(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】魚掴み器
(51)【国際特許分類】
A01K 97/00 20060101AFI20240206BHJP
【FI】
A01K97/00 Z
(21)【出願番号】P 2020105193
(22)【出願日】2020-06-18
【審査請求日】2023-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】318000064
【氏名又は名称】株式会社スタジオオーシャンマーク
(74)【代理人】
【識別番号】100085394
【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
(74)【代理人】
【識別番号】100165456
【氏名又は名称】鈴木 佑子
(72)【発明者】
【氏名】大塚 隆
(72)【発明者】
【氏名】宇野 正晃
【審査官】星野 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-089329(JP,A)
【文献】特開2013-059342(JP,A)
【文献】特開2011-019433(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 97/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部に、
互いに背反方向に開閉揺動自在に設けられ、閉鎖姿勢で魚の口元を内外から挟持状に掴むことができる第一、第二の可動歯と、
該第一、第二可動歯の背反方向の開閉揺動を行う揺動機構と、
該揺動機構による開放揺動を実行するため操作される操作体と、
該操作された操作体を元位置に復帰させる復帰弾機とを備えて構成される魚掴み器において、
前記揺動機構には、第一可動歯の閉鎖姿勢に対する開放姿勢の移動幅が第二可動歯の移動幅よりも小さくなるよう調整する移動幅調整手段が設けられ、
第一、第二可動歯は、本体部に設けた揺動軸を支軸として背反方向に開閉揺動自在に軸支され、
揺動機構は、
・操作体に設けられ、該操作体の操作に連動して移動直線に沿って移動する移動軸と、
・該移動軸が移動自在になるよう第一、第二可動歯側にそれぞれ設けられ、移動軸の移動始端から終端への移動に基づき第一、第二歯体の開閉揺動の誘導案内をする第一、第二誘導部と、を備えて構成され、
移動幅調整手段は、第一、第二可動歯が閉鎖姿勢の状態で、第一誘導部における移動軸の移動始端と終端とを結ぶ誘導直線の移動直線に対する傾斜角を、第二誘導部の傾斜角よりも小さく設定することで構成される
ことを特徴とす
る魚掴み器。
【請求項2】
本体部に、
互いに背反方向に開閉揺動自在に設けられ、閉鎖姿勢で魚の口元を内外から挟持状に掴むことができる第一、第二の可動歯と、
該第一、第二可動歯の背反方向の開閉揺動を行う揺動機構と、
該揺動機構による開放揺動を実行するため操作される操作体と、
該操作された操作体を元位置に復帰させる復帰弾機とを備えて構成される魚掴み器において、
前記揺動機構には、第一可動歯の閉鎖姿勢に対する開放姿勢の移動幅が第二可動歯の移動幅よりも小さくなるよう調整する移動幅調整手段が設けられ、
第一、第二可動歯は単一の揺動軸に揺動自在に軸支され、閉鎖姿勢での第一、第二可動歯の先端部同士の当接位置を、単一の揺動軸を通る移動直線に対して第二可動歯側に偏倚した位置とした
ことを特徴とす
る魚掴み具。
【請求項3】
本体部には、操作者が握るための握り部が第二可動歯側に湾曲若しくは折曲する状態で設けられている
ことを特徴とする請求項1
または2記載の魚掴み器。
【請求項4】
第一誘導部は、第一、第二可動歯が閉鎖姿勢の状態で、移動軸の後半の移動過程の移動直線に対する傾斜角が前半の傾斜角よりも小さくなるよう設定されている
ことを特徴とする請求項
1記載の魚掴み器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚釣りにおいて釣り上げた魚等の魚を、該魚の口元を内外から掴んだ状態で持ち上げることができる魚掴み器の技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、魚釣りにおいて釣り上げた魚を人手で接触することをせず、魚掴み器を用いて掴む(挟む)ようにし、これによって人手の魚への直接的な接触回避をした状態で魚から針を外すことがあり、このような場合に、魚の口元(口部)を内外から掴んだ状態で該魚を持ち上げる(吊り上げる)ことができる魚掴み器が提唱されている。
ところでこのような魚掴み器として、魚の口元を掴むものでなく、魚の胴部を、鋏やトングのように単純に両側から掴む(挟む)構造にしたものが提唱されているが、該胴部を掴むものの場合、胴部が掴まれた状態の魚は、頭部が自由状態(拘束がない状態)であるため、魚が少し暴れた場合でも口元位置が安定化しないこともあって針外し作業がしづらいだけでなく、常時、適宜の把持力で胴部を掴んでいる必要があるため操作性が悪く、しかも魚が急に暴れたときに即座に把持力を強化できないことにより魚を落としてしまうことがあり、このような傾向は魚が大きいほど顕著になるという問題がある。
これに対し口元を掴むものは、一対の歯体のうちの一方の歯体を口の中に入れた状態で、他方の歯体を口の外側から宛がうようにして内外から口元を挟持することで掴む構成になっているため、この口元掴み状態で魚を持上げたときに魚が暴れたとしても、頭部位置は拘束された状態であるため大きく位置ずれすることがなく、このため針外し作業がしやすいという利点がある。
しかもこのような魚の口元を掴む魚掴み器は、胴部を掴むもののように人力ではなく機械力によって掴むものであるため強い掴み力を常に一定して維持できることとなり、この結果、魚が急に暴れたときに掴みが外れて魚を落としてしまうようなことを効果的に回避できるという利点がある。
このような魚の口元を掴む魚掴み器として、従来、両歯体を揺動軸(枢軸)を支点として背反方向(相反する左右方向)に開閉する構成したもの(例えば特許文献1参照)が提唱されているが、このものは、両歯体が、操作体(トリガー)の作動に連動して背反方向に均等に開閉揺動するものであるため、開放した一方の歯体を口中に差込もうとしたときに、口中に差し込もうとする一方の歯体の先端位置が左右(横)方向に位置ずれすることもあって口中への差し込み(挿入)操作に戸惑いを生じることがあるだけでなく、該一方の歯体を口中に差し込んだ状態で口元を掴むべく操作体を戻したときに、該差し込んだ一方の歯体が口中で移動するため口中から抜け出てしまうことがあって操作性に劣るという問題がある。
そこで一方の歯体を不動の固定歯とし、他方の歯体のみを操作体の操作に基づいて開放揺動する可動歯とし、これによって位置ずれのない固定歯を口中に差し込みし易くできるうえ、該差し込んだ状態で操作体を戻して口元を掴もうとしたときに、口中に差込まれた固定歯は不動のままであるから口中から抜け出てしまうことを効果的に回避できるようにしたものが提唱されている(例えば特許文献2、3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第5119585号公報
【文献】特許第4158990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この特許文献2のものは、両者を可動歯にしたものに比して操作性、作業性に優れたものとして釣り人から好評を得てはいるものの、一方の歯体が固定歯となっていることにより、口元の掴み力は、可動歯の揺動による一方側からのものだけであり、この結果、両者を可動歯として相反する両側から掴み力を発揮できるようにした前記特許文献1のものに比してどうしても弱いものにならざるを得ないという問題がある。しかも前記一方を固定歯とした魚掴み器では、両歯体の開き量を両歯体とも可動歯とした場合と同等にするためには、操作体の操作量を長いものにせざるを得ないことになって操作性に問題があるうえ、所定の掴み力を確保するためには、可動歯の固定歯に対する当接位置を精度よく位置合わせをした状態で組み立てる必要があるが、この種の機器を組立てる場合に必ず存在するガタ(遊び)を考慮しつつ精度良く組み立てるためには入念な微調整が必要になって熟練者による手間のかかる組立て作業が要求され、作業性が劣るという問題があり、これらに本発明の解決すべき課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、本体部に、互いに背反方向に開閉揺動自在に設けられ、閉鎖姿勢で魚の口元を内外から挟持状に掴むことができる第一、第二の可動歯と、該第一、第二可動歯の背反方向の開閉揺動を行う揺動機構と、該揺動機構による開放揺動を実行するため操作される操作体と、該操作された操作体を元位置に復帰させる復帰弾機とを備えて構成される魚掴み器において、前記揺動機構には、第一可動歯の閉鎖姿勢に対する開放姿勢の移動幅が第二可動歯の移動幅よりも小さくなるよう調整する移動幅調整手段が設けられ、第一、第二可動歯は、本体部に設けた揺動軸を支軸として背反方向に開閉揺動自在に軸支され、揺動機構は、操作体に設けられ、該操作体の操作に連動して移動直線に沿って移動する移動軸と、該移動軸が移動自在になるよう第一、第二可動歯側にそれぞれ設けられ、移動軸の移動始端から終端への移動に基づき第一、第二歯体の開閉揺動の誘導案内をする第一、第二誘導部と、を備えて構成され、移動幅調整手段は、第一、第二可動歯が閉鎖姿勢の状態で、第一誘導部における移動軸の移動始端と終端とを結ぶ誘導直線の移動直線に対する傾斜角を、第二誘導部の傾斜角よりも小さく設定することで構成されることを特徴とする魚掴み器である。
請求項2の発明は、本体部に、互いに背反方向に開閉揺動自在に設けられ、閉鎖姿勢で魚の口元を内外から挟持状に掴むことができる第一、第二の可動歯と、該第一、第二可動歯の背反方向の開閉揺動を行う揺動機構と、該揺動機構による開放揺動を実行するため操作される操作体と、該操作された操作体を元位置に復帰させる復帰弾機とを備えて構成される魚掴み器において、前記揺動機構には、第一可動歯の閉鎖姿勢に対する開放姿勢の移動幅が第二可動歯の移動幅よりも小さくなるよう調整する移動幅調整手段が設けられ、第一、第二可動歯は単一の揺動軸に揺動自在に軸支され、閉鎖姿勢での第一、第二可動歯の先端部同士の当接位置を、単一の揺動軸を通る移動直線に対して第二可動歯側に偏倚した位置としたことを特徴とする魚掴み具である。
請求項3の発明は、本体部には、操作者が握るための握り部が第二可動歯側に湾曲若しくは折曲する状態で設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の魚掴み器である。
請求項4の発明は、第一誘導部は、第一、第二可動歯が閉鎖姿勢の状態で、移動軸の後半の移動過程の移動直線に対する傾斜角が前半の傾斜角よりも小さくなるよう設定されていることを特徴とする請求項1記載の魚掴み器である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明とすることにより、魚の口元を内外から掴む魚掴み具において、両歯体を可動歯として、組み立てが容易でかつ口元の内外からの掴み力を確実に発揮して外れることを効果的に回避できるものでありながら、一方の第一可動歯は、他方の第二可動歯に対して移動幅が小さく設定される結果、第一可動歯の口中への差し込みが容易であり、かつ口元を挟む際に、口中に差込まれた第一可動歯の動きを小さいものにして第一可動歯が口中から外れることを効果的に回避することができる。また同時に、第一、第二可動歯が本体部に設けた揺動軸を支軸として開閉するよう揺動自在に軸支されたものにおいて、第一可動歯の移動幅を第二可動歯の移動幅よりも小さく調整することが、第一誘導部の傾斜角を第二誘導部の傾斜角よりも小さく設定することで簡単にできることになる。
請求項2の発明とすることにより、魚の口元を内外から掴む魚掴み具において、両歯体を可動歯として、組み立てが容易でかつ口元の内外からの掴み力を確実に発揮して外れることを効果的に回避できるものでありながら、一方の第一可動歯は、他方の第二可動歯に対して移動幅が小さく設定される結果、第一可動歯の口中への差し込みが容易であり、かつ口元を挟む際に、口中に差込まれた第一可動歯の動きを小さいものにして第一可動歯が口中から外れることを効果的に回避することができる。また同時に、第一、第二可動歯の先端同士の当接位置が、移動幅が大きい第二可動歯側に偏倚している結果、両可動歯を開放したときの第一可動歯先端部の移動位置が、前記偏倚している分、揺動軸を通る移動直線に近いものになって該移動直線からのずれが小さくなり、第一可動歯を口中に差し込む操作がよりしやすいものとなる。
請求項3の発明とすることにより、操作者が握る握り部が第二可動歯側に湾曲若しくは折曲している結果、該握り部を握った場合に、上側となる親指側が移動幅の小さい第一可動歯側となり、該上側の第一可動歯を口中に入れての下顎の掴み操作が確実にできることになる。
請求項4の発明とすることにより、第一可動歯の後半過程の移動幅が前半よりも小さいものになって、第一可動歯の口中への差し込み作業がより容易になるうえ、口元を掴むべく閉鎖揺動する第一可動歯の当初の動きが小さいものになる結果、第一可動歯が口中から抜け出てしまうことをより確実に防止できることになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】魚掴み具の閉鎖姿勢の状態を示す正面図である。
【
図2】魚掴み具の開放姿勢の状態を示す正面図である。
【
図3】魚掴み具の第一本体部材を除外した閉鎖姿勢の状態を示す正面図である。
【
図4】魚掴み具の第一本体部材を除外した開放姿勢の状態を示す正面図である。
【
図5】(A)(B)は魚掴み具の閉鎖姿勢、開放姿勢の状態を示す縦断面図である。
【
図6】(A)(B)(C)は第一本体部材の正面図、背面図、側面図である。
【
図7】(A)(B)(C)は第二本体部材の正面図、背面図、側面図である。
【
図8】(A)(B)(C)は第一可動歯の正面図、背面図、側面図である。
【
図9】(A)(B)(C)は第二可動歯の正面図、背面図、側面図である。
【
図10】(A)(B)(C)は操作体の正面図、側面図、縦断面図である。
【
図11】(A)(B)は第一、第二可動歯の閉鎖姿勢、開放姿勢の状態を示す概略正面図である。
【
図12】(A)(B)(C)は第二の実施の形態の第一、第二可動歯の閉鎖姿勢、中間姿勢、開放姿勢の状態を示す要部拡大概略正面図である。
【
図13】(A)(B)(C)は第三の実施の形態の第一、第二可動歯の閉鎖姿勢、中間姿勢、開放姿勢の状態を示す要部拡大概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次ぎに、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図中、1は魚掴み器であって、該魚掴み器1は本体部2を備え、該本体部2は、本体部2の表裏面板となるよう表裏方向に積層される板状の第一、第二本体部材3、4を備えて構成されるが、第一、第二本体部材3、4は表裏方向に間隙を存して対向している。そして該魚掴み具1は、第一、第二本体部材3、4の間隙に挟持(介装)される状態で、本体部2の先端(一端)側から第一、第二の可動歯5、6が背反する(相反する)左右方向に突出し、後端(他端、基端)側からは、第二可動歯6側に湾曲した状態の握り部(把持部)7が突出した先後方向に長い長尺物として構成されている。
尚、本実施の形態においては、魚掴み器1は、前述したように長尺物に形成され、可動歯5、6が突出する側を長尺方向(
図1において上下方向)の先端(下端)側、握り部7が突出する側を長尺方向の後端(上端)側としてこの長尺方向を先後方向とし、第一、第二本体部材3、4の積層方向を表裏方向(第一本体部3が設けられる側(
図1において紙面の上側)を表側、第二本体部4が設けられる側を裏側とする方向)とし、さらに
図1において、本体部2に対して第一可動歯5が突出する側を左側、第二可動歯6が突出する側を右側とする方向付けをして説明するが、これらの方向付けは、本実施の形態を説明するうえでの便宜上のものであって、魚掴み器を表現する際の方向付けについては必要において適宜設定できるものであって、本実施の形態の方向付けの定義に限定されないものであることは言うまでもない。
【0009】
前記第一、第二可動歯5、6の後側半部5a、6aは、第一、第二本体部材3、4の先側半部3a、4aによって表裏方向両側から覆蓋されているが、該第一、第二本体部材3、4の先側半部3a、4aには有底(有天)状の支持孔3b、4bが設けられ、該支持孔3b、4bに揺動軸8の表裏両端縁部が嵌入支持されている。そして該揺動軸8は、第一、第二可動歯5、6の後側半部5a、6aの後側部位に形成される貫通孔5b、6bに貫通しており、これによって前記第一、第二可動歯5、6は、後側半部5a、6aが表裏に積層される状態(本実施の形態においては、第一可動歯5の後側半部5aが表側に積層される状態)で揺動軸8の軸心Oを中心として左右方向開閉揺動自在に軸支されている。
【0010】
一方、9は前記第一、第二可動歯5、6を揺動操作するため設けられる操作体(トリガー)であって、該操作体9は、後側半部となる操作部9aと先側半部となる作動部9bとを備えて構成されるが、操作部9aには孔形状をした内窓部9cが形成され、該内窓部9cの後側縁部が係止部9dとなっている。そして操作体9は、第一、第二本体部材3、4のあいだに表裏挟持される状態で内窓部9cが、第一、第二本体部材3、4の後側半部3c、4cに形成した外窓部3d、4dの先側半部に位置するよう配されており、これによって前記係止部9dが、外窓部3d、4dの先後方向中間部位に位置する状態となっていて、本体部2の後端部位と共に握り部7を握った(把持した)手の指(通常は人差し指)を係止部9dに係止して(引っ掛けて)後方側への引き操作ができるように構成されている。
【0011】
前記操作体9には、内窓部9cの先側縁部から先端側に向けて続く状態で表裏貫通する無底形状のガイド部9eが長溝状に形成されるが、該ガイド部9eの後端部には、第一、第二本体部材3、4の先後方向中間部位を固定(一体化)するため第一本体部材3から第二本体部材4側に向けて螺入した固定軸10が、該固定軸10に外嵌するスペーサ10aを介して先後方向移動(摺動)自在に貫通している。尚、固定軸10は、第一本体部3に設けた支持溝3hを貫通し、第二本体部4に設けたネジ孔4hに螺入するようになっている。
前記ガイド部9eは、先端縁が操作部9aと作動部9bとの境界部9fにまで至るが、該境界部9fからは、ガイド部9eに対して左右方向に間隙を存する状態で後端側に向けて支持杆9gが延設されており、コイル弾機によって構成された復帰弾機11が、先端側を該支持杆9gに外嵌し、後端側をスペーサ10aに設けた突起部10bに外嵌する状態で、境界部9fと固定軸10とのあいだに弾圧状に介装されている。
さらに作動部9bには、境界部9fよりも先端側位置に前記軸心Oを通る移動直線Xに沿うようにして案内長孔9kが形成されているが、該案内長孔9kの後端部に前記揺動軸8が移動自在に貫通している。そして操作体9は、係止部9dに係止した指を後端側に向けて引き操作することにより、固定軸10の軸心と前記揺動軸8の軸心Oとを通る移動直線Xに沿う状態で、前記復帰弾機11の付勢力に抗して先後方向に移動するように設定されており、このように操作体9を操作した場合に、固定軸10はガイド部9eを先端側に向けて相対移動し、揺動軸8は案内長孔9kを先端側に向けて相対移動することになり、そして該移動した操作体9は、前記引き操作した指を係止部9dから離すことにより、復帰弾機11の蓄勢された付勢力を受けて先方側に移動して元位置に復帰移動するよう設定されている。
【0012】
一方、前記操作体作動部9bは、第一、第二可動歯5、6の後側半部5a、6aに表裏挟持(本実施の形態では、第一可動歯5の後側半部5aが表側に位置する状態で挟持)されているが、該作動部9bの揺動軸8よりも先端側部位には、前記移動直線X上に位置して移動軸12が操作体9と一体移動するよう支持孔9jに支持されている。そして該移動軸12の表裏両端縁部は、第一、第二本体部材3、4の先側半部3a、4aに前記移動直線Xに沿うよう有底長溝状に形成したガイド溝部3e、4eの先端部位に移動(摺動)自在に嵌入しており、これによって移動軸12は、閉鎖姿勢に位置するときの軸心位置が移動始端位置Sとなるように設定されている。
そしてこの閉鎖姿勢の状態から、前述したように操作体9を後端側に引き操作した場合に、移動軸12は、ガイド溝部3e、4eに案内されながら、移動直線X上を移動始端位置Sから後端側に向けて移動(摺動)して移動終端位置Eに至るように構成されている。
因みに本実施の形態においては、前記操作体9の先後方向の移動は前述したように移動直線Xに沿う移動となるが、本実施の形態ではこの移動直線Xに沿う方向の移動精度を高めるため、第一、第二本体部材3、4間に設けた位置決め体13が、操作体操作部9aのガイド部9eが形成される部位の左右両端縁部9hおよび該部位の左側に形成した長溝状のガイド孔9iに摺接状に当接案内するよう構成されている。
【0013】
一方、第一、第二可動歯5、6の前記後側半部5a、6aは、第一、第二本体部3、4の先側半部3a、4aと操作体9の作動部9bとのあいだに挟持されているが、該後側半部5a、6aの貫通孔5b、6bよりも先端側に位置する状態で無底溝形状の第一、第二の誘導部5c、6cが形成されるが、該第一、第二誘導部5c、6cには前記移動軸12が移動(摺動)自在に貫通している。
【0014】
つまり第一、第二誘導部5c、6cは、
図11(A)に示すように、第一、第二可動歯5、6が閉鎖姿勢の状態では、先端部が前記移動直線X上に位置するガイド溝部3e、4eの先端部と一致するよう設けられ、ここに前記移動軸12が貫通していて、ガイド溝部3e、4eの移動始端位置Sが第一、第二誘導部5c、6cにおける移動軸12の移動始端位置S1、S2と一致し、そして後端側ほど移動直線Xから離間して左右方向外方に位置するよう直線状態で背反方向に傾斜する無底(貫通)長溝状のものとして形成されている。
具体的には、第一誘導部5cは、第一、第二可動歯5、6が閉鎖姿勢の状態で前記移動直線X上に位置する移動始端位置S1(S)を基準として右側(第二可動歯6側)に向けて直線状に傾斜する誘導直線Y1に沿うよう形成されている。これに対して第二誘導部6cは、前記移動直線X上に位置する移動始端位置S2(S)を基準として左側(第一可動歯5側)に向けて直線状に傾斜する誘導直線Y2に沿うよう形成されている。
【0015】
そしてこのように第一、第二誘導部5c、6cが形成されていることにより、前記操作部9を操作して移動軸12を、移動直線Xに沿って移動始端位置Sから移動終端位置Eに向けて後端側に移動させると(
図11(B)参照)、該移動する移動軸2は、第一、第二誘導部5c、6cを、誘導直線Y1、Y2に沿う状態で後端側に向けて移動始端位置S1、S2から移動終端位置E1、E2に向け
て強制的に移動することになり、これによって第一、第二可動歯5、6は、前記揺動軸8を軸心Oとして、先側半部である歯部5d、6dの先端が互いに当接する閉鎖姿勢から左右方向相反する(背反方向)外方に向けて開放揺動して相互に離間する開放姿勢になるよう誘導案内されることになるが、このものでは、第一可動歯5、6が閉鎖姿勢の状態で、第一、第二誘導部5c、6cの移動始端位置S1、S2(両者とも共通位置)と終端位置E1、E2とを結んだ前記誘導直線(傾斜線、傾斜直線)Y1、Y2の移動直線Xに対する傾斜角θ1、θ2を、第一誘導部5cの方が第二誘導部6cよりも小さくなる(θ1<θ2)よう設定することで、第一可動歯5の先端部5f、6f同士の当接位置Zからの移動幅Z1が第二可動歯6の移動幅Z2よりも小さく(Z1<Z2)なるよう調整され、このようにして本発明の移動幅調整手段が実施されている。
【0016】
さらに本実施の形態においては、第一、第二可動歯5、6の後側半部5a、6aに、前記軸心Oを軸心とする円弧形状をした無底のガイド溝部5e、6eが、前記第一、第二誘導部5c、6cよりも左右方向外方に位置する状態で形成されているが、該ガイド溝部5e、6eの左右方向外端部には、第一、第二本体部材3、4の先側半部3a、4a同士を連結すべく設けられる第一、第二の案内支軸14、15が移動(摺動)自在に貫通している。そして前述したように操作体9を引き操作することに伴い第一、第二可動歯5、6が開放揺動した場合に、第一、第二案内支軸14、15は、ガイド溝部5e、6eを、左右方向外端部から内端部側に向けて相対移動するように設定されており、これによって第一、第二可動歯5、6の開閉揺動は、ガイド溝部5e、6eによる第一、第二案内支軸14、15の案内を受ける状態で実行されるようになっていて第一、第二可動歯5、6の精度の良い安定した開放揺動が実行できるように配慮されている。
【0017】
因みに、本実施の形態のものでは、第一、第二可動歯5、6が閉鎖姿勢になった場合に、歯部5d、6dの先端部5f、6fは互いに齟齬する噛み合い状態(雄雌嵌合状態)で当接するよう設定されている。
また握り部7は、先端部が第一、第二本体部材3、4の後端部に挟持される状態で、該第一、第二本体部材3、4を連結するべく支持孔3g、4gに取り付けた取付け支軸16に揺動自在に軸支されているが、本実施の形態では、第一、第二本体部材3、4の後端部に、取付け支軸16を軸心とする円弧状の溝部3f、4fが設けられている一方、握り部7の先端部には前記溝部3f、4fに移動(摺動)自在に内嵌する状態で作動体7aが一体的に設けられている。そして握り部7は、作動体7aと第二本体部材4側の溝部4fとのあいだに介装した弾機17の付勢力を受けて、第二可動歯6側に屈曲するよう弾圧された構成になっており、握り部7がこのように構成されることで、握り部7は、常時は本体部2の後端部に対して第二可動歯6側に折曲(湾曲)した状態で後方に突出した形状になっていて、本体部2の前記外窓部3d、4dよりも後側部位と共に握り部7を把持する手の個々の握り形状に添うよう配慮されたものになっているが、第一、第二可動歯6、7により魚の口元を掴んだ状態で魚を、把持部7を把持した状態で持上げる場合に、本体部2側が握り部7に対して垂直姿勢で垂下する姿勢になって無理のない持ち上げができるように設定されていると共に、例えばツールボックス等への収納時等において握り部7を本体部2に対して直線状にして収納できるよう配慮されている。
【0018】
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、魚掴み具1の握り部7を把持した手の指を操作体9の係止部9dに係止して引き操作することにより、先端側に配した第一、第二可動歯5、6が背反方向に開放した開放姿勢となる。このとき開放している第一可動歯5を魚の口元に差し込んだ状態で操作具9の引き操作を開放すると、操作具9は復帰弾機11の付勢力を受けて元位置に移動することになって第一、第二可動歯5、6は開放姿勢から閉鎖姿勢に復帰揺動して口元を内外両側から掴むことになる。この結果、魚の口元は、第一、第二可動歯5、6が両側からの閉鎖揺動を受けて掴まれることになって、片側のみを可動歯としたものに比して掴み力が強く安定化し、確実なものとなる。
【0019】
この一連の第一、第二可動歯5、6の開放、閉鎖の揺動作動において、第一可動歯5は、第二可動歯6に対して開放したときの移動幅Z1が小さくなるよう設定されているため、第一可動歯5は該小さい移動幅での揺動となって開放作動したときの歯部5dの先端位置は、閉鎖位置Zからの移動幅Z1が小さいものになって位置の安定化が図れ口中に差し入れやすいだけでなく、口元を掴むときの口中での移動量も小さいものになって口中から抜け出てしまうことを防止できることになる。
【0020】
そしてこのように第一可動歯5の移動幅Z1を、第二可動歯6の移動幅Z2よりも小さくすることを、第一、第二可動歯5、6が閉鎖姿勢の状態で、第一誘導部5cの誘導直線Y1に対する傾斜角θ1を、第二誘導部6cの誘導直線Y2の傾斜角θ2よりも小さく設定することで構成できるため、構造を格別に複雑にすることなくできることになって、部品点数も少なく、組み立て性も向上する。
【0021】
しかもこのものは、第一、第二可動歯5、6が閉鎖姿勢の状態において、歯部5d、6dの先端部5f、6fの閉鎖位置(当接位置)Zが、第一、第二可動歯5、6の揺動軸心Oに対して移動幅Z2が大きい第二可動歯6側に偏倚した構成になっているため、第一可動歯5の歯先部5fの移動直線Xからのズレ幅が偏倚した分だけ小さいものになり、この結果、第一可動歯5を口中に差し込む作業がより確実にできるという利点がある。因みにこの場合、拡開姿勢となった第一可動歯5の先端部5fを移動直線X上に位置するよう設定してもよいことは言うまでもない。
またこのものでは、握り部7が第二可動歯6側に湾曲した構造になっているため、手で持ちやすいだけでなく、握り部7を普通に手で掴んで把持した場合に、第一可動歯5が親指側、つまり上側に位置することになる結果、該上側となった第一可動歯5を口中に差し込むことが自然にでき、大きく移動する第二可動歯6を口中に差し込んでしまうことを回避して確実な口元の掴み操作ができることになるという利点もある。因みに握り部7としては、本実施の形態のように湾曲したものに限定されず、直線状になったものであっても勿論よいが、手で持ちやすくなる形状としては、弧状に湾曲したものでなくへ字形に折曲したものであってもよいことは言うまでもない。
【0022】
尚、本発明は、前記第一の実施の形態のものに限定されないものであることは勿論であって、第一誘導部5cを、
図12に示す第二の実施の形態のようにすることができる。
該第二の実施の形態のものは、第一誘導部5cが、前記第一の実施の形態のように直線状ではなく中間(途中)で左側(移動心線X側)に折曲(屈曲)した折曲部(折曲位置)Cを備えたものであり、このようにしても本発明を実施することできる。
そしてこの第二の実施の形態のものでは、第一誘導部5cにおける移動軸12の移動始端S12と移動終端E12とを結ぶ誘導直線Y12の移動心線Xに対する傾斜角θ12については、前記第一の実施の形態の傾斜角θ1と同じ(θ12=θ1)に設定しているため、操作体9を全操作したときの第一可動歯5の閉鎖位置Zからの移動幅Z12は、前記第一の実施の形態の場合の移動幅Z1と同じ(Z12=Z1)になるが、前記折曲部Cを設けたことにより、第一誘導部5cの移動始端位置S12と折曲部Cとを結ぶ前半側の誘導直線Y12sの移動軸心Xに対する傾斜角θ12sが、第一の実施の形態の傾斜角θ1よりも大きくなる(θ12s>θ1)ため、折曲部Cを移動軸12の移動過程の中央位置に設けたものの場合、第一可動歯5の前半側誘導曲線Y12sを経由する前半過程での移動幅Z12sは大きくなるものの、後半側誘導曲線Y12eを経由する後半過程での移動幅Z12eは小さな(僅かな)もの(Z12s>Z12e)となり、この結果、移動後半部位での第一可動歯5の移動を抑制できることになって、口中に差し込む際の歯部5dの位置が一段と安定化して差し込みやすくなるうえ、口元を掴み移動させる際の第一可動歯5の当初の右扱き勝ち憂さなものになって該第一可動歯5が口中から抜け出ることをより効果的に防止できるという利点がある。
【0023】
さらに本発明は、
図13に示す第三の実施の形態のようにすることもできる。
この第三の実施の形態のものは、第一誘導部5cの途中に第二の実施の形態のように中間に折曲部Cを備えたものであって、移動軸12は、第一誘導部5cの始端位置S13から中間姿勢である折曲部Cまでの前半過程の誘導直線Y13sと、折曲部Cから終端位置E13までの後半過程の誘導直線Y13eとが折曲部Cで折曲したものとなっている。そしてこの第三の実施の形態のものでは、第一誘導部5cの始端位置S13と終端位置E13を結ぶ全過程の誘導直線Y13の移動心線Xに対する傾斜角θ13は、第二誘導部6cの傾斜角θ2よりも小さくなっている(θ13<θ2)ことは前記第一、第二の実施の形態のものと同様である。
【0024】
この場合に第三の実施の形態のものでは、第一誘導部5cの前記全過程の誘導直線Y13の移動心線Xに対する傾斜角θ13は、前記第一、第二の実施の形態の第一誘導部5cの誘導曲線Y1、Y12の傾斜角θ1、θ12よりも大きい(θ13>θ1、θ12)設定になっているが、さらにこのものでは、第一誘導部5cの始端位置S13から折曲部Cまでの前半側(移動始端側)の誘導直線Y13sの傾斜角θ13sが、第二誘導部6cの傾斜角θ2と同じ(θ13s=θ2)に設定されたものになっており、この結果、操作体9を折曲部Cまで移動操作した場合(
図13(B)参照)の第一可動歯5の移動幅Z13cは、第二可動歯6の移動幅Z2cと同じ(Z13c=Z2c)になり、この結果、魚の口元を掴む際の前半過程での第一、第二可動歯5、6の動きが相反する状態で同じ(均等)になって、左右両方向から同等の掴み力が発揮されたものとなって偏りがなく、口元を確実に掴むことができる。
【0025】
さらに第三の実施の形態のものでは、前述したように移動軸12が第一誘導部5cの中間の折曲部Cに位置した状態(
図13(B)参照)では、該折曲部Cと終端位置E13とを結ぶ後半側(移動終端側)の誘導直線Y13eが、移動心線Xと一致(または平行)するよう設定されている結果、移動軸12が後半の誘導直線Y13eを終端位置E13まで移動する間、第一可動歯5は開閉揺動をすることがなく、不動の状態になって先端部5fの移動幅Z13eは、前記折曲部Cでの移動幅Z13cと同じ(Z13e=Z13c)になる。
このため第一可動歯5は、後半過程では移動しないものとなって、口中に差し込む際の先端部5fの位置が一段と安定化して差し込みやすくなるうえ、口元を掴む際の第一可動歯5の当初の動きがない停止したものになって第一可動歯5が口中から抜け出ることをより効果的に防止できるという利点がある。
そしてこれら第二、第三の実施の形態のように第一可動歯を折曲したものは、転じて、第一可動歯は、第一誘導部の前半の傾斜角を第二誘導部と同じ傾斜角に設定することで、前半過程では第二可動歯の開閉揺動と同じになるよう構成されているものである。
またさらに、第一可動歯は、第一誘導部の後半の傾斜角を、移動軸の後半過程での移動方向が移動直線と同じ方向になる角度に設定することで、後半過程では開閉揺動しないように構成されているものである。
【0026】
さらに本発明において、第一誘導部5cに折曲部Cを設ける場合に、折曲部Cは移動軸12の移動過程の中間位置である必要はなく、前後方向に位置ずれしたものとしても実施することができ、また折曲部Cは一つでなく、二以上の複数設けてもよい。さらに第一誘導部5cの形状としては、直線状、折曲状のものに限定されず、弧形状(湾曲状)にすることができ、この場合に、操作体を操作するに従い移動量が小さくなるように設定することができる。また第一誘導部を弧形状とする場合に、その形状としては正円形状に限定されるものでなく、楕円形状、長円形状、さらには全は第二、第三の実施の形態の折曲部Cを弧形状にしたもの等、適宜の弧形状のものを採用することができる。
そして第一可動歯を弧状にしたものとしては、第一可動歯は、第一誘導部が弧状に形成されることで、後半の移動過程になるほど移動量が小さくなるよう設定されているものとなる。
【0027】
また本実施の形態では、第一、第二誘導部を、第一、第二可動歯に直接設ける構成にしたが、これに限定されないことは勿論であって、第一、第二誘導部としては、第一、第二可動歯を揺動させるべく第一、第二可動歯側にそれぞれ設けられたものであればよく、このようなものとして例えば前記特許文献2に記載される可動歯のように、該可動歯を揺動させるため設けられた作動体に誘導部を設けた構造を、本発明の第一、第二可動歯に適用した構成にすることで本発明を実施できることは言うまでもない。
さらにまた、前記実施の形態においては、第一、第二可動歯の揺動軸を単一のものとして共通化する構成にしたが、前記特許文献1のように各別の揺動軸でそれぞれの可動歯を揺動自在に軸支する構成にしても実施できることは言うまでもない。
尚、第二誘導部についても、前記第二、第三の実施の形態の第一誘導部の場合と同様、途中で折曲したもの、あるいは弧状に湾曲したものでも実施できることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、魚釣りで釣上げた魚の口元を掴んだ状態で該魚を持上げることができる魚掴み器として利用することができる。
【符号の説明】
【0029】
1 魚掴み器
2 本体部
5 第一可動歯
5c 第一誘導部
5g 折曲部
6 第二可動歯
6c 第二誘導部
7 握り部
8 揺動軸
9 操作体
10 固定軸
11 復帰弾機
12 移動軸
O 揺動軸の軸心
S、S1、S2 移動始端位置
E、E1、E2 移動終端位置
C 折曲部
X 移動直線
Z 第一、第二可動歯の当接位置
Z1、Z2 第一、第二可動歯の移動幅
Y1、Y2 第一、第二誘導部の誘導直線
θ1、θ2 第一、第二誘導部の傾斜角