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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】角形電池、及び角形電池用電極群
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20240206BHJP
   H01M 10/30 20060101ALI20240206BHJP
   H01M 50/586 20210101ALI20240206BHJP
   H01M 50/593 20210101ALI20240206BHJP
   H01M 50/595 20210101ALI20240206BHJP
   H01M 4/02 20060101ALI20240206BHJP
   H01M 4/24 20060101ALI20240206BHJP
   H01M 4/32 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M10/30 Z
H01M50/586
H01M50/593
H01M50/595
H01M4/02 Z
H01M4/24 J
H01M4/32
H01M4/24 G
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020047888
(22)【出願日】2020-03-18
(65)【公開番号】P2021150128
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000237721
【氏名又は名称】FDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】弁理士法人相原国際知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】関 俊介
(72)【発明者】
【氏名】山根 哲哉
【審査官】前田 寛之
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-150913(JP,A)
【文献】特開2018-98005(JP,A)
【文献】特開2015-215988(JP,A)
【文献】特開2003-317795(JP,A)
【文献】特開昭56-67173(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M10/00-10/39
H01M50/50-50/598
H01M 4/00- 4/62
H01M 6/00- 6/22
H01G11/00-11/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状の正極集電体と、
該正極集電体に対向して配置される平板状の負極集電体と、
前記正極集電体及び前記負極集電体の間に配置される電極群と、を備え、
前記電極群は、
一端において前記正極集電体に接触し、前記負極集電体の方向に延在する第1正極板部分、一端において前記正極集電体に接触し、前記第1正極板部分に対向して配置される第2正極板部分、及び、前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分を前記正極集電体の側で接続する正極板連結部分、を含む正極板と、
一端において前記負極集電体に接触し、前記正極集電体の方向に延在するとともに前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分の間に配置される第1負極板部分、一端において前記負極集電体に接触し、前記第1正極板部分を介して前記第1負極板部分に対向して配置される第2負極板部分、及び、前記第1負極板部分及び前記第2負極板部分を前記負極集電体の側で接続する負極板連結部分、を含む負極板と、
前記正極板及び前記負極板の間に配置されるセパレータと、
前記正極板連結部分における前記第1負極板部分に対向する側に取り付けられた正極板絶縁部材と、
前記負極板連結部分における前記第1正極板部分に対向する側に取り付けられた負極板絶縁部材と、を有することを特徴とする角形電池。
【請求項2】
前記正極板は、導電性の正極基材であって前記第1正極板部分、前記正極板連結部分、及び前記第2正極板部分に亘って連続して延在する正極基材と、前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分における正極基材の部分に坦持される正極合剤とを含んでおり、
前記負極板は、導電性の負極芯体であって前記第1負極板部分、前記負極板連結部分、及び前記第2負極板部分に亘って連続して延在する負極芯体と、前記第1負極板部分及び前記第2負極板部分における負極芯体の部分に坦持される負極合剤とを含んでおり、
前記正極板連結部分における正極基材の部分が、直接、前記正極集電体に接触しており、
前記負極板連結部分における負極芯体の部分が、直接、前記負極集電体に接触している、請求項1記載の角形電池。
【請求項3】
平板状の第1正極板部分、該第1正極板部分に対向して配置される第2正極板部分、及び、前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分を一方の側で接続する正極板連結部分、を含む正極板と、
平板状の第1負極板部分であって前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分の間に配置される第1負極板部分、前記第1正極板部分を介して前記第1負極板部分に対向して配置される第2負極板部分、及び、前記第1負極板部分及び前記第2負極板部分を他方の側で接続する負極板連結部分、を含む負極板と、
前記正極板及び前記負極板の間に配置されるセパレータと、
前記正極板連結部分における前記第1負極板部分に対向する側に取り付けられた正極板絶縁部材と、
前記負極板連結部分における前記第1正極板部分に対向する側に取り付けられた負極板絶縁部材と、を備えることを特徴とする角形電池用電極群。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は角形電池、及び角形電池用電極群に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、高電圧及び高エネルギー容量が要求される大型の二次電池には角形電池が使用されている。例えば、特許文献1に記載の角形電池は、平板状の正極集電体と、平板状の負極集電体と、両集電体の間に収容される電極群とを備えている。当該電極群は、1枚のシート状素材を複数回交互に反対方向に折り曲げてプリーツ状に形成したセパレータと、当該セパレータにより形成される空間に交互に配された複数の正極板及び複数の負極板とから構成されている。これにより、正極板及び負極板は、セパレータを介して互いに対向して配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-215988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載の角形電池では、負極集電体に対向する正極板の端部及び正極集電体に対向する負極板の端部に、絶縁性素材からなるシート状部材が被覆されている。これにより、正極板及び負極板のバリがセパレータを突き破ることによって発生する内部短絡を防止している。つまり、正極板に生じたバリが負極集電体や負極板に接触する内部短絡、負極板に生じたバリが正極集電体や正極板に接触する内部短絡が防止される。しかしながら、負極板及び正極板の端部がシート状部材によって被覆されていることから、当該被覆部分の正極活物質及び負極活物質が電池の充放電に寄与できず、電池容量が低下する要因となっていた。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電池容量の低下を抑制しつつ、内部短絡を防止することのできる角形電池及び角形電池用電極群を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る角形電池は、平板状の正極集電体と、該正極集電体に対向して配置される平板状の負極集電体と、前記正極集電体及び前記負極集電体の間に配置される電極群と、を備え、前記電極群は、一端において前記正極集電体に接触し、前記負極集電体の方向に延在する第1正極板部分、一端において前記正極集電体に接触し、前記第1正極板部分に対向して配置される第2正極板部分、及び、前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分を前記正極集電体の側で接続する正極板連結部分、を含む正極板と、一端において前記負極集電体に接触し、前記正極集電体の方向に延在するとともに前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分の間に配置される第1負極板部分、一端において前記負極集電体に接触し、前記第1正極板部分を介して前記第1負極板部分に対向して配置される第2負極板部分、及び、前記第1負極板部分及び前記第2負極板部分を前記負極集電体の側で接続する負極板連結部分、を含む負極板と、前記正極板及び前記負極板の間に配置されるセパレータと、前記正極板連結部分における前記第1負極板部分に対向する側に取り付けられた正極板絶縁部材と、前記負極板連結部分における前記第1正極板部分に対向する側に取り付けられた負極板絶縁部材と、を有することを特徴とするとする。
【0007】
本発明の一態様に係る角形電池において、前記正極板は、導電性の正極基材であって前記第1正極板部分、前記正極板連結部分、及び前記第2正極板部分に亘って連続して延在する正極基材と、前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分における正極基材の部分に坦持される正極合剤とを含んでおり、前記負極板は、導電性の負極芯体であって前記第1負極板部分、前記負極板連結部分、及び前記第2負極板部分に亘って連続して延在する負極芯体と、前記第1負極板部分及び前記第2負極板部分における負極芯体の部分に坦持される負極合剤とを含んでおり、前記正極板連結部分における正極基材の部分が、直接、前記正極集電体に接触しており、前記負極板連結部分における負極芯体の部分が、直接、前記負極集電体に接触している。
【0008】
本発明に係る角形電池用電極群は、平板状の第1正極板部分、該第1正極板部分に対向して配置される第2正極板部分、及び、前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分を一方の側で接続する正極板連結部分、を含む正極板と、平板状の第1負極板部分であって前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分の間に配置される第1負極板部分、前記第1正極板部分を介して前記第1負極板部分に対向して配置される第2負極板部分、及び、前記第1負極板部分及び前記第2負極板部分を他方の側で接続する負極板連結部分、を含む負極板と、前記正極板及び前記負極板の間に配置されるセパレータと、前記正極板連結部分における前記第1負極板部分に対向する側に取り付けられた正極板絶縁部材と、前記負極板連結部分における前記第1正極板部分に対向する側に取り付けられた負極板絶縁部材と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る角形電池によれば、前記正極集電体及び前記負極集電体の間に配置される電極群は、前記負極集電体の方向に延在する第1正極板部分、前記第1正極板部分に対向して配置される第2正極板部分、及び、前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分を前記正極集電体の側で接続する正極板連結部分、を含む正極板と、前記正極集電体の方向に延在するとともに前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分の間に配置される第1負極板部分、前記第1正極板部分を介して前記第1負極板部分に対向して配置される第2負極板部分、及び、前記第1負極板部分及び前記第2負極板部分を前記負極集電体の側で接続する負極板連結部分、を含む負極板と、前記正極板及び前記負極板の間に配置されるセパレータと、前記正極板連結部分における前記第1負極板部分に対向する側に取り付けられた正極板絶縁部材と、前記負極板連結部分における前記第1正極板部分に対向する側に取り付けられた負極板絶縁部材と、を有する。
【0010】
このように、本発明の角形電池では、正極板絶縁部材が、正極板連結部分における第1負極板部分に対向する側に取り付けられており、負極板絶縁部材が負極板連結部分における第1正極板部分に対向する側に取り付けられている。つまり、正極板の第1正極板部分及び第2正極板部分は正極板絶縁部材によって被覆されておらず、負極板の第1負極板部分及び第2負極板部分は負極板絶縁部材によって被覆されていない。このため、正極板及び負極板は、第1正極板部分、第2正極板部分、第1負極板部分、及び第2負極板部分の全体で電池の充放電に寄与することができる。
【0011】
又、正極板に生じたバリが負極集電体に接触する内部短絡を負極板絶縁部材によって防止することができ、負極板に生じたバリが正極集電体に接触する内部短絡を正極板絶縁部材によって防止することができる。
【0012】
特に、正極集電体及び負極集電体の両側から圧力を加えて、正極板と正極集電体との間及び負極板と負極集電体との間における接触圧を高める場合であっても、正極板の負極集電体へ向かう移動は負極板絶縁部材によって制限されるため、正極板が負極集電体に接触する内部短絡を防止することができ、且つ、負極板の正極集電体へ向かう移動は正極板絶縁部材によって制限されるため、負極板が正極集電体に接触する内部短絡を防止することができる。
【0013】
このようにして、電池容量の低下を抑制しつつ、内部短絡を防止することのできる角形電池を提供することができる。
【0014】
本発明に係る角形電池用電極群は、平板状の第1正極板部分、該第1正極板部分に対向して配置される第2正極板部分、及び、前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分を接続する正極板連結部分、を含む正極板と、平板状の第1負極板部分であって前記第1正極板部分及び前記第2正極板部分の間に配置される第1負極板部分、前記第1正極板部分を介して前記第1負極板部分に対向して配置される第2負極板部分、及び、前記第1負極板部分及び前記第2負極板部分を他方の側で接続する負極板連結部分、を含む負極板と、前記正極板及び前記負極板の間に配置されるセパレータと、前記正極板連結部分における前記第1負極板部分に対向する側に取り付けられた正極板絶縁部材と、前記負極板連結部分における前記第1正極板部分に対向する側に取り付けられた負極板絶縁部材と、を備える。
【0015】
このように、本発明の角形電池用電極群では、正極板絶縁部材が、正極板連結部分における第1負極板部分に対向する側に取り付けられており、負極板絶縁部材が負極板連結部分における第1正極板部分に対向する側に取り付けられている。つまり、正極板の第1正極板部分及び第2正極板部分は正極板絶縁部材によって被覆されておらず、負極板の第1負極板部分及び第2負極板部分は負極板絶縁部材によって被覆されていない。このため、正極板及び負極板は、第1正極板部分、第2正極板部分、第1負極板部分、及び第2負極板部分の全体で電池の充放電に寄与することができる。
【0016】
又、当該角形電池用電極群を用いて角形電池を製造する場合であっても、正極板に生じたバリが負極集電体に接触する内部短絡を負極板絶縁部材によって防止することができ、負極板に生じたバリが正極集電体に接触する内部短絡を正極板絶縁部材によって防止することができる。
【0017】
特に、当該角形電池用電極群を用いて角形電池を製造する際に、正極集電体及び負極集電体の両側から圧力を加えて、正極板と正極集電体との間及び負極板と負極集電体との間における接触圧を高める場合であっても、正極板の負極集電体へ向かう移動は負極板絶縁部材によって制限されるため、正極板が負極集電体に接触する内部短絡を防止することができ、且つ、負極板の正極集電体へ向かう移動は正極板絶縁部材によって制限されるため、負極板が正極集電体に接触する内部短絡を防止することができる。
【0018】
このようにして、電池容量の低下を抑制しつつ、内部短絡を防止することのできる角形電池用電極群を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、一実施形態に係る角形電池の内部を模式的に示す断面図である。
図2図2は、一実施形態に係る角形電池の正極板を示す平面図であり、正極板が折り曲げられる前の状態を示すものである。
図3図3は、図2のA-A′線に沿う断面図である。
図4図4は、一実施形態に係る角形電池の負極板を示す平面図であり、負極板が折り曲げられる前の状態を示すものである。
図5図5は、図4のB-B′線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を具体化した角形電池の一例として角形ニッケル水素二次電池1(以下、単に「角形電池1」ともいう)の実施形態を説明する。なお、角形電池1としては、例えばニッケルカドミウム二次電池等でもよい。
【0021】
図1は、一実施形態に係る角形電池1の内部を模式的に示す断面図である。図2は、一実施形態に係る角形電池1の正極板50を示す平面図であり、正極板50が折り曲げられる前の状態を示すものである。図3は、図2のA-A線に沿う断面図である。図4は、一実施形態に係る角形電池1の負極板60を示す平面図であり、負極板60が折り曲げられる前の状態を示すものである。図5は、図4のB-B線に沿う断面図である。
【0022】
説明の便宜上、図1に示す角形電池1において、正極集電体10が配置される側を「左」、負極集電体20が配置される側を「右」、第1枠体30が配置される側を「後」、第2枠体35が配置される側を「前」と定義し、上述した左右方向及び前後方向に垂直な方向を「上」、「下」と定義する。以下、各図に示される「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は、全て上記定義に基づくものである。
【0023】
<角形ニッケル水素二次電池1>
図1に示すように、本実施形態に係る角形ニッケル水素二次電池1は、平板状の正極集電体10と、正極集電体10に対向して配置される平板状の負極集電体20と、正極集電体10及び負極集電体20の間に配置される電極群40とを備えている。なお、角形電池1には、所定量のアルカリ電解液(図示せず)が注入されている。このアルカリ電解液は、電極群40に含浸され、後述する正極板50と負極板60との間での充放電の際の電気化学反応(充放電反応)を進行させる。このアルカリ電解液としては、KOH、NaOH及びLiOHのうちの少なくとも一種を溶質として含む水溶液を用いることが好ましい。角形電池1は、広くバックアップ電源として利用されるものであり、例えば鉄道システムの地上蓄電設備、電力需給制御システム等、種々様々な用途に使用される。
【0024】
<正極集電体10、負極集電体20>
図1に示すように、正極集電体10は、前後方向に延在する平板状の部分である正極集電部分11と、正極集電部分11の前側の端部から右方向に延在する平板状の部分である正極前側支持部12と、正極集電部分11の後側の端部から右方向に延在する平板状の部分である正極後側支持部13と、を含んでいる。又、負極集電体20は、前後方向に延在する平板状の部分である負極集電部分21と、負極集電部分21の前側の端部から左方向に延在する平板状の部分である負極前側支持部22と、負極集電部分21の後側の端部から左方向に延在する平板状の部分である負極後側支持部23と、を含んでいる。正極集電体10及び負極集電体20は、正極前側支持部12と負極前側支持部22、及び、正極後側支持部13と負極後側支持部23が相対するように、左右方向において互いに離間して配置されている。具体的には、正極集電部分11及び負極集電部分21は、互いに平行又は略平行に延在している。更に、正極前側支持部12及び正極後側支持部13は、正極集電部分11から垂直又は略垂直に延在し、負極前側支持部22及び負極後側支持部23は、負極集電部分21から垂直又は略垂直に延在している。正極集電体10及び負極集電体20は、導電性を有する金属であればよく、例えばニッケルめっきを施した鋼板で形成されている。
【0025】
<第1枠体30、第2枠体35>
図1に示すように、第1枠体30及び第2枠体35は、左右方向に延在する平板状の部材である。第1枠体30は、正極後側支持部13及び負極後側支持部23の内側面によって支持されている。又、第2枠体35は、正極前側支持部12及び負極前側支持部22の内側面によって支持されている。このようにして、図1に示すように、第1枠体30、第2枠体35、正極集電部分11、及び、負極集電部分21は、電極群40を収容するための所定の収容空間Sを形成する。第1枠体30及び第2枠体35は、絶縁性を有する材料から形成されている。
【0026】
<電極群40>
図1に示すように、電極群(角形電池用電極群)40は、正極板50と、負極板60と、正極板50及び負極板60の間に配置されるセパレータ90と、正極板絶縁部材70と、負極板絶縁部材80と、を有する。なお、1組の電極群40が設けられてもよいし、複数組の電極群40が設けられてもよい。
【0027】
<正極板50>
図1に示すように、正極板50は、平板状の第1正極板部分52、平板状の第2正極板部分54、及び、正極板連結部分56を含んでいる。第1正極板部分52は、当該第1正極板部分52の一端である左側端に位置する第1正極板部分左側端52aにおいて正極集電体10の正極集電部分11に接触し、負極集電体20の方向である右方向に延在している。又、第2正極板部分54は、当該第2正極板部分54の一端である左側端に位置する第2正極板部分左側端54aにおいて正極集電体10の正極集電部分11に接触し、第1正極板部分52に対向して配置されている。更に、正極板連結部分56は、第1正極板部分52及び第2正極板部分54を正極集電体10の側(一方の側)で接続する。具体的には、第1正極板部分52及び第2正極板部分54は、互いに平行又は略平行に延在している。
【0028】
図2及び図3に示すように、正極板50は、多孔質構造を有する導電性の正極基材50aと、この正極基材50aに坦持された正極合剤50bとを含んでいる。なお、後述するように、正極基材50aは発泡ニッケルのシート(即ちスポンジ状のシート)であるため、当該正極基材50aの厚み方向全てに正極合剤50bが存在する。このため、図3では、第1正極板部分52及び第2正極板部分54において、正極基材50aと正極合剤50bとの間の輪郭線を示していない。正極基材50aは、第1正極板部分52、正極板連結部分56、及び第2正極板部分54に亘って連続して延在している。正極合剤50bは、第1正極板部分52及び第2正極板部分54における正極基材50aの部分に坦持されている。即ち、正極板連結部分56には正極合剤50bが坦持されておらず、正極板連結部分56では、正極基材50aの一部分が正極露出部分50c(図3)として露出している。そして、正極板連結部分56における正極基材50aの部分である正極露出部分50cは、直接、正極集電体10の正極集電部分11に接触している。
【0029】
正極基材50aとしては、例えば、発泡ニッケルのシートを用いることができる。正極合剤50bは、正極活物質粒子と、結着剤とを含む。また、正極合剤には、必要に応じて正極添加剤が添加される。上記した結着剤は、正極活物質粒子を互いに結着させるとともに、正極活物質粒子を正極基材に結着させる働きをする。ここで、結着剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)ディスパージョン、HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)ディスパージョンなどを用いることができる。また、正極添加剤としては、酸化亜鉛、水酸化コバルト等が挙げられる。正極活物質粒子としては、ニッケル水素二次電池用として一般的に用いられている水酸化ニッケル粒子が用いられる。この水酸化ニッケル粒子は、高次化されている水酸化ニッケル粒子を採用することが好ましい。上記したような正極活物質粒子は、ニッケル水素二次電池用として一般的に用いられている製造方法により製造される。
【0030】
正極板50は、例えば、以下のようにして製造することができる。まず、図3に示すように、正極基材50aは、所定の幅W1を有して潰され、正極基材50aの一部分が正極露出部分50c(図3)として、他の部分よりも薄く形成される。他方、正極活物質粒子、水及び結着剤を含む正極合剤スラリーを調製しておき、調製された正極合剤スラリーを、例えば、発泡ニッケルのシートに充填する。この際、正極基材50aの正極露出部分50cは正極基材50aの他の部分より薄く形成されているため、当該正極露出部分50cには正極合剤スラリーが充填されない。その後、乾燥工程を経て、水酸化ニッケル粒子等が充填された発泡ニッケルのシートは、圧延されてから裁断される。その後、正極露出部分50cにおいて右側向く面である右側取付面50dに正極板絶縁部材70を貼付し(図3)、第1正極板部分52及び第2正極板部分54を互いに接近する方向に折り曲げ、正極板50が製造される(図1)。
【0031】
<負極板60>
図1に示すように、負極板60は、平板状の第1負極板部分62、平板状の第2負極板部分64、及び、負極板連結部分66を含んでいる。第1負極板部分62は、当該第1負極板部分62の一端である右側端に位置する第1負極板部分右側端62aにおいて負極集電体20の負極集電部分21に接触し、正極集電体10の方向である左方向に延在している。更に、第1負極板部分62は、第1正極板部分52及び第2正極板部分54の間に配置されている。又、第2負極板部分64は、当該第2負極板部分64の一端である右側端に位置する第2負極板部分右側端64aにおいて負極集電体20の負極集電部分21に接触し、第1正極板部分52を介して第1負極板部分62に対向して配置されている。更に、負極板連結部分66は、第1負極板部分62及び第2負極板部分64を負極集電体20の側(他方の側)で接続する。具体的には、第1負極板部分62及び第2負極板部分64は、互いに平行又は略平行に延在している。
【0032】
図4及び図5に示すように、負極板60は、金属製の負極芯体60aと、この負極芯体60aに担持された、負極活性物質を含む負極合剤60bとを含んでいる。負極芯体60aは、導電性を有している。負極芯体60aは、第1負極板部分62、負極板連結部分66、及び第2負極板部分64に亘って連続して延在している。負極合剤60bは、第1負極板部分62及び第2負極板部分64における負極芯体60aの部分に坦持されている。即ち、負極板連結部分66には負極合剤60bは坦持されておらず、負極板連結部分66では、負極芯体60aの一部分が負極露出部分60cとして露出している。そして、負極板連結部分66における負極芯体60aの部分である負極露出部分60cが、直接、負極集電体20の負極集電部分21に接触している。
【0033】
負極芯体60aは、貫通孔(図示せず)が分布された帯状の金属材であり、例えば、パンチングメタルシートを用いることができる。負極合剤60bは、負極活性物質を含んで形成されている。負極合剤60bは、負極芯体60aの貫通孔内に充填されるばかりでなく、負極芯体60aの表面及び裏面にも層状に担持されてレイヤーを形成している。負極合剤60bは、負極活物質としての水素を吸蔵及び放出可能な水素吸蔵合金粒子、導電剤、結着剤及び負極補助剤を含む。上記した結着剤は水素吸蔵合金粒子、導電剤等を互いに結着させると同時に水素吸蔵合金粒子、導電剤等を負極芯体60aに結着させる働きをする。ここで、結着剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、親水性若しくは疎水性のポリマー、カルボキシメチルセルロースなどの、ニッケル水素二次電池用として一般的に用いられている結着剤を用いることができる。また、負極補助剤としては、スチレンブタジエンゴム、ポリアクリル酸ナトリウム等を用いることができる。水素吸蔵合金粒子における水素吸蔵合金としては、特に限定されるものではなく、一般的なニッケル水素二次電池に用いられているものを用いるのが好ましい。導電剤としては、ニッケル水素二次電池の負極に一般的に用いられている導電剤が用いられる。例えば、カーボンブラック等が用いられる。
【0034】
負極板60は、例えば、以下のようにして製造することができる。まず、上記のような水素吸蔵合金粒子の集合体である水素吸蔵合金粉末と、導電剤と、結着剤と、水とを準備し、これらを混練して負極合剤のペーストを調製する。得られたペーストは負極芯体60aに塗着され、乾燥させられる。乾燥後、負極板60から、レイヤー状の負極合剤60bの一部が切削され、負極芯体60aの一部が負極露出部分60cとして露出される(図5)。この際、図5に示すように、負極芯体60aの右側に配置される負極合剤60bは所定の幅W2で切削され、負極芯体60aの左側に配置される負極合剤60bは、上記幅W2よりも広い幅W3で切削される。なお、負極芯体60aに負極露出部分60cを形成するためには、負極芯体60aの一部をマスキングした状態で負極合剤のペーストを負極芯体60aに塗着させてもよい。その後、負極芯体60aの一部が露出した状態の負極板60に対し、全体的に圧延が施される圧延工程により負極合剤60bの密度が所定の値になるように調整が行われる。その後、負極露出部分60cにおいて左側向く面である左側取付面60dに負極板絶縁部材80を貼付し(図5)、第1負極板部分62及び第2負極板部分64を互いに接近する方向に折り曲げ、負極板60が製造される(図1)。
【0035】
<正極板絶縁部材70、負極板絶縁部材80>
図1に示すように、正極板絶縁部材70は、正極板連結部分56における第1負極板部分62に対向する側に取り付けられている。具体的には、図3に示すように、正極板絶縁部材70は、正極基材50aの正極露出部分50cにおける右側取付面50dに貼付されている。又、図1に示すように、負極板絶縁部材80は、負極板連結部分66における第1正極板部分52に対向する側に取り付けられている。具体的には、図5に示すように、負極板絶縁部材80は、負極芯体60aの負極露出部分60cにおける左側取付面60dに貼付されている。
【0036】
例えば、正極板絶縁部材70及び負極板絶縁部材80は、耐アルカリ性を有する絶縁素材から形成されている。例えば、正極板絶縁部材70及び負極板絶縁部材80は、耐アルカリ性を有する樹脂製フィルムの片面に、耐アルカリ性を有する粘着剤が塗布された絶縁テープである。より具体的には、ポリプロピレン製のフィルムの片面にアクリル系粘着剤が塗布された絶縁テープが正極板絶縁部材70及び負極板絶縁部材80として使用されてよい。正極板絶縁部材70及び負極板絶縁部材80を形成する樹脂製フィルムとしては、ポリプロピレンの他、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン等も使用することができる。又、粘着剤としては、アクリル系粘着剤のほか、天然ゴム系粘着剤、エポキシ樹脂系粘着剤等も使用することができる。
【0037】
<セパレータ90>
図1に示すように、セパレータ90は、正極板50及び負極板60の間に配置されている。具体的には、セパレータ90は、1枚のシート状素材を、複数回交互に反対方向に折り曲げてプリーツ状に形成されている。より具体的には、図1の後側から前側にかけて説明すると、セパレータ90は、第1枠体30と第2負極板部分64との間を左右方向に延在し、正極集電部分11と第2負極板部分64との間を前後方向に延在し、第2負極板部分64と第1正極板部分52との間を左右方向に延在し、第1正極板部分52と負極板絶縁部材80との間を前後方向に延在し、第1正極板部分52と第1負極板部分62との間を左右方向に延在し、第1負極板部分62と正極板絶縁部材70との間を前後方向に延在し、第2正極板部分54と第1負極板部分62との間を左右方向に延在し、第2正極板部分54と負極集電部分21との間を前後方向に延在している。複数組の電極群40が用意された場合、更に、セパレータ90は、第2正極板部分54と第2負極板部分64との間を左右方向に延在している。これにより、セパレータ90を介して、第2負極板部分64及び第1正極板部分52、第1正極板部分52及び第1負極板部分62、第1負極板部分62及び第2正極板部分54が対向する。なお、セパレータ90の材料としては、アルカリ蓄電池用セパレータとして使用可能なものであれば特に限定されず、例えば、ポリアミド繊維製不織布に親水性官能基を付与したもの、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基を付与したもの等を用いることができる。
【0038】
このようにして製造された電極群40は、第1枠体30、第2枠体35、正極集電部分11、及び、負極集電部分21によって形成された収容空間Sに収容される。次いで、正極集電部分11及び負極集電部分21が互いに近接する方向(左右方向)に加圧される。これにより、第1正極板部分左側端52a、第2正極板部分左側端54a、及び正極板連結部分56は正極集電部分11に所定の圧力で押し付けられ、第1負極板部分右側端62a、第2負極板部分右側端64a、及び負極板連結部分66は負極集電部分21に所定の圧力で押し付けられる。この結果、正極板50と正極集電体10との間の導通、負極板60と負極集電体20との間の導通が確保される。引き続き、当該収容空間Sには所定量のアルカリ電解液が注入され、収容空間Sが密閉され、角形電池1が得られる。角形電池1は、初期活性化処理が施され、使用可能状態とされる。
【0039】
次いで、本実施形態に係る角形電池1の作用、効果について説明する。本実施形態に係る角形電池1によれば、正極集電体10及び負極集電体20の間に配置される電極群40は、負極集電体20の方向に延在する第1正極板部分52、第1正極板部分52に対向して配置される第2正極板部分54、及び、第1正極板部分52及び第2正極板部分54を正極集電体10の側で接続する正極板連結部分56、を含む正極板50と、正極集電体10の方向に延在するとともに第1正極板部分52及び第2正極板部分54の間に配置される第1負極板部分62、第1正極板部分52を介して第1負極板部分62に対向して配置される第2負極板部分64、及び、第1負極板部分62及び第2負極板部分64を負極集電体20の側で接続する負極板連結部分66、を含む負極板60と、正極板50及び負極板60の間に配置されるセパレータ90と、正極板連結部分56における第1負極板部分62に対向する側に取り付けられた正極板絶縁部材70と、負極板連結部分66における第1正極板部分52に対向する側に取り付けられた負極板絶縁部材80と、を有する。
【0040】
このように、本実施形態に係る角形電池1では、正極板絶縁部材70が、正極板連結部分56における第1負極板部分62に対向する側に取り付けられており、負極板絶縁部材80が負極板連結部分66における第1正極板部分52に対向する側に取り付けられている。
【0041】
つまり、正極板50の第1正極板部分52及び第2正極板部分54は正極板絶縁部材70によって被覆されておらず、負極板60の第1負極板部分62及び第2負極板部分64は負極板絶縁部材80によって被覆されていない。このため、正極板50及び負極板60は、第1正極板部分52、第2正極板部分54、第1負極板部分62、及び第2負極板部分64の全体で角形電池1の充放電に寄与することができる。
【0042】
又、正極板50に生じたバリが負極集電体20に接触する内部短絡を負極板絶縁部材80によって防止することができ、負極板60に生じたバリが正極集電体10に接触する内部短絡を正極板絶縁部材70によって防止することができる。
【0043】
特に、正極集電体10及び負極集電体20の両側から圧力を加えて、正極板50と正極集電体10との間及び負極板60と負極集電体20との間における接触圧を高める場合であっても、正極板50の負極集電体20へ向かう移動は負極板絶縁部材80によって制限されるため、正極板50が負極集電体20に接触する内部短絡を防止することができ、且つ、負極板60の正極集電体10へ向かう移動は正極板絶縁部材70によって制限されるため、負極板60が正極集電体10に接触する内部短絡を防止することができる。
【0044】
このようにして、電池容量の低下を抑制しつつ、内部短絡を防止することのできる角形電池1を提供することができる。
【0045】
又、実施形態に係る角形電池1によれば、正極板連結部分56における正極基材50aの部分即ち正極露出部分50cは、直接、正極集電体10の正極集電部分11に接触しており、負極板連結部分66における負極芯体60aの部分即ち負極露出部分60cは、直接、負極集電体20に接触している。このため、正極板50と正極集電体10との間の接触面積、及び、負極板60と負極集電体20との間の接触面積を大きくすることができ、正極板50と正極集電体10との間及び負極板60と負極集電体20との間における集電効率を向上させることができる。
【0046】
更に、本実施形態に係る角形電池用電極群40の作用、効果について説明する。本実施形態に係る電極群40は、平板状の第1正極板部分52、第1正極板部分52に対向して配置される第2正極板部分54、及び、第1正極板部分52及び第2正極板部分54を接続する正極板連結部分56、を含む正極板50と、平板状の第1負極板部分62であって第1正極板部分52及び第2正極板部分54の間に配置される第1負極板部分62、第1正極板部分52を介して第1負極板部分62に対向して配置される第2負極板部分64、及び、第1負極板部分62及び第2負極板部分64を他方の側で接続する負極板連結部分66、を含む負極板60と、正極板50及び負極板60の間に配置されるセパレータ90と、正極板連結部分56における第1負極板部分62に対向する側に取り付けられた正極板絶縁部材70と、負極板連結部分66における第1正極板部分52に対向する側に取り付けられた負極板絶縁部材80と、を備える。
【0047】
このように、本発明の角形電池用電極群40では、正極板絶縁部材70が、正極板連結部分56における第1負極板部分62に対向する側に取り付けられており、負極板絶縁部材80が負極板連結部分66における第1正極板部分52に対向する側に取り付けられている。
【0048】
つまり、正極板50の第1正極板部分52及び第2正極板部分54は正極板絶縁部材70によって被覆されておらず、負極板60の第1負極板部分62及び第2負極板部分64は負極板絶縁部材80によって被覆されていない。このため、正極板50及び負極板60は、第1正極板部分52、第2正極板部分54、第1負極板部分62、及び第2負極板部分64の全体で角形電池1の充放電に寄与することができる。
【0049】
又、当該角形電池用電極群40を用いて角形電池1を製造する場合であっても、正極板50に生じたバリが負極集電体20に接触する内部短絡を負極板絶縁部材80によって防止することができ、負極板60に生じたバリが正極集電体10に接触する内部短絡を正極板絶縁部材70によって防止することができる。
【0050】
特に、当該角形電池用電極群40を用いて角形電池1を製造する際に、正極集電体10及び負極集電体20の両側から圧力を加えて、正極板50と正極集電体10との間及び負極板60と負極集電体20との間における接触圧を高める場合であっても、正極板50の負極集電体20へ向かう移動は負極板絶縁部材80によって制限されるため、正極板50が負極集電体20に接触する内部短絡を防止することができ、且つ、負極板60の正極集電体10へ向かう移動は正極板絶縁部材70によって制限されるため、負極板60が正極集電体10に接触する内部短絡を防止することができる。
【0051】
このようにして、電池容量の低下を抑制しつつ、内部短絡を防止することのできる角形電池用電極群40を提供することができる。
【0052】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に係る角形電池1に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題、又は効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0053】
1 角形ニッケル水素二次電池(角形電池)
10 正極集電体
20 負極集電体
40 電極群、角形電池用電極群
50 正極板
50a 正極基材
50b 正極合剤
52 第1正極板部分
54 第2正極板部分
56 正極板連結部分
60 負極板
60a 負極芯体
60b 負極合剤
62 第1負極板部分
64 第2負極板部分
66 負極板連結部分
70 正極板絶縁部材
80 負極板絶縁部材
90 セパレータ
図1
図2
図3
図4
図5