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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】収音器
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/08 20060101AFI20240206BHJP
   H04R 1/00 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
H04R1/08
H04R1/00 321
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019238280
(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公開番号】P2021106372
(43)【公開日】2021-07-26
【審査請求日】2022-11-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】河内 洋人
(72)【発明者】
【氏名】藤吉 昭光
(72)【発明者】
【氏名】今西 快友
(72)【発明者】
【氏名】野原 友幸
(72)【発明者】
【氏名】岡田 晴夫
【審査官】冨澤 直樹
(56)【参考文献】
【文献】実開平06-060716(JP,U)
【文献】特開昭61-020492(JP,A)
【文献】特開平04-246999(JP,A)
【文献】特開2009-065628(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/00-1/08
G01H 1/00-17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロフォンと、
前記マイクロフォンが内部に配置された収容室と、
前記収容室から外側に向けて延び、先端が開口した複数の管部と、を備え、
前記管部の各々について、当該管部の開口の面積よりも、前記マイクロフォンが配置された領域における前記収容室の内部の当該管部が延びる方向に直交する断面の面積が大きい、収音器。
【請求項2】
前記収容室は、前記マイクロフォンが配置された平面を有し、
前記管部の各々について、前記マイクロフォンが配置された領域における前記収容室の内部の前記平面に垂直な方向のサイズは、当該管部の開口の前記平面に垂直な方向のサイズと同じである、請求項1に記載の収音器。
【請求項3】
前記複数の管部の各々の内部の当該管部が延びる方向に直交する方向の断面の面積は、当該管部の開口から前記収容室に向けて漸増する、請求項1または2に記載の収音器。
【請求項4】
前記複数の管部は、前記収容室から外部に向けて放射状に延びている、請求項1から3のいずれか一項に記載の収音器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収音器に関する。
【背景技術】
【0002】
屋外で音を収音する際には、風による雑音も収音されることがあり、本来収音したい音が適切に収音することが困難な場合がある。そこで、従来は、発泡ウレタンや動物の毛など作られた防風材(ウィンドシールド)によりマイクロフォンを覆うことで、風の影響を低減していたが、これらの防風材は、雨に濡れると、雨水が染み込み、マイクロフォンまで雨水が達し、マイクロフォンが濡れてしまうことがあった。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1には、マイクロフォンをオープンセル構造ウレタンファームにより構成されたインナーキャップで覆い、インナーキャップで覆われたマイクロフォンをさらにオープンセル構造ウレタンファームにより構成された防風スクリーンで覆う技術が開示されている。特許文献1に開示された技術では、インナーキャップと防風スクリーンの間に十分な空間を設け、インナーキャップを構成するオープンセル構造ウレタンファームの目を、防風スクリーンを構成するオープンセル構造ウレタンファームの目より細かくすることで、マイクロフォンに雨水が達することを防いでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-55311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、発泡ウレタンで構成された防風材により風雑音を防ぐためには、防風材のサイズは大きくする必要があるが、特許文献1に開示された技術では、防風スクリーンに加え、インナーキャップを備える必要があるため、構造が複雑になり、さらに大きなサイズが必要になる。
【0006】
本発明が解決しようとする課題としては、屋外において、雨風の影響を受けることなく、収音することが可能であるシンプルな構造の収音器を提供することが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、マイクロフォンと、前記マイクロフォンが内部に配置された収容室と、前記収容室から外側に向けて延び、先端が開口した複数の管部と、を備え、前記管部の各々について、当該管部の開口の面積よりも、前記マイクロフォンが配置された領域における前記収容室の内部の当該管部が延びる方向に直交する断面の面積が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1の実施例に係る収音器100を示す図である。
図2】収音器100の図1のAA断面での断面図である。
図3】収音器100の図1のCC断面での断面図である。
図4】本発明の第2の実施例に係る収音器200を示す図である。
図5】収音器200の図4のDD断面での断面図である。
図6】収音器200の図4のFF断面での断面図である。
図7】本発明の第3の実施例に係る収音器300を示す図である。
図8】収音器300の図7のGG断面での断面図である。
図9】収音器300の図7のHH断面での断面図である。
図10】本発明の第4の実施例に係る収音器400の平面図である。
図11】本発明の第5の実施例に係る収音器500を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係る収音器を説明する。本発明の一実施形態に係る収音器は、マイクロフォンと、前記マイクロフォンが内部に配置された収容室と、前記収容室から外側に向けて延び、先端が開口した複数の管部と、を備え、前記管部の各々について、当該管部の開口の面積よりも、前記マイクロフォンが配置された領域における前記収容室の内部の当該管部が延びる方向に直交する断面の面積が大きい。このようにすることにより、シンプルな構造で、収音器内部に入る雨風の量を制限しつつ、マイクロフォンに当たる風の量を低減することが可能である。結果、本実施形態では、シンプルな構造で、雨風の影響を受けることなく、収音することが可能である。
【0010】
また、前記収音室は、前記マイクロフォンが配置された平面を有し、前記管部の各々について、前記マイクロフォンが配置された領域における前記収音室の内部の前記平面に垂直な方向のサイズは、当該管部の開口の前記平面に垂直な方向のサイズと同じであるようにしても良い。このようにすることより、収音器を薄い形状を有することが可能になる。結果、本実施例では、収音器をより小型化することが可能である。
【0011】
また、前記複数の管部の各々の内部の当該管部が延びる方向に直交する方向の断面の面積は、当該管部の開口から前記収音室に向けて漸増するようにしても良い。このようにすることにより、管部から入った風は、収容室に広がりながら導かれる。このため、本実施例では、風がより広がりやすくなり、風がマイクロフォンを避けて収容室を通り抜けやすくなる。結果、本実施例では、マイクロフォンによる収音に影響を与える風の量がより低減される。
【0012】
また、前記複数の管部は、前記収容室から外部に向けて放射状に延びているようにしても良い。このようにすることより、雨風を防ぎつつ、様々な方向からの音を収音することが可能になる。
【実施例
【0013】
<第1の実施例>
図1は、本発明の第1の実施例に係る収音器100を示す図である。図1(A)は、側面図であり、図1(B)は、収音器100の平面図であり、図1(C)は、収音器100の正面図である。図2は、収音器100の図1のAA断面での断面図である。
【0014】
収音器100は、マイクロフォン110と、内部にマイクロフォン110が配置された収容室120と、収容室120から外部に向けて延びた2つの管部130、140と、を有する。
【0015】
2つの管部130、140は、マイクロフォン110を挟むように、互いに逆方向に延びている。マイクロフォン110は、2つの管部130、140の開口131、141から入った音を収音する。このように、本実施例では、音が入る部分が管状であるため、収音器120の内部に入る雨風の量を制限することが可能である。
【0016】
また、図2に示された矢印Wのように、管部130の開口131から入った風は、対向する反対側の管部140の開口141から抜けていく。収音器100は、2つの管部130、140が延びる方向のいずれにも垂直である対称面Bに対して、面対称の形状をしており、管部140の開口141から風が入った場合も、同様に、収音器100に入った風は、対向する反対側の管部130の開口131から抜けていく。
【0017】
このように、管部130(140)の開口131(141)から入った風は対向する反対側の管部130(140)の開口131(141)に向かって流れるため、本実施例では、マイクロフォン110に当たる風の量を低減することが可能であり、結果、マイクロフォン110による収音に影響を与える風の量を低減することが可能である。また、本実施例では、構造がシンプルであるため、収音器100を小型化することが可能である。
【0018】
また、収容室120は、マイクロフォン110が配置された平面121を有し、収容室120の平面121に対向する領域122は、外側に盛り上がっている。そして、マイクロフォン110は、最も盛り上がった位置123の下方に配置されている。このため、マイクロフォン110が配置された領域における収容室120の内部の縦方向(平面121に垂直な方向)のサイズSC1は、管部130の開口131の縦方向のサイズST1より大きい。よって、管部130(140)の開口131(141)から入った風(気体)は、収音室120で縦方向に広がり、図2に示された矢印Wのように、マイクロフォン110の上方を通り、反対側の管部140(130)の開口141(131)から抜けていく。このため、本実施例では、マイクロフォン110による収音に影響を与える風の量をより低減することが可能である。
【0019】
図3は、収音器100の図1のCC断面での断面図である。ここで、CC断面は、平面121を含む断面である。
【0020】
図3に示すように、マイクロフォン110が配置された領域における平面121の横方向(対称面Bと平面121の交線に平行な方向)のサイズSC2は、管部130の開口131の横方向のサイズST2より大きい。つまり、マイクロフォン110が配置された領域における収容室120の内部の横方向のサイズSC2は、管部130の開口131の横方向のサイズST2より大きい。よって、管部130(140)の開口131(141)から入った風(気体)は、収音室120で横方向に広がり、図3に示された矢印Wのように、マイクロフォン110の側方を通り、反対側の管部140(130)の開口141(131)から抜けていく。このため、本実施例では、マイクロフォン110による収音に影響を与える風の量をさらに低減することが可能である。
【0021】
このように、収容室120の内部は、管部130の開口131に比べ、マイクロフォン110が配置された領域において、管部130が延びる方向(対称面Bの垂線方向)に対して縦横に広がっている。このため、マイクロフォン110が配置された領域における収容室120の内部の管部130が延びる方向に直交する断面での断面積は、管部130の内部の管部130が開口の断面積より大きい。よって、管部130(140)の開口131(141)から入った風(気体)は、収音室120で広がり、速度が低下し。図2、3に示された矢印Wのように、マイクロフォン110の上方または側方を通り、反対側の管部140(130)の開口141(131)から抜けていく。このため、本実施例では、マイクロフォン110による収音に影響を与える風の量を低減することが可能である。
【0022】
<第2の実施例>
図4は、本発明の第2の実施例に係る収音器200を示す図である。図4(A)は、収音器200の側面図であり、図4(B)は、収音器200の平面図であり、図4(C)は、収音器200の正面図である。図5は、収音器200の図4のDD断面での断面図である。
【0023】
収音器200は、マイクロフォン210と、収容室220と、2つの管部230、240と、を有し、2つの管部230、240は、マイクロフォン210を挟むように、互いに逆方向に延びている。マイクロフォン210は、収容室200の内部において、平面221に配置されている。マイクロフォン210は、2つの管部230、240の開口231、241から入った音を収音する。このように、本実施例では、音が入る部分が管状であるため、収音器200の内部に入る雨風の量を制限することが可能である。
【0024】
また、図5に示された矢印Wのように、管部230の開口231から入った風は、対向する反対側の管部240の開口241から抜けていく。収音器200は、2つの管部230、240が延びる方向のいずれにも垂直である対称面Eに対して、面対称の形状をしており、管部240の開口241から風が入った場合も、同様に、収音器200に入った風は、対向する反対側の管部230の開口231から抜けていく。
【0025】
図6は、収音器200の図4のFF断面での断面図である。FF断面は、平面221を含む断面である。
【0026】
本実施例では、第1の実施例と同様に、図6に示すように、マイクロフォン210が配置された領域における収音室220の内部の横方向(対称面Eと平面221の交線に平行な方向)のサイズSC3は、管部230の開口231の横方向のサイズST3より大きい。よって、管部230(240)の開口231(241)から入った風(気体)は、収音室220で横方向に広がり、図5に示された矢印Wのように、マイクロフォン210の側方を通り、反対側の管部240(230)の開口241(231)から抜けていく。このため、本実施例では、マイクロフォン210による収音に影響を与える風の量を低減することが可能である。
【0027】
一方、本実施例では、第1の実施例とは異なり、図5に示すように、収音室210の平面221に対向する領域222が上側に盛り上がっていない。つまり、マイクロフォン110が配置された領域における収容室220の内部の縦方向(平面221に垂直な方向)のサイズは、管部230の開口231の縦方向のサイズと同じである。このため、管部230(240)の開口231(241)から入った風(気体)は、収音室220で縦方向(平面221に垂直な方向)に広がることはない。しかしながら、このようにすることで、本実施例に係る収音器200は、第1の実施例に係る収音器100に比べて、薄い形状を有することが可能になる。つまり、本実施例では、収音器200をより小型化することが可能である。
【0028】
<第3の実施例>
図7は、本発明の第3の実施例に係る収音器300を示す図である。図7(A)は、収音器300の側面図であり、図7(B)は、収音器300の平面図である。図8は、収音器200の図7のGG断面での断面図である。
【0029】
収音器300は、マイクロフォン310と、収容室320と、3つの管部330A、330B、330Cと、を有している。マイクロフォン310は、収容室300の内部において、平面321に配置されている。マイクロフォン310は、3つの管部330A、330B、330Cの開口331A、331B、331Cから入った音を収音する。このように、本実施例では、音が入る部分が管状であるため、収音器300の内部に入る雨風の量を制限することが可能である。
【0030】
図9は、収音器300の図7のHH断面での断面図である。HH断面は、平面321を含む断面である。
【0031】
本実施例では、図9に示すように、3つの管部330A、330B、330Cの各々について、この管部が延びる方向と他の2つの管部の各々が延びる方向とが成す角度が120度である。つまり、管部330Aが延びる方向DAと管部330Bが延びる方向DBが成す角度は120度であり、管部330Bが延びる方向DBと管部330Cが成す角度が120度であり、管部330Cが延びる方向DCと管部330Aが延びる方向とが成す角度が120度である。また、本実施例では、第1、2の実施例と同様に、図9に示すように、マイクロフォン210が配置された領域における収音室320の内部の管部330が延びる方向DAに垂直な方向(横方向)のサイズSC4は、管部330Aの開口331Aの横方向のサイズST4より大きい。このため、管部330Aの開口331Aから入った風(気体)は、収音室320で横方向に広がり、図9に示された矢印Wのように、マイクロフォン310の側方を通り、他の2つの管部330B、330Cの開口331B、331Cから抜けていく。同様に、管部330Bの開口331Bから入った風(気体)は、マイクロフォン310の側方を通り、他の2つの管部330A、330Cの開口331A、331Cから抜けていき、管部330Cの開口331Cから入った風(気体)は、マイクロフォン310の側方を通り、他の2つの管部330A、330Bの開口331A、331Bから抜けていく。つまり、第1、第2の実施形態と異なり、本実施形態では、風が抜けていく管部がマイクロフォン310の真後ろではない。このため、本実施例では、マイクロフォン310による収音に影響を与える風の量をより低減することが可能である。
【0032】
図7、8では、本実施例に係る収音器300では、平面321に対向する領域322が、マイクロフォン310が配置された辺りで、上部に盛り上がっていないが、平面321に対向する領域322は、第1の実施例に係る収音器100のように、マイクロフォン310が配置された辺りで、上部に盛り上がっていても良い。
【0033】
<第4の実施例>
図10は、本発明の第4の実施例に係る収音器400の平面図である。収音器400は、内部にマイクロフォンが配置された収容室410と、収容室410から外側に延びる5本の管部420を有している。
【0034】
収容室410は、第1の実施例の収音室120や第2の実施例の収音室220と同様の構成をしている。つまり、収音室410は、マイクロフォンが配置された辺りで、第1の実施例のように、上部に盛り上がっていても良いし、マイクロフォンが配置された辺りで、第2の実施例のように上部に盛り上がっていなくても良い。
【0035】
図10に示すように、収音器400は、上部から見るとほぼ星型をしている。つまり、管部420の各々は、開口421から収音室410に向けて幅SWが漸増している。つまり、本実施例では、管部420の各々の断面積は、開口421から収音室410に向けて漸増している。このため、本実施例でも、管部420の各々について、マイクロフォンが配置された領域における収容室410の内部の管部420が延びる方向に直交する断面での断面積は、この管部420の開口421の面積より大きい。このため、マイクロフォンによる収音に影響を与える風の量を低減することが可能である。
【0036】
また、本実施例では、管部420の各々の断面積が開口421から収音室410に向けて漸増しているため、管部420から入った風は、収容室410に広がりながら導かれる。このため、本実施例では、風がより広がりやすくなり、風がマイクロフォンを避けて収容室410を通り抜けやすくなる。結果、本実施例では、マイクロフォンによる収音に影響を与える風の量がより低減される。
【0037】
<第5の実施例>
図11は、本発明の第5の実施例に係る収音器500を示す図である。マイクロフォンと、内部にマイクロフォンが配置された収音室510と、収音室510から外側に放射状に延びた3以上の管部520と、を有している。管部520は、図11のように、立体的に放射状に収音室510から延びていても良いし、第4の実施例のように、平面的に放射状に収音室510から延びていても良い。このように、放射状に延びる3以上の管部520を有することで、本実施例では、雨風を防ぎつつ、様々な方向からの音を収音することが可能になる。
【0038】
<収音器の配置>
本発明の実施例1-5に係る収音器100、200、300、400、500は、例えば、自動車などの移動体の外部に装着され、外部の音を取るようにすると良い。このとき、収音器のうち、音を取り入れる管部のみが移動体の外部に設置されるようにしても良い。例えば、特開2019-165363号には、車内にいながら、車外の環境にいる感覚を味わうために、マイク3が車外音を集音(取得)するように配置されている。このような車外音を取得するマイクとして、本発明の実施例1-5に係る収音器100、200、300、400、500を使用するようにすると良い。車両の外部に配置されたマイクは、車の走行中に、雨風の影響を大きく受ける。上述したように、本発明の実施例1-5に係る収音器100、200、300、400は、風雨の影響を抑えつつ、収音をすることが可能である。このため、車外音を取得するマイクとして本発明の実施例1-5に係る収音器100、200、300、400、500を使用した場合、風雨の影響を抑えつつ、車外音を取得することが可能になり、車内にいながら、車外の環境にいる感覚を味わうことが可能になる。
【0039】
また、車外音を取得するマイクとして本発明の実施例1、2に係る収音器100、200を使用した場合、これらの収音器の管部が、移動体の走行方向に直交する方向に延びるようにすると良い。このようにすることで、管部の内部に入る風をより制限することが可能になる。
【0040】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に記載した本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
【符号の説明】
【0041】
100 収音器
110 マイクロフォン
120 収音室
130、140 管部
200 収音器
210 マイクロフォン
220 収音室
230、240 管部
300 収音器
310 マイクロフォン
320 収音室
330A、330B、330C 管部
400 収音器
410 収音室
420 管部
500 収音器
510 収音室
520 管部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11