデータを発信信号として送信する。この発信信号は、受信可能な複数の基地局において受信され、パレットID、受信日時、受信強度とともに、インターネットなどを介して、LPWAサーバ装置12に送信される。LPWAサーバ装置12は、これらに基づいて、発信器の位置(つまりパレットの位置)を推定する。
【0026】
LPWA発信器は、たとえば1日1回、少量のデータを送信するだけであるから、その電力消費量は極めて小さく、たとえば、数年間、バッテリーを交換する必要がない。
【0027】
位置取得手段2は、LPWAサーバ装置2からパレットの当該日時における推定位置を取得する。
【0028】
記録部8には、パレットの貸出を行うパレット貸出センターの位置が記録されている。また、パレットの貸出先工場などのパレット関連領域の位置と、当該関連領域においてパレットを利用するパレット利用者を関連づけて記録している。
【0029】
貸出推定手段4は、当該パレットについて、前回の位置がパレット貸出センター内であり、今回の位置がパレット関連領域にある場合には、パレット関連領域に対応付けられたパレット利用者に対して、パレットの貸出が行われたものと推定する。
【0030】
返却推定手段6は、当該パレットについて、前回の位置がパレット貸出センター以外であり、今回の位置がパレット貸出センター内である場合には、パレットの返却が行われたものと推定する。
【0031】
貸出推定と返却推定を行うことで、パレットが現在貸し出し中であるのか、待機中であるのかを正確に把握することができる。さらに、この実施形態では、前記推定した貸出と、前記推定した返却とに基づいて、その期間により貸出料金を算出する料金算出手段10を設けている。
【0032】
以上のように、この実施形態では、パレットの位置を定期的に取得することで、貸出、返却を自動的に推定することができる。また、これに基づいて、料金を算出することもできる。
【0033】
2.システムの構成
2.1全体構成
図2に、パレット追跡装置のシステム構成を示す。LPWAサーバ装置12は、発信器の取り付けられたパレットの位置を推定する。その仕組みについては後述する。LPWAサーバ装置12は、インターネットと通信可能である。
【0034】
パレット追跡サーバ装置20は、インターネットに接続されており、LPWAサーバ装置12からの位置情報に基づいて、追跡処理を行う。
【0035】
端末装置T1、T2・・・Tnは、インターネットに接続されており、パレット追跡サーバ装置12と通信可能である。端末装置T1、T2・・・Tnは、パレット貸出者、パレット利用者などが使用する端末装置であり、パレット追跡サーバ装置12からの情報を受信したり、パレット追跡サーバ装置12に情報を入力したりするためのものである。
【0036】
2.2パレットの位置推定
図3に、LPWAサーバ装置12がパレット14の位置を推定する仕組みを示す。パレット14には、発信器16が取り付けられている。パレット14の発信器16は、パレットIDを含む信号を送信する。なお、パレットIDは、各パレットについてユニークに設定しているので、パレットIDによってパレットを特定することができる。
【0037】
発信された信号は、複数の基地局B1、B2、B3・・・によって受信される。図3においては、基地局B1、B2、B3、B4によって受信されたことが示されている。各基地局においては、受信した日時、受信した電波強度、受信信号から復調したパレットID、基地局IDを、インターネットを介して、LPWAサーバ装置12に送信する。
【0038】
したがって、LPWAサーバ装置12には、各基地局から送信されてきた受信日時、受信電波強度、パレットID、基地局IDが蓄積される。LPWAサーバ装置12は、受信電波強度によって基地局からパレット14までの距離を推定する。これを複数の基地局について行うことで、パレット14の正確な位置を推定することができる。
【0039】
このようにして、LPWAサーバ装置12は、各パレットごとにその位置を推定する。図2のパレット追跡サーバ装置20は、この位置情報を取得する(LPWAサーバ装置12がその都度送信するようにしてもよいし、パレット追跡サーバ装置20の要求に応じてLPWAサーバ装置12が送信するようにしてもよい)。
【0040】
なお、上記のような位置推定には、たとえば、Sigfox社の提供するサービスを利用することができる。
【0041】
2.3パレット追跡サーバ装置20のハードウエア
図4に、パレット追跡サーバ装置20のハードウエア構成を示す。CPU40には、メモリ42、ハードディスク44、DVD-ROMドライブ46、通信回路48が接続されている。
【0042】
通信回路48は、インターネットに接続するためのものである。ハードディスク44には、オペレーティングシステム50、パレット追跡プログラム52が記録されている。パレット追跡プログラム52は、オペレーティングシステム50と協同してその機能を発揮するものである。これらプログラムは、DVD-ROM54に記録されていたものを、DVD-ROMドライブ46を介して、ハードディスク44にインストールしたものである。
【0043】
2.4端末装置Tのハードウエア
図5に、端末装置Tのハードウエア構成を示す。CPU60には、メモリ62、ディスプレイ64、ハードディスク66、DVD-ROMドライブ68、マウス/キーボード70、通信回路72が接続されている。
【0044】
通信回路72は、インターネットに接続するためのものである。ハードディスク66には、オペレーティングシステム74、端末プログラム76が記録されている。端末プログラム76は、オペレーティングシステム74と協同してその機能を発揮するものである。端末プログラム76としては、グーグルクローム(商標)などのブラウザプログラムや、このシステムのために特別に開発したプログラムなどを用いることができる。これらプログラムは、DVD-ROM78に記録されていたものを、DVD-ROMドライブ68を介して、ハードディスク66にインストールしたものである。
【0045】
3.領域の登録
このシステムの利用にあたり、パレットの貸出を行うものは、パレット貸出センターのある領域を登録する。図6に、パレット貸出センターの領域登録のフローチャートを示す。
【0046】
パレットの貸出を行うものの有する端末装置Tは、パレット貸出センター(大阪第1デポ、大阪第2デポ・・・)の地図上における領域を、緯度、経度によって指定し、貸出センター名とともに、パレット追跡サーバ装置20に送信する(ステップS2)。領域の示し方としては、たとえば、図7Bに示すように、領域の各点の緯度と経度を示したものとすることができる。図7Bのデータによって、図7Aに示すような領域を特定することができる。
【0047】
領域を示すデータは、予め用意しておいてもよいし、操作者が端末装置Tのマウスなどを操作しながら入力するようにしてもよい。端末装置Tは、パレット貸出センターの数だけ、ステップS2を繰り返す(ステップS1、S3)。
【0048】
パレット追跡サーバ装置20は、これを受信してハードディスク44に記録する(ステップS51)。
【0049】
また、パレットの貸出を申し出るものは、当該パレットを利用する工場、倉庫などをパレット関連領域として登録する。なお、倉庫から工場というように複数の領域に移動して用いる場合には、その全てを登録する。
【0050】
この登録は、貸出を申し出るものの端末装置T(あるいは、パレットの貸出を行うものの端末装置Tであってもよい)にて行われる。領域の登録方法は、図7に示すものと同様である。ただし、各領域に対応付けて、利用者を登録するようにしている。多くの場合、当該領域を使用する会社が利用者として登録されることになる。
【0051】
上記のようにしてパレット追跡サーバ装置20に登録された領域データの例を、図8A図8Bに示す。図8Bにおいては、利用者としてA株式会社のみを示しているが、他の利用者についても同様に登録がなされている。
【0052】
また、利用者によるパレット関連領域の登録は、利用者からパレット貸出者がデータを預かって、パレット貸出者が行うようにしてもよい。
【0053】
4.追跡処理
図9に、パレット追跡プログラム52のフローチャートを示す。パレット追跡サーバ装置20のCPU40(以下、パレット追跡サーバ装置20と省略することがある)は、LPWAサーバ装置12からの通信を待つ(ステップS60)。通信があれば、パレットID、時刻、推定位置を受信する(ステップS61)。
【0054】
なお、この実施形態では、LPWAサーバ装置12から通信があるごとに図9の処理を行うようにしているが、受信後、所定期間蓄積してまとめて処理を行うようにしてもよい。
【0055】
パレット追跡サーバ装置20は、図8A図8Bに示す領域データを参照し、受信した推定位置が、いずれの領域内にあるかを判断してパレットのある領域を決定する(ステップS62)。図10に示すように、領域REとして登録されている領域内に推定位置P1があれば、パレットは領域REにあると判断する。また、この際、推定位置P1の誤差を考慮して、定義された領域REよりも所定範囲(たとえば500m)広い範囲WRE(図中の破線で示す範囲)を設定し、この範囲内にあれば領域RE内にあると判断するようにしてもよい。これにより、推定位置P2にあるパレットも、領域RE内にあると判断することができる。
【0056】
パレット追跡サーバ装置20は、推定位置に基づいて特定した領域および利用者(利用者が記録されていれば)を、パレットIDに対応づけて記録する(ステップS62)。たとえば、パレットID=1325834について、領域を「尼崎工場」と特定した場合には、図11Aのように記録されているID=1325834のパレットについて、図11Bのようにデータを追加する。日時、領域、利用者が追加されていることがわかる。
【0057】
次に、パレット追跡サーバ装置20は、今回データが追加されたパレットの領域が、パレット貸出センター(大阪第1デポ、大阪第2デポ・・・)にあるかどうかを判断する(ステップS64)。図11Bの場合であれば、パレット貸出センターにはないので、ステップS65に進む。
【0058】
ステップS65において、パレット追跡サーバ装置20は、当該パレットの前回の領域が、パレット貸出センターであるかどうかを判断する。図11Bの場合であれば、パレット貸出センター(大阪第1デポ)であるので、ステップS66に進む。
【0059】
前回に貸出センターにあったパレットが、今回は貸出センター外にあるということは、当該パレットが貸し出されたものと推定することができる。したがって、ステップS66において、パレット追跡サーバ装置20は、当該パレットが貸し出されたものとして記録する。すなわち、図12Aに示すようなパレット別の貸出記録DBに、貸出日および貸出先を記録する。貸出日は、貸出センター外にあることが判明した日(貸出センター内にあった最後の日でもよい)を記録し、貸出先は持ち出された領域に対応づけて記録されている利用者を記録する。
【0060】
図12Aに示す例では、ID=1325834のパレットは、2019年12月5日~27日まで株式会社Fに貸し出されており、今回、A株式会社に新たに貸し出されたことが記録されている。
【0061】
以上のようにして、LPWAサーバ装置12からの通信に対する処理が終了すると、パレット追跡サーバ装置20は、LPWAサーバ装置12からの次の通信を待つ(ステップS60)。
【0062】
新たにLPWAサーバ装置12からの通信があると、パレット追跡サーバ装置20は上記の処理を繰り返す。たとえば、これによって登録されたデータが、図11Cに示すようであったとする。
【0063】
図11Cにおいては、大阪第2デポから貸し出しがなされ、その後、堺工場に2020年1月19日から2020年1月25日までパレットがあったことが示されている。
【0064】
LPWAサーバ装置12からは、1日ごとにデータが送られてきているので、本来は、パレットが堺工場にあったことを示すデータは、19日から25日まで6日分記録されているはずである。しかし、この実施形態では、同じエリアについては、持ち込まれた日と最後にそこにあった日だけを記録するようにしている。これにより、データ記録容量を減らすことができるからである。
【0065】
図11Cにおいては、その後さらに、東大阪センターに移動し、今回大阪第1デポに移動したことが示されている。
【0066】
パレット追跡サーバ装置20は、ステップS64において、今回の領域が、貸出センターであるかどうかを判断する。今回の領域は、大阪第1デポ、すなわち貸出センターであるので、ステップS67の処理に進む。
【0067】
ステップS67において、パレット追跡サーバ装置20は、当該パレットの前回の領域が、パレット貸出センターであるかどうかを判断する。図11Cの場合であれば、パレット貸出センターではないのでステップS68に進む。
【0068】
前回に貸出センター以外にあったパレットが、今回は貸出センターにあるということは、当該パレットが返却されたものと推定することができる。したがって、ステップS68において、パレット追跡サーバ装置20は、当該パレットが返却されたものとして記録する。すなわち、図12Bに示すようなパレット別の貸出記録DBの返却日の欄に、返却日を記録する(図12C参照)。返却日は、貸出センター内にあることが判明した日の前日(貸出センター内にあることが判明した日でもよい)を記録する。
【0069】
さらに、この実施形態では、パレット追跡サーバ装置20は、上記貸出日と返却日とに基づいて、貸出先に対する貸出料金の算出を行う。たとえば、1日当たりの料金に、貸出日から返却日までの使用日数を乗じて、貸出料金を算出して記録する。この使用料金データは、利用者の端末装置から閲覧可能である。
【0070】
上記では、貸出時における処理、返却時における処理を説明した。実際には、前回と同じ領域にある場合や、前回のパレット関連領域(利用者の利用する領域)から領域が変わったものの依然として貸出センターには戻っていない場合などがある。以下、このような場合の処理を説明する。
【0071】
まず、パレットが前回と同じ領域にある場合について説明する。たとえば、パレットが前回、A株式会社の尼崎工場にあり、今回も同じ領域にある場合には、ステップS64、S65をとおって、図13のステップS69に進む。ステップS69において、パレット追跡サーバ装置20は、パレットが前回と同じ領域にあるかどうかを判断する。ここでは、同じ領域であるので、ステップS70に進む。パレット追跡サーバ装置20は、記録されている領域(前回と前々回の領域)がともに今回と同じ領域であるか(当該領域が2つ連続して記録されているか)を判断する(ステップS70)。
【0072】
ともに今回と同じ領域であれば、パレット追跡サーバ装置20は、前回のデータを削除し、今回のデータを上書きする(ステップS71)。これにより、図11Cに示すように、無駄なデータを記録することなく、必要な情報を記録することができる。
【0073】
なお、ステップS70において、当該領域のデータが2つ連続して記録されていなければ、今回のデータを追加する(ステップS72)。
【0074】
上記では、パレットが前回も今回も利用者の工場などにある場合について説明したが、貸出センターにある場合も同様である。
【0075】
また、前回のパレット関連領域(利用者の利用する領域)から領域が変わったものの依然として貸出センターには戻っていない場合には、次のような処理となる。この場合、ステップS64、S67をとおって、図13のステップS69に進む。ステップS69において、パレット追跡サーバ装置20は、パレットが前回と同じ領域にあるかどうかを判断する。ここでは、異なる領域にあるので、ステップS72に進む。ステップS72において、パレット追跡サーバ装置20は、今回のデータを追加する。
【0076】
また、LPWAサーバ装置12から送られてきた推定位置に対応する領域がない場合もある。利用者の工場などであるが利用者が登録していない場所にパレットが移動された場合や、利用者でないものがパレットを使用して移動させた場合などに生じうることである。
【0077】
このような場合、パレット追跡サーバ装置20は、図14Aに示すように、領域に代えて、緯度、軽度を記録する。これにより、登録されている領域外であることと、その位置を記録することができる。
【0078】
図11図12図14Aに示す追跡データは、貸出者あるいは利用者の端末装置から閲覧可能となっている。これにより、未返却のパレットがどこにあるのかを知ることができ、現地に出向くなどの対応をとることが可能となる。
【0079】
また、貸出先別の現在のパレット未返却数や、所定期間内におけるパレット利用総数などを、パレット追跡サーバ装置20にて集計し、これを端末装置から閲覧することができる。
【0080】
さらに、図15Aに示すように、特定の使用者の追跡データに基づいてパレットの使用状況を地図上に示した画像をパレット追跡サーバ装置20にて生成し、端末装置から閲覧できるようにしてもよい。図15Aでは、A社堺工場にパレットが約10個(丸印が10個のパレットを意味している)、A社堺センターに約20個存在することが示されている。また、×印で示される場所に、A社に貸し出されたパレットがあることが示されている。また、不適切使用のパレットが近傍に所定個数(たとえば10個以上)以上ある箇所には、強調した(大きくするなど)×印を表示するようにしてもよい。
【0081】
また、図15Bに示すように、特定のパレットのデータに基づいて、その貸し出しから返却までの軌跡を日付とともに表示するようにしてもよい。
【0082】
5.その他
(1)上記実施形態では、パレットの追跡を行って、貸出日、返却日に基づいて貸出費用を算出するようにしている。しかし、貸出費用の算出は行わず、追跡結果を他の目的に利用してもよい。たとえば、1カ所での滞在時間などを算出するようにしてもよい。
【0083】
(2)上記実施形態では、貸出日、返却日のみに基づいて貸出費用を算出するようにしている。しかし、図14Bに示すように、最初の利用者とは異なる利用者(B株式会社)の領域にある期間については、当該異なる利用者(B株式会社)に対する貸出費用として算出するようにしてもよい。図14Bの場合であれば、A株式会社に対して11日分、B株式会社に対して16日分の費用を請求することになる。
【0084】
(3)上記実施形態では、1つの領域に対して1つの利用者を対応づけて登録するようにしている。しかし、倉庫業者の倉庫など複数の利用者が利用する領域もある。この場合には、1つの領域に対して複数の利用者を対応づけて登録するようにしてもよい。
【0085】
たとえば、図16Aに示すようなパレットの経路が見いだされた場合、倉庫に複数の利用者(AおよびB)が対応づけて記録されていても、その直前の利用者(A)と同じ利用者(A)による利用であると判断する。
【0086】
図16Bに示すように、最初に倉庫に移動された場合には利用者を特定できない。しかし、その後、1つの利用者が対応づけられている領域(堺センター)に移動した段階で、さかのぼって、貸出先を決定することができる。
【0087】
(4)上記実施形態では、端末装置から自発的にパレット追跡サーバ装置20にアクセスして、パレットの状況を確認するようにしている。しかし、パレットサーバ装置20において、警告すべき事態が生じたかどうかを判断し、そのような事態が生じれば、予め登録してある利用者、貸出者の端末装置に対して、アクセスのためのリンクを含むメールを送信するようにしてもよい。たとえば、未登録の領域にパレットが移動したことを検知した場合や、パレットが所定期間(たとえば1月)を過ぎても返却されていない場合に、上記の警告メールを送信するようにすることができる。
【0088】
上記のような警告メールは、領域として登録されている所以外にパレットが位置した時に直ちに送るのではなく、過去に不適切使用が発見された領域(不適切使用領域として登録しておく)にパレットが入った場合、登録されている以外の場所近傍に所定数(10個以上など)のパレットが入った場合にのみ行うようにしてもよい。
【0089】
また、パレット貸出時に、利用者が予め登録されている領域中のいずれの領域を通ってパレットが移動する予定であるかを、パレット追跡サーバ装置20に登録しておくようにしてもよい。パレット追跡サーバ装置20は、これを取得して記録し、この経路を外れてパレットが移動した時点で、上記の警告メール(他の警告方法でもよい)を送るようにしてもよい。
【0090】
(5)この実施形態によれば、図17に示すように、原材料などを製造するメーカは、その原材料がどのような加工をされて、どのような企業において利用されているかをトレースすることができる。このトレース情報は、パレットの貸出者や利用者が端末装置にて、パレット追跡サーバ装置にアクセスして閲覧することができる。
【0091】
これを実現するためには、原材料を加工後も元のパレットを使用するように決めておく必要がある。また、可能性のある領域を全て登録しておく必要がある。なお、領域について、未登録の箇所に移動した場合には、グーグルマップ(商標)などの情報を元に、当該領域に関連する利用者を決定するようにしてもよい。
【0092】
図において、B社は、C社に加工を外注していることが分かる。これが他の領域に変われば、外注先を変更したことを知ることができる。また、最終的にD社の製品として元材料が利用されたことを知ることができる。これらのトレース情報は、パレットごとに得ることができるので、出荷時のパレット全てについてトレースを集計すれば、利用状況の全容を知ることができる。
【0093】
(6)上記実施形態では、パレットの上に載置されている対象物が何であるかは特定していない。しかし、図18Aに示すように載置されている対象物を記録するようにしてもよい。
【0094】
対象物を記録するためには、たとえば、パレット追跡サーバ装置20において、予め、各利用者の領域ごとに、受入品と出荷品を記述したテーブルを用意しておく(図18B参照)。パレット追跡サーバ装置20は、このテーブルを参照して、各領域についてパレット受け入れた日時に受入品を、パレットを送り出した日時に出荷品を記録する。
【0095】
また、図18BのB株式会社のように、複数の受入品の可能性がある場合、受入前の領域における出荷品を採用して記録するようにする。受入前の領域が貸出センターである場合には、特定できないので、B株式会社の端末装置から作業者が登録を行うようにする。
【0096】
さらに、また、上記のように図18Bに示すようなテーブルが用意できない場合には、各利用者の端末装置からパレット追跡サーバ装置20に受入品と出荷品を登録するようにする。
【0097】
以上のようにして、図18Aのように記録することができれば、パレットだけでなくその上の載置物の変化も追跡することができる。これにより、たとえば、予定されている加工の流れ以外の会社や領域にパレットが移動したとすれば、パレットの不適切利用であることを、知ることができる。
【0098】
(7)上記実施形態では、LPWA通信を用いているが、その他の通信方式を用いるようにしてもよい。
【0099】
(8)上記実施形態では、パレットを追跡する場合について説明した。しかし、対象物を移動する際に用いる通い箱、ケースなどの対象物移動の為の保持部材に発信器を設けて、同様の追跡を行うことができる。
【0100】
(9)上記実施形態では、1日1回、送信機が送信を行うようにしている。しかし、1日に複数回(たとえば2回)、複数日(たとえば2日)に1回、送信を行うようにしてもよい。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18